(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】モビリティ管理システム、モビリティ管理装置及びモビリティ管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231030BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2019157039
(22)【出願日】2019-08-29
【審査請求日】2022-08-29
(31)【優先権主張番号】P 2019073052
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
(72)【発明者】
【氏名】野上 和男
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-036048(JP,A)
【文献】特開2016-045949(JP,A)
【文献】特開2015-001781(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モビリティを管理するモビリティ管理システムにおいて、
利用通知装置、モビリティ管理装置及びサービス提供支援装置を含み、
前記利用通知装置は、モビリティ利用者によるモビリティの利用開始又は利用終了を示す通知情報を前記モビリティ管理装置に送信する利用通知通信部を備え、
前記モビリティ管理装置は、
前記モビリティを特定するモビリティ特定情報及び前記通知情報を受信するモビリティ管理通信部と、
前記モビリティ特定情報と、前記モビリティ利用者を特定する利用者特定情報とを関連付ける関連付け部を、利用開始を示す前記通知情報が受信されたことに応じて、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにし、
前記モビリティ管理通信部によって受信されたモビリティ特定情報と同一の前記モビリティ特定情報に前記関連付け部によって関連付けられた利用者特定情報のうち、前記利用者特定情報で特定される前記モビリティ利用者が前記モビリティ特定情報で特定される前記モビリティを利用中であることを示す利用者特定情報を取得する
モビリティ管理処理部と、を備え
前記サービス提供支援装置は、前記モビリティから取得された前記モビリティ特定情報を前記モビリティ管理装置に送信するサービス提供支援通信部を備える、
モビリティ管理システム。
【請求項2】
前記モビリティ管理通信部は、
前記モビリティ利用者による前記モビリティの利用の予約についての情報を含むモビリティ予約情報を受信し、
前記モビリティ管理処理部は、
前記モビリティ予約情報に基づいて前記モビリティ利用者の前記利用者特定情報と前記モビリティの前記モビリティ特定情報とを関連付ける、請求項1に記載のモビリティ管理システム。
【請求項3】
前記モビリティ特定情報は、
前記モビリティに設置された車載器の識別情報、又は前記モビリティの識別情報である、請求項1又は請求項2に記載のモビリティ管理システム。
【請求項4】
前記モビリティ管理処理部は、
前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることを示す情報を関連付けることで、前記関連付け部を、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項5】
前記モビリティ管理処理部は、
前記モビリティ利用者が前記モビリティの利用を開始した時間を関連付けることで、前記関連付け部を、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項6】
前記サービス提供支援装置は、
前記モビリティからモビリティ特定情報が取得された位置を示す位置情報を取得するサービス提供支援処理部をさらに備え、
前記サービス提供支援通信部は、
前記位置情報を送信する、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項7】
前記サービス提供支援装置から前記モビリティ管理装置に送信される、暗号化されたモビリティ特定情報を復号するセキュリティ処理部を備えたセキュリティ装置をさらに含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項8】
前記関連付け部は、
前記モビリティ特定情報に、前記モビリティ特定情報で特定される前記モビリティの所属を示す識別情報を関連付ける、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項9】
前記利用者特定情報は、前記モビリティ利用者への送信先を示す情報であり、
前記送信先に情報を送信する情報送信部をさらに備える、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項10】
前記モビリティ管理処理部によって取得された前記利用者特定情報と同一の利用者特定情報に関連付けられた、サービスの利用予約を特定するサービス提供処理部を備えるサービス提供装置をさらに備える、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のモビリティ管理システム。
【請求項11】
前記サービス提供処理部は、前記モビリティからモビリティ特定情報が取得された位置を示す位置情報に基づき、前記モビリティ利用者が前記サービスの利用場所に到着することを報知する、請求項10に記載のモビリティ管理システム。
【請求項12】
モビリティ利用者によるモビリティの利用開始又は利用終了を示す通知情報、及び前記モビリティから取得されたモビリティ特定情報を受信するモビリティ管理通信部と、
前記モビリティを特定するモビリティ特定情報と、前記モビリティ利用者を特定する利用者特定情報とを関連付ける関連付け部を、利用開始を示す前記通知情報が受信されたことに応じて、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにし、
前記モビリティ管理通信部によって受信された前記モビリティ特定情報と同一の前記モビリティ特定情報に前記関連付け部によって関連付けられた利用者特定情報のうち、利用者特定情報で特定される前記モビリティ利用者が前記モビリティ特定情報で特定される前記モビリティを利用中である利用者特定情報を取得する、
モビリティ管理処理部と、
を備えるモビリティ管理装置。
【請求項13】
モビリティ管理装置が実行するモビリティ管理方法であって、
前記モビリティ管理装置のモビリティ管理処理部が、モビリティを特定するモビリティ特定情報と、モビリティ利用者を特定する利用者特定情報とを関連付ける関連付け部を、前記モビリティ利用者による前記モビリティの利用開始を示す通知情報に応じて、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにし、
前記モビリティ管理処理部が、前記モビリティから取得されたモビリティ特定情報と同一の前記モビリティ特定情報に前記関連付け部によって関連付けられた利用者特定情報のうち、利用者特定情報で特定される前記モビリティ利用者が前記モビリティ特定情報で特定される前記モビリティを利用中である利用者特定情報を取得する、
モビリティ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、モビリティ管理システム、モビリティ管理装置及びモビリティ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
個人所有の交通手段を用いずに、公共交通機関又はカーシェアリング(以下「カーシェア」という。)などにおいてモビリティをオンデマンドに利用するMaaS(mobility as a service)と呼ばれるサービスが注目されている。MaaSでは、公共交通機関又はシェアリングサービスとして自動車などのモビリティが用いられる。
しかしながら、モビリティ及びモビリティ利用者を管理するシステムは、モビリティとモビリティ利用者との紐づけ(関連付け)が一時的である。このため、このようなシステムは、モビリティ利用者などに対するサービスの提供の自由度が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、サービスの提供の自由度を向上することができるモビリティ管理システム、モビリティ管理装置及びモビリティ管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のモビリティ管理システムは、モビリティを管理する。実施形態のモビリティ管理システムは、利用通知装置、モビリティ管理装置及びサービス提供支援装置を含む。利用通知装置は、モビリティ利用者によるモビリティの利用開始又は利用終了を示す通知情報を前記モビリティ管理装置に送信する利用通知通信部を備える。モビリティ管理装置は、モビリティ管理通信部及びモビリティ管理処理部を備える。モビリティ管理通信部は前記通知情報を受信する。モビリティ管理処理部は、前記モビリティを特定するモビリティ特定情報と、前記モビリティ利用者を特定する利用者特定情報とを関連付ける関連付け部を、利用開始を示す前記通知情報が受信されたことに応じて、前記モビリティ利用者が前記モビリティを利用中であることが分かるようにする。モビリティ管理処理部は、前記モビリティ管理通信部によって受信されたモビリティ特定情報と同一の前記モビリティ特定情報に前記関連付け部によって関連付けられた利用者特定情報のうち、前記利用者特定情報で特定される前記モビリティ利用者が前記モビリティ特定情報で特定される前記モビリティを利用中であることを示す利用者特定情報を取得する。サービス提供支援装置は、サービス提供支援通信部を備える。サービス提供支援通信部は、前記モビリティから取得された前記モビリティ特定情報を前記モビリティ管理装置に送信し、前記モビリティ特定情報を受信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態~第3実施形態及び第9実施形態に係るモビリティ管理システムの構成の一例を示すブロック図。
【
図2】
図1中のモビリティ管理装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図3】
図2中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図4】
図1中のサービス提供装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図5】
図1中のモビリティ識別装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図6】
図1中のサービス提供支援装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図7】
図1中のシェアモビリティの構成要素の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図8】
図1中の利用者端末装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図9】第1実施形態~第4実施形態及び第8実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図10】第1実施形態~第4実施形態、第8実施形態及び第9実施形態に係るシェアモビリティの予約処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】第1実施形態~第4実施形態、第8実施形態及び第9実施形態に係るシェアモビリティの利用通知に係る処理の一例に関するフローチャート。
【
図12】第1実施形態~第4実施形態、第8実施形態及び第9実施形態に係るシェアモビリティの利用通知に係る処理の一例に関するフローチャート。
【
図13】第1実施形態~第3実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図14】第1実施形態~第3実施形態における、モビリティ識別装置のセンサー範囲内をシェアモビリティが通過又は停車した場合の動作の一例を示すフローチャート。
【
図15】第1実施形態~第4実施形態、第8実施形態及び第9実施形態に係る利用終了処理におけるモビリティ管理システムの利用終了の処理の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図16】
図2中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図17】
図2中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図18】第4実施形態に係るモビリティ管理システムの構成の一例を示すブロック図。
【
図19】
図18中のセキュリティ装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図20】第4実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図21】第4実施形態に係るモビリティ管理システムによるサービス処理の一例を示すフローチャート。
【
図22】第5実施形態~第7実施形態に係るモビリティ管理システムの構成の一例を示すブロック図。
【
図23】
図22中の上位管理装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図24】
図23中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図25】
図22中の下位管理装置の要部回路構成の一例を示すブロック図。
【
図26】第5実施形態~第7実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図27】第5実施形態~第7実施形態に係るシェアモビリティの予約処理の一例を示すフローチャート。
【
図28】第5実施形態~第7実施形態に係るシェアモビリティの利用通知に係る処理の一例に関するフローチャート。
【
図29】第5実施形態~第7実施形態に係るシェアモビリティの利用通知に係る処理の一例に関するフローチャート。
【
図30】第5実施形態~第7実施形態に係るモビリティ管理システムの利用終了の処理の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図31】
図23中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図32】
図23中の利用DBに含まれる関連付けテーブルの一例を示す図。
【
図33】第8実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図34】第8実施形態に係るモビリティ管理システムによるサービス処理の一例を示すフローチャート。
【
図35】第9実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図。
【
図36】第9実施形態に係る提供サービスの予約処理の一例を示すフローチャート。
【
図37】第9実施形態に係るモビリティ管理システムによるサービス処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、いくつかの実施形態に係るモビリティ管理システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び以下の説明において、同一の符号は同様の要素を示す
〔第1実施形態〕
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係るモビリティ管理システム1の構成の一例を示すブロック図である。
モビリティ管理システム1は、カーシェアの利用者に、カーシェアだけでなく、カーシェア以外の付加的なサービスを提供することができるシステムである。
モビリティ管理システム1は、モビリティ管理装置10、シェアモビリティ20、サービス提供装置30、モビリティ識別装置40、利用者端末装置50及びサービス提供支援装置60を含む。なお、
図1では、シェアモビリティ20、サービス提供装置30、モビリティ識別装置40及び利用者端末装置50をそれぞれ1台ずつ示している。しかしながら、典型的には、それぞれ複数存在する。
【0008】
モビリティ管理装置10、シェアモビリティ20の利用通知装置21、サービス提供装置30、利用者端末装置50、及びサービス提供支援装置60は、それぞれネットワークNWを介して接続されている。
ネットワークNWは、典型的にはインターネットを含む通信網であり、WAN(wide area network)を含む通信網であるが、専用線又は公衆携帯電話網などを含む通信網であっても良い。
【0009】
また、シェアモビリティ20の車載器23とモビリティ識別装置40とは、無線通信により接続する。サービス提供装置30とサービス提供支援装置60とは、例えばLAN(local area network)などを介して接続する。モビリティ識別装置40とサービス提供支援装置60とは例えばLANなどを介して接続する。
【0010】
なお、上記の接続の形態は一例であり、各装置と装置との接続は、上記以外の方法を用いたものであっても良い。
【0011】
<システム側の各構成要素の構成>
図2は、モビリティ管理装置10の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
モビリティ管理装置10は、例えば、カーシェアに用いられるシェアモビリティ20及びカーシェア利用者についてのデータなどの管理などを行うサーバー装置である。モビリティ管理装置10は、一例として、プロセッサー11、ROM(read-only memory)12、RAM(random-access memory)13、補助記憶デバイス14及び通信インターフェース15を含む。そして、バス16などが、これら各部を接続する。
【0012】
プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶されたソフトウェアのプログラムに基づいて、モビリティ管理装置10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー11は、当該プログラムを実行することで、モビリティ管理処理部11aなどとして機能する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー11の回路内に組み込まれていても良い。
【0013】
ROM12は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM12は、ファームウェア、及びプロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0014】
RAM13は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM13は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0015】
補助記憶デバイス14は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス14は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス14は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー11での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。また、補助記憶デバイス14は、利用DB(database)141を記憶する。利用DB141については後で詳細に説明する。
【0016】
通信インターフェース15は、モビリティ管理装置10がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース15は、モビリティ管理通信部の一例である。
【0017】
バス16は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、モビリティ管理装置10の各部で授受される信号を伝送する。
【0018】
<利用DB141及び利用DB141に含まれる関連付けテーブルT1の説明>
補助記憶デバイス14に記憶される利用DB141は、カーシェアに関する情報として、関連付けテーブルT1を記憶する。第1実施形態では、利用DB141は、関連付けテーブルT1として関連付けテーブルT1-1を含む。
【0019】
関連付けテーブルT1-1は、シェアモビリティ20とカーシェア利用者とを関連付ける。また、関連付けテーブルT1-1は、シェアモビリティ20が利用中である場合にそのことを示す。なお、関連付けテーブルT1-1は、関連付け部の一例である。
【0020】
図3は、関連付けテーブルT1-1の一例を示す図である。関連付けテーブルT1-1は、車載器識別子及び車両番号等に、予約番号、顧客情報、及び有効フラグを関連付けたテーブルである。
ここで、車載器識別子は、例えばWCN(wireless call number)又は車載器管理番号などである。車両番号等は、車のナンバープレートが表示する車両番号又は自動車登録番号などの識別情報である。予約番号は、カーシェアの利用予約1件ごとにユニークに付与される識別情報である。顧客情報は、カーシェア利用者についての情報である。顧客情報は、利用者情報を含む。
利用者情報は、カーシェア利用者を特定する情報(以下「第1の利用者特定情報」という。)を含む。なお、利用者情報は、カーシェア利用者についての個人情報などを含む各種情報である。第1の利用者特定情報は、例えば、利用者端末装置50において用いられている電子メールアドレスである。
有効フラグは、有効又は無効を示すフラグ情報である。有効フラグが無効の場合は、カーシェア利用者が当該シェアモビリティ20の利用をまだ開始していない場合、あるいは、当該シェアモビリティ20の利用を終了していることを示す。有効フラグが有効を示す場合、カーシェア利用者が、当該シェアモビリティ20を利用中であることを示す。
なお、
図3に示す関連付けテーブルT1-1では、カーシェア利用者が当該シェアモビリティ20の利用をまだ開始していない場合と、利用を終了している場合とで同一の値としているが、当該2つの場合で別の値をとるようにしてもよい。
ここで、車載器識別子及び車両番号等が同一で、予約番号が同一のレコードが複数ある場合、当該複数のレコードは、複数人での利用であることを示す。また、車載器識別子及び車両番号等が同一であり、予約番号が異なるレコードは、それぞれのレコードが、同一のシェアモビリティ20に対する別の予約であることを示す。また、関連付けテーブルT1-1は、顧客情報が同一であるレコードが複数あっても良い。
【0021】
図4は、サービス提供装置30の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
サービス提供装置30は、提供サービスの事業者ごとに設置され、モビリティ20に対して各種サービスの提供などに用いられるサーバー装置などである。提供サービスは、例えば、ファストフードなどのドライブスルーである。サービス提供装置30は、一例として、プロセッサー31、ROM32、RAM33、補助記憶デバイス34、第1の通信インターフェース35、第2の通信インターフェース36、表示デバイス37及び入力デバイス38を含む。そして、バス39などが、これら各部を接続する。
【0022】
プロセッサー31は、ROM32又は補助記憶デバイス34などに記憶されたソフトウェアのプログラムに基づいて、サービス提供装置30の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー31は、当該プログラムを実行することで、サービス提供処理部31aなどとして機能する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー31の回路内に組み込まれていても良い。
【0023】
ROM32は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM32は、ファームウェア、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0024】
RAM33は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM33は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0025】
補助記憶デバイス34は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス34は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス34は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー31での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
また、補助記憶デバイス34は、提供DB341を記憶する。提供DB341は、サービス提供装置30が提供するサービスに関する情報を記憶する。
【0026】
第1の通信インターフェース35は、サービス提供通信部として、サービス提供装置30がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースである。
【0027】
第2の通信インターフェース36は、サービス提供装置30が他の装置と通信するためのインターフェースである。
なお、第1の通信インターフェース35及び第2の通信インターフェース36は、共通のインターフェースであっても良い。
【0028】
表示デバイス37は、サービス提供装置30の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。表示デバイス37は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイである。
【0029】
入力デバイス38は、サービス提供装置30の操作者による操作を受け付けるデバイスで、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド又はマウスなどである。
また、表示デバイス37及び入力デバイス38を一体化したタッチパネルとして構成しても良い。
【0030】
バス39は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、サービス提供装置30の各部で授受される信号を伝送する。
【0031】
図5は、モビリティ識別装置40の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
道路又は駐車場などに設置されるモビリティ識別装置40は、シェアモビリティ20を識別する識別情報を読み取る装置である。ここで、モビリティ識別装置40は、車載器23から車載器識別子などを読み取る、DSRC(dedicated short-range communications)機能を搭載したETC(electronic toll collection)用の路側機などであっても良い。あるいは、モビリティ識別装置40は、シェアモビリティ20に設置されたナンバープレート24から車両番号等を読み取るカメラであっても良い。
モビリティ識別装置40は、一例として、プロセッサー41、ROM42、RAM43、センサー44及び通信インターフェース45を含む。そして、バス46などが、これら各部を接続する。
【0032】
プロセッサー41は、ROM42などに記憶されたソフトウェアのプログラムに基づいて、モビリティ識別装置40の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー41の回路内に組み込まれていても良い。
【0033】
ROM42は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM42は、上記のプログラム、及びプロセッサー41が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0034】
RAM43は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM43は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0035】
センサー44は、シェアモビリティ20の識別情報を読み取る。センサー44の例としては、車載器23から車載器識別子を読み取るアンテナ、又はナンバープレート24から車両番号等などを読み取るカメラである。なお、モビリティ識別装置40は、アンテナ及びカメラの両方を備えていても良い。
【0036】
通信インターフェース45は、モビリティ識別装置40が他の装置と通信するためのインターフェースである。
【0037】
バス46は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、モビリティ識別装置40の各部で授受される信号を伝送する。
【0038】
図6は、サービス提供支援装置60の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
サービス提供支援装置60は、サービス提供装置30の支援などに用いられるサーバー装置などである。サービス提供支援装置60は、一例として、プロセッサー61、ROM62、RAM63、補助記憶デバイス64、第1の通信インターフェース65及び第2の通信インターフェース66を含む。そして、バス67などが、これら各部を接続する。
【0039】
プロセッサー61は、ROM62又は補助記憶デバイス64などに記憶されたソフトウェアなどのプログラムに基づいて、サービス提供支援装置60の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー61は、当該プログラムを実行することでサービス提供支援処理部61aなどとして機能する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー61の回路内に組み込まれていても良い。
【0040】
ROM62は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM62は、ファームウェア、及びプロセッサー61が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0041】
RAM63は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM63は、プロセッサー61が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0042】
補助記憶デバイス64は、プロセッサー61を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス64は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス64は、プロセッサー61が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー61での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0043】
第1の通信インターフェース65は、サービス提供支援装置60がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースであり、サービス提供支援通信部である。
【0044】
第2の通信インターフェース66は、サービス提供支援装置60が他の装置と通信するためのインターフェースである。
なお、第1の通信インターフェース65及び第2の通信インターフェース66は、共通のインターフェースであっても良い。
【0045】
バス67は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、サービス提供支援装置60の各部で授受される信号を伝送する。
【0046】
<利用者側の構成の説明>
次に、利用者側の構成について、説明する。
図7は、シェアモビリティ20の構成要素の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
シェアモビリティ20は、利用者でシェアリングされるモビリティであり、例えば、カーシェアのために用いられる自動車又は自動二輪車などである。シェアモビリティ20は、利用通知装置21、電子錠22、車載器23及びナンバープレート24が設置される。
【0047】
利用通知装置21は、シェアモビリティ20の利用開始などの通知をモビリティ管理装置10に送信するなどの処理を行う装置である。利用通知装置21は、一例として、プロセッサー211、ROM212、RAM213、カードリーダー214、通信インターフェース215及び電子錠インターフェース216を含む。そして、バス217などが、これら各部を接続する。
【0048】
プロセッサー211は、ROM212などに記憶されたソフトウェアのプログラムに基づいて、利用通知装置21の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー211の回路内に組み込まれていても良い。
【0049】
ROM212は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM212は、ファームウェア、及びプロセッサー211が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0050】
RAM213は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM213は、プロセッサー211が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0051】
カードリーダー214は、IC(integrated circuit)カード又はICチップを搭載した電子機器などに記憶されたデータを読み取る。ICカード及びICチップは、典型的には非接触式である。
【0052】
通信インターフェース215は、利用通知装置21がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースであり、利用通知通信部である。
電子錠インターフェース216は、利用通知装置21が電子錠22と通信するためのインターフェースである。利用通知装置21は、電子錠インターフェース216を介して電子錠22の開閉を行うことができる。
【0053】
バス217は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、利用通知装置21の各部で授受される信号を伝送する。
【0054】
電子錠22は、シェアモビリティ20の扉に設置される。電子錠22は、電気的手段によって開閉可能な錠前である。
【0055】
車載器23は、高速道路等の有料道路の料金課金システムを利用するためのETCの車載機である。車載器23は、車載器23ごとにユニークな識別情報である車載器識別子が割り当てられているため、シェアモビリティ20を特定するモビリティ特定情報として利用可能である。
【0056】
また、ナンバープレート24は、シェアモビリティ20ごとにユニークに付与されるため、シェアモビリティ20を特定するモビリティ特定情報として利用可能である。
【0057】
図8は、利用者端末装置50の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
利用者端末装置50は、カーシェア利用者などが操作するPC(personal computer)又はスマートホンなどの情報機器である。利用者端末装置50は、一例として、プロセッサー51、ROM52、RAM53、補助記憶デバイス54、通信インターフェース55、表示デバイス56及び入力デバイス57を含む。そして、バス58などが、これら各部を接続する。利用者端末装置50の構成の詳細については、PCやスマートホンの一般的な構成であるため、詳細説明については省略する。
【0058】
<動作説明:第1実施形態>
以下、第1実施形態に係るモビリティ管理システム1の動作を説明する。第1実施形態は、カーシェア利用に関する全体的な流れを説明するための実施形態である。
図9は、第1実施形態に係る動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0059】
<動作の説明―予約動作>
カーシェア利用者は、カーシェアを利用する場合、モビリティ管理装置10を用いてカーシェアの利用予約を行う。カーシェア利用者は、利用者端末装置50に対し、カーシェアの利用予約に必要となる、利用者情報又は利用者ID(以下「利用者情報等」という。)を入力する。利用者IDは、カーシェア利用者ごとにユニークに付与される識別情報である。ここで利用者端末装置50に入力された情報は、モビリティ管理装置10に送信される。なお、1台のシェアモビリティ20を複数人で利用する場合、カーシェア利用者は、複数人分の利用者情報等を入力しても良い。
【0060】
図10は、第1実施形態に係るシェアモビリティの予約処理の一例を示すフローチャートである。
図10のフローチャートFL1は、利用者端末装置50のプロセッサー51が実行するシェアモビリティの予約についての処理を示す。また、フローチャートFL2は、モビリティ管理装置10のプロセッサー11が実行する、シェアモビリティの予約についての処理を示す。
【0061】
図10のフローチャートFL1のステップS11において、利用者端末装置50のプロセッサー51は、カーシェアの利用予約の入力を待ち受けている。ここで、カーシェアの予約方法は、カーシェア予約用のアプリに対して操作する方法、又はカーシェアの予約を行うための専用webページへの操作する方法などである。プロセッサー51は、カーシェアの利用予約を開始すると判定した場合、ステップS11においてYesと判定してステップS12へと進む。
【0062】
ステップS12において、プロセッサー51は、カーシェアの利用予約に必要な情報が入力されて、送信ボタンなどが操作されるのを待ち受ける。プロセッサー51は、当該操作がされると、ステップS12においてYesと判定してステップS13へと進む。
【0063】
ステップS13においてプロセッサー51は、カーシェア予約要求を生成する。カーシェア予約要求は、利用開始予定日時、利用終了予定日時、乗車位置及び車種などの条件情報並びに利用者情報等を含む。なお、複数人分の利用者情報等が入力されている場合には、カーシェア予約要求は、当該複数人分の利用者情報等を含む。プロセッサー51は、カーシェア予約要求を生成すると、通信インターフェース55を介して当該カーシェア予約要求をモビリティ管理装置10に送信する。
送信された当該カーシェア予約要求は、モビリティ管理装置10の通信インターフェース15によって受信される。当該カーシェア予約要求は、
図9ではステップST11として示す。
なお、カーシェア予約要求は、カーシェア利用者によるシェアモビリティ20の利用の予約についての情報を含むモビリティ予約情報の一例である。
【0064】
一方、
図10のフローチャートFL2のステップS21においてモビリティ管理装置10のプロセッサー11は、通信インターフェース15によってカーシェア予約要求が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー11は、カーシェア予約要求が受信されたならば、ステップS21においてYesと判定してステップS22へと進む。
【0065】
ステップS22においてプロセッサー11は、利用DB141を参照して、カーシェア予約要求に含まれる条件情報に合致するシェアモビリティ20を特定する。そして、プロセッサー11は、当該シェアモビリティ20の車載器識別子及び車両番号等を取得する。
【0066】
ステップS23において、プロセッサー11は、ステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等とステップS21において受信されたカーシェア予約要求に含まれる利用者情報等とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、利用DB141に含まれる関連付けテーブルT1-1を用いて車載器識別子及び車両番号等と利用者情報等とを関連付ける。プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1に新規にレコードを追加して、当該レコードの車載器識別子フィールド及び車両番号等フィールドに、ステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等を書き込む。さらに、プロセッサー11は、当該レコードの顧客情報フィールドにステップS21で受信されたカーシェア予約要求に含まれる利用者情報を書き込む。なお、プロセッサー11は、カーシェア予約要求に利用者IDが含まれる場合、利用DB141を参照して、当該利用者IDに関連付けられている利用者情報を取得する。なお、利用DB141は、利用者IDと、当該利用者IDで特定される利用者の利用者情報とを関連付けて記憶している。そして、プロセッサー11は、取得した利用者情報を顧客情報フィールドに書き込む。また、プロセッサー11は、当該レコードの有効フラグフィールドの値を無効にする。なお、カーシェア予約要求に複数人分の利用者情報等が含まれる場合には、プロセッサー11は、人数分の複数のレコードを同様に関連付けテーブルT1-1に新規に追加する。
前述したように、予約要求は、予約情報の一例である。したがって、プロセッサー11は、ステップS23の処理を行うことで、通信インターフェース15によって受信された予約情報に基づいてカーシェア利用者の利用者特定情報とモビリティのモビリティ特定情報とを関連付けるべく機能する。
【0067】
ステップS24においてプロセッサー11は、カーシェアの予約を完了した旨を示す情報を含むカーシェア予約通知を生成する。プロセッサー11は、カーシェア予約通知を生成した後、当該カーシェア予約通知を、通信インターフェース15を介してカーシェア予約要求の送信元である利用者端末装置50に送信する。
送信された当該カーシェア予約通知は、利用者端末装置50の通信インターフェース55によって受信される。当該カーシェア予約通知は、
図9ではステップST12として示す。
プロセッサー11は、
図10のフローチャートFL2のステップS24の処理の後、ステップS21へと戻る。
【0068】
一方、フローチャートFL1のステップS14において利用者端末装置50のプロセッサー51は、通信インターフェース55によってカーシェア予約通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー11は、カーシェア予約通知が受信されたならば、ステップS14においてYesと判定してステップS15へと進む。
【0069】
ステップS15においてプロセッサー51は、ステップS14で受信されたカーシェア予約通知に含まれる予約内容を表示デバイス56に表示させる。プロセッサー51は、ステップS15の処理の後、ステップS11へと戻る。
【0070】
<動作説明―カーシェアの利用開始動作>
カーシェア利用者は、予約した時間になったら、予約したシェアモビリティ20が備えるカードリーダー214に、利用者IDが記憶されているICカード又はICチップを搭載した電子機器などを読み込ませる。当該電子機器は、例えば利用者端末装置50である。
【0071】
図11及び
図12は、第1実施形態に係る利用通知に係る処理の一例に関するフローチャートである。
図11及び
図12は、フローチャートFL3及びフローチャートFL4を含む。
図11及び
図12のフローチャートFL3は、利用通知装置21のプロセッサー211が実行する、カーシェアの利用開始及び終了についての処理を示す。また、フローチャートFL4は、モビリティ管理装置10のプロセッサー11が実行する、カーシェアの利用開始及び終了についての処理を示す。
【0072】
図11のフローチャートFL3のステップS31において、プロセッサー211は、カードリーダー214によってICカード又はICチップを搭載した電子機器などから利用者IDが読み取られたならば、ステップS31においてYesと判定してステップS32へと進む。ここで利用通知装置21が利用者端末装置50から利用者IDを読み取ることを
図9ではステップST13として示す。なお、ステップST13~ステップST17は、シェアモビリティ20の利用が開始される場合の動作の流れを示す。
【0073】
図11のフローチャートFL3のステップS32においてプロセッサー211は、利用通知を生成する。利用通知は、ステップS31において読み取られた利用者IDと、車載器識別子及び車両番号等の少なくともいずれかとを含む。なお、当該利用通知に含まれる車載器識別子は、利用通知装置21と同じシェアモビリティ20に設置された車載器23の車載器識別子である。また、当該利用通知に含まれる車両番号等は、利用通知装置21が設置されたシェアモビリティ20の車両番号等である。
プロセッサー211は、利用通知を生成した後、通信インターフェース215を介して、当該利用通知をモビリティ管理装置10に送信する。
送信された当該利用通知は、モビリティ管理装置10の通信インターフェース15によって受信される。当該利用通知は、
図9ではステップST14として示す。利用通知は、モビリティ利用者によるモビリティの利用開始又は利用終了を示す通知情報の一例である。
【0074】
一方、
図11のフローチャートFL4のステップS41においてモビリティ管理装置10のプロセッサー11は、通信インターフェース15によって利用通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー11は、利用通知が受信されたならば、ステップS41においてYesと判定してステップS42へと進む。
【0075】
ステップS42においてプロセッサー11は、利用DB141を参照して、ステップS41において受信された利用通知に含まれる利用者IDで特定されるカーシェア利用者によって、当該利用通知に含まれる車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用の予約がされているか否かを判定する。なお、当該利用者IDによって特定されるカーシェア利用者による当該シェアモビリティ20の予約を、以下「対象予約」という。
プロセッサー11は、対象予約がされていないならば、ステップS42においてNoと判定してステップS43へと進む。
【0076】
ステップS43において、プロセッサー11は、通信インターフェース15を介して、利用の予約がされていないことを示す第1のエラー通知を利用通知装置21に送信する。
送信された当該第1のエラー通知は、利用通知装置21の通信インターフェース215によって受信される。プロセッサー11は、ステップS43の処理の後、ステップS41へ戻る。
【0077】
一方、フローチャートFL3のステップS33において利用通知装置21のプロセッサー211は、第1のエラー通知、第2のエラー通知、第3のエラー通知、開始通知又は終了通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー211は、第1のエラー通知、第2のエラー通知、第3のエラー通知、開始通知又は終了通知が受信されたならば、ステップS33においてYesと判定してステップS34へと進む。なお、第2のエラー通知、第3のエラー通知、開始通知及び終了通知については後述する。
【0078】
ステップS34において、プロセッサー211は、受信されたデータが第1のエラー通知~第3のエラー通知のいずれかであると判定した場合、ステップS34においてYesと判定してステップS35へと進む。
【0079】
ステップS35においてプロセッサー211は、エラー通知の内容に応じた報知をする。プロセッサー211は、例えば、スピーカーから当該内容に応じた音声を出力することで報知する。プロセッサー211は、受信されたエラー通知が第1のエラー通知である場合、利用の予約がされていないことを報知する。プロセッサー211は、ステップS35の処理の後、ステップS31へと戻る。
【0080】
モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、対象予約がされているならば、フローチャートFL4のステップS42においてYesと判定してステップS44へと進む。
ステップS44においてプロセッサー11は、対象予約が利用開始前の予約であるか否かを判定する。プロセッサー11は、対象予約が利用開始前の予約であるならば、ステップS44においてYesと判定してステップS45へと進む。
【0081】
ステップS45においてプロセッサー11は、現在日時が、対象予約についての利用を開始して良い日時であるか否かを判定する。なお、利用を開始して良い日時とは、対象予約の利用開始予定日時以降且つ利用終了予定日時以前である。あるいは、利用を開始して良い日時は、利用開始予定日時以降に代えて利用開始予定日時より一定時間前以降であっても良い。また、利用を開始して良い日時は、利用終了予定日時以前に代えて利用終了予定日時より一定時間前以前であっても良い。プロセッサー11は、現在日時が、対象予約についての利用を開始して良い時刻でないならば、ステップS45においてNoと判定してステップS46へと進む。
【0082】
ステップS46においてプロセッサー11は、利用を開始して良い日時でないことを示す第2のエラー通知を、通信インターフェース15を介して利用通知装置21に送信する。
送信された当該第2のエラー通知は、利用通知装置21の通信インターフェース215によって受信される。プロセッサー11は、ステップS46の処理の後、ステップS41へ戻る。
【0083】
一方、利用通知装置21のプロセッサー211は、フローチャートFL3のステップS33において第2のエラー通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー211は、第2のエラー通知が受信されたならば、ステップS33においてYesと判定してステップS34へと進む。そして、プロセッサー211は、ステップS34においてYesと判定して、ステップS35へと進む。この場合のステップS35においてプロセッサー211は、利用を介して良い日時でないことを報知する。
【0084】
対して、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、現在日時が、対象予約についての利用を開始して良い日時であるならば、フローチャートFL4のステップS45においてYesと判定してステップS47へと進む。
【0085】
ステップS47においてプロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1を更新して、対象予約の利用が開始されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1の対象予約についてのレコードの有効フラグフィールドの値を有効にする。
ここでの関連付けテーブルT1-1の更新については、
図9ではステップST15として示す。
【0086】
以上より、
図11のフローチャートFL4のステップS42でYes、ステップS44でYes、ステップS45でYesと判定されるような利用通知は、利用開始を示す通知情報の一例である。
したがって、プロセッサー11は、ステップS47の処理を行うことで、関連付けテーブルT1-1を、利用開始を示す通知情報が受信されたことに応じて、カーシェア利用者がモビリティを利用中であることが分かるようにするモビリティ管理処理部11aとして機能する。
【0087】
ステップS48においてプロセッサー11は、シェアモビリティ20の利用開始に係る処理をすることを指示する開始通知を、通信インターフェース15を介して利用通知装置21に通知する。
送信された当該開始通知は、利用通知装置21の通信インターフェース215によって受信される。当該開始通知は、
図9ではステップST16として示す。プロセッサー11は、
図11のフローチャートFL4のステップS48の処理の後、ステップS41へと戻る。
【0088】
一方、利用通知装置21のプロセッサー211は、フローチャートFL3のステップS33において開始通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー211は、開始通知が受信されたならば、ステップS33においてYesと判定してステップS34へと進む。そして、プロセッサー211は、受信されたデータが開始通知又は終了通知であるならば、ステップS34においてNoと判定してステップS36へと進む。
ステップS36においてプロセッサー211は、ステップS33において受信されたデータが開始通知であるか否かを判定する。プロセッサー211は、受信されたデータが開始通知であるならば、ステップS36においてYesと判定してステップS37へと進む。
【0089】
ステップS37においてプロセッサー211は、例えば、電子錠22に開錠を指示する開錠コマンドを送信することで、電子錠22を開錠する。当該開錠コマンドは、
図9ではステップST17として示す。プロセッサー211は、
図11のフローチャートFL3のステップS37の処理の後、ステップS31へと戻る。
電子錠22が開錠されることで、カーシェア利用者は、当該電子錠22が設置されたシェアモビリティ20を利用可能となる。なお、モビリティ管理装置10は、利用通知装置21を介さずに電子錠22を開錠しても良い。
【0090】
<動作説明―カーシェアサービス開始後の動作>
カーシェア利用者は、シェアモビリティ20に乗車して移動する。
そして、モビリティ識別装置40のセンサー範囲内をシェアモビリティ20が通過又は停車した場合、モビリティ識別装置40は、シェアモビリティ20から車載器識別子又は車両番号等を読み取る。
このとき、モビリティ管理システム1は、
図9のステップST18に示すサービス処理を行う。ステップST18のサービス処理の例を
図13に示す。
図13は、第1実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0091】
図14は、第1実施形態における、モビリティ識別装置40のセンサー範囲内をシェアモビリティ20が通過又は停車した場合の動作の一例を示すフローチャートである。
図16は、フローチャートFL5~フローチャートFL8を含む。
図14のフローチャートFL5は、モビリティ識別装置40のプロセッサー41が実行する、車載器識別子又は車両番号等の読み取りについての処理を示す。また、フローチャートFL6は、サービス提供支援装置60のプロセッサー61が実行する処理を示す。また、フローチャートFL7は、モビリティ管理装置10のプロセッサー11が実行する、利用者特定情報の取得及び送信についての処理を示す。また、フローチャートFL8は、サービス提供装置30のプロセッサー31が実行する、サービス処理に関する処理を示す。
【0092】
図14のフローチャートFL5のステップS61において、モビリティ識別装置40のプロセッサー41は、センサー44によってシェアモビリティ20から車載器識別子又は車両番号等が読み取られたと判定すると、ステップS61においてYesと判定してステップS62へと進む。モビリティ識別装置40による車載器識別子の読み取りを、
図13ではステップST31として示す。
【0093】
図14のフローチャートFL5のステップS62において、プロセッサー41は、読取通知を生成する。読取通知は、車載器識別子又は車両番号等を読み取ったことをサービス提供支援装置60に通知する。読取通知は、ステップS61で読み取られた車載器識別子又は車両番号等を含む。また、読取通知は、当該読取通知を送信するモビリティ識別装置40に付与された識別装置IDを含む。なお、識別装置IDは、モビリティ識別装置40ごとにユニークに付与された識別情報である。プロセッサー41は、読取通知を生成した後、通信インターフェース45を介して、当該読取通知をサービス提供支援装置60に送信する。
送信された当該読取通知は、サービス提供支援装置60の第2の通信インターフェース66によって受信される。当該読取通知は、
図13ではステップST32として示す。プロセッサー41は、
図14のフローチャートFL5のステップS62の処理の後、ステップS61へと戻る。
【0094】
一方、フローチャートFL6のステップS71において、サービス提供支援装置60のプロセッサー61は、第2の通信インターフェース66によって読取通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー61は、読取通知が受信されたならば、ステップS71においてYesと判定してステップS72へと進む。
【0095】
ステップS72において、プロセッサー61は、ステップS71で受信された読取通知に含まれる車載器識別子又は車両番号等を第1の通信インターフェース65を介して、モビリティ管理装置10に送信する。
送信された当該車載器識別子又は車両番号等は、モビリティ管理装置10の通信インターフェース15によって受信される。当該車載器識別子は、
図13ではステップST33として示す。
【0096】
一方、
図14のフローチャートFL7のステップS81において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、通信インターフェース15によって車載器識別子又は車両番号等が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー11は、車載識別子又は車両番号等が受信されたならば、ステップS81においてYesと判定してステップS82へと進む。
【0097】
ステップS82において、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1を参照して、ステップS81で受信された車載器識別子又は車両番号等を含むレコードのうち、利用中を示すレコードを特定する。そして、プロセッサー11は、当該レコードから、車載器識別子又は車両番号等に関連付けられた顧客情報に含まれる第1の利用者特定情報を取得する。なお、プロセッサー11は、該当するレコードと予約番号が同一であるレコード全部からも第1の利用者特定情報を取得する。当該第1の利用者特定情報の取得を、
図13ではステップST34として示す。
以上より、プロセッサー11は、
図14のフローチャートFL7のステップS82の処理を行うことで、第1の利用者特定情報を取得するモビリティ管理処理部11aとして機能する。なお、前述のように、車載器識別子又は車両番号等は、モビリティ特定情報の一例である。したがって、第1の利用者特定情報は、通信インターフェース15によって受信されたモビリティ特定情報と同一のモビリティ特定情報に関連付けテーブルT1によって関連付けられた利用者特定情報である。また、以上より、第1の利用者特定情報は、第1の利用者特定情報で特定されるカーシェア利用者がモビリティ特定情報で特定されるシェアモビリティ20を利用中であることを示す。
【0098】
図14のフローチャートFL7のステップS83において、プロセッサー11は、ステップS82で取得した第1の利用者特定情報を、通信インターフェース15を介してサービス提供支援装置60に送信する。
送信された当該第1の利用者特定情報は、サービス提供支援装置60の第1の通信インターフェース65によって受信される。当該第1の利用者特定情報は、
図13ではステップST35として示す。プロセッサー11は、
図14のフローチャートFL7のステップS83の処理の後、ステップS81へと戻る。
【0099】
一方、フローチャートFL6のステップS73において、サービス提供支援装置60のプロセッサー61は、第1の通信インターフェース65によって第1の利用者特定情報が受信されるのを待ち受ける。プロセッサー61は、第1の利用者特定情報が受信されたならば、ステップS73においてYesと判定してステップS74へと進む。
【0100】
ステップS74において、プロセッサー61は、ステップS71で受信された読取通知に含まれる識別装置IDで特定される識別装置の識別装置情報を取得する。識別装置情報は、例えば、モビリティ識別装置40が設置されている位置を示す位置情報を含む。識別装置情報は、例えば、支援通知の送信先を示す送信先情報を含む。当該送信先は、識別装置の設置場所の管理者などが使用するサービス提供装置30などである。例えば、当該設置場所がファストフード店のドライブスルーの入り口であるならば、当該管理者などは、当該ファストフード店の運営会社又は店舗などである。プロセッサー61は、例えば、モビリティ識別装置40についての情報を提供するサーバーなどから識別装置情報を取得する。なお、当該サーバーは、モビリティ管理装置10であっても良い。
以上より、プロセッサー61は、ステップS74の処理を行うことで、位置情報を取得するサービス提供支援処理部61aとして機能する。なお、当該位置情報は、前述から分かるように、モビリティからモビリティ特定情報が取得された位置を示す。
【0101】
ステップS75において、プロセッサー61は、支援通知を生成する。支援通知は、例えば、ステップS71で受信された読取通知に含まれる識別装置ID、ステップS73で受信された第1の利用者特定情報、及びステップS74で取得した識別装置情報を含む。プロセッサー61は、支援通知を生成した後、当該支援通知を、第2の通信インターフェース66を介して、当該サービス提供装置30に送信する。
送信された当該支援通知は、当該サービス提供装置30の第2の通信インターフェース36によって受信される。当該支援通知は、
図13ではステップST36として示す。プロセッサー61は、ステップS75の処理の後、ステップS71へと戻る。
【0102】
一方、フローチャートFL8のステップS91において、サービス提供装置30のプロセッサー31は、第2の通信インターフェース36によって支援通知が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31は、支援通知が受信されたならば、ステップS91においてYesと判定してステップS92へと進む。
【0103】
ステップS92において、プロセッサー31は、支援通知に含まれる情報に基づき各種処理を行う。これにより、モビリティ利用者は、提供サービスの提供を受けることが出来る。当該提供サービスの例としては、ファストフードのような店舗におけるドライブスルーのサービス、又は予約した宿泊施設でのサービスなどの種々のサービスが考えられるが、具体的には第8実施形態以後にそれぞれ詳細に説明する。
プロセッサー31は、ステップS92の処理の後、ステップS91へと戻る。
【0104】
<カ―シェア利用終了処理>
カーシェア利用者がシェアモビリティ20の利用を終了する処理について説明する。シェアモビリティ20の利用を終える場合のモビリティ管理システム1の処理を、
図9ではステップST19として示している。なお、ステップST19は、
図15のシーケンス図を参照している。
図15は、第1実施形態に係る利用終了処理における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
カーシェア利用者は、シェアモビリティ20の利用を終える場合、シェアモビリティ20を、シェアモビリティ20の利用を開始した場所に戻す。そして、カーシェア利用者は、シェアモビリティ20が備えるカードリーダー214にICカード又はICチップを搭載した電子機器などを読み込ませる。これに応じて、利用通知装置21は、利用通知をモビリティ管理装置10に送信する。なお、ここで利用通知装置21が利用者端末装置50から利用者IDを読み取ることを
図15ではステップST41として示す。また、ここで利用通知装置21が送信する利用通知は、
図15ではステップST42として示す。
【0105】
ここで利用通知を受信したモビリティ管理装置10のプロセッサー11は、前述した説明から分かるように
図11のフローチャートFL4のステップS44へと進む。そして、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、対象予約が利用開始前の予約でないならば、ステップS44においてNoと判定して
図12のフローチャートFL4のステップS49へと進む。
【0106】
ステップS49において、プロセッサー11は、対象予約が既に利用を開始されて利用中であるか否かを判定する。プロセッサー11は、対象予約が利用中でないならば、ステップS49においてNoと判定してステップS50へと進む。
【0107】
ステップS50において、プロセッサー11は、既に利用が終了していることを示す第3のエラー通知を、通信インターフェース15を介して、利用通知装置21に送信する。
送信された当該第3のエラー通知は、利用通知装置21の通信インターフェース215によって受信される。プロセッサー11は、ステップS50の処理の後、
図11のフローチャートFL4のステップS41へ戻る。
【0108】
一方、利用通知装置21のプロセッサー211は、受信されたエラー通知が第3のエラー通知である場合、ステップS35において既に利用が終了していることを報知する。プロセッサー211は、ステップS35の処理の後、ステップS31へと戻る。
【0109】
一方、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、対象予約が利用中であるならば、
図12のフローチャートFL4のステップS49においてYesと判定してステップS51へと進む。
ステップS51において、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1を更新して、対象予約の利用が終了されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1の対象予約についてのレコードの有効フラグフィールドの値を無効にする。
ここでの関連付けテーブルT1-1の更新については、
図11ではステップST43として示す。
【0110】
図12のフローチャートFL4のステップS52において、プロセッサー11は、シェアモビリティ20の利用終了に係る処理をすることを示す終了通知を、通信インターフェース15を介して、利用通知装置21に送信する。
送信された当該終了通知は、利用通知装置21の通信インターフェース215によって受信される。終了通知は、
図15ではステップST44として示す。プロセッサー11は、
図12のフローチャートFL4のステップS52の処理の後、
図11のフローチャートFL4のステップS41へ戻る。
【0111】
一方、利用通知装置21のプロセッサー211は、受信されたデータが終了通知であるならば、フローチャートFL3のステップS36においてNoと判定してステップS38へと進む。
ステップS38において、プロセッサー211は、例えば、電子錠22に錠のロックを指示するロックコマンドを送信することで、電子錠22をロックする。当該ロックコマンドは、
図15ではステップST45として示す。プロセッサー211は、
図11のフローチャートFL3のステップS38の処理の後、ステップS31へと戻る。
電子錠22がロックされている間、カーシェア利用者は、シェアモビリティ20の車内に入ることができないため、シェアモビリティ20を利用することができない。なお、モビリティ管理装置10は、利用通知装置21を介さずに電子錠22をロックしても良い。
【0112】
第1実施形態のモビリティ管理システム1は、関連付けテーブルT1を用いて、車載器識別子又は車両番号等と第1の利用者特定情報とを関連付ける。また、関連付けテーブルT1は、当該第1の利用者特定情報で特定される利用者が、当該車載器識別子又は車両番号等を利用中であることが分かるようになっている。このため、モビリティ管理システム1を用いることで、特定のシェアモビリティ20を利用中の利用者に対するサービスなどを行うことができるようになる。
【0113】
また、第1実施形態のモビリティ管理システム1は、車載器識別子又は車両番号等から第1の利用者特定情報を特定する。これにより、モビリティ管理システム1は、特定した当該第1の利用者特定情報を用いたサービスの提供が可能である。
【0114】
第1実施形態のモビリティ管理システム1は、シェアモビリティ20から車載器識別子又は車両番号等を読み取った識別装置の位置を取得する。これにより、モビリティ管理システム1は、シェアモビリティ20の位置に応じて異なる処理をすることができる。例えば、サービス提供支援装置60は、シェアモビリティ20の位置に応じて異なる店のサービス提供装置30に支援通知を送信する。
【0115】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、関連付けテーブルT1として関連付けテーブルT1-2を用いる実施形態である。
第2実施形態のモビリティ管理システム1のハードウェア構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
ただし、第2実施形態では、利用DB141は、関連付けテーブルT1として関連付けテーブルT1-2を含む。
【0116】
関連付けテーブルT1-2は、シェアモビリティ20とカーシェア利用者とを関連付ける。また、関連付けテーブルT1-2は、シェアモビリティ20が利用中である場合にそのことを示す。なお、関連付けテーブルT1-2は、関連付け部の一例である。
【0117】
図16は、関連付けテーブルT1-2の一例を示す図である。関連付けテーブルT1-2は、車載器識別子及び車両番号等に、予約番号、顧客情報、利用開始時刻及び利用終了時刻を関連付けたテーブルである。すなわち、関連付けテーブルT1-2は、
図3の関連付けテーブルT1-1と比べると、有効フラグが無い代わりに利用開始時刻及び利用終了時刻を含む。利用開始時刻は、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用を開始した時刻を示す。利用終了時刻は、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用を終了した時刻を示す。
図16の関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻及び利用終了時刻が空、Null又は0などの予め定められた特定の値である場合、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用をまだ開始していないことを示す。また、関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻に時刻情報が入力され、且つ利用終了時刻が空、Null又は0などの予め定められた特定の値である場合、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用中であることを示す。そして、関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻及び利用終了時刻の両方に時刻情報が入力されている場合、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20の利用を終了していることを示す。
【0118】
関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻に時刻情報が入力され、且つ利用終了時刻が空、Null又は0などの予め定められた特定の値である場合にシェアモビリティ20が利用中であることを示す。したがって、関連付けテーブルT1-2は、関連付けテーブルT1-1と同様に、利用中でないシェアモビリティ20についてのレコードを記憶することができる。さらに、関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻及び利用終了時刻が空、Null又は0などの予め定められた特定の値である場合、シェアモビリティ20が利用開始前であることを示す。そして、関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻及び利用終了時刻の両方に時刻情報が入力されている場合、シェアモビリティ20が利用を終了していることを示す。このように、関連付けテーブルT1-2は、利用中でないシェアモビリティ20について、利用開始前なのか利用終了後なのかを記憶することができる。加えて、関連付けテーブルT1-2は、利用開始時刻及び利用終了時刻も記憶することができる。
【0119】
なお、関連付けテーブルT1-2は、車載器識別子及び車両番号等が同一であるレコードが複数あっても良い。また、関連付けテーブルT1-2は、顧客情報が同一であるレコードが複数あっても良い。
【0120】
<動作説明:第2実施形態>
以下、第2実施形態に係るモビリティ管理システム1の動作を説明する。なお、第2実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様に
図9~
図15に示す処理を行う。
【0121】
但し、
図10のステップS23において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、ステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等とステップS21において受信されたカーシェア予約要求に含まれる利用者情報等とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、利用DB141に含まれる関連付けテーブルT1-2を用いて車載器識別子及び車両番号等と利用者情報等とを関連付ける。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-2に新規にレコードを追加して、当該レコードの車載器識別子フィールド及び車両番号等フィールドに、ステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等を書き込む。さらに、プロセッサー11は、当該レコードの顧客情報フィールドにステップS21で受信されたカーシェア予約要求に含まれる利用者情報を書き込む。なお、プロセッサー11は、カーシェア予約要求に利用者IDが含まれる場合、利用DB141を参照して、当該利用者IDに関連付けられた利用者情報を取得する。そして、プロセッサー11は、取得した利用者情報を顧客情報フィールドに書き込む。また、プロセッサー11は、当該レコードの利用開始時刻フィールド及び利用終了時刻フィールドの値を、空、Null又は0などの予め定められた特定の値にする。なお、カーシェア予約要求に複数人分の利用者情報等が含まれる場合には、プロセッサー11は、人数分の複数のレコードを同様に関連付けテーブルT1-2に新規に追加する。
【0122】
また、
図11のステップS47において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、関連付けテーブルT1-1を更新して、対象予約の利用が開始されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-2の対象予約についてのレコードの利用開始時刻フィールドに現在日時を書き込む。ここでの関連付けテーブルT1-2の更新については、
図9ではステップST15として示す。
【0123】
したがって、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、ステップS47の処理を行うことで、関連付けテーブルT1-2を、利用開始を示す通知情報が受信されたことに応じて、カーシェア利用者がモビリティを利用中であることが分かるようにするモビリティ管理処理部11aとして機能する。
【0124】
また、
図12のステップS51において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、関連付けテーブルT1-2を更新して、対象予約の利用が終了されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-2の対象予約についてのレコードの利用終了時刻フィールドに現在日時を書き込む。
ここでの関連付けテーブルT1-2の更新については、
図15ではステップST43として示す。
【0125】
第2実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0126】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、関連付けテーブルT1として関連付けテーブルT1-3を用いる実施形態である。
第3実施形態のモビリティ管理システム1のハードウェア構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。ただし、第3実施形態では、利用DB141は、関連付けテーブルT1として関連付けテーブルT1-3を含む。
【0127】
関連付けテーブルT1-3は、シェアモビリティ20とカーシェア利用者とを関連付ける。また、関連付けテーブルT1-3は、シェアモビリティ20が利用中である場合にそのことを示す。なお、関連付けテーブルT1-3は、関連付け部の一例である。
【0128】
図17は、関連付けテーブルT1-3を示す図である。関連付けテーブルT1-3は、車載器識別子及び車両番号等に、予約番号及び顧客情報を関連付けたテーブルである。すなわち、関連付けテーブルT1-3は、
図16の関連付けテーブルT1-2と比べると、有効フラグが無い。また、
図17の関連付けテーブルT1-3は、
図3の関連付けテーブルT1-1と比べると、利用開始時刻及び利用終了時刻が無い。
図17の関連付けテーブルT1-3は、関連付けテーブルT1-3に含まれるレコードそれぞれについて、顧客情報で特定されるカーシェア利用者が車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20を利用中であることを示す。
【0129】
なお、関連付けテーブルT1-3は、車載器識別子及び車両番号等が同一であるレコードが複数あっても良い。また、関連付けテーブルT1-3は、顧客情報が同一であるレコードが複数あっても良い。
【0130】
<動作説明:第3実施形態>
以下、第3実施形態に係るモビリティ管理システム1の動作を説明する。なお、第3実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様に
図9~
図15に示す処理を行う。
【0131】
図10のステップS23において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、ステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等とステップS21において受信されたカーシェア予約要求に含まれる利用者情報等とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、関連付けテーブルT1-3とは別のテーブルなどを用いてステップS22で取得した車載器識別子及び車両番号等とステップS21において受信されたカーシェア予約要求に含まれる情報とを関連付けて記憶する。
【0132】
図11のステップS47において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、関連付けテーブルT1-3を更新して、対象予約の利用が開始されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-3に、対象予約に対応するレコードを新規に追加する。
ここでの関連付けテーブルT1-3の更新については、
図9ではステップST15として示す。
【0133】
したがって、プロセッサー11は、ステップS47の処理を行うことで、関連付けテーブルT1-3を、利用開始を示す通知情報が受信されたことに応じて、カーシェア利用者がモビリティを利用中であることが分かるようにするモビリティ管理処理部11aとして機能する。
【0134】
また、
図12のステップS51において、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、関連付けテーブルT1-3を更新して、対象予約の利用が終了されたことが分かるようにする。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT1-3に、対象予約に対応するレコードを削除する。なお、ここで削除されるレコードは、ステップS47で追加されたものである。
ここでの関連付けテーブルT1-3の更新については、
図11ではステップST43として示す。
【0135】
第3実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0136】
〔第4実施形態〕
第4実施形態は、モビリティ識別装置40でデータを暗号化することでセキュリティ性を向上させたモビリティ管理システムについての実施形態である。
【0137】
<システム構成>
図18は、第4実施形態に係るモビリティ管理システム1bの構成の一例を示すブロック図である。
モビリティ管理システム1bは、第1実施形態のモビリティ管理システム1に加えてセキュリティ装置70を含む。
セキュリティ装置70は、ネットワークNWに接続されている。
【0138】
図19は、セキュリティ装置70の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
セキュリティ装置70は、暗号化されたデータを復号する装置である。セキュリティ装置70は、一例として、プロセッサー71、ROM72、RAM73、補助記憶デバイス74、第1通信インターフェース75及び第2通信インターフェース76を含む。そして、バス77などが、これら各部を接続する。
【0139】
プロセッサー71は、ROM72又は補助記憶デバイス74などに記憶されたソフトウェアなどのプログラムに基づいて、セキュリティ装置70の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー71は、当該プログラムを実行することで、セキュリティ処理部71aなどとして機能する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー71の回路内に組み込まれていても良い。
【0140】
ROM72は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM72は、ファームウェア、及びプロセッサー71が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0141】
RAM73は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM73は、プロセッサー71が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0142】
補助記憶デバイス74は、プロセッサー71を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス74は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス74は、プロセッサー71が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー71での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
また、補助記憶デバイス74は、暗号化されたデータの復号に必要な鍵などの復号用データを記憶する復号DBを記憶する。復号DBの詳細については後述する。
【0143】
第1通信インターフェース75は、セキュリティ装置70がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースである。
【0144】
第2通信インターフェース76は、セキュリティ装置70が他の装置などと通信するためのインターフェースである。
【0145】
バス77は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、セキュリティ装置70の各部で授受される信号を伝送する。
【0146】
<動作説明:第4実施形態>
以下、第4実施形態に係るモビリティ管理システム1bの動作を説明する。第4実施形態のモビリティ管理システム1bは、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図13に示すサービス処理に代えて、
図20に示すサービス処理を行う実施の形態である。すなわち、第4実施形態のモビリティ管理システム1bは、第1実施形態のモビリティ管理システム1のセキュリティを向上させたものである。なお、モビリティ管理システム1bは、第1実施形態と同様に
図9~
図12及び
図15に示す処理を行う。
【0147】
図20は、第4実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0148】
第4実施形態のモビリティ管理システム1bは、第1実施形態の
図16の処理に代えて
図21に示す処理を行う。
図21は、第4実施形態における、モビリティ識別装置40のセンサー範囲内をシェアモビリティ20が通過又は停車した場合の動作の一例を示すフローチャートである。
図21は、フローチャートFL7、フローチャートFL8、及びフローチャートFL21~フローチャートFL23を含む。なお、
図21では、フローチャートFL8を省略して示している。
ここで、
図21のフローチャートFL21は、モビリティ識別装置40のプロセッサー41が、第1実施形態の
図14のフローチャートFL5に代えて実行する処理を示す。また、
図21のフローチャートFL22は、サービス提供支援装置60のプロセッサー61が、第1実施形態の
図14のフローチャートFL6に代えて実行する処理を示す。また、
図21のフローチャートFL23は、セキュリティ装置70のプロセッサー71が実行する、暗号の復号に関する処理を示す。また、モビリティ管理装置10及びサービス提供装置30は、第1実施形態と同様にフローチャートFL7及びフローチャートFL8に示す処理を実行する。
【0149】
第4実施形態では、モビリティ識別装置40のプロセッサー41は、
図21のフローチャートFL21のステップS61の処理の後、ステップS211へと進む。
ステップS211において、プロセッサー41は、ステップS61で読み取られた車載器識別子又は車両番号等を暗号化する。そして、プロセッサー41は、ステップS211の処理の後、ステップS62へと進む。したがって、第4実施形態では、ステップS62で送信される読取通知に含まれる車載器識別子又は車両番号等は、暗号化されている。
【0150】
第4実施形態では、サービス提供支援装置60のプロセッサー61は、フローチャートFL22のステップS71の処理の後、ステップS221へと進む。
ステップS221において、プロセッサー61は、暗号通知を生成する。暗号通知は、ステップS71で受信された読取通知に含まれる、暗号化された車載器識別子又は車両番号等を含む。また、暗号通知は、当該読取通知に含まれる識別装置IDを含む。プロセッサー61は、暗号通知を生成した後、第1の通信インターフェース65を介して、当該暗号通知をセキュリティ装置70に送信する。送信された当該暗号通知は、セキュリティ装置70の第1通信インターフェース75によって受信される。当該暗号通知は、
図20ではステップST201として示す。プロセッサー61は、
図21のフローチャートFL22のステップS221の処理の後、ステップS73へと進む。
【0151】
一方、フローチャートFL23のステップS231において、セキュリティ装置70のプロセッサー71は、第1通信インターフェース75によって暗号通知が受信されたならば、ステップS231においてYesと判定してステップS232へと進む。
【0152】
ステップS232において、プロセッサー71は、ステップS231で受信された暗号通知に含まれる、暗号化された車載器識別子又は車両番号等を、補助記憶デバイス74に記憶された復号用データを用いて復号する。なお、プロセッサー71は、復号用データを復号DBから取得する。復号DBは、識別装置IDと関連付けて、当該識別装置IDで特定される識別装置で暗号化されたデータを復号するための復号データを記憶している。すなわち、プロセッサー71は、復号DBを参照して、暗号通知に含まれる識別装置IDに関連付けられた復号用データを取得する。
以上より、プロセッサー71は、ステップS232の処理を行うことで、サービス提供支援装置60からモビリティ管理装置10に送信される、暗号化されたモビリティ特定情報を復号するセキュリティ処理部71aとして機能する。
【0153】
ステップS233において、プロセッサー71は、復号した車載器識別子又は車両番号等を、第2通信インターフェース76を介してモビリティ管理装置10に送信する。送信された当該車載器識別子又は車両番号等は、モビリティ管理装置10の通信インターフェース15によって受信される。当該車載器識別子又は車両番号等は、
図20では、ステップST202として示す。プロセッサー71は、
図21のフローチャートFL23のステップS233の処理の後、ステップS231へと戻る。
モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、ここで送信された車載器識別子又は車両番号等が通信インターフェース15によって受信されたことに応じて、フローチャートFL7のステップS81においてYesと判定する。
【0154】
第4実施形態のモビリティ管理システム1bは、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0155】
また、第4実施形態のモビリティ管理システム1bは、車載器識別子又は車両番号等を暗号化する。これによりモビリティ管理システム1bのセキュリティ性が向上する。また、セキュリティ装置70は、復号した車載器識別子又は車両番号等を、ネットワークNWを介さずに、あるいはプライベートネットワークを介して送信する。これによりモビリティ管理システム1bのセキュリティ性が向上する。
【0156】
[第4実施形態の変形例]
上記の第4実施形態は以下のような変形も可能である。
第4実施形態のモビリティ管理システムは、サービス提供支援装置60及びセキュリティ装置70を別体で構成されていたが、サービス提供支援装置60及びセキュリティ装置70を一体化した装置としても良い。
【0157】
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、複数の事業者がモビリティを管理する場合のモビリティ管理システムについての実施形態である。
【0158】
<システム構成>
図22は、第5実施形態に係るモビリティ管理システム1cの構成の一例を示すブロック図である。
モビリティ管理システム1cは、第1実施形態のモビリティ管理システム1のモビリティ管理装置10に代えて上位管理装置110及び下位管理装置120を含む。
図22には、下位管理装置120を1台のみ示している。しかしながら、典型的には、下位管理装置120は、複数存在する。
上位管理装置110及び下位管理装置120は、ネットワークNWに接続する。
【0159】
図23は、上位管理装置110の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
上位管理装置110は、複数の下位管理装置120を統括するサーバー装置である。上位管理装置110は、一例として、プロセッサー111、ROM112、RAM113、補助記憶デバイス114、第1通信インターフェース115及び第2通信インターフェース116を含む。そして、バス117などが、これら各部を接続する。なお、上位管理装置110は、モビリティ管理装置の一例である。
【0160】
プロセッサー111は、ROM112又は補助記憶デバイス114などに記憶されたソフトウェアなどのプログラムに基づいて、上位管理装置110の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー111の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー111は、モビリティ管理処理部の一例である。
【0161】
ROM112は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM112は、ファームウェア、及びプロセッサー111が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0162】
RAM113は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM113は、プロセッサー111が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0163】
補助記憶デバイス114は、プロセッサー111を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス114は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス114は、プロセッサー111が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー111での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
また、補助記憶デバイス114は、利用DB141を記憶する。ただし、第5実施形態の利用DB141は、第4実施形態の関連付けテーブルT1に代えて関連付けテーブルT2を含む。関連付けテーブルT2については後で詳細に説明する。
【0164】
第1通信インターフェース115は、上位管理装置110がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースである。
【0165】
第2通信インターフェース116は、上位管理装置110が他の装置などと通信するためのインターフェースである。
なお、第1通信インターフェース115と第2通信インターフェース116は、共通のインターフェースであっても良い。
【0166】
バス117は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、上位管理装置110の各部で授受される信号を伝送する。
【0167】
<関連付けテーブルT2の説明>
関連付けテーブルT2は、関連付けテーブルT1と同様に、モビリティ特定情報と利用者特定情報とを関連付ける。
関連付けテーブルT2の例として関連付けテーブルT2-1~関連付けテーブルT2-3について
図24~
図32を用いて説明する。なお、関連付けテーブルT2-1は、関連付け部の一例である。
【0168】
図24は、関連付けテーブルT2の第1の例である関連付けテーブルT2-1の一例を示す図である。関連付けテーブルT2-1は、車載器識別子及び車両番号等に、事業者ID、予約番号、顧客情報及び有効フラグを関連付けたテーブルである。
このように、関連付けテーブルT2-1は、関連付けテーブルT1-1に加えて事業者IDを含む。事業者IDは、関連付けテーブルT2に含まれる各レコードがどの事業者についてのものであるかを示す。したがって、事業者IDは、シェアモビリティ20の所属を示す識別情報の一例である。
【0169】
図25は、下位管理装置120の要部回路構成の一例を示すブロック図である。
下位管理装置120は、例えば、カーシェアサービスの提供事業者ごとに設置されるサーバー装置である。下位管理装置120は、当該提供事業者によるシェアモビリティ20の管理などのために用いられる。なお、当該提供事業者ごとに事業者IDが付与される。事業者IDは、提供事業者ごとにユニークに付与される識別情報である。下位管理装置120は、一例として、プロセッサー121、ROM122、RAM123、補助記憶デバイス124、第1通信インターフェース125及び第2通信インターフェース126を含む。そして、バス127などが、これら各部を接続する。
【0170】
プロセッサー121は、ROM122又は補助記憶デバイス124などに記憶されたソフトウェアなどのプログラムに基づいて、下位管理装置120の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー121の回路内に組み込まれていても良い。
【0171】
ROM122は、データの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM122は、ファームウェア、及びプロセッサー121が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0172】
RAM123は、データの読み書きに用いられる揮発性メモリである。RAM123は、プロセッサー121が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。
【0173】
補助記憶デバイス124は、プロセッサー121を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス124は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。また、補助記憶デバイス124は、プロセッサー121が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー121での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。また、補助記憶デバイス124は、下位管理装置120を使用している提供事業者の事業者IDを記憶する。
また、補助記憶デバイス124は、下位DB1241を記憶する。下位DB1241は、下位管理装置120を使用している提供事業者が提供するカーシェアサービスについての情報を記憶する。例えば、下位DB1241は、当該提供事業者が管理するシェアモビリティ20についての情報などを記憶する。
【0174】
第1通信インターフェース125は、下位管理装置120がネットワークNWを介して通信するためのインターフェースである。
【0175】
第2通信インターフェース126は、下位管理装置120が他の装置と通信するためのインターフェースである。
なお、第1通信インターフェース125と第2通信インターフェース126は、共通のインターフェースであっても良い。
【0176】
バス127は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、下位管理装置120の各部で授受される信号を伝送する。
【0177】
<動作説明:第5実施形態>
以下、第5実施形態に係るモビリティ管理システム1cの動作を説明する。なお、モビリティ管理システム1cは、第1実施形態と同様に
図13及び
図16に示す処理を行う。
【0178】
第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図9のシーケンス図に示す処理に代えて、
図26のシーケンス図に示す処理を行う。
図26は、第5実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0179】
また、第5実施形態では、第1実施形態とは異なり、利用通知装置21、電子錠22及び利用者端末装置50は、モビリティ管理装置10に代えて下位管理装置120と通信する。また、第5実施形態では、第1実施形態とは異なり、サービス提供支援装置60は、モビリティ管理装置10に代えて上位管理装置110と通信する。
さらに、第5実施形態では、
図14のフローチャートFL7に示す処理を、モビリティ管理装置10のプロセッサー11に代えて上位管理装置110のプロセッサー111が行う。
【0180】
第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図10に示す処理に代えて
図27に示す処理を行う。
図27は、第5実施形態に係るシェアモビリティの予約処理の一例を示すフローチャートである。
図27は、フローチャートFL1、フローチャートFL31及びフローチャートFL32を含む。
図27のフローチャートFL31は、下位管理装置120のプロセッサー121が実行する、シェアモビリティの予約についての処理である。また、フローチャートFL32は、上位管理装置110のプロセッサー111が実行する、シェアモビリティの予約についての処理である。また、利用者端末装置50のプロセッサー51は、第1実施形態と同様にフローチャートFL1に示す処理を実行する。
【0181】
図27のフローチャートFL31のステップS311において、下位管理装置120のプロセッサー121は、第1通信インターフェース115によってカーシェア予約要求が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー121は、予約要求が受信されたならば、ステップS311においてYesと判定してステップS312へと進む。
【0182】
ステップS312において、プロセッサー121は、下位DB1241を参照して、カーシェア予約要求に含まれる条件情報に合致するシェアモビリティ20を特定する。そして、プロセッサー11は、当該シェアモビリティ20の車載器識別子及び車両番号等を取得する。
【0183】
ステップS313において、プロセッサー121は、下位DB1241を更新して、予約内容を記憶する。例えば、プロセッサー121は、テーブルなどを用いて、ステップS312で取得した車載器識別子及び車両番号等に、カーシェア予約要求に含まれる利用者情報、利用開始予定日時、利用終了予定日時及び乗車位置などの各種情報を関連付けて記憶する。これにより、当該車載器識別子及び車両番号等で特定されるシェアモビリティ20が、利用者情報によって特定される利用者によって、利用開始予定日時から利用終了予定日時まで利用されるという予約内容が下位DB1241に記憶される。
【0184】
ステップS314において、プロセッサー121は、第1通信インターフェース125を介して、カーシェア予約通知を、カーシェア予約要求の送信元である利用者端末装置50に送信する。送信された当該カーシェア予約通知は、利用者端末装置50の通信インターフェース55によって受信される。
【0185】
ステップS315において、プロセッサー121は、下位要求を生成する。下位要求は、補助記憶デバイス124に記憶された事業者ID、ステップS311で受信されたカーシェア予約要求、並びにステップS312で取得した車載器識別子及び車両番号等を含む。プロセッサー121は、下位要求を生成した後、第2通信インターフェース126を介して、当該下位要求を上位管理装置110に送信する。送信された当該下位要求は、上位管理装置110の第2通信インターフェース116によって受信される。当該下位要求は、
図26ではステップST301として示す。プロセッサー121は、
図27のフローチャートFL31のステップS315の処理の後、ステップS311へと戻る。
【0186】
一方、上位管理装置110のプロセッサー111は、フローチャートFL32のステップS321において、第2通信インターフェース116によって下位要求が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー111は、下位要求が受信されたならば、ステップS321においてYesと判定してステップS322へと進む。
【0187】
ステップS322において、プロセッサー111は、ステップS321で受信された下位要求に含まれる車載器識別子及び車両番号等に、当該下位要求に含まれる事業者IDと当該下位要求に含まれる利用者情報とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、利用DB141に含まれる関連付けテーブルT2-1を用いて車載器識別子及び車両番号等と利用者情報とを関連付ける。すなわち、プロセッサー111は、関連付けテーブルT2-1に新規にレコードを追加して、当該レコードの事業者IDに、ステップS321で受信された下位要求に含まれる事業者IDを書き込む。プロセッサー11は、他のフィールドについては、第1実施形態及び第4実施形態と同様にする。
プロセッサー111は、ステップS322の処理の後、ステップS321へと戻る。
【0188】
また、第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図11及び
図12に示す処理に代えて
図28及び
図29に示す処理を行う。
図28及び
図29は、第5実施形態に係る利用通知に係る処理の一例に関するフローチャートである。
図28及び
図29は、フローチャートFL3、フローチャートFL33及びフローチャートFL34を含む。
図28及び
図29のフローチャートFL33は、下位管理装置120のプロセッサー121が実行する、カーシェアの利用開始及び終了についての処理である。また、フローチャートFL34は、上位管理装置110のプロセッサー111が実行する処理である。また、利用通知装置21のプロセッサー211は、第1実施形態と同様にフローチャートFL3に示す処理を実行する。
【0189】
第5実施形態では、下位管理装置120のプロセッサー121は、
図28のフローチャートFL33のステップS41の処理の後、ステップS331へと進む。
ステップS331において、プロセッサー121は、第1実施形態のステップS42とは異なり、利用DB141に代えて下位DB1241を参照して、シェアモビリティ20の利用の予約がされているか否かを判定する。プロセッサー121は、ステップS331においてNoと判定したならば、ステップS43へと進む。プロセッサー121は、ステップS331においてYesと判定したならば、ステップS44へと進む。
【0190】
また、第5実施形態では、プロセッサー121は、ステップS45においてYesと判定したならば、ステップS332へと進む。
ステップS332において、プロセッサー121は、下位DB1241を更新して、対象予約について、利用が開始されたことが分かるようにする。
【0191】
ステップS333において、プロセッサー121は、第2の開始通知を生成する。第2の開始通知は、例えば、ステップS31で受信された利用通知に含まれる情報及び事業者IDを含む。第2の開始通知は、シェアモビリティ20の利用が開始されたことを上位管理装置110に通知する。プロセッサー121は、第2の開始通知を生成した後、当該第2の開始通知を、第2通信インターフェース126を介して、上位管理装置110に送信する。
送信された当該第2の開始通知は、上位管理装置110の第2通信インターフェース116によって受信される。当該第2の開始通知は、
図26ではステップST301として示す。プロセッサー121は、
図28のフローチャートFL33のステップS333の処理の後、ステップS48へと進む。
【0192】
また、第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、シェアモビリティ20の利用を終える場合の処理として、
図15のシーケンス図に示す処理に代えて
図30のシーケンス図に示す処理を行う。
図30は、第5実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
第5実施形態では、プロセッサー121は、
図29のフローチャートFL33のステップS49においてYesと判定したならば、ステップS334へと進む。
ステップS334において、プロセッサー121は、下位DB1241を更新して、対象予約について、利用が終了されたことが分かるようにする。
【0193】
ステップS335において、プロセッサー121は、シェアモビリティ20の利用が終了されたことを示す第2の終了通知を生成する。第2の終了通知は、例えば、ステップS31で受信された利用通知に含まれる情報及び事業者IDを含む。プロセッサー121は、第2の終了通知を生成した後、当該第2の終了通知を、第2通信インターフェース126を介して、上位管理装置110に送信する。
送信された当該第2の終了通知は、上位管理装置110の第2通信インターフェース116によって受信される。当該第2の終了通知は、
図30ではステップST303として示す。プロセッサー121は、
図29のフローチャートFL33のステップS335の処理の後、ステップS52へと進む。
【0194】
一方、フローチャートFL34のステップS341において、上位管理装置110のプロセッサー111は、第2通信インターフェース116によって第2の開始通知が受信されたか否かを判定する。プロセッサー111は、第2の開始通知が受信されないならば、ステップS341においてNoと判定してステップS342へと進む。
【0195】
ステップS342において、プロセッサー111は、第2通信インターフェース116によって第2の終了通知が受信されたか否かを判定する。プロセッサー111は、第2の終了通知が受信されないならば、ステップS342においてNoと判定してステップS341へと戻る。
かくして、プロセッサー111は、第2の開始通知又は第2の終了通知が受信されるまでステップS341及びステップS342を繰り返す。
【0196】
プロセッサー111は、ステップS341及びステップS342の待受状態にあるときに第2の開始通知が受信されたならば、ステップS341においてYesと判定してステップS343へと進む。
【0197】
ステップS343において、プロセッサー111は、ステップS47とは異なり、関連付けテーブルT1に代えて関連付けテーブルT2を更新して、対象予約の利用が開始されたことが分かるようにする。プロセッサー111は、ステップS343の処理の後、ステップS341へと戻る。
【0198】
プロセッサー111は、ステップS341及びステップS342の待受状態にあるときに第2の終了通知が受信されたならば、ステップS342においてYesと判定してステップS344へと進む。
【0199】
ステップS344において、プロセッサー111は、ステップS51とは異なり、関連付けテーブルT1に代えて関連付けテーブルT2を更新して、対象予約の利用が終了されたことが分かるようにする。プロセッサー111は、ステップS344の処理の後、ステップS341へと戻る。
【0200】
第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、第5実施形態のモビリティ管理システム1cは、関連付けテーブルT2において、車載器識別子又は車両番号等に事業者IDを関連付ける。これにより、複数のカーシェアサービスの提供事業者が共同でモビリティ管理システム1cを利用可能である。
【0201】
また、第5実施形態のモビリティ管理システム1cによれば、上位管理装置110は、複数の事業者のシェアモビリティ20の利用状況を記憶する。したがって、サービス提供支援装置は、上位管理装置110に問い合わせるだけで各事業者のシェアモビリティ20の利用状況が分かる。すなわち、サービス提供支援装置は、車載器識別子又は車両番号等を上位管理装置110に送信すれば、当該車載器識別子又は車両番号等で特定されるシェアモビリティ20を利用している利用者についての利用者特定情報を取得することができる。
【0202】
[第5実施形態の変形例]
上記の第5実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の第5実施形態では、上位管理装置110のプロセッサー111は、下位管理装置120から送信される下位要求を受信することで、当該下位要求に含まれる車載器識別子及び車両番号等を取得した。しかしながら、プロセッサー111は、利用DB141から車載器識別子及び車両番号等を取得しても良い。例えば、上位管理装置110のプロセッサー111は、利用DB141を参照して、カーシェア予約要求に含まれる条件情報に合致するシェアモビリティ20を、
図27のフローチャートFL32のステップS321で受信された下位要求に含まれる事業者IDに関連付けられたシェアモビリティ20の中から特定する。そして、プロセッサー11は、当該シェアモビリティ20の車載器識別子及び車両番号等を取得する。なお、この場合、利用DB141は、各シェアモビリティ20を、当該シェアモビリティ20を管理する事業者などの事業者IDと関連付けて記憶している。
【0203】
〔第6実施形態〕
第6実施形態は、関連付けテーブルT2として関連付けテーブルT2-2を用いる実施形態である。
第6実施形態のモビリティ管理システム1cのハードウェア構成は、第5実施形態と同様であるので説明を省略する。
ただし、第6実施形態では、利用DB141は、関連付けテーブルT2として関連付けテーブルT2-2を含む。なお、関連付けテーブルT2-2は、関連付け部の一例である。
【0204】
図31は、関連付けテーブルT2-2の一例を示す図である。
関連付けテーブルT2-2は、車載器識別子及び車両番号等に、事業者ID、顧客情報、利用開始時刻及び利用終了時刻を関連付けたテーブルである。
このように、関連付けテーブルT2-2は、関連付けテーブルT1-2に加えて事業者IDを含む。
【0205】
<動作説明:第6実施形態>
以下、第6実施形態に係るモビリティ管理システム1cの動作を説明する。なお、第6実施形態のモビリティ管理システム1cは、第5実施形態と同様に
図13~
図15、及び
図26~
図30に示す処理を行う。
【0206】
ただし、第6実施形態では、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、
図27のフローチャートFL32のステップS322の処理を以下のように行う。
【0207】
ステップS322において、プロセッサー111は、ステップS321で受信された下位要求に含まれる車載器識別子及び車両番号等に、当該下位要求に含まれる事業者IDと当該下位要求に含まれる利用者情報とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、利用DB141に含まれる関連付けテーブルT2-2を用いて車載器識別子及び車両番号等と利用者情報とを関連付ける。すなわち、プロセッサー11は、関連付けテーブルT2-2に新規にレコードを追加して、当該レコードの事業者IDに、ステップS321で受信された下位要求に含まれる事業者IDを書き込む。プロセッサー11は、他のフィールドについては、第1実施形態及び第4実施形態と同様にする。
【0208】
第6実施形態のモビリティ管理システム1cは、第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0209】
〔第7実施形態〕
第7実施形態は、関連付けテーブルT2として関連付けテーブルT2-3を用いる実施形態である。
第7実施形態のモビリティ管理システム1cのハードウェア構成は、第5実施形態と同様であるので説明を省略する。
ただし、第7実施形態では、利用DB141は、関連付けテーブルT2として関連付けテーブルT2-3を含む。なお、関連付けテーブルT2-3は、関連付け部の一例である。
【0210】
図32は、関連付けテーブルT2-3の一例を示す図である。
関連付けテーブルT2-3は、車載器識別子及び車両番号等に、事業者ID、顧客情報を関連付けたテーブルである。
このように、関連付けテーブルT2-3は、関連付けテーブルT1-3に加えて事業者IDを含む。
【0211】
ただし、第7実施形態では、モビリティ管理装置10のプロセッサー11は、
図27のフローチャートFL32のステップS322の処理を以下のように行う。
【0212】
ステップS322において、プロセッサー111は、ステップS321で受信された下位要求に含まれる車載器識別子及び車両番号等に、当該下位要求に含まれる事業者IDと当該下位要求に含まれる利用者情報とを関連付ける。プロセッサー11は、例えば、利用DB141に含まれる関連付けテーブルT2-3を用いて車載器識別子及び車両番号等と利用者情報とを関連付ける。すなわち、プロセッサー111は、関連付けテーブルT2-3とは別のテーブルなどを用いて車載器識別子及び車両番号等に、事業者IDと、カーシェア予約要求に含まれる情報とを関連付けて記憶する。
【0213】
第7実施形態のモビリティ管理システム1cは、第5実施形態と同様の効果が得られる。
【0214】
〔第8実施形態〕
第8実施形態は、カーシェア利用者に提供される提供サービスの一例を説明するための実施形態である。第8実施形態が対象とする提供サービスは、例えば、飲食店などのドライブスルーなどである。以下の説明では、カーシェア利用者がシェアモビリティ20に乗車して、ファストフードのドライブスルーに入る場合を例に説明を行う。
第8実施形態のモビリティ管理システム1のハードウェア構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0215】
以下、第8実施形態に係るモビリティ管理システム1の動作を説明する。なお、第8実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様に
図9~
図12及び
図15に示す処理を行う。
【0216】
第8実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図13に示す処理に代えて
図33に示す処理を行う。
図33は、第8実施形態に係るサービス処理の例における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。なお、
図33は、カーシェア利用者がシェアモビリティ20に乗車して、ファストフード店のドライブスルーに入る場合のサービス処理を示す。
【0217】
図34は、第8実施形態におけるファストフード店を利用する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
図34は、フローチャートFL5~フローチャートFL7、フローチャートFL41及びフローチャートFL42を含む。なお、
図34では、フローチャートFL5~フローチャートFL7を省略して示している。
図34のフローチャートFL41は、サービス提供装置30のプロセッサー31が第1実施形態の
図14のフローチャートFL8に代えて実行する処理を示す。
図34のフローチャートFL42は、利用者端末装置50のプロセッサー51が実行する、サービス処理に関する処理を示す。
【0218】
第8実施形態では、サービス提供装置30のプロセッサー31は、
図34のフローチャートFL41のステップS91の処理においてYesと判定したならば、ステップS411へと進む。なお、以下に説明するステップS411~ステップS415の処理は、
図14のフローチャートFL8のステップS92における各種処理である。
図34のフローチャートFL41のステップS411において、プロセッサー31は、電子メールを、支援通知に含まれる電子メールアドレスを宛先として送信するように第1の通信インターフェース35を介して該電子メールを当該宛先に送信する。ここで、当該電子メールは、ドライブスルーで注文する内容を入力するように指示する内容を含む。また、当該電子メールは、例えば、注文内容を入力するためのオーダー画面へ遷移するためのリンクなどを含む。
送信された当該電子メールは、ここでは、利用者端末装置50によって受信されるものとする。当該電子メールは、
図33ではステップST37として示す。
【0219】
一方、
図34のフローチャートFL42のステップS421において、プロセッサー51は、通信インターフェース55によって電子メールが受信されたか否かを判定する。プロセッサー51は、電子メールが受信されないならば、ステップS421においてNoと判定してステップS422へと進む。
【0220】
ステップS422において、プロセッサー51は、電子メールを開くか否かを判定する。例えば、プロセッサー51は、電子メールを開く操作が行われたことに応じて、電子メールを開くと判定する。あるいは、プロセッサー51は、受信した電子メールを自動的に開く場合にも電子メールを開くと判定する。プロセッサー51は、電子メールを開くと判定しないならば、ステップS422においてNoと判定してステップS421へと戻る。
かくして、プロセッサー51は、電子メールが受信されるか、電子メールを開くと判定するまでステップS421及びステップS422を繰り返す。
【0221】
プロセッサー51は、ステップS421及びステップS422の待受状態にあるときに電子メールが受信されたならば、ステップS421においてYesと判定してステップS423へと進む。
【0222】
ステップS423において、プロセッサー51は、受信した電子メールを補助記憶デバイス54などに保存する。プロセッサー51は、ステップS423の処理の後、ステップS421へと戻る。
【0223】
プロセッサー51は、ステップS421及びステップS422の待受状態にあるときに電子メールを開くと判定するならば、ステップS422においてYesと判定してステップS424へと進む。
【0224】
ステップS424において、プロセッサー51は、電子メールを開いて内容を表示デバイス56に表示させる。
【0225】
ステップS425において、プロセッサー51は、開いている電子メールを閉じるか否かを判定する。プロセッサー51は、例えば、電子メールを閉じる操作が行われたことに応じて、電子メールを閉じると判定する。プロセッサー51は、電子メールを閉じると判定しないならば、ステップS425においてNoと判定してステップS426へと進む。
【0226】
ステップS426において、プロセッサー51は、オーダー画面を表示するか否かを判定する。プロセッサー51は、例えば、オーダー画面へのリンクが操作されたことに応じて、オーダー画面を表示すると判定する。なお、開いているメールがステップS411で送信されたものでないならば、当該リンクは存在しないので、プロセッサー51は、オーダー画面を表示すると判定することはない。プロセッサー51は、オーダー画面を表示すると判定しないならば、ステップS426においてNoと判定してステップS425へと戻る。
かくして、プロセッサー51は、開いている電子メールを閉じると判定するか、オーダー画面を表示すると判定するまでステップS425及びステップS426を繰り返す。
【0227】
プロセッサー51は、ステップS425及びステップS426の待受状態にあるときに開いている電子メールを閉じると判定するならば、ステップS425においてYesと判定してステップS427へと進む。
【0228】
ステップS427において、プロセッサー51は、表示デバイス56を制御して、表示中の電子メールの表示を終了する。プロセッサー51は、ステップS427の処理の後、ステップS421へと戻る。
【0229】
プロセッサー51は、ステップS425及びステップS426の待受状態にあるときにオーダー画面を表示すると判定するならば、ステップS426においてYesと判定してステップS428へと進む。
【0230】
ステップS428において、プロセッサー51は、オーダー画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー51は、生成したこの画像を表示するように表示デバイス56に対して指示する。この指示を受けて表示デバイス56は、オーダー画面を表示する。
【0231】
利用者端末装置50の操作者は、利用者端末装置50を操作して、ドライブスルーの注文内容を入力する。そして、当該操作者は、注文内容を入力後、注文内容を送信する操作を行う。当該操作は、例えば、送信ボタンの操作である。
【0232】
ステップS429において、プロセッサー51は、注文内容を送信するか否かを判定する。例えば、プロセッサー51は、上記のように注文内容が入力されて注文内容を送信する操作が行われたことに応じて、注文内容を送信すると判定する。プロセッサー51は、注文内容を送信すると判定しないならば、ステップS429においてNoと判定してステップS429を繰り返す。対して、プロセッサー51は、注文内容を送信すると判定するならば、ステップS429においてYesと判定してステップS430へと進む。
【0233】
ステップS430において、プロセッサー51は、入力された注文内容を、通信インターフェース55を介して、オーダー画面へのリンクを含む電子メールの送信元であるサービス提供装置30に送信する
送信された当該注文内容は、当該サービス提供装置30の第1の通信インターフェース35によって受信される。ここで送信される注文内容は、
図33ではステップST38として示す。プロセッサー51は、
図34のフローチャートFL42のステップS430の処理の後、ステップS421へと戻る。
【0234】
一方、ステップS412において、サービス提供装置30のプロセッサー31は、第1の通信インターフェース65によって注文内容が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31は、注文内容が受信されたならば、ステップS412においてYesと判定してステップS413へと進む。
【0235】
ステップS413において、プロセッサー31は、ステップS412で受信された注文内容を、表示デバイス37に表示させる。当該表示デバイス37は、例えば、ドライブスルーが設置された店舗のキッチンなどに設置される。
【0236】
キッチン担当の従業員などは、例えば、当該注文内容を見て、当該注文内容に応じた料理を作る。そして、当該従業員などは、料理が完成したならば、入力デバイス38を用いて、料理の提供の準備ができたことを示す操作を行う。
【0237】
ステップS414において、プロセッサー31は、当該操作が行われたならば、ステップS414においてYesと判定してステップS415へと進む。
【0238】
ステップS415において、プロセッサー31は、電子メールを、第1の通信インターフェース35を介して、支援通知に含まれる電子メールアドレスを宛先として送信する。当該電子メールは、注文内容で示された料理などが準備できたこと、及び注文内容に対応する料金の金額を示す内容などを含む。なお、電子メールの内容は、電子メールに含まれていても良いし、電子メールに含まれるURL(uniform resource locator)などのリンクなどによって開かれるWebページなどに含まれるものであっても良い。また、以降の説明における電子メールの内容についても同様とする。
送信された当該電子メールは、ステップS411の場合と同様に、利用者端末装置50によって受信されるものとする。当該電子メールは、
図33ではステップST39として示す。プロセッサー31は、
図34のフローチャートFL41のステップS415の処理の後、ステップS91へと戻る。
以上より、支援通知に含まれる電子メールアドレスを宛先として電子メールを送信する第1の通信インターフェース35は、情報を送信する情報送信部の一例である。
【0239】
当該電子メールの内容は、
図34のフローチャートFL42のステップS424において利用者端末装置50の表示デバイス56に表示される。これにより、カーシェア利用者は、ドライブスルーで注文した料理の準備が完了したこと、及び注文内容に対応する料金の金額を知ることができる。
【0240】
第8実施形態のモビリティ管理システム1は、車載器識別子又は車両番号等から第1の利用者特定情報を特定する。そして、モビリティ管理システム1は、当該第1の利用者特定情報を宛先として電子メールを送信する。これにより、モビリティ利用者は、ドライブスルーなどの施設に入ったことに応じて電子メールを受け取ることができる。そして、モビリティ利用者は、当該電子メールに含まれるリンクなどを介して、当該ドライブスルーの注文を行うためのオーダー画面を開くことができる。そして、モビリティ利用者は、オーダー画面を用いてドライブスルーの注文を行うことができる。このように、モビリティ利用者は、ドライブスルーに設置された端末などを用いずに注文ができるので便利である。
【0241】
〔第9実施形態〕
第9実施形態のモビリティ管理システムは、カーシェア利用者に、サービスの予約を伴う提供サービスを提供する場合に用いられる。第9実施形態が対象とする提供サービスは、例えば、宿泊施設への宿泊予約、レストランの予約、又はその他の施設の利用予約などである。あるいは、提供サービスは、テイクアウトの予約などである。
第9実施形態のモビリティ管理システム1のハードウェア構成は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0242】
<動作説明:第9実施形態>
以下、第9実施形態に係るモビリティ管理システム1の動作を説明する。なお、第9実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様に
図12~
図12及び
図15に示す処理を行う。
【0243】
また、第9実施形態では、第1の利用者特定情報は、例えば利用者IDなどの、カーシェア利用者ごとにユニークに割り当てられる識別情報であっても良い。あるいは、第1の利用者特定情報は、国または自治体などによって各個人にユニークに付与される識別情報(以下「個人識別情報」という)であっても良い。ただし、第1の利用者特定情報は、典型的には電子メールアドレスである。
【0244】
第9実施形態では、カーシェア利用者は、提供サービスを利用する場合、例えば、利用者端末装置50を用いて提供装置にアクセスすることで提供サービスの利用予約を行う。なお、提供サービスの利用者を、以下「サービス利用者」という。サービス利用者は、提供サービスの利用予約において、例えば、第2の利用者特定情報を入力する。第2の利用者特定情報は、例えば、電子メールアドレスである。あるいは、第2の利用者特定情報は、例えば、サービスIDである。サービスIDは、サービス利用者ごとにユニークに割り当てられる識別情報である。あるいは、第2の利用者特定情報は、国または自治体などによって各個人にユニークに付与される識別情報であっても良い。ただし、第2の利用者特定情報は、典型的には電子メールアドレスである。入力された第2の利用者特定情報などは、サービス提供装置30に送信される。
なお、以下の説明では、カーシェア利用者がシェアモビリティ20に乗車して、提供サービスを用いて予約した宿泊施設に向かう場合を例として説明を行う。
第9実施形態では、モビリティ識別装置40は、例えば、宿泊施設の駐車場などに設置される。したがって、第9実施形態では、支援通知の送信先は、当該宿泊施設の運営会社などである。すなわち、支援通知は、当該管理会社などによって使用されるサービス提供装置30などに送信される。
【0245】
第9実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態のモビリティ管理システム1とは異なり、
図9に示す処理に代えて
図35に示す処理を行う。
図35は、第9実施形態における動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0246】
図36は、第9実施形態に係る提供サービスの予約処理の一例を示すフローチャートである。
図36は、フローチャートFL51及びフローチャートFL52を含む。
図36のフローチャートFL51は、利用者端末装置50のプロセッサー51が実行する、提供サービスの予約についての処理である。また、フローチャートFL52は、サービス提供装置30のプロセッサー31が実行する、提供サービスの予約についての処理である。
【0247】
図36のフローチャートFL51のステップS511において、利用者端末装置50のプロセッサー51は、提供サービスの利用予約を開始するか否かを判定する。例えば、プロセッサー51は、操作者による操作に基づき、提供サービスの予約を行うことができるアプリ内の、予約内容を入力するための画面へ遷移したことに応じて、提供サービスの利用予約を開始すると判定する。あるいは、プロセッサー51は、操作者による操作に基づき、提供サービスの予約を行うためのwebページを表示したことに応じてカーシェアの利用予約を開始すると判定する。プロセッサー51は、提供サービスの利用予約を開始すると判定しないならば、ステップS511においてNoと判定してステップS511を繰り返す。
【0248】
プロセッサー51は、ステップS511の待受状態にあるときに提供サービスの利用予約を開始すると判定するならば、ステップS511においてYesと判定してステップS512へと進む。
ステップS512において、プロセッサー51は、サービス予約要求を送信するか否かを判定する。プロセッサー51は、提供サービスの予約に関する情報が入力された状態で送信ボタンなどが操作されたことに応じて、サービス予約要求を送信すると判定する。プロセッサー51は、サービス予約要求を送信すると判定しないならば、ステップS512においてNoと判定してステップS512を繰り返す。プロセッサー51は、サービス予約要求を送信すると判定するならば、ステップS512においてYesと判定してステップS513へと進む。
【0249】
ステップS513において、プロセッサー51は、サービス予約要求を生成する。サービス予約要求は、提供サービスの予約に関する情報を含む。サービス予約要求は、第2の利用者特定情報を含む。また、サービス予約要求は、その他の予約に関する情報(以下「予約情報」という。)を含む。予約情報には、例えば、サービス利用者の氏名及び連絡先などが含まれる。プロセッサー51は、サービス予約要求を生成した後、通信インターフェース55を介して、当該サービス予約要求をサービス提供装置30に送信する。送信された当該サービス予約要求は、サービス提供装置30の第1の通信インターフェース35によって受信される。当該サービス予約要求は、
図35ではステップST501として示す。
【0250】
一方、
図36のフローチャートFL52のステップS521において、サービス提供装置30のプロセッサー31は、第1の通信インターフェース35によってサービス予約要求が受信されたならば、ステップS521においてYesと判定してステップS522へと進む。
【0251】
ステップS522において、プロセッサー31は、ステップS521において受信されたサービス予約要求に含まれる第2の利用者特定情報と、当該サービス予約要求に含まれる予約情報とを関連付けて提供DB341などに記憶する。
【0252】
ステップS523において、プロセッサー31は、サービス予約通知を生成する。サービス予約通知は、提供サービスの予約を完了した旨を示す情報、及び、提供サービスの予約内容を示す情報などを含む。プロセッサー31は、サービス予約通知を生成した後、第1の通信インターフェース35を介して、当該サービス予約通知を、サービス予約要求の送信元である利用者端末装置50に送信する。送信された当該サービス予約通知は、利用者端末装置50の通信インターフェース55によって受信される。当該サービス予約通知は、
図35では、ステップST502として示す。プロセッサー31は、
図36のフローチャートFL52のステップS523の処理の後、ステップS521へと戻る。
【0253】
一方、フローチャートFL51のステップS514において、利用者端末装置50のプロセッサー51は、通信インターフェース55によってサービス予約通知が受信されたならば、ステップS514においてYesと判定してステップS515へと進む。
【0254】
ステップS515において、プロセッサー51は、ステップS514において受信されたサービス予約通知に含まれる予約内容を表示デバイス56に表示させる。プロセッサー51は、ステップS515の処理の後、ステップS511へと戻る。
【0255】
また、第9実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態の
図14及び
図15の処理に代えて
図37に示す処理を行う。
図37は、第9実施形態における宿泊施設を利用する時の動作の一例を示すフローチャートである。
図21は、フローチャートFL5~フローチャートFL7、及びフローチャートFL53を含む。
図37のフローチャートFL53は、サービス提供装置30のプロセッサー31が
図14及び
図15のフローチャートFL8に代えて実行する処理を示す。また、モビリティ識別装置40、サービス提供支援装置60及びモビリティ管理装置10は、第1実施形態と同様にフローチャートFL5~フローチャートFL7に示す処理を実行する。
【0256】
第9実施形態では、サービス提供装置30のプロセッサー31は、
図37のフローチャートFL53のステップS91の処理においてYesと判定したならば、ステップS531へと進む。なお、以下に説明するステップS531~ステップS535の処理は、
図14のフローチャートFL8のステップS92における各種処理である。
図37のフローチャートFL53のステップS531において、プロセッサー31は、提供DB341に記憶されている第2の利用者特定情報に、ステップS91において受信された支援通知に含まれる第1の利用者特定情報と同一のものがあるか探索する。そして、プロセッサー31は、同一のものがある場合、当該第2の利用者特定情報に関連付けられている予約情報を取得する。
したがって、プロセッサー31は、ステップS531の処理を行うことで、第1の利用者特定情報と同一の第2の利用者特定情報に関連付けられた、サービスの利用予約を特定するサービス提供処理部31aとして機能する。
【0257】
例えば、カーシェア利用者(サービス利用者)が、第1の利用者特定情報と第2の利用者特定情報に同一の電子メールアドレスを用いている場合、ステップS531において、プロセッサー31は、予約情報の取得が可能である。
また、モビリティ管理システム1が、利用者IDとサービスIDとで共通のIDを用いたシステムであり、且つカーシェア利用者(サービス利用者)が、第1の利用者特定情報と第2の利用者特定情報に同一のIDを用いている場合、ステップS531において、プロセッサー31は、予約情報の取得が可能である。
また、カーシェア利用者(サービス利用者)が、第1の利用者特定情報と第2の利用者特定情報に同一の個人識別情報を用いている場合、ステップS531において、プロセッサー31は、予約情報の取得が可能である。
【0258】
ステップS532において、プロセッサー31は、ステップS531で予約情報を取得したか否かを判定する。プロセッサー31は、探索の結果、第1の利用者特定情報と同一の第2の利用者特定情報を見つけられなかったことにより予約情報を取得していないならば、ステップS532においてNoと判定してステップS91へと戻る。対して、プロセッサー31は、探索の結果、第1の利用者特定情報と同一の第2の利用者特定情報を見つけて、予約情報を取得したならば、ステップS532においてYesと判定してステップS533へと進む。
【0259】
ステップS533において、プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設に到着したか否かを判定する。あるいは、ステップS533において、プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設に到着しそうであるか否かを判定する。プロセッサー31は、例えば、ステップS91で受信された支援通知に含まれる位置情報の示す位置が、当該施設の駐車場などの当該施設の近傍であるならば、カーシェア利用者(サービス利用者)が当該施設に到着したと判定する。あるいは、サービス提供装置30は、当該駐車場などに設置された識別装置の識別装置IDを記憶していても良い。そして、プロセッサー31は、ステップS91で受信された支援通知に含まれる識別装置IDが当該識別装置IDであるならば、カーシェア利用者(サービス利用者)が当該施設に到着したと判定する。プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設に到着したと判定しないならば、ステップS533においてNoと判定してステップS534へと進む。
【0260】
ステップS534において、プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)の位置などを、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設の職員などに報知する。例えば、プロセッサー31は、表示デバイス37を制御して、カーシェア利用者(サービス利用者)の位置を表示させる。当該位置は、ステップS91で受信された支援通知に含まれる位置情報が示す位置である。また、プロセッサー31は、スピーカーなどの表示デバイス37以外の装置を用いて当該報知を行っても良い。あるいは、プロセッサー31は、施設の職員が使用する端末装置に対してカーシェア利用者(サービス利用者)の位置を示す情報などを、第1の通信インターフェース35を介して当該端末に送信する。なお、当該情報の送信には、例えば電子メールなどを用いることができる。このために、サービス提供装置30の補助記憶デバイス34は当該端末の電子メールアドレスを記憶する。また、施設の職員が使用する端末装置は、例えば、利用者端末装置50と同様のハードウェア構成である。プロセッサー31は、ステップS534の処理の後、ステップS91へと戻る。
【0261】
対して、プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設に到着したと判定するならば、ステップS533においてYesと判定してステップS535へと進む。
ステップS535において、プロセッサー31は、カーシェア利用者(サービス利用者)が、カーシェア利用者(サービス利用者)が予約した施設に到着したことを当該施設の職員などに報知する。例えば、プロセッサー31は、表示デバイス37を制御して、カーシェア利用者(サービス利用者)が当該施設に到着したことを表示させる。また、プロセッサー31は、スピーカーなどの表示デバイス37以外の装置を用いて当該報知を行っても良い。あるいは、プロセッサー31は、第1の通信インターフェース35を介して、施設の職員が使用する端末装置に対してカーシェア利用者(サービス利用者)が当該施設に到着したことを示す情報などを送信する。なお、当該情報の送信には、例えば電子メールなどを用いることができる。プロセッサー31は、ステップS535の処理の後、ステップS91へと戻る。
したがって、プロセッサー31は、ステップS535の処理を行うことで、モビリティ利用者がサービスの利用場所に到着することを報知するサービス提供処理部31aとして機能する。
【0262】
当該施設の職員などは、上記の報知によりカーシェア利用者(サービス利用者)が施設に到着したことを知ることができる。これにより、職員は、例えば、カーシェア利用者(サービス利用者)の出迎えに出る、又はカーシェア利用者(サービス利用者)に渡す物品を用意するなどの行動をすることができ、これにより、サービスの質の向上などが期待できる。
【0263】
また、第9実施形態のモビリティ管理システム1は、第1実施形態と同様に、車載器識別子又は車両番号等から第1の利用者特定情報を特定できる。そして、モビリティ管理システム1は、当該第1の利用者特定情報と提供サービスの予約などに用いる第2の利用者特定情報が同一であれば、当該第1の利用者特定情報で特定されるカーシェア利用者が提供サービスの利用者であることが分かる。したがって、モビリティ管理システム1を用いることで、カーシェア利用者に対して、提供サービスに関して出迎えなどのサービスなどを提供することができるようになる。
【0264】
[第9実施形態の変形例]
上記の第9実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の第9実施形態では、サービス提供装置30のプロセッサー31は、
図37のフローチャートFL53のステップS531において、第2の利用者特定情報に関連付けられている予約情報を取得した。しかしながら、ここで、プロセッサー31は、予約情報に代えて会員情報などを取得しても良い。会員情報は、例えば、第2の利用者特定情報と関連付けて提供DB341に記憶される。会員情報は、第2の利用者特定情報で特定される利用者の個人情報などの当該利用者についての情報である。この場合、当該利用者が予約無しで施設などに来た場合にもステップS534及びステップS535の報知が行われる。したがって、当該施設の職員などは、予約無しで来た利用者に対しても出迎えなどのサービスが可能となる。
【0265】
[各実施例に共通の変形例]
また、上記の第1実施形態~第9実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の第1実施形態~第9実施形態では、カーシェアの場合について説明した。しかしながら、実施形態のモビリティ管理システムは、ライドシェア、レンタカー又はタクシーなどに対しても用いることができる。
【0266】
上記の第1実施形態~第9実施形態では、シェアモビリティ20又はバスモビリティ310に人を乗せる場合について説明した。しかしながら、実施形態のモビリティ管理システム1は、モビリティに物を載せる場合に用いることもできる。この場合、関連付けテーブルT1は、利用者情報に代えて利用物情報を記憶する。利用物情報は、モビリティに載せられる物についての情報である。利用物情報は、利用者情報に含まれる第1の利用者特定情報に代えて利用物特定情報を含む。利用物特定情報は、利用物を特定することができる情報である。利用物特定情報は、例えば、利用物ごとにユニークに付与される利用物IDである。また、提供DB341は、第2の利用者特定情報に代えて利用物特定情報を記憶する。
【0267】
第1実施形態~第9実施形態のモビリティ管理システムは、モビリティ識別装置40及びサービス提供支援装置60に代えて、モビリティ識別装置40及びサービス提供支援装置60を兼ねる装置を備えていても良い。
【0268】
実施形態のモビリティ管理システムは、電子メールアドレスに代えて、SNS(social networking service)などのIDなどを用いても良い。この場合、実施形態のモビリティ管理システムは、電子メールに代えて当該SNSなどを用いたメッセージなどを送信しても良い。電子メールアドレス又は当該IDは、モビリティ利用者への情報の送信先を示す情報の例である。
【0269】
プロセッサー11、プロセッサー31、プロセッサー41、プロセッサー51、プロセッサー61、プロセッサー71、プロセッサー111、プロセッサー121又はプロセッサー211は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
【0270】
上記実施形態における各装置は、例えば、上記の処理を実行するためのプログラムがROM又は補助記憶デバイスなどに記憶された状態で各装置の管理者などへと譲渡される。しかしながら、当該装置は、当該プログラムがROM又は補助記憶デバイスなどに記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。また、当該装置は、当該プログラムとは別のプログラムがROM又は補助記憶デバイスなどに記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、当該プログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM又は補助記憶デバイスなどへと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはインターネット又はLANなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0271】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0272】
1,1b,1c……モビリティ管理システム、10……モビリティ管理装置、11,31,41,51,61,71,111,121,211……プロセッサー、11a……モビリティ管理処理部、12,32,42,52,62,72,112,122,212……ROM、13,33,43,53,63,73,113,123,213……RAM、14,34,54,64,74,114,124……補助記憶デバイス、15,45,55,215……通信インターフェース、16,39,46,58,67,77,117,127,217……バス、20……シェアモビリティ、21……利用通知装置、22……電子錠、23……車載器、24……ナンバープレート、30……サービス提供装置、31a……サービス提供処理部、35,65……第1の通信インターフェース、36,66……第2の通信インターフェース、37,56……表示デバイス、38,57……入力デバイス、40……モビリティ識別装置、44……センサー、50……利用者端末装置、60……サービス提供支援装置、61a……サービス提供支援処理部、70……セキュリティ装置、71a……セキュリティ処理部、75,115,125……第1通信インターフェース、76,116,126……第2通信インターフェース、110……上位管理装置、120……下位管理装置、141……利用DB、214……カードリーダー、216……電子錠インターフェース、341……提供DB、1241……下位DB、T1,T1-1,T1-2,T1-3,T2,T2-1,T2-2,T2-3……関連付けテーブル