IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社小松製作所の特許一覧

特許7374762作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム
<>
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図1
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図2
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図3
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図4
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図5
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図6
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図7
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図8
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図9
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図10
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図11
  • 特許-作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20231030BHJP
   E02F 9/26 20060101ALI20231030BHJP
   G01G 19/10 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
E02F9/20 M
E02F9/26 A
G01G19/10 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019238195
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021105319
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山脇 翔太
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-099701(JP,A)
【文献】特開2019-039207(JP,A)
【文献】国際公開第2019/171885(WO,A1)
【文献】特開2009-236752(JP,A)
【文献】特開2000-204603(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02556737(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20
E02F 9/26
G01G 19/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体に取り付けられ、バケットと、前記バケットを昇降するブームとを含む作業機と、
前記車体に対する前記ブームの角度を検知するブーム角度検知部と、
前記バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部が前記計量開始入力を受け付けたとき、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断し、前記自動計量開始条件が成立していれば前記作業機の動作を制御して前記バケット内の前記荷を計量する、コントローラと、を備え、
前記自動計量開始条件は、前記作業機が掘削作業中でないことと、前記ブーム角度検知部が故障していないこととを含む、作業機械。
【請求項2】
前記コントローラは、前記バケット内の前記荷の計量終了の条件が満たされた場合に、前記バケット内の前記荷の計量を終了して、前記バケット内の荷重を確定する、請求項1に記載の作業機械。
【請求項3】
前記コントローラは、前記バケット内の前記荷の計量終了の条件が満たされた場合に、前記作業機の前記動作を停止する、請求項2に記載の作業機械。
【請求項4】
前記作業機は、前記ブームを駆動するブームシリンダを含み、
前記作業機械は、前記ブームシリンダのシリンダ圧力を検知するシリンダ圧力検知部をさらに備え、
前記コントローラは、前記シリンダ圧力を、前記作業機が掘削作業中でないことの判定に用いる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項5】
前記コントローラは、前記作業機械の作業工程の判定に基づいて、前記作業機が掘削作業中でないことを判断する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項6】
記コントローラは、前記車体に対する前記ブームの角度が所定の角度範囲に含まれる場合に前記バケット内の前記荷を計量するように、前記角度範囲を設定し、
前記自動計量開始条件は、前記ブームの角度が前記角度範囲から外れていることを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項7】
記自動計量開始条件は、前記ブームを上下操作中でないことを含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項8】
前記作業機は、前記ブームを駆動するブームシリンダを含み、
前記作業機械は、前記ブームに対する前記バケットの角度を検知するバケット角度検知部と、前記ブームシリンダのシリンダ圧力を検知するシリンダ圧力検知部と、をさらに備え、
前記自動計量開始条件は、前記ブーム角度検知部、前記バケット角度検知部、前記シリンダ圧力検知部がいずれも故障していないことを含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の作業機械。
【請求項9】
車体フレームと、
前記車体フレームに取り付けられた走行輪とをさらに備え、
前記作業機は前記車体フレームの前方に配設されている、請求項1から請求項8のいず
れか1項に記載の作業機械。
【請求項10】
車体と、前記車体に取り付けられバケットと前記バケットを昇降するブームとを含む作業機と、前記車体に対する前記ブームの角度を検知するブーム角度検知部と、前記バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける入力受付部と、を備える作業機械の、前記バケット内の前記荷を計量する計量方法であって、
前記入力受付部が前記計量開始入力を受け付けたとき、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断するステップと、
前記自動計量開始条件が成立していれば前記作業機の動作を制御して前記バケット内の前記荷を計量するステップと、を備え、
前記自動計量開始条件は、前記作業機が掘削作業中でないことと、前記ブーム角度検知部が故障していないこととを含む、計量方法。
【請求項11】
車体と、前記車体に取り付けられバケットと前記バケットを昇降するブームとを含む作業機と、を有する作業機械と、
前記車体に対する前記ブームの角度を検知するブーム角度検知部と、
前記バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部が前記計量開始入力を受け付けたとき、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断し、前記自動計量開始条件が成立していれば前記作業機の動作を制御して前記バケット内の前記荷を計量する、コントローラと、を備え、
前記自動計量開始条件は、前記作業機が掘削作業中でないことと、前記ブーム角度検知部が故障していないこととを含む、作業機械を含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2001-99701号公報)には、ホイールローダにおいて、積荷積載部に積載された荷の重量を計測する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-99701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献においては、掘削後のブーム上げ操作中に、ブーム角度と、ブームシリンダのヘッド圧およびボトム圧の差圧とから、積荷積載部に積載された荷の重量を計測している。
【0005】
ブーム上げ操作時にはブームシリンダ圧が安定しない場合がある。このため、ブームシリンダ圧に基づいて計測される荷の重量が正確に計測できない場合がある。
【0006】
本開示では、バケット内の荷を精度よく計量できる、作業機械、計量方法、および作業機械を含むシステムが提案される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従うと、作業機と、入力受付部と、コントローラとを備える作業機械が提供される。作業機は、バケットを含んでいる。入力受付部は、バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける。コントローラは、入力受付部が計量開始入力を受け付けたとき、作業機が掘削作業中でないことを含む自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する。コントローラは、自動計量開始条件が成立していれば、作業機の動作を制御して、バケット内の荷を計量する。
【0008】
本開示のある局面に従うと、バケットを含む作業機と、入力受付部とを備える作業機械の、バケット内の荷を計量する計量方法が提供される。入力受付部は、バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける。計量方法は、以下のステップを備えている。第1のステップは、入力受付部が計量開始入力を受け付けたとき、作業機が掘削作業中でないことを含む自動計量開始条件が成立しているか否かを判断するステップである。第2のステップは、自動計量開始条件が成立していれば、作業機の動作を制御して、バケット内の荷を計量するステップである。
【0009】
本開示のある局面に従うと、作業機械と、入力受付部と、コントローラとを備える、作業機械を含むシステムが提供される。作業機械は、バケットを含む作業機を有している。入力受付部は、バケット内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける。コントローラは、入力受付部が計量開始入力を受け付けたとき、作業機が掘削作業中でないことを含む自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する。コントローラは、自動計量開始条件が成立していれば、作業機の動作を制御して、バケット内の荷を計量する。
【発明の効果】
【0010】
本開示に従えば、バケット内の荷を精度よく計量することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に基づく作業機械の一例としてのホイールローダの側面図である。
図2】実施形態に従うホイールローダを含む全体システムの構成を示す概略ブロック図である。
図3】第1処理装置内の機能ブロックを示す図である。
図4】荷重ごとのブーム角度とブーム圧力との関係の一例を示すグラフである。
図5】あるブーム角度における、ブーム圧力と荷重との関係を示すグラフである。
図6】ホイールローダの掘削動作の例を示す模式図である。
図7】ホイールローダの掘削作業の判定方法を示すテーブルである。
図8】実施形態に基づくバケット内の荷を計量する計量方法を示すフロー図である。
図9】自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する処理の流れを示すフロー図である。
図10】自動計量を実行する処理の流れを示すフロー図である。
図11】強制終了条件が成立しているか否かを判断する処理の流れを示すフロー図である。
図12】ホイールローダを含むシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の説明では、同一部品には、同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<全体構成>
実施形態においては、作業機械の一例としてホイールローダ1について説明する。図1は、実施形態に基づく作業機械の一例としてのホイールローダ1の側面図である。
【0014】
図1に示されるように、ホイールローダ1は、車体フレーム2と、作業機3と、走行装置4と、キャブ5とを備えている。車体フレーム2、キャブ5などからホイールローダ1の車体(作業機械本体)が構成されている。ホイールローダ1の車体には、作業機3および走行装置4が取り付けられている。
【0015】
走行装置4は、ホイールローダ1の車体を走行させるものであり、走行輪4a、4bを含んでいる。ホイールローダ1は、車体の左右方向の両側に走行用回転体として走行輪4a、4bを備える装輪車両である。ホイールローダ1は、走行輪4a、4bが回転駆動されることにより自走可能であり、作業機3を用いて所望の作業を行うことができる。
【0016】
本明細書中において、ホイールローダ1が直進走行する方向を、ホイールローダ1の前後方向という。ホイールローダ1の前後方向において、車体フレーム2に対して作業機3が配置されている側を前方向とし、前方向と反対側を後方向とする。ホイールローダ1の左右方向とは、平坦な地面上にあるホイールローダ1を平面視したときに前後方向と直交する方向である。前方向を見て左右方向の右側、左側が、それぞれ右方向、左方向である。ホイールローダ1の上下方向とは、前後方向および左右方向によって定められる平面に直交する方向である。上下方向において地面のある側が下側、空のある側が上側である。
【0017】
車体フレーム2は、前フレーム2aと後フレーム2bとを含んでいる。前フレーム2aと後フレーム2bとにより、アーティキュレート構造の車体フレーム2が構成されている。
【0018】
前フレーム2aには、作業機3および左右一対の走行輪(前輪)4aが取り付けられている。作業機3は、車体の前方に配設されており、ホイールローダ1の車体によって支持されている。作業機3は、作業機ポンプ25(図2参照)からの作動油によって駆動される。作業機ポンプ25は、エンジン20により駆動され、吐出する作動油によって作業機3を作動させる油圧ポンプである。作業機3は、ブーム14と、作業具であるバケット6とを含んでいる。バケット6は、作業機3の先端に配置されている。
【0019】
ブーム14の基端部は、ブームピン9によって前フレーム2aに回転自在に取付けられている。バケット6は、ブーム14の先端に位置するバケットピン17によって、回転自在にブーム14に取付けられている。
【0020】
前フレーム2aとブーム14とは、一対のブームシリンダ16により連結されている。ブームシリンダ16は、油圧シリンダである。ブームシリンダ16の基端は、前フレーム2aに取り付けられている。ブームシリンダ16の先端は、ブーム14に取り付けられている。ブームシリンダ16が作業機ポンプ25(図2参照)からの作動油によって伸縮することによって、ブーム14が昇降する。ブームシリンダ16は、ブーム14を、ブームピン9を中心として上下に回転駆動する。ブーム14の昇降に伴って、ブーム14の先端に取り付けられたバケット6も昇降する。
【0021】
作業機3は、バケットシリンダ19をさらに含んでいる。バケットシリンダ19は、油圧シリンダであり、作業具であるバケット6を駆動する作業具シリンダである。バケットシリンダ19が作業機ポンプ25(図2参照)からの作動油によって伸縮することによって、バケット6が上下に回動する。バケットシリンダ19は、バケット6を、バケットピン17を中心として回転駆動する。
【0022】
後フレーム2bには、キャブ5および左右一対の走行輪(後輪)4bが取り付けられている。キャブ5は、ブーム14の後方に配置されている。キャブ5は、車体フレーム2上に載置されている。キャブ5内には、オペレータが着座するシートおよび後述する操作装置49などが配置されている。
【0023】
図2は、実施形態に従うホイールローダ1を含む全体システムの構成を示す概略ブロック図である。
【0024】
ホイールローダ1は、エンジン20、動力取り出し部22、動力伝達機構23、シリンダ駆動部24、第一角度検出器29、第二角度検出器48、および第1処理装置30(コントローラ)を備えている。
【0025】
エンジン20は、たとえばディーゼルエンジンである。エンジン20は、エンジンフード7(図1)に覆われた収納空間内に収納されている。エンジン20の出力は、エンジン20のシリンダ内に噴射する燃料量を調整することにより制御される。エンジン20には、回転センサ32が設けられている。回転センサ32は、エンジン20内部の回転軸の回転数を検出する。回転センサ32は、回転数を示す検出信号を第1処理装置30に出力する。
【0026】
動力取り出し部22は、エンジン20の出力を、動力伝達機構23とシリンダ駆動部24とに振り分ける装置である。動力伝達機構23は、エンジン20からの駆動力を前輪4aおよび後輪4bに伝達する機構であり、たとえばトランスミッションである。ホイールローダ1においては、前フレーム2aに取り付けられた前輪4aと、後フレーム2bに取り付けられた後輪4bとの両方が、駆動力を受けてホイールローダ1を走行させる駆動輪を構成している。動力伝達機構23は、入力軸21の回転を変速して出力軸23aに出力する。
【0027】
シリンダ駆動部24は、作業機ポンプ25および制御弁26を有している。エンジン20の出力は、動力取り出し部22を介して、作業機ポンプ25に伝達される。作業機ポンプ25から吐出された作動油は、制御弁26を介して、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19に供給される。
【0028】
ブームシリンダ16には、ブームシリンダ16の油室内の油圧(シリンダ圧力)を検出するための第一油圧検出器28a、28bが取り付けられている。ホイールローダ1は、第一油圧検出器28a、28bを含んでいる。第一油圧検出器28a、28bは、ブームシリンダ16のシリンダ圧力を検知する、実施形態のシリンダ圧力検知部に相当する。第一油圧検出器28a、28bは、たとえばヘッド圧検出用の圧力センサ28aと、ボトム圧検出用の圧力センサ28bとを有している。
【0029】
圧力センサ28aは、ブームシリンダ16のヘッド側(ブームシリンダ16のピストンロッドが出ている側)に取り付けられている。圧力センサ28aは、ブームシリンダ16のシリンダヘッド側油室内の作動油の圧力(ヘッド圧)を検出することができる。圧力センサ28aは、ブームシリンダ16のヘッド圧を示す検出信号を第1処理装置30に出力する。
【0030】
圧力センサ28bは、ブームシリンダ16のボトム側(ブームシリンダ16のピストンロッドが出ていない側)に取り付けられている。圧力センサ28bは、ブームシリンダ16のシリンダボトム側油室内の作動油の圧力(ボトム圧)を検出することができる。圧力センサ28bは、ブームシリンダ16のボトム圧を示す検出信号を第1処理装置30に出力する。
【0031】
第一角度検出器29は、たとえば、ブームピン9に取り付けられたポテンショメータである。第一角度検出器29は、ブーム14の持ち上がり角度を表すブーム角度を検出する。第一角度検出器29は、ブーム角度を示す検出信号を第1処理装置30に出力する。
【0032】
具体的には、図1に示すように、ブーム基準線Aは、ブームピン9の中心とバケットピン17の中心とを通る直線である。ブーム角度θ1は、ホイールローダ1を水平な地面に載置した状態においてブームピン9の中心から水平に前方に延びる水平線Hと、ブーム基準線Aとの成す角度である。ブーム基準線Aが水平線Hと一致する場合をブーム角度θ1=0°と定義する。ブーム基準線Aが水平線Hよりも上方にある場合にブーム角度θ1を正とする。ブーム基準線Aが水平線Hよりも下方にある場合にブーム角度θ1を負とする。
【0033】
第一角度検出器29は、ブームシリンダ16に配置されたストロークセンサであってもよい。第一角度検出器29は、ホイールローダ1の車体に対するブーム14の角度を表すブーム角度θ1を検知する、実施形態のブーム角度検知部に相当する。
【0034】
第二角度検出器48は、たとえばポテンショメータである。第二角度検出器48は、ブーム14に対するバケット6の角度を表すバケット角度を検出する。第二角度検出器48は、バケット角度を示す検出信号を第1処理装置30に出力する。第二角度検出器48は、近接スイッチであってもよい。または第二角度検出器48は、バケットシリンダ19に配置されたストロークセンサであってもよい。
【0035】
図2に示されるように、ホイールローダ1は、キャブ5内に、操作装置49を備えている。操作装置49は、オペレータによって操作される操作部材49aと、操作部材49aの位置を検出して検出結果を第1処理装置30に出力する検出センサ49bとを含んでいる。操作装置49は、車両の前進および後進の切り換え、エンジン20の目標回転速度の設定、ホイールローダ1の減速力の操作、ブーム14の上げ動作および下げ動作、動力伝達機構23における入力軸21から出力軸23aへの変速の制御、バケット6のチルト動作およびダンプ動作、前フレーム2aの後フレーム2bに対する屈曲(アーティキュレート)などを指示するために、オペレータによって操作される。
【0036】
ホイールローダ1は、計量開始スイッチ45を備えている。計量開始スイッチ45は、オペレータによって操作される。計量開始スイッチ45は、たとえばキャブ5内に配置されている。計量開始スイッチ45は、オペレータによって操作されたとき、その操作の内容を示す信号を第1処理装置30に出力する。
【0037】
第1処理装置30がバケット6内の荷を計量する処理を実行していないときに計量開始スイッチ45が操作され、計量開始スイッチ45から第1処理装置30へ計量開始スイッチ45が操作されたことを示す信号が出力されることで、第1処理装置30は、自動計量を開始する操作がされたことを認識する。第1処理装置30がバケット6内の荷を計量する処理を実行している間に計量開始スイッチ45が操作され、計量開始スイッチ45から第1処理装置30へ計量開始スイッチ45が操作されたことを示す信号が出力されることで、第1処理装置30は、自動計量を強制終了する操作がされたことを認識する。
【0038】
計量開始スイッチ45は、バケット6内の荷の計量を開始する計量開始入力を受け付ける、実施形態の入力受付部に相当する。計量開始スイッチ45は、たとえば押釦スイッチ、トグルスイッチまたはロータリースイッチなどの、任意の種類のスイッチであってもよい。入力受付部は、スイッチに限られず、計量を開始する指示をオペレータが入力可能な任意の構成であってもよい。たとえば入力受付部は、タッチパネルによって構成されてもよい。
【0039】
第1処理装置30は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶装置と、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置を含むマイクロコンピュータで構成されている。第1処理装置30は、エンジン20、作業機3(ブームシリンダ16、バケットシリンダ19など)、動力伝達機構23、表示部40などの動作を制御する、ホイールローダ1のコントローラの機能の一部として実現されてもよい。
【0040】
第1処理装置30には、第一角度検出器29によって検出されるブーム角度θ1の信号と、第二角度検出器48によって検出されるバケット角度の信号と、圧力センサ28aによって検出されるブームシリンダ16のヘッド圧の信号と、圧力センサ28bによって検出されるブームシリンダ16のボトム圧の信号と、計量開始スイッチ45からの計量開始スイッチ45が操作されたことを示す信号と、が主に入力される。
【0041】
第1処理装置30は、記憶部30jを有している。記憶部30jは、ホイールローダ1の各種の動作を制御するためのプログラムを格納する。第1処理装置30は、記憶部30jに格納されているプログラムに基づいて、ホイールローダ1の動作を制御するための各種処理を実行する。記憶部30jは、不揮発性のメモリであり、必要なデータを記憶する領域として設けられている。
【0042】
ホイールローダ1は、表示部40を備えている。表示部40は、キャブ5に配置された、オペレータが視認するモニタである。表示部40は、情報を表示する。表示部40はたとえば、第1処理装置30によって算出されたバケット6内の荷の重量に関する情報を表示する。
【0043】
<第1処理装置30内の機能ブロック>
図2に示される第1処理装置30は、ブーム圧力、すなわち、圧力センサ28aにより検出されたヘッド圧と圧力センサ28bにより検出されたボトム圧との差圧を算出する機能を有する。第1処理装置30は、ブーム圧力およびブーム角度θ1に基づいて、バケット6内の荷の重量を算出する機能を有する。以下、上記機能を有する第1処理装置30の機能ブロックについて説明する。
【0044】
図3は、第1処理装置30内の機能ブロックを示す図である。図3に示されるように、第1処理装置30は、圧力取得部30aと、角度取得部30bと、荷重算出部30cと、荷重出力部30fと、記憶部30jとを主に有している。
【0045】
圧力取得部30aは、圧力センサ28aから、ブームシリンダ16のヘッド圧を示す検出信号の出力を受ける。圧力取得部30aは、圧力センサ28bから、ブームシリンダ16のボトム圧を示す検出信号の出力を受ける。圧力取得部30aは、ブームシリンダ16のヘッド圧とボトム圧との差圧(ブーム圧力)を算出する。圧力取得部30aは、その算出したブーム圧力の信号を、荷重算出部30cへ出力する。
【0046】
角度取得部30bは、第一角度検出器29から、ブーム角度θ1を示す検出信号の出力を受ける。角度取得部30bは、取得したブーム角度θ1を示す信号を、荷重算出部30cへ出力する。
【0047】
荷重算出部30cは、角度取得部30bから出力されたブーム角度θ1を示す信号と、圧力取得部30aから出力されたブーム圧力を示す信号とに基づいて、バケット6内の荷重を算出する。荷重算出部30cにおける荷重の算出方法は、図4および図5を用いて後に詳細に説明する。荷重算出部30cにおいて算出されたバケット6内の荷重を示す信号は、記憶部30jおよび荷重出力部30fへ出力される。
【0048】
記憶部30jは、荷重算出部30cから出力された荷重を記憶する。荷重出力部30fは、荷重算出部30cから出力されたまたは記憶部30jから読み出した荷重を、表示部40に出力する。表示部40は、荷重を画面などに表示する。
【0049】
<荷重の算出方法>
次に、荷重の算出方法の一例について説明する。
【0050】
図4は、荷重ごとのブーム角度θ1とブーム圧力Pτとの関係の一例を示すグラフである。図4のグラフにおける横軸はブーム角度θ1、縦軸はブーム圧力Pτである。図4において、カーブA、B、Cはそれぞれ、バケット6が空、1/2積載、満杯積載の場合を示している。予め計測された2個以上の荷重におけるブーム角度θ1とブーム圧力Pτとの関係のグラフに基づき、図4に示すように、ブーム角度θ1ごとの荷重とブーム圧力Pτとの関係のグラフを求めることができる。
【0051】
ある時刻におけるブーム角度θ1とブーム圧力Pτとが判明すると、その時刻での荷重を求めることができる。たとえば、図4に示されるように、ある時刻mkにおいてブーム角度θ1=θk、ブーム圧力Pτ=Pτkであったとすると、図5からその時刻mkにおける荷重WNを求めることが可能となる。図5は、ブーム角度θ1=θkにおける、ブーム圧力Pτと荷重Wとの関係を示すグラフである。図5のグラフにおける横軸はブーム圧力Pτ、縦軸は荷重Wである。
【0052】
図4に示されるように、PτAとは、ブーム角度θ1=θkにおける、バケット6が空の場合のブーム圧力である。PτCとは、ブーム角度θ1=θkにおける、バケット6が満杯積載の場合のブーム圧力である。図5に示されるWAとは、ブーム角度θ1=θkにおける、バケット6が空の場合の荷重である。またWCとは、ブーム角度θ1=θkにおける、バケット6が満杯積載の場合の荷重である。
【0053】
図5に示されるように、PτkがPτAとPτCとの間に位置する場合、線形補間を行うことにより、時刻mkにおける荷重WNを決定することができる。または、このような関係を予め記憶した数値テーブルに基づいて、荷重WNを求めることも可能である。
【0054】
バケット6内の荷重の算出方法は、図4,5に示される例に限られない。ブーム圧力およびブーム角度θ1に加えて、またはこれらに代えて、バケットシリンダ19のヘッド圧とボトム圧との差圧、バケット角度、作業機3の寸法などを、バケット6内の荷重を算出するためのパラメータとして考慮することができる。これらのパラメータを考慮してバケット6内の荷重を算出することにより、より精度の高い荷重の算出が可能になる。
【0055】
<掘削動作>
実施形態のホイールローダ1は、土砂などの掘削対象物100をバケット6に掬い取る掘削動作と、バケット6内の荷L(掘削対象物100)をダンプトラックの荷台(被積込み対象)などの運搬機械に積み込む積込動作とを実行する。ホイールローダ1は、掘削動作と積込動作とを繰り返して、掘削対象物100を掘削し、ダンプトラックなどの運搬機械に掘削対象物100を積み込んでいる。図6は、実施形態に基づくホイールローダ1の掘削動作の例を示す模式図である。
【0056】
図6(A)に示されるように、ホイールローダ1は、掘削対象物100に向かって前進する。この前進工程において、オペレータは、ブームシリンダ16およびバケットシリンダ19を操作して、作業機3をブーム14の先端が低い位置にありバケット6の底面が水平を向いた掘削姿勢にして、ホイールローダ1を掘削対象物100に向けて前進させる。
【0057】
図6(B)に示されるように、バケット6の刃先6a(図1)が掘削対象物100に食い込むまで、オペレータはホイールローダ1を前進させる。その後オペレータは、ブームシリンダ16を操作してバケット6を上昇させるとともに、バケットシリンダ19を操作してバケット6をチルトバックさせる。この掘削工程により、バケット6内に掘削対象物100が掬い込まれる。そして、図6(C)に示される、掬込み完了後のバケット6が所定の高さ以上となった状態、たとえばバケット6が上がりきった状態となり、掘削完了となる。
【0058】
図7は、ホイールローダ1の掘削作業の判定方法を示すテーブルである。
図7に示したテーブルにおいて、一番上の「作業工程」の行には、図6(A)~図6(C)に示した作業工程の名称が示されている。
【0059】
「前後進操作」の行には、ホイールローダ1を前進または後進させるオペレータの操作についての判定条件が丸印で示されている。
【0060】
「作業機操作」の行には、作業機3に対するオペレータの操作についての判定条件が丸印で示されている。より詳細には、「ブーム」の行にはブーム14に対する操作に関する判定条件が示されており、「バケット」の行にはバケット6に対する操作に関する判定条件が示されている。
【0061】
「作業機シリンダ圧力」の行には、作業機3のシリンダの現在の油圧、たとえばブームシリンダ16のシリンダボトム室の油圧、についての判定条件が示されている。ここで、油圧に関して、4つの基準値A、B、C、Pが予め設定され、これら基準値A、B、C、Pにより複数の圧力範囲(基準値P未満の範囲、基準値AからCの範囲、基準値BからPの範囲)が定義されている。4つの基準値A、B、C、Pの大きさは、A>B>C>Pとなっている。
【0062】
作業工程ごとの「前後進操作」、「ブーム」、「バケット」「作業機シリンダ圧力」の判定条件の組み合わせを用いることにより、第1処理装置30は、現在行われている工程が掘削作業かどうかが判別可能である。
【0063】
図7に示した制御を行う場合の第1処理装置30の具体的動作を以下に説明する。
図7に示した各作業工程に対応する「前後進操作」、「ブーム」、「バケット」および「作業機シリンダ圧力」の判定条件の組み合わせが、記憶部30j(図2図3)に予め格納されている。第1処理装置30は、操作装置49の検出センサ49bからの信号に基づいて、ホイールローダ1の前後進に対する現在の操作の種類(F、N、R)を把握する。第1処理装置30は、検出センサ49bからの信号に基づいて、ブーム14に対する現在の操作の種類(下げ、中立または上げ)を把握する。第1処理装置30は、検出センサ49bからの信号に基づいて、バケット6に対する現在の操作の種類(ダンプ、中立またはチルトバック)を把握する。第1処理装置30は、図2に示した圧力センサ28bからの信号に基づいて、ブームシリンダ16のシリンダボトム室の現在の油圧を把握する。
【0064】
第1処理装置30は、把握された現在の前後進操作種類、ブーム操作種類、バケット操作種類およびリフトシリンダ油圧の組み合わせ(つまり現在の作業状態)を、予め記憶してある各作業工程に対応する「前後進操作」、「ブーム」、「バケット」および「作業機シリンダ圧力」の判定条件の組み合わせと対照する。この対照する処理の結果として、第1処理装置30は、現在の作業状態に最も良く一致する判定条件の組み合わせが掘削作業かどうかを判定する。
【0065】
図6(B)に示す掘削工程においては、前後進操作がFまたはR、ブーム操作が中立または上げ、バケット操作が中立またはチルトバック、作業機シリンダ圧力が基準値AからCの範囲である。第1処理装置30は、現在の作業状態がこの判定条件に対応するのであれば掘削工程であり、作業機3が掘削作業中であると判断する。第1処理装置30は、現在の作業状態がこの判定条件に対応しなければ、掘削工程ではなく作業機3が掘削作業中でないと判断する。
【0066】
<バケット6内の荷Lの計量フロー>
本実施形態のホイールローダ1は、バケット6内に積載された荷Lの重量を計測するオペレータの操作に基づいて、荷Lの計量を自動で実行する。図8は、実施形態に基づくバケット6内の荷を計量する計量方法を示すフロー図である。
【0067】
図8に示されるように、まず、バケット6内の計量を開始する計量開始入力を受け付ける(ステップS1)。第1処理装置30がバケット6内の荷を計量する処理を実行していないときに、オペレータは、計量開始スイッチ45を操作する。計量開始スイッチ45から第1処理装置30へ、計量開始スイッチ45が操作されたことを示す信号が出力される。この信号の入力を受けることで、第1処理装置30は、自動計量を開始する操作がされたことを認識する。
【0068】
次に、自動計量開始条件が成立しているか否かが判断される(ステップS2)。図9は、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する処理の流れを示すフロー図である。図9を参照して、自動計量開始条件が成立しているか否かの判断について説明する。
【0069】
まず、作業機3が掘削作業中であるか否かが判断される(ステップS11)。ステップS11の判断においては、掘削作業中の判断の一例として、作業工程の判定を使用する。第1処理装置30は、図7に示されるテーブルを参照して、「前後進操作」、「ブーム」、「バケット」「作業機シリンダ圧力」の判定条件の組み合わせから、現在の工程が掘削工程(図6(B)も併せて参照)であるか、または他の工程であるか、を判断する。
【0070】
現在の工程が掘削ではなく、作業機3が掘削作業中でないと判断されると(ステップS11においてNO)、次に、作業機3が排土作業中であるか否かが判断される(ステップS12)。ステップS12の判断においては、第1処理装置30は、「前後進操作」、「ブーム」、「バケット」「作業機シリンダ圧力」の判定条件の組み合わせから、現在の作業工程が、バケット6内の荷をダンプトラックなどの運搬機械に積み込む排土工程であるか、または他の工程であるか、を判断する。
【0071】
作業機3の排土作業中には、バケット6内の荷Lが減少するので、バケット6内の荷重が一定しない。また排土作業が終了すると、バケット6内には、計量の対象となる荷Lが存在しないことになる。バケット6内の荷Lを精度よく計量するために、自動計量開始条件に、作業機3が排土作業中でないことを含めるようにしている。
【0072】
現在の工程が排土工程ではなく、作業機3が排土作業中でないと判断されると(ステップS12においてNO)、次に、ブーム角度θ1が計量下限角度よりも小さいか否かが判断される(ステップS13)。第1処理装置30は、バケット6内の荷の計量に適したブーム角度θ1の範囲を、予め設定している。第1処理装置30は、ブーム角度θ1が所定の角度範囲に含まれる場合にバケット6内の荷を計量するように、当該角度範囲を設定している。この角度範囲は、オペレータが第1処理装置30に入力して記憶部30jに記憶されてもよく、外部からの通信によって第1処理装置30に入力されて記憶部30jに記憶されてもよい。
【0073】
角度範囲はたとえば、ブーム角度θ1がマイナス20°からプラス20°の範囲であってもよい。この場合、角度範囲の下限値(ステップS13における「計量下限角度」)はマイナス20°である。角度範囲の上限値(後述するステップS33(図11)における「計量上限角度」)はプラス20°である。
【0074】
第1処理装置30は、第一角度検出器29から入力されたブーム角度θ1と、記憶部30jに記憶されている計量下限角度とを比較する。そして第1処理装置30は、ブーム角度θ1が計量下限角度よりも小さいか否かを判断する。
【0075】
ブーム角度θ1が計量下限角度よりも小さく、ホイールローダ1の車体に対するブーム14の角度が計量に適した角度範囲から外れていると判断されると(ステップS13においてYES)、次に、ブーム14が上げ操作または下げ操作されているか否かが判断される(ステップS14)。第1処理装置30は、操作装置49の検出センサ49bから、ブーム14の上げ動作または下げ動作を指示するように操作部材49aが操作されていることを示す信号が入力されているか否かを判断する。
【0076】
検出センサ49bからブーム14の上げ動作または下げ動作の指示を示す信号が入力されておらず、ブーム14を上下操作中でないと判断されると(ステップS14においてNO)、次に、センサが故障しているか否かが判断される(ステップS15)。ステップS15の処理において故障の有無を判断されるセンサは、具体的には、ブーム角度θ1を検知する第一角度検出器29、バケット角度を検知する第二角度検出器48、および、ブームシリンダ16のシリンダ圧力を検知する圧力センサ28a,28bである。第1処理装置30は、これらのセンサからの信号の入力が無いか、またはこれらのセンサから入力される信号が通常の範囲から外れる異常値を示している場合に、センサが故障していると判断する。
【0077】
いずれのセンサも故障していないと判断されると(ステップS15においてNO)、ステップS16に進み、自動計量開始条件が成立していると設定される。
【0078】
ステップS11で作業機3が掘削作業中であると判断された場合(ステップS11においてYES)、ステップS12で作業機3が排土作業中であると判断された場合(ステップS12においてYES)、ステップS13でブーム角度θ1が計量下限角度以上であると判断された場合(ステップS13においてNO)、ステップS14でブーム14を上下操作中であると判断された場合(ステップS14においてYES)、または、ステップS15でいずれかのセンサが故障していると判断された場合(ステップS15においてYES)、ステップS17に進み、自動計量開始条件が成立していないと設定される。
【0079】
そして、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する処理を終了する(図9の「エンド」)。
【0080】
図8に戻って、ステップS2の判断において、自動計量開始条件が成立していると判断されると(ステップS2においてYES)、次に、自動計量が実行される(ステップS3)。図10は、自動計量を実行する処理の流れを示すフロー図である。図10を参照して、自動計量について説明する。
【0081】
自動計量を開始する時点では、ステップS13で判断された通り、ブーム角度θ1は計量下限角度よりも小さく、作業機3は地面に近い位置にある。そこでまず、ブーム14を上昇させる処理が行なわれる(ステップS21)。第1処理装置30は、制御弁26に制御信号を出力して、ブームシリンダ16に供給される作動油の流量および方向を制御することにより、ブームシリンダ16を伸長させる。ブーム14がブームピン9を中心として回転し、ブーム14およびブーム14の先端に取り付けられたバケット6が上昇する。ブーム14の上昇に伴って、ブーム角度θ1の絶対値が次第に小さくなる。
【0082】
次に、ブーム角度θ1が計量下限角度以上であるか否かが判断される(ステップS22)。ブーム角度θ1が計量下限角度以上になるまで、ステップS22の判断が繰り返され、その間、ブーム14は上昇を続ける。
【0083】
ブーム角度θ1が計量下限角度以上であると判断されると(ステップS22においてYES)、次に、ブーム圧力Pτが取得される(ステップS23)。圧力取得部30aは、圧力センサ28aから、ブームシリンダ16のヘッド圧を示す検出信号の出力を受ける。圧力取得部30aは、圧力センサ28bから、ブームシリンダ16のボトム圧を示す検出信号の出力を受ける。圧力取得部30aは、ブームシリンダ16のヘッド圧とボトム圧との差圧(ブーム圧力Pτ)を算出する。圧力取得部30aは、その算出したブーム圧力Pτの信号を、荷重算出部30cへ出力する。
【0084】
次に、ブーム角度θ1が取得される(ステップS24)。角度取得部30bは、第一角度検出器29から、ブーム角度θ1を示す検出信号の出力を受ける。角度取得部30bは、取得したブーム角度θ1を示す信号を、荷重算出部30cへ出力する。
【0085】
次に、荷重が算出される(ステップS25)。図4を参照して、荷重算出部30cは、角度取得部30bから出力されたブーム角度θ1における、バケット6が空の場合、バケット6が満杯積載の場合、およびバケット6が1/2積載の場合のブーム圧力Pτを求める。図5を参照して、荷重算出部30cは、バケット6が空の場合の荷重WA、バケット6が満杯積載の場合の荷重WC、およびバケット6が1/2積載の場合の荷重を、適宜線形補間することにより、圧力取得部30aから出力されたブーム圧力Pτに対応するバケット6内の荷重Wを算出する。荷重算出部30cは、算出した荷重Wを、記憶部30jへ出力する。記憶部30jは、算出された荷重Wを記憶する。
【0086】
このようにして、ステップS3における自動計量に係る一連の処理が終了する(図10の「エンド」)。
【0087】
図8に戻って、次に、自動計量の強制終了条件が成立しているか否かが判断される(ステップS4)。図11は、強制終了条件が成立しているか否かを判断する処理の流れを示すフロー図である。図11を参照して、強制終了条件が成立しているか否かの判断について説明する。
【0088】
まず、作業機3が掘削作業中であるか否かが判断される(ステップS31)。このステップS31では、ステップS11(図9)と同じ判断が行われる。
【0089】
作業機3が掘削作業中でないと判断されると(ステップS31においてNO)、次に、作業機3が排土作業中であるか否かが判断される(ステップS32)。このステップS32では、ステップS12(図9)と同じ判断が行われる。
【0090】
作業機3が排土作業中でないと判断されると(ステップS32においてNO)、次に、ブーム角度θ1が計量上限角度よりも大きいか否かが判断される(ステップS33)。第1処理装置30は、第一角度検出器29から入力されたブーム角度θ1と、記憶部30jに記憶されている計量上限角度とを比較する。そして第1処理装置30は、ブーム角度θ1が計量上限角度よりも大きいか否かを判断する。
【0091】
ブーム角度θ1が計量上限角度よりも大きくない、すなわちブーム角度θ1が計量上限角度以下であると判断されると(ステップS33においてNO)、次に、他の制御によってブーム14を動作させる指令がされているか否かが判断される(ステップS34)。第1処理装置30は、図3には図示されていない他の機能ブロックにおける処理によって、ブーム14を上昇または下降させるためにブームシリンダ16のシリンダ長を変更させる制御信号が制御弁26に出力されているか否かを判断する。
【0092】
第1処理装置30内の制御処理によってブーム14を上下動させる指令がされているか否かの判断に加えて、オペレータによる操作装置49の操作でブーム14が上げ操作または下げ操作されているか否かが判断されてもよい。
【0093】
加えて、第1処理装置30は、図3には図示されていない他の機能ブロックにおける処理によって、ブーム14を停止させる制御信号が制御弁26に出力されているか否かを判断してもよい。精度の高い計量を行うためにはブーム14の上下移動中に計量するのが好ましく、ブーム14を停止させた状態では計量の精度を確保できない可能性があるためである。
【0094】
ブーム14を動作させる指令がされていないと判断されると(ステップS34においてNO)、次に、センサが故障しているか否かが判断される(ステップS35)。このステップS35では、ステップS15(図9)と同じ判断が行われる。
【0095】
いずれのセンサも故障していないと判断されると(ステップS35においてNO)、次に、自動計量を強制終了する操作がされたか否かが判断される(ステップS36)。自動計量の実行中に、オペレータが計量開始スイッチ45を操作し、計量開始スイッチ45から第1処理装置30へスイッチ操作がされたことを示す信号が出力されると、第1処理装置30は、自動計量を強制終了する操作がされたことを認識する。
【0096】
計量開始スイッチ45とは別に、オペレータによって操作される強制終了スイッチがキャブ5内に設けられてもよい。この場合、第1処理装置30は、オペレータが強制終了スイッチを操作したことを示す信号の入力を受けることで、自動計量を強制終了する操作がされたことを認識してもよい。
【0097】
自動計量を強制終了する操作がされていないと判断されると(ステップS36においてNO)、ステップS37に進み、強制終了条件が成立していないと設定される。
【0098】
ステップS31で作業機3が掘削作業中であると判断された場合(ステップS31においてYES)、ステップS32で作業機3が排土作業中であると判断された場合(ステップS32においてYES)、ステップS33でブーム角度θ1が計量上限角度よりも大きいと判断された場合(ステップS33においてYES)、ステップS34でブーム14を上下動させる指令がされていると判断された場合(ステップS34においてYES)、ステップS35でいずれかのセンサが故障していると判断された場合(ステップS35においてYES)、または、自動計量を強制終了する操作がされたと判断された場合(ステップS36においてYES)、ステップS38に進み、強制終了条件が成立していると設定される。
【0099】
そして、強制終了条件が成立しているか否かを判断する処理を終了する(図11の「エンド」)。
【0100】
図8に戻って、ステップS4の判断において、強制終了条件が成立していないと判断されると(ステップS4においてNO)、自動計量は強制終了されず、自動計量が続行されることになる。この場合は次に、計量を終了する条件が満たされたか否かが判断される(ステップS5)。
【0101】
図8に示されるように、計量を終了する条件が満たされていないと判断されると(ステップS5においてNO)、ステップS3の自動計量する処理と、ステップS4の強制終了条件が成立しているかの判断とが繰り返されることになる。ステップS25(図10)の荷重を算出する処理が繰り返し所定回数行われていれば、この所定回数の荷重の算出をもって計量を終了する条件が満たされたと判断することができる。荷重の算出を繰り返す回数は、予め記憶部30jに記憶されている。
【0102】
短時間でバケット6内の荷Lの計量を完了できれば、ホイールローダ1による掘削積込動作の生産性を高めることができるので好ましい。荷重を所定回数分算出しなくても十分な精度の荷重が取得できたと判断された場合に、ステップS5の判断で計量を終了する条件が満たされたと判断してもよい。たとえば、第1回目に算出された荷重と第2回目に算出された荷重とが、一致するか、厳密に一致はしないが十分に差が小さい場合には、2回分の荷重の算出をもって十分な精度の荷重が取得できたと判断して、計量を終了する条件が満たされたと判断してもよい。またたとえば、1回のみの荷重で荷Lの重量を確定させて計量を終了する条件が満たされたと判断してもよい。
【0103】
ステップS5の判断において、計量を終了する条件が満たされたと判断されると、バケット6内の荷の計量を終了して、バケット6内の荷重を確定する。たとえば、記憶部30jに記憶されている複数回の荷重の算出結果の平均値を、バケット6内の荷重として確定してもよい。またたとえば、ステップS5で計量を終了する条件が満たされたと判断される直前のステップS3において算出された荷重を、バケット6内の荷重として確定してもよい。
【0104】
次に、ブーム14を停止させる処理が行われる(ステップS6)。第1処理装置30は、制御弁26に制御信号を出力して、ブームシリンダ16に供給される作動油の流量および方向の変動を停止する制御を行うことにより、ブームシリンダ16を停止させる。これにより、ブーム14がブームピン9を中心として回転しなくなり、ブーム14およびブーム14の先端に取り付けられたバケット6が停止する。
【0105】
続いてステップS7に進み、荷重が表示される。荷重出力部30fは、確定されたバケット6内の荷重を、表示部40に出力する。表示部40は、荷重を画面などに表示する。
【0106】
ステップS2の判断において自動計量開始条件が成立していない(ステップS2においてNO)、すなわち、図9のステップS17の自動計量開始条件不成立の設定がなされた場合には、自動計量は実行されず、そのまま処理を終了する。ステップS4の判断において強制終了条件が成立している(ステップS4においてYES)、すなわち、図11のステップS38の強制終了条件成立の設定がなされた場合には、その時点で自動計量を強制終了する。
【0107】
このようにして、バケット6内に積載された荷Lの重量を計測し、計測した荷Lの重量を出力(表示部40に表示)する一連の処理が終了する(図8の「エンド」)。
【0108】
<作用および効果>
上述した実施形態に係る作業機械の特徴的な構成および作用効果についてまとめて説明すると、以下の通りである。なお、実施形態の構成に参照符号を付すが、これは一例である。
【0109】
図2に示されるように、ホイールローダ1は、計量開始スイッチ45と、第1処理装置30(コントローラ)とを備えている。計量開始スイッチ45は、バケット6内の荷Lの計量を開始する計量開始入力を受け付ける。図8に示されるように、計量開始入力を受け付けたとき、第1処理装置30は、自動計量開始条件が成立しているか否かを判断する。図9に示されるように、自動計量開始条件は、作業機3が掘削作業中でないことを含む。図8,10に示されるように、自動計量開始条件が成立していれば、第1処理装置30は、作業機3の動作を制御して、具体的にはブーム14を上昇させて、バケット6内の荷Lを計量する。
【0110】
バケット6内の荷重は、図4,5に示されるように、圧力センサ28a,28bによって検出されるシリンダ圧力と第一角度検出器29によって検出されるブーム角度θ1とに基づいて、算出される。作業機3の掘削作業中には、シリンダ圧力の変動が大きく、バケット6内の荷Lを精度よく計量することが困難である。そのため、自動計量開始条件に、作業機3が掘削作業中でないことを含めるようにしている。これにより、シリンダ圧力の変動を抑えた条件で計量できるので、バケット6内の荷Lを精度よく計量することができる。
【0111】
バケット6内の荷を計量するときには、計量の精度を確保する目的で、ブーム14を上昇させながら計量が行われる。ブーム14の上げ動作が、オペレータの操作によらず、第1処理装置30によって制御される。所定の動作パターンに沿ってブーム14が動作することで、毎回の計量の際のブーム14の動作が一定とされている。ブーム14の動作の再現性が高くなり、オペレータの手動操作で生じるブーム14の動作のバラツキが低減されている。バケット6内の荷Lを計量するときのブーム角度θ1の推移の一定性が向上されているので、計量の精度を向上することができる。第1処理装置30がブーム14を上げ動作させる動作パターン、たとえばブーム14の上昇速度などを、計量に適した設定とすることで、計量の精度をより向上することができる。
【0112】
図8に示されるように、第1処理装置30は、バケット6内の荷Lの計量終了の条件が満たされた場合に、バケット6内の荷Lの計量を終了して、バケット6内の荷重を確定する。計量終了の条件が満たされると直ちに計量を終了して荷重を確定する構成とされており、計量終了の条件が満たされた後にも計量が継続されることが回避されている。したがって、計量に要する時間を短縮することができる。
【0113】
図8に示されるように、第1処理装置30は、バケット6内の荷Lの計量終了の条件が満たされた場合に、作業機3の動作を停止する。オペレータの手動操作でブーム14を上昇させながら計量する場合、計量終了を認識したオペレータがブーム14を停止させる操作をすることになるため、計量が終了してからブーム14を停止するまでにタイムラグが生じ、計量に要する時間が長くなる。計量時のブーム14の上げ動作が第1処理装置30によって制御され、ブーム14の停止も第1処理装置30によって制御される構成であるので、計量終了後直ちにブーム14を停止することが可能である。したがって、計量に要する時間を短縮することができる。
【0114】
図7に示されるように、第1処理装置30は、ブームシリンダ16のシリンダ圧力を、作業機3が掘削作業中でないことの判定に用いる。このようにすれば、作業機3が掘削作業中であるか否かを、正確に判定することができる。図7に示されるように、第1処理装置30は、作業機3が掘削作業中でないことの判定に、操作装置49の検出センサ49bから出力される、ホイールローダ1の前後進操作および作業機3(ブーム14、バケット6)の操作の検出信号をさらに用いることができる。これにより第1処理装置30は、作業機3が掘削作業中であるか否かをより正確に判定することができる。
【0115】
第1処理装置30は、ブーム角度θ1およびバケット角度を、作業機3が掘削作業中でないことの判定に用いることができる。リアルタイムに検出された作業機3の姿勢に基づいて、第1処理装置30は、作業機3が掘削作業中でないことの判定をより正確に行うことができる。
【0116】
さらに第1処理装置30は、ホイールローダ1(走行装置4)の牽引力を、作業機3が掘削作業中でないことの判定に用いることができる。牽引力を算出して、エンジン20の出力をホイールローダ1の前進走行に用いているのかバケット6内の荷Lを保持するために用いているのかを区別することで、第1処理装置30は、作業機3が掘削作業中でないことの判定をより正確に行うことができる。ホイールローダ1の牽引力は、回転センサ32(図2)によって検出されるエンジン20の回転軸の回転数、作業機ポンプ25(図2)の斜板の角度および吐出圧力、ならびに、操作装置49によって検出されるアクセル操作量などに基づいて、算出することができる。
【0117】
図7に示されるように、第1処理装置30は、ホイールローダ1の作業工程の判定に基づいて、作業機3が掘削作業中でないことを判断する。ホイールローダ1の現在の作業状態に基づく作業工程の判定に基づいた判断をすることにより、第1処理装置30は、掘削作業中でないことを精度よく判断することができる。
【0118】
図9に示されるように、自動計量開始条件は、ブーム角度θ1が計量に適した所定の角度範囲から外れていることを含む。ブーム角度θ1が所定の角度範囲から外れた位置にあるブーム14を、当該角度範囲へ向けて移動させ、図10に示されるようにブーム角度θ1が所定の角度範囲に入ったときに計量を開始することで、バケット6内の荷Lを精度よく計量することができる。
【0119】
図9に示されるように、自動計量開始条件は、ブーム14を上下操作中でないことを含む。オペレータがブーム14を操作しているときには自動計量のためのブーム14の動作を介入させず、オペレータの操作が優先されるようにしている。これにより、オペレータが、自らの手動操作に従ってブーム14が動作しないことで不快感を感じることが、抑制されている。
【0120】
図9に示されるように、自動計量開始条件は、第一角度検出器29、第二角度検出器48および第一油圧検出器28a、28bが、いずれも故障していないことを含む。これらのセンサのいずれかが故障していると、バケット6内の荷重を精度よく算出することができない。そのため、自動計量開始条件に、センサが故障していないことを含めるようにしている。これにより、バケット6内の荷Lを精度よく計量することができる。
【0121】
車体フレーム2と、車体フレーム2に取り付けられた走行輪(前輪4a、後輪4b)とを備え、作業機3は車体フレーム2の前方に配設されているホイールローダ1に、上述した計量方法を適用することで、ホイールローダ1のバケット6内の荷Lを精度よく計量することができる。
【0122】
これまでの実施形態の説明では、自動計量を実行するときのブーム14の動作が、ブーム14の上げ動作である例について説明した。自動計量を実行するとき、ブーム14は、上げ動作に限らず、下げ動作を行なってもよい。ブーム14の下げ動作中に計量する場合には、ステップS13(図9)ではブーム角度θ1が計量上限角度よりも大きいか否かが判断され、ステップS22(図10)ではブーム角度θ1が計量上限角度以下であるか否かが判断され、ステップS33(図11)ではブーム角度θ1が計量下限角度より小さいか否かが判断される。このようにすれば、ブーム角度θ1が計量に適した角度範囲にあるときにバケット6内の荷Lを精度よく計量できる効果を、同様に得ることができる。
【0123】
実施形態では、バケット6内の荷Lの計量が終了するとブーム14を自動で停止する例について説明したが、この例に限られるものではない。計量が終了したことを第1処理装置30がオペレータに通知して、オペレータの手動操作によってブーム14を停止させる構成としてもよい。
【0124】
実施形態では、ホイールローダ1が第1処理装置30を備えており、ホイールローダ1に搭載されている第1処理装置30がバケット6内の荷を計量する制御をする例について説明した。バケット6内の荷を計量する制御をするコントローラは、必ずしもホイールローダ1に搭載されていなくてもよい。
【0125】
図12は、ホイールローダ1を含むシステムの概略図である。ホイールローダ1に搭載された第1処理装置30とは別に設けられた外部のコントローラ130が、バケット6内の荷を計量する制御をするシステムを構成してもよい。コントローラ130は、ホイールローダ1の作業現場に配置されてもよく、ホイールローダ1の作業現場から離れた遠隔地に配置されてもよい。
【0126】
実施形態では、ホイールローダ1はキャブ5を備えており、オペレータがキャブ5に搭乗する有人車両である例について説明した。ホイールローダ1は、無人車両であってもよい。ホイールローダ1は、オペレータが搭乗してホイールローダ1を操作するためのキャブを備えていなくてもよい。ホイールローダ1は、搭乗したオペレータによる操縦機能を搭載していなくてもよい。ホイールローダ1は、遠隔操縦専用の作業機械であってもよい。ホイールローダ1の操縦は、遠隔操縦装置からの無線信号により行なわれてもよい。
【0127】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 ホイールローダ、2 車体フレーム、2a 前フレーム、2b 後フレーム、3 作業機、4 走行装置、4a 前輪、4b 後輪、6 バケット、14 ブーム、16 ブームシリンダ、19 バケットシリンダ、20 エンジン、24 シリンダ駆動部、25 作業機ポンプ、26 制御弁、28a,28b 第一油圧検出器、29 第一角度検出器、30 第1処理装置、30a 圧力取得部、30b 角度取得部、30c 荷重算出部、30f 荷重出力部、30j 記憶部、40 表示部、45 計量開始スイッチ、48 第二角度検出器、49 操作装置、100 掘削対象物、130 コントローラ、L 荷。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12