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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-26
(45)【発行日】2023-11-06
(54)【発明の名称】近接ロボット物体検出及び回避
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20231027BHJP
【FI】
G05D1/02 H
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021544302
(86)(22)【出願日】2020-01-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-22
(86)【国際出願番号】 US2020016069
(87)【国際公開番号】W WO2020160387
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】16/264,901
(32)【優先日】2019-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519067275
【氏名又は名称】ローカス ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、マイケル チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ジャケ、ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ウェルティー、ブルース
【審査官】今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/098775(WO,A1)
【文献】特表2018-511125(JP,A)
【文献】特開平10-240346(JP,A)
【文献】米国特許第09764473(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律型ロボットと当該自律型ロボットから離れたビーコンとを備えた、近接ロボット物体検出及び回避システムであって、
前記自律型ロボットは、
前記ビーコンからブロードキャスト・メッセージを受信するように構成された受信機と、
プロセッサと、
メモリと
を備える、近接ロボット物体検出及び回避システムであって、前記メモリは、前記プロセッサによって実行されたとき、前記自律型ロボットに、
前記受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、前記自律型ロボットに対する前記ビーコンの近接度を検出することと、
前記受信されたブロードキャスト・メッセージのビーコン状態情報から、ビーコン・ステータスを決定することであって、前記ビーコン・ステータスは、前記ビーコンが、静止しているのか、前記自律型ロボットに近づいているのか、又は前記自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することであって、ここで、前記ビーコン状態情報は、ナビゲーション空間内の1つ以上の基準IDのうち少なくとも1つの基準IDを含む位置情報を含み、前記ビーコン状態情報は、前記ナビゲーション空間内のビーコンの速さまたは速度のうち少なくとも1つをさらに含む、前記決定することと、
前記検出された近接度及び前記決定されたビーコン・ステータスに従って、対応する近接度動作を識別することと、
通常動作を停止し、前記識別された近接度動作に従って動作するように前記自律型ロボットを制御することと
を行わせる命令を格納する、近接ロボット物体検出及び回避システム。
【請求項2】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、所定の待ち時間の間所定の位置にとどまらせることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、新しいロケーションにナビゲートさせることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、前記決定されたビーコン・ステータスが変化するまで所定の位置にとどまらせることを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記受信機が、前記ビーコンから第2のブロードキャスト信号を受信するようにさらに構成され、
前記メモリは、前記プロセッサによって実行されたとき、前記自律型ロボットに、
前記第2の受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、前記自律型ロボットに対する前記ビーコンの更新された近接度を検出することと、
前記第2の受信されたブロードキャスト・メッセージから、更新されたビーコン・ステータスを決定することであって、前記更新されたビーコン・ステータスは、前記ビーコンが、静止しているのか、前記自律型ロボットに近づいているのか、又は前記自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することと、
前記検出された更新された近接度及び前記決定された更新されたビーコン・ステータスに従って、対応する第2の近接度動作を識別することと、
前記近接度動作を停止し、前記識別された第2の近接度動作に従って動作するように前記自律型ロボットを制御することと
を行わせる命令をさらに格納する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記識別された第2の近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記識別された第2の近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、通常動作に戻らせることを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
ビーコンからブロードキャスト・メッセージを受信するように構成された受信機と、
プロセッサと、
メモリと
を備える、自律型ロボットであって、前記メモリは、前記プロセッサによって実行されたとき、前記自律型ロボットに、
前記受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、前記自律型ロボットに対する前記ビーコンの近接度を検出することと、
前記受信されたブロードキャスト・メッセージのビーコン状態情報から、ビーコン・ステータスを決定することであって、前記ビーコン・ステータスは、前記ビーコンが、静止しているのか、前記自律型ロボットに近づいているのか、又は前記自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することであって、ここで、前記ビーコン状態情報は、ナビゲーション空間内の1つ以上の基準IDのうち少なくとも1つの基準IDを含む位置情報を含み、前記ビーコン状態情報は、前記ナビゲーション空間内のビーコンの速さまたは速度のうち少なくとも1つをさらに含む、前記決定することと、
前記検出された近接度及び前記決定されたビーコン・ステータスに従って、対応する近接度動作を識別することと、
通常動作を停止し、前記識別された近接度動作に従って動作するように前記自律型ロボットを制御することと
を行わせる命令を格納する、自律型ロボット。
【請求項10】
前記ビーコンが、移動機器又は非永続的静止機器のうちの少なくとも1つに取り付けられた、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項11】
前記移動機器が、フォークリフト、タガー、マンアップ・トラック、リフト、又はそれらの組合せのうちの1つ又は複数を含む、請求項10に記載の自律型ロボット。
【請求項12】
前記非永続的静止機器が、足場、はしご、安全標識、安全コーン、可搬式の柵、又はそれらの組合せのうちの1つ又は複数を含む、請求項10に記載の自律型ロボット。
【請求項13】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項14】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、所定の待ち時間の間所定の位置にとどまらせることを含む、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項15】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、新しいロケーションにナビゲートさせることを含む、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項16】
前記識別された近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、前記決定されたビーコン・ステータスが変化するまで所定の位置にとどまらせることを含む、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項17】
前記受信機が、前記ビーコンから第2のブロードキャスト信号を受信するようにさらに構成され、
前記メモリは、前記プロセッサによって実行されたとき、前記自律型ロボットに、
前記第2の受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、前記自律型ロボットに対する前記ビーコンの更新された近接度を検出することと、
前記第2の受信されたブロードキャスト・メッセージから、更新されたビーコン・ステータスを決定することであって、前記更新されたビーコン・ステータスは、前記ビーコンが、静止しているのか、前記自律型ロボットに近づいているのか、又は前記自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することと、
前記検出された更新された近接度及び前記決定された更新されたビーコン・ステータスに従って、対応する第2の近接度動作を識別することと、
前記近接度動作を停止し、前記識別された第2の近接度動作に従って動作するように前記自律型ロボットを制御することと
を行わせる命令をさらに格納する、請求項9に記載の自律型ロボット。
【請求項18】
前記識別された第2の近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む、請求項17に記載の自律型ロボット。
【請求項19】
前記識別された第2の近接度動作に従って前記自律型ロボットを動作させることは、前記自律型ロボットに、通常動作に戻らせることを含む、請求項17に記載の自律型ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2019年2月1日に出願された米国出願第16/264,901号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、近接ロボット物体検出及び回避に関し、より詳細には、近接ロボット物体検出及び回避のための近接度ビーコン(proximity beacon)の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネットを通じて宅配用に製品を注文することは、極めて普及している買物のやり方である。適時に、正確に、及び効率的な様式でそのような注文を履行することは、控えめに言っても物流的に難しい。バーチャル・ショッピング・カートの「精算する」ボタンをクリックすると「注文」が生じる。注文は、特定の宛先に出荷されるべきである品物のリスティングを含む。「履行」のプロセスは、大きい倉庫からこれらの品物を物理的に取ること又は「ピッキング」することと、それらを梱包することと、指定された宛先にそれらを出荷することとを伴う。したがって、注文履行プロセスの重要な目標は、できるだけ短い時間で、できるだけ多くの品物を出荷することである。
【0004】
注文履行プロセスは、一般に、注文にリストされたものを含む、多くの製品を含んでいる大きい倉庫内で行われる。したがって、注文履行の作業の中には、注文にリストされた様々な品物を見つけ、収集するために倉庫をあちこち動くことがある。加えて、最終的に出荷されることになる製品が、まず、倉庫内に受け入れられ、出荷のためにそれらが容易に取り出され得るように、倉庫全体にわたる整然とした様式で格納ビン中に格納されるか又は「配置」される必要がある。
【0005】
大きい倉庫では、配達及び注文されている商品が、倉庫内で、互いから極めて遠くに離れ、多数の他の商品の中で分散されて格納されることがある。商品を配置及びピッキングするために人間の作業者のみを使用する注文履行プロセスでは、作業者が多大な歩行を行うことを必要とし、非効率的で時間がかかることがある。履行プロセスの効率は、単位時間当たり出荷される品物の数の関数であるので、時間が増加すると効率が低下する。
【0006】
効率を増加させるために、人間の機能を実施するためにロボットが使用され得るか、又は人間の活動を補足するためにロボットが使用され得る。たとえば、ロボットは、倉庫全体にわたって分散された様々なロケーションにいくつかの品物を「配置」するために、又は梱包及び出荷のために様々なロケーションから品物を「ピッキング」するために割り当てられ得る。ピッキング及び配置は、ロボットのみによって、又は人間の作業者の支援を受けて行われ得る。たとえば、ピッキング動作の場合、人間の作業者は、棚から品物をピッキングし、それらをロボットに配置するか、又は配置動作の場合、人間の作業者は、ロボットから品物をピッキングし、それらを棚に配置するであろう。
【0007】
ロボットが、フォークリフト、タガーなど、他の機器と一緒に並行して倉庫空間をナビゲートする限り、ナビゲーション中断及び衝突のリスクが、瞬間のロボット・ロケーションと他の機器との間の近接度に応じて増加又は減少することがある。たとえば、注文履行動作中に、ロボットは、他の機器が許可されない、狭い通路と、衝突リスクが高い、大きい高速スルーウェイ(throughway)との間でナビゲートし得る。さらに、構築、保守、ナビゲート可能でない障害物、ずらされた製品、パレット、ビン、又は棚、或いは他のそのような一時的又は永続的な妨げが、倉庫環境にもたらされる限り、ロボットと他の機器の両方のナビゲーションが変えられ得、可視性が妨害され得るので、ナビゲーション中断及び/又は衝突のリスクがさらに増加され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願第15/807,672号
【文献】米国特許出願第15/254,321号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書では、近接ロボット物体検出及び回避のためのシステム及び方法が提供される。
【0010】
一態様では、近接ロボット物体検出及び回避システムが提供される。本システムは、自律型ロボットと電子通信しており、ビーコンからブロードキャスト・メッセージを受信するように構成された受信機を含む。本システムはプロセッサをも含む。本システムはメモリをも含む。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、自律型ロボットに対するビーコンの近接度を検出することを行わせる命令を格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、受信されたブロードキャスト・メッセージから、ビーコン・ステータスを決定することであって、ビーコン・ステータスは、ビーコンが、静止しているのか、自律型ロボットに近づいているのか、又は自律型ロボットから遠ざかっている(withdraw)のかを示す、決定することを行わせる命令をも格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、検出された近接度及び決定されたビーコン・ステータスに従って、対応する近接度動作を識別することを行わせる命令をも格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、通常動作を停止し、識別された近接度動作に従って動作するように自律型ロボットを制御することを行わせる命令をも格納する。
【0011】
いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、低減された速さ(speed)で動作させることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、所定の待ち時間の間所定の位置にとどまらせることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、新しいロケーションにナビゲートさせることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、決定されたビーコン・ステータスが変化するまで所定の位置にとどまらせることを含む。
【0012】
いくつかの実施例では、受信機は、ビーコンから第2のブロードキャスト信号を受信するようにさらに構成される。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、第2の受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、自律型ロボットに対するビーコンの更新された近接度を検出することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、第2の受信されたブロードキャスト・メッセージから、更新されたビーコン・ステータスを決定することであって、更新されたビーコン・ステータスは、ビーコンが、静止しているのか、自律型ロボットに近づいているのか、又は自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、検出された更新された近接度及び決定された更新されたビーコン・ステータスに従って、対応する第2の近接度動作を識別することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、近接度動作を停止し、識別された第2の近接度動作に従って動作するように自律型ロボットを制御することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、識別された第2の近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む。いくつかの実施例では、識別された第2の近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、通常動作に戻らせることを含む。
【0013】
別の態様では、自律型ロボットが提供される。自律型ロボットは、ビーコンからブロードキャスト・メッセージを受信するように構成された受信機を含む。自律型ロボットはプロセッサをも含む。自律型ロボットはメモリをも含む。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、自律型ロボットに対するビーコンの近接度を検出することを行わせる命令を格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、受信されたブロードキャスト・メッセージから、ビーコン・ステータスを決定することであって、ビーコン・ステータスは、ビーコンが、静止しているのか、自律型ロボットに近づいているのか、又は自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することを行わせる命令をも格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、検出された近接度及び決定されたビーコン・ステータスに従って、対応する近接度動作を識別することを行わせる命令をも格納する。メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、通常動作を停止し、識別された近接度動作に従って動作するように自律型ロボットを制御することを行わせる命令をも格納する。
【0014】
いくつかの実施例では、ビーコンはロボット上に位置しない。いくつかの実施例では、ビーコンは、移動機器又は非永続的静止機器のうちの少なくとも1つに取り付けられる。いくつかの実施例では、移動機器は、フォークリフト、タガー、マンアップ・トラック(man-up truck)、リフト、又はそれらの組合せのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施例では、非永続的静止機器は、足場、はしご、安全標識、安全コーン、可搬式の柵、又はそれらの組合せのうちの1つ又は複数を含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、所定の待ち時間の間所定の位置にとどまらせることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、新しいロケーションにナビゲートさせることを含む。いくつかの実施例では、識別された近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、決定されたビーコン・ステータスが変化するまで所定の位置にとどまらせることを含む。
【0015】
いくつかの実施例では、受信機は、ビーコンから第2のブロードキャスト信号を受信するようにさらに構成される。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、第2の受信されたブロードキャスト・メッセージに基づいて、自律型ロボットに対するビーコンの更新された近接度を検出することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、第2の受信されたブロードキャスト・メッセージから、更新されたビーコン・ステータスを決定することであって、更新されたビーコン・ステータスは、ビーコンが、静止しているのか、自律型ロボットに近づいているのか、又は自律型ロボットから遠ざかっているのかを示す、決定することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、検出された更新された近接度及び決定された更新されたビーコン・ステータスに従って、対応する第2の近接度動作を識別することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、メモリは、プロセッサによって実行されたとき、自律型ロボットに、近接度動作を停止し、識別された第2の近接度動作に従って動作するように自律型ロボットを制御することを行わせる命令をも格納する。いくつかの実施例では、識別された第2の近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、低減された速さで動作させることを含む。いくつかの実施例では、識別された第2の近接度動作に従って自律型ロボットを動作させることは、自律型ロボットに、通常動作に戻らせることを含む。
【0016】
本発明のこれら及び他の特徴は、以下の発明を実施するための形態及び添付図から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】注文履行倉庫の上面図である。
図2A図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの正面図である。
図2B図1に示されている倉庫内で使用されるロボットのうちの1つのベースの斜視図である。
図3】アーマチュア(armature)を装備し、図1に示されている棚の前に駐機された図2A及び図2B中のロボットの斜視図である。
図4】ロボット上のレーザー・レーダーを使用して作成された図1の倉庫の部分マップである。
図5】倉庫全体にわたって分散された基準マーカーのロケーションを特定し、基準マーカー・ポーズを格納するためのプロセスを表すフロー・チャートである。
図6】基準識別子とポーズとのマッピングの表である。
図7】ビン・ロケーションと基準識別子とのマッピングの表である。
図8】製品SKUとポーズとのマッピング・プロセスを表すフロー・チャートである。
図9】ビーコンのブロック図である。
図10】受信デバイスのブロック図である。
図11】ロボットが、ビーコンが取り付けられた機器と対話する、注文履行倉庫の上面図である。
図12】例示的なコンピューティング・システムのブロック図である。
図13】例示的な分散型ネットワークのネットワーク図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面において説明及び/又は示され、以下の説明において詳述される非限定的な実施例及び実例を参照しながら、本開示並びに本開示の様々な特徴及び有利な詳細が、より十分に説明される。図面に示される特徴は、必ずしも、一定の縮尺で描かれているとは限らず、一実施例の特徴は、本明細書に明示的に記載されていない場合でも、当業者が認識するように他の実施例とともに採用され得ることに留意されたい。よく知られている構成要素及び処理技法の説明は、本開示の実施例を不必要に不明瞭にしないように、省略され得る。本明細書で使用される実例は、本開示が実施され得るやり方の理解を容易にし、さらに当業者が本開示の実施例を実施することを可能にするためのものにすぎない。したがって、本明細書の実例及び実施例は、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。その上、類似の参照番号が、図面のいくつかの図の全体にわたって同様の部分を表すことに留意されたい。
【0019】
本発明は、近接ロボット物体検出及び回避を対象とする。特定のロボット適用例に制限されないが、本発明が使用され得る1つの好適な適用例は、注文履行である。この適用例でのロボットの使用は、近接ロボット物体検出及び回避のためのコンテキストを提供するために説明されるが、その適用例に限定されない。
【0020】
図1を参照すると、一般的な注文履行倉庫10が、注文に含まれ得る様々な品物で満たされた棚12を含む。動作中、倉庫管理サーバ15からの注文16の着信ストリームが、注文サーバ14に到着する。注文サーバ14は、特に、誘導プロセス中のロボット18への割当てのために、注文に優先度を付け、グループ化し得る。ロボットが、作業者によって処理ステーション(たとえばステーション100)において誘導されたとき、注文16は、実行のためにワイヤレスにロボット18に割り当てられ、通信される。注文サーバ14は、倉庫管理システム・サーバ15及び倉庫管理ソフトウェアと相互動作するように構成された個別ソフトウェア・システムをもつ別個のサーバであり得、又は注文サーバ機能性は、倉庫管理ソフトウェアに統合され、倉庫管理サーバ15上で実行され得ることが、当業者によって理解されよう。
【0021】
好ましい実施例では、図2A及び図2Bに示されているロボット18が、レーザー・レーダー22を有する自律型車輪付きベース20を含む。ベース20は、ロボット18が注文サーバ14及び/又は他のロボットから命令を受信することとそれらにデータを送信することとを可能にするトランシーバ(図示せず)と、デジタル光学カメラ24a及び24bのペアとをも採用する。ロボット・ベースは、自律型車輪付きベース20に電力供給するバッテリーを再充電するための電気充電ポート26をも含む。ベース20は、ロボットの環境を表す情報をキャプチャするためにレーザー・レーダーとカメラ24a及び24bとからデータを受信するプロセッサ(図示せず)をさらに採用する。倉庫10内のナビゲーションに関連付けられた様々な作業を実行すること、並びに、図3に示されているように、棚12に配置された基準マーカー30までナビゲートすることを行うために、プロセッサとともに動作するメモリ(図示せず)がある。基準マーカー30(たとえば2次元バー・コード)は、注文された品物のビン/ロケーションに対応する。本発明のナビゲーション手法が、図4図8に関して以下で詳細に説明される。基準マーカーは、本発明の一態様による充電ステーションを識別するためにも使用され、そのような充電ステーション基準マーカーまでのナビゲーションは、注文された品物のビン/ロケーションまでのナビゲーションと同じである。ロボットが充電ステーションまでナビゲートすると、ロボットを充電ステーションとドッキングさせるためのより精密なナビゲーション手法が使用され、そのようなナビゲーション手法が以下で説明される。
【0022】
再び図2Bを参照すると、ベース20は、品物を担持するために通い箱(tote)又はビンが格納され得る、上部表面32を含む。複数の交換可能なアーマチュア40のうちのいずれか1つを係合させる、連結器34も示されており、アーマチュア40のうちの1つが図3に示されている。図3中の特定のアーマチュア40は、品物を受け取る通い箱44を担持するための通い箱保持具42(この場合、棚)と、タブレット48を支持するためのタブレット保持具46(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)とを採用する。いくつかの実施例では、アーマチュア40は、品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。他の実施例では、ベース20は、受け取られた品物を担持するための1つ又は複数の通い箱を支持する。本明細書で使用される「通い箱」という用語は、限定はしないが、貨物保持具、ビン、かご、棚、品物をつるすことができるロッド、台車、木枠、ラック、スタンド、架台、容器、箱、缶、入れ物、及び置場を含む。
【0023】
ロボット18は、倉庫10を動き回ることにおいて優れているが、現在のロボット技術では、物体のロボット操作に関連した技術的困難により、ロボット18は、棚から迅速に及び効率的に品物をピッキングし、それらを通い箱44に配置することにおいてあまり良好でない。品物をピッキングする、より効率的なやり方は、注文された品物を棚12から物理的に取り出し、それをロボット18、たとえば通い箱44に配置する作業を実行するために、一般に人間である局所作業者50を使用することである。ロボット18は、局所作業者50が読み取ることができるタブレット48(又はラップトップ/他のユーザ入力デバイス)を介して、又は局所作業者50によって使用されるハンドヘルド・デバイスに注文を送信することによって、注文を局所作業者50に通信する。
【0024】
ロボット18は、注文サーバ14から注文16を受信すると、たとえば図3に示されているように、最初の倉庫ロケーションに進む。ロボット18は、メモリに格納され、プロセッサによって実行されるナビゲーション・ソフトウェアに基づいて、これを行う。ナビゲーション・ソフトウェアは、レーザー・レーダー22によって収集された環境に関するデータと、特定の品物が見つけられ得る倉庫10内のロケーションに対応する基準マーカー30の基準識別子(「ID」)を識別するメモリ中の内部表と、ナビゲートするためのカメラ24a及び24bとに頼る。
【0025】
ロボット18は、正しいロケーション(ポーズ)に達すると、品物が格納された棚12の前にそれ自体を駐機し、局所作業者50が棚12から品物を取り出し、それを通い箱44に配置するのを待つ。ロボット18が、取り出すべき他の品物を有する場合、ロボット18はそれらのロケーションに進む。次いで、ロボット18によって取り出された(1つ又は複数の)品物は、図1の処理ステーション100に配達され、それらは梱包され、出荷される。処理ステーション100は、この図に関して、ロボットを誘導すること及び荷下ろし/梱包することが可能であるものとして説明されたが、処理ステーション100は、ロボットが、ステーションにおいて誘導されるか又は荷下ろし/梱包されるかのいずれかであるように、すなわち、ロボットが、単一の機能を実施するように制限され得るように、構成され得る。
【0026】
各ロボットが1つ又は複数の注文を履行していることがあり、各注文が1つ又は複数の品物からなり得ることが、当業者によって理解されよう。一般に、効率を増加させるために、何らかの形態のルート最適化ソフトウェアが含まれることになるが、これは、本発明の範囲外であり、したがって、本明細書では説明されない。
【0027】
本発明の説明を簡略化するために、単一のロボット18及び作業者50が説明される。ただし、図1から明らかであるように、一般的な履行動作は、注文の絶え間ないストリームに応じるために、倉庫内で互いの間で働く多くのロボット及び作業者を含む。
【0028】
本発明のベースライン・ナビゲーション手法、並びに取り出されるべき品物のSKUと、品物がある倉庫内の基準マーカーに関連付けられた基準ID/ポーズとの意味マッピング(semantic mapping)が、図4図8に関して以下で詳細に説明される。
【0029】
1つ又は複数のロボット18を使用して、倉庫10のマップが作成されなければならず、倉庫全体にわたって分散された様々な基準マーカーのロケーションが決定されなければならない。これを行うために、ロボット18のうちの1つ又は複数が、倉庫をナビゲートしているとき、そのレーザー・レーダー22並びに同時位置特定及びマッピング(SLAM:simultaneous localization and mapping)を利用して、図4のマップ10aを構築/更新しており、これは、未知環境のマップを構築又は更新する計算上の問題である。普及しているSLAM近似解法は、粒子フィルタ及び拡張カルマン・フィルタを含む。SLAM GMapping手法は好ましい手法であるが、任意の好適なSLAM手法が使用され得る。
【0030】
ロボット18は、そのレーザー・レーダー22を利用して、ロボット18が空間全体にわたって移動し、レーザー・レーダーが環境を走査するときに受け取る反射に基づいて、空間内のオープン空間112、壁114、物体116、及び棚12などの他の静的障害物を識別するとき、倉庫10のマップ10aを作成する。
【0031】
マップ10aを構築している(又はマップ10aをその後更新している)間、1つ又は複数のロボット18は倉庫10中をナビゲートし、カメラ26を使用して環境を走査し、品物が格納された図3の32及び34などのビンに近接した棚上の、倉庫全体にわたって分散された基準マーカー(2次元バー・コード)のロケーションを特定する。ロボット18は、原点110など、基準のための知られている開始点又は原点を使用する。図3及び図4の基準マーカー30などの基準マーカーのロケーションが、ロボット18によってそのカメラ26を使用して特定されたとき、原点110に対する倉庫内のロケーションが決定される。
【0032】
ホイール・エンコーダ及び方位センサーの使用によって、ベクトル120と、倉庫10内のロボットの位置とが決定され得る。基準マーカー/2次元バー・コードのキャプチャされた画像と、その知られているサイズとを使用して、ロボット18は、基準マーカー/2次元バー・コードのロボットに対する配向及びロボットからの距離、すなわちベクトル130を決定することができる。ベクトル120及び130が知られれば、原点110と基準マーカー30との間のベクトル140が決定され得る。ベクトル140と、ロボット18に対する基準マーカー/2次元バー・コードの決定された配向とから、基準マーカー30に対する四元数(x,y,z,ω)によって定義されるポーズ(位置及び配向)が決定され得る。
【0033】
基準マーカー・ロケーション特定プロセスについて説明する図5のフロー・チャート200が説明される。これは、初期マッピング・モードで実施され、ロボット18が、ピッキングすること、配置すること及び/又は他の作業を実施している間に、倉庫内で新しい基準マーカーに遭遇したとき実施される。ステップ202において、ロボット18は、カメラ26を使用して画像をキャプチャし、ステップ204において、キャプチャされた画像内で基準マーカーを探索する。ステップ206において、基準マーカーが画像中で見つけられた場合(ステップ204)、その基準マーカーが、ロボット18のメモリ34中にある図6の基準表300にすでに格納されているかどうかが決定される。基準情報がすでにメモリに格納されている場合、フロー・チャートは、別の画像をキャプチャするためのステップ202に戻る。その基準情報がメモリにない場合、上記で説明されたプロセスに従ってポーズが決定され、ステップ208において、その基準情報は、基準対ポーズのルックアップ表300に追加される。
【0034】
各ロボットのメモリに格納され得るルックアップ表300中に、各基準マーカーについて、基準識別子、1、2、3などと、各基準識別子に関連付けられた基準マーカー/バー・コードのポーズとが含まれる。ポーズは、配向とともに倉庫内のx,y,z座標からなるか、又は四元数(x,y,z,ω)からなる。
【0035】
同じく各ロボットのメモリに格納され得る図7の別のルックアップ表400中に、特定の基準ID404、たとえば数「11」に相関された倉庫10内のビン・ロケーション(たとえば402a~402f)のリスティングがある。ビン・ロケーションは、この実例では7つの英数文字からなる。最初の6文字(たとえばL01001)は、倉庫内の棚ロケーションに関係し、最後の文字(たとえばA~F)は、棚ロケーションにおける特定のビンを識別する。この実例では、基準ID「11」に関連付けられた6つの異なるビン・ロケーションがある。各基準ID/マーカーに関連付けられた1つ又は複数のビンがあり得る。
【0036】
英数字のビン・ロケーションは、品物が格納された倉庫10内の物理的ロケーションに対応するものとして、人間、たとえば図3の作業者50にとって理解可能である。しかしながら、英数字のビン・ロケーションはロボット18にとって意味がない。基準IDにロケーションをマッピングすることによって、ロボット18は、図6の表300の情報を使用して基準IDのポーズを決定し、次いで、本明細書で説明されるようにポーズにナビゲートすることができる。
【0037】
本発明による注文履行プロセスが、図8のフロー・チャート500に表されている。ステップ502において、倉庫管理システム15から、注文サーバ14は、取り出されるべき1つ又は複数の品物からなり得る注文を取得する。注文割当てプロセスは、かなり複雑であり、本開示の範囲を越えることに留意されたい。1つのそのような注文割当てプロセスは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年9月1日に出願された、「Order Grouping in Warehouse Order Fulfillment Operations」と題する、同一出願人が所有する米国特許出願第15/807,672号に記載されている。また、ロボットは、単一のロボットが、ビン又はコンパートメントごとに1つずつ、複数の注文を実行することを可能にする通い箱アレイを有し得ることに留意されたい。そのような通い箱アレイの実例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年9月1日に出願された、「Item Storage Array for Mobile Base in Robot Assisted Order-Fulfillment Operations」と題する、米国特許出願第15/254,321号に記載されている。
【0038】
引き続き図8を参照すると、ステップ504において、倉庫管理システム15によって品物の(1つ又は複数の)SKU番号が決定され、ステップ506において、(1つ又は複数の)SKU番号から(1つ又は複数の)ビン・ロケーションが決定される。次いで、注文に関するビン・ロケーションのリストがロボット18に送信される。ステップ508において、ロボット18はビン・ロケーションを基準IDに相関させ、ステップ510において、基準IDから各基準IDのポーズが取得される。ステップ512において、ロボット18は、図3に示されているようにそのポーズにナビゲートし、作業者は、取り出されるべき品物を適切なビンからピッキングし、それをロボットに配置することができる。
【0039】
倉庫管理システム15/注文サーバ14によって取得された、SKU番号及びビン・ロケーションなどの品物固有情報は、ロボット18上のタブレット48に送信され得、それにより、作業者50は、ロボットが各基準マーカー・ロケーションに到着したときに取り出されるべき特定の品物を通知され得る。
【0040】
SLAMマップ及び基準IDのポーズが知られれば、ロボット18は、様々なロボット・ナビゲーション技法を使用して、基準IDのうちのいずれか1つに容易にナビゲートすることができる。好ましい手法は、倉庫10内のオープン空間112、及び壁114、棚(棚12など)及び他の障害物116の知識を与えられて、基準マーカー・ポーズへの初期ルートを設定することを伴う。ロボットがそのレーザー・レーダー26を使用して倉庫をあちこち動き始めたとき、ロボットは、固定の障害物、或いは他のロボット18及び/又は作業者50などの動的障害物のいずれかがその経路にあるかどうかを決定し、基準マーカーのポーズへのその経路を繰り返し更新する。ロボットは、障害物を避けながら最も効率的及び効果的な経路を常に探索して、約50ミリ秒ごとにそのルートを再計画する。
【0041】
本明細書で両方とも説明される、SLAMナビゲーション技術と組み合わせられた製品SKU/基準IDと基準ポーズとのマッピング技法を用いて、ロボット18は、倉庫内のロケーションを決定するためのグリッド線及び中間基準マーカーを伴う、一般に使用されるより複雑なナビゲーション手法を使用する必要なしに、極めて効率的及び効果的に倉庫空間をナビゲートすることが可能である。
【0042】
上記で説明されたように、複数のロボットが、人々、機器、及び他の障害物と一緒に空間内をナビゲートすることによって起こり得る問題は、ナビゲーション中断、衝突及び/又は交通渋滞のリスクを提示することがある。特に、たとえば、フォークリフト、タガー、マンアップ・トラック、リフトなど、他の移動機器が、ナビゲーション中断及び/又はロボットとの衝突の特定のリスクを引き起こすことがある。しかしながら、任意の非永続的静止機器、物体、又は建築物(たとえば、足場、はしご、安全標識、安全/道路コーン、又は可搬式の柵)も、ナビゲーション中断及び/又は衝突の増加されたリスクを引き起こすことがある。そのようなリスクを緩和するために、近接度ビーコンを使用する近接ロボット物体検出及び回避のためのシステム及び方法が本明細書で説明される。特に、近接度ビーコンは、任意のそのような移動又は静止機器、物体、或いは建築物(以下「機器」)に取り付けられ得る。各ロボット18は、ビーコン近接度、及びビーコンが、近づいているのか、静止しているのか、又は遠ざかっているのかを検出するように構成され得る。応答して、ロボットは、ナビゲーション中断及び/又は衝突リスクを低減又は回避するために、通常動作から近接度動作に切り替えることができる。
【0043】
図9を参照すると、いくつかの実施例では、ビーコン900が、プロセッサ902と、メモリ904と、ロボットによって検出可能な信号を生成するための送信機908とを含み得る。ビーコン900は、バッテリー914で動作させられるか、又はいくつかの実施例では、機器に配線接続され得る。ビーコン900は、一般に、Bluetooth低エネルギー(BLE:Bluetooth Low Energy)などの標準ワイヤレス・プロトコルを使用して、定期的にスケジュールされた間隔において情報をブロードキャストし、概して、約、たとえば、最高100m以下の範囲を有することができる。情報がブロードキャストされる周波数並びにブロードキャストのフォーマットは、iBeacon(登録商標)、Eddystone、AltBeacon、任意の他の既存のビーコン・フォーマット、又はカスタム・フォーマットなど、標準ビーコン・フォーマットに基づき得る。ビーコン900は、ビーコン900に対する更新のためのセキュア通信を可能にし、及び/又は1つ又は複数のセンサーから入力を受信するための、入力ポート及び/又はニアフィールド通信(NFC:near field communication)インターフェースをも含むことができる。代替的に、いくつかの実施例では、1つ又は複数のセンサー910が、ビーコン900と統合され得る。そのようなセンサー910は、たとえば、ビーコン900が、適切な場合、受信された入力を送信することができるように、環境センサー、機器及び機器ステータス・センサー、ロケーション・センサー、速さセンサーなどを含むことができる。
【0044】
ビーコン900がバッテリー914で電力供給される限り、バッテリー・サイズ及びタイプが、所望のバッテリー寿命及びコスト許容範囲と釣り合うように選択され得る。ビーコンは、一般に、約4年のバッテリー寿命を有するが、コスト及び寿命要件に応じて任意の好適なバッテリー寿命が提供され得る。ビーコン900は、いくつかの実施例では、環境制御(climate control)のない倉庫において使用される機器、及び/或いは冷蔵室/冷凍室又は高温多湿温室などの極度環境格納域(extreme climate storage)に関して使用されるためのものであるので、ビーコン900は、有利には、広い温度範囲にわたって及び多数の環境において動作可能であるように構成され得る。たとえば、ビーコン900は、約-40℃から約50℃までの温度範囲において動作するように構成され得る。いくつかの実施例では、ビーコン900は、ビーコン900が、屋内使用と屋外使用の両方に好適であるように、(埃及びウォーター・ジェットを通さない)65/66の侵入保護(IP:Ingres Protection)を提供する保護エンクロージャを備えていることがある。ビーコン900は、可燃性ガス及び/又は埃などを含むエリアなど、環境的に危険なエリアにおける使用のためにも認定され得る。ビーコン900、又は少なくともビーコン900のエンクロージャは、本質的に安全及び/又は防爆性であり得る。
【0045】
概して、移動又はさもなければ非永続的機器上に取り付けられるものとして本明細書で説明されるが、いくつかの実施例では、ビーコン900は、特に重要な固定ロケーション中にあり得る。たとえば、危険物を格納するための倉庫の一部分、又はロボットがそれに近接しているときにさらなる注意を要する大きいタンク・フィクスチャ、さらにはその周りの安全バッファを維持することが望ましい。いずれの場合も、ビーコン900は、いくつかの実施例では、連続的に繰り返して又は持続されて絶え間なく、基本ビーコン信号を送信することができる。代替的に、ビーコン900は、概して、繰返し様式で、より詳述された情報メッセージを送信することができる。いくつかの実施例では、ビーコン900は、2つ以上の情報メッセージを順次、及び連続的に繰り返して送信することもできる。たとえば、ビーコン900は、ビーコン900が、10k/hで移動するフォークリフトに取り付けられたことを示すために(「フォークリフト」、「10k/h」、10m)を送信し得る。また、信号を検出する任意のロボットが、たとえば、10m又はより近い近接度において近接度動作モードに入り得る。そのような情報は、単一の繰り返すメッセージで伝達され得るか、又は繰り返す一連の複数の(たとえば、3つの)異なるメッセージによって伝達され得ることが明らかであろう。
【0046】
ビーコン信号内にロケーション情報を含めることに関して、いくつかの実施例では、ビーコン900は、緯度及び経度に関して、倉庫内のx,y,z座標に関して、ビーコンの配向又は四元数(x,y,z,ω)とともにx,y,zに関して、絶対ロケーションを送信することができるか、或いは、ビーコンは、倉庫内の1つ又は複数の基準の基準ID(たとえば、ビーコンがそこにあるゾーン又は通路を定義する、最も近い基準のID又は複数の基準ID)を送信し得る。たとえば、ビーコンの速さ又は速度(velocity)、ビーコンがその上に取り付けられた機器のタイプなど、他の状態情報が、ビーコンによって送信される情報信号中に含まれ得る。ビーコン情報は、ビーコンの近接度しきい値内で従うべき命令をも含むことができる。たとえば、ビーコン情報は、近接度が20m以下である場合は「5kphの速さ制限」、近接度が10m以下であり、ビーコン900がロボット18に近づいている場合は「停止」、又はビーコンがゾーンAをあちこち動いているときは「ゾーンAに入らないでください」など、指示を含むことができる。
【0047】
図10を参照すると、ロボットに動作可能に接続された受信デバイス1000が、プロセッサ1002と、メモリ1004と、受信機1008とを含むことができる。ただし、いくつかの実施例では、受信デバイス1000の部分又は機能性全体が、ロボット18のタブレット48及び/又はそのロボットのベースとの統合された通信であり得ることが、本開示に鑑みて明らかであろう。たとえば、いくつかの実施例では、近接ロボット物体検出及び回避システムは、ロボット18のベース20のプロセッサ及びメモリと通信していることがある専用受信機1008を含むことができる。別の実例では、ロボット18のベース20のトランシーバ、プロセッサ、及びメモリ、又はタブレット48のトランシーバ、プロセッサ、及びメモリが、受信デバイス1000のプロセッサ1002、メモリ1004、及び受信機1008の代わりに使用され得る。
【0048】
受信デバイス1000は、専用バッテリー1014を含むことができるか、ロボット18のベース20のバッテリーによって電力供給され得るか、又はタブレット48のバッテリーによって電力供給され得る。受信デバイス1000の構成要素は、低コスト受信デバイスを提供するために、ハードウェア・チップ又はタグ上に実装され得る。いくつかの実施例では、受信デバイス1000は、ロボットのタブレット48、ロボット18のベース20内に、又はラップトップ・コンピュータ、スマート・フォン、タブレットなど、別個のモバイル・デバイス中に統合され得る。
【0049】
受信デバイス1000は、受信デバイス1000に対する更新のためのセキュア通信を可能にし、及び/又は1つ又は複数のセンサーから入力を受信するための、入力ポート及び/又はニアフィールド通信(NFC)インターフェースをも含むことができる。代替的に、いくつかの実施例では、1つ又は複数のセンサー1010が、受信デバイス1000と統合され得る。そのようなセンサー1010は、たとえば、受信デバイス1000が、適切な場合、受信された入力をより良く利用することができるように、環境センサー、ロボット及びロボット・ステータス・センサー、ロケーション・センサー、速さセンサーなどを含むことができる。
【0050】
受信デバイス1000が一体型バッテリー1014によって電力供給される限り、バッテリー・サイズ及びタイプが、所望のバッテリー寿命及びコスト許容範囲と釣り合うように選択され得る。受信デバイス1000は、いくつかの実施例では、環境制御のない倉庫において使用される機器、及び/或いは冷蔵室/冷凍室又は高温多湿温室などの極度環境格納域に関して使用されるためのものであるので、受信デバイス1000は、有利には、広い温度範囲にわたって及び多数の環境において動作可能であるように構成され得る。たとえば、受信デバイス1000は、約-40℃から約50℃までの温度範囲において動作するように構成され得る。いくつかの実施例では、受信デバイス1000は、受信デバイス1000が、屋内使用と屋外使用の両方に好適であるように、(埃及びウォーター・ジェットを通さない)65/66の侵入保護(IP)を提供する保護エンクロージャを備えていることがある。受信デバイス1000は、可燃性ガス及び/又は埃などを含むエリアなど、環境的に危険なエリアにおける使用のためにも認定され得る。受信デバイス1000、又は少なくとも受信デバイス1000のエンクロージャは、本質的に安全及び/又は防爆性であり得る。
【0051】
いくつかの実施例では、ロボット18は、検出され得るアクティブ・ビーコンのリストを保つように構成され得る。そのようなリストは、たとえば、受信デバイス1000のメモリ1004に、ベース20のメモリに、タブレット48のメモリに、WMS15に、リモート・サーバに、又はそれらの組合せで格納され得る。特定のアクティブ・ビーコンが、ある数の走査にわたって検出されない場合、それは、アクティブ・ビーコンのリストから除去され得る。実施例では、その数は、走査の所定の数であり得る。実施例では、その数は、連続する走査の所定の数であり得る。各ビーコンについて、そのビーコンについての送信範囲に対する正規化されたビーコン強度が計算され得る。ビーコン信号の受信強度と送信範囲(最小受信強度)との間の差が、送信範囲に対して正規化され得る。
【数1】
【0052】
ロボット18は、概して、各ビーコン900について、指定された数のサンプルにわたる(たとえば、ビーコンが近づくこと又は遠ざかることによる)平均ビーコン強度及び/又はビーコン強度の変化を決定することができる。したがって、ロボット18は、ナビゲーション中断及び/又は衝突リスクを最小限に抑えるために、当該のビーコンを識別し、近接度動作モードに従って動作することができる。当該の(1つ又は複数の)ビーコンが、ロボット18に対するしきい値近接度内にもはやなくなると、ロボット18は、通常動作を再開することができる。
【0053】
図11は、1つ又は複数のビーコン900を有する例示的なナビゲーション空間1100(たとえば、倉庫10)を示し、1つ又は複数のビーコン900は、ナビゲーション空間1100内に位置する及び/又はナビゲーション空間1100内をナビゲートする機器に取り付けられる。ビーコン900は、ビーコン900から延びる送信半径1103内で送信することができる。ロボット18は、送信半径1103内にあるとき、受信機1000を介してビーコン900からの信号を検出することができる。信号を検出すると、ロボット18は、ロボットが、送信半径1103と同等であるか又はそれよりも小さくなり得る近接度しきい値1105内にあるかどうかを決定することができる。ロボット18が近接度しきい値1105内にある限り、ロボット18は、適切な場合、通常運転モードから近接度動作モードに切り替えることができる。
【0054】
近接度動作モードは、図9を参照しながら上記で説明された信号によって規定され得るか、又は受信された任意の信号情報と組み合わせてロボット18によって知られる情報に基づいてロボット18によって決定され得る。たとえば、ビーコン信号が基本の一定の又は繰り返す信号である場合、ロボット18は、受信信号強度に基づいて近接度範囲を推定することができる。さらに、経時的な一連の近接度範囲測定をとることによって、ロボット18は、ビーコン900が、静止しているのか、ロボット18に近づいているのか、又はロボット18から遠ざかっているのかを決定することができる。ロボット18はまた、ビーコン900の概算の近づく又は遠ざかる速度を計算することができる。そのような決定を行うことによって、ロボット18は、適切な近接度動作モードを決定することができる。
【0055】
いずれの場合も、(1つ又は複数の)選択された近接度動作モードは、ロボット18に、任意の好適なアクションをとらせることができる。たとえば、いくつかの実施例では、近接度動作モードは、ロボット18に、潜在的衝突及び/又はナビゲーション中断を回避する(たとえば、接近する機器との交通渋滞を引き起こすことを回避する、迂回路をとる必要があること、又は任意の他の回避可能なナビゲーション中断を回避する)ために、停止させ、待たせるか、或いは低減された又は増加された速さで動作させることができる。また、たとえば、いくつかの実施例では、近接度動作モードは、ロボット18に、その移動経路を変えさせ、方向反転させ、通路の端(又は中間)のより近くに移動させ、検出されたビーコン900に関連付けられた機器の周りのバッファ・ゾーンを維持させ、それ自体を特定のゾーン又は通路から除かせ、任意の他の好適なアクションをとらせ、或いはそれらの組合せを行わせることができる。当該の(1つ又は複数の)ビーコンが、ロボット18に対するしきい値近接度内にもはやなくなると、ロボット18は、通常動作を再開し、及び/又は当該の任意の残りのビーコンに従う新しい近接度動作モードを選択することができる。
【0056】
例示的な近接ロボット物体検出及び回避技法は、例示のために上記で説明されたにすぎず、任意の他のビーコン・メッセージ、ビーコン構成、受信機構成、又は近接度動作モードが、様々な実施例に従って実装され得ることが、本開示に鑑みて明らかであろう。
【0057】
非限定的な例示的なコンピューティング・デバイス
図12は、図1図11を参照しながら上記で説明された様々な実施例に従って使用され得るような例示的なコンピューティング・デバイス1210、又はそれの部分のブロック図である。コンピューティング・デバイス1210は、例示的な実施例を実装するための1つ又は複数のコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納するための1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。非一時的コンピュータ可読媒体は、限定はしないが、1つ又は複数のタイプのハードウェア・メモリ、非一時的有形媒体(たとえば、1つ又は複数の磁気ストレージ・ディスク、1つ又は複数の光ディスク、1つ又は複数のフラッシュ・ドライブ)などを含むことができる。たとえば、コンピューティング・デバイス1210中に含まれるメモリ1216は、本明細書で開示される動作を実施するためのコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェアを格納することができる。たとえば、メモリは、図1図11に関して説明されるように、様々な開示される動作を実施するようにプログラムされたソフトウェア・アプリケーション1240を格納することができる。コンピューティング・デバイス1210はまた、メモリ1216に格納されたコンピュータ可読及びコンピュータ実行可能命令又はソフトウェア並びにシステム・ハードウェアを制御するための他のプログラムを実行するために、構成可能な及び/又はプログラム可能なプロセッサ1212及び関連付けられたコア1214と、随意に、(たとえば、複数のプロセッサ/コアを有する計算デバイスの場合)1つ又は複数の追加の構成可能な及び/又はプログラム可能な処理デバイス、たとえば(1つ又は複数の)プロセッサ1212’及び関連付けられた(1つ又は複数の)コア1214’とを含むことができる。プロセッサ1212及び(1つ又は複数の)プロセッサ1212’は、各々、単一コア・プロセッサ又は複数コア・プロセッサ(1214及び1214’)であり得る。
【0058】
コンピューティング・デバイス1210において仮想化が採用され得、それにより、コンピューティング・デバイスにおけるインフラストラクチャ及びリソースが動的に共有され得る。複数のプロセッサ上で実行するプロセスを扱うために仮想マシン1224が提供され得、それにより、プロセスは、複数のコンピューティング・リソースではなく1つのコンピューティング・リソースのみを使用しているように見える。また、複数の仮想マシンが1つのプロセッサとともに使用され得る。
【0059】
メモリ1216は、限定はしないが、DRAM、SRAM、EDO RAMなど、計算デバイス・メモリ又はランダム・アクセス・メモリを含むことができる。メモリ1216は、同様に他のタイプのメモリ、又はそれらの組合せを含むことができる。
【0060】
ユーザは、例示的な実施例に従って提供され得る1つ又は複数のユーザ・インターフェース1202を表示することができる、コンピュータ・モニタなど、視覚ディスプレイ・デバイス1201、111A~Dを通してコンピューティング・デバイス1210と対話することができる。コンピューティング・デバイス1210は、ユーザからの入力を受信するための他のI/Oデバイス、たとえば、キーボード又は任意の好適なマルチ・ポイント・タッチ・インターフェース1218、ポインティング・デバイス1220(たとえば、マウス)を含むことができる。キーボード1218及びポインティング・デバイス1220は、視覚ディスプレイ・デバイス1201に結合され得る。コンピューティング・デバイス1210は、他の好適な従来のI/O周辺機器を含むことができる。
【0061】
コンピューティング・デバイス1210は、本明細書で開示される動作を実施するデータ及びコンピュータ可読命令及び/又はソフトウェアを格納するための、限定はしないが、ハード・ドライブ、CD-ROM、又は他のコンピュータ可読媒体など、1つ又は複数のストレージ・デバイス1234をも含むことができる。例示的なストレージ・デバイス1234はまた、例示的な実施例を実装するために必要とされる任意の好適な情報を格納するための1つ又は複数のデータベースを格納することができる。データベースは、データベース中の1つ又は複数の品物を追加、削除、及び/又は更新するために任意の好適な時間において手動で又は自動的に更新され得る。
【0062】
コンピューティング・デバイス1210は、限定はしないが、標準電話回線、LAN又はWANリンク(たとえば、802.11、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(たとえば、ISDN、フレーム・リレー、ATM)、ワイヤレス接続、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN:controller area network)、又は上記のいずれか又はすべての何らかの組合せを含む、様々な接続を通して、1つ又は複数のネットワーク・デバイス1232を介して、1つ又は複数のネットワーク、たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN:Wide Area Network)又はインターネットとインターフェースするように構成されたネットワーク・インターフェース1222を含むことができる。ネットワーク・インターフェース1222は、内蔵ネットワーク・アダプタ、ネットワーク・インターフェース・カード、PCMCIAネットワーク・カード、カード・バス・ネットワーク・アダプタ、ワイヤレス・ネットワーク・アダプタ、USBネットワーク・アダプタ、モデム、又は通信が可能な任意のタイプのネットワークにコンピューティング・デバイス1210をインターフェースし、本明細書で説明される動作を実施するのに好適な任意の他のデバイスを含むことができる。その上、コンピューティング・デバイス1210は、ワークステーション、デスクトップ・コンピュータ、サーバ、ラップトップ、ハンドヘルド・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、或いは、通信が可能であり、本明細書で説明される動作を実施するために十分なプロセッサ・パワー及びメモリ容量を有する他の形式のコンピューティング又は電気通信デバイスなど、任意の計算デバイスであり得る。
【0063】
コンピューティング・デバイス1210は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)オペレーティング・システム(Microsoft、ワシントン州レドモンド)のバージョンのいずれか、Unix及びLinux(登録商標)オペレーティング・システムの異なるリリース、MacintoshコンピュータのためのMAC OS(登録商標)(Apple,Inc.、カリフォルニア州クパチーノ)オペレーティング・システムの任意のバージョン、任意の埋込みオペレーティング・システム、任意のリアルタイム・オペレーティング・システム、任意のオープン・ソース・オペレーティング・システム、任意のプロプライエタリ・オペレーティング・システム、又は、コンピューティング・デバイス上で実行し、本明細書で説明される動作を実施することが可能な任意の他のオペレーティング・システムなど、任意のオペレーティング・システム1226を実行することができる。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1226は、ネイティブ・モード又はエミュレートされたモードで実行され得る。例示的な実施例では、オペレーティング・システム1226は、1つ又は複数のクラウド・マシン・インスタンス上で実行され得る。
【0064】
図13は、いくつかの分散型実施例の例示的な計算デバイス・ブロック図である。図1図11、及び上記の例示的な説明の部分は、個々の又は共通のコンピューティング・デバイス上で各々動作する、倉庫管理システム15及び注文サーバ14を参照するが、倉庫管理システム15又は注文サーバ14のうちのいずれか1つが、代わりに、別個のサーバ・システム1301a~1301dにおいて、及び場合によっては、キオスク、デスクトップ・コンピュータ・デバイス1302、又はモバイル・コンピュータ・デバイス1303など、ユーザ・システムにおいて、ネットワーク1305にわたって分散され得ることを認識されよう。たとえば、注文サーバ14は、ロボット18のタブレット48の間で分散され得る。いくつかの分散型システムでは、倉庫管理システム・ソフトウェア及び/又は注文サーバ・ソフトウェアのうちのいずれか1つ又は複数のモジュールが、サーバ・システム1301a~d上に別個にあり得、ネットワーク1305にわたって互いと通信していることがある。
【0065】
本発明の上記の説明は、当業者が、それの最良の形態であると現在見なされるものを製作及び使用することを可能にし、当業者は、本明細書の特定の実施例及び実例の変形形態、組合せ、及び等価物の存在を理解し、諒解する。本発明の上記で説明された実施例は、実例にすぎないものとする。本明細書に添付された特許請求の範囲によって単独で定義される、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって特定の実施例に対して改変、変更及び変形が実施され得る。したがって、本発明は、上記で説明された実施例及び実例によって限定されない。
【0066】
本発明及びその好ましい実施例について説明したが、新規のものとして特許請求され、特許証によって保護されるものは以下の通りである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13