(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】3D画像の検証用ゲージ
(51)【国際特許分類】
A61C 19/04 20060101AFI20231027BHJP
【FI】
A61C19/04 Z ZDM
(21)【出願番号】P 2020533644
(86)(22)【出願日】2018-12-18
(86)【国際出願番号】 US2018066151
(87)【国際公開番号】W WO2019126115
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2021-12-13
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517264281
【氏名又は名称】デンツプライ シロナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ジョー,ジェレミー イー.
(72)【発明者】
【氏名】カセリ,マイケル ケー.
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/110855(WO,A1)
【文献】特表2015-516856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の口腔の口腔内スキャンの精度を検証するゲージであって、
調節可能な長さで、前記口腔の2つの点の間に取り外し可能に取り付け可能なバー
から成り、
前記バーは、第1のおよび第2の端部を有し、
前記バーは、前記口腔内スキャンによってスキャン可能であり、
前記2つの点の間の距離の計測は、前記
バーの視覚的しるしおよび前記バーのスキャンによって検証されるゲージ。
【請求項2】
前記バーは、第2のセクションに対する位置が調整可能な第1のセクションによって形成される、請求項1に記載のゲージ。
【請求項3】
前記バーは、前記2つの点の間の前記距離を識別するための視覚的しるしを有する、請求項1に記載のゲージ。
【請求項4】
前記視覚的しるしは、長さのマークである、請求項1に記載のゲージ。
【請求項5】
前記視覚的しるしは、副尺である、請求項1に記載のゲージ。
【請求項6】
前記第1および前記第2の端部の一方または両方は、スキャンフラグに取り外し可能に取り付けられるように構成される、請求項1に記載のゲージ。
【請求項7】
前記第1および前記第2の端部の一方または両方は、歯科用インプラント構成要素に取り外し可能に取り付けられるように構成される、請求項1に記載のゲージ。
【請求項8】
患者の口腔のデジタル画像の精度を改善する方法であって、
前記口腔の複数の第1の口腔内スキャンを行い、
前記口腔の少なくとも一部の前記デジタル画像を形成するために、前記複数の第1の口腔内スキャンを使用し、
調節可能な長さで、前記口腔の2つの点の間に取り外し可能に取り付け可能なバー
から成るゲージを用い、
前記バーは、第1および第2の端部を有し、
前記バーの前記第1の端部を前記口腔の前記点の一方に、前記バーの前記第2の端部を前記口腔の他方の前記点に取り外し可能に固定し、
前記バーの少なくとも一部をスキャンすることを含む、少なくとも1回の前記口腔の第2の口腔内スキャンを行い、
前記デジタル画像に補正調整を行うために、前記第2の
口腔内スキャンを使用する、ステップを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3D物体の3D画像、特に歯科または医療用画像の精度を改善するためのデバイスおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、複数の画像が作られ、より大きな領域を示すようにつなぎ合わされる3D画像の精度を改善することに関する。検証ゲージは、複数のスキャン間の不一致を修正するために、視覚的で画像形成可能なスケール(つまり、スキャンできるスケール)を備える。ゲージのスキャンを含む少なくとも1回の第2のスキャンが行われ、第2のスキャンは、つなぎ合わされた第1のスキャンから作成されたデジタル画像の不一致を修正するために使用される。
【背景技術】
【0002】
多くの外科的処置は、患者の解剖学的構造に非常に高度な精度で正確に適合させることが求められる補綴およびその他の人工デバイスの、患者の軟組織または骨組織への一時的または永久的な挿入に関する。そのような適用の1つは、1つ以上のしばしば金属製のインプラントアンカーが患者の顎骨内に外科的に配置される過程における、患者が失った1本以上の天然歯をシミュレートして交換するように設計された補綴構成要素を受け入れてサポートするためのインプラント歯科に関する。インプラント処置が完全に成功するためには、既存の骨構造と歯列によって決定される非常に厳密な配置、方向、およびサイズ要件に準拠する必要があることはよく知られているため、好ましくは外科的に配置されたインプラントアンカーに装着する補綴構成要素は、好ましくは隣接する歯の位置、形状、サイズを含む患者の正確な解剖学的形状に適合するように具体的に設計、成形、およびサイズ設定しなければならず、サポートインプラントアンカーの主軸の正確な方向に高精度で移行しなければならない。
【0003】
これらの厳しい要件を満たすための従来の方法は、歯列弓全体を含む患者の口内の歯の上および周囲に配置された可鍛性のある物質を使用して、患者の顎と歯列のモデルの作成を提供し、前記モデルの作成は、患者の歯列のいわゆる「印象」の取得を含む。インプラントと修復構成要素の配置が重要な要素である場合、通常、この印象はインプラントアンカーの外科的挿入後に行われる。通常、印象対処と呼ばれる参照構成要素は、挿入されたインプラントアンカーの外端に取り付けられ、アンカーの位置と角度方向を参照するのに役立つ。続いて、前記印象に基づいて型から作成されたモデルは、いわゆる「アナログ」アンカーを具現化して、患者の顎のアンカーをモデル化し、前記アンカーの補綴デバイスは、説明されたように作成されたモデルの形状に基づいて設計および製造される。
【0004】
実務では、上記の従来の処置には多くの困難と欠点を伴う。歯科医師が一貫して寸法および位置の誤差がない歯科印象、例えばモデルを作成することは不可能であることが証明されている。非常に厳しいのは、サブミリメートルの寸法誤差、または1度または2度の方向誤差でさえ、許容できない応力および状態を生じさせる補綴の配置という結果になるような適用に含まれる幾何学的要件である。
【0005】
歯科技術では、画像に基づくモデリング技法を採用して、従来のインプラント歯科処置のこれらのよく知られた問題に対処する取り組みがなされてきた。これらの取り組みでは、患者の口の画像が取得され、いわゆる3次元画像処理技法とソフトウェアを使用して、関連する範囲の3次元モデルが再作成される。3Dイメージングの技術では、重なり合う画像または「スキャン」を組み合わせる、または、つなぎ合わせることにより、より大きな画像を作成することがよくある。アルゴリズムは、スキャンされるオブジェクトまたは周囲の領域上の識別可能なポイントを登録するためによく使用される。このような登録により、複数のスキャンをつなぎ合わせて、より広い領域のデジタル表現を生成できる。例えば、歯科の領域では、スキャンデバイスを口腔に挿入することができ、多数のスキャン画像を得ることができる。歯、またはある種の歯科用器具の上のポイントなどの口腔の識別可能なポイントは、異なるスキャン画像を登録するために使用できる。何れの歯科用器具も使用できるが、有用なものは一般にスキャンフラグとして知られている。
【0006】
歯茎を含む軟組織は、互いに異なるスキャンを登録するための良い選択ではないことがわかっている。柔らかいそのような表面は、スキャンのポイントIが第2のスキャンにおいて正確に同じ場所とならなくなるように、簡単に移動できてしまう。また、スキャン中の患者のわずかな動きによって、スキャン処置間で硬組織の固定されたポイントでさえわずかにずれることがある。したがって、つなぎ合わされたスキャン画像は常に正確に配置されるわけではなく、結果として得られるターゲットのつなぎ合わされたデジタル表現は適切にレンダリングされないことを意味する。歯科インプラント処置などの一部の処置では、インプラントの正確な位置がいくつかの理由で重要であるため、これは特に懸念事項である。これには、例えば、インプラント上に配置された修復物の位置、およびインプラントが配置されたときの神経の回避などが含まれる。要するに、結果のデジタル画像が可能な限り正確であることは、後続の手順がそのような画像に自信を持って基づくことができるため有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明によれば、患者の口腔の複数の口腔内スキャンから形成される少なくとも一部の口腔の画像の精度を検証するためのゲージが提供される。ゲージは、調整可能な長さで、口腔の2つの点の間に取り外し可能に取り付け可能なバーを含む。バーは、第1のおよび第2の端を有し、口腔内スキャンによってスキャン可能である。「スキャン可能」とは、標準のイメージスキャンで表示されることを意味する。このように、それは金属、プラスチック、またはスキャンされ、スキャンされた画像として表示される他の材料で作られてもよい。
【0008】
これにより、2つの点の間の相対位置および/または距離の測定値が、目印によって、およびバーのスキャンによってデジタル的に、検証される。バーは、その端の少なくとも一方において、例えば、患者の歯列、歯科用器具、ならびに、インプラント、歯科インプラントのアバットメント、およびヒーリングキャップを含むインプラント構成要素など、これらに限られないものに、取り付け可能である。本明細書で使用されるように、歯科インプラントおよび歯科インプラント構成要素は、そのようなすべての構成要素を参照するために互換的に使用される。
【0009】
さらに、患者の口腔のデジタル画像の精度を改善する方法は、口腔の複数の第1の口腔内スキャンを行うことを含む。第1の口腔内スキャンからのデータは、口腔の少なくとも一部のデジタル画像を構築するために使用される。調節可能な長さで、口腔の2つの点の間に取り外し可能に取り付け可能なバーを有するゲージが提供される。バーは、第1および第2の端部を有し、その第1の端部において口腔の点の一方に、バーの第2の端部において口腔の他方の点に、取り外し可能に取り付けられる。バーの少なくとも一部をスキャンすることを含む、少なくとも1回の口腔の第2の口腔内スキャンが行われる。第2のスキャンからのデータは、デジタル画像の補正調整に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】本明細書に記載される方法1-Aの描写である。
【
図4】本明細書に記載される方法1-Bの描写である。
【
図5】本明細書に記載される方法2-Aの描写である。
【
図6】本明細書に記載されるさらに別の方法の描写である
。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に従って提供され、図面に示されるように、上述のような材料で作られたゲージ10が提供される。本発明によれば、ゲージ10は、患者の口腔の複数の口腔内スキャンまたは他のスキャンから形成される少なくとも一部の口腔の画像の精度を検証するために使用される。ゲージは、調節可能な長さで、口腔の2つの点12、13の間に取り外し可能に取り付け可能なバー11を含む。バー11は、第1および第2の端部14および15をそれぞれ有し、口腔の2つの点12、13の間の距離Dを決定するために、口腔内スキャナによってスキャン可能である。バー11は、端部14、15の間の距離Dまたは相対位置、よって、点12、13の間の距離または相対位置を示すために、副尺21または他の適当なしるしなどの目盛りを有することが好ましい。これにより、2つの点12、13の間の距離の測定は、視覚的しるし21によって、およびバー11のスキャンによってデジタル的に、検証される。バー11は、その端部14、15のうちの少なくとも一方が、例えば、患者の歯列、歯科用器具、および、インプラント30またはそのアバットメント31、ヒーリングキャップを含むインプラント構成要素など、これらに限られないものに、取り付け可能である。本明細書で使用されるように、歯科インプラントおよび歯科インプラント構成要素は、そのようなすべての構成要素を参照するために互換的に使用される。
【0012】
本発明に関する方法における本発明の使用は、以下の実施例で説明される。ペンシルバニア州ヨークのデンツプライシロナ社から入手可能なIOFLOスキャンフラグが参照される。
【0013】
方法1:
この方法は、それぞれのインプラントに配置されたスキャンフラグを用いた完全な口腔内スキャンである。ここでは、結果の3Dスキャンファイルからインプラントの位置と向きを検出できるようにするために
、1回のスキャンで、上顎または下顎弓100に沿う歯肉軟組織がスキャンフラグ104の必要な特徴とともに検出される。
図1では、IOFLOという用語はデンツプライシロナ特有のスキャンフラグの表現として使用されるが、何れの一般的なスキャンフラグも、この方法において使用できる。
【0014】
方法2:
方法2は、歯のない空間の初期スキャンで始まり、軟組織と下顎弓100の全体的な形状をキャプチャする。この初期スキャンでは、スキャンフラグはないが、代わりに、インプラント位置106が存在する。インプラント位置が存在し、各インプラント位置106で見つけられるインプラント(図示せず)の上にヒーリングキャップ(図示せず)が配置されてうる。インプラント上に置かれたスキャンフラグ104を用いて後続スキャンが行われる。これらのスキャンは、(以前のスキャンのように)臨床的に関連する領域全体をカバーしうるか、または、スキャンフラグとそのすぐ周囲の歯のない空間(たとえば、スキャンフラグの半径2-10mm以内)のみをキャプチャしうる。補助スキャンは、スキャンデータ内のスキャンフラグの位置を検出するために検出アルゴリズムを使用して処理され、それによってインプラントの位置と方向を決定する(
図2)。
【0015】
後続スキャンから取得されたインプラントの位置は、初期スキャンで取得された歯の解剖学的構造と位置合わせし、マージする必要がある。この位置合わせは、IOFLO検出の前または後に行うことができるが、IOFLO検出後に位置合わせがされる場合、検出された位置は、位置合わせの結果に従って変換される必要がある。
【0016】
方法1-A
この方法は、スキャンフラグ104および/またはデジタル検証ゲージ10が口腔に配置されている場合の完全な口腔内スキャンである。1回のスキャンで、下顎弓100に沿った歯肉軟組織が、インプラントの向きの重要な特徴を測定するために必要な指標とともに検出される。この実施形態では、ゲージ10を既存のスキャンフラグ104と組み合わせて使用するか、特徴を識別する追加のインプラントがスキャンフラグの機能を複製するゲージに統合されうる。ゲージ10とスキャンフラグ104が一緒に使用される場合、2つのデバイスはアクティブまたはパッシブに相互に接続し、インプラントへの位置は、2つのデバイスへのカップリングを介して保持される。各スキャンからの情報は、下層の歯のない空間の正確な表示とつなぎ合わせるのに用いることができる。
【0017】
この方法では、無歯顎修復のインプラントの数に応じて、1回のスキャンが複数回繰り返されうる。たとえば、4本のインプラントがある場合、合計1~6回の個別スキャンが必要になりうる。これは、1つのインプラントからインプラントへの位置まで、または最大すべてのインプラントからインプラントへの組み合わせまでである。例えば、インプラントが番号1、2、3、および4である場合、可能な組み合わせは、L1-L2、L1-L3、L1-L4、L2-L3、L2-L4、およびL3-L4を含む。すべての倍数が要求されるわけではなく、最長の縦方向距離を表すインプラントからインプラントまでの距離のみが必要であっても良い。スキャンの最大臨界数は、[n×(n-1)]/2として定量化でき、ここで、nは1つの歯列弓内のインプラントの数を表す(
図3)。
【0018】
方法1-B
この方法は、軟部組織と下顎弓100の全体的な形状をキャプチャするために、歯のない空間の初期スキャンで始まる。第2のスキャンでは、重要なインプラントの特徴106と、一例として、Dと定められる距離をキャプチャする。これは、既存のスキャンフラグ104とデジタル検証ゲージ10を一緒に使用することの組み合わせ、または前述の統合スキャンフラグ機能を備えたゲージの実施形態となりうる。
【0019】
このシナリオでは、上記の「1回のスキャン方法」の方法1-Aのセクションで定義したプロトコルに従い、スキャンは複数回(
図4に示すように)繰り返されうる。
【0020】
方法2-A
3回のスキャン方法もまた、下顎弓100を含み、光学スキャナ102で行われる、歯のない空間の初期スキャンで始まる。第2のスキャンは、スキャンフラグ104が所定の位置にある状態で行われ、インプラントの場所ごとに繰り返されうる。第3のスキャンは、インプラントからインプランまでの位置、例えば、Dをキャプチャして、デジタル検証ゲージ10を特徴付ける。このスキャンもまた、上記の、例えば、L1-L2、L1-L3、L1-L4、L2-L3、L2-L4、およびL3-L4のように(
図5に示すように)固有のインプラントからインプラントまでの最大数まで繰り返されうる。
【0021】
追加の画像方法:
前述のスキャン方法は、単一のスキャン源、この場合は口腔内スキャンシステム102のみを使用する。ただし、デジタル検証ゲージは、光学カメラ、または所定の位置でのゲージシステム10の手動記録の形で、補助入力とともに使用されうる。光学カメラを使用する場合、さまざまな写真測量技法は、2次元画像から主要な距離を自動的に検出するのに活用されうる。光学画像もまた、復元ワークフローの一部として手動で解釈することもできる。
【0022】
技術的詳細:
無歯スキャン中のデジタル検証ゲージ10の使用は、2つの主要なタスクを果たす。1つ目は、完全な3次元スキャンの作成に必要な複数の画像のスキャンとつなぎ合わせを支援するために、ゲージ10がデバイスの長さに沿う重要な特徴を具現化することができることである。これらの重要な特徴は、突出した形状であり、異なる距離の間隔で間をあけ、長さが50ミクロンから1センチメートルでありうる。
【0023】
ゲージの2つ目のタスクは、キャリブレーションデバイスとして機能し、未加工のスキャンファイルの後処理用に追加のデータポイントを可能にすることである。後処理は、スキャン中にリアルタイムで、またはスキャン後の後の時点で、ローカルまたは遠隔の場所やサーバーでのオフサイトで完了されうる。二次分析の方法には、ゲージ10から収集された測定値に基づいて元のスキャンを補強するスケールファクターと、フレームスキャンでキャプチャされたローカライズされたつなぎ合わせエラーを直すことが含まれる。
【0024】
スケールファクター法は
図6で強調表示されており、ゲージ10からの既知の距離を使用して、不均等な方法でスキャンをスケーリングおよび「キャリブレーション」しうる。ここでは、ゲージが配置されたさまざまなスキャンからの既知の方向のそれぞれで、スキャンファイル全体が補強される。エラーは非線形の方法で導入されうるため、スキャンの補強も各軸に沿って変化しうる。
【0025】
あるいは、ゲージ10を配置したスキャンは、スキャンシステムで使用されるフレーム画像のつなぎ合わせプロセスによってフレームをより適切に通知するために使用されうる。スキャナによってキャプチャされた各画像または一連の画像は、最適なアルゴリズムを使用して、前の画像の上に重ね合わされる。各スキャンで十分な固有の詳細がない場合、つなぎ合わせプロセス中に追加のエラーが発生しうる。ゲージによって提供される既知の精度は、物理的なスキャン表面をより適切に表す最終スキャン結果を生成するために、これらのつなぎ合わせアルゴリズムを通知するのに役立つ。これは本質的に、スキャン中にプロセスを変更するためのリアルタイムのオフセットまたは係数として機能する。
【0026】
本明細書に記載されるようなゲージおよびゲージを使用する方法は、3Dスキャン、特に歯科技術で使用されるものの精度を検証および改善する技術に価値ある貢献を提供することが理解されるであろう。説明した本発明の代替は本発明の範囲内であり、添付の請求項によってのみ制限される。