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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】卵パックの生産情報管理システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 23/02 20060101AFI20231030BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
B65B23/02
G05B19/418 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020079096
(22)【出願日】2020-04-28
(65)【公開番号】P2021172399
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-09-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】南部 隆彦
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-097989(JP,A)
【文献】特開2006-079295(JP,A)
【文献】特開2019-194096(JP,A)
【文献】特開2007-193515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 23/00
G05B 19/00
A01K 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
賞味期限が印字されたラベルが付いた卵パックの撮影画像を利用する卵パックの生産情報管理システムであって、
ラベルの表示内容が同じ一群の卵パックと、これと異なる表示内容の一群の卵パックとの間の切り替えタイミングに関して、前記撮影画像に基づいて表示内容の切り替えに伴う情報を記録する記録部を備え
前記表示内容の切り替えに伴う情報は、切り替えタイミングの直後の卵パックに係るラベルの撮影画像、及び、切り替えタイミングの直前の卵パックに係るラベルの撮影画像を含むものである、卵パックの生産情報管理システム。
【請求項2】
前記記録部は、卵パックの生産者を含む許可されたユーザ装置によりネットワークを介してアクセス可能なクラウドストレージである、請求項1記載の卵パックの生産情報管理システム。
【請求項3】
記表示内容の切り替えに伴う情報が、切り替えタイミングの時刻情報、前記撮影画像から得られた商品名、前記撮影画像から得られた賞味期限のうちのいずれかを含むものである、請求項1または2記載の卵パックの生産情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卵パックの生産情報管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等の小売店に流通しているパック詰め卵は、近年、商品アイテムが非常に増えてきている。それに伴い、GPセンターでは、多品種少量生産へとシフトしており、生産ラインにおける商品アイテムの切り替え頻度が増えている(例えば、特許文献1を参照)。その切り替えのつど、生産情報を記録し管理する必要があるが、その記録は手作業で行われているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-097989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、卵パックの生産情報の記録作業を自動化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の卵パックの生産情報管理システムは、賞味期限が印字されたラベルが付いた卵パックの撮影画像を利用する卵パックの生産情報管理システムであって、ラベルの表示内容が同じ一群の卵パックと、これと異なる表示内容の一群の卵パックとの間の切り替えタイミングに関して、前記撮影画像に基づいて表示内容の切り替えに伴う情報を記録する記録部を備え、前記表示内容の切り替えに伴う情報は、切り替えタイミングの直後の卵パックに係るラベルの撮影画像、及び、切り替えタイミングの直前の卵パックに係るラベルの撮影画像を含むものである
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、卵パックの生産情報の記録作業を自動化することができる。
【0007】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態にかかる卵パックの生産情報管理システムを示す図である。
図2】同実施形態のラベル検査装置を示す図である。
図3】同実施形態の卵パックの生産情報管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図4】情報などの送受信を示す説明図である。
図5】同実施形態の卵パックの生産情報管理システムの処理の様子を示すフローチャートである。
図6】同実施形態の卵パックの生産情報管理システムの記録部が保有するデータの一例を示す図である。
図7】同実施形態の卵パックの生産情報管理システムの処理の一例を示す図である。
図8】本発明のラベル交換を含む生産の図6に対応する図である。
図9】本発明のラベル交換を含む生産の図7に対応する図である。
図10】本発明の変形例の図3に対応する図である。
図11】本発明の他の変形例の図3に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
本実施形態の卵パックの生産情報管理システム10は、ラベルLが付与された状態の卵パックPの撮影画像を利用する。撮影画像は、例えばGPセンター(Grading and Packing Center)で撮影される。GPセンターは、卵Eを包装するための複数の装置を備える。
【0011】
装置は、例えば、リパッカー装置、検査装置、ラベルシューター、豆シール機、テープシーラー、上貼りシール機などが挙げられる。これらの装置は、卵パックPが搬送されるコンベヤCに沿って並べられている。リパッカー装置は、仮容器(トレイ)に収容された卵Eを商品流通用の容器(パック)に収納する。検査装置は、パック詰めされた卵Eの検査を行う。ラベルシューターは、パックにラベルを投入する。ラベルシューターは、卵Eの間に向けてラベルを投入してもよいし、蓋にラベルを投入してもよい。ラベルシューターは、ラベルへの印字を行う機能を備えているものであってもよいし、予め印字されたラベルを送り出すものであってもよい。印字内容としては、例えば、賞味期限や生産日がある。豆シール機は、卵Eの上面にシール状の小型ラベル(豆シール)を貼り付ける。豆シール機は、豆シールへの印字を行う機能を備えている。テープシーラーは、パックの蓋を閉めて封緘する。上貼りシール機は、パックの蓋の上面にシール状のラベルLを貼り付ける。なお、ラベルシューター、豆シール機、上貼りシール機は、商品アイテムによって使い分けられる。なお、GPセンターで利用される複数台の装置がクラウド2と繋がっている。
【0012】
本実施形態では、上貼りシール機の下流側に撮影部11が設けられている。本実施形態では、上貼りシール機の下流側には、卵パックPに付されたラベルLを検査するためのラベル検査装置1が設けられている。ラベル検査装置1は、撮影部11と、処理部12と、通信部13と、設定受付部14と、表示部15とを備える。なお、撮影部11は、ラベル検査装置1とは別に設けられたものであってもよい。
【0013】
撮影部11は、コンベヤC上を搬送される卵パックPを撮影する。撮影部11は、卵パックP内のラベルLを撮影する。撮影部11は、コンベヤC上を搬送される卵パックPを上方から撮影する。撮影部11は、ラベルLの商品名を識別するための特徴部分が含まれるように撮影する。撮影部11は、ラベルLに印字された賞味期限が含まれるように撮影する。
【0014】
処理部12は、撮影された画像を処理する。処理部12は、撮影画像から商品名を識別する解析処理を行う。処理部12は、撮影画像から賞味期限を識別する解析処理を行う。処理部12は、撮影部11で撮影された画像の時刻情報を処理する。処理部12は、ラベルLの表示内容が同じ一群の卵パックPの開始時刻を識別する処理を行う。処理部12は、ラベルLの表示内容が同じ一群の卵パックPの終了時刻を識別する処理を行う。処理部12は、画像が撮影された時刻情報を当該撮影画像に紐付ける。処理部12は、撮影された卵パックPまたはラベルLの計数も行う。
【0015】
通信部13は、ネットワークを介してラベル検査装置1をクラウド2と接続し、情報の送受信を行う。本実施形態では、クラウド2は、単にストレージサーバとして機能し、ラベル検査装置1の処理部12が、撮像画像の解析機能を担っている。なお、クラウド2が撮影画像の解析機能を有していてもよい。
【0016】
設定受付部14は、オーダー情報に対応させて、ラベル検査装置1の設定を受け付ける。設定受付部14は、商品に関する設定、賞味期限に関する設定、生産数量に関する設定を受け付ける。設定は、自動的に行われてもよいし、作業者が入力してもよい。
【0017】
表示部15は、処理部12で処理された内容や、設定受付部14で受け取った内容を表示する。
【0018】
なお、複数のラベル検査装置1は、複数の場所で使用されるものであってもよいし、一つのGPセンター内で使用されるものであってもよい。
【0019】
クラウド2は、複数のユーザ装置3からアクセス可能なものである。ユーザ装置3は、GPセンターの管理者や作業者の他、例えば発注元など卵パックPの流通に関わる者が使用する。複数のユーザ装置3は、複数の場所で使用されるものであってもよいし、一つのGPセンター内で使用されるものであってもよい。クラウド2は、記録部21と、送受信部22とを備える。
【0020】
記録部21は、卵パックPの生産者を含む許可されたユーザ装置3によりネットワークを介してアクセス可能なクラウドストレージである。記録部21は、撮影画像に基づいて表示内容の切り替えに伴う情報を記録する。「切り替えに伴う情報」は、例えば、切り替えタイミングの直後の卵パックPの撮影画像、切り替えタイミングの直前の卵パックPの撮影画像、切り替えタイミングの時刻情報、撮影画像から得られた商品名、撮影画像から得られた賞味期限などである。記録部21は、特に、ラベルLの表示内容が同じ一群の卵パックPと、これと異なる表示内容の一群の卵パックPとの間の切り替えタイミングの前後の撮影画像を記録する。
【0021】
送受信部22は、処理部12で処理された内容を取得する。送受信部22で受け付けた内容は、切り替えに伴う情報として記録部21に記録される。また、送受信部22は、記録部21に記録された情報をユーザ装置3に出力する。送受信部22は、ユーザ装置3からのリクエストに応じて、切り替えに伴う情報を出力する。
【0022】
ユーザ装置3は、通信部31と、情報取得部32と、表示部33とを備える。通信部31は、ユーザ装置3とクラウド2とをネットワークを介して接続し、情報の送受信を行う。情報取得部32は、クラウド2から送信された情報を受け取る。情報取得部32は、記録部21に記録された情報を受け取る。表示部33は、情報取得部32で受け取った内容を表示する。
【0023】
次に、図4の説明図および図5のフローチャートを用いて、卵パックの生産情報管理システム10の処理の一例を説明する。
【0024】
オーダー情報は、発注元からGPセンターに送られる。オーダー情報には、商品名、数量、納品先、賞味期限が含まれる。GPセンターは、このオーダー情報に基づいてパック詰めの商品を生産する。GPセンターでは、一日に複数種類の商品が生産される。商品は、種類ごとに、パック、卵E、ラベルLが異なる。そのため、GPセンターでは、オーダー情報に応じて、パック、卵E、ラベルL、ラベルLの設定情報、ラベル検査装置1の設定情報を変更する。
【0025】
撮影部11は、図示しない検知部で卵パックPの到来を検知する度に、撮影を行う。コンベヤCで検査位置まで搬送された卵パックPを図示しない検知部で検知すると、撮影部11は、卵パックPに付されたラベルLを撮影する。
【0026】
ラベルLの表示内容が同じ一群の卵パックPの生産が終わると、コンベヤCを停止する。作業者は、商品の切り替え作業を行う。商品の切り替え作業には、ラベルLの交換、パックの交換、設定の変更などが含まれる。作業者は、商品切り替えを完了した旨の入力を行う。
【0027】
図5は、商品切り替え時に関連するフローチャートである。
【0028】
処理部12は、ラベル検査装置1の設定情報が変更され、次の一群の生産が開始される旨の商品切替信号を設定受付部14から受信すると(ステップS1)、受信後に撮影部11で撮影されたラベルLの撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報を取得する(ステップS2)。通信部13は、ステップS2で得られた撮影画像と時刻情報をクラウド2へ送信する(ステップS3)。すなわち、ステップS3では、商品アイテムの切り替え後、最初に撮影された撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報をクラウド2へ送信する。なお、クラウド2へ送信される内容は、処理部12で、撮影画像から得られた賞味期限の情報や、撮影画像から得られた商品名の情報であってもよい。
【0029】
その後も、検知部で卵パックPを検知するたびに、撮影部11が撮影し、処理部12は、撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報を取得する(ステップS4)。その途中で、ラベル検査装置1の上流側に配置される上貼りシール機で、ラベル交換などが必要になり生産ラインを一時的に止めると(ステップS5)、ステップS2に戻る。
【0030】
戻ったステップS2では、交換後に撮影部11で撮影されたラベルLの撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報を取得し、ステップS3で、その撮影画像と時刻情報をクラウド2へ送信する。すなわち、ラベル交換後、最初に撮影された撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報をクラウド2へ送信する。
【0031】
一方、ラベル交換の必要なく、予定生産数N個まで生産が終了した場合には(ステップS6)、通信部13は、N個目の撮影画像と、その撮影画像が撮影された時刻情報をクラウド2へ送信する(ステップS7)。
【0032】
このような処理が、商品切り替えの度に繰り返される。
【0033】
記録部21には、例えば、図6のような情報が記録される。これは、図7に示すような卵パックの生産が行われたときの記録情報の一例である。記録部21は、オーダー情報と、切り替えに伴う情報とを記録する。切り替えに伴う情報は、製造年月日、一群の開始時点の情報と、一群の終了時点の情報とを含む。
【0034】
一群の開始時点の情報は、一群の最初のラベルLを撮影した時刻情報である開始時刻と、最初のラベルLの撮影画像である開始時画像と、撮影画像から商品名を識別した開始時商品名と、撮影画像から賞味期限を識別した開始時賞味期限とを含む。
【0035】
一群の終了時点の情報は、一群の最後のラベルLを撮影した時刻情報である終了時刻と、最後のラベルLの撮影画像である終了時画像と、撮影画像から商品名を識別した終了時商品名と、撮影画像から賞味期限を識別した終了時賞味期限とを含む。
【0036】
なお、切り替えに伴う情報は、アイテム切り替え時以外の情報、すなわち、一群の商品アイテムの生産途中での情報、商品切り替えを伴わない補充(ホルダーにセットされたラベルLの用紙切れや、ラベルLへ印字するためのインク切れなど)時の情報、上述した装置が並ぶ生産ラインでコンベヤCが停止した後の情報であってもよい。切り替えに伴う情報は、ラベル交換タイミングに関する情報(例えば、ラベル交換後の情報)を含んでいてもよい。ラベル交換後の情報は、ラベル交換後の最初のラベルLを撮影した時刻情報である再開時刻と、ラベル交換後の最初のラベルLの撮影画像である再開時画像と、撮影画像から商品名を識別した再開時商品名と、撮影画像から賞味期限を識別した再開時賞味期限とを含む。記録部21には、例えば、図8のような情報が記録される。これは、図9に示すようなラベル交換を伴う卵パックの生産が行われたときの記録情報の一例である。
【0037】
図8及び図9で示される生産例について、再び、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、処理部12は、次の一群の生産が開始される旨の商品切替信号を設定受付部14から受信すると(ステップS1)、商品切替信号の受信後(商品アイテムの切り替え後)に撮影部11で撮影されたラベルLの撮影画像と時刻情報を取得し(ステップS2)、それらの情報をクラウド2へ送信する(ステップS3)。
【0038】
その後も、撮影情報及び時刻情報を取得する(ステップS4)が、その途中で、前述したラベル交換が行われると(ステップS5)、生産が再開される旨の信号の受信後(ラベル交換後)に撮像部11で撮影されたラベルLの撮影画像と時刻情報を取得し(ステップS2)、それらの情報をクラウド2へ送信する(ステップS3)。その後も、一群の生産が終了するまでの間にラベル交換が行われる度に、このような処理が繰り返される。
【0039】
そして、予定生産数N個まで生産が終了した場合には(ステップS6)、N個目の撮影画像と時刻情報をクラウド2へ送信する(ステップS7)。このようにして、図8のような情報が記録される。
【0040】
また、記録部21に記録される情報は、これらには限られず、例えば、開始時と終了時の商品名または賞味期限を比較した情報などを含んでいてもよい。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の卵パックの生産情報管理システム10は、賞味期限が印字されたラベルLが付いた卵パックPの撮影画像を利用する卵パックの生産情報管理システム10であって、ラベルLの表示内容が同じ一群の卵パックPと、これと異なる表示内容の一群の卵パックPとの間の切り替えタイミングに関して、撮影画像に基づいて表示内容の切り替えに伴う情報を記録する記録部21を備える。そのため、従来、手作業で行われていた記録作業を自動化でき、卵パックPの商品アイテム切り替え時の作業者の負担を減らすことができる。
【0042】
特に、記録部21は、切り替えに伴う情報として、ラベルの表示内容が同じ一群の卵パックと、これと異なる表示内容の一群の卵パックとの間の切り替えタイミングに関する情報に加えて、一群の卵パックを生産中に、ラベル交換やインク補充などで、生産ラインを止めた後の卵パック生産再開後の情報を含む。そのため、より詳細な生産履歴を記録できる。
【0043】
記録部21は、卵パックPの生産者を含む許可された複数のユーザ装置3によりネットワークを介してアクセス可能なクラウドストレージである。記録部21は、記録される表示内容の切り替えに伴う情報が、切り替えタイミングの直後の卵パックPの撮影画像、切り替えタイミングの直前の卵パックPの撮影画像、撮影画像から得られた商品名、撮影画像から得られた賞味期限のうちのいずれかである。そのため、簡単な方法で、卵パックPの生産履歴を保存することができる。
【0044】
次に、本発明の変形例について説明する。これらの変形例では、上述した実施形態と同一(またはこれに準ずる)の部分は同じ符号を付し、必要である場合を除きその説明を繰り返さないこととする。
【0045】
図10に示す卵パックの生産情報管理システム10は、クラウド2上に、記録部21と、送受信部22と、データベース23と、処理部24とを備える。データベース23は、処理部24で処理される前の情報が記録される。データベース23は、切り替えに伴う情報以外の情報、例えば、切り替えタイミング以外に撮影された画像や時刻情報なども記録される。データベース24は、ラベル検査装置1で撮影されるすべての画像情報を記録していてもよい。処理部24は、前述した処理部12に準じた処理を行う。また、処理部24は、例えば、設定受付部14から受信した商品切替信号に基づいて、データベース24に記録された情報の中から切り替えに伴う情報を抽出する処理を行ってもよい。
【0046】
図11に示す卵パックの生産情報管理システム10は、クラウド2上に、送受信部22と、データベース23を備え、クラウド2上以外の場所に情報処理装置4を備える。情報処理装置4は、処理部41と、記録部42とを備える。データベース23は、図10に示すものに準じる。処理部41は、前述した処理部24に準じた処理を行う。記録部42は、前述した記録部21に準じた記録を行う。なお、ユーザ装置3は、情報処理装置4にアクセス可能である。
【0047】
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
【0048】
記録部21は、クラウド2上に設けられるものには限られず、切り替えに伴う情報を記録可能なものであればどのようなものであってもよい。記録部21は、電子メールを利用して撮影画像を受信し、記録しておくものであってもよい。また、記録部21は、切り替えタイミングが訪れるごとに記録を行ってもよいし、切り替えタイミングとは別のタイミングで、一括して記録を行ってもよい。
【0049】
撮影画像は、ラベル検査装置1で撮影されたものには限られない。また、撮影画像として、パックの蓋が閉じられる前に配置されるラベルシューターで投入されたラベルL、または豆シール機で貼りつけられた小型ラベルLを検査する検査装置で撮影されたものを用いてもよい。
【0050】
撮影画像は、卵パックPに付される前の状態のラベルLを撮影したものであってもよい。例えば、一群の最初と最後に撮影されるラベルLは、専用のツール上に配置されたものとすればよい。
【0051】
切り替えに伴う情報は、例示したものには限られない。切り替えタイミングの直後(一群の最初)は、最初の1個だけではなく、最初の1個付近の複数個であってもよいし、それら複数個のうちの任意の1個であってもよい。同様に、切り替えタイミングの直前(一群の最後)は、最後の1個だけではなく、最後の1個付近の複数個であってもよいし、それら複数個のうちの任意の1個であってもよい。
【0052】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、卵パックの生産情報管理システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0054】
10…卵パックの生産情報管理システム
21、42…記録部
P…卵パック
L…ラベル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11