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特許7373821プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20231027BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023061423
(22)【出願日】2023-04-05
【審査請求日】2023-04-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514035947
【氏名又は名称】株式会社TOKIUM
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】黒▲崎▼ 賢一
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-174754(JP,A)
【文献】特開2020-154962(JP,A)
【文献】特許第7051168(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを受付手段と、取引情報取得手段と、最適取引抽出手段と、出力手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、商品またはサービスについての証憑データを受け付け、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての既に登録されている過去の複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出し、
前記出力手段は、前記最適取引抽出手段により抽出された最適な取引に係る情報を出力する、プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された最適な取引に係る情報を、前記証憑データの送信元の端末または前記端末とは別の端末に送信する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける取引条件が同じ場合は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける取引金額が最も低い証憑データに係る取引を最適な取引に係る情報として抽出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータをフォーマット情報取得手段として更に機能させ、
前記フォーマット情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記フォーマット情報取得手段により取得された証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する、請求項4記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の入力画面をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記取引情報取得手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額を取得する、請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
前記入力指示手段は、前記表示指示信号を前記オペレータ端末に送信する際に、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報の入力画面を前記オペレータ端末に表示させ、
前記最適取引抽出手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する、請求項6記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた各証憑データについて、前記取引情報取得手段により取得された少なくとも取引条件および取引金額の情報および最適な取引の選択画面をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記最適取引抽出手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑の最適な取引の選択結果に基づいて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項9】
前記受付手段が受け付けた証憑データの取引条件における商品またはサービスの表記の揺らぎについて前記コンピュータにより修正が行われ、表記の揺らぎが修正された商品またはサービスに関する取引条件を用いることにより、前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項10】
プログラムを実行することにより受付手段と、取引情報取得手段と、最適取引抽出手段と、出力手段として機能する制御部を有するコンピュータであって、
前記受付手段は、商品またはサービスについての証憑データを受け付け、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた略同一の商品またはサービスについての既に登録されている過去の複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出し、
前記出力手段は、前記最適取引抽出手段により抽出された最適な取引に係る情報を出力する、コンピュータ。
【請求項11】
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、商品またはサービスについての証憑データを受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての既に登録されている過去の複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する工程と、
前記制御部が、抽出された最適な取引に係る情報を出力する工程と、
を備えた、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、請求書等の証憑のデータを処理する処理システムとして様々なものが知られている。例えば、特許文献1には、請求書の処理効率を向上させることができるデータ処理装置、データ処理方法およびプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第7051168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
同一または類似の商品またはサービスについて複数の証憑データを受け付ける場合、これらの証憑データから最適な取引に係る情報を抽出すれば便利であるが従来はこのようなサービスは存在しなかった。
【0005】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、既に受け付けている証憑データを有効に活用することができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、
コンピュータを受付手段と、取引情報取得手段と、最適取引抽出手段と、出力手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、商品またはサービスについての証憑データを受け付け、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出し、
前記出力手段は、前記最適取引抽出手段により抽出された最適な取引に係る情報を出力することを特徴とする。
【0007】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された最適な取引に係る情報を、前記証憑データの送信元の端末または前記端末とは別の端末に送信してもよい。
【0008】
本発明のプログラムにおいては、
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける取引条件が同じ場合は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける取引金額が最も低い証憑データに係る取引を最適な取引に係る情報として抽出してもよい。
【0009】
本発明のプログラムにおいては、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得してもよい。
【0010】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータをフォーマット情報取得手段として更に機能させ、
前記フォーマット情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記フォーマット情報取得手段により取得された証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0011】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の入力画面をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記取引情報取得手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額を取得してもよい。
【0012】
本発明のプログラムにおいては、
前記入力指示手段は、前記表示指示信号を前記オペレータ端末に送信する際に、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報の入力画面を前記オペレータ端末に表示させ、
前記最適取引抽出手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0013】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた各証憑データについて、前記取引情報取得手段により取得された少なくとも取引条件および取引金額の情報および最適な取引の選択画面をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記最適取引抽出手段は、前記オペレータ端末により入力され前記受付手段により受け付けられた証憑の最適な取引の選択結果に基づいて、前記受付手段が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0014】
本発明のプログラムにおいては、
前記受付手段が受け付けた証憑データの取引条件における商品またはサービスの表記の揺らぎについて前記コンピュータにより修正が行われ、表記の揺らぎが修正された商品またはサービスに関する取引条件を用いることにより、前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0015】
本発明のコンピュータは、
プログラムを実行することにより受付手段と、取引情報取得手段と、最適取引抽出手段と、出力手段として機能する制御部を有するコンピュータであって、
前記受付手段は、商品またはサービスについての証憑データを受け付け、
前記取引情報取得手段は、前記受付手段により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得し、
前記最適取引抽出手段は、前記取引情報取得手段により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出し、
前記出力手段は、前記最適取引抽出手段により抽出された最適な取引に係る情報を出力することを特徴とする。
【0016】
本発明の情報処理方法は、
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、商品またはサービスについての証憑データを受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する工程と、
前記制御部が、抽出された最適な取引に係る情報を出力する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のプログラム、コンピュータおよび情報処理方法によれば、既に受け付けている証憑データを有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成を概略的に示す図である。
図2図1に示す情報処理システムにおいて所定の情報処理が行われるときの各構成要素間での情報の流れを示すチャートである。
図3図1に示す情報処理システムにおいて所定の情報処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。
図4】取得された取引条件としての代理店名、サービス名および取引金額を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本実施の形態に係る情報処理システム1および当該情報処理システム1による情報処理方法を示す図である。実施の形態に係る情報処理システム1および情報処理方法によれば、複数のユーザ端末50から証憑データを受け付けたときに、この受け付けた証憑データにおける取引条件および取引金額に基づいて、複数の証憑データから最適な取引に係る情報(具体的には、同じ取引条件において最も安価な取引に係る情報)を抽出することができるため、複数のユーザ端末50からそれぞれ受領した複数の証憑データを有効に活用することができる。ここで、本実施の形態では、証憑は、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等のうち少なくとも何れかを含む。以下の説明では証憑が主に請求書である場合について述べるが、証憑として請求書以外のものが用いられてもよい。
【0020】
本実施の形態による情報処理システム1は、管理サーバ10と、オペレータ端末40と、ユーザ端末50とを備えている。管理サーバ10は、インターネット回線等のネットワークを通じて利用できるサーバである。管理サーバ10には、インターネット回線等のネットワークを介してオペレータ端末40およびユーザ端末50がそれぞれ通信可能に接続されている。このような情報処理システム1の各構成要素について以下に説明する。
【0021】
オペレータ端末40は、管理サーバ10の管理を行う管理会社のオフィス等に設置されているパーソナルコンピュータ等を含み、この管理会社の社員であるオペレータがオペレータ端末40を操作することにより管理サーバ10に対して情報の送受信を行うようになっている。具体的には、オペレータがオペレータ端末40を操作することにより証憑の各項目の情報(例えば、請求書の請求日、明細、金額、支払期限日等の情報)を入力するようになっている。
【0022】
ユーザ端末50は、本実施の形態に係るサービスを享受したい企業に設置されているパーソナルコンピュータ等を含み、この企業の社員が操作するようになっている。ここで、本実施の形態に係るサービスとして、例えば、ユーザ端末50が設置されている企業における請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等の証憑の処理を、管理サーバ10の管理を行う管理会社に代行させる処理が含まれるが、このような処理に限定されることはない。
【0023】
管理サーバ10は、制御部20と、記憶部36と、通信部38とを備えている。制御部20は、例えばCPU(中央演算処理装置)等であり、記憶部36に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段22、取引情報取得手段24、フォーマット情報取得手段26、入力指示手段28、最適取引抽出手段30、出力手段32および送信手段34として機能する。受付手段22は、外部装置(例えば、オペレータ端末40やユーザ端末50)から様々な情報を受け付ける。取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する。フォーマット情報取得手段26は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報を取得する。ここで、証憑の画像のフォーマットとは、商品やサービスの提供元の会社や代理店によって決まるものであり、会社や代理店独自のフォーマットや、各会計ソフトにそれぞれ組み込まれている会計ソフト独自のテンプレートとしてのフォーマット等、様々なフォーマットが存在する。
【0024】
入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の入力画面をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する。最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。なお、ある商品またはサービスと類似する商品の一覧またはサービスの一覧については、商品毎およびサービス毎に記憶部36に記憶されている。出力手段32は、最適取引抽出手段30により抽出された最適な取引に係る情報を出力する。送信手段34は、外部装置(例えば、オペレータ端末40やユーザ端末50)に対して様々な情報を送信する。これらの受付手段22、取引情報取得手段24、フォーマット情報取得手段26、入力指示手段28、最適取引抽出手段30、出力手段32および送信手段34の機能の詳細については後述する。
【0025】
なお、制御部20により実行されるプログラムは記憶部36に記憶されたものであることに限定されることはない。制御部20により実行されるプログラムとして、外部装置から通信部38を介して制御部20に送信されるものや、管理サーバ10に装着されたUSBメモリ等の記憶媒体に記憶されているもの、管理サーバ10とは別のサーバ(例えば、クラウドサーバ)等に記憶されているもの等が用いられてもよい。
【0026】
記憶部36は例えばHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成され、様々な情報が記憶部36に記憶されるようになっている。
【0027】
通信部38は、制御部20を外部装置(例えば、オペレータ端末40、ユーザ端末50等)と通信可能に接続するものである。制御部20は通信部38を介して外部装置に対して信号の送受信を行うことができるようになっている。
【0028】
次に、このような情報処理システム1による情報処理方法について図2乃至図4を用いて説明する。図2は、図1に示す情報処理システム1において所定の情報処理が行われるときの各構成要素間での情報の流れを示すチャートであり、図3は、図1に示す情報処理システム1において所定の情報処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。また、図4は、取得された取引条件としての代理店名、サービス名および取引金額を示す表である。なお、以下に示す情報処理は制御部20が記憶部36に記憶されているプログラムを実行することにより行われる。また、以下に示す情報処理では、取引に係る個人情報および特定の会社(他社)との取引の内容が明らかになることはなく、以下に示す情報処理に関する情報は管理サーバ10において他の情報と切り離されて管理される。
【0029】
ユーザ端末50が設置されている企業の担当者は、管理サーバ10を管理する管理会社により提供される所定のウェブサイトまたはアプリケーションにアクセスする。この際に、この企業の担当者は、管理サーバ10により提供されるウェブサイトまたはアプリケーションにログインする際にIDおよびパスワードを入力する。そして、この企業の担当者はユーザ端末50に表示されているウェブサイトまたはアプリケーションに新たな証憑データ(具体的には、証憑の画像)をアップロードすることができるようになっている。このウェブサイトまたはアプリケーションに証憑データがアップロードされると、ユーザ端末50から管理サーバ10に証憑データが送信されることにより、受付手段22は証憑データを受け付ける(ステップS1の「YES」)。また、管理サーバ10により提供されるウェブサイトまたはアプリケーションにログインする際に入力されたIDに基づいて、受付手段22は、証憑データの所有者や管理者の識別情報を受け付ける。
【0030】
あるいは、ユーザ端末50が設置されている企業の担当者は、管理サーバ10の管理会社に紙の請求書等の証憑を送付するか、ユーザ端末50によって管理サーバ10のメールアドレスに証憑データ(具体的には、証憑の画像)が添付されたメールを送信する。この際に、この企業の担当者が管理サーバ10の管理会社に紙の証憑を送付する場合は、前もって管理会社から伝えられた管理サーバ10の管理会社の住所に紙の証憑を送付する。また、この企業の担当者がユーザ端末50によって管理サーバ10のメールアドレスに証憑データが添付されたメールを送信する場合は、前もって管理会社から伝えられた管理サーバ10のメールアドレスに証憑データが添付されたメールを送信する。
【0031】
ユーザ端末50が設置されている企業の担当者により管理サーバ10の管理会社に紙の証憑が送られた場合は、管理サーバ10の管理会社において紙の証憑がスキャナ等の読み取り装置により読み取られる。そして、読み取り装置から証憑データ(具体的には、証憑の画像)が管理サーバ10に送信されることにより受付手段22が証憑の画像データを受け付ける。また、紙の証憑について読み取り装置により読み取りを行ったオペレータは、証憑の送付元の企業の識別情報やこの企業の担当者の識別情報を管理サーバ10に入力する。このことにより、受付手段22は、証憑データの所有者や管理者の識別情報を受け付ける。
【0032】
また、ユーザ端末50が設置されている企業の担当者によりユーザ端末50によって管理サーバ10のメールアドレスに証憑データが添付されたメールが送信された場合は、受付手段22が証憑の画像のデータを受け付ける。ここで、ユーザ端末50から管理サーバ10に証憑データが添付されたメールが送信されるメールアドレスを、ユーザ端末50が設置されている企業毎に設定することが可能となっている。この場合は、ユーザ端末50によって管理サーバ10にメールが送られたメールアドレスに基づいて、受付手段22は、証憑データの所有者や管理者の識別情報を受け付ける。
【0033】
受付手段22がユーザ端末50から証憑データを受け付けると(図3のステップS1の「YES」)、取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する。具体的には、入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の入力画面をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する(ステップS2)。このことにより、オペレータ端末40のモニタには取引条件および取引金額の入力画面が表示される。具体的には、入力画面は、受付手段22が受け付けた証憑の画像における証憑の各項目のデータをオペレータに入力させるものである。
【0034】
オペレータ端末40のモニタに表示される入力画面には、証憑(具体的には、例えば請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等)の画像データ、証憑の各項目のデータを入力することを促すメッセージ、各項目のデータの入力欄および送信ボタンが表示される。オペレータは、オペレータ端末40のモニタに表示される証憑の画像データを見ながら、証憑の各項目のデータを入力欄に入力する。具体的には、オペレータは、証憑の発行元(請求元)の会社名や代理店名、証憑の発行元(請求元)の会社や代理店名の登録番号、証憑の発行日(請求日)、証憑の送付先(請求先)の会社名、請求金額(合計金額)、各品名の取引の日付、各品名、各品名の取引金額等の情報をオペレータ端末40によって各入力欄に入力する。オペレータはこれらの証憑の各項目のデータの入力が完了すると入力画面に表示されている送信ボタンを押す。このことにより、オペレータによってオペレータ端末40に入力された入力情報がオペレータ端末40から管理サーバ10に送信され、管理サーバ10における制御部20の受付手段22は入力情報を受け付ける。この際に、取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する(図3のステップS3)。ここで、取引条件とは、例えば商品またはサービスの名称、取引数量等を含む。また、取引として複数のIDが提供される場合は、取引金額は1つのIDあたりの金額となってもよい。
【0035】
また、入力指示手段28は、表示指示信号をオペレータ端末40に送信する際に、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報の入力画面もオペレータ端末40に表示させてもよい。この場合は、オペレータによってオペレータ端末40に入力されたフォーマットに関する情報もオペレータ端末40から管理サーバ10に送信され、管理サーバ10における制御部20の受付手段22はフォーマットに関する情報も受け付ける。
【0036】
他の態様として、受付手段22がユーザ端末50から証憑データを受け付けると(図3のステップS1の「YES」)、取引情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける各項目のデータを取得してもよい。具体的には、取引情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑の発行元(請求元)の会社名や代理店名、証憑の発行元(請求元)の会社や代理店名の登録番号、証憑の発行日(請求日)、証憑の送付先(請求先)の会社名、請求金額(合計金額)、各品名の取引の日付、各品名、各品名の取引金額等の情報を取得してもよい。この場合も、取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する。また、この際に、フォーマット情報取得手段26は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報を取得してもよい。
【0037】
最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。具体的には、最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける取引条件が同じ場合は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける取引金額が最も低い証憑データに係る取引を最適な取引に係る情報として抽出する。そして、出力手段32は、最適取引抽出手段30により抽出された最適な取引に係る情報を出力する(図3のステップS4)。
【0038】
このような最適取引抽出手段30による動作について説明する。複数のユーザ端末50からそれぞれ管理サーバ10に送信された複数の証憑データについて、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける取引条件および取引金額が図4に示すものである場合には、サービス○○については代理店Aが提供する1つのIDあたり1500円のものと代理店Dが提供する1つのIDあたり2000円のものがある。この場合、最適取引抽出手段30は、最適な取引に係る情報として、代理店Aが提供する1つのIDあたり1500円の証憑データを出力する。同様に、サービス××については代理店Bが提供する1つのIDあたり2000円のものと代理店Eが提供する1つのIDあたり1800円のものがある。この場合、最適取引抽出手段30は、最適な取引に係る情報として、代理店Eが提供する1つのIDあたり1800円の証憑データを出力する。
【0039】
なお、受付手段22が受け付けた証憑データにおけるフォーマットの情報が取得されている場合は、最適取引抽出手段30は、受付手段22により受け付けられた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0040】
送信手段34は、出力手段32により出力された最適な取引に係る情報を、証憑データを管理サーバ10に送信したユーザ端末50またはこのユーザ端末50とは別の端末に送信する(ステップS5)。このことにより、証憑データの送信元のユーザ端末50のモニタまたはこのユーザ端末50とは別の端末のモニタに最適な取引に係る情報を表示させることができる。このため、ユーザ端末50が設置されている企業の担当者等は、最適な取引に係る情報を認識することができる。
【0041】
例えば、ユーザ端末50から管理サーバ10に送信された証憑データが、代理店Dにより提供されサービス○○であり取引金額が1つのIDあたり2000円であった場合は、このユーザ端末50のモニタには、同じサービス○○について代理店Aにより提供されるものは1つのIDあたり1500円である旨の情報が表示される。このことにより、ユーザ端末50が設置されている企業の担当者は、サービス○○についてより安価なサービスの提供元として、このサービス○○の提供元を代理店Dから代理店Aに切り替えることを検討することができるようになる。
【0042】
なお、上述したように、上記の情報処理では取引に係る個人情報および特定の会社(他社)との取引の内容が明らかになることはなく、上記の情報処理に関する情報は管理サーバ10において他の情報と切り離されて管理される。
【0043】
以上のような構成からなる本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法によれば、プログラムは、コンピュータ(管理サーバ10)を受付手段22と、取引情報取得手段24と、最適取引抽出手段30と、出力手段32として機能させる。受付手段22は、商品またはサービスについての証憑データを受け付ける。取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する。最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。出力手段32は、最適取引抽出手段30により抽出された最適な取引に係る情報を出力する。この場合には、受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報が抽出されて出力されるので、既に受け付けている複数の証憑データを有効に活用することができる。
【0044】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを送信手段34として更に機能させ、送信手段34は、出力手段32により出力された最適な取引に係る情報を、証憑データの送信元のユーザ端末50またはユーザ端末50とは別の端末に送信する。このことにより、証憑データの送信元のユーザ端末50またはユーザ端末50とは別の端末において、最適な取引に係る情報を認識することができる。
【0045】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける取引条件が同じ場合は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける取引金額が最も低い証憑データに係る取引を最適な取引に係る情報として抽出する。この場合は、複数のユーザ端末50からそれぞれ受領した複数の証憑データのうち同じ取引条件について取引金額が最も低い証憑データに係る取引の情報が抽出されるため、同じ取引条件についてより安価な商品やサービスに切り替えることが可能となる。なお、本実施の形態では、最適取引抽出手段30が最適な取引に係る情報を抽出する方法はこのような態様に限定されることはない。最適取引抽出手段30は、上述した方法とは異なる方法で最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0046】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、受付手段22が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、取引情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得してもよい。この場合は、受付手段22が証憑データとして証憑の画像等を受け付けたときに、取引情報取得手段24は証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を自動的に取得することができる。
【0047】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムがコンピュータをフォーマット情報取得手段26として更に機能させ、フォーマット情報取得手段26は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報を取得し、最適取引抽出手段30は、フォーマット情報取得手段26により取得された証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。この場合は、証憑の画像が同じフォーマットである複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出することができる。
【0048】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを入力指示手段28として更に機能させ、受付手段22が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の入力画面をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信し、取引情報取得手段24は、オペレータ端末40により入力され受付手段22により受け付けられた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額を取得してもよい。この場合は、受付手段22が証憑データとして証憑の画像等を受け付けたときに、この証憑の各項目のデータをオペレータ端末40によってオペレータにより入力させることが可能となるため、オペレータによって入力された取引条件および取引金額を取引情報取得手段24が取得することができるようになる。
【0049】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、入力指示手段28は、表示指示信号をオペレータ端末40に送信する際に、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報の入力画面をオペレータ端末40に表示させ、最適取引抽出手段30は、オペレータ端末40により入力され受付手段22により受け付けられた証憑データにおける証憑の画像のフォーマットに関する情報が略同一である証憑データについて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出してもよい。この場合は、証憑の画像が同じフォーマットである複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出することができる。
【0050】
なお、本発明によるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0051】
前記受付手段22が複数の前記ユーザ端末50から証憑データを受け付ける際に、同じ企業の複数の前記ユーザ端末50から証憑データを受け付けてもよい。より詳細には、同じ商品やサービスについて例えば会社の部署によって取引先や代理店が異なるときに取引条件が変わることがあるが、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出することにより、最適な取引に係る情報を社内で共有することができるようになる。なお、前記受付手段22が複数の前記ユーザ端末50から証憑データを受け付ける際に、同じ企業の複数の前記ユーザ端末50から証憑データを受け付けることに限定されることはなく、別々の企業の前記ユーザ端末50からそれぞれ受け付けた証憑データを用いて最適な取引に係る情報を抽出してもよい。
【0052】
また、入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた各証憑データについて、取引情報取得手段24により取得された少なくとも取引条件および取引金額の情報および最適な取引の選択画面をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信してもよい。この場合、オペレータはオペレータ端末40により複数の取引の中から最適な取引を選択することができるようになる。そして、オペレータによる選択内容(具体的には、最適な取引に係る情報)はオペレータ端末40から管理サーバ10に送信される。最適取引抽出手段30は、オペレータ端末40により入力され受付手段22により受け付けられた証憑の最適な取引の選択結果に基づいて、複数のユーザ端末50から受付手段22が受け付けた複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。この場合には、オペレータの判断によって最適な取引に係る情報を抽出することができるようになる。
【0053】
また、取引情報取得手段24が、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する方法は上述した方法に限定されることはない。例えば、ユーザ端末50から管理サーバ10に送信される証憑データにおいて、証憑の画像の他に、取引条件および取引金額のうち少なくとも何れかまたは両方の情報が含まれていてもよい。具体的には、ユーザ端末50が設置されている企業の担当者は、ユーザ端末50により証憑データとして証憑の画像を管理サーバ10に送信する際に、証憑における取引条件や取引金額の情報もユーザ端末50に入力し、この入力された情報がユーザ端末50から管理サーバ10に送信されてもよい。この場合は、受付手段22は、ユーザ端末50から証憑データとして取引条件および取引金額のうち少なくとも何れかまたは両方の情報を受け付ける。そして、取引情報取得手段24は、ユーザ端末50から送信された情報に基づいて、取引条件や取引金額の情報を取得する。
【0054】
また、複数のユーザ端末50からそれぞれ受け付ける証憑データについて、商品またはサービスが同じ内容であっても表現方法が異なる等のゆらぎがある場合がある。この場合には、管理サーバ10の制御部20により取引条件における商品またはサービスの表記の揺らぎについて記憶部36に記憶されている各取引条件の揺らぎ情報等に基づいて修正される。そして、表記の揺らぎが修正された商品またはサービスに関する取引条件を用いることにより、最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。
【0055】
また、ユーザ端末50から管理サーバ10が受け付けた証憑データにおける証憑の各項目の情報(例えば、請求書の請求日、明細、金額、支払期限日等の情報)がオペレータ端末40によってオペレータにより入力されなくても、企業の担当者ユーザが管理サーバ10により提供されるウェブサイトまたはアプリケーションにログインし、ユーザ端末50に表示されているウェブサイトまたはアプリケーションに新たな証憑データをアップロードするだけで、この証憑データに関する情報が他の取引で利用されるようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 情報処理システム
10 管理サーバ
20 制御部
22 受付手段
24 取引情報取得手段
26 フォーマット情報取得手段
28 入力指示手段
30 最適取引抽出手段
32 出力手段
34 送信手段
36 記憶部
38 通信部
40 オペレータ端末
50 ユーザ端末
【要約】
【課題】既に受け付けている証憑データを有効に活用することができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータ(例えば、管理サーバ10)を受付手段22と、取引情報取得手段24と、最適取引抽出手段30と、出力手段32として機能させる。取引情報取得手段24は、受付手段22により受け付けた証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報を取得する。最適取引抽出手段30は、取引情報取得手段24により取得された証憑データにおける少なくとも取引条件および取引金額の情報に基づいて、受付手段22が受け付けた同一または類似の商品またはサービスについての複数の証憑データから最適な取引に係る情報を抽出する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4