(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】持ち運び可能で立設可能なシェルタ
(51)【国際特許分類】
E04B 1/343 20060101AFI20231027BHJP
【FI】
E04B1/343 Q
(21)【出願番号】P 2020565782
(86)(22)【出願日】2019-05-24
(86)【国際出願番号】 US2019033923
(87)【国際公開番号】W WO2019226993
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-05-13
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517449796
【氏名又は名称】マーク・シー・カーター
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マーク・シー・カーター
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/181535(WO,A1)
【文献】米国特許第04156433(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/343
E04B 1/344
E04B 1/32
E04H 15/00-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
持ち運び可能で立設可能なシェルタであって、前記持ち運び可能で立設可能なシェルタは、
壁パネルの対であって、折り畳まれた鉛直位置において前記壁パネルの対の間に定められる対屋根パネルから最も外側に配置される壁パネルの対と、
第1の壁パネルの
内側トラスリンクに回転可能に固定され
た第1の外側壁トラスリンクであって、前記第1の外側壁トラスリンクは、
第1の屋根パネルの第1の角に枢動可能に留め付けられる第1の端
と、
前記第1の端の反対の自由端
と、
平坦部分から延びるフランジ付き側壁部分と、
を有する第1の外側壁トラスリンクと、
前記第1の壁パネルの前記内側トラスリンクの内側リンク端に枢動可能に
取り付けられる第1の
床リンクと、
前記第1の床リンクに取り付けられ、前記持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設するときに鉛直位置から水平位置へと移動するように構成された第1の床パネルと、
前記第1の屋根パネルの側壁に回転可能に固定され、前記第1の壁パネルの第1の角に枢動可能に留め付けられる第1の端を有する第1の外側屋根トラスリンクであって、前記第1の外側壁トラスリンクの前記第1の端は、立設位置において前記第1の外側屋根トラスリンクの前記第1の端に当接するように配置される、第1の外側屋根トラスリンクと
を備える持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項2】
前記第1の外側壁トラスリンクの前記平坦部分は、第1の端連結器を通じて前記第1の屋根パネルの第1の内側トラスリンクに留め付けられる、請求項
1に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項3】
前記第1の外側屋根トラスリンクは、平坦部分から離れるように延びるフランジ付き側壁部分を備える、請求項
1に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項4】
前記第1の外側屋根トラスリンクの前記平坦部分は、第1の端連結器を通じて前記第1の壁パネルの第1の内側トラスリンクに留め付けられる、請求項
3に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項5】
前記第1の外側壁トラスリンクの前記フランジ付き側壁部分は、前記立設位置において前記第1の外側屋根トラスリンクの前記フランジ付き側壁部分に直接的に当接するように配置される、請求項
3に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項6】
前記第1の外側壁トラスリンクの前記フランジ付き側壁部分は、前記第1の外側屋根トラスリンクの第1の端において前記第1の外側屋根トラスリンクの前記フランジ付き側壁部分に直接的に当接するように配置される、請求項
3に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項7】
前記シェルタは手作業で立設可能である、請求項1に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項8】
前記持ち運び可能で立設可能なシェルタは封入構造を備える、請求項1に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【請求項9】
前記持ち運び可能で立設可能なシェルタの封入構造は扉を備える、請求項
8に記載の持ち運び可能で立設可能なシェルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月24日に出願された「PORTABLE ERECTABLE SHELTER」という名称の米国仮特許出願第62/676,138号の便益を主張する2019年5月23日に出願された「PORTABLE ERECTABLE SHELTER」という名称の米国特許出願第16/421,426号の便益を主張し、これら特許出願の開示は、本明細書において参照によりそれらの全体において明示的に組み込まれている。
【0002】
本開示の特定の態様は、一般に、折れて折り畳み可能構造に関し、より詳細には、持ち運び可能で立設可能な構造に関する。
【背景技術】
【0003】
テントまたは遮蔽室などの持ち運び可能で立設可能なシェルタが、様々な目的のために輸送および設置され得る。従来の持ち運び可能なシェルタは、柱、ロープ、および杭で立設させられる布を備えている。従来の持ち運び可能なシェルタは容易に輸送できるが、組立が面倒であり得る。さらに、ほとんどの従来の持ち運び可能なシェルタは、支持のための展開可能な柱を使用するため、従来の持ち運び可能で立設可能なシェルタは耐久性がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
耐久性の向上のために、組立式の家などの非立設可能または半立設可能なシェルタが、シェルタとして使用されてもよい。これらの種類のシェルタは耐久性の向上を提供するが、輸送および組立をするのが難しい。したがって、組立時間の短縮および耐久性の向上を伴う持ち運び可能で立設可能なシェルタに対する要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
持ち運び可能で立設可能なシェルタが、対屋根パネルから最も外側に配置される壁パネルの対を備え得る。対屋根パネルは、シェルタの折り畳まれた鉛直位置において壁パネルの対の間にあり得る。持ち運び可能なシェルタは、第1の壁パネルの側壁に回転可能に固定され、第1の屋根パネルの第1の角に枢動可能に留め付けられる第1の端、および、第1の端の反対の自由端を有する第1の外側壁トラスリンクを備え得る。持ち運び可能なシェルタは、第1の屋根パネルの側壁に回転可能に固定され、第1の壁パネルの第1の角に枢動可能に留め付けられる第1の端を備える第1の外側屋根トラスリンクをさらに備え得る。第1の外側壁トラスリンクの第1の端は、立設位置において第1の外側屋根トラスリンクの第1の端に当接するように配置され得る。
【0007】
持ち運び可能で立設可能なシェルタが、立設可能なシェルタの第1の側、および、立設可能なシェルタの第2の反対の側に配置される複数の内側トラスリンクを備え得る。立設可能なシェルタは、立設可能なシェルタの第1の側および第2の反対の側に配置される外側トラスリンクも備え得る。外側トラスリンクの各々は、外側トラスリンクの第1の端と外側トラスリンクの第2の端との間で内側トラスリンクのうちの1つに枢動可能に連結され得る。各々の外側トラスリンクの少なくとも一端は、隣接する内側トラスリンクに枢動可能に取り付けられる。立設可能なシェルタはリンク連結器をさらに備え得る。各々のリンク連結器は、第1の側における内側トラスリンクの一端を第2の反対の側における内側トラスリンクの端に連結する。
【0008】
これは、後に続く詳細な説明がより良く理解され得るために、本開示の特徴および技術的な利点をどちらかと言えば大まかに概要を示している。本開示の追加の特徴および利点が以下で説明される。本開示が、本開示の同じ目的を実行するために他の構造を変更または設計するための根拠として容易に利用され得ることは、当業者によって理解されるべきである。このような等価の構造が、添付の特許請求の範囲に述べられているような本開示の教示から逸脱しないことも、当業者によって理解されるべきである。本開示の特徴になると考えられる新規の特徴は、その機構および動作の方法の両方に関して、さらなる目的および利点と共に、添付の図に関連して検討されるとき、以下の説明からより良く理解される。しかしながら、図の各々が図示および説明の目的だけのために提供されており、本開示の限定の定義として意図されていないことは、明示的に理解されるものである。
【0009】
本開示の特徴、性質、および利点は、同様の符号が全体を通じて対応するように同一である図面と合わせて見られるとき、以下に述べられている詳細な説明からより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタを示す図である。
【
図3】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタをさらに示す図である。
【
図4】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタをさらに示す図である。
【
図5】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタをさらに示す図である。
【
図6A】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6B】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6C】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6D】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6E】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6F】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6G】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6H】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6I】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6J】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図6K】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図7A】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタの内部の形成を第1の内部段階でさらに描写する図である。
【
図7B】本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタの内部の形成を第2の内部段階でさらに描写する図である。
【
図8】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタを示す図である。
【
図9A】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタのための代替の構造上の構成を示す図である。
【
図9B】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタのための代替の構造上の構成を示す図である。
【
図9C】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタのための代替の構造上の構成を示す図である。
【
図9D】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタのための代替の構造上の構成を示す図である。
【
図9E】本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタのための代替の構造上の構成を示す図である。
【
図10A】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10B】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10C】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10D】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10E】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10F】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10G】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10H】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【
図10I】本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタを立設する過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面に関連して以下に述べられている詳細な説明は、様々な構成の説明として意図されており、本明細書に記載されている概念が実行され得る唯一の構成を表すようには意図されていない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの特定の詳細なしで実行され得ることは、当業者には明らかとなる。一部の例では、良く知られている構造および構成要素が、このような概念を曖昧にすることを回避するために、ブロック図の形態で示されている。
【0012】
教示に基づいて、当業者は、本開示の範囲が、本開示の他の態様から独立して実施されようが、本開示の他の態様と組み合わされて実施されようが、本開示の任意の態様の範囲を網羅するように意図されていることを理解すべきである。例えば、述べられている態様のうちのいくつかを用いて、装置が実施され得る、または、方法が実行され得る。また、本開示の範囲は、述べられている本開示の様々な態様に加えて、または、そのような態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実行されるこのような装置または方法を網羅するように意図されている。開示されている本開示の任意の態様が、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことは、理解されるべきである。
【0013】
「例示」という言葉は、本明細書では、「例、事例、または図示として供する」ことを意味するために使用されている。「例示」として本明細書に記載されている任意の態様は、他の態様に対して好ましいかまたは有利であるとして解釈されるわけではない。
【0014】
具体的な態様が本明細書に記載されているが、これらの態様の多くの変形および配列が本開示の範囲内にある。好ましい態様の一部の便益および利点が言及されているが、本開示の範囲は、具体的な便益、使用、または目的に限定されるように意図されていない。むしろ、本開示の態様は、図において、および、好ましい態様の以下の説明において例を用いて一部が例示されている異なる技術、構造上の構成、素材、および材料に、幅広く適用可能となるように意図されている。詳細な説明および図面は、本開示の範囲を限定することが添付の請求項およびそれらの等価によって定められているのと異なり、本開示の単なる例示である。
【0015】
折ることができる(例えば折り畳み可能な)シェルタは様々な状況において使用され得る。例えば、折り畳み可能なシェルタは、展示ブース、シェルタ、展覧会、店頭などとして使用されてもよい。折り畳み可能なシェルタはシェルタと称されてもよい。シェルタは3つ以上の側面を含み得る。側面は、異なる大きさ(例えば長さ)または同じ大きさのものであり得る。
【0016】
図1は、側壁101と脚部104に取り付けられた側スカート106とを伴う従来のシェルタ100の例を示している。側壁101および側スカート106は、ポリエステルの布などの布材料から形成され得る。従来のシステムでは、側壁101および側スカート106は、ストラップに取り付けられるファスナなどの連結部を介して、脚部104または周辺のトラスに直接的に取り付けることができる。連結部は留め付けではなく、ピンと張ってもいない。そのため、側壁101および側スカート106は、脚部104から垂れ下がりやすい、または、脚部104から外れやすい。追加または代替で、バナー、旗、および/または他の種類の飾り付けが脚部および/またはフレームに装着されてもよい。例として、半分の壁110が脚部104に装着されてもよい。
【0017】
前述したように、従来のシェルタ100など、従来の持ち運び可能で立設可能なシェルタは、耐久性がない。不幸にも、耐久性の向上はシェルタの持ち運びやすさを概して低下させてしまう。一部の場合では、従来の持ち運び可能なシェルタは、実質的に矩形の本体を伴う組立式のシェルタである。シェルタ本体の一部分は拡張および折り畳みすることができる。従来の矩形の本体のシェルタは、トレーラまたは他の輸送システムを介して輸送され得る。それでもなお、これらの従来の矩形の本体のシェルタは、輸送するのが難しく、トレーラ、出荷容器、または平台のトラックなど、特定の輸送システムをしばしば伴う。これらの特定の輸送システムは、従来の矩形の本体のシェルタを受け入れることができる領域を制限する。
【0018】
一部の場合には、従来の持ち運び可能なシェルタは折り畳みおよび折ることができる。例えば、折り畳み可能で持ち運び可能な建物が米国特許第5,596,844号に記載されて示されている。従来の折り畳み可能な建物は、折り畳み可能および展開可能な複数の屋根、床、および壁の部材を備える。屋根部材および床部材は、最も外側に位置し、建物の床および屋根を形成するために展開可能である。複数の壁部材が、持ち運び可能な建物の中から、潰れた様態での建物を展開および完成させるために相互連結される。それでもなお、従来の折り畳み可能な建物は組み立てるのが難しい。例えば、屋根、床、および壁は、シェルタへと1つずつ展開および配置される。結果として、これらの従来の立設可能なシェルタは、シェルタを拡張および立設するために、電子機器または他の機械にしばしば頼る。
【0019】
本開示の態様は、耐久性が向上し、組立の難しさが低減された立設可能で持ち運び可能なシェルタに向けられている。立設可能で持ち運び可能なシェルタは、立設可能なシェルタまたは立設可能な家と称されてもよい。一構成において、立設可能なシェルタは、例えば
図2に示されているように、立設可能なシェルタの据付面積より小さい大きさに折り畳める。
【0020】
図2は、本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を示している。典型的には、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200は、第1の壁パネル210と、第2の壁パネル220と、第1の屋根パネル230と、第2の屋根パネル240とを備える。第1の壁パネル210は、第1のリンク連結器212と、第2のリンク連結器214と、第1の内側トラスリンク216と、第2の内側トラスリンク218とによって枠形成されており、それらは内側トラスリンク(例えば第3の内側トラスリンクおよび第4の内側トラスリンク)と称されてもよい。第2の壁パネル220は、第1のリンク連結器222と、第2のリンク連結器224と、第1の内側トラスリンク226と、第2の内側トラスリンク228とによって枠形成されている。第1の屋根パネル230は、第1のリンク連結器232と、第2のリンク連結器234と、第1の内側トラスリンク236と、第2の内側トラスリンク238とによって枠形成されている。第2の屋根パネル240は、第1のリンク連結器242と、第2のリンク連結器244と、第1の内側トラスリンク246と、第2の内側トラスリンク248とによって枠形成されている。
【0021】
この構成では、第1の壁パネル210は、第1の端連結器260および第2の端連結器262を用いて、第1の外側壁トラスリンク202および第2の外側トラスリンク204によって第1の屋根パネル230に留め付けられている。また、第2の壁パネル220は、第1の端連結器264および第2の端連結器266を用いて、第1の外側トラスリンク206および第2の外側トラスリンク208によって第2の屋根パネル240に留め付けられている。この配置では、第1の壁パネル210は、第1のトラス対リンク連結器270および第2のトラス対リンク連結器(図示せず)を用いて、第1の外側壁トラスリンク202および第2の外側トラスリンク204に留め付けられている。同様に、第2の壁パネル210は、第1のトラス対リンク連結器274および第2のトラス対リンク連結器(図示せず)を用いて、第1の外側トラスリンク206および第2の外側トラスリンク208に留め付けられている。
【0022】
一構成では、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220は、第1の外側トラスリンク対280および第2の外側トラスリンク対284によって連結されてもいる。本明細書に記載されているように、第1の外側トラスリンク対280および第2の外側トラスリンク対284は、例えば
図3に示されているように、屋根パネル外側トラスリンクと称されてもよい。また、第1の外側屋根トラスリンク282が、例えば
図5に示されているように、屋根トラスリンク対を形成するために、第1の内側トラスリンク236に回転可能に留め付けられる。
【0023】
図3は、本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200をさらに示している。この例では、第1の外側トラスリンク206は、第1のトラス対リンク連結器274を通じて第2の壁パネル220の第1の内側トラスリンク226に枢動可能に連結されている。第1の外側トラスリンク206は、第1の端連結器264を通じて第2の屋根パネル240にも枢動可能に連結されている。同様に、第2の外側トラスリンク208は、第2のトラス対リンク連結器(図示せず)を通じて第2の壁パネル220の第2の内側トラスリンク228に枢動可能に連結されている。また、第2の外側トラスリンク208は、第2の端連結器266を通じて第2の内側トラスリンク228に枢動可能に連結されている。
【0024】
図3は、屋根パネル外側トラスリンクとして特定されており、連結器(図示せず)を通じて第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240に回転可能に連結されている第1の外側トラスリンク対280および第2の外側トラスリンク対284をさらに示している。第1の外側トラスリンク対280および第2の外側トラスリンク対284は、端連結器(図示せず)を通じて第1の壁パネル210および第2の壁パネル220に枢動可能に連結されている。この例では、第1の外側トラスリンク対280および第2の外側トラスリンク対284は、第2の屋根パネル240の第1の内側トラスリンク246または第2の内側トラスリンク248など、隣接する内側トラスリンクに回転可能に連結されている。これらの連結器は、トラスリンクの各々の端の間で中心が外され得るトラス対リンク連結器を形成し得る。また、トラス対連結器(例えば第1の端連結器264および/または第2の端連結器266)は、内側トラスリンク(例えば第1の内側トラスリンク246)の各々の端と外側トラスリンク(例えば第1の外側トラスリンク206)の各々の端との間に定められている。
【0025】
図4は、本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200をさらに示している。この例は、第1の屋根パネル230を枠形成するために一体に結合されている第1のリンク連結器232と、第2のリンク連結器234と、第1の内側トラスリンク216と、第2の内側トラスリンク218とを強調している。この構成では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第1の端402は、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第2の端404における第2の内側トラスリンク238に対応する第1の内側トラスリンク236を備える。第1の内側トラスリンク236の各々の端が第1のリンク連結器232および第2のリンク連結器234を介して第2の内側トラスリンク238の端に連結されるとき、矩形が形成され得る。矩形は、第1の屋根パネル230を形成するために材料で満たされてもよい。この同じ構成は、第2の屋根パネル240はもちろん、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220を形成するために従われてもよい。
【0026】
図5は、本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200をさらに示している。この例は、第1の屋根パネル230の第1の屋根トラスリンク対580と、第2の壁パネル220の第1の壁トラスリンク対570とを強調している。この例では、第1の壁トラスリンク対570の第1の外側トラスリンク206は、2つの連結器、すなわち、1)第1の内側トラスリンク246への第1の端連結器264と、2)第2の壁パネル220の第1の内側トラスリンク226への第1のトラス対リンク連結器274とを有する。一構成では、第1の壁トラスリンク対570の第1の外側トラスリンク206の長さが第1の屋根トラスリンク対580の第1の外側屋根トラスリンク282の長さより小さい。
【0027】
この構成では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200は、第1の屋根トラスリンク対580および第1の壁トラスリンク対570を第1の端402において備える。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200は、第2の屋根トラスリンク対(図示せず)も第2の端404において備える。例えば、第1の屋根パネル230は、第1の屋根トラスリンク対580を第1の端402において備え、第2の屋根トラスリンク対(図示せず)を第2の端404において備える。同様に、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200は壁トラスリンク対を第2の端404において備える。例えば、第2の壁パネル220は、第1の壁トラスリンク対570を第1の端402において備え、第2の壁トラスリンク対(図示せず)を第2の端404において備える。
【0028】
一構成では、第1の壁トラスリンク対570の第1の外側トラスリンク206は、第1の屋根トラスリンク対580の第1の外側屋根トラスリンク282と同様の長さを有する。別の構成では、第1の壁トラスリンク対570の第1の外側トラスリンク206の長さが第1の屋根トラスリンク対580の第1の外側屋根トラスリンク282の長さより小さい。さらに、第2の壁パネル220の第1の壁トラスリンク対570の第1の外側トラスリンク206の一端が連結解除される。同様に、第1の壁パネル210の第1の壁トラスリンク対570の第1の外側壁トラスリンク202の自由端502も連結解除される。第1の外側壁トラスリンク202および第1の外側トラスリンク206の端が別の構造要素から連結解除されるため、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220は、内側リンク端406(
図4)を通じて第1の壁パネル210に留め付けられる床パネル290を展開させるために鉛直位置で配置され得る。また、第1の屋根パネル230と第2の屋根パネル240とは、
図6A~
図6Jに示されているように、斜めの位置で配置され得る。
【0029】
図6A~
図6Jは、本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を立設する過程を描写している。
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を立設する過程は
図6Aにおいて始まる。
【0030】
図6Aは、折り畳み位置600における
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の折り畳み位置600は、第1の外側トラスリンク206と、第2の壁パネル220(
図6Bに示されている)に取り付けられている床パネル290とを示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200は、矢印602および604によって指示されている反対方向へと持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の側面を引っ張ることで、折り畳み位置600から拡張位置610(
図6Bに示されている)へと変形させられる。
【0031】
図6Bは、第1の端402および第2の端404に対して拡張位置610における
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の拡張位置610は第1の屋根トラスリンク対580と第1の壁トラスリンク対570とを示している。また、第2の屋根パネル240および第2の壁パネル220も示されている。第1の壁パネル210の第1のリンク連結器212と、第1の屋根パネル230の第1のリンク連結器232と、第2の屋根パネル240の第1のリンク連結器242とは、同じく拡張位置610において示されている。
【0032】
図6Cおよび
図6Dは、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を第1の拡張位置620および第2の拡張位置630において示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第1の拡張位置620は、第1の壁パネル210の端と第2の壁パネル220の端とを、矢印622および624によって指示されている反対方向に引っ張ることで達成される。
図6Dに示されているように、第2の拡張位置630において、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220は回転する。例えば、第1の壁パネル210は反時計回り方向に回転し、第2の壁パネル220は時計回り方向に回転し、これは、
図6Fに示されているように、第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240を最終的に持ち上げる。
【0033】
図6Eおよび
図6Fは、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を第3の拡張位置640および第4の拡張位置650において示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第3の拡張位置640は、第1の壁パネル210の端および第2の壁パネル220の端において、矢印642および644によって指示されている下方向に押し下げることで達成される。
図6Fに示されているように、第4の拡張位置650において、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220はさらに回転する。この例では、第1の壁パネル210は反時計回り方向に回転し続け、第2の壁パネル220は時計回り方向に回転し続ける。
【0034】
図6Eおよび
図6Fにさらに示されているように、第1の壁パネル210の端と第2の壁パネル220の端とを引っ張り出して下に押すことで、矢印652によって示されているように、第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240を外向きおよび上向きに展開する。第1の壁パネル210の第1の外側壁トラスリンク202の自由端502が別の構造に連結されていないため、第1の壁パネル210と第2の壁パネル220とは鉛直位置へと回転させられ得る。
【0035】
図6Gおよび
図6Hは、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を第1の回転位置660および第2の回転位置670において示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第1の回転位置660は、第1の壁パネル210の端および第2の壁パネル220の端において、矢印662および664によって指示されている方向に内向きに押し下げることで達成される。
図6Hに示されているように、第2の回転位置670において、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220はさらに回転させられる。第1の壁パネル210は反時計回り方向に回転し続け、第2の壁パネル220は時計回り方向において鉛直位置まで回転し続ける。この例では、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220は鉛直位置まで回転し、第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240は斜め位置まで回転する。
【0036】
図6Iおよび
図6Jは、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200を第3の回転位置680および立設位置690において示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第3の回転位置680は、第1の壁パネル210の端および第2の壁パネル220の端において、矢印682および684によって指示されている方向に内向きに押すことで達成される。
図6Jに示されているように、立設位置690において、第1の壁パネル210および第2の壁パネル220は完全に回転させられている。第1の壁パネル210は反時計回りの回転を完了しており、第2の壁パネル220は時計回り方向の回転を鉛直位置まで完了している。この例において、屋根トラスリンク対の外側トラスリンクの端は、符号692で強調されているように、壁トラスリンク対の外側トラスリンクの端に当接する。外側トラスリンクのこの当接は、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200のための構造上の支持を提供する。
【0037】
図6Kは、本開示の態様による、
図6Jにおいて符号692で強調されているような、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の円の部分の引き伸ばした図である。
図6Aに示された持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の折り畳み状態において、一対の壁パネル(例えば第1の壁パネル210および第2の壁パネル220)は、対屋根パネル(例えば第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240)から最も外側に配置される。この構成では、屋根パネルの対(例えば第1の屋根パネル230および第2の屋根パネル240)は、保管または輸送のために、折り畳まれた鉛直位置において一対の壁パネル(例えば第1の壁パネル210および第2の壁パネル220)の間に配置される。
【0038】
図6Jおよび
図6Kに示されているように、第1の外側壁トラスリンク202は、第1のトラス対リンク連結器270(
図2参照)を通じて第1の壁パネル210の側壁に回転可能に固定されている。第1の外側壁トラスリンク202は、第1の端連結器260を通じて第1の屋根パネル230の第1の角に枢動可能に留め付けられる第1の端を含む。第1の外側壁トラスリンク202は、第1の端の反対に自由端(例えば
図5の自由端502)も含む。一構成において、第1の外側屋根トラスリンク282(例えば
図5の第1の屋根トラスリンク対580のもの)は、第1の屋根パネル230の側壁(例えば第1の内側トラスリンク236)に回転可能に固定される。
【0039】
図6Kに示されているように、第1の外側屋根トラスリンク282は、第1の端連結器288を通じて、第1の壁パネル210の第1の角(例えば
図2の第1の内側トラスリンク216)に枢動可能に留め付けられる第1の端を含む。この構成では、第1の外側壁トラスリンク202の第1の端は、立設位置690において、第1の外側屋根トラスリンク282の第1の端に当接する。
【0040】
図6Kに示された構成では、第1の外側壁トラスリンク202は、第1の外側壁トラスリンク202の平坦部分から離れるように延びるフランジ付き側壁部分209を備える。第1の外側壁トラスリンク202の平坦部分は、第1の端連結器260を通じて第1の屋根パネル230の第1の内側トラスリンク236に留め付けられている。また、第1の外側屋根トラスリンク282は、第1の外側屋根トラスリンク282の平坦部分から離れるように延びるフランジ付き側壁部分286を備える。第1の外側屋根トラスリンク282の平坦部分は、第1の端連結器288を通じて、第1の壁パネル210の第1の内側トラスリンク216に留め付けられている。この構成では、第1の外側壁トラスリンク202のフランジ付き側壁部分209は、立設位置において、第1の外側屋根トラスリンク282のフランジ付き側壁部分286に直接的に当接する。
【0041】
図7Aおよび
図7Bは、本開示の態様による、
図2の持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の内部の形成を第1の内部段階700および第2の内部段階750でさらに示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第1の内部段階700は、床パネル290を鉛直位置から水平位置へと移動させることで達成される。床パネル290は第1の床リンク292および第2の床リンク294も備える。この例では、追加の床パネル790が水平位置で示されており、第1の床リンク792と第2の床リンク794とを備える。第1の床リンク792および第2の床リンク794は、内側リンク端796を使用して、壁トラスリンク対の各々の内側トラスリンクの端に枢動可能に連結され得る。第1の床リンク292と第2の床リンク294とは床パネル290を形成する。また、第1の床リンク792と第2の床リンク794とは追加の床パネル790を形成する。対応する床リンク(例えば符号792/794)は、付加される安定性のために、隣接する床リンク(例えば符号292/294)に取り付けられ得る。
【0042】
図7Bは、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の第2の内部段階750を示している。この構成では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ200の内部は第1の壁パネル710と第2の壁パネル720とを備える。典型的には、第1の壁パネル710と第2の壁パネル720とは、壁トラスリンク対の各々の内側トラスリンクに枢動可能に連結され得る。第1の壁パネル710および第2の壁パネル720は、床パネル290および追加の床パネル790に対して実質的に垂直となるように外向きに枢動することができる。
【0043】
図8は、本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタ800を示している。この例では、扉810が第2の壁パネル720に組み込まれている。別の構成では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ800の前および/または後が、例えば
図7Aに示されているように、開放していてもよい。さらなる構成では、配管、電気配線、インターネット配線、および他の同様の備品などの備品が、第1の壁パネル210および/または第1の屋根パネル230へとあらかじめ設置され得る。
【0044】
図9A~
図9Eは、本開示の態様による、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900のための代替の構造上の構成を示している。本開示の態様は、
図2に示されている持ち運び可能で立設可能なシェルタ200など、4つのトラスリンク対に限定されない。一構成では、追加のトラスリンク対が使用される。
【0045】
図9Aは、6つのトラスリンク対を備える持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。この例では、第1のトラスリンク対910が第1の外側トラスリンク912と第1の内側トラスリンク914とを備える。第1のトラスリンク対910の第1の外側トラスリンク912は、トラス対リンク連結器(例えばトラス対リンク連結器906)を介して、第1のトラスリンク対910の第1の内側トラスリンク914に枢動可能に連結され得る。この例は、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の下端902および上端904も示している。
【0046】
図9Bは、本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。この例では、第1のトラスリンク対910は第1の隣接トラスリンク対として特定されており、第3のトラスリンク対930は第2の隣接トラスリンク対として特定されている。第3のトラスリンク対930の第3の外側トラスリンク932は、トラス対リンク連結器(例えばトラス対リンク連結器906)を介して、第3のトラスリンク対930の第3の内側トラスリンク934に枢動可能に連結され得る。この構成について、第2の外側トラスリンク922の第1の端(例えば上端904)が、第1の隣接内側トラスリンク対(例えば第1のトラスリンク対910)の第1の内側トラスリンク914の上端(例えば上端904)に枢動可能に連結されている。第2の外側トラスリンク922の下端(例えば下端902)が、第2の隣接内側トラスリンク対(例えば第3のトラスリンク対930)の第3の内側トラスリンク934の下端(例えば下端902)に枢動可能に連結されている。
【0047】
この構成では、第1の隣接内側トラスリンク対(例えば符号910)は第2の外側トラスリンク922の一方の側に隣接し、第2の隣接内側トラスリンク対(例えば符号930)は第2の外側トラスリンク922の他方の側に隣接する。また、上端連結部(例えば符号904)において連結されるトラスリンク(例えば第1の内側トラスリンク914および第2の外側トラスリンク922)は「V字」形で連結されている。下端(例えば符号902)において連結されるトラスリンク(例えば第3の内側トラスリンク934および第2の外側トラスリンク922)は「X字」形で連結されている。
【0048】
図9Cは、本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。この例では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は2つの最も外側の外側トラスリンク(例えば、第1の最も外側のトラスリンク956または第1の最も外側の外側トラスリンクおよび第2の最も外側のトラスリンク966または第2の最も外側の外側トラスリンク)を含む。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は2つの最も外側のトラスリンク連結器(例えば、下の最も外側のトラスリンク連結器952および下の最も外側のトラスリンク連結器962)も含む。この配置では、第1の最も外側のトラスリンク956の下端は下の最も外側のトラスリンク連結器952に連結されている。下の最も外側のトラスリンク連結器952への連結は固定された連結であり得る。また、第2の最も外側のトラスリンク966の下端は下の最も外側のトラスリンク連結器962に連結されている。さらに、各々の下の最も外側のリンク連結器(例えば符号952/962)は反対の最も外側のトラスリンクにも連結されている。
【0049】
図9Dは、本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900のこの例では、第1の最も外側のトラスリンク956は、トラス対連結器974において短いトラスリンク976に連結されている。同様に、第2の最も外側のトラスリンク966はトラス対連結器984において短いトラスリンク986に連結されている。この配置では、短いトラスリンク(例えば符号976/986)は、2つの取り付け位置、すなわち、1)隣接トラスリンク(例えば符号910/930)への下端連結部908と、2)最も外側のトラスリンク(例えば符号956/966)への連結のトラス対連結部(例えば符号974/984)とを含む。短いトラスリンク(例えば符号976/986)がこの構成では2つの連結部を含むため、壁パネル(
図9E参照)は鉛直に立つことができる。壁パネルの延長位置は、屋根パネル(
図10I参照)を斜め位置にさせ、それによって、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を立設する。
【0050】
図9Eは、本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。この例では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は、第1の最も外側のトラスリンク956、第2の最も外側のトラスリンク958、上端リンク連結器954、および下の最も外側のトラスリンク連結器952によって枠形成される壁パネル950を備える。壁パネル950は、第1の最も外側のトラスリンク956と第2の最も外側のトラスリンク958とを結合する短いトラスリンク連結器972も備える。壁パネル950は、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を立設する前または後に材料で覆われてもよい。壁および屋根パネル、ならびに持ち運び可能で立設可能なシェルタの構造のための試料材料には、各々のパネルのトラスに連結される薄いアルミニウム板があり得る。代替で、アルミニウム板は、各々のパネルのトラスに取り付けられる布であってもよい。
【0051】
図10A~
図10Iは、本開示の態様による、
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を立設する過程を描写している。
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を立設する過程は
図10Aにおいて始まる。
【0052】
図10Aは、折り畳み位置1000における
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の折り畳み位置1000は、第1の最も外側のトラスリンク956を含む
図9Eに示されている壁パネル950の反対の壁パネル960を示している。この構成では、壁パネル960は、下の最も外側のトラスリンク連結器962および上端トラスリンク連結器964によって結合された第2の最も外側のトラスリンク966および最も外側のトラスリンク968を備える。壁パネル960は、第2の最も外側のトラスリンク966および最も外側のトラスリンク968に連結される短いトラスリンク連結器982も備える。
【0053】
図10Bは、折り畳み位置1000における
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は、矢印1010および1012によって指示されている反対方向へと持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の側面を引っ張ることで、折り畳み位置1000から拡張位置へと変形させられる。
図10Cも、折り畳み位置1000における
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は、縮小した構造(例えば、保管/持ち運びの空間を抑えるのに有効)として、
図10A~
図10Cに示されている折り畳み位置1000へと折り畳むことができる。また、壁パネル(例えば、符号950/960)は、折り畳み位置1000において持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の両端に位置する。
【0054】
図10Dは、本開示の態様による、第1の拡張位置1030における
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。持ち運び可能で立設可能なシェルタ900は、側面が第1の拡張位置1030において引っ張られるときに外向きに拡張する。この第1の拡張位置1030は、短いトラスリンク976に留め付けられる第1の最も外側のトラスリンク956を示している。第1の拡張位置1030は第3のトラスリンク対930および上端リンク連結器936も示している。また、短いトラスリンク986および短いトラスリンク連結器982も示されている。
【0055】
図10Eは、第1の拡張位置1030から第2の拡張位置1050(
図10F参照)まで移行する前の
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。
図10Fは、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の側面を、矢印1040および1042(
図10Eに示されているように)によって指示されている反対方向に引っ張ることで第1の拡張位置1030から第2の拡張位置1050まで移行した後の
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。この第2の拡張位置1050は短いトラスリンク対連結器972および上端リンク連結器936を強調している。
【0056】
図10Gは、第2の拡張位置1050から立設位置1070(
図10H参照)まで移行する前の
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。
図10Hは、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を、矢印1060および1062(
図10Gに示されているように)によって指示されている方向に上向きに持ち上げることで第2の拡張位置1050から立設位置1070まで移行した後の
図9Aの持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。
【0057】
図10Hは、立設位置1070における持ち運び可能で立設可能なシェルタ900を示している。この立設位置1070は、短いトラスリンク976、第1の外側トラスリンク912、第2の外側トラスリンク922、第3の外側トラスリンク932、および第4の外側トラスリンク942を含む支持を強調している。この構成では、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の支持は、トラスリンク同士が互いに当接することで提供される。例えば、短いトラスリンク976は第1の外側トラスリンク912に押し付けられる。同様に、第1の外側トラスリンク912は第2の外側トラスリンク922に押し付けられる。第2の外側トラスリンク922は第3の外側トラスリンク932に押し付けられる。最後に、第3の外側トラスリンク932は、立設位置において、第4の外側トラスリンク942に押し付けられる。各々の外側トラスリンクが隣接するトラスリンクに当接するため、持ち運び可能で立設可能なシェルタ900の安定性が向上させられる。
【0058】
図10Iは、本開示の態様による、立設位置1070における持ち運び可能で立設可能なシェルタ900をさらに示している。この例では、屋根パネル1020が2つの上の隣接する上端連結器(例えば符号926および928)および対応するトラスリンク対(例えば第2のトラスリンク対920)から形成され得る。屋根パネル1020を形成するために使用されるトラスリンク対は、屋根トラスリンク対と称されてもよい。この構成では、屋根パネルおよび/または壁パネル(例えば符号950/960)は材料で覆われてもよい。さらなる構成では、配管、電気配線、インターネット配線、および他の同様の備品などの備品が、第1の壁パネル210および/または第1の屋根パネル230へとあらかじめ設置され得る。
【0059】
本開示の態様によれば、持ち運び可能で立設可能なシェルタは、折り畳み位置から組立位置まで手作業で拡張され得る。組立位置は立設位置または直立位置を指すことがある。折り畳み位置にあるとき、壁パネルは最も外側に位置し、屋根パネルは壁パネル同士の間に定められる。壁パネルおよび屋根パネルは、シェルタが折り畳み位置にあるとき、地面に対して垂直となり得る。
【0060】
拡張されたとき、屋根パネルは斜めの屋根を形成し、壁パネルは、地面に対して実質的に垂直である鉛直位置に配置される。また、外側トラスリンクの端は別のトラスリンクの端と隣接させられ得る。例えば、1つの外側トラスリンクの端は、隣接する外側トラスリンクの端に当接することができる。隣接した外側トラスリンクは追加的な安定性を立設可能な構造に提供する。
【0061】
本開示の態様によれば、立設可能なシェルタは、災害地、一時的なキャンプ、またはバックヤードなどの所望の場所へ道路または他の輸送システムによって輸送され得る。立設可能なシェルタは、限定されることはないが、一時的な家、永久的な家、動物シェルタ、保管ユニット、屋外会場など、様々な目的のために使用できる。
【0062】
本明細書で使用される場合、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す文言は、1つだけの要素を含め、それらの項目の任意の組合せを指す。例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」とは、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-cを網羅するように意図されている。
【0063】
本明細書に開示されている方法は、記載されている方法を達成するための1つまたは複数のステップまたは行為を含む。方法のステップおよび/または行為は、請求項の範囲から逸脱することなく互いと置き換え可能とされ得る。別の言い方をすれば、ステップまたは行為の特定の順番が明示されていない場合、特定のステップおよび/または行為の順番および/または使用が請求項の範囲から逸脱することなく変更され得る。
【0064】
請求項が先に図示されている正確な構成および構成要素に限定されないことは、理解されるものである。様々な変更、変形、および変化が、請求項の範囲から逸脱することなく、前述した方法および装置の配置、動作、および詳細において行われ得る。
【符号の説明】
【0065】
100 シェルタ
101 側壁
104 脚部
106 側スカート
110 半分の壁
200 持ち運び可能で立設可能なシェルタ
202 第1の外側壁トラスリンク
204 第2の外側トラスリンク
206 第1の外側トラスリンク
208 第2の外側トラスリンク
209 フランジ付き側壁部分
210 第1の壁パネル
212 第1のリンク連結器
214 第2のリンク連結器
216 第1の内側トラスリンク
218 第2の内側トラスリンク
220 第2の壁パネル
222 第1のリンク連結器
224 第2のリンク連結器
226 第1の内側トラスリンク
228 第2の内側トラスリンク
230 第1の屋根パネル
232 第1のリンク連結器
234 第2のリンク連結器
236 第1の内側トラスリンク
238 第2の内側トラスリンク
240 第2の屋根パネル
242 第1のリンク連結器
244 第2のリンク連結器
246 第1の内側トラスリンク
248 第2の内側トラスリンク
260 第1の端連結器
262 第2の端連結器
264 第1の端連結器
266 第2の端連結器
270 第1のトラス対リンク連結器
274 第1のトラス対リンク連結器
280 第1の外側トラスリンク対、屋根パネル外側トラスリンク
282 第1の外側屋根トラスリンク
284 第2の外側トラスリンク対、屋根パネル外側トラスリンク
286 フランジ付き側壁部分
288 第1の端連結器
290 床パネル
292 第1の床リンク
294 第2の床リンク
402 第1の端
404 第2の端
406 内側リンク端
502 自由端
570 第1の壁トラスリンク対
580 第1の屋根トラスリンク対
600 折り畳み位置
602 矢印
604 矢印
610 拡張位置
620 第1の拡張位置
622 矢印
624 矢印
630 第2の拡張位置
640 第3の拡張位置
650 第4の拡張位置
652 矢印
660 第1の回転位置
662 矢印
664 矢印
670 第2の回転位置
680 第3の回転位置
682 矢印
684 矢印
690 立設位置
700 第1の内部段階
710 第1の壁パネル
720 第2の壁パネル
750 第2の内部段階
790 追加の床パネル
792 第1の床リンク
794 第2の床リンク
796 内側リンク端
800 持ち運び可能で立設可能なシェルタ
810 扉
900 持ち運び可能で立設可能なシェルタ
902 下端
904 上端
906 トラス対リンク連結器
908 下端連結部
910 第1のトラスリンク対、第1の隣接トラスリンク対
912 第1の外側トラスリンク
914 第1の内側トラスリンク
920 第2のトラスリンク対
922 第2の外側トラスリンク
926、928 上端連結器
930 第3のトラスリンク対、第2の隣接トラスリンク対
932 第3の外側トラスリンク
934 第3の内側トラスリンク
936 上端リンク連結器
942 第4の外側トラスリンク
950、960 壁パネル
952、962 下の最も外側のトラスリンク連結器
954 上端リンク連結器
956 第1の最も外側のトラスリンク
958 第2の最も外側のトラスリンク
964 上端トラスリンク連結器
966 第2の最も外側のトラスリンク
968 最も外側のトラスリンク
972 短いトラスリンク連結器
974 トラス対連結器
976 短いトラスリンク
982 短いトラスリンク連結器
984 トラス対連結器
986 短いトラスリンク
1000 折り畳み位置
1010 矢印
1012 矢印
1020 屋根パネル
1030 第1の拡張位置
1040 矢印
1042 矢印
1050 第2の拡張位置
1060 矢印
1062 矢印
1070 立設位置