IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社LOCAL24の特許一覧

特許7373187動線分析システム、および、動線分析方法
<>
  • 特許-動線分析システム、および、動線分析方法 図1
  • 特許-動線分析システム、および、動線分析方法 図2
  • 特許-動線分析システム、および、動線分析方法 図3
  • 特許-動線分析システム、および、動線分析方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】動線分析システム、および、動線分析方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20231026BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019170863
(22)【出願日】2019-09-19
(65)【公開番号】P2021047734
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】519340592
【氏名又は名称】株式会社LOCAL24
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】廣▲瀬▼ 丈典
(72)【発明者】
【氏名】木山 千緒
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-118838(JP,A)
【文献】特開2016-206799(JP,A)
【文献】特開2017-174135(JP,A)
【文献】特開2016-004336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗の決済位置に向けられたカメラで撮影された顧客の特徴を抽出する特徴抽出手段と、
店舗内に設けられ、顧客の所有している携帯端末と通信を行う通信装置と、
当該通信装置と携帯端末との電波強度を測定して、当該顧客の位置を特定する位置特定手段と、
前記決済位置で、当該位置特定手段と前記特徴抽出手段で抽出された顧客とを対応付ける対応付け手段と、
当該対応付け手段によって対応付けされた顧客の特徴と、前記位置特定手段によって特定された位置に基づく動線とを対応付けて記憶させる記憶手段と、
を備えるようにしたことを特徴とする動線分析システム。
【請求項2】
前記携帯端末が、顧客の所有しているスマートフォンで構成されるものである請求項1に記載の動線分析システム。
【請求項3】
前記通信装置が、Wi-Fiの無線ルーターを用いて構成されるものである請求項1に記載の動線分析システム。
【請求項4】
前記通信装置が、少なくとも3か所以上離れた位置に設けられるものであり、
前記位置特定手段が、三点測位によって顧客の携帯端末の位置を推定するものである請求項1に記載の動線分析システム。
【請求項5】
店舗の決済位置に向けられたカメラで撮影された顧客の特徴を抽出するステップと、
店舗内に設けられた通信装置によって、顧客の所持する携帯端末との距離を測定し、当該顧客の位置を特定するステップと、
前記決済位置で、当該位置の特定された顧客と前記抽出された顧客の特徴とを対応付けるステップと、
当該対応付けられた顧客の特徴と、前記特定された位置に基づく動線とを対応付けて記憶させるステップと、
を備えるようにしたことを特徴とする動線分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客が店舗内でどのように移動したかを追跡できるようにした動線分析システムに関するものであり、より詳しくは、どのような顧客が店舗内を移動したかを詳しく分析できるようにした動線分析システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、店舗内における顧客の動線を分析するための動線分析システムなどが多数提案されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、複数台のカメラを用いて動線を分析できるようなシステムであって、天井に複数台のカメラを取り付け、そのカメラで撮影された画像から所定の輝度を有する画素を抽出し、その輝度を有する画素の移動方向を人間の移動方向とみなして、人間の動線を分析できるようにした方法が提案されている(特許文献1の第33段落参照)。
【0004】
また、下記の特許文献2には、同様に、店舗の天井などに設けられた複数台のカメラを用いて顧客などを撮影するものであって、その撮影された画像に含まれる人物の特徴量を抽出し、その抽出された特徴を有する人物の動線を分析するようにしたシステムが開示されている(特許文献2の第9段落参照)。
【0005】
さらに、下記の特許文献3には、ショッピングカートやバスケットや商品自体に取り付けられた無線タグと、その無線タグに記憶されたIDを読み取る無線タグリーダとを備えてなるシステムであって、顧客が店内を移動している際に、商品棚などに設置された無線タグリーダから無線タグのIDを読み取ることで、顧客などの動線を分析できるようにしたシステムが開示されている。
【0006】
このようなシステムによれば、カメラや無線タグなどを用いることによって、店舗内における動線を分析することができるため、商品の陳列方法などに役立てて商品の売上を向上させることができるというメリットがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2019―113978号公報
【文献】特開2006―215842号公報
【文献】特開2005―031963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のような動線分析システムでは、次のような問題がある。
【0009】
例えば、上記特許文献1に示すような店舗内のカメラで撮影して動線を分析する方法では、カメラを天井に設けているため、人間の頭部や肩付近の画像しか撮影することができない。しかも、同色の服装を着ている顧客が多い場合は、個々の顧客を正確に区別して分析することが難しくなる。また、店舗が混んでいるような場合には、顧客同士によってカメラに死角ができてしまうため、どうしても正確に情報を収集することが難しくなる。
【0010】
また、特許文献2に示すようなシステムでは、人間の特徴量を抽出するため、より細かな動線を分析することが可能になるが、同様に、天井に設けられたカメラで撮影する場合、人間の顔などの特徴量を抽出するのが難しくなる。また、継続的にカメラに撮影しながらすべての人物の特徴量を抽出する必要があるため、処理が煩雑になるという問題がある。
【0011】
さらに、特許文献3に示すようなシステムでは、ショッピングカートやバスケット、商品自体に無線タグを取り付ける必要があるため、その無線タグを取り付けるために手間がかかるばかりでなく、コストも膨大になる。また、商品棚に設けられた無線タグリーダによって無線タグの情報を読取る場合、商品棚の表側にいるのか裏側にいるのかを判断することが難しくなり、正確に動線を分析することができない。さらに、このようなシステムでは、どのような人間がどのように移動したのかを把握することができないため、今後商品を陳列するための情報としては、情報量に欠けるといった問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、上記課題に着目してなされたものであって、顧客の特性と無線端末の位置情報を同時に取得することにより、顧客の動きと動きを同時に追跡して記憶できるようにした動線分析システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
すなわち、本発明の動線分析システムは、店舗の決済位置に向けられたカメラで撮影された顧客の特徴を抽出する特徴抽出手段と、店舗内に設けられ、顧客の所有している携帯端末と通信を行う通信装置と、当該通信装置と携帯端末との電波強度を測定して、当該顧客の位置を特定する位置特定手段と、前記決済位置で、当該位置特定手段と前記特徴抽出手段で抽出された顧客とを対応付ける対応付け手段と、当該対応付け手段によって対応付けされた顧客の特徴と、前記位置特定手段によって特定された位置に基づく動線とを対応付けて記憶させる記憶手段と、を備えるようにしたものである。
【0014】
このように構成すれば、カメラの撮影によって、顧客の性別や年齢層などを検出することこができ、その顧客が、どのように店舗内を移動したのかを詳細に分析することができるようになる。これにより、どのような顧客がどのように移動したのかを分析することにより、今後のマーケティングに役立てることができるようになる。
【0015】
また、このような発明において、前記携帯端末として、顧客の所有しているスマートフォンを用いるようにする。
【0016】
このように構成すれば、顧客の所有している携帯電話などの携帯端末を利用することで、コストも低減させることができるようになる。
【0017】
さらに、通信装置としてWi-Fiの無線ルーターを用いるようにする。
【0018】
このように構成すれば、顧客に対して店舗内におけるインターネットサービスを提供することができるとともに、その通信装置を用いて顧客の位置を特定することもできるようになる。
【0019】
また、このような通信装置を少なくとも3か所以上店舗内に設け、電波強度を用いて行う三点測位によって顧客の携帯端末の位置を特定する。
【0020】
このように構成すれば、複数箇所の前記通信装置と無線端末の距離を推定することにより、顧客の位置を検出して動線を記録することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、店舗の決済位置に向けられたカメラで撮影された顧客の特徴を抽出する特徴抽出手段と、店舗内に設けられ、顧客の所有している携帯端末と通信を行う通信装置と、当該通信装置と携帯端末との電波強度を測定して、当該顧客の位置を特定する位置特定手段と、前記決済位置で、当該位置特定手段と前記特徴抽出手段で抽出された顧客とを対応付ける対応付け手段と、当該対応付け手段によって対応付けされた顧客の特徴と、前記位置特定手段によって特定された位置に基づく動線とを対応付けて記憶させる記憶手段と、を備えるようにしたを備えるようにしたので、どのような性別、年齢層などの顧客が、どのように店舗内を移動したのかを詳細に分析することができるようになり、その動線を分析することで、今後のマーケティングに役立てることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施の形態を示す動線分析システムが適用される店舗を示す図
図2】同形態における動線分析システムの機能ブロック図
図3】同形態における携帯端末の位置を特定する状態図
図4】同形態における動線分析システムのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
この実施の形態における動線分析システム1は、図1図2に示すように、店舗2に設けられるカメラ3と、この店舗2に設けられる複数の通信装置6とを備えてなるものであって、店舗2に入店した顧客のカメラ3で撮影して性別や年齢などの特徴を特徴抽出手段41(図2参照)によって抽出するとともに、その顧客が所持しているスマートフォンなどの携帯端末5と通信装置6とを通信させる際に、その携帯端末5の位置を特定し、その特定された位置を定期的に記憶させて動線を分析できるようにするとともに、カメラ3で特定された顧客の特徴と対応付けて記憶させるようにしたものである。そして、このように構成することによって、どのような顧客がどのように移動したのかを正確かつ細かく分析できるようにしたものである。以下、本実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、店舗2に入店した顧客の動線を分析する場合について説明するが、ショッピングモールなどの複合施設や遊園地などの娯楽施設などについても同様のシステムを適用することができる。このとき、本発明の「店舗2」の概念には、ショッピングモールなどの複合施設や娯楽施設などの概念も含むものとして説明する。
【0025】
まず、この動線分析システム1を構成するカメラ3は、店舗2内に設けられるものであって、顧客の顔や上半身を正確に撮影できるようにすべく、平均的な身長の高さである床面から1~2メートルの高さの範囲内に設けられる。そして、顧客が静止している状態で、その顧客の顔や上半身の静止画を撮影できるように、例えば、店舗2の入口21や出口22、カートやバスケットの設置場所23、レジ24の設置場所などに設けるようにしている。このとき、店舗2の入口21などのように顧客が必ず通過する場所に設ければ、その顧客の画像を確実に撮影することができるものの、店舗2内から入口21側に向けてカメラ3を設けた場合、外部の光による逆光状態となり、顧客の顔を正確に撮影できなくなる。また、入口21付近では、その顧客の携帯端末5と通信装置6との通信が確立されていないため、どのような顧客がどの携帯端末5を所持しているのかを対応付けることができなくなる。そこで、例えば、店舗2の出口22などのように、顧客が必ず通過する場所であって、逆光を生じないような場所(例えば、出口22から店舗2の内部に向かう方向や、レジ24など)にカメラ3を向けて設けるとともに、携帯端末5との通信が確立された状態でその顧客の特徴と対応付けられる場所に設けるようにする。この場合、特にレジ24にカメラ3を設ければ、商品の精算によって顧客の停止時間が長くなるため、確実に顧客の顔を撮影することができるとともに、停止している顧客の位置を特定することで、その顧客の携帯端末5と対応付けることができるようになる。
【0026】
このカメラ3によって撮影された画像は、サーバー装置4に出力され、そのサーバー装置4の特徴抽出手段41によってその顧客の特徴が抽出される。このような特徴としては、性別、年齢層、身長などが考えられる。このように特徴を抽出する場合、種々の方法を用いることができるが、例えば、顧客の髪型や髪の毛の長さ、服装などによって性別を区別する方法や、顧客の目の位置や服装、皺の数などによって年齢層を区別する方法などを用いることができる。
【0027】
また、その顧客の動線を分析する場合として、本実施の形態では、Wi-Fiの無線ルーターを通信装置6として用い、顧客の携帯端末5が受信する電波強度を測定して、その電波強度に基づく携帯端末5とWi-Fiの無線ルーターの距離を算出し、顧客の位置を特定できるようにする。具体的には、Wi-Fi RTT技術の一種である、IEEE802.11mcの規格などを用いて通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)から携帯端末5までの距離を測定し、少なくとも3か所に設けられた通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)と携帯端末5の電波強度を用いて三点測位を行い、携帯端末5の正確な位置を特定する(図3参照)。このように顧客の携帯端末5との間で通信する場合、その顧客の携帯端末5の識別情報を通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)で収集するとともに、その識別情報とともに、その携帯端末5の位置を時系列で記憶させていく。このように時系列で位置を記憶させる場合、種々の方法を用いることができるが、例えば、その顧客の滞留時間が所定値よりも長い場合に、その場所を記憶させるようにする方法や、定期的にその顧客の位置を特定して、その場所を記憶手段44に記憶させるようする方法などを用いることができる。特に、前者のように滞留時間が長い場所を記憶させる方法では、顧客が商品を購入したと推定される場所を特定することができるため、必要な情報のみを記憶させてデータ量を少なくすることができるというメリットがある。一方、後者のように定期的に位置を記憶させていく方法では、一連の動きを追跡することができるというメリットがある。
【0028】
ところで、このように携帯端末5と通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)との通信を確立するためには、ペアリングのために数秒から数十秒の時間を要することになる。このため、顧客が店舗2に入った時点においては、顧客の携帯端末5との間で通信を確立することができず、仮に、その顧客の顔などの特徴を特徴抽出手段41によって抽出したとしても、抽出された顧客の特徴と携帯端末5の識別情報とを対応付け手段43により対応付けることができない。このため、顧客の特徴とその顧客の位置とを対応付けるためには、顧客の所有している携帯端末5と店舗2の通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)との通信が確立されていることが条件となる。そこで、一例として、顧客が店舗2内に十分滞在した後である出口22付近やレジ24などにカメラ3を設けておき、通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)との通信が確立された状態において、その顧客の特徴を特徴抽出手段41により抽出し、その顧客と携帯端末5とを対応付けるようにする。具体的には、位置特定手段42によって、その携帯端末5が出口22のカメラ3の撮影位置にきた時点や、レジ24の撮影位置にきたことを位置特定手段42によって検知した場合、そのカメラ3で撮影された顧客がその位置特定手段42によって特定された携帯端末5の所有者であると推定して、それぞれを対応付けて記憶手段44に格納させるようにする。
【0029】
次に、このように構成された動線分析システム1を用いて、顧客の動線を分析する方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0030】
まず、顧客が店舗2に入った場合、その顧客の所有している携帯端末5と店舗2のWi-Fiの無線ルーターとのペアリングを行うことにより通信を確立する(ステップS1)。この場合、その顧客がすでにその店舗2の通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)と自動接続で通信できるようにしている場合は、瞬時に通信の確立を開始し、一方、その顧客が初めてその通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)と接続する場合や、手動により通信を確立できるようにしている場合は、携帯端末5の通信確立のための画面を操作して通信を確立できるようにする。そして、このように通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)との通信確立を完了することにより、顧客の携帯端末5に割り振られている固有のIPアドレスなどの識別情報を、サーバー装置4の記憶手段44に記憶させる(ステップS2)。
【0031】
そして、このように携帯端末5と通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)との通信が確立した状態で、その顧客が店舗2を移動した場合、複数箇所に設けられた通信装置6(Wi-Fiの無線ルーター)から携帯端末5が受信する電波強度を用いて三点測位で携帯端末5の正確な位置を特定する(ステップS3)。そして、この位置を定期的に携帯端末5の識別情報とともにサーバー装置4の記憶手段44に記憶させていく(ステップS4)。
【0032】
この場合、所定時間一定の場所に顧客が留まっている場合にのみ、その位置を記憶させるようにしている場合は、所定時間を経過した場所を記憶手段44に記憶させていき、また、定期的に場所を記憶させる場合は、数秒から数十秒ごとに位置を特定して記憶手段44に記憶させていく。
【0033】
そして、このように位置を記憶手段44に記憶させた後、その顧客がレジ24に進んだ場合、そのレジ24に設けられたカメラ3によって、顧客の画像を取得し、その取得された画像をサーバー装置4に出力する(ステップS5)。そして、サーバー装置4の特徴抽出手段41を用いて、その顧客の顔などの特徴から、その顧客の性別や年齢層などを推定する(ステップS6)。
【0034】
そして、位置特定手段42によって、レジ24のカメラ3前に存在している携帯端末5が特定された場合は(ステップS7)、その位置に存在する顧客から撮影された顧客の特徴と、その位置に存在する携帯端末5の識別情報を対応付けて(ステップS8)、サーバー装置4の記憶手段44に記憶させる。
【0035】
そして、このように顧客の特徴と携帯端末5とを対応付けることで、どのような顧客がどのように移動したかを事後的に分析できるようにする。
【0036】
このように上記実施の形態によれば、店舗の決済位置に向けられたカメラ3によって撮影された顧客の特徴を抽出する特徴抽出手段41と、店舗2内に設けられ、顧客の所有しているスマートフォンなどの携帯端末5と通信を行うWi-Fi無線ルーターである通信装置6と間の電波強度を測定して、当該顧客の位置を特定する位置特定手段42と、前記決済位置で、当該位置特定手段42と前記特徴抽出手段41で抽出された顧客とを対応付ける対応付け手段43と、当該対応付け手段43によって対応付けされた顧客の特徴と、前記位置特定手段42によって特定された位置に基づく動線とを対応付けて記憶させる記憶手段44とを備えるようにしたので、どのような性別、年齢層などの顧客が、どのように店舗2内を移動したのかを詳細に分析することができ、その動線を事後的に分析することにより、今後のマーケティングに役立てることができるようになる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0038】
例えば、上記実施の形態では用いる通信装置6をWi-Fiの無線ルーターとしたが、Bluetooth Low Energy(BLE)やローカル5G、プライベートLTEとすることもできる。
【0039】
また、上記実施の形態ではカメラ3で顧客の特徴を抽出するようにしているが、そのカメラ3を用いて、顧客の傘の有無や外部の天気の状態を検出して、その天気に対応した動線分析として利用できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1・・・動線分析システム
2・・・店舗
21・・・入口
22・・・出口
23・・・カートの設置場所
24・・・レジ
3・・・カメラ
4・・・サーバー装置
41・・・特徴抽出手段
42・・・記憶手段
43・・・位置特定手段
44・・・対応付け手段
5・・・携帯端末
6・・・通信装置(Wi-Fiの無線ルーター)
図1
図2
図3
図4