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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-25
(45)【発行日】2023-11-02
(54)【発明の名称】Wi-Fi制御方法、装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/30 20180101AFI20231026BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20231026BHJP
   H04W 60/06 20090101ALI20231026BHJP
【FI】
H04W76/30
H04W84/12
H04W60/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022573372
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021097640
(87)【国際公開番号】W WO2021244519
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】202010493976.2
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】黄 江民
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0092140(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109429253(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111147493(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Wi-Fi制御方法であって、
Wi-Fi切断要求メッセージを受信することと、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信することであって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示することと、
前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御することとを含む、Wi-Fi制御方法。
【請求項2】
前記の、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信することは、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動することと、
前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信することとを含み、
前記の、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御することは、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記遅延器をオフにし、前記Wi-Fiの切断を制御することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の、前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信した後に、前記方法は、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していない場合、前記Wi-Fiの切断を制御することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記の、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動した後に、前記方法は、
VoWiFiがすでに登録されたか否かを決定することと、
VoWiFiがすでに登録されたと決定した場合、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記の、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することは、
IPマルチメディアサブシステムIMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにVoWiFi登録情報をリリースさせて、VoWiFi登録解除操作を完了することと、
前記IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにIKE接続情報をリリースさせて、IKE接続を切断することとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
Wi-Fi制御装置であって、
Wi-Fi切断要求メッセージを受信するための受信モジュールと、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信するための送信モジュールであって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する送信モジュールと、
前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御するための第一の制御モジュールとを含む、Wi-Fi制御装置。
【請求項7】
前記送信モジュールは、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動して遅延を開始するための遅延ユニットと、
前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信するための送信ユニットとを含み、
前記第一の制御モジュールは、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記遅延器をオフにし、前記Wi-Fiの切断を制御するための制御ユニットを含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していない場合、前記Wi-Fiの切断を制御するための第二の制御モジュールをさらに含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
VoWiFiがすでに登録されたか否かを決定するための決定モジュールと、
VoWiFiがすでに登録されたと決定した場合、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断するための処理モジュールとをさらに含む、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記処理モジュールは、
IPマルチメディアサブシステムIMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにVoWiFi登録情報をリリースさせて、VoWiFi登録解除操作を完了するための登録解除ユニットと、
前記IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにIKE接続情報をリリースさせて、IKE接続を切断するための接続切断ユニットとを含む、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、請求項1から5のいずれか1項に記載のWi-Fi制御方法のステップを実現する、電子機器。
【請求項12】
プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、請求項1から5のいずれか1項に記載のWi-Fi制御方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【請求項13】
プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、請求項1から5のいずれか1項に記載のWi-Fi制御方法を実現するために用いられる、チップ。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムが少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、請求項1から5のいずれか1項に記載のWi-Fi制御方法を実現する、コンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項1から5のいずれか1項に記載のWi-Fi制御方法を実行するように構成される、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年6月3日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010493976.2の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【技術分野】
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的に、Wi-Fi制御方法、装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイルインターネット技術の急速な発展に伴い、事業者は、ワイヤレスフィディリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)ホットスポットを利用し、ユーザのためにVoWiFiボイスサービスを提供することができ、ユーザは、Wi-Fiを利用してVoWiFiにアクセスし、モバイルインターネットを使用すると同時に、ボイス又はビデオ電話をかけたり受けたりすることを実現することができる。
【0004】
従来の技術では、VoWiFiの通常の登録期間中、電子機器に不可避的にWi-Fiが切断される場合がある。しかしながら、ネットワーク機器は、デッドピア検出(Dead Peer Detection、DPD)タイマーがタイムアウトしてから電子機器のWi-Fiの切断を検出することができるが、DPDタイマーがタイムアウトする前に、ネットワーク機器は、電子機器の接続状態を知ることができず、以前の電子機器の登録情報と接続情報を依然としてリザーブし、電子機器が接続要求を再開始する場合、ネットワーク機器は、応答しなく、又は直接拒否することによってVoWiFiを登録することができない。
【0005】
これで分かるように、従来の技術では、電子機器にWi-Fiが切断された後に、VoWiFiをタイムリーに登録することができず、ユーザ体験は、比較的に悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例の目的は、電子機器にWi-Fiが切断された後に、VoWiFiをタイムリーに登録することができず、ユーザ体験が比較的に悪いという従来の技術における問題を解決することができるWi-Fi制御方法、装置及び電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記技術問題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0008】
第一の態様によれば、本出願の実施例は、Wi-Fi制御方法を提供し、この方法は、
Wi-Fi切断要求メッセージを受信することと、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信することであって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示することと、
前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御することとを含む。
【0009】
第二の態様によれば、本出願の実施例は、Wi-Fi制御装置を提供し、前記装置は、
Wi-Fi切断要求メッセージを受信するための受信モジュールと、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信するための送信モジュールであって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する送信モジュールと、
前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御するための第一の制御モジュールとを含む。
【0010】
第三の態様によれば、本出願の実施例は、電子機器を提供し、この電子機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第四の態様によれば、本出願の実施例は、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、第一の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0012】
第五の態様によれば、本出願の実施例は、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例では、Wi-Fi切断要求メッセージを受信し、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示し、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御する。ターゲットネットワーク機器にIKE接続がすでに切断されており、且つVoWiFi登録解除操作がすでに完了していることを指示する通知メッセージを送信することによって、以前に保存された接続情報と登録情報をリリースするようにターゲットネットワーク機器にタイムリーに通知し、その後にWi-Fiの再接続をいつでも行っても、ターゲットネットワーク機器と新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFiをタイムリーに登録し、ユーザ体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本出願の実施例によるWi-Fi制御方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例による別のWi-Fi制御方法のフローチャートである。
図3】本出願の実施例によるもう一つのWi-Fi制御方法のフローチャートである。
図4】本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造図のその一である。
図5】本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造図のその二である。
図6】本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造図のその三である。
図7】本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造図のその四である。
図8】本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造図のその五である。
図9】本出願の実施例による電子機器の構造図のその一である。
図10】本出願の実施例による電子機器の構造図のその二である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0016】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一の」、「第二の」などによって区別される対象は、一般的には、同一の種類であり、対象の個数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象の少なくともそのうちの一つを表し、文字である「/」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0017】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例によるWi-Fi制御方法を詳細に説明する。
【0018】
図1を参照すると、図1は、本出願の実施例によるWi-Fi制御方法のフローチャートである。
【0019】
説明すべきこととして、前記方法は、電子機器に応用されてもよく、前記電子機器は、ユーザ機器(User Equipment、UE)であり、携帯電話などの移動通話機器、ホームボイスアシスタントなどのスマート機器、マルチメディア機器又はストリーミングメディア機器などを含み、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0020】
図1に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0021】
ステップ101、Wi-Fi切断要求メッセージを受信する。
【0022】
本ステップでは、電子機器により受信されたWi-Fi切断要求メッセージは、ユーザによるWi-Fiの切断操作によってトリガーされてもよく、ユーザがWi-Fi機能を直接オフにするという操作、例えばWi-Fiをオフにするコントロールをマウスでクリックするか又はタッチしてクリックすることなどによってトリガーされてもよく、ユーザがオフラインモードをオンにし、又はフライトモードをオンにし、又は電子機器をオフにするなどのWi-Fi機能を間接的にオフにする操作によってトリガーされてもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0023】
ステップ102、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する。
【0024】
本ステップでは、上記ターゲットネットワーク機器は、電子機器がIPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)コアネットワークにアクセスし、VoWiFi業務を行うためのネットワークサービスを提供する機器であり、ターゲットネットワーク機器は、VoWiFiネットワークサービスを専門的に提供するネットワーク機器、例えば進化型パケットデータゲートウェイ(Evolved Packet Data Gateway、ePDG)であってもよく、ePDGは、4Gネットワーク環境に適用されるネットワーク機器であり、理解できるように、上記ターゲットネットワーク機器はさらに、5Gなどの他の通信技術に適用されるネットワーク機器であってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0025】
Wi-Fi技術を利用してVoWiFi業務にアクセスする場合、電子機器がまず、VoWiFiサービスの登録を行う必要がある。具体的には、電子機器は、自体のWi-Fi機能によってネットワーク機器とネットワーク鍵交換(Internet key exchange、IKE)接続を確立し、1本のIPセキュリティ(Internet Protocol Security、IPSec)トンネルの確立に成功することができる。IPSecトンネルに基づき、電子機器は、ネットワーク機器によってIMSコアネットワークにアクセスし、VoWiFi業務の登録を完了することができる。
【0026】
従来の技術では、IPSecトンネルの確立に成功した後に、ネットワーク機器は、DPDタイマーを起動して電子機器の接続状態の検出を支援する。DPDタイマーがタイムアウトしてから、ネットワーク機器は、電子機器にIKEメッセージを送信して電子機器が存在しているか否かを検出する。DPDタイマーがタイムアウトする前に、電子機器の接続が切断された場合、ネットワーク機器は、知ることができない。このとき、電子機器がWi-Fiの切断後に回復したため、ネットワーク機器に接続要求を再開始する場合、ネットワーク機器は、以前にリザーブされた登録情報と接続情報に基づき、この接続要求に応答しなく、又はこの接続要求を直接拒否することによって電子機器によるVoWiFi業務の再登録に失敗した可能性がある。
【0027】
本出願の実施例では、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージを受信した場合、電子機器は、Wi-Fiの切断をすぐに制御することなく、少し遅れている。この期間、電子機器が、VoWiFi業務の登録解除操作を完了し、且つターゲットネットワーク機器とのIKE接続を切断した場合、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信して、現在の電子機器とのネットワーク接続がすでに切断されており、且つVoWiFi業務の登録解除操作をすでに完了していることをターゲットネットワーク機器に通知し、これに基づき、ターゲットネットワーク機器は、以前に保存された電子機器の登録情報と接続情報を削除することができ、それによって後続で電子機器は、ターゲットネットワーク機器と新たな接続をタイムリーに確立し、VoWiFiをタイムリーに登録することができる。
【0028】
ステップ103、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御する。
【0029】
本ステップでは、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージは、前記通知メッセージがターゲットネットワーク機器に到着した時に自動的に返信された送信完了フラグであってもよく、ターゲットネットワーク機器が前記通知メッセージを受信した時に返信された応答メッセージであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0030】
本出願の実施例では、電子機器は、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、Wi-Fiの切断を制御し、さらにユーザの操作インタフェースに反映させることによって、ユーザが現在の電子機器のWi-Fi接続が確実に切断されたことを知る。このとき、ターゲットネットワーク機器は、以前に保存された電子機器の接続情報と登録情報をすでに削除した。その後、ユーザがいつでもWi-Fi接続要求メッセージをトリガーしても、ターゲットネットワーク機器は、電子機器の接続要求にタイムリーに応答することができ、それによって電子機器は、ターゲットネットワーク機器との間に新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFi業務をタイムリーに登録することができる。
【0031】
本出願の実施例では、Wi-Fi切断要求メッセージを受信し、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示し、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御する。ターゲットネットワーク機器にIKE接続がすでに切断されており、且つVoWiFi登録解除操作がすでに完了していることを指示する通知メッセージを送信することによって、以前に保存された接続情報と登録情報をリリースするようにターゲットネットワーク機器にタイムリーに通知し、その後にWi-Fiの再接続をいつでも行っても、ターゲットネットワーク機器と新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFiをタイムリーに登録し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0032】
図2を参照すると、図2は、本出願の実施例による別のWi-Fi制御方法のフローチャートである。説明すべきこととして、前記方法は、電子機器に応用されてもよく、前記電子機器は、ユーザ機器(User Equipment、UE)であり、携帯電話などの移動通話機器、ホームボイスアシスタントなどのスマート機器、マルチメディア機器又はストリーミングメディア機器などを含み、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0033】
図2に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0034】
ステップ201、Wi-Fi切断要求メッセージを受信する。
【0035】
本ステップの具体的な実現形式は、図1に示される実施例においてステップ101に対する解釈説明を参照すればよく、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0036】
ステップ202、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動する。
【0037】
Wi-Fi切断要求メッセージを受信した後に、電子機器がWi-Fiの切断をすぐに制御することなく、少し遅れているため、ユーザが上記遅延操作を感知してユーザ体験に影響を及ぼすことを回避するために、本出願の実施例において、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージを受信したと同時に、遅延を開始するように一つの遅延器を起動することができ、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージに応答した後に、VoWiFi業務の登録解除操作、及びターゲットネットワーク機器とのIKE接続を切断する操作を完了し、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信する時間が長過ぎてユーザにより感知されることがないことを確保する。
【0038】
ここで、上記遅延器は、一つの最大遅延時間長を遅延上限として予め設定することができ、この最大遅延時間長は、ユーザが感知しにくい最大許容遅延、例えば500ミリ秒であってもよく、遅延器の遅延時間が上記最大遅延時間長に達した場合、遅延器は、警報提示を行い、又は自動的にオフにして、次の操作を行うよう電子機器に警告することができる。上記遅延器自体は、遅延上限を予め設定することなく、電子機器が、遅延器でユーザにより感知されにくい最大許容遅延、例えば500ミリ秒まで遅延したことを検出してから、次の操作を行ってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0039】
ステップ203、前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する。
【0040】
本ステップでは、上記ターゲットネットワーク機器は、電子機器がIPマルチメディアサブシステム(IP Multimedia Subsystem、IMS)コアネットワークにアクセスし、VoWiFi業務を行うためのネットワークサービスを提供する機器であり、ターゲットネットワーク機器は、VoWiFiネットワークサービスを提供するネットワーク機器、例えば進化型パケットデータゲートウェイ(Evolved Packet Data Gateway、ePDG)であってもよく、ePDGは、4Gネットワーク環境に適用されるネットワーク機器であり、理解できるように、上記ターゲットネットワーク機器はさらに、5Gなどの他の通信技術に適用されるネットワーク機器であってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0041】
本出願の実施例では、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージを受信した場合、遅延器を起動して遅延を開始し、電子機器が、VoWiFi業務の登録解除操作を完了し、且つターゲットネットワーク機器とのIKE接続を切断した場合、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信して、現在の電子機器のWi-Fiがすでに切断されており、且つVoWiFi業務の登録解除操作をすでに完了していることをターゲットネットワーク機器に通知し、これに基づき、ターゲットネットワーク機器は、以前に保存された電子機器の登録情報と接続情報を削除することができ、それによって後続で電子機器は、ターゲットネットワーク機器と新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFiをタイムリーに登録することができる。
【0042】
ステップ204、予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記遅延器をオフにし、前記Wi-Fiの切断を制御する。
【0043】
本ステップでは、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージは、前記の通知メッセージがターゲットネットワーク機器に到着した時に自動的に返信された送信完了フラグであってもよく、ターゲットネットワーク機器が前記通知メッセージを受信した時に返信された応答メッセージであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0044】
本ステップでは、いくつかの実施の形態において、前記予め設定される遅延時間長は、ステップ202における遅延器により予め設定される最大遅延時間長、例えば500ミリ秒であってもよく、遅延器が警報提示を行い、又は自動オフになった前に、電子機器が前記通知メッセージに応答する応答メッセージを受信した場合、電子機器は、遅延器のオフを直接制御し、Wi-Fiの切断を制御することができる。
【0045】
別のいくつかの実施の形態において、前記予め設定される遅延時間長はさらに、電子機器により予め設定される遅延時間長であってもよく、遅延器の遅延時間が上記予め設定される遅延時間長に達する前に、電子機器が前記通知メッセージに応答する応答メッセージを受信した場合、電子機器は、遅延器のオフを直接制御し、Wi-Fiの切断を制御することができる。
【0046】
本出願の実施例では、遅延器を起動し、遅延時間長を予め設定することによって、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージに応答した後に、VoWiFi業務の登録解除操作、及びターゲットネットワーク機器とのIKE接続を切断する操作を完了する時間が長過ぎてユーザにより感知されることがないことを確保することができ、ユーザ体験に影響を及ばさない。
【0047】
選択的に、前記の、前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信した後に、前記方法は、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していない場合、前記Wi-Fiの切断を制御することをさらに含む。
【0048】
本出願の実施例では、上記の、予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していないというケースは、遅延器が最大遅延時間長を予め設定した実施の形態において、遅延器が警報提示を行い、又は自動オフになった時、電子機器が前記通知メッセージに応答する応答メッセージをまだ受信していないというケース、又は、遅延器が最大遅延時間長を予め設定していないが、電子機器が予め設定される遅延時間長を予め設定した実施の形態において、遅延器の遅延時間が予め設定される遅延時間長に達した場合、電子機器が前記通知メッセージに応答する応答メッセージをまだ受信していないというケースと理解されてもよい。
【0049】
一般的には、電子機器がVoWiFi業務の登録解除操作、及びターゲットネットワーク機器とのIKE接続を切断する操作を完了するには、100から300ミリ秒だけを必要とするが、電子機器がターゲットネットワーク端に通知メッセージを送信し、且つ応答メッセージを受信するメッセージ伝送時間がより短い。電子機器が予め設定される遅延時間長を500ミリ秒又は他の経験値として設定してもよく、このように、電子機器が正常な状態にあり、又は電子機器のWi-Fi機能が正常な状態にある場合、電子機器は、予め設定される遅延時間長内に応答メッセージを受信することができる。
【0050】
しかしながら、電子機器の故障、又は電子機器のWi-Fi機能の故障、又はメッセージ伝送の故障などの問題の発生は、排除されない。これに基づき、本出願の実施例において、遅延器を起動し、予め設定される遅延時間長、即ちユーザが感知しにくい最大許容遅延を予め設定する。上記予め設定される遅延時間長を超えた場合、ユーザがWi-Fiの切断の遅延操作を感知しないことを確保するために、通知メッセージがターゲットネットワーク機器に到着していなくても、電子機器は、依然としてWi-Fiの切断を制御し、ユーザ体験に影響を及ばさない。
【0051】
説明すべきこととして、本出願の実施例における実施の形態は、同様に図1に記載の実施例に適用され、且つ同じ技術的効果を実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0052】
選択的に、前記の、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動した後に、前記方法は、
VoWiFiがすでに登録されたか否かを決定することと、
VoWiFiがすでに登録されたと決定した場合、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することとをさらに含む。
【0053】
本出願の実施例では、Wi-Fi切断要求メッセージを受信した場合、電子機器は、まずVoWiFi業務がすでに登録されたか否かを決定し、本出願の実施例が、VoWiFi業務における電子機器とターゲットネットワーク機器との間のネットワーク接続のシナリオで実現されるため、電子機器がVoWiFi業務を登録していない場合、電子機器は、従来の技術における、Wi-Fiの切断を制御する実現方式に基づいて処理することができ、ここでこれ以上説明しない。
【0054】
本出願の実施例では、電子機器が遅延器を起動して遅延を開始した後に、且つ電子機器がVoWiFiをすでに登録した場合、電子機器は、まず、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断し、電子機器は、自体のIMSモジュールの実行と制御によってVoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することができる。その後、電子機器は、ターゲットネットワーク機器にVoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する通知メッセージを送信することができる。
【0055】
説明すべきこととして、本出願の実施例における実施の形態は、同様に図1に記載の実施例に適用され、且つ同じ技術的効果を実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0056】
さらに、前記の、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することは、
IPマルチメディアサブシステムIMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにVoWiFi登録情報をリリースさせて、VoWiFi登録解除操作を完了することと、
前記IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにIKE接続情報をリリースさせて、IKE接続を切断することとを含む。
【0057】
電子機器は、ターゲットネットワーク機器によってIMSコアネットワークにアクセスして、VoWiFi業務を行い、電子機器は、VoWiFi業務の関連登録と登録解除操作、及びターゲットネットワーク機器とのIKE接続の確立と切断の操作を行う場合、いずれもIMSコアネットワークによって実行と管理を行う。電子機器内部には、例えば、IMSコアネットワークと通信するIMSモジュールが含まれてもよく、それによって電子機器のVoWiFi業務に関連する接続と登録に対して管理を行う。
【0058】
本出願の実施例では、電子機器は、IMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信して、IMSサーバが上記要求メッセージを受信した後に、VoWiFiの登録解除操作を行い、電子機器のVoWiFi登録情報をリリースする。上述した、VoWiFi登録情報をリリースすることは、IMSサーバが、電子機器に関連する登録情報を削除し、IMSサーバ上の電子機器に対する登録記憶をクリアすると理解されてもよく、それによって後続で電子機器がWi-Fiの再接続を行う時に、VoWiFi業務の登録を行うことに成功することができ、IMSサーバにより依然としてリザーブされた以前の登録情報により登録失敗の状況が発生することがない。
【0059】
なお、電子機器はさらに、IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することで、IMSサーバは、上記要求メッセージを受信した後に、IKE接続を切断し、IKE接続情報をリリースする。上述した、IKE接続情報をリリースすることは、IMSサーバが、電子機器とターゲットネットワーク機器との間のIKE接続を切断し、電子機器とターゲットネットワーク機器との間のIPSecトンネルをリリースし、電子機器に関連する接続情報を削除し、IMSサーバ上の電子機器に対する接続記憶を削除すると理解されてもよく、それによって後続で電子機器がWi-Fiの再接続を行う時に、ターゲットネットワーク機器とIKE接続を確立することに成功することができる。
【0060】
本出願の実施例では、IMSサーバが上記操作を完了した後に、電子機器に応答メッセージを返信して、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びIKE接続がすでに切断されたことが示される。電子機器は、上記IMSサーバにより返信された応答メッセージを通知メッセージとしてターゲットネットワーク機器に送信して、以前に保存された接続情報と登録情報をリリースするようにターゲットネットワーク機器に通知することができる。
【0061】
説明すべきこととして、本出願の実施例における実施の形態は、同様に図1に記載の実施例に適用され、且つ同じ技術的効果を実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0062】
以下、一つの例示的な実施の形態によって本出願の実施例を説明し、これは、図3に示されるとおりである。
【0063】
本出願の実施例では、ユーザがWi-Fiの切断操作をトリガーすることによって、電子機器がWi-Fi切断要求メッセージを受信し、このとき、電子機器は、まず現在のVoWiFi業務がすでに登録されたか否かを決定する。
【0064】
VoWiFi業務がすでに登録された場合、電子機器は、Wi-Fiの切断操作の遅延を制御し、遅延器を起動して遅延を開始する。それと同時に、電子機器は、VoWiFi登録解除操作を実行し始め、且つIKE接続を切断する。しかしながら、VoWiFi業務が登録されていない場合、電子機器は、Wi-Fiの切断を直接制御することができる。
【0065】
電子機器は、VoWiFi登録解除操作を実行し、且つIKE接続を切断する。具体的には、電子機器は、IMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージ及びIKE接続切断要求メッセージを送信した後に、IMSサーバが応答メッセージを返信することを待って、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことが示される。
【0066】
電子機器は、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、ターゲットネットワーク機器が応答メッセージを返信することを待っている。
【0067】
遅延器の最大遅延時間長内にターゲットネットワーク機器により返信された応答メッセージを受信した場合、遅延器をキャンセルし、Wi-Fi接続の切断を制御する。具体的には、遅延器の最大遅延時間長内に、電子機器がターゲットネットワーク機器により返信された応答メッセージを受信した場合、遅延器をキャンセルし、Wi-Fi接続の切断を制御する。遅延器の最大遅延時間長内に、電子機器がターゲットネットワーク機器により返信された応答メッセージを受信していない場合、Wi-Fi接続の切断を直接制御する。
【0068】
本出願の実施例では、図1に示す実施例の上で、様々な選択的な実施の形態が追加されており、ターゲットネットワーク機器が接続切断に応答する時間を短縮するとともに、ユーザがWi-Fiの切断の遅延を感知しにくいことを確保する。
【0069】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるWi-Fi制御方法について、実行本体は、Wi-Fi制御装置、又はこのWi-Fi制御方法におけるWi-Fi制御方法を実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例において、Wi-Fi制御装置によるWi-Fi制御方法の実行を例にして、本出願の実施例によるWi-Fi制御装置を説明する。
【0070】
図4を参照すると、図4は、本出願の実施例によるWi-Fi制御装置の構造概略図である。
【0071】
図4に示すように、Wi-Fi制御装置400は、
Wi-Fi切断要求メッセージを受信するための受信モジュール401と、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信するための送信モジュール402であって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示する送信モジュール402と、
前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御するための第一の制御モジュール403とを含む。
【0072】
選択的に、図5に示すように、送信モジュール402は、
前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動するための遅延ユニット4021と、
前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信するための送信ユニット4022とを含み、
第一の制御モジュール403は、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記遅延器をオフにし、前記Wi-Fiの切断を制御するための制御ユニット4031を含む。
【0073】
選択的に、図6に示すように、Wi-Fi制御装置400は、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していない場合、前記Wi-Fiの切断を制御するための第二の制御モジュール404をさらに含む。
【0074】
選択的に、図7に示すように、Wi-Fi制御装置400は、
VoWiFiがすでに登録されたか否かを決定するための決定モジュール405と、
VoWiFiがすでに登録されたと決定した場合、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断するための処理モジュール406とをさらに含む。
【0075】
選択的に、図8に示すように、処理モジュール406は、
IPマルチメディアサブシステムIMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにVoWiFi登録情報をリリースさせて、VoWiFi登録解除操作を完了するための登録解除ユニット4061と、
前記IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにIKE接続情報をリリースさせて、IKE接続を切断するための接続切断ユニット4062とを含む。
【0076】
本出願の実施例によるWi-Fi制御装置は、Wi-Fi切断要求メッセージを受信し、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信し、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示し、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御することができる。ターゲットネットワーク機器にIKE接続がすでに切断されており、且つVoWiFi登録解除操作がすでに完了していることを指示する通知メッセージを送信することによって、以前に保存された接続情報と登録情報をリリースするようにターゲットネットワーク機器にタイムリーに通知し、その後にWi-Fiの再接続をいつでも行っても、ターゲットネットワーク機器と新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFiをタイムリーに登録し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0077】
本出願の実施例におけるWi-Fi制御装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的には、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)などであってもよく、非移動電子機器は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0078】
本出願の実施例におけるWi-Fi制御装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0079】
本出願の実施例によるWi-Fi制御装置は、図1から図3の方法の実施例により実現される各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0080】
選択的に、図9に示すように、本出願の実施例は、電子機器をさらに提供する。前記電子機器は、プロセッサ1010と、メモリ1009と、メモリ1009に記憶されており、且つ前記プロセッサ1010上で運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がプロセッサ1010により実行されると、上記Wi-Fi制御方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0081】
注意すべきこととして、本出願の実施例における電子機器は、以上に記載の移動電子機器と、非移動電子機器とを含む。
【0082】
図10は、本出願の実施例を実現する電子機器のハードウェア構造概略図である。
【0083】
この電子機器1000は、無線周波数ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インターフェースユニット1008、メモリ1009、及びプロセッサ1010などの部材を含むが、それらに限らない。
【0084】
当業者であれば理解できるように、電子機器1000は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1010にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図10に示す電子機器構造は、電子機器に対する限定を構成せず、電子機器は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0085】
ここで、プロセッサ1010は、Wi-Fi切断要求メッセージを受信すること、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信することであって、前記通知メッセージは、VoWiFi登録解除操作がすでに完了していること、及びネットワーク鍵交換IKE接続がすでに切断されたことを指示すること、前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記Wi-Fiの切断を制御することに用いられる。
【0086】
選択的に、プロセッサ1010は、前記Wi-Fi切断要求メッセージに応答して、遅延器を起動すること、
前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信すること、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信した場合、前記遅延器をオフにし、前記Wi-Fiの切断を制御することにさらに用いられる。
【0087】
前記の、前記ターゲットネットワーク機器に通知メッセージを送信した後に、前記方法は、
予め設定される遅延時間長内に前記通知メッセージに応答するための応答メッセージを受信していない場合、前記Wi-Fiの切断を制御することをさらに含む。
【0088】
選択的に、プロセッサ1010は、VoWiFiがすでに登録されたか否かを決定すること、
VoWiFiがすでに登録されたと決定した場合、VoWiFi登録解除操作を完了し、且つIKE接続を切断することにさらに用いられる。
【0089】
選択的に、プロセッサ1010は、IPマルチメディアサブシステムIMSサーバにVoWiFi登録解除要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにVoWiFi登録情報をリリースさせて、VoWiFi登録解除操作を完了すること、
前記IMSサーバにIKE接続切断要求メッセージを送信することによって、前記IMSサーバにIKE接続情報をリリースさせて、IKE接続を切断することにさらに用いられる。
【0090】
本出願の実施例による電子機器は、ターゲットネットワーク機器にIKE接続がすでに切断されており、且つVoWiFi登録解除操作がすでに完了していることを指示する通知メッセージを送信することによって、以前に保存された接続情報と登録情報をリリースするようにターゲットネットワーク機器にタイムリーに通知し、その後にWi-Fiの再接続をいつでも行っても、ターゲットネットワーク機器と新たなネットワーク接続をタイムリーに確立し、さらにVoWiFiをタイムリーに登録し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0091】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット1004は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)10041と、マイクロホン10042とを含んでもよく、グラフィックスプロセッサ10041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット1006は、表示パネル10061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル10061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット1007は、タッチパネル10071と、その他の入力機器10072とを含む。タッチパネル10071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル10071は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器10072は、物理的キーボードと、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)と、トラックボール、マウスと、操作レバーとを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。メモリ1009は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよく、アプリケーションプログラムと、オペレーティングシステムとを含むが、それらに限らない。プロセッサ1010は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ1010に統合されなくてもよい。
【0092】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、上記Wi-Fi制御方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0093】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の電子機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0094】
本出願の実施例は、チップをさらに提供する。前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記Wi-Fi制御方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0095】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0096】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連を含む要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を一つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。
【0097】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0098】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10