(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】無線コントローラによって制御されるように構成された照明デバイス
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20231026BHJP
【FI】
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2019540088
(86)(22)【出願日】2017-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2017083974
(87)【国際公開番号】W WO2018137864
(87)【国際公開日】2018-08-02
【審査請求日】2020-12-16
(32)【優先日】2017-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】マリヌス アントニウス アドリアヌス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ブーネン パウル テオドルス ヤコブス
(72)【発明者】
【氏名】ブラム マルティヌス ヴィルヘルムス
(72)【発明者】
【氏名】ルトヘルス アンドリュー ウルリッヒ
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06174067(US,B1)
【文献】特開2007-174096(JP,A)
【文献】特開2011-096449(JP,A)
【文献】特開2014-050313(JP,A)
【文献】特開2002-319946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明デバイスであって、
光を放射するように構成された発光負荷と、
電源電圧を受け取り、受け取った前記電源電圧に基づいて前記発光負荷を駆動するように構成されたドライバと、
補助源電圧を供給するように構成された補助源と、
前記補助源に接続され、前記補助源によって給電される無線受信器であって、無線コントローラから制御信号を無線で受信するように構成され、受信した前記制御信号に基づいて前記ドライバをアクティブにするように構成された無線受信器とを備え、
前記無線受信器は、パルス化リッスンモードに従って動作するように構成されており、前記パルス化リッスンモードは、前記無線受信器が前記制御信号を受信できるアクティブフェーズと、前記無線受信器が前記制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備え、
前記無線受信器は、前記電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して、前記無線コントローラと同期した通信を有するように構成されて、前記同期した通信が前記アクティブフェーズにおいて行われる、前記照明デバイス。
【請求項2】
前記パルス化リッスンモードは、繰り返しパターンの後続パルスを備え、前記パルス化リッスンモードは、パルス中にアクティブフェーズとなり、後続パルス間に非アクティブフェーズとなる、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項3】
前記パルス化リッスンモードは5%~15%のデューティサイクルを備え、パルスの持続時間が30ミリ秒~100ミリ秒である、請求項2に記載の照明デバイス。
【請求項4】
前記照明デバイスは、前記制御信号を正しく受信すると肯定応答メッセージを前記無線コントローラに無線で送信するように構成された無線送信器を更に備える、請求項2又は3に記載の照明デバイス。
【請求項5】
前記ドライバは、AC電源電圧である前記電源電圧をDC電圧に変換し、前記無線受信器に追加的にパワーを与えるために前記DC電圧を前記無線受信器に供給するように更に構成されている、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項6】
前記補助源は容量性電源である、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項7】
前記同期は、
前記電源電圧の位相と、
前記電源電圧のサイクルとの少なくとも一方に基づく、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項8】
制御信号を照明デバイスの無線受信器に無線で送信するように構成された無線コントローラであって、電源電圧を受け取り、前記電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して前記無線受信器と同期した通信を有し、前記無線受信器は前記制御信号を受信できるアクティブフェーズと前記制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備えるパルス化リッスンモードに従って動作するように構成されており
、前記同期した通信は前記アクティブフェーズにおいて行われる、無線コントローラ。
【請求項9】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明デバイスと、
前記照明デバイスに制御信号を無線で送信するように構成された請求項8に記載の無線コントローラとを備える、照明アセンブリ。
【請求項10】
前記無線コントローラは、前記照明デバイスに同じ制御信号を繰り返し送信し、それによって、前記無線受信器が前記制御信号を受信していることを確実にするように構成されている、請求項9に記載の照明アセンブリ。
【請求項11】
前記無線コントローラは、前記照明デバイスから肯定応答メッセージを受信し、それによって、送信した前記制御信号が前記照明デバイスの前記無線コントローラによって正しく受信されていることを知らせるように更に構成されている、請求項10に記載の照明アセンブリ。
【請求項12】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の照明デバイスを動作させる方法であって、
前記無線受信器が、前記制御信号を受信できるように、前記パルス化リッスンモードのアクティブフェーズ中に前記無線受信器をアクティブにするステップと、
前記無線受信器が、前記制御信号を受信できないように、前記パルス化リッスンモードの非アクティブフェーズ中に前記無線受信器を非アクティブにするステップと、
アクティブにされた前記無線受信器によって、前記無線コントローラから無線の前記制御信号を受信するステップと、
前記照明デバイスの前記発光負荷が、光を放射し始めるように、受信した前記制御信号に基づいて前記無線受信器によって前記ドライバをアクティブにするステップとを含む、方法。
【請求項13】
前記パルス化リッスンモードは、繰り返しパターンの後続パルスを備え、前記パルス化リッスンモードは、パルス中にアクティブフェーズとなり、後続パルス間に非アクティブフェーズとなる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記パルス化リッスンモードは5%~15%のデューティサイクルを備え、パルスの持続時間が30ミリ秒~100ミリ秒である、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して照明の分野に関し、より具体的に、無線コントローラによって制御されるように構成された照明デバイスに関する。本発明は更に、照明デバイス及び無線コントローラを備え、照明デバイスを動作させる方法に関連する照明アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
将来の照明用途では、テレビの世界に関して起きたのと同じ進化が起きることが予想される。つまり、照明デバイスは、主電源から直接供給され、それによって壁スイッチを回避する。したがって、壁スイッチはなくなり、光は無線コントローラ、すなわちリモートコントローラによって制御される。照明デバイスを制御するために、赤外線、無線、さらには超音波に基づくなど、いくつかの技術が使用され得る。
【0003】
現在、いくつかの規制が導入され、又は導入されようとしており、このことは、照明デバイスが待機モードで限定的な電力消費を有することを必要とする。つまり、照明デバイスがスイッチオンされていないときは常に、特定の閾値未満の電力消費を有するべきである。従来の状況、すなわち壁スイッチを用いる状況においては、照明デバイスが電力を全く消費しないため、この要求は容易に満たされる。しかし、新たな状況においては、照明デバイスは、受信器が無線コントローラからの制御信号を受信可能であるように、待機中にアクティブにされる受信器を有するべきである。
【0004】
上記のことは、無線制御可能な発光ダイオード、LED、ランプ及びLED照明器具の場合に特に当てはまる。これら種類のランプは、音響機能、空気増倍、空気浄化、センサ、及びカメラなどの複数の機能を有することが多く、これらは全てLEDランプの電力消費に関与する。有効な方式で動作するために、これらの機能は効率的に処理されるべきである。
【0005】
米国特許出願公開第2012/063186号明細書は、低電流消費制御スイッチデバイス及びそれに関連する方法を開示している。制御スイッチデバイスは、スイッチ制御構成要素、マイクロプロセッサ、制御信号を受信するための無線信号受信器、及びDC電源を含む。DC電源は、AC電源からAC電流を引き込み、無線信号受信器、マイクロプロセッサ、及びスイッチ制御構成要素に給電する。スイッチ制御構成要素は、AC電源からの電流供給を制御する制御命令を受信するための制御入力部を有する。マイクロプロセッサは、スイッチ制御構成要素に動作可能に接続され、そのスイッチ状態を変更する制御命令を提供する。制御信号は、プリアンブル及びメッセージ部分を備える。無線信号受信器は、少なくとも2つの電流消費モード間を交互し、プリアンブルを検出するとより高い電流消費モードに留まるように構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に続いて、既知の遠隔制御される照明デバイスの欠点は、それらが、待機モード、すなわち照明デバイスが全く光を放射していないが、リモート無線コントローラから制御信号を受信できるモードにおいて非常に多くの電力を消費する点である。
【0007】
いわゆる待機モード、すなわち、照明デバイスが光を放射していないが、制御信号を無線で受信することを受容するモードにおいて比較的低い電力消費を有する照明デバイスを実現することが有利である。そのような照明デバイス及び無線コントローラを備える照明アセンブリを実現することも望ましい。照明デバイスが待機モードにおいて比較的低い電力消費を有するように、照明デバイスを動作させる方法を実現することが更に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これら課題の1つ以上により良く対処するために、本開示の第1の態様において、照明アセンブリが提供される。照明アセンブリは、照明デバイスと、照明デバイスを制御するための無線コントローラとを備え、
照明デバイスは、
光を放射するように構成された発光負荷と、
電源電圧を受け取り、受け取った電源電圧に基づいて発光負荷を駆動するように構成されたドライバと、
補助源電圧を供給するように構成された補助源と、
補助源に接続され、補助源によって給電される無線受信器であって、無線コントローラから制御信号を無線で受信するように構成され、受信した制御信号に基づいてドライバをアクティブにするように構成された無線受信器とを備え、
無線受信器は、パルス化リッスンモードに従って動作するように構成されており、パルス化リッスンモードは、無線受信器が制御信号を受信できるアクティブフェーズと、無線受信器が制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備え、
無線コントローラは、電源電圧を受け取るように構成されており、
無線受信器及び無線コントローラは、電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して、互いに同期した通信を有するように構成されている。
【0009】
照明デバイスによって消費される電力は、照明デバイスが光を放射していない状況において、無線受信器がパルス化リッスンモードに従って動作するように構成される場合に低減する、というのが本発明者らの洞察であった。
【0010】
無線受信器は、リッスンしているときは常に電力を消費する。つまり、制御信号を受信できる受信モードにあるときは常にである。したがって、本発明者らは、電力消費プロセスにとって有益ではないことから、無線受信器が常にアクティブである必要はないことを見出した。したがって、受信器によって消費される総電力は、短期間中に無線受信器をアクティブにし、残りの時間中に無線受信器を非アクティブにすることによって低減する。
【0011】
本開示によれば、パルス化リッスンモードは、受信器が交互にアクティブ及び非アクティブにされることを意味する。無線受信器は、アクティブにされているときは常に制御信号を受信することができ、非アクティブにされているときは常に制御信号を受信することができない。
【0012】
本発明者らは、無線受信器は、照明デバイスが光を放射していない状況において、照明デバイスの電力消費を更に低減するために補助源によって給電されるべきであることを見出した。このことは、照明デバイスがAC電源電圧をスイッチオフすることを可能にする。したがって、AC電源電圧を受け取り、発光負荷に電力を供給するように構成されたドライバの効率及び/又は電力のロスがない。次いで、無線受信器は、制御信号が受信されたときは常に、ドライバをアクティブにするように構成される。このことは、AC電源電圧がドライバに供給され、ドライバが、AC電源電圧を発光負荷に供給されるDC電源電圧に変換することを確実にする。
【0013】
電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して、無線受信器と無線コントローラとの通信を互いに同期させることは、無線受信器が無線コントローラによって送信された情報を取り損ねる可能性を下げる。
【0014】
別の例において、照明デバイスが提供される。照明デバイスは、
光を放射するように構成された発光負荷と、
電源電圧を受け取り、受け取った電源電圧に基づいて発光負荷を駆動するように構成されたドライバと、
補助源電圧を供給するように構成された補助源と、
補助源に接続され、補助源によって給電される無線受信器であって、無線コントローラから制御信号を無線で受信するように構成され、受信した制御信号に基づいてドライバをアクティブにするように構成された無線受信器とを備え、
無線受信器は、パルス化リッスンモードに従って動作するように構成されており、パルス化リッスンモードは、無線受信器が制御信号を受信できるアクティブフェーズと、無線受信器が制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備え、
無線受信器及び無線コントローラは、電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して、互いに同期した通信を有するように構成されている。
【0015】
別の例において、無線コントローラが提供される。無線コントローラは、電源電圧を受けるように構成されており、無線受信器及び無線コントローラは、電源電圧のゼロクロスを同期基準として使用して互いに同期した通信を有するように構成されている。
【0016】
別の態様において、無線コントローラによって制御されるように構成された照明デバイスが提供される。照明デバイスは、
光を放射するように構成された発光負荷と、
電源電圧、例えば交流AC電源電圧を受け取り、受け取った電源電圧に基づいて発光負荷を駆動するように構成されたドライバと、
補助直流DC電源電圧を供給するように構成された補助源と、
補助源に接続され、補助源によって給電される無線受信器であって、無線コントローラから制御信号を無線で受信するように構成され、受信した制御信号に基づいてドライバをアクティブにするように構成された無線受信器とを備え、
無線受信器は、パルス化リッスンモードに従って動作するように構成されており、パルスリッスンモードは、無線受信器が制御信号を受信できるアクティブフェーズと、無線受信器が制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備える。
【0017】
照明デバイスによって消費される電力は、照明デバイスが光を放射していない状況において、無線受信器がパルス化リッスンモードに従って動作するように構成される場合に低減する、というのが本発明者らの洞察であった。
【0018】
無線受信器は、リッスンしているときは常に電力を消費する。つまり、制御信号を受信できる受信モードにあるときは常にである。したがって、本発明者らは、電力消費プロセスにとって有益ではないことから、無線受信器が常にアクティブである必要はないことを見出した。したがって、受信器によって消費される総電力は、短期間中に無線受信器をアクティブにし、残りの時間中に無線受信器を非アクティブにすることによって低減する。
【0019】
本開示によれば、パルス化リッスンモードは、受信器が交互にアクティブ及び非アクティブにされることを意味する。無線受信器は、アクティブにされているときは常に制御信号を受信することができ、非アクティブにされているときは常に制御信号を受信することができない。
【0020】
本発明者らは、無線受信器は、照明デバイスが光を放射していない状況において、照明デバイスの電力消費を更に低減するために補助源によって給電されるべきであることを見出した。このことは、照明デバイスがAC電源電圧をスイッチオフすることを可能にする。したがって、AC電源電圧を受け取り、発光負荷に電力を供給するように構成されたドライバの効率及び/又は電力のロスがない。次いで、無線受信器は、制御信号が受信されたときは常に、ドライバをアクティブにするように構成される。このことは、AC電源電圧がドライバに供給され、ドライバが、AC電源電圧を発光負荷に供給されるDC電源電圧に変換することを確実にする。
【0021】
好ましくは、無線受信器はマイクロコントローラ内に含まれる。マイクロコントローラは、送信器、輝度設定、色設定のような更なる機能を備えてもよく、ドライバ自体さえ備えてもよい。マイクロコントローラは、照明デバイスが光を放射しない状況において、無線受信機能のみがアクティブであるようなやり方で、補助源によって給電されることが更に有利である。照明デバイスが光を放射しない状況の間、マイクロコントローラが残りの機能を立ち上げて実行する必要はない。少なくとも、制御信号を受信し、ドライバをアクティブにするための機能は、利用可能であるべきであり、したがって補助源によって給電されるべきである。
【0022】
本開示の例において、照明デバイスは、発光ダイオードLED照明デバイスである。LED照明デバイスは、レトロフィットLED管であってもよい。レトロフィットLED管は、従来の蛍光ランプを置き換えるために、すなわち後付け用途のために設計されている。そのような用途の場合、レトロフィットLED管は典型的に、後付けされる対応のランプ固定具のソケットに嵌るように構成される。更に、ランプのメンテナンスは典型的にユーザによって行われるため、レトロフィットLED管は理想的に、固定具の再配線を必要とせずに、任意の種類の好適な固定具によって容易に動作できるべきである。
【0023】
したがって、発光負荷はLEDアレイを備えてもよい。LEDは、白色LED、着色LED、高出力LED、又は同様のものを備えてもよい。更に、LEDは複数の分岐に縦続接続されてもよく、各分岐はドライバによって別個に駆動される。
【0024】
本開示によれば、照明デバイスは、無線コントローラ、例えばリモートコントローラユニットによって制御されるように構成される。リモートコントローラユニットは、例えば、1つ以上の電池によって給電される。典型的に、リモートコントローラユニットは、単一のユーザによって操作されるのに好適な手持ち式デバイスである。
【0025】
補助源は、照明デバイスが光を放射している状況の間に再び再充電されてもよいことに更に留意されたい。つまり、ドライバが発光負荷を駆動し、同時に、交流電源電圧は、補助源を再充電するのに好適なDC電圧に変換される。このことは、照明デバイスが光を放射しない状況の間に無線受信器にパワーを与えるために、十分なエネルギーが補助源に蓄積されることを確実にする。発光負荷を駆動するために使用されるのと同じドライバが、補助源を再充電するために使用されてもよい。
【0026】
無線コントローラと無線受信器との間の通信の同期は、50Hz又は25Hzのように、電源電圧のゼロクロス又は主電源のサイクル数と同期されてもよい。このことは、パルス化リッスンモードにある受信器がコントローラからのメッセージを受信する見込みを高める。
【0027】
本発明によれば、制御信号は、例えば、標準化された信号プロトコル又は専用の信号プロトコルに従って操作される、無線すなわち無線周波数(RF)信号、又は赤外線(IR)信号のいずれかに基づいてもよい。実際には、本発明によって使用するために利用可能なワイヤレス無線伝送技術は、とりわけ、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、WiFiベースのプロトコル、又は任意のメッシュタイプの無線ネットワークである。
【0028】
更に、無線コントローラは、アプリケーション「アプリ」を使用して制御信号を無線で送信してもよい。次いで、無線コントローラは、モバイル電話又はタブレットなどのモバイル機器である。
【0029】
一実施形態において、パルス化リッスンモードは、繰り返しパターンの後続パルスを備え、パルスリッスンモードは、パルス中にアクティブフェーズとなり、後続パルス間に非アクティブフェーズとなる。
【0030】
より具体的に、パルス化リッスンモードは5%~15%のデューティサイクルを備えてもよく、パルスの持続時間が30ミリ秒~100ミリ秒である。
【0031】
本発明者らは、そのような低デューティサイクルであっても、制御信号が正しく受信され得ることを見出した。典型的に、制御信号に含まれる情報は非常に限定され、したがって、制御信号、すなわち制御メッセージ自体は、限定された長さである。基本的に、制御信号は、照明デバイスがアクティブにされる、すなわちオンにされるべきである、という情報を伝達する必要がある。したがって、そのようなメッセージを正しく受信するためには、非常に小さな窓、すなわちパルス持続時間で十分である。
【0032】
そのような低デューティサイクルの使用は、無線受信器の総電力消費も有意に低減する、という利点を有する。これは、無線受信器がパルスの持続時間中にしか有意に電力を消費しないためである。残りの時間において、すなわち後続パルス間において、無線受信器はアクティブではなく、したがって有意な量の電力を積極的に消費しない。
【0033】
更なる実施形態において、照明デバイスは、制御信号を正しく受信すると肯定応答メッセージを無線コントローラに無線で送信するように構成された無線送信器を更に備える。
【0034】
本発明者らは、照明デバイスをよりロバストにするために、無線コントローラが同じ制御信号を複数回送信するのが有望であることを見出した。このことは、制御信号が正しく受信される可能性を高める。このことは、無線送信器が制御信号を正しく受信すると無線コントローラに肯定応答メッセージを送信する場合に、無線コントローラが同じ制御信号を繰り返し送信している状況を回避するために有利である。無線コントローラは、肯定応答メッセージが無線コントローラによって受信されると、このことは照明デバイスが制御信号を正しく受信したことを示すので、同じ制御信号を繰り返し送信することを停止してもよい。
【0035】
一実施形態において、ドライバは、AC電源電圧をDC電圧に変換し、無線受信器に追加的にパワーを与えるためにDC電圧を無線受信器に供給するように更に構成されている。
【0036】
上述のように、無線受信器の機能は、マイクロコントローラ内に実装されてもよく、マイクロコントローラは、実行できる他の機能も有する。しかし、非アクティブフェーズ中、他の全ての機能も立ち上げて実行する必要はない。したがって、本発明者らは、補助源がマイクロコントローラの無線受信機能及びドライバをイネーブルにする機能を提供してもよいだけでなく、残りの機能のためにマイクロコントローラにパワーを与えないことを見出した。
【0037】
無線受信器及びドライバは、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は同様のものなど、いかなる種類のハードウェア内に実装されてもよいことに留意されたい。
【0038】
更なる実施形態において、補助源は容量性電源である。容量性電源は、例えばコンデンサとして実装される。代わりに又は加えて、補助源は、無線受信器にパワーを与えるための電池を備えてもよい。
【0039】
また別の実施形態において、照明デバイスは、主電源によって給電されており、無線受信器は、パルス化リッスンモードのアクティブフェーズが、例えば、主電源の位相及び主電源のサイクルのいずれかに基づいて、主電源と同期されるように、パルス化リッスンモードに従って動作するように構成されている。
【0040】
本発明者らは、多くの送信器が、無線受信器のアクティブフェーズに当ることを見越して頻繁に再送信する必要がある、という問題を認識した。しかし、送信器及び無線受信器は、共通の時間ベースに対して同期されてもよいことが認識された。このことは、追加のクロック構成要素を必要とすることがあるが、効率性の面で有用であり得る。これを行うために、本発明者らは、多くの状況において、主電源が照明デバイス及び送信器にとって利用可能であることを見出した。したがって、送信が受信される可能性を更に高めるために無線受信器のアクティブフェーズを主電源と同期させる、というのが本発明者らの洞察である。
【0041】
例えばゼロクロス後の数ミリ秒などの主電源の位相と、例えば主電源の9番目の、サイクル毎などのサイクル数との両方又はそれらの組み合わせが、物体を同期させるために使用できることに留意されたい。
【0042】
本開示によれば、発光負荷、ドライバ、補助源、及び無線受信器は、例えば、レトロフィット管タイプとして構成された、光透過性筐体又は部分光透過性筐体などの単一の筐体内に一体的に収容されてもよい。
【0043】
第2の態様において、本発明は、照明アセンブリを提供し、照明アセンブリは、
先行請求項のいずれか一つに記載の照明デバイスと、
照明デバイスに制御信号を無線で送信するように構成された無線コントローラとを備える。
【0044】
照明デバイスである本発明の第1の態様の実施形態に関して開示される利点及び定義は、それぞれ、照明アセンブリである本発明の第2の態様の実施形態にも対応することに留意されたい。
【0045】
無線コントローラは、人によって把持されるのに好適な無線リモートコントローラとして実装されてもよい。代わりに、無線コントローラは、タブレット又はスマートフォンなどのモバイルユーザ機器として実装されてもよい。ここで、モバイルユーザ機器は、無線照明デバイスに制御信号を向けて送信するための「アプリ」を備えてもよい。また更に、無線コントローラは、壁などに付けることができる電池駆動式スイッチとして実装されてもよい。典型的に、制御信号は、デジタルスイッチがこの目的にとって十分となるように、照明デバイスがアクティブ状態、すなわち発光状態に戻るべきであることを知らせるだけでよい。壁付けスイッチは、ねじ又は接着テープなどを使用して取り付けられてもよい。
【0046】
一実施形態において、無線コントローラは、照明デバイスに同じ制御信号を繰り返し送信し、それによって、無線受信器が制御信号を受信していることを確実にするように構成されている。
【0047】
本実施形態の利点は、制御信号が照明デバイスによって正しく受信される可能性が高まることである。無線コントローラによって送信された1つ以上の制御信号が、当該瞬間に無線受信器がアクティブではないことで、照明デバイスによって正しく受信されないことが起こり得る。しかし、同じ制御信号を繰り返し送信することにより、それらの制御信号の少なくとも1つが無線受信器によって正しく受信される可能性が高まる。
【0048】
更なる実施形態において、無線コントローラは、照明デバイスから肯定応答メッセージを受信し、それによって、送信した制御信号が照明デバイスの無線コントローラによって正しく受信されていることを知らせるように更に構成されている。
【0049】
第3の態様において、本発明は、上記の実施形態のいずれかによる照明デバイスを動作させる方法を提供し、方法は、
無線受信器が制御信号を受信できるように、パルスリッスンモードのアクティブフェーズ中に無線受信器をアクティブにするステップと、
無線受信器が制御信号を受信できないように、パルスリッスンモードの非アクティブフェーズ中に無線受信器を非アクティブにするステップと、
アクティブにされた無線受信器によって無線コントローラから無線制御信号を受信するステップと、
照明デバイスの発光負荷が光を放射し始めるように、受信した制御信号に基づいて無線受信器によってドライバをアクティブにするステップとを含む。
【0050】
それぞれ照明デバイス及び照明アセンブリである、本発明の第1及び第2の態様の実施形態に関して開示される利点及び定義は、それぞれ、照明デバイスを動作させる方法である、本発明の第3の態様の実施形態にもしかるべく対応することに留意されたい。
【0051】
一実施形態において、パルス化リッスンモードは、繰り返しパターンの後続パルスを備え、パルスリッスンモードは、パルス中にアクティブフェーズとなり、後続パルス間に非アクティブフェーズとなる。
【0052】
更なる実施形態において、パルス化リッスンモードは5%~15%のデューティサイクルを備え、パルスの持続時間が30ミリ秒~100ミリ秒である。
【0053】
また別の実施形態において、方法は、
制御信号を正しく受信すると、無線送信器によって肯定応答メッセージを無線コントローラに無線で送信するステップを更に含む。
【0054】
一実施形態において、方法は、
無線コントローラによって照明デバイスに制御信号を送信するステップを更に含む。
【0055】
別の実施形態において、方法は、
無線コントローラが照明デバイスから肯定応答メッセージを受信し、それによって、無線受信器が制御信号を受信していることを確実にするまで、照明デバイスに同じ制御信号を繰り返し送信するステップを更に含む。
【0056】
方法は、照明デバイスに設けられたマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラなどの好適なプログラミングされたプロセッサ又はプログラマブルコントローラによって、効果的に実施されてもよい。
【0057】
したがって、本開示は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、上記に開示された実施形態のいずれかによる方法を少なくとも1つのプロセッサに実行させる命令を含む、読み取り可能な記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品も対象とする。
【0058】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以降で説明される実施形態から明らかとなり、それらの実施形態を参照して解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】本開示の一実施形態による照明デバイスを示す。
【
図2】本開示において定義されるようなパルス化リッスンモードの例を示す簡略図を示す。
【
図3】本開示の一実施形態に従って実施されるステップの例を示す簡略低速チャート図を示す。
【
図4】無線受信器と主電源との同期スキームの例を示す簡略フローチャート図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1の参照番号1は、無線コントローラによって制御されるように構成された照明デバイスを示す。より具体的に、本例において、照明デバイスは、レトロフィット発光ダイオードLEDランプである。LEDランプは、従来の白熱ランプ用又はハロゲンランプ用の従来の電機子に嵌る場合に後付けされる。これら従来の電機子に嵌めるために、レトロフィットLEDランプ1は、従来の電機子内のレトロフィットLEDランプ1を接続及び支持するための導電性の囲いを備える。
【0061】
レトロフィットLEDランプ1は、発光負荷9、より具体的には、光を放射するためのLEDアレイ9を備える。LEDアレイ9は、複数列の平行に接続されたLEDを備えてもよい。当業者は、実際の実施形態において、LEDが、LEDランプ1によって、その全長にわたって可能な限り一様な照明を提供するように、ランプ1の長さにわたって一様に分散され、間隔を置いて配置されることを理解するであろう。本開示は、いかなる特定タイプのLEDにも、いかなる色のLEDにも限定されない。典型的に、白色LEDが使用される。
【0062】
レトロフィットLEDランプ1は、電源電圧を受け取り、受け取った電源電圧に基づいて発光負荷9を駆動するように構成されたドライバ10を備える。ドライバは、交流AC電源電圧を直接受け取ってもよいが、直流DC電源電圧を受け取ってもよいことに留意されたい。本例において、レトロフィットLEDランプ1に整流器2が設けられる。
【0063】
整流器2は入力部及び出力部を有し、整流器2は、その入力部でAC主電源電圧を受け取り、AC電源電圧をDC電圧に変換し、DC電圧をドライバ10に供給するように構成される。整流器2は、例えば、AC電圧をDC電圧に整流するための4つのダイオードを備える。
【0064】
主AC電源電圧は、参照番号3で示される。AC電源電圧3は、ソケットを介してレトロフィットLEDランプ1に供給される。そのようなソケットは、例えば、蛍光管を接続するためにも使用される従来のソケットである。
【0065】
レトロフィットLEDランプ1は、整流器2によって出力されたDC電圧を更に整流するためのコンデンサ4を更に備えてもよい。したがって、コンデンサ4は、DC電圧が変動しすぎないことを確実にするための、ある種のバッファとして機能してもよい。
【0066】
更に、補助直流DC電源電圧を供給するように構成された補助源5が設けられる。補助源5はブロック図として示される。典型的に、ブロック図内には、コンデンサが設けられ、コンデンサは、DC電源電圧を供給するための蓄積ユニットとして機能する。更に、レトロフィットLEDランプ1がオンにされているときは常に補助源が再充電され、レトロフィットLEDランプ1がオフにされているときは常に補助源が再充電されないことを確実にするために、ロジックが設けられてもよい。
【0067】
補助源5によって供給されるDC電源電圧がある程度一定の電圧となることを確実にするために、補助源5の出力部にツェナーダイオード13が設けられてもよい。更に、DC電源電圧を更に安定化するために、コンデンサ12が設けられてもよい。
【0068】
レトロフィットLEDランプ1は、補助源5に接続され、それによって給電される無線受信器11を更に備え、無線受信器11は、無線コントローラから制御信号を無線で受信し、受信した制御信号に基づいてドライバ10をアクティブにするように構成される。
【0069】
図1に示される無線受信器11は、ブロック図として示される。典型的に、無線受信器は、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサ内に具現化された無線受信機能であることに留意されたい。無線受信機能は、代わりにフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)内に具現化されてもよい。
【0070】
本開示の態様の1つは、無線受信器11がパルス化リッスンモードに従って動作し、パルス化リッスンモードは、無線受信器11が制御信号を受信できるアクティブフェーズと、無線受信器11が制御信号を受信できない非アクティブフェーズとを備える。
【0071】
上記に続いて、無線受信器11は、無線受信器11がアクティブである状況、すなわちアクティブフェーズ中よりも少ない電力を無線受信器11が消費するように、非アクティブフェーズ中に非アクティブにされることに留意されたい。
【0072】
このため、少なくともレトロフィットLEDランプ1が光を放射しない状況において、レトロフィットLEDランプ1の総電力消費が抑制される。ドライバのようなレトロフィットLEDランプ1の残りの機能、同じマイクロコントローラに含まれる他の機能が停止されてもよいことに更に留意されたい。このことは、レトロフィットLEDランプ1の電力消費を更に抑制する。
【0073】
本開示によれば、パルス化リッスンモードは、リッスンモード、すなわち制御信号を受容するモードと、休止モード、すなわち制御信号を受容しないモードとに、無線受信器が交互になることを意味する。休止モード中、無線受信器11は、リッスンモードにある同じ無線受信器11よりも少ない電力を消費する。
【0074】
本発明者らは、制御信号が送信されることを確実にするために、無線受信器11が常にアクティブである必要がないことを見出した。典型的に、無線受信器は、送信されるいかなる制御信号も正しく受信される可能性が高くなることを確実にするために、約5%~15%のデューティサイクル及び約30ミリ秒~100ミリ秒のパルス持続時間を有する必要がある。
【0075】
レトロフィットLEDランプ1は、ドライバがアクティブである状況、すなわち発光負荷9が実際に光を放射する状況において補助源5を再充電するために使用されるダイオード6を更に備える。次いで、ドライバ10の出力は、ダイオード6を経て補助源5にフィードバックされる。
【0076】
図1は、リモートコントローラ8の形態の無線コントローラ8と、レトロフィットLEDランプ1とリモートコントローラ8との間の通信のために使用される無線アクセスポイント7とを更に示す。
【0077】
リモートコントローラ8は、レトロフィットLEDランプ1が送信された制御信号を正しく受信することを確実にするために、制御信号を繰り返し送信してもよい。このことは、レトロフィットLEDランプ1の無線受信器11がパルス化リッスンモードに従って動作しているような本開示の場合に特に当てはまる。つまり、無線受信器11は、パルス化リッスンモードのパルス間、すなわち無線受信器11が非アクティブである状況において、送信されたいかなる信号も受信することができない。
【0078】
上記に続いて、上述されたような受信機能を組み込んだマイクロコントローラは、無線送信器を更に組み込んでもよいことに留意されたい。無線送信器は、制御信号が正しく受信されたことを無線コントローラに知らせるために、無線コントローラに肯定応答メッセージを返信するために使用される。無線コントローラによる肯定応答メッセージの受信に基づいて、無線コントローラは、制御信号を繰り返し送信することを中止してもよい。
【0079】
本開示によれば、レトロフィットLEDランプ1を収容するための筐体が設けられてもよいことに留意されたい。筐体は、
図1に示される構成要素のそれぞれを取り囲む円で概略的に示される。筐体は、例えばレトロフィット管タイプとして構成された、光透過性筐体又は部分透過性筐体であってもよい。
【0080】
図2は、本開示において定義されるようなパルス化リッスンモードの例を示す簡略
図101を示す。
【0081】
ここで、垂直軸は、受信器、すなわち受信機能がアクティブであるか、又は受信器が非アクティブであるかを示す。パルスが高い場合、受信器はアクティブであり、パルスが低い場合、受信器は非アクティブである。
【0082】
本例において、1つのパルスが参照数字103で参照される4つのパルスが示される。パルスは、参照数字102で示されるようなパルス幅を有し、参照数字104で示される特定の休止時間を有する。休止時間中、すなわち非アクティブフェーズ中、受信器はアクティブではないことに留意されたい。このことは、受信器が、この時間中いかなる制御信号も受信できないことを意味する。この効果は、電力の総量が大幅に抑制されるように、受信器が電力をほとんど消費しない、ということである。
【0083】
パルス幅102は、好ましくは約30ミリ秒~100ミリ秒である。本発明者らは、そのようなパルス幅102が、制御信号を受信するには十分すぎることを見出した。受信器は、当該時間量で制御信号を受信できるべきである。このことは、制御信号が典型的に非常に軽いメッセージであるので、実行可能であるはずである。メッセージは、一実施形態において、メッセージが長くなる必要がないようにアクティベート信号を伝達しさえすればよいことに留意されたい。
【0084】
水平軸106は、時間を示す。したがって、ここでは、表示された時間窓内で4つのパルスが受信される。パルスは、この特定の例において、等間隔で配置される。しかし、パルスが等間隔ではなく、例えば、ランダムに又は同様に配置されることも考えられる。好ましくは、パルスの長さは、制御信号のメッセージの長さに対して調整される。このことは、受信器によって消費される電力が更に抑制されることを確実にする。
【0085】
図2に示されるパルスの幅も等しいことに留意されたい。しかし、パルスの幅は、パルス毎に同じでないことも考えられる。例えば、パルスの幅を2つの値の間でランダムに補正するように決定されてもよい。このことは、システムのロバスト性を更に向上させることができる。
【0086】
図3は、本開示の一実施形態に従って実施されるステップの例を示す簡略フローチャート
図201を示す。
【0087】
上に提示された例のいずれかによる照明デバイスを動作させる方法。
【0088】
方法は、
無線受信器が制御信号を受信できるように、パルスリッスンモードのアクティブフェーズ中に無線受信器をアクティブにするステップ202と、
無線受信器が制御信号を受信できないように、パルスリッスンモードの非アクティブフェーズ中に無線受信器を非アクティブにするステップ203と、
アクティブにされた無線受信器によって、無線コントローラから無線制御信号を受信するステップ204と、
照明デバイスの発光負荷が光を放射し始めるように、受信した制御信号に基づいて無線受信器によってドライバをアクティブにするステップ205とを含む。
【0089】
上記に続いて、方法は、設定されたパルス化リッスンモードに従って受信器を交互にアクティブ及び非アクティブにすることから始まる。アクティブにされた受信器は、メッセージを受信することができ、非アクティブにされた受信器は、いかなるメッセージも受信することができない。
【0090】
特定の時点において、無線受信器は、無線コントローラから無線制御信号を受信する。そのようなメッセージの受信は、無線受信器がアクティブにされる状況、すなわち無線受信器がアクティブにされた無線受信器である状況においてのみ生じ得ることに留意されたい。
【0091】
制御信号が受信されると、無線受信器は、照明デバイスが光を放射し始めるように、ドライバをアクティブにしてもよい。次いで、ドライバは、エネルギーが補助源からではなく、主電源電圧から引き出されるように、主電源電圧をイネーブルにする。更に、ドライバは、受け取った主電源電圧を、補助源を再充電するのに好適なDC電圧に変換するように構成されてもよい。
【0092】
本発明によれば、無線受信器は、照明デバイスが光を放射しない状況において補助源によって給電されることに留意されたい。しかし、そのような状態は、補助源がエネルギーを消費し切るリスクがあり得るような、特に長時間にわたって生じることがある。
【0093】
そのようなリスクに対処するために、無線受信器は安全メカニズムを備えてもよい。安全メカニズムは、補助源によって供給される電圧が所定の電源電圧を下回る場合に起動してもよい。そのような状況において、無線受信器は、補助源を再充電するためだけにドライバをイネーブルにしてもよい。したがって、ドライバは、発光負荷を駆動しないが、補助源を再充電するためにDC出力電圧を供給するだけである。代わりに、無線受信器は、補助源を再充電するために別の整流器をイネーブルにしてもよい。
【0094】
図4は、無線受信器と主電源との同期スキームの例を示す簡略フローチャート
図301を示す。
【0095】
ここで、2つの同期原理が示される。左側には、参照数字302で示されるように、主電源電圧が示される。例えば、230Vac又は同様の交流AC電圧が挙げられる。右側には、参照数字303で示されるように、同様の主電源電圧が示される。左側302には、無線受信器のアクティブフェーズが参照数字304で示される。この特定の場合において、アクティブフェーズ304は、主電源の全サイクル中アクティブである。次いで、無線受信器は、例えば、主電源の数サイクルにわたって非アクティブにされる。この特定の状況において、アクティブフェーズの開始の瞬間は、AC電源の最大電圧に対応する。そのような構成は、演算増幅器を用いて解釈することができる。
【0096】
右側には、すなわち参照数字303で示されるように、別の同期スキームが示される。ここで、無線受信器のアクティブフェーズ305は、主電源のサイクルの全期間の約半分にわたってアクティブである。次いで、アクティブフェーズは、同じ又は別のトリガ点を有する次のサイクルにわたって繰り返されてもよい。
【0097】
上述の例において、無線受信器のアクティブフェーズの開始点、すなわちトリガモーメントは、AC電源のトップ電圧に等しいことに留意されたい。他の状況において、ゼロクロス態様又は基準が、同期用のトリガモーメントとして使用されてもよいことに留意されたい。
【0098】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「備える(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たすことができる。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利には使用されることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は半導体媒体などの、好適な媒体上に記憶/分散されてもよいが、また、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システムなどを介して、他の形態で分散されてもよい。請求項中のいかなる参照符号も、当該請求項の範囲を限定するとして解釈されるべきではない。