(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-24
(45)【発行日】2023-11-01
(54)【発明の名称】免許不要帯域において参照信号を取り扱うためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04W 16/14 20090101AFI20231025BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20231025BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20231025BHJP
H04W 72/54 20230101ALI20231025BHJP
【FI】
H04W16/14
H04L27/26 114
H04W72/20
H04W72/54
(21)【出願番号】P 2021045759
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-03-19
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-16
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509352749
【氏名又は名称】宏碁股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】羅 立中
(72)【発明者】
【氏名】李 建民
(72)【発明者】
【氏名】陳 仁賢
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】本郷 彰
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/195465(WO,A1)
【文献】特表2020-504967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
免許不要帯域において参照信号(RS)を取り扱うための通信デバイスであって、
少なくとも1つの記憶デバイスと、
前記少なくとも1つの記憶デバイスに結合された少なくとも1つの処理回路と、を含み、前記少なくとも1つの記憶デバイスは命令を記憶し、前記少なくとも1つの処理回路が、
ネットワークから
、COT間隔またはチャンネル占有持続時間においてRSを受信することと、
前記RSの品質が測定閾値より小さい場合、カウンタを更新することと、
前記RSを受信するときに、RSタイマを再スタートすることと、
前記RSの品質が前記測定閾値より小さい場合、品質タイマを再スタートすることと、
前記品質タイマが満了したときに、前記カウンタをリセットすることと、を行う前記命令を実行するように構成されている、通信デバイス。
【請求項2】
前記命令は、さらに、
前記ネットワークから下りリンク(DL)情報を受信することと、
前記DL情報に従って前記RSを受信することと、を含む、請求項1に記載の通信デバイス。
【請求項3】
前記RSが、BFD(beam failure detection) RSであるか、または前記RSが、RLM(radio link monitoring) RSである、請求項1
または2に記載の通信デバイス。
【請求項4】
前記命令が、さらに、
前記カウンタが閾値より大きいとき、または前記RSタイマが満了したときに、前記ネットワークとの手順を開始することを含む、請求項1~
3のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【請求項5】
前記手順が、ランダムアクセス(RA)手順、新しい候補ビームの選択、またはBFR(beam failure recovery)のための物理上りリンク(UL)制御チャネル(PUCCH)の送信のうちの少なくとも1つを含むか、または前記手順が、無線リンク問題の宣言または物理層問題の回復手順のうちの少なくとも1つを含む、請求項
4に記載の通信デバイス。
【請求項6】
前記命令が、さらに、
前記カウンタに従って前記RSタイマの値を決定することと、
前記RSを受信したときに、前記値に従って前記RSタイマを再スタートすることと、を含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載の通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免許不要帯域において参照信号を取り扱うためのデバイスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project) Rel‐8規格および/または3GPP Rel‐9規格をサポートするLTE(long-term evolution)システムは、ユーザの増加するニーズを満足させるためにUMTS(universal mobile telecommunication system)の性能をさらに強化するために、UMTSの後継として3GPPによって開発されている。LTEシステムは、ニューラジオ・インタフェースと、高いデータレート、低いレイテンシ、パケット最適化、および改善されたシステム容量とカバレッジを提供するニューラジオ・ネットワークアーキテクチャを含む。LTEシステムでは、E‐UTRAN(evolved universal terrestrial radio access network)として知られる無線アクセスネットワークが、少なくとも1つのUE(ユーザ機器)と通信し、NAS(Non-Access Stratum)制御のためのMME(mobility management entity)、サービスゲートウェイなどを含むコアネットワークと通信するために、少なくとも1つのeNB(evolved Node-B)を含む。
【0003】
LTE-A(LTE‐advanced)システムは、その名前が示唆するように、LTEシステムの進化である。LTE‐Aシステムは、電力状態間のより速いスイッチングを目標とし、eNBのカバレッジエッジでの性能を改善し、ピークデータレートとスループットを増加させ、CA(carrier aggregation)、CoMP(coordinated multipoint)送信/受信、UL‐MIMO(UL(上りリンク)multiple-input multiple-output)、LAA(licensed-assisted access)(例えばLTEを使用する)などの高度な技術を含む。UEとeNBがLTE-Aシステムにおいて相互に通信するためには、UEとeNBは、3GPP Rel-1X規格、それ以降のバージョンなど、LTE-Aシステムのために開発された規格をサポートしなければならない。
【0004】
免許帯域で動作するときに、UEは、eNBから定期的にRS(参照信号)を受信し、RSに従って通信動作を実行する。免許不要帯域で動作するときに、UEは、COT(チャネル占有時間)間隔でのみRSを受信することができ、すなわち、UEは、定期的にRSを受信することができない。UEは、RS送信が不確実なため、通信動作を正確に実行することができない。したがって、免許不要帯域においてRSを処理する方法は、解決すべき重要な問題である。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明は、上記の問題を解決するために、免許不要帯域において参照信号(RS)を取り扱うための方法および関連する通信デバイスを提供する。
【0006】
これは、以下の独立請求項による、RSを取り扱うための通信デバイスによって達成される。従属請求項は、対応するさらなる開発および改善に関連する。
【0007】
以下の詳細な説明からより明瞭に分かるように、免許不要帯域においてRSを取り扱うために請求項に記載された通信デバイスは、少なくとも1つの記憶デバイスと、少なくとも1つの記憶デバイスに結合された少なくとも1つの処理回路とを含み、少なくとも1つの記憶デバイスは命令を記憶する。少なくとも1つの処理回路は、ネットワークからRSを受信し、RSの品質が測定閾値より小さい場合、カウンタを更新し、RSを受信したときにRSタイマの再スタートする命令を実行するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一例による、無線通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の一例による、通信デバイスの概略図である。
【
図3】本発明の一例による、プロセスのフローチャートである。
【
図4】本発明の一例による、RSタイマのための値調整の概略図である。
【
図5A】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図5B】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図6】本発明の一例による、プロセスのフローチャートである。
【
図7A】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図7B】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図7C】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図8】本発明の一例による、プロセスのフローチャートである。
【
図9】本発明の一例による、RSパラメータの表である。
【
図10】本発明の一例による、RSパラメータの表である。
【
図11】本発明の一例による、プロセスのフローチャートである。
【
図12A】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図12B】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【
図13】本発明の一例による、プロセスのフローチャートである。
【
図14】本発明の一例による、RS受信の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の一例による、無線通信システム10の概略図である。無線通信システム10は、簡単にはネットワークと複数の通信デバイスとから構成されている。無線通信システム10は、時分割複信(TDD)モード、周波数分割複信(FDD)モード、TDD-FDDジョイント動作モード、またはLAA(licensed-assisted access)モードをサポートすることができる。すなわち、ネットワークおよび通信デバイスは、FDDキャリア、TDDキャリア、免許付きキャリア(免許付きサービスセル)および/または免許不要キャリア(免許不要サービスセル)を介して互いに通信することができる。追加的に、無線通信システム10は、CA(carrier aggregation)をサポートすることができる。すなわち、ネットワークおよび通信デバイスは、一次セル(例えば、一次コンポーネントキャリア)および1つ以上の二次セル(例えば、二次コンポーネントキャリア)を含む複数のサービスセル(例えば、複数のサービスキャリア)を介して互いに通信することができる。
【0010】
図1では、無線通信システム10の構造を示すために、ネットワークおよび通信デバイスが簡単に利用されている。実際には、ネットワークは、UMTS(universal mobile telecommunications system)における少なくとも1つのNB(Node-B)を含むUTRAN(universal terrestrial radio access network)とすることができる。一例において、ネットワークは、LTE(long term evolution)システム、LTE-A(LTE-Advanced)システム、LTE-Aシステムの発展などにおける少なくとも1つのeNB(evolved NB)および/または少なくとも1つの中継ノードを含むE-UTRAN(evolved UTRAN)とすることができる。一例において、ネットワークは、少なくとも1つのgNB(next generation Node-B)および/または少なくとも1つの5G(fifth generation)BS(基地局)を含むNG-RAN(next generation radio access network)とすることができる。一例において、ネットワークは、通信デバイスと通信するために特定の通信規格に適合する任意のBSとすることができる。
【0011】
NRとは、5Gシステム(または5Gネットワーク)のために定義された規格であり、統一されたエアインターフェースをより良い性能で提供する。gNBは、eMBB(enhanced Mobile Broadband)、URLLC(Ultra Reliable Low Latency Communications)、mMTC(Massive Machine Type Communications)などの高度な特徴をサポートする5Gシステムを実現するために配備されている。eMBBは、より広い帯域幅と、低い/適度なレイテンシでブロードバンドサービスを提供する。URLLCは、より高い安全性と低いレイテンシのプロパティでアプリケーション(例えば、エンドツーエンド通信)を提供する。アプリケーションの例としては、産業用インターネット、スマートグリッド、インフラストラクチャ保護、遠隔手術およびITS(intelligent transportation system)を含む。mMTCは、何十億もの接続されたデバイスおよび/またはセンサを含む5GシステムのIoT(internet-of-things)をサポートすることが可能である。
【0012】
さらに、ネットワークはまた、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANの少なくとも1つと、コアネットワークとを含んでもよく、コアネットワークは、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving Gateway)、P-GW(PDN(Packet Data Network) Gateway)、SON(Self-Organizing Networks)サーバおよび/またはRNC(Radio Network Controller)などのネットワークエンティティを含んでもよい。一例では、通信デバイスによって送信された情報をネットワークが受信した後、その情報は、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANによってのみ処理されてもよく、その情報に対応する決定は、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANでなされる。一例では、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANは、コアネットワークに情報を転送してもよく、コアネットワークがその情報を処理した後、その情報に対応する決定は、コアネットワークでなされる。一例では、その情報は、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANおよびコアネットワークの両方によって処理されてもよく、決定は、UTRAN/E-UTRAN/NG-RANおよびコアネットワークによって調整および/または協力が実行された後になされる。
【0013】
通信デバイスは、UE(ユーザ機器)、低コストデバイス(例えば、MTC(machine type communication)デバイス)、D2D(device-to-device)通信デバイス、NB-IoT(narrow-band internet of things)、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、ポータブルコンピュータシステム、またはそれらの組み合わせであってもよい。また、ネットワークおよび通信デバイスは、方向(すなわち、送信方向)に従って、送信機または受信機として見ることができ、例えば、上りリンク(UL)の場合、通信デバイスが送信機で、ネットワークが受信機であり、下りリンク(DL)の場合、ネットワークが送信機で、通信デバイスが受信機である。
【0014】
図2は、本発明の一例による通信デバイス20の概略図である。通信デバイス20は、
図1に示す通信デバイスまたはネットワークであってもよいが、ここでは限定されない。通信デバイス20は、マイクロプロセッサまたは特定用途向け集積回路(ASIC)などの少なくとも1つの処理回路200と、少なくとも1つの記憶デバイス210と、少なくとも1つの通信インターフェースデバイス220を含んでもよい。少なくとも1つの記憶デバイス210は、少なくとも1つの処理回路200によってアクセスされ実行されるプログラムコード214を記憶することができる任意のデータ記憶デバイスであってもよい。少なくとも1つの記憶デバイス210の例としては、加入者識別モジュール(SIM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル汎用ディスクROM(DVD-ROM)、ブルーレイ(登録商標)ディスクROM(BD-ROM)、磁気テープ、ハードディスク、光データ記憶デバイス、不揮発性記憶デバイス、非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、有形媒体)などを含むが、これらに限定されない。少なくとも1つの通信インターフェースデバイス220は、好ましくは少なくとも1つのトランシーバであり、少なくとも1つの処理回路200の処理結果に従って、信号(例えば、データ、メッセージおよび/またはパケット)を送受信するために使用される。
【0015】
図3は、本発明の一例による、プロセス30のフローチャートである。プロセス30は、参照信号(RS)を取り扱うために通信デバイスにおいて利用されてもよい。プロセス30は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップを含んでもよい:
ステップ300:開始。
ステップ302:ネットワークからRSを受信する。
ステップ304:RSの品質が測定閾値より小さい場合、カウンタを更新する。
ステップ306:RS受信時にRSタイマを再起動する。
ステップ308:終了。
【0016】
プロセス30によれば、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)ネットワークからRS(例えば、BFD(beam failure detection) RSまたはRLM(radio link monitoring) RS)を受信(例えば、監視)する。通信デバイスは、RSに従って測定を実行して、RSの品質を取得してもよい。通信デバイスは、RSの品質が測定閾値より小さい場合、カウンタを更新する。カウンタは、測定閾値より小さい品質を有する受信RSの数をカウントするためのものである(例えば、ビーム失敗インスタンス(BFI)の数)。通信デバイスは、RSを受信するときに、RSタイマを再スタート(例えば、スタート)する。したがって、通信デバイスが定期的にRSを受信できなくても、免許不要帯域においてRSタイマに従って通信デバイスが適切に動作してもよい。
【0017】
一例では、ネットワークは、通信デバイスのためのCOT(channel occupancy time)を予約するために、免許不要帯域においてLBT(listen before talk)手順を実行する。一例では、通信デバイスは、ネットワークからDL情報(例えば、DCI(DL control information))を受信し、DL情報に従ってRSを受信する。一例では、DL情報はDCIであり、DCIは、免許不要帯域のためのCOT情報を含む。一例では、通信デバイスは、COT間隔またはチャネル占有時間においてRSを受信する。すなわち、通信デバイスは、LBT手順が成功した場合、COT間隔またはチャネル占有時間においてCOT情報を含むDCIを受信してもよい。通信デバイスは、DCIに従ってCOT間隔を決定してもよく、COT間隔においてRSを受信する。
【0018】
一例では、RSとPUCCH(physical UL control channel)は、同じTCI(transmission configuration indication)状態に関連付けられる。すなわち、通信デバイスは、同じ方向のビームを介してRSおよびPUCCHを受信してもよい。一例では、通信デバイスは、探索空間セットに従ってRSを受信する。すなわち、通信デバイスは、探索空間セットの変更に従ってCOT間隔を決定してもよく、COT間隔においてRSを受信する。例えば、通信デバイスは、グループインデックス「1」で設定された探索空間からグループインデックス「0」で設定された探索空間への変更に従って、COT間隔を決定してもよい。したがって、通信デバイスは、異なる時間間隔で異なる探索空間セットに従って、異なる監視動作を実行してもよい。
【0019】
一例では、通信デバイスは、カウンタが閾値より大きいときに、またはRSタイマが満了したとき、ネットワークとの手順を開始する。すなわち、通信デバイスは、カウンタとRSタイマの両方に従って、手順を開始する。一例では、RSはBFD RSである。一例では、この手順は、ランダムアクセス(RA)手順、新しい候補ビームの選択、またはBFR(beam failure recovery)のためのPUCCH(例えば、SR様PUCCH)の送信のうちの少なくとも1つを含む。すなわち、通信デバイスは、実際のビーム状態に応答して、免許不要帯域におけるRS(例えば、BFD RS)の受信に従って、BFD手順(例えば、プロセス30)を実行してもよい。
【0020】
一例では、RSはRLM RSである。一例では、手順は、無線リンク問題の宣言または物理層問題の回復手順のうちの少なくとも1つを含む。例えば、通信デバイスは、RSタイマが満了したときに、タイマ(例えば、T310)および/またはカウンタ(例えば、N311)をスタートしてもよい。すなわち、通信デバイスは、無線リンク問題を検出するために、免許不要帯域におけるRS(例えば、RLM RS)の受信に従って、無線問題検出手順(例えば、プロセス30)を実行してもよい。
【0021】
一例では、通信デバイスには、RSタイマの値、RSタイマのカウントダウンステップ、およびRSタイマのカウントダウン期間が設定される。すなわち、通信デバイスは、カウントダウン期間の後、カウントダウンステップに従って、RSタイマの値を減少させてもよい。
【0022】
一例では、通信デバイスは、カウンタに応じてRSタイマの値を決定し、RSを受信したときに、その値に応じてRSタイマを再スタートする。すなわち、通信デバイスは、カウンタに従って異なる値を有するRSタイマをスタートまたは再スタートしてもよい。
【0023】
図4は、本発明の一例による、RSタイマのための値調整の概略図である。通信デバイスは、免許不要帯域でネットワークからRSのRS1~RS3を受信し、時刻t1~t3でそれぞれRSタイマを再スタート(例えば、スタート)するようにスケジュールすることができる。時刻t1~t3はCOT間隔COT1である。実線の矢印で表されるRS(例えば、RSのRS1)は、RSの品質が測定閾値よりも大きいことを意味する。中空の矢印で表されるRS(例えば、RSのRS2およびRS3)は、RSの品質が測定閾値よりも小さいことを意味する。通信デバイスは、中空矢印で表されるRSを受信するときに、カウンタを更新する。本例では、通信デバイスには、RSタイマをスタート(例えば、再スタート)するために、値N
max,0、N
max,1、およびN
max,2が設定される。例えば、通信デバイスはRSのRS2を受信し、カウンタを1に更新する。通信デバイスは、カウンタが1の場合、値N
max,1でRSタイマを再スタートする。
【0024】
一例では、通信デバイスは、RSタイマの値をカウンタおよびオフセットに従って決定し、RSを受信するときに、その値に従ってRSタイマを再スタートする。すなわち、通信デバイスは、カウンタおよびオフセットに従って、異なる値でRSタイマをスタートまたは再スタートしてもよい。
図4によれば、通信デバイスには、値N
max,0が設定されてもよく、カウンタおよびオフセットに従って、値N
max,1およびN
max,2を決定してもよい。例えば、通信デバイスは、カウンタが1であるときに、N
max,1=N
max,0-1N
offsetと決定してもよく、ここで、N
offsetはオフセットを表す。通信デバイスは、カウンタが2であるときに、N
max,2=N
max,0-2N
offsetと決定してもよい。
【0025】
一例では、通信デバイスは、RSの品質が測定閾値より小さい場合、品質タイマを再スタート(例えば、スタート)し、品質タイマが満了したときにカウンタをリセットする。すなわち、品質タイマが満了したときに、通信デバイスは、カウンタを0にリセットしてもよい。
【0026】
図5A~5Bは、本発明の例による、RS受信の概略図である。異なる条件におけるRSタイマ、品質タイマおよびカウンタの動作を例示するために2つのケースがある。RSタイマ、品質タイマ、およびカウンタは、例えば、RSがBFD RSである場合、それぞれ、新しいタイマ、BFDタイマ、およびBFIカウンタであってもよい。通信デバイスには、上位層信号によって、値N
max、T
max、C
maxが設定されてもよい。通信デバイスは、値N
maxでRSタイマをスタート(例えば、再スタート)、値T
maxで品質タイマをスタート(再スタート)する。値C
maxは、測定閾値より小さい品質を有する受信RSの数の最大値(例えば、閾値)である。通信デバイスは、カウンタが値C
maxに等しい場合、ネットワークとの手順を開始してもよい。
【0027】
図5A~
図5Bにおいて、通信デバイスは、時刻t1~t3において、それぞれ、免許不要帯域においてネットワークからRSのRS1~RS3を受信し、RSタイマを再スタートする。時刻t1~t3はCOT間隔のCOT1内にある。塗りつぶした矢印によって表されるRS(例えば、RSのRS1およびRS3)は、RSの品質が測定閾値より大きいことを意味する。中空の矢印によって表されるRS(例えば、RSのRS2)は、RSの品質が測定閾値より小さいことを意味する。時刻t2(RSのRS2を受信したとき)において、通信デバイスは、品質タイマをスタートし、カウンタを更新する。時刻t4において、品質タイマは満了し、通信デバイスはカウンタをリセットする。
【0028】
図5Aにおいて、時刻t5において、通信デバイスは、免許不要帯域においてネットワークからRS4を受信し、RSタイマを再スタートする。時刻t5はCOT間隔のCOT2内にある。すなわち、RSタイマが切れる前に、通信デバイスはRSのRS4を受信する。通信デバイスは、免許不要帯域においてRSを監視し続けてもよい。
図5Bにおいて、RSタイマは、時刻t5で満了する。すなわち、通信デバイスは、RSタイマの満了により、ネットワークとの手順を開始してもよい。
【0029】
一例では、通信デバイスは、RSを受信すると、上位層(例えば、メディアアクセス制御(MAC)層および/または無線資源制御(RRC)層)に指示を送信してもよい。通信デバイスは、下位層(例えば、物理層および/またはMAC層)からの指示を受信したときに、RSタイマをスタート(または再スタート)してもよい。
【0030】
一例では、通信デバイスは、測定閾値より小さい品質を有する第1のRSを受信したときに、第1の指示(例えば、BFI指示)を上位層(例えば、MAC層および/またはRRC層)に送信してもよい。通信デバイスは、測定閾値より大きい品質を有する第2のRSを受信したときに、第2の指示(例えば、新しい指示)を上位層(例えば、MAC層および/またはRRC層)に送信してもよい。通信デバイスは、下位層(例えば、物理層および/またはMAC層)から第1の指示または第2の指示を受信したときに、RSタイマをスタート(または再スタート)してもよい。
【0031】
図6は、本発明の一例によるプロセス60のフローチャートである。プロセス60は、RSを取り扱うために通信デバイスにおいて利用されてもよいプロセス60は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップを含んでもよい:
ステップ600:開始。
ステップ602:ネットワークからRSを受信する。
ステップ604:RSの品質が第1の測定閾値より小さい場合、カウンタを更新する。
ステップ606:カウンタが閾値より大きいときに、ネットワークとの手順を開始する。
ステップ608:終了
【0032】
プロセス60によれば、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)ネットワークからRSを受信(例えば、監視)する。通信デバイスは、RSに従って測定を実行して、RSの品質を取得してもよい。通信デバイスは、RSの品質が第1の測定閾値より小さい場合、カウンタを更新する。カウンタは、第1の測定閾値よりも小さい品質を有する受信RSの数をカウントするためのものである。通信デバイスは、カウンタが閾値より大きいときに、ネットワークとの手順を開始する。すなわち、通信デバイスは、RSに従って、カウンタを更新する。したがって、通信デバイスは、たとえ通信デバイスが定期的にRSを受信できない場合でも、実際のビーム状態に応答して、免許不要帯域においてRSに従って適切に動作することができる。
【0033】
一例では、RSおよびBFD(beam failure detection) RSは、同じ参照RS (例えば、QCL(quasi co-location)仮定)に関連する。すなわち、通信デバイスは、同じ方向のビームを介してBFD RSおよびRSを受信してもよい。
【0034】
一例では、通信デバイスは、探索空間セットに従ってBFD RSを受信する。すなわち、通信デバイスは、探索空間セットの変更に従ってCOT間隔を決定し、COT間隔においてBFD RSを受信する。例えば、通信デバイスは、グループインデックス「1」で設定された探索空間からグループインデックス「0」で設定された探索空間への変更に従って、COT間隔を決定してもよい。したがって、通信デバイスは、異なる時間間隔で異なる探索空間セットに従って、BFD RSに対する異なる監視動作を実行してもよい。
【0035】
一例では、通信デバイスは、免許不要帯域においてネットワークからDL情報(例えば、DCI)を受信し、DL情報に従って、BFD RSを受信する。一例では、DL情報はDCIであり、DCIは(例えば、免許不要帯域のための)COT情報を含む。すなわち、通信デバイスは、DCIに従って、COT間隔を決定してもよく、COT間隔においてBFD RSを受信する。一例では、通信デバイスは、BFD RSのためのCOT間隔においてBFD RSを受信し、RSのための送信ウィンドウにおいてRSを受信する。すなわち、通信デバイスは、BFD手順を実行するために、COT間隔外でRSを受信(例えば、監視)してもよい。一例では、通信デバイスは、BFD RSの品質が第2の測定閾値より小さい場合、カウンタを更新する。
【0036】
一例では、通信デバイスは、RSの品質が第1の測定閾値より小さい場合、第1の品質タイマを再スタート(例えば、スタート)する。通信デバイスは、BFD RSの品質が第2の測定閾値より小さい場合、第2の品質タイマを再スタート(例えば、スタート)する。通信デバイスは、第1の品質タイマおよび第2の品質タイマが満了するときに、カウンタをリセット(例えば、0に)する。一例では、通信デバイスには、上位層信号によって、第1の品質タイマおよび第2の品質タイマの値が設定されてもよい。一例において、第1の品質タイマおよび第2の品質タイマの値が同じである場合、通信デバイスは、BFD RSおよび/またはDRSを監視するために、第1の品質タイマまたは第2の品質タイマを再スタート(例えば、スタート)するだけでもよい。
【0037】
一例において、その手順は、RA手順、新しい候補ビームの選択、またはBFRのためのPUCCHの送信のうちの少なくとも1つを含む。一例では、RSはDRS(discovery RS)である。さらに、DRSは、CSI-RS(channel status information reference signal)またはSS/PBCH(synchronization signal/physical broadcast channel)ブロックである。一例では、ネットワークは、DRS送信ウィンドウ情報を通信デバイスに送信してもよい。DRS送信ウィンドウにおいて、通信デバイスは、DRS送信ウィンドウ情報に従って、DRSの候補位置(例えば、同期信号ブロック(SSB))およびDRSのtためのビーム方向の周期を知ることができ、DRS送信ウィンドウにおけるDRS間のQCL関係を仮定してもよい。ネットワークは、LBT手順の実行に成功した後、DRS送信ウィンドウ(例えば、帯域幅部分(BWP))において異なる方向を有するビームを介して、通信デバイスにDRSを送信してもよい。
【0038】
図。7A~7Cは、本発明の一例によるRSの受信の概略図である。異なる条件における第1の品質タイマ、第2の品質タイマ、およびカウンタの動作を例示するために3つのケースがある。この動作は、例えば、RSがBFD RSである場合、BFD手順のために利用されてもよい。通信デバイスには、上位層信号によって、値N
max、T
max、C
maxが設定されてもよい。通信デバイスは、値N
maxで第1の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)し、値T
maxで第2の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)する。値C
maxは、カウンタの最大値(例えば、閾値)です。
図7A~
図7Cにおいて、通信デバイスは、時刻t1~t3において、それぞれ、免許不要帯域においてネットワークからBFDRSのBRS1~BRS3を受信する。時刻t1~t3はCOT間隔のCOT1内にある。塗りつぶした矢印で表されるRS(例えば、BFD RSのBRS1およびBRS3)は、RSの品質が測定閾値(例えば、第1の測定閾値および第2の測定閾値)より大きいことを意味する。中空の矢印で表されるRS(例えば、BFD RSのBRS2)は、RSの品質が測定閾値より小さいことを意味する。時刻t2において、通信デバイスは品質タイマをスタートし、カウンタを更新する。追加的に、通信デバイスは、時刻t2、t4およびt5において、それぞれ、免許不要帯域においてネットワークからDRSのDRS1~DRS3を受信する。時刻t2、t4、t5はそれぞれCOT間隔のCOT2~COT4内にある。
【0039】
図7Aにおいて、DRSのDRS2およびDRS3の品質は、測定閾値より小さい。時刻t4、t5において、通信デバイスは、第2の品質タイマを再スタートし、カウンタを更新する。すなわち、通信デバイスは、値C
maxに等しいカウンタに従って、ネットワークとの手順を開始してもよい。
図7Bでは、DRSのDRS2およびDRS3の品質は、測定閾値より大きい。時刻t6において、第2の品質タイマが満了した後、第2の品質タイマが満了し、通信デバイスは、カウンタを0にリセットする。時刻t7において、通信デバイスは、BFD RSのBRS4を受信し、第1の品質タイマをスタートし、カウンタを更新し、ここで、時刻t7は、COT間隔のCOT5内にある。すなわち、通信デバイスは、免許不要帯域においてRS(例えば、他のBFD RSおよび/または他のDRS)を監視し続けてもよい。
図7Cでは、DRSのDRS3の品質は、測定閾値より小さい。時刻t5において、通信デバイスは、第2の品質タイマを再スタートし、カウンタを更新する。時刻t6において、通信デバイスは、BFD RSのBRS4を受信し、第1の品質タイマを再スタートし、カウンタを更新し、ここで、時刻t6は、COT間隔のCOT5内にある。すなわち、通信デバイスは、値C
maxに等しいカウンタに従って、ネットワークとの手順を開始してもよい。
【0040】
図7によれば、通信デバイスには、上位層信号によって、BFD RSおよびDRSの周期が設定されてもよく、BFD RSおよびDRSの周期は、同じであってもよく、または異なってもよい。
【0041】
一例では、通信デバイス(例えば、物理層)は、COT間隔において第2の測定閾値よりも小さい品質を有するDRSを受信したときに、上位層(例えば、MAC層および/またはRRC層)に指示(例えば、DRS BFI指示)を送信してもよい。通信デバイスは、指示を受信したときに、第2の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)してもよく、DRSのためのCOT間隔は、BFD RSのためのCOT間隔と重複する。通信デバイスは、指示を受信したときに、第2の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)してもよいし、カウンタを重複してもよく、DRSのためのCOT間隔は、BFD RSのためのCOT間隔と重複しない。
【0042】
一例では、通信デバイスは、BFD RSのためのCOT間隔と重複するCOT間隔において第2の測定閾値よりも小さい品質を有する第1のDRSを受信したときに、上位層(例えば、MAC層および/またはRRC層)に第1の指示(例えば、第1のDRS BFI指示)を送信してもよい。通信デバイスは、BFD RSのためのCOT間隔と重複しないCOT間隔において第2の測定閾値よりも小さい品質を有する第2のDRSを受信したときに、上位層(例えば、MAC層および/またはRRC層)に第2の指示(例えば、第2のDRS BFI指示)を送信してもよい。通信デバイスは、下位層(例えば、物理層および/またはMAC層)から第1の指示を受信したときに、第2の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)してもよい。通信デバイスは、下位層(例えば、物理層および/またはMAC層)から第2の指示を受信したときに、第2の品質タイマをスタート(例えば、再スタート)し、カウンタを更新してもよい。
【0043】
図8は、本発明の一例によるプロセス80のフローチャートである。プロセス80は、参照信号(RS)を取り扱うために通信デバイスにおいて利用されてもよい。プロセス80は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップを含んでもよい:ステップ800:開始。
ステップ802:ネットワークからDL情報を受信する。
ステップ804:DL情報に従って、少なくとも1つのRSパラメータを決定する。
ステップ806:少なくとも1つのRSパラメータに従って、ネットワークから少なくとも1つのRSを受信する。
ステップ808:終了
【0044】
プロセス80によれば、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)ネットワークからDL情報を受信し、DL情報に従って、少なくとも1つのRSパラメータを決定する。通信デバイスは、少なくとも1つのRSパラメータに従って、(例えば、免許不要帯域において)ネットワークから少なくとも1つのRS(例えば、BFD RS)を受信する。したがって、通信デバイスは、たとえ通信デバイスが定期的にRSを受信できない場合でも、免許不要帯域においてRSに従って適切に動作することができる。
【0045】
一例では、ネットワークは、通信デバイスのためのCOT間隔を予約するために、免許不要帯域においてLBT手順を実行する。通信デバイスは、LBT手順が成功した場合、(例えば、COT間隔において)ネットワークからDL情報を受信する。一例では、DL情報はDCIである。
【0046】
一例では、少なくとも1つのRSパラメータは、少なくとも1つのRSの周期または少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットの少なくとも1つを含む。トリガオフセットは、DL情報の受信タイミングと少なくとも1つのRSの受信タイミングとの間の時間オフセットである。
【0047】
一例では、DL情報は、COT間隔の長さを含み、通信デバイスは、COT間隔の長さに従って、少なくとも1つのRSパラメータを決定する。すなわち、少なくとも1つのRSの周期および少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットとは、COT間隔の長さに従って決定されてもよい。
【0048】
図9は、本発明の一例によるRSパラメータの表90である。表90では、COT間隔のA
COTの異なる長さは、少なくとも1つのRSの異なるトリガオフセットおよび異なる周期を表す。少なくとも1つのRSの閾値A
0、A
1、A
2、トリガオフセットB
0、B
1、B
2、および周期C
0、C
1、C
2は、ネットワークによって事前設定(例えば、設定)されてもよいし、固定値であってもよい。例えば、通信デバイスは、COT間隔のA
COTの長さが閾値A0以下であるときに、トリガオフセットB
0および周期C
0を決定する。例えば、通信デバイスは、COT間隔のA
COTの長さが閾値A
0より大きく、COT間隔のA
COTの長さが閾値A1以下であるときに、トリガオフセットB
1および周期C
1を決定する。一例において、ネットワークは、テーブル90を含むDL信号を通信デバイスに送信し、COT間隔の長さを含むDL情報を通信デバイスに送信してもよい。したがって、通信デバイスは、COT間隔の長さに従って、少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットと、少なくとも1つのRSのための周期とを知る。
【0049】
一例では、DL情報は、少なくとも1つのRSパラメータのためのフィールドを含む。すなわち、通信デバイスは、DL情報に含まれるフィールドに従って、少なくとも1つのRSのための周期と、少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットとを決定してもよい。
【0050】
図10は、本発明の一例によるRSパラメータの表100である。表100では、フィールド内の異なるビットは、少なくとも1つのRSの異なるトリガオフセットおよび異なる周期を表す。少なくとも1つのRSのトリガオフセットB
0、B
1、B
2および周期C
0、C
1、C
2は、ネットワークによって事前設定(例えば、設定)されてもよいし、固定値であってもよい。例えば、フィールドにおけるビット{00}は、少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットがなく、周期がないことを指示する。例えば、フィールドにおけるビット{10}は、トリガオフセットB
2および周期C
2を指示する。一例では、ネットワークは、テーブル100を含むDL信号を通信デバイスに送信してもよいし、フィールドを含むDL情報を送信してもよい。したがって、通信デバイスは、フィールドに従って、少なくとも1つのRSのためのトリガオフセットと、少なくとも1つのRSのための周期とを知る。
【0051】
一例では、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)COT間隔においてネットワークから少なくとも1つのCOT固有RSを受信する。すなわち、ネットワークは、通信デバイスが、少なくとも1つのRSおよび少なくとも1つのCOT固有RSに従って、通信デバイスが適切に動作してもよいように、COT間隔のスロット(例えば、COT間隔の最後のスロット)において、少なくとも1つのCOT固有RSを設定してもよい。一例では、通信デバイスは、COT間隔において少なくとも1つのRSをネットワークから受信する。一例では、通信デバイスは、COT間隔においてCOT情報を含む別のDL情報を受信してもよい。したがって、通信デバイスは、(例えば、プロセス80における)検出ミスのために、DL情報を受信できないことはない。
【0052】
図11は、本発明の一例によるプロセス110のフローチャートである。プロセス110は、RSを取り扱うために通信デバイスにおいて利用されてもよい。プロセス110は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップを含む:
ステップ1100:開始。
ステップ1102:通信デバイスが第1のCOT間隔においてネットワークからRSを受信し、RSの品質が測定閾値より小さい場合、品質タイマを再スタートし、カウンタを更新する。
ステップ1104:第1のCOT間隔の後、またはRSが第1のCOT間隔の後に受信されないとき、もしくはRSが第1のCOT間隔における最後のRSであるときに、一時停止タイマをスタートし、品質タイマを一時停止する。
ステップ1106:終了。
【0053】
プロセス110によれば、通信デバイスは、通信デバイスが第1のCOT間隔においてネットワークからRSを受信する場合、RSに従って測定を実行して、RSの品質を取得してもよい。通信デバイスは、RSの品質が測定閾値より小さい場合、品質タイマ(例えば、BFDタイマ)を再スタート(例えば、スタート)し、カウンタを更新する。カウンタは、測定閾値より小さい品質を有する受信RSの数をカウントするためのものである(例えば、BFIの数)。通信デバイスは、第1のCOT間隔の後、またはRSが第1のCOT間隔の後に受信されないとき、もしくはRSが第1のCOT間隔における最後のRSであるときに、一時停止タイマをスタート(例えば、再スタート)し、品質タイマを一時停止する。すなわち、品質タイマは、一時停止タイマに従って拡張されてもよい。したがって、通信デバイスは、たとえ通信デバイスが定期的にRSを受信できない場合でも、免許不要帯域においてRSに従って適切に動作することができる。
【0054】
一例では、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)第2のCOT間隔においてネットワークからRSを受信したときに、一時停止タイマを停止する。一例では、通信デバイスは、一時停止タイマが満了したとき、または(例えば、免許不要帯域において)第2のCOT間隔においてネットワークからRSを受信したときに、品質タイマを再開する。
【0055】
図12A~12Bは、本発明の一例による、RS受信の概略図である。異なる条件における品質タイマ、一時停止タイマ、およびカウンタの動作を例示するために2つのケースがある。品質タイマおよびカウンタは、例えば、RSがBFD RSである場合、それぞれ、BFDタイマおよびBFIカウンタであってもよい。通信デバイスには、上位層信号によって、値T
max、P
maxおよびC
maxが設定されてもよい。値C
maxは、測定閾値より小さい品質を有する受信RSの数の最大値(例えば、閾値)である。
図12A~
図12Bにおいて、通信デバイスは、時刻t1~t3において、それぞれ、免許不要帯域においてネットワークからRS1~RS3を受信する。時刻t2およびt3において、通信デバイスは、品質タイマを再スタート(例えば、スタート)し、カウンタを更新する。時刻t1~t3はCOT間隔のCOT1内にある。塗りつぶした矢印によって表されるRS(例えば、RSのRS1)は、RSの品質が測定閾値より大きいことを意味する。中空の矢印によって表されるRS(例えば、RSのRS2およびRS3)は、RSの品質が測定閾値より小さいことを意味する。
【0056】
図12Aにおいて、通信デバイスは、(時刻t4がCOT間隔のCOT1の外にあるため)時刻t4において、免許不要帯域においてネットワークからRSのRS4を受信することができない。時刻t4において、通信デバイスは、品質タイマを一時停止し、一時停止タイマをスタートする。次いで、時刻t5において、通信デバイスは、RSのRS5を受信し、品質タイマを再開し、一時停止タイマを停止する。時刻t5はCOT間隔のCOT2内にある。すなわち、通信デバイスは、値C
maxに等しいカウンタに従って、ネットワークとの手順を開始してもよい。
図12Bでは、時刻t4において、一時停止タイマが満了し、通信デバイスは、品質タイマを再開する。その後、時刻t5で品質タイマが満了する。すなわち、通信デバイスは、品質タイマの満了に従って、ネットワークとの手順を開始してもよい。
【0057】
一例では、通信デバイスは、カウンタが閾値より大きいときに、品質タイマが満了したとき、ネットワークとの手順を開始してもよい。一例では、この手順は、RA手順、新しい候補ビームの選択、またはBFRのためのPUCCH(例えば、SR様PUCCH)の送信のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
図13は、本発明の一例によるプロセス110のフローチャートである。プロセス110は、RSを取り扱うために通信デバイスにおいて利用されてもよい。プロセス110は、プログラムコード214にコンパイルされてもよく、以下のステップを含む:
ステップ1300:開始。
ステップ1302:通信デバイスが第1のCOT間隔においてネットワークからRSを受信し、RSの品質が測定閾値より小さい場合、品質タイマを再スタートし、カウンタを更新する。
ステップ1304:第1のCOT間隔の後、またはRSが第1のCOT間隔の後に受信されないとき、もしくはRSが第1のCOT間隔における最後のRSであるときに、品質タイマを一時停止する。
ステップ1306:終了
【0059】
プロセス130によれば、通信デバイスは、通信デバイスが第1のCOT間隔においてネットワークからRSを受信する場合、RSに従って測定を実行して、第1のRSの品質を取得してもよい。通信デバイスは、第1のRSの品質が測定閾値より小さい場合、品質タイマ(例えば、BFDタイマ)を再スタート(例えば、スタート)し、カウンタを更新する。カウンタは、測定閾値よりも小さい品質を有する受信RSの数をカウントするためのものである(例えば、BFIの数)。通信デバイスは、第1のCOT間隔の後、またはRSが第1のCOT間隔の後に受信されないとき、もしくはRSが第1のCOT間隔における最後のRSであるときに、品質タイマを一時停止する。すなわち、品質タイマは、時間間隔に従って拡張されてもよい。したがって、通信デバイスは、たとえ通信デバイスが定期的にRSを受信できない場合でも、免許不要帯域においてRSに従って適切に動作することができる。
【0060】
図14は、本発明の一例によるRS受信の概略図である。品質タイマおよびカウンタは、例えば、RSがBFD RSである場合、それぞれ、BFDタイマおよびBFIカウンタであってもよい。通信デバイスには、上位層信号によって、値T
maxおよびC
maxが設定されてもよい。値C
maxは、測定閾値より小さい品質を有する受信RSの数の最大値(例えば、閾値)である。塗りつぶした矢印によって表されるRSは、RSの品質が測定閾値よりも大きいことを意味する。中空の矢印によって表されるRSは、RSの品質が測定閾値より小さいことを意味する。
【0061】
図14によれば、通信デバイスは、時刻t1~t3において、それぞれ、免許不要帯域においてネットワークからRS1~RS3を受信する。時刻t2およびt3において、通信デバイスは、品質タイマを再スタート(例えば、スタート)し、カウンタを更新する。時刻t1~t3は、COT間隔のCOT1内にある。COT間隔のCOT1の終了は、時刻t4であり、通信デバイスは、時刻t4で品質タイマを一時停止する。時刻t5において、通信デバイスはRSのRS4を受信し、品質タイマを再スタートする。時刻t6において、通信デバイスはRSのRS5を受信し、品質タイマを再開し、カウンタを更新する。時刻t5およびt6は、COT間隔のCOT2内にある。すなわち、通信デバイスは、値C
maxに等しいカウンタに従って、ネットワークとの手順を開始してもよい。
【0062】
一例では、通信デバイスは、(例えば、免許不要帯域において)第2のCOT間隔においてネットワークからRSを受信するときに、品質タイマを再開する。一例では、通信デバイスは、カウンタが閾値より大きいときに、品質タイマが満了したとき、ネットワークとの手順を開始してもよい。一例では、その手順は、RA手順、新しい候補ビームの選択、またはBFRのためのPUCCH (例えば、SR様PUCCH)の送信のうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
上記の実施例では、BFD RSは、CSI-RS、SSB、DMRSまたはSRSで置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。ネットワークは、BFD RSを定期的に送信してもよい。
【0064】
上記の例では、DCIは、スロットフォーマット、利用可能なRBセット、COT持続時間、および探索空間セットグループスイッチングを通信デバイスのグループに通知してもよいが、本明細書では限定されない。
【0065】
上記の例では、参照RSは、TCI状態、TCI状態ID、QCL仮定、qcl-Type、QCL-Type-D、または候補RS(例えば、空間的QCL仮定のための候補RS)によって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。
【0066】
上記の例では、CSI-RSは、CSI-RSリソースセットインデックス、CSI-RSリソースセット、CSI-RSリソースインデックス、CSI-RSリソース、CSI-RSポートインデックスまたはCSI-RSポートで置き換えられてもよいが、本明細書では限定しない。
【0067】
上記の例では、SSBは、SSBリソースセットインデックス、SSBリソースセット、SSBリソースインデックス、SSBポートインデックス、またはSSBポートによって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。
【0068】
上記の例では、SRSは、SRSリソースセットインデックス、SRSリソースセット、SRSリソースインデックス、SRSリソース、SRSポートインデックス、またはSRSポートによって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。
【0069】
上記の例では、ビームは、アンテナ、アンテナポート、アンテナ素子、アンテナのグループ、アンテナポートのグループ、アンテナ素子のグループ、空間ドメインフィルタまたはRSリソースによって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。例えば、ビームは、アンテナポート、アンテナポートのグループ、または空間ドメインフィルタとして表わされてもよい。
【0070】
上記の例では、ネットワークは、セル、サービングセル、送受信ポイント(TRP)、免許不要セル、免許不要サービングセル、免許不要TRP、gNBまたはeNBによって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。
【0071】
上記の例では、ビーム検出は、QCL仮定または空間ドメインフィルタによって置き換えられてもよいが、本明細書では限定されない。例えば、ビーム検出は、QCL仮定、または空間領域フィルタとして表現されてもよい。
【0072】
上述のステップは、ステップバイステップ方式で実行されてもされなくてもよい。上述の例は、免許不要帯域、免許帯域、非DRXモード、DRXモード、または省電力に適用してもよいが、本明細書では限定されない。
【0073】
当業者は、上述の説明および例に関して、組み合わせ、修正および/または変更を容易に行うべきである。上述の説明、ステップ、および/または提案されたステップを含むプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア(ハードウェアデバイスと、ハードウェアデバイス上の読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令およびデータとの組み合わせとして知られる)、電子システム、またはそれらの組み合わせとすることができる手段によって実現され得る。手段の一例としては、通信デバイス20であってもよい。
【0074】
本発明の例は、免許不要帯域、免許帯域、非DRXモード、DRXモード、または省電力に適用されてもよいが、本明細書では限定されない。
【0075】
ハードウェアの例としては、アナログ回路、デジタル回路および/または混合回路を含んでもよい。例えば、ハードウェアは、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス、結合ハードウェアコンポーネント、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。別の例では、ハードウェアは、汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0076】
ソフトウェアの例は、コードのセット、命令のセット、および/または記憶ユニット、例えば、コンピュータ可読媒体に保持(例えば、記憶)される機能のセットを含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、SIM、ROM、フラッシュメモリ、RAM、CD-ROM/DVD-ROM/BD-ROM、磁気テープ、ハードディスク、光データ記憶デバイス、不揮発性記憶ユニット、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。コンピュータ可読媒体(例えば、記憶ユニット)は、少なくとも1つのプロセッサに内部的に(例えば、統合された)または外部的に(例えば、分離された)結合されてもよい。1つ以上のモジュールを含んでもよい少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ可読媒体内でソフトウェアを実行してもよい(例えば、そうするように構成されてもよい)。コードのセット、命令のセット、および/または機能のセットは、少なくとも1つのプロセッサ、モジュール、ハードウェア、および/または電子システムに関連するステップを実行させてもよい。
【0077】
電子システムの例としては、システムオンチップ(SoC)、システムインパッケージ(SiP)、コンピュータオンモジュール(CoM)、コンピュータプログラム製品、装置、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、またはポータブルコンピュータシステム、および通信デバイス20を含んでもよい。
【0078】
以上をまとめると、本発明は、免許不要帯域においてRSを取り扱うための通信デバイスおよび方法を提供する。通信デバイス、ネットワークによって実行される動作が定義される。結果として、免許不要帯域においてRSを処理する方法の問題が解決される。