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特許7372958情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-24
(45)【発行日】2023-11-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20231025BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021149731
(22)【出願日】2021-09-14
(65)【公開番号】P2023042436
(43)【公開日】2023-03-27
【審査請求日】2022-01-20
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】田口 拓明
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】鹿野 博嗣
【審判官】梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-035072(JP,A)
【文献】特開2015-052964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させたモデルであって、利用者情報と行動情報と入力すると特定の特徴についての指標を算出する複数のモデル記憶するモデル記憶部と、
前記複数のモデル利用者情報と行動情報とを入力することよって、利用者の特定の特徴についての指標をモデルごとに算出する指標算出部と、
前記指標に基づいて前記特定の特徴を有する、利用者の集団である特定集団を複数抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した複数の特定集団について、利用者の所定の集団への帰属に係る包含関係を算出する関係算出部と、
前記抽出部が抽出した複数の特定集団に係る情報と、前記関係算出部が算出した前記包含関係に係る情報とを表示させる表示部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記指標算出部が利用者の特定の特徴についての指標を算出する際に使用する前記行動情報が示す行動が行われた期間の指定を受け付ける受付部と、をさらに備え、
前記指標算出部は、前記受付部が受け付けた前記行動情報が示す行動が行われた期間の指定に基づいて、特定の特徴についての指標の算出に使用する前記行動情報を限定して、利用者の特定の特徴についての指標を算出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付部は、さらに前記抽出部が抽出する複数の特定集団の該当者数の指定を受け付けて、
前記抽出部は前記受付部が受け付けた前記該当者数に基づいて、特定集団に該当する利用者の数を調節して抽出する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記指標算出部は、他のモデルで算出された指標が高い利用者は、特定の特徴についての指標を高く算出する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示部は、さらにコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を表示させる、
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、さらにコンテンツを配信する対象となる利用者の集団の指定を受け付けて、
前記指定に基づいてコンテンツを配信する配信部と、をさらに備える、
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記モデル記憶部は、利用者の属性を示す情報である利用者情報と、当該利用者が入力した検索クエリ履歴である行動情報とに基づいて当該利用者の特徴学習させたモデルであって当該利用者情報と当該行動情報とを入力すると特定の特徴についての指標算出する複数のモデルを記憶する
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
予め利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させたモデルであっ利用者情報と行動情報とを入力すると特定の特徴についての指標を算出する複数のモデルに、利用者情報と行動情報とを入力することによって、利用者の特定の特徴についての指標をモデルごとに算出する指標算出工程と、
前記指標に基づいて前記特定の特徴を有する、利用者の集団である特定集団を複数抽出する抽出工程と、
抽出された複数の特定集団について、利用者の所定の集団への帰属に係る包含関係を算出する関係算出工程と、
前記複数の特定集団に係る情報と、前記包含関係に係る情報とを表示させる表示工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
予め利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させたモデルであっ利用者情報と行動情報とを入力すると特定の特徴についての指標を算出する複数のモデルに、利用者情報と行動情報とを入力することによって、利用者の特定の特徴についての指標をモデルごとに算出する指標算出手順と、
前記指標に基づいて前記特定の特徴を有する、利用者の集団である特定集団を複数抽出する抽出手順と、
抽出された複数の特定集団について、利用者の所定の集団への帰属に係る包含関係を算出する関係算出手順と、
前記複数の特定集団に係る情報と、前記包含関係に係る情報とを表示させる表示手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを用いた情報サービスの飛躍的な普及に伴い、ネットワークを介して取得される情報に基づいた情報配信が盛んに行われている。例えば、情報の配信先となる利用者の属性を示す属性情報を配信先情報として予め登録しておき、配信先となる利用者の属性情報と対応する広告を選択的に配信するターゲティング配信が行われている。
【0003】
なお、広告の配信対象となる利用者の属性情報を把握する技術として、例えば、広告と属性情報との見かけ上の関連性の程度、並びに、複数の広告と属性情報との平均的な関連性の程度に基づいて、広告と属性情報との真の関連性を算出する技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2015-1956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術では、利用者の特徴を精度良く把握できるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、利用者の属性情報として、利用者の性別や趣味に関する情報などといった定性的な分類によるデータを取得しているに過ぎないため、利用者の特徴を精度良く把握できるとは限らず、改善の余地があった。
【0006】
本開示は上記の課題を鑑み、特定の特徴を有する利用者に適切な情報を配信することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る情報処理装置は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得する取得部と、前記利用者情報と前記行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部と、前記複数のモデルを用いて利用者の特定の特徴についての指標を算出する指標算出部と、前記指標に基づいて特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出する抽出部と、前記抽出部が抽出した複数の特定集団の関係を算出する関係算出部と、前記抽出部が抽出した複数の特定集団についての情報と、前記関係算出部が算出した前記関係についての情報と、を表示させる表示部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、特定の特徴を有する利用者に適切な情報を配信することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る受付画面の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の行動情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る事業者端末の構成例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
(実施形態)
〔1-1.実施形態に係る情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。図1では、実施形態に係る情報処理が情報処理装置100により実行される例を示す。
【0012】
図1では、情報処理装置100が複数の利用者端末200から利用者情報と行動情報とを取得し、取得した利用者情報と行動情報とに基づいて特定の特徴についての指標を算出し、算出された指標に基づいて全ての利用者の中から特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出し、抽出した特定集団の関係を算出し、複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係についての情報と、を事業者端末300に表示させる例を示している。以下、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例についてステップごとに説明する。
【0013】
まず、情報処理装置100は、事業者端末300から事業者M1が入稿したコンテンツと要求情報とを受け付ける(ステップS1)。例えば、情報処理装置100は、事業者端末300から事業者M1が特定の特徴を有する利用者に対して配信することを目的として入稿したコンテンツを受け付ける。また、情報処理装置100は、事業者M1が事業者端末300に入力したコンテンツの配信についての要求情報を事業者端末300から受け付ける。なお、ここで、要求情報とは事業者のコンテンツの配信に関する要求についての情報であって、例えば、事業者がコンテンツの配信を希望する利用者の特徴を示す「特定の特徴」などを含む情報であってよい。
【0014】
情報処理装置100は、複数の利用者端末200から利用者情報と、行動情報と、を取得する(ステップS2)。例えば、情報処理装置100は、図1に示すように、利用者U1からU6の利用者端末200Aから200Fから、利用者情報と、行動情報と、を取得する。なお、図1に示す利用者U1からU6、及び利用者端末200Aから200Fは例示であって、情報処理装置100は、これ以上の数の利用者の利用者端末200から利用者情報と、行動情報と、を取得してよい。
【0015】
情報処理装置100は、複数のモデルを用いて特定の特徴についての指標を算出し、指標に基づいて特定集団を抽出する(ステップS3)。例えば、情報処理装置100は、複数の利用者端末200から取得した利用者情報と行動情報とを、特定の特徴についての指標を算出する複数のモデルに入力し、利用者の特定の特徴についての指標を算出し、算出された指標が所定の値以上の利用者を特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団に含まれる利用者として複数抽出してよい。図1においては、特定集団1と特定集団2と特定集団3とが抽出されたことを示している。なお、モデルの詳細については後述して説明する。
【0016】
情報処理装置100は、複数の特定集団の関係を求める(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、ステップS3において抽出された複数の特定集団のうちの一つの特定集団だけに含まれる利用者、二つの特定集団に共通して含まれる利用者、三つの特定集団に共通して含まれる利用者などの複数の特定集団の関係を算出する。
【0017】
情報処理装置100は、複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係についての情報を表示させる(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、事業者端末300にステップS3において抽出した複数の特定集団について情報と、ステップS4において算出した複数の特定集団の関係についての情報を表示させる。
【0018】
情報処理装置100は、事業者端末300から事業者M1が入力したコンテンツの配信対象となる利用者の集団についての情報を受け付ける(ステップS6)。例えば、情報処理装置100は、事業者端末300に表示させた複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係の関係についての情報とに基づいて、事業者M1が事業者端末300に入力したコンテンツの配信対象となる利用者の集団についての情報を要求情報として受け付ける。
【0019】
情報処理装置100は、コンテンツの配信対象に選定された利用者の利用者端末200にコンテンツを配信する(ステップS7)。例えば、情報処理装置100は、事業者端末300から受け付けたコンテンツの配信対象となる利用者の集団についての情報に基づいて、利用者U2の利用者端末200Bと、利用者U3の利用者端末200Cに、事業者M1から受け付けたコンテンツを配信する。
【0020】
これにより、情報処理装置100は複数の利用者の中から特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数のモデルを用いて複数抽出し、抽出された特定集団の関係を算出し、これらの情報を事業者端末300に表示させて、事業者にコンテンツを配信する対象となる利用者の集団を選択させることが可能となる。したがって、例えば特定の特徴を有する利用者について複数のモデルの両方で抽出された利用者に対象を絞って、コンテンツを配信することが可能となる為、コンテンツの配信による効果を高めることができる。また、複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係についての情報を表示させることから、事業者は特定集団について視覚的に容易に理解することが可能となる。
【0021】
〔1-2.実施形態に係る情報処理の他の例1(行動情報の期間の指定を受け付ける)〕
情報処理装置100は、特定集団を抽出する際に使用する行動情報が示す行動が行われた期間の指定を受け付けて、受け付けた行動情報が示す行動が行われた期間の指定に基づいて、特定の特徴についての指標の算出に使用する行動情報を限定して、利用者の特定の特徴についての指標を算出する。
【0022】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、図1に示したステップS1と同じ処理を実行する。なお、本情報処理においては、ステップS1において、情報処理装置100が事業者端末300から取得する要求情報には「行動情報が示す行動が行われた期間」が含まれる。ここで、図2を用いて事業者端末300における要求情報の受付処理について説明する。図2は、実施形態に係る受付画面の一例を示す図である。例えば、図2に示すような画面を事業者端末300に表示させて、事業者から「行動情報が示す行動が行われた期間」の指定を受け付けてよい。すなわち、事業者は事業者端末300に表示された図2に示す画面の「ログの期間」の箇所に、「行動情報が示す行動が行われた期間」の指定を入力する。
【0023】
次に、情報処理装置100は、図1に示したステップS2の処理を実行する。ステップS2の処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。次に、情報処理装置100は、図1に示したステップS3と同じ処理を実行する。なお、本情報処理においては、特定の特徴について指標を算出するモデルに入力する行動情報の期間を、事業者から受け付けた要求情報に含まれる「行動情報が示す行動が行われた期間」において指定された期間の範囲に限定する。すなわち、本情報処理においては、特定の特徴についての指標の算出を、事業者から指定を受けた期間に発生した行動情報を用いて行う。
【0024】
次に、情報処理装置100は、図1に示したステップS4からS7までの処理と同じ処理を実行する。ステップS4からS7までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0025】
これにより、情報処理装置100は、事業者の指定した「行動情報が示す行動が行われた期間」に期間の範囲が限定された行動情報を用いて、利用者の特定の特徴について指標を算出し、特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を抽出することができる。その為、事業者は、直近の利用者の行動に基づいて、コンテンツを配信する利用者を決定することや、5年前などの過去の利用者の行動に基づいて、コンテンツを配信する利用者を決定することができる。したがって、事業者に対してコンテンツ配信の選択肢を増やすことができる。
【0026】
〔1-3.実施形態に係る情報処理の他の例2(該当者数の指定を受け付ける)〕
情報処理装置100は、さらに複数の特定集団の該当者数の指定を受け付けて、受け付けた該当者数に基づいて、特定集団に該当する利用者の数を調節して抽出する。
【0027】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、図1に示したステップS1からS5までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS5までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0028】
次に、情報処理装置100は、事業者端末300から事業者が要求情報として入力した複数の特定集団ごとの「該当者数」の指定を受け付ける。ここで、図3を用いて特定集団の該当者数の指定の受付処理について説明する。図3は、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。すなわち、例えば、情報処理装置100は、図3に示すような表示画面を事業者端末300に表示させることで、ステップS5における処理を実行する。そして、事業者は事業者端末300に表示された表示画面を確認し、表示画面の「ユーザ数調整」の箇所のスライドボタンを操作することで、複数の特定集団ごとの「該当者数」を指定する。情報処理装置100は、事業者が指定した複数の特定集団ごとの「該当者数」を受け付ける。
【0029】
次に、情報処理装置100は、事業者端末300から受け付けた複数の特定集団ごとの「該当者数」の指定に基づいて、特定集団として抽出する利用者の数を調節して、複数の特定集団を抽出する。すなわち、本情報処理においては、前述したステップS3のように特定の特徴についての指標が所定の値以上である利用者を特定集団として抽出するのではなく、特定の特徴についての指標の値が全ての利用者の中で上位から事業者が指定した「該当者数」の順位までの利用者を、特定集団として抽出する。例えば、事業者が「該当者数」を500,000人と指定したとすると、全ての利用者の中で、特定の特徴についての指標が500,000位までの範囲に含まれる利用者を特定集団として抽出する。
【0030】
次に、情報処理装置100は、図1に示すステップS4からS7までと同じ処理を実行する。ステップS4からS7までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0031】
これにより、情報処理装置100は、事業者の指定した複数の特定集団ごとの該当者数に基づいて、全ての利用者の中から特定の特徴を有する複数の特定集団を抽出することができる。その為、事業者は、特定の特徴についての指標が所定の値以上である利用者として抽出された特定集団をコンテンツの配信対象として納得できなかった場合に、複数の特定集団の該当者数を指定することによって、特定集団に含まれる利用者の数を調節することが可能となる。したがって、事業者に対してコンテンツ配信の選択肢を増やすことができる。
【0032】
〔1-4.実施形態に係る情報処理の他の例3(他のモデルの指標を反映する)〕
情報処理装置100は、他のモデルで算出された指標が高い利用者は、特定の特徴についての指標を高く算出する。
【0033】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、図1に示したステップS1からS2までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS2までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0034】
次に、情報処理装置100は、取得した利用者情報と行動情報とに基づいて、複数のモデルを用いて特定の特徴について指標を算出する。なお、指標を算出する処理は、前述したステップ3の処理と同じであるから説明を省略する。次に、情報処理装置100は、例えば、モデル1によって算出された指標を、モデル2によって算出された指標と、モデル3によって算出された指標と、を反映して補正する。すなわち、モデル1によって算出された指標は、モデル2によって算出された指標が高い値であればあるほど、また、モデル3によって算出された指標が高い値であればあるほど高い値に補正される。なお、特定の特徴についての指標の補正処理の具体的な内容については後述して説明する。同様にして、他のモデルによって算出された指標についても、当該モデルに対してその他のモデルによって算出された指標を反映して補正する。次に、情報処理装置100は、補正された特定の特徴についての指標が所定の値以上の利用者を、特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団として抽出する。
【0035】
次に、情報処理装置100は、図1に示すステップS4からS7までと同じ処理を実行する。ステップS4からS7までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0036】
これにより、情報処理装置100は、特定のモデルによって算出された特定の特徴についての指標を他のモデルによって算出された指標を反映して補正することが可能となる。その為、特定の特徴について指標を算出する際に、様々な観点から評価された指標を用いることができる為、指標の信頼性を上げることが可能となる。したがって、コンテンツの配信による効果を上げることが可能となる。
【0037】
〔1-5.実施形態に係る情報処理の他の例4(付加情報の表示)〕
情報処理装置100は、さらにコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を表示させる。
【0038】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、図1に示したステップS1からS5までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS5までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0039】
次に、情報処理装置100は、事業者端末300にコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を表示させる。ここで、コンバージョンレートとは、コンテンツの配信によって、コンテンツの配信を受けた利用者が購入や問い合わせなどの最終成果を示す行動を実施した割合を示す指標である。また、シードユーザの分布とは、特定の特徴についての指標ごとの利用者の数の分布に関する情報である。
【0040】
ここで、図3を用いて、情報処理装置100が、付加情報を表示する態様について説明する。前述したように、図3は、実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。まず、図3に示すコンバージョンレートは、過去に特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団に対して、コンテンツを配信した結果、最終成果となる行動を行った利用者の割合を示す。また、コンバージョンレートは、過去にコンテンツ配信対象となった利用者の情報と、利用者の最終成果となる行動を示す行動情報と、を学習データとして学習させることで、コンバージョンレートを予測するモデルを用いて算出された値を表示させてもよい。また、図3の左下に示すように、情報処理装置100は、シードユーザの分布を表示する。図3に示すシードユーザの分布は、特定の特徴についての指標の値ごとに、その指標の値が算出された利用者の数の分布を示している。すなわち、図3の左下のグラフの横軸は、縦軸に示す値の指標が算出された利用者の数を示している。また、図3の左下のグラフの縦軸は、利用者の特定の特徴についての指標の値を示している。事業者は、表示されたコンバージョンレートやシードユーザの分布を参考にして、コンテンツを配信する利用者の集団を選択する。なお、情報処理装置100は、コンバージョンレートやシードユーザの分布に基づいて、事業者端末300にコンテンツ配信対象として適切な利用者の集団を表示させてもよい。例えば、情報処理装置100は、コンバージョンレートが所定の値以上の利用者の集団を、コンテンツ配信対象として適切であるとして推奨メッセージを事業者端末300に表示させてもよい。また、情報処理装置100は、シードユーザの分布に基づいて、特定の特徴についての指標が最上位から所定の順位までの利用者の集団を、コンテンツ配信対象として適切であるとして推奨メッセージを事業者端末300に表示させてもよい。事業者は、情報処理装置100がコンテンツ配信対象として適切であるとした利用者の集団を確認したら、提案された利用者の集団にコンテンツを配信するかを選択する。
【0041】
次に、情報処理装置100は、図1に示すステップS6からS7までの処理と同じ処理を実行する。ステップS6からS7までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0042】
これにより、情報処理装置100は、事業者にコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を提供することができる。その為、事業者はコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を参考にしたうえで、コンテンツを配信する利用者の集団を選択することができる。したがって、事業者はコンテンツの配信による費用と効果を検討したうえで、コンテンツの配信対象を決定することができる。
【0043】
〔1-6.実施形態に係る情報処理の他の例5(利用者情報に基づいて抽出)〕
情報処理装置100は、利用者情報に基づいて特定の属性を有する複数の特定集団を抽出する。
【0044】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、図1に示したステップS1からS2までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS2までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。なお、本情報処理においては、ステップS2において利用者情報だけを利用者端末200から取得するとしてもよい。
【0045】
次に、情報処理装置100は、利用者情報に基づいて特定の属性を有する複数の特定集団を抽出する。例えば、情報処理装置100は、利用者情報に含まれる生年月日から利用者の年齢を計算して、特定の年齢層の利用者を特定集団Aとして抽出し、利用者情報に含まれる年収に基づいて、特定の年収層の利用者を特定集団Bとして抽出し、利用者情報に含まれる性別に基づいて、特定の性別の利用者を特定集団Cとして抽出してよい。
【0046】
次に、情報処理装置100は、図1に示すステップS4からS7までと同じ処理を実行する。ステップS4からS7までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0047】
これにより、情報処理装置100は、全ての利用者の中から特定の属性を有する複数の特定集団を抽出し、複数の特定集団の関係を算出し、複数の特定集団と複数の特定集団の関係についての情報を表示させて、事業者にコンテンツの配信対象を選択させることができる。したがって、事業者に対してコンテンツの配信対象の選択肢を増やすことが可能となる。
【0048】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、図4を用いて実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置100と、利用者端末200と、事業者端末300と、を含む。なお、図4に示した情報処理システム1は、複数台の情報処理装置100や、複数台の利用者端末200や、複数台の事業者端末300が含まれ構成されていてもよい。情報処理装置100と、利用者端末200と、事業者端末300と、は所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。
【0049】
情報処理装置100は、例えばPC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどの情報処理装置であってよい。情報処理装置100は、利用者端末200と、事業者端末300と、からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0050】
利用者端末200は、利用者が利用する情報処理装置である。利用者端末200は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってよい。なお、図1に示す例においては、利用者端末200がスマートフォンである場合を示している。
【0051】
事業者端末300は、事業者が利用する情報処理装置である。事業者端末300は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA等の情報処理装置であってよい。なお、図1に示す例においては、事業者端末300がノート型PCである場合を示している。
【0052】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図5に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を有する。なお、図5に図示はしていないが、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0053】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末200と、事業者端末300と、の間で情報の送受信を行う。
【0054】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、行動情報記憶部122と、モデル記憶部123と、コンテンツ記憶部124と、を有する。
【0055】
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、利用者に関する情報、すなわち、利用者情報を記憶する。利用者情報は、例えば、利用者が所定の情報サービスを利用する際に、情報サービスの提供事業者に提供する利用者に関する情報である。ここで、図6を用いて、利用者情報記憶部121が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0056】
図6に示す例において、利用者情報記憶部121は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」、「年収」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0057】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「生年月日」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の生年月日に関する情報である。「性別」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の性別に関する情報である。「職業」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の職業に関する情報である。「年収」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の年収に関する情報である。
【0058】
すなわち、図6においては、利用者ID「UID#1」により識別された利用者の生年月日が「生年月日#U1」であり、性別が「女性」であり、職業が「職業#U1」であり、年収が「年収#U1」であることを示している。
【0059】
なお、利用者情報記憶部121に記憶される情報は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」、「年収」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の利用者に関係する情報が記憶されてよい。
【0060】
(行動情報記憶部122について)
行動情報記憶部122は、利用者の行動を示す情報、すなわち、行動情報を記憶する。行動情報とは、利用者の所定の情報サービスの利用によって生じる利用者の所定の情報サービスを用いた行動を示す情報である。ここで、図7を用いて、行動情報記憶部122が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置の行動情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0061】
図7に示す例において、行動情報記憶部122は、「利用者ID」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「路線検索履歴」、「掲示板投稿履歴」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0062】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「検索履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者が検索に使用した検索クエリと入力時刻とを含む情報である。「閲覧履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の閲覧サイトと閲覧時刻とを含む情報である。「購入履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者のインターネット通信販売サイトや所定のサービス契約サイトなどにおける購入商品、又は購入サービスと購入時刻とを含む情報である。「路線検索履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の路線検索結果と検索時刻とを含む情報である。「掲示板投稿履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の掲示板投稿と投稿時刻とを含む情報である。
【0063】
すなわち、図7においては、利用者ID「UID#1」により識別された利用者の検索履歴が「検索履歴#U1」であり、利用者の閲覧履歴が「閲覧履歴#U1」であり、購入履歴が「購入履歴#U1」であり、路線検索履歴が「路線検索履歴#U1」であり、掲示板投稿履歴が「掲示板投稿履歴#U1」であることを示している。
【0064】
なお、行動情報記憶部122に記憶される情報は、「利用者ID」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「路線検索履歴」、「掲示板投稿履歴」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の利用者の行動に関係する情報が記憶されてよい。
【0065】
(モデル記憶部123について)
モデル記憶部123は、利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させて、利用者情報と行動情報とを入力すると特定の特徴についての指標を算出する複数のモデルを記憶する。図8は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0066】
図8に示す例において、モデル記憶部123は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0067】
「モデルID」は、機械学習モデルを識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「モデルデータ」は、機械学習モデルのモデルデータを示す。例えば、「モデルデータ」には、利用者情報と行動情報とを入力すると、利用者の特定の特徴についての指標を算出するモデルの為のデータが記憶される。例えば、機械学習モデルは、ニューラルネットワークなどであってよい。
【0068】
すなわち、図8において、モデルID「M#1」で識別されるモデルは、機械学習モデルM#1を示す。また、モデルデータ「MDT#1」は、機械学習モデルM#1のモデルデータを示す。
【0069】
ここで、機械学習モデルがニューラルネットワークである場合は、モデルデータ「MDT#1」には、例えば、ニューラルネットワークを構成する複数の層のそれぞれに含まれるノードが互いにどのように結合するかという結合情報や、結合されたノード間で入出力される数値に掛け合わされる結合係数などの各種情報が含まれる。
【0070】
なお、モデル記憶部123は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報に限定されることなく、その他の任意の機械学習モデルに関係する情報が記憶されてよい。
【0071】
(コンテンツ記憶部124について)
コンテンツ記憶部124は、事業者端末300から事業者が入力したコンテンツを記憶する。図9は、実施形態に係る情報処理装置のコンテンツ記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0072】
図9に示す例において、コンテンツ記憶部124は、「事業者ID」、「コンテンツID」、「コンテンツデータ」、「特定の特徴」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0073】
「事業者ID」は、事業者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「コンテンツID」は、事業者から受け付けたコンテンツを識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「コンテンツデータ」は、事業者が配信を希望するコンテンツのデータである。「特定の特徴」は、事業者がコンテンツの配信を希望する利用者の選定基準となる利用者の特定の特徴を示す情報である。
【0074】
すなわち、図9においては、事業者ID「M1」が示す事業者から、コンテンツID「CT#1」によって識別されるコンテンツとして、コンテンツデータ「CD#1」が示すコンテンツデータが、特定の特徴「FT#1」が示す利用者の特定の特徴を指定して事業者端末300に入稿され、情報処理装置100の受付部132が受け付けてコンテンツ記憶部124に記憶されていることを示している。
【0075】
なお、コンテンツ記憶部124は、「事業者ID」、「コンテンツID」、「コンテンツデータ」、「特定の特徴」という項目に係る情報に限定されることなく、その他の任意のコンテンツに関係する情報が記憶されてよい。
【0076】
(制御部130について)
次に図5に戻って、制御部130について説明する。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0077】
図5に示すように、制御部130は、取得部131と、受付部132と、算出部133と、抽出部134と、表示部135と、配信部136と、を有する。
【0078】
(取得部131について)
取得部131は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得する。ここで、利用者情報は、利用者に関する情報であって、例えば、利用者が所定の情報サービスを利用する際に、情報サービスの提供事業者に提供する情報である。また、行動情報は、利用者の所定の情報サービスの利用によって生じる利用者の所定の情報サービスを用いた行動を示す情報である。取得部131は、利用者情報を取得したら、取得した利用者情報を利用者情報記憶部121に記憶する。取得部131は、行動情報を取得したら、取得した行動情報を行動情報記憶部122に記憶する。なお、取得部131は、所定日時ごとに利用者情報と、行動情報とのうちのいずれか一方又は両方を取得してもよいし、利用者が情報処理装置100にアクセスする度に利用者情報と、行動情報とのうちのいずれか一方又は両方を取得してもよい。
【0079】
また、取得部131が利用者情報と行動情報とを取得する取得元は、利用者端末200に限定されるものではなく、検索サービスや、ショッピングサービス、決済サービス、路線検索サービス、地図提供サービス、旅行サービス、飲食店紹介サービス、天気予報サービス、スケジュール管理サービス、ニュース提供サービス、オークションサービス、動画コンテンツ配信サービス、金融取引(株取引等)サービスといった各種情報サービスを提供するその他のサーバ装置から取得してもよいし、外部の記憶媒体から取得してもよい。
【0080】
(受付部132について)
受付部132は、事業者が入稿したコンテンツを受け付ける。受付部132は、事業者端末300からコンテンツを受け付けたら、受け付けたコンテンツをコンテンツ記憶部124に記憶する。
【0081】
また、受付部132は、指標算出部1331が利用者の特定の特徴についての指標を算出する際に使用する行動情報が示す行動が行われた期間の指定を受け付ける。なお、事業者端末300は、図2に示す受付画面を表示して、事業者から「行動情報が示す行動が行われた期間」の指定を要求情報として受け付けてよい。受付部132は、事業者端末300から事業者が入力した「行動情報が示す行動が行われた期間」を受け付ける。
【0082】
また、受付部132は、抽出部134が抽出する特定集団の該当者数の指定を受け付ける。なお、事業者端末300は、図3に示す表示画面を表示して、複数の特定集団ごとの「該当者数」を事業者から要求情報として受け付けてよい。受付部132は、事業者端末300から事業者が入力した要求情報に含まれる複数の特定集団ごとの「該当者数」を受け付ける。
【0083】
また、受付部132は、コンテンツを配信する対象となる利用者の集団の指定を受け付ける。なお、事業者端末300は、図3に示す表示画面を表示して、表示画面の評価結果の箇所に表示された特定集団を示す円を用いて、事業者からコンテンツ配信対象となる利用者の集団の指定を受け付けてよい。受付部132は、事業者端末300から事業者が入力した要求情報に含まれる「コンテンツ配信対象の利用者の集団」を受け付ける。例えば、事業者端末300が図3に示すモデル1の円と、モデル2の円と、モデル3の円との3つの円が全て重なり合う箇所の利用者を「コンテンツ配信対象の利用者の集団」として事業者から指定を受け付けた場合、受付部132はモデル1と、モデル2と、モデル3とによって共通して抽出された利用者の集団を「コンテンツ配信対象の利用者の集団」として受け付ける。
【0084】
(算出部133について)
算出部133は、指標算出部1331と、関係算出部1332と、を有する。
【0085】
指標算出部1331は、複数のモデルを用いてモデルごとに利用者の特定の特徴についての指標を算出する。指標算出部1331は、利用者情報と、行動情報とを入力すると、特定の特徴についての指標を算出するモデルに、利用者情報と行動情報とを入力することによって、利用者の特定の特徴についての指標をモデルごとに算出する。なお、指標の算出に使用するモデルは、モデル記憶部123から読み出して使用し、モデルごとに利用者の特定の特徴についての指標を算出する。また、指標算出部1331が利用者の特定の特徴についての指標の算出に使用するモデルの数は任意の数であってよい。また、受付部132が、事業者から「行動情報が示す行動が行われた期間」の指定を受け付けた場合は、モデルに入力する行動情報は、「行動情報が示す行動が行われた期間」の範囲に含まれる期間に発生した行動情報に限定される。
【0086】
また、指標算出部1331は、他のモデルで算出された指標が高い利用者は、特定の特徴についての指標を高く算出する。まず、指標算出部1331は、複数のモデルを用いてモデルごとに全ての利用者の特定の特徴についての指標を算出する。次に、指標算出部1331は、例えば、モデル1によって算出された指標を、モデル2によって算出された指標と、モデル3によって算出された指標を反映して補正する。すなわち、モデル1によって算出された指標は、モデル2によって算出された指標が高い値であればあるほど、また、モデル3によって算出された指標が高い値であればあるほど高い値に補正される。例えば、指標算出部1331は以下に示す式(1)を用いて、モデル1によって算出された指標を補正してよい。ここで、式(1)のIDX1Cは、モデル1によって算出された指標の補正値を示し、IDX1は、モデル1によって算出された指標を示し、IDX2は、モデル2によって算出された指標を示し、IDX3は、モデル3によって算出された指標を示す。また、式(1)のK2は、モデル2によって算出された指標に対する重み付け係数を示し、K3は、モデル3によって算出された指標に対する重み付け係数を示す。
【0087】
【数1】
【0088】
関係算出部1332は、後述する抽出部134が抽出した複数の特定集団の関係を算出する。例えば、関係算出部1332は、複数の特定集団のうち一つの特定集団だけに含まれる利用者、二つの特定集団に共通して含まれる利用者、三つの特定集団に共通して含まれる利用者などの特定集団の関係を算出する。すなわち、関係算出部1332は、抽出部134が抽出した特定集団のリストに基づいて、一つ特定集団のだけに含まれる利用者、二つの特定集団に共通して含まれる利用者、三つの特定集団に共通して含まれる利用者を明らかにして、複数の特定集団の関係を算出する。また、関係算出部1332は、一つ特定集団のだけに含まれる利用者の数と、二つの特定集団に共通して含まれる利用者の数と、三つの特定集団に共通して含まれる利用者の数などについて、全ての利用者の数に対する割合を算出してもよい。
【0089】
(抽出部134について)
抽出部134は、指標算出部1331が算出した特定の特徴についての指標に基づいて、特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出する。例えば、指標算出部1331が複数のモデルを用いて、全ての利用者について指標1と、指標2と、指標3と、を算出したとする。この場合、抽出部134は、全ての利用者の中から指標1が所定の値以上の利用者を特定集団1として抽出し、全ての利用者の中から指標2が所定の値以上の利用者を特定集団2として抽出し、全ての利用者の中から指標3が所定の値以上の利用者を特定集団3として抽出する。すなわち、抽出部134は、複数のモデルで重複して利用者を特定集団として抽出する場合もある。なお、抽出部134が特定集団を抽出する際の基準となる所定の値は任意の値であってよく、モデルごとに算出される指標ごとに異なる値であってもよい。
【0090】
抽出部134は、受付部132が受け付けた該当者数に基づいて、特定集団に該当する利用者の数を調節して抽出する。まず、抽出部134は、指標算出部1331が算出した特定の特徴についての指標に基づいて、全ての利用者を当該指標が大きい順に並べ替える。次に、抽出部134は、指標の順位が1位の利用者から、指標の順位が「該当者数」の順位までの利用者を、特定集団として抽出する。抽出部134は、モデルごとに指定された「該当者数」に基づいて、その他のモデルで算出された指標についても同様に、1位から「該当者数」までの順位の利用者を特定集団として抽出する。
【0091】
なお、抽出部134は、利用者情報に基づいて特定の属性を有する複数の特定集団を抽出してもよい。例えば、利用者情報に含まれる生年月日から利用者の年齢を計算して、特定の年齢層の利用者を特定集団Aとして抽出し、利用者情報に含まれる年収に基づいて、特定の年収層の利用者を特定集団Bとして抽出し、利用者情報に含まれる性別に基づいて、特定の性別の利用者を特定集団Cとして抽出してよい。
【0092】
(表示部135について)
表示部135は、抽出部134が抽出した複数の特定集団についての情報と、関係算出部1332が算出した特定集団の関係についての情報を事業者端末300に表示させる。例えば、表示部135は、図3に示す表示画面を事業者端末300に表示させることによって、複数の特定集団についての情報と、特定集団の関係についての情報と、を事業者に提供する。なお、図3の「評価結果」の箇所に示された3つの円のそれぞれの中心付近に表示された値は、各モデルによって算出された特定の特徴についての指標を用いて抽出された特定集団に該当する利用者の全ての利用者に対する割合を示している。また、2つの円が重なり合う箇所に表示された値は、2つのモデルによって抽出された2つの特定集団に共通して該当する利用者の全ての利用者に対する割合を示している。また、3つの円が重なり合う箇所に表示された値は、3つのモデルによって抽出された3つの特定集団に共通して該当する利用者の全ての利用者に対する割合を示している。
【0093】
表示部135は、さらにコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を表示させる。例えば、表示部135は、図3に示す表示画面を事業者端末300に表示させることで、コンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を事業者に提供する。例えば、表示部135は、図3に示す態様で事業者端末300にコンバージョンレートやシードユーザの分布を表示させる。図3の横方向の中央の下部に示すコンバージョンレートは、モデルごとに抽出された特定集団に対してコンテンツ配信を行った場合のコンバージョンレートを示している。すなわち、過去にモデルが算出した指標に基づいて抽出した特定集団に含まれる利用者にコンテンツ配信を行った後に、成果となる行動を行った利用者の割合が示されている。なお、表示部135が表示するコンバージョンレートは、過去にコンテンツ配信対象となった利用者の情報と、利用者の最終成果となる行動を示す行動情報と、を学習データとして学習させたモデルを用いて、コンバージョンレートを予測した値を表示させてもよい。また、表示部135は、図3の左下に示すようにシードユーザの分布を表示させてよい。図3に示すシードユーザの分布は、モデル1によって算出された特定の特徴についての指標ごとの利用者の数の分布を示している。すなわち、図3の左下のグラフの横軸は、縦軸に示す値の指標が算出された利用者の数を示している。また、図3の左下のグラフの縦軸は、利用者の特定の特徴についての指標の値を示している。なお、事業者がシードユーザの分布を表示するモデルを選択できるようにしてよい。
【0094】
また、表示部135は、コンバージョンレートやシードユーザの分布に基づいて、コンテンツ配信対象として適切な利用者の集団を表示させる。例えば、表示部135は、コンバージョンレートが所定の値以上の利用者の集団をコンテンツ配信対象として適切であるとして所定のメッセージを事業者端末300に表示させてよい。また、表示部135は、シードユーザの分布に基づいて、特定の特徴についての指標が最上位から所定の順位までの利用者の集団を、コンテンツ配信対象として適切であるとして所定のメッセージを事業者端末300に表示させてよい。
【0095】
(配信部136について)
配信部136は、受付部132が受け付けたコンテンツを配信する対象となる利用者の集団の指定に基づいてコンテンツを配信する。例えば、受付部132が利用者U2と、利用者U3と、を含む利用者の集団をコンテンツの配信対象として受け付けた場合、配信部136は、事業者が入稿したコンテンツをコンテンツ記憶部124から読み出して通信部110を介して利用者U2の利用者端末200Bと、利用者U3の利用者端末200Cと、に配信する。
【0096】
〔4.利用者端末の構成〕
次に、図10を用いて、実施形態に係る利用者端末200の構成について説明する。図10は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。図10に示すように、利用者端末200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、制御部240と、を有する。
【0097】
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0098】
入力部220は、利用者から各種の操作情報が入力される。例えば、入力部220は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部230)を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部220は、利用者端末200に設けられたボタンや、利用者端末200に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0099】
出力部230は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット型端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、利用者端末200は、入力部220がタッチパネルである場合は、出力部230である表示画面により利用者の入力を受け付け、利用者への出力も行う。また、出力部230は、スピーカーであり、スピーカーにより音声を出力してよい。
【0100】
制御部240は、例えば、CPUやMPU等によって、利用者端末200に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部240は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0101】
図10に示すように、制御部240は、提供部241を有する。
【0102】
提供部241は、情報処理装置100から配信されたコンテンツを利用者に提供する。例えば、提供部241は情報処理装置100から配信されたコンテンツが動画である場合、出力部230に動画を出力させてコンテンツを利用者に提供する。また、例えば、提供部241は情報処理装置100から配信されたコンテンツが音声である場合、出力部230にコンテンツの音声を出力させることで、コンテンツを利用者に提供してよい。また、例えば、提供部241は情報処理装置100から配信されたコンテンツがテキストデータである場合、出力部230にテキストを表示させることで、コンテンツを利用者に提供してよい。
【0103】
〔5.事業者端末の構成〕
次に、図11を用いて、実施形態に係る事業者端末300の構成について説明する。図11は、実施形態に係る事業者端末の構成例を示す図である。図11に示すように、事業者端末300は、通信部310と、入力部320と、出力部330と、制御部340と、を有する。
【0104】
通信部310は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部310は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0105】
入力部320は、事業者から各種の操作情報が入力される。例えば、入力部320は、事業者端末300に接続されたキーボードやマウスから事業者の各種操作を受け付けてもよい。また、入力部320は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部330)を介して事業者から各種操作を受け付けてもよい。
【0106】
出力部330は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等によって実現される表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。なお、事業者端末300の入力部320が、タッチパネルを介して事業者から各種操作を受け付ける場合は、出力部330である表示画面により利用者の入力を受け付け、さらに利用者への出力も行う。
【0107】
制御部340は、例えば、CPUやMPU等によって、事業者端末300に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部340は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0108】
図11に示すように、制御部340は、受付部341を有する。
【0109】
受付部341は、事業者からコンテンツを受け付ける。コンテンツとは、例えば、事業者の商品やサービスを広告する文字、音声、静止画像、動画像などを含むデータであってよい。例えば、受付部341は、事業者から利用者の「特定の特徴」に対応付けてコンテンツを受け付ける。すなわち、受付部341は、事業者を識別する事業者IDと、コンテンツを示すデータと、事業者がコンテンツの配信を希望する利用者の「特定の特徴」とを事業者から受け付ける。
【0110】
受付部341は、事業者から要求情報を受け付ける。ここで、要求情報とは、事業者のコンテンツ配信に関する要求についての情報であって、例えば、事業者がコンテンツの配信を希望する利用者の特徴を示す「特定の特徴」、特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を抽出する際に使用する「行動情報が示す行動が行われた期間」、抽出部134が抽出する特定集団ごとの「該当者数」、「コンテンツ配信の対象となる利用者の集団」などを示す情報である。なお、受付部341は、図2図3に示す画面を事業者端末300に表示させて、要求情報に含まれる「特定の特徴」、「行動情報が示す行動が行われた期間」、「該当者数」、「コンテンツ配信の対象となる利用者の集団」を事業者から受け付けてよい。
【0111】
〔6.情報処理のフロー〕
次に、図12を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による情報処理の手順について説明する。図12は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。例えば、情報処理装置100は、複数の利用者端末から利用者情報と行動情報とを取得する(ステップS101)。そして、情報処理装置100は、複数のモデルを用いて利用者の特定の特徴についての指標を算出する(ステップS102)。そして、情報処理装置100は、指標に基づいて特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出する(ステップS103)。そして、情報処理装置100は、抽出された複数の特定集団の関係を算出する(ステップS104)。そして、情報処理装置100は、複数の特定集団と、複数の特定集団の関係についての情報を表示させる(ステップS105)。
【0112】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図13は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0113】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが記憶される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0114】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0115】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0116】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0117】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0118】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、情報処理装置100の制御部130の機能を実現する。
【0119】
〔8.構成と効果〕
本開示に係る情報処理装置100は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得する取得部131と、利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部123と、複数のモデルを用いて利用者の特定の特徴についての指標を算出する指標算出部1331と、指標に基づいて特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出する抽出部134と、抽出部134が抽出した複数の特定集団の関係を算出する関係算出部1332と、抽出部134が抽出した複数の特定集団と、関係算出部1332が算出した関係についての情報を表示させる表示部135と、を備える。
【0120】
この構成によれば、情報処理装置100は、複数の利用者の中から特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数のモデルを用いて複数抽出し、抽出された特定集団の関係を算出し、これらの情報を事業者端末300に表示させて、事業者にコンテンツを配信する対象となる利用者を選択させることが可能となる。
【0121】
また、本開示に係る情報処理装置100は、指標算出部1331が利用者の特定の特徴についての指標を算出する際に使用する行動情報が示す行動が行われた期間の指定を受け付ける受付部132と、をさらに備え、指標算出部1331は、受付部132が受け付けた行動情報が示す行動が行われた期間の指定に基づいて、利用者の特定の特徴についての指標の算出に使用する行動情報を限定して、利用者の特定の特徴についての指標を算出する。
【0122】
この構成によれば、情報処理装置100は、事業者の指定した「行動情報が示す行動が行われた期間」に限定された行動情報を用いて、利用者の特定の特徴について指標を算出し、特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を抽出することができる。
【0123】
また、本開示に係る情報処理装置100の受付部132は、さらに抽出部134が抽出する複数の特定集団の該当者数の指定を受け付けて、抽出部134は受付部132が受け付けた該当者数に基づいて、特定集団に該当する利用者の数を調節して抽出する。
【0124】
この構成によれば、情報処理装置100は、事業者の指定した複数の特定集団の該当者数に基づいて、全ての利用者の中から特定の特徴を有する複数の特定集団を抽出することができる。
【0125】
また、本開示に係る情報処理装置100の指標算出部1331は、他のモデルで算出された指標が高い利用者は、特定の特徴についての指標を高く算出する。
【0126】
この構成によれば、特定のモデルによって算出された指標を他のモデルによって算出された指標を反映して補正することが可能となる。その為、特定の特徴について指標を算出する際に、様々な観点から評価された指標を用いることができるので、指標の信頼性を上げることが可能となる。
【0127】
また、本開示に係る情報処理装置100の表示部135は、さらにコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を表示させる。
【0128】
この構成によれば、情報処理装置100は、事業者にコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を提供することができる。その為、事業者はコンバージョンレートやシードユーザの分布などの付加情報を参考にしたうえで、コンテンツを配信する利用者の集団を選択することができる。
【0129】
また、本開示に係る情報処理装置100の取得部131は、利用者情報として、利用者の属性を示す情報を取得し、行動情報として、利用者が入力した検索クエリの履歴を取得する。
【0130】
この構成によれば、情報処理装置100は、利用者の特定の特徴についての指標を算出する際に使用する利用者情報に属性を示す情報を用い、また、行動情報として検索クエリの履歴を示す情報を用いることから、より利用者の特徴を反映した指標を算出すること可能となる。
【0131】
また、本開示に係る情報処理装置100の受付部132は、さらにコンテンツを配信する対象となる利用者の集団の指定を受け付けて、指定に基づいてコンテンツを配信する配信部136と、をさらに備える。
【0132】
この構成によれば、情報処理装置100は、特定の特徴についての指標に基づいて抽出された特定集団についての情報を表示させて、事業者からコンテンツ配信対象となる利用者の集団の指定を受け付けて、その指定に基づいてコンテンツを配信することが可能となる為、コンテンツの配信による効果を高めることができる。
【0133】
本開示に係る情報処理方法は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得するステップと、利用者情報と前記行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させた複数のモデルを用いて利用者の特定の特徴についての指標を算出するステップと、指標に基づいて特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出するステップと、抽出された複数の特定集団の関係を算出するステップと、複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係についての情報と、を表示させるステップと、を含む。
【0134】
この構成の情報処理方法によれば、複数の利用者の中から特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数のモデルを用いて複数抽出し、抽出された特定集団の関係を算出し、これらの情報を事業者端末300に表示させて、事業者にコンテンツを配信する対象となる利用者の集団を選択させることが可能となる。
【0135】
本開示に係る情報処理プログラムは、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得するステップと、利用者情報と行動情報とに基づいて利用者の特徴を学習させた複数のモデルを用いて利用者の特定の特徴についての指標を算出するステップと、指標に基づいて特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数抽出するステップと、抽出された複数の特定集団の関係を算出するステップと、複数の特定集団についての情報と、複数の特定集団の関係についての情報と、を表示させるステップと、をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【0136】
この構成の情報処理プログラムによれば、複数の利用者の中から特定の特徴を有する利用者の集団である特定集団を複数のモデルを用いて複数抽出し、抽出された特定集団の関係を算出し、これらの情報を事業者端末300に表示させて、事業者にコンテンツを配信する対象となる利用者の集団を選択させることが可能となる。
【0137】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0138】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部131は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0139】
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 行動情報記憶部
123 モデル記憶部
124 コンテンツ記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受付部
133 算出部
1331 指標算出部
1332 関係算出部
134 抽出部
135 表示部
136 配信部
200 利用者端末
300 事業者端末
N ネットワーク
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