(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13357 20060101AFI20231030BHJP
G02F 1/1334 20060101ALI20231030BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20231030BHJP
【FI】
G02F1/13357
G02F1/1334
F21S2/00 441
F21S2/00 443
F21S2/00 439
(21)【出願番号】P 2019152740
(22)【出願日】2019-08-23
【審査請求日】2022-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】苟 ゼンイ
(72)【発明者】
【氏名】川上 久徳
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-287892(JP,A)
【文献】特開2017-215510(JP,A)
【文献】国際公開第2011/025102(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105629577(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13357
G02F 1/1334
F21S 2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、
前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、
前記発光モジュールは、
第1発光点を有する第1光源と、
前記第1発光点と同一色の第2発光点を有する第2光源と、
前記第1光源と前記側面との間に設けられ
、第1側面を有する直方体状に形成された第1導光体と、
前記第1導光体
の前記第1側面に接触する
第2側面を有する直方体状に形成され、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、
前記
第1側面と前記第1発光点との前記第1方向に沿った距離は、前記
第2側面と前記第2発光点との前記第1方向に沿った距離と同等である、表示装置。
【請求項2】
前記第1発光点及び前記第2発光点の色は、緑色である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1発光点及び前記第2発光点の色は、青色である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、
前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、
前記発光モジュールは、
第1赤発光点、第1緑発光点、及び、第1青発光点を有する第1光源と、
第2赤発光点、第2緑発光点、及び、第2青発光点を有する第2光源と、
前記第1光源と前記側面との間に設けられ
、第1側面を有する直方体状に形成された第1導光体と、
前記第1導光体
の前記第1側面に接触する
第2側面を有する直方体状に形成され、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、
前記第1緑発光点及び前記第2緑発光点の中心は、前記第1赤発光点及び前記第2赤発光点の中心、及び、前記第1青発光点及び前記第2青発光点の中心よりも前記
第1側面及び前記第2側面に近接している、表示装置。
【請求項5】
前記発光モジュールは、前記第1方向に並んだ複数の前記第1光源と、前記第1方向に並んだ複数の前記第2光源と、を備え、
前記第1導光体は、複数の前記第1光源と向かい合い、
前記第2導光体は、複数の前記第2光源と向かい合い、
前記第1導光体の前記第1方向に沿った長さは、前記第2導光体の前記第1方向に沿った長さとは異なる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1光源のピッチは、前記第2光源のピッチと同等である、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記発光モジュールは、前記第1方向に並んだ複数の前記第1光源と、前記第1方向に並んだ複数の前記第2光源と、を備え、
前記第1光源のピッチは、前記第2光源のピッチとは異なる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1導光体は、複数の前記第1光源と向かい合い、
前記第2導光体は、複数の前記第2光源と向かい合い、
前記第1導光体の前記第1方向に沿った長さは、前記第2導光体の前記第1方向に沿った長さと同等である、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、
前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、
前記発光モジュールは、
発光点を有する第1光源と、
前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、
前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第1光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、
前記接触部は、前記第1方向に交差する第2方向において、前記発光点と重畳している、表示装置。
【請求項10】
前記発光点の色は、緑色である、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記発光点の色は、青色である、請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記発光モジュールは、さらに、前記第1光源と電気的に接続される配線基板と、前記配線基板及び前記第1導光体を接着するとともに前記配線基板及び前記第2導光体を接着する接着層と、を備えている、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、
前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、
前記発光モジュールは、
第1発光点を有する第1光源と、
前記第1発光点と同一色の第2発光点を有する第2光源と、
前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、
前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、
前記第1光源と電気的に接続される配線基板と、
前記配線基板及び前記第1導光体を接着するとともに前記配線基板及び前記第2導光体を接着する接着層と、を備え、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、
前記接触部と前記第1発光点との前記第1方向に沿った距離は、前記接触部と前記第2発光点との前記第1方向に沿った距離と同等である、表示装置。
【請求項14】
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、
前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、
前記発光モジュールは、
第1赤発光点、第1緑発光点、及び、第1青発光点を有する第1光源と、
第2赤発光点、第2緑発光点、及び、第2青発光点を有する第2光源と、
前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、
前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、
前記第1光源と電気的に接続される配線基板と、
前記配線基板及び前記第1導光体を接着するとともに前記配線基板及び前記第2導光体を接着する接着層と、を備え、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、
前記第1緑発光点及び前記第2緑発光点の中心は、前記第1赤発光点及び前記第2赤発光点の中心、及び、前記第1青発光点及び前記第2青発光点の中心よりも前記接触部に近接している、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光に対して散乱性あるいは透明性を呈する光変調素子を備えた照明装置が種々提案されている。一例では、光変調素子は、光変調層として高分子分散液晶層を備えている。光変調素子は、導光板の背後に配置され、導光板の側面から入射した光を散乱するものである。
間隔をおいて並んだ複数の発光素子から出射された光は、それぞれ拡散しながら導光板の内部を伝播する。導光板のうち、発光素子の近傍の領域では、各発光素子からの光が互いに十分に混ざらないことがある。この場合、光の明暗がスジ状のムラとして視認されるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-92682号公報
【文献】特開2016-57338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態によれば、
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、前記発光モジュールは、第1発光点を有する第1光源と、前記第1発光点と同一色の第2発光点を有する第2光源と、前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、前記接触部と前記第1発光点との前記第1方向に沿った距離は、前記接触部と前記第2発光点との前記第1方向に沿った距離と同等である、表示装置が提供される。
本実施形態によれば、
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、前記発光モジュールは、第1赤発光点、第1緑発光点、及び、第1青発光点を有する第1光源と、第2赤発光点、第2緑発光点、及び、第2青発光点を有する第2光源と、前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第2光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、前記第1緑発光点及び前記第2緑発光点の中心は、前記第1赤発光点及び前記第2赤発光点の中心、及び、前記第1青発光点及び前記第2青発光点の中心よりも前記接触部に近接している、表示装置が提供される。
本実施形態によれば、
高分子分散液晶層を備えた表示パネルと、前記表示パネルの側面に沿って設けられた発光モジュールと、を備え、前記発光モジュールは、発光点を有する第1光源と、前記第1光源と前記側面との間に設けられた第1導光体と、前記第1導光体に接触する接触部を形成し、前記第1光源と前記側面との間に設けられた第2導光体と、を備え、前記第1導光体及び前記第2導光体は、第1方向に並び、前記接触部は、前記第1方向に交差する第2方向において、前記発光点と重畳している、表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの一構成例を示す平面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した表示パネルPNLの一構成例を示す断面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示した発光モジュール100の一構成例を示す斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3に示した光源111及び112の第1構成例を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した光源111及び112のそれぞれの発光面を示す正面図である。
【
図6】
図6は、光源111及び112から出射された光の伝播の様子を示す平面図である。
【
図7】
図7は、光源111及び112の第2構成例を示す正面図である。
【
図8】
図8は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の一例を示す平面図である。
【
図9】
図9は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の他の例を示す平面図である。
【
図12】
図12は、光源110の第4構成例を示す正面図である。
【
図13】
図13は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の一例を示す平面図である。
【
図14】
図14は、本実施形態で適用可能な導光体120の拡散特性を模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、本実施形態で適用可能な他の導光体120の拡散特性を模式的に示す図である。
【
図16】
図16は、発光モジュール100を含む表示装置DSPの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの一構成例を示す平面図である。一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本実施形態においては、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面を見ることを平面視という。
【0009】
表示装置DSPは、高分子分散液晶層(以下、単に液晶層LCと称する)を備えた表示パネルPNLと、配線基板1と、ICチップ2と、発光モジュール100と、を備えている。
【0010】
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCと、シールSEと、を備えている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、平面視で、重畳している。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、シールSEによって接着されている。液晶層LCは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に保持され、シールSEによって封止されている。
【0011】
図1において拡大して模式的に示すように、液晶層LCは、ポリマー31と、液晶分子32と、を含んでいる。一例では、ポリマー31は、液晶性ポリマーである。ポリマー31は、第1方向Xに沿って延出した筋状に形成され、第2方向Yに並んでいる。液晶分子32は、ポリマー31の隙間に分散され、その長軸が第1方向Xに沿うように配向される。ポリマー31及び液晶分子32の各々は、光学異方性あるいは屈折率異方性を有している。ポリマー31の電界に対する応答性は、液晶分子32の電界に対する応答性より低い。
一例では、ポリマー31の配向方向は、電界の有無にかかわらずほとんど変化しない。一方、液晶分子32の配向方向は、液晶層LCにしきい値以上の高い電圧が印加された状態では、電界に応じて変化する。液晶層LCに電圧が印加されていない状態では、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに平行であり、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内でほとんど散乱されることなく透過する(透明状態)。液晶層LCに電圧が印加された状態では、ポリマー31及び液晶分子32のそれぞれの光軸は互いに交差し、液晶層LCに入射した光は、液晶層LC内で散乱される(散乱状態)。
【0012】
表示パネルPNLは、画像を表示する表示部DAと、表示部DAを囲む額縁状の非表示部NDAと、を備えている。シールSEは、非表示部NDAに位置している。表示部DAは、第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配列された画素PXを備えている。
図1において拡大して示すように、各画素PXは、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC等を備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。共通電極CEは、複数の画素電極PEに対して共通に設けられている。液晶層LC(特に、液晶分子32)は、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって駆動される。容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0013】
後に説明するが、走査線G、信号線S、スイッチング素子SW、及び、画素電極PEは、第1基板SUB1に設けられ、共通電極CEは、第2基板SUB2に設けられている。第1基板SUB1において、走査線G及び信号線Sは、配線基板1あるいはICチップ2と電気的に接続されている。
【0014】
配線基板1及びICチップ2は、第1基板SUB1の延出部Exに実装されている。延出部Exは、第1基板SUB1のうち第2基板SUB2と重畳しない部分に相当する。配線基板1は、例えば折り曲げ可能なフレキシブルプリント回路基板である。ICチップ2は、例えば、画像表示に必要な信号を出力するディスプレイドライバなどを内蔵している。なお、ICチップ2は、配線基板1に実装されてもよい。
【0015】
発光モジュール100の詳細については後述するが、発光モジュール100は、表示パネルPNLの側面(あるいは端部)に沿って設けられ、この側面に向かって発光する。本実施形態における表示パネルPNLの側面とは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2のいずれかの側面であってもよいし、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の双方の側面であってもよい。
図1に示す例では、発光モジュール100は平面視で延出部Exに重畳しており、第2基板SUB2の側面E21が表示パネルPNLの側面に相当する。つまり、発光モジュール100は、側面E21に沿って設けられている。なお、発光モジュール100は、表示パネルPNLの他の側面に沿って設けられてもよく、例えば、側面E21の反対側の側面E11に沿って設けられてもよいし、他の側面E12またはE13に沿って設けられてもよい。側面E11乃至E13は、第1基板SUB1の側面と、第2基板SUB2の側面とを含んでいる。この場合、発光モジュール100は、第1基板SUB1及び第2基板SUB2のいずれかの側面に向かって発光してもよいし、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の双方の側面に向かって発光してもよい。
【0016】
発光モジュール100は、表示パネルPNLの短辺に沿って設けられてもよいし、表示パネルPNLの長辺に沿って設けられてもよい。
図1に示す例では、側面E11及びE21は表示パネルPNLの短辺に沿って形成された側面であり、側面E12及びE13は表示パネルPNLの長辺に沿って形成された側面である。但し、発光モジュール100が側面E12またはE13に沿って設けられる場合、液晶層LCのポリマー31は、第2方向Yに沿って延出した筋状に形成され、且つ、液晶分子32は、その長軸が第2方向Yに沿うように配向される。
【0017】
図2は、
図1に示した表示パネルPNLの一構成例を示す断面図である。
第1基板SUB1は、透明基板10と、絶縁膜11及び12と、容量電極13と、スイッチング素子SWと、画素電極PEと、配向膜AL1と、を備えている。透明基板10は、主面(外面)10Aと、主面10Aの反対側の主面(内面)10Bと、を備えている。スイッチング素子SWは、主面10B側に設けられている。絶縁膜11は、主面10Bに設けられ、スイッチング素子SWを覆っている。なお、
図1に示した走査線G及び信号線Sは、透明基板10と絶縁膜11との間に設けられているが、ここでは図示を省略している。容量電極13は、絶縁膜11及び12の間に設けられている。画素電極PEは、絶縁膜12と配向膜AL1との間において、画素PX毎に設けられている。つまり、容量電極13は、透明基板10と画素電極PEとの間に設けられている。画素電極PEは、容量電極13の開口部OPを介してスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、絶縁膜12を挟んで、容量電極13と重畳し、画素PXの容量CSを形成している。配向膜AL1は、画素電極PEを覆っている。配向膜AL1は、液晶層LCに接している。
【0018】
第2基板SUB2は、透明基板20と、共通電極CEと、配向膜AL2と、を備えている。透明基板20は、主面(内面)20Aと、主面20Aの反対側の主面(外面)20Bと、を備えている。透明基板20の主面20Aは、透明基板10の主面10Bと向かい合っている。共通電極CEは、主面20Aに設けられている。配向膜AL2は、共通電極CEを覆っている。配向膜AL2は、液晶層LCに接している。なお、第2基板SUB2において、スイッチング素子SW、走査線G、及び、信号線Sの直上にそれぞれ遮光層が設けられてもよい。また、透明基板20と共通電極CEとの間、あるいは、共通電極CEと配向膜AL2との間に、透明な絶縁膜が設けられてもよい。共通電極CEは、複数の画素PXに亘って配置され、第3方向Zにおいて、複数の画素電極PEと対向している。また、共通電極CEは、容量電極13と電気的に接続されており、容量電極13とは同電位である。
液晶層LCは、画素電極PEと共通電極CEとの間に位置している。
【0019】
透明基板10及び20は、例えばガラス基板であるが、プラスチック基板などの絶縁基板であってもよい。絶縁膜11は、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの透明な無機絶縁膜、及び、アクリル樹脂などの透明な有機絶縁膜を含んでいる。絶縁膜12は、シリコン窒化物などの透明な無機絶縁膜である。容量電極13、画素電極PE、及び、共通電極CEは、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料によって形成された透明電極である。配向膜AL1及びAL2は、X-Y平面に略平行な配向規制力を有する水平配向膜である。一例では、配向膜AL1及びAL2は、第1方向Xに沿って配向処理されている。なお、配向処理とは、ラビング処理であってもよいし、光配向処理であってもよい。
【0020】
図3は、
図1に示した発光モジュール100の一構成例を示す斜視図である。発光モジュール100は、配線基板101と、接着層102と、複数の光源110と、複数の導光体(プリズムレンズ)120と、を備えている。なお、
図3は、発光モジュール100が4個の導光体121乃至124を備える例を示しているが、導光体の個数は図示した例に限らない。また、
図3は、3個の光源が各導光体と向かい合う例を示しているが、光源の個数は図示した例に限らない。
【0021】
複数の光源110としては、光源111乃至114が含まれる。複数の光源111は、第2方向Yにおいて導光体121と向かい合っている。同様に、複数の光源112は導光体122と向かい合い、複数の光源113は導光体123と向かい合い、複数の光源114は導光体124と向かい合っている。
複数の光源111乃至114は、第1方向Xに沿って間隔をおいて並び、配線基板101に電気的に接続されている。光源111乃至114は、基本的に同一の仕様を有するものであり、例えば白色光を出射する白色光源である。本実施形態に適用可能な光源の例として、赤発光チップ、緑発光チップ、及び、青発光チップを内蔵した発光素子や、青発光チップ及び黄色蛍光体を内蔵した発光素子などが挙げられる。各色の発光チップは、例えば、発光ダイオードである。発光チップは、点光源と称されるように、点状に発光するものである。発光チップの存在は、発光した際に、点状に発光する発光点として認識することができる。
【0022】
複数の導光体121乃至124は、例えば樹脂製であり、それぞれ透明な棒状に形成され、第1方向Xに沿って延出している。複数の導光体121乃至124は、第1方向Xに沿って並び、隣接する2個の導光体は、それぞれの端部が接触した状態で配置されている。つまり、導光体121及び122は接触部C12を形成し、導光体122及び123は接触部C23を形成し、導光体123及び124は接触部C34を形成している。導光体121乃至124は、それぞれ接着層102により配線基板101に接着されている。なお、接触部C12、C23、及び、C34においては、接着剤が介在していない。つまり、導光体121及び122は接着されず、導光体122及び123は接着されず、導光体123及び124は接着されていない。
【0023】
図4は、
図3に示した光源111及び112の第1構成例を示す斜視図である。
図4において、導光体121及び122は点線で示し、表示パネルPNLは一点鎖線で示している。光源111は、第1方向X及び第3方向Zによって規定されるX-Z平面において、枠体F1によって囲まれた発光面EM1を有している。光源111は、発光面EM1において、赤発光点R1、緑発光点G1、及び、青発光点B1を有している。
図4に示す例では、赤発光点R1、緑発光点G1、及び、青発光点B1は、X-Z平面において三角形の頂点に対応するように配置されているが、第1方向Xに沿って同一直線上に配置されてもよい。光源112も光源111と同様に構成され、光源112は、枠体F2によって囲まれた発光面EM2において、赤発光点R2、緑発光点G2、及び、青発光点B2を有している。
導光体121は、光源111と表示パネルPNLの側面E21との間に設けられている。導光体122は、光源112と側面E21との間に設けられている。接触部C12は、光源111と光源112との間に位置している。
【0024】
光源111において、赤発光点R1から出射された赤光、緑発光点G1から出射された緑光、及び、青発光点B1から出射された青光は、導光体121に入射する。導光体121に入射した光は、導光体121において適度に拡散し、表示パネルPNLに入射する。光源112から出射された光についても同様に、導光体122を介して表示パネルPNLに入射する。
【0025】
図5は、
図4に示した光源111及び112のそれぞれの発光面を示す正面図である。
図5において、導光体121及び122は点線で示している。ここでは、第1方向Xに並んだ光源111及び112と、接触部C12との位置関係について説明する。光源111及び112において、同一色の発光点に着目する。接触部C12と緑発光点G1との第1方向Xに沿った距離DG1は、接触部C12と緑発光点G2との第1方向Xに沿った距離DG2とほぼ同等である(DG1≒DG2)。つまり、接触部C12は、第1方向Xに隣接する緑発光点G1及びG2の中心CG付近に位置している。ここでの中心とは、第1方向Xに隣接する同一色の発光点の中間点、あるいは、同一色の発光点から等距離の位置に相当する。また、以下に述べる距離とは、特に説明しない限り、第1方向Xに沿った距離に相当する。
【0026】
接触部C12と赤発光点R1との距離DR1は、接触部C12と赤発光点R2との距離DR2より小さい(DR1<DR2)。なお、距離DR1は距離DG1より小さく、距離DR2は距離DG2より大きい。
接触部C12と青発光点B1との距離DB1は、接触部C12と青発光点B2との距離DB2より小さい(DB1<DB2)。なお、距離DB1は距離DR1より小さく、距離DB2は距離DR2より大きい。
【0027】
第1方向Xに隣接する赤発光点R1及びR2の中心CRは、中心CGより光源112側にずれている。第1方向Xに隣接する青発光点B1及びB2の中心CBは、中心CRより光源112側にずれている。つまり、中心CGは、中心CR及びCBよりも接触部C12に近接している。中心CGと接触部C12との第1方向Xに沿ったずれ量は、0.5mm以下であることが望ましく、さらには0.2mm以下であることがより望ましい。
図5に示す例では、中心CBが接触部C12から最も離間しているが、中心CRが接触部C12から最も離間している場合もありうる。
【0028】
図6は、光源111及び112から出射された光の伝播の様子を示す平面図である。隣接する光源111からそれぞれ出射された光は、導光体121に入射し、導光体121において適度に混ざり合い、拡散された後に表示パネルPNLに入射し、表示部DAに到達する。光源112からそれぞれ出射された光は、導光体122に入射し、導光体121において適度に混ざり合い、拡散された後に表示パネルPNLに入射し、表示部DAに到達する。
接触部C12を挟んで隣接する光源111及び112からそれぞれ出射された光については、接触部C12に空気層が存在する場合、光源111からの出射光のうち、全反射条件を満たさない光が接触部C12を超えて導光体122に入射する場合が有り得るし、光源112からの出射光のうち、全反射条件を満たさない光が接触部C12を超えて導光体121に入射する場合が有り得る。光源111からの出射光のうち、全反射条件を満たす光は、接触部C12で全反射され、導光体121において拡散しながら表示パネルPNLに入射する。同様に、光源112からの出射光のうち、全反射条件を満たさない光は、接触部C12で全反射され、導光体122において拡散しながら表示パネルPNLに入射する。
【0029】
上述したように、本実施形態で適用される発光モジュール100は、複数の導光体120を備えている。表示パネルPNLの入光部(
図1に示した側面E21など)が長くなるほど、より多くの光源110を配置する必要がある。導光体120は、入光部と光源110との間に設けられ、導光体120には光源110からの光を適度に拡散するなどの機能が要求される。光源110の個数が多い場合には、長尺の導光体120が必要となる。一方で、長尺の導光体120は、反りなどの変形が生じやすく、要求される機能が十分に発揮されないおそれがある。反りを抑制するなどの観点で、導光体120の幅を拡張した場合、光源110から入光部までの導光距離が長くなり、光の利用効率の低下を招くおそれがある。
【0030】
そこで、本実施形態の如く、反りが生じない程度の長さを有する導光体120を複数個用意して、光源110と入光部との間に設けることが有効である。この際、隣接する導光体120の間に隙間(空気層)が生ずると、隙間において十分に光が拡散せず、表示部DAの所望の領域に光源110からの光が到達しにくくなる。例えば、
図6において、表示部DAにおいて、第2方向Yに沿って接触部C12と同一直線上の領域DACには、光源110からの光が到達しにくく、輝度の差が暗線として視認されるおそれがある。このため、隣接する導光体120は、ほぼ隙間が生じないように互いに接触して配置される。
【0031】
赤、緑、青のうち、人間の目の比視感度が最も高い色は緑である。緑光の輝度は、赤光及び青光のそれぞれの輝度と比べて、表示に寄与する割合が高い。本実施形態では、接触部C12は、緑発光点G1及びG2からほぼ等距離に位置している。このため、緑発光点G1からの緑光、及び、緑発光点G2からの緑光がそれぞれ接触部C12で反射されたとしても、接触部C12を挟んだ両側での緑光の輝度がほぼ同等となる。このため、接触部C12に沿った輝度差が視認されにくくなる。したがって、表示部DAにおいて、光の明暗に起因したスジ状の表示ムラが抑制され、表示品位の低下を抑制することができる。
【0032】
図7は、光源111及び112の第2構成例を示す正面図である。
図7において、導光体121及び122は点線で示している。
図7に示す第2構成例は、
図5に示した第1構成例と比較して、光源111が発光点として青発光点B1のみを有し、光源112が発光点として青発光点B2のみを有している点で相違している。すなわち、第2構成例は、光源111及び112が青発光チップ及び黄色蛍光体を内蔵した発光素子である場合に相当する。このような発光素子は、青発光チップ(あるいは青発光点)からの青光が黄色蛍光体を励起し、白光を出射するものである。
ここで、第1方向Xに並んだ光源111及び112と、接触部C12との位置関係について説明する。接触部C12と青発光点B1との距離DB1は、接触部C12と青発光点B2との距離DB2とほぼ同等である(DB1≒DB2)。つまり、接触部C12は、第1方向Xに隣接する青発光点B1及びB2の中心CB付近に位置している。
このような第2構成例によれば、青発光点B1からの出射光、及び、青発光点B2からの出射光がそれぞれ接触部C12で反射されたとしても、接触部C12を挟んだ両側での青光(あるいは白光)の輝度がほぼ同等となる。このため、第2構成例においても、上記の第1構成例と同様の効果が得られる。
【0033】
次に、発光モジュール100における光源のピッチと導光体の長さとの関係について
図8及び
図9を参照しながら説明する。なお、以下の各例で述べる光源111乃至114の発光点は、いずれも同一色の発光点である。例えば、上記の第1構成例を想定した場合には、光源111乃至114の各発光点の色は、いずれも緑色である。また、上記の第2構成例を想定した場合には、光源111乃至114の各発光点の色は、いずれも青色である。
【0034】
図8は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の一例を示す平面図である。上記の通り、接触部C12は、光源111の発光点及び光源112の発光点からほぼ等距離に位置している(D1≒D2)。同様に、接触部C23は、光源112の発光点及び光源113の発光点からほぼ等距離に位置している(D2≒D3)。同様に、接触部C34は、光源113の発光点及び光源114の発光点からほぼ等距離に位置している(D3≒D4)。
【0035】
導光体121と向かい合う複数の光源111は、第1方向Xに沿って同一のピッチP1で並んでいる。導光体122と向かい合う複数の光源112は、第1方向Xに沿って同一のピッチP2で並んでいる。導光体123と向かい合う複数の光源113は、第1方向Xに沿って同一のピッチP3で並んでいる。導光体124と向かい合う複数の光源114は、第1方向Xに沿って同一のピッチP4で並んでいる。ピッチP1乃至P4は、いずれも同等である。また、ピッチP1乃至P4の各々は、距離D1及びD2の和、あるいは、距離D2及びD3の和、あるいは、距離D3及びD4の和に相当する。
【0036】
発光モジュール100におけるすべての光源111乃至114が等ピッチで配列され、導光体121乃至124がそれぞれ第1方向Xに沿って同一の長さL1乃至L4を有する場合、必ずしも、各接触部が隣接する発光点からほぼ等距離に位置するとは限らない。
図8に示す例では、導光体121の長さL1は、導光体122の長さL2とは異なる(L1≠L2)。つまり、すべての光源111乃至114が等ピッチで配列される一方で、長さの異なる複数の導光体を適宜組み合わせることで、上記の第1構成例及び第2構成例の如く、各接触部が隣接する発光点からほぼ等距離に配置される。このように構成された発光モジュール100によれば、上記の効果が得られる。
【0037】
図9は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の他の例を示す平面図である。接触部C12は、光源111の発光点及び光源112の発光点からほぼ等距離に位置している(D1≒D21)。同様に、接触部C23は、光源112の発光点及び光源113の発光点からほぼ等距離に位置している(D22≒D31)。同様に、接触部C34は、光源113の発光点及び光源114の発光点からほぼ等距離に位置している(D32≒D4)。なお、距離D21及びD22が同等であるとは限らず、距離D21が距離D22とは異なる場合がある。また、距離D31及びD32が同等であるとは限らず、距離D31が距離D32とは異なる場合がある。
【0038】
導光体121乃至124は、それぞれ第1方向Xに沿って同一の長さL1乃至L4を有している(L1=L2=L3=L4)。
複数の光源111は、第1方向Xに沿って同一のピッチP1で並んでいる。複数の光源112は、第1方向Xに沿って同一のピッチP2で並んでいる。複数の光源113は、第1方向Xに沿って同一のピッチP3で並んでいる。複数の光源114は、第1方向Xに沿って同一のピッチP4で並んでいる。
図9に示す例では、ピッチP1は、ピッチP2とは異なる。また、ピッチP4は、ピッチP3とは異なる。一例では、ピッチP1はピッチP2より大きく、ピッチP2はピッチP3と同等であり、ピッチP3はピッチP4より大きい(P1>P2=P3>P4)。
【0039】
このように、すべての導光体121乃至124が同等の長さを有する一方で、異なるピッチで配列された光源111乃至114を適宜組み合わせることで、上記の第1構成例及び第2構成例の如く、各接触部が隣接する発光点からほぼ等距離に配置される。このように構成された発光モジュール100によれば、上記の効果が得られる。
【0040】
図10は、
図3に示した光源110の第3構成例を示す斜視図である。
図10において、導光体121及び122は点線で示し、表示パネルPNLは一点鎖線で示している。光源110は、X-Z平面において、枠体F0によって囲まれた発光面EM0を有している。光源110は、発光面EM0において、赤発光点R0、緑発光点G0、及び、青発光点B0を有している。
導光体121は、光源110と表示パネルPNLの側面E21との間に設けられている。導光体122は、光源110と側面E21との間に設けられている。
【0041】
図11は、
図10に示した光源110の発光面を示す正面図である。
図11において、導光体121及び122は点線で示している。ここでは、光源110と接触部C12との位置関係について説明する。接触部C12は、第2方向Yにおいて、緑発光点G0と重畳している。つまり、接触部C12は、緑発光点G0の真正面に位置している。換言すれば、
図10に示すように、接触部C12は、第2方向Yに沿って延出し、緑発光点G0は、接触部C12と同一直線上に位置している。赤発光点R0及び青発光点B0は、いずれも接触部C12に重畳せず、接触部C12から第1方向Xにずれている。
【0042】
このような第3構成例によれば、緑発光点G0からの緑光が導光体121及び122にそれぞれ入射し、導光体121及び122において適度に拡散された後に表示パネルPNLに入射し、表示部DAに到達する。また、導光体121に入射した緑光、及び、導光体122に入射した緑光がそれぞれ接触部C12で反射されたとしても、接触部C12を挟んだ両側での緑光の輝度がほぼ同等となる。このため、接触部C12に沿った輝度差が視認されにくくなる。したがって、第3構成例においても、上記の第1構成例と同様の効果得られる。
【0043】
図12は、光源110の第4構成例を示す正面図である。
図12において、導光体121及び122は点線で示している。
図12に示す第4構成例は、
図11に示した第3構成例と比較して、光源110が発光点として青発光点B0のみを有している点で相違している。光源110と接触部C12との位置関係に着目すると、接触部C12は、第2方向Yにおいて、青発光点B0と重畳している。つまり、接触部C12は、青発光点B0の真正面に位置している。
このような第4構成例においても、第3構成例と同様の効果が得られる。
【0044】
図13は、光源のピッチと導光体の長さとの関係の一例を示す平面図である。上記の通り、導光体121と導光体122との接触部C12は、第2方向Yにおいて光源110の発光点に重畳している。同様に、接触部C23、及び、接触部C34は、それぞれ第2方向Yにおいて、光源110の発光点に重畳している。このような関係を実現するためには、
図8を参照して説明したように、異なる長さの導光体を適用してもよいし、
図9を参照して説明したように、異なるピッチで配列された光源を適用してもよい。
【0045】
図14は、本実施形態で適用可能な導光体120の拡散特性を模式的に示す図である。
図14に示す導光体120は、隣接する光源110の間の領域の輝度が各光源110と重畳する領域の輝度より高い拡散特性を有している。換言すると、導光体120は、X-Y平面内において高い拡散能力を有している。このような導光体120が本実施形態の発光モジュール100に適用される場合、上記の第1構成例及び第2構成例の如く、各接触部が隣接する発光点から等距離に位置することが望ましい。
【0046】
図15は、本実施形態で適用可能な他の導光体120の拡散特性を模式的に示す図である。
図15に示す導光体120は、各光源110と重畳する領域の輝度が隣接する光源110の間の領域の輝度より高い拡散特性を有している。換言すると、
図15に示す導光体120の拡散能力は、
図14に示した導光体120の拡散能力よりも低い。このような導光体120が本実施形態の発光モジュール100に適用される場合、上記の第3構成例及び第4構成例の如く、各接触部が発光点と重畳することが望ましい。
【0047】
次に、発光モジュール100の適用例について説明する。
【0048】
図16は、発光モジュール100を含む表示装置DSPの断面図である。なお、表示パネルPNLについては、主要部のみを簡略化して図示している。
表示パネルPNLは、さらに、透明基板30を備えている。透明基板30は、主面(内面)30Aと、主面30Aの反対側の主面(外面)30Bと、を備えている。主面30Aは、主面20Bと向かい合っている。接着層ADは、透明基板20と透明基板30とを接着している。透明基板30は、例えばガラス基板であるが、プラスチック基板などの絶縁基板であってもよい。透明基板30は、透明基板10及び20と同等の屈折率を有している。接着層ADは、透明基板20及び30の各々と同等の屈折率を有している。なお、ここでの「同等」とは、屈折率差がゼロの場合に限らず、屈折率差が0.03以下の場合を含む。
【0049】
透明基板20は側面20Cを有し、透明基板30は側面30Cを有している。
図1等に示した表示パネルPNLの側面E21は、側面20C及び30Cを含む。側面30Cは、側面20Cの直上に位置している。
【0050】
発光モジュール100において、光源110は、第3方向Zにおいて、第1基板SUB1と配線基板101との間に設けられている。導光体120は、第2方向Yにおいて、光源110と側面20Cとの間、及び、光源110と側面30Cとの間に設けられている。導光体120は、接着層102により配線基板101に接着されるとともに、接着層103により第1基板SUB1に接着されている。
【0051】
次に、
図16を参照しながら、光源110から出射された光L1について説明する。
光源110は、導光体120に向かって光L1を出射する。光源110から出射された光L1は、第2方向Yを示す矢印の向きに沿って伝播し、導光体120を通り、側面20Cから透明基板20に入射するとともに、側面30Cから透明基板30に入射する。透明基板20及び30に入射した光L1は、繰り返し反射されながら、表示パネルPNLの内部を伝播する。電圧が印加されていない液晶層LCに入射した光L1は、ほとんど散乱されることなく液晶層LCを透過する。また、電圧が印加された液晶層LCに入射した光L1は、液晶層LCで散乱される。表示装置DSPは、主面10A側から観察可能であるとともに、主面30B側からも観察可能である。また、表示装置DSPが主面10A側から観察された場合であっても、主面30B側から観察された場合であっても、表示装置DSPを介して、表示装置DSPの背景を観察可能である。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することができる。
【0053】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
DSP…表示装置 PNL…表示パネル LC…高分子分散液晶層
100…発光モジュール 101…配線基板
110(111~114)…光源 120(121~124)…導光体