(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】回路基板及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20231026BHJP
G01J 1/04 20060101ALI20231026BHJP
H05K 9/00 20060101ALI20231026BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20231026BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20231026BHJP
H01L 27/146 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H01L23/12 F
G01J1/04 Z
H05K9/00 R
H05K1/02 P
H05K3/28 B
H01L27/146 D
(21)【出願番号】P 2019171032
(22)【出願日】2019-09-20
【審査請求日】2022-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】ニデックプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137947
【氏名又は名称】石井 貴文
(72)【発明者】
【氏名】久保 浩一
【審査官】佐藤 靖史
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-059786(JP,A)
【文献】特開2013-198051(JP,A)
【文献】特開2009-302312(JP,A)
【文献】特開2017-011217(JP,A)
【文献】特開2020-145318(JP,A)
【文献】特開2007-299929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
G01J 1/04
H05K 9/00
H05K 1/02
H05K 3/28
H01L 27/146
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の部材に固定される回路基板であって、
回路素子が配置された基材と、
前記基材上に導電体で形成されたパターンと、
前記基材または前記パターン上に形成された絶縁層と、
前記基材、前記パターンまたは前記絶縁層上に形成された、前記回路素子の固定を補強する補強材と、を備え、
前記基材は、平面視において、
前記回路素子が配置される素子配置領域と、
前記他の部材と面接触する面接触領域と、
前記素子配置領域と前記面接触領域との間に位置し、前記絶縁層が形成されない非形成領域と、を含
み、
前記非形成領域は、前記基材に、平面視において、前記面接触領域の外周に沿って前記面接触領域を取り囲むように配置された複数の円形状の領域が千鳥状に配置されることで形成される、
回路基板。
【請求項2】
他の部材に固定される回路基板であって、
回路素子が配置された基材と、
前記基材上に導電体で形成されたパターンと、
前記基材または前記パターン上に形成された絶縁層と、
前記基材、前記パターンまたは前記絶縁層上に形成された、前記回路素子の固定を補強する補強材と、を備え、
前記基材は、平面視において、
前記回路素子が配置される素子配置領域と、
前記他の部材と面接触する面接触領域と、
前記素子配置領域と前記面接触領域との間に位置し、前記絶縁層が形成されない非形成領域と、を含み、
前記非形成領域は、前記基材に、平面視において、前記面接触領域の外周に沿って前記面接触領域を取り囲むようにL字状に配置されることで形成される、
回路基板。
【請求項3】
前記非形成領域には、接地された前記パターンが形成される、
請求項1
または請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記回路素子は、撮像素子である、
請求項1
から請求項3のいずれか1項に記載の回路基板。
【請求項5】
前記他の部材がケースであって、
前記ケースに固定される、請求項1から請求項
4のいずれか1項に記載の回路基板と、
前記ケースに保持され、前記回路素子と対向するレンズと、を備える、
撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、センサが配置される回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
ベアチップ状半導体装置を接着剤でダイパッド上に実装する半導体装置の実装方法がある。このような半導体装置の実装方法は、たとえば特許文献1などに開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば、撮像素子などのセンサが配置された回路基板をカメラのケースに固定する場合、回路基板とケースとが面接触することによって、ケースに対するセンサの位置精度が確保される構成にすることがある。
【0005】
BGA(Ball Grid Array)などによってセンサと回路基板とが電気的に接続にされる場合、アンダーフィル接着剤などの補強材をセンサと回路基板との間に流し込むことによって、センサと回路基板との物理的な接続が補強されることがある。しかしながら、補強材がセンサの周囲にも流れ出して固化し、回路基板上のケースと面接触する部分に凹凸が形成されると、当該部分の面精度が劣化し、ケースに対するセンサの位置精度を確保することが困難となることがある。
【0006】
ところで、特許文献1に記載の半導体装置の実装方法のように、センサの周囲に溝を形成して補強材の流れ出しを抑制することがある。しかしながら、当該溝には銅箔のパターンが形成されないため、基板の内側の層に形成された配線から発せられる電波を遮蔽することができなくなることがある。また、溝を避けるように銅箔のパターンが配置されることによって、パターンの隙間から電波を放射してしまうことがある。回路基板とケースとが接触する部分に補強材が流れ出すことを抑制しながら、電波対策を行うことが可能な技術が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題などを解決するために次のような手段を採る。なお、以下の説明において、発明の理解を容易にするために図面中の符号等を括弧書きで付記するが、本発明の各構成要素はこれらの付記したものに限定されるものではなく、当業者が技術的に理解しうる範囲にまで広く解釈されるべきものである。
【0008】
本発明の一の手段は、
他の部材(42)に固定される回路基板(1)であって、
回路素子(43)が配置された基材(11)と、
前記基材上に導電体で形成されたパターン(12)と、
前記基材または前記パターン上に形成された絶縁層(13)と、
前記基材、前記パターンまたは前記絶縁層上に形成された、前記回路素子の固定を補強する補強材と、を備え、
前記基材は、平面視において、
前記回路素子が配置される素子配置領域(21)と、
前記他の部材と面接触する面接触領域(22)と、
前記素子配置領域と前記面接触領域との間に位置し、前記絶縁層が形成されない非形成領域と(23、33)、を含む、
回路基板である。
【0009】
上記構成の回路基板によれば、周辺に対して凹んだ非形成領域が素子配置領域と面接触領域との間に位置することで、素子配置領域から面接触領域への補強材の流れ出しを抑制することができる。また、非形成領域には、絶縁層が形成されないだけであるので、パターンを形成することができる。これにより、電波の遮蔽、及び電波の放射抑制といった電波対策を行うことができる。
【0010】
上記回路基板において、好ましくは、
前記非形成領域には、接地された前記パターン(24)が形成される。
【0011】
上記構成の回路基板によれば、電波の遮蔽、及び電波の放射抑制に有効な、接地されたパターンを非形成領域に形成することで、電波対策を効果的に行うことができる。
【0012】
上記回路基板において、好ましくは、
前記回路素子は、撮像素子である。
【0013】
上記構成の回路基板によれば、補強材の流れ込みによる面接触領域の面精度の悪化を抑制することができるので、ケースに対する位置精度が求められる撮像素子を精度よく配置することができる。
【0014】
上記回路基板において、好ましくは、
前記基材は、千鳥状に配置された複数の前記非形成領域(23)を含む。
【0015】
上記構成の回路基板によれば、パターンの露出を細分することができるので、異なる電位のパターンに金属部材が当接し、パターン間が短絡することを抑制することができる。
【0016】
上記回路基板において、好ましくは、
前記基材は、略直線状の前記非形成領域(33)を含む。
【0017】
上記構成の回路基板によれば、非形成領域を直線状に形成することで、素子配置領域から面接触領域への補強材の流れ出しを、連続する非形成領域によって効果的に抑制することができる。また、非形成領域を簡易に形成することができる。
【0018】
上記の回路基板は、車載カメラ、デジタルカメラ、スマートフォン及びタブレット機器などの撮像装置に好適に適用される。
【0019】
上記構成の撮像装置によれば、段差状に凹んだ非形成領域が素子配置領域と面接触領域との間に位置することで、素子配置領域から面接触領域への補強材の流れ出しを抑制することができる。これにより、面接触領域の面精度を確保することができるので、レンズに対する位置精度が求められる撮像素子を精度よく配置することができる。また、非形成領域には、絶縁層が形成されないだけであるので、パターンを形成することができる。これにより、電波の遮蔽、及び電波の放射抑制といった電波対策を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本実施形態の撮像装置の断面図である。
【
図2】
図2は、本実施形態の回路基板の平面図である。
【
図3】
図3は、本実施形態の回路基板の断面図である。
【
図4】
図4は、本実施形態の変形例の回路基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の回路基板は、基材が、平面視において、回路素子が配置される素子配置領域と、ケースと面接触する面接触領域と、素子配置領域と面接触領域との間に位置し、絶縁層が形成されない非形成領域と、を含むように構成されている点を特徴のひとつとする。
【0022】
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.実施形態
2.変形例
3.補足事項
【0023】
<1.実施形態>
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の撮像装置の断面図である。
図2は、本実施形態の回路基板の平面図である。
図3は、本実施形態の回路基板の断面図である。
図1~
図3には、x軸、y軸およびz軸を示している。回路基板1の表面に垂直な方向であって、基材11から見て撮像素子43へ向いている軸を「z軸」と定義する。z軸に垂直な軸であって、回路基板1の一辺と平行な軸を「x軸」と定義する。また、x軸およびz軸の両方に垂直な軸を「y軸」と定義する。ここでは、x軸、y軸およびz軸は、右手系の3次元の直交座標を形成する。以下、z軸の矢印方向をz軸+側、矢印とは逆方向をz軸-側と呼ぶことがあり、その他の軸についても同様である。なお、z軸+側及びz軸-側を、それぞれ「フロント側」及び「リア側」と呼ぶこともある。
【0024】
<撮像装置41>
図1~
図3に示されるように、本実施形態の撮像装置41は、回路基板1、レンズ鏡筒42、撮像素子43及びレンズ44を含んで構成される。レンズ鏡筒42は、略円筒形状の部材である。回路基板1は、略矩形の断面を有する板状の部材である。回路基板1のフロント側の表面には、撮像素子43が配置される。レンズ44は、レンズ鏡筒42の内側に固定(保持)され、撮像素子43と対向する。レンズ鏡筒42は、本発明でいう「ケース」及び「他の部材」の一具体例である。撮像素子43は、本発明でいう「回路素子」の一具体例である。なお、
図1ではレンズ44は1枚であるが、他の実施形態では、複数のレンズ44がレンズ鏡筒42によって保持されていてもよい。
【0025】
レンズ鏡筒42のリア側には、回路基板1と面接触する当接面42aが形成される。回路基板1のフロント側には、当接面42aと面接触する面接触領域22が形成される。回路基板1は、レンズ鏡筒42のリア側の当接面42aにねじ45によって固定される。このとき、当接面42aと面接触領域22とが面接触し、レンズ鏡筒42に対する回路基板1のxy面内の位置及びxy平面に対する傾きの角度の精度が確保される。つまり、レンズ44に対する撮像素子43のxy面内の位置及びxy平面に対する傾きの角度の精度が確保されるので、レンズ44からの光を撮像素子43上に良好に結像させることができる。なお、レンズ44は、z軸方向すなわち光軸方向の位置が調整可能なようにレンズ鏡筒42に支持されており、レンズ44の光軸方向の位置調整によってレンズ44のピントの調整が行われる。
【0026】
<回路基板1>
回路基板1は、基材11、銅箔12及びレジスト13を含んで構成される。基材11は、樹脂によって形成された板状の部材であり、略矩形の断面を有する。本実施形態では、回路基板1は、8層基板であるが、
図3では、1層目の基材11のみ示している。なお、回路基板1は、7層以下の回路基板でもよいし、9層以上の回路基板でもよい。
【0027】
銅箔12は、導電体であり、基材11上に形成される。本実施形態では、銅箔12は、回路基板1に配置された素子間を電気的に接続するように基材11上にパターニングされる。撮像素子43の周囲には、接地された銅箔12であるグランドパターン24が形成される。レジスト13すなわちソルダーマスクは、たとえば、はんだの不必要な部分への付着防止、ショートの防止及び銅箔12の保護などを目的として、基材11または銅箔12上に形成される。本実施形態では、レジスト13は、基材11または銅箔12上にレジスト13のインクが塗布されて形成される。銅箔12は、本発明でいう「パターン」の一具体例である。レジスト13は、本発明でいう「絶縁層」の一具体例である。
【0028】
基材11は、フロント側から平面視したときに、素子配置領域21と、面接触領域22と、非形成領域23と、を含む。基材11の素子配置領域21には、撮像素子43が配置される。撮像素子43は、たとえば、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサである。撮像素子43は、BGAによって回路基板1と電気的に接続される。具体的には、撮像素子43のリア側の面には、はんだによる半球状の電極が格子状に配置されており、はんだを溶融させることによって撮像素子43の電極と回路基板1上の銅箔12とを電気的に接続する。
【0029】
撮像素子43は、補強材により基材11に固定される。本実施形態では、撮像素子43が回路基板1に実装された後に、温度変化または衝撃もしくは折り曲げ等の応力が加わったときに、撮像素子43と基材11との物理的な接続を補強するために、撮像素子43と基材11との間には、液体のアンダーフィル接着剤が流し込まれる。加熱などによってアンダーフィル接着剤が基材11、銅箔12またはレジスト13上で固化することで、撮像素子43と基材11とが接着される。アンダーフィル接着剤は、本発明でいう「補強材」の一具体例である。
【0030】
面接触領域22は、上述したように、ケース42と面接触する平面状の領域である。本実施形態では、4つの面接触領域22が、基材11に配置される。詳細には、面接触領域22aは、回路基板1のx軸+側に位置し、略半円形状を有する。面接触領域22bは、回路基板1のy軸+側に位置し、ねじ45を挿通させる切り欠きが形成された略半円形状を有する。面接触領域22cは、回路基板1のy軸-側に位置し、ねじ45を挿通させる切り欠きが形成された略半円形状を有する。
【0031】
非形成領域23は、素子配置領域21と面接触領域22との間に位置し、レジスト13が形成されない領域である。本実施形態では、非形成領域23は、略円形状を有し、グランドパターン24上に複数形成される。複数の非形成領域23は、素子配置領域21から面接触領域22へ向かう方向と交わる方向に沿って、千鳥状に形成される。具体的には、面接触領域22aのx軸-側では、複数の非形成領域23が、面接触領域22aの外周に沿って千鳥状に形成される。面接触領域22bの撮像素子43に近い側では、複数の非形成領域23が、面接触領域22bの外周に沿って千鳥状に形成される。面接触領域22cの撮像素子43に近い側では、複数の非形成領域23が、面接触領域22cの外周に沿って千鳥状に形成される。
【0032】
図3に示すように、非形成領域23は、非形成領域23の周辺の領域と比べて凹んでいる。このため、撮像素子43と基材11との間に流し込んだアンダーフィル接着剤が撮像素子43の周辺に流れ出しても、非形成領域23の凹みによってアンダーフィル接着剤が面接触領域22へ到達することを抑制することができる。
【0033】
なお、非形成領域23または面接触領域22では、レーザービアなどのビアが形成されてもよい。また、銅箔12の表面に金メッキが施されてもよい。また、非形成領域23では、銅箔12が形成されず、基材11が外部に露出する構成であってもよい。
【0034】
上記構成の回路基板によれば、周辺に対して段差状に凹んだ非形成領域23が素子配置領域21と面接触領域22との間に位置することで、素子配置領域21から面接触領域22へのアンダーフィル接着剤の流れ出しを抑制することができる。また、非形成領域23には、レジスト13が形成されないだけであるので、銅箔12を形成することができる。これにより、電波の遮蔽、及び電波の放射抑制といった電波対策を行うことができる。
【0035】
上記構成の回路基板によれば、非形成領域23には、電波の遮蔽、及び電波の放射抑制に有効な、接地されたグランドパターン24が形成されるため、電波対策を効果的に行うことができる。
【0036】
上記構成の回路基板では、基材11に固定される回路素子が撮像素子である場合において、アンダーフィル接着剤の流れ込みによる面接触領域22の面精度の悪化を抑制することができるので、レンズ鏡筒42に対する位置精度が求められる撮像素子を精度よく配置することができる。
【0037】
上記構成の回路基板では、基材11が、千鳥状に配置された複数の非形成領域23を含むため、銅箔12の露出を細分することができるので、異なる電位の銅箔12に金属部材が当接し、銅箔12間が短絡することを抑制することができる。
【0038】
<2.変形例>
次に、本発明の実施形態の変形例について説明する。この変形例は、実施形態と比較して、非形成領域の形状が異なっている。以下の説明では、実施形態との相違点について説明し、実施形態と共通な部分については説明を省略する。
【0039】
図4は、本実施形態の変形例の回路基板の平面図である。
図4に示されるように、変形例の回路基板1では、基材11は、グランドパターン24上に、略直線状の非形成領域33を含む。本変形例では、非形成領域33は、素子配置領域21から面接触領域22aへ向かう方向と交わる方向に沿って、直線状またはL字状に形成される。詳細には、面接触領域22aのx軸-側では、y軸方向に延びる直線状の非形成領域33が形成される。面接触領域22bの撮像素子43に近い側では、回路基板1のx軸-側の辺の近傍からx軸+側へ延びた後、y軸+側へ延びるL字状の非形成領域33が形成される。面接触領域22cの撮像素子43に近い側では、回路基板1のy軸-側の辺の近傍からy軸+側へ延びた後、x軸+側へ延びるL字状の非形成領域33が形成される。
【0040】
上記の変形例の回路基板では、基材11が、略直線状の非形成領域33を含むため、素子配置領域21から面接触領域22へのアンダーフィル接着剤の流れ出しを、連続する非形成領域33によって効果的に抑制することができる。また、非形成領域33を簡易に形成することができる。
【0041】
<3.補足事項>
以上、本発明の実施形態についての具体的な説明を行った。上記説明では、あくまで一実施形態としての説明であって、本発明の範囲はこの一実施形態に留まらず、当業者が把握可能な範囲にまで広く解釈されるものである。
【0042】
本実施形態の撮像装置では、回路基板1とレンズ鏡筒42と直接に固定される構成について説明したが、回路基板1とレンズ鏡筒42とが、ねじ、リベット、板ばねもしくはコイルばねなどの付勢部材、またはワッシャなどの他の部材を介して間接に固定される構成であってもよい。
【0043】
また、本実施形態の回路基板では、非形成領域23にグランドパターン24が形成される構成について説明したが、非形成領域23には、信号線の銅箔12が形成される構成であってもよい。しかしながら、非形成領域23には、電波対策を効果的に行うことが可能なグランドパターン24が形成される構成が好ましい。
【0044】
また、本実施形態の回路基板には、固化したアンダーフィル接着剤上には、何も塗布されない構成について説明したが、固化したアンダーフィル接着剤上に、放熱用のグリスが塗布される構成であってもよい。この場合においても、非形成領域23によって、素子配置領域21から面接触領域22への放熱用のグリスの流れ出しを抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態の回路基板において基材上に形成された銅箔12に代えて、銅以外の導電性材料でパターン等が形成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、ケースなどの部材に精度よく固定可能な回路基板として好適に利用される。
【符号の説明】
【0047】
1…回路基板
11…基材
12…銅箔
13…レジスト
21…素子配置領域
22…面接触領域
23…非形成領域
24…グランドパターン
33…非形成領域
41…撮像装置
42…レンズ鏡筒
42a…当接面
43…撮像素子
44…レンズ
45…ねじ