(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】無線信号中継器が組み込まれるセンサベースの照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20231026BHJP
H05B 47/125 20200101ALI20231026BHJP
H05B 47/12 20200101ALI20231026BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/125
H05B47/12
(21)【出願番号】P 2020551463
(86)(22)【出願日】2019-03-25
(86)【国際出願番号】 EP2019025077
(87)【国際公開番号】W WO2019185200
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2022-03-23
(32)【優先日】2018-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】チョー ナム チン
(72)【発明者】
【氏名】ジョシ パース
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0108901(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0105943(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02595456(EP,A2)
【文献】米国特許出願公開第2015/0280936(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
H05B 47/125
H05B 47/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明光を提供する照明器具であって、当該照明器具は、
送信デバイスから入力無線信号を受信する、及び、前記入力無線信号に対応する出力無線信号を送信するように構成される無線信号中継器と、
空間を監視する、及び、前記空間が占有されているかどうかを示す占有検出情報を出力するように構成される占有センサと、
を含み、前記無線信号中継器は、前記占有検出情報に基づいて動作するように構成され
、前記無線信号中継器は、前記占有検出情報が前記空間が占有されていることを示す場合にのみ、前記出力無線信号の送信を開始する又は前記出力無線信号の出力を増加させるように構成される、照明器具。
【請求項2】
前記無線信号中継器は、前記占有検出情報が前記空間が占有されていることを示す場合、第1の出力レベルで前記出力無線信号を送信するように構成され、前記無線信号中継器は、前記占有検出情報が前記空間が占有されていないことを示す場合、前記第1の出力レベルよりも小さい第2の出力レベルで前記出力無線信号を送信するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記無線信号中継器は、前記占有検出情報が前記空間が占有されていないことを示す場合、前記出力無線信号の送信を停止するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記無線信号中継器は、前記占有センサによって検出される占有者が前記照明器具に記憶されるユーザプロファイルに関連する場合、前記出力無線信号を送信するように構成される、請求項
3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記無線信号中継器は、ユーザプロファイルに示される帯域幅で前記出力無線信号を送信するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項6】
前記無線信号中継器は、空きチャネル又は比較的混雑していないチャネルをスキャンするように構成され、前記無線信号中継器は、前記出力無線信号を送信するために前記空きチャネル又は前記比較的混雑していないチャネルを使用するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項7】
前記無線信号中継器は、1つ以上の期間に前記出力無線信号を送信するように構成され、前記無線信号中継器は、前記1つ以上の期間以外に前記出力無線信号を送信しないように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項8】
当該照明器具は、前記照明光を提供する光源を含み、前記光源へのパワーは、前記占有検出情報が前記空間が占有されていないことを示す場合、オフされ、前記パワーは、前記占有検出情報が前記空間が占有されていることを示す場合、オンされる、請求項1に記載の照明器具。
【請求項9】
前記無線信号中継器は、互いに異なるネットワークチャネルで前記出力無線信号及び第2の出力無線信号を送信するように構成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項10】
無線ネットワークのカバレッジを拡張する方法であって、
照明器具の無線信号中継器によって、
送信デバイスから入力無線信号を受信することと、
前記無線信号中継器によって、占有センサからの占有検出情報が前記占有センサによって監視される空間が占有されていることを示す場合
にのみ、
前記入力無線信号に対応する出力無線信号の送信を開始する又は前記出力無線信号の出力を増加させることと
、
を含む、方法。
【請求項11】
当該方法は、空きチャネル又は比較的混雑していないチャネルをスキャンすることを含み、前記無線信号中継器は、前記出力無線信号を送信するために前記空きチャネル又は前記比較的混雑していないチャネルを使用するように構成される、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記無線信号中継器は、第1のネットワークチャネルで前記出力無線信号を送信し、前記第1のネットワークチャネルとは異なる第2のネットワークチャネルで第2の出力無線信号を送信する、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記無線信号中継器は、前記占有センサからの前記占有検出情報が前記空間が占有されていないことを示した後待ち期間をおいて
前記出力無線信号の送信を停止する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
当該方法は、前記占有検出情報に基づいて前記照明器具の光源によって提供される照明光を制御することを含む、請求項
10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、広くは、照明システムに組み込まれる無線信号中継器に関し、とりわけ、照明システムに組み込まれ、占有センサによる検出に基づいて動作する無線中継器に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] Wi-Fiネットワーク等の無線ネットワークでは、ネットワークルータからの無線信号は、一部のユーザにとって最適ではないことがよくあり得る。例示するために、無線ルータ(例えば、Wi-Fiネットワークルータ)によって提供される典型的な全方位カバレッジは、一般的に円形ではない典型的な商業空間及び住宅空間にはあまり適していない場合がある。無線ルータは、電源コンセント及びネットワークのエントリーポイントの近くに配置されることが多いため、そのような無線ルータによって提供される無線信号カバレージは、例えば、ルータから離れている、又は無線信号を遮断若しくは弱める建物構造によって隔てられている商業建物及び住宅建物の場所では、不十分であることが多い。例えば、無線ルータは、家屋/建物の一端にあるネットワークモデムの壁コンセントの近くに配置されることが多く、無線ルータによって送信される無線信号は、ルータの位置から離れた部屋で使用するのに十分な強度を欠いていることが多い。無線ネットワークカバレッジを拡張するために追加される典型的な無線信号中継器は、多くの理由で満足できない場合がある。例えば、建物又は家屋の様々な部分が不十分な無線ネットワークカバレッジに悩まされる可能性があるため、典型的な中継器は、ネットワークカバレッジを一般的に大きなエリアに拡張するために高出力で無線信号を送信することが多い。このようなネットワークカバレッジの拡張の結果、中継器からの無線信号は、建物又は家屋の外のエリアに到達し、斯くして、ネットワークをセキュリティリスクにさらすことになり得る。さらに、カバレッジエリアのいくつかの部分におけるユーザの存在に関係なくネットワークカバレッジを継続的に拡張することも、ネットワークをセキュリティリスクにさらすことになり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0002] 斯くして、セキュリティリスクを最小限に抑える一方、無線ネットワークカバレッジの拡張を可能にするソリューションが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0003] 本開示は、広くは、照明システムに組み込まれる無線信号中継器に関し、とりわけ、照明システムに組み込まれ、占有センサによる検出に基づいて動作する無線中継器に関する。いくつかの例示的な実施形態において、照明光を提供する照明器具は、入力無線信号を受信する、及び、入力無線信号に対応する出力無線信号を送信するように構成される無線信号中継器(wireless signal repeater)を含む。照明器具はさらに、空間を監視する、及び、空間が占有されているかどうかを示す占有検出情報を出力するように構成される占有センサを含む。無線信号中継器は、占有検出情報に基づいて動作するように構成される。
【0005】
[0004] 別の例示的な実施形態において、照明器具は、照明光を提供する光源を含む。照明器具はさらに、入力無線信号を受信する、及び、入力無線信号に対応する出力無線信号を送信するように構成される無線信号中継器を含む。光源及び無線信号中継器は、照明器具の外部にある占有センサからの占有検出情報に基づいて動作するように構成される。占有検出情報は、占有センサによって監視される空間が占有されているかどうかを示す。
【0006】
[0005] 別の例示的な実施形態において、無線ネットワークのカバレッジを拡張する方法は、照明器具の無線信号中継器によって、入力無線信号を受信することと、無線信号中継器によって、占有センサからの占有検出情報が占有センサによって監視される空間が占有されていることを示す場合、第1の出力レベルで出力無線信号を送信することとを含む。出力無線信号は、入力パワー信号に対応する。当該方法はさらに、占有センサからの占有検出情報が空間が占有されていないことを示す場合、第1の出力レベルよりも小さい第2の出力レベルで出力無線信号を送信することを含む。
【0007】
[0006] これらの及び他の態様、目的、特徴及び実施形態は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
[0007] ここで、必ずしも縮尺通りではない、添付の図を参照する。
【
図1】[0008]
図1は、例示的な実施形態による組み込まれた占有センサ及び無線信号中継器を備える照明器具を示す。
【
図2】[0009]
図2は、例示的な実施形態による
図1の無線信号中継器のブロック図を示す。
【
図3】[0010]
図3は、例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システムを示す。
【
図4】[0011]
図4は、例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システムを示す。
【
図5】[0012]
図5は、別の例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0013] 図面は、例示的な実施形態のみを示しており、したがって、範囲を限定するものと考えられるべきではない。図面に示される要素及び特徴は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、例示的な実施形態の原理を明確に例示することに重点が置かれている。さらに、特定の寸法又は配置は、そのような原理を視覚的に伝えるのに役立つように誇張されている場合がある。図面において、異なる図の間の同様の参照数字は、類似又は対応するが、必ずしも同一ではない要素を示す。
【0010】
[0014] 以下の段落において、例示的な実施形態が、例として、図を参照してさらに詳細に説明される。説明において、よく知られたコンポーネント、方法、及び/又は処理技術は、省略されるか、又は簡単に述べられる。さらに、例示的な実施形態の様々な特徴への参照は、すべての実施形態が参照された特徴を含まなければならないことを示唆するものではない。
【0011】
[0015] いくつかの例示的な実施形態では、Wi-Fiネットワークカバレッジ等の無線ネットワークカバレッジは、空間が占有されているかどうかに応じて、及び場合によっては占有のレベルに基づいて、無線信号中継器の信号中継動作(signal repeating operation)を動的に制御することにより最適化されてもよい。例えば、所与の空間に占有者が検出されない場合、無線信号中継器による信号中継動作は、無線信号中継器へのパワーをオフすることにより、又は送信される信号の信号出力レベルを調整することによりオフされてもよい。通常の出力レベルでの無線ネットワーク信号の送信を、空間が1人以上の占有者によって占有されている時に限定することにより、不要な帯域幅の割り当てのみならず、ネットワークセキュリティリスクへの曝露が、低減されることができる。
【0012】
[0016] ここで、図に目を向け、例示的な実施形態が述べられる。
図1は、例示的な実施形態による組み込まれた占有センサ102及び無線信号中継器104を備える照明器具100を示す。照明器具100は、埋め込み照明器具(recessed luminaire)、吊り下げ型照明器具(suspended luminaire)、又は別のタイプの照明器具であってもよい。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100は、光源106(例えば、LED光源)、センサ102、及び無線信号中継器104を含む。照明器具100はまた、電源108を含んでもよい。
【0013】
[0017] いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100は、占有センサ102が空間が占有されているかどうかを判断することができるように空間に配置されてもよい。占有センサ102は、空間が占有されているかどうかを示す占有検出情報を出力してもよい。例えば、占有検出情報は、占有センサ102によって監視される空間が占有されていることを示してもよい。代替的又は追加的に、占有検出情報は、占有センサ102によって監視される空間が占有されていないことを示してもよい。また、占有検出情報は、空間の占有者の数を示してもよい。例示するために、占有センサ102は、プロセッサ(例えば、マイクロコントローラ)、コントローラ(例えば、マイクロコントローラ)、又は、占有センサ102によって受信又は捕捉されるセンシング情報(例えば、信号、画像、音等)を処理し、占有検出情報を出力し得る他の回路を含んでもよい。例えば、占有センサ102は、空間が占有されているかどうかを判断するためにセンシング情報を処理するためにメモリデバイスに記憶されるソフトウェアコードを実行してもよい。代替的に、照明器具100の別のコンポーネント又は回路が、占有センサ102からセンシング情報を受け、占有検出情報を生成してもよい。占有検出情報は、無線信号中継器104、電源108、及び/又は照明器具100の他のコンポーネントに提供されてもよい。
【0014】
[0018] いくつかの例示的な実施形態では、占有センサ102は、空間(例えば、部屋)が占有されているかどうかを検出することができるパッシブ赤外線(PIR)センサ、Bluetoooth Low Energy(BLE)センサ、超音波センサ、カメラセンサ等のうちの1つ以上を含んでもよい。例えば、動きは、1人以上の占有者のインディケーションと見なされてもよく、占有センサ102は、占有センサ102のセンシングエリア内の動きを感知し得る動きセンサを含んでもよい。占有センサ102は、典型的な居間、寝室、オフィス、屋外空間(例えば、パティオ)等の空間内の動きを感知することができてもよい。
【0015】
[0019] いくつかの例示的な実施形態では、占有センサ102は、典型的な動きセンサの代わりに、又はそれに加えて、Bluetooth及び/又は他の無線信号を検出してもよい。例えば、Bluetoooth及び/又は他の無線信号は、1人以上の占有者のインディケーションと見なされてもよい。例示するために、占有センサ102は、無線(無線周波数(radiofrequency))信号受信機を含んでもよく、センサ102は、Bluetooth信号及び/又は他の無線信号が無線信号受信機によって特定の出力レベル以上で受信されるかどうかに基づいて、空間が占有されているかどうかを判断してもよい。例えば、占有センサ102は、占有センサ102が1つ以上のモバイルデバイス(例えば、携帯電話)からの1つ以上のBLE信号を検出するかどうかに基づいて、空間が占有されているかどうかを判断してもよい。また、占有センサ102は、異なるソースから受けるBLE信号に基づいて、空間内の占有者の数を決定又は推定し、占有者の数を含む占有検出情報を、例えば、無線信号中継器104に提供してもよい。
【0016】
[0020] いくつかの例示的な実施形態では、動き及び/又はBLE信号を検出する代わりに、又はそれに加えて、占有センサ102は、空間が占有されているかどうかを判断するために音を検出してもよい。例示するために、占有センサ102は、1つ以上のマイクロフォンを含んでもよく、マイクロフォンによって受ける音が人間の声に対応するかどうかを判断するために1つ以上のマイクロフォンからの音声信号を処理してもよい。占有センサ102は、人間の声等を含む様々な音を検出してもよく、当該音のサウンドレベル、パターン、周波数等に基づいて空間が1人以上の人によって占有されているかどうかを判断してもよい。また、占有センサ102は、1つ以上のマイクによって拾われる音に基づいて空間内の占有者の数を決定又は推定し、占有者の数を含む占有検出情報を、例えば、無線信号中継器104に提供してもよい。
【0017】
[0021] いくつかの例示的な実施形態では、占有センサ102は、他の占有者検出手段の代わりに、又はそれに加えて、空間の画像を捕捉するカメラを含んでもよい。占有センサ102は、1人以上の人が空間に存在するかどうかを判断するためにカメラによって捕捉される画像を処理してもよい。例えば、占有センサ102は、カメラによって捕捉される1つ以上の静止画像又はビデオ画像中の人を識別するために画像処理ソフトウェアを実行してもよい。例示するために、占有センサ102は、顔の特徴に基づいて人を識別するために画像解析を実行してもよい。また、占有センサ102は、1つ以上の画像に基づいて空間内の占有者の数を決定又は推定し、占有者の数を含む占有検出情報を、例えば、無線信号中継器104に提供してもよい。
【0018】
[0022] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、入力無線(無線周波数)信号を受信し、無線信号中継器104によって受信される入力無線信号の出力レベルよりも高い出力レベルで出力無線(無線周波数)信号を送信することによって無線ネットワークカバレッジを増加させてもよい。無線信号中継器104によって送信される出力無線信号は、本開示の恩恵を受けて当業者によって容易に理解され得るように、受信された無線信号に対応する。例示するために、出力無線信号は、入力無線信号の増幅されたバージョンであってもよい。例えば、無線信号中継器104は、Wi-Fiネットワーク中継器であってもよい。
【0019】
[0023] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、ネットワークデバイス(例えば、無線ルータデバイス又はアクセスポイントデバイス)から無線信号を受信し、受信された無線信号に対応する出力無線信号をより高い出力レベルで送信してもよい。例えば、無線信号中継器104は、無線ルータから入力無線信号を受信し、出力無線信号をデスクトップ、ラップトップ、テーブル、携帯電話等のユーザデバイスに送信してもよい。また、無線信号中継器104は、ユーザデバイスからの無線信号を受信し、対応する無線信号を、例えば、より高い出力レベルで、ネットワークデバイスに送信してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、1つ以上のWi-Fi規格(例えば、IEEE 802.11b/g/n/ac)等の1つ以上の無線規格に準拠した無線信号を送信及び受信してもよい。
【0020】
[0024] いくつかの例示的な実施形態では、電源108は、入力パワー(例えば、AC又はDCパワー)を受け、センサ102、無線信号中継器104、及び光源108に出力パワー(例えば、DCパワー)を供給してもよい。例えば、電源108は、センサ102、無線信号中継器104、及び光源108に結合される別個のパワーアウトプットを介してセンサ102、無線信号中継器104、及び光源108にパワーを供給するマルチチャネル電源であってもよい。電源108は、異なる電圧レベルでセンサ102、無線信号中継器104、及び光源108にパワーを供給してもよい。例えば、電源108は、光源106と互換性のある電圧レベルで、かつ電源108によってセンサ102及び中継器104に供給される電圧レベルとは異なる電圧レベルで光源106(例えば、LED光源)にパワーを供給するLEDドライバを含んでもよい。代替的に、電源108は、光源106だけでなく、センサ102及び無線信号中継器104にも結合される単一のパワーアウトプットを有してもよい。例えば、センサ102、無線信号中継器104、及び光源106のうちの1つ以上は、電源108から受けるパワーから所望の出力レベルで電力を生成するための回路(例えば、電圧レギュレータ)を含んでもよい。さらに他の代替的な実施形態では、外部回路は、電源108からパワーを受け、センサ102及び無線信号中継器104と互換性のある電圧レベルで出力パワーを生成してもよい。
【0021】
[0025] いくつかの例示的な実施形態では、電源108は、電気的接続110(例えば、1つ以上の電気ワイヤ)を介して占有センサ102から占有検出情報を受けてもよい。電源108は、占有検出情報に基づいて電源108によって無線信号中継器104及び/又は光源106に供給されるパワーを制御してもよい。例えば、電源108は、占有センサ102によって監視される空間に占有者が検出されないことを示す占有検出情報に応答して無線信号中継器104及び光源106の一方又は両方に供給されるパワーをオフしてもよい。電源108は、空間が占有されていないことを示すインディケーションを受けると直ちにパワーをオフしてもよい。代替的に、電源108は、占有者が検出されないという占有検出情報によるインディケーションに続く待ち時間(例えば、5分)後にパワーをオフしてもよい。電源108によって無線信号中継器104に供給されるパワーがオフされると、無線信号中継器104は、電源オフされてもよく、及び/又はユーザデバイスへの無線信号の送信を停止してもよい。また、光源106は、電源108によって光源106に供給されるパワーがオフされると光の放射を停止してもよい。
【0022】
[0026] いくつかの代替的な実施形態では、無線信号中継器104及び/又は光源106に供給されるパワーをオフする代わりに、電源108は、占有センサ102によって監視される空間に占有者が検出されないことを示す占有センサ102からの占有検出情報に応答してパワーを減少させてもよい。電源108は、占有者が検出されないことを示す占有検出情報によるインディケーションに応じて直ちにパワーを減少させてもよい。代替的に、電源108は、占有者が検出されないという占有検出情報によるインディケーションに続く待ち時間後にパワーを減少させてもよい。電源108からの減少されたパワーに応答して、無線信号中継器104は、無線信号中継器104によって送信される無線信号の出力レベルを減少させてもよい。代替的又は追加的に、電源108からの減少されたパワーの結果として、光源106によって供給される光は減光されてもよい。
【0023】
[0027] いくつかの例示的な実施形態では、電源108によって無線信号中継器104及び光源106の一方又は両方に供給される電力がオフである場合、電源108は、空間内の1人以上の占有者の検出を示す占有検出情報に応答してパワーをオンしてもよい。電源108によって供給されるパワーが以前に減少されていた場合、電源108は、空間内の1人以上の占有者の検出を示す占有検出情報に応答して減少されたパワーから通常の動作出力レベルにパワーを増加させてもよい。
【0024】
[0028] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、占有センサ102から無線信号中継器104に提供される占有検出情報に基づいて動作してもよい。例えば、無線信号中継器104は、電気的接続112(例えば、1つ以上の電気ワイヤ)を介して占有センサ102から占有検出情報を受けてもよい。例示するために、電源108は、占有検出情報が占有センサ102によって監視される空間が占有されていることを示すか否かにかかわらず、無線信号中継器104にパワーを供給してもよく、無線信号中継器104は、占有検出情報に基づいて動作してもよい。
【0025】
[0029] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、ネットワークデバイス(例えば、無線ルータデバイス、アクセスポイントデバイス等)から無線信号を受信し、受信された無線信号の出力レベルより高い通常の出力レベルで出力無線信号を送信してもよい。上述したように、無線信号中継器104によって送信される出力無線信号は、受信された無線信号に対応する。無線信号中継器104は、占有センサ102によって監視される空間に1人以上の占有者が検出されることを示す占有センサ102からの占有検出情報に応答して通常の動作出力レベルで出力無線信号をユーザデバイスに送信してもよい。例えば、無線信号中継器104は、占有センサ102によって監視される空間が占有されていることを示す占有検出情報に応答して比較的低い出力レベルから通常の動作出力レベルに無線信号中継器104によって送信される無線信号の出力レベルを増加させてもよい。占有検出情報が占有者の検出/存在を示す前に無線信号中継器104が無線信号を送信していなかった場合、無線信号中継器104は、空間が占有されていることを示す占有検出情報に応答して通常の動作出力レベルで無線信号の送信を開始してもよい。
【0026】
[0030] いくつかの例示的な実施形態では、占有センサ102による占有者が検出されないことを示す占有検出情報に応答して、無線信号中継器104は、比較的低い出力レベルでユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。例示するために、無線信号中継器104は、ユーザデバイスが送信された無線信号を成功裏に受信することができないような低い出力レベルでユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。代替的に、無線信号中継器104は、無線信号中継器104の近くにある(例えば、5フィート以内、10フィート以内等)ユーザデバイスのみが送信された無線信号を成功裏に受信することができるような低出力レベルでユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。無線信号中継器104の1つ以上の出力増幅器の増幅利得は、無線信号中継器104によって送信される無線信号の出力レベルを減少させるように制御されてもよい。無線信号中継器104は、占有センサ102によって監視される空間が占有されていないというセンサ102によるインディケーション後直ちに、又はそれに続く待ち時間を待った後に低い出力レベルで無線信号を送信してもよい。
【0027】
[0031] いくつかの例示的な実施形態では、低い出力レベルで無線信号を送信する代わりに、無線信号中継器104は、センサ102によって監視される空間が占有されていない(すなわち、占有センサ102によって占有者が検出されない)ことを示す無線信号中継器104に提供される占有検出情報に応答してユーザデバイスへの無線信号の送信を無効(disable)にしてもよい。例えば、無線信号中継器104は、空間が占有されていないことを占有検出情報が示した後直ちに、又はその後の待ち時間に続いて無線信号の送信を無効にしてもよい。その後、無線信号中継器104は、センサ102によって監視される空間が占有されていることを示すセンサ102からの占有検出情報に応答してユーザデバイスへの無線信号の送信を開始してもよい。
【0028】
[0032] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、空いている又は比較的混雑していないチャネルを識別するために無線信号チャネルをスキャンすることができる。例えば、監視される空間が占有されていることを示すセンサ102からの占有検出情報に応じて、無線信号中継器104は、空きチャネル又は比較的混雑していないチャネルを識別するために無線信号チャネル(例えば、Wi-Fiチャネル)をスキャンしてもよく、ラップトップ、タブレット、携帯電話等のユーザデバイスに無線信号を送信するために空きチャネル又は比較的混雑していないチャネルのうちの1つ以上を使用してもよい。
【0029】
[0033] いくつかの例示的な実施形態では、監視された空間に複数の占有者が存在することを示す占有検出情報に応答して、無線信号中継器104は、異なるチャネルを使用して異なるユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。監視された空間内の占有者の数を示す占有検出情報に応答して、無線信号中継器104は、異なるチャネルを用いて異なるユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。複数の占有者の存在又は占有者の数は、センサ情報を提供する占有センサ102の複数のセンサ要素を使用すること、異なるソースからのBLE信号を識別すること、画像解析、音声解析、及び/又は本開示の恩恵を受けて当業者によって考えられ得る他の手段を含む多くの方法で占有センサ102によって決定又は推定されてもよい。
【0030】
[0034] いくつかの例示的な実施形態では、1つ以上のユーザプロファイルが、照明器具100に記憶されてもよい。例えば、ユーザプロファイルは、照明器具100の占有センサ102及び/又は無線信号中継器104が受信するBLE信号中のBLEシグネチャと比較されることができるBLEシグネチャを含んでもよい。BLEシグネチャは、例えば、特定の人に関連するユーザデバイスのデバイスIDを含んでもよい。例示するために、占有センサ102は、受信されたBLE信号中のBLEシグネチャが照明器具100(例えば、照明器具100のメモリデバイス)に記憶されるユーザプロファイル中のBLEシグネチャとマッチする場合にのみ、BLE信号に基づいて、占有者が検出されることを示してもよい。代替的に、占有センサ102は、受信されたBLE信号中のBLEシグネチャが、照明器具100(例えば、照明器具100のメモリデバイス)に記憶されるユーザプロファイル中のBLEシグネチャとマッチする場合、占有者が検出されることを示さなくてもよい。
【0031】
[0035] いくつかの代替的な実施形態では、占有センサ102は、BLEシグネチャとは独立して、動き、BLE信号、音、画像解析等に基づいて占有を検出してもよい。例えば、無線信号中継器104は、占有センサ102又は照明器具100の別のレシーバによって受信されるBLE信号中のBLEシグネチャが、照明器具100に記憶されるユーザプロファイル中のBLEシグネチャとマッチするかどうかに基づいて無線ネットワークを拡張するかどうかを決定してもよい。
【0032】
[0036] いくつかの例示的な実施形態では、ユーザプロファイルは、1人以上のユーザに関連する顔の特徴及び/又は他の識別情報を含んでもよい。例えば、占有センサ102によって捕捉される1つ以上の画像は、画像中の人がユーザプロファイルに関連するかどうかを判断するために占有センサ102又は照明器具100の別のコンポーネントによって分析されてもよい。占有センサ102は、画像中の人がユーザプロファイルに関連する場合、占有者が検出されることを示してもよい。占有センサ102は、画像中の人がユーザプロファイルに関連する場合、占有者が検出されることを示さなくてもよい。
【0033】
[0037] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、照明器具100に記憶されるユーザプロファイルに関連するユーザデバイスのみが拡張されたネットワークを使用することができるように、無線ネットワークカバレッジを拡張してもよい。例えば、ユーザプロファイルは、ネットワーク又は別の識別情報を含む情報を含んでもよく、無線信号中継器104は、特定の識別情報に関連した出力無線信号を送信してもよい。代替的に、無線信号中継器104は、記憶されたユーザプロファイルに関連する1つのユーザデバイスが検出される場合、無線ネットワークカバレッジをすべてのユーザデバイスに拡張してもよい。
【0034】
[0038] いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100に記憶されるあるユーザプロファイルは、帯域幅情報(例えば、データレート等)を含んでもよい。例えば、異なるユーザは、ユーザプロファイルにおいて異なる帯域幅を割り当てられてもよい。例示するために、無線信号中継器104は、記憶されたユーザプロファイル内のデータレート割り当て及び/又はデータレート優先度情報に基づいて、あるユーザデバイスに関連した無線信号を他のデバイスよりも高いデータレートで送信してもよい。
【0035】
[0039] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、特定の期間に通常の出力レベル(すなわち、入力無線信号の出力レベルよりも高い)で出力無線信号を送信することによって無線ネットワークカバレッジを拡張するように構成されてもよい。例示するために、無線信号中継器104は、占有センサ102によって占有者が検出されても、特定の期間(例えば、午前8時から午後5時まで)以外は無線ネットワークカバレッジを拡張しなくてもよい。例えば、無線信号中継器104は、1人以上の占有者が検出されるか否かにかかわらず、特定の期間に無線ネットワークカバレッジを拡張するように構成されてもよい。代替的に、無線信号中継器104は、1人以上の占有者が検出される場合にのみ、特定の期間に無線ネットワークカバレッジを拡張するように構成されてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、無線信号中継器104は、占有者が検出されても、特定の期間に無線ネットワークカバレッジを拡張しないように構成されてもよい。
【0036】
[0040] 監視された空間が占有されていない場合に低出力でユーザデバイスに無線信号を送信することによって、及び/又はユーザデバイスへの無線信号の送信を無効にすることによって、信号干渉が低減され得、無線ネットワークの他のユーザデバイスのために帯域幅の可用性が増加され得る。無線信号中継器104が、居間、寝室、オフィス空間等の限られた空間に無線ネットワークカバレッジを拡大するために使用される場合、無線信号中継器104は、複数の部屋又は大部屋等の大きなエリアにネットワークカバレッジを拡張することを意図している典型的な無線信号中継器よりも、比較的低い通常動作出力でユーザデバイスに信号を送信することができる。
【0037】
[0041] いくつかの代替的な実施形態では、照明器具100は、本開示の範囲から逸脱することなく、2つ以上の占有センサ102及び/又は2つ以上の無線信号中継器104を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100は、本開示の範囲から逸脱することなく、図示されていないコンポーネントを含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100の1つ以上のコンポーネントは、単一のコンポーネントに統合されてもよい。例えば、センサ102及び中継器104は、単一のコンポーネントに統合されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具100は、照明器具100の異なるコンポーネントにパワーを供給し得る2つ以上の電源を含んでもよい。
【0038】
[0042]
図2は、例示的な実施形態による
図1の無線信号中継器104のブロック図を示す。
図1及び2を参照すると、いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器104は、受信回路202、処理回路204、及び送信回路206を含んでもよい。無線信号中継器104はまた、コントローラ回路208及び任意にトランシーバ210を含んでもよい。処理回路204及びコントローラ回路208は各々、マイクロプロセッサ及び/又はマイクロコントローラ、メモリデバイス等を含んでもよく、本明細書で述べられる動作の一部を実施するためのソフトウェアコードを実行してもよい。
【0039】
[0043] いくつかの例示的な実施形態では、受信回路202は、ルータ、アクセスポイント等のネットワークデバイスから無線信号を受信する1つ以上の無線信号受信機を含んでもよい。また、受信回路202は、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、携帯電話等のユーザデバイスから無線信号を受信する1つ以上の無線信号受信機を含んでもよい。受信回路202は、無線信号中継器104による無線信号の成功裏の受信(successful reception)を可能にする1つ以上のアンテナ及び他のコンポーネントを含んでもよい。無線信号を受信した後、受信回路202は、受信信号を処理回路204に提供してもよい。
【0040】
[0044] いくつかの例示的な実施形態では、処理回路204は、受信回路202から提供される受信信号を処理(例えば、フィルタリング、周波数変更等)し、出力信号を送信回路206に提供してもよい。送信回路206は、ユーザデバイス及びネットワークデバイスに無線信号を送信する1つ以上の送信機を含んでもよく、ここで、送信される無線信号は、本開示の恩恵を受けて当業者によって容易に理解され得るように、受信回路202によって受信された無線信号に対応する。
【0041】
[0045] いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ回路208は、受信回路202及び/又は送信回路206の動作を制御してもよい。例示するために、コントローラ回路208は、占有者が検出されないことを示す占有検出情報に応答して送信回路206が低出力レベルで無線信号を送信するように送信回路206を制御してもよい。例えば、コントローラデバイス208は、送信回路208によって送信される無線信号の出力レベルを制御するために占有検出情報に基づいて送信回路208の1つ以上の出力増幅器の利得を制御してもよい。また、コントローラ回路208は、占有者が検出されることを示す占有検出情報に応答して送信回路206が通常の動作出力レベルで無線信号を送信するように送信回路206を制御してもよい。
【0042】
[0046] いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ回路208は、無線信号の送信をオン及びオフするために占有検出情報に基づいて送信回路206を制御してもよい。例えば、コントローラ回路208は、無線信号の送信をオン及びオフするために送信回路208の1つ以上の出力増幅器の利得を制御してもよい。別の例として、コントローラ回路208は、無線信号の送信をオン及びオフするために送信回路208又は送信回路208の一部に供給されるパワーを制御してもよい。
【0043】
[0047] いくつかの例示的な実施形態では、占有検出情報は、無線信号中継器104のセンサ信号インプットを介してコントローラ回路208に提供されてもよい。例えば、センサ信号インプットは、占有センサ102に電気的に結合されてもよい。代替的又は追加的に、コントローラ回路208は、例えば、トランシーバ210を含む無線信号中継器104の実施形態では、トランシーバ210から占有検出情報を受けてもよい。例えば、トランシーバ210は、照明器具100の外部にある占有センサから占有検出情報を無線で受信してもよい。
【0044】
[0048] いくつかの例示的な実施形態では、コントローラ回路208は、受信回路202及び/又はトランシーバ210を介して受信される信号を処理することにより空き及び/又は比較的混雑していないネットワークチャネルをスキャンしてもよい。例えば、監視された空間が占有されていることを示すセンサ102からの占有検出情報に応じて、コントローラ回路208は、空き及び/又は比較的混雑していないネットワークチャネル(例えば、Wi-Fiネットワークチャネル)を識別するために受信回路202及び/又はトランシーバ210を介して受信される信号を処理してもよい。空き及び/又は比較的混雑していないチャネルを識別すると、コントローラ回路208は、識別された空き及び/又は比較的混雑していないチャネルにおいてユーザデバイスに無線信号を送信するように送信回路206を制御してもよい。
【0045】
[0049] いくつかの代替的な実施形態では、無線信号中継器104は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図2に示されたコンポーネントよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでもよい。いくつかの代替的な実施形態では、無線信号中継器104のいくつかのコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく、単一のコンポーネントに統合されてもよい。例えば、受信回路202及び送信回路206は、トランシーバに統合されてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、無線信号中継器104は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図2に示されたコンポーネントとは異なるコンポーネントを用いて実装されてもよい。
【0046】
[0050]
図3は、例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システム(sensor-based lighting and repeater system)300を示す。
図1~3を参照して、いくつかの例示的な実施形態では、システム300は、ネットワークデバイス302(例えば、無線ルータ又はアクセスポイント)を含む建物304に設置される。例えば、建物304は、それぞれの照明器具314、316、318、及び320を含む部屋306、308、310、及び312を含む複数の部屋を含んでもよい。例えば、照明器具314~320は各々、
図1の照明器具100に対応してもよく、したがって、無線信号中継器104を含んでもよい。
【0047】
[0051] いくつかの例示的な実施形態では、各照明器具314~320は、ネットワークデバイス302によって送信される無線信号のネットワークカバレッジを拡張してもよい。例えば、ネットワークデバイス302は、照明器具314~320とは異なる部屋に配置されてもよく、ネットワークデバイス302によって送信される無線信号は、部屋306~312の一部のすべてのエリアに適切なネットワークカバレッジを提供するには弱すぎてもよい。例示するために、ネットワークデバイス302によって送信される無線信号は、破線328で囲まれたエリア内で最も強いネットワークカバレッジを提供してもよく、破線328と点線330との間のエリア内で中位の(medium)ネットワークカバレッジを提供してもよく、点線330と実線332との間のエリア内で弱いネットワークカバレッジを提供してもよい。
【0048】
[0052] いくつかの例示的な実施形態では、各照明器具314~320の無線信号中継器104は、それぞれの部屋が占有されていない場合、比較的低い出力レベルでユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。例えば、照明器具314の占有センサ102からの占有検出情報が、部屋306が占有されていないことを示す場合、照明器具314の無線信号中継器104は、比較的低い出力レベルで無線信号を送信してもよい。例示するために、部屋306が占有されていない場合、照明器具314の無線信号中継器104によって送信される低出力無線信号によって提供されるネットワークカバレッジは、一般的に点線円322に限定されてもよい。
【0049】
[0053] いくつかの例示的な実施形態では、各照明器具314~320の無線信号中継器104は、それぞれの占有センサ102からの占有検出情報によって示されるように、それぞれの部屋が占有されている場合、通常の動作出力レベルでユーザデバイスに無線信号を送信してもよい。例えば、照明器具314の占有センサ102からの占有検出情報が部屋306が占有されていることを示す場合、照明器具314の無線信号中継器104は、部屋306内のユーザデバイスが照明器具314の無線信号中継器104を介してネットワークデバイス302と無線で通信することを可能にする通常の動作出力レベルで無線信号を送信してもよい。例えば、照明器具314の無線信号中継器104によって送信される無線信号によって提供される最も強いネットワークカバレッジは、破線円324に限定されてもよく、これらの無線信号によって提供されるネットワークカバレッジは、点線円326の外側では弱いものであってもよい。
【0050】
[0054] いくつかの例示的な実施形態では、他の照明器具316~320は、それぞれの部屋/エリアが占有されているかどうかに基づいてネットワークデバイス302によって送信される無線信号のネットワークカバレッジを拡張するために照明器具314と同様に動作する。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具314~320の一部は、無線メッシュネットワーク内のノードであってもよい。例示するために、照明器具314~320は、ネットワークデバイス302から、照明器具314~320のうちの別の照明器具から、及び/又はユーザデバイス(例えば、ラップトップ、携帯電話等のユーザデバイス334)から無線信号を受信し、出力無線信号をより高い出力で照明器具314~320のうちの別の照明器具に送信してもよい。例えば、照明器具316は、照明器具314から入力無線信号を受信し、当該照明器具316の占有センサ102によって1人以上の占有者が検出される場合、該入力無線信号から生成される出力無線信号をより高い出力で送信してもよい。照明器具316によって送信される出力無線信号は、照明器具318によって受信されてもよく、照明器具318は、当該照明器具318の占有センサ102によって1人以上の占有者が検出される場合、受信された信号から生成されるそれぞれの無線出力信号を送信してもよい。
【0051】
[0055] いくつかの例示的な実施形態では、照明器具314~320のうちの1つ以上は、
図1に関して述べられたのと同様に、それぞれの照明器具314~320に記憶されるユーザプロファイルに基づいて特定のユーザデバイス(例えば、ユーザデバイス334)に帯域幅を割り当ててもよい。いくつかの例示的な実施形態では、照明器具314~320のうちの1つ以上は、それぞれの無線信号中継器104を介してネットワークアクセスを制御してもよい。例えば、照明器具314~320のそれぞれの無線信号中継器104は、あるネットワークアドレス及び/又はインターネットアドレスからのアクセス及び/又はそれらへのアクセスをブロックするように構成されてもよい。また、照明器具314~320のうちの1つ以上の照明器具の無線信号中継器104は、照明器具314~320のうちのそれぞれの1つ以上の照明器具の占有センサ102による占有検出に基づいてネットワーク内のルーティング(例えば、ユーザデバイスから別のユーザデバイス、プリンタ等へのルーティング)を制御してもよい。例えば、照明器具314の無線信号中継器104は、部屋306内に1人以上の占有者が検出される場合、ユーザデバイス334(例えば、ラップトップ)とユーザデバイス336(例えば、プリンタ)との間で無線信号をルーティングしてもよい。一般に、照明器具314~320のうちの1つ以上の照明器具の無線信号中継器104は、1人以上の占有者がそれぞれの監視空間で検出されるかどうかに基づいて動作するネットワークルータ(例えば、Wi-Fiルータ)として動作してもよい。
【0052】
[0056] 照明器具314~320は、建物304にわたり分散されているので、照明器具314~320の個々の無線信号中継器は、ネットワークカバレッジをそれぞれのエリアに拡張するために十分に高い出力レベルで無線信号を送信することができる。それぞれの部屋/エリアが占有されているかどうかに基づいて無線信号の送信を制御することにより、照明器具314~320の無線信号中継器は、ネットワーク輻輳及び干渉のリスクを減らしながら、電力の無駄を回避することができる。さらに、ネットワークカバレッジを比較的小さなエリアに拡張することにより、ネットワークのセキュリティリスクは減らされることができる。
【0053】
[0057] いくつかの代替的な実施形態では、システム300は、本開示の範囲から逸脱することなく、図示されているよりも多い又は少ない照明器具を含んでもよい。いくつかの代替的な実施形態では、システム300のコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく、図示されたものとは異なる構成(configuration)で配置されてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、システム300のネットワークカバレッジエリアは、
図3に示されたものと異なってもよい。いくつかの代替的な実施形態では、システム300は、本開示の範囲から逸脱することなく、図示されたものとは異なるフロアプランの建物に配置されてもよい。
【0054】
[0058]
図4は、例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システム400を示す。いくつかの例示的な実施形態では、システム400は、照明器具402及び占有センサ404を含んでもよい。照明器具402は、無線信号中継器406、光源408(例えば、LED光源)、及び同じ又は別個のパワーアウトプットで無線信号中継器406及び光源408にパワーを供給し得る電源410を含んでもよい。例えば、電源410は、
図1の電源108に対応してもよく、上述したのと同様に動作してもよい。光源408は、
図1の光源106に対応してもよい。
【0055】
[0059] いくつかの例示的な実施形態では、占有センサ404は、
図1の占有センサ102に対応するスタンドアロンの占有センサであってもよい。代替的に、占有センサ404は、占有センサ102に対応してもよく、別の照明器具、壁に取り付けられたスイッチ、レセプタクル、非照明デバイス等の別のデバイスに組み込まれてもよい。占有センサ404は、占有検出情報を照明器具402に無線で送信してもよい。代替的に、占有センサ404は、有線電気的接続を介して照明器具402に結合されてもよく、占有検出情報を有線電気的接続を介して照明器具402に送信してもよい。占有検出情報は、占有センサ404によって監視される空間が占有されていることを示してもよい。代替的又は追加的に、占有検出情報は、占有センサ404によって監視される空間が占有されていないことを示してもよい。例えば、占有センサ404は、占有センサ404によって監視される空間内の1人以上の占有者の検出に応じて占有検出情報を照明器具402に送信してもよい。
【0056】
[0060] いくつかの例示的な実施形態では、照明器具402はまた、無線信号を介して占有センサ404から占有検出情報を受信する無線トランシーバを含んでもよい通信回路412を含んでもよい。通信回路412は、受信された占有検出情報を無線信号中継器406及び/又は電源410に提供してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、通信回路412は、光源408によって提供される照明を制御するために使用される照明制御コマンドを受ける等の照明制御通信に使用されてもよい。
【0057】
[0061] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器406は、
図1及び
図2の無線信号中継器104に対応してもよく、上述したのと同じ又は同様に動作してもよい。例示するために、無線信号中継器406は、通信回路412によって受信される占有検出情報が1人以上の占有者の検出を示すかどうかに応じて、比較的低い出力レベルで、又は通常の動作出力レベルで無線信号を送信してもよい。例えば、無線信号中継器406は、
図1~3に関して述べられたのと同様に、占有検出情報が占有者が検出されないことを示す場合、無線信号の送信を停止してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、占有検出情報が占有者が検出されないことを示す場合、又は監視される空間が占有されていないことを示す場合、無線信号中継器406の少なくとも一部に供給されるパワーは、電源410によって、又は無線信号中継器406によってオフされてもよい。
【0058】
[0062] いくつかの例示的な実施形態では、システム400は、オーバーラップしない又は部分的にオーバーラップする検出空間/エリア内の占有を検出する2つ以上の占有センサを含んでもよい。例えば、通信回路412は、複数のセンサから占有検出情報を受信し、それぞれの占有検出情報を無線信号中継器406に提供してもよい。代替的又は追加的に、システム400は、占有センサ404と同様に動作する複数の占有センサを含んでもよい。例示するために、異なる占有センサは、オーバーラップしない又は部分的にオーバーラップする検出空間/エリア内の占有を検出するように位置付けられてもよく、照明器具402にそれぞれの占有検出情報を提供してもよい。無線信号中継器406は、同様に複数の占有センサからの占有検出情報に基づいて動作してもよい。
【0059】
[0063] いくつかの例示的な実施形態では、センサベースの照明及び中継システム400は、
図3のシステム300において使用されてもよい。例えば、システム400は、システム300の照明器具の1つ以上に加えて、又はその代わりに使用されてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具402は、他のコンポーネントを含んでもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具402の1つ以上のコンポーネントは、単一のコンポーネントに統合されてもよい。例えば、通信回路412は、無線信号中継器406又は電源410に組み込まれてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具402のコンポーネントは、図示されているものとは異なる構成で結合されてもよい。
【0060】
[0064]
図5は、別の例示的な実施形態によるセンサベースの照明及び中継システム500を示す。いくつかの例示的な実施形態では、システム500は、照明器具502及び無線信号中継器504を含んでもよい。照明器具502は、占有センサ506、光源508(例えば、LED光源)、及び同じ又は別個のパワーアウトプットで占有センサ506及び光源508にパワーを供給し得る電源510を含んでもよい。例えば、電源510は、電源108に対応してもよく、光源508は、光源106に対応してもよく、占有センサ506は、
図1の占有センサ102に対応してもよい。
【0061】
[0065] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器504は、
図1及び
図2の無線信号中継器104に対応するスタンドアロンの無線信号中継器であってもよい。代替的に、無線信号中継器504は、別の照明器具、壁に取り付けられたスイッチ、レセプタクル、非照明デバイス等の別のデバイスに組み込まれる無線信号中継器であってもよい。無線信号中継器504は、照明器具502から占有検出情報を無線で受信してもよい。代替的に、無線信号中継器504は、有線電気的接続を介して照明器具502に結合されてもよく、有線電気的接続を介して照明器具502から占有検出情報を受信してもよい。占有検出情報は、占有センサ506によって監視される空間が占有されていることを示してもよい。代替的又は追加的に、占有検出情報は、占有センサ506によって監視される空間が占有されていないことを示してもよい。例えば、占有センサ506は、占有センサ506によって監視される空間内の1人以上の占有者の検出に応じて占有検出情報を照明器具502に送信してもよい。
【0062】
[0066] いくつかの例示的な実施形態では、無線信号中継器504は、
図1~4に関して述べられたのと同様に、占有検出情報に基づいて無線信号中継器504による無線信号の送信を制御してもよい。例示するために、無線信号中継器504は、照明器具502から受信される占有検出情報が1人以上の占有者の検出を示すかどうかに応じて、比較的低い出力レベルで、又は通常の動作出力レベルで無線信号を送信してもよい。例えば、無線信号中継器504は、照明器具502からの占有検出情報が占有者の検出を示さない場合、又は占有センサ506によって監視される空間が占有されていないことを示す場合、ユーザデバイスへの無線信号の送信を停止してもよい。
【0063】
[0067] いくつかの例示的な実施形態では、照明器具502は、占有センサ506からの占有検出情報を無線信号中継器504に無線で送信する無線トランシーバを含んでもよい通信回路512を含んでもよい。また、占有センサ506は、占有検出情報を電源510に提供してもよく、電源510は、占有者の検出に基づいて光源508に供給されるパワーを制御してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、通信回路512は、光源508によって提供される照明を制御するために使用される照明制御コマンドを受ける等の照明制御通信に使用されてもよい。
【0064】
[0068] いくつかの例示的な実施形態では、センサベースの照明及び中継システム500は、
図3のシステム300において使用されてもよい。例えば、システム500は、システム300の照明器具の1つ以上に加えて、又はその代わりに使用されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、システム500は、照明器具502からの占有検出情報に基づいて動作する追加の無線信号中継器を含んでもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具502は、他のコンポーネントを含んでもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具502の1つ以上のコンポーネントは、単一のコンポーネントに統合されてもよい。例えば、通信回路512は、占有センサ506又は電源510に組み込まれてもよい。いくつかの代替的な実施形態では、照明器具502のコンポーネントは、図示されているものとは異なる構成で結合されてもよい。
【0065】
[0069] 特定の実施形態が本明細書で詳細に述べられてきたが、その記述は例示のためのものである。本明細書で述べられる実施形態の特徴は代表的なものであり、代替的な実施形態では、特定の特徴、要素、及び/又はステップが追加又は省略されてもよい。さらに、本明細書で述べられる実施形態の態様に対する修正は、以下の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者であれば行うことができ、その範囲は、修正及び同等の構造を包含するように最も広い解釈が与えられるべきである。