(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/42 20140101AFI20231026BHJP
A63F 13/818 20140101ALI20231026BHJP
A63F 13/25 20140101ALI20231026BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20231026BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20231026BHJP
A63F 13/48 20140101ALI20231026BHJP
【FI】
A63F13/42
A63F13/818
A63F13/25
A63F13/52
A63F13/55
A63F13/48
(21)【出願番号】P 2022098543
(22)【出願日】2022-06-20
(62)【分割の表示】P 2017095051の分割
【原出願日】2017-05-11
【審査請求日】2022-06-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年4月18日スパイラルホールにおいて開催された釣り★スタ!10周年記念キャンペーン発表会で発表 平成29年4月19日讀賣テレビ放送 朝生ワイド す・またん!において放送 平成29年4月24日とちぎテレビ とちテレニュースLIFEにおいて放送 平成29年5月6日サンテレビジョン 趣味バカにおいて放送 平成29年5月9日テレビ東京 TX+において放送
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 匡志
【審査官】相川 俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-221117(JP,A)
【文献】特開2000-167245(JP,A)
【文献】特開平11-226261(JP,A)
【文献】国際公開第2006/070741(WO,A1)
【文献】特開2001-104637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えるゲーム処理装置を用いてゲームを提供するためのプログラムであって、
前記制御部を、
プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力し、
前記ゲームフィールドの前記移動オブジェクトの移動可能範囲内に、前記移動オブジェクト毎の移動範囲を設定するとともに、アバタが配置されうる複数の初期位置であって、前記移動範囲との相対距離が所定の距離未満となるように設定された初期位置の情報を取得し、
複数の前記初期位置の中からランダムに選択した初期位置に前記プレイヤに対応付けられたアバタ
を配置し、
前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定し、
前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とし、
前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除し、
前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの前記第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う手段として機能させる、ゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記制御部は、前記プレイヤの注視位置を視野範囲の中央とした前記ゲームフィールドの画像を前記ヘッドマウントディスプレイに出力する、請求項1に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項3】
前記制御部は、前記移動オブジェクトに対する操作を制御し、前記移動オブジェクトと前記アイテムとの相対位置及び前記移動オブジェクトと前記アイテムとの関係性に基づいて前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立するか否かを判定する、請求項1又は2に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項4】
前記制御部を、予め用意されている複数の前記ゲームフィールドの中から前記プレイヤが選択した前記ゲームフィールドを設定する手段としてさらに機能させる、請求項1~3のいずれか1項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項5】
前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の速度に基づいて、前記ゲームフィールドに設定された設定領域における前記アイテムの位置を決定する、請求項1~
4のいずれか1項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項6】
前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の時間に基づいて、前記ゲームフィールドに設定された設定領域における前記アイテムの位置を決定する、請求項1~
5のいずれか1項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項7】
前記制御部は、複数の前記プレイヤが同じ前記ゲームフィールドで同時に前記ゲームをプレイする場合、前記プレイヤに対応する前記アバタを、それぞれ異なる前記移動範囲に近接した位置に配置する、請求項1~
6のいずれか1項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項8】
前記移動範囲は、前記移動オブジェクトの種別に基づいて設定された複数の移動目標位置によって囲まれる範囲であり、
前記制御部は、前記移動目標位置毎に設定された移動確率に基づいて、前記移動オブジェクトの移動先となる前記移動目標位置を抽選し、前記移動オブジェクトを現在位置から抽選により特定された前記移動目標位置へ移動させる、請求項1~7のいずれか1項に記載のゲーム処理プログラム。
【請求項9】
ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を用いてゲームを提供するための方法であって、
前記制御部が、
プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力する処理と、
前記ゲームフィールドの前記移動オブジェクトの移動可能範囲内に、前記移動オブジェクト毎の移動範囲を設定するとともに、アバタが配置されうる複数の初期位置であって、前記移動範囲との相対距離が所定の距離未満となるように設定された初期位置の情報を取得する処理と、
複数の前記初期位置の中からランダムに選択した初期位置に前記プレイヤに対応付けられたアバタ
を配置する処理と、
前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定する処理と、
前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とする処理と、
前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除する処理と、
前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの前記第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う処理と、を実行する、ゲーム処理方法。
【請求項10】
ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えたゲーム処理装置であって、
前記制御部が、
プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力する処理と、
前記ゲームフィールドの前記移動オブジェクトの移動可能範囲内に、前記移動オブジェクト毎の移動範囲を設定するとともに、アバタが配置されうる複数の初期位置であって、前記移動範囲との相対距離が所定の距離未満となるように設定された初期位置の情報を取得する処理と、
複数の前記初期位置の中からランダムに選択した初期位置に前記プレイヤに対応付けられたアバタ
を配置する処理と、
前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定する処理と、
前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とする処理と、
前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除する処理と、
前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの前記第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う処理と、を実行する、ゲーム処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コントローラ操作によりゲーム進行を制御するゲームを提供するためのゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想の移動オブジェクトに対する操作を疑似的に体験することのできるゲームが知られている。例えば特許文献1に示される釣りゲームにおいては、プレイヤは、釣り場のうち魚が存在する可能性の高い位置にルアーをキャストし、魚がルアーに食い付いた場合にリールの巻取り動作を行うことにより魚を捕獲する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示された釣りゲームにおいては、ゲームフィールドにおけるルアーの位置を変更する場合、リールの巻取り動作を行う必要がある。従って、コントローラを用いたゲームにおいて、プレイヤの操作性の向上が求められている。
【0005】
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲームフィールドにおけるアイテムを用いたゲーム操作を制御するゲームにおいて、コントローラ操作によりゲーム進行を効率的に制御することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するゲーム処理プログラムは、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えるゲーム処理装置を用いてゲームを提供する。前記ゲーム処理プログラムは、前記制御部を、プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力する手段と、前記プレイヤに対応付けられたアバタを前記ゲームフィールドに配置する手段と、前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定し、前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とし、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除し、前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う手段として機能させる。これにより、コントローラの操作により、ゲームの開始及び開始解除を行うことができる。
【0007】
上記ゲーム処理プログラムについて、前記ゲームフィールドの画像を出力する手段は、前記プレイヤの注視位置を視野範囲の中央とした前記ゲームフィールドの画像を前記ヘッドマウントディスプレイに出力することが好ましい。
上記ゲーム処理プログラムについて、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とする手段は、前記移動オブジェクトに対する操作を制御し、前記移動オブジェクトと前記アイテムとの相対位置及び前記移動オブジェクトと前記アイテムとの関係性に基づいて前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立するか否かを判定することが好ましい。
上記ゲーム処理プログラムについて、前記制御部を、予め用意されている複数の前記ゲームフィールドの中からプレイヤが選択した前記ゲームフィールドを設定する手段としてさらに機能させることが好ましい。
【0008】
上記ゲーム処理プログラムについて、前記アバタを配置する手段は、予め用意されている複数のアバタ位置の中から前記プレイヤによって指定された位置に前記アバタを配置することが好ましい。
上記ゲーム処理プログラムについて、前記アバタを配置する手段は、予め用意されている複数のアバタ位置の中からランダムに選択した位置に前記アバタを配置することが好ましい。
【0009】
上記ゲーム処理プログラムについて、前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の速度に基づいて、前記ゲームフィールドに設定された設定領域における前記アイテムの位置を決定することが好ましい。
上記ゲーム処理プログラムについて、前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の時間に基づいて、前記ゲームフィールドに設定された設定領域における前記アイテムの位置を決定することが好ましい。
上記ゲーム処理プログラムについて、前記移動オブジェクトには移動範囲が設定され、
複数の前記プレイヤが同じ前記ゲームフィールドで同時に前記ゲームをプレイする場合、前記プレイヤに対応する前記アバタは、それぞれ異なる前記移動範囲に近接した位置に配置されることが好ましい。
【0010】
上記課題を解決するゲーム処理方法は、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を用いてゲームを提供するための方法であって、前記制御部が、プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力する処理と、前記プレイヤに対応付けられたアバタを前記ゲームフィールドに配置する処理と、前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定する処理と、前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とする処理と、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除する処理と、前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う処理と、を実行する。
【0011】
上記課題を解決するゲーム処理装置は、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えたゲーム処理装置であって、前記制御部が、プレイヤの頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイに、前記プレイヤの頭部の位置に応じた前記ゲームフィールドの画像を出力する処理と、前記プレイヤに対応付けられたアバタを前記ゲームフィールドに配置する処理と、前記プレイヤによるコントローラの第1の方向への操作を検出した場合、アイテムを、前記アバタの位置を基準とした前記第1の方向にある位置に配置してゲーム開始可能状態に設定する処理と、前記移動オブジェクトと前記アイテムとが関連付けられることによって前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始可能とする処理と、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラの前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除する処理と、前記ゲーム開始可能状態が解除された後に前記コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムの前記ゲームフィールドへの配置を再び行う処理と、を実行する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ゲームフィールドにおけるアイテムを用いたゲーム操作を制御するゲームにおいて、コントローラ操作により、ゲーム進行を効率的に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態のシステムの構成を説明する概略図。
【
図3】第1実施形態のゲーム進行処理の手順を示すフローチャート。
【
図4】第1実施形態の環境設定の手順を示すフローチャート。
【
図5】第1実施形態のゲームフィールドに表示されるアバタを説明する概念図。
【
図6】第1実施形態の待機モードの手順を示すフローチャート。
【
図7】(a)~(d)は、第1実施形態の待機モードの実行中にディスプレイに表示される画像を示す模式図。
【
図8】第1実施形態のバトルモードのメイン処理の手順を示すフローチャート。
【
図9】第1実施形態のバトルモードの割り込み処理の手順を示すフローチャート。
【
図10】(a)~(d)は、第1実施形態のバトルモードの実行中にディスプレイに表示される画像を示す模式図。
【
図11】(a)~(c)は、第1実施形態のバトルモードの実行中にディスプレイに表示される画像を示す模式図。
【
図12】第1実施形態の移動オブジェクト設定のメイン処理の手順を示すフローチャート。
【
図13】第1実施形態の移動オブジェクト設定の割り込み処理の手順を示すフローチャート。
【
図14】(a)~(c)は、第1実施形態の移動オブジェクト設定の実行中にディスプレイに表示される画像を示す模式図。
【
図15】第2実施形態のバトルモードのメイン処理の手順を示すフローチャート。
【
図16】第2実施形態のバトルモードの割り込み処理の手順を示すフローチャート。
【
図17】第3実施形態の移動オブジェクト設定の割り込み処理の手順を示すフローチャート。
【
図18】(a)~(d)は、第3実施形態の移動オブジェクト設定の実行中にディスプレイに表示される画像を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置について、第1実施形態を説明する。本実施形態では、すべてのプレイヤが頭部にヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着した状態で、ゲーム処理装置においてゲーム処理プログラムが実行されることによって、コントローラを入力操作として用いるゲームがプレイヤに提供される。なお、本実施形態では、二人のプレイヤが同時に進行するゲームについて説明する。
【0015】
[システム概要]
図1を参照して、HMD10、コントローラ20及びゲーム処理装置30が有するシステムの構成について説明する。まず、ゲーム処理装置30に接続されるHMD10の構成について説明する。HMD10は、HMD制御部11、センサ12及び入出力インターフェース部(I/F部)13を備える。HMD制御部11は、入出力I/F部13を介して、ゲーム処理装置30に対して各種情報を出力するとともに、ゲーム処理装置30から各種情報を入力する。センサ12は、プレイヤの頭部の位置及び向きを含めたプレイヤの頭部の動きを検出するセンサである。センサ12は、例えばジャイロセンサ、加速度センサ、地磁気センサ等のうち少なくとも一つのセンサを含む。
【0016】
また、HMD10は、画像を表示するディスプレイ14、音声を出力するスピーカ15を備える。例えば、ディスプレイ14は、左目が視認する画像と右目が視認する画像とを視差を設けて表示する。これにより、プレイヤは、奥行き感のある立体的な画像を視認することができる。HMD制御部11は、入出力I/F部13を介して、ゲーム処理装置30から受信した画像信号に応じた画像をディスプレイ14に表示する。スピーカ15は、ヘッドフォン等であり、効果音や、ゲームの進行について説明する音声等を出力する。なお、センサ12及びスピーカ15は、HMD10とは別体として設けられていてもよい。
【0017】
コントローラ20は、コントローラ20の位置及び向きを含めたコントローラ20の動きを検出する。コントローラ20は、例えばジャイロセンサ、加速度センサ、地磁気センサ等のうち少なくとも一つのセンサを含む。また、コントローラ20は決定ボタンを備える。コントローラ20は、コントローラ20の動きの検出結果や決定ボタンの操作(例えばタップ操作等)の有無を含めた各種情報をゲーム処理装置30に出力する。なお、コントローラ20は、決定ボタン以外の操作部を備えたコントローラであってもよく、タッチパネルディスプレイでの入力操作を受け付けるコントローラであってもよい。
【0018】
[ゲーム処理装置30の構成]
次に、ゲーム処理装置30の構成について説明する。ゲーム処理装置30は、制御部31、記憶部32、入出力部33を備える。制御部31は、CPU、RAM、ROM等のハードウェア要素から構成される。また、制御部31は、操作状況特定部34、ゲーム管理部35、表示制御部36を備える。本実施形態において、制御部31は、ハードウェア要素にゲーム処理プログラムを実行させることによって、操作状況特定部34、ゲーム管理部35、表示制御部36として機能する。
【0019】
記憶部32には、ゲームフィールド情報37、アバタ情報38、移動オブジェクト情報39、アイテム情報40、操作状況情報41、移動オブジェクト捕獲履歴42が格納されている。
【0020】
ゲームフィールド情報37は、二人のプレイヤが共有するゲームフィールドの背景を描画するためのデータである。このゲームフィールド情報37は、各プレイヤがゲームフィールドにゲーム媒体として配置するアバタの初期位置に関する情報や、ゲームフィールドに配置する移動オブジェクトの種別に関する情報を含んでいる。
【0021】
アバタ情報38は、ゲームフィールドに配置されるアバタを描画するためのデータであって、ゲームの実行時にはプレイヤ毎に個別に対応付けられる。
【0022】
移動オブジェクト情報39は、ゲームフィールドに表示される移動オブジェクトに関する情報である。この移動オブジェクト情報39は、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトの移動範囲を設定するための移動範囲設定情報や、移動オブジェクトの属性(例えば捕獲の難しさを示す難度についての移動オブジェクトのパラメータ)を含んでいる。なお、移動オブジェクトの捕獲とは、プレイヤに移動オブジェクトを付与することを意味しており、プレイヤの識別情報と移動オブジェクトの識別情報とを対応付けて記録することで実現される。
【0023】
アイテム情報40は、コントローラ20の操作を通じて、移動オブジェクトを捕獲するためのアイテムに関する情報である。このアイテム情報40は、アイテムの属性(例えば移動オブジェクトの捕獲に寄与するアイテムのパラメータ)を含んでいる。
【0024】
操作状況情報41は、コントローラ20の操作状況を示す情報である。この操作状況情報41は、コントローラ20の速度、加速度及び角速度の少なくとも一つを含む操作速度を含めた移動状況を示す情報や、コントローラ20を傾けた向きを示す情報や、コントローラ20の決定ボタンの操作の有無を示す情報を含んでいる。本実施形態では、各プレイヤが操作するコントローラ20毎に、コントローラ20の操作状況を示す情報が記録される。
【0025】
移動オブジェクト捕獲履歴42は、コントローラ20の操作を通じて、捕獲に成功した移動オブジェクトの種別を示す情報を含んでいる。移動オブジェクト捕獲履歴42は、プレイヤ毎に個別の履歴データとして管理されている。
【0026】
制御部31の操作状況特定部34は、入出力部33を介して、各プレイヤが操作するコントローラ20から操作信号を入力する。また、操作状況特定部34は、入力した操作信号を用いて、コントローラ20の操作状況を特定し、特定した操作状況を記憶部32に記録する。
【0027】
ゲーム管理部35は、プレイヤによるゲーム進行を管理する。具体的には、まず、プレイヤによってゲームフィールドが選択された場合、選択されたゲームフィールドにアバタを配置する。また、ゲーム管理部35は、ゲームフィールド情報37に含まれる移動オブジェクトの種別に対応する移動範囲設定情報を用いて、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトの移動範囲を決定する。また、ゲーム管理部35は、操作状況特定部34によって特定されたコントローラ20の操作状況に基づいて、ゲームフィールドにおいて移動範囲の範囲内を移動する移動オブジェクトに対する捕獲操作を実行する。そして、ゲーム管理部35は、移動オブジェクトに対する捕獲操作が成功した場合、捕獲した移動オブジェクトの種別等を移動オブジェクト捕獲履歴42に追加する。一方、ゲーム管理部35は、移動オブジェクトに対する捕獲操作が失敗した場合、ゲームを終了する。また、ゲーム管理部35は、図示しない音声情報記憶部から、効果音やゲームの進行について説明する音声等の音声情報を抽出して、入出力部33を介してスピーカ15に送信する。
【0028】
表示制御部36は、各プレイヤの注視位置を中心とした仮想空間での視野範囲を特定し、その視野範囲に対応するゲームフィールド情報37を抽出する。そして、表示制御部36は、抽出したゲームフィールド情報37を画像信号としてHMD10に送信する。また、表示制御部36は、プレイヤによって選択されたゲームフィールドの背景や、選択されたゲームフィールドを移動する移動オブジェクトの画像を表示する。さらに、表示制御部36は、プレイヤ毎に、プレイヤに対応するアバタをゲームフィールドに表示する。
【0029】
[操作制御]
次に、
図2を参照して、ゲーム処理装置30によるコントローラ20の操作状況の特定機能について説明する。操作状況特定部34は、HMD10からセンサ12の検出信号を入力し、検出信号に応じたプレイヤ101の頭部の位置及び向きを特定する。具体的には、操作状況特定部34は、頭部の位置及び向きを、水平方向に沿ったX軸及びX軸を中心とした回転方向を示すピッチθp、鉛直方向に沿ったY軸及びY軸を中心とした回転方向を示すヨーθy、奥行方向に沿ったZ軸及びZ軸を中心とした回転方向を示すロールθrの3軸方向の位置及び各軸回りの角度として算出する。そして、操作状況特定部34は、特定した頭部の位置及び向きに基づいて、仮想空間100内でのプレイヤの注視位置を特定する。
【0030】
また、操作状況特定部34は、コントローラ20の操作信号等の各種情報を入力し、コントローラ20の位置及び向きを特定する。具体的には、操作状況特定部34は、コントローラ20の位置及び向きを、プレイヤ101の頭部と同様にして、3軸方向の位置及び各軸回りの角度として算出する。そして、操作状況特定部34は、特定したコントローラ20の位置及び向きと、プレイヤ101の頭部の位置及び向きとを比較することにより、プレイヤ101の視点から見たコントローラ20の操作状況を特定する。
【0031】
表示制御部36は、仮想空間100におけるコントローラ20に対応する位置に、ゲームフィールド102における移動オブジェクトの操作に用いるアイテム103の画像を表示する。本実施形態では、移動オブジェクトの捕獲操作に用いる釣竿の画像をプレイヤ101の手元に表示する。
【0032】
仮想空間は、二人のプレイヤ101によって共有されるので、一方のプレイヤ101による操作が、他方のプレイヤ101の視野範囲に含まれる場合、後者のプレイヤ101のディスプレイ14に前者のプレイヤ101による操作が表示される。また、一方のプレイヤ101による操作を通じて、ゲームフィールドを移動する移動オブジェクトに変化が生じた場合、その変化が他方のプレイヤ101にも反映される。
【0033】
[ゲーム処理]
次に、
図3~
図14を参照して、プレイヤにゲームを提供するための各処理についてその処理手順を説明する。本実施形態では、移動オブジェクトの捕獲操作を行うゲームに例示して各処理を説明する。
【0034】
ゲームが開始されると、ゲーム処理装置30の制御部31は、HMD10のセンサ12から入力した検出信号に応じた頭部の位置及び向きを特定する。また、制御部31は、頭部の位置及び向きに基づいて、プレイヤの注視位置を特定する。また、制御部31は、記憶部32から注視位置を中心とした視野範囲のゲームフィールド情報37を抽出し、抽出したゲームフィールド情報37に含まれるゲームフィールド及び移動オブジェクトの画像信号をHMD制御部11に送信する。また、制御部31は、コントローラ20から入力した操作信号に応じたコントローラ20の位置及び向きを特定する。また、制御部31は、記憶部32からアイテム情報40を読み出し、読み出したアイテム情報40に含まれるアイテムの画像信号をHMD制御部11に送信する。HMD制御部11は、受信した画像信号に応じた画像をディスプレイ14に出力する。具体的には、HMD制御部11は、ゲームフィールド及び移動オブジェクトを仮想空間における所定の位置に表示させた画像をディスプレイ14に出力する。また、HMD制御部11は、アイテムをコントローラ20に応じた位置に表示させた画像をディスプレイ14に出力する。このように、ゲーム処理装置30は、プレイヤの頭部の位置及び向き、並びに、コントローラ20の位置及び向きに応じた仮想空間画像をディスプレイ14に表示させながら、ゲームを進行する。
【0035】
(ゲーム進行処理)
次に、
図3を参照して、ゲーム進行処理について説明する。
まず、ゲーム処理装置30の制御部31は、ゲームの環境設定を実行する(ステップS10)。ゲームが開始されると、制御部31は、記憶部32からゲームフィールド情報37を読み出す。具体的な処理は、
図4を用いて後述する。
【0036】
次に、制御部31は、ゲームの環境設定が完了すると、待機モードに移行する(ステップS20)。そして、制御部31は、待機モードにおいて所定の開始イベントを検知した場合、バトルモードに移行する(ステップS30)。具体的な処理は、
図8及び
図9を用いて後述する。
【0037】
その後、制御部31は、バトルモードの終了後にプレイヤによってゲームの終了操作が行われたか否かを判定する(ステップ40)。
【0038】
ゲームの終了操作が行われなかった場合(ステップS40において「NO」の場合)、制御部31は、ステップS10に戻る。一方、ゲームの終了操作が行われた場合(ステップS40において「YES」の場合)、制御部31は、ゲームを終了させる。
【0039】
(ゲームの環境設定)
次に、
図4を参照して、ゲームの環境設定について説明する。まず、ゲーム処理装置30の制御部31は、コントローラ20から入力された操作信号に基づいて、予め用意されている複数のゲームフィールドの中からプレイヤが選択したゲームフィールドを設定する(ステップS11)。
【0040】
次に、制御部31は、選択したゲームフィールドに対する移動オブジェクトの設定を行う(ステップS12)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、選択したゲームフィールドに対応する移動オブジェクトの種別をゲームフィールド情報37に基づいて特定する。また、ゲーム管理部35は、特定した移動オブジェクトの移動範囲を設定するための移動範囲設定情報を移動オブジェクト情報39から抽出する。そして、制御部31は、抽出した移動範囲設定情報に基づいて、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトの移動範囲を決定する。
【0041】
次に、制御部31は、プレイヤ情報の受信を行う(ステップS13)。具体的には、制御部31は、コントローラ20から入力された操作信号に基づいて、プレイヤ毎のプレイヤIDやプレイヤの人数を特定する。
【0042】
次に、制御部31は、アバタの設定を行う(ステップ14)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、記憶部32からアバタ情報38を読み出してプレイヤ毎にアバタを設定する。また、ゲーム管理部35は、選択したゲームフィールドに対応するアバタの初期位置に関する情報を、ゲームフィールド情報37から抽出する。この場合、アバタの初期位置は、ゲームフィールドにおいて、予め複数の位置が設定されており、各位置は移動オブジェクトの移動範囲に基づいて決められている。具体的には、アバタの初期位置と移動オブジェクトの移動範囲との距離が所定距離未満となるように、互いの相対位置が決められている。そのため、全てのアバタの初期位置の近傍には、ゲームフィールド102を移動する複数の移動オブジェクトのうち、少なくとも一つの移動オブジェクトの移動範囲が含まれるように決められている。そして、制御部31は、ゲームフィールドに対応する複数のアバタの初期位置の中から、プレイヤ毎のアバタの初期位置をランダムに選択する。又は、制御部31は、複数のアバタの初期位置の中から、プレイヤによって指定された位置を選択する。
【0043】
図5を参照して、ゲームの環境設定を通じて設定される仮想空間について説明する。なお、
図5に示す仮想空間は、プレイヤの視野範囲とは無関係に模式的に示している。
【0044】
図5に示すように、二人のプレイヤによって選択されたゲームフィールド102には、移動オブジェクト104の移動可能範囲105が設定されている。本実施形態では、釣り場がゲームフィールド102に相当し、魚が移動オブジェクト104に相当し、池が移動オブジェクト104の移動可能範囲105に相当する。移動オブジェクト104の移動可能範囲105には、移動オブジェクト情報39に基づいて、移動オブジェクト104の移動目標位置106が設定されている。移動目標位置106の個数や配置や移動確率は、移動オブジェクト104の種別ごとに異なっている。そして、これら移動目標位置106によって囲まれる範囲が移動オブジェクト104の移動範囲107に相当する。移動オブジェクト104である魚が移動可能範囲105である池(又は川、海等)に存在する場合、魚は魚影として表示されている。
【0045】
また、ゲームフィールド102には、プレイヤ毎に設定されたアバタ108が表示されている。各アバタ108の初期位置の近傍には、ゲームフィールド102を移動する複数の移動オブジェクト104のうち、少なくとも一つの移動オブジェクト104の移動範囲107が含まれるように配置される。本実施形態では、ゲームフィールド102に二つの移動オブジェクト104が回遊しており、二人のプレイヤのアバタ108のそれぞれに、一つの移動オブジェクト104の移動範囲107が近接して配置されている。このため、双方のプレイヤは、ゲーム開始時からアバタ108の位置を変更することなく、移動オブジェクト104の捕獲操作を直ちに開始することができ、ゲームの進行が円滑に行われる。
【0046】
(待機モード)
次に、
図6を参照して、待機モードについて説明する。
まず、ゲーム処理装置30の制御部31は、第1の方向への操作を検出する(ステップS21)。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、コントローラ20から入力された操作信号に基づいて、コントローラ20の振り下ろし操作を第1の方向への操作として検出する。
【0047】
次に、制御部31は、コントローラ20の第1の方向への操作の操作状況に基づいて、第1の操作演出を実行する(ステップS22)。具体的には、制御部31の表示制御部36は、第1の操作演出として、移動オブジェクトの捕獲操作に関連するアイテムをゲームフィールドに配置する。なお、第1の方向への操作の操作状況には、コントローラ20の第1の方向への操作の操作速度と、向きとが含まれる。そして、制御部31は、ゲームフィールドにアイテムを配置した場合、アイテムを用いた移動オブジェクトの捕獲操作を開始可能にする。
【0048】
次に、制御部31は、コントローラ20の第2の方向への操作の準備条件が成立したか否かを判定する(ステップS23)。本実施形態では、第2の方向への操作として、コントローラ20を振り上げる操作を用いる。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、ゲームフィールドにおける移動オブジェクトとアイテムとの相対位置が近接して所定距離以下となった場合に、移動オブジェクトとアイテムとを互いに関連付けて、第2の方向への操作の準備条件が成立と判定する。
【0049】
第2の方向への操作の準備条件が成立と判定した場合(ステップS23において「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第2の方向への操作が基準時間内に行われたか否かを判定する(ステップS24)。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、第2の方向への操作の準備条件が成立してからの時間を計測しながら、第2の方向への操作を待機する。
【0050】
そして、コントローラ20の第2の方向への操作が基準時間内に行われたと判定した場合(ステップS24において「YES」の場合)、制御部31は、第2の操作演出を実行する(ステップS25)。具体的には、制御部31の表示制御部36は、移動オブジェクトの近傍にバトルモードへの移行を示すメッセージを表示する操作演出をHMD10に出力する。
【0051】
一方、コントローラ20の第2の方向への操作の準備条件が成立していないと判定した場合(ステップS23において「NO」の場合)、制御部31は、キャンセル操作の有無を判定する(ステップS26)。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、コントローラ20から入力された操作信号に基づいて、キャンセル操作として、第1の方向とは反対方向への操作であるコントローラ20を振り上げる操作を待機する。
【0052】
そして、キャンセル操作を検出した場合(ステップS26において「YES」の場合)、制御部31は、第1の操作演出をキャンセルして(ステップS27)、ステップS21に戻る。
【0053】
一方、キャンセル操作を検出しなかった場合(ステップS26において「NO」の場合)、制御部31は、第1の操作演出を継続しつつ、ステップS23に戻る。
【0054】
また、コントローラ20の第2の方向への操作が基準時間内に行われなかったと判定した場合(ステップS24において「NO」の場合)にも、制御部31は、第1の操作演出をキャンセルして(ステップS27)、ステップS21に戻る。
【0055】
図7(a)~(d)を参照して、待機モードの実行中にHMD10のディスプレイ14に表示される画像について説明する。
図7(a)に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、プレイヤの注視位置を視野範囲の中央とした仮想空間画像をディスプレイ14に表示する。この場合、制御部31の表示制御部36は、仮想空間画像として、ゲームフィールド102と、ゲームフィールド102を移動する移動オブジェクト104(魚)と、コントローラ20の操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)とを表示する。
【0056】
そして、
図7(b)に示すように、制御部31は、コントローラ20の第1の方向への操作を検出すると、アイテム109(ルアーや餌)をゲームフィールド102に設定領域として設定された移動オブジェクト104の移動可能範囲105に配置する第1の操作演出を実行する。本実施形態では、第1の操作演出として、釣竿の先からルアーを池の水面に投げ入れる動画を出力する。
【0057】
この場合、制御部31は、第1の方向への操作におけるコントローラ20の移動状況(操作速度、向き)に基づいて、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を決定する。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、第1の方向への操作(振り下ろし操作)におけるコントローラ20の速度又は加速度が大きいほど、プレイヤの視点から見て遠く離れた位置にアイテム109を配置する。この場合、プレイヤの視点から見て第1の方向への操作方向(振り下ろし方向)の延長線上にアイテム109を配置する。
【0058】
また、
図7(c)に示すように、制御部31は、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104とアイテム109(ルアー等)との相対位置が近接した場合、移動オブジェクト104とアイテム109との相性に基づいて、関連付けの有無を判定する。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、魚とルアー等との相性に基づいて、バトル開始(移動オブジェクト104とアイテム109との関連付け)を判定する。なお、ルアーに対して魚が食い付く「引っ掛け」が成功したか否かは、ルアーにセットされたエサと魚の種別との相性に影響を受ける。
【0059】
また、制御部31は、移動オブジェクト104とアイテム109とが互いに関連付けられた場合、プレイヤへの報知を行う。この場合、報知の方法の一例としては、例えばコントローラ20に内蔵されたバイブレーション機能を用いてコントローラ20を振動させる方法が挙げられる。ただし、報知の方法は、これに限定されるものではなく、仮想空間画像における移動オブジェクト104の近傍にメッセージを表示する方法を採用することもできる。
【0060】
また、
図7(d)に示すように、制御部31は、コントローラ20の第2の方向への操作を検出すると、移動オブジェクト104の近傍にバトルモードへの移行を示すメッセージ110を表示する。
【0061】
(バトルモード)
次に、
図8及び
図9を参照して、バトルモードについて説明する。なお、本実施形態では、バトルモードは、アイテム103(釣竿)を用いた移動オブジェクト104の捕獲操作であり、アイテム103を用いたゲーム操作に相当する。
【0062】
まず、
図8に示すように、バトルモードのメイン処理では、ゲーム処理装置30の制御部31は、バトルサークルを表示する(ステップS31)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、ゲームフィールドに設定された移動オブジェクトの移動可能範囲内に、バトルサークル(第1の領域)を表示する。このバトルサークル(第1の領域)は、コントローラ20の決定ボタンのタップ操作(第1の操作)が有効な範囲である。また、バトルサークルの大きさは、移動オブジェクトの体力もしくは移動オブジェクトの捕獲の機会に遭遇する確率を示す指標となっている。
【0063】
次に、制御部31は、時間の経過とともにバトルサークルを拡大する(ステップS32)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルの中心からの径を、時間に応じて拡大する。なお、バトルサークルは円形に限定されないので、以前のバトルサークルを包含する形態で、拡大すればよい。
【0064】
次に、制御部31は、バトルサークルの大きさが第1の閾値未満となったか否かを判定する(ステップS33)。具体的には、後述するように、バトルサークルの拡大中にも、バトルモードの割り込み処理が実行された場合、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルを縮小する。そして、ゲーム管理部35は、バトルサークルの径と、第1の閾値(下限閾値)とを比較する。
【0065】
そして、バトルサークルの大きさが第1の閾値以上と判定した場合(ステップS33において「NO」の場合)、制御部31は、バトルサークルの大きさが第2の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルの径と、第2の閾値(上限閾値)とを比較する。なお、第2の閾値は、第1の閾値よりも大きい値として設定されている。
【0066】
そして、バトルサークルの大きさが第2の閾値未満と判定した場合(ステップS34において「NO」の場合)、制御部31は、ステップS31に戻る。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルの大きさが第1の閾値と第2の閾値との間にある場合、ステップS31~ステップS34の処理を繰り返す。
【0067】
一方、バトルサークルの大きさが第1の閾値未満と判定した場合(ステップS33において「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第2の操作が基準時間内に行われたか否かを判定する(ステップS35)。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、コントローラ20を振り上げて移動オブジェクトを捕獲する操作(第2の操作)の検出を待機する。
【0068】
そして、第2の操作を基準時間内に検出した場合(ステップS35において「YES」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲成功の演出を行う(ステップS36)。具体的には、制御部31の表示制御部36は、捕獲成功の演出として、魚を水面から釣り上げる演出をHMD10に出力する。
【0069】
一方、バトルサークルの大きさが第2の閾値以上と判定した場合(ステップS34において「YES」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲失敗の演出を行う(ステップS37)。具体的には、制御部31の表示制御部36は、捕獲失敗の演出として、魚が釣竿から外れる演出をHMD10に出力する。
【0070】
また、コントローラ20の第2の操作を基準時間内に検出しなかった場合にも(ステップS35において「NO」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲失敗の演出を行う(ステップS37)。
【0071】
また、
図9に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、バトルモードのメイン処理におけるステップS31~ステップS34の処理の実行中に、コントローラ20の第1の操作を検出すると(ステップS31A)、バトルモードの割り込み処理を実行する。
バトルモードの割り込み処理では、制御部31は、コントローラ20の第1の操作の有効性に基づいてバトルサークルの大きさを変更する。
【0072】
まず、制御部31は、第1の操作が検出された時点で、移動オブジェクトがバトルサークルの内側に位置するか否かを判定する(ステップS32A)。具体的には、制御部31の操作状況特定部34は、移動オブジェクトの現在位置を特定し、現在位置をバトルサークルの配置と比較する。
【0073】
そして、移動オブジェクトがバトルサークルの内側に位置する場合(ステップS32Aにおいて「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第1の操作は有効と判定する。
【0074】
この場合、制御部31は、バトルサークルの縮小量を決定する(ステップS33A)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルのエリア毎に予め定められた割合でバトルサークルの縮小量を決定する。
【0075】
その後、制御部31の表示制御部36は、ディスプレイ14上で、決定した縮小量に応じてバトルサークルを縮小し(ステップS34A)、バトルモードの割り込み処理を終了する。
【0076】
一方、移動オブジェクトがバトルサークルの外側に位置する場合(ステップS32Aにおいて「NO」の場合)、制御部31は、第1の操作は無効と判定する。
【0077】
この場合、制御部31は、第1の操作に応じてバトルサークルを拡大し(ステップS35A)、バトルモードの割り込み処理を終了する。
【0078】
図10(a)~(d)、
図11(a)~(c)を参照して、バトルモードの実行中にHMD10のディスプレイ14に表示される画像について説明する。
【0079】
図10(a)に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、待機モードの実行中と同様にして、プレイヤの注視位置を視野範囲の中央とした仮想空間画像をディスプレイ14に表示する。この場合、制御部31は、仮想空間画像として、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104(魚)の位置を中心としたバトルサークル111を表示する。また、制御部31は、バトルサークル111の大きさの下限閾値を示す中央サークル112(第2の領域)をバトルサークル111の内側に表示する。また、制御部31は、バトルサークル111の大きさの上限閾値を示す外部サークル113をバトルサークル111の外側に表示する。なお、中央サークル112及び外部サークル113は、バトルサークル111と同心円状となっている。
【0080】
制御部31は、時間の経過とともにバトルサークル111を拡大する。この場合、制御部31は、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、時間の経過に応じたバトルサークル111の拡大量を変更する。
【0081】
例えば、レア度の高い移動オブジェクト104については、時間の経過に応じたバトルサークル111の拡大量を大きく設定してある。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることが可能となる。
【0082】
また、
図10(b)に示すように、制御部31は、バトルサークル111の内側に移動オブジェクト104が位置する状態でコントローラ20の第1の操作(タップ操作)を検出すると、バトルサークル111を縮小する。この場合、制御部31は、移動オブジェクト104が位置するバトルサークル111のエリアに基づいて、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークル111の縮小量を変更する。
【0083】
具体的には、制御部31は、バトルサークル111を径方向に、同心円状に複数のエリアに分割し、エリア毎にバトルサークル111の縮小量を設定する。この場合、制御部31は、バトルサークル111の中心に近いほど、バトルサークル111の縮小量を大きく設定する。
【0084】
また、制御部31は、移動オブジェクト104の種別やアイテム103の種別に基づいて、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークルの縮小量を変更する。
【0085】
例えば、レア度の高い移動オブジェクト104については、コントローラ20の第1の操作が有効となった場合のバトルサークル111の縮小量を小さく設定してある。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることが可能となる。
【0086】
また、
図10(c)に示すように、制御部31は、バトルサークル111が中央サークル112まで縮小した場合、コントローラ20の第2の操作が有効である旨の報知を行う。例えば、制御部31は、移動オブジェクト104の近傍にメッセージ114を表示する。報知の方法としてはその他にも、例えばコントローラ20に内蔵されたバイブレーション機能を用いた方法を採用することもできる。
【0087】
そして、制御部31は、コントローラ20の第2の操作を検出すると、その操作の有効性について判定する。この場合、コントローラ20の第2の操作の有効性は、コントローラ20の第2の操作に関連するアイテム103(釣竿)についての、移動オブジェクトの捕獲の難度に寄与するパラメータに影響を受ける。そして、アイテム103のパラメータの高さに応じて、コントローラ20の第2の操作の有効判定を行う割合を高くする。これにより、例えばレア度の高いアイテム103を用いる場合、移動オブジェクト104の捕獲の難度を下げることが可能となる。
【0088】
そして、
図10(d)に示すように、制御部31は、コントローラ20の第2の操作が有効であると判定した場合、移動オブジェクト104の捕獲成功の演出を行う。具体的には、制御部31の表示制御部36は、捕獲成功の演出として、魚を水面から釣り上げる演出をHMD10に出力する。
【0089】
また、
図11(a)及び
図11(b)に示すように、制御部31は、バトルサークル111の外側に移動オブジェクト104が位置する状態でコントローラ20の第1の操作(タップ操作)を検出すると、バトルサークル111を拡大する。この場合、制御部31は、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークル111の拡大量を変更する。
【0090】
例えば、レア度が高い移動オブジェクト104については、コントローラ20の第1の操作が無効となった場合のバトルサークル111の拡大量を大きく設定してある。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることが可能となる。
【0091】
そして、
図11(c)に示すように、制御部31は、バトルサークル111が外部サークル113まで拡大した場合、移動オブジェクト104の捕獲失敗の演出を行う。具体的には、制御部31の表示制御部36は、捕獲失敗の演出として、魚が釣竿から外れる演出をHMD10に出力する。なお、制御部31は、コントローラ20の第2の操作が無効であると判定した場合にも同様に、移動オブジェクト104の捕獲失敗の演出を行う。
【0092】
(移動オブジェクト設定)
次に、
図12及び
図13を参照して、移動オブジェクト設定について説明する。なお、
図12に示す移動オブジェクト設定のメイン処理については、待機モード及びバトルモードの双方において実行される。一方、
図13に示す移動オブジェクト設定の割り込み処理については、バトルモードのみにおいて実行されるものであり、バトルモードのメイン処理におけるステップS31~ステップS34の実行中に処理を受け付ける。すなわち、本実施形態では、移動オブジェクトに対する操作状態としてコントローラ20の第2の操作を受け付けた状態では、移動オブジェクト設定の割り込み処理を受け付けない。この点で、ゲーム処理装置30の制御部31は、移動オブジェクトの操作状態に基づいて、移動オブジェクトの移動方向の変更の可否を決定する。
【0093】
(移動オブジェクト設定のメイン処理)
まず、
図12に示すように、移動オブジェクト設定のメイン処理では、制御部31は、移動変更タイミングの判定を行う(ステップS51)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、移動変更タイミングを所定の時間間隔で設定する。そして、ゲーム管理部35は、移動変更タイミングを待機する。
【0094】
次に、制御部31は、移動目標位置を抽選する(ステップS52)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、移動オブジェクト情報39を用いて、移動オブジェクト104の種別に対応する複数の移動目標位置の候補を、ゲームフィールドにおいて特定する。更に、ゲーム管理部35は、移動オブジェクト情報39を用いて、移動目標位置の候補ごとの移動オブジェクト104の移動確率を特定する。そして、ゲーム管理部35は、移動目標位置の候補ごとの移動確率に基づいて、移動オブジェクトの移動先となる移動目標位置を抽選する。
【0095】
そして、ゲーム管理部35は、現在位置から、新たに決定した移動目標位置を結んだ直線上で移動オブジェクト104の移動を開始する。この場合、制御部31の表示制御部36は、移動目標位置を目指して、移動オブジェクト104を回遊させる表示をHMD10に出力する。その後、制御部31は、ステップS51に戻り、次の移動変更タイミングを待機する。
【0096】
(移動オブジェクト設定の割り込み処理)
図13に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、移動オブジェクト設定のメイン処理の実行中に、コントローラ20の介入操作を検出すると(ステップS51A)、移動オブジェクト設定の割り込み処理を実行する。つまり、介入操作は、移動オブジェクトとアイテムとの関連付け(「引っ掛け」の成立)がされたことを前提として実行される。また、介入操作は、プレイヤがコントローラ20の位置や向きを変更することにより実行される。
【0097】
移動オブジェクト設定の割り込み処理では、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向に基づいて、移動オブジェクトの移動方向を変更する。
【0098】
まず、制御部31は、介入条件の特定を行う(ステップS52A)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、移動オブジェクト情報39の移動オブジェクトの種別や、アイテム情報40のアイテムの種別を用いて介入条件を特定する。
【0099】
次に、制御部31は、コントローラ20の介入操作の成立の有無を判定する(ステップS53A)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、移動オブジェクトの捕獲の難度が高いほど、コントローラ20の介入操作の成立と判定する確率を低くする。また、ゲーム管理部35は、移動オブジェクトの捕獲に寄与するアイテムのパラメータが高いほど、コントローラ20の介入操作の成立と判定する確率を高くする。なお、これに加えて、ゲーム管理部35は、コントローラ20の加速度又は速度が所定の値以上となった場合に、介入操作の成立と判定するようにしてもよい。
【0100】
そして、コントローラ20の介入操作が成立と判定した場合(ステップS53Aにおいて「YES」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの移動方向を変更する(ステップS54A)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、コントローラ20の介入操作の方向と、変更後の移動オブジェクトの移動方向とを一致させる。
【0101】
一方、コントローラ20の介入操作が成立しないと判定した場合(ステップS53Aにおいて「NO」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの移動方向を変更することなく、移動オブジェクト設定の割り込み処理を終了する。
【0102】
図14(a)~(c)を参照して、移動オブジェクト設定の実行中にHMD10のディスプレイ14に表示される画像について説明する。
図14(a)に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、ゲームフィールド102において、移動オブジェクト104の種別に対応する複数の移動目標位置106のうち、所定の移動目標位置106に向けて移動オブジェクト104を移動させる。そして、制御部31は、移動目標位置106ごとの移動確率に基づいて、所定の時間間隔で次の移動目標位置を抽選する。すなわち、制御部31は、複数の移動目標位置106によって囲まれる移動範囲107の範囲内で、移動オブジェクト104の移動方向を定期的に変更する。
【0103】
そして、
図14(b)に示すように、制御部31は、コントローラ20の介入操作を検出すると、コントローラ20の介入操作の成立の有無を判定する。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、移動オブジェクトの種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、コントローラ20の介入操作の成立の有無を判定する。
【0104】
そして、
図14(c)に示すように、制御部31は、コントローラ20の介入操作が成立と判定した場合、コントローラ20の介入操作の方向に基づいて、移動オブジェクト104の移動方向を変更する。この場合、変更後の移動オブジェクト104の方向は、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に影響を受ける。
【0105】
例えば、レア度が高い移動オブジェクト104については、コントローラ20の介入操作の方向と、変更後の移動オブジェクト104の移動方向との一致の度合いを低く設定してある。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることが可能となる。
【0106】
なお、制御部31は、コントローラ20の介入操作を通じて、移動範囲設定情報に基づいて設定された移動範囲107から外れた位置まで移動オブジェクト104を移動させることも可能である。
【0107】
また、制御部31は、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更が実行された直後には、コントローラ20の介入操作を受け付けない。そして、制御部31は、移動オブジェクト104の移動方向を変更してから所定時間が経過したことを条件に、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更を再開する。
【0108】
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)上記第1実施形態では、移動範囲設定情報を用いて、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104の移動範囲107が決定される。そして、決定された移動範囲107との相対位置が所定の条件を満たすように、ゲームフィールド102に対してアバタ108が配置される。これにより、移動オブジェクト104の動きを複雑なものとすることができるので、例えば移動オブジェクト104が魚である場合には、より現実の魚に近い動きとすることができる。また、ゲームフィールド102におけるアバタ108と移動オブジェクト104の移動範囲とが適切に配置され、ゲームの進行を円滑に行うことができる。
【0109】
(2)上記第1実施形態では、移動変更タイミングにおいて、記憶部32に設定された複数の移動目標位置106のうちから次の移動目標位置106が抽選される。これにより、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104の移動パターンを多様性に富んだものとすることができる。
【0110】
(3)上記第1実施形態では、移動変更タイミングは、所定の時間間隔で設定される。これにより、移動オブジェクト104の移動方向が定期的に変更されて、この移動方向に応じた操作が必要になり、移動オブジェクト104の捕獲の難度を調整することができる。
【0111】
(4)上記第1実施形態では、記憶部32には、移動目標位置106毎に移動確率が設定されており、移動変更タイミングにおいて、移動確率に基づいて次の移動目標位置106が抽選される。これにより、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104の移動パターンをより一層多様性に富んだものとすることができる。
【0112】
(5)上記第1実施形態では、待機モードの実行中に、コントローラ20の第2の方向への操作の準備条件が成立する前に、コントローラ20のキャンセル操作が検出された場合、コントローラ20の第1の方向への操作に基づく第1の操作演出がキャンセルされる。これにより、コントローラ20の操作により、バトルモードの開始及び開始解除を行うことができる。
【0113】
(6)上記第1実施形態では、第1の方向への操作におけるコントローラ20の移動状況(速度、加速度、向き)に基づいて、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置が決定される。これにより、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を、コントローラ20の操作を通じて決定することができる。
【0114】
(7)上記第1実施形態では、バトルサークル111と移動オブジェクト104の位置とに基づいて、コントローラ20の第1の操作の有効性が判定され、バトルサークル111が中央サークル112に達した場合、コントローラ20の第2の操作が有効となる。これにより、移動オブジェクト104に対する操作を行うゲームにおいて、操作のバリエーションを増やすことができる。また、バトルサークル111は、第1の操作及び第2の操作を行うタイミングを示す表示である一方、ゲームの状況に応じてその大きさが変化するため、ゲーム状況を把握するために必ずしもバトルサークル以外の領域に視点を移動させる必要がない。このため、ゲームの状況を容易に把握することのできるユーザインターフェースを提供することができる。また、バトルサークル111や移動オブジェクト104の位置に応じて、ゲームを展開することができる。
【0115】
(8)上記第1実施形態では、コントローラ20の第1の操作の有効性に基づいてバトルサークル111の大きさが変更される。これにより、コントローラ20の第1の操作とバトルサークル111を用いた移動オブジェクト104の捕獲の難度を連動させることができる。
【0116】
(9)上記第1実施形態では、バトルサークル111のエリア毎にコントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークル111の変更量が決定される。これにより、バトルサークル111におけるコントローラ20の操作位置に応じて、移動オブジェクト104の捕獲の難度を変更することができる。
【0117】
(10)上記第1実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム103の種別に基づいて、バトルサークル111の変更量が決定される。これにより、移動オブジェクト104やアイテム103の種別により、バトルサークル111の大きさの変化を調整し、移動オブジェクト104の捕獲の難度を制御することができる。
【0118】
(11)上記第1実施形態では、バトルサークル111の大きさが外部サークル113に達した場合、コントローラ20の第1の操作の受付が終了する。これにより、バトルサークル111を用いて、コントローラ20の第1の操作の終了タイミングまでのゲームの進捗状況を把握することができる。
【0119】
(12)上記第1実施形態では、バトルサークル111の大きさが中央サークル112に達した場合、コントローラ20の第2の操作が有効となる。これにより、バトルサークル111を用いて、コントローラ20の第2の操作が有効となるタイミングまでのゲームの進捗状況を把握することができる。
【0120】
(13)上記第1実施形態では、移動オブジェクト104の種別に基づいて、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104の移動範囲107が決定される。これにより、移動オブジェクトの種別ごとに、バトルサークル111を用いた移動オブジェクト104の捕獲の難度を個別に変更することができる。
【0121】
(14)上記第1実施形態では、コントローラ20の介入操作が検出された場合、コントローラ20の介入操作の方向に基づいて、移動オブジェクト104の移動方向を変更する。これにより、コントローラ20の操作を通じて移動オブジェクト104の位置を調節することができる。
【0122】
(15)上記第1実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103の種別に基づいて、コントローラ20の介入操作の成立の可否が決定される。これにより、移動オブジェクト104やアイテム103の種別に応じて、介入操作に多様性を持たせることができる。
【0123】
(16)上記第1実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103の種別に基づいて、変更後の移動オブジェクト104の移動方向が決定される。これにより、移動オブジェクト104やアイテム103の種別に応じて、介入操作に多様性を持たせることができる。
【0124】
(17)上記第1実施形態では、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更を実行してから所定の時間が経過したことを条件に、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更が再開される。これにより、介入後に、改めて移動オブジェクト104を回遊させることができる。
【0125】
(第2実施形態)
次に、ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置を具体化した第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態のバトルモードの処理の一部を変更した構成であるため、同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0126】
本実施形態のゲームでは、バトルモードの実行中に、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じて移動オブジェクトの捕獲操作の成否が決定される点で第1実施形態と同様である。本実施形態では、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じてバトルサークルの大きさは変化せず、バトルサークルは時間の経過とともに縮小する。すなわち、バトルサークルは、第1の操作の有効性に応じて拡大と縮小を繰り返すのではなく、時間の経過とともに縮小し続ける。この点で、バトルサークルの大きさはゲームの経過時間を示す指標となる。この場合、バトルサークル内で、コントローラ20の第1の操作を有効として判定していた場合、メモリに仮記憶したカウント値を加算する。そして、バトルサークルの大きさが閾値未満となった時点で、カウント値に基づいて、移動オブジェクトの捕獲の成否を決定する。
【0127】
まず、
図15に示すように、バトルモードのメイン処理では、ゲーム処理装置30の制御部31は、バトルサークルを表示する(ステップS131)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、ゲームフィールドに設定された移動オブジェクトの移動可能範囲内に、バトルサークル(第1の領域)を表示する。
【0128】
次に、制御部31は、時間の経過とともにバトルサークルを縮小する(ステップS132)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルの中心からの径を、時間に応じて縮小する。なお、バトルサークルは円形に限定されないので、以前のバトルサークルに包含される形態で、縮小すればよい。
【0129】
次に、制御部31は、バトルサークルの大きさが閾値未満となったか否かを判定する(ステップS133)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、バトルサークルの径と閾値(下限閾値)とを比較する。
【0130】
そして、バトルサークルの大きさが閾値以上と判定した場合(ステップS133において「NO」の場合)、制御部31は、ステップS131に戻る。具体的には、制御部31は、バトルサークルの大きさが閾値に達するまでの間、ステップS131~ステップS133の処理を繰り返す。
【0131】
一方、バトルサークルの大きさが閾値未満と判定した場合(ステップS133において「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第2の操作が基準時間内に行われたか否かを判定する(ステップS134)。
【0132】
次に、第2の操作を基準時間内に検出した場合(ステップS134において「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第1の操作を有効としたカウント値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS135)。このカウント値は、後述するバトルモードの割り込み処理を通じて加算される。
【0133】
そして、コントローラ20の第1の操作を有効としたカウント値が閾値以上と判定した場合(ステップS135において「YES」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲成功の演出を行う(ステップS136)。
【0134】
一方、コントローラ20の第1の操作を有効としたカウント値が閾値未満と判定した場合(ステップS135において「NO」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲失敗の演出を行う(ステップS137)。
【0135】
また、コントローラ20の第2の操作を基準時間内に検出しなかった場合にも(ステップS134において「NO」の場合)、制御部31は、移動オブジェクトの捕獲失敗の演出を行う(ステップS137)。
【0136】
次に、
図16を用いて、バトルモードの割り込み処理を説明する。この処理は、バトルモードのメイン処理におけるステップS131~ステップS133の処理の実行中に、コントローラ20の第1の操作を検出する場合(ステップS131A)に実行される。
【0137】
ここでは、制御部31は、第1の操作を検出した時点で、移動オブジェクトがバトルサークルの内側に位置するか否かを判定する(ステップS132A)。
【0138】
移動オブジェクトがバトルサークルの内側に位置すると判定した場合(ステップS132Aにおいて「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第1の操作は有効と判定する。
【0139】
この場合、制御部31は、コントローラ20の第1の操作を有効としてカウントを行う(ステップS133A)。具体的には、制御部31のゲーム管理部35は、メモリに仮記憶したカウント値を加算し、バトルモードの割り込み処理を終了する。
【0140】
一方、移動オブジェクトがバトルサークルの外側に位置すると判定した場合(ステップS132Aにおいて「NO」の場合)、制御部31は、コントローラ20の第1の操作を有効としてカウントすることなく、バトルモードの割り込み処理を終了する。
【0141】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(18)上記第2実施形態では、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じてバトルサークルの大きさが変化しない。これにより、バトルサークルの大きさにより視覚的に経過時間を把握できるとともに、このバトルサークル111を用いて、移動オブジェクトの捕獲操作を行うことができる。
【0142】
(第3実施形態)
次に、ゲーム処理プログラム、ゲーム処理方法及びゲーム処理装置を具体化した第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態は、第1実施形態の移動オブジェクト設定の割り込み処理の一部を変更した構成であるため、同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0143】
本実施形態では、コントローラ20の介入操作が行われた場合に移動オブジェクトの移動方向を変更する点は第1実施形態と同様である。本実施形態では、コントローラ20の介入操作の方向と移動オブジェクトの移動範囲との相対的な位置関係に基づいて、移動オブジェクトの移動方向の変更方法を切り替える。
【0144】
具体的には、
図17に示すように、ゲーム処理装置30の制御部31は、移動オブジェクト設定のメイン処理の実行中に、コントローラ20の介入操作を検出すると(ステップS151A)、移動オブジェクト設定の割り込み処理を実行する。
【0145】
移動オブジェクト設定の割り込み処理では、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向に基づいて、移動オブジェクトの移動方向を変更する。
【0146】
まず、制御部31は、介入条件の特定を行う(ステップS152A)。
【0147】
次に、制御部31は、特定した介入条件に基づいて、コントローラ20の介入操作の成立の有無を判定する(ステップS153A)。
【0148】
コントローラ20の介入操作が成立と判定した場合(ステップS153Aにおいて「YES」の場合)、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向と移動オブジェクトの移動範囲との相対的な位置関係を判定する(ステップS154A)。
【0149】
そして、コントローラ20の介入操作の方向が移動オブジェクトの移動範囲の内側向きと判定した場合(ステップS154Aにおいて「YES」の場合)、制御部31は、第1の方法による移動オブジェクトの移動方向の変更を行い(ステップS155A)、移動オブジェクト設定の割り込み処理を終了する。第1の方法については、
図18(a)、(b)を用いて後述する。
【0150】
一方、コントローラ20の介入操作の方向が移動オブジェクトの移動範囲の外側向きと判定した場合(ステップS154Aにおいて「NO」の場合)、制御部31は、第2の方法による移動オブジェクトの移動方向の変更を行い(ステップS156A)、移動オブジェクト設定の割り込み処理を終了する。第2の方法については、
図18(c)、(d)を用いて後述する。
【0151】
図18(a)~(d)を参照して、移動オブジェクト設定の実行中にHMD10のディスプレイ14に表示される画像について説明する。
図18(a)及び
図18(b)では、ゲーム処理装置30の制御部31が、移動オブジェクト104が移動範囲107の外側に向けて移動している間に、コントローラ20の介入操作を検出した場合を想定している。この場合、制御部31は、第1の方法により移動オブジェクトの移動方向を変更する。この第1の方法では、制御部31は、移動オブジェクト104の移動範囲107の中心エリア115に設定されている複数の移動目標位置116の中から次の移動目標位置116をランダムに抽選する。
【0152】
この場合、制御部31は、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、移動目標位置116が設定される中心エリア115の大きさを変更する。
【0153】
例えば、レア度が高い移動オブジェクト104については、中心エリア115を大きく設定してある。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることができる。
【0154】
また、
図18(c)及び
図18(d)では、制御部31が、移動オブジェクト104が移動範囲107の内側に向けて移動している間に、コントローラ20の介入操作を検出した場合を想定している。この場合、制御部31は、第2の方法により移動オブジェクトの移動方向を変更する。この第2の方法では、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向と移動オブジェクト104の移動範囲107の外縁とが交差する位置を次の移動目標位置117として設定する。すなわち、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向と、変更後の移動オブジェクト104の移動方向とを一致させる。
【0155】
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態に記載した効果に加えて、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(19)上記第3実施形態では、コントローラ20の介入操作の方向と移動オブジェクト104の移動範囲107との相対的な位置関係に基づいて、変更後の移動オブジェクト104の移動方向が決定される。これにより、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更をバリエーションに富んだものとすることができる。
【0156】
なお、上記各実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・上記各実施形態では、アバタ108の初期位置がゲームフィールド102における複数の位置に事前に設定されていた。アバタ108の初期位置の設定方法は、事前設定に限定されない。例えば、プレイヤによってゲームフィールド102が選択された場合、制御部31が、ゲームフィールド102における移動オブジェクト104の移動範囲107を特定し、近傍となる任意の位置をアバタ108の初期位置として配置してもよい。
【0157】
・上記各実施形態では、ゲームフィールド102に対して移動オブジェクト104の種別が事前に関連付けられていた。移動オブジェクト104の種別の選択方法は、事前設定に限定されない。例えば、プレイヤによってゲームフィールド102が選択された場合、制御部31が、ゲームフィールド102におけるアバタ108の初期位置を設定し、当該設定したアバタ108の位置に基づいて、ゲームフィールド102を移動する移動オブジェクト104の種別を選択してもよい。
【0158】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の移動変更タイミングが所定の時間間隔で設定されていた。移動変更タイミングの決定方法は、所定の時間間隔に限定されない。例えば、制御部31が、移動オブジェクト104が所定の移動目標位置106に到達したタイミングを移動オブジェクト104の移動変更タイミングとして設定してもよい。
【0159】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の移動目標位置106ごとに移動確率が事前に設定され、当該移動確率に基づいて、移動オブジェクト104の次の移動目標位置106が抽選されていた。移動目標位置106の抽選方法は、移動確率に基づく方法に限定されない。例えば、制御部31が、移動オブジェクト104に対応する複数の移動目標位置106の中から次の移動目標位置106をランダムに抽選してもよい。
【0160】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の種別ごとに、移動目標位置106の配置、個数、移動確率がゲームフィールド102に関連付けて事前に設定されていた。移動オブジェクト104の種別に対応する移動目標位置106の配置、個数、移動確率の設定方法は、事前設定に限定されない。例えば、制御部31が、移動オブジェクト104の移動目標位置106の配置、個数、移動確率を、ゲームの進行に応じて変化させてもよい。
【0161】
・上記各実施形態では、コントローラ20の第1の方向への操作の速度又は加速度に基づいて、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を決定した。これに代えて、コントローラ20の第1の方向への操作の操作時間に基づいて、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を決定してもよい。例えば、制御部31が、コントローラ20の振り下ろし操作の方向と加速度を検出し、操作開始から操作終了までの所要時間を、コントローラ20の第1の方向への操作の操作時間として算出する。そして、算出した操作時間に基づいて、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を決定する。この場合、制御部31は、コントローラ20の第1の方向への操作時間が長いほど、プレイヤの視点から見て遠く離れた位置にアイテム109の位置を決定する。
【0162】
・上記各実施形態では、コントローラ20の第1の方向への操作が検出された場合、プレイヤの視点から見てコントローラ20の第1の方向の延長線上にある位置をアイテム109の位置として決定した。これに代えて、コントローラ20の操作の方向に関わらず、プレイヤの注視位置の方向の延長線上にある位置をアイテム109の位置として決定してもよい。この場合、制御部31が、HMD10においてプレイヤの注視方向を特定し、仮想空間内での注視方向の座標にアイテム109を配置する。また、コントローラ20の操作の方向とプレイヤの注視位置の方向との双方を考慮して、ゲームフィールド102におけるアイテム109の位置を決定してもよい。
【0163】
・上記各実施形態では、第1の方向への操作(キャスト)を、コントローラ20を振り下ろす操作とし、第2の方向への操作(キャンセル)を、コントローラ20を振り上げる操作とした。これに代えて、第1の方向への操作を、コントローラ20を振り上げる操作及び振り下ろす操作とし、第2の方向への操作を、コントローラ20を振り上げる操作としてもよい。又は、第2の方向への操作を、コントローラ20を振ったり、回したりする操作としてもよい。これらの操作は、コントローラ20の構成に応じて変更可能である。例えばコントローラ20がタッチパネルを有するものである場合、第1の操作を、タッチパネルのスワイプ操作やフリック操作とし、第2の操作を、コントローラ20を振り上げる操作としてもよい。
【0164】
・上記各実施形態では、第1の操作を、決定ボタンのタップ操作とし、第2の操作を、コントローラ20を振り上げる操作とした。これに代えて、第1の操作及び第2の操作を、コントローラ20を振り上げる操作とし、第2の操作の操作量を、第1の操作の操作量よりも大きくするようにしてもよい。又は、第1の操作及び第2の操作を、コントローラ20を振り上げる操作とし、第2の操作が実行されるための操作速度の下限値を、第1の操作が実行されるための操作速度の下限値よりも大きくするようにしてもよい。また、第1の操作及び第2の操作は、コントローラ20の構成に応じて変更可能である。例えばコントローラ20がタッチパネルを有するものである場合、第1の操作を、タッチパネルのスワイプ操作やフリック操作とし、第2の操作を、コントローラ20を振り上げる操作としてもよい。
【0165】
・上記各実施形態では、バトルモードの実行中に、コントローラ20の第1の操作の有効性を示すバトルサークル111をコントローラ20の第2の操作が有効となるまでのゲームの進捗状況の指標としても表示した。この場合、バトルサークル111の表示とは別に、コントローラ20の第2の操作が有効となるまでのゲームの進捗状況の指標を表示してもよい。例えば、制御部31が、コントローラ20の操作状況に基づいて、メモリに仮記憶された移動オブジェクト104の体力ゲージの初期値を変更する。そして、ゲームフィールド102の上側のエリアに、移動オブジェクト104の体力ゲージをバトルサークル111に加えて表示する。
【0166】
・上記第2実施形態では、コントローラ20の第1の操作が無効とされた回数を考慮することなく、コントローラ20の第1の操作のカウント値を算出した。これに代えて、コントローラ20の第1の操作が無効とされた回数を考慮して、コントローラ20の第1の操作のカウント値を算出してもよい。例えば、制御部31が、コントローラ20の第1の操作が有効とされた回数からコントローラ20の第1の操作が無効とされた回数を差し引いた値を、コントローラ20の第1の操作のカウント値として算出する。
【0167】
・上記第2実施形態では、コントローラ20の第1の操作が有効とされた回数をコントローラ20の第1の操作のカウント値として算出した。すなわち、コントローラ20の第1の操作が有効とされた場合のバトルサークル111のエリアに関係なく、コントローラ20の第1の操作のカウント値を一律に算出した。これに代えて、バトルサークル111のエリアごとに、コントローラ20の第1の操作が有効とされた場合のカウント値の加算量を個別に設定してもよい。
【0168】
また、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別ごとに、コントローラ20の第1の操作が有効とされた場合にカウント値の加算量を個別に決定してもよい。
【0169】
例えば、レア度が高い移動オブジェクト104については、コントローラ20の第1の操作が有効とされた場合のカウント値の加算量を小さく設定してもよい。具体的には、メモリに、移動オブジェクト104の種別ごとにカウント値の加算量を決定するためのテーブルや関数(加算量決定情報)を保持させておく。この加算量決定情報においては、捕獲の難度に応じた加算量を設定しておく。そして、制御部31が、捕獲対象の移動オブジェクト104に基づいて加算量を決定する。これにより、例えばレア度が高いほど加算量を小さく設定しておくことにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を調節することが可能となる。
【0170】
・上記第1及び第3実施形態では、バトルサークル111のエリアごとに、コントローラ20の第1の操作が有効となった場合のバトルサークル111の縮小量を決定した。バトルサークル111の縮小量の決定方法は、エリアごとに決定する方法に限定されない。例えば、制御部31が、バトルサークル111を複数のエリアに分割することなく、コントローラ20の第1の操作が有効となった場合のバトルサークル111の縮小量を一律に設定してもよい。
【0171】
・上記第1及び第3実施形態では、コントローラ20の第1の操作が無効となった場合、バトルサークル111を拡大させた。バトルサークル111の変更方法は、第1の操作の有効性に応じて拡大する方法に限定されない。例えば、コントローラ20の第1の操作が無効となったとしても、制御部31が、バトルサークル111を拡大する処理をスキップしてもよい。
【0172】
・上記第1及び第3実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークル111の変更量を決定した。バトルサークル111の変更量の決定方法は、移動オブジェクト104の種別やアイテム103の種別に基づく方法に限定されない。例えば、制御部31が、コントローラ20の第1の操作の有効性に応じたバトルサークル111の変更量を一律に設定してもよい。
【0173】
・上記各実施形態では、時間の経過に応じてバトルサークル111の大きさを変化させた。バトルサークル111の変更方法は、時間の経過に基づく方法に限定されない。例えば、時間の経過に関わらず、制御部31が、バトルサークル111の大きさをコントローラ20の第1の操作の有効性のみに基づいて決定してもよい。
【0174】
・上記第1及び第3実施形態では、バトルサークル111の大きさが外部サークル113に達した場合、バトルモードを終了した。ここで、バトルモードの終了条件としては、これに限定されない。例えば、制御部31が、バトルモードの経過時間が所定時間に達したことや、コントローラ20の第1の操作が無効となった回数が所定値に達したことを、終了条件として判定してもよい。
【0175】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の種別とコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム109の種別との相性に基づいて、コントローラ20の第1の操作の開始の有無を判定した。コントローラ20の第1の操作の開始の有無を判定する条件は、これに限定されない。例えば、制御部31が、ゲームフィールド102とコントローラ20の第1の操作に関連付けられたアイテム109(ルアー)の種別との相性を判定条件として用いてもよい。この場合、例えば、アイテム情報40に、ゲームフィールド102で使用可能なアイテム109の種別を記録しておく。
【0176】
・上記各実施形態では、バトルサークル111の大きさが中央サークル112に達してから基準時間が経過していないことを条件に、コントローラ20の第2の操作を有効と判定した。コントローラ20の第2の操作が有効と判定する条件は、これに限定されない。例えば、制御部31が、移動オブジェクト104がバトルサークル111の外側まで移動していないことを条件として用いることもできる。また、バトルサークル111の大きさが中央サークル112に達した場合、制御部31が、コントローラ20の第2の操作が検出されるまでの間、コントローラ20の第2の操作を有効と判定してもよい。
【0177】
・上記各実施形態では、コントローラ20の介入操作を検出した場合、移動範囲設定情報に基づいて設定された移動オブジェクト104の移動範囲107の範囲外まで、移動オブジェクト104の移動方向を変更可能とした。これに代えて、制御部31が、コントローラ20の介入操作による移動オブジェクト104の移動方向を移動範囲107の範囲内に制限してもよい。
【0178】
・上記各実施形態では、コントローラ20の介入操作の方向に基づいて、変更後の移動オブジェクト104の移動方向を決定した。ここで、コントローラ20の介入操作の方向に加え、変更前の移動オブジェクト104の移動方向を更に考慮して、変更後の移動オブジェクト104の移動方向を決定してもよい。例えば、制御部31は、コントローラ20の介入操作の方向のベクトル成分と、変更前の移動オブジェクト104の移動方向のベクトル成分を生成し、この合成ベクトルの方向を変更後の移動オブジェクト104の移動方向として決定する。
【0179】
・上記第3実施形態では、コントローラ20の介入操作の方向が移動オブジェクト104の移動範囲107の内側に向いている場合、中心エリア115に設定された複数の移動目標位置116の中から移動オブジェクト104の次の移動目標位置116をランダムで抽選した。移動目標位置116の決定方法は、これに限定されない。例えば、中心エリア115に設定された移動目標位置116ごとに移動オブジェクト104の移動確率を事前に設定しておく。そして、制御部31が、この移動確率に基づいて移動オブジェクト104の次の移動目標位置116を抽選する。
【0180】
また、制御部31が、コントローラ20の介入操作の方向と、中心エリア115に設定された複数の移動目標位置116との相対的な位置関係に基づいて、移動オブジェクト104の次の移動目標位置116を抽選してもよい。例えば、制御部31が、移動オブジェクト104の位置から見て、コントローラ20の介入操作の方向に延長線を設定する。そして、制御部31が、この延長線に最も近接した移動目標位置116を移動オブジェクト104の次の移動目標位置116として決定する。
【0181】
また、制御部31が、例えば移動オブジェクト104の移動範囲107の中心点等、中心エリア115における所定の位置をコントローラ20の介入操作時における移動オブジェクト104の次の移動目標位置として決定してもよい。
【0182】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、コントローラ20の介入操作の成否を決定した。コントローラ20の介入操作の成否を決定する条件は、これに限定されない。例えば、制御部31が、ゲームフィールド102とコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)との相性や、移動オブジェクト104とコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)との相性を条件として用いることもできる。また、制御部31が、コントローラ20の介入操作を検出した場合に前提条件を設けることなくコントローラ20の介入操作を成立させてもよいし、コントローラ20の介入操作の成否をランダムに決定してもよい。
【0183】
・上記各実施形態では、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103の種別に基づいて、変更後の移動オブジェクト104の移動方向を決定した。変更後の移動オブジェクト104の移動方向を決定する条件は、これに限定されない。例えば、制御部31が、ゲームフィールド102とコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)との相性や、移動オブジェクト104とコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)との相性を条件として用いることもできる。また、制御部31が、コントローラ20の介入操作を検出した場合にコントローラ20の介入操作の方向に基づいて、変更後の移動オブジェクト104の移動方向を一律に決定してもよい。
【0184】
・上記各実施形態では、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更を実行した場合、移動オブジェクト104の移動方向の変更のタイミングにインターバルを設定した。これに代えて、制御部31が、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更のタイミングにインターバルを設定しなくてもよい。この場合、制御部31が、コントローラ20の介入操作を通じた移動オブジェクト104の移動方向の変更を実行したとしても、コントローラ20の介入操作の受付を継続する。
【0185】
また、移動オブジェクト104の種別やコントローラ20の介入操作に関連付けられたアイテム103(釣竿)の種別に基づいて、インターバルの長さを可変に設定してもよい。この場合、制御部31が、移動オブジェクト104の種別やアイテム103の種別に応じて、インターバルを設定するための情報を保持させておく。
【0186】
例えば、レア度が高い移動オブジェクト104については、インターバルを長く設定してもよい。これにより、移動オブジェクト104の捕獲の難度を上げることができる。
【0187】
・上記各実施形態では、二人のプレイヤがプレイするゲームを提供する場合について説明したが、三人以上のプレイヤがプレイするゲームを提供してもよい。この場合、プレイヤの数と同数のHMD10がゲーム処理装置30と接続される。
【0188】
・上記各実施形態では、ゲーム処理装置30がプレイヤの頭部の位置及び向きを特定するようにした。これに代えて、HMD制御部11が、センサ12の検出信号に基づいて、頭部の位置及び向きを算出してもよい。又は、HMD10は、タッチパネル及び通信部を備えるスマートフォン等の装置であり、制御部31を有していてもよい。この場合、スマートフォン等の装置の制御部31は、ゲームフィールド情報37等を記録するサーバからネットワークを介して逐次情報を取得して、ゲームを実行させる。複数人でゲームをプレイする場合には、HMD10同士が通信したり、又はサーバを介して通信したりしてもよい。このように、上記各実施形態に記載したゲーム処理装置30の機能の少なくとも一部を、HMD10に持たせることも可能である。
【0189】
・上記各実施形態では、HMD10は、プレイヤの頭部の位置及び向きを特定するようにしたが、プレイヤの虹彩の位置等、頭部以外の位置及び向きを特定するようにしてもよい。
【0190】
・上記各実施形態では、プレイヤに提供されるゲームを、立体的な画像をディスプレイ14に表示する仮想現実のゲームに具体化した。これに代えて、上記ゲームを、2次元画像をディスプレイに表示するゲームとしてもよい。この場合には、HMD10に代えて、設置型のディスプレイとすることができる。そして、プレイヤは、ディスプレイの表示を確認しながらコントローラ20を操作して、キャスト等の操作を行う。
【0191】
・上記各実施形態では、複数のプレイヤは、各プレイヤに対応するアバタ108の視点で仮想空間の移動オブジェクトを見ているが、各プレイヤが視点を切り替え可能であってもよい。例えば、各プレイヤはアバタの視点だけでなく、アバタの背後から俯瞰した視点で仮想空間の移動オブジェクトを見られるようにしてもよい。具体的には、制御部31が、仮想空間内において、アバタに対して、ゲームフィールドから遠い側に視点を配置し、この視点からの画像をHMD10に出力する。この場合、例えばゲーム開始前に各プレイヤが視点を選択してもよいし、ゲーム途中で視点の変更が可能であってもよい。
【0192】
・上記実施形態では、ゲームの一例として釣りゲームを提供する場合について説明したが、本発明は他のゲームに適用することも可能である。すなわち、プレイヤがゲームフィールドに配置したアイテムを用いてゲーム操作を行うゲームであれば本発明を適用することは可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
〔1〕ゲームフィールドにおけるアイテムを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えるゲーム処理装置を用いてゲームを提供するためのプログラムであって、前記制御部を、コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムをゲーム開始可能状態に設定し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラから前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除する手段として機能させることを特徴とするゲーム処理プログラム。
〔2〕前記制御部は、前記ゲーム開始可能状態において、前記アイテムを前記ゲームフィールドに設定された設定領域に配置し、前記コントローラの前記第1の方向への操作を検出した場合、前記操作における前記コントローラの移動状況に基づいて、前記設定領域における前記アイテムの位置を決定することを特徴とする〔1〕に記載のゲーム処理プログラム。
〔3〕前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の操作速度に基づいて、前記設定領域における前記アイテムの位置を決定することを特徴とする〔2〕に記載のゲーム処理プログラム。
〔4〕前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作の操作時間に基づいて、前記設定領域における前記アイテムの位置を決定することを特徴とする〔2〕に記載のゲーム処理プログラム。
〔5〕前記制御部は、前記コントローラの前記第1の方向への操作を検出した場合、前記ゲームフィールドにおいて、プレイヤによって操作されるゲーム媒体の位置を基準として前記第1の方向にある位置を前記アイテムの位置として決定することを特徴とする〔2〕~〔4〕の何れか一項に記載のゲーム処理プログラム。
〔6〕前記制御部は、前記アイテムを用いたゲーム操作として、前記ゲームフィールドにおける移動オブジェクトに対する操作を制御し、前記ゲームフィールドにおける移動オブジェクトと前記アイテムの相対位置に基づいて、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始の有無を判定することを特徴とする〔1〕~〔5〕の何れか一項に記載のゲーム処理プログラム。
〔7〕ゲームフィールドにおけるアイテムを用いたゲーム操作を制御する制御部を用いてゲームを提供するための方法であって、前記制御部が、コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムをゲーム開始可能状態に設定し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラから前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除することを特徴とするゲーム処理方法。
〔8〕ゲームフィールドにおけるアイテムを用いたゲーム操作を制御する制御部を備えたゲーム処理装置であって、前記制御部が、コントローラの第1の方向への操作を検出した場合、前記アイテムをゲーム開始可能状態に設定し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立した場合、前記アイテムを用いたゲーム操作を開始し、前記アイテムを用いたゲーム操作の開始条件が成立する前に、前記コントローラから前記第1の方向とは異なる第2の方向への操作を検出した場合、前記ゲーム開始可能状態を解除することを特徴とするゲーム処理装置。
【符号の説明】
【0193】
10…HMD、11…HMD制御部、12…センサ、13…入出力I/F部、14…ディスプレイ、15…スピーカ、20…コントローラ、30…ゲーム処理装置、31…制御部、32…記憶部、33…入出力部、34…操作状況特定部、35…ゲーム管理部、36…表示制御部。