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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】半導体構造及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20231026BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20231026BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20231026BHJP
   H10B 63/00 20230101ALI20231026BHJP
   H10B 63/10 20230101ALI20231026BHJP
【FI】
H01L21/88 R
H10B63/00
H10B63/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022539178
(86)(22)【出願日】2021-09-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(86)【国際出願番号】 CN2021121027
(87)【国際公開番号】W WO2023010674
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-06-24
(31)【優先権主張番号】202110881714.8
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】チアン ダーハン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジエ
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジュアンジュアン
(72)【発明者】
【氏名】バイ ジエ
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-168097(JP,A)
【文献】特開2010-034191(JP,A)
【文献】特開2013-197533(JP,A)
【文献】国際公開第2013/080247(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/123145(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 63/10
H10B 63/00
H01L 21/3205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造であって、
ドーピングイオンがドープされているドープ導電層と、
前記ドープ導電層上に位置する金属導電層と、
前記金属導電層上に位置する窒素含有誘電体層と、
前記ドープ導電層と前記金属導電層との間に位置し、前記ドープ導電層と前記金属導電層とを電気的に接続するように構成される第1窒化モリブデン層と、
前記金属導電層と前記窒素含有誘電体層との間に位置する第2窒化モリブデン層であって、前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合より大きい、第2窒化モリブデン層と、を含む、半導体構造。
【請求項2】
前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第1窒化モリブデン層の厚さは、前記第2窒化モリブデン層の厚さより大きいことを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、10%~20%であり、前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第1窒化モリブデン層の厚さは、2nm~4nmであることを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、30%~40%であることを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第2窒化モリブデン層の厚さは、0.5nm~1.5nmであることを特徴とする
請求項4に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記金属導電層の材料は、モリブデン金属を含むことを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記第1窒化モリブデン層と前記第2窒化モリブデン層には、いずれも多結晶構造の窒化モリブデン材料が含まれることを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記第1窒化モリブデン層における窒化モリブデン材料の結晶度は、前記第2窒化モリブデン層における窒化モリブデン材料の結晶度より大きいことを特徴とする
請求項7に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記多結晶構造の窒化モリブデン材料は、多結晶γ-MoNを含むことを特徴とする
請求項7に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記ドープ導電層は、アクテイブ領域に電気的に接続され、前記ドープ導電層の材料は、ドープ多結晶シリコンを含み、前記ドーピングイオンは、N型イオンを含むことを特徴とする
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項11】
半導体構造の製造方法であって、
ドーピングイオンがドープされているドープ導電層を形成することと、
前記ドープ導電層上に位置する第1窒化モリブデン層を形成することと、
前記第1窒化モリブデン層上に位置する金属導電層を形成することであって、前記第1窒化モリブデン層は、前記ドープ導電層と前記金属導電層とを電気的に接続するように構成される、ことと、
前記金属導電層上に位置する第2窒化モリブデン層を形成することであって、前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合より大きい、ことと、
前記第2窒化モリブデン層上に位置する窒素含有誘電体層を形成することと、を含む、半導体構造の製造方法。
【請求項12】
前記第1窒化モリブデン層と前記第2窒化モリブデン層を形成するプロセスステップは、いずれも、
窒素源ガスとモリブデン金属を供給することであって、前記第1窒化モリブデン層を形成する前記窒素源ガスの流量が前記第2窒化モリブデン層を形成する前記窒素源ガスの流量より小さい、ことと、
窒素プラズマが前記モリブデン金属と反応して窒化モリブデンを生成し、前記窒化モリブデンが堆積して窒化モリブデン層を形成し、前記窒化モリブデン層が非結晶構造を有するように、イオン化プロセスを実行して前記窒素プラズマを形成することと、を含むことを特徴とする
請求項11に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項13】
前記第1窒化モリブデン層を形成する前記イオン化プロセスは、第1イオン化プロセスであり、前記第2窒化モリブデン層を形成する前記イオン化プロセスは、第2イオン化プロセスであり、前記第1イオン化プロセスの直流電源パワーは、前記第2イオン化プロセスの直流電源パワーより大きいか等しく、前記第1イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーは、前記第2イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーより小さいか等しいことを特徴とする
請求項12に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項14】
前記第1イオン化プロセスの直流電源パワーは、2000W~3000Wであり、無線周波数バイアスパワーは、500W~750Wであり、前記第2イオン化プロセスの直流電源パワーは、1500W~2500Wであり、無線周波数バイアスパワーは、600W~800Wであることを特徴とする
請求項13に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項15】
前記窒化モリブデン層における非結晶構造の少なくとも一部を多結晶構造に変換するように、熱処理プロセスを実行することを更に含むことを特徴とする
請求項11に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項16】
前記金属導電層は、モリブデン金属層であり、前記第1窒化モリブデン層、前記第2窒化モリブデン層及び前記モリブデン金属層は、同一の反応チャンバ内で形成されることを特徴とする
請求項11に記載の半導体構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年08月02日に提出された、出願番号が202110881714.8である中国特許出願に基づく優先権を主張し、該中国特許出願の全内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、半導体構造及びその製造方法に関するが、それらに限らない。
【背景技術】
【0003】
特性要件の向上及び技術の進歩に伴い、半導体構造のサイズは、継続的に縮小され、半導体構造内部のフィルム層の厚さは、継続的に薄くなっている。フィルム層の厚さが薄くなるため、フィルム層の材料が不変である場合、フィルム層自体の遮断特性が弱くなり、元々専門的に設けられた遮断層の特性が要件を満たすことができなくなり、又は、元々特定の電気的特性を有し、且つ一定の遮断役割を果たすフィルム層がもはや遮断効果を果たすことができなくなるため、一部の機能性フィルム層の特性が、隣接フィルム層からの影響を受けやすくなり、更に、機能性フィルム層の電気的特性が弱くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、金属導電層の電気的特性の向上に有利である半導体構造及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、半導体構造を提供する。前記半導体構造は、ドーピングイオンがドープされているドープ導電層と、前記ドープ導電層上に位置する金属導電層と、前記金属導電層上に位置する窒素含有誘電体層と、前記ドープ導電層と前記金属導電層との間に位置し、前記ドープ導電層と前記金属導電層とを電気的に接続するように構成される第1窒化モリブデン層と、前記金属導電層と前記窒素含有誘電体層との間に位置する第2窒化モリブデン層であって、前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合より大きい、第2窒化モリブデン層と、を含む。
【0006】
1つの実施例において、前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第1窒化モリブデン層の厚さは、前記第2窒化モリブデン層の厚さより大きい。
【0007】
1つの実施例において、前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、10%~20%であり、前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第1窒化モリブデン層の厚さは、2nm~4nmである。
【0008】
1つの実施例において、前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、30%~40%である。
【0009】
1つの実施例において、前記窒素含有誘電体層に向かう前記ドープ導電層の方向において、前記第2窒化モリブデン層の厚さは、0.5nm~1.5nmである。
【0010】
1つの実施例において、前記金属導電層の材料は、モリブデン金属を含む。
【0011】
1つの実施例において、前記第1窒化モリブデン層と前記第2窒化モリブデン層には、いずれも多結晶構造の窒化モリブデン材料が含まれる。
【0012】
1つの実施例において、前記第1窒化モリブデン層における窒化モリブデン材料の結晶度は、前記第2窒化モリブデン層における窒化モリブデン材料の結晶度より大きい。
【0013】
1つの実施例において、前記多結晶構造の窒化モリブデン材料は、多結晶γ-MoNを含む。
【0014】
1つの実施例において、前記ドープ導電層は、アクテイブ領域に電気的に接続され、前記ドープ導電層の材料は、ドープ多結晶シリコンを含み、前記ドーピングイオンは、N型イオンを含む。
【0015】
本願の実施例は、半導体構造の製造方法を更に提供する。前記方法は、ドーピングイオンがドープされているドープ導電層を形成することと、前記ドープ導電層上に位置する第1窒化モリブデン層を形成することと、前記第1窒化モリブデン層上に位置する金属導電層を形成することであって、前記第1窒化モリブデン層は、前記ドープ導電層と前記金属導電層とを電気的に接続するように構成される、ことと、前記金属導電層上に位置する第2窒化モリブデン層を形成することであって、前記第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合は、前記第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合より大きい、ことと、前記第2窒化モリブデン層上に位置する窒素含有誘電体層を形成することと、を含む。
【0016】
1つの実施例において、前記第1窒化モリブデン層と前記第2窒化モリブデン層を形成するプロセスステップは、いずれも、
窒素源ガスとモリブデン金属を供給することであって、ここで、前記第1窒化モリブデン層を形成する前記窒素源ガスの流量が前記第2窒化モリブデン層を形成する前記窒素源ガスの流量より小さい、ことと、
窒素プラズマが前記モリブデン金属と反応して窒化モリブデンを生成し、前記窒化モリブデンが堆積して窒化モリブデン層を形成し、前記窒化モリブデン層が非結晶構造を有するように、イオン化プロセスを実行して前記窒素プラズマを形成することと、を含む。
【0017】
1つの実施例において、前記第1窒化モリブデン層を形成する前記イオン化プロセスは、第1イオン化プロセスであり、前記第2窒化モリブデン層を形成する前記イオン化プロセスは、第2イオン化プロセスであり、前記第1イオン化プロセスの直流電源パワーは、前記第2イオン化プロセスの直流電源パワーより大きいか等しく、前記第1イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーは、前記第2イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーより小さいか等しい。
【0018】
1つの実施例において、前記第1イオン化プロセスの直流電源パワーは、2000W~3000Wであり、無線周波数バイアスパワーは、500W~750Wであり、前記第2イオン化プロセスの直流電源パワーは、1500W~2500Wであり、無線周波数バイアスパワーは、600W~800Wである。
【0019】
1つの実施例において、前記窒化モリブデン層における非結晶構造の少なくとも一部を多結晶構造に変換するように、熱処理プロセスを実行することを更に含む。
【0020】
1つの実施例において、前記金属導電層は、モリブデン金属層であり、前記第1窒化モリブデン層、前記第2窒化モリブデン層及び前記モリブデン金属層は、同一の反応チャンバ内で形成される。
【発明の効果】
【0021】
従来技術に比べて、本発明の実施例による技術案は、以下の利点を有する。
【0022】
上記技術案において、第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を小さく制御することは、第1窒化モリブデン層の材料のシート抵抗(sheet resistance)の減少に有利であり、その結果、ドープ導電層と金属導電層との間の直列抵抗がより小さくなり、第1窒化モリブデン層が金属原子とドーピングイオンとの相互拡散を遮断できるだけでなく、金属導電層とドープ導電層との信号伝送特性への影響も小さくなるように確保する。それと同時に、第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を大きく制御することは、第2窒化モリブデン層の遮断特性を強くすることに有利であり、それにより、金属導電層への窒素含有誘電体層における窒素原子の拡散をより良く遮断することができ、金属導電層が高い導電特性を持つように確保する。
【0023】
なお、第1窒化モリブデン層の厚さを厚く制御することは、第1窒化モリブデン層が高い遮断特性を持つようにすることに有利であり、金属導電層における金属イオンとドープ導電層におけるドーピングイオンの相互拡散を防止する。それと同時に、第2窒化モリブデン層の厚さを薄く制御することは、第2窒化モリブデン層の遮断特性が要件を満たす場合、半導体構造全体の厚さを減少して、半導体構造のサイズの更なる縮小を実現することに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本願の実施例による半導体構造の構造概略図である。
図2】本願の実施例による半導体構造の製造方法の各ステップに対応する構造概略図である。
図3】本願の実施例による半導体構造の製造方法の各ステップに対応する構造概略図である。
図4】本願の実施例による半導体構造の製造方法の各ステップに対応する構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
1つ又は複数の実施例は、それに対応する図面の画像によって例示的に説明するが、これらの例示的な説明は、実施例の限定を構成するものではなく、図面の同じ符号を有する構成要素は、類似の構成要素として表され、特に明記がない限り、図面は、比例(縮尺)を制限するものではない。
【0026】
半導体構造の製造において、遷移金属であるタングステンは、抵抗率が小さく、物理的および化学的特性が安定的であるなどの特徴を有するため、タングステンは、金属導電層の材料として使用することができるが、タングステンは、エッチングプロセス中に横方向のエッチングが発生して凹みを形成しやすく、それにより、金属導電層の横方向の有効幅が狭くなり、金属導電層の抵抗が増加する。窒化ケイ素は、誘電率が小さく、硬さが高いため、電気的絶縁と支持の役割を同時に果たすことができる。そのため、窒化ケイ素は、金属導電層の保護層の材料としてよく使用される。しかしながら、高温プロセスを使用して窒化ケイ素材料を生成するプロセスで、窒素原子がタングステンと反応して、窒化タングステン材料を生成する可能性があり、該反応により、金属導電層のフィルム厚さを減少させ、それにより、金属導電層の抵抗を増加させる。
【0027】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下は、図面を参照して、本願の各実施例について詳細に説明する。しかしながら、当業者なら理解できるように、本願の各実施例において、読者(当業者)が本願をよりよく理解するために多くの技術的詳細が提示されている。しかしながら、これらの技術的詳細や、以下の各実施例に基づく種々の変更や修正がなくても、本願で保護しようと主張する技術案を実現することができる。
【0028】
図1を参照すると、半導体構造は、ドーピングイオンがドープされているドープ導電層21と、ドープ導電層21上に位置する金属導電層23と、金属導電層23上に位置する窒素含有誘電体層25と、ドープ導電層21と金属導電層23との間に位置し、ドープ導電層21と金属導電層23とを電気的に接続するように構成される第1窒化モリブデン層22と、金属導電層23と窒素含有誘電体層25との間に位置する第2窒化モリブデン層24であって、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合は、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合より大きい、第2窒化モリブデン層24と、を含む。
【0029】
ドープ導電層21におけるドーピングイオンは、P型イオン又はN型イオンであってもよく、ドープ導電層21の本体材料は、実際の必要に応じて調整されてもよい。例えば、ドープ導電層21と隣接フィルム層の接触抵抗、ドープ導電層21の製造コスト及びドープ導電層21の導電特性に応じて調整してもよい。本体材料は、ドープ導電層21におけるドーピングイオン以外の材料であり、本体材料は、固有半導体材料、例えば、非結晶シリコン、多結晶シリコン又は微結晶シリコンを含む。本明細書において、ドープ導電層21が、N型イオンがドープされている多結晶シリコン材料であることを例として詳しく説明する。
【0030】
金属導電層23は、1つ又は複数の金属材料から構成されてもよく、金属材料と非金属材料から構成されてもよい。金属材料と非金属材料から構成される場合、その中の金属材料が主な導電性の役割を果たす。金属導電層23とドープ導電層21との間に、第1窒化モリブデン層22を含む1層又は複数層のフィルム層を含むことにより、金属導電層23とドープ導電層21との直列抵抗を調整することができる。直列抵抗は、隣接フィルム層間の接触抵抗を含む。
【0031】
窒素含有誘電体層25の材料は、実際の特性要件に応じて調整してもよく、例えば、良好な電気的絶縁を実現するために誘電率の低い材料を選択し、応力緩衝を実現するために硬さの低い材料を選択し、又は、良好な支持効果を実現するためには硬さの高い材料を選択する。実際の製造プロセスでは、コストが低く、良好な支持効果を有する窒化シリコン又は窒素酸化シリコン材料を一般に選択して、窒素含有誘電体層25を形成する。同様に、金属導電層23と窒素含有誘電体層25との間に、第2窒化モリブデン層24を含む1層又は複数層のフィルム層を設けてもよい。複数層のフィルム層は、窒素含有誘電体層25に向かうドープ導電層21の方向において、順に積層される。
【0032】
本明細書は、本願の実施例による半導体構造の適用シーンを限定するものではなく、各フィルム層の材料及びその成分の割合は、いずれも実際の適用シーンに応じて調整できることを強調すべきである。一実施例において、本願の実施例による半導体構造は、ビットライン構造として使用され、ドープ導電層21は、アクテイブ領域20に電気的に接続されるためのビットライン接触として使用され、金属導電層23は、電気的信号を伝送するためのビットラインとして使用され、窒素含有誘電体層25は、主に、上層フィルム層を電気的絶縁および支持するための上層絶縁層として使用される。
【0033】
本実施例において、窒素含有誘電体層25に向かうドープ導電層21の方向において、第1窒化モリブデン層22の厚さは、第2窒化モリブデン層24の厚さより大きい。第1窒化モリブデン層22の遮断特性を改善するために第1窒化モリブデン層22の材料成分を変更することに比べて、厚さを増加させる方式によって第1窒化モリブデン層22の遮断特性を改善させることは、第1窒化モリブデン層22の抵抗への影響が小さく、これは、第1窒化モリブデン層22が第2窒化モリブデン層24に相当する遮断特性を有するだけでなく、良好な導電特性も有することを確保するのに有利である。
【0034】
窒素原子の原子核が小さいため、隣接する窒素原子間の反発力が弱く、隣接する窒素原子間の間隔が狭くなることが理解できる。この事実に基づいて、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合が大きいほど、第1窒化モリブデン層22における隣接する原子の間隔が小さくなり、電流キャリアが第1窒化モリブデン層22を通過しにくくなり、第1窒化モリブデン層22と隣接フィルム層の間の接触界面を通過しにくくなる。つまり、窒素原子の原子数割合の増加に伴い、窒化モリブデン層の遮断特性は向上し、窒化モリブデン層自体の抵抗及び隣接フィルム層との接触抵抗が増加する。第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合を増加させることに比べて、第1窒化モリブデン層22のフィルムの厚さを増加させると、第1窒化モリブデン層22自体の抵抗のみが変化し、第1窒化モリブデン層22と隣接フィル層との接触抵抗は変化しない。このようにして、第1窒化モリブデン層22の遮断特性と導電特性を高い精度で調整することに有利であり、その結果、第1窒化モリブデン層22は、比較的バランスのとれた包括的特性を有する。
【0035】
なお、窒素含有誘電体層25が誘電体層であり、窒素含有誘電体層25と金属導電層23との間に信号伝送が存在しないため、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合の設定は、抵抗の大きさを考慮する必要がなく、窒素含有誘電体層25における窒素原子の拡散を抑制することだけが必要である。言い換えれば、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合を向上させることによって、窒素原子の遮断を実現することができ、第2窒化モリブデン層24の遮断特性が要件を満たす場合、第2窒化モリブデン層24の厚さを薄くして、半導体構造全体を薄くすることを実現することができる。
【0036】
本実施例において、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合は、10%~20%であり、例えば、13%、15%又は17%である。窒素含有誘電体層25に向かうドープ導電層21の方向において、第1窒化モリブデン層22の厚さは、2nm~4nmであり、例えば、2.5nm、3nm又は3.5nmである。窒素原子の原子数割合又は第1窒化モリブデン層22の厚さが大きすぎると、第1窒化モリブデン層22の抵抗が大きくなる可能性が高く、更に、第1窒化モリブデン層22の信号伝送特性の低下を引き起こす。窒素原子の原子数割合又は第1窒化モリブデン層22の厚さが小さすぎると、第1窒化モリブデン層22の抵抗特性の低下を引き起こしやすくて、金属導電層23における金属イオンとドープ導電層21におけるドーピングイオンの相互拡散の抑制に不利であり、金属イオンとドーピングイオンの相互拡散は、金属導電層23とドープ導電層21の導電特性の劣化を引き起こし、更に、金属導電層23とドープ導電層21の信号伝送特性に影響を及ぼす。
【0037】
本実施例において、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合は、30%~40%であり、例えば、33%、35%又は37%である。窒素原子の原子数割合が小さすぎると、金属導電層23への窒素含有誘電体層25における窒素原子の拡散の遮断に不利である。窒素原子の原子数割合が大きすぎると、第2窒化モリブデン層24自体が窒素原子の汚染源となりやすく、即ち、金属導電層23への第2窒化モリブデン層24における窒素原子の拡散を引き起こしやすい。
【0038】
第2窒化モリブデン層24の窒素原子の原子数割合が大きいように設定することによって、第2窒化モリブデン層24が、次の2つのメカニズムで窒素含有誘電体層25における窒素原子を遮断することができることを理解できる。具体的には、第一に、窒素原子の原子数割合が大きく、隣接する原子間の間隔が小さく、窒素原子が通過しにくい。第二に、窒素原子の原子数割合が大きく、窒素原子のドーピング濃度が高く(窒化物は、窒素原子が別の原子にドーピングされるものと理解できる)、第2窒化モリブデン層24における窒素原子のドーピング濃度が窒素含有誘電体層25における窒素原子のドーピング濃度より大きいか等しく、又は、第2窒化モリブデン層24における窒素原子のドーピング濃度と窒素含有誘電体層25における窒素原子のドーピング濃度との差が小さく、このようにして、窒素含有誘電体層25における窒素原子が濃度差に基づいて金属導電層23へ拡散することを避けることに有利である。
【0039】
本実施例において、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合の変化につれて、第2窒化モリブデン層24の厚さが変化し、第2窒化モリブデン層24の遮断特性が、事前設定されたレベルより高いことを確保する。例示的に、窒素含有誘電体層25に向かうドープ導電層21の方向において、第2窒化モリブデン層24の厚さは、0.5nm~1.5nmであり、例えば、0.8nm、1nm又は1.2nmである。第2窒化モリブデン層24の厚さが厚すぎると、半導体構造全体のサイズの減少に不利であると共に、第2窒化モリブデン層24自体が窒素原子源となることを引き起こす可能性があり、即ち、第2窒化モリブデン層24自体に含まれる窒素原子が金属導電層23内に拡散されることを引き起こす可能性がある。第2窒化モリブデン層24の厚さが薄すぎると、窒素含有誘電体層25内の窒素原子が金属導電層23内に拡散することを遮断することに不利である。
【0040】
本実施例において、金属導電層23の材料は、モリブデン金属を含む。タングステン金属に比べて、モリブデン金属がエッチングプロセスで横方向エッチングが発生しにくく、パターン化エッチングによって形成された個別の各金属導電層23が事前設定された横方向の有効幅dを有することを確保するのに有利であり、それにより、金属導電層23に小さい抵抗を持たせる。
【0041】
本実施例において、金属導電層23は、単一の金属材料モリブデンから構成される。このようにして、同一の反応チャンバ内で第1窒化モリブデン層22、金属導電層23及び第2窒化モリブデン層24を連続的に形成することができ、金属源を調整するためにプロセスを中断する必要がなく、真空環境が破壊されることにより、フィルム層表面の酸化を避けることに有利であり、異なるフィルム層の間の連続性の確保に有利である。金属導電層23が更に他の金属材料を含むと、反応チャンバ内に残った他の金属材料が第2窒化モリブデン層24の形成に汚染を引き起こすことを避けるために、金属導電層23を形成した後に、クリーニングプロセス又はチャンバの交換を行う必要があることが理解され得る。
【0042】
本実施例において、第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24に、いずれも多結晶構造の窒化モリブデン材料が含まれる。例示的に、多結晶構造の窒化モリブデン材料は、多結晶γ-MoNを含む。更に、第1窒化モリブデン層22における窒化モリブデン材料の結晶度は、第2窒化モリブデン層24における窒化モリブデン材料の結晶度より大きい。説明すべきことは、窒素原子の原子数割合が大きいほど、非結晶構造の窒化モリブデン材料の結晶化は難しくなる。結晶化を行う前に、第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24には、いずれも非結晶構造の窒化モリブデン材料であれば、同じ結晶化条件で、第1窒化モリブデン層22における窒化モリブデン材料の結晶度は、第2窒化モリブデン層24における窒化モリブデン材料の結晶度より大きい。結晶度が高いほど、結晶粒子が大きく、結晶境界が少なくなり、結晶粒子の配列が規則的になり、窒化モリブデン材料のシート抵抗が小さくなる。第1窒化モリブデン層22における窒化モリブデン材料の結晶度が大きいため、第1窒化モリブデン層22が高い信号伝送特性を有することを確保するのに有利である。
【0043】
本実施例において、第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を小さく制御し、第1窒化モリブデン層の材料のシート抵抗を減少させ、ドープ導電層と前記金属導電層との間に小さい直列抵抗を有することに有利であり、第1窒化モリブデン層が金属原子とドーピングイオンの相互遷移浸透を遮断できるだけでなく、金属導電層とドープ導電層との電気的接続特性へ小さい影響を及ぼすことを確保する。それと同時に、第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を大きく制御して、第2窒化モリブデン層に高い遮断特性を持たせることに有利であり、金属導電層への窒素含有誘電体層における窒素原子の遷移をより良く遮断することができ、金属導電層に高い導電特性を持たせることを確保する。
【0044】
これに対応して、本願の実施例は、上記半導体構造を製造するように構成され得る半導体構造の製造方法を更に提供する。
【0045】
図1図4は、本願の実施例による半導体構造の製造方法の各ステップに対応する構造概略図である。半導体構造の製造方法は、以下のステップを含む。
【0046】
図2を参照すると、ドープ導電層21と第1窒化モリブデン層22を形成し、ドープ導電層21内にドーピングイオンがドープされ、第1窒化モリブデン層22は、ドープ導電層21上に位置する。
【0047】
本実施例において、ドープ導電層21は、底部に位置するアクテイブ領域20に接続され、アイソレーション構造20aは、アクテイブ領域20を取り囲み、隣接するアクテイブ領域20を分離するように構成され、第1窒化モリブデン層22を形成するプロセスステップは、窒素源ガスとモリブデン金属を供給することと、前記窒素プラズマがモリブデン金属と反応して窒化モリブデン層を生成し、窒化モリブデンが堆積して窒化モリブデン層を形成し、窒化モリブデン層が非結晶構造を有するように、イオン化プロセスを実行して窒素プラズマを形成することと、を含む。ここで、モリブデン金属は、不活性ガスを採用して送り込んでもよく、窒素源ガスは、窒素ガスを含み、不活性ガスは、アルゴンガスを含む。
【0048】
図3を参照すると、金属導電層23と第2窒化モリブデン層24を形成し、金属導電層23は、第1窒化モリブデン層22上に位置し、第1窒化モリブデン層22は、ドープ導電層21と金属導電層23を電気的に接続するように構成され、第2窒化モリブデン層24は、金属導電層23上に位置し、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合は、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合より大きい。
【0049】
本実施例において、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合は、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合より大きく、第2窒化モリブデン層24の材料の遮断特性は、第1窒化モリブデン層22の材料の遮断特性より大きい。第1窒化モリブデン層22に高い遮断効果を持たせるために、第2窒化モリブデン層24に向かうドープ導電層21の方向において、第1窒化モリブデン層22の厚さを、第2窒化モリブデン層24の厚さより厚く設定する必要がある。
【0050】
本実施例において、第1窒化モリブデン層22を形成するプロセスステップは、第2窒化モリブデン層24を形成するプロセスステップと同じであるが、唯一の違いは、第1窒化モリブデン層22を形成する窒素源ガスの流量が第2窒化モリブデン層24を形成する窒素源ガスの流量より小さいことであり、これにより、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合が、第1窒化モリブデン層22における窒素原子の原子数割合より大きい。
【0051】
更に、第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24を形成するプロセスで、窒素源ガスの流量と、窒素源ガスと不活性ガスとの流量の和と、の比が同じであり、プロセス温度が同じである。このようにして、原子数割合を除いた第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24の特性を類似させることに有利である。例示的に、第1窒化モリブデン層22を形成するプロセスで、窒素源ガスの流量は、35sccmであり、不活性ガスの流量は、15sccmであり、上記の流量比は、70%であり、プロセス温度は、250℃である。第2窒化モリブデン層24を形成するプロセスで、窒素源ガスの流量は、70sccmであり、不活性ガスの流量は、35sccmであり、流量比は、70%に維持され、プロセス温度は、250℃に維持される。
【0052】
本実施例において、第1窒化モリブデン層22を形成するイオン化プロセスを第1イオン化プロセスとし、第2窒化モリブデン層24を形成するイオン化プロセスを第2イオン化プロセスとする。遮断特性が類似している場合、第1窒化モリブデン層22の厚さが第2窒化モリブデン層24の厚さより大きいため、第1イオン化プロセスの具体的なパラメータは、第2イオン化プロセスの具体的なパラメータとは異なる。具体的には、直流電源パワーが大きいほど、窒素プラズマとモリブデン金属の反応速度が速くなり、窒化モリブデン層の堆積速度が速くなるため、第1イオン化プロセスの直流電源パワーを第2イオン化プロセスの直流電源パワーより大きいか等しいように設定することにより、第1窒化モリブデン層22に短い製造時間長を持たせることができる。これに対応して、無線周波数バイアスパワーが大きいほど、フィルム層の均一性が高くなり、フィルム層の均一性に対する厚いフィルム層の要件が低いため、第1イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーを、第2イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーより小さいか等しいように設定することにより、第2窒化モリブデン層24に高いフィルム層の均一性を持たせることができ、即ち、第2窒化モリブデン層24に良好な遮断特性を持たせる。
【0053】
ここで、第1イオン化プロセスの直流電源パワーを2000W~3000W、例えば、2300W、2500W又は2700Wに設定してもよく、第2イオン化プロセスの直流電源パワーを1500W~2500W、例えば、1700W、2000W又は2300Wに設定してもよい。直流電源パワーが大きいと、窒化モリブデン層の堆積速度が速すぎることを引き起こす可能性があり、第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24の厚さを正確に制御しにくい。直流電源パワーが小さすぎると、窒化モリブデン層の堆積速度が遅すぎることを引き起こす可能性があり、全体的な製造時間長の短縮に不利である。これに対応して、第1イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーを500W~750W、例えば、550W、600W、650W及び700Wに設定してもよく、第2イオン化プロセスの無線周波数バイアスパワーを600W~800W、例えば、650W、700W又は750Wに設定してもよい。無線周波数バイアスパワーが大きすぎると、プロセスのエネルギー消費とプロセスコストの低減に不利であり、無線周波数バイアスパワーが小さすぎると、窒化モリブデン層の均一性と緻密性の向上に不利である。
【0054】
図4および図1を参照すると、窒素含有誘電体層25を形成し、窒素含有誘電体層25は、第2窒化モリブデン層24上に位置し、パターン化エッチングプロセスを実行して、個別の複数の半導体構造を形成し、半導体構造は、ビットライン構造であってもよい。
【0055】
本実施例において、熱処理プロセス環境では、窒素含有誘電体層25を成長し、高温プロセスからの影響により、窒化モリブデン層(即ち、第1窒化モリブデン層22と第2窒化モリブデン層24)における非結晶構造の少なくとも一部は、多結晶構造に変換する。それと同時に、第2窒化モリブデン層24における窒素原子の原子数割合が大きいため、第2窒化モリブデン層24における窒化モリブデン材料の結晶度が低い。他の実施例において、第2窒化モリブデン層を形成した後、熱処理プロセスを実行することにより、窒化モリブデン層における非結晶構造の少なくとも一部を多結晶構造に変換し、又は、窒素含有誘電体層25を形成した後、他の熱処理プロセスを利用して、非結晶構造の少なくとも一部を多結晶構造に変換する。
【0056】
本実施例において、金属導電層23は、モリブデン金属層であり、第1窒化モリブデン層22、第2窒化モリブデン層24及びモリブデン金属層は、同一の反応チャンバ内で形成される。
【0057】
上記の技術案において、第1窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を小さく制御し、第1窒化モリブデン層の材料のシート抵抗を減少させることは、ドープ導電層と前記金属導電層との間に、小さい直列抵抗を持たせ、第1窒化モリブデン層が金属原子とドーピングイオンの相互遷移浸透を遮断できるだけでなく、金属導電層とドープ導電層との電気的接続特性へ小さい影響を及ぼすことを確保する。それと同時に、第2窒化モリブデン層における窒素原子の原子数割合を大きく制御することは、第2窒化モリブデン層に高い遮断特性を持たせることに有利であり、金属導電層への窒素含有誘電体層における窒素原子の遷移をより良く遮断することができ、金属導電層に高い導電特性を持たせることを確保する。
【0058】
当業者なら、上記の各実施形態は、本願を実現するための具体的な実施例であり、実際の適用において、本願の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細に種々の変更が可能である。いかなる当業者も、本願の精神及び範囲を逸脱することなく、それぞれの変更及び修正を行うことができるので、本願の保護範囲は、特許請求に限定される範囲に準ずるものとする。
図1
図2
図3
図4