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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】検眼装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/135 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
A61B3/135
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019124970
(22)【出願日】2019-07-04
(65)【公開番号】P2021010426
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】517208953
【氏名又は名称】株式会社MITAS Medical
(73)【特許権者】
【識別番号】391045624
【氏名又は名称】株式会社タカギセイコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】弁理士法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北 直史
(72)【発明者】
【氏名】中村 智行
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-126348(JP,A)
【文献】特表2017-504408(JP,A)
【文献】国際公開第2007/069294(WO,A1)
【文献】特開平08-229005(JP,A)
【文献】特開平09-276225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00-3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用端末装置と共に用いられる検眼装置であって、
前記携帯用端末装置が当接される平板と、
前記平板に配設された当接ユニットと、
前記平板に配設された撮影光学系と、
前記平板に配設された照明ユニットと、
を備え、
前記当接ユニットは、位置関係を調整することで被検眼に対する前記撮影光学系の焦点距離を規定し、
前記当接ユニットは上部当接ユニット及び下部当接ユニットからなり、前記上部当接ユニット及び前記下部当接ユニットは、それぞれが、前記平板に固着された軸部と、前記軸部の先端に回動自在に配設された単数又は複数の回動ローラとからなる
検眼装置。
【請求項2】
前記照明ユニットは、細隙灯ユニットである
請求項1に記載の検眼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスマートフォン等の携帯用端末装置との組み合わせで用いられる小型且つ軽量の携帯用の検眼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検眼装置としては、その検眼、診察の目的に合わせて、多種多様なものが存在している。その一例として、眼科診察の基本となる検査器具として、スリット状の照明光斑を被検者の眼に投影する細隙灯を用いた細隙灯顕微鏡が一般に用いられている。
【0003】
このような細隙灯顕微鏡によれば、被検眼への照明方法に多様性を持たせることで、種々の病変部位の観察が可能となる。すなわち、被検者の眼に対して細隙灯の光源からの光を角度、色、幅を変えながら照射することで、外眼部(眼瞼、結膜、強膜)、前眼部(角膜、前房、水晶体)、前部硝子体及び眼底構造の異常を把握できる。
【0004】
ここで、例えば特許文献1では、被検眼の広域の画像を取得することが可能な細隙灯顕微鏡が開示されている。この特許文献1の細隙灯顕微鏡は、照明系と撮影系とを含み、照明系は照明合焦機構を含み、照明系は被検眼を細隙光で照明する。そして、照明合焦機構は細隙光のフォーカス位置を変更するために用いられ、撮影系は被検眼からの細隙光の戻り光を撮像装置に導く役割を担う。
【0005】
一方、細隙灯顕微鏡には、ポータブルなものとしてハンドスリットがあり、これも同様に外眼部、前眼部、眼底等を診察可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-159073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された細隙灯顕微鏡は、据え置き型の装置であり、装置全体のサイズや重量が大きく、携帯には好適ではなかった。
【0008】
一方、前述したようなポータブルのハンドスリットは、眼科専門医向けに開発されたものであり、操作が難しく、重量があり、高価であるといった問題があり、非眼科医が診察に導入したり、実際に使用したりするのが難しいものとなっている。
【0009】
近年、在宅患者が増加していることや、眼科医が存在しない自治体が数百以上あることから、在宅や僻地医療において総合診療医や救急医が眼科症状を訴える患者を診察する場面も増えている。例えば、急性緑内障発作のような眼科救急疾患の診察には前眼部診察が欠かせないが、仮にハンドスリットが施設にあったとしても、非眼科医では使用できない状況も予想される。そのような状況下、簡易に操作でき、小型、軽量且つ低コストの携帯用検眼装置の実現が嘱望されている。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携帯用端末装置との組み合わせで用いられる、小型且つ軽量で操作性が良好な携帯用の検眼装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に検眼装置は、携帯用端末装置と共に用いられる検眼装置であって、前記携帯用端末装置が当接される平板と、前記平板に配設された当接ユニットと、前記平板に配設された撮影光学系と、前記平板に配設された照明ユニットと、を備え、前記当接ユニットは、位置関係を調整することで被検眼に対する前記撮影光学系の焦点距離を規定し、前記当接ユニットは上部当接ユニット及び下部当接ユニットからなり、前記上部当接ユニット及び前記下部当接ユニットは、それぞれが、前記平板に固着された軸部と、前記軸部の先端に回動自在に配設された単数又は複数の回動ローラとからなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、携帯用端末装置との組み合わせで用いられる、小型且つ軽量で操作性が良好な携帯用の検眼装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る検眼装置の構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る検眼装置の構成図である。
図3図2(b)のAA線での断面図である。
図4】当接ユニットの詳細な他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
【0017】
図1には、本発明の一実施形態に係る検眼装置の斜視図を示し、図2(a)には同検眼装置の平面図を示し、図2(b)には同検眼装置の正面図を示し、図2(c)には同検眼装置の側面図を示し、図3には、同検眼装置の一部断面図を示し説明する。なお、図3図2(b)のAA線での断面図に相当する。
【0018】
これらの図に示されるように、検眼装置1は、平板2を備える。平板2は、第1平板部2aと当該第1平板部2aの上方で当該第1平板部2aの平面に垂直な方向に延びた第2平板部2bとからなる。第2平板部2bには、支持板3が固着され、当該支持板3の平面上に、照明ユニット4が配設されている。尚、支持板3を備えない構成においては、第2平板部2bに直接、照明ユニット4を配設してよい。
【0019】
第1平板部2aの被写体方向から見て右側上方には、電源部6が配設されており、当該電源部6には電池が収容されている。この電源部6より、照明ユニット4内の光源に電源が供給されるようになっている。電源部6には、照明の明るさを調整する光源スイッチ13が設けられている。当該光源スイッチ13を回転させることで、照明の明るさを増減することが可能である。
【0020】
支持板3の平面上、被写体方向から見て左側上方には、上部当接ユニット7が配設されている。上部当接ユニット7は、支持板3に対して調整部材7eにより位置決めされる軸部材7a、軸部材7aの先端に回動軸部材7bを中心として回動自在に配設された回動ローラ7cとからなる。軸部材7aには、その平面に長尺状のスリット7dが形成されている。調整部材7eは、スリット7dの中の相対位置を変えながら、軸部材7aと支持板3との位置関係を調整しつつ、撮影に好適な長さとなる位置で、支持板3に対して軸部材7aを固定する。
【0021】
一方、第1平面部2aの被写体方向から見て左側上方には、下部当接ユニット8が配設されている。下部当接ユニット8は、支持板5に対して調整部材8eにより位置決めされる軸部材8aと、軸部材8aの先端に回動軸部材8bを中心として回動自在に配設された回動ローラ8cとからなる。軸部材8aには、その平面に長尺状のスリット8dが形成されている。調整部材8eは、スリット8dの中の相対位置を変えながら、軸部材8aと支持板5との位置関係を調整しつつ、撮影に好適な長さとなる位置で、支持板5に対して軸部材8aを固定する。
【0022】
この例では、上部当接ユニット7では、軸部7aの先端の上面に回動ローラ7cが回転軸部材7bにより回動自在に保持され、下部当接ユニット8では、軸部8aの先端の下面に回動ローラ8cが回転軸部材8bにより回動自在に保持される。但し、これは一例であって、回動ローラ7cを軸部7aの先端の下面に配設し、回動ローラ8cを軸部8aの先端の上面に配設してもよい。また、回動ローラ7c,8cに替えて、球形のボール部材を支持部により可動自在に保持した構成を採用してもよい。
【0023】
この実施形態では、上部当接ユニット7は、額当てとして、下部当接ユニット8は、頬当てとして機能し、この2点で、被検者に対する撮影光学系9の焦点距離がぶれないように検眼装置1を位置決めすることができる。これにより、組み合わせで用いられる携帯用端末装置の撮影機能により、高精度の被検眼撮影が可能となる。検眼の種別に応じて、例えば眼底等を検査する場合においては、支持板3と軸部材7aとの位置関係を調整することで、上部当接ユニット7の長さを調整し、所望とする焦点距離となるように設定することができる。さらに、支持板5と軸部材8aとの位置関係を調整することで、下部当接ユニット8の長さを調整し、所望とする焦点距離となるように設定することができる。眼底の検査の場合には、上部当接ユニット7と下部当接ユニット8の先端の当接位置を結ぶ線上よりも被検眼側の奥に焦点距離が定まるように、調整すればよいことになる。
【0024】
第1平板部2aの被写体側から見て左側上方には、撮影光学系9が配設されている。撮影光学系9は、図3に示されるように、詳細には、凹レンズ9aと凸レンズ9b、9cの組み合わせ、つまりダブレットで構成されている。かかる構成により色収差が良好に補正される。撮影光学系9の構成は一連に過ぎず、種々の構成を採用することができる。
【0025】
第1平板部2aの被写体側から見て左端、つまり第1平面部2aの左縁略中央には、保持部10が設けられている。保持部10は、略L字形状の保持板10aと、当該保持板10aを第1平板部2aに固定するための調整保持部材10bとからなる。保持板10aは第1の平面が第1平板部2aの平面と当接し、当該第1の平面から垂直に延びた第2の平面が第1平板部2aの後方に向けて突出するような位置関係で、調整保持部材10bにより第1平板部2aに対して位置決され、固定される。調整保持部材10bは、保持板10aの第1の平面に設けられたスリット10c内で相対位置を変えながら、携帯用端末装置を保持するのに好適な位置で、第1平板部2aに対して保持板10aを固定する。
【0026】
第1平板部2aの被写体側から見て右端、つまり第1平面部2aの右縁略中央には、保持部11が設けられている。保持部11は、略L字形状の保持板11aと、当該保持板11aを第1平板部2aに固定するための調整保持部材11bとからなる。保持板11aは第1の平面が第1平板部2aの平面と当接し、当該第1の平面から垂直に延びた第2の平面が第1平板部2aの後方に向けて突出するような位置関係で、調整保持部材11bにより第1平板部2aに対して位置決され、固定される。調整保持部材11bは、保持板11aの第1の平面に設けられたスリット11c内で相対位置を変えながら、携帯用端末装置を保持するのに好適な位置で、第1平板部2aに対して保持板11aを固定する。
【0027】
第1平板部2aの被写体側から見て下端、つまり第1平面部2aの下縁略中央には、保持部12が設けられている。保持部12は、略L字形状の保持板12aと、当該保持板12aを第1平板部2aに固定するための調整保持部材12bとからなる。保持板12aは第1の平面が第1平板部2aの平面と当接し、当該第1の平面から垂直に延びた第2の平面が第1平板部2aの後方に向けて突出するような位置関係で、調整保持部材12bにより第1平板部2aに対して位置決され、固定される。調整保持部材12bは、保持板12aの第1の平面に設けられたスリット12c内で相対位置を変えながら、携帯用端末装置を保持するのに好適な位置で、第1平板部2aに対して保持板12aを固定する。
【0028】
これら保持部10、11、12を設けずに、携帯用端末装置を第1平板部2aに当て付け手で保持しながら、撮影をすることも可能である。また、保持部10、11、12を別の部材で置き換えることも可能である。
【0029】
第1平板部2aの上に配設された電源部6の平面上(蓋の上)には、固定部14がネジ14aにより固定されている。第1平板部2aの被写体側から見て左側下方には、固定部15がネジ15aにより固定されている。そして、この2つの固定部14と固定部15により、ベルト部材16の両端がそれぞれ保持されている。このベルト部材16は、本検眼装置1を使用するときに、撮影者が手をベルト部材16と第1平板部2aとの間に挿入することで、安定的な撮影を実現するものである。
【0030】
照明ユニット4は、細隙灯として機能する場合、次の構成となる。即ち、照明ユニット4は、光源として白色LEDを採用し、光源は電源部6に接続される。電源部6は、内部の電池等から光源に電源供給する。光源の出射光の光路上には、不図示のコンデンサレンズ、第1のフィルタ部、第2のフィルタ部、投影レンズ、照明プリズムが、この順に配設される。照明プリズムの出射面には、カラーフィルタが開閉自在に設けられる。
【0031】
光源である白色LEDからの光は、コンデンサレンズにより集光され、第1のフィルタ部及び第2のフィルタ部を介して投影レンズに導かれる。そして、投影レンズで照明プリズムに光が投影され、照明プリズムで前方向に光路が変更され所定の焦点位置に結像される。このとき、照明プリズムの前方に半透明のすりガラスで構成されたフィルタを設置するとディフューザー機能が実現される。フィルタ部としては、カラーフィルタ機能を備えた第1のフィルタ部と、スリットが形成された第2のフィルタ部とを備えてよい。尚、これらを所謂カートリッジ式として、所望とする色(例えば青色)を備えたフィルタや所望とするスリット形状のフィルタをユニットに差し込むだけで交換自在としてもよい。
【0032】
このような構成において、実際に使用する際には、上部当接ユニット7と下部当接ユニット8の長さを、調整部材7e,8eを緩めて、各スリット7f,8fの中の相対位置を変更し、所望とする位置で調整部材7e,8eを締めることで、調整する。続いて、第1平板部2aの背面(撮影光学系配設面と反対側)に、携帯用端末装置を当て付け、保持部10乃至12を調整して、固定する。このとき、携帯用端末装置のカメラのレンズが、撮影光学系9の後面に位置付けられるように、位置決めする。尚、保持部10乃至12を備えない構成の場合には、携帯用端末装置を第1平板部2aに当て付けながら、被検眼の撮影を行うことになる。
【0033】
以上の位置決めを行った後、光源スイッチ13を回動させて、光源の発光強度を調整する。そして、照明ユニット4の光が被検眼に投光された状態で携帯用端末装置のカメラ機能により、撮影光学系9を介して被検眼を撮影する。この撮影時において、上部当接ユニット7は被検者の額に当接され、下部当接ユニット8は被検者の頬に当接されるので、撮影光学系9と被検眼との位置関係が固定され、焦点距離もぶれることなく、高精度の撮影を行うことができる。また、上部当接ユニット7、及び下部当接ユニット8の先端は回動ローラ7c,8cとなっているので、当接した状態からスキャンするように左右に検眼装置を安定的に動かすことができ、照明ユニット4が細隙灯である場合には、据え置き型と同様に、安定的に、即ち焦点距離がぶれることなく、検眼することができる。更に、上記安定的な動きにより、左右検眼を切り替えるときも、回動ローラ7c,8cで安定的に横方向に移動すればよいので、簡便である。
【0034】
次に、図4(a)、図4(b)には、本発明の一実施形態に係る検眼装置の当接ユニットの他の構成例を示し説明する。
【0035】
図4(a)に示される例では、支持板22からの、軸部材21の突出長を調整できるようになっており、軸部材21は、直線部21aと、当該直線部21aから2つに分岐して延びた第1分岐先部21b、第2分岐先部21cからなる。そして、第1分岐先部21bの先端には、回動ローラ23が、回転軸部材23aにより回動自在に保持されている。第2分岐先部21cの先端には、回動ローラ24が、回転軸部材24aにより回動自在に保持されている。このような当接ユニットは、上部及び下部のいずれにも適用することが可能であり、額又は頬に2点で当接するので、焦点距離のぶれをより高精度で防止することが可能である。また、検眼装置の位置決めをするときに、被検者の額又は頬の凹凸に柔軟に対応した位置決めが可能となる。
【0036】
図4(b)に示される例では、支持板32からの、軸部材31の突出長を調整できるようになっており、軸部材31は、直線部31aと、当該直線部31aから3つに分岐して延びた第1分岐先部31b、第2分岐先部31c 、及び第3分岐先部31dからなる。そして、第1分岐先部31bの先端には、回動ローラ33が、回転軸部材33aにより回動自在に保持されている。第2分岐先部31cの先端には、回動ローラ34が、回転軸部材34aにより回動自在に保持されている。第3分岐先部31dの先端には、回動ローラ35が、回転軸部材35aにより回動自在に保持されている。このような構成の当接ユニットは、上部及び下部のいずれにも適用することが可能であり、額又は頬に3点のうちの1点乃至3点で当接するので、焦点距離のぶれをより高精度で防止可能である。また、検眼装置の位置決めをするときに、被検者の額又は頬の凹凸に柔軟に対応した位置決めが可能となる。
【0037】
この他の例では、回動ローラを2つ、又は3つ備えた当接ユニットを例示したが、さらに複数の回動ローラを備えた構成としてもよい。また、第2軸部材21、31を、可撓性のある樹脂等で構成すれば、回動ローラを当接するときに、複数の回動ローラの当接関係を柔軟に調整することも可能となる。
【0038】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る検眼装置によれば、携帯用端末装置との組み合わせで用いられ、上部当接ユニットの回動ローラを額に当て付け、下部当接ユニットの回動ローラを頬に当て付けることで、上部当接ユニットと下部当接ユニットの当接位置の間に被検眼が位置するように、調整できるので、照明ユニットの光束を被検眼に的確に導き、撮影光学系を介して携帯用端末装置のカメラにより被検眼を高精度で撮影することができる。このとき、上部当接ユニットと下部当接ユニットにより、撮影光学系の焦点距離もぶれることがないので、より高精度の撮影が可能となる。なお、検眼の種別によっては、上部当接ユニット又は下部当接ユニットの一方だけを額又は頬に当接して、被検眼と撮影光学系の位置関係を調整、設定することもできる。
【0039】
なお、回動ローラは、例えばシリコン等の樹脂により構成されているので、被検者の額や頬への当接についても、被検者に違和感を与えることはない。
【0040】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能である。
【0041】
例えば、前述した実施形態では、照明ユニットを検眼装置の上部に回動自在に配設する例を示したが、これに限定されず、検眼装置の下部又は側部に回動自在に配設するようにしてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0042】
1…検眼装置、2…平板、2a…第1平板部、2b…第2平板部、3…支持板、4…照明ユニット、5…支持板、6…電源部、7…上部当接ユニット、7a…軸部、7b…回転軸部材、7c…回動ローラ、7d…スリット、7e…調整部材、8…下部当接ユニット、8a…軸部、8b…回転軸部材、8c…回動ローラ、8d…スリット、8e…調整部材、9…撮影光学系、9a…凹レンズ、9b…凸レンズ、9c…凸レンズ、10…保持部、10a…保持板、10b…調整保持部材、10c…スリット、11…保持部、11a…保持板、11b…調整保持部材、11c…スリット、12…保持部、12a…保持板、12b…調整保持部材、12c…スリット、13…光源スイッチ、14…固定部、14a…ネジ、15…固定部、15a…ネジ、16…ベルト部材、20…当接ユニット、21…軸部材、21a…直線部、21b…第1分岐先部、21c…第2分岐先部、22…支持板、23…回動ローラ、23a…回転軸部材、24…回動ローラ、24a…回転軸部材、30…当接ユニット、31…軸部材、31a…直線部、31b…第1分岐先部、31c…第2分岐先部、31d…第3分岐先部、32…支持板、33…回動ローラ、33a…回転軸部材、34…回動ローラ、34a…回転軸部材、35…回動ローラ、35a…回転軸部材。
図1
図2
図3
図4