(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】異なるタイプの停止位置で停止するときに車両を停止させる方法及び制御ユニット
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20231026BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/09 F
(21)【出願番号】P 2021542201
(86)(22)【出願日】2019-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2019052192
(87)【国際公開番号】W WO2020156649
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】512272672
【氏名又は名称】ボルボトラックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】フリース,ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ボーラ,テオドール
【審査官】宮本 礼子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-002957(JP,A)
【文献】特開2008-080896(JP,A)
【文献】特開2016-203974(JP,A)
【文献】特開2018-203016(JP,A)
【文献】特開2017-090968(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるタイプの停止位置(2,3,4)で停止するときに、制御ユニット(10)が車両(1)を停止させる方法であって、
前記制御ユニットが、前記車両が停止シーケンス中に停止しようとしているときに関連付けられた、特定の停止位置が高精度の停止を必要とするか、又は前記高精度の停止よりも低い精度の停止を使用することができるかを示す、前記車両の特定の停止位置に関する入力を受信するステップ(S1)と、
前記停止位置が高精度の停止を必要としていれば、前記制御ユニットが、前記特定の停止位置に関して
第1の適用停止精度レベルで車両が停止するように前記停止シーケンスを制御し、より低い精度を使用して停止できれば、前記制御ユニットが、
前記第1の適用停止精度レベルよりも低い
第2の適用停止精度レベルで車両が停止するように前記停止シーケンスを制御するステップ(S2)と、
を備えた方法。
【請求項2】
高精度の停止が必要であるか、又はより低い精度の停止を使用することができるかは、前記特定の停止位置を、既知の停止位置のリストからの2つ以上の所定の停止位置の1つとマッピングすることによって特定され、前記所定の停止位置のそれぞれは、高精度の停止、又はより低い精度を使用できる停止に関連付けられている、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つ以上の所定の停止位置のそれぞれは、交通信号(2)、道路交差点(4)、他の車両、搬出口やガレージ(3)などの固定物、前記車両の駐車場などの特定エリアのいずれか1つである、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記受信した入力は、前記特定の停止位置を識別する前記車両上のセンサ(12)からの情報を含み、及び/又は前記受信した入力は、交通状況管理又はサイト制御などの補助ユニット(20)からの情報を含む、
請求項1~3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記センサは、カメラ、
LIDAR及びRADARのいずれか1つである、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記受信した入力は、全地球測位システム(GNSS)からの情報などの前記車両の地理的な位置情報、及び/又は車両経路情報を含む、
請求項1~5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記第1及び/又は第2の適用停止精度レベルは、気象条件、道路条件、時間及び/又は日付、並びに前記車両の特性の少なくとも1つを補償する、少なくとも1つの補償パラメータを含む、
請求項1~6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つの方法のステップを実行するように構成された、車両(1)、望ましくは自律走行車両の制御ユニット(10)。
【請求項9】
請求項8に記載の制御ユニットを備えた車両(1)。
【請求項10】
前記車両が自律走行車両である、
請求項9に記載の車両。
【請求項11】
前記車両が、トラック、建設機械車両又はバスなどの商用車両である、
請求項9又は10に記載の車両。
【請求項12】
コンピュータ上で実行されるとき、請求項1~7のいずれか1つのステップを実行するプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム。
【請求項13】
コンピュータ上で実行されるとき、請求項1~7のいずれか1つのステップを実行するプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムを保持するコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なるタイプの停止位置で停止するときに、制御ユニットが車両を停止させる方法に関する。また、本発明は、制御ユニット、制御ユニットを備えた車両、コンピュータプログラム、及び/又はコンピュータ可読媒体に関する。
【0002】
本発明は、トラック、バス及び建設機械などの大型車両に適用することができる。大型車両に関して本発明を説明するが、本発明はこの特定車両に限らず、小型トラック、連結式ホーラ、掘削機、ホイールローダ、バックホーローダなどの他の車両にも使用することができる。
【背景技術】
【0003】
公共及び閉鎖された交通ネットワークにおける車両の自律走行は、今後数年間で重要性が増す可能性がある分野である。これには、トラックやバスなどの商用車両が含まれる。
【0004】
特定の期間及び/若しくは特定のタイプの走行状況の間、又は車両の全走行サイクルの間でさえも継続することができる自律走行中、自律走行車両は、一般的に、発進、旋回、加速、制動及び停止シーケンスなど、多くの異なる状況を体験している。これらの状況は、普通、車両の制御ユニットによって処理されている。これは、例えば、推進、制動及び操舵を制御する、いわゆる車両運動管理(VMM)ユニットであってもよい。制御ユニットは、車両が道路から逸脱することなく意図する道路をたどるように、車両を走行させることができる。この制御は、一般的に、道路を識別し、かつ外部の物体を識別するができる、車両のセンサからの入力を受信することによって行われる。一例として、センサは、LIDARセンサ、及び/又はRADARセンサであってもよい。周知のように、LIDARセンサは、レーザを使用して物体までの距離を測定し、RADARセンサは、電波を使用して物体までの距離を測定する。
【0005】
制御ユニットは、車両が停止位置で停止することを決定すると、車両が停止位置又はその近くで停止するように車両を制御する。車両を停止させるためには、制御ユニットは、車両が停止位置で停止するように、推進及び/又は制動、場合によっては操舵さえも制御する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のことを考慮すると、本発明の目的は、停止位置で車両をどのように停止させるかを改善する、方法、制御ユニット、及び/又は車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様によれば、この目的は、請求項1に記載の方法によって達成される。第2の態様によれば、この目的は、請求項8に記載の制御ユニットによって達成される。第3の態様によれば、この目的は、請求項9に記載の車両によって達成される。第4の態様によれば、この目的は、請求項12に記載のコンピュータプログラムによって達成される。第5の態様によれば、この目的は、請求項13に記載のコンピュータプログラムを保持するコンピュータ可読媒体によって達成される。本発明のさらなる利点及び有利な特徴は、以下の説明及び従属請求項に開示されている。
【0008】
その第1の態様によれば、この目的は、異なるタイプの停止位置で停止するときに、制御ユニットが車両を停止させる方法によって達成される。この方法は、
車両が停止シーケンス中に停止しようとしているときに関連付けられた、特定の停止位置が高精度の停止を必要とするか、又はより低い精度の停止を使用することができるかを示す、車両の特定の停止位置に関する入力を受信するステップと、
停止位置が高精度の停止を必要としていれば、制御ユニットが、特定の停止位置に関して第1の停止精度レベルで車両が停止するように停止シーケンスを制御し、より低い精度を使用して停止できれば、制御ユニットが、第1の精度レベルよりも低い第2の停止精度レベルで車両が停止するように停止シーケンスを制御するステップと、
を含んでいる。
【0009】
本明細書に開示されるような方法を提供することによって、車両は、高精度の停止又は低精度の停止のいずれかに関連して、それぞれ異なる精度レベルを持つ異なるタイプの停止位置で自動的に停止することができる。即ち、異なる精度レベルを適用することによって、そして可能であれば、より低い精度のレベルを適用することによって、車両における特定のコンポーネントの摩耗を低減することを実現できた。例えば、高精度のレベルで停止させると、例えば、車両のブレーキやクラッチなどの摩耗が大きくなるおそれがある。摩耗は、一般的に、大型トラック、バス、及び/又は建設機械車両などの大型車両にとって大きな問題である。従って、上記のことを考慮すると、本発明は、車両を自動停止させるときの高精度の停止の回数を減らすことによって、車両における特定のコンポーネントの耐用年数を延ばすことができるという認識に基づいている。また、本発明は、より低い精度レベルを使用すると、車両を停止させる時間を短縮できるという点で、自律走行の効率を改善することができる。
【0010】
オプションとして、高精度の停止が必要であるか、又はより低い精度の停止を使用することができるかは、特定の停止位置を、既知の停止位置のリストからの2つ以上の所定の停止位置の1つとマッピングすることによって特定することができる。ここで、所定の停止位置のそれぞれは、高精度の停止、又はより低い精度を使用できる停止に関連付けられている。さらなるオプションとして、2つ以上の所定の停止位置のそれぞれは、交通信号、道路交差点、他の車両、搬出口やガレージなどの固定物、車両の駐車場などの特定エリアのいずれか1つである。
【0011】
オプションとして、第1及び/又は第2の精度レベルは、精度レベルが特定の停止位置と重ならない/交差しないように設定することができる。さらなるオプションとして、第1及び/又は第2の精度レベルは、所定のタイプの停止位置について特定の停止位置の重なり/交差を可能にし、かつ他の所定のタイプの停止位置について特定の停止位置の重なり/交差を可能にしないように設定することができる。例えば、停止位置が駐車スペースである場合、所定の最大レベルまで停止位置を重ねることができる。これによって、適応性を向上させることができ、また、ガレージや搬出口の前で停止するときなど、停止位置と重ならないことが重要である状況における安全性を向上させることができる。
【0012】
オプションとして、受信した入力は、特定の停止位置を識別する車両上のセンサからの情報を含み、及び/又は受信した入力は、交通状況管理又はサイト制御などの補助ユニットからの情報を含んでいてもよい。交通状況管理は、車両の周囲の交通状況を解析して、交通状況に関連して車両をどのように制御するかに関する情報を車両に提供する、遠隔制御ユニットとして定義することができる。サイト制御は、制限区域などの特定のサイトの制御ユニットとして定義され、制限区域内の車両に情報及び/又は制御命令を提供することができる。制限区域は、港湾区域、建設区域、物流区域などであってもよい。さらなるオプションとして、車両のセンサは、カメラ、LIDAR及びRADARのいずれか1つであってもよい。
【0013】
オプションとして、受信した入力は、全地球測位システム(GNSS)からの情報など、車両の地理的な位置情報、及び/又は車両経路情報を含んでいてもよい。一例として、地理的な位置情報、及び/又は車両経路情報は、異なるタイプの停止位置に関連付けられていてもよい。これによって、この情報を受信することで、車両がどのタイプの停止位置に接近しているかを特定することができ、この情報を使用して、車両を高精度又は低精度のいずれかで停止させることができる。
【0014】
オプションとして、第1及び/又は第2の精度レベルは、気象条件、道路条件、時間及び/又は日付、並びに車両の特性の少なくとも1つを補償する、少なくとも1つの補償パラメータを含んでいてもよい。例えば、気象条件では、通常よりも高い精度レベルが必要となる可能性がある。氷雪などで滑りやすい道路条件では、精度レベルの調整が必要となる可能性もある。車両に大きな負荷がかかっているなどの車両の特性では、精度レベルの調整が必要となる可能性もある。従って、上記に基づく補正パラメータも追加することによって、停止シーケンスが改善されて、車両が期待通りに停止位置で停止する可能性を高くすることができる。
【0015】
その第2の態様によれば、この目的は、車両、望ましくは自律走行車両の制御ユニットによって達成される。この制御ユニットは、本発明の第1の態様の実施形態のいずれか1つの方法のステップを実行するように構成されている。第2の態様の利点は、本発明の第1の態様の利点と同様である。本発明の第2の態様のすべての実施形態は、本発明の第1の態様のすべての実施形態に適用可能であり、逆もまた同様であることにも留意されたい。
【0016】
その第3の態様によれば、この目的は、本発明の第2の態様の実施形態のいずれか1つによる制御ユニットを備えた車両によって達成される。第3の態様の利点は、本発明の第1及び第2の態様の利点と同様である。本発明の第3の態様のすべての実施形態は、本発明の第1及び第2の態様のすべての実施形態に適用可能であり、逆もまた同様であることにも留意されたい。望ましくは、車両は、自律走行車両である。自律走行車両は、人間の関与なしで、車両走行中の少なくとも限られた期間の間、推進、制動、及び場合によっては操舵を含む自律制御が行われる車両として定義される。オプションとして、自律走行車両は、少なくとも限られた期間の間、又は車両の全走行サイクルの間、推進、制動及び操舵が行われる完全な自律走行車両である。
【0017】
オプションとして、車両は、トラック、建設機械車両、又はバスなどの商用車両であってもよい。
【0018】
その第4の態様によれば、この目的は、コンピュータ上で実行されたときに、本発明の第1の態様の実施形態のいずれかのステップを実行する、プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムによって達成される。
【0019】
その第5の態様によれば、この目的は、コンピュータ上で実行されたときに、本発明の第1の態様の実施形態のいずれかのステップを実行する、プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムを保持するコンピュータ可読媒体によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
添付の図面を参照して、以下に、例として挙げられる本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0021】
【
図1】本発明の例示的な実施形態による、2つの異なるタイプの停止位置で停止しようとしている自律走行トラックを示している。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による方法のフローチャートを示している。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による、停止位置で停止しようとしている上からのトラックを示している。
【0022】
図面は、本発明の例示的な実施形態を図式的に示しており、従って、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。図示及び説明された実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されないことを理解されたい。本発明をより良く説明及び図示するため、図面のいくつかの詳細が強調されていることにも留意されたい。同様な参照符号は、特に明記されていない限り、説明の全体を通して同様な要素を指している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1及び2に関して、本発明による方法及び車両の例示的な実施形態が記載されている。
図1は、自律走行トラック1が、交通信号2又はガレージ3のいずれかで停止しようとしているときを示している。この例では、車両は大型トラックである。しかしながら、本発明は、このタイプの車両のみに限定されず、バス、建設機械などの他の車両もまた、本発明を有利に使用することができる。本発明は、これらの車両が停止シーケンス中により摩耗しやすいので、より大きくかつより重い車両に特に適している。
【0024】
自律走行トラック1は、停止シーケンス中にトラックが停止しようとするときに関連付けられた、トラック1の特定の停止位置に関する入力を受信するステップS1を実行するように構成された制御ユニット(図示せず)を備えている。ここでは、停止位置は、交通信号2又はガレージ3のいずれかである。また、入力は、特定の停止位置2又は3が、高精度の停止を必要とするか、又はより低い精度の停止を使用することができるかを示している。停止位置が交通信号2である場合、停止位置がガレージ3である場合と比較して、より低い精度レベルを使用することができる。従って、より低い精度レベルを交通信号2に使用することができ、より高い精度レベルをガレージ3に使用することができる。例えば、特定の停止位置に必要な精度レベルは、メートル、センチメートル、又はミリメートルに設定することができる。受信した停止位置に関する入力は、例えば、停止位置のタイプ、例えば、それは交通信号であるかガレージであるかに関する情報を含んでいてもよい。付加的に又は代替的に、受信した入力は、停止が高精度の停止か又は低精度の停止であるかなどに関する情報を含んでいてもよい。また、付加的に又は代替的に、受信した入力は、停止が1~2メートルの精度(低精度)を必要とするか、又は停止が5~10センチメートルの精度(高精度)を必要とするかなど、停止に必要な精度レベルに関する情報を含んでいてもよい。さらに、付加的又は代替的に、受信した入力は、トラック1の地理的な位置、及び/又は車両経路に関する情報を含んでいてもよく、これによって、この情報を使用して、使用中にトラック1がどのタイプの停止位置に接近しているかを特定することができる。
【0025】
この入力に基づいて、例えば、ガレージ3など、停止位置が高精度の停止を必要とすれば、制御ユニットが、自律走行トラック1が特定の停止位置に第1の停止精度レベルYで停止するように停止シーケンスを制御し、例えば、交通信号2など、停止により低い精度が使用できれば、制御ユニットが、自律走行トラック1が第1の精度レベルよりも低い第2の停止精度レベルXで停止するように停止シーケンスを制御する、第2のステップS2を実行するように構成されている。停止シーケンス中の現在の状態に応じて、精度レベルは、補正パラメータによって調整することができる。現在の状態は、例えば、悪い気象状況、道路が滑りやすいかどうか、トラックの積載量が多いかどうかなどとすることができる。
【0026】
本発明を提供することによって、自律走行トラック1は、可能であれば、より低い精度レベルで停止することができ、これによって、ブレーキやクラッチ(図示せず)など、車両におけるコンポーネントの不必要な摩耗を低減することができる。
【0027】
図3は、本発明の例示的な実施形態による、上方から見た自律走行トラック1の概略図を示している。トラック1は、道路区画に沿って自律走行しており、この例では道路交差点である、停止位置4で停止しようとしている。トラック1は、制御ユニット10を備えている。制御ユニット10は、この例ではトラック1の前部に取り付けられたLIDARセンサである、センサ12に通信可能に接続されていてもよい。本発明は、このタイプのセンサに限らず、停止位置を特定することができる任意のタイプのセンサを使用してもよいことを理解されたい。制御ユニット10はまた、この例では補助ユニット20からの情報を受信及び/又は送信するように構成された無線通信ユニットである、通信ユニット11に接続されていてもよい。補助ユニット20は、この例示的な実施形態では、交通関連情報をトラック1に無線送信するように構成された、遠隔地の制御ユニットであり、この情報は通信ユニット11によって受信される。一例として、無線通信は、3G、4G、5G、Wi-Fi、又は他の適切な送信技術によって行うことができる。
【0028】
例えば、補助ユニット20は、停止位置4に関する情報をトラック1に無線送信することができる。この情報は、道路交差点4が高精度の停止を必要とするか、又はより低い精度レベルを使用することができるかを示している。送信された情報は、例えば、必要とされる正確な精度レベルに関する情報を含んでいてもよい。代替的に又は付加的に、送信された情報は、停止位置のタイプに関する情報を含んでいてもよい。例えば、送信された情報は、停止位置が道路交差点4であることのみを示していてもよい。制御ユニット10は、この情報を使用して、これを所定の停止位置のリストと比較することができる。所定の停止位置のそれぞれは、特定の精度レベルに関連付けられていてもよい。従って、制御ユニット10は、停止が道路交差点であることを示す入力を受信し、、道路交差点に対応する所定の停止位置の1つに受信した情報をマッピングし、その後、トラック1が所定の停止位置に関連付けられた精度レベルで停止するようにトラック1を制御することができる。代替的に又は付加的に、センサ12を使用して、停止位置のタイプを特定するようにしてもよい。制御ユニット10は、望ましくは、トラック1に統合されることに留意されたい。しかしながら、停止シーケンスを制御する制御ユニット10は、その代わりに、トラック1から離れて配置され、トラック1に信号を送信してもよい。この信号を使用して、トラック1の制動及び推進の少なくとも一方を制御する。例えば、制御ユニット10は、補助ユニット20の一部であってもよい。制御ユニット10及び20のいずれか一方は、望ましくは、処理ユニット、及びオプションとしてメモリユニットを含んでいてもよい。制御ユニットは、望ましくはコンピュータプログラムを介して、一連のステップを実行するように構成された、電子デバイスとして定義することができる。
【0029】
本発明は、上述及び図示の実施形態に限定されないことを理解されたい。むしろ、当業者であれば、添付の特許請求の範囲内で、多くの変更及び修正がなされ得ることを認識するであろう。