(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】薬液供給装置、薬液のパーティクル除去方法、ノズルユニット、及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20231026BHJP
B03C 3/40 20060101ALI20231026BHJP
G03F 7/38 20060101ALI20231026BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
H01L21/304 643C
H01L21/304 646
B03C3/40 A
G03F7/38 501
H01L21/30 569A
(21)【出願番号】P 2020178676
(22)【出願日】2020-10-26
【審査請求日】2021-08-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0137065
(32)【優先日】2019-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ヤン フン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ドヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒファン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ス
【審査官】今井 聖和
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-085606(JP,A)
【文献】特開2007-317821(JP,A)
【文献】特開2013-030707(JP,A)
【文献】特開2017-069552(JP,A)
【文献】特開2013-153063(JP,A)
【文献】特開2017-189755(JP,A)
【文献】特開2017-033991(JP,A)
【文献】特開2000-279900(JP,A)
【文献】特開平06-226020(JP,A)
【文献】特開平10-064873(JP,A)
【文献】特開昭63-018076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
B03C 3/40
G03F 7/38
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液供給源の下流に提供され、供給された薬液を気化する気化ユニットと、
前記気化ユニットの下流に提供され、気化された薬液が通過し、不純物がフィルタリングされるフィルターユニットと、
前記フィルターユニットの下流に提供され、前記薬液を液化させる液化ユニットと、
前記液化ユニットの下流に提供され、前記液化された薬液を貯蔵する薬液貯蔵タンクと、を含み、
前記薬液供給源と前記液化ユニットとの間には薬液又はパーティクルの電気的特性が変化されるように電気的に反応させる電極が提供され、
前記電極は、前記気化ユニットおよび前記フィルターユニットに提供される、
薬液供給装置。
【請求項2】
前記電極による電気的反応は、前記パーティクルの還元反応である請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項3】
前記電極による電気的反応は、前記パーティクルの分極である請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項4】
前記パーティクルは、非極性パーティクルである請求項3に記載の薬液供給装置。
【請求項5】
前記電極は、前記液化ユニットに提供される請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項6】
前記電極は、前記フィルターユニットの前段に提供される請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項7】
前記気化ユニットは、第1気化ユニットと第2気化ユニットを含み、前記第1気化ユニット及び第2気化ユニットは、各々前記電極を含む請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項8】
前記パーティクルは、メタルパーティクルである請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項9】
液供給源の下流に提供され、供給された薬液を気化する気化ユニットと、
前記気化ユニットの下流に提供され、気化された薬液が通過し、不純物がフィルタリングされるフィルターユニットと、
前記フィルターユニットの下流に提供され、前記薬液を液化させる液化ユニットと、
前記液化ユニットの下流に提供され、前記液化された薬液を貯蔵する薬液貯蔵タンクと、
前記気化ユニットおよび前記フィルターユニットには薬液又はパーティクルの電気的特性が変化されるように電気的に反応させる電極と、
処理空間を提供する容器と、
前記処理空間に提供され、基板を支持する支持ユニットと、
前記液化ユニットの下流に流体疎通可能に連結され、前記支持ユニットに支持された基板に対して薬液を供給するノズルユニットと、を含み、
前記ノズルユニットは、
薬液を供給する供給流路が形成された本体と、
前記供給流路の吐出端部に隣接する位置に提供される電極と、を含み、
前記電極は、接地ライン又は電源と連結され、
前記電極は、前記供給流路を横切る円板形状であり、流路方向に多数のホール又はスリットが形成されて薬液が通過されるように提供される、
基板処理装置。
【請求項10】
制御器をさらに含み、
前記制御器は、前記電極と前記接地ラインとの間の連結及び前記電極と前記電源間連結がスイッチングされるように制御する請求項
9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記電源は、前記電極に(-)電極を印加する請求項
9に記載のノズルユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬液供給装置、薬液のパーティクル除去方法、ノズルユニット、そして基板処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
一般的な半導体素子製造工程及び平板ディスプレイ製造工程では多様な種類の薬液が使用される。例えば、基板を洗浄する工程では基板を洗浄するための多様な種類の薬液(例えば、IPA)が使用されることができ、基板の表面に残留する異物質を除去する。
【0003】
薬液を供給する装置としては中央ケミカル供給システム(CCSS:Central Chemical Supply System)が使用され、CCSSで供給された薬液は混合タンクに移されて使用される。CCSSで混合タンクをつなぐ供給ラインにはフィルターが提供されて、薬液に混合されたパーティクルを除去する。しかし、フィルターは価額が高いので、業界では原価削減が可能な装置必要とする。
【0004】
また、フィルターの有無に関わらず、薬液供給装置が循環構造ではないので、混合タンクの内部には陽イオン、陰イオン、メタルパーティクル、及び非極性パーティクルが蓄積される可能性が高い。このようなパーティクルを除去するために酸性溶液を使用するが、薬液を高純度に 精製する方法はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際特許公開第WO 2010/035396 Al号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は基板を効率的に処理することができる薬液供給装置、薬液のパーティクル除去方法、ノズルユニット、そして基板処理装置を提供することにある。
【0007】
本発明の目的は薬液に混合されたパーティクル、好ましくは陽イオン、陰イオン、メタルパーティクル、及び非極性パーティクルを効果的に除去することができる薬液供給装置、薬液のパーティクル除去方法を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は供給される薬液の電位を調節することができ、高純度に精製された薬液の電位を調節することによって、基板と薬液が突き当たる時、発現されるESD(Electro Static DisCharge)現象を防止することができる薬液供給装置、薬液のパーティクル除去方法、ノズルユニット、そして基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は薬液供給装置を提供する。一実施形態において、薬液供給装置は、薬液供給源の下流に提供され、供給された薬液を気化する気化ユニットと、前記気化ユニットの下流に提供され、気化された薬液が通過し、不純物がフィルタリングされるフィルターユニットと、前記フィルターユニットの下流に提供され、前記薬液を液化させる液化ユニットと、 前記液化ユニットの下流に提供され、前記液化された薬液を貯蔵する薬液貯蔵タンクと、を含み、前記薬液供給源と前記液化ユニットとの間には薬液又はパーティクルの電気的特性が変化するように電気的に反応させる電極が提供される。
【0010】
一実施形態において、前記電気的反応は前記パーティクルの還元反応である。
【0011】
一実施形態において、前記電気的反応は前記パーティクルの分極である。
【0012】
一実施形態において、前記電極は前記フィルターユニットに提供されることができる。
【0013】
一実施形態において、前記電極は前記液化ユニットに提供されることができる。
【0014】
一実施形態において、前記電極は前記フィルターユニットの前段に提供されることができる。
【0015】
一実施形態において、前記気化ユニットは第1気化ユニットと第2気化ユニットを含み、前記第1気化ユニット及び第2気化ユニットは各々前記電極を含むことができる。
【0016】
また、本発明は薬液に含まれたパーティクルを除去する方法を提供する。一実施形態において、薬液のパーティクル除去方法は、前記薬液に含まれたパーティクルの電気的特性を変化させる段階と、前記電気的特性が変化されたパーティクルを捕集する段階と、を含む。
【0017】
一実施形態において、前記薬液に含まれたパーティクルの電気的特性を変化させる段階は、前記薬液に含まれたパーティクルを還元させることができる。
【0018】
一実施形態において、前記パーティクルはメタルパーティクルである。
【0019】
一実施形態において、前記薬液に含まれたパーティクルの電気的特性を変化させる段階は、前記薬液に含まれたパーティクルを分極させる。
【0020】
一実施形態において、前記パーティクルは非極性パーティクルである。
【0021】
また、本発明はノズルユニットを提供する。一実施形態において、ノズルユニットは、薬液を供給する供給流路が形成された本体と、前記供給流路に提供される電極と、を含み、前記電極は接地ライン又は電源と連結される。
【0022】
一実施形態において、制御器を含み、前記制御器は前記電極と前記接地ライン間の連結及び前記電極と前記電源との間の連結がスイッチングされるように制御することができる。
【0023】
一実施形態において、前記電源は前記電極に-)電極を印加することができる。
【0024】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態において基板処理装置は処理空間を提供する容器と、前記処理空間に提供され、基板を支持する支持ユニットと、前記支持ユニットに支持された基板に対して薬液を供給するノズルユニットと、を含み、前記ノズルユニットは、薬液を供給する供給流路が形成された本体と、前記供給流路に提供される電極と、を含み、前記電極は接地ライン又は電源と連結される。
【0025】
一実施形態において、制御器をさらに含み、前記制御器は前記電極と前記接地ラインとの間の連結及び前記電極と前記電源との間の連結がスイッチングされるように制御することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によれば、基板が効率的に処理されることができる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば薬液に混合されたパーティクル、好ましくは陽イオン、陰イオン、メタルパーティクル、及び非極性パーティクルを効果的に除去されることができる。
【0028】
本発明の一実施形態によれば供給される薬液の電位が調節されることができ、高純度に精製された薬液の電位が調節されることによって、基板と薬液が突き当たる時、発現されるESD(Electro Static DisCharge)現象を防止されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明に係る基板処理設備を示す図面である。
【
図2】フィルターユニット130が複数が並列に提供された一実施形態を図示する。
【
図3】他の実施形態によるフィルターユニット1130を図示する。
【
図4】一実施形態による気化ユニット120をより詳細に示した図面である。
【
図5】本発明の一実施形態によるノズルユニット28を図示する。
【
図6】本発明の一実施形態によるノズルユニット28を図示する。
【
図7】本発明の一実施形態によるノズルユニット28の他の実施形態による電極1282を図示する。
【
図8】一実施形態において、電極282が接地ライン284に連結されて薬液が供給される状態を図示する。
【
図9】一実施形態において、電極282が電源283に連結されて薬液が供給される状態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたことである。
【0031】
図1は本発明に係る基板処理設備を示す図面である。
図1を参照すれば、本発明に係る基板処理設備は薬液供給源10、液処理装置20、そして薬液供給装置100を含む。
【0032】
薬液供給源10は薬液を貯蔵する。例えば、薬液はイソプロピルアルコール薬液(Isopropyl alcohol chemical、以下、‘IPA’と称する)である。 薬液供給源10は薬液供給装置100に薬液を供給する設備である。例えば、薬液供給源10は中央ケミカル供給システム(CCSS:Central Chemical Supply System)である。
【0033】
液処理装置20は半導体基板W(以下、ウエハ)を処理する工程を遂行する。 液処理装置20は少なくとも1つの工程チャンバー(process chamber)を有する。工程チャンバーは容器22、スピンチャック24、駆動器26、そしてノズルユニット28を含む。
【0034】
容器22は内部にウエハWを洗浄する空間を提供する。容器22は上部が開放されたカップ(cup)形状を有する。容器22の開放された上部はウエハWの出入が行われる通路として使用される。
【0035】
スピンチャック24は工程の時、容器22の内部でウエハWを支持する。 スピンチャック24はチャンバー22の内部中央に回転及び上下駆動が可能であるように設置される。 スピンチャック24は駆動器26によって駆動される。そして、ノズルユニット28は工程の時、スピンチャック24によって回転される基板Wの処理面にIPAを供給する。ノズルユニット28は少なくとも1つが提供される。
【0036】
薬液供給装置100は気化ユニット120、フィルターユニット130、液化ユニット140、薬液貯蔵タンク150、そしてこれらをつなぐ供給ライン161、162、163、164、165を含む。
【0037】
気化ユニット120は薬液を気化させる。気化ユニット120は薬液供給源10の下流に提供される。気化ユニット120は薬液供給源10と第1供給ライン161によって連結される。気化ユニット120は薬液供給源10から供給された薬液を気化させる。気化ユニット120はタンク121とヒーター122と電極125を含む。電極125は第1電極125aと第2電極125bを含むことができる。電極125は電源126に連結される。第1電極125aは、例えば正電圧が印加されて正極になり、第2電極125bは、例えば負電圧が印加されて負極になることができる。タンク130には供給された薬液が一時的に貯蔵される。一時的に貯蔵された薬液には+イオン、-イオン、メタルパーティクル、及び非極性パーティクル等が含まれることができる。電極125は+イオン、-イオン、メタルパーティクルを除去することができる。例えば、+イオンは負極に捕集され、-イオンは正極に捕集され、メタルパーティクルは一般的に陽イオンであるので、負極から還元されながら、捕集されることができる。
【0038】
気化ユニット120で薬液は気化されて液化ユニット140に移動される過程で、フィルターユニット130をフィルタリングされることができる。フィルターユニット130は気化ユニット120と液化ユニット140との間に提供される。気化ユニット120とフィルターユニット130は第2供給ライン162によって連結され、フィルターユニット130と液化ユニット140は第3供給ライン163によって連結される。
【0039】
フィルターユニット130は気化状態の除去されないパーティクルを除去する。フィルターユニット130はフィルター131と電極135を含むことができる。フィルター131はヘパフィルター、メンブレンフィルター等が提供されることができ、これに限定されることではない。
【0040】
フィルターユニット130には電極135が提供されることができる。一実施形態において、電極135は第1電極135a、第2電極135b、第3電極135c、第4電極135dを含むことができる。第1電極135a、第2電極135b、第3電極135c、第4電極135dは気化された薬液の移動経路上で順次的に配列されることができる。第1電極135aと第3電極135cは正電圧が印加されて正極になり、第2電極135bと第4電極135dは負電圧が印加されて負極になることができる。本発明の一実施例としては2対の電極棒を例示したが、これに限定されることではない。例えば、電極135は電極135はイオナイザ、静電気発生ユニット、ソニーケータ等で提供されることができる。
【0041】
電極135は非極性パーティクルが電気的特性を帯びるように電気的に反応させる。例えば、電極135によって電気的に中性を帯びる非極性パーティクルに電気力を印加することによって、非極性パーティクルの分極を起こす。分極された非極性パーティクルはフィルター131によって容易に捕集されることができる。
【0042】
フィルターユニット130は複数が直列に提供されることができる(図示せず)。また、フィルターユニット130は複数が並列に提供されることができる。
【0043】
図2はフィルターユニット130が複数が並列に提供された一実施形態を図示する。一例によれば、第2供給ライン162は第1分岐ライン167と第2分岐ライン168に分岐され、分岐された各々の分岐ライン167、168は第3供給ライン136で再び合流される。第1分岐ライン167には第1フィルターユニット130aが、第2分岐ライン168には第2フィルターユニット130bが提供される。第1分岐ライン167で第1フィルターユニット130aの前段にはバルブ167aが提供されることができる。第2分岐ライン168のフィルターユニット130bの前段にはバルブ168aが提供されることができる。フィルターユニット130が並列に複数が提供されることによって、1つのフィルターユニット130aを補修する間に他の1つのフィルターユニット130bを利用して装置を稼動させることができる。
【0044】
図3は他の実施形態によるフィルターユニット1130を図示する。他の実施形態において、フィルターユニット1130は電極ユニット1135とフィルター1138に分離されて提供されることができる。例えば、フィルター1138の前段又は上流に電極ユニット1135が提供されて気化された薬液に電気的性質を印加することができる。したがって、パーティクルは分極され、後段又は下流に提供されるフィルター1138によって捕集されることができる。図示された実施形態の外にも提供された電極によって電気的に中性を帯びるパーティクルに分極が起こし、これをフィルターで捕集することができる構造に変形されることができる。
【0045】
再び
図1を参照すれば、フィルターユニット130の下流には液化ユニット140が提供される。液化ユニット140はフィルタリングされた薬液を液化させる。液化された薬液は薬液貯蔵タンク150に貯蔵される。薬液貯蔵タンク150は液化ユニット140と第4供給ライン164によって連結される。
【0046】
薬液貯蔵タンク150は処理された薬液が供給され、これを貯蔵する。薬液貯蔵タンク150は複数が分割されて提供されることができる。薬液貯蔵タンク150に貯蔵された薬液はパーティクルが除去されて精製された 高純度の薬液である。
【0047】
薬液貯蔵タンク150に貯蔵された薬液は液処理装置20に移動されてノズルユニット28を通じて基板に供給される。ノズルユニット28と薬液貯蔵タンク150は第5供給ライン165によって連結される。除去器第5供給ライン165には気泡除去器(図示せず)が提供されることができる。 気泡除去器(図示せず)は液処理装置20に供給される薬液内気泡(bubble)を除去する。
【0048】
図4は一実施形態に係る気化ユニット120をより詳細に示した図面である。一実施形態によれば、気化ユニット120は第1気化ユニット120aと第2気化ユニット120bを含むことができる。第1気化ユニット120aの構成と第2気化ユニット120bの構成は上述した気化ユニット120に対する説明の代わりにする。一実施形態に係って2つの気化ユニットを図示したが、その数は必要によって加減されることができる。気化ユニット120が並列に複数が提供されることによって、例えば第1気化ユニット120aを維持補修する間に他の1つの第2気化ユニット120bを利用して装置を稼動させることができる。一実施形態において、維持補修とは酸化還元電極の洗浄を含むことができる。
【0049】
図5及び
図6は本発明の一実施形態によるノズルユニット28を図示する。
図5は本発明の一実施形態によるノズルユニット28の断面図であり、
図6は本発明の一実施形態によるノズルユニット28は部分切開図である。ノズルユニット28は薬液を供給する供給流路281aが形成された本体281と供給流路281aに提供される電極282を含む。電極282は供給流路281aで吐出端部に隣接する位置に提供されることができるが、これに限定されることではない。電極282は接地ライン284又は電源283に連結されることができる。接地ライン284又は電源283に対する選択的連結はスイッチ285によって 成されることができる。スイッチ285は制御器(図示せず)によって制御されることができる。一実施形態において、電極282は供給流路281aを横切る円板形状に流路方向にホールが形成されて薬液が通過されるように提供されることができる。しかし、電極282の形状に限定されることではなく、供給流路281に提供されて薬液が通過されることができ、電極282と充分な接触が可能なことであれば、十分であり、形状に限定されることではない。例えば、
図7を参照した他の実施形態において、電極1282は多数のスリット1282aを含み、薬液はスリット1282aを通じて通過されることができる。
【0050】
再び
図5及び
図6を参照する。そして、
図8をさらに参照する。電極282が接地ライン284に連結されれば、電極282は薬液に含まれた電荷を接地に排出させることができる。即ち、薬液を電気的に中性に作ることができる。上述した薬液供給装置100によって供給された超高純度の薬液は電気的特性、例えば電位が容易に制御されることができる。したがって、処理されるウエハが電気的に中性を帯びる場合等において、ウエハと薬液が突き当たる時、発現されるESD(Electro Static Discharge)現象を防止することができる。
【0051】
図5、
図6、及び
図9を参照すれば、電極282が電源283に連結されれば、電極282は薬液が電気的極性を帯びることができる。例えば、電極282が負極に帯電されれば、供給される薬液が陰電荷を有することができる。これはウエハWが陽電荷に帯電されている場合、陽電荷に帯電された基板の上のパーティクルをトラップして除去する効果と、基板を電気的に中性を作る効果を得ることによって、ウエハ薬液が突き当たる時、発現されるESD(Electro Static Discharge)現象を防止することができる。
【0052】
即ち、ノズルユニット28は高純度薬液の電位を調節可能し、その結果、ウエハ薬液が突き当たる時、発現されるESD(Electro Static Discharge)現象を防止することができる。
【0053】
一方、薬液の一実施形態としてIPAを説明したが、薬液は精製及び電位調節可能な薬液であれば、全て含まれることができる。
【0054】
一方、気化ユニットに電極が提供されることを説明したが、電極の代わりにチップソニケーター(Tip Sonicator)が適用されることができる。
【0055】
一方、気化ユニットとしてヒーターが含まれる実施形態を説明したが、気化ユニットは高温、高圧を利用することではない凍結乾燥方法を利用することができる。
【0056】
一方、気化ユニットの内部にヒーターが含まれることを実施形態として説明したが、ヒーターは気化ユニットの外部に提供されることができる。
【0057】
以上の詳細な説明は本発明を例示することである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0058】
10 薬液供給源
20 液処理装置
28 ノズルユニット
100 薬液供給装置
120 気化ユニット
130 フィルターユニット
131 フィルター
135 電極
140 液化ユニット
150 薬液貯蔵タンク