(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
A63F7/02 333Z
A63F7/02 328
A63F7/02 350Z
(21)【出願番号】P 2019191277
(22)【出願日】2019-10-18
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】520302936
【氏名又は名称】株式会社SUNTAC
(74)【代理人】
【識別番号】100122622
【氏名又は名称】森 徳久
(72)【発明者】
【氏名】野村 佳弘
(72)【発明者】
【氏名】村中 甲次
(72)【発明者】
【氏名】水野 升裕
【審査官】大浜 康夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-019725(JP,A)
【文献】特開2019-165873(JP,A)
【文献】特開2008-154636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店内のN個(Nは2以上の整数)の遊技機を管理するための管理システムであって、
前記N個の遊技機と通信可能に設けられる管理装置
と、
前記N個の遊技機のそれぞれに対応するN個の情報表示装置と、を備え、
前記管理装置は、
制御部と、
記憶部と、
表示部と、を備え、
前記制御部は、
前記N個の遊技機のうち、遊技の設定が変更されたM個(Mは1以上N以下の整数)の変更済遊技機のそれぞれから出力される設定変更信号であって、当該変更済遊技機において前記設定が変更されたことに関係する前記設定変更信号を受信し、
受信されたM個の前記設定変更信号を前記記憶部に記憶させ、
前記記憶部に記憶された前記M個の設定変更信号を利用して、前記表示部に、前記M個の変更済遊技機において前記設定が変更されたことに関係する変更関係情報を表示さ
せ、
前記N個の情報表示装置のそれぞれは、
対応する前記遊技機と通信可能であり、
ユーザによって、前記対応する遊技機の前記設定の変更が予定されていることに関係する変更予定指示が入力される場合に、前記対応する遊技機において前記設定が変更されるべきことを示す変更予定情報の表示を開始し、
前記変更予定情報を表示している間に、前記対応する遊技機から前記設定変更信号を受信する場合に、前記変更予定情報の表示を終了する、
管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、遊技店内の複数個の遊技機を管理するための管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、複数種類の信号を出力する遊技機側機器と接続されて用いられ、その遊技機側機器から出力された信号に関する情報を記憶する信号情報収集装置が開示されている。遊技機側機器は、遊技店に設置される遊技機、アウトメータを含む。複数種類の信号は、アウト信号、セーフ信号、図柄変動信号、特賞信号を含む。信号情報収集装置は、プロセッサと記憶手段を備え、プロセッサは、複数種類の信号のうちのいずれかの種類である特定の信号が出力される場合に、特定の信号の前回に出力された信号の出力時と、特定の信号の出力時の差分時間を特定し、特定の信号の種類を示す種類情報と、差分時間とが対応付けられた信号情報を記憶手段に記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機には、遊技に関する設定(例えば、遊技機における遊技媒体の出玉率をコントロールするための設定)を行うことができるものがある。遊技機における設定は、遊技媒体の出玉率の変動に関係する可能性が高いという性質上、遊技店内の特定の係員(主に店長等の責任者)のみに、その変更や決定等を行う権限が与えられる場合が多い。また、上記特定の係員のみが把握できる方法(例えば、所定の台帳に設定を手書きで書きこむ等して管理する方法)によって厳重に管理される場合が多い。
【0005】
そのため、特許文献1を含む従来の技術では、遊技機が、遊技の設定が変更されたことに関係する信号を自律的に出力可能な状況については何ら考慮されていない。
【0006】
本明細書では、遊技店内の複数個の遊技機のそれぞれが、遊技の設定が変更されたことに関係する信号を出力可能な状況において、各遊技機の設定を適切に管理し得る技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示される管理システムは、遊技店内のN個(Nは2以上の整数)の遊技機を管理するための管理システムである。前記管理システムは、前記N個の遊技機と通信可能に設けられる管理装置を備える。前記管理装置は、制御部と、記憶部と、表示部と、を備える。前記制御部は、前記N個の遊技機のうち、遊技の設定が変更されたM個(Mは1以上N以下の整数)の変更済遊技機のそれぞれから出力される設定変更信号であって、当該変更済遊技機において前記設定が変更されたことに関係する前記設定変更信号を受信し、受信されたM個の前記設定変更信号を前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶された前記M個の設定変更信号を利用して、前記表示部に、前記M個の変更済遊技機において前記設定が変更されたことに関係する変更関係情報を表示させる。
【0008】
上記の「遊技機」は、パチンコ機、スロットマシンなど、任意の遊技機を含む。上記の「管理装置」は、例えば、遊技店内に設置されるホールコンピュータ、会員サーバ等の各種管理装置、遊技店外に設置されるセンターサーバ等、任意の管理装置を含む。遊技機における「遊技の設定」は、例えば、遊技機の遊技媒体の出玉率をコントロール(もしくは調整)するための設定であってもよい。そして、「遊技の設定」は、当該遊技機の設置後に変更可能であってもよい。「遊技の設定」のことを、一般的な各種設定と区別して「出玉率設定」のように呼び変えてもよい。「変更関係情報」は、所定の設定管理用の画面として表示部に表示されることを含む。また、上記の「通信可能に設けられる」とは、いずれの場合も、情報を送信又は受信可能であればよく、接続形態は、有線、無線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよい。また、途中、他の機器が介在していてもよい。
【0009】
上記の構成によると、管理装置の制御部は、M個の変更済遊技機のそれぞれから受信されたM個の設定変更信号を利用して、表示部に、M個の変更済遊技機において設定が変更されたことに関係する変更関係情報を表示させる。管理システムのユーザ(例えば、遊技店の責任者等)は、表示部に表示された変更関係情報を見ることにより、遊技店内のN個の遊技機のうち、どの遊技機の設定が変更されたのかを把握することができる。従って、上記の構成によると、管理システムのユーザは、遊技店内の複数個の遊技機のそれぞれが、遊技の設定が変更されたことに関係する信号を出力可能な状況において、各遊技機の設定を適切に管理し得る。
【0010】
前記制御部は、さらに、ユーザによって入力される管理情報であって、前記N個の遊技機のうち、遊技の設定が変更されるべき遊技機として指定されたP個(Pは1以上N以下の整数)の指定遊技機を示す指定情報を含む前記管理情報を取得し、取得された前記管理情報を前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶された前記M個の設定変更信号及び前記管理情報を利用して、前記表示部に、前記変更関係情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0011】
この構成によると、ユーザは、表示部に表示された変更関係情報を見ることにより、遊技店内のN個の遊技機のうち、どの遊技機の設定を変更するべきとして指定したのか、及び、どの遊技機の設定が実際に変更されたのか、を把握することができる。ユーザは、自身が指定した通りに遊技機の設定が変更されたのか否かを確認することができる。ユーザは、各遊技機の設定をより適切に管理し得る。
【0012】
前記制御部は、さらに、前記記憶部に記憶された前記M個の設定変更信号及び前記管理情報を利用して、前記P個の指定遊技機のそれぞれが前記M個の変更済遊技機のいずれかと一致するのか否かを判定し、前記判定の結果を含む前記変更関係情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
この構成によると、ユーザは、表示部に表示された変更関係情報を見ることにより、自身が指定した通りに遊技機の設定が変更されたのか否かを確認することができる。
【0014】
前記変更関係情報は、前記N個の遊技機のそれぞれを示すN個の遊技機情報を含んでいてもよい。前記N個の遊技機情報は、前記M個の変更済遊技機のそれぞれを示すM個の変更済遊技機情報と、前記N個の遊技機から前記M個の変更済遊技機を除いたL個(LはN-Mの整数)の非変更遊技機のそれぞれを示すL個の非変更遊技機情報と、を含んでいてもよい。前記M個の変更済遊技機情報の表示態様は、前記L個の非変更遊技機情報の表示態様とは異なっていてもよい。
【0015】
この構成によると、表示部に表示された変更関係情報において、設定が変更された遊技機を示す変更済遊技機情報の表示態様と、設定が変更されていない遊技機を示す非変更遊技機情報の表示態様とは異なっている。そのため、ユーザは、表示部に表示された変更関係情報を見ることにより、遊技店内のN個の遊技機のうち、どの遊技機の設定が変更され、どの遊技機の設定が変更されていないのかを、両者の表示態様の差に基づいて直感的に把握することができる。
【0016】
なお、上記の「N個の遊技機情報」は、上記のP個の指定遊技機のそれぞれを示すP個の指定遊技機情報をさらに含んでもよい。その場合、P個の指定遊技機情報の表示態様は、前記M個の変更済遊技機情報の表示態様と、前記L個の非変更遊技機情報の表示態様と、のどちらとも異なる表示態様で表示されてもよい。
【0017】
前記管理システムは、前記N個の遊技機のそれぞれに対応するN個の情報表示装置をさらに備えていてもよい。前記N個の情報表示装置のそれぞれは、対応する前記遊技機と通信可能であり、前記対応する遊技機から前記設定変更信号を受信する場合に、前記対応する遊技機において前記設定が変更されたことを示す変更報知情報を表示してもよい。
【0018】
ここで、「情報表示装置」は、遊技機に対応して設けられるとともに情報を表示するための表示部を有する呼出装置(例えば呼出ランプ、呼出用押しボタン等)であってもよい。また、「情報表示装置」は、上記の呼出装置に限られず、遊技機に対応して設けられる情報収集装置(サンド、台ユニット、島ユニット等)、玉貸し機、プリペイドカード等を発行するカードユニット、のうちのいずれか、もしくは組合せ等であってもよい。
【0019】
この構成によると、遊技店内で実際に遊技機の設定変更の作業を行う作業者(例えば、店長等の責任者)は、各遊技機に対応する情報表示装置を見ることで、どの遊技機において設定変更作業を行ったのかを確認することができる。作業者が、設定変更予定の遊技機の設定を正しく変更したのか否かを確認しやすくなる。従って、当該作業者を含むユーザは、遊技店内の各遊技機の設定をより適切に管理し得る。
【0020】
前記管理システムは、前記N個の遊技機のそれぞれに対応するN個の情報表示装置をさらに備えていてもよい。前記N個の情報表示装置のそれぞれは、対応する前記遊技機と通信可能であり、ユーザによって、前記対応する遊技機の前記設定の変更が予定されていることに関係する変更予定指示が入力される場合に、前記対応する遊技機において前記設定が変更されるべきことを示す変更予定情報の表示を開始し、前記変更予定情報を表示している間に、前記対応する遊技機から前記設定変更信号を受信する場合に、前記変更予定情報の表示を終了するようにしてもよい。
【0021】
この構成によると、遊技店内で実際に遊技機の設定変更の作業を行う作業者(例えば、店長等の責任者)は、各遊技機に対応する情報表示装置を見ることで、どの遊技機の設定を変更すべきかを確認することができる。作業者が、設定変更予定の遊技機ではない遊技機の設定を誤って変更する事態を抑制し得る。従って、当該作業者を含むユーザは、遊技店内の各遊技機の設定をより適切に管理し得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】管理システム2の各機器間の信号及び情報の伝送経路を模式的に示す。
【
図3】第1実施例の管理装置70に表示される設定管理画面200の例を示す。
【
図4】第2実施例の情報表示装置30に表示される変更報知画面300の例を示す。
【
図5】第3実施例の情報表示装置30に表示される変更予定画面400の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1実施例)
(システムの概要;
図1)
図1に示す管理システム2は、パチンコ店等の遊技店において、各遊技機の遊技状況、設定等を管理するためのシステムである。
図1に示すように、本実施例の管理システム2は、管理装置70と、島ユニット(
図1の「SU」)100と、台ユニット(
図1の「DU」)90と、遊技店内に多数設けられている遊技機10と、各遊技機10に対応して設置される中継装置20と、各遊技機10に対応して設置される情報表示装置30と、を備えている。本実施例では、管理装置70、島ユニット100、台ユニット90、遊技機10、中継装置20、情報表示装置30は、いずれも遊技店内に設けられている。
【0024】
遊技店内の管理装置70、各島ユニット100、各情報表示装置30は、LAN60に接続されている。各島ユニット100は、対応する台ユニット90と通信可能に接続されている。また、遊技店内の島ユニット100同士も相互に通信可能に接続されている。各台ユニット90は、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。また、遊技店内の台ユニット90同士も相互に通信可能に接続されている。また、各情報表示装置30も、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。中継装置20は、対応する遊技機10と通信可能に接続されている。
【0025】
続いて、本実施例の管理システム2を構成する各機器の具体的な構成について説明する。
【0026】
(遊技機10の構成)
遊技機10は、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機である。他の例では、遊技機10は、メダルを遊技媒体とするスロットマシンとすることもできる。本実施例では、遊技機10がパチンコ機である場合の例を主に説明するが、遊技機10がスロットマシンである場合も同様である。上記の通り、各遊技機10は、対応する中継装置20と通信可能に接続されている。各遊技機10には、遊技機ID(例えば
図1の「P01」、「P11」等)が付与されている。遊技機IDは、例えば、遊技店において各遊技機10に割り当てられた台番号である。他の例では、遊技機IDは、遊技台10ごとに固有の識別情報であってもよい。
【0027】
本実施例では、各遊技機10は同様の構成を備えている。各遊技機10は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに記憶されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを記憶している。
【0028】
各遊技機10の制御部は、自機の状態を示す各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号等)を、自機が接続されている中継装置20に送信している(
図2参照)。
【0029】
アウト信号は、遊技機10に遊技媒体が投入されたことを示す信号である。セーフ信号は、遊技機10から遊技媒体が払い出されたことを示す信号である。特賞信号は、遊技機10が特賞状態に切り換えられたこと又は遊技機10の特賞状態が終了したことを示す信号である。図柄変動信号は、遊技機10において図柄変動が行われたことを示す信号である。扉開閉信号とは、遊技機10の前面扉が開かれたこと又は閉じられたことを示す信号である。設定変更信号は、遊技機10において遊技の設定が変更されたことを示す信号である。遊技機10における「遊技の設定」は、遊技機10の遊技媒体の出玉率をコントロール(もしくは調整)するための設定である。設定は、遊技機10の設置後に所望のタイミングで変更可能である。「遊技の設定」のことを、一般的な各種設定と区別して例えば「出玉率設定」のように呼び変えてもよい。本実施例では、遊技機10が、上記の各種信号を出力する。
【0030】
(中継装置20の構成)
本実施例では、中継装置20は、サンドを含む1又は複数の機器が集まって構成されている。サンドは、各遊技機10の間に併設される装置であり、遊技媒体(例えばパチンコ玉)の貸出しや、会員カード処理、ビジターカード処理等、ユーザに様々なサービスを提供するための端末装置である。中継装置20には、サンドの他に、遊技機10と情報表示装置30との間の通信を中継する中継機器等が含まれていてもよい。上記の通り、中継装置20は、遊技機10と情報表示装置30を中継する位置、及び、遊技機10と台ユニット90とを中継する位置に設けられ、遊技機10、情報表示装置30、及び、台ユニット90と通信可能に接続されている。各中継装置20にも、対応する遊技機10の遊技機IDと同じ遊技機ID(「P01」、「P11」等)が付与されている。
【0031】
本実施例では図示しないが、サンドは、タッチパネル、カード処理部、及び、紙幣処理部を備える。タッチパネルは、様々な情報を表示するためのディスプレイと、ユーザがディスプレイに触れることによって様々な指示をサンドに入力できる操作部とを有している。カード処理部は、ビジターカードの排出、読み取り、回収等、ビジターカードに関係する各種処理、及び、会員カードの発行、排出、読み取り、回収等、会員カードに関係する各種処理を実行する。ビジターカードとは、サンド内に予め収納されている情報記録用カードであり、会員カードとは、遊技客が、タッチパネルを操作して所定の会員登録処理を行うことで発行されるカードである。紙幣処理部は、ユーザが投入した紙幣を受け付けて各種処理を実行する。
【0032】
なお、サンドは、さらに、玉貸し部、制御部、及び、メモリ(図示省略)を備える。玉貸し部は、ユーザの操作に従って、ユーザにパチンコ玉の貸し出しを行う。制御部は、図示しないプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを記憶している。サンドの制御部は、信号(入金信号及び玉貸し信号)と、カード情報(ビジターカードID、会員ID等)とを、自機が接続されている台ユニット90に送信している(
図2参照)。
【0033】
(情報表示装置30の構成)
情報表示装置30は、遊技機10の情報に備えられている装置である。情報表示装置30のことを「呼出ランプ」と呼ぶ場合もある。情報表示装置30は、表示部32と、操作部34と、制御部36とを備えている。また、図示しないが、情報表示装置30は、さらに、呼出動作のためのスピーカ、発光部等も備えている。
【0034】
表示部32は、様々な情報を表示するためのディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)である。表示部32は、情報表示装置30の筐体の正面に設けられている。例えば、表示部32には、遊技機10で行われている遊技の状況を示す情報や、遊技機10の過去の所定期間における遊技結果の情報等を示すグラフや表を表示することができる。
【0035】
操作部34は、通常呼出ボタン、サービス呼出ボタン等を含む複数のボタンを備える。遊技機10で遊技を行う遊技客は、ボタンを操作することで様々な指示を情報表示装置30に入力することができる。通常呼出ボタンは、遊技機10で遊技中の遊技客が、遊技に関係する原因(例えば、玉切れや遊技機10のトラブル等)で遊技店の係員を呼び出すために操作するボタンである。サービス呼出ボタンは、遊技機10で遊技中の遊技客が、遊技とは無関係のサービス(例えば、飲み物やおしぼり等)のために遊技店の係員を呼び出すために操作するボタンである。
【0036】
制御部36は、表示部32、操作部34等と電気的に接続されており、これらの各要素を制御するコントローラである。制御部36は、予め記憶されたプログラムに従って、様々な処理を実行する。
図1に示すように、制御部36は、筐体に内蔵されている。
【0037】
なお、以下では、遊技機10と、当該遊技機10に対応する中継装置20及び情報表示装置30と、の組み合わせを「遊技機類50」と呼んで説明する場合がある。
【0038】
(台ユニット90の構成)
台ユニット90は、複数台の遊技機10に対して1台ずつ設けられている情報処理装置である。各台ユニット90は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに記憶されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを記憶している。上記の通り、台ユニット90は、対応する4台の遊技機10のそれぞれに対応する中継装置20と通信可能に接続されている。なお、
図1では、1台の台ユニット90に対応する4台の遊技機10のうちの1台のみを図示している。台ユニット90の制御部は、対応する4台の遊技機10のそれぞれに対応する中継装置20から出力される各種信号(例えば、遊技客情報、カード情報、入金信号、玉貸し信号等)を取得し、対応する島ユニット100に転送する(
図2参照)。
【0039】
(島ユニット100の構成)
本実施例の島ユニット100は、対応する島に設けられている情報処理装置である。各島ユニット100は、制御部及びメモリ(図示省略)を備えている。制御部は、メモリに記憶されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリは、各種プログラムを記憶している。島ユニット100の制御部は、台ユニット90から各種信号を取得し、取得された各種信号を管理装置70に送信する(
図2参照)。
【0040】
(管理装置70の構成)
管理装置70は、遊技店が設置する管理用サーバである。上述の通り、管理装置70は、遊技店内の各種情報を管理する。
図1では図示しないが、管理装置70は、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバの各装置に分かれて構成されている。ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバは、互いに通信可能である。本明細書では、ホールコンピュータ、会員サーバ、貯玉サーバ、及び、持玉サーバの各装置の詳しい説明は省略する。
図1に示すように、管理装置70は、操作部72と、表示部74と、制御部80と、メモリ82とを備える。操作部72は、キーボード及びマウスを備える。管理装置70のユーザ(遊技店の管理者等)は、操作部72を操作して様々な指示を管理装置70に与えることができる。表示部74は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。制御部80は、メモリ82に記憶されたプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ82は、各種プログラムを格納する。さらに、メモリ82は、遊技店内の各遊技機10及び中継装置20が出力した各種信号を、遊技機ID毎に格納する。
【0041】
(管理システム2の各機器間の信号及び情報の伝送経路;
図2)
続いて、
図2を参照して、管理システム2の各機器間の信号の伝送経路を説明する。
【0042】
遊技機10の制御部は、遊技機10の状況の変化(例えば、遊技の進行、扉の開閉、設定の変更等)に応じて、各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、中継装置20に送信する(S10)。
【0043】
中継装置20の制御部は、遊技機10から受信した各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、所定のタイミングで情報表示装置30に送信する(S12)。これにより、情報表示装置30は、遊技機10から受信した各種信号に基づいて、対応する遊技機10の稼働状況に関する情報等の各種情報を表示部32に表示させることができる。さらに、中継装置20の制御部は、中継装置20(具体的にはサンド)に対する遊技客の操作(例えば、入金操作、玉貸し出し操作、カード挿入操作等)に応じて、各種信号(具体的には、入金信号、玉貸し信号等)、又は/及び、各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、情報表示装置30に送信する(S12)。
【0044】
そして、情報表示装置30の制御部は、中継装置20から受信した各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号、入金信号、玉貸し信号など)及び各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、所定のタイミングで、LAN60を介して管理装置70に送信してもよい(S14)。なお、変形例では、情報表示装置30の制御部は、中継装置20から受信した各種信号及び情報を管理装置70に送信しなくてもよい。即ち、
図2のS14の処理は必須ではなく省略されてもよい。
【0045】
一方、中継装置20の制御部は、遊技機10から受信した各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)を、所定のタイミングで、対応する台ユニット90にも送信する(S20)。さらに、中継装置20の制御部は、中継装置20(具体的にはサンド)に対する遊技客の操作(例えば、入金操作、玉貸し出し操作、カード挿入操作等)に応じて、各種信号(具体的には、入金信号、玉貸し信号等)、又は/及び、各種カード情報(ビジターカードID、会員ID、など)を、対応する台ユニット90に送信する(S20)。即ち、S20では、中継装置20の制御部は、S12において情報表示装置30に送信される信号、情報等と同様の信号、情報等を台ユニット90に送信する。
【0046】
台ユニット90の制御部は、対応する中継装置20から受信した各種信号(即ち、遊技機10由来の各種信号(アウト信号、セーフ信号、特賞信号、図柄変動信号、扉開閉信号、設定変更信号など)、及び、中継装置20への操作由来の各種信号(入金信号、玉貸し信号等))と、各種カード情報と、を所定のタイミングで、対応する島ユニット100に送信する(S22)。
【0047】
島ユニット100の制御部は、対応する台ユニット90から受信した各種信号及び各種カード情報を、所定のタイミングで、LAN60を介して管理装置70に送信する(S24)。
【0048】
管理装置70の制御部80は、対応する島ユニット100から各種信号及び各種カード情報を受信すると、管理装置70が当該信号及びカード情報を受信した受信経路に基づいて、当該信号及びカード情報を出力した遊技機10又は中継装置20を示す遊技機ID(例えば台番号)を特定する(S25)。そして、制御部80は、特定された遊技機IDごとに、受信済みの各種信号及び各種カード情報をメモリ82に格納する(S26)。
【0049】
(各遊技機10の設定の管理;
図3)
続いて、
図3を参照して、管理システム2のユーザ(具体的には、遊技店の責任者等)が、管理装置70を用いて、遊技店内の各遊技機10の設定を管理する場合の管理装置70の動作を説明する。
【0050】
先に、遊技店内において行われる遊技機10の設定変更作業の概要を説明する。第一に、遊技機10の設定は、遊技媒体の出玉率の変動に関係する可能性が高いという性質上、遊技店内の特定の係員(主に責任者等)のみが、その変更や決定を行う権限を有している場合が多い。そのような特定の係員は、例えば遊技店の閉店後等、周囲に他人がいない時間帯に、設定変更作業を行う。設定変更作業では、特定の係員は、設定が変更されるべき遊技機10(即ち、設定を変更する予定の遊技機10)のもとに赴き、その遊技機10に対して、所定の設定変更操作を手作業で行う。これを、設定が変更されるべき遊技機10のそれぞれに対して行う。なお、設定が変更されるべきでない遊技機10(即ち、設定を変更する予定のない遊技機10)に対しては、特定の係員は特に何も操作を行わない。以上の各作業を行うことで、一回の設定変更作業が完了する(即ち、遊技店内の所望の遊技機10の設定の変更が完了する)。
【0051】
続いて、管理装置70を用いて遊技店内の各遊技機10の設定を管理する場合におけるユーザ(上記の特定の係員)及び管理装置70の動作を説明する。ユーザ(上記の特定の係員)は、設定変更作業を始める前に、管理装置70の操作部72を操作して、表示部74に所定の設定管理画面200(
図3参照)を表示させる。そして、ユーザは、設定管理画面200において、設定が変更されるべき遊技機10を指定する指定操作を入力する。この他にも、ユーザは、各遊技機10に設定されるべき設定値等、必要な情報をこの時点で入力することができる。
【0052】
図3(a)は、設定変更作業前であって、ユーザによって上記の指定操作が入力された後の時点で表示部74に表示される設定管理画面200の一例である。
図3(a)に示すように、この時点において、設定管理画面200は、各遊技機ID(図中のP01~P20)に対応するマス目を有している。各マス目内には、対応する遊技機ID(台番号)の遊技機10において、設定変更作業後に設定されるべき設定値を表している。設定管理画面200内における各遊技機IDの配置は、遊技店内における各遊技機10の配置と同じである。即ち、この例では、遊技機ID「P01」~「P10」の10台の遊技機10が一つの島を形成し、遊技機ID「P11」~「P20」の10台の遊技機10がもう一つの島を形成している。本実施例では、設定値は、1~6のうちのいずれかの数字で表される。本実施例では、設定値は、数字が大きいほど出玉率が高い設定であることを意味する。
【0053】
図3(a)の各マス目のうち、変色して表示されているマス目(即ち、P01、P03、P06、P14、P18、P20に対応するマス目)は、ユーザによって、設定が変更されるべき遊技機10(設定変更予定の遊技機10)として指定された(指定操作が行われた)ことを示している。変色して表示されているマス目(P01、P03、P06、P14、P18、P20)内の設定値は、設定変更作業後に設定されるべき値(即ち、設定変更作業によって設定されるべき新たな値)を示している。以下では、設定が変更されるべき遊技機として指定された遊技機10のことを「指定遊技機」と呼ぶ場合がある。
【0054】
そして、
図3(a)の各マス目のうち、白色で表示されているマス目(即ち、P02、P04、P05、P07~P13、P15~P17、P19に対応するマス目)は、設定が変更されるべき遊技機10として指定されていないことを示している。即ち、白色で表示されているマス目に対応する遊技機10は、設定変更予定ではない遊技機10である。そのため、白色に表示されているマス目内の設定値は、現在の設定値(変更される予定がない設定値)を示している。
【0055】
ユーザは、指定操作を入力した後で、
図3(a)に示す設定管理画面200を見ることで、遊技機ID「P01」「P03」「P06」「P14」「P18」「P20」に対応する6台の遊技機10の設定をそれぞれ「4」「2」「2」「4」「3」「2」に変更する予定であることを確認することができる。
【0056】
その後、上記の特定の係員であるユーザは、遊技店内において、予定した設定変更作業を行う。上記の通り、遊技機10において設定の変更が行われると、設定の変更が行われた遊技機10は、設定変更信号を出力する(
図2のS10参照)。遊技機10から出力された設定変更信号は、中継装置20、台ユニット90及び島ユニット100を経由して、管理装置70に送信される(S20~S24)。管理装置70の制御部80は、設定変更信号を受信する毎に、受信された設定変更信号に基づいて、設定変更信号の出力元である遊技機10の遊技機IDを特定し(S25)、特定された遊技機IDと対応付けて受信された設定変更信号をメモリ82に格納する(S26)。それとともに、制御部80は、受信された設定変更信号及び特定された遊技機IDに基づいて、表示中の設定管理画面200の表示内容を変更する。具体的には、本実施例では、制御部80は、受信された設定変更信号に対応付けられている遊技機IDのマス目を、設定が変更済であることを示す表示態様に変更する。さらに、制御部80は、実際に設定が変更された遊技機(以下「変更済遊技機」と呼ぶ場合がある)10と、変更予定と指定されていた指定遊技機と、を比較し、指定遊技機に対して予定通り設定が変更されたのか否かを判定し、その判定結果を設定管理画面200内に表示する。
【0057】
図3(b)は、上記の(a)の設定管理画面200の表示後に、ユーザが実際に遊技店内で設定変更作業を行ったことによって、表示内容が変更された設定管理画面200の一例である。
図3(b)の設定管理画面200では、実際に設定が変更された遊技機10の遊技機IDに対応するマス目が太枠表示されている。この例では、P01、P03、P06、P14、P18、P20に対応するマス目が太枠表示されている。太枠表示されているマス目の隣(図中では下方)には、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機であったか否かの判定結果(図中の「OK」又は「NG」)が表示されている。「OK」は、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機であった(即ち、指定遊技機に対して予定通り設定が変更された)ことを示す。「NG」は、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機ではなかった(即ち、予定に反して指定遊技機ではない遊技機10に対して設定が変更された)ことを示す。
図3(b)の例では、設定管理画面200は、遊技機ID「P03」「P14」「P18」「P20」に対応する指定遊技機に対しては予定通り設定が変更されたことを示している。そして、遊技機ID「P11」に対応する遊技機10は、指定遊技機ではないにも関わらず設定が変更されたことを示す。また、遊技機ID「P01」に対応する遊技機10は、指定遊技機であるにも関わらず設定が変更されなかったことを示す。従って、
図3(b)の設定管理画面200を見たユーザは、遊技機ID「P03」「P14」「P18」「P20」に対応する指定遊技機に対しては予定通り設定を変更できたこと、及び、遊技機ID「P01」に対応する指定遊技機ではなく、遊技機ID「P11」に対応する遊技機10の設定を誤って変更したことを認識することができる。その上で、ユーザは、設定の修正等、必要な処理を行うことができる。
【0058】
以上、本実施例の管理システム2について説明した。本実施例では、管理装置70の制御部80は、設定の変更が行われた遊技機(以下では変更済遊技機と呼ぶ場合がある)10のそれぞれから、設定が変更されたことを示す設定変更信号を受信する。本実施例では、制御部80は、受信された設定変更信号を利用して表示部74に設定管理画面200(
図3(a)、
図3(b)参照)を表示させることができる。管理システム2のユーザは、遊技店内の複数個の遊技機10のそれぞれが、遊技の設定が変更されたことに関係する信号を出力可能な状況において、各遊技機10の設定を適切に管理し得る。
【0059】
本実施例では、管理装置70の制御部80は、設定の変更が行われた遊技機(以下では変更済遊技機と呼ぶ場合がある)10のそれぞれから受信された設定変更信号を利用して、設定管理画面200において、実際に設定が変更された変更済遊技機の遊技機IDに対応するマス目を太枠表示させる(
図3(b)参照)。そのため、ユーザ(例えば、遊技店の責任者等)は、表示部74に表示された設定管理画面200を見ることにより、遊技店内の複数個の遊技機10のうち、どの遊技機10の設定が実際に変更されたのかを把握することができる。従って、本実施例の構成によると、管理システム2のユーザは、遊技店内の複数個の遊技機10のそれぞれが、遊技の設定が変更されたことに関係する信号を出力可能な状況において、各遊技機10の設定を適切に管理し得る。
【0060】
さらに、本実施例では、設定管理画面200には、設定が変更されるべき遊技機10(設定変更予定の遊技機10)として指定された指定遊技機に対応するマス目が変色して表示されている。設定変更予定ではない遊技機10に対応するマス目は白色で表示されている。そのため、ユーザは、設定管理画面200(
図3(a)、
図3(b)参照)を見ることにより、遊技店内の複数台の遊技機10のうち、どの遊技機10の設定を変更すべきとして指定したのか、どの遊技機10の設定を変更しない予定であるのか、どの遊技機10の設定が実際に変更されたのか、を把握することができる。ユーザは、各遊技機10の設定をより適切に管理することができる。
【0061】
さらに、設定管理画面200において、太枠表示されているマス目の隣(図中では下方)には、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機であったか否かの判定結果(図中の「OK」又は「NG」)が表示されている。ユーザは、設定管理画面200(
図3(a)、
図3(b)参照)を見ることにより、自身が指定した通りに遊技機10の設定が変更されたのか否かを確認することができる。
【0062】
請求項の記載と本実施例の対応関係を説明しておく。
図3(b)の設定管理画面200において、変色して表示されるマス目に対応する遊技機10が「指定遊技機」の一例である。同じく設定管理画面200において、太枠で表示されるマス目に対応する遊技機10が「変更済遊技機」の一例である。
【0063】
(第2実施例)
第2実施例の管理システム2について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例の管理システム2も、その基本的構成は第1実施例と共通する(
図1~
図3参照)。ただし、本実施例では、情報表示装置30の制御部36が、対応する遊技機10から出力される設定変更信号を受信することに応じて、表示部32に所定の変更報知画面300(
図4参照)を表示させる点が第1実施例とは異なる。
【0064】
上記の通り、遊技機10において設定の変更が行われると、設定の変更が行われた遊技機10は、設定変更信号を出力する(
図2のS10参照)。遊技機10から出力された設定変更信号は、第1実施例の通り、中継装置20、台ユニット90及び島ユニット100を経由して管理装置70に送信される(S20~S24)。それと同時に、遊技機10から出力された設定変更信号は、中継装置20を経由して、情報表示装置30にも送信される(S12)。
【0065】
情報表示装置30の制御部36は、設定変更信号を受信すると、表示部32に、
図4に示す変更報知画面300を表示させる。
図4に示すように、変更報知画面300は、対応する遊技機10で設定が変更されたことを示すメッセージを表示するための画面である。
図4の例では、変更報知画面300は、「設定変更済」というメッセージを表示している。
図4の変更報知画面300の表示内容はあくまで一例である。他の例では、変更報知画面300は、対応する遊技機10で設定が変更されたことを示していれば、これ以外の表示態様で表示されていてもよい。
【0066】
本実施例の構成によると、遊技店内で実際に遊技機10の設定変更の作業を行うユーザ(即ち上記の特定の係員)は、各遊技機10に対応する情報表示装置30を見ることで、どの遊技機10において設定変更作業を行ったのかを確認することができる。ユーザが、現場において、設定変更予定の遊技機10の設定を正しく変更したのか否かを確認しやすくなる。従って、ユーザは、遊技店内の各遊技機10の設定をより適切に管理し得る。本実施例における変更報知画面300(
図4)が「変更報知情報」の一例である。
【0067】
(第3実施例)
第3実施例の管理システム2について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例の管理システム2も、その基本的構成は第1実施例と共通する(
図1~
図3参照)。ただし、本実施例では、情報表示装置30の制御部36が、対応する遊技機10が指定遊技機(即ち、設定の変更が予定される遊技機10)に指定されている場合に、表示部32に所定の変更予定画面400(
図5参照)を表示させる点が第1実施例とは異なる。
【0068】
本実施例では、ユーザが、管理装置70において設定管理画面200(
図3参照)を表示させ、設定管理画面200において設定が変更されるべき遊技機(指定遊技機)10を指定する指定操作を入力すると、管理装置70の制御部80は、その指定遊技機に対応する情報表示装置30に対して、対応する遊技機10において設定が変更されるべきことを示す変更予定指示を送信する。
【0069】
情報表示装置30の制御部36は、変更予定指示を受信すると、表示部32に、
図5に示す変更予定画面400を表示させる。
図5に示すように、変更予定画面400は、対応する遊技機10で設定が変更されるべきであることを示すメッセージを表示するための画面である。
図5の例では、変更予定画面400は、「設定変更予定」というメッセージを表示している。
図5の変更予定画面400の表示内容はあくまで一例である。他の例では、変更予定画面400は、対応する遊技機10で設定が変更される予定であることを示していれば、これ以外の表示態様で表示されていてもよい。
【0070】
遊技店内で実際に遊技機10の設定変更の作業を行うユーザ(上記の特定の係員)は、各遊技機10に対応する情報表示装置30を見ることで、どの遊技機10の設定を変更すべきかを確認することができる。
【0071】
そして、遊技機10において設定の変更が行われると、設定の変更が行われた遊技機10は、設定変更信号を出力する(
図2のS10参照)。遊技機10から出力された設定変更信号は、中継装置20を経由して、情報表示装置30に送信される(S12)。情報表示装置30の制御部36は、設定変更信号を受信すると、表示中の変更予定画面400の表示を終了させる。ユーザ(上記の特定の係員)は、情報表示装置30の変更予定画面400の表示が終了したことを見ることで、遊技機10の設定の変更が予定通り完了したことを確認することができる。
【0072】
上記の通り、本実施例の構成によると、情報表示装置30の制御部36は、管理装置70から変更予定指示を受信すると、表示部32に、
図5に示す変更予定画面400を表示させる。ユーザは、各遊技機10に対応する情報表示装置30を見ることで、どの遊技機10の設定を変更すべきかを確認することができる。そのため、ユーザが、設定変更予定の遊技機(指定遊技機)10ではない遊技機10の設定を誤って変更する事態を抑制し得る。従って、ユーザは、遊技店内の各遊技機10の設定をより適切に管理し得る。本実施例における変更予定画面400(
図5)が「変更予定情報」の一例である。
【0073】
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0074】
(変形例1)上記の各実施例では、遊技機10において設定の変更が行われると、設定の変更が行われた遊技機10は、設定変更信号を出力する(
図2のS10参照)。変形例では、設定の変更が行われた遊技機10が出力する設定変更信号は、変更後の設定値を示す設定値情報を含んでいてもよい。管理装置70の制御部80は、設定変更信号を受信すると、指定遊技機の設定が予定通りの設定値に変更されたか否かを判定し、その判定結果を設定管理画面200(
図3参照)上に表示するようにしてもよい。
【0075】
(変形例2)上記の各実施例では、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機ではなかった場合、設定管理画面200において、その遊技機IDに対応するマス目の隣に「NG」の判定結果が表示される。変形例では、実際に設定が変更された遊技機10が指定遊技機ではなかった場合、管理装置70の制御部80は、所定の報知動作(例えば、アラーム音の出力、所定の警告メッセージの表示、所定の連絡先への連絡(例えば電子メールの送信)など)を行うようにしてもよい。
【0076】
(変形例3)設定の変更が行われた遊技機10は、設定変更信号とともに、設定変更が行われた時刻を示す時刻情報を出力してもよい。管理装置70の制御部80は、遊技機10から設定変更信号とともに時刻情報を受信すると、各遊技機10において設定が変更された時刻として、時刻情報が示す時刻を記録するようにしてもよい。そして、管理装置70の制御部80は、遊技機10において設定が変更された時刻が所定の時間帯以外である(例えば、通常は設定変更が行われることが無い営業時間帯内である)場合に、所定の報知動作(例えば、アラーム音の出力、所定の警告メッセージの表示、所定の連絡先への連絡(例えば電子メールの送信)など)を行うようにしてもよい。これにより、通常は設定変更が行われることが無い時間帯に設定の変更が行われた場合、何らかの不正操作が行われている可能性があることをユーザ等に報知することもできる。
【0077】
(変形例4)上記の各実施例では、遊技機10及び中継装置20は、各種信号又はカード情報を出力する際に、自機の遊技機IDを出力しない(
図2のS10、S20参照)。管理装置70の制御部80は、当該信号及びカード情報を受信した受信経路に基づいて、当該信号及びカード情報を出力した遊技機10又は中継装置20を示す遊技機ID(例えば台番号)を特定する(
図2のS25)。これに限られず、遊技機10及び中継装置20は、各種信号又はカード情報を出力する際に、自機の遊技機IDを併せて出力するようにしてもよい。
【0078】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0079】
2 :管理システム
10 :遊技機
20 :中継装置
30 :情報表示装置
32 :表示部
34 :操作部
36 :制御部
50 :遊技機類
70 :管理装置
72 :操作部
74 :表示部
80 :制御部
82 :メモリ
90 :台ユニット
100 :島ユニット
200 :設定管理画面
300 :変更報知画面
400 :変更予定画面