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特許7373211情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20231026BHJP
   G06Q 30/0645 20230101ALI20231026BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/0645
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021101976
(22)【出願日】2021-06-18
(65)【公開番号】P2023000906
(43)【公開日】2023-01-04
【審査請求日】2022-04-01
(73)【特許権者】
【識別番号】521270384
【氏名又は名称】櫻井 洋一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 洋一郎
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-008508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、
内見を希望するユーザのユーザ情報、及び、該ユーザが内見を希望する不動産物件の物件情報を取得し、
取得した不動産物件の貸主を取得し、
前記ユーザ情報と前記貸主の情報とを対照し、前記貸主が内見希望者に開示を求めている情報を前記ユーザが開示しているか否かを判定し、
開示していないと判定した場合、取得した前記貸主へ前記ユーザ情報及び物件情報を送信し、
開示していると判定した場合、又は、前記貸主から内見承諾の返信が得られた場合、前記不動産物件に内見に必要な内見情報を前記ユーザのユーザ端末へ送信する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記ユーザ情報には、身分証明書に付された番号を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記ユーザの信頼度が所定の閾値以上である場合、前記貸主へ前記ユーザ情報及び物件情報を送信することなく、前記内見情報を送信する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記ユーザの信頼度が所定の閾値以上である場合、前記貸主の内見承諾を得ることなく、前記内見情報を送信する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
内見終了時に行うべき作業を記載したチェックリストを前記ユーザ端末へ送信し、
チェック済みの前記チェックリストを前記ユーザ端末から受信する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記ユーザ情報、及び、前記ユーザの入居が決定した不動産物件の物件情報を取得し、
前記ユーザの属性情報、及び、前記不動産物件の情報を対応付くように記憶部に記憶する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記ユーザの属性情報、及び、前記不動産物件の情報に基づき、広告を取得し、
取得した広告を前記ユーザ端末へ送信する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記不動産物件には人感センサを含む警備システムが設置されており、
内見終了後に前記人感センサが発報した場合、前記警備システムは異常信号を送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
内見を希望するユーザのユーザ情報、及び、該ユーザが内見を希望する不動産物件の物件情報を取得する第1取得部と、
取得した不動産物件の貸主を取得し第2取得部と、
前記ユーザ情報と前記貸主の情報とを対照し、前記貸主が内見希望者に開示を求めている情報を前記ユーザが開示しているか否かを判定する判定部と
該判定部が開示していないと判定した場合、取得した前記貸主へ前記ユーザ情報及び物件情報を送信する送信部と
を備え、
前記送信部は、前記判定部が開示していると判定した場合、又は、前記貸主から内見承諾の返信が得られた場合、前記不動産物件に内見に必要な内見情報を前記ユーザのユーザ端末へ送信する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
内見を希望するユーザのユーザ情報、及び、該ユーザが内見を希望する不動産物件の物件情報を取得し、
取得した不動産物件の貸主を取得し、
前記ユーザ情報と前記貸主の情報とを対照し、前記貸主が内見希望者に開示を求めている情報を前記ユーザが開示しているか否かを判定し、
開示していないと判定した場合、取得した前記貸主へ前記ユーザ情報及び物件情報を送信し、
開示していると判定した場合、又は、前記貸主から内見承諾の返信が得られた場合、前記不動産物件に内見に必要な内見情報を前記ユーザのユーザ端末へ送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産の内見を管理する情報処理方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
不動産の賃貸において、不動産物件(以下、「物件」ともいう。)を借りようとしている賃借人は、申し込みを行う前に物件の内見を行う。内見を行う場合には、貸主や物件管理を委託している不動産業者(以下、「業者」ともいう。)等が玄関錠を解錠する。そのため、内見を行うには、業者等の立ち会いが必要であり、賃借人は業者等と内見を行う日時を協議する必要があり面倒である。
【0003】
一方、物理的な鍵を使用せずとも玄関錠の解施錠が行えるスマートロックが普及している。スマートロックは近距離通信により予め記憶しているコードを受信した場合や、インターネット等のネットワーク経由で解除コマンドを受信した場合、解錠動作を行う。解錠するためのコードはスマートフォンに予め記憶しておき、スマートフォンにインストールされたアプリケーションプログラムを使用して、スマートロックへ送信する。スマートロックにはテンキー等で暗証番号を入力し、その暗証番号が予め記憶している暗証番号と一致したら、解錠動作を行うものもある。
【0004】
このような状況に対して、スマートロックを利用した不動産物件の内見システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1に記載の内見システムでは、賃借人が不動産業者等の案内無しで単独で不動産物件の内見を行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-24666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スマートロックの利用により不動産物件の内見に関して、賃借人の利便性が向上する。一方、貸主は不動産物件の空きを一日でも早く解消するために、内見が行われ賃借人が決定することは、望ましいと考えている。しかしながら、貸主は、どのような賃借人が内見を希望しているかを事前に確認したい場合がある。賃借人として相応しくないと考える人からの内見希望について、貸主は断りたいと考えているからである。本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。その目的は、不動産物件の内見を承認するか否かを貸主が関与することが可能な情報処理方法等の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、内見を希望するユーザのユーザ情報、及び、該ユーザが内見を希望する不動産物件の物件情報を取得し、取得した不動産物件の貸主を取得し、前記ユーザ情報と前記貸主の情報とを対照し、前記貸主が内見希望者に開示を求めている情報を前記ユーザが開示しているか否かを判定し、開示していないと判定した場合、取得した前記貸主へ前記ユーザ情報及び物件情報を送信し、開示していると判定した場合、又は、前記貸主から内見承諾の返信が得られた場合、前記不動産物件に内見に必要な内見情報を前記ユーザのユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本願の一観点によれば、不動産物件の内見を承認するか否かを貸主が関与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】内見システムの構成例を示す説明図である。
図2】管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4】貸主端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5】業者端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図6】ユーザDBの例を示す説明図である。
図7】ユーザ属性DBの例を示す説明図である。
図8】貸主DBの例を示す説明図である。
図9】物件DBの例を示す説明図である。
図10】業者DBの例を示す説明図である。
図11】内見DBの例を示す説明図である。
図12】内見受付処理の手順例を示すフローチャートである。
図13】承認処理の手順例を示すフローチャートである。
図14】内見処理の手順例を示すフローチャートである。
図15】内見申込み画面の例を示す説明図である。
図16】内見申込み画面の例を示す説明図である。
図17】申込み通知画面の例を示す説明図である。
図18】申込者詳細画面の例を示す説明図である。
図19】承認処理の他の手順例を示すフローチャートである。
図20】メモ記録処理の手順例を示すフローチャートである。
図21】図面表示画面の例を示す説明図である。
図22】内見システムの他の構成例を示す説明図である。
図23】退去確認処理の手順例を示すフローチャートである。
図24】入居申し込み処理の手順例を示すフローチャートである。
図25】広告配信処理の手順例を示すフローチャートである。
図26】内見処理の他の手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は内見システムの構成例を示す説明図である。内見システム100は、管理装置1、ユーザ端末2、貸主端末3、業者端末4及びスマートロック5を含む。管理装置1、ユーザ端末2、貸主端末3、業者端末4及びスマートロック5はネットワークNにより、互いに通信可能に接続されている。図1において、ユーザ端末2、貸主端末3、業者端末4及びスマートロック5は1台のみ記載しているが、複数台であってもよい。
【0011】
管理装置1は、サーバコンピュータ、PC(Personal Computer)等で構成する。また、管理装置1を複数のコンピュータからなるマルチコンピュータ、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシン又は量子コンピュータで構成しても良い。さらに、管理装置1の機能をクラウドサービスで実現してもよい。ユーザ端末2、貸主端末3及び業者端末4は、ノートパソコン、タブレットコンピュータ、スマートフォン等で構成する。ユーザ端末2は不動産物件の内見を希望するユーザが使用する端末である。ユーザは内見する前は内見希望者である。入居申し込みをしたユーザは申込者となる。賃貸契約後、ユーザは賃借人となる。内見申し込みから賃貸契約完了までの進度に従い、ユーザの立場が変化するが、以下ではユーザとの表記で代表する。貸主端末3は不動産物件を賃借人に対して賃貸借する貸主が使用する端末である。業者端末4は貸主から委託を受けて不動産物件の管理を行い、貸主と賃借人との仲介をする不動産業者が使用する端末である。スマートロック5は不動産物件の玄関に取り付けられている錠である。スマートロック5は、鍵を用いずに解錠、施錠を行う可動部を含み、機械式の錠に取り付け可能な装置や、電気錠等である。スマートロック5は内見時に解錠する際に用いるワンタイムキー51を記憶する。
【0012】
図2は管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。管理装置1は制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及び読み取り部15を含む。制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、通信部14及び読み取り部15はバスBにより接続されている。
【0013】
制御部11は、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を有する。制御部11は、補助記憶部13に記憶された制御プログラム1P(コンピュータプログラム、プログラム製品)を読み出して実行することにより、管理装置1の各機能部が実現される。
【0014】
主記憶部12は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等である。主記憶部12は主として制御部11が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0015】
補助記憶部13はハードディスク又はSSD(Solid State Drive)等であり、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P(コンピュータプログラム、プログラム製品)や各種DB(Database)を記憶する。補助記憶部13は、ユーザDB131、ユーザ属性DB132、貸主DB133、物件DB134、業者DB135及び内見DB136を記憶する。補助記憶部13は管理装置1と別体で、外部接続された外部記憶装置であってもよい。補助記憶部13に記憶する各種DB等を、管理装置1とは異なるデータベースサーバやクラウドストレージに記憶してもよい。
【0016】
通信部14はネットワークNを介して、ユーザ端末2、貸主端末3及び業者端末4と通信を行う。また、制御部11が通信部14を用い、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御プログラム1Pをダウンロードし、補助記憶部13に記憶してもよい。
【0017】
読み取り部15はCD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読み取り部15を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、補助記憶部13に記憶してもよい。また、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでもよい。
【0018】
図3はユーザ端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。ユーザ端末2は制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、表示部25及び通信部26を含む。各構成はバスBで接続されている。
【0019】
制御部21は、一又は複数のCPU、MPU、GPU等の演算処理装置を有する。制御部21は、補助記憶部23に記憶された制御プログラム2Pを読み出して実行することにより、第1取得部、第2取得部、送信部及び判定部等の種々の機能部を実現する。
【0020】
主記憶部22は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等である。主記憶部22は主として制御部21が演算処理を実行するために必要なデータを一時的に記憶する。
【0021】
補助記憶部23はハードディスク又はSSD等であり、制御部21が処理を実行するために必要な各種データを記憶する。また、内見する物件に入る際に必要となるワンタイムキー231や、物件を内見する際の注意事項等を含む案内情報232等を記憶する。補助記憶部23はユーザ端末2と別体で外部接続された外部記憶装置であってもよい。
【0022】
入力部24はキーボードやマウスである。表示部25は液晶表示パネル等を含む。表示部25は管理装置1が出力した不動産物件一覧などを表示する。また、表示部25と入力部24とを一体化して、タッチパネルディスプレイを構成してもよい。なお、ユーザ端末2は外部の表示装置に表示を行ってもよい。
【0023】
通信部26はネットワークNを介して、管理装置1と通信を行う。また、制御部21が通信部26を用い、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御プログラム2Pをダウンロードし、補助記憶部23に記憶してもよい。
【0024】
図4は貸主端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。貸主端末3は制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、入力部34、表示部35及び通信部36を含む。各構成はバスBで接続されている。制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、入力部34、表示部35及び通信部36は、ユーザ端末2の制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、表示部25及び通信部26のそれぞれと同様な構成であるため説明を省略する。
【0025】
図5は業者端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。業者端末4は制御部41、主記憶部42、補助記憶部43、入力部44、表示部45及び通信部46を含む。各構成はバスBで接続されている。制御部41、主記憶部42、補助記憶部43、入力部44、表示部45及び通信部46は、ユーザ端末2の制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、入力部24、表示部25及び通信部26のそれぞれと同様な構成であるため説明を省略する。
【0026】
続いて、内見システム100が用いるデータベースについて説明する。図6はユーザDBの例を示す説明図である。内見の申込み行うユーザは、内見システム100へのユーザ登録が必要である。ユーザDB131はユーザに関する情報を記憶する。ユーザDB131に記憶する情報は、内見を希望する際に登録が必須である情報を含む。ユーザDB131はUID列、氏名列、住所列、電話番号列、携帯番号列、メール列、免許証番号列及び個人番号列含む。UID列はユーザを一意に特定可能なユーザIDを記憶する。ユーザIDはユーザが内見システム100にユーザ登録する際に付番される。氏名列はユーザの氏名を記憶する。住所列はユーザの現住所を記憶する。電話番号列はユーザの連絡先電話番号を記憶する。携帯番号列はユーザの携帯電話の電話番号を記憶する。メール列はユーザの連絡電子メールアドレスを記憶する。免許証番号列はユーザの運転免許証の番号等を記憶する。個人番号列はユーザの個人番号(いわゆるマイナンバー)を記憶する。
【0027】
図7はユーザ属性DBの例を示す説明図である。ユーザ属性DB132はユーザに関する情報のうち、ユーザDB131には記憶していない情報を記憶する。ユーザ属性DB132に記憶する情報は、ユーザが内見後に入居申し込み時に必要となる情報を主に記憶する。ユーザ属性DB132はUID列、性別列、職業列、勤務先名称列及び勤務先住所列を含む。UID列はユーザIDを記憶する。性別列はユーザの性別を記憶する。職業列はユーザの職業を記憶する。勤務先名称列はユーザの勤務先名称を記憶する。ユーザが個人事業主などあって、勤務先名称に相当する名称がない場合は、その旨を記憶する。勤務先住所列はユーザの勤務先住所を記憶する。勤務先に相当する場所がない場合は空文字列等を記憶する。ユーザ属性DB132に記憶する情報は属性情報の一例である。
【0028】
図8は貸主DBの例を示す説明図である。貸主DB133は貸主の情報を記憶する。貸主DB133は貸主ID列、区別列、氏名・名称列、住所・所在地列、及び既定条件列を含む。貸主ID列は貸主を一意に特定する貸主IDを記憶する。区別列は貸主が個人(自然人)であるのか、法人であるかの区別を記憶する。氏名・名称列は貸主の氏名または名称を記憶する。住所・所在地列は貸主の住所又は所在地を記憶する。既定条件列は内見を承認する条件を記憶する。例えば既定条件列は開示列を含む。開示列は開示を求める情報を記憶する。開示列に指定した情報を内見が開示していない場合、貸主は内見を拒否する。既定条件列に貸主に確認不要で内見を承認する条件を記憶してもよい。
【0029】
図9は物件DBの例を示す説明図である。物件DB134は不動産物件の情報を記憶する。物件DB134は物件ID列、名称列、部屋番号列、貸主ID列、業者ID列、所在地列、家賃列、間取り列、面積列、築年数列、階建て列、状態列、及び内見列を含む。物件ID列は物件を一意に特定する物件IDを記憶する。名称列は物件の名称を記憶する。部屋番号列は物件の部屋番号を記憶する。物件が一戸建ての場合のように部屋番号が不要の物件については、空文字列等を記憶する。貸主ID列は物件の貸主を示す貸主IDを記憶する。業者ID列は物件を仲介している不動産業者の業者IDを記憶する。物件を仲介する不動産業者が複数の場合、業者ID列は複数の業者IDを記憶する。所在地列は物件の所在地住所を記憶する。家賃列は貸主が希望する家賃金額を記憶する。間取り列は物件の間取りを記憶する。面積列築は物件の総床面積を記憶する。年数列は物件の築年数を記憶する。階建て列は物件が集合住宅の場合、建物の階数を記憶する。状態列は物件の状態(空き、申し込み済、審査中、入居中など)を記憶する。内見列は物件が内見可能であるか否かを記憶する。なお、物件DB134に業者ID列を設けずに、物件IDと業者IDとを対応づけて記憶する仲介業者DBを設けてもよい。当該DBは補助記憶部13等に記憶する。
【0030】
図10は業者DBの例を示す説明図である。業者DB135はユーザと貸主とを仲介する不動産業者の情報を記憶する。業者DB135は業者ID列、名称列、所在地列、免許番号列、及び既定条件列を含む。業者ID列は不動産業者を一意に特定する業者IDを記憶する。名称列は不動産業者の名称を記憶する。所在地列は不動産業者の所在地を記憶する。免許番号列は不動産業者の免許番号を記憶する。ここでいう免許は、宅地建物取引業免許である。既定条件列は内見を承認する条件を記憶する。例えば既定条件列は開示列を含む。開示列は開示を求める情報を記憶する。例えば、運転免許証番号、勤務先の住所及び名称、銀行口座情報等である。開示列に指定した情報を内見が開示していない場合、不動産業者は内見を拒否する。
【0031】
図11は内見DBの例を示す説明図である。内見DB136は内見に関する情報を記憶する。内見DB136は内見ID列、UID列、物件ID列、日時列、状況列、承認列及びキー列を含む。内見ID列は内見を一意に特定する内見IDを記憶する。UID列は内見を希望している、又は内見を行なったユーザのユーザIDを記憶する。物件ID列は内見対象となった物件の物件IDを記憶する。日時列は内見が開始された日時、又は内見の開始予定日時を記憶する。状況列は内見の状況を記憶する。承認列は内見の承認状況を記憶する。承認列は仲介業者列、及び貸主列を含む。仲介業者列は業者の承認状況を記憶する。貸主列は貸主の承認状況を記憶する。キー列は内見時に使用するワンタイムキーを記憶する。
【0032】
次に、内見システム100が行う処理について説明する。図12は内見受付処理の手順例を示すフローチャートである。ユーザは内見を希望する物件を選択の上、内見希望をユーザ端末に入力する。ユーザ端末2の制御部21は内見希望情報を管理装置1へ送信する(ステップS1)。内見希望情報には物件を特定する情報、例えば物件IDが含まれている。管理装置1の制御部11は内見希望情報を受信する(ステップS2)。制御部11は入力フォームを作成し、ユーザ端末2へ送信する(ステップS3)。ユーザ端末2の制御部21は入力フォームを受信し、表示部25に表示する(ステップS4)。ユーザは入力部24を用いて、入力フォームに内見申込み情報を入力する。入力する情報は氏名、メールアドレス、電話番号等である。オプションで、年齢や職業の入力、運転免許証の画像やマイナンバーカードの画像の添付、運転免許証番号や個人番号の入力を求めてもよい。なお、ユーザが登録済みユーザであってログインしていた場合、入力フォームの作成時に、制御部11はユーザDB131からユーザの情報を取得し、取得した情報を入力フォームに埋め込んでもよい。ユーザは内見申込み情報の送信を指示する。制御部21は内見申込み情報を管理装置1へ送信する(ステップS5)。管理装置1の制御部11は内見申込み情報を受信する(ステップS6)。制御部11は承認処理を行う(ステップS7)。承認処理についは後述する。制御部11は承認処理の結果、内見が承認されたか否かを判定する(ステップS8)。制御部11は内見が承認されたと判定した場合(ステップS8でYES)、内見の際に使用するワンタイムキーを取得する(ステップS9)。ワンタイムキーは制御部11が生成して取得してもよいし、他システムで生成したものを取得してもよい。制御部11はワンタイムキーを含めた内見の案内を作成し、ユーザ端末2へ送信する(ステップS10)。この際、ワンタイムキーは物件のスマートロック5へも送信される。内見の案内(内見情報)には、物件名称、物件周辺の地図、業者名、業者の電話番号、物件外観写真等を含む。ユーザ端末2の制御部21は案内を受信し、表示部25に表示する(ステップS11)。表示部25にワンタイムキーを表示してもよい。ワンタイムキーは文字列であってもよいし、バーコードや二次元コードであってもよい。また、ワンタイムキーはバイナリデータであってもよい。この場合、表示部25には、ワンタイムキーを示すアイコン等を表示する。ユーザはワンタイムキー含む案内を補助記憶部23等に記憶する。制御部21は内見受付処理を終了する。制御部11は内見が承認されなかったと判定した場合(ステップS8でNO)、内見は不可である旨の通知を作成し、ユーザ端末2へ送信する(ステップS12)。ユーザ端末2の制御部21は不可の通知を受信し、表示部25に表示する(ステップS13)。制御部21は内見受付処理を終了する。
【0033】
図13は承認処理の手順例を示すフローチャートである。承認処理は図12のステップS7に対応する処理である。管理装置1の制御部11は開示内容の判定を行う(ステップS21)。制御部11は内見が希望されている物件の物件IDをキーに物件DB134を検索し、貸主IDを取得する。制御部11は取得した貸主IDをキーに貸主DB133を検索して貸主の情報を取得する。制御部11は貸主の情報に含む既定条件・開示列に指定された情報項目と、内見申込み情報としてユーザが開示した情報の項目とを対照し、貸主が内見希望者に開示を求めている情報をユーザが開示しているか否かを判定する。制御部11は開示内容により貸主への確認が必要か否かを判定する(ステップS22)。制御部11は、貸主が内見希望者に開示を求めている情報をユーザが開示していないなどの場合、確認要と判定する。制御部11は、貸主が内見希望者に開示を求めている情報をユーザが開示しているなどの場合、貸主への確認は不要と判定する。制御部11は貸主への確認が必要と判定した場合(ステップS22でYES)、内見希望の通知を貸主端末3及び業者端末4へ送信する(ステップS23)。業者端末4の制御部41は通知を受信し、表示部45に表示する(ステップS24)。不動産業者は通知内容を参照して、内見を承認するか否かを判断し、入力部44を用いて内見希望に対する回答を入力する。制御部41は回答を受け付ける(ステップS25)。制御部41は回答を管理装置1へ送信する(ステップS26)。また、貸主端末3の制御部31は内見希望の通知を受信し、表示部35に表示する(ステップS27)。貸主は通知内容を参照して内見を承認するか否かを判断し、入力部34を用いて内見希望に対する回答を入力する。制御部31は回答を受け付ける(ステップS28)。制御部31は回答を管理装置1へ送信する(ステップS29)。制御部11は貸主への確認が不要と判定した場合(ステップS22でNO)、貸主は承認済とする(ステップS30)、制御部11は業者への確認が必要か否かを判定する(ステップS31)。ステップS22と同様に、物件を仲介する不動産業者が開示を求めている情報をユーザが開示しているか否かを判定する。また、氏名を利用して反社チェック(反社会的勢力の関係者であるか否かのチェック)を行ってもよい。制御部11は業者への確認が不要と判定した場合(ステップS31でNO)、業者は承認済とし(ステップS33)、処理をステップS35へ移す。制御部11は業者への確認が必要と判定した場合(ステップS31でYES)、内見希望の通知を業者端末4のみへ送信する(ステップS32)。ステップS24以降が実行される。管理装置1の制御部11は貸主端末3及び業者端末4から又は業者端末4のみから回答を受信する(ステップS34)。制御部11は2つの回答が共に承認か否かを判定する(ステップS35)。制御部11は、2つの回答が共に承認であると判定した場合(ステップS35でYES)、処理結果(戻り値)を承認に設定し(ステップS36)、処理を呼び出し元へ戻す。制御部11は少なくとも一方の回答が内見を承認しないであると判定した場合(ステップS35でNO)、処理結果を不承認に設定し(ステップS37)、処理を呼び出し元へ戻す。
【0034】
なお、図13に示すステップS21からステップ31を省略してもよい。この場合、内見希望者の通知は、常に貸主端末3及び業者端末4へ送信される。また、図13では業者及び貸主に同時に通知するとしているが、業者、貸主の順としてもよい。貸主が内見を承認しないであろうと、業者が判断できる場合に、貸主に通知を行わない。それにより、貸主が受ける通知数を減らすことが可能となる。または、業者が承認しなかった場合でも、貸主に通知してもよい。この場合、業者に不承認とした理由を入力させ、その理由とともに貸主へ通知する。貸主が通知内容を参照し、承認したときは、結果を承認としてもよい。または、貸主が承認した旨を業者に通知し、業者に再度、承認するか否かを判断させてもよい。業者、貸主の順に承認を行うのではなく、貸主、業者の順に承認を行なってもよい。この場合、貸主が承認した場合、業者は特別な事情や理由がない限り、内見希望を承認する。図13では、貸主に確認不要と制御部11が判断した場合、貸主に通知されないが、承認を求めない通知のみを送信してもよい。同様に、業者に確認不要と制御部11が判断した場合も、承認を求めない通知のみを送信してもよい。
【0035】
管理装置1はワンタイムキーを物件のスマートロックへ送信することが、前提である。それができない場合、管理装置1はワンタイムキーを業者端末4に送信する。内見の開始日時までに、業者がワンタイムキーを物件のスマートロックに設定する。
【0036】
ユーザは内見の開始日時に物件に出向く。物件の玄関錠はスマートロックとなっている。ユーザ端末2からワンタイムキーをスマートロックに送信する。または、ユーザはワンタイムキーをスマートロックに入力する。スマートロックは解錠され、ユーザは物件を内見することが可能となる。ワンタイムキーは有効期限が有る。有効期限が過ぎると、当該ワンタイムキーでは、スマートロックは解錠できなくなる。有効期限は具体的な日時等の絶対的な値である必要なく、最初に解錠されてから2時間などように相対的な値でもよい。
【0037】
図14は内見処理の手順例を示すフローチャートである。ユーザはユーザ端末2を操作して、ワンタイムキーの送信を指示する。ユーザ端末2の制御部21は補助記憶部23に記憶しているワンタイムキー231をスマートロック5へ送信する(ステップS51)。スマートロック5はワンタイムキー231を受信する(ステップS52)。スマートロック5は受信したワンタイムキー231と記憶しているワンタイムキー51とが一致しているかを判定する(ステップS53)。スマートロック5はワンタイムキー231とワンタイムキー51とが一致していないと判定した場合(ステップS53でNO)、エラー表示を行い(ステップS66)、処理を終了する。スマートロック5はワンタイムキー231とワンタイムキー51とが一致していると判定した場合(ステップS53でYES)、解錠する(ステップS54)。ワンタイムキーの有効期間は、ユーザ端末2の補助記憶部13、スマートロック5に記憶してある。ユーザ端末2の制御部21は有効期間内にないワンタイムキー231を送信しない。また、スマートロック5は記憶しているワンタイムキー51が有効期間内になければ、当該ワンタイムキー51が受信したワンタイムキーと一致していたとしても解錠しない。スマートロック5は解錠されたことを管理装置1へ送信する(ステップS55)。管理装置1の制御部11は解錠された旨を受信する(ステップS56)。制御部11は内見が開始されたことを記憶する(ステップS57)。制御部11は内見DB136の状況列の値を、「内見中」へ更新する。制御部11は内見の終了期限が来たか否かを判定する(ステップS58)。制御部11は終了期限が来てないと判定した場合(ステップS58でNO)、ステップS58を繰り返す。制御部11は終了期限が来たと判定した場合(ステップS58でYES)、内見時間が終了した旨の通知をユーザ端末2へ送信する(ステップS59)。ユーザ端末2の制御部21は通知を受信する(ステップS60)。制御部21は通知を表示部25に表示する(ステップS61)。管理装置1の制御部11は内見の終了をスマートロック5へ送信する(ステップS62)。スマートロック5は内見の終了を受信する(ステップS63)。スマートロック5はワンタイムキー51を無効化する(ステップS64)。ワンタイムキー51の無効化は、例えば、ワンタイムキー51を物理削除又は論理削除する。管理装置1の制御部11は内見の終了を記憶する(ステップS65)。制御部11は内見DB136の状況列の値を、「内見終了」へ更新する。なお、内見の開始、終了時刻や、内見の所要時間を内見DB136へ記憶してもよい。また、管理装置1の制御部11は、内見の開始、終了の通知を貸主端末3、業者端末4へ送信してもよい。通知には、物件名、内見者氏名、開始時刻、終了時刻等を含める。制御部11は、通知を開始時と終了時の2回送信してもよいし、終了後に1回送信してもよい。
【0038】
スマートロック5は内見中でも、扉が閉まったら施錠する。内見の終了期限が過ぎたら、ワンタイムキーでは解錠できなくなる。但し、物件の内部から解錠は可能とする。ユーザの閉じ込めを防止するためである。
【0039】
内見中はスマートロック5を解錠状態としてもよい。内見の終了期限が来たら施錠する。但し、物件の内部から解錠は可能とする。この運用の場合、終了期限より前に、ユーザが内見を終了する場合、ユーザ操作によりスマートロック5を施錠状態にする。または、ユーザ端末2から管理装置1へ内見終了を通知し、管理装置1がリモートでスマートロック5を施錠状態にしてもよい。
【0040】
内見の終了期限が到来したか否かを管理装置1が判定したが、スマートロック5が判定してもよい。この場合、内見処理に、管理装置1は関与しなくともよい。しかし、少なくとも内見の開始を記録するため、ワンタイムキーにより最初に解除されたときに、スマートロック5は管理装置1へその旨を通知することが望ましい。さらに、スマートロック5が内見終了と判定した際にも、その旨を管理装置1へ通知することが望ましい。また、スマートロック5を遠隔管理しているスマートロック5のメーカのシステム(メーカシステム)が解錠により内見の開始を検知し、管理装置1に通知してもよい。そして、内見終了後、管理装置1はメーカシステムに対して、ワンタイムキーの無効化処理を依頼する。若しくは、管理装置1が内見のスケジュールをメーカシステムへ予め送信しておき、当該システムが内見の開始、終了後のワンタイムキーの無効化処理を行ってもよい。この場合、メーカシステムは、内見終了後に内見の開始・終了時刻を管理装置1へ送信する。
【0041】
図15及び図16は、内見申込み画面の例を示す説明図である。内見申込み画面d01はユーザが内見を申し込む際に使用する画面である。内見申込み画面d01は内見受付処理における入力フォームを表示している画面である。内見申込み画面d01は日時設定メニューd011、必須領域d012、個人番号入力欄d013、免許番号入力欄d014、送信ボタンd015、及びキャンセルボタンd016を含む。日時設定メニューd011は内見開始の希望日時を入力するプルダウンメニューである。必須領域d012は内見申込みにあたり、ユーザが必ず入力しなくてはならない情報項目の複数の入力欄を含む。図15に示す例では、名前、フリガナ、メールアドレス、電話番号、住所となっている。
【0042】
図15に示した状態の内見申込み画面d01をスクロールすると、図16に示した個人番号入力欄d013、免許番号入力欄d014、送信ボタンd015、及びキャンセルボタンd016が現れる。個人番号入力欄d013は個人番号を入力する欄である。免許番号入力欄d014は自動車運転免許証番号を入力する欄である。送信ボタンd015を選択する入力した申込み情報を管理装置1へ送信する。キャンセルボタンd016を選択する内見申込みをキャンセルし、前画面に戻る。なお、図16に示す個人番号入力欄d013及び免許番号入力欄d014は一例である。内見申込時に入力を求める項目は、貸主DB133及び業者DB135の既定条件列に合わせて、表示する。
【0043】
内見を希望するユーザへ個人番号及び自動車運転免許証番号の提供をお願いするのは、内見の際に業者及び貸主が立ち会わない前提のためである。ユーザの身元を確実に確認できる情報を取得しておき、内見したユーザが物件を汚損したりした場合には、その責任を確実にユーザに負わせるためである。ユーザの身元を確実に確認できる情報であれば、個人番号及び自動車運転免許証番号以外の情報、健康保険証番号、パスポート番号などその他の身分証明書の番号でもよい。なお、入力された個人番号や自動車運転免許証番号が間違っていないか、他人の番号を入力することを抑止するために、マイナンバーカードや自動車運転免許証をスキャンし画像を添付することをユーザに求めてもよい。また、以上の個人情報を収集する際には、法律にしたがって行うものとする。本明細書においては、上述した個人番号の収集目的が適法となったことを前提としている。
【0044】
図17は申込み通知画面の例を示す説明図である。申込み通知画面d02は貸主に内見の申込みがあった旨を通知する画面である。申込み通知画面d02は物件情報欄d021、必須項目表示領域d022、詳細ボタンd023、承認ボタンd024及び拒否ボタンd025を含む。物件情報欄d021は物件名と仲介する不動産業者の名称を表示する。必須項目表示領域d022はユーザに関する情報のうち、入力を必須としている項目を表示する。詳細ボタンd023を選択すると申込者詳細画面を表示する。承認ボタンd024を選択すると内見の申込みを承認した旨が、管理装置1へ送信される。拒否ボタンd025を選択する内見の申込みを拒否した旨が、管理装置1へ送信される。
【0045】
図18は申込者詳細画面の例を示す説明図である。申込者詳細画面d03は上述したように申込み通知画面d02において、詳細ボタンd023を選択した際に表示される画面である。申込者詳細画面d03はユーザに関する情報のうち、入力が任意の項目を表示することを目的とした画面である。申込者詳細画面d03は氏名領域d031、住所領域d032、個人番号領域d033、免許証番号領域d034、及び閉じるボタンd035を含む。氏名領域d031は内見を申し込んだユーザの氏名を表示する。申込み通知画面d02にも表示しているが、再確認できるように表示している。住所領域d032はユーザの住所を表示する。個人番号領域d033はユーザの個人番号を表示する。免許証番号領域d034はユーザの自動車運転免許証の番号を表示する。閉じるボタンd035を選択すると、申込者詳細画面d03は閉じられ、申込み通知画面d02に戻る。
【0046】
業者端末4に送信される申込み通知画面、申込者詳細画面は省略するが、図17及び図18に示した画面と同様である。申込み通知画面においては、物件情報欄d021は不要であるので、代わりに貸主の名称を表示してもよい。
【0047】
本実施の形態は以下の効果を奏する。内見の申込みがあった際に、内見を申し込んだユーザの情報を貸主に伝達し、貸主が承認した場合にのみ、申し込んだユーザは内見が可能となる。それにより、貸主が内見に関与することが可能となる。また、内見を申込みの際、ユーザが、身元を確実に確認できる情報を提供した場合にのみ内見を承認すれば、万が一、ユーザが内見した物件を汚損したりした場合であっても、その責任を確実にユーザに負わせることが可能となる。
【0048】
(実施の形態2)
本実施の形態は、ユーザの優良度を用いて、内見を承認するか否かを判定する形態に関する。以下の説明において、実態の形態1と共通する点は説明を省略し、異なる点を主として説明する。優良度とは、ユーザが顧客として内見システム100にどの程度、貢献しているか、又は貢献する可能性があるかを示す度合いである。例えば、内見申込み時に、どの程度、個人情報を開示しているか、過去の内見でトラブル等を発生させていないか等により、数値として算定する。また、優良度の算定に信用スコアを利用してもよい。信用スコアは、人工知能が、電子決済の記録やウェブの閲覧記録、SNS(Social Networking Service)により判定される人脈など、様々な個人情報から、個人の社会的信用力を予測し、数値化したものである。信用スコアは信用情報機関、通信会社、金融機関等から提供を受けてもよいし、管理装置1がユーザの協力、承諾をもとに個人情報を収集して、算定してもよい。
【0049】
図19は承認処理の他の手順例を示すフローチャートである。実施の形態1と同様に、図12のステップS7に対応する処理である。管理装置1の制御部11は内見を申込んでいるユーザの信頼度の算定を行う(ステップS81)。算定方法は上述したとおりである。制御部11は信頼度により、内見を承認するか否かを判定する(ステップS82)。例えば、ユーザの信頼度が予め定めてある閾値(第1閾値)以上である場合、承認と判定し、第1閾値未満である場合、承認しないと判定する。制御部11は内見を承認すると判定した場合(ステップS82でYES)、処理をステップS96へ移す。制御部11は内見を承認しないと判定した場合(ステップS82でNO)、内見希望の通知を業者端末4へ送信する(ステップS83)。業者端末4の制御部41は通知を受信し、表示部45に表示する(ステップS84)。不動産業者は通知内容を参照して、内見を承認するか否かを判断し、入力部44を用いて内見希望に対する回答を入力する。制御部41は回答を受け付ける(ステップS85)。制御部41は回答を管理装置1へ送信する(ステップS86)。管理装置1の制御部11は回答を受信する(ステップS87)。制御部11は回答が承認か否かを判定する(ステップS88)。制御部11は、回答が承認でないと判定した場合(ステップS88でNO)、処理結果を不承認に設定し(ステップS97)、処理を呼び出し元へ戻す。制御部11は、回答が承認であると判定した場合(ステップS88でYES)、貸主に確認を行うか否かを判定する(ステップS89)。ユーザの信頼度が予め定めてある閾値(第2閾値)以上である場合、承認と判定し、第2閾値未満である場合、承認しないと判定する。制御部11は貸主に確認を行うと判定した場合(ステップS89でYES)、内見希望の通知を貸主端末3へ送信する(ステップS90)。貸主端末3の制御部31は通知を受信し、表示部35に表示する(ステップS91)。貸主は通知内容を参照して内見を承認するか否かを判断し、入力部34を用いて内見希望に対する回答を入力する。制御部31は回答を受け付ける(ステップS92)。制御部31は回答を管理装置1へ送信する(ステップS93)。管理装置1の制御部11は回答を受信する(ステップS94)。制御部11は回答が承認か否かを判定する(ステップS95)。制御部11は、回答が承認であると判定した場合(ステップS95でYES)、処理結果(戻り値)を承認に設定し(ステップS96)、処理を呼び出し元へ戻す。制御部11は、回答が承認でないと判定した場合(ステップS95でNO)、処理をステップS97へ移す。制御部11は貸主に確認を行わないと判定した場合(ステップS89でNO)、処理をステップS96へ移す。なお、貸主端末3、業者端末4へ送信する通知には、ユーザの信頼度を含めてもよい。また、貸主への承認を取らない場合でも、内見の通知を貸主に送信してもよい。図19において、ステップS89でNOの場合、ステップS90及びS91に相当する処理を実行し、ステップS92からステップ95に相当する処理は実行しなくともよい。
【0050】
上述した第2閾値は第1閾値より低い値とする。例えば、信頼度の最高値を100とした場合、第1閾値を80、第2閾値を60とする。
【0051】
業者が内見を承認しない場合(ステップS88でNO)でも、貸主に確認を行うようにしてもよい。そして、貸主が内見を承認した場合には、最終的な結果としては承認とする。
【0052】
本実施の形態においては、信頼度の高いユーザからの内見申込みは、貸主又は貸主及び業者の承認を経ることなく、管理装置1が承認するので、貸主や業者の負担を軽減することが可能である。承認対象となるのは信頼度の高いユーザであるので、貸主及び業者に確認せずとも、内見時にトラブル等を発生させるようなユーザに対して、管理装置1が承認を行なってしまうリスクは低いと考えられる。
【0053】
(実施の形態3)
本実施の形態は、内見時のメモ機能を提供する形態に関する。以下の説明において、実態の形態1と共通する点は説明を省略し、異なる点を主として説明する。以下の説明において、内見対象である物件の図面データをユーザ端末へ送信する。ユーザは内見時、ユーザ端末2に表示した図面にメモを取ることが可能である。図面データは物件の平面図についてのデータが一般的であるが、それに限らない。
【0054】
図20はメモ記録処理の手順例を示すフローチャートである。図20に示しているのはユーザ端末2で行われる処理である。ユーザはユーザ端末2を内見時に物件に持参する。ユーザはユーザ端末2を操作し、図面の表示を指示する。制御部21は図面データの取得依頼を管理装置1へ送信する(ステップS111)。例えば、図面データはPDF(Portable Document Format)ファイルであり、物件DB134が記憶している。管理装置1は図面データをユーザ端末2へ送信する。ユーザ端末2の制御部21は図面データを受信し、図面を表示部25に表示する(ステップS112)。ユーザは内見中に入力部24を操作して、メモ事項を入力する。制御部21はメモを受け付けたか否かを判定する(ステップS113)。制御部21はメモを受け付けたと判定した場合(ステップS113でYES)、受け付けた内容を表示部25に表示する(ステップS114)。制御部21は処理をステップS113へ戻す。制御部21はメモを受け付けていないと判定した場合(ステップS113でNO)、終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS115)。制御部21は終了指示を受け付けていないと判定した場合(ステップS115でNO)、処理をステップS113へ戻す。制御部21は終了指示を受け付けたと判定した場合(ステップS115でYES)、メモデータを含めた図面データを補助記憶部23に記憶する(ステップS116)。制御部21はメモデータを含む図面データ又はメモデータを管理装置1へ送信する(ステップS117)。管理装置1は受信したデータを、例えば内見DB136へ記憶する。制御部21はメモ記録処理を終了する。
【0055】
ユーザは内見終了後、補助記憶部23に記憶したメモを含む図面データを表示部25に表示させることにより、内見で得た情報を確認することが可能である。図21は図面表示画面の例を示す説明図である。図面表示画面d04はメモを含む図面データを表示する。図21に示す図面表示画面d04には画像アイコンd041、吹き出しアイコンd043が表示されている。これらのアイコンはユーザがメモを入力する際に、形状、表示位置を指定することが可能である。そして、アイコン選択した場合に表示するデータをリンクすることが可能である。画像アイコンd041は玄関部分に配置されている。画像アイコンd041は写真とリンクされている。画像アイコンd041を選択すると、玄関写真d042が表示される。吹き出しアイコンd043は壁際に配置されている。吹き出しアイコンd043はテキストデータとリンクされている。吹き出しアイコンd043を選択すると壁の幅と高さのメモが表示される。
【0056】
本実施の形態では、ユーザは内見時、ユーザ端末2に表示した図面にメモを取ることが可能であるので、内見で得た情報を、内見後に確認することが可能である。
【0057】
(実施の形態4)
本実施の形態は、内見時のトラブルを抑止するために、警備会社と連携可能な形態に関する。以下の説明において、実態の形態1と共通する点は説明を省略し、異なる点を主として説明する。図22は内見システムの他の構成例を示す説明図である。内見システム100は、管理装置1、ユーザ端末2、貸主端末3、業者端末4、スマートロック5、警備システム6を含む。警備システム6は機械警備装置群である。警備システム6は不動産物件に設置されている。警備システム6はネットワークN又は他のネットワークにより、図示しない警備会社の監視センタと接続されている。
【0058】
警備システム6はメイン装置61と画像センサ62とを含む。メイン装置61は警備システム6の動作を制御する装置である。メイン装置61は物件の扉や窓に取り付けられたセンサや画像センサ62と結線されている。警備システム6が警戒モードである場合に、窓や扉が開いたことをセンサが検知すると、メイン装置61は異常と判定し、異常信号を監視センタに上げる。監視センタは緊急対処員に急行を命じる。警備員は物件に駆けつけ異常内容を確認し、必要に応じて110番通報を行う。なお、画像センサ62でなく、マイク付き監視カメラと、放送装置が物件に設置され、メイン装置61と結線されていてもよい。
【0059】
画像センサ62はカメラ、マイク、スピーカを内蔵している。警備システム6が警戒モードである場合に、画像センサ62が侵入者を検知したとき、異常信号とともに画像と音声を監視センタに送信する。監視センタでは異常信号を受信すると送られてくる画像を確認し、緊急対処員に現場急行を指示する。また、スピーカから侵入者に向かって警告を行うことも可能である。
【0060】
本実施の形態では画像センサ62を活用する。警備システム6は監視センタから遠隔操作可能である。内見が承認された場合、内見スケジュールは管理装置1から監視センタへ通知される。内見スケジュールにしたがって、内見開始時刻に監視センタからのコマンド送信により、警備システム6は警戒モードから無警戒モードに切り替わる。または、内見開始時刻後にスマートロック5が解錠されたときに、警戒モードから無警戒モードに切り替わるように、メイン装置61の動作設定を行う。
【0061】
図23は退去確認処理の手順例を示すフローチャートである。退去確認処理は、内見の終了期限経過後に起動される。管理装置1の制御部11は警備システム6に対して、セットコマンドを送信する(ステップS121)。セットコマンドは警備システム6の状態を警戒モードに変更するコマンドである。セットコマンドは管理装置1から直接ではなく、監視センタを経由して送信されてもよい。警備システム6はセットコマンドを受信する(ステップS122)。警備システム6は警戒モードとなる(ステップS123)。内見したユーザが退去していない場合、画像センサ62が発報する(ステップS124)。画像センサ62はカメラ出撮影した画像を監視センタへ送信する(ステップS125)。監視センタの監視員は画像により、ユーザを確認した場合、警告を行う。警備システム6は警告を受信する(ステップS126)。警備システム6は警告を出力する(ステップS127)。監視員の誰何などの肉声としてもよいし、予め作成した音声メッセージとしてもよい。警備システム6はユーザが退出したか否かを判定する(ステップS128)。例えば、スマートロック5の内部から解錠を検知したことや、画像センサ62等の人感センサを動作させた場合に発報状態にならないことを確認できた場合、警備システム6はユーザが退出したと判定する。警備システム6はユーザが退出していないと判定した場合(ステップS128でNO)、処理をステップS127へ移す。警備システム6はユーザが退出したと判定した場合(ステップS128でYES)、状態をリセットし警戒モードを維持する(ステップS129)。警備システム6は発報したがユーザは退出したなどの内容を含む報告メッセージを管理装置1へ送信する(ステップS130)。管理装置1の制御部11は報告メッセージを受信する(ステップS131)。制御部11は報告メッセージを内見DB136等に記憶する(ステップS132)。退去確認処理は終了する。
【0062】
なお、ステップS130において、警備システム6で異常が発生した場合の報告対象者が貸主である場合、報告メッセージを貸主端末3へ送信してもよい。また、ステップS132の実行前後に、管理装置1が貸主端末3や業者端末4へ報告メッセージを送信してもよい。さらに、報告メッセージが上がったことにより、内見したユーザの信頼度を下げ、信用スコアを管理している情報機関に情報提供を行なってもよい。数度にわたり警告を発したのにも関わらず、ユーザの退出が確認できない場合は、緊急対処員への現場急行指示や、110番通報を行なってもよい。
【0063】
本実施の形態においては、警備システム6と連携することにより、内見のために物件内部に入ったユーザが居座ってしまうことを抑止可能となる。なお、警備システムは警備会社が提供し、警備会社が監視、現場急行するとしたが、それに限らない。警備会社等から警備システムを購入し、内見システム100の運営者等が監視、現場急行してもよい。また、内見システム100の運営者等が警備システムを設置し、監視、現場急行等を警備会社に依頼してもよい。
【0064】
(実施の形態5)
本実施の形態は、入居申し込み機能及び広告配信機能に関する。以下の説明において、実態の形態1と共通する点は説明を省略し、異なる点を主として説明する。
【0065】
物件を内見したユーザが、物件への入居を希望する場合には、入居申し込みを行う。内見システム100において、ユーザは内見を申し込む際に個人情報を登録するので、入居申し込みの際に登録済みの情報を利用できれば、データの有効活用となる。
【0066】
図24は入居申し込み処理の手順例を示すフローチャートである。ユーザはユーザ端末2を操作して、内見済みの案件を指定して入居申し込みを行う。ユーザ端末2の制御部21は申し込み依頼を管理装置1へ送信する(ステップS151)。申し込み依頼には物件を特定する物件IDを含む。管理装置1の制御部11は申し込み依頼を受信する(ステップS152)。制御部11は物件が申し込み可能か否かを判定する(ステップS153)。ここで判定を行うのは、内見してから入居申し込みまでに、他の人が先に入居申し込み等を行なっている可能性もあるからである。制御部11は物件IDを検索キーに物件DB134を検索し、物件情報を取得する。制御部11は物件情報に含む状態列の値により、入居申し込みが可能か否かを判定する。例えば、状態列の値が空きであれば、制御部11は入居申し込み可能と判定する。状態列の値が審査中であれば、制御部11入居申し込みは不可能と判定する。制御部11は入居申し込みが可能と判定した場合(ステップS153でYES)、入居申し込みに必要な情報を入力する入力画面をユーザ端末2へ送信する(ステップS154)。ユーザ端末2の制御部21は入力画面を受信する(ステップS155)。制御部21は入力画面を表示部25に表示する(ステップS156)。ユーザは入力部24を用いて情報を入力する。氏名、電話番号、現住所については、内見申し込み前に登録済みであると想定すると、入力が必要となるのは、生年月日、年収、勤務先の住所、電話番号、所属部署、勤続年数及び勤務先での役職、並びに、連帯保証人の氏名、生年月日、電話番号、現住所、年収、勤務先、勤務先の住所、電話番号、所属部署、勤続年数及び勤務先での役職等である。制御部21は入力を受け付ける(ステップS157)。制御部21は受け付けた情報を管理装置1へ送信する(ステップS158)。管理装置1の制御部11はユーザ端末2から情報を受信する(ステップS159)。制御部11は受信した情報をユーザDB131又はユーザ属性DB132に記憶する(ステップS160)。制御部11は入居申し込みがあった旨を貸主端末3や業者端末4へ送信する(ステップS161)。制御部11は必要に応じて、業者が使用する物件管理システム、契約管理システムやSFA(Sales Force Automation、営業支援システム)へユーザの情報を送信してもよい。制御部11は完了画面をユーザ端末2へ送信する(ステップS162)。ユーザ端末2の制御部21は完了画面を受信し表示部25に表示する(ステップS163)。制御部21は入居申し込み処理を終了する。制御部11は入居申し込みが不可能と判定した場合(ステップS153でNO)、申し込みは不可である旨のメッセージを作成しユーザ端末2へ送信する(ステップS164)。ユーザ端末2の制御部21はメッセージを受信し表示部25に表示する(ステップS165)。制御部21は入居申し込み処理を終了する。
【0067】
ユーザは、入居申し込みの際、身分証明書(自動車運転免許証、健康保険証、パスポート等)の写しの提出が必要である。当該写しを郵送で業者へ送るのではなく、身分証明書のスキャンデータをユーザ端末2から管理装置1に送信してもよい。なお、内見申込みの際に、身分証明書のスキャンデータを管理装置1へ送信したユーザは提出を省略可能である。身分証明書と同様に、ユーザは年収を証明するもの(前年度の源泉徴収票、課税証明書など)を業者へ郵送提出するか、スキャンデータを管理装置1へ送信する。
【0068】
業者はユーザから送信された情報により、入居審査を行う。入居審査を合格したユーザは、貸主と契約を結ぶ。その後、ユーザは引き渡しを受けて、物件に入居する。入居までの手続きの経過情報を業者は業者端末4を介して、管理装置1へ送信する。管理装置1の制御部11は物件DB134の状態列の値を適宜更新する。また、内見の結果として、入居申し込みがあったのか否か、契約が成立したか否か等を内見DB136に記憶することが望ましい。なお、入居審査及び契約に保証会社が関与してもよい。保証会社は、ユーザが家賃滞納した場合などに保証人代わりとなる会社である。ユーザが連帯保証人を立てられない場合や、貸主が保証会社の利用を条件としている場合、入居審査の段階で、ユーザは保証会社の審査を受ける。保証会社の審査合格が、入居審査の合格条件の一つとなる。入居審査に合格したら、ユーザは保証契約を保証会社と結ぶ。以上の保証会社との手続機能を、保証会社のシステムと連携する管理装置1が、ユーザに提供してもよい。
【0069】
内見システム100はユーザが入居審査に合格した段階で、物件情報とユーザ情報を含む入居予定情報を、種々のサービス業者に配信してもよい。サービス業者へ入居予定情報を配信することについては、予めユーザに了解を得るものとする。
【0070】
図25は広告配信処理の手順例を示すフローチャートである。ユーザが入居審査に合格した場合、業者は業者端末4に入居審査合格を入力する。業者端末4の制御部41は審査完了を管理装置1へ送信する(ステップS171)。管理装置1の制御部11は審査完了を受信する(ステップS172)。制御部11は物件情報とユーザ情報を含む入居予定情報をサービス業者へ送信する(ステップS173)。サービス業者は入居予定情報を受信する(ステップS174)。サービス業者は入居予定のユーザ向けの広告を管理装置1へ送信する(ステップS175)。例えば、広告は引越業者、清掃業者、クリーニング業者からの割引券付き広告等である。管理装置1の制御部11は広告を受信する(ステップS176)。制御部11は広告を補助記憶部13等に記憶する(ステップS177)。制御部11は広告をユーザ端末2へ送信する(ステップS178)。ユーザ端末2の制御部21は広告を受信する(ステップ179)。制御部21は広告を表示部25に表示部する(ステップS180)。広告配信処理は終了する。広告は例えば電子メールやプッシュ通知で送信する。
【0071】
管理装置1は広告を送信するのではなく、広告が届いた旨のプッシュ通知等をユーザ端末2へ送信してもよい。通知を見たユーザがユーザ端末2を用いて、管理装置1へアクセスし広告を確認してもよい。入居予定情報に含める物件情報とユーザ情報は、幅のある値に書き換えてもよい。例えば、年齢が35歳であったら30歳代と書き換える。年収が600万円であったら、年収500万円以上800万円未満と書き換える。
物件の住所は町名までに留める。
【0072】
入居予定情報をサービス業者に送信するのではなく、ユーザ属性や地域によるターゲティング広告の配信に対応したインターネット広告の代理店へ送信してもよい。それによって、入居する物件が所在地域に則した広告をユーザは得ることが可能となる。ユーザは有益な情報が得られ、広告代理店は効果が高いと推測するユーザへ広告を配信することが可能となる。
【0073】
(変形例)
不動産業者又は貸主の立ち会いが内見においては、退出の際にユーザが必要な作業を行わないリスクがある。本変形例は、内見終了時、物件から退出する際にユーザに必要な作業を行うよう促す形態に関する。管理装置1は退出時に行うべき作業を記載したチェックリストをユーザ端末2に送信する。ユーザはチェックリストに基づき作業を行う。ユーザ端末2はチェック済みのリストを管理装置1に送信し、管理装置1は受信したチェックリストを記憶する。チェックリストに掲載される作業は、例えば「ブレーカーを落とす」、「窓と雨戸を下ろす」、「ガスの元栓を閉める」、「水道の蛇口を閉める」などである。このような定型的な作業以外の作業を含めてもよい。
【0074】
図26は内見処理の他の手順例を示すフローチャートである。図26は、図14に示した処理手順の一部を変更したものである。図14と共通な部分は記載を省略している。内見の終了期限が来た場合(図14のステップS58でYES)、制御部11は、内見時間が終了した旨の通知をユーザ端末2へ送信する(ステップS59)。その際、制御部11はチェックリストをユーザ端末2へ送信する。例えば、チェックリストはWebフォームにより構成されている。ユーザ端末2の制御部21は通知及びチェックリストを受信する(ステップS60)。制御部21は通知及びチェックリストを表示部25に表示する(ステップS61)。ユーザはチェックリストにしたがい作業を行い、終了した作業にチェックを入力する。制御部21はチェックを受け付ける(ステップS67)。ユーザは全ての作業が完了したら、ユーザ端末2に送信を指示する。制御部21は記入済みのチェックリストを管理装置1へ送信する(ステップS68)。管理装置1の制御部11はチェックリストを受信し、補助記憶部13に記憶する(ステップS69)。制御部11は図14のステップS62以降を実行する。
【0075】
本変形例では、ユーザにチェックリストを提示し、退出時に行うべき作業のチェックを行ってもらうことで、行うべき作業が行われないことによる貸主の損失発生を抑止することが可能となる。
【0076】
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0077】
100 内見システム
1 管理装置
11 制御部
12 主記憶部
13 補助記憶部
131 ユーザDB
132 ユーザ属性DB
133 貸主DB
134 物件DB
135 業者DB
136 内見DB
14 通信部
15 読み取り部
1P 制御プログラム
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
2 ユーザ端末
21 制御部
22 主記憶部
23 補助記憶部
24 入力部
25 表示部
26 通信部
2P 制御プログラム
3 貸主端末
31 制御部
32 主記憶部
33 補助記憶部
34 入力部
35 表示部
36 通信部
4 業者端末
41 制御部
42 主記憶部
43 補助記憶部
44 入力部
45 表示部
46 通信部
5 スマートロック
51 ワンタイムキー
6 警備システム
61 メイン装置
62 画像センサ
231 ワンタイムキー
232 案内情報
B バス
N ネットワーク
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