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▶ グラクソスミスクライン、インテレクチュアル、プロパティー、ディベロップメント、リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】モジュール式無菌生産システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 55/04 20060101AFI20231030BHJP
   B67C 3/00 20060101ALI20231030BHJP
   B65B 7/28 20060101ALI20231030BHJP
   B65B 3/04 20060101ALI20231030BHJP
   B65B 55/08 20060101ALN20231030BHJP
   A61L 2/08 20060101ALN20231030BHJP
【FI】
B65B55/04 M
B67C3/00 D
B65B7/28 K
B65B3/04
B67C3/00 H
B67C3/00 G
B65B55/08 Z
A61L2/08 106
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2020531655
(86)(22)【出願日】2018-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-18
(86)【国際出願番号】 IB2018059882
(87)【国際公開番号】W WO2019116228
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】62/597,310
(32)【優先日】2017-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513032275
【氏名又は名称】グラクソスミスクライン、インテレクチュアル、プロパティー、ディベロップメント、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GLAXOSMITHKLINE INTELLECTUAL PROPERTY DEVELOPMENT LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンマルティン,フランチェスコ
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-190361(JP,A)
【文献】特表2013-508136(JP,A)
【文献】特開平05-057001(JP,A)
【文献】特開2011-230832(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02420450(EP,A1)
【文献】特表2015-515421(JP,A)
【文献】特開2017-165474(JP,A)
【文献】特開2007-202649(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 55/00
B65B 3/00
B65B 7/00
B67C 3/00
A61L 2/00
B01J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を近位から遠位へ移動させるモジュール式生産システムであって、
複数の生産モジュールであって、前記生産モジュールのそれぞれが、近位端部と、遠位端部と、前記近位端部と前記遠位端部との間を延びる中央空洞とを有するモジュールハウジングを備え、
前記複数の生産モジュールは、線形の列に連結されて生産トンネルを形成し、各モジュールハウジングの前記中央空洞は、集合的に、生産チャネルを画定し、近位端部と遠位端部を有する前記列は、前記生産トンネルの近位端部と遠位端部をそれぞれ画定し、前記列の前記近位端部の前記生産モジュールは、最も近位のモジュールを画定するとともに近位物品通路ポートを備え、前記列の前記遠位端部の前記生産モジュールは、最も遠位のモジュールを画定するとともに遠位物品通路ポートを備える、複数の生産モジュールと、
前記生産トンネルに沿って画定された少なくとも一つの流体入口ポートであって、加圧流体源と流体連通され、それによって前記流体入口ポートを通って前記加圧流体源からくる流体の流入は、前記生産チャネル内の流体圧力を、前記生産トンネルの外側の大気圧より高い圧力を維持するように作用し、それにより、流体は、空気が前記近位物品通路ポートまたは前記遠位物品通路ポートのいずれからも前記生産チャネルに入ることを最小限にするように、前記近位物品通路ポートおよび前記遠位物品通路ポートの両方から流れる、少なくとも一つの流体入口ポートと、を備え、
前記列の前記近位端部と前記列の前記遠位端部との間に配置された前記生産モジュールの一つは、脱パイロジェンモジュールを備え、前記脱パイロジェンモジュールは、前記生産モジュールの前記中央空洞の少なくとも一部を画定する透明管状ハウジングと、前記透明管状ハウジングの外部に配置された照射源とを備え、前記照射源は、前記脱パイロジェンモジュールの内部環境を、該内部環境を通過する物品を殺菌するか、または脱パイロジェン化するのに十分な温度に加熱することができ、
前記生産チャネル内に配置され、前記近位物品通路ポートと、前記遠位物品通路ポートとの間を延びる物品搬送システムであって、前記近位物品通路ポートから前記生産チャネルに入った前記容器を前記遠位物品通路ポートまで移動させるように構成される、物品搬送システムを備える、モジュール式生産システム。
【請求項2】
前記最も近位のモジュールは、近位排気ベントを備え、前記近位排気ベントは、前記近位物品通路ポートを通って前記生産トンネルの外側から前記生産チャネルに入る可能性のある空気のために、前記生産トンネルの前記近位端部に垂直の洗い出しを形成するように、前記近位物品通路ポートに対して配置される、請求項1に記載のモジュール式生産システム。
【請求項3】
前記最も遠位のモジュールは、遠位排気ベントを備え、前記遠位排気ベントは、前記遠位物品通路ポートを通って前記生産トンネルの外側から前記生産チャネルに入る可能性のある空気のために、前記生産トンネルの前記遠位端部に垂直の洗い出しを形成するように、前記遠位物品通路ポートに対して配置される、請求項1または請求項2に記載のモジュール式生産システム。
【請求項4】
前記照射源は、光源である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項5】
前記光源は、ハロゲン短波光エミッタまたはカーボン中波エミッタからなる群から選択される、請求項4に記載のモジュール式生産システム。
【請求項6】
前記透明管状ハウジングは、石英を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項7】
前記透明管状ハウジングは、絶縁性、伝導性、または反射性材料によって少なくとも部分的に覆われるか、またはコーティングされた外部表面を備える、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項8】
前記反射性材料は、金属コーティングまたは層を備える、請求項7に記載のモジュール式生産システム。
【請求項9】
金属コーティングまたは層は、アルミニウムホイル、アルミニウム化コーティングまたはナノコーティング、および金のコーティングまたはナノコーティングからなる群から選択される、請求項8に記載のモジュール式生産システム。
【請求項10】
前記透明管状ハウジングの前記外部表面から前記照射源に向かって延びる反射エプロンをさらに備え、前記反射エプロンは、前記透明管状ハウジングを通って画定された前記中央空洞に向かって光を向け直すように作用する、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項11】
前記脱パイロジェンモジュールの遠位に配置された少なくとも一つの冷却モジュールをさらに備え、前記冷却モジュールは、
前記冷却モジュールの前記中央空洞の少なくとも一部を画定する管状ハウジングと、
前記中央空洞内に配置される冷却スパージャであって、低温流体源と流体連通される冷却スパージャと、を備え、
前記冷却スパージャは、前記冷却モジュールの前記中央空洞内に存在する材料の温度を低下させるように作用する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項12】
一つ以上の充填モジュールをさらに備え、前記充填モジュールは、前記脱パイロジェンモジュールの遠位かつ前記最も遠位の生産モジュールの近位に配置され、前記一つ以上の充填モジュールは、一つ以上の充填ステーションを備える、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項13】
前記充填モジュールに取り付け可能な充填機構をさらに備え、前記充填機構は、容器が前記充填モジュール内の前記一つ以上の充填ステーションに配置されたときに前記容器に材料を運ぶように適合される、請求項12に記載のモジュール式生産システム。
【請求項14】
前記充填機構は、第1の端部と、第2の端部とを有し、その間を延びる管腔を画定する充填針を備え、前記充填針の前記第1の端部は、前記管腔を通して容器に運ばれる材料の供給源に取り付けられる、請求項13に記載のモジュール式生産システム。
【請求項15】
前記一つ以上の充填モジュールの遠位に配置された閉鎖モジュールをさらに備え、前記閉鎖モジュールは、容器をシールするための閉鎖機構を備える、請求項12から請求項14のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項16】
前記容器のシーリングは、閉鎖部材、キャップ、またはクリンプの一つによって達成される、請求項15に記載のモジュール式生産システム。
【請求項17】
前記閉鎖機構は、シーリングヘッドを有するピストンを備え、前記シーリングヘッドは、閉鎖部材に作用して前記閉鎖部材に容器をシールさせる、請求項15または請求項16に記載のモジュール式生産システム。
【請求項18】
前記物品搬送システムは、
一つ以上の移動可能な支持体レールセクションと、
一つ以上の固定式支持体レールセクションと、を備え、
前記一つ以上の移動可能な支持体レールセクションは、物品を、前記一つ以上の固定式支持体レールセクションに沿って漸進的に移動させ、
前記一つ以上の移動可能な支持体レールセクションは、駆動フレームに動作可能に連結される、請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項19】
前記駆動フレームは、前記移動可能な支持体の移動をもたらす一つ以上の可撓性構成要素を備える、請求項18に記載のモジュール式生産システム。
【請求項20】
前記駆動フレームは、一つ以上の可撓性垂直ラメラと、前部構造支持体と、一つ以上の可撓性水平ラメラと、後部構造支持体とを備え、
前記一つ以上の可撓性垂直ラメラおよび一つ以上の可撓性水平ラメラのそれぞれは、第1の端部と、第2の端部とを備え、
前記前部構造支持体は、第2の部分から離された第1の部分を画定し、
前記一つ以上の可撓性垂直ラメラの前記第1の端部は、前記モジュールハウジングの内壁に対して固定された位置に保持され、前記一つ以上の可撓性垂直ラメラの前記第2の端部は、前記前部構造支持体の前記第1の部分に連結され、それによって前記一つ以上の可撓性垂直ラメラは、垂直に屈曲することができ、
前記一つ以上の可撓性水平ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に連結され、前記一つ以上の可撓性水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体に連結され、
それによって、前記一つ以上の可撓性垂直ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の垂直移動が可能になり、前記一つ以上の可撓性水平ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の水平移動が可能になる、請求項18に記載のモジュール式生産システム。
【請求項21】
前記物品搬送システムは、複数のセクションを備え、所与のセクションは、前記生産トンネルを構成する所与のモジュール内に配置され、前記物品搬送システムの前記セクションは、前記生産トンネルを通して物品を動かすように同期化される形で作用する、請求項18から請求項20のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【請求項22】
前記後部構造支持体は、従動磁石を備え、前記モジュール式生産システムは、前記従動磁石に沿う一つ以上の駆動磁石をさらに備え、一つの駆動磁石は一つの従動磁石にそれらの間の磁気的連結によって連結され、前記一つ以上の駆動磁石の移動は、位置合わせされ、磁気的に連結された従動磁石の対応する移動を引き起こす、請求項20または請求項20を引用する請求項21に記載のモジュール式生産システム。
【請求項23】
前記移動可能な支持体レールセクション、前記固定式支持体レールセクション、または両者の少なくとも一部は、ホウケイ酸塩または石英からなる群から選択される、請求項19から請求項22のいずれか一項に記載のモジュール式生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品材料が制御された環境条件下で充填される容器などの製品の生産において有用なモジュール式乾熱無菌生産システムと、その生産モジュールと、関連する副構成要素と、これに関連するプロセスおよび方法とに関する。代表的な実施形態では、モジュール式生産システムは、バイアルなどの物品を脱パイロジェン化および/または殺菌し、そのような物品に調合薬などの材料を充填し、そのような充填された物品を一体型生産トンネル内でシールするための無菌充填システムの形態をとる。本発明は、そのようなシステムの構成要素モジュールおよびその副構成要素、ならびに関連するプロセスおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤製造は、生産プロセス中に製品構成要素から汚染病原菌および熱を誘発する物質(パイロジェン)を解消および/または中和すること、ならびに制御された生産環境を維持することを伴い得る。製造設備は、そのような条件を作り出し、維持することを保証するための無数のシステムを組み込み、その中には、生産ラインおよびその上で生産されている製品を監視する品質保証システムを含む。そのような工業製造ラインは、大型で、複雑で、費用がかかる傾向があり、作動させるために大量のエネルギーを必要とする。
【0003】
充填された容器の製造には、搬送システムが、容器を生産サイクル内で移動させるために必要とされる。この生産サイクルには、容器の殺菌/脱パイロジェン、事前充填の調整、所与の材料による充填、およびシーリングなどのようなプロセスを含み得る。これらのさまざまなプロセスは、通常、部屋内に設置され得る一列に並べられた種々の機械、または優良医薬品製造基準(Good Manufacturing Practices)(GMP)にしたがった種々の医薬品グレード(すなわち、A、B、Cなど)によって実行される。そのようなシステムは、倉庫規模の空間を占有する。いくつかは、そのような設備の一つ以上のフロアを占有し得る。注射可能な医薬品のバイアルの製造では、たとえば、容器搬送システムが使用され、この搬送システムは、単一の機械の内側に複雑なコンベヤ、ラックシステム、および駆動機構を伴い、一つの機械を別の機械に連結する。
【0004】
これらの無菌生産設備において使用される製品の殺菌/脱パイロジェンシステムは、炉またはトンネルを使用して、容器を加熱するか、または別の形で照射する。すなわち、これは、相当な量のエネルギーを必要とするプロセスを使用し得る。また、容器を殺菌流体(すなわちオートクレーブ内の無菌状態の飽和蒸気)に露出させる場合もあり、この殺菌流体の分配は、そのようなシステムをさらに複雑にする。殺菌されたおよび/またはパイロジェンを有さない容器は、次いで、ラインの冷却領域内でより低温の環境において冷却されてから、別の充填処置ステーションを通って移動することができ、その後、充填された容器は、シールされる。これらのシールされた容器には、次いで、ラベル付け、パッケージングなどのさらなる処理が行われ得る。
【0005】
殺菌/脱パイロジェン、事前充填の調整、充填、およびシーリングプロセス中、工業無菌製造は、殺菌環境を維持することを求める。そのような環境を作り出し、維持することは、数多くの要因、とりわけ、隔離された環境内への製品および装置の封じ込め、ならびに空気品質などに対する注意を伴う。
【0006】
そのような環境を確立し、維持するために、大型で、複雑で、費用がかかる暖房、換気、および空調(HVAC)システムが必要とされる。そのようなろ過および空調装置は、大きな物理的空間を占有する。さらに、これは、設置および維持するのに費用がかかり、エネルギー需要が高くなり、したがって作動させるのに費用がかかる傾向がある。システムに入った空気流(または他のガス)は、不純物を除去することを保証するために事前にろ過され、そして、使用中に再度ろ過され、再循環されて、生産装置によって生成されるあらゆる粒子状物質、またはそのようなシステム内の他の異物材料が除去されることを保証することができる(二重ろ過/二重ろ過プロセスの実施)。
【0007】
そのような生産設備内の物品の処理は、閉鎖され、注意深く維持された環境内で行われ得る。これらは、クリーンリームおよびシールされた環境システムを伴い得る。そのような設備は、高度に特化した装置を必要とする。封じ込めおよび環境制御はそれぞれ、非常に複雑な仕事である。この領域は、空気ロックシステムを含むことができ、この空気ロックシステムにより、環境的にシールされたスーツを羽織ったオペレータが、加圧された環境に入ることが可能になる。いくつかの場合、窓が嵌められた、シールされたハウジング内に装置を封入することができ、この場合オペレータは、長袖付き手袋をシール式に嵌めて、アクセスポートを介してその内容物にアクセスする。
【0008】
そのような生産ライン内で容器を移動させるために使用される搬送システムは、コンベヤベルトまたは他の搬送システムを使用することが多く、これらのシステムは、摩擦で相互作用する構成要素を伴う。そのような摩擦で作動するシステムは、望ましくないことに、摩擦係合された構成要素からの材料の磨耗により、封じ込められた環境内に放出される粒子状(「生存不能な」)物質を作り出すことがあり、この物質は、充填されているバイアルまたは容器の内側に行き着くことがある。粒子状生成物の問題は、通常、バイアル/容器の経路全体を対象に、二重HEPAろ過された層流を与えることによって対処される。この層流は、バイアル/容器周りに清浄空気のカーテンをもたらし、システムのあらゆる部分内で生成される粒子物を近づけない。別の隔離が可能であるが、これもまた、関係する封じ込めおよび環境制御の複雑性ならびに費用を増大させる。
【0009】
殺菌/脱パイロジェンプロセス自体は、加熱炉、トンネル、または照射チャンバを伴うことができ、これらは、設備の殺菌または脱パイロジェン領域の内部環境を非常に高い温度まで加熱するか、または照射する。これは、エネルギー需要および資本投資が高い極めて特化した工学技術を伴い得る。
【0010】
大型の複雑な設備は、通常、各サブシステムを殺菌し、作動状態にもっていくため、システムを生産準備状態にするためにより長い時間を伴う。このウォームアップ期間では、殺菌/脱パイロジェンシステム内で必要な温度を達成すること、および物品生産開始前にラインの無菌性を保証することが可能になる。また、損失機会の面では、装置を作動状態(On-line)にもっていくのに必要とされる時間、ならびに装置の保全に必要とされる停止時間の頻度および持続時間において、かなりの利益損失が見出される。高い摩擦磨耗を負う生産ラインは、より頻繁な保全修復作業を必要とし得る。さらに、装置を修復するのに必要とされる時間は、関係する機械の複雑性を考慮に入れなければならない。複雑な生産装置は、通常、それほど複雑でないシステムより修復にかなり時間がかかる。これらの要因を、複雑な生産システムを作動状態にもっていくためにより長い時間が必要とされること、および停止時間が長くなるにつれて機会費用が増大することに結合させると、複雑な生産システムに関連する欠点となる。
【0011】
そのような生産システムによって提示される別の課題は、これらが、バッチ生産レベルの小規模化、生産ラインの移転に容易に大きさを合わすことができず、または生産需要が変わった場合に容易に更新することができないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、比較的複雑でないモジュール式生産システムを提供することによって、これらの欠点の一つ以上に対処しようとするものであり、このモジュール式生産システムは、次の潜在的な利点:HVACおよび空気ろ過の必要性の低減、必要とされる装置設置面積の減少、資本支出に関するコスト利点、より容易な保全、エネルギー使用量の減少、および/または後続の開示に基づいて当業者に明らかである他の利益の一つ以上を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、モジュール式生産システム、そのようなシステム内で使用されるモジュール、およびそのようなモジュールにおいて有用な、これに関連する構成要素に関するものであり、これらに関連するさまざまなプロセスも含む。モジュール式生産システムは、いくつかの発明的態様を有し、その発明的態様は、個々の機能的モジュールと、モジュールのさまざまな副構成要素と、生産ラインを形成するための複数のモジュールの組立体と、一つのモジュールまたは複数のモジュール内で実行されるプロセスと、これによって生産される物品とを含む。
【0014】
以下に説明する特有の実施形態では、モジュール式生産システムは、無菌充填システムとして組み立てられ、この無菌充填システムは、たとえば:生産ライン内の内部搬送システムに空の容器を装填し、そのような容器を脱パイロジェン化および/または殺菌し、容器を所望の温度に冷却し、容器に、たとえば流体、たとえばガスもしくは液体の一つ以上の材料、流体(たとえば液体懸濁液または溶液)または固体(たとえば微粒子化された、噴霧乾燥された、または凍結乾燥された薬剤の粉末もしくは組成物)の形態の薬剤調合薬、または他の製造物品を充填し、充填された容器を閉鎖部材(たとえば、容器内の開口部内に圧縮されたキャップ、容器の開口部上のシール、容器の一部を囲んでシールをもたらすクリンプ、または他のカバー)によってシールし、充填され、シールされた無菌状態の容器を取り出すことができる。
【0015】
モジュール式生産システム内の各モジュールは、機能的サブユニットを形成し、内部空洞を封入するハウジングを含み、これらの個々のモジュールハウジングを連続して連結することができ、それにより、個々のハウジングの内部は、細長いトンネル配置を形成するように相互連結される。
【0016】
いくつかのまたは各モジュール内の内部搬送機構は、異なるモジュール内の搬送システムを、この生産トンネル内で同期化された形で作動させることができるように、物理的にまたは作動的に連結され得る。複数モジュール内の搬送システムのこの同期化は、移動可能な搬送表面の協調運動を可能にして、生産トンネル内で物品を正確に移動させる。これにより、物品が、各モジュールの機能に連続的に露出されながら、組み立てられたモジュール式生産システムの連続的に連結されたそれぞれのモジュールを通り抜けることが可能になる。こうして、バイアルなどの容器を、組み立てられた生産トンネルの近位端部にもっていき、脱パイロジェンおよび/または殺菌などの処理、その後の冷却、充填、シーリング/閉鎖、または他の所望のタスクを、生産トンネル内の調節された内部環境内で行うことができる。
【0017】
生産トンネルの内部に出入りする空気流を調節することにより、生産トンネルの所与のモジュールまたは領域内の環境の正確な制御が可能になる。モジュール内部の状態は、たとえば、ガス含有量、相対圧力、温度、およびそこを通過する方向性のある空気流に関して制御可能である。通常、トンネル内部の圧力は、外部環境(大気)と比べて異なり、測定可能なはずである。圧力は、各セクション内側の機械上で変化し得る。圧力の相違は、容易に測定できないが、空気流の方向および全体的な圧力勾配を示して、(トレーサ(たとえば煙)を使用して)検出することができる。
【0018】
工業製造ラインの既存の大型倉庫のようなクリーン生産設備とは対照的に、本発明のシステムは、費用および複雑性をより削減する上で重要な利点を提供する。モジュールは、比較的安価であり、装置コストを削減する。システムの物理的設置面積は、既存の商用システムの何分の一かのものとなり、したがって設備の平方フィート面積の固定コストを削減する。簡単な構造により、既存の商用システムと比較して保守コストが低減され、エネルギー要件が低減することが可能になる。
【0019】
生産システムが複数のモジュールタイプを使用するため、これは、大きな製造上の柔軟性を与える。モジュールは、必要とされるプロセスパラメータを達成するように配置され得る。これらは、生産が変更を必要とするときに再配置され得る。所与のモジュールが、組み立てられたシステムから取り出され、異なるモジュールタイプに置き換えられ得る。並列で作動する複数のそのような生産トンネルを使用することにより、増産を簡単に達成することができる。
【0020】
生産および作動コスト、規模、柔軟性におけるこれらの利点により、システムを研究目的で使用することが可能になり、その一方でモジュールを工業化水準に合わせて設計して、分析上のバッチ量の生産規模に適応させ、複数の生産システムを構築し、並列に作動させて、大規模の商用製造を提供することができる。本発明のこの態様では、一つのモジュール式生産システムの産出量は、倉庫サイズの設備の産出量のn分の1を生み出すことになり得るが、モジュール式生産システムの大きく削減したコスト、サイズ、および設置面積により、建築、作動、および保全の費用を抑えながら、使用されるべき「n個の」モジュール式生産システムの使用が可能になる。
【0021】
このモジュールシステムに対する追加の潜在的な利益は、これが、大きい柔軟性および適合性を提供することである。必要に応じてモジュールを混合し、合わせることができ、これによって適合性の利点を提供する。たとえば、液体を図って容器に入れるように設計されたモジュールシステムを、液体充填モジュールをラインから連結解除し、これを、たとえば粉末充填(dosating)モジュールに取り換えるだけで、同じ容器タイプに粉末を充填するように改造することができる。
【0022】
さらに別の潜在的な利益は、モジュール式生産組立体および/または無菌充填システムを、乾熱によって全体的に殺菌できることである。乾熱(180から200℃)で機械全体を殺菌するには、サイズを小さくし、材料を慎重に選択するだけでよい。機械は、これを軽量で取り外し可能な絶縁された筐体内に封入するだけで、照射、高温空気、ストリップ加熱器などの任意の適切なデバイスを用いて加熱することができる。通常、市販されている他の機械またはアイソレータは、気化した過酸化水素水(VHP)しか使用することはできず、この過酸化水素水(VHP)は、アメリカ食品医薬品局などの監督庁によって殺菌剤として認められていない(ただの消毒剤であり、殺菌を達成できない)。したがって、乾熱殺菌により、本発明は、無菌性/発熱材料を有さないことの保証を驚くべき/予想しない高水準で達成することが可能になる。
【0023】
別の潜在的な利益は、新しい摩擦なしの搬送体を設けることであり、この搬送体は、機械のサイズを低減し、大量の空気を提供する必要性を解消する。この大量の空気は、通常、重要品(バイアル、製品、ストッパ)を、システム内で生成された生存不能な粒子から保護するために、従来の搬送機構によって提供されるものである。
【0024】
材料を慎重に選択することにより、本発明の態様は、機械全体を乾熱で殺菌することを可能にして、無菌性の保証を高水準で達成する。特に、システムが小型サイズであることにより、乾熱殺菌を達成するのに必要とされるエネルギー量および時間が低減される。
【0025】
摩擦なしの搬送システムおよび乾熱殺菌を使用する能力により、標準的な機械内で使用されている一方向空気流(UDAF)を解消することが可能である。一方向空気流は、生存不能な粒子だけでなく、重要領域内に存在し得る生存可能な粒子(病原菌/胞子)も近づけないために従来的に使用されている。本発明のシステムでは、そのような生存可能な粒子は、乾熱殺菌によって不活性化され、システムから出る空気は、そのような生存可能な粒子の侵入を防止する。
【0026】
これらおよび他の利点は、本発明の好ましい実施形態の以下の説明に照らして明らかになろう。
【0027】
したがって、本発明の一つの態様では、物品生産モジュールを含み、物品生産モジュールは、(a)第1の端部および第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間を延びるチャネルとを有するモジュールハウジングと、(b)固定式支持体および移動可能な支持体を有する内部搬送システムであって、固定式支持体および移動可能な支持体は、前記チャネル内の前記ハウジングの前記第1の端部から前記第2の端部までの間を延びる支持部分を有する、内部搬送システムと、(c)モジュールハウジングのチャネル内に存在する状態を操作するための少なくとも一つの作動構成要素とを含む。
【0028】
本発明の別の態様は、物品送り込みモジュール、物品脱パイロジェンモジュール、物品冷却モジュール、物品充填モジュール、物品閉鎖モジュールおよび/または送出モジュールを含む、これらから本質的になる、またはこれらからなる群から選択された物品生産モジュールを提供することである。
【0029】
本発明の別の態様は、生産トンネルを画定するように連結された本発明の複数の物品生産モジュールを備えるモジュール式生産システムを提供することである。本発明のこの態様の一つの実施形態では、生産トンネルは、物品送り込みモジュール、物品脱パイロジェンモジュール、物品冷却モジュール、物品充填モジュール、物品閉鎖モジュールおよび/または送出モジュールからなる群から選択された複数の物品生産モジュールを備える。別の実施形態では、モジュール式生産システムは、物品脱パイロジェンモジュールに動作可能に連結された物品送り込みモジュールを備え、物品脱パイロジェンモジュールは、一つ以上の物品冷却モジュールに連結され、一つ以上の物品冷却モジュールは、送出モジュールに連結された物品充填モジュール、物品閉鎖モジュールに連結される。
【0030】
本発明の別の態様は、物品送り込みモジュールを提供することである。本発明の一つの態様では、物品送り込みモジュールは、送り込みモジュールであって、(a)第1の端部および第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間を延びる、限られた空間を画定するチャネルとを有するモジュールハウジングと、(b)固定式支持体および移動可能な支持体を有する内部搬送システムであって、固定式支持体および移動可能な支持体は、前記ハウジングの前記第1の端部から前記第2の端部までの間を延びる支持部分を有する、内部搬送システムと、(c)ハウジングチャネル内への少なくとも一つの流体入口と、チャネルからの少なくとも一つの流体出口とを備え、チャネルの内部は、第1の雰囲気を規定し、ハウジングの外側の環境は、第2の雰囲気を規定し、流体入口からチャネルに入った流体は、チャネル内の雰囲気の圧力を、ハウジング外側の雰囲気に対して増大させる、送り込みモジュールを提供する、物品送り込みモジュールを提供することである。本発明のこの態様の特定の実施形態では、物品送り込みモジュールは、ハウジングの前記第1の端部に近位端壁を有するハウジングを備え、近位端壁は、内部搬送システムの物品支持表面と位置合わせされた物品投入開口部を画定する。特定の実施形態では、物品投入開口部は、出入り穴の形態である。本発明の別の態様では、送り込み部は、空気流入口と、モジュールハウジングのチャネルの内部との間に配置された一つ以上の空気フィルタをさらに備える。特定の実施形態では、フィルタは、HEPAフィルタである。特定の実施形態では、送り込みモジュールは、フィルタハウジングを備え、少なくとも一つのフィルタが、フィルタハウジング内に配置される。特定の実施形態では、モジュールハウジングは、排気ベントを画定し、チャンバ内の空気は、一部が前記排気ベントを通ってチャンバを出る。送り込みモジュールの特定の実施形態では、モジュールハウジングは、物品投入開口部と、排気ベントとを含み、排気ベントは、物品投入開口部を通って内部モジュールチャンバに入る空中の外部物質が、内部チャンバから排気ベントを通って洗い出されるように配置される。
【0031】
本発明の別の態様は、別のモジュール式ハウジングに連結するように適合された少なくとも一つの端部を有するモジュール式ハウジングを提供することである。本発明のこの態様の一つの実施形態では、別のモジュール式ハウジングに連結するように適合された端部は、外部表面を画定するリップ部分と、Oリングまたはシーリングエラストマーバンドとを含み、このOリングまたはシーリングエラストマーバンドは、外部表面と接触してリップ部分の周りを延び、連結構成要素の対応する雌型対合表面内で圧縮されたときにシールを作り出すように作用する。代替の形態では、シールは、面シールOリングが2つの連結されたモジュールの端面間で「圧迫された」状態で行われ得る。
【0032】
本発明のさらに別の態様は、内部搬送システムの移動可能な支持体が、駆動フレームと、移動可能な支持体コネクタと、可動式支持体レールとを備えることである。
【0033】
一つの実施形態では、駆動フレームは、駆動フレーム内で摩擦なしの方向性のある動作を可能にする一つ以上の可撓性部材を含む。一つの実施形態では、駆動フレームは、摩擦なしの垂直動作を可能にする第1の可撓性部材と、摩擦なしの水平動作を可能にする少なくとも一つの第2の可撓性部材とを含む。
【0034】
一つの形態では、可撓性部材は、可撓性のプレート様ラメラを備える。代替の形態では、可撓性部材は、カンチレバー式ピボット軸受、両頭ピボット軸受、または層状ピボット軸受などの摩擦なしのフレックスピボット軸受である。
【0035】
本発明の駆動フレームは、移動可能な支持体コネクタによって移動可能な支持体に連結され得る。一つの実施形態では、支持体コネクタは、駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、可動式支持体レールに固定して装着された第2の端部とを含む。代替の形態では、支持体コネクタは、駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、可動式支持体レールを固定せずに支持する第2の端部とを含む。代替の形態の実施形態では、支持体コネクタの第2の端部または可動式支持体レールの一方は、延長部(たとえば隆起部分、柱、ピンなど)を画定し、支持体コネクタの第2の端部または可動式支持体レールの他方は、そのような延長部を受け入れるための凹部を画定し、それによって支持体コネクタおよび可動式支持体レールを固定せずに連結する。特定の実施形態では、凹部は、延長部の形状に対応するように成形される。他の実施形態では、凹部は、ある程度の滑りに適応するように、内部に配置された延長部より大きい溝またはチャネルとして成形され得る。別の実施形態では、凹部は、細長く、延長部は、細長い凹部内で移動することができるようなピンまたは柱を備える。別の実施形態では、低摩擦材料が、支持体コネクタおよび可動式支持体レールの一つ以上の上、または支持体コネクタと可動式支持体レールとの間に設けられて、支持体コネクタと可動式支持体レールとの間の滑りを可能にする。
【0036】
一つの実施形態では、可動式支持体レールは、単一長さの支持体レールである。代替の実施形態では、可動式支持体レールは、一緒に連結された、個々の長さの支持体レールから構成される。本発明の一つの態様では、個々の長さのレールは、一つの部分上のフランジを、接合される部分内の溝内に配置することによって、可動式支持体レール表面を形成するように連結される。本発明の移動可能なレールの実施形態では、可動式支持体レールを備えるレール部分は、独立的に選択された材料から構築され、構築材料は、同じであっても異なっていてもよい。
【0037】
本発明の別の態様は、一つ以上の物品支持表面を画定する固定式支持体を提供することである。一つの実施形態では、固定式支持体は、物品のベースを支持するためのベース固定式支持体レールと、上に配置された物品の別の領域を支持する後部固定式支持体レールとを備える。
【0038】
本発明の別の態様は、固定式支持体表面上に配置された物品を再配置するために固定式支持体表面に対して可動である可動式支持体を提供することである。本発明の態様は、可動式支持体が、固定式支持体の支持表面に対して複数の次元で移動することである。
【0039】
本発明の別の態様では、内部搬送システムの移動可能な支持体は、駆動フレーム部材を含み、その一部は、ハウジングに固定して取り付けられ、一部は、ハウジング内を自由に延びるが、その内部表面には固定されず、自由に延びる部分は、固定された固定式支持体表面に対して可動である。特定の実施形態では、自由に延びる部分は、従動磁石を含み、前記従動磁石は、モジュールハウジングの外部の駆動磁石に動作可能に連結される。特定の実施形態では、一つ以上のフレームは、モジュール内に配置され、可動式支持体の移動可能な支持表面は、一つ以上の駆動フレームに動作可能に連結される。特定の実施形態では、モジュールハウジングは、ハウジングの一方の端部にある第1の端部領域と、ハウジングの反対側の端部にある第2の端部領域とを備え、駆動フレームは、ハウジングの第1の端部および第2の端部のそれぞれ内に配置され、可動式支持体の移動可能な支持表面は、駆動フレームのそれぞれに動作可能に連結される。
【0040】
本発明の別の態様は、物品脱パイロジェンモジュールを提供することである。本発明のこの態様の実施形態では、脱パイロジェンモジュールは、a)モジュールハウジングであって、開放された第1の端部および開放された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間を延びるチャネルと、前記チャネルの少なくとも一部を画定する細長い孔を画定する、第1の端部と第2の端部との間に配置された透明管状ハウジングとを有する、モジュールハウジングと、(b)固定式支持体と、移動可能な支持体とを有する内部搬送システムであって、固定式支持体および移動可能な支持体は、前記モジュールハウジングの前記第1の端部から前記第2の端部までの間を延びる細長い支持体レールを有する、内部搬送システムと、(c)前記管状ハウジングの外部に配置された照射源であって、照射を生成して前記管状ハウジング内に照射ゾーンを作り出し、前記照射は、前記照射ゾーンを通過する物品の脱パイロジェンおよび/または殺菌を引き起こすのに十分である、照射源とを含む。本発明のさらに別の実施形態では、反射層が管状ハウジングの外部表面の一部を取り囲み、反射層は、内方向に向けられた面を有し、この面は、照射を管状ハウジングの孔内で向け直す。本発明の特定の実施形態では、反射層は、研磨された金属(たとえば、アルミニウム、金、銀、アルミニウム化鋼、またはシリカのようなナノコーティングを含む他の反射/拡散コーティング、たとえば、米国、テキサス州、オースティン所在のHeraeus Quartz America, LLCから入手可能なHRC(登録商標)-Heraeus Reflective Coating)を含む。
【0041】
本発明の別の態様は、物品冷却モジュールを提供することである。冷却モジュールの一つの態様では、冷却モジュールは、a)モジュールハウジングであって、開放された第1の端部および開放された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間を延びるチャネルと、前記チャネルの少なくとも一部を画定する細長い孔を画定する、第1の端部と第2の端部との間に配置された管状ハウジングとを有する、モジュールハウジングと、(b)固定式支持体および移動可能な支持体を有する内部搬送システムであって、固定式支持体および移動可能な支持体は、前記モジュールハウジングの前記第1の端部から前記第2の端部までの間を延びる細長い支持体レールを有する、内部搬送システムと、(c)冷却モジュールの内部チャンバの温度を低下させるための温度低減源とを含む。
【0042】
冷却モジュールの一つの実施形態では、温度低減源の一部は、冷却モジュールハウジングの内部チャンバ内に配置される。冷却モジュールの特定の実施形態では、温度低減源は、冷却スパージャを備え、前記スパージャは、低温空気をハウジングの内部チャンバ内に発するように設計される。
【0043】
本発明の別の態様は、モジュール式生産システムであって、
複数の生産モジュールであって、それぞれが、近位端部と、遠位端部と、前記端部間を延びる中央空洞とを備え、
複数の生産モジュールは、線形に連続的に連結されて生産トンネルを形成し、各モジュールハウジングの中央空洞は、集合的に、生産チャネルを画定し、最も近位のモジュールハウジングの近位端部は、生産トンネルの近位端部を画定し、最も遠位のモジュールハウジングの遠位端部は、生産トンネルの遠位端部を画定し、生産トンネルの近位端部および遠位端部のぞれぞれは、物品通路ポートを含む、複数の生産モジュールと、
生産トンネルに沿って画定された少なくとも一つの流体入口ポートであって、加圧流体源と流体連通し、それによって前記流体入口ポートを通って前記流体源からくる流体の流入は、生産チャネル内の流体圧力を、生産トンネル外側の大気圧より高い圧力に維持するように作用し、それにより、流体は、空気が近位物品通路ポートまたは遠位物品通路ポートのいずれからも生産チャネル内に入ることを最小限にするように、近位物品通路ポートと遠位物品通路ポートの両方から流れる、少なくとも一つの流体入口ポートとを備え、
前記最も近位の生産モジュールと最も遠位の生産モジュールとの間に配置された前記生産モジュールの一つは、脱パイロジェン装置および/または殺菌モジュールを備え、前記脱パイロジェン/殺菌モジュールは、前記生産モジュールの中央空洞の少なくとも一部を画定する透明管状本体と、前記透明管状本体の外部に配置された照射源とを備え、前記照射源は、脱パイロジェンモジュールの内部環境を、そこを通る物品を殺菌するか、または脱パイロジェン化するのに十分な温度に加熱することができる、モジュール式生産システムを提供することである。
【0044】
そのような実施形態では、最も近位のモジュールハウジングは、排気ベントをさらに画定し、この排気ベントは、前記近位物品通路ポートに隣接して配置され、生産トンネルの近位端部において垂直の洗い出しを生じさせる。
【0045】
このおよび他の実施形態では、最も遠位のモジュールハウジングは、排気ベントをさらに画定し、この排気ベントは、遠位物品通路ポートに隣接しており、遠位物品通路ポートから生産チャネル内に進む空気の垂直の洗い出しとして作用する。
【0046】
そのような実施形態では、照射源は、光源である。特定の実施形態では、光源は、透明管状ハウジングの内容物を少なくとも250℃に加熱することができる。たとえば、光源は、ハロゲン短波光エミッタまたはカーボン中波エミッタからなる群から選択され得る。
【0047】
そのような実施形態では、透明管状ハウジングは、石英、他の適切な温度耐性透明材料のホウケイ酸塩などの光透過材料を含むことができる。
【0048】
本発明のモジュール式生産システムのいくつかの実施形態では、透明管状ハウジングは、絶縁性、伝導性、または反射性材料によって少なくとも部分的に覆われるか、またはコーティングされた外部表面を備えることができる。特定の実施形態では、反射層は、金属コーティングまたは層を備える。特定の実施形態では、金属コーティングまたは層は、アルミニウムホイル、アルミニウム化されるか、または金のコーティングもしくはナノコーティングを含む、任意の適切な材料から選択され得る。
【0049】
本発明の別の態様では、本発明の脱パイロジェン/殺菌モジュールの実施形態は、透明管状ハウジングの外部表面から照射源に向かって延びる反射エプロンをさらに含むことができ、反射エプロンは、透明管状ハウジングを通って画定された中央空洞に向かって光を向け直すように作用する。
【0050】
本発明のモジュール式生産システムは、脱パイロジェンまたは殺菌モジュールの遠位に配置された少なくとも一つの冷却モジュールをさらに含むことができる。冷却モジュールは、低温流体源と流体連通する冷却スパージャを含み、前記冷却スパージャは、冷却チャネルの中央空洞内に存在する材料の温度を低下させるように、管状ハウジングに関連して配置される。
【0051】
一つの実施形態では、少なくとも一つの冷却モジュールは、透明管状ハウジングを含み、この透明管状ハウジングは、冷却モジュールの中央空洞の少なくとも一部を画定し、このとき冷却スパージャは、前記透明管状ハウジングの前記中央空洞内に配置される。
【0052】
そのような冷却モジュールの一つの実施形態では、前記少なくとも一つの冷却モジュールの透明管状ハウジングは、外部表面を備え、前記外部表面は、材料の伝熱層によって少なくとも部分的に覆われるか、またはコーティングされる。
【0053】
本発明の別の態様では、モジュール式生産システムは、一つ以上の充填モジュールを含むこともできる。充填モジュールは、脱パイロジェンモジュールの遠位かつ最も遠位の生産モジュールの近位に配置され得る。そのような充填モジュールは、一つ以上の充填ステーションを含むことができ、容器は、その充填ステーションに配置されて、材料によって充填される。
【0054】
本発明のこの態様の一つの実施形態では、充填モジュールは、充填ハウジングを備え、ここでは充填ハウジングは、充填チャネルを含み、容器が一つ以上の充填ステーションに配置されたとき、材料は、この充填チャネルを通過して容器内に配置される。
【0055】
本発明の別の態様によれば、充填ハウジングは、チャネル閉鎖部材をさらに含むことができる。チャネル閉鎖部材は、前記充填チャネルが充填モジュールの中央空洞からシールされる第1の位置と、充填チャネルが充填モジュールの中央空洞と流体連通する第2の位置との間で移動可能である。チャネル閉鎖部材は、適切な材料の任意の適切な閉鎖部材タイプから構成され得る。一つの実施形態では、チャネル閉鎖部材は、金属ベローズを備える。
【0056】
充填ハウジングの一つの実施形態では、充填チャネルは、針チャネルの形態である。本発明の別の態様では、充填チャネルは、充填針を受け入れるように適合される。
【0057】
本発明のさらに別の態様では、モジュール式生産システムは、充填モジュールの一部として充填機構をさらに含むことができる。充填機構は、充填モジュール内に配置された容器に材料を運ぶように適合され得る。
【0058】
特定の実施形態では、充填機構は、第1の端部と、第2の端部と、その間を延びる管腔とを有する充填針を含む。そのような実施形態では、第1の端部は、容器に運ばれる液体の供給源と流体連通しており、第2の端部は、充填モジュールの中央空洞内に延長可能である。
【0059】
本発明のこの態様の実施形態では、充填機構によって運ばれる材料は、流体(液体またはガス)または固体、または製造物品であってもよい。特定の実施形態では、流体は、液体である。たとえば、液体は、少なくとも一つの有効活性成分を含む薬液の懸濁液または溶液であってもよい。別の実施形態では、固体は、粉末を含む。特定の実施形態では、粉末は、有効活性成分または生体成分を含む。他の実施形態では、流体は、不活性ガスである。
【0060】
特定の実施形態では、モジュール式生産システムは、材料を容器内に充填するための複数の充填機構を含むことができる。
【0061】
そのような実施形態の特定のものでは、複数の充填機構は、異なる材料を運ぶように適合される。そのような実施形態の特定のものでは、複数の充填機構は、異なる材料を同じ容器に運ぶように適合される。
【0062】
別の実施形態では、モジュール式生産システムは、複数の充填モジュールを含むことができる。この実施形態の一つの態様では、各充填モジュールは、単一の材料を運び、この材料は、生産システム内の別の充填モジュールによって運ばれる単一の材料と同じであっても異なっていてもよい。
【0063】
本発明の別の態様では、本明細書において説明するモジュール式生産システムは、閉鎖モジュールをさらに含むことができる。閉鎖モジュールは、一つ以上の充填モジュールの遠位に配置され得る。そのような実施形態では、閉鎖モジュールは、容器をシールするための閉鎖機構を備える。特定の実施形態では、容器のシーリングは、閉鎖部材、キャップ、またはクリンプによって達成される。特定の実施形態では、閉鎖機構は、シーリングヘッドを有するピストンを備え、シーリングヘッドは、閉鎖部材に容器をシールさせるように閉鎖部材上に作用する。
【0064】
当業者に認識可能である任意の適切な閉鎖システムが、本発明の生産システムの閉鎖モジュールにおいて使用されてもよい。好ましくは、選択される閉鎖システムは、作動前および作動中の熱状態に耐えるように選択された材料で作製される。
【0065】
特定の実施形態では、閉鎖モジュールは、ピストンチャネルを有する閉鎖ハウジングを含む。ピストンチャネルは、閉鎖ピストンを含み、アコーディオン様スリーブをさらに含み、このアコーディオン様スリーブは、前記ピストンの一部にシール式に連結された第1の端部と、閉鎖ハウジングの一部にシール式に連結された第2の端部とを備える。アコーディオン様スリーブは、ピストンの移動によって後退状態と伸長状態との間を延びる。アコーディオン様スリーブは、閉鎖モジュールの内部チャンバ環境の完全性を維持するように作用する。
【0066】
閉鎖モジュールは、閉鎖部材ホルダをさらに含むことができる。閉鎖部材ホルダは、閉鎖部材を容器と位置合わせした配向で保持するように構成されて、ピストンが閉鎖部材を前記容器上の適所に押し込んで、閉鎖部材と容器との間にシールをもたらすことを可能にする。
【0067】
特定の実施形態では、閉鎖部材は、閉鎖部材供給装置によって閉鎖部材ホルダ内に供給される。特定の実施形態では、閉鎖部材供給装置は、閉鎖部材シュートを備え、この閉鎖部材シュートは、閉鎖モジュールの中央空洞内に延びて、閉鎖部材を閉鎖部材ホルダ内に供給する。
【0068】
モジュール式生産システムでは、モジュールは、物品搬送システムをさらに含み、物品搬送システムは、前記線形生産チャネル内に配置され、前記近位物品通路ポートと、前記遠位通路ポートとの間を延びる。物品搬送システムは、任意の適切な手段を使用して、近位物品通路ポートから生産チャネルに入った容器を近位物品通路ポートまで移動させるように構成される。特定の実施形態では、物品は、線形の形で移動する。いくつかの実施形態では、物品は、一列縦隊の形で搬送される。当業者に認識可能な任意の適切な搬送システムが、本発明の生産システムのモジュールにおいて使用されてもよい。選択された搬送システムは、作動前および作動の熱状態への露出に耐えるように選択された材料で作製される。特定の実施形態では、物品搬送システムは、同期化される形で作動するように相互連結された複数の搬送セクションから構成される。
【0069】
特定の実施形態では、物品搬送システムは、一つ以上の移動可能な支持体レールセクションと、一つ以上の固定式支持体セクションとを含む。移動可能な支持体セクションは、物品を、「ウォーキングビームコンベヤ」の形で、一つ以上の固定式支持体セクションに沿って漸進的に移動させる。
【0070】
特定の実施形態では、移動可能な支持体は、物品を固定式支持体から持ち上げ、物品を遠位方向に均一な水平距離を移動させ、物品を固定式支持体上に下ろすことによって、固定式支持体に沿って物品を移動させる。
【0071】
特定の実施形態では、移動可能な支持体は、固定式支持体上に配置された物品に対して下方向に垂直に移動し、それによって固定式支持体上に配置された物品の下方になり、その後移動可能なレールは、近位に水平距離を移動してから、垂直に上昇してもう一度物品に接触する。移動可能な支持体は、固定式支持体に対して、任意の好都合な軌道(たとえば、それだけに限定されないが、矩形、長円形、または楕円形の形)で移動して、そのような物品を搬送することができる。
【0072】
本発明の特定の実施形態の別の態様では、移動可能な支持体は、駆動フレームに連結される。
【0073】
特定の実施形態では、駆動フレームは、移動可能な支持体の摩擦なしの移動をもたらす一つ以上の可撓性構成要素を備えることができる。特定の実施形態では、可撓性構成要素は、可撓性ラメラを備える。
【0074】
特定の実施形態では、可撓性ラメラは、ピボット軸受内に配置される。
【0075】
特定の代替の実施形態では、駆動フレームは、一つ以上の可撓性垂直ラメラと、前部構造支持体と、一つ以上の水平の可撓性ラメラと、後部構造支持体とを含み、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラおよび一つ以上の水平の可撓性ラメラのそれぞれは、第1の端部と、第2の端部とを備え、
前記前部構造支持体は、第2の部分から離された第1の部分を画定し、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記モジュールハウジングの内壁に対して固定された位置に保持され、前記垂直ラメラの前記第2の端部は、前記前部構造支持体の第1の部分に連結され、それによって前記第1の垂直ラメラは、垂直に屈曲することができ、
前記一つ以上の水平の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の第2の部分に連結され、前記一つ以上の水平ラメラの前記第2の端部は、後部構造支持体に連結され、
それによって、一つ以上の垂直ラメラが屈曲することにより、後部構造支持体の垂直移動が可能になり、一つ以上の水平ラメラが屈曲することにより、後部構造支持体の水平移動が可能になる。
【0076】
駆動フレームの別の実施形態では、前部構造支持体および後部構造支持体のそれぞれは、近位側表面と、遠位側表面とを画定し、一つ以上の水平ラメラは、第1の水平ラメラと、第2の水平ラメラとを備え、
第1の水平ラメラの第1の端部は、前部構造支持体の近位側表面に連結され、第1の水平ラメラの第2の端部は、後部構造支持体の近位側表面に連結され、
第2の水平ラメラの第1の端部は、前部構造支持体の遠位側表面に連結され、第2の水平ラメラの第2の端部は、後部構造支持体の遠位側表面に連結される。
【0077】
特定の実施形態では、駆動フレームは、ピボット軸受の構成要素である一つ以上の垂直ラメラおよび水平ラメラを含み、前記ピボット軸受のそれぞれは、第1のピボットハウジング部分と、第2のピボットハウジング部分とを備え、前記ピボットハウジングの一方が前記ピボット軸受の他方に対して共通軸線の周りで回転運動することが、層状の屈曲によってもたらされる。
【0078】
別の実施形態では、駆動フレームは、一つ以上の垂直ピボット軸受を含み、前記一つ以上のピボット軸受の第1のピボットハウジング部分は、前記生産モジュールの管状ハウジングの前記内部表面に関連して固定して保持され、前記ピボット軸受の第2のピボットハウジングは、前部構造支持体によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の垂直の層状の屈曲により、前部構造支持体の垂直の形の回転運動が可能になる。
【0079】
さらに別の実施形態では、そのような実施形態における駆動フレームは、一つ以上の水平ピボット軸受を含み、前記一つ以上のピボット軸受の第1のピボットハウジング部分は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に関連して固定して保持され、前記一つ以上のピボット軸受の第2のピボットハウジングは、構造支持体の一部によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の水平ラメラの屈曲により、後部構造支持体の水平の形の回転運動が可能になる。
【0080】
本発明の一つの態様では、後部構造支持体は、前部分および後部分を有する近位および遠位の下側アームを備え、近位下側アームの前部分は、第1の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、遠位下側アームの前部分は、第2の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、前記ピボット軸受は、前記下側近位アームおよび下側遠位アームの前記前端において回転式枢動をもたらすように配向されて、前記下側アームの、それらの後部分における水平移動をもたらす。
【0081】
いくつかの実施形態では、駆動フレームは、近位下側アームの後部分によって堅く保持された近位後部水平ピボット軸受と、遠位下側アームの後部分によって堅く保持された遠位後部水平ピボット軸受とを含み、後部構造支持体は、上側フレームをさらに備え、前記上側フレームは、内部搬送システムの移動可能な支持体レールに連結するように適合された前部分と、後部分であって、近位後部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く締め付ける近位部分と、遠位後部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く締め付ける遠位部分とを画定する、後部分とを備え、駆動フレームの水平移動は、近位下側アームおよび遠位下側アームによってその前部分および後部分に固定して保持されたピボット軸受内の枢動による屈曲によって、適応される。
【0082】
一つの実施形態では、後部構造支持体の上側フレームは、
前部分および後部分を備える近位上側アームと、
前部分および後部分を備える遠位上側アームと、
近位端部分および遠位端部分を備える後部支持バーとを備え、
後部支持バーの近位端部分は、近位上側アームに至る後部分に固定して連結され、後部支持バーの遠位端部分は、遠位上側アームに至る後部分に固定して連結され、
上側フレームの後部分の近位部分は、近位上側アームの後部分によって画定され、
上側フレームの後部分の遠位部分は、遠位上側アームの後部分によって画定され、
内部搬送システムの移動可能な支持体レールに連結するように適合された上側フレームの前記前部分は、近位上側アームおよび遠位上側アームの前部分の一方または両方によって画定される。
【0083】
上記で説明した駆動フレームの別の態様では、後部構造支持体は、少なくとも一つの従動磁石を備える。特定の実施形態では、従動磁石は、200℃から300℃の温度において磁気特性を維持する材料を含む。特定の実施形態では、従動磁石は、サマリウムコバルト(Samarium-cobalt)であってもよい。
【0084】
モジュール式生産システムの別の実施形態では、システムは、一つ以上の駆動磁石をさらに含み、この駆動磁石は、前記従動磁石が内部に配置されたモジュール式ハウジングの外側に配置され、これらの駆動磁石および従動磁石は、この磁石間の磁気的連結を可能にするように位置合わせされ、それによって前記一つ以上の駆動磁石の移動は、位置合わせされ、磁気的に連結された従動磁石の対応する移動を引き起こす。
【0085】
モジュール式生産システムの特定の実施形態では、一つ以上の駆動磁石は、一つ以上の細長い駆動軸に関連付けられ、それによって一つ以上の駆動軸の移動の結果、一つ以上の駆動磁石の移動が生じる。そのような実施形態では、一つ以上の駆動軸は、モジュール式生産システムの外部長さに平行に延びる。
【0086】
そのような実施形態では、一つ以上の駆動軸は、回転運動および線形運動が可能であり、それにより、回転運動は、駆動磁石の垂直移動を引き起こし、一つ以上の駆動軸の線形移動の結果、一つ以上の駆動磁石の水平移動が生じる。
【0087】
本発明の特定の実施形態では、一つ以上の駆動磁石の一つ以上は、サマリウムコバルトまたはネオジムなどの希土磁石材料を含む。
【0088】
本発明の別の態様では、本発明は、製品の生産において有用である少なくとも一つの作動の実行のための個々の生産モジュールであって、
a)内部空洞を画定するモジュールハウジングであって、第1の端部と、第2の端部とを備え、前記ハウジングの前記端部のそれぞれは、開口部を備え、前記端部開口部は、前記内部空洞と連通し、前記ハウジングを通るチャネルを形成する、モジュールハウジングと、
b)ハウジング内に配置された内部搬送システムであって、内部搬送システムは
i)駆動フレームと、
ii)前記駆動フレームに取り付けられた移動可能な物品支持表面と、
iii)固定式物品支持表面とを備え、
駆動フレームは、
(a)ハウジングチャネル内で固定位置に保持された第1の部分と、
(b)前記チャネル内で懸架され、移動可能な物品支持表面を支持する第2の部分と、
(c)駆動フレームの第1の部分と第2の部分との間に配置された少なくとも一つの可撓性ラメラであって、ラメラの屈曲により、方向性のある力に応答して、駆動フレームの第2の端部の移動が可能になる、少なくとも一つの可撓性ラメラとを備える、内部搬送システムと、
(c)前記ハウジング内に関連付けられた、その内部で作動を実行するための作動組立体とを備える、個々の生産モジュールに関する。
【0089】
生産モジュールの一つの態様では、ハウジングは、端壁を画定し、物品アクセス開口部が、その内部に形成される。物品アクセス開口部は、前記チャネル内に進められている物品に適応するサイズの出入り穴の形態のものであってもよい。
【0090】
生産モジュールの別の態様では、前記端部の少なくとも一方は、別の生産モジュールに取り付けるように適合される。
【0091】
特定の実施形態では、生産モジュールハウジングは、内部表面および外部表面を有する相互連結された壁を備え、前記外部表面は、前記ハウジングの第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記第1の端部分または第2の端部分の少なくとも一方は、別の生産モジュールに取り付けるように適合される。
【0092】
特定の実施形態では、生産モジュールハウジングは、シーリング表面をさらに含む前記ハウジング壁端部分の少なくとも一つを含み、このシーリング表面は、ハウジングの周りを周方向に延びる。特定の実施形態では、シーリング表面は、Oリングによってもたらされる。
【0093】
特定の実施形態では、ハウジング壁端部分の少なくとも一方は、前記ハウジングの外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、前記Oリングは、その内部に配置される。そのような実施形態では、ハウジングは、前記ハウジング空洞を画定する内部表面と、外部表面とを有する相互連結された壁を備え、前記壁のそれぞれは、前記ハウジングの第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記第1の端部分および第2の端部分は、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される。
【0094】
特定の実施形態では、ハウジング端壁部分のそれぞれは、ハウジング外部周りを周方向に延びるシーリング表面をさらに備える。いくつかの実施形態では、前記シーリング表面の一方または両方は、一つ以上のOリングによってもたらされる。これらの実施形態の特定のものでは、前記ハウジング壁端部分の一方または両方は、前記ハウジングの外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を含み、前記Oリングは、その内部に配置され、前記Oリングは、前記シーリング表面をもたらす。
【0095】
本発明の特定の実施形態では、モジュール式ハウジングは、内部表面および外部表面を有する相互連結された壁を含み、前記外部表面は、前記ハウジングの第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記端部の前記部分の一方は、一体型装着スリーブを備え、この装着スリーブは、別の生産モジュールとの連結を容易にするように適合された内側シーリング表面を有する。
【0096】
そのような実施形態の特定のものでは、一体型装着スリーブの内側シーリング表面は、前記スリーブの内周の周りを延びるOリング凹部を画定する。
【0097】
本発明の生産モジュールでは、使用時、モジュールハウジングのチャネルは、正味の空気流がチャネルからくるように、モジュールハウジングの外側の大気より高い空気圧で維持される。そのようなモジュールの特定のものでは、モジュールハウジングは、空気入口をさらに含むことができ、この空気入口は、チャネルへの空気流をもたらすために加圧空気源に連結可能である。そのようなモジュールの特定のものでは、モジュールハウジングは、フィルタハウジングをさらに備え、前記フィルタハウジングは、前記空気入口を画定する。そのようなモジュールの特定のものでは、モジュールは、前記空気入口と前記モジュールハウジングチャネルとの間に配置された空気フィルタをさらに含む。
【0098】
特定の実施形態では、モジュールハウジングは、フィルタハウジングと、前記空気入口を画定するフィルタハウジングと、前記空気入口と前記モジュールハウジングとの間に配置された空気フィルタとをさらに含む。そのような実施形態の特定のものでは、ハウジングは、内部表面および外部表面を有する一つ以上の壁部分によって画定され、壁部分の内部表面は、ハウジングを通るチャネルを画定する。
【0099】
本発明のさらに別の態様では、生産モジュールハウジングは、近位端部ハウジング内部空洞を画定する近位端部ハウジングと、遠位端部ハウジング内部空洞を画定する遠位端部ハウジングと、通り抜ける軸方向穴を画定する管状ハウジングとを備える。そのような実施形態では、管状ハウジングは、近位端部ハウジングと、遠位端部ハウジングとの間に配置され、近位端部ハウジング内部空洞、軸方向孔、および遠位端部ハウジング内部空洞は、流体連通し、集合的に、生産モジュールを通るチャネルを画定する。
【0100】
本発明のこの態様の特定の実施形態では、生産モジュールは、脱パイロジェン/殺菌モジュールの形態をとり、管状ハウジングは、光放射透過材料を含む。特定の実施形態では、光放射透過材料は、摂氏250℃以上の熱に耐性がある。光放射透過材料は、それだけに限定されないが、石英、ホウケイ酸塩、または熱耐性ガラスを含む任意の適切な材料であってもよい。特定の実施形態では、光放射透過材料は、石英である。
【0101】
特定の実施形態では、管状ハウジングは、金属、ガラス、またはセラミックを含む。
【0102】
特定の実施形態では、端部ハウジングの一つ以上は、金属、たとえばステンレス鋼、耐熱性アルミニウム合金などを含む。
【0103】
特定の実施形態では、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジングは、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される。
【0104】
特定の実施形態では、近位端部ハウジングは、開放近位端壁と、上壁と、前壁と、底壁と、後壁とを備え、これらの壁は、内部表面と、外部表面とを有し、近位端部ハウジングの壁の外部表面は、近位端部分を備え、遠位端部ハウジングは、開放端部と、上壁、前壁、底壁、および後壁とを備え、壁は、内部表面と、外部表面とを有し、遠位端部ハウジングの壁の外部表面は、遠位端部分を備え、近位端部ハウジングの近位端部分および遠位端部ハウジングの遠位端部分は、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される。
【0105】
特定の実施形態では、前記近位端部分または遠位端部分の少なくとも一方は、隣接するモジュール間にシールを作り出すためのシーリング表面をさらに含む。特定の実施形態では、シーリング表面は、Oリングによってもたらされる。
【0106】
そのような実施形態の特定のものでは、前記近位端部分または遠位端部分の少なくとも一方は、前記端部ハウジングの外部表面の周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、前記Oリングは、その内部に配置される。
【0107】
特定の実施形態では、前記近位端部分または遠位端部分の両方は、それぞれの端部ハウジング周りを周方向に延びるシーリング表面をさらに含む。特定の実施形態では、シーリング表面は、Oリングによってもたらされる。そのような実施形態の特定のものでは、前記近位端部分および遠位端部分のそれぞれは、前記端部ハウジングの外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、それぞれのOリングは、その内部に配置される。
【0108】
生産モジュールのさらに別の実施形態では、近位端部分または遠位端部分の一方は、一体型装着スリーブをさらに備えることができ、この一体型装着スリーブは、別の生産モジュールとの連結を容易にするように適合された内側シーリング表面を有する。
【0109】
特定の実施形態では、一体型装着スリーブの内側シーリング表面は、前記スリーブの内周の周りを延びるOリング凹部を画定する。そのような実施形態の特定のものでは、弾性Oリングは、内側シーリング表面のOリング凹部内に配置される。
【0110】
本発明の脱パイロジェン/殺菌モジュールの別の態様では、本発明は、管状ハウジングを照射するための照射源をさらに含み、それにより、チューブを通過する物品が、それによって殺菌される。本発明の一つの態様では、照射源は、光源またはエミッタである。そのような実施形態では、光源は、所望の殺菌/脱パイロジェン効果を達成するのに適切な波長の光放射を生成する。特定の実施形態では、光源は、赤外放射を生成する。各材料/構成要素は放射に異なって反応するため、エミッタは、所望の容器を加熱するのに最適な波長を有するように選択されなければならない。通常、エミッタは、波長の一定の範囲で放射するが、これらは、そのピーク波長:短波(1から2μm)、中波(2から4μm)、長波(4μmを超える)によって分類され得る。これらは、エミッタの最も一般的なタイプの中のものであるが、加熱される容器の材料および/または病原菌/エンドトキシン成分に適切に合わせるために、赤外領域外の他の放射源が使用されてもよい。
【0111】
特定のそのような実施形態では、管状ハウジングは、外部表面と、内部表面とを有し、照射源は、外側表面に隣接して配置されて、放射を、管状ハウジングの外部表面および内部表面を通るように向けて、軸方向管状ハウジングの孔を照射する。
【0112】
そのような実施形態の特定のものでは、管状ハウジングは、外部表面を有し、管状ハウジングの外部表面上にまたは外部表面に隣接して反射層をさらに含み、前記反射層は、管状ハウジングの中央孔に面する反射表面を有し、それにより、照射源からハウジングを通過して孔内に入る放射は、反射表面によって、管状ハウジングの孔に向かって戻るように向け直される。特定の実施形態では、反射層は、照射源と、透明管状ハウジングの外部表面との間に露出窓を画定する。
【0113】
特定の別の実施形態では、管状ハウジングは、反射下面を備える反射エプロンをさらに含み、反射エプロンは、露出窓に隣接する管状ハウジングの表面から外方向に、照射源に向かって延び、それにより、露出窓を通って管状ハウジングを出た、照射源からの放射は、反射エプロンの反射下面によって、管状ハウジングの孔に向かって戻るように向け直される。
【0114】
本発明の特定の他の実施形態では、生産モジュールは、照射源に隣接して配置された低温空気スパージャをさらに含み、低温空気スパージャは、低温空気源と流体連通し、低温空気スパージャは、照射源に向けられた一つ以上のスパージャベントが設けられた管状本体を備え、このスパージャベントは、照射源を冷却するために、低温空気源からの低温空気を照射源に向けるためのものである。
【0115】
本発明の別の態様では、モジュールハウジングが近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジングと、その間の管状ハウジングとを備える場合、近位端部ハウジングは、遠位側壁を備え、この遠位側壁は、これを貫通して延びるアクセス開口部を画定し、このアクセス開口部は、前記近位端部ハウジング内部空洞と管状ハウジングの中央孔との間に流体連通をもたらし、
遠位端部ハウジングは、近位側壁を備え、この近位側壁は、これを貫通して延びるアクセス開口部を画定し、このアクセス開口部は、前記遠位端部ハウジング内部空洞と管状ハウジングの中央孔との間に流体連通をもたらす。
【0116】
本発明のこの態様の特定の実施形態では、モジュールハウジングは、内周表面を備える近位リング形状ブラケットであって、前記内周表面は、中央開口部を画定し、前記ブラケットは、近位端部ハウジングの遠位壁にシール式に連結され、それにより、リング形状ブラケットは、遠位側壁を貫通して延びるアクセス開口部を取り囲む、近位リング形状ブラケットと、内周表面を備える遠位リング形状ブラケットであって、前記内周表面は、中央開口部を画定し、前記遠位リング形状ブラケットは、近位端部ハウジングの近位壁にシール式に連結され、それにより、遠位リング形状ブラケットは、遠位側壁を貫通して延びるアクセス開口部を取り囲む、遠位リング形状ブラケットとをさらに含み、前記管状ハウジングは、外部表面と、近位端部であって、管状ハウジングの近位端部は、近位リング形状ブラケットの中央開口部内にシール式に配置される、近位端部と、遠位端部であって、管状ハウジングの遠位端部は、遠位リング形状ブラケットの中央開口部内にシール式に配置される、遠位端部とを備え、管状ハウジングは、各端部ハウジングにシール式に連結され、近位端部ハウジングの遠位側壁および遠位端部ハウジングの近位側壁内のアクセス開口部は、端部ハウジングの内部空洞と管状ハウジングの軸方向孔との間に流体連通をもたらす。
【0117】
そのような実施形態の特定のものでは、モジュールは、
第1のOリングであって、近位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジングの近位端部にある管状ハウジングの外部表面との間に圧縮される、第1のOリングと、
第2のOリングであって、遠位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジングの遠位端部にある管状ハウジングの外部表面との間に圧縮される、第2のOリングとをさらに含む。
【0118】
本発明のそのような実施形態の特定のものでは、近位リング形状ブラケットの内周表面は、第1のOリングの一部が内部に配置されるOリング凹部を画定し、遠位リング形状ブラケットの内周表面は、第2の第1のOリングの一部が内部に配置されるOリング凹部を画定する。
【0119】
本発明の脱パイロジェン/殺菌モジュールの別の態様では、前記駆動フレームに取り付けられた移動可能な物品支持表面および固定式物品支持表面のそれぞれは、耐熱性材料を含む。そのような実施形態の特定のものでは、移動可能な物品支持表面および固定式物品支持表面のそれぞれは、耐熱性材料を含むレール延長部を備える。そのような実施形態の特定のものでは、レールは、ホウケイ酸塩または石英などの透明材料を含む。特定の実施形態では、延長部は、ホウケイ酸塩を含む。
【0120】
特定の実施形態では、脱パイロジェン/殺菌モジュールに使用される内部搬送機構は、
移動可能な物品支持表面を含み、この移動可能な物品支持表面は、近位端部ハウジングの表面に連結された駆動フレームに連結された、近位の可動式レール部分と、遠位端部ハウジングの表面に連結された駆動フレームに連結された、遠位の可動式レール部分とを含み、可動式レール延長部は、近位の可動式レールセクションの遠位端部から延び、可動式レール延長部の遠位端部は、遠位の可動式レールセクションの近位端部に連結し、可動式レールは、管状ハウジングの孔を通って自由に延び、固定式物品支持体は、固定式物品支持表面のベースレールおよび後部レールを含み、ベースレールおよび後部レールのそれぞれは、近位端部ハウジング内に装着された近位ベース部分および後部レール部分と、遠位端部ハウジング内に装着された遠位ベース部分および後部レール部分と、近位ベースレールセクションの遠位端部および後部レールセクションの近位端部から延び、遠位ベースレールセクションの近位端部に連結する、固定式ベースレール延長部とを含み、可動式レールは、管状ハウジングの孔を通って自由に延びる。
【0121】
本発明の別の態様は、冷却モジュールの形態の生産モジュールハウジングを提供することであり、前記冷却モジュールは、低温空気スパージャチューブを備える低温空気スパージャをさらに備え、前記低温空気スパージャチューブは、モジュールハウジングの内部空洞内に配置され、前記スパージャチューブは、外部本体であって、内部孔と、前記スパージャ本体を貫通して延びる一つ以上の出口ポートとを画定する、外部本体を有し、前記低温空気スパージャは、低温空気源と流体連通して、低温空気を提供し、この低温空気は、前記スパージャの前記内部孔を通り、前記スパージャ本体内の前記一つ以上の出口ポートを出て、モジュールハウジングの内部空洞に入る。
【0122】
冷却モジュールの特定の実施形態では、モジュールは、低温空気源と前記スパージャ本体内の一つ以上の出口ポートとの間に配置された空気フィルタをさらに含む。
【0123】
特定の実施形態では、モジュールは、空気フィルタを含むフィルタハウジングをさらに備える。特定の実施形態では、フィルタハウジングは、モジュールハウジングに固着されるか、またはその構成要素である。特定の実施形態では、フィルタは、HEPAフィルタである。
【0124】
本発明の別の態様では、生産モジュールは、充填モジュールの形態をとり、その作動組立体は、前記モジュール内の内部搬送機構上に配置される容器内に一定量の材料を納置するための充填機構である。
【0125】
特定の実施形態では、充填モジュールは、一定量の液体、ガス、または固体を容器に運ぶための充填機構を含むことができる。そのような実施形態の特定のものでは、充填機構によって運ばれる材料は、有効活性成分を含む。そのような実施形態の特定のものでは、充填機構によって運ばれる材料は、液体懸濁液または液体溶液を含む。そのような実施形態の特定のものでは、充填機構によって運ばれる材料は、有効活性成分を含む。
【0126】
そのような実施形態の特定のものでは、生産モジュールは、
材料封じ込め空洞を画定する容器であって、前記内部搬送システムの一部上に配置可能であり、前記モジュールハウジング内の前記チャネルを通って内部搬送システムによって搬送される、容器をさらに含み、
前記充填機構は、充填ハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、充填針チャネルを画定し、この充填針チャネルは、前記ハウジングを通って画定され、前記モジュールハウジング内の前記チャネルと流体連通し、前記針チャネルは、充填針を受け入れるように適合され、
前記充填針は、第1の端部と、第2の端部と、それらの間を延びる中央管腔とを備える細長い本体を備えて、流体が、前記第1の端部から第2の端部に前記充填針を通って流れることを可能にし、
前記充填針は、前記充填チャネル内に配置可能であり、それにより、前記充填針の第2の端部は、前記容器の前記材料封じ込め空洞上に、または前記材料封じ込め空洞内に配置可能である。
【0127】
本発明の別の態様では、生産モジュールは、閉鎖モジュールの形態をとり、モジュールの作動組立体は、内部に配置された容器をシールするための閉鎖機構を備える。本発明のこの態様の実施形態の特定のものでは、容器のシーリングは、閉鎖部材、キャップ、クリンプによって達成される。
【0128】
そのような実施形態の特定のものでは、閉鎖機構は、シーリングヘッドを有するピストンを備え、シーリングヘッドは、閉鎖部材に容器をシールさせるように閉鎖部材上に作用する。
【0129】
そのような実施形態の特定のものでは、モジュールは、ピストンチャネルを画定する閉鎖ハウジングをさらに備え、前記ピストンを含む前記ピストンチャネルは、周囲のアコーディオン様スリーブをさらに備え、このアコーディオン様スリーブは、前記ピストンの一部にシール式に連結された第1の端部と、閉鎖ハウジングの一部にシール式に連結された第2の端部とを備え、アコーディオン様スリーブは、前記ピストンの移動によって後退状態と伸長状態との間を延びる。
【0130】
そのような実施形態の特定のものでは、モジュールは、閉鎖部材ホルダをさらに備え、前記閉鎖部材ホルダは、閉鎖部材を容器と位置合わせした配向で保持するように構成されて、ピストンが、閉鎖部材を前記容器上の適所に押し込んで、閉鎖部材と容器との間にシールをもたらすことを可能にする。
【0131】
本発明の別の態様では、閉鎖部材は、閉鎖部材供給装置によって閉鎖部材ホルダ内に供給される。
【0132】
そのような実施形態の特定のものでは、閉鎖部材供給装置は、閉鎖部材シュートを備え、この閉鎖部材シュートは、閉鎖モジュールの中央空洞内に延びて、閉鎖部材を閉鎖部材ホルダ内に供給する。
【0133】
本発明の別の別個の態様では、本発明は、充填針組立体であって、
針本体を備える細長い充填針であって、針本体は、第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部と、本体を通って第1の端部と第2の端部との間を軸方向に延びる中央管腔とを有する、細長い充填針と、
細長い針の第1の端部を取り囲む本体を備える上部分と、
細長い伸長可能なシースであって、第1の端部および第2の端部と、外部表面および内部表面とを有し、細長いシースの第1の端部は、充填針組立体の上部分にシール式に連結され、この上部分から、シースは、細長い針を取り囲むように延びる、細長い伸長可能なシースと、
シースの第2の端部にシール式に連結された底部分であって、本体を備え、この本体は、上端と、下端とを有し、上端および下端を通って延びる針チャネルを画定し、前記針チャネルは、細長い充填針がそこを通って延びることを可能にするようにサイズ設定される、底部分とを含み、
底部分は、針チャネルを二等分する穿孔可能なシールをさらに備え、それによって細長い伸長可能なシースの内部表面によって画定される、シールされた環境を形成する、充填針組立体を備える。
【0134】
そのような実施形態の特定のものでは、細長い伸長可能なシースは、アコーディオンとして形成され、アコーディオンの交互の折り畳みにより、細長いシースは、i)上部分が底部分から離され、針の第2の端部が、上側部分、シース内部表面、下側部分の針チャネルおよび穿孔可能な金属シールによって形成された、シールされた環境内にある、伸長位置と、ii)上部分が底部分のより近くに近接しており、針の第2の端部が、針チャネルを通って延びて、穿孔可能なシールを穿孔している後退位置とを占有することが可能になる。
【0135】
本発明のさらに別の態様では、本発明は、物品を含むための殺菌可能なコンテナであって、
内部チャンバと、出入り口を備える出口導管とを画定するコンテナと、
出口導管に沿って配置されたシーリングディスクであって、コンテナの内部チャンバをシールする、シーリングディスクと、
シーリングディスクと出入り口との間の、出口導管内に配置された軸の周りで回転可能なバタフライ弁とを備え、
軸周りのバタフライ弁の回転は、シーリングディスクをせん断するように作用し、それによって出入り口と殺菌可能なコンテナの内部チャンバとの間の導管を通る通路を開く、殺菌可能なコンテナを備える。
【0136】
殺菌可能なコンテナの特定の実施形態では、コンテナおよび/またはシーリングディスクは、殺菌状態に耐えることができる耐熱材料で構成される。そのような実施形態の特定のものでは、シーリングディスクの耐熱材料は、金属、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼である。
【0137】
殺菌可能なコンテナの別の実施形態では、バタフライ弁は、第1の面および第2の面と、管状周囲とを有する丸みのある本体を備え、前記軸は、第1の軸部分と、第2の軸部分とを備え、前記第1の軸部分および第2の軸部分は、共通軸線上で弁体の環状周囲の両側から延びる。
【0138】
殺菌可能なコンテナの別の実施形態では、導管は、第1の軸部分凹部と、第1の軸部分凹部の反対側の第2の軸部分凹部とをさらに備え、第1の軸部分は、前記第1の軸部分凹部内に配置され、第2の軸部分は、前記第2の軸部分凹部内に配置され、それによって前記バタフライ弁の丸みのある本体の回転を可能にする。
【0139】
本発明のさらに別の態様は、生産システムまたはその構成要素上で乾熱を使用して、組み立て後、かつ物品を脱パイロジェン化および/または殺菌するようにシステムを作動させる前に、生産システムを脱パイロジェン化および/または殺菌する方法を提供する。したがって、システムは、乾熱の使用により、無菌性/パイロジェンを有さない保証を極めて高水準で提供する。
【0140】
本発明のそのような別の態様では、モジュール式生産システムを、物品製造に使用する前に脱パイロジェン化および/または殺菌するための方法であって、
a.上記の実施形態のいずれか一項によるモジュール式生産システムを提供するステップと、
b.前記生産チャネルを画定する前記モジュール式生産システムの部分を、一定の時間期間の間、前記部分がパイロジェンを引き起こす物質を有さずおよび/または無菌状態になるのに十分な温度で、乾熱に露出させるステップとを含む、方法が提供される。
【0141】
本発明のこの態様の別の実施形態では、方法は、前記生産チャネルのモジュール式生産システムを、無菌状態および/またはパイロジェンを有さない状態に維持するステップをさらに含む。
【0142】
本発明のさらに別の態様では、本発明の製品モジュールを脱パイロジェン化および/または殺菌するための方法であって、
a.上記で説明したような一つ以上の生産モジュールを提供するステップと、
b.前記一つ以上の生産モジュールを、一定の時間期間の間、露出された前記一つ以上のモジュールが、パイロジェンを引き起こす物質を有さずおよび/または無菌状態になるのに十分な温度で、乾熱に露出させるステップとを含む、方法が提供される。
【0143】
本発明のこの態様の別の実施形態では、方法は、それぞれの露出されたモジュールを、無菌状態および/またはパイロジェンを有さない状態に維持する環境に維持するステップをさらに含む。
【0144】
本発明の非限定的な代表的な実施形態が、以下の図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0145】
図1】個々の生産モジュールを備える、無菌充填システムを形成するモジュール式生産組立体を示す図である。
図2】外部駆動システム(8)のセクションのいくつかが動作可能につなげられた、図1のモジュール式生産システムの分解図である。
図3】さまざまな内部構成要素を点線で示す、送り込みモジュールの実施形態を示す図である。
図4】内部構成要素を示す、図3の送り込みモジュールの長さ方向の正面断面図である。
図5】内部構成要素の側面斜視図を示す、図3の送り込みの幅方向の断面図である。
図6】本発明の脱パイロジェンモジュールの実施形態の外部斜視図である。
図7】モジュールの中央部分のさまざまな内部構成要素を示す、脱パイロジェンモジュールの実施形態の外部斜視図である。
図8】送り込みモジュールと脱パイロジェンモジュールとの間の連結の上からの断面図である。
図9】脱パイロジェン内で使用される内部物品搬送機構を示す図である。
図10図8の物品搬送機構の分解図である。
図11】管状ハウジング、照明器具、および冷却スパージャの側面斜視図を示す、モジュールの照射ゾーンで切り取られた脱パイロジェンの幅方向の断面図である。
図12】端部ハウジングが透明にされている、脱パイロジェンモジュールの遠位端部ハウジングを示す図である。
図13】冷却モジュールの形態の生産モジュールの正面斜視図である。
図14】脱パイロジェンモジュールと冷却モジュールとの間の連結の断面の正面斜視図である。
図15図14に示す連結の正面外部斜視図である。
図16】内部の作動構成要素を示す、冷却生産モジュールの遠位端部の正面断面斜視図である。
図17】閉鎖部材供給機構に連結された、充填および閉鎖モジュールの形態の生産モジュールを示す図である。
図18】外部構成要素を示す、充填および閉鎖モジュールの正面斜視図である。
図19】内部構成要素を示す、外部ハウジングが透明にされた、充填および閉鎖モジュールを示す図である。
図20】内部構成要素を示す、図17のモジュールの充填部分上の垂直の幅方向の断面図である。
図21】充填針組立体が取り付けられ、充填針組立体が生産モジュールの充填ハウジングから引っ込められている、図20のモジュールの充填部分上の垂直の幅方向の断面図である。
図22】充填ハウジングの垂直の幅方向の断面図である。
図23】充填針組立体が取り付けられ、充填針が、充填ハウジングを通って、充填および閉鎖モジュールのハウジングの内部空洞内の、充填のために配置された容器上に延びている、充填モジュールの充填部分上の垂直の幅方向の断面図である。
図24】充填針組立体が取り付けられ、充填針が、充填ハウジングを通って、充填および閉鎖モジュールのハウジングの内部空洞内の、充填のために配置された容器上を延びている、充填モジュールの充填部分上の別の垂直の幅方向の断面図である。
図25】充填モジュールにおいて有用な針組立体の図である。
図26図25の針組立体の長さ方向の断面図である。
図27】針組立体の下端の長さ方向の断面図である。
図28】容器閉鎖を示す、モジュールの閉鎖部分の垂直の幅方向の断面図である。
図29】容器閉鎖を示す、モジュールの閉鎖部分の別の垂直の幅方向の断面図である。
図30】容器閉鎖を示す、モジュールの閉鎖部分の別の垂直の幅方向の断面図である。
図31】ストッパユニットから取り外された閉鎖部材供給ユニットを示す図である。
図32】ストッパユニットから取り外された閉鎖部材供給ユニットを示す別の図である。
図33】ストッパユニットから取り外された閉鎖部材供給ユニットを示す別の図である。
図34】閉鎖部材供給ユニット用のシーリング機構を示す図である。
図35】閉鎖ストッパを含むための殺菌可能なバッグを示す図である。
図36】シーリング機構が係合された供給ユニットに取り付けられている、図35に示すバッグの断面図である。
図37】供給バッグがより大きい殺菌可能な供給ドラムによって置き換えられている、代替の実施形態の断面図である。
図38図37の実施形態に使用される供給ドラムの外面図である。
図39】供給ドラムのネック部の断面図、斜視図である。
図40A】供給ドラムのネック部/出口導管の垂直の断面分解図である。
図40B】供給ドラムのネック部/出口導管の垂直の断面図である。
図41】閉鎖部材供給装置が充填ハウジングに連結されたときの、閉鎖部材供給装置ならびに充填ハウジングおよび充填モジュールの一部で切り取られた断面図であり、さまざまな流体の流れを示す。
図42】システムの送出モジュールの外観図である。
図43】内部構成要素を示す、ハウジング壁が透明で示されている送出モジュールを示す図である。
図44】外部駆動システムのベース上に装着された、2つの隣接するモジュールの端部ハウジングの外面図である。
図45】内部構成要素を示す、図44の実施形態の幅方向の断面図である。
図46】内部構成要素を示す、図44の実施形態の別の幅方向の断面図である。
図47】モジュールハウジングが取り外された、外部駆動機構の連結されたセクションの斜視図である。
図48A】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの垂直移動を示す図である。
図48B】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの垂直移動を示す別の図である。
図48C】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの垂直移動を示す別の図である。
図49A】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの水平移動を示す図である。
図49B】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの水平移動を示す別の図である。
図49C】本発明のモジュール式システムのモジュール内で使用される駆動フレームの水平移動を示す別の図である。
図50A】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す図である。
図50B】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50C】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50D】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50E】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50F】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50G】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50H】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図50I】バイアル移動の一つのサイクルを通じて作動する内部駆動フレームの一部を示す別の図である。
図51】センサ構成要素を備えた本発明のモジュールを示す図である。
図52】センサ構成要素の代替の配置を有する、本発明の別のモジュールタイプのモジュールを示す図である。
図53】本発明において有用な屈曲式軸受の一つのタイプを示す図である。
図54】本発明において有用な屈曲式軸受の一つのタイプを示す別の図である。
図55】本発明において有用な屈曲式軸受の一つのタイプを示す別の図である。
図56】屈曲式軸受を使用する、内部搬送システムの移動可能な支持組立体において有用な駆動フレームの代替の形態を示す図である。
図57】屈曲式軸受を使用する、内部搬送システムの移動可能な支持組立体において有用な駆動フレームの代替の形態を示す別の図である。
図58】屈曲式軸受を使用する、内部搬送システムの移動可能な支持組立体において有用な駆動フレームの代替の形態を示す別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0146】
本発明のさまざまな態様の説明において、近位および遠位、前部および後部、前方、後方、上部および底部などの記述用語は、配向における支援を単に意図するものであり、別途内容が指示しない限り、本発明のいかなる態様もそのような配向に限定するようには意図しない。配向の目的のために、本発明において別途明記しない限り、システム、モジュールまたはモジュールの構成要素の右側を、近位として参照し、左側を、遠位として参照する。使用するとき、x軸は、水平方向、右(近位)および左(遠位)を指し、y軸は、垂直方向、上下を指し、z軸は、深さ、前部/前方向および後部/後方向を指す。
【0147】
モジュール式生産システム
図1および2は、無菌充填システムの形態のモジュール式生産システム(1)の代表的な実施形態を示す。本発明のモジュール式生産システムは、いくつかの機能モジュールから構成される。各モジュールは、発明的特徴を独立的に有し、異なる機能を実行するものと考えられる。モジュールは、生産される製品の要求事項に応じて複数の方法で配置され得る。
【0148】
図1および2に示す実施形態では、モジュール式生産システムは、複数の個々のサブユニットを備え、各サブユニットは、ハウジングと、物品搬送システムと、作動構成要素とを有する。この代表的な実施形態では、モジュール式システムは、送り込みモジュール(2)と、脱パイロジェンモジュール(3)と、連続的に配置された冷却モジュールの対(4および4')と、充填および閉鎖を組み合わせたモジュール(5)と、送出モジュール(6)とを備える。閉鎖部材供給装置(13)が、閉鎖モジュールに関連付けられ、容器閉鎖部材を閉鎖機構に供給する。
【0149】
図1および2に示す実施形態の相互連結されたモジュールは、生産ラインを形成する。この生産ラインでは、充填可能なバイアル(「V」)などの空の容器、または材料を充填することができる他の物品が、送り込みモジュール内に受け入れられ、ここでこれらは、一直線に連続的に配置される。バイアルは、送り込み部内の搬送システムによって、脱パイロジェン/殺菌モジュール内の搬送システムに進められ、このモジュール内で、これらは、脱パイロジェン化されるか、または殺菌される。脱パイロジェン化された/殺菌されたバイアルは、一つ以上の冷却モジュール内の搬送システムに進められ、このモジュール内で、バイアルの温度は低下する。冷却された物品は、次いで、充填および閉鎖を組み合わせたモジュールの内部搬送システムに進められる。モジュールの充填部分では、バイアルは、充填機構に移動され、選択された材料で充填される。この実施形態では、選択された材料は、薬剤として活性な化合物を含む液体の懸濁液または溶液である。しかし、充填システムは、任意の流体(ガスまたは液体)、または粉末(たとえば、微粒子化、凍結乾燥、噴霧乾燥、成形などによって生成された粒子組成物)などの固体材料、またはタブレット、カプセル、または他の用量形態もしくはデバイスなどの固体の製造物品を納置することもできる。充填されたバイアルは、次いで、閉鎖機構に進められ、閉鎖機構は、充填されたバイアルをシールする。充填され、シールされたバイアルは、次いで、送出モジュールの内部搬送システムに進められ、ここで生産ラインから完成製品として送り出される。
【0150】
これらの相互連結された生産モジュールのそれぞれは、個々の内部チャンバまたは空洞を画定するハウジングから構成される。モジュールが連続的な形で連結されたとき、これらの内部チャンバは、つなげられて生産チャネルを形成し、この生産チャネルは、相互連結されたモジュールによって形成された生産ラインの長さを延びる。制御可能な内部環境を生産チャネル内に作り出し、維持することができ、それにより、内部環境を殺菌することができ、この環境は、生産ラインを通る空気流を制御することで維持され得る。モジュール式生産システムの生産ラインは、その容積が相対的に小さく、構造が複雑でなく、構成要素が少なく、構築材料が比較的安価であることにより、コスト効果が高い形で生産され、維持され得る。システムの比較的コンパクトな性質により、製造設備スペースの面で比較的小さくてすむ。作動的には、システムは、エネルギー使用量の面で極めて効率的である。システムが組み立てられ、分解され得る容易性は、構築および設置、ならびに保全の面で多大なコスト削減をもたらす。これらの利点および他のものが、本明細書における論議から明らかとなる。
【0151】
システム内の個々のモジュールは、多くの方法でそれぞれに連結可能であり、これは、当業者には明らかであろう。限定的ではない例のみとして、隣接するモジュールの端部は、コネクタスリーブ(7)の両側の開放側部内に嵌めることができ、このコネクタスリーブは、隣接する端部上を摺動し、端部との間にシールを形成する。コネクタスリーブは、モジュールから別個の構成要素として図2に示しているが、コネクタスリーブ(7)を個々のモジュールの一体型構成要素として形成して、これを、隣接する構成要素にシールされる形で連結することができることが、理解されよう。あるいは、個々のモジュールは、従来の面シールを配置することによって(たとえば、当接するモジュール面間に配置されたOリングのリングによって)接合されてもよく、このとき、締結具、たとえばねじ切りされたねじ/ボルトによって、シールの圧縮が、生成され、維持される。
【0152】
物品は、外部駆動システムとこれが連結する内部搬送システムとの間の相互作用によって、生産ライン内の各モジュールを通って搬送される。これは、一つ以上の駆動シャフトによって直接連結する形をとることができ、これらのシャフトは、ハウジングの一つ以上を通って延び、内部搬送システムに連結するものであるが、そのような方法はまた、「生存可能な」物質による汚染および生産ラインの封入された環境における生存不能な粒子状物質の生成を避けるための対策を用いることを必要とする。本発明の追加の態様では、外部駆動システム(8)は、一つ以上の外部に位置する駆動磁石を使用し、これらの磁石は、組み立てられた生産モジュールの特有の部分と位置合わせされ、モジュール式生産ラインのモジュール内に存在する内部搬送機構(9)の対応する従動磁石構成要素に磁気的に連結される。
【0153】
個々のモジュールおよび外部駆動システムは、図示する実施形態では、ベース(10)に固着され、このベースは、支持脚部(12)内に形成された導管(11)を有する。これらの導管は、関連する配線のためのアクセス通路をもたらし、所望の場合、換気に使用されてもよい。生産システム内に含まれる、閉鎖部材供給システム(13)などの別の構成要素が、必要に応じて取り付けられ得る。
【0154】
次に、モジュール式生産システムの個々のモジュールおよび他の構成要素を個々に論じる。
【0155】
1.送り込みモジュール
A.送り込みハウジング
モジュール式生産システムにおいて有用なモジュールの一つの実施形態は、送り込みモジュール(2)の形態をとる。図3から5を参照して示すように、送り込みモジュールは、内部チャンバを提供する送り込みハウジングと、チャンバ内に配置された内部搬送機構と、たとえば物品の装填および空気流の制御を容易にするための作動組立体とを含む。
【0156】
送り込みモジュールは、送り込みハウジング(100)を含み、この送り込みハウジングは、上壁(101)と、底壁(102)と、前壁(103)と、後壁(104)と、近位側壁(105)と、開放遠位側部(106)とを有する。これらの壁のそれぞれは、内部表面と、外部表面とを含む。これらの壁の内部表面は、送り込みハウジング内部空洞(107)を画定する。
【0157】
送り込みハウジング(100)の上壁(101)には、アクセスポート(108)がその内部に画定され、このアクセスポートは、内部空洞(107)へのアクセスを提供する。アクセスポート(108)上の上壁(101)の外部表面に、フィルタハウジング(109)が取り付けられる。フィルタハウジングは、上壁(110)と、開放底部(111)と、前壁(112)と、後壁(113)と、近位側壁(114)と、遠位側壁(115)とを含む。これらの壁のそれぞれは、内部表面と、外部表面とを含む。
【0158】
フィルタハウジングの上壁、前壁、後壁、近位側壁および遠位側壁の内部表面は、フィルタハウジング空洞(116)を画定する。換気ポート(117)が、フィルタハウジング(109)の後壁(113)を貫通して形成されて、フィルタハウジング空洞(116)へのアクセスを可能にする。
【0159】
フィルタ(119)(たとえばHEPAフィルタ)が、フィルタハウジング内に配置されて、アクセスポート(108)を覆い、こうして、フィルタハウジング空洞(116)から送り込みハウジング内部空洞(107)内に進む流体をろ過する。HEPAフィルタ、そのハウジングおよびベントは、これらの図では単なる概略である。フィルタ用の適切な固定具、そのサイズなどは、当業者が容易に決定し、選択することができ、たとえば、その形状およびサイズに関しては、システム内の空気量に左右される。
【0160】
送り込みハウジング(100)の近位側壁(105)は、「出入り穴」として形成される物品アクセス開口部(118)を画定する。出入り穴は、送り込みモジュールの内部搬送システムセクション(200)によって送り込みモジュール内に送り込まれる容器または物品(たとえばバイアル「V」)に対応するように成形され、サイズ設定される。出入り穴は、バイアル「V」のシルエットに対応する。この出入り穴は、個々のバイアルを受け入れ、各バイアルを送り込みモジュール内に連続的にもっていくために、搬送部の移動可能な支持体レールがハウスホール内外に延びるように移動することを可能にするようにサイズ設定される。アクセス開口部は、モジュール空洞内に出入りする空気の流れを調節することも支援する。詳細には、アクセス開口部のサイズは、モジュールからの空気流を狭窄するものであり、モジュールの内部圧力を、モジュール外側の大気よりも高い圧力に維持し、モジュールからの空気/流体の正味の流出を生み出し、この圧力勾配に反して空気がモジュール内に流入する傾向を低減することを支援する。
【0161】
送り込みハウジングの底部(102)は、一つ以上の細長い、横方向のベント(120)を画定する。これらのベントは、送り込みハウジングの底壁を貫通して延び、送り込みハウジング内部空洞(107)からの出口チャネルを形成する。図示する実施形態では、ベントは、送り込みハウジング空洞の底部から排出された空気流を運ぶ。モジュールが図1から2に示すようにベース(10)に連結されたとき、そのような換気は、ベースの支持脚部(12)内に形成された導管(11)を通るように経路付けされ得る。
【0162】
図3に示すように、送り込みハウジングの遠位端部(106)は、開放している。この開放端部に隣接する、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面は、送り込みハウジングの遠位端部と生産ライン内の次のモジュールの近位端部との連結性に係わるいくつかの特徴を画定し、これは、一つ以上の横方向の細長いコーナスロットおよび一つ以上の外部円周Oリングなどである。
【0163】
横方向の細長いコーナスロット(121)は、送り込みモジュールのコーナの一つ以上内の、上壁および前壁、前壁および底壁、底壁および後壁、および後壁および上壁が交わるところに配置される。細長いコーナスロット(121)は、送り込みハウジングの遠位面から近位方向に送り込みハウジングの外部表面内を延びる。
【0164】
Oリング座部または凹部(122)が、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部面に形成され、送り込みハウジングの周りを、その遠位端部(106)に隣接して延びる。Oリング(123)が、このOリング凹部内に配置され、それにより、Oリングの一部は、Oリング凹部(122)の内側に位置する送り込みハウジング内部空洞(107)に面し、Oリングの外を向く部分は、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面を越えて延びる。
【0165】
図1に示すような、システム内の個々のモジュール間の連結は、任意の適切な形で行われ得る。たとえば、送り込みハウジング(100)の開放遠位端部をコネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入することによるものがある。これを、図8を参照してより詳細に以下で論じる。コネクタスリーブ(7)は、送り込みハウジングの遠位端部上を摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の内部表面は、Oリング(123)の外を向く部分を圧縮して、それらの間に弾性シールを形成する。そのように連結されるため、スリーブ(7)の遠位側部の中央開口部は、占有されておらず、遠位に配置されているモジュールとの連結を可能にしている。
【0166】
他の連結配置が、当業者に容易に理解可能である。たとえば、Oリング座部/凹部をコネクタスリーブ(7)の内部表面に形成することができ、Oリングをその内部に配置することができ、Oリングは、スリーブ中央開口部内に配置されたとき、モジュールの外部表面によって圧縮される。そのような場合、このコネクタスリーブに装着されたOリングと相互作用する、送り込みモジュールの壁の外部表面内の周方向凹部は、設けられても設けられなくてもよい。
【0167】
別の代替の配置では、送り込みモジュールの遠位面と隣接するモジュールの近位面との間に配置されたOリングによる従来の面シールを使用することができる。Oリング面シールの圧縮は、ナットおよびボルトなどの適切な締結具によってもたらされる。このシーリング面による方法は、コネクタスリーブ(7)に加えて、Oリング面シール(または他のガスケットタイプのシール)を、コネクタスリーブ内の、送り込み部の遠位面と遠位に配置されているモジュールハウジングの近位面との間に配置するなどによって使用することもできる。この場合Oリング面シール/ガスケットは、送り込み部の遠位面と遠位に配置されたモジュールの近位面との間の空隙を占有する。
【0168】
図1に示すコネクタスリーブ(7)の連結方法により、コネクタスリーブの内部コーナは、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部遠位端部上のコーナスロット(120)によって案内される。コーナスロット(120)は、コネクタスリーブが、送り込みハウジング上のOリングによってそのような弾性シールを形成することを可能にするのに十分な長さのものであることができる。図示する実施形態では、各コーナスロットの長さは、コネクタスリーブの幅と同じかそれ以上である。このスロット長さにより、スリーブが近位方向に摺動することが可能になり、それにより、スリーブの遠位側は、連結された遠位のモジュールから係合解除する。スリーブが、遠位に装着されたモジュールから離れた後、このモジュールを、組み立てられた生産システムから持ち上げることができ、このとき先に連結された送り込みモジュールをベースから連結解除する必要はない。したがって、この特徴は、有利には、モジュールを、組み立てられたシステムから個々に、隣接するモジュールハウジングをシステムベース(10)から連結解除することも必要なく取り外すことを可能にすることによって、生産ラインの組み立ておよび分解のプロセスを容易にする。
【0169】
送り込みモジュール(2)の遠位端部が、別のモジュールに連結されるように適合されているとき、送り込みモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの遠位端部は、送り込みハウジングの近位端部でまたはその近くで終端する長さのものである。これらのレールの終端点は、送り込みモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの端部と、次に取り付けられているモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの端部との間に空隙をもたらすように設計される。図8の(たとえば空隙(351)などの)この空隙は、作動中、固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールが受け得るあらゆる熱的膨張または収縮に適応するように設計される。理解されるように、この空隙は、加熱中の膨張を可能にするのに十分な大きさであると同時に、物品を一つのモジュールの搬送機構から次の搬送機構に進める移送が妨げられるような大きさであってはならない。この空隙の距離は、コネクタスリーブガスケットの幅、もしくはコネクタスリーブの内部表面上の間隔表面によって決定されてよく、または隣接するモジュール内の固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの相対的長さだけで確立されてもよい。
【0170】
送り込みハウジングの前壁(103)の外部表面には、装着ブラケット(124)が取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットを使用して、内部物品搬送システム(9)を送り込みハウジング内に連結することができ、および/またはモジュールハウジングを、モジュールが固定されている構造、たとえば図1および2に示すようなベース(10)に連結することができる。
【0171】
B.内部搬送機構:送り込みハウジング
本発明のモジュール内の物品の搬送は、内部搬送機構(9)によってもたらされる。
【0172】
図4および5に示す実施形態では、内部搬送機構(9)のセクション(200)が、送り込みモジュール内に配置される。搬送機構セクション(200)は、可動式支持体レール(212)に連結された駆動フレーム(201)を含む可動式支持組立体(202)と、固定式後部レール(220)および固定式ベースレール(222)を含む固定式支持組立体(203)とを含む。
【0173】
駆動フレーム(201)のこの第1の実施形態は、前面(218)を有する壁装着プレート(204)を含み、この前面は、送り込みハウジング(100)の前壁(103)の内部と接触する。この連結は、ハウジングの前壁と直接的に、またはねじ切りされた締結具(たとえばねじ、ナット/ボルト)、ピン、溶接、もしくは他の適切な手段を含む適切な締結機構を介して、送り込み装着ブラケット(124)に連結することによって行われる。
【0174】
壁装着プレート(204)は、垂直ラメラ(205)の前端部分に取り付けられる上部表面(219)を有する。垂直ラメラ(205)は、壁装着プレートから後方向に延び、その反対側の(その後端部分内の)端部において、任意の適切な手段によって、前部構造支持体(206)の上方向を向く上部表面に固定して取り付けられる。
【0175】
この第1の実施形態では、垂直ラメラは、薄い細長いプレートの形態であり、上部と、底部と、4つの側部(近位、遠位、前部および後部)とを有する。ラメラは、その薄い、上部から底部の寸法で可撓性であるように設計され、それにより、垂直ラメラを上下に屈曲させることを可能にする。ラメラの側部は、その近位側から遠位側、およびその前側から後側の寸法においてより厚くなる。これらのより厚い寸法では、ラメラは、比較的剛性であり、近位から遠位または前部から後部の方向に力が及ぼされても不動である。
【0176】
前部構造支持体(206)は、近位側表面と、遠位側表面とを含む。前部構造支持体(206)の近位側表面は、第1の水平ラメラ(207)の前端部分に固定して連結される。前部構造支持体(206)の遠位側表面は、第2の水平ラメラ(208)の前端部分に固定して連結される。
【0177】
近位および遠位の水平ラメラ(207および208)は、前部構造支持体(206)の両側から後方向に延び、(その前端とは反対側の)その後端部分において、後部構造支持体(209)の両側の表面に連結される。後部構造支持体(209)は、全体的に矩形であり、近位側部と、遠位側部と、上部と、底部と、前部と、後部とを有する。第1/近位の水平ラメラ(207)の後端部分は、後部構造支持体(209)の近位側に固定して連結され、第2/遠位の水平ラメラ(208)の後端部分は、後部構造支持体の遠位側面に固定して連結される。
【0178】
水平ラメラ(207および208)のそれぞれは、薄い細長いプレートの形態であり、上部と、底部と、近位側と、遠位側と、前側と、後側とを有する。各水平ラメラは、その薄い寸法において可撓性であり、薄い寸法が近位側から遠位側であるように配向され、こうして、左右方向の屈曲を可能にする。水平ラメラは、上部から底部および前部から後部により厚い寸法を有し、より剛性にされ、そのより厚い上部から底部に及ぼされた力に応答して安定的であり、こうして、これらの構成要素内の上下ならびに前方向および後方向の動作を限定する。
【0179】
ラメラは、任意の適切な可撓性材料から構成されてよく、この材料は、屈曲に関連した応力によって損なわれることなく、必要な動作範囲の屈曲を可能にするのに適切な構造的特性を有し、ラメラが使用中に露出される温度範囲に対して耐熱性のものである。適切なラメラ材料は、ステンレス鋼などの金属を含み、他の材料が、当業者によって特定可能である。
【0180】
後部構造支持体(209)は、一つ以上の従動磁石(210)を含むか、またはこれと連結している。図示する実施形態では、一つ以上の従動磁石は、ハウジング内の、後部構造支持体の後部上に配置される。
【0181】
後部構造支持体(209)は、その前側で、移動可能な支持体コネクタアーム(211)の一方の端部(後端)に取り付けられる。可動式支持体コネクタアーム(211)は、上方向かつ前方向に後部構造支持体から延び、このときコネクタアーム(211)の遠端部は、可動式支持体レール(212)に連結するように適合される。コネクタアーム(211)、後部構造支持体(209)、および可動式支持体レール(212)の間の連結は、(適切な締結具によって、または溶接によって)固定されてよく、またはたとえば、ピンもしくは他の延長部が、コネクタアームもしくは可動式支持体レールから突出して、対応する界接構成要素内に形成された穴、溝、または他の凹部を占有することによって、コネクタアームと移動可能な支持体レールとの間でいくらかの移動を可能にするようなものであってもよい。図4および図5に示す実施形態では、連結は、より固定された性質のものであり、締結具を伴う。
【0182】
移動可能な支持体レール(212)は、L字形の断面であり、近位から遠位の寸法において細長い。L字形レールは、前端および後端を有する前方向に延びる下側部分(213)を含む。上方向に延びる後部分(214)が、下側部分(213)の後端から隆起する。上方向に延びる後部分の上部には、前方向に延びるリップ(215)が存在する。L字形レールのリップ(215)の長さは、下側部分(213)より短く、前面(216)を有し、この前面内には、複数の切欠部または凹部(217)が、一定の間隔で形成される。
【0183】
図3から5に示す実施形態の固定式物品支持組立体(203)は、後部レール(220)と、ベースレール(221)とを含む。後部レール(220)は、一つ以上の後部レールアームブラケット(222)によって、送り込みハウジングの後壁(113)の内部表面に装着される。他方で、固定式支持体ベースレール(221)は、一つ以上のベースレールアームブラケット(222)によって、送り込みハウジングの前壁(103)の内部表面に装着される。後部レールアームブラケットの前端およびベースレールアームブラケットの後端は、そのそれぞれの固定式レールの一部に連結するように適合される。
【0184】
後部レール(220)およびベースレール(221)は、その近位から遠位の寸法においてそれぞれ細長く、送り込みハウジングの近位側壁(105)の内部表面に隣接する近位端部と、送り込みハウジングの開放遠位側部(106)においてまたはこれに隣接して終端する遠位端部とを有する。後部レール(215)は、前面(224)を有し、この前面内には、複数の切欠部または凹部(225)が、一定の間隔で形成される。ベースレール(221)は、上側(または上部の)表面を有する。後部レールのこうした切欠部を有する前面、およびベースレールの上部表面は、固定式支持組立体上に置かれた容器を移動可能な支持体レールによって支持するための支持表面を形成する。
【0185】
図示するように、下側部分の上部表面、上方向に延びる後部分の前部表面、およびL字形可動式レール(212)のリップの前面は、出入り穴を通って送り込みハウジング内に導入される容器/バイアル(V)のための、移動可能な支持体レールの物品支持表面を形成する。可動式レールの物品支持表面は、容器をモジュール内に配置し、再配置することを容易にする。このプロセスは、可動式レールの物品支持表面上に配置された容器が、可動式レールの上方向の動作によって持ち上げられ、移動可能な支持体レールの遠位移動によって近位位置から遠位位置に移動され、移動可能な支持体の下方向の進行によって、固定式支持組立体の物品支持表面上に置かれることを伴う。移動可能な支持体は、次いで、固定式支持体のベースレールの下方に後退して、容器を固定式支持組立体上に単独でまたはほぼそれだけで載置させる。容器から係合解除すると、移動可能な支持体レールは、近位に、容器の位置の下方へと移動することができ、それにより、移動可能な支持体レールの上方向の移動によって、さらに遠位の地点にある容器が、移動可能な支持体レール上に再度係合される。移動可能なレールのこの動作の反復により、容器は、モジュール内を、図3の「F」および「G」の矢印によって示すように移動し続ける。
【0186】
図3から5に示す実施形態では、容器は、バイアルの形態をとり、その下端にある閉鎖ベースと、ベースから同軸に延びる環状側壁とを有する。側部の上端は、内方向に傾斜する環状ショルダ部分に移行する。ショルダは、環状ネック部にかけて狭くなる。環状ネック部は、ショルダから上方向に延びて上部分を形成し、上部分は、下面と、環状側表面と、上面とを有する。上面は、中央に位置する出入り口を画定し、この出入り口は、容器の内部空洞内に開く。容器の内部は、こうして、バイアルの上部分、ネック部、ショルダ、側壁およびベースの内部表面によって画定される。そのように構造化されているため、バイアルは、移動可能なレールまたは固定支持体レールの支持表面表面上に安定的に配置され得る。
【0187】
この実施形態では、固定式支持組立体レールおよび可動式支持組立体レールは、傾斜して配置され、それにより、その上に置かれた容器は、完全に直立ではなく、角度を付けて保持される。この傾斜は、たとえば、垂直から1から45度、たとえば垂直から15から40度、20から35°、25から35°、または約30度などの任意の適切な角度ものであるように選択され得る。この傾斜により、有利には、容器を、固定式レール組立体および/または移動可能なレール組立体いずれかの上側および下側部分上に安定的に配置することが可能になる。この角度の付いた配向により、充填モジュールにおいてバイアルを充填することも容易になり、これは、以下でさらに詳細に論じる。
【0188】
後部固定式支持体レールの前面内およびL字形支持体レールの上側リップ内の切欠部または凹部に関連付けられる追加の利益は、これらの特徴により、物品が、生産トンネル内の移行中に一直線に連続的に配置することが可能であることである。作動中のバイアルの規則正しい配置により、バイアルを、たとえば市販されているプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller)(PLC)内の簡単なシフトレジスタ、またはこのタイプの機械を自動化する他の適切な機構によって、モジュール式生産システム内のさまざまな地点において監視することが可能になり、それによって生産中の品質チェック中に欠陥であると特定されたバイアルを追跡し、システム出口において、自動化された抽排除システム(図示せず)によって取り除くことができる。
【0189】
移動可能な支持体レール(212)の可動性は、後部支持構造体に連結される従動磁石(210)によって達成される。駆動力が後部支持構造体に付与されると、後部支持構造体は、モジュールの前壁に取り付けられた壁装着プレート(204)に対して移動する。図示する実施形態では、後部構造支持体内の従動磁石は、外部駆動システム(8)内の駆動磁石に磁気的に連結される。外部駆動システム(8)内の駆動磁石の移動は、駆動フレーム内の従動磁石の相補的な移動を引き起こし、その結果、移動可能な支持体レールの移動を生じさせる。これを、本明細書においてこれ以後より詳細に論じる。
【0190】
駆動磁石と従動磁石との間の磁気的連結は、これが、ハウジング壁を侵食せずに、駆動フレームを作動させるための駆動シャフトを設置することを回避し、したがって、モジュール式システム内の汚染物質の進入の潜在的な通り道を回避するため、本発明のシステムに特定の利益を与えることに留意されたい。そうではあるが、代替の実施形態が、企図され、ここでは、一つ以上の後部構造支持体が、外部駆動源からの一つ以上の駆動シャフトに取り付けられる。そのような代替の実施形態では、駆動シャフトの垂直および水平の移動は、駆動フレームの後部支持体の垂直および水平動作、ならびに移動可能な支持体レールの対応する移動を引き起こす。内部搬送システムに動作をもたらすそのような代替の機構が、本発明の範囲内で考えられる。
【0191】
また、水平および垂直のラメラが、屈曲中に応力を受けやすくなり得ることも理解されよう。特定の材料および構造に左右される最大角度を超えて屈曲した結果、疲労応力が生じる可能性があり、この疲労応力は、屈曲が繰り返されると、ラメラ内に構造的破損を引き起こす可能性がある。垂直ラメラの長さが比較的短いと、ラメラ内の屈曲が非常に小さい領域に絞られるため、応力破損のリスクを悪化させる。本発明の実施形態における垂直ラメラは、有利には、後部支持体から距離を離して配置され、それによって垂直ラメラ内の最小限の角度の屈曲だけで、後部支持体が垂直進行する距離を最大限にすることを可能にして、そのような進行距離を達成する。そのように構成されるため、構造応力による垂直ラメラの構造的損壊は、最小限にされる。
【0192】
屈曲関連の材料応力の考慮は、水平ラメラでも効果を現すが、応力による構造的損壊は、水平ラメラが垂直ラメラより前後の長さがかなり長いため、幾分消散される。したがって、屈曲力は、垂直ラメラと比較して、水平ラメラのより長い長さにわたって、あまり領域を集中させずに適応される。
【0193】
駆動フレーム(201)の構成要素は、互いに固定してそれぞれ連結されているため、駆動フレームは、摩擦的な相互作用を有する部分を含まないことに注目すべきである。移動可能な支持体レールの移動は、駆動フレーム内の層状の屈曲によって起こる。有利には、これにより、摩擦によって生成される粒子状材料が生み出されることが回避される。この粒子状材料は、送り込みハウジングの内部空洞(107)、またはモジュール式生産組立体ライン内の遠位に連結された生産モジュールの内部空洞によって形成された、連結された生産トンネルの内部環境を汚染する可能性がある。この摩擦なしの作用はまた、駆動フレーム(201)自体上の磨耗および断裂も低減して、モジュールの耐用年数を増大させ、部材の取り換えコストを減少させ、磨耗した部材を取り換えるための計画された保全の頻度、ならびにこれに伴う生産停止時間を低減する。
【0194】
C.作動組立体:送り込み部内の空気流の制御
送り込みモジュールハウジングは、組み立てられたモジュール式生産ライン内の空気流を制御する。送り込みハウジングの内部空洞(107)内の空気流は、送り込みハウジング(100)内のさまざまなアクセスポートによって制御される。
【0195】
図示する実施形態では、圧縮空気源(図示せず)によって提供された空気流(または他のガスまたはガス混合流)は、入口ポート(117)を通ってフィルタハウジングに入る。HEPAフィルタ(119)が、送り込みハウジングの上壁内の開口部(108)を覆うように配置され、フィルタは、フィルタハウジング空洞と送り込みハウジングの内部との間で、図4の参照矢印「A」によって示すように流れる空気からの粒子状物質および/または病原菌物質をろ過する。送り込みハウジング内の空気圧は、部分的には、この入来する空気流によって制御される。空気ろ過を任意の適切な手段によって達成することができ、図示する実施形態の代替策を、本明細書において説明するモジュールのそれぞれに使用することができ、これは、本発明の範囲内であると考えられることを、当業者は理解するであろう。使用される材料は、作動前の脱パイロジェン化および/または殺菌ならびに作動中の熱状態に耐えるように選択される。
【0196】
送り込み内部空洞(および連結された生産トンネル)内の空気圧力は、作動中、外部環境より高い圧力に維持される。フィルタハウジングからろ過された空気流「A」は、参照矢印「B」によって示す、遠位に配置されたモジュールからの空気流によって増強される。
【0197】
空気流「A」および「B」による送り込み部のこの加圧により、加圧空気は、図3の参照矢印「C」によって示すように物品入口ポート/出入り穴(118)を通って、また、参照矢印「D」によって示すように、送り込みハウジングの底部内に形成された一連の細長い横方向ベント(120)を通って、送り込みハウジング(100)から外方向に流れる。
【0198】
矢印「C」および「D」は、出入り穴(118)を通って送り込みハウジングの内部に入ったろ過されていない空気によってもたらされるリスクを低減するという共通の目標を達成する。有利には、矢印「E」によって示す、出入り穴における外部空気流は、矢印「C」によって示す出入り穴から出て行く空気流によって大きく向け直される。空気流「C」が、出入り穴における乱流によって起こり得る、未ろ過の空気の出入り穴からの進入を完全に解消しない場合に限り、送り込みハウジングの床部内の細長い横方向ベント(120)は、送り込みモジュール内の垂直洗い出しとして作用する。細長いベント(120)から排気された空気は、導管によって送り込みモジュールから取り出され、この導管は、図2に示すようにベース(10)の脚部(12)内のアクセス導管(11)を通るように経路付けされ得る。
【0199】
送り込みモジュールは、その遠位端部において隣接するモジュールに連結されるように適合される。図1および2内の図示する実施形態では、そのような隣接するモジュールは、脱パイロジェンおよびまたは殺菌モジュールである。
【0200】
2.脱パイロジェン/殺菌モジュール(図6から12)
本発明の生産モジュールの別の実施形態では、モジュールは、脱パイロジェン/殺菌モジュールの形態をとる。脱パイロジェン/殺菌モジュールは、図1の実施形態を含む、本発明のモジュール式生産システムの態様のさまざまな実施形態の構成要素として有用である。
【0201】
A.脱パイロジェンモジュールのハウジング構造
脱パイロジェン/殺菌モジュールの実施形態が、図6から12に示される。送り込みモジュールと同様に、脱パイロジェン/殺菌モジュール(3)もまた、内部搬送機構が内部に配置されたハウジング(300)と、通過する物品の脱パイロジェン化および/または殺菌を可能にする、照射源の形態の作動組立体とを含む。
【0202】
脱パイロジェン/殺菌モジュールハウジング(300)は、近位端部ハウジング(301)と、中央管状ハウジング(302)と、遠位端部ハウジング(303)とを含む。
【0203】
近位端部ハウジング(301)は、近位端部(304)と、遠位端壁(305)と、上壁(306)と、底壁(307)と、前壁(308)と、後壁(309)とを含み、遠位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁のそれぞれは、外部表面と、内部表面とを有する。遠位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁の内部表面は、近位端部ハウジング(301)内に、近位端部ハウジング内部空洞(310)を画定する。
【0204】
近位端部ハウジングと遠位端部ハウジングとの間に配置された管状ハウジング(302)は、近位端部(311)と、遠位端部(312)と、近位端部と遠位端部との間を延びる内部軸方向孔(313)とを含む。
【0205】
遠位端部ハウジング(303)は、近位端壁(314)と、開放遠位端部(315)と、上壁(316)と、底壁(317)と、前壁(318)と、後壁(319)とを含む。近位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁のそれぞれは、外部表面と、内部表面とを有する。近位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁の内部表面は、遠位端部ハウジング(303)内に、遠位端部ハウジング内部空洞(320)を画定する。
【0206】
近位端部ハウジングの近位端部、およびまたは遠位端部ハウジングの遠位端部は、モジュール/またはモジュール式生産システムを通る空気流を調節するように変更され得る。モジュールを通る空気流を調節するために、近位端部およびまたは遠位端部は、アクセス開口部を画定する端壁を含み、送り込みモジュールの近位壁内の出入り穴に関連して前に説明したように、モジュール内への開口部のサイズを低減することができる。
【0207】
アクセス開口部(321)は、近位端部ハウジング(301)の遠位壁を貫通して画定され、近位端部ハウジング内部空洞(320)と管状ハウジングの軸方向孔(313)との間のアクセスを提供する。別のアクセス開口部(322)が、遠位端部ハウジング(303)の近位壁を貫通して画定され、遠位端部ハウジング内部空洞(320)と管状ハウジングの軸方向孔(313)との間のアクセスを提供する。こうして、近位端部ハウジング内部空洞(310)、管状ハウジングの軸方向孔(313)、および遠位端部ハウジング内部空洞(320)は、集合的に、脱パイロジェン/殺菌モジュールハウジングの内部空洞(323)を画定する。
【0208】
近位端部ハウジング(301)の遠位端壁(305)の外部表面には、近位リング形状装着ブラケット(324)が、シール式に取り付けられる。近位リング形状装着ブラケットは、内周表面(325)と、遠位に向けられた面と、近位に向けられた面と、外側円周表面とを含む。近位リング形状ブラケット(324)は、管状ハウジングの近位端部よりわずかに大きくサイズ設定され、近位端部ハウジングの遠位壁を貫通して延びるアクセス開口部(321)を取り囲むように、近位端部ハウジングの遠位壁の外部表面上に配置される。管状ハウジングの外部円周表面とリング形状ブラケットとの間のシールは、リング形状ブラケットの内周表面によって容易にされる。この内周表面は、Oリング凹部(326)を画定し、Oリング(327)が、その内部に配置される。Oリング(327)は、Oリングの一部がOリング凹部から外に延びるようにサイズ設定され、それにより、管状ハウジングの近位端部が、リング形状ブラケット内に、近位リング形状ブラケットによって取り囲まれた近位端部の遠位端壁の外部表面に隣接して嵌められたとき、Oリングは、近位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジング(302)の近位端部(311)の外部円周表面との間で圧縮される。管状ハウジングの外側表面とリング形状ブラケットの内側表面との間、および管状ハウジングの近位端部と近位端部ハウジングの遠位壁の外部面との間には、十分な空間(小さい空隙)が残され、それによって作動中、その間のOリングシールを侵食することなく、熱によって誘発される膨張および収縮に適応する。管状ハウジングの遠位端部と、遠位端部ハウジング(303)の近位端壁(314)の外部表面との間には、対応する連結が行われる。
【0209】
遠位端部ハウジング(303)の近位端壁(314)の外部表面もまた、遠位リング形状装着ブラケット(328)が、シール式に取り付けられる。遠位リング形状装着ブラケットは、内周表面(329)と、近位に向けられた前面と、遠位に向けられた後面と、外側円周表面とを含む。遠位リング形状装着ブラケット(324)は、管状ハウジングの遠位端部よりわずかに大きくサイズ設定され、遠位端部ハウジングの近位壁を貫通して延びるアクセス開口部(322)を取り囲むように、遠位端部ハウジングの近位外部表面上に配置される。管状ハウジングの遠位端部の外部表面とリング形状ブラケットとの間のシールは、遠位リング形状ブラケットの内周表面によって容易にされる。内周表面は、Oリング凹部(330)を画定し、Oリング(331)が、その内部に配置される。Oリング(331)は、Oリングの一部がOリング凹部から外に延びるようにサイズ設定され、それにより、管状ハウジングの遠位端部が、遠位リング形状ブラケット内に嵌められ、管状ハウジングの遠位面が、リング形状ブラケットによって取り囲まれた近位端部ハウジングの遠位端壁の外部表面に隣接するとき、Oリングは、遠位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジング(302)の遠位端部(312)の外部表面との間で圧縮される。ここでも、ハウジングの外側表面と遠位リング形状ブラケットの内側表面との間、および管状ハウジングの遠位端部と遠位端部ハウジングの近位壁の外部表面との間には、十分な空間(小さい空隙)が残され、それによって作動中、その間のOリングシールを侵食することなく、熱によって誘発される膨張および収縮に適応する。
【0210】
近位端部ハウジング(301)の近位端部(304)は、開放しており、近位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面は、近位端部ハウジングの近位端部と生産ライン内の送り込みモジュールの先に説明した開放遠位端部との連結性に係わるいくつかの特徴を画定する。送り込みモジュールの遠位端部の鏡像として、これらの特徴は、コーナの選択されたものまたはそれぞれ内の、隣接する壁が近位端部ハウジングの近位端部において交わるところに、横方向の細長いコーナスロット(332)を含む。コーナスロット(332)は、図6に示すように、近位端部ハウジングの近位面から延び、そこから、近位ハウジングの外部コーナ表面内で遠位に続く。
【0211】
図6に示すように、近位端部ハウジングの近位端部における上壁、前壁、底壁、および後壁の外部面には、環状Oリング凹部(333)が内部に形成され、この環状Oリング凹部は、近位端部ハウジング周りを、その近位端部に隣接して延びる。Oリング(334)が、この近位の外部Oリング凹部内に配置され、それにより、近位端部ハウジングの外部表面の内部に面するOリングの部分は、Oリング凹部(22)内に位置し、Oリングの外方向を向く部分は、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方を延びる。端部ハウジングのこの開放近位端部は、コネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合される。図8に示す、送り込みモジュールの遠位端部と、脱パイロジェンモジュールの近位端部との間の連結を容易にするために。
【0212】
図8に示すように、コネクタスリーブ(7)は、送り込みハウジング(2)の遠位端部(106)上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の近位を向く部分の内部表面は、Oリング(123)の外を向く部分を圧縮し、こうして、これらの間に弾性シールを形成する。コネクタスリーブ(7)の反対側端部は、脱パイロジェンモジュールハウジング(300)の近位端部ハウジング(301)の開放近位端部(304)上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の遠位を向く部分の内部表面は、Oリング(327)の外を向く部分を圧縮してこれらの間に弾性シールを形成する。
【0213】
送り込み部の遠位端部と脱パイロジェン装置の近位端部ハウジングの近位端部との間のシーリング領域をさらに支援するために、これらの間にコネクタスリーブガスケット(14)が配置され得る。そのように配置されるため、コネクタスリーブガスケット(14)は、送り込み部の遠位面、近位ハウジングの近位面およびコネクタスリーブ(7)内の内部表面の間の空間を占有する。
【0214】
これらの隣接するモジュール(2)と(3)との間の連結は、送り込み部の固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの遠位端部と、脱パイロジェンモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの近位端部との間に小さい空隙をもたらす。この空隙は、作動中に受け得る支持体レールの熱膨張に適応するために設けられる。空隙(351)は、この機能を達成するのに十分な大きさであり、物品が一つのモジュールから次に移動するときに空隙上のバイアルの規則正しい移動を干渉しないような十分な小ささであるように設計される。
【0215】
コネクタスリーブの内部コーナは、送り込み部のコーナスロット(120)によって、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部遠位端部分上で、または脱パイロジェン装置の近位端部ハウジングのコーナスロット(332)によって、近位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部遠位端部分上で案内され得る。コーナスロット(120)および(332)のいずれのセットも、コネクタスリーブが、脱パイロジェン装置モジュールの近位端部から完全に連結解除するために近位方向に、または送り込みモジュールの遠位端部から完全に連結解除するために遠位にさらに摺動することを可能にするような十分な長さのものであることができ、こうして生産ラインの組み立ておよび分解のプロセスを容易にする。
【0216】
近位端部ハウジングの前壁(308)の外部表面には、装着ブラケット(335)が、取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットは、内部物品搬送システム(9)を脱パイロジェン端部ハウジング内に連結することに使用することができ、および/または脱パイロジェン装置ハウジングと、図1および2に示すような外部駆動システム(8)およびまたはベース構造(10)との連結を支援することができる。
【0217】
遠位端部ハウジング(303)の遠位端部(315)は、送り込みハウジングの遠位端部とほぼ同一に構造化される。遠位端部(315)は、開放しており、遠位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面は、脱パイロジェン装置ハウジングの遠位端部と生産ライン内の次のモジュールとの連結性に係わる同じ特徴を画定する。
【0218】
これらの特徴は、コーナの選択されたものまたはそれぞれ内の、隣接する壁が遠位端部ハウジングの遠位端部において交わるところに、横方向の細長いコーナスロット(336)を含む。コーナスロット(336)は、端部ハウジングの遠位面から延び、そこから、端部ハウジングのコーナの外部表面内で近位に続く。端部ハウジングは、環状Oリング凹部(337)をさらに含み、このOリング凹部は、遠位端部ハウジングの周りを周方向に、その遠位端部(315)に隣接して延びる。環状Oリング凹部(337)は、遠位にある遠位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部面内に画定され、凹部は、遠位端部ハウジングの周りを周方向に、その遠位端部(315)に隣接して延びる。Oリング(338)は、このOリング凹部内に配置され、それにより、端部ハウジングの表面に面するOリングの部分は、Oリング凹部(337)内に位置し、Oリングの外を向く部分は、遠位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方を延びる。
【0219】
遠位端部ハウジングのこの開放遠位端部は、先に説明したように、別のコネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合される。コネクタスリーブは、端部ハウジングの遠位端部上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の内部表面は、Oリング(338)の外を向く部分を圧縮し、こうして、これらの間に弾性シールを形成する。別のコネクタスリーブガスケットをスリーブ内に配置して、遠位端部ハウジングの遠位を向く縁と当接させ、モジュール式生産システムの次の構成要素との連結を容易にすることができる。コーナスロット(336)は、先に説明した方法と全く同じようにしてコネクタスリーブと相互作用して、モジュール式システムの好都合な組み立ておよび分解を可能にする。
【0220】
遠位端部ハウジングの前壁(318)の外部表面には、装着ブラケット(339)が、取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットは、上記で送り込みモジュールに関連して説明したように、内部物品搬送システム(9)の駆動フレームを端部ハウジング内に連結するのに使用することができ、および/またはモジュールハウジングと外部駆動システム(8)および/またはベース構造(10)との連結を支援することができる。
【0221】
B.脱パイロジェンモジュールの内部搬送機構
内部搬送システムセクション(400)は、上記の送り込みモジュール(2)内の内部搬送機構(9)のセクション(200)に対して説明したものと同一ではなくても類似する多くの特徴を含む。これらの類似性により、脱パイロジェンモジュール内の内部搬送システムを説明するために、送り込み搬送に関連して使用する参照番号をここでも使用する。しかし、参照番号は、その100の桁を変更し、送り込み内部搬送システムの説明についての参照番号(200)は、脱パイロジェンモジュールの内部搬送システムの論議では参照番号(400)として参照される。さらに、駆動フレームなどの構成要素が二重にあり、駆動フレームが近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジングの両方内に配置される場合、近位ハウジング内の構成要素は、標準的な参照番号(たとえば401)で示され、遠位端部ハウジング内の構成要素は、ダッシュ記号を付けた同じ参照番号(たとえば401')で参照される。類似の方法は、これ以後のモジュール内の搬送システムの論議においても使用される。
【0222】
図8から12を参照すると、この脱パイロジェン生産モジュール内の内部搬送システムセクション(400)は、可動式支持組立体(402)を含み、この可動式支持組立体は、駆動フレーム(401および401')の対と、近位端部および遠位端部において、近位および遠位に配置された駆動フレーム(401および401')それぞれに取り付けられた可動式支持体レール(412)とを含む。移動可能な支持組立体は、送り込み部において先に説明したように固定式物品支持組立体(403)と相互作用し、固定式支持体から物品を持ち上げ、これらの物品を遠位に移動させ、これらを固定式支持体表面上に下ろして戻し、その後固定式支持体の表面の下方に延び、その開始位置に戻る。
【0223】
各駆動フレームは、壁装着プレート(404/404')を含み、この壁装着プレートは、それぞれの端部ハウジングの内部の前壁に取り付ける前面を有する。内方向に向けられた垂直ラメラ(405/405')が、壁装着プレート(404/404')の上部表面から後方向に延びて、前部構造支持体(406/406')に取り付けられる。第1(近位)の水平ラメラ(407/407')および第2(遠位)の水平ラメラ(408/408')は、前部構造支持体(406/406')を後部構造支持体(409/409')に取り付ける。後部構造支持体(409/409')は、これに関連付けられた従動磁石(410/410')と、コネクタアーム(411/411'(図示せず))とを有し、コネクタアームは、さらに、移動可能な支持体レール(412)に連結される。こうして、送り込みモジュールの駆動フレームと同様に、脱パイロジェン装置内の駆動フレームのそれぞれは、第1の部分、たとえばハウジングチャネル内の固定された位置に保持される壁装着プレート(404/404')と、脱パイロジェン装置のハウジングチャネル内に懸架される第2の部分(たとえば、後部構造支持体(409/409')とを含む。後部構造支持体(409および409')は、移動可能な物品支持体レールの両端部を支持し、この移動可能な物品支持体レールは、近位端部ハウジングの近位端部から遠位端部ハウジングの遠位端部に延びる。可撓性ラメラは、駆動フレームの第1の部分と第2の部分との間に配置され、これらラメラの屈曲は、方向性のある力に応答して駆動フレームの第2の端部の移動に適応し、第2の部分の移動の結果、取り付けられた物品支持表面における移動が生じる。
【0224】
そのように構築されるため、第1(近位)の駆動フレーム(401)は、近位端部ハウジング(301)内に装着され、第2(遠位)の駆動フレーム(401')は、脱パイロジェン装置ハウジング(300)の近位端部ハウジング(303)内に装着される。
【0225】
駆動フレーム(401および401')は、そのそれぞれの端部ハウジング(301および303それぞれ)内に、送り込みに関して先に論じたような方法で、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジングの前壁(308および318それぞれ)の内部表面に取り付けられたコネクタプレート(404および404')によって装着される。
【0226】
近位および遠位の駆動フレームによって担持される近位および遠位の可動式支持体コネクタアーム(411および411'それぞれ)は、端部ハウハウジング間を延びる単一の細長い移動可能な支持体レール(412)の両端部の一部に取り付けられる。近位端部のコネクタアーム(411)は、近位端部ハウジング内の移動可能な支持体レール(412)の近位部分に動作可能に連結され、遠位端部コネクタアーム(411')は、遠位端部ハウジング(411')内の移動可能な支持体レール(412)の遠位部分に動作可能に連結される。
【0227】
このようにして、移動可能な支持体レール(412)の動作は、脱パイロジェン装置ハウジング(300)の2つの末端において生成される。移動可能な搬送レール(412)は、これらの連結点間に自由に懸架され、したがって、管状ハウジング孔またはその内部に連結するのではなく、モジュールの管状ハウジングの孔を通って延びる。
【0228】
装着された固定式支持組立体(402)は、移動可能な支持体と同様に対にされた配置である。固定式支持組立体(402)は、後部レール(420)と、ベースレール(421)とを含む。後部レールは、後部レールアームブラケットの対(422および422')によって、脱パイロジェン装置ハウジング(300)内に連結され、これらの後部レールアームブラケットの対は、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジング(301および303それぞれ)の後壁(309および319)に連結される。ベースレール(421)は、ベースレールアームブラケットの対(423および423'それぞれ)によって、脱パイロジェン装置ハウジング(300)内に連結され、これらのベースレールアームブラケットの対は、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジング(301および303それぞれ)の前壁(308および318それぞれ)に連結される。
【0229】
コネクタアームとそのそれぞれの支持体レールとの連結は、送り込み部に関連して先に説明した方法で行われ得る。脱パイロジェン装置では、コネクタアームと所与の支持体レールとの連結は、上記で送り込みモジュールの論議において詳細に説明したように、構成要素の熱膨張に適応するように行われる。
【0230】
脱パイロジェン装置内の内部搬送機構セクション(400)はまた、L字形可動式支持体レール(412)、後部レール(420)、およびベースレール(421)が、3つの別個のセクション:近位セクション、中間延長セクション、および遠位セクションからそれぞれ構成されるという点で、送り込みモジュールに関して説明したものとは異なる。図10に示すように、各レールの近位、中間、および遠位セクションは、連結されて、可動式の後部レールおよびベースレールのそれぞれの単一のレールセクションを形成する。したがって、可動式支持体レール(412)は、近位の可動式支持体レールセクション(412a)と、中間可動式支持体レール延長部(412b)と、遠位の可動式支持体レールセクション(412c)とを含む。固定式支持組立体(403)の後部レール(420)は、近位後部レールセクション(420a)と、中間後部レール延長セクション(420b)と、遠位後部レールセクション(420c)とを含む。固定支持組立体(403)のベースレール(421)は、近位ベースレールセクション(421a)と、中間ベースレール延長セクション(421b)と、遠位ベースレールセクション(421c)とを含む。
【0231】
各レールの近位セクションとその位置合わせされた中間延長セクションとの間、および中間延長セクションの反対側と、その位置合わせされた遠位セクションとの間の取り付けは、アダプタ機構によって行われる。図示する実施形態のアダプタ機構は、雄型および雌型のコネクタ対の形態をとり、このとき一方の構成要素には、それ上に雄型コネクタ部材、たとえばフランジが形成され、他方の部材には、雌型コネクタ、たとえばフランジを受け取るようにサイズ設定された凹部が嵌められる。
【0232】
移動可能なL字形支持体レール(412)に関して、フランジおよび対応する凹部は、下側アーム(413)と、L字形レールの上方向に延びる後部分(414)の両方に使用されて、相互連結されたレール部材の構造上のより優れた完全性をもたらすことができる。
【0233】
図10に示すように、近位レールセクション(412a)(420a)、および(421a)の遠位端部は、一つ以上のフランジを画定する。同様に、遠位レールセクション(412c) (420c)、および(421c)の近位端部も、一つ以上のフランジを画定する。レール((412b)(420b)、および(421b))のそれぞれの中間延長セクションは、その近位端部および遠位端部において対応する凹部を画定する。移動可能な支持体レールの近位セクションの遠位に向けられたフランジ(412a)と、中間延長セクション(412b)の位置合わせされた近位に配向された凹部との間、および中間延長セクション(412b)の反対側と、その位置合わせされた遠位セクションとの間の取り付けは、アダプタ機構によって行われる。
【0234】
固定式支持後部レール(420)は、近位の後部レール部分(420a)の遠位に向けられたフランジ(426)を後部レール中間延長部(420b)の近位に向けられた凹部(427)に挿入し、後部レール中間延長部(420b)の遠位に向けられた凹部(428)が、遠位の後部レール部分(420c)の近位に向けられたフランジ(429)を受け入れることによって、構築される。
【0235】
固定式支持ベースレール(412)は、近位のベースレール部分(421a)の遠位に向けられたフランジ(430)を、ベースレール中間延長部(421b)の近位に向けられた凹部(431)に挿入し、ベースレール中間延長部(421b)の遠位に向けられた凹部(432)が、ベースレール部分(421c)の近位に向けられたフランジ(433)を受け入れることによって、構築される。
【0236】
移動可能な支持体ベースレール(412)は、近位の可動式レール(412a)部分の下側アームの遠位に向けられたフランジ(434)を、可動式レール中間延長部(412b)の下側アームの近位に向けられた凹部(435)に挿入し、近位の可動式レール(412a)部分の上方向に延びる後部分の遠位に向けられたフランジ(438)を、可動式レール中間延長部(412b)の上方向に延びる後部分の近位に向けられた凹部(439)に挿入し、移動可能なレール中間延長部(412b)の下側アームの遠位に向けられた凹部(436)が、遠位の可動式レール部分(412c)の下側アームの近位に向けられたフランジ(437)を受け入れ、移動可能なレール中間延長部(412b)の上方向に延びる後部分の遠位に向けられた凹部(440)が、遠位の可動式レール部分(412c)の上方向に延びる後部分の近位に向けられたフランジ(441)を受け入れることによって、構築される。組み立てられた内部搬送システム(400)を図9に示す。
【0237】
レールフランジ(426)、(429)、(430)、(433)、(434)、(437)、(438)、および(441)、ならびに対応する凹部(427)、(428)、(431)、(432)、(435)、(436)、(439)および(440)のそれぞれは、熱変動に適応するようにサイズ設定することができ、それにより、凹部内のフランジの相互連結された表面間に少量の空間が設けられ、そのため、凹部内のフランジの熱成長は、クラッキングなどによって延長レールに損傷を引き起こさない。
【0238】
レールの各フランジ(426)、(429)、(430)、(433)、(434)、(437)、(438)、および(441)にOリング(442)を嵌めることにより、ある程度のクッション性を与えて、端部レールセクションと中間レール延長部との間の、これらが界接する地点において、圧縮力を吸収することができる。この圧縮力は、たとえば、モジュールの作動中の振動の結果、または作動中に構成要素部材が受ける熱膨張によって起こり得る。
【0239】
中間延長部を使用することにより、内部搬送システムは、さまざまな長さに拡張することができ、こうして、モジュールのサイズ設定に大きな柔軟性を与える。露出の期間を長くすることが望まれるモジュールタイプでは、モジュールは、同じ端部ハウジングおよび端部ハウジング構成要素を使用しながら、より長い管状ハウジングおよびより長い支持体レール延長部を使用することによって、長くすることができる。
【0240】
延長レールにより、固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールが、管状ハウジングの内部表面を侵食せずに、またはこれと接触せずに、管状ハウジングの孔を通って端部ハウジング間を進むことが可能になる。そのようにする際、この設計により、管状ハウジングおよびモジュール自体の構造的および環境的完全性が維持される。
【0241】
上記で述べた他のOリングと同様に、これらのフランジOリングは、適切な弾性の、熱的に安定の材料、たとえば適切なゴム、エラストマ、または生産システムの作動中に受ける範囲の物理的圧縮、熱関連の膨張および収縮に適応するために当業者によって選択可能な他の材料から構成される。
【0242】
図10で分かり得るように、移動可能なレール延長部412bは、近位(412a)および(412c)の部分に示すものと比べて、構造的に変更される。可動式レール延長部は、L字形であり、下側アーム(413b)と、上方向に延びる後部分(414b)とを有するが、これは、近位および遠位の移動可能なレールセクション(412a)および(412c)上に見られるものなどの上側リップ部分を有さない。移動可能なレール延長部の上方向に延びる後部分(414b)は、その代わりに、一連の離間された切欠部または凹部(444)が内部に画定された前面(443)を有する。あるいは、これらの前面は、そこから延びる一連の隆起部分を有して、物品が配置される固定式プラットフォームを提供するのと同じ効果を達成することができる。
【0243】
中間延長部((412b)(420b)、および(421b))の代替の形態を、個々の中空の矩形チューブとして形成することができ、ここでは各端部において、雌型連結構成要素を形成する凹部が、それぞれの中空の矩形管状延長部を通って延びる中空空洞によって形成される。L字形レール間の延長部の場合、2つの別個の矩形チューブを使用することができ、一方は、近位および遠位の可動式レール(412a)および(412c)の下側延長アーム同士をつなげ、他方は、近位および遠位の可動式レール(412a)および(412c)の上方向に延びる後部分同士をつなげる。そのような構成は、有利には、延長バーのより簡単な構造を提供し、L字形中間延長セクションのより安価な選択肢を提供する。
【0244】
管状ハウジングセクション(302)の透明の細長い管状ハウジング構成要素(340)、支持体レール延長部(412b)、(420b)および(421b)、ならびに脱パイロジェン装置内のバイアル「V」の構築に選択される材料は、脱パイロジェン/殺菌モジュール内の効果的な殺菌を容易にするようにそれぞれ最適化され得る。たとえば、これらは、軽量の透明かつ高い耐熱性の材料からそれぞれ構成されてもよい。これまで述べたように、管状ハウジングは、一つの実施形態では、石英である。透明の管状の細長いハウジングの孔を通って延びる支持体レール延長部(412b)、(420b)および(421b)は、金属(アルミニウムまたはステンレス鋼など)、または非透明のセラミックを含む任意の耐熱材料から構成されてよいが、特定の好ましい実施形態では、石英、ホウケイ酸塩などの透明材料である。バイアルもまた、特定の実施形態では、石英またはホウケイ酸塩であってもよいが、これらは、適切な金属から構成された非透明のものであってもよい。透明である場合、これらの材料は、短波長および/または中波長の光に対して90%の透過性などの80%を超える透過性、たとえば95%以上の透過性になるように選択され、それによって光線は、これらの材料を通って進行することができる。
【0245】
レール延長部および/またはバイアルに使用される材料が透明でない場合、管状ハウジングの外側にあてられる反射層を使用して、管状ハウジングおよびモジュール内に熱を分配することができる。
【0246】
C.作動組立体:脱パイロジェンモジュールの機能
脱パイロジェンモジュールの機能を、図6、7、8、および11を参照して説明し、これらの図は、集合的に、透明管状本体(340)を含むものとして脱パイロジェン装置モジュール(3)の管状ハウジング(302)を示している。この透明管状本体は、軸方向の孔(313)を画定し、この孔は、管状ハウジング(302)の近位端部(311)から遠位端部(312)まで軸方向に長手に延びる。
【0247】
透明管状本体(340)は、任意の適切な透明材料から構成することができ、この材料は、200℃から1000℃など、特定の実施形態では、250℃から700℃などの200℃を超える温度に耐性であり、モジュールの構成要素およびそこを通過する容器に合わせて選択される材料によるものとなる。たとえば、ホウケイ酸塩の場合、脱パイロジェンは、通常300℃であり、2分から3分などの5分未満の露出時間で、生存可能な材料の濃度の所望の低減を達成する(たとえば、エンドトキシンなどのパイロジェンにおいて1000分の1の低減)。この時間および温度の相関関係は、選択される材料によるものである。脱パイロジェンモジュール内で使用されるか、またはこれを通過する各材料は、光照射に異なって応答し、照射/加熱ゾーン内で照射に露出されたときに異なる温度プロファイルを生成する。ホウケイ酸塩の場合、250℃から350℃の間の範囲が、許容可能であると考えられる。適切な材料は、それだけに限定されないが、強化ガラス、ホウケイ酸塩、および石英を含む。一つの実施形態では、透明管状本体は、石英を含む。
【0248】
図8に示す脱パイロジェン装置モジュール(3)の管状ハウジング(302)の断面図に示すように、内方向に反射する材料の層(341)が、透明管状ハウジングの外部表面(342)を実質的に覆う。この内方向に反射する材料の層(341)は、光放射を透明管状ハウジング(340)の孔内で向け直す目的に適した任意の反射材料から構成され得る。反射層はまた、特に非透明材料が、バイアル、延長レールなどの目的で、モジュール内で使用される場合に、熱をより均一に分配するために使用され得る。反射層は、透明管状ハウジング(340)上に位置するか、またはこれに接着された材料のコーティングまたは別個のシートであってもよい。たとえば、反射材料は、アルミニウム(たとえばAL1100)、または金などの高研磨された金属であってよく、またはこれを含むことができ、その反射表面は、透明管状ハウジング(340)の外部表面(342)、およびこの透明ハウジングが取り囲む軸方向穴を向く。あるいは、高反射コーティング層を、アルミニウム化されたステンレス鋼、または金などの反射特性を有するコーティング、ナノコーティングなどから構成することもできる。
【0249】
脱パイロジェン装置はまた、照射源、たとえば照明器具(342)も含み、この照明器具は、起動されたとき、その前面(345)を通して、透明管状ハウジングが反射層/材料によって完全には覆われていない透明管状ハウジングの外部表面(342)内の露出窓(343)に向かって、光エネルギーを放射する。照射された光は、透明ハウジングを貫通して進み、透明ハウジングの孔に入ることができる。図6に示す実施形態では、照明器具(342)は、近位から遠位方向に細長い。対応する露出窓もまた、近位から遠位方向に細長い。露出窓を向く照明器具の前面(345)は、一つ以上の光素子を含む。図7に示すように、細長い照明器具および露出窓は、照明器具下の領域内の脱パイロジェン装置の管状ハウジング内で、加熱ゾーン(346)を画定する。照明器具は、任意の適切な種類のものであってもよいが、通常は、照明ハウジングおよびバルブ、または他の適切なエミッタを含む。有益なことに、照射/照明源は、標準的な種類のもの、たとえば、赤外線ランプ、ハロゲン短波ランプ、または中波(カーボン)ランプであってもよい。適切な照明器具の例は、それだけに限定されないが、Heraeus, Shortwave # 9751761(双子管)、Heraeus, Carbon # 45134868(双子管)、Heraeus, Carbon #45134446(単管)、Heraus, Medium wave 9755255 (双子管)を含む。これらのそれぞれは、後部内に金反射板を有して、照射される領域にエネルギーのほとんどを向ける。
【0250】
反射エプロン(348)が、透明管状本体の表面から、照明器具に向かっておよび/またはこれ上を延びる。エプロン(348)は、露出窓(343)の長さを延びることができ、また、反射下面(349)の表面も有し、この表面は、露出窓に面して、光を管状ハウジングの孔に向かって戻るように向け直す。エプロンはまた、光源から発せられた光が、露出窓から全体的に離れるように向けられることを防止し、こうして、加熱ゾーン(346)内で管状ハウジングの内部の温度を上昇させる際の照明器具の効率を高める。
【0251】
照射源、たとえば照明器具がオンになったとき、器具内の光素子または複数のその素子は、図8の参照矢印「H」によって示すように光エネルギーを生成する。このエネルギーは、露出窓(343)を通過して管状ハウジングの内孔に入り、この場合これは、内方向の反射材料層(341)および反射エプロン(348)の反射下面(349)によって、図8の参照矢印「I」によって示すように、管状ハウジングの内孔内およびそこを通って延びる内部搬送システムの構成要素内に繰り返し反射され、向け直される。
【0252】
照射は、均一に分散され、支持体レールおよび容器自体(たとえば石英部材)も含んで管状ハウジングの内容物を加熱するが、大部分は、あらゆるパイロジェンまたは異物材料を選択的に加熱して、モジュール内に存在する容器の内側と外側の両方における効率的な破壊を確実にする。この照射(たとえば、赤外光エネルギー、または他の適切な波長光などの光エネルギー)は、管状ハウジング内の熱エネルギーに変換されるため、照射ゾーン内の管状ハウジングの内部温度は、病原体/パイロジェンの破壊レベル、たとえば200℃以上、たとえば200℃から1000℃、特定の実施形態では200℃から700℃、たとえば250から350℃などまで上昇し、そのようにする際、そのような熱および光エネルギーに露出されているハウジング孔の内容物を、この加熱ゾーンを通過する物品と共に殺菌する。パイロジェンおよび異物材料は、優先的には、赤外線IRによって加熱されるが、ガラスなどは、特にその表面上では脱パイロジェン/殺菌温度に依然として到達する。
【0253】
低温空気スパージャ(344)が、照明器具の後部に隣接して配置され、複数のベント(350)を備えて構成される。これらのベントは、図8の参照矢印「J」に示すように、エミッタ(342)の後部(347)の方に向けられて、冷却空気を器具ハウジング上およびその下にある管状ハウジングの外部上にブローして、器具を冷却する。
【0254】
管状ハウジング内の透明構成要素およびその上の容器が、モジュール式生産システム内に存在し得る温度および他の環境的条件に対して耐性でありながら、短波長から中波長の光を通過させることを可能にする透明材料である場合、移動可能なレールおよび固定式レールの延長部およびその上に支持される物品内の照射の伝送は、最適に行われる。この実施形態では、容器「V」について、これらは、金属(アルミニウム、ステンレス鋼など)またはセラミック材料を含むことができるが、より好ましくは、ガラスもしくはガラス様材料、または透明の鉱物材料から構成される。特定の実施形態では、容器は、透明の石英、ホウケイ酸塩、または耐高熱透明ガラスで作製されたバイアルである。
【0255】
脱パイロジェンモジュール(3)は、その近位端部および遠位端部においてモジュールに連結されるように設計される。相互連結されたモジュール間では、近位モジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの遠位端部、ならびに次のモジュールに遠位に隣接する固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの近位端部は、小さい空隙が、隣接する固定式上部レール、固定式底部レール、および可動式L字形レールの間に存在するようにそれぞれ構築される。
【0256】
図8の、たとえば空隙(351)などのこの空隙は、熱によるあらゆる膨張または収縮に適応するように設計され、この膨張または収縮は、作動中、固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールが受け得るものである。理解されるように、空隙は、加熱中、膨張を可能にするのに十分な大きさであると同時に、物品を一つのモジュールの搬送機構から次の搬送機構まで進める移送が妨げられるほどの大きさであってはならない。
【0257】
送り込みモジュールと脱パイロジェンモジュールとの連結
図8は、送り込みユニット(2)の遠位端部(106)と、脱パイロジェン装置ハウジング(300)の近位端部ハウジング(301)の近位端部(305)との間の連結を示す。この実施形態では、送り込みユニット(2)の遠位端部は、コネクタスリーブ(7)の近位側に嵌め込まれる。コネクタスリーブは、送り込みハウジングの端部の外部周りを伸びる。送り込みハウジング(100)は、その遠位端部の外部表面の周りを周方向に延びるOリング配置凹部(122)を有し、Oリング(123)が、ハウジングの外部表面とコネクタブラケットの内部表面との間に圧縮されてその内部に載置する。
【0258】
同様の形で、近位端部ハウジング(301)の近位端部(147)の外部表面は、Oリング配置凹部(166)を有し、このOリング配置凹部は、脱パイロジェンモジュールの近位端部ハウジングの外部周りを延び、Oリング(167)が、Oリング配置凹部内に配置される。近位端部コネクタの近位端部は、コネクタスリーブ(7)の遠位開口部内に嵌められ、ここでも、Oリング(167)は、凹部壁と周囲のコネクタスリーブの内部表面との間にわずかに圧縮される。脱パイロジェン装置モジュールの近位端部は、雄型連結部として作用し、この雄型連結部は、この連結の雌型雌型対向部として作用するコネクタスリーブの遠位端部内に嵌められる。
【0259】
この実施形態では、下側送り込みハウジングの端部と近位端部ハウジングの向かい合う表面間に、小さい空隙(168)が残され得る。この空隙および空隙内に配置された弾性ワッシャ(169)は、脱パイロジェン装置内に生成される熱によるハウジングの熱膨張を可能にし、一方でワッシャ(169)およびOリング(145および167)は、これらの熱によって誘発される状態にかかわらず、これらの連結された構成要素間のシールを維持するように作用し、こうして、これらの連結されたハウジング内部のシステムの閉鎖性を維持する。
【0260】
光透過性管状ハウジング(157)の近位端部もまた、近位端部ハウジングの遠位端部(148)にあるリング形状ブラケット(153)の内部表面内に、Oリング(168)によってシールされた形で保持され、このOリングは、管状ハウジングの周りに嵌められ、リング形状ブラケット(149)の内部表面内に形成された環状凹部(169)内に嵌め込まれる。ここでも、管状ハウジングの端部とリング形状ブラケットによって取り囲まれた近位端部の遠位面との間に、空隙(全体的に170)が残され得、熱によって誘発される構成要素の膨張および収縮を可能にすることができる。
【0261】
界接するモジュールの端部上の細長いコーナスロットは、モジュール式システムの有用な特徴を表示しており、この特徴により、連結および連結解除を容易にすることができる。隣接するモジュールの界接する端部同士の連結は、図13に示すように、各々をコネクタブラケット(7)の一部に挿入することによって達成される。上記で述べたように、コネクタブラケットは、各モジュールの端部上のOリングを圧縮して、それらの間にシールを達成する。しかし、各モジュール上の横方向端部溝は、これらを、コネクタブラケットがモジュール端部のいずれか上に全体的に受け入れられることを可能にするのに十分な長さにすることによって、構成されてもよい。詳細には、図13のコネクタブラケットを、ブラケットの遠位端部が送り込みハウジングの遠位端部と同一面になるか、もしくはその近位になるように近位に摺動させることができ、または代替的には、コネクタブラケットを、ブラケットの近位端部が脱パイロジェン装置ハウジングの近位端部と同一面になるか、もしくは遠位になるように遠位に摺動させることができ、こうして界接するハウジングを連結解除し、ユニットを外に持ち上げることによってユニットを取り外すことを可能にする。
【0262】
3.冷却モジュール(図13から16)
本発明の生産モジュールの別の実施形態では、モジュールは、冷却モジュールの形態をとる。脱パイロジェンモジュールは、本発明のモジュール式生産システム態様のさまざまな実施形態の構成要素として有用である。
【0263】
A.冷却モジュールハウジング
モジュール式生産システムにおいて有用な生産モジュールのさらに別の実施形態は、冷却モジュールの形態をとり、その一つの実施形態を、図13から16を参照して示す。そのようなモジュールは、内部チャンバを提供するハウジングと、チャンバ内に配置された搬送機構と、作動組立体、この場合は冷却源とを含む。
【0264】
冷却モジュールの実施形態が、脱パイロジェンモジュールハウジング(300)に類似する冷却ハウジング(500)を参照して示される。同じ構造を規定するために、同じ用語が、300番台から500番台に変更した参照番号を用いて規定され、この場合これらの特徴は、共有される。参照番号(300)から(329)に関して脱パイロジェン装置に関連して与えた論議は、参照番号500から539に適合可能であり、以下において言葉通りにコピーせずにこの冷却モジュールの論議に移入され得る。これらの対策を念頭において、冷却モジュール(4)は、近位端部ハウジング(501)を有する冷却ハウジング(500)を含み、近位端部ハウジングは、遠位端部ハウジング(503)に連結された細長い管状ハウジング(502)に連結される。
【0265】
近位端部ハウジング(501)は、開放近位端部(504)と、遠位端壁(505)と、上壁(506)と、底壁(507)と、前壁(508)と、後壁(509)とを含む。遠位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁のそれぞれは、外部表面と、内部表面とを有する。遠位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁の内部表面は、近位端部ハウジング(501)内に近位端部ハウジング内部空洞(510)を画定する。
【0266】
管状ハウジング(502)は、近位端部(511)と、遠位端部(512)と、近位端部と遠位端部との間を延びる内部の軸方向孔(513)とを有する。管状ハウジングセクション(502)の構築に合わせて選択される材料は、脱パイロジェン装置に使用される材料と同じものであり、したがって、類似のハウジングタイプの標準的なプラットフォームを使用する。あるいは、異なる材料が使用されてもよい。
【0267】
遠位端部ハウジング(503)は、近位端壁(514)と、開放遠位端部(515)と、上壁(516)と、底壁(517)と、前壁(518)と、後壁(519)とを含む。近位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁のそれぞれは、外部表面および内部表面を有する。近位端壁、上壁、底壁、前壁、および後壁の内部表面は、遠位端部ハウジング(503)内に遠位端部ハウジング内部空洞(520)を画定する。
【0268】
アクセス開口部(521)が、近位端部ハウジング(501)の遠位壁を貫通して画定されて、近位端部ハウジング内部空洞(510)と管状ハウジングの軸方向孔(513)との間にアクセスを提供する。
【0269】
別のアクセス開口部(522)が、遠位端部ハウジング(503)の近位端壁を貫通して画定されて、遠位端部ハウジング内部空洞(520)と管状ハウジングの軸方向孔(513)との間にアクセスを提供する。
【0270】
近位端部ハウジング内部空洞(510)、管状ハウジングの軸方向孔(513)、および遠位端部ハウジング内部空洞(520)は、流体連通しており、集合的に、冷却モジュールハウジング内部空洞(523)を画定する。
【0271】
近位端部ハウジング(501)の遠位端壁(505)の外部表面には、近位リング形状装着ブラケット(524)が、シール式に取り付けられる。近位リング形状装着ブラケットは、内周表面(525)と、遠位に向けられた面と、近位に向けられた面と、外側円周表面とを含む。近位リング形状ブラケット(524)は、管状ハウジングの近位端部よりわずかに大きくサイズ設定され、近位端部ハウジングの遠位壁を貫通して延びるアクセス開口部(521)を取り囲むように、近位端部ハウジングの遠位壁の外部表面上に配置される。
【0272】
管状ハウジングの外部円周表面とリング形状ブラケットとの間のシールは、リング形状ブラケットの内周表面によって容易にされ、この内周表面は、Oリング凹部(526)を画定し、Oリング(527)が、その内部に配置される。Oリング(527)は、Oリングの一部がOリング凹部から外に延びるようにサイズ設定され、それにより、管状ハウジングの近位端部が、リング形状ブラケット内に、近位リング形状ブラケットによって取り囲まれた近位端部ハウジングの遠位端壁の外部表面に隣接して嵌められたとき、Oリングは、近位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジング(502)の近位端部(511)の外部円周表面との間で圧縮される。管状ハウジングの外側表面とリング形状ブラケットの内側表面との間、および管状ハウジングの近位端部と近位端部ハウジングの遠位壁の外部表面との間に、十分な空間(小さい空隙)が残され、それによって作動中、その間のOリングシールを侵食することなく、潜在的に熱によって誘発される膨張および収縮に適応する。
【0273】
管状ハウジングの遠位端部(512)と、遠位端部ハウジング(503)の近位端壁(514)の外部表面との間で、対応する連結が行われる。遠位端部ハウジングの外部表面の近位端壁には、遠位リング形状装着ブラケット(528)が、シール式に取り付けられる。遠位リング形状装着ブラケットは、中央開口部を画定する内周表面(529)と、近位に向けられた前面と、(遠位端部ハウジングの近位壁上に一体的に形成されない限り)遠位に向けられた後面と、外側円周表面とを含む。
【0274】
遠位リング形状装着ブラケット(524)は、管状ハウジングの遠位端部よりわずかに大きくサイズ設定され、遠位端部ハウジングの近位壁を貫通して延びるアクセス開口部(522)を取り囲むように遠位端部ハウジングの近位外部表面上に配置される。
【0275】
管状ハウジングの遠位端部の外部表面と遠位リング形状ブラケットとの間のシールは、遠位リング形状ブラケットの内周表面によって容易にされ、この内周表面は、Oリング凹部(530)を画定し、Oリング(531)が、その内部に配置される。
【0276】
Oリング(531)は、Oリングの一部がOリング凹部から外に延びるようにサイズ設定され、それにより、管状ハウジングの遠位端部が、遠位リング形状ブラケット内に嵌められ、管状ハウジングの遠位面が、リング形状ブラケットによって取り囲まれた近位端部ハウジングの遠位端壁の外部表面に隣接するとき、Oリングは、遠位リング形状ブラケットの内周表面と、管状ハウジング(502)の遠位端部(512)の外部表面との間に圧縮される。ここでも、管状ハウジングの外側表面と遠位リング形状ブラケットの内側表面との間、および管状ハウジングの遠位端部と遠位端部ハウジングの近位壁の外部表面との間に、十分な空間(小さい空隙)が残され、それによって作動中、その間のOリングシールを侵食することなく、潜在的に熱によって誘発される膨張および収縮に適応する。
【0277】
近位端部ハウジング(501)の近位端部(504)は、開放しており、近位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面は、近位端部ハウジングの近位端部と、これまで説明した生産モジュールのこれまで説明した開放遠位端部との連結性に係わるいくつかの特徴を画定する。これらの特徴は、コーナの選択されたものまたはそれぞれ内の、隣接する壁が近位端部ハウジングの近位端部において交わるところに、横方向の細長いコーナスロット(532)を含む。コーナスロット(532)は、図13に示すように、近位端部ハウジングの近位面から延び、そこから、近位ハウジングの外部コーナ面内で遠位に続く。
【0278】
近位端部ハウジングの近位端部(504)における上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面には、環状Oリング凹部(533)が内部に形成され、この環状Oリング凹部は、近位端部ハウジング周りを周方向に、その近位端部に隣接して延びる。Oリング(534)が、この近位の外部Oリング凹部内に配置される。Oリング(534)の内周方向部分は、Oリング凹部(533)内に位置し、Oリングの外方向を向く部分は、送り込みハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方を延びて、接触表面をもたらす。
【0279】
冷却モジュールの近位端部ハウジングの開放近位端部(504)は、こうして、コネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合される。
【0280】
この実施形態に説明するコネクタスリーブは、外部表面と、第1の(近位)面と、第2の(遠位)面と、コネクタスリーブの中央開口部を画定する内部表面とを有する。コネクタスリーブの中央開口部は、これが連結する端部ハウジングのサイズよりわずかだけ大きくなるようにサイズ設定され、生産モジュールハウジングの端部を受け入れるように成形される。
【0281】
コネクタスリーブ(7)の内部円周表面は、コネクタスリーブの中央開口部内に配置された生産モジュールハウジングの端部分上に配置されたOリング用の圧縮表面として作用する。スリーブの内部表面とモジュールハウジングの端部分の外部表面との間のOリングの圧縮は、これら2つの間の連結を効果的にシールし、こうして、図13および14に示すように、図示する脱パイロジェン装置モジュールなどの近位に装着されたモジュールの遠位端部と、冷却モジュールの近位端部との間の連結を容易にする。
【0282】
図13および14に示すように、コネクタスリーブ(7)は、脱パイロジェンハウジング(3)の遠位端部(306)上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の近位を向く部分の内部表面は、Oリング(333)の外を向く接触表面を圧縮して、こうして、これらの間に弾性シールを形成する。コネクタスリーブ(7)の反対側端部は、冷却モジュールハウジング(500)の近位端部ハウジング(501)の開放近位端部(504)に受け入れられ、それにより、コネクタスリーブ(7)の遠位を向く部分の内部表面は、Oリング(534)の外を向く接触表面部分を圧縮して、これらの間に弾性シールを形成する。
【0283】
近位に配置された生産モジュール(たとえば図1および2に示すような脱パイロジェンモジュール)の遠位端部と、冷却モジュールの近位端部ハウジングの近位端部との間のシーリング領域をさらに支援するために、これらの間に、コネクタスリーブガスケット(14)が配置され得る。そのような配置されるため、コネクタスリーブガスケット(14)は、近位に配置されたモジュールハウジング(たとえば脱パイロジェン装置モジュール)の遠位面、冷却モジュールの近位端部ハウジングの近位の開放面、およびコネクタスリーブ(7)内の内部表面の間の空間を占有する。
【0284】
これらの隣接するモジュール(2)と(3)との間の連結は、近位に配置されたモジュールハウジング(たとえば、脱パイロジェン装置モジュールの遠位端部ハウジング内の)の固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの遠位端部と、遠位に配置されたモジュール(すなわち冷却モジュール)の固定式支持体レールおよび可動式支持体レールの近位端部との間に小さい空隙(551)をもたらす。この空隙は、作動中に受け得る支持体レールの潜在的な熱膨張に適応するために設けられる。空隙(551)は、この機能を達成するのに十分な大きさであり、物品が内部搬送システム(9)の作動によって一つのモジュールから次に移動するときに、バイアルが空隙上で規則正しく移動することに干渉しないように十分な小ささであるように設計される。
【0285】
生産モジュールの連結は、冷却モジュールの近位端部ハウジングのコーナスロット(536)によっても助けられ、これらのコーナスロットは、コネクタスリーブ7が、端部ハウジングの端部分上すべてを摺動して、脱パイロジェン装置モジュールの遠位端部から完全に連結解除することを可能にし、こうして生産ラインの組み立ておよび分解のプロセスを容易にする。
【0286】
近位端部ハウジングの前壁(508)の外部表面には、装着ブラケット(535)が取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットは、内部物品搬送システム(9)を冷却モジュール端部ハウジング内に連結するのに使用することができ、および/または冷却モジュールハウジングと、図1および2に示すような外部駆動システム(8)およびまたはベース構造(10)との連結を支援することができる。
【0287】
冷却端部ハウジング(503)の開放遠位端部(515)は、脱パイロジェンモジュールの先に説明した開放遠位端部に非常に類似するように構造化される。遠位端部(515)は、開放しており、遠位端部ハウジングの上壁(516)、前壁(518)、底壁(517)、および後壁(519)の外部表面は、脱パイロジェン装置ハウジングの遠位端部の連結性に係わる同じ特徴を画定する。これらの特徴は、コーナの選択されたものまたはそれぞれ内の、隣接する壁が遠位端部ハウジングの遠位端部において交わるところに、横方向の細長いコーナスロット(536)を含む。コーナスロット(536)は、端部ハウジングの遠位面から延び、そこから、端部ハウジングのコーナの外部表面内で近位に続く。端部ハウジングは、環状Oリング凹部(537)をさらに含み、このOリング凹部は、遠位端部ハウジングの周りを周方向に、その遠位端部(515)に隣接して延びる。環状Oリング凹部(537)は、遠位にある遠位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面内に画定され、凹部は、遠位端部ハウジングの周りを周方向に、その遠位端部(515)に隣接して延びる。Oリング(538)は、このOリング凹部内に配置され、それにより、端部ハウジングの表面に面するOリングの部分は、Oリング凹部(537)内に位置し、Oリングの外を向く部分は、遠位端部ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方に延びる。
【0288】
遠位端部ハウジングのこの開放遠位端部(515)は、先に説明したように、別のコネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合される。コネクタスリーブは、端部ハウジングの遠位端部上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の内部表面は、Oリング(538)の外を向く部分を圧縮し、こうしてこれらの間に弾性シールを形成する。別のコネクタスリーブガスケット(図示せず)をスリーブ内に配置して、遠位端部ハウジングの遠位を向く縁と当接させ、モジュール式生産システムの次の構成要素との連結を容易にすることができる。コーナスロット(536)は、前に説明した方法と全く同じようにしてコネクタスリーブと相互作用して、モジュール式システムの好都合な組み立ておよび分解を可能にする。
【0289】
遠位端部ハウジングの前壁(518)の外部表面には、装着ブラケット(539)が、取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットは、内部物品搬送システム(9)の駆動フレームを端部ハウジング内に連結するのに使用することができ、および/またはモジュールハウジングと外部駆動システム(8)および/またはベース構造(10)との連結を支援することができる。
【0290】
B.冷却モジュールの内部搬送機構
冷却モジュールの内部搬送システムセクション(600)は、上記の脱パイロジェンモジュール(300)の内部搬送システムセクション(400)に対して説明したものに非常に類似するように構造化される。冷却モジュール(500)の内部搬送システムセクション(600)は、脱パイロジェンモジュール(300)の内部搬送システムセクション(400)に対して説明したものと同一ではなくても類似する特徴を含む。そのような移動可能な支持組立体の駆動フレームの構成要素は、脱パイロジェン装置モジュールの上記の論議で説明しているため、これらは、図13から16では詳細に示さない。図13から16に示す場合、搬送セクションに使用する参照番号は、このセクションでは、100桁のみを変更してすなわち(605)、上記の脱パイロジェンモジュールの論議における特徴(405)を示す。同様に、近位ハウジング内の搬送システム駆動フレーム組立体の構成要素は、標準的な参照番号(たとえば601)で示され、遠位端部ハウジング内の搬送システムのセクションの構成要素は、番号にダッシュ記号を付けて参照される(たとえば601')。
【0291】
冷却モジュールセクション(500)では、内部搬送システムセクション(600)は、近位駆動フレーム(601)および遠位駆動フレーム(601')を有する移動可能な支持組立体(602)を含む。近位駆動フレームおよび遠位駆動フレームは、それらの壁装着プレートによって、近位端部ハウジング(501)および遠位端部ハウジング(503)の前壁(308および318それぞれ)の内部に、それぞれ脱パイロジェンモジュールに対して先に論じたような方法で固定して連結される。
【0292】
これまでと同様に、近位駆動フレームおよび遠位駆動フレームのそれぞれは、駆動フレーム壁装着プレート(604/604')を含み、この壁装着プレートから、内方向に向けられた垂直ラメラ(605/605')が延び、これらの垂直ラメラは、前部構造支持体(606/606')に取り付けられる。第1(近位)の水平ラメラ(607/607')および第2(遠位)の水平ラメラ(608/608')は、それぞれの後部構造支持体(609/609')の前部構造支持体に取り付けられる。各後部構造支持体は、それぞれの従動磁石(610/610')を含むか、またはこれに取り付けられ、各後部構造支持体は、コネクタアーム(611/611')に連結される。コネクタアームは、細長い移動可能な支持体レール(612)の両端の部分に、近位後部構造支持体および遠位後部構造支持体に動作可能に取り付けられ、この細長い移動可能な支持体レールは、管状ハウジングの孔を通って、近位端部ハウジングと遠位端部との間を延びる。
【0293】
近位端部コネクタアームは、近位端部ハウジング内の移動可能な支持体レール(612)の近位部分に動作可能に連結され、遠位端部コネクタアームは、遠位端部ハウジング(503)内の移動可能な支持体レール(612)の遠位部分に動作可能に連結される。こうして、脱パイロジェンモジュールに関して上記で説明したように、移動可能な支持体レール(612)の動作は、冷却ハウジング(500)の2つの末端において生成され、このとき移動可能な搬送レール(612)は、これら駆動フレームとの連結点間に自由に懸架され、管状ハウジング自体に連結せずに、モジュールの管状ハウジングの孔を通って延びる。
【0294】
脱パイロジェンモジュール内の固定式支持組立体(602)は、上記で説明した脱パイロジェンモジュールの固定式式体と同様に形作られる。図示する実施形態では、固定式支持体は、後部レール(620)と、ベースレール(621)とを含む。後部レールは、後部レールアームブラケットの対(622および622')によって、冷却モジュールハウジング(500)内に連結され、これらの後部レールアームブラケットは、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジングそれぞれの後壁(509および519)に連結される。ベースレール(621)は、ベースレールアームブラケットの対(623および623'それぞれ)によって、冷却ハウジング(500)内に連結され、これらのベースレールアームブラケットは、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジング(501および503それぞれ)の前壁(508および518それぞれ)に連結される。
【0295】
コネクタアームとそのそれぞれの(移動可能なまたは固定式の)支持体レールの連結は、脱パイロジェンモジュールに関連して先に説明した方法で行われ得る。ここでも、コネクタアームと所与の支持体レールとの連結は、上記の脱パイロジェンモジュールの論議において詳細に説明したように、構成要素の熱膨張に適応する方法で行われ得る。
【0296】
冷却モジュール内の内部搬送機構セクション(600)は、L字形可動式支持体レール(612)、後部レール(620)、およびベースレール(621)が、単体構築のものとなり得る単一長さのレールでそれぞれ構成される点で、脱パイロジェンモジュールに関して説明したものとは異なる。固定式支持体および移動可能な支持体は、一体品であり、金属またはセラミックで作製することができ、2つの異なる方法で熱膨張を吸収するように設計される。第1に、固定式支持体には、コネクタブラケットに取り付けられる表面内にまっすぐな細長いスロットを設けることができ、コネクタブラケットは、固定式支持体を端部ハウジングの内壁に装着する。ブラケットには、ピンが嵌められ、このピンはスロット内に延びる。膨張は、ピンがスロット内で摺動することによって適応される。あるいは、固定式支持体は、セラミックなどの滑りやすい材料の小さい部材上に載置することができ、この材料は、熱によるサイズの変化中、滑りを可能にする。可動式支持体レールの熱によるサイズ変化は、必要とされるときに屈曲する可撓性軸受(すなわち、水平ラメラの可撓性)によって適応される。
【0297】
図14で分かるように、移動可能なレール(612)は、L字形であり、下側アーム(613)、および上方向に延びる後部分(614)、ならびに上側リップ部分(615)、前部垂直面(616)、およびその内部の切欠部または凹部(617)を有する。
【0298】
代替の実施形態では、冷却ハウジング内で使用される内部搬送機構(9)は、上記の脱パイロジェン装置に関して説明したものと構造的に同一であってもよい。この代替の形態では、L字形の可動式搬送支持体レールならびに後部およびベースの固定式支持体レールを担持する駆動フレームは、近位端部ハウジングおよび遠位端部ハウジング内に、脱パイロジェン装置モジュールと同一の形で取り付けられる。細長い管状ハウジングの孔を通って延びる延長レールは、端部ハウジング内に位置する可動式支持部分同士および構造的支持部分同士を連結する。そうではあるが、光照射は、冷却モジュール内に全く便益を与えず、したがって、細長い管状ハウジング(503)を通る延長レールに合わせて選択される材料は、それにしたがって脱パイロジェン装置に選択されるものとは異なり得ることを理解されよう。適切な場合、脱パイロジェン装置に使用される材料が、冷却モジュールの搬送内部機構内に使用されない場合、そのような延長レールは、金属(たとえば、アルミニウム、ステンレス鋼など)、セラミックを含むことができる。
【0299】
C.作動組立体 冷却モジュール
図16は、作動機能を有する、冷却モジュール(4)の遠位端部ハウジング(503)内の特徴を示す。図示するように、冷却モジュールの遠位端部ハウジング(503)は、上壁(516)を有する。この上壁(516)の外部表面は、遠位端部ハウジングの上部表面を形成する。上壁の内部表面は、内部チャンバ(520)内に天井を形成し、このときアクセス開口部(555)は、天井の開口部から上壁を通って下方向に延び、その外部表面内の開口部から出る。
【0300】
低温空気フィルタハウジング(552)が、冷却モジュールの端部ハウジングのこの上壁(516)の外部表面上に、アクセス開口部(555)を覆って配置される。低温空気フィルタハウジングは、円筒状の管状フィルタ本体(553)を有し、この円筒状の管状フィルタ本体は、垂直孔(554)を画定する。管状フィルタ本体(553)は、その上端において、取り外し可能な蓋(556)が被せられ、圧縮空気ポート連結部(557)を有し、この圧縮空気ポート連結部は、さらに、低温空気供給チューブ(558)の一方の端部に取り付けられ、この低温空気供給チューブそれ自体は、低温空気源(559)、たとえば圧縮空気供給装置に連結される。空気フィルタ(560)が、垂直孔(554)内に配置される。
【0301】
空気フィルタ(560)は、任意の適切なタイプのもの、たとえば単一または二重HEPAフィルタであってよい。好ましくは焼結された金属で作製されたフィルタは、200℃を上回る高温に耐えることができる。上記で論じた送り込みモジュールと同様に、フィルタハウジングおよびフィルタは、概略図であるか、または限定されない。代替の構成およびシステムが、本発明の範囲から逸脱することなく使用され得る。
【0302】
遠位端部ハウジング(503)の内部には、スパージャハウジング(561)が、端部ハウジングの天井に連結される。スパージャハウジングは、垂直チャンバの内部導管(562)を画定し、内部導管の上側端部は、アクセス開口部(555)と流体連通する。スパージャハウジングは、その下側の近位側においてスパージャチューブ装着通路(563)をもたらし、この装着通路内には、細長いスパージャチューブ(564)が配置される、この細長いスパージャチューブは、中央チャネル(565)を画定する。細長いスパージャチューブは、管状ハウジング(502)の軸方向孔(513)内で近位に延びる。複数の噴霧穴またはノズル(566)が、スパージャチューブ(564)内に形成される。
【0303】
使用において、冷却モジュール(4)は、脱パイロジェン装置から進められた空気および物品を冷却するように作用する。低温空気が、低温空気源(559)によって生成され、低温空気供給チューブ(558)のポート連結部(557)を通り、低温空気フィルタハウジング(552)の垂直孔(554)内に圧送される。この低温の加圧された空気は、図16の参照矢印「k」によって示される。
【0304】
低温空気フィルタハウジング(552)内の殺菌フィルタ(560)は、二重ろ過機構として作用し、空気流内に存在するあらゆる「生存可能な」および「生存不能な」粒子を除去し、その後、空気流は、図16の参照矢印「L」によって示すように、アクセス開口部(555)を通過して、スパージャハウジング(561)の内部導管(562)に入る。2つのフィルタは、従来の「二重ろ過」を達成するために連続して使用される。
【0305】
スパージャハウジング(561)の内部導管(562)から、低温の加圧空気は、参照矢印「M」で示すように、スパージャチューブ装着通路(563)内で近位に押し出され、細長いスパージャチューブ(564)の中央チャネル(565)をさらに進み、その後、参照矢印「N」によって示すように、スパージャチューブ(564)内に形成された複数の噴霧穴またはノズル(566)を通ってスパージャチューブから吹き出される。
【0306】
低温スパージャによって冷却モジュール管状ハウジングの長さに沿って分配された低温空気は、脱パイロジェンユニットから出た容器の温度を、これが冷却モジュールを通過している間に低減するように機能する。いくらかの熱はまた、冷却モジュールハウジングの壁からも除去され得る。
【0307】
図1および2に示すものなどのモジュール式生産システムに連結されたとき、そのような冷却モジュールは、これの近位に連結されたモジュールに加圧空気を提供し、矢印「B」によって示す空気流をもたらし、この空気流は、図4にも示され、送り込みモジュールの論議でも説明されていた。また、矢印「P」によって示すような空気流も提供され、これは、図43にも示され、送出モジュールの論議において説明される。
【0308】
低温の、加圧空気は、内部冷却を容易にし、相互連結されたシステム内の生産トンネル/チャンバの内部圧力を、モジュール式システムの外側の周囲空気圧力より大きく保つために使用されて、生産トンネル内の無菌環境を維持する上で支援する。この過圧には少量の空気のみが使用されて、システム内側に望ましくない高い表面流を作り出すことを回避する。所望の場合、プラグ流などのシステムが、相互連結されたモジュール内の所望の圧力を調節するために使用され得る。そのような場合、システムは、たとえば、内部空気の流れが所望の空気流しきい値(たとえば0.45m/s)を超えることを防止するように作用する。
【0309】
理解されるように、脱パイロジェンモジュールを使用するモジュール式生産システムでは、(本発明の無菌充填システムなどの)脱パイロジェンモジュールの遠位の熱の低減は、複数の要因に応じたものとなる。これらの要因は、それだけに限定されないが、空気または使用される他の冷却流体の温度、物品が冷却モジュールの内部に存在する時間の長さ(これは、物品が搬送システムを通過しているときの速度および冷却モジュール自体の長さの両方に応じたものである)、ならびにモジュールの内部構成要素およびそこを通って搬送される物品の伝熱性の特性を含む。本発明の実施形態において無菌充填システム内の十分な冷却に適応するために、第2の冷却モジュール(4')が、図1および2に示すように、第1の冷却モジュール(4)に連結され得る。
【0310】
生産トンネル内の材料の温度を低下させる他の方法は、使用される空気の温度を低下させること、より多くの冷却モジュールを使用することによって冷却表面積を増大させること、使用される細長い管状部分を長くすること、システム内で低温空気を再循環させること、外部の熱交換器を使用すること、または冷却モジュール内のさらなるろ過によって空気を除去することを含む。従来技術の一つとして、本発明のモジュール式方法の柔軟性により、追加のモジュールによるシステムの容易な変更または本明細書に説明するものの変更が可能になる。
【0311】
冷却モジュールは、本明細書の他のモジュールに説明するように連結可能である。モジュール間の連結は、連結される端部ハウジングの外部表面上に存在するOリングと相互作用するコネクタスリーブ(7)を介して容易にされ、これを、たとえば、図8および/または図14ならびに図15に示す。
【0312】
当業者が理解するように、上記で説明したモジュール式システムは、従来の脱パイロジェントンネルと比べて複数の利点を有する。システムのサイズ、重量、および設置面積が、大きく低減される。送り込みモジュール、脱パイロジェン装置モジュール、および両方の冷却モジュールを組み合わせた長さは、短く、たとえば長さは10メートル未満(たとえば8メートル以下)、幅および高さは約0.3メートルとなる。使用可能な工業製造ラインと比較して理解されるように、本発明に説明する実施形態は、1000キロのステンレス鋼トンネルの代わりに、数キログラム程度の石英チューブを伴うだけである。
【0313】
焼結された鋼HEPAフィルタを使用することにより、高温度において繊細であることが知られている標準的なフィルタの熱感受性に関連する問題が回避される。脱パイロジェン装置および冷却モジュールは、極めて高温の空気の取り扱いを回避するため、安全上の利点を提供する。さらに、このモジュール式システムは、冷却システムを介した熱の均一分配を伴う。内部制御の面では、非常にわずかなセンサしか必要とされず、それによって、知られている殺菌トンネルで遭遇するゲートの開閉などに頼ることなく、簡単な温度制御の使用が可能になる。
【0314】
モジュール式システムは、ウォームアップが数時間ではなく数分で行われるため、応答時間が早く、高速の殺菌サイクル時間、たとえば標準的な殺菌トンネルで必要とされる一般的な30分ではなく、たとえば6分を達成することができる。
【0315】
さらに、本発明のモジュール式システムは、使用されないときはオフにすることができるが、いくつかの標準的なトンネルは、フィルタシーリングへの損傷を回避するために少なくとも150℃で保たれなければならない。
【0316】
さらに、このモジュール式システムは、外側から非常に簡単にシールされ、したがって、システムの汚染リスクを容易に低減する。
【0317】
冷却モジュール(4)は、その近位端部において近位に配置されたモジュールに、そしてその遠位端部において遠位に配置された別のモジュールに連結されるように適合される。冷却モジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの近位端部および遠位端部は、一つのモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの端部と、次に取り付けられているモジュールの固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールの端部との間に空隙をもたらすように構造化される。
【0318】
図8のこの空隙、たとえば空隙(351)または図14の空隙(551)は、作動中、固定式支持体レールおよび移動可能な支持体レールが受け得るあらゆる熱膨張または収縮に適応するように設計される。理解されるように、空隙は、加熱中、膨張を可能にするのに十分な大きさであると同時に、物品を一つのモジュールの搬送機構から次の搬送機構に進める移送が妨げられるような大きさであってはならない。
【0319】
4.充填および閉鎖モジュール
本発明の生産モジュールのさらに別の実施形態では、生産モジュールは、充填モジュールまたは閉鎖モジュール、または以下で説明するようなモジュールの実施形態などの、充填および閉鎖を組み合わせたモジュールの形態をとる。充填モジュールまたは閉鎖モジュール、または充填および閉鎖を組み合わせたモジュールは、本発明のモジュール式生産システム態様のさまざまな実施形態の構成要素として有用である。
【0320】
A.充填および閉鎖ハウジング
本発明のモジュール式システムにおいて有用なモジュールのさらに別の実施形態は、充填および閉鎖(キャッピング)を組み合わせたモジュールの形態をとる。脱パイロジェン装置モジュールおよび冷却モジュールと同様に、充填および閉鎖を組み合わせたモジュールは、内部チャンバを含むハウジング(700)と、内部チャンバ内に配置された内部搬送機構セクション(800)とを含み、この場合は2つの作動組立体である作動組立体を含み、第1のものは、搬送システムによって提供された容器を計量し、充填するように作用し、第2のその後の容器閉鎖機構は、キャップなどの閉鎖部材を充填された容器上に配置するように作動する。本発明のこの態様の代替の実施形態では、作動機能のそれぞれを、それ特有の別個の生産モジュールハウジング内で実行できることを理解されたい。さらに別の実施形態では、本発明の範囲から逸脱することなく、3つ以上の機能を単一のモジュール式ハウジング内で実行することができる。
【0321】
図17から21に示すように、充填および閉鎖機能は、そのような機能を実行する、別個であるが、接合されたモジュールの代替策として、単一の充填および閉鎖モジュール(5)に組み合わされる。これは、たとえば、特定の充填プロセスが特定の閉鎖プロセスに適合可能である場合に有利である。作動の近接性により、連結されたモジュール式生産ライン内のモジュールハウジングの数が低減され、したがってモジュール生産においてコスト削減を提供する。
【0322】
充填および閉鎖ハウジング(700)は、近位端部(701)と、遠位端部(702)と、前壁(703)と、後壁(704)と、上壁(705)と、底壁(706)とを含む。前壁、後壁、上壁および底壁は、外部表面および内部表面を有する。これらの壁の内部表面は、内部空洞(707)を封入し、この内部空洞は、ハウジングの近位端部(701)から遠位端部(702)まで延びる。
【0323】
上記で説明したこれまでのモジュールのように、ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部面は、ハウジングを他のモジュールハウジングに連結することに関連付けられたいくつかの特徴を有する。周方向の近位および遠位の外部Oリング凹部(708)および(709)が、ハウジング(700)の近位端部および遠位端部それぞれにおいて、または隣接して、上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面内に形成される。近位Oリング(710)が、近位Oリング凹部(708)内に配置され、遠位Oリング(711)が、遠位Oリング凹部(709)内に配置される。
【0324】
先に説明したように、充填および閉鎖ハウジング(700)を向くこれらのOリング(710)および(711)のそれぞれの部分は、その個々のOリング凹部(708)および(709)それぞれ内に位置する。Oリングの外方向を向く部分は、ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方を延びる。ハウジング(700)のそれぞれの端部は、充填および閉鎖モジュールの近位端部および遠位端部上で摺動可能である別個のコネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合され、それにより、コネクタスリーブ(7)の内部表面は、リングの外を向く部分を圧縮し、こうしてこれらの間に弾性シールを形成する。ここでも、理解されるように、Oリング凹部およびOリングを充填および閉鎖モジュールハウジングの外部表面に配置する代替策として、Oリング凹部を各コネクタスリーブ(7)の内部表面に形成し、Oリングをその内部に配置しても、この弾性シールを達成することができる。
【0325】
ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部近位端部および遠位端部は、上壁および前壁、前壁および底壁、底壁および後壁、ならびに後壁および上壁が交わるところに、コーナを形成する。近位コーナスロット(712)が、ハウジングの近位端部上のこれらのコーナにおいてハウジングの外部表面上に形成され、そこから遠位に延びる。遠位コーナスロット(713)が、ハウジングの遠位端部上のこれらのコーナにおいてハウジングの外部表面上に形成され、これらのコーナから近位に延びる。
【0326】
ハウジング(700)の近位端部および遠位端部が、別個のコネクタスリーブ(7)に挿入されたとき、これらの近位コーナスロット(712)および遠位コーナスロット(713)は、コネクタスリーブをハウジングの外部表面上で案内するように設計される。コーナスロットは、コネクタスリーブがハウジングの各端部においてOリング(710)および(710)と共に弾性シールを形成することを可能にするのに十分な長さのものであり得る。これまでのモジュールの説明と同様に、スロットは、凡そコネクタスリーブの幅であるようにサイズ設定され、それにより、スリーブを、これが取り付けられた充填および閉鎖ハウジングの端部上でさらにより遠くに摺動させることができ、それによって隣接するモジュールを向くスリーブの端部を、これが取り付けられたハウジングの所与の端部と同一平面となるか、またはほぼ同一平面となるように後退させ、こうして、後退したコネクタスリーブからの干渉なしに隣接するモジュールを下降または上昇させることを可能にすることによって、生産ラインの組み立ておよび分解のプロセスを容易にする。
【0327】
ハウジング(700)上のその近位端部および遠位端部の領域内の近位装着ブラケット(714)および遠位装着ブラケット(715)は、内部物品搬送システム(9)をモジュールハウジングの内壁内に連結することに使用することができ、および/またはこれまでのモジュールのように、モジュールハウジングを外部駆動システム(8)および/またはベース構造(10)に連結するのを支援することができる。
【0328】
所与のモジュール内および相互連結されたモジュール間の空気流を、所与のモジュールハウジングの近位端部および/または遠位端部に出入り穴を画定する壁部分を組み込むことによって、調節することができることに留意されたい。モジュールの一方の端部における壁部分の存在は、そこからの空気の流れを妨げ、空気流を反対方向に促す。
【0329】
図19は、ハウジングおよび内部搬送システムセクション(800)のさまざまな特徴が見えるように、ハウジング(700)の上壁(705)、底壁(706)、前壁(703)、および後壁(704)を備えたモジュールハウジング(700)を透明に示して説明目的のみとして示す。
【0330】
モジュールハウジングの上壁(705)には、近位窓(717)と位置合わせされた充填ハウジング(716)と、遠位窓(719)と位置合わせされた、ハウジングの遠位端部の方の閉鎖ハウジング(718)とが取り付けられる。
【0331】
閉鎖部材供給システム(13)の構成要素用のアクセスポート(720)が、モジュールハウジングの後壁(704)内に形成される。
【0332】
B.充填および閉鎖モジュールの内部搬送機構
充填および閉鎖モジュールの内部搬送システムセクション(800)は、上記の冷却モジュール(500)の内部搬送システムセクション(600)に関して説明されたものに非常に類似して構造化され、これは、図19から21、23、24に示される。
【0333】
搬送セクションに使用される参照番号が100の桁だけを変更して示される場合、すなわちこのセクションにおける(805)は、上記の冷却モジュールの論議における特徴(605)または脱パイロジェンモジュールにおける(405)を指す。ハウジング内に近位に装着された搬送機構の駆動フレーム組立体の構成要素は、標準的な参照番号(たとえば805)で示されるが、遠位に装着された搬送システムの駆動フレーム組立体の構成要素は、参照番号の後にダッシュ記号を付けて(たとえば805')で示される。
【0334】
これを念頭において、内部搬送システムセクション(800)は、近位駆動フレームおよび遠位駆動フレーム(801および801'それぞれ)と、移動可能な物品支持体レール(812)とを含む可動式支持組立体(802)と、この実施形態では、後部レール(820)およびベースレール(821)を含む固定式支持組立体(803)とを含む。
【0335】
近位端部の方では、近位駆動フレーム(801)は、前面(818)を有する壁装着プレート(804)を含み、この前面は、充填および閉鎖ハウジング(700)内の近位端部(701)と近位窓(717)との間の、前壁(703)の内部表面に取り付けられる。近位装着プレートの上部表面(819)は、内方向に向けられた垂直ラメラ(805)の前部の下側表面と連結し、この垂直ラメラは、その反対側の端部において、前部構造支持体(806)に取り付けられる。前部構造支持体は、近位側表面と、遠位側表面とを有し、第1(近位)の水平ラメラ(807)は、前部構造支持体の近位側に取り付けられ、第2(遠位)の水平ラメラ(808)は、前部構造支持体の遠位側から延びる。第1および第2の水平ラメラは、その遠端において、近位後部構造支持体(809)の近位および遠位側と連結する。一つ以上の従動磁石(810)が、後部構造支持体(809)に関連付けられる。近位コネクタアーム(811)は、一方の端部において、近位後部支持体に取り付けられ、他方の端部において、移動可能な支持体レール(812)に動作可能に連結される。
【0336】
ハウジングの遠位端部の方では、遠位駆動フレーム(801')は、前面(818')を有する壁装着プレート(804')を含み、この前面は、充填および閉鎖ハウジング(700)の遠位端部(702)と遠位窓(719)との間の、前壁(703)の内部表面に取り付けられる。遠位装着プレート(804')の上部表面(819')は、内方向に向けられた垂直ラメラ(805')の前部下側表面と連結する。垂直ラメラ(805')は、その反対側の端部において、前部構造支持体(806')に取り付けられる。前部構造支持体(806')は、近位側表面と、遠位側表面とを有し、第1(近位)の水平ラメラ(807')は、遠位前部構造支持体の近位側に取り付けられ、第2(遠位)の水平ラメラ(808')は、遠位前部構造支持体の遠位側から延びる。第1および第2の水平ラメラは、その遠端において、遠位後部構造支持体(809')の近位側および遠位側と連結する。一つ以上の従動磁石(810')が、後部構造支持体(809')に関連付けられる。遠位コネクタアーム(811')の一方の端部は、近位後部支持体に取り付けられ、反対側の端部は、移動可能な支持体レール(812)に動作可能に連結される。
【0337】
これまでと同様に、垂直ラメラ(805および805')は、薄く、プレート様の構造であり、その薄い方向に(すなわち上下に)可撓性であるが、その厚い寸法(すなわち左右ならびに前方向および後方向)に比較的安定しており、不動である。故に、これらは、上下に屈曲するが、通常、これに比べて左右では屈曲性ではない。同様に、水平ラメラ(807,807',808および808')のそれぞれは、薄いプレート様の構造であり、その薄い方向(すなわち右左)では可撓性であるが、その厚い寸法(すなわち上下または前方向および後方向)は比較的不動であり、故に、左右では可撓性であるが、通常上下では可撓性を有さない。
【0338】
冷却モジュールおよび脱パイロジェンモジュールに関して上記で説明したように、移動可能な支持体レール(812)の動作は、ハウジング(700)の近位端部および遠位端部の方にある近位駆動フレームおよび遠位駆動フレーム(801および801')によって生成され、このとき移動可能な搬送レール(812)は、駆動フレームとのその連結点間に自由に懸架され、モジュール(5)のハウジング(700)の長さを延びる。レールの動作は、外部駆動機構によって、従動磁石(810/810')上に駆動力を外部からかけることによるものである。
【0339】
移動可能な支持体レール(812)は、冷却モジュールに関して説明したものと同様に、一体品として形成される。可動式支持体レール(812)は、下側アーム(813)と、上方向に延びる後部分(814)と、前部垂直面(816)を有する前方向に延びるリップ(815)とを含み、この前部垂直面には、切欠部または凹部(817)が、内部に形成される。
【0340】
充填および閉鎖モジュール(700)内の内部搬送機構セクション(800)は、L字形の可動式支持体レール(812)、後部レール(820)、およびベースレール(821)が、単体構築のものとなり得る単一長さのレールでそれぞれ構成される点で、脱パイロジェンモジュールに関して説明したものとは異なる。固定式支持体および可動式支持体は、適切な金属またはセラミック材料で構成することができ、熱膨張を吸収するように設計される。
【0341】
図19から21で分かるように、内部搬送機構(9)のベース支持体および後部支持体の構築は、他のモジュールに関してこれまで説明したものと異なる。この代替の実施形態では、固定式支持体(803)の後構造支持体(820)およびベース構造支持体(821)は、それぞれT字形である。T字形レールは、(Tの上部を形成する)横棒部分を有し、この横棒部分は、中間延長部(T字形の細長いベース)がそこから延びる側部(Tの上部分の下側)を有する。T字形レールは、横に向けられると、横棒部分の下方向を向くセクションが現れる。この下方向を向くセクションが、近位アームブラケットおよび遠位アームブラケット内に形成されたスロットに嵌め込まれる。
【0342】
この実施形態では、固定式支持組立体の固定式支持後部レール(820)は、近位アームブラケット(822)および遠位アームブラケット(822')によって後壁(704)の内壁に連結される。固定式支持組立体の固定式支持ベースレール(821)は、近位アームブラケット(823)および遠位アームブラケット(823')によって前壁(703)の内壁に連結される。
【0343】
したがって、固定式支持後部レール(820)は、側部(825)を有する横棒部分(824)を含み、この側部から中間延長部(826)が延びる。T字形状レールは、横に向けられると、横棒部分の下方向を向くセクション(827)が現れる。この下方向を向くセクション(827)は、ハウジングの前壁(703)に向かって中間延長部が延びるようなものであり、近位後部レールアームブラケット(822)および遠位後部レールアームブラケット(822')それぞれ内に形成されたスロット(828)および(828')に嵌め込まれる。中間延長部(826)が横棒部分(824)と連結する端部の反対側の端部は、接触面(829)を形成し、この接触面には、離間された複数の凹部(830)が、内部に形成される。この接触面(829)およびその内部に形成された切欠部(830)は、ハウジングを通って搬送されるバイアル(v)を支持し、分離するように作動する。
【0344】
固定式ベースレール(821)は、側部(832)を有する横棒部分(831)を有し、この側部から、中間延長部(833)が延びる。T字形レールは、中間延長部がモジュールハウジングの後壁(704)に向かって延びるように横に向けられると、横棒部分の下方向を向くセクション(834)が現れる。下方向を向くセクション(834)は、近位ベースレールアームブラケット(823)および遠位ベースレールアームブラケット(823')それぞれ内に形成されたスロット(835)および(835')に嵌め込むことができる。または、スロットは、支持体ではなくレール内にあってもよく、レールは、通常のように支持される。中間延長部(833)の上方向を向く側部(836)は、物品支持表面を形成し、この物品支持表面は、物品のモジュールハウジング内での搬送中、物品が固定式ベース支持体レール上に配置されたときにこれを支持する。
【0345】
ベースおよび/または後部支持体は、ベースアームブラケット(823/823')および後部アームブラケット(822/822')が、その内部にそれぞれ形成されたスロット((828/828')および(835/835')を有するように構成され得る。そのように構成されるため、ベースレールおよび後部レールの横棒の下方向を向くセクションは、これらのブラケットアームのスロットに滑り込むだけであるように構成される。スロットは、たとえば、熱膨張を可能にし、またはモジュールの組み立て分解、および以下で論じるような他の有利な特性を容易にするように設計され得る。
【0346】
この代替の形態では、ベースレールアームブラケット823および823'のそれぞれは、前面(837/837')を含み、この前面は、これまでのモジュールに関して説明したように、ハウジングモジュールの前壁の内部前部表面に固定して当接される。上部表面(838/838')は、角度が付いた面(839/839')を有する領域を有し、この角度が付いた面内に、スロット(835/835')が、内部に形成される。スロットは、ブラケットアームの角度が付いた面内に接線方向に延びるように構成され得る。
【0347】
ベースレールおよびコネクタアームのこの構造は、一つ以上の潜在的な利点を提供する。(1)この構造により、追加の締結具を使用してベース支持体レールをそのブラケットアームに取り付ける必要がなくなり、連結は、T字形ベースレールの下方向を向くセクションをアームブラケット内に形成されたスロットに挿入することによって達成され、一方で分解は、単にレールをスロットから持ち上げるだけでよいため、モジュールの組み立ておよび分解がより好都合になる。(2)スロットおよびその内部に配置されたレールの部分を、その間にいくらかの空間を可能にする寸法で形成し、したがって生産システムの使用中に受け得る、熱によって誘発される材料膨張に適応することができる。さらに、セラミックなどの「滑りやすい」材料を、そのような滑りを容易にするために2つの表面間に配置することができる。
【0348】
これらのさまざまな構成では、レールを外に持ち上げることができ(一つのピンを完全に嵌め、他方を長手方向に緩い(溝)にして熱膨張を解放することができ)、重力でレールを内部に維持する。レールと支持体との間の滑り材料として、セラミックを常に使用することができる。
【0349】
これまでのモジュールを参照して述べたように、充填および閉鎖モジュールの固定式支持体レールおよび可動式支持体レールの端部は、ハウジングの近位端部および遠位端部でまたはその近くで終端する長さのものである。これらのレールの終端点は、このモジュールの固定式支持体レールおよび可動式支持体レールの端部と、これに近位にまたは遠位に取り付けられているモジュールの固定式支持体レールおよび可動式支持体レールの端部との間に小さい空隙をもたらすように設計され得る。ここでも、この空隙は、作動中、固定式支持体レールおよび可動式支持体レールが受け得るすべての熱的膨張または収縮に適応するように設計される。理解されるように、この空隙は、加熱中、膨張を可能にするのに十分な大きさであると同時に、物品を一つのモジュールの搬送機構から次の搬送機構に進める移送が妨げられるような大きさであってはならない。この空隙の距離は、隣接するモジュール内の固定式支持体レールおよび可動式支持体レールの相対長さによって、またはコネクタスリーブの内部表面上のスペーサなどの構成要素によってもたらされる、隣接するモジュール間の間隔によって、または2つの連結されたモジュール間のそのようなコネクタスリーブ内に配置されたガスケットによって決定され得る。
【0350】
C.作動組立体
1)充填機構
モジュール(5)の充填機構(721)は、充填および閉鎖モジュールハウジング(700)の上壁(705)の外部表面上にシール式に取り付けられた充填ハウジング(716)を含む。図18、20から22で分かるように、充填ハウジング(716)は、上壁(724)と、底壁(728)と、前壁(723)と、後壁(725)と、近位側壁(726)と、遠位側壁(727)とを有し、壁それぞれは、内部表面と、外部表面とを有し、これらの内部表面は、一緒になって、主要内部空洞(722)を画定する。
【0351】
アクセス通路(729)が、充填ハウジング(716)の底壁(728)およびモジュールハウジング(700)の上壁(705)を貫通して延びて、充填ハウジング(716)の内部空洞(722)と、モジュールハウジング(700)の内部空洞(707)との間に流体連通経路をもたらす。
【0352】
充填ハウジング(716)の後壁(725)の上側部分には、充填針コネクタ(730)が配置される。充填針コネクタ(730)は、上側コネクタ表面(731)を有し、この上側コネクタ表面から、角度の付いた充填針チャネル(732)が延びる。角度の付いた充填針チャネル(732)は、導管であり、この導管は、上側コネクタ表面から延び、充填針コネクタを通り、充填ハウジングの後壁内に形成された凹部(733)に入る。針チャネルは、制限座部(736)のところで、上側の大直径セクション(734)と下側の小直径セクション(735)との間を移行する。
【0353】
図20および21に示すように、充填ハウジングの前壁(703)は、ベローズ受け入れポート(737)を画定し、後退可能なベローズ(738)が、その内部に配置される。ベローズの前端の方では、後退可能なベローズの側部(739)は、ベローズ受け入れポートの内壁(740)と係合し、ベローズ上の前部フランジ(743)は、充填ハウジングの前壁の外部表面に押しつけられ、こうして、充填ハウジングの内部空洞を充填ハウジングの外部の環境からシールし、充填ハウジング空洞内への病原菌および大気の移送を排除する。理解されるように、この連結のためのシールは、共通ガスケットまたはOリングを組み込むこともできる。
【0354】
ベローズ後端(741)は、ベローズの環状外部の後端上に存在する一つ以上のOリングを提供して、圧縮表面(742)を形成する。これらのOリングは、通常、耐熱性であり、高温の熱、すなわち、最初にハウジングの使用準備を行うときにこれを殺菌するために使用され得る熱に露出されることに耐えることができる。
【0355】
ベローズは、好ましくは、それだけに限定されないが、ステンレス鋼などの耐久性があり、耐熱性の材料であり、このとき圧縮表面(742)上のOリングもまた、高い耐熱性および弾性のものであり、このいずれも、生産における使用前のモジュールの初期殺菌中に使用され得る高温の熱に露出されることに耐えることができる。
【0356】
ベローズ(738)は、伸長または後退させることができ、このとき、ベローズのアコーディオン様の側部領域は、ベローズの前部領域にあるシールを侵食することなく長くなる。この前部領域では、ベローズは、充填ハウジングの前壁と相互作用して、これらの間とに環境的シールを作り出す。伸長状態では、ベローズ圧縮表面(742)は、充填ハウジングの内部後壁内の凹部(733)に至る開口部を覆う。この伸長状態では、圧縮表面(742)は、充填ハウジングの後壁(725)の内部表面に対して圧縮されて、内部空洞(722)と凹部(733)との間にシールを作り出す。ベローズの圧縮面の環状外部周りを延びる耐熱性Oリングは、充填ハウジングの内部後壁と面ベローズとの間にシールをもたらすのを支援し、こうして、充填ハウジングの内部を充填ハウジングの後壁内の凹部から分離する。
【0357】
後退状態では、ベローズ圧縮表面(744)は、後壁の内部表面から離れて離間され、凹部および充填ハウジング空洞は、開放しており、互いに流体連通する。後退状態では、充填針は、角度の付いた針チャネル、凹部、充填ハウジング空洞を通って下降し、充填および閉鎖モジュール(700)の内部空洞(707)に入ることができる。
【0358】
充填ハウジングの、ベローズポートとは反対側では、充填ハウジングの後壁(725)の下側部分は、前方向に向けられたブリーザポートチャネル(744)を画定し、このブリーザポートチャネルは、充填ハウジングの後壁(725)を貫通して延び、凹部(733)内の角度の付いた針チャネル(732)と合流する。ブリーザポートチャネル(744)は、内部端壁(746)で終わる大直径領域(745)および小直径領域(747)によって画定される。ブリーザポートチャネルの大直径領域(745)は、後壁の外部表面内に延び、内壁(746)で終端する。ブリーザポートチャネルの小直径領域(747)は、内壁(746)から全体的に中央に延びて凹部(733)に入る。
【0359】
前面(749)と、外部側表面(750)と、後フランジ部分(751)と、中央通路(752)とを有するフィルタプラグ(748)が、ブリーザポートチャネル(744)内に配置され、それにより、フィルタプラグの外部側表面(750)の一部は、ブリーザポートチャネルの大直径領域(745)の内壁と係合し、フィルタプラグの前面(749)は、ブリーザポートチャネルの内壁(745)に対して圧縮される。フィルタプラグの環状外部周りを延びるOリング(753)は、フィルタプラグと、ブリーザチャネルの内部壁および内壁との間にシールをもたらすのを支援する。フィルタプラグの前面は、焼結された金属フィルタ(ブリーザ)、または同様に構造化されたフィルタを備えることができる。
【0360】
図示するモジュールの充填機構に使用される充填システムは、充填針コネクタ(730)を通って延びることができる任意の適切な充填針を使用することができる。カスタマイズされていない充填針組立体では、たとえば、針が上側コネクタ表面(731)内の針チャネルに挿入される領域における潜在的な病原菌汚染などを排除するために、何らかの形態の環境バリアが必要とされる。連結された構成要素の殺菌は、使用中、維持される必要がある。
【0361】
特化された針組立体(900)を以下で説明し、これはまた、本発明の充填モジュールにおいて使用する別個の発明的態様として考えられる。
【0362】
A)針組立体
図示するように、図25から27では、カスタマイズされた針組立体(900)は、細長い外部表面(902)を有する充填針または充填チューブ(901)と、針の上部(904)から底部(905)まで延びる内部管腔またはチャネル(903)とを含む。このカスタマイズされた針組立体では、充填針は、アコーディオン様の外部シース(906)内に封入される。シースは、組立体ヘッド(908)の下端(907)からコネクタヘッド(909)まで延びる。組立体ヘッド(908)は、流体薬剤の供給のための計量ポンプの出口などの、薬剤供給部に連結可能である。コネクタヘッド(909)は、充填ハウジング(716)の充填針コネクタ(730)と連結可能なその下端に、装着表面、すなわちガスケット(910)を含む。装着表面上の環状リッジ(911)が、ガスケット(910)と充填針コネクタ(730)の上側コネクタ表面(731)とのシール式接触を支援し、それにより、コネクタヘッドの針受け入れ孔(912)は、充填針コネクタ(730)の角度の付いた充填針チャネル(732)と位置合わせされる。これは、この業界で一般的に使用される標準的なトリクランプである。
【0363】
穿孔可能なシール(913)、たとえばステンレス鋼製ディスクが、コネクタヘッド(909)内に、針受け入れ孔(912)に沿って配置される。穿孔可能なシール(913)は、別のガスケット(910B)の下方に配置され、別のガスケットおよび穿孔可能なシールは、シールの上方の針受け入れ孔(912)の部分を、下方の針受け入れ孔の一部から分離する。充填針底部(905)が、穿孔可能なシールの上方に配置され、シールが無傷であり、針組立体(904)の上部の開口部がシールされているとき、シースによって取り囲まれた針の部分は、完全に封入された空間(914)内に配置される。封入された空間(914)は、組立体ヘッド(908)の底部、アコーディオン様シースの内部表面、シール(913)上方の針受け入れ孔(912)の内部表面、およびシール(913)の上側表面によって画定される。そのように構成されているため、スリーブ、ひいては針の内部を、(ガンマ照射などによって)殺菌し、使用の準備ができるまで無菌状態に維持することができる。
【0364】
針組立体の無菌性は、任意の従来の方法で達成され、維持され得る。たとえば、構成要素間の無菌性連結を確実にするために、針上部(904)をシリコンチューブに連結して、「単回使用設定」で終わることができる。
【0365】
充填モジュールの使用のための準備
充填モジュールの使用準備において、ベローズ(738)の圧縮表面(742)は、充填ハウジングの後壁の内部表面に対して圧縮され、こうして、充填ハウジングの空洞およびモジュールハウジング(700)の空洞(707)に至る凹部(733)のアクセスを閉じる。充填および閉鎖モジュールは、システムが作動開始されたときに内部が殺菌される。延ばされたベローズ(738)の圧縮表面(724)によってシールされていない充填ハウジングの領域を殺菌するために、追加の殺菌プロセスが行われる。
【0366】
充填ハウジングおよびモジュールハウジング(700)のハウジング空洞(707)内への通路の無菌性を保証するために、充填針組立体のコネクタヘッドの装着表面(910)は、コネクタヘッド(909)の針受け入れ孔(912)が充填針チャネル(732)と位置合わせされるように、上側コネクタ表面(731)に連結される。そのように連結されるため、穿孔可能なシール(913)の下方の針受け入れ孔(912)の領域および充填ハウジングの後壁内の凹部の内部は、外部環境から隔離される。小直径領域(735)を含むこの封入された領域は、次いで、使用前に(乾熱などによって)殺菌される。この構成における充填モジュールを図20に示す。
【0367】
コネクタヘッドおよび充填ハウジングの連結された部分が殺菌されると、ベローズ(738)は、充填ハウジング(716)内で後退される。ベローズの後退は、凹部(733)と、内部空洞(722)との間に、充填ハウジング内への開口部を確立する。充填針は、次いで、針受け入れ孔(912)を通って下方向に延ばされ得る。下方向の移動により、針は、穿孔可能なシール(913)を穿孔し、充填ハウジングの角度の付いた充填針チャネル(732)に入り、ここで制限座部(736)は、充填針の正確な位置合わせに適応し、すなわち、充填針を、角度の付いた充填針チャネル(732)および充填ハウジングの後壁の内部表面内の凹部(733)を通り、充填モジュールハウジングの内部チャンバ内の作動可能な位置になるようにする。針の移動は、針組立体のアコーディオン様シースによって適応され、一方、針の無菌性は、シースのバリア特性によって維持される。この構成の充填モジュールを図19に示す。
【0368】
特定の実施形態では、穿孔可能なシール(913)は、十分な厚さ(たとえば1000分の1から1000分の3インチ厚さ)のステンレス鋼、アルミニウムなどから構成されて、生存不能な粒子状物質を作り出すことを回避しながら、このシールを耐熱性およびせん断可能にすることを可能にする。穿孔可能なシールが穿孔されたとき、せん断された部分は、衝撃が与えられたままであり、せん断された部分は、モジュールの中央空洞内に落下しないようになっている。特定の実施形態では、シールは、せん断優先領域と、せん断優先領域のせん断の際に無傷のままでいるように設計された別の領域の両方を有し、こうして、せん断された材料が生産トンネルに入ることを排除する。
【0369】
2)閉鎖機構
図18、28から30に分かるように、充填および閉鎖モジュール(5)の閉鎖機構(755)は、閉鎖ハウジング(718)を含み、この閉鎖ハウジングは、充填ハウジング(716)の位置の作動上の遠位に、充填および閉鎖モジュールハウジング(700)の上部(705)上にシール式に取り付けられる。
【0370】
閉鎖ハウジング(718)は、前壁(756)と、上壁(757)と、後壁(758)と、近位側壁(759)と、遠位側壁(760)と、実質的に開放している底部(761)とを含む。これらの壁、すなわち前壁、後壁、上壁、近位側壁および遠位側壁の内部表面は、閉鎖ハウジング内部空洞(762)を画定する。モジュールハウジング(700)の上壁(705)は、アクセス開口部(763)を画定し、このアクセス開口部は、閉鎖ハウジング(718)の開放底部(761)を通るアクセスを提供し、閉鎖ハウジングの内部空洞(762)およびモジュールハウジング(700)の内部空洞(707)を連結する。閉鎖ハウジング(718)の底部(761)表面は、充填および閉鎖モジュールハウジング(700)の上壁(705)の外部表面と当接し、これにシール式に取り付けられる。
【0371】
閉鎖ハウジングの上壁の後部は、後方向スロープ面(764)を形成し、プランジャポート開口部(765)が、その内部に形成される。プランジャポート開口部(765)は、プランジャチャネル(766)の上端を画定する。プランジャチャネルの下端は、内部閉鎖ハウジング空洞(762)内に開口する。
【0372】
プランジャ組立体(767)が、プランジャチャネル(766)内に配置される。プランジャ組立体(767)は、シーリングヘッド(768)と、アコーディオン外側スリーブ(769)と、ピストン本体(770)とを含む。
【0373】
シーリングヘッド(768)は、上面(771)と、下面(772)とを有する。下面(772)は、閉鎖ハウジング(718)の後方向スロープ面(764)と当接する。
【0374】
アコーディオン様外側スリーブ(769)は、その側部表面に沿って、上端(773)と、下端(774)とを含む。アコーディオン様外側スリーブの上端(773)は、シーリングヘッド(768)の下面(772)から延びる。アコーディオン外側スリーブの外部側表面は、この上端のところにOリングまたはガスケット(図示せず)を含み、これは、プランジャチャネル(766)の側部表面を圧縮するように接触して、これらの間に効果的なシールを形成する。
【0375】
アコーディオン様スリーブの下端(774)は、ピストン本体(770)の上端(775)に取り付けられる。アコーディオンスリーブとの接触点から延びるピストン本体の部分は、閉鎖ハウジング空洞(762)を通り、ハウジングモジュール(700)の内部空洞(707)に入り、その下端において、ピストンヘッド(776)を形成する。
【0376】
図26から28に分かり得るように、ピストン本体およびピストンヘッド(776)は、閉鎖部材ホルダ(777)と位置合わせされるように構成される。
【0377】
閉鎖部材ホルダ(777)は、上側部分(778)と、側部分(779)と、下側部分(780)とを有し、これらの部分は、一緒になって、閉鎖部材受け入れ空洞(781)を形成する。
【0378】
閉鎖部材ホルダの上側部分(778)は、ピストン入口開口部(782)を画定し、このピストン入口開口部は、ピストンヘッド(776)を受け入れるようにサイズ設定され、配置される。閉鎖部材ホルダ(777)の側部分(779)の後方を向く側は、バイアル閉鎖部材受け入れ開口部(783)を画定する。
【0379】
バイアル閉鎖部材受け入れ開口部は、閉鎖部材供給装置が充填および閉鎖モジュール(5)に連結されたとき、(以下で詳細に論じる)閉鎖部材供給装置(13)の閉鎖部材供給シュート(953)から閉鎖部材ホルダ内に供給されたバイアル閉鎖部材(「VC」)を受け入れるように適合される。供給シュートポート(786)が、モジュールハウジングの後壁(704)内に形成され、閉鎖部材供給シュート(953)は、この後壁を通過し、閉鎖部材供給シュートの分配端部が、バイアル閉鎖部材受け入れ開口部(783)と位置合わせされることを可能にする。
【0380】
閉鎖部材ホルダ(777)の下側部分(780)は、閉鎖部材放出開口部(784)を画定する。ピストン入口開口部(782)、バイアル閉鎖部材受け入れ開口部(783)、および閉鎖部材放出開口部(784)は、閉鎖部材受け入れ空洞(781)を出入りするように導かれる。
【0381】
図29から30に示すバイアル閉鎖部材(「VC」)は、標準的なバイアル閉鎖部材であり、通常、弾性材料、たとえばエラストマまたはゴムを含み、これらの材料は、バイアルに適したシールを達成するためにバイアルに適した圧縮に耐えるように弾性でありながら、殺菌に耐えるのに十分な耐熱性のものである。バイアル閉鎖部材は、上部分がより大きい直径になるように構成され、この上部分は、下面を有し、この下面から、より小さい直径の下側本体部分が延びる。バイアル閉鎖部材の上部分および下部分は、環状である。
【0382】
バイアル閉鎖部材が、アクセスポート(720)を通ってモジュールハウジング(700)の内部空洞(707)内に延びる閉鎖部材供給装置(13)の構成要素からバイアル閉鎖部材ホルダ(777)によって受け入れられたとき、バイアル閉鎖部材は、図28に示すように、バイアル閉鎖部材受け入れ開口部(783)を通過し、閉鎖受け入れ空洞(781)内に進む。
【0383】
バイアル閉鎖部材は、バイアル閉鎖部材の大直径上部を上に、小直径の下側本体部分を下にして配向されて、閉鎖部材供給装置(13)の構成要素から供給される。バイアル閉鎖部材が閉鎖部材受け入れ空洞(781)内に進められると、バイアル閉鎖部材の小直径の下側本体部分は、閉鎖部材放出開口部(784)を通って移送され、それにより、バイアル閉鎖部材の大直径上部分の下面は、閉鎖部材受け入れ空洞(781)の「床部」(785)上に載置し、こうして、バイアル閉鎖部材を(VC)閉鎖部材受け入れ空洞内に保持する。
【0384】
閉鎖部材プランジャ組立体(768)は、図28に示す後退位置から、図29に示す伸長位置に移動してから、図30に示すような後退位置に戻ることによって作動する。
【0385】
図28に示す配向では、バイアル閉鎖部材(VC)は、閉鎖部材の上部表面がピストン入口開口部(782)と位置合わせされ、バイアル閉鎖部材の下側部分が閉鎖部材放出開口部(784)内に配置されるように、閉鎖部材ホルダ(777)の閉鎖部材受け入れ空洞(781)内に配置される。この位置では、バイアル閉鎖部材の小直径の下側本体部分の下端は、すでに閉鎖部材ホルダの下方の位置に移動しているバイアル(「V」)の開放出入り口のすぐ上に配置される。閉鎖部材プランジャ組立体(768)のアコーディオンシースは、後退状態にあり、ピストンヘッドは、ピストンヘッド開口部(782)内の、バイアル閉鎖部材の上部のすぐ上方に配置される。
【0386】
閉鎖部材プランジャ組立体(768)の起動により、ピストン本体は下方向に延ばされ、このとき、アコーディオンシースは、この動作に適応するように延びている。ピストン本体の下方向の動作は、ピストンヘッド(776)を、ピストンヘッド開口部(782)、閉鎖部材ホルダ(777)の閉鎖部材受け入れ空洞(781)および閉鎖部材放出開口部(784)を通り、その下方に配置された開放したバイアルに向かって駆動する。この作用により、閉鎖部材上部の下側表面は、閉鎖部材放出開口部(784)を通って、バイアルの開放端部上に下方向に押し出される。ピストンの動作により、バイアル閉鎖部材の下側本体部分がバイアルの出入り口を通ってバイアルのネック部内に押し出され、ここでバイアル閉鎖部材の下側本体部分の側部をバイアルのネック部の内部側表面に対して圧縮し、バイアル閉鎖部材の上側本体部分の下面を、バイアルの上側表面に対して圧縮し、それによってバイアルをバイアル閉鎖部材によってシールする。これを図29に示す。
【0387】
ピストンヘッド(776)がピストン入口開口部(782)内に位置するようにピストンヘッド(776)をその開始位置に後退させることにより、図30に示すように、閉鎖機構は、その開始位置にリセットされる。この戻された位置から、閉鎖部材ホルダ(777)は、空になっており、次のバイアル閉鎖部材を閉鎖部材供給装置(13)から受け入れる準備をする。現在シールされたバイアルは、内部搬送機構によって生産ラインに沿って遠位に移動する準備ができており、一方で次の近位に配置された、充填されているが、未シールのバイアルは、閉鎖部材プランジャ組立体の下方に配向された閉鎖部材ステーション内に移動される。
【0388】
充填され、シールされたバイアルは、閉鎖機構から遠位に、充填およびキャッピングモジュールの遠位端部を通って、モジュール式生産システム内の次の所望のモジュールまで搬送される。
【0389】
充填およびキャッピングモジュールの遠位端部は、先に説明したように、コネクタスリーブ(7)によって次の所望のモジュールに連結される。図1のモジュール式生産システムの図示する実施形態では、次のモジュールは、送出モジュールを備える。
【0390】
閉鎖部材供給システム
閉鎖部材供給システム(13)およびその構成要素またはこれと共に使用可能なさまざまな構成要素が、図31から41に示される。閉鎖部材供給システム(13)の目的は、個々のバイアル閉鎖部材を適切な配向で閉鎖部材ホルダ(777)およびストッパプランジャに差し出すことである。閉鎖部材供給システム(13)は、簡単な台状のベース(図示せず)上に配置可能であり、このベースは、閉鎖モジュールハウジング(700)の後方に配置されて、閉鎖部材供給システム内の構成要素と閉鎖機構(755)を位置合わせするようにする。
【0391】
図31に示すように、この実施形態の閉鎖部材供給システムでは、閉鎖部材供給システム(13)は、閉鎖部材供給ハウジング(950)を備え、この閉鎖部材供給ハウジングは、供給シュート筐体(951)がそこから延びる前壁と、閉鎖部材移送ハウジング(952)に連結される上壁と、底壁、後壁、近位側壁および遠位側壁とを備え、これらの壁は、シールされたハウジングを形成する。移送ハウジングは、殺菌されたバイアル閉鎖部材を有するコンテナ(953)、この図では、バッグに連結可能である。
【0392】
供給シュート筐体(951)の壁によって画定された供給シュートチャネル(954)は、閉鎖部材供給ハウジングの内部と、閉鎖モジュールハウジング(700)の内部との間の連通を可能にするように構成される。供給シュート筐体は、開放前端部(955)を有し、この開放前端部から、閉鎖部材供給シュート(956)が突起する。供給シュート筐体は、この開放前端部において、閉鎖モジュールハウジング(700)にシールされた形で連結可能であり、こうして、閉鎖部材供給シュート(956)が閉鎖部材ホルダ(777)と位置合わせされることを可能にする。これを図28から30に示す。
【0393】
閉鎖部材供給ハウジング(950)は、図32から33に示すように、いくつかの構成要素を収容する。閉鎖部材供給ハウジングの上部は、石英窓(957)を含み、この石英窓は、ハウジングの内部空洞(958)を見ることを可能にする。図示する例示的な実施形態では、振動式仕分けボウル(959)が、内部空洞(958)内のベース(960)上に配置され、このベースは、いくつかの可撓性脚部(961)によってコネクタフーチング(962)を介して連結される。ベース(960)は、電機子(963)上に配置され、この電機子は、振動電磁石(965)を含むカプセル化ハウジング(964)上に着座する。この磁石と電機子との間に小さい空隙が与えられる。
【0394】
ボウル、ベース、および電機子(963)は、すべて振動しており、その間供給装置の残りの部分は、固定したままである。振動は、基本的には振動磁場を生成する磁石である振動電磁石によって、電機子(強磁性材料)に与えられる。この磁場により、電機子は振動し、これにより、ボウルが振動する。脚部の特有の構造は、閉鎖部材をプランジャに向かって配向し、押し出す特有のパターンの振動を作り出す。空隙が、振動部分と固定部分との間を離して保つ。
【0395】
供給ハウジングの構成要素に選択される材料は、適切には、システムの殺菌に関連する高温(たとえば180℃から200℃)に耐えることができる。たとえば、そのような構成要素は、可撓性脚部(961)を含めてステンレス鋼から構成される。可撓性脚部は、たとえば、薄い層状材料(たとえばステンレス鋼)を含むことができ、閉鎖部材供給ハウジングの底部(床部)とベース(960)との間に角度を付けて設定され、こうして、ボウルが振動することを可能にしながらボウルを支持する。あるいは、可撓性脚部を、市販されている屈曲式軸受(たとえばC-flex)によって、閉鎖部材供給ハウジングの底部(床部)およびベース(960)に連結することができる。カプセル化ハウジング(964)もまた、耐熱性材料、たとえばステンレス鋼から構成される。
【0396】
電磁石への熱損傷が回避されることが好ましい。電磁石には、250℃までの絶縁を設けることができるが、このカプセル化は、安価でより容易に入手可能な電磁気材料を使用できるという利益を潜在的に提供する。
【0397】
カプセル化ハウジングは、閉鎖部材供給ハウジングの内部(958)と、振動電磁石(965)を含むカプセル化ハウジングの内部との間の障壁として作用する。振動電磁石(965)は、作動中、熱を生成するため、換気穴(966および967)が、閉鎖部材供給ハウジングの底部内に配置され、これを貫通して延びて、冷却流体(たとえば、ガスまたは液体)が、カプセル化ハウジング内部中で循環することを可能にすると共に、配線がある場合にアクセス導管を提供する。
【0398】
図33に示すように、閉鎖部材移送ハウジング(952)は、その上端に、チャネルを画定する投入導管(968)を有する。投入導管は、その上端に、開放出入り口(969)を有する標準的なトリクランプコネクタ/フェルールを画定し、この開放出入り口は、その外部円周周りを延びる環状リップ(970)を有する。投入導管の下端は、プラグチャンバ(971)内に開口する。プラグチャンバ(971)の上端に、シーリング面(972)が形成され、プラグチャンバの下端に、下壁(973)が形成される。下壁とシーリング面との間には、後退可能なプラグ(974)が配置される。後退可能なプラグは、Oリング(976)を有するプラグ面(975)を含み、このOリングは、プラグ面内に形成された凹部(977)内に配置される。Oリングは、プラグが延ばされたとき、プラグ面Oリングが、プラグチャンバの上端においてシーリング表面に押しつけられるように構成され、配置され、こうして、プラグチャンバと投入導管との間に効果的な障壁を作り出す。充填ハウジングに関して先に説明したものに非常に類似するように、この障壁は、閉鎖部材供給ハウジングの内部を外部環境から分離するため、閉鎖供給ハウジングの内部を殺菌することを可能にする。シャフト(図示せず)を取り囲むステンレス鋼ベローズ(978)は、プラグチャンバ内の環境の完全性を維持しながら、その内部でプラグが移動することを可能にする。材料を選択することにより、閉鎖部材供給ハウジングは、高温(200℃)に耐えることができ、こうして熱殺菌を可能にする。
【0399】
図34に示すように、プラグを後退させることができ、それにより、プラグ面は、プラグチャンバのシーリング面から離れ、プラグチャンバのこの部分を通って、投入導管(968)と下側アクセス導管(979)との間のアクセス通路が開かれる。下側アクセス導管(979)は、振動式仕分けボウル(959)上方の閉鎖部材供給ハウジングの内部に開口する。
【0400】
バイアル閉鎖部材などの大量の閉鎖部材が、閉鎖部材移送ハウジング(952)の投入導管(968)の開放出入り口(969)内に供給される。
【0401】
本発明の追加の態様は、殺菌可能であるコンテナ(953)を提供することであり、このコンテナは、閉鎖部材移送ハウジング(952)の開放出入り口(969)の周りを延びる環状リップ(970)に連結可能である。そのようなコンテナ(953)の第1の実施形態を図35に示す。
【0402】
この実施形態では、コンテナ(953)は、外方向に広がるリップ部分(981)を有する出口導管(980)を含み、このリップ部分は、出口導管から離れるように延びる。シーリングディスク(982)が、導管リップを覆ってシールされた形で固着される。コンテナは、内部(983)を画定し、この内部は、複数の閉鎖部材(VC)を含む。
【0403】
シーリングディスク(982)は、殺菌プロセスに耐えることができるが、圧力せん断可能である、金属(たとえばステンレス鋼、アルミニウムなど)などの任意の耐熱性材料で構築され得る。コンテナ自体、およびシーリングディスク(982)に接着されるリップの後側を含む出口導管は、殺菌可能なバッグに使用される適切なプラスチック材料(たとえばTyvek(商標)など)から構成され得る。蓋およびディスクは、連結されたときに殺菌温度を受けるため、耐熱性(たとえばステンレス鋼または等価のもの)でなければならない。
【0404】
このコンテナタイプは、アイソレータまたはRABSシステム内で無菌生成物または有毒生成物の移送に使用される、DPTE(登録商標)(Getinge、スウェーデン)のRapid Transfer Port System(RABS)を使用するものなどの市販のコンテナに対する代替策を提供する。DPTE(登録商標)移送システムにより、ユーザは、材料を、閉鎖されたバリアに導入するか、もしくは閉鎖されたバリアから取り出すことができ、または2つのデバイスを、これらの周囲特性に影響を与えずに同一の環境(たとえばアイソレータ)に連結することができる。DPTE(登録商標)システムは、2つの別個のユニット、すなわち「アルファ」および「ベータ」の相互作用に基づいており、そのそれぞれには、ドア、ロック、およびシーリング機能が適合される。アルファユニットは、支持体(たとえばアイソレータ表面)上に装着され、一方でベータユニットは、可動のものであり、コンテナ、移送アイソレータ、または任意の他の適切なデバイスをシールする。図示する実施形態では、アルファドアは、ボウルを取り囲む箱上に装着され、高温に耐えるように適合される。圧力および温度を維持できるアルファポートの例は、当業者に、たとえば米国特許第6,537,509号によって知られている。アルファドアは、モジュール式生産システムによって殺菌されるが、殺菌後は、通常行われるように室温で連結することができる。これにより、市場で入手可能な一般的なベータドアの使用が可能になる。
【0405】
代替の構成では、振動式ボウルは、ボウルのみを封入し、非常に可撓性のあるシリコーンスリーブによって箱に対するシールをもたらし、それによって振動と共に、必要なときに殺菌の熱を取り出せることによって、電磁石およびばねを周囲温度にしたままで、乾熱だけで殺菌することができる。シリコンシールは、ばね/電磁石が粒子を臨界ゾーンに解放することを防止し、有利には、高温で使用することもできる。
【0406】
複合型DPTE(登録商標)閉鎖システムとは対照的に、図35に示すコンテナ構成は、閉鎖部材として作用する簡単なシーリングディスクを使用する。本発明のコンテナには、バイアル閉鎖部材が充填され、シーリングプラグによってシールされ、殺菌される。シーリングディスクを搬送中または取扱中の損傷から保護するために、追加のカバーを設けることができ、これを連結直前に取り外すことができる。
【0407】
図36は、事前殺菌されたコンテナ(953)と投入導管(968)との連結を示す。コンテナのシーリングディスク(982)は、投入導管のリップ(970)に対して圧縮され、任意の適切な手段、たとえばクランプおよびガスケット(図示せず)によって適所に保持される。この構成では、事前殺菌されたコンテナのシーリングディスク(982)は、投入導管の開放出入り口(969)をシールする。
【0408】
投入導管の下端で、伸長配向にあるプラグ(974)のプラグ面(975)は、プラグチャンバ(971)のシーリング面(972)と係合する。閉鎖部材供給ハウジングの内部は、したがって、外部環境から隔離され、シールされ、これもまた、コンテナの連結前に殺菌プロセスが行われている。
【0409】
シーリングディスクとプラグ面との間にシールされた投入導管の内部が、外部環境から隔離されていることが理解されよう。この隔離された領域は、このとき、たとえば、内側から開始することが有利である、投入導管内の小さい石英窓(図示せず)を通した赤外線(IR)照射、または外側表面ヒータなどの多くの方法で運ばれた乾熱を使用して殺菌することができる。
【0410】
投入導管(968)内の熱は、プラグチャンバ(971)および連結されたコンテナ(953)などの隣接する領域に分散され、強制空気によって冷却を高めることができる。熱障壁として作用させるために、隣接する構成要素間に、低伝熱性ガスケットが使用されてもよい。
【0411】
投入導管内で加熱中に上昇した圧力は、投入導管の側部内のフィルタポート(985)内に配置された焼結された金属フィルタ(984)によって解放される。焼結された金属フィルタ(984)は、任意の適切な手段、たとえばシーリングOリングの使用によってポート内に保持されてもよいが、安全性を高めるために所定場所に溶接することもできる。
【0412】
投入導管内部が殺菌プロセスを終了しており、その内部が無菌状態にあるとき、容器バッグの上部に圧力をかけることにより、せん断可能なシーリングディスク(982)が破られ、こうしてバイアル閉鎖部材を投入導管に納置することが可能になる。
【0413】
プラグの後退により、バイアル閉鎖部材が、投入導管から、閉鎖部材供給ハウジング内のボウルに進むことが可能になる。プラグを使用して、ストッパを適切な速度で運び、ボウルの詰まりを回避することができる。
【0414】
閉鎖部材コンテナの第2の代替の実施形態を図37から40Bに示す。この代替の実施形態では、閉鎖部材コンテナは、内部チャンバ(989)を画定するドラム(984)として形成される。
【0415】
ドラムは、複数の構成要素を有する出口導管を形成し、この出口導管は、図示する実施形態では、下側導管部分(985)と、弁ハウジング部分(986)と、上側導管部分(987)とを有する。
【0416】
下側出口導管(985)は、上側リップ部分(985A)を含む。上側リップ部分(985A)の上部には、ガスケット(985B)が配置される。ガスケット(985B)は、一般的なトリクランプの形で、上側リップ部分985Aと、弁体(986)の下側リップ部分(986A)との間にシール式に配置される。
【0417】
弁体は、バタフライ弁(990)を収容する。バタフライ弁は、出口導管内に回転可能に配置され、軸(991)を通って延びる軸線の周りで回転可能である。軸は、一方の端部において、閉鎖軸ブラケット(992)によって保持され、その他方の端部において、開放軸ブラケット(993)によって保持される。軸の一部は、開放軸ブラケットの開放端部(994)から延びて、バタフライ弁を回転させることを可能にする。開放軸ブラケットと軸との間の界接面は、シールされた形で、たとえばOリング(995)によって、または他の適切な手段によって維持されて、シーリングディスクが所定の場所にあるときに、ドラムの内部チャンバの環境的完全性を維持する。
【0418】
下側リップ部分(986A)とは反対側の弁体の端部は、上側リップ部分(986B)を形成する。上側リップ部分(986B)の上部には、別のガスケット(986C)が、シール式に配置される。ガスケット(986C)は、シーリングディスク(988)の下面にシール式に連結される。シーリングディスク(988)の上側側部の環状部分は、上側出口導管本体(987)の下側リップ部分(987A)と当接する。シーリングディスクの中央部分は、出口導管を通って延びるチャネルをシールする。上側出口導管本体(987)の上端は、上側リップ部分(987B)を含み、この上側リップ部分は、別のガスケット(987C)にシール式に連結される。
【0419】
このようにして、シーリングディスク(988)は、ドラムの出口導管に沿って配置され、ドラムの内部チャンバ(989)を外部環境からシールするように作用する。第1の実施形態におけるコンテナと同様に、シーリングディスク(988)は、金属(たとえばステンレス鋼など)などの耐熱性で、せん断可能な材料から構築され得る。
【0420】
加熱および/または蒸気殺菌プロセス中、ドラムの殺菌を容易にし、蒸気圧力がドラム内で上昇した結果シーリングディスクを早期にせん断することを排除するために、保護キャップ(987D)が、上側出口導管部分の中央開口部内に挿入可能であり、これを、図40Aおよび40Bに示す。殺菌中、ドラムは、好都合には、コネクタを上方向に向けて保持することができ、次いで、これを機械に連結する直前に、コネクタを下方向に向けて反転させることができる。ドラムの殺菌は、通常、飽和蒸気によって達成される。飽和蒸気は、通常、Hanag,Getingeからなどの市販されているドラムタイプコンテナに使用されるプロセスと同様に、121℃などの温度で2バールにおいて15分間導かれ、その後、凝縮水が除去され、冷却される。
【0421】
保護キャップ(987D)は、殺菌が完了するまで上側出口導管部分内に保持され、投入導管の開放出入り口(969)への取り付け前に取り外される。保護キャップが取り外されると、ドラムの上側出口導管部分に属する上側リップ部分(987B)上のガスケット(987C)は、投入導管(968)の環状リップ(970)上に配置され得る。
【0422】
ドラム出口導管と投入導管の環状リップ(970)との間をそのように配置し、シール連結した後、シーリングディスク(988)と後退可能なプラグ(974)のプラグ面(975)との間の領域は、もう一度殺菌プロセスが行われ得る。完了すると、ドラム内部から閉鎖部材供給ハウジング(950)の内部空洞(958)までの通路は、完全に無菌状態である。
【0423】
バタフライ弁は、次いで、出口導管内で回転させることができ、それによってこれは、シーリングディスク(988)と接触し、これをせん断する。詳細には、軸(991)の軸線周りのバタフライ弁(990)の回転により、バタフライ弁は、シーリングディスク(988)と接触し、バタフライ弁が回転し続けることにより、せん断可能なディスクは、最終的にはせん断される。ドラムから閉鎖部材供給投入導管までの導管を開くことにより、閉鎖部材は、ボウル(959)まで進むことが可能になる。
【0424】
たとえば、図37に示すような、大量のバイアル閉鎖部材(または他の物品)を含むドラムと、投入導管(968)との連結は、上記でコンテナバッグに関して先に説明したように行われる。隔離された投入導管の熱殺菌は、コンテナ(バッグ)の第1の構成に関して上記で説明したようなものである。有利には、バタフライ弁は、隔離された投入導管の殺菌中、バイアル閉鎖部材を熱から遠ざけて保つ。これはまた、タンクが上下逆になり、連結されたときに閉鎖部材をディスクから遠ざけて保つ。
【0425】
投入導管が殺菌され、バタフライ弁が回転してシーリングディスクを侵食し、後退可能なプラグ(974)が後退されると、容器ドラムからのバイアル閉鎖部材または他の所望の物品は、閉鎖部材供給装置のボウルの振動式仕分けボウルに流入することができる。バタフライ弁または後退可能なプラグはまた、ドラムからのバイアル閉鎖部材の流れを調節するために使用されてもよい。
【0426】
バイアル閉鎖部材は、振動式仕分けボウル内で転がされ、そして、適切に位置合わせされたバイアル閉鎖部材は、閉鎖部材供給シュート内に進められ、ここで、これらは、これまで説明したように、閉鎖モジュール内に進められ、閉鎖機構に供給される。供給シュートによって使用されるこの供給システムは、標準的な種類のものであり、当業者が容易に使用可能である。
【0427】
ボウル内の振動は、ボウルの機能により、望ましくないことに、閉鎖部材供給システム(13)内に粒子状物質が生成されるほど大きい。この理由のため、ボウルは、分離され、閉鎖モジュールとの連結は、シールされたチャネルによるものであり、このチャネルは、供給シュート筐体(951)を貫通する。図41に示すように、空気の流れは、参照矢印(AA)によって示すように、閉鎖モジュール(5)から、供給シュート筐体(951)を通るように向けられる。閉鎖部材供給ハウジングから出る空気流は、参照矢印(AB)によって示すように、投入導管内に配置された、適切にサイズ設定された、焼結された金属フィルタを介するもの、そして、参照矢印(AC)によって示すように、閉鎖部材供給ハウジングの後壁(998)内に配置された、適切にサイズ設定された、焼結された金属フィルタを介するものであり、それによって、閉鎖部材供給ハウジング(950)内の振動式ボウルによって作り出される粒子状物質を保つ。閉鎖部材供給装置は、粒子状物質が閉鎖モジュールハウジングに入るリスクを最小限に抑えるように構築され、閉鎖部材供給装置から閉鎖モジュールの中央空洞内に潜在的に流れ得る粒子状材料が少量でもある場合、矢印「P」に示すように遠位に排気するガスの流れで吹き上げ、このモジュールから遠位に出て次の遠位のモジュールに向けられる。この方向性のある流れは、こうして、閉鎖モジュール内のすべての開放バイアルの潜在的な粒子状汚染を排除する。
【0428】
5.送出モジュール
A.送出ハウジング
モジュール式生産システムにおいて有用なモジュールの別の実施形態は、送出モジュール(6)の形態をとる。送出モジュールの実施形態は、図42および43を参照して示される。
【0429】
送出モジュール(6)は、内部チャンバを提供する送出ハウジング(1000)と、チャンバ内に配置された内部搬送機構(1100)とを含む。ハウジングの作動目的は、空気流の制御および物品の取り出しを容易にすることに関する。
【0430】
図示する実施形態では、送出モジュール(6)は、送出ハウジング(1000)を含み、この送出ハウジングは、上壁(1001)と、底壁(1002)と、前壁(1003)と、後壁(1004)と、開放近位側部(1005)と、遠位壁(1006)とを有する。上壁(1001)、底壁(1002)、前壁(1003)、後壁(1004)、および遠位壁(1006)のそれぞれは、内部表面と、外部表面とを含む。上壁、底壁、前壁、後壁、および遠位壁の内部表面は、送出ハウジング内部空洞(1007)を画定する。
【0431】
送出ハウジング(1000)の上壁(1001)には、アクセスポート(1008)が内部に画定され、このアクセスポートは、上壁(1001)を貫通して送出ハウジング内部空洞(1007)へのアクセスを提供する。
【0432】
アクセスポート(1008)を覆って送出ハウジング(1000)の外部上壁(1001)には、フィルタハウジング(1009)が取り付けられる。フィルタハウジング(1009)は、上壁(1010)と、開放底部(1011)と、前壁(1012)と、後壁(1013)と、近位側壁(1014)と、遠位側壁(1015)とを含む。これらの壁のそれぞれは、内部表面と、外部表面とを含む。フィルタハウジングの上壁、前壁、後壁、近位側壁、および遠位側壁の内部表面は、フィルタハウジング空洞(1016)を画定する。換気ポート(1017)が、フィルタハウジング(1009)の後壁(1013)を貫通して形成され、フィルタハウジング空洞(1016)内、そして送出ハウジングの上壁内に画定されたアクセスポート(1008)を介して送出ハウジング内部空洞(1007)内へのアクセスを提供する。フィルタ(1019)が、アクセスポート(1008)を覆うように配置され、こうして、フィルタハウジング空洞(1016)と送出ハウジング内部空洞(1007)を分離する。
【0433】
送出ハウジング(1000)の近位側壁(1005)は、物品アクセス開口部(1018)を画定し、物品アクセス開口部は、「出入り穴」として形成され、すなわち、モジュール内で処理される物品に対応するように成形され、サイズ設定され、配置される。モジュール式生産システムの本発明の無菌充填システムの実施形態の場合、物品アクセス開口部/出入り穴は、バイアル「V」のシルエットに対応する。
【0434】
送出ハウジングの底壁(1002)は、いくつかの細長い横方向ベント(1020)を画定し、この横方向ベントは、送出ハウジングの底壁を貫通して延び、送出ハウジング内部空洞(1007)から送出ハウジングの下方までの出口チャネルを形成する。
【0435】
送出ハウジングの遠位端部(1006)は、開放しており、送出ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面は、送出ハウジングの遠位端部と生産ライン内の次のモジュールの近位端部との連結性に係わるいくつかの特徴を画定する。これらの特徴は、コーナの選択されたもの、またはそれぞれ内の、隣接する壁が交わるところに、横方向の細長いコーナスロット(1021)を含む。コーナスロット(1021)は、送出ハウジングの遠位面から延び、そこから、送出ハウジングの外部表面内で近位に続く。
【0436】
送出ハウジングの遠位端部にある、送出ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面にはまた、環状Oリング凹部(1022)が内部に形成され、この環状Oリング凹部は、送出ハウジングの周りを周方向に、その遠位端部(1006)に隣接して延びる。
【0437】
Oリング(1023)が、このOリング凹部内に配置され、それにより、送出ハウジング内部空洞(1007)を向くOリングの部分は、Oリング凹部(1022)内に位置し、Oリングの外方向を向く部分は、送出ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部表面の上方を延びる。送出ハウジングのこの開放遠位端部は、コネクタスリーブ(7)の中央開口部内に挿入されるように適合される。以下でさらに詳細に論じるように、コネクタスリーブは、送出ハウジングの遠位端部上で摺動可能であり、それにより、コネクタスリーブ(7)の内部表面は、Oリング(1022)の外を向く部分を圧縮し、こうして、これらの間に弾性シールを形成する。理解されるように、Oリング凹部およびOリングを送出ハウジングの外部表面上に配置する代替策として、Oリング凹部をコネクタスリーブ(7)の内部表面に形成し、その内部にOリングを配置しても、この弾性シールを達成することができる。
【0438】
スリーブの内部コーナは、送出ハウジングの上壁、前壁、底壁、および後壁の外部遠位端部分上でコーナスロット(1020)によって案内される。コーナスロット(1020)は、コネクタスリーブが、送出ハウジング上のOリングとそのような弾性シールを形成することを可能にするのに十分な長さのものとなり得る。図示する実施形態では、スロットは、凡そコネクタスリーブの幅であるようにサイズ設定され、それにより、スリーブをハウジングの端部上で近位方向に摺動させることができ、こうして、生産ラインを組み立て、分解するプロセスを容易にする。
【0439】
送出ハウジングの前壁(1003)の外部表面には、装着ブラケット(1024)が取り付けられるか、または関連付けられる。この装着ブラケットは、内部物品搬送システム(9)を送出ハウジング内に連結することに使用することができ、および/または送出ハウジングと外部駆動システム(8)およびまたはベース構造(10)との連結を支援することができる。
【0440】
B.内部搬送機構:送出モジュール
送出モジュールの内部支持システム上の特徴は、送り込みモジュールのものと同一であるが、わずかに異なった地点で連結される。同じ用語を使用して同じ特徴を明示する。
【0441】
図43に示すように、開放近位側部(1005)は、送出ハウジング内部に個々に受け入れられる物品のための入口点である。そのような物品を受け入れ、移動させるために、送出モジュール(6)は、内部搬送機構セクション(1100)を含む。図示する送出モジュールでは、内部搬送機構セクションは、可動式支持体レール(1112)に連結された駆動フレーム(1101)を有する可動式支持組立体(1102)と、固定式支持組立体(1103)とを含む。駆動フレームは、いくつかの連結された部材を有する。これらの部材が固定して連結される場合、その連結は、ねじ切りされた締結具、ピン、溶接、または他の適切な手段によって行われる。
【0442】
この実施形態では、駆動フレーム(1101)は、前面(1118)を有する壁装着プレート(1104)を含み、この前面は、送出ハウジング(1000)の前壁(1103)の内部と接触する。送出ハウジングの内部前壁との連結は、適切な締結機構を介して、ハウジングの前壁に直接的に行われるか、または壁装着プレートは、送出ハウジング壁を貫通して延びるボルトまたは他の適切な締結具によって、送出装着ブラケット(1024)に連結することによって適所に保持される。
【0443】
壁装着プレート(1104)の上部表面(1119)は、垂直ラメラ(1105)の前端部分のための装着表面を形成し、垂直ラメラは、この装着表面に取り付けられる。この実施形態では、垂直ラメラ(1105)は、薄い細長いプレートの形態であり、上部と、底部と、4つの側部(近位側部、遠位側部、前部および後部)とを有し、その薄い上下の寸法において可撓性であるように設計され、垂直ラメラが上下に屈曲することを可能にする。ラメラの側部は、その側部から側部および前後にかけて厚くなることにより、近位-遠位または前後の方向に力が及ぼされたとき、比較的剛性で不動である。
【0444】
垂直ラメラ(1105)は、壁装着プレート(1104)から後方向に延び、その反対側の端部において(その後方端部分内で)前部構造支持体(1106)の上方向を向く表面に固定して取り付けられる。
【0445】
前部構造支持体(1106)は、近位側表面と、遠位側表面とを含む。前部構造支持体(1106)の近位側表面は、第1の水平ラメラ(1107)の前端部分に固定して連結される。前部構造支持体(206)の遠位側表面は、第2の水平ラメラ(1108)の前端部分に固定して連結される。
【0446】
これらの水平ラメラ(1107および1108)のそれぞれは、この実施形態では、薄いプレートの形態である。それぞれの細長いプレートは、上部と、底部と、近位側と、遠位側部と、前側部と、後側部とを有する。これらのプレートもまた、可撓性であるように設計されるが、その薄い近位側から遠位側の寸法においてであり、それによって左右の方向の屈曲を可能にする。水平ラメラは、上部から底部および前部から後部にかけて厚くなっていく寸法を有し、その厚くなった上部から底部および前部から後部の寸法に及ぼされた力に応答して、より剛性で安定的となり、こうしてこれらの構成要素における上下または前方向および後方向の動作を限定する。
【0447】
水平ラメラ(1107および1108)は、前部構造支持体の側部から後方向に延び、その後端部分(その前端部の反対側)において、後部構造支持体(209)の両側の表面に連結される。詳細には、第1/近位の水平ラメラ(1107)の後端部分は、後部構造支持体(1109)の近位側表面に固定して連結される。第2/遠位の水平ラメラ(1108)の後端部分は、後部構造支持体(209)の遠位側表面に固定して連結される。後部構造支持体(1109)は、全体的に矩形であり、近位側部と、遠位側部と、上部、底部と、前部と、後部とを有する。後部構造支持体は、近位から遠位方向に細長く、その長さに対して、前部から後部および上部から底部は、短い寸法のものである。
【0448】
後部構造支持体(1109)は、一つ以上の従動磁石(図示せず)から構成され、これを含み、またはこれに連結される。
【0449】
図示する実施形態では、後部構造支持体(1109)は、その前側部上で、コネクタアーム(1111)の一方の端部に取り付けられ、コネクタアームは、そこから上方向および前方向に延びる。コネクタアーム(1111)のこの第1の端部の反対側の端部は、第2の端部を形成し、この第2の端部は、可動式支持体レール(1112)に連結されるように適合される。コネクタアームと後部構造支持体(1109)および可動式支持体レール(1112)との間の連結は、(ねじ連結または溶接によって)固定され得る。いくつかの場合、コネクタアームと可動式支持体レール(1112)との間の連結は、ピンまたは他の延長部によって弱く固定されてもよく、このピンまたは他の延長部は、アームの第2の端部または可動式支持体レールの一方から突出し、他方の界接する構成要素内に形成された穴、溝または凹部を占有する。
【0450】
移動可能な支持体レール(1112)は、断面がL字形であり、近位から遠位の寸法において細長い。L字形レールは、前端および後端を有する前方向に延びる下側部分(1113)を含む。上方向に延びる後部分(1114)が、下側部分(1113)の後端から隆起する。上方向に延びる後部分の上部には、前方向に延びるリップ(1115)が存在する。L字形のリップ(1115)は、下側アーム(1113)より長さが短く、前面(1116)を有し、前面内には、複数の切欠部または凹部(1117)が、一定の間隔で形成される。下側部分の上部表面、上方向に延びる後部分の前部表面、およびL字形レール(1112)のリップの前面は、移動可能な式支持体レールの物品支持表面を形成する。移動可能な支持体レールは、開放近位端部を通って送出ハウジング内部空洞に導入された物品(V)用のプラットフォームを形成し、物品を遠位に移動させて、送出モジュールから出す。
【0451】
移動可能な支持体レール(1112)の可動性は、従動磁石(図示せず)が後部支持構造体上に推進力を付与し、後部支持構造体を壁装着プレート(1104)に対して移動させることによって達成される。従動磁石は、外部駆動システム(8)内に配置された対応する駆動磁石の動作を追跡するように設計され、これは、本明細書においてこれ以後より詳細に論じる。理解されるように、駆動フレームは、ハウジングの内部前壁に堅固に連結され、不動である。従動磁石(1110)を含む後部構造支持体(1109)は、送出ハウジング内部空洞(1007)内で自由に懸架される。構造的に固定された可撓性垂直ラメラ(1105)は、後部構造支持体の上方向および下方向の動作に適応するように上下に可撓性のものである。水平ラメラ(1107および1108)は、後部構造支持体の近位および遠位の動作に適応するように近位および遠位方向に水平に可撓性のものである。この動作により、移動可能な支持体レールは、上昇して、その上に置かれている物品を上方向に持ち上げ、ハウジング内で所与の水平距離を遠位に移動してその上の物品をこの水平距離だけ遠位に移動させ、下降し、物品を固定支持組立体上に設定することが可能になり、こうして、物品を固定支持体に沿って一定の距離を移動させる。移動可能な支持体レール支持表面は、次いで、支持体レールのさらに下方に下り、それにより、物品は、移動可能な物品支持体によって支持されなくなる。可動式レールがベース支持体レール支持表面の下方にある間、これは、駆動従動磁石の移動によって近位に移動され、次いで、上昇してベース支持体レール支持表面と同一面になり、持ち上げ、移動および配置プロセスを初めからもう一度開始する。このサイクルを連続的に繰り返すことにより、物品をシステム内で移動させることが可能になる。この移動を、以下で図48Aから48C、49Aから49C、50Aから50Iの論議に関連してさらに詳細に説明する。
【0452】
駆動フレームの前部において駆動フレームに取り付けられた垂直ラメラの利点は、屈曲点が、後部支持構造体から離されることである。このため、後部支持構造体と関係するラメラ内の屈曲点との間の距離により、後部支持構造体内の比較的大きい進行距離が、垂直ラメラ内の比較的小さい角度の屈曲によって適応される。したがって、ラメラは、移動可能な支持体レールの作動における移動中、応力によって構造的に損なわれない。この同じ考慮は、水平ラメラでも効果を表すが、水平ラメラは、垂直ラメラより前後にかなり長く、屈曲力は、水平ラメラでは、垂直ラメラと比較して、より長い長さにわたって、あまり領域を集中させずに適応されるため、応力による構造的破損は、幾分消散される。
【0453】
物品(「V」)がピックアップされ、下ろされる表面は、固定式物品支持組立体(1103)によって提供される。図43に示す実施形態では、固定式物品支持組立体(1103)は、後部レール(1120)と、ベースレール(1121)とを含む。後部レール(1120)およびベースレール(1121)は、その近位から遠位の寸法においてそれぞれ細長く、送出ハウジングの近位端部の内部表面に隣接する近位端部を有する。後部レールおよびベースレールの遠位端部は、送出ハウジングの遠位側壁(1006)において、またはこれに隣接して終端する。後部レール(1115)は、前面(1124)を有し、この前面内には、複数の切欠部または凹部(1125)が、一定の間隔で形成される
【0454】
ベースレール(1121)の上部表面(1126)および後部レール(1120)の切欠部付き前面は、図示する実施形態の固定式物品支持表面を形成し、この固定式物品支持表面から、移動可能な支持体レールは、バイアルをピックアップし、この支持表面上で可動式支持体は、バイアルを移動させ、この支持表面上に移動させたバイアルを置く。可動式支持体リップの前面の場合と同様に、後部レールの前面内の切欠部または凹部は、内部搬送機構の作動中、バイアルがより規則正しく離間され、安定して配置されることを可能にする。可動式支持体レール上および固定式支持体レール上に配置された切欠部または凹部により、バイアルを追跡可能な順序で離間し、維持することが可能になる。各バイアルの位置は、オペレータまたは適切な制御システムによって、モジュール式生産システム全体にわたって追跡され得る。適切な品質保証システムを組み込むことができ、このシステムは、バイアルが欠陥と特定された場合、送出モジュールを出る個々のバイアルを追跡し、取り除くことができる。これにより、一つの不良製品を発売しないことを確実にするためにバッチ全体を破棄するのではなく、個々の不良物品を取り除くことが可能になる。
【0455】
固定式支持組立体の後部レール(1120)は、一つ以上の後部レールアームブラケット(1122)によって、送出ハウジングの後壁(1013)に装着される。後部レールアームブラケット(1122)は、後端と、前端とを含み、この後端において、送出ハウジングの後壁の内部表面に取り付けられる。固定式支持組立体のベースレール(1121)は、一つ以上のベースレールアームブラケット(1122)によって、送出ハウジングの前壁に装着される。ベースレールアームブラケット(1122)は、後端と、前端とを含み、この前端において、送出ハウジングの前壁の内部表面に取り付けられる。この図示する実施形態では、単一の後部レールアームブラケットおよびベースレールアームブラケットが存在する。
【0456】
後部レールアームブラケットの前端およびベースレールアームブラケットの後端は、そのそれぞれの固定式レールの位置に連結するように適合される。好ましくは、コネクタアームと、L字形レール、後部レール、およびベースレールとの間のそれぞれの連結は、レールの一部上にあり、この部分は、モジュールを通る物品の搬送を干渉しない。後部レールアームブラケットの前端と、後部固定式支持体レール(1120)との間、およびベースレールアームブラケットの後端とベース固定式支持体レール(1121)との間の連結は、本質的には、ねじ連結または溶接などによって固定され得る。あるいは、連結は、アームブラケットの端部またはそれぞれの支持体レールの一方から突出するピンまたは他の延長部と、他方の界接するそれぞれの構成要素内に形成された対応する穴または溝との間の相互作用によって、ある程度の量の「あそび」をもたらすことができる。穴または溝は、支持体レールをピン/延長部のサイズに対してきつくまたは緩く保持するように寸法的に構成され得る。この位置における緩い保持は、穴または溝を、ピン/延長部より寸法的に大きくして、ブラケットアームとそれぞれのレール表面との間にいくらかの滑りを可能にすることによって使用することができる。相互連結されたアーム部分とレールとの間にセラミックプレートなどの滑り表面を提供することによって、滑りをさらに増強させることができる。そのような固定されない構成は、モジュール式生産ラインの組み立て作動中に受ける固定式支持組立体のあらゆる熱的膨張および収縮に適応するために使用され得る。
【0457】
可動式物品支持組立体(1102)および固定式物品支持組立体(1103)は、バイアル(「V」)などのその上に配置された物品を支持するための表面をもたらすように相互作用し、物品は、移動可能な支持体によって、送出ハウジングの内部空洞を通るように移動される。
【0458】
駆動フレーム(1101)の構成要素が、互いにそれぞれ固定して連結されているため、駆動フレームは、摩擦的相互作用を有する部材を含まないことが重要である。移動可能な支持体レールの移動は、駆動フレーム内の層状の屈曲によって起こる。有利には、これにより、磨耗によって生成される粒子状物質を作り出すことが回避される。この粒子状物質は、送出ハウジング内部空洞(1007)またはモジュール生産組立ライン内の近位に連結されている生産モジュールの内部空洞によって形成された、連結された生産トンネルの内部環境を汚染する可能性があるものである。この摩擦なしの相互作用はまた、駆動フレーム(1101)自体上の磨耗および断裂も低減して、モジュールの耐用年数を延ばし、部材の取り換えコストを減少させ、磨耗した部材を取り換えるための計画された保全の頻度、ならびにこれに伴う生産停止時間を低減する。
【0459】
先に論じたモジュールと同様に、固定式支持組立体および可動式支持体のレールは、傾斜して配置され、それらの支持表面は、後方向にわずかに角度が付けられ、それにより、その上に配置されたバイアルのベースの底面は、ベースレールの上面および/またはL字形レールの下側アーム上に載置し、傾斜して保持され、このときバイアルの側部は、後部レールの上面および/またはL字形レールの上方向に延びる部分もしくはリップ部分の前を向く表面に押しつけて載置している。これらの前面内に形成された切欠部または凹部は、バイアルをこの形で安定化して配置することを可能にして、モジュール内部での搬送中、所与のレールから落下させにくくする。さらに、充填および閉鎖モジュールに関連して以下で説明するように、この傾斜位置は、バイアルの充填を容易にすることができる。
【0460】
物品がバイアルまたは他の開放容器である場合、これらは、通常、その下端に閉鎖ベースを有し、この閉鎖ベースは、L字形レールの下側アームおよび/または固定式支持体ベースレールの上側支持面上に、倒れることなく載置することができるように構造化される。そのようなバイアルは、上端まで延びる、ベースから同軸に延びる環状側壁を有し、この上端では、側部は、環状の同軸の内方向にスロープを有するショルダ部分に移行し、このショルダ部分は、環状同軸ネック部に向かって狭くなる。バイアルの環状ネック部分は、ショルダから上方向に延びて、バイアルの外方向に向けられたリップを形成する。リップは、下部表面と、側部表面と、上部表面とを有する。リップの上部表面は、リップ、ネック部、ショルダを通り、バイアルの内部空洞内に延びる中央開口部を画定する。したがって、バイアルの内部は、バイアルのリップ、ネック部、ショルダ、側壁、およびベースの内部表面によって画定される。
【0461】
送出部内の空気流制御
送出ハウジング内部空洞(1007)内の空気流は、送出ハウジング(1000)内のさまざまなアクセスポートを通じて制御される。圧縮空気源(図示せず)によってもたらされる空気は、入口ポート(1017)を通ってフィルタハウジング(1009)に入る。フィルタ(1019)が、送出ハウジングの上壁内の開口部(1008)を覆うように配置される。フィルタは、フィルタハウジング空洞と送り込みハウジングの内部との間を流れる空気から、粒子状物質および/または病原菌物質を除去するために使用され、これを、図43の参照矢印「O」で示す。送出ハウジング内の空気圧力は、部分的にはこの入来する空気流によって制御される。
【0462】
この実施形態では、送出内部空洞(および連結された生産トンネル)内の空気圧力は、作動中、外部環境より高い圧力で維持される。フィルタハウジングからのろ過された空気流「O」は、近位に配置されたモジュールからの、参照矢印「P」によって示す空気流によって増強される。空気流「O」および「P」による送出部のこの加圧により、加圧空気は、参照矢印「Q」によって示すように、物品入口ポート/出入り穴(1018)を通って送出ハウジング(1000)から外方向に流れる。空気流はまた、参照矢印「R」によって示すように、送出ハウジングの底部内に形成された、細長い横方向のベント(1020)を通って、送出ハウジング内部空洞から出る。
【0463】
空気流「Q」および「R」は、未ろ過の空気が、出入り穴(1018)から送出ハウジングの内部に入ることによって現れるリスクを低減するという共通の目標を達成する。出入り穴から出る空気流は、矢印「Q」によって示される。出入り穴からの空気流は、外部空気流を矢印「S」で示すように向け直して、アクセス穴(1018)から離れる空気の流れを作り出す。しかし、空気流「Q」は、未ろ過の空気が出入り穴を通って入る可能性を解消しない場合がある。そのようなことは、出入り穴開口部における乱流の発生によって依然として起こり得る。そのような乱流によって誘発される空気進入に対処するために、送出ハウジングの床部内の細長い横方向ベント(1020)から出た空気流が、送出モジュール内の垂直洗い出しとして作用する。ベント(1020)から排気された空気は、たとえば、図2に示すように、ベース(10)の脚部(12)内のアクセス導管(11)を通るように経路付けされ得る。
【0464】
6.外部駆動システム
本発明の実施形態では、モジュール式生産システムは、磁気的に連結された外部駆動システムおよび内部搬送システムを含むことができる。そのような実施形態では、本発明の外部駆動システム(8)は、推進力をもたらし、この推進力は、本発明のモジュール式システムの生産トンネルを構成するモジュールハウジング内に配置された内部搬送システムセクションの一つ以上の上に作用する。外部駆動システム(8)は、内部搬送システムに動作を与えるいくつかの形態をとることができ、本出願は、その代表的な実施形態を説明する。
【0465】
A.構造
図44から47に示す外部駆動システム(8)の一つの実施形態では、外部駆動システム(8)は、一つ以上の外部駆動システム作動セクション(50)から構成される。各作動セクションは、水平に配向されたハウジング装着プレート(51)を含む。下方向に延びる垂直ベース装着プレート(52)が、ハウジング装着プレートの後側に取り付けられる。垂直べース装着プレート(52)は、任意の適切な手段、たとえばねじ切りされた締結具などによって図1に示すようにベース(10)に取り付けられる。
【0466】
図44から46は、相互連結されたモジュールの対間の接合部を示す。図44は、外部駆動システムの後側からの斜視図であり、その上に固定された、取り付けられたモジュールハウジングの後部を示す。図44に示すように、近位に取り付けられたモジュールは、脱パイロジェンユニット(3)の遠位端部ハウジング(301)であり、この遠位端部ハウジングは、コネクタスリーブ(7)を介して、冷却モジュール(4)の近位端部ハウジング(501)に連結される。図45および46は、冷却モジュール上の近位端部ハウジングを通る断面図を示す。図47は、モジュールを配置せずに、相互連結された外部駆動システム(8)の作動セクション(50)のいくつかを示す。
【0467】
各ハウジング装着プレート(51)は、上部表面を有し、この上部表面に、一つ以上の隆起したモジュール装着表面(53)が連結される。図47で最も分かり得るように、隆起したモジュール装着表面の第1の対(53a)が、ハウジング装着プレートの上部表面の近位半分上に連結され、隆起したモジュール装着表面の第2の対(53b)が、ハウジング装着プレート(51)の上部表面の遠位半分上に連結される。これらの対のそれぞれにおいて、装着表面の一方は、前方向の位置に装着され、他方は、その後方向に装着される。したがって、図44に分かり得るように、隆起した装着表面の第1の対は、近位のモジュールの遠位端部の、底壁の前部および後部の両方にある外部底面を支持するために配置される。隆起した装着表面の第2の対は、近位モジュールに連結された遠位モジュールの近位端部の、底壁の前部および後部にある外部底面を支持するために配置される。2つの連結されたモジュールを接合するコネクタスリーブ(7)は、ハウジング装着プレート(51)の中間点に配置され、こうして、有利には、モジュールハウジングを所望の形で位置合わせして配置することを支援する。
【0468】
隆起した装着表面(53)の後方向に、装着プレート(51)の上部表面は、駆動軸装着ブラケットベース(54)を担持し、このベース上には、駆動軸装着ブラケット(55)が配置される。中央孔開口部(56)が、駆動軸装着ブラケット(55)を貫通して、近位から遠位の方向に延びる。細長い駆動軸(59)が通過する環状中央開口部(58)を有するリング形状軸受(57)が、駆動軸装着ブラケット(55)の中央孔開口部(56)内に配置される。
【0469】
そのように挿入されるため、細長い駆動軸(59)は、ハウジング装着プレート(51)に取り付けられた、連結されたモジュール式ハウジングの長さに平行に水平に延びる。リング形状軸受の内部環状表面は、低摩擦表面またはボウル軸受ケーシングであり、それによって細長い駆動軸(59)が、駆動軸装着ブラケット(54)内で回転方向および水平の左右方向の両方に円滑に移動することを可能にする。
【0470】
駆動磁石フレーム組立体(60)が、細長い駆動軸(59)に取り付けられる。駆動磁石フレーム組立体(60)は、前部の(水平に)細長いプレート(61)を含み、この細長いプレートは、後部表面を有し、この後部表面から、後方向に延びる軸クランプアーム(62aおよび62b、それぞれ)の対が延びる。近位軸クランプアーム(62a)および遠位軸クランプアーム(62b)は、駆動軸装着ブラケット(55)の両側であるように配置される。前部の細長いプレートとの連結とは反対側の軸クランプアームの端部において、各クランプアーム(62)は、水平に延びる軸受け入れ通路(63)を有し、この通路は、細長い駆動軸(59)を受け入れる。
【0471】
水平の前方向に向けられたスロット(64)が、各軸クランプアームの後部から軸受け入れ通路(63)まで延び、こうして、各クランプアーム(62)の後部分を、上側(65)および下側(66)のセクションに分割する。上側セクションの上側表面は、締結具受け入れ穴(67)を画定し、この締結具受け入れ穴は、上側セクションを通り、下側セクションに入るか、またはそれを通って延びる。少なくとも下側セクション(66)内の締結具受け入れ穴(67)の内部は、ねじ切りされ、締結具受け入れ穴内に配置された相補的にねじ切りされたボルトを受け入れるように適合される。ボルトが締結具受け入れ穴内にきつく締め付けられると、ブラケットアームの上側および下側のセクションは、一緒になって引っ張られて、駆動磁石フレーム組立体(60)を細長い軸(59)に対してきつく保持する。
【0472】
駆動磁石フレーム組立体(60)の前部の細長いプレート(61)の前部表面には、その近位端部に向かって、近位駆動磁石(68)と、その遠位端部に向かって、遠位駆動磁石(69)とが、固着される。
【0473】
図45および46において理解できるように、駆動磁石フレーム組立体(60)の前部の細長いプレート(61)の前部表面は、ハウジング装着プレート(51)上に配置された近位および遠位の相互連結されたモジュールの後側に近接して保持される。
【0474】
この配向では、近位駆動磁石(68)は、図示する近位の生産モジュール(301)の遠位端部内に配置された従動磁石に近接して保持され、遠位駆動磁石(69)は、遠位に取り付けられている生産モジュールの近位端部内に配置された従動磁石に近接し、こうして、これまで説明したように、駆動磁石(68および69)を、これらの相互連結されたモジュール内に装着された駆動フレーム内の従動磁石に磁気的に連結することを可能にする。
【0475】
細長い軸(59)は、単一長さの軸、または軸コネクタスリーブ(70)によって一緒につなげられた別個の長さの軸から構成され得る。コネクタスリーブは、別個の軸セクションの隣接する端部上をクランプする。これは、ねじ切りされた締結具(71)をスリーブ内に締め付けることで軸コネクタスリーブの圧縮を引き起こし、コネクタスリーブを隣接する軸端部のそれぞれ上に結合せることにより、これらのセクションを一緒にクランプすることによって行われる。
【0476】
細長い軸(59)は、回転式および水平の両方に移動可能である。軸は、近位および遠位のクランプアーム(62)に連結され、これらのクランプアームは、さらに、前部の細長いプレート上に装着され、このプレート上には、駆動磁石および駆動磁石(68および69)が連結されているため、細長い軸の移動は、駆動磁石の移動に相関付けられる。これらの磁石は、位置合わせされたモジュールハウジング内の従動磁石に磁気的に連結される。
【0477】
この磁気連結により、細長い駆動軸(59)の回転運動の結果、駆動磁石は、上下に移動し、それによって従動磁石を(図46の矢印によって示すように)上昇させるか、または下降させる。これは、さらに、移動可能なコネクタレールを上昇させ、下降させる結果となり、これを、図48A、48Bおよび48Cに示す。図48Aでは、駆動フレームは、可撓性垂直ラメラ(34)がまっすぐの状態で示される。図48Bでは、後部構造支持構造体は、参照矢印によって示すように、磁気的に連結された駆動磁石によって上方向に引っ張られており、その結果、可動式支持体レールと連結するアームブラケットの上方向の移動をもたらしている。図48Cでは、駆動フレームの後部構造支持体は、(参照矢印によって示すように)下方向に引っ張られており、可動式支持アームブラケットを下方向に、これに取り付けられた移動可能な支持体レールと共に移動させている。
【0478】
軸(59)の回転角度で測定した、後部支持構造体の合計の垂直移動は、通常20度以下、たとえば約15度以下、たとえば10度以下などである。たとえば、移動可能なレールおよび下側支持体レールが位置合わせされ、容器が両方に接触する位置から、(駆動磁石を上方向に回転させる)軸(59)の反時計回りの回転は、10度以下(たとえば、2から7度、3から5度、約4度)であり得る。同様に、移動可能なレールおよび下側支持体レールが位置合わせされ、容器が両方に接触する位置から、(駆動磁石を下方向に回転させる)軸(59)の時計回りの回転は、10度以下(たとえば、2から7度、3から5度、約4度)であり得る。
【0479】
細長い駆動軸(59)上の近位の水平移動により、駆動磁石は、近位に移動し、駆動磁石は、さらに、磁気的に連結された従動磁石を近位に移動させ、移動可能な支持体レールをハウジング内で近位方向に移動させる。細長い駆動軸(59)上の遠位方向の水平移動により、駆動磁石は、遠位に引っ張られる結果となり、次いで、磁気的に連結された従動磁石を遠位に移動させる。この遠位移動の結果、移動可能な支持体レールを、遠位に移動させる。所与の駆動磁石の合計の水平移動は、通常、5cm未満(たとえば、1から5cm、2から4cm、約3cm)である。たとえば、駆動磁石がその最も近位位置からその最も遠位位置に進行する量が、約30mmである場合、駆動磁石は、水平ラメラが屈曲しておらず、比較的まっすぐである地点から15mm近位および15mm遠位に移動し、その結果、モジュールハウジング内の移動可能な支持体の対応する動作が生じる。
【0480】
駆動磁石および対応する従動磁石の磁石中心が位置合わせされることが、理解されよう。駆動磁石と従動磁石との間に距離があると、2つの磁石を連結する磁気力を低下させる。したがって、磁石の移動は、磁気連結を失わせるほど遠くであってはならない。
【0481】
磁石の選択は、複数の要因によるものであり、これらの要因は、バイアルまたは他の容器が装填されたときの可動式支持体レールの重量、ならびに駆動磁石および従動磁石に必要とされる回転および水平の移動の範囲を含む。駆動磁石および従動磁石の両方に使用可能な適切な磁石は、それだけに限定されないが、サマリウムコバルトを含む。最適には、従動磁石に使用される磁石は、生産において受ける殺菌温度に耐えるようなものでなければならない。したがって、磁石材料は、磁石が所与のモジュール内で露出される温度において極性を失わず、磁性を破壊しないような強磁性温度能力を有するように選択され得る。モジュールハウジングの外側で受ける温度は、モジュールハウジング内のものよりも低いため、駆動磁石は、希土磁気材料などの任意の適切な材料から構成され得る。特定の実施形態では、選択される材料は、それだけに限定されないが、ネオジム、サマリウムコバルトなどを含むことができ、これらの材料は、材料の磁気特性を損なうことなく、150℃を下回る温度において安全に使用することができる。
【0482】
この第1の駆動フレームの実施形態の移動を、図49A、49Bおよび49Cに示す。
【0483】
図49AからCは、コネクタの移動可能な支持アームブラケットを含むが、これに取り付けられた移動可能な支持体レールは含まない、代表的な駆動フレームを示す。図49Aは、外部駆動システムの駆動軸が、水平に近位方向に移動されるときに結果として生じる駆動フレーム上の移動を示す。垂直ラメラの固定された位置を参照点として使用して、後部構造支持体は、(参照矢印によって示すように)右に引っ張られて、後部支持構造体に連結された可動式支持ブラケットアームを右に移動させており、この右移動は、可動式支持ブラケットアームに連結された移動可能な支持体レールの近位移動に対応する。図49Bは、外部駆動システムの駆動軸が、図49Aのものから遠位に水平に引っ張られたときに結果として生じる駆動フレームの移動を示す。後部構造支持体および連結された移動可能なアームブラケットは、左に移動されており、近位および遠位の水平ラメラは、曲がっておらず、このとき、移動可能な支持体アームブラケットは、位置が固定された垂直ラメラに関連して中心に置かれている。移動可能なアームブラケットに連結された移動可能な支持体レールは、モジュールハウジング内のその進行中間点内に配置される。図49Cは、駆動軸がさらに遠位に移動された結果を示しており、この結果、後部構造支持体は、(参照矢印によって示すように)さらに左に引っ張られて、可動式支持体ブラケットアームを左方向に移動させており、この左方向の移動は、遠位の可動式支持体レールを遠位に移動させることに対応する。
【0484】
図50Aから50Iは、後部支持構造体の垂直および水平を組み合わせた移動を示し、これが、内部搬送機構上に配置されたバイアル(V)の移動にどのような影響を与えるかを示す。この図では、可動式支持組立体は、脱パイロジェン装置(3)の遠位端部の遠位端部ハウジング(301)からのものである。
【0485】
図50Aは、図45の軸(63)が回転中間点を占有し、その作動配向の近位端部において水平に延ばされているときの移動可能な支持体および固定式支持体の配向を反映する。L字形レールの下側アーム(413)の上部表面は、固定式支持体レールの上部表面と位置合わせされ、それにより、傾斜して配置されたバイアル(V)のベースは、両方の上部表面上で支持される。バイアルが傾斜して保持されることにより、バイアルはまた、後部支持体レールの前部表面によっても支持され、後部レール面内に形成された凹部内のレール上で、その横方向位置に保持される。レール上のバイアルの相対位置に関して、バイアルは、後部固定式支持体レールの前面内の左(遠位)側から4番目の凹部を占有する。この配向において、垂直ラメラは、曲がっておらず(図48A)、一方で水平ラメラは、図49Aのもののような位置に右(近位)にシフトされる。
【0486】
図50Bは、図45の軸(59)が、反時計回りに回転されたときに起こることを示す。駆動磁石(69)は、上方向に移動され、それによって従動磁石に後部構造支持体を垂直に上方向に(図50Bの参照矢印「BA」によって示すように)持ち上げさせる。これにより、可動式支持体レールは、モジュールハウジング内で上昇し、垂直ラメラを上方向に屈曲させる。この屈曲には、垂直ラメラの屈曲している/ヒンジ領域内のある程度の枢動が伴い、それにより、可動式のL字形の下側延長部は、ベースレールの上面の上方に持ち上げられ、L字形のレールの上側リップは、上昇すると共に、ハウジングの前壁に向かって移動する。バイアルは、こうして、固定式ベースレールの上側表面から同時に持ち上げられ、固定式後部レールの前面内に形成された凹部から出る。図50Bに示すこの位置では、バイアルは、(バイアル上の図50Bの上方向を指す参照矢印「CA」によって示すように)移動可能な支持体レールによって、固定支持体表面の上方に近位に保持される。
【0487】
図50Cは、図45の軸(59)が、高くなった配向で保持されながら遠位に引っ張られたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が遠位に移動されると、駆動フレーム内の従動磁石は、上昇した後部構造支持体を、水平に遠位方向に(図50Cの追加の参照矢印「BB」によって示すように)移動させる。バイアルを支持するL字形レールは、モジュールハウジング内で水平の遠位方向に移動され、水平ラメラをその近位範囲間の中間位置になるようにまっすぐにし、その一方で垂直ラメラは、上方向に屈曲したままであり、これは、図48Bおよび49Bに示す図と一致する。このようにして、バイアルは、固定式後部レールの前面に沿って遠位に移動され、それにより、これは、現在、(バイアル上の図50Cの追加の水平の参照矢印「CB」によって示すように)、後部固定式支持体レール内の4番目と3番目の凹部間に配置されている。
【0488】
図50Dは、図45の軸(59)が、高くなった配向で保持されながらさらに遠位に引っ張られたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が、水平にさらに遠位に移動されるとき、これによって、駆動フレーム内の従動磁石は、上昇した後部構造支持体を水平に遠位に(駆動フレームから長くされた図50Dの追加の参照矢印「BC」によって示すように)移動させる。バイアルを支持するL字形レールは、モジュールハウジング内でさらに水平に遠位に移動され、水平ラメラをその遠位位置になるように屈曲させ、その一方で垂直ラメラは、上方向に屈曲したままであり、これは、図48Bおよび49Cに示す図と一致する。このようにして、バイアルは、固定式後部レールの前面に沿って遠位に移動され、それにより、これは、現在、(バイアル上の図50Dの長くされた水平の参照矢印「CC」によって示すように)、後部固定式支持体レール内の3番目の凹部上に配置されている。
【0489】
図50Eは、図45の軸(59)が、水平に遠位位置に保持されながら、その作動範囲内の回転中間点に時計周り方向に回転されたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が、下方向に回転されると、駆動フレーム内の従動磁石は、(駆動フレームから下方向の図50Dの参照矢印「BD」によって示すように)後部構造支持体を垂直の中立状態に移動させる。バイアルを支持するL字形レールは、下方向に移動され、それによって垂直ラメラは、中立の屈曲していない(またはわずかだけ屈曲している)状態を占有し、その一方で水平ラメラは、その遠位の作動配向で屈曲したままであり、これは、図48Aおよび49Cに示す駆動フレームの図と一致する。このようにして、バイアルは、垂直に下方向に移動されて、L字形レールの下側アーム(413)の上部表面と、固定式支持体ベースレールの位置合わせされた上部表面の両方上に載置し、(バイアル上の図50Eの下方向の垂直参照矢印「CD」によって示すように)固定式後部レールの前面上の3番目の凹部内に配置される。
【0490】
図50Fは、図45の軸(59)が、水平に遠位位置に保持されながら、その作動範囲内でさらに時計回りに回転されたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が、下方向に回転されると、駆動フレーム内の従動磁石は、(駆動フレームから長くされた図50Fの参照矢印「BE」によって示すように)後部構造支持体をモジュールハウジング内で下降させる。バイアルを支持するL字形レールは、さらに下方向に移動され、それによって、垂直ラメラは下方向に屈曲した状態を占有し、その一方で水平ラメラは、その遠位の作動配向で屈曲したままであり、これは、図48Cおよび49Cに示す駆動フレームの図と一致する。このようにして、バイアルは、(図50Eのものと同一であるバイアル上の参照矢印「CD」によって示すように)全く同じ位置のままである。しかし、移動可能な支持体レールの垂直の下方向の動作により、バイアルは、後部支持体レールの前部表面およびベース支持体レールの上部表面の3番目の凹部内に載置している間、後部支持体によって全体的に(または大部分で)支持されている。移動可能な支持体レールの支持表面は、もはやバイアルを支持していない。
【0491】
図50Gは、図45内の軸(59)が、下方向の配向に保持されながら、近位に引っ張られたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が、近位に移動されると、これにより、駆動フレーム内の従動磁石は、(図50Gの駆動部から近位の参照矢印「BF」によって示すように)下降した後部構造支持体を水平に近位方向に移動させる。L字形レールは、(図50Eおよび50Fのものと同一であるバイアル上の参照矢印「CD」によって示すように)バイアルを支持していないので、移動可能な支持体レールは、モジュールハウジング内で水平に近位方向に移動し、それによって水平ラメラを、その遠位と近位の範囲間の中間位置になるようにまっすぐにし、その一方で、垂直ラメラは、下方向の配向で屈曲したままであり、これは、図48Cおよび49Bに示す図と一致する。
【0492】
図50Hは、図45内の軸(59)が、下降配向に保持されながら、さらにいっそう近位に引っ張られたときに起こることを示す。駆動磁石(69)が、さらにいっそう近位に移動されると、これにより、駆動フレーム内の従動磁石は、(図50Hの駆動部から近位の参照矢印「BG」によって示すように)下降した後部構造支持体を水平にさらに近位に移動させる。L字形レールは、(図50E、50Fおよび50Gのものと同一であるバイアル上の参照矢印「CD」によって示すように)、この上方に配置されたバイアルまたは複数のバイアルを引き続き支持しないため、移動可能な支持体レールは、モジュールハウジング内で水平に近位方向に移動し、それによって水平ラメラを、その遠位と近位の範囲間の中間位置になるようにまっすぐにし、その一方で、垂直ラメラは、下方向の配向で屈曲したままであり、これは、図48Cおよび49Cに示す図と一致する。
【0493】
図50Iは、図45内の軸(59)が、図50Aに最初に示したようなその近位の作動配向を占有しながら、(図50Iの参照矢印「BH」によって表されるように)その回転中間点に戻る、図45内の軸(59)の反時計回り回転を示す。ここでも、L字形レールの下側アーム(413)の上部表面は、固定式支持体ベースレールの上部表面と位置合わせされ、それにより、傾斜して配置されたバイアルのベースは、両方の上部表面上に支持される。バイアルが傾斜して保持されることにより、バイアルは、後部支持体レールの前部表面によっても支持され、その横方向位置で、後部レール面内に形成された3番目の凹部内のレール上に保持される。この配向では、垂直ラメラは、ここでも(図48Aのように)屈曲しておらず、その一方で水平ラメラは、図49Aに示すような近位配向にシフトされる。
【0494】
こうして、図50Aから50Iは、外部駆動システムの駆動磁石による駆動フレームの作動を介した移動可能な支持組立体の単一のサイクル、ならびに移動可能な支持組立体上に配置されたそのようなバイアルの同時に発生する上昇、遠位移動および下降を表す。このサイクルの繰り返しは、物品の移動をもたらし、すなわち、物品を、モジュール式システム内にその近位端部において送り込んで、システム中を移動させ、バイアルに脱パイロジェン化および/または殺菌、充填、シーリングなどのさまざまな作動を課し、その後処理ラインからその遠位端部において送出する。
【0495】
図50Aから50Iに示すシステムの利点は、このサイクルの半分、すなわち図50Eから50Iに示す段階に関して、各バイアルは、固定したままであり、したがって、たとえば、脱パイロジェンモジュールの露出窓内に、冷却モジュール内に、充填モジュールの充填ステーション内に、そして閉鎖モジュール内の閉鎖機構の下に配置されたバイアルに対して、この確立された時間期間の間、何らかの作動を実行することが可能になることである。したがって、固定されて配置されるこの期間により、モジュールのそれぞれ内での作動上の調整が可能になる。
【0496】
こうして、このサイクルの繰り返しの結果、バイアルは、トンネル中を遠位に移動する。
【0497】
図50Aから50Iを参照して上記で説明した動作は、矩形であるが、これは、矩形動作のコーナにおいて丸みのある弧を組み込むことによって円滑にされてよく、または楕円動作として実行されてもよい。
【0498】
軸(59)の回転角度で測定した、後部支持構造体の合計の垂直移動は、通常、20度以下であり、たとえば10度以下などの約15度以下である。たとえば、移動可能なレールおよび下側支持体レールが位置合わせされ、容器が両方に接触する位置から、(駆動磁石を上方向に回転させる)軸(59)の反時計回りの回転は、10度以下(たとえば、2から7度、3から5度、約4度)であり得る。同様に、移動可能なレールおよび下側支持体レールが位置合わせされ、容器が両方と接触する位置から、(駆動磁石を下方向に回転させる)軸(59)の時計回りの回転は、10度以下(たとえば、2から7度、3から5度、約4度)であり得る。
【0499】
所与の駆動磁石の合計の水平移動は、通常、最小限であり、たとえば、5cm未満(たとえば、1から5cm、2から4cm、または約3cm)である。たとえば、駆動磁石中心の、その最も近位の位置からその最も遠位の位置までの進行量は、約30mmであり、駆動磁石は、水平ラメラが屈曲せず、比較的まっすぐである地点から15mm近位および15mm遠位に移動し、その結果、モジュールハウジング内の移動可能な支持体の対応する動作を生じさせる。
【0500】
モジュール式生産システム環境の試験および監視
上記の説明から理解されるように、モジュール間およびモジュール内のそのような高温シールなどの環境的に隔離する特徴およびさまざまな投入点にある金属ベローズを使用することにより、モジュール式生産システムは、全体的に閉鎖された環境のものにされる。生産トンネルの完全性の確認は、弁、ならびにプラグを備えた送り込みおよび送出モジュール内の出入り穴などの投入ポートによってユーティリティ(たとえば冷却空気)との連結を閉じ、システムの内部の圧力試験を行うことによって容易に達成され得る。こうして、迅速な圧力降下は、システムが完全にシールされておらず、内部環境が外部環境と直接的な流体接触状態にあり得ることを示すことができる。したがって、システムのモジュール式の、シールされた構造により、送り込みと送出との間の生産ライン全体の圧力試験を容易にすることが可能になり、それによって、すべてのシールが無傷であり、生産システムが安全に作動する準備ができているという確認が可能になる。
【0501】
使用中のシステム状態を監視することも、容易に達成される。作動において、たとえば温度用センサが、生産システム内のさまざまなモジュールを通じて使用され得る。有利には、モジュール式生産システムは、単一の内部搬送システム(一体型の内部搬送システムを形成するために動作可能に同期化される、相互連結された部分)を提供し、すべての容器(バイアル)は、このシステム上に一列になっており、容器/物品/バイアル、閉鎖部材などの場所または配向を検出するためのセンサは、それほど多くない。モジュールハウジングが、図52のように石英チューブを含む場合、光エミッタ(1250)および反対側の光検出器(1251)をチューブの外部に配置することができ、光学ビーム(1252)は、透明チューブ内を進行する。モジュールが、金属(たとえばステンレス鋼)などの非透明の材料から構成される場合、図51の場合のように透明の耐熱窓(たとえば石英)を使用することができ、光エミッタ(1250)および検出器(1251)のそれぞれを、透明チューブのようにモジュールの外部に配置してもよく、エミッタまたは検出器をハウジング内に配置し、他方の構成要素を(図示するように)外部に配置することもできる。窓が実現可能でない場合、光ファイバ構成要素(センサおよび検出器)が、モジュールの内部で使用されてもよい。そのような場合、光ファイバ構成要素は、モジュールハウジング内で受ける温度に耐えるように選択され、たとえば、いくつかの光ファイバヘッドは、250℃に耐えることができる。
【0502】
温度および圧力センサは、高温に合わせて設計され、したがって、温度センサは、たとえば、脱パイロジェン装置および/または殺菌モジュールを含むモジュールの透明管状ハウジングの外部上、ならびに冷却モジュール内にあることができる。たとえば、温度センサは、外側反射層と透明管状ハウジングとの間に置くことができる。圧力センサは、膜を用いてハウジング表面から分離することができる。
【0503】
センサが、さまざまなモジュールタイプに関連して外部に配置され/配置可能である場合、オペレータが保護用のクリーンルームタイプの衣服を必要とすることなく、外側から保全作業を行うことができるという利点がある。組み立てられた生産トンネルの内部を破壊して中に入る必要はない。したがって、汚染は、回避され、モジュール内の環境の汚染のリスクは、回避され、こうして、そのような汚染リスクを解消するための保護対策に関連するコストの削減を実現する。さらに、センサの外部装着により、組み立てられたモジュールの内側環境は、極めて清潔に維持され、簡易化される。センサが内部に装着される場合、各タイプのセンサは、これが受ける高温に耐えることができる。
【0504】
このシステムの追加の特徴は、送り込み/送り出しのところで逃げる空気/ガスを捕捉し、試験するなどによって、システムを出入りする少量の空気を監視し、比較できることである。システム内にそうした進入およびアクセス点は少ししか存在しないので、これらのわずかな地点だけを監視することで、システムの全体環境の大部分を監視することが可能になる。そのような監視は、市販のコンセントレータを使用して行われ得る。したがって、本発明のモジュール式生産システムは、生産トンネル内の環境的含有量を制御する能力において、空気監視試料が空気および表面環境全体の最小限の割合しか表さない従来の充填ラインよりも優れたものにすることができる。
【0505】
7.駆動フレームの代替の構成
図53から58は、本発明の内部搬送システムにおいて有用な代替の駆動フレーム(1200)の実施形態を示す。この代替の形態では、ラメラ(1201および1202)は、米国、ニューヨーク州、フランクフォート所在のC-FLEX BEARING COMPANY, INCから入手可能なC-Flex軸受、ならびに図53から55に一つのタイプを示す他の販売者から入手可能な、市販の屈曲式/ピボット軸受内に組み込まれる。さまざまな形態をとることができるピボット軸受は、限定ではなく例としてのみ本明細書において説明される。適切な摩擦なし軸受が、そのような目的に使用されてもよく、本発明の範囲内であると考えられる。
【0506】
図53は、ピボット軸受の一つの例を斜視図で示す。軸受の対向する端部は、第1の側面図および反対側の側面図、図54および55で分かる。そのような軸受は、軸受内の一つ以上のラメラの屈曲によって、回転軸周りの摩擦なしの回転運動を可能にする。軸受自体は、第1のピボットハウジング(1260)と、第2のピボットハウジング(1261)とを備える。ピボットハウジングのそれぞれは、中央孔(1263)と、本体突出部とを有する。第1のピボットハウジングの本体突出部(1264)は、第2のピボットハウジングの孔内に延び、第2のピボットハウジングの本体突出部(1265)は、第1のピボットの孔内に延びる。ピボットハウジングのそれぞれは、その孔内に、他方のピボットハウジングの突出部に適応する凹部(1266および1267)を画定する。この凹部の環状幅は、これが適応する突出部の環状幅より大きく、したがってピボットハウジングの互いに対する回転を可能にすることが重要である。
【0507】
一方のピボットハウジング部分と、他方のピボットハウジングの本体突出部との間の動作は、これらの間を延びるラメラによって達成される。図示する実施形態では、第1のラメラ(1268)が、第1のピボットハウジングの内部表面および第2のピボットハウジングの突出部の内方向を向く表面に結合されるか、または連結され、第2のラメラが、第2のピボットハウジングの内部表面および第1のピボットハウジングの突出部の内方向を向く表面に結合されるか、または連結される。空隙(1266Aおよび1267A)が、突出部と反対側のピボットハウジング表面の対向する表面間に、第1および第2のラメラによって維持され、それにより、一方のピボットハウジングが、固定的に保持されるとき、他方のハウジングは、第1および第2のラメラの屈曲によって枢動可能であり、こうして、ピボットハウジングを通る中央軸線周りのある程度の回転が、摩擦なしで可能になる。
【0508】
図56、57、および58は、本発明の任意の所与のモジュールにおいて有用な内部搬送機構(9)の駆動フレームの別の代替の実施形態を示す。この代替の実施形態では、駆動フレーム(1201)は、いくつかの垂直および水平に動作可能なピボット軸受を組み込んで、垂直および水平の動作を達成する。ここでも、ピボット軸受内のラメラにより、この動作は、摩擦なしであり、上記で説明したものと同じ所望の利益をこれから達成する。
【0509】
可動式支持体は、駆動フレーム(1201)を含み、この駆動フレームは、前部構造支持体(1206)と、コネクタアーム(1211)を介して移動可能な物品支持体レール(1212)に取り付けられる後部構造支持体(1209)とを有する。可動式レール(1212)は、内部駆動システムの他の実施形態に関してこれまでに説明したように構築され、駆動フレームに取り付けられ得る。
【0510】
この代替の実施形態では、前部構造支持体(1206)は、壁装着プレート(1204)に取り付けられる。壁装着プレートは、上記で論じた最初の駆動フレーム設計に関して先に説明したように、固定された形で(たとえばねじ切りされた締結具などによって)、壁装着プレートが内部に位置するモジュールハウジングの内壁に取り付けられる。前部構造支持体(1206)は、垂直ラメラを含むピボット軸受(1205)によって、壁装着プレートに取り付けられる。壁装着プレートと前部構造支持体の前端との間の取り付けは、ピボット軸受(1205)の一つの部分を、壁装着プレート内の水平に配向された凹部(1204A)内に配置し、他方のピボットハウジング本体部分を、前部構造支持体内に位置する、位置合わせされた、水平に配向された凹部(1206A)内に配置することによって達成される。
【0511】
この実施形態の後部構造支持体は、下側部分(1209A)と、上側部分(2109B)とを有する。後部構造支持体の下側部分は、その前端において、水平の可撓性ラメラを含むピボット軸受(1207)の第1の対によって、前部構造支持体に取り付けられる。後部構造支持体の下側部分は、その後端において、水平の可撓性ラメラを含むピボット軸受(1208)の第2の対によって、後部構造支持体の上側部分に取り付けられる。水平のラメラを含むピボット軸受(1207および1208)は、図示するように、前部構造支持体内の垂直に配向された凹部、および後部支持構造体の上側および下側の部分内に固定して保持される。従動磁石(1210)が、後部構造支持体の上側部分上に配置され、これまでの駆動フレームの実施形態から説明されたのと同一の形で作動する。
【0512】
図示する実施形態では、後部構造支持体の下側部分は、近位および遠位のアームを備える。前部構造支持体に対する水平の枢動動作は、これらのアームの前部のいずれでも起こる。後部構造支持体の後部分に対する水平の枢動動作もまた、これらのアームの後部のいずれでも起こる。後部構造支持体の垂直枢動は、垂直ラメラを含むピボット軸受によって容易にされる。そのような構築されているため、(たとえば磁気連結によって)外部駆動システムに連結されたとき、垂直および水平の動作は、前の実施形態に関して説明したものと同じようにして達成される。したがって、この屈曲式軸受の実施形態は、これまでに説明した駆動フレームのこれまでの実施形態と同じ「ウォーキングビーム」搬送を作り出す。
【0513】
乾熱殺菌
炉内の乾熱殺菌/脱パイロジェンの重要な目的は、殺菌されている材料から水分または残留水分を除去して、乾熱状態を作り出すことと、負荷全体の温度を殺菌/脱パイロジェン温度まで上昇させることと、処理中、炉のすべての部材および負荷にわたって熱を均一に浸透させることと、無菌性/パイロジェンの不在の満足な保証を達成するために指定された時間の間、指定された殺菌/脱パイロジェン温度を負荷内で維持することと、処理中、負荷を汚染から保護することと、冷却中、無菌性/パイロジェンの不在を損なうことを回避することと、検証、予防保全、およびルーティン監視プログラムから文書化を施して、上記の重要な目的が連続的かつ一貫して達成されていることを確認することとを含む。
【0514】
乾熱は、必ずしも、本明細書において説明する殺菌/脱パイロジェンシステムを使用に向けて準備するための方法だけではなく、本発明の生産システムの重要な利点は、パイロジェンを有さない、または無菌状態であることが必要とされるシステムの領域が、すべて乾熱を用いて殺菌され/脱パイロジェン化され得ることである。乾熱殺菌/脱パイロジェンは、有利には、完全に組み立てられたシステムを使用前に作動状態にもっていくステップとして使用される。あるいは、乾熱殺菌/脱パイロジェンは、個々の構成要素または構成要素の群上で行うことができ、これらの構成要素は、次いで、無菌状態の/パイロジェンを有さない物品を製造において処理する使用前の状態下で、組み立てられる。したがって、システム内で使用するともに、システムを通過するために選択される材料は、耐熱性/熱安定性であるように選択される。
【0515】
乾熱は、分解的酸化方法を使用して細菌を殺すのに役立つ。これを使用して脱パイロジェン化して、湿式加熱または(当局によって殺菌剤として認められておらず、衛生剤としてのみ認められている)VHPの使用に勝る重要な利点を提供することができる。(細菌エンドトキシン、リポ多糖体を含む)パイロジェンを破壊するのに必要とされる熱エネルギーは、微生物を不活性化するのに必要とされるものよりかなり高いため、効果的な脱パイロジェンプロセスは、効果的な殺菌プロセスでもある。細菌は、乾熱下では本質的な細胞成分が破壊され、細菌は死ぬため、根絶される。これは、タンパク質などの大きい汚染生体分子を中和するのに役立つ。重要なことであるが、水分、ならびに無水の油および脂肪を通さない粉末などの材料もまた、乾熱殺菌を使用して中和することができる。このプロセスはまた、プロセス内で使用される温度が、必要な時間の間維持される場合、抵抗性の胞子を殺すためにも使用され得る。
【0516】
本発明は、上記で記載したようなシステムまたはその構成要素を脱パイロジェン化および/殺菌するための方法であって、
a.システムまたはその構成要素を提供するステップと、
b.(システム内で処理される物品、および液体調合物、シール/キャップなどのそのような処理に使用される材料と接触するようになる)そのようなシステムの前記構成要素の少なくとも作動表面を、前記表面を脱パイロジェン化および/または殺菌するのに十分な時間期間の間、十分な温度に露出させるステップとを含む、方法を含む。
【0517】
乾熱殺菌方法における殺菌温度は、高くなる傾向があり、通常は160度より高く、より好ましくは170℃または180度以上であり、露出時間は、所望のレベルの無菌性を達成するのに適したものである。そのような温度は、湿式加熱殺菌などの技術において使用されるものより高い。温度は、望ましくない細菌および汚染の脅威を引き起こし得る材料の破壊を可能にする時間の長さで維持される。
【0518】
たとえば、世界保健機関は、乾熱殺菌のためのパラメータを確立しており、ここでは、
「乾熱によって殺菌される準備物を、殺菌のためにシールされるか、または一時的に閉鎖されるユニット内に充填する。各容器の内容物全体を、以下の表示に与えられた時間および温度で炉内に維持する。すべての望ましくない微生物を効果的に確実に解消するために、さまざまな準備物に対して、他の条件が必要になり得る。」
と述べている。
【0519】
【表1】
【0520】
特定の準備物に対する温度および時間の特有の状態が、個々の論文において述べられている。
【0521】
殺菌プロセスの検証のために提案されている一つの生物指標の品種は、バチルスサブティリス(Bacillus subtilis)の胞子(たとえば、ニゲル変種(var. niger)ATCC 9372またはCIP 77.18)であり、そのD値は、インジケータあたり約106個の胞子を使用して160℃で5から10分である(国際薬局方(International Pharmacopoeia)、第8版、2018年,「5.8 Methods of sterilization」(http://apps.who.int/phint/pdf/b/7.5.9.5.8-Methods-of-sterilization.pdf)を参照)。しかし、当業者に理解されるように、他の適切な品種および細菌が使用されてもよい。
【0522】
殺菌/脱パイロジェンのために参照される温度は、システム内部およびシステムを通過する物品内で達成されるものでなければならず、処理における温度および時間パラメータの開始点として考えられる。この生産前段階および生産における設定は、通常、無菌性/パイロジェンを有さないことを保証するために、これらの開始点温度よりも高く、より長い時間期間の間保持される。乾熱殺菌の目的は、殺菌サイクルに対して106の無菌性保証レベルを達成することである。乾熱脱パイロジェンの目的は、エンドトキシンチャレンジを1000分の1低減することである(3ログ低減)。細菌内エンドトキシンは、その破壊のために、生存可能な微生物が不活性化に必要とするものよりもかなり高いエネルギー投入を必要とするため、細菌内エンドトキシンの破壊の水準に合わせることができるプロセスであればすべて、満足のいく水準の無菌性の保証を達成する。細菌内エンドトキシンは、簡単な指数関数的な動力学にしたがって破壊されず、実際には、180℃以下では破壊は起こらないため、米国薬局方は、250℃を超える温度を推奨している。
【0523】
殺菌/脱パイロジェンの組み合わせのために、温度は、選択される温度に応じて、60分以内の時間期間で200℃以上となる。たとえば、脱パイロジェンは、200℃以上で60分の間、250℃以上で30分の間、または300℃以上で2分、またはそれ以上の温度で行うことができる。当業者に認識されるように、選択される温度および時間は、特に高い熱状態下でシステムの構成要素に過度の害を引き起こすことなく、システムの領域の脱パイロジェンを可能にするのに十分なものとなる。
【0524】
こうして、乾熱を、本発明のシステムを殺菌するために使用することができ、これはまた、作動中にシステムを通る物品を殺菌することもできる。生産において、システムは、国際標準に適合することができる。たとえば、殺菌標準は、世界保健機関の国際薬局方、第8版、2018年「5.8 Methods of sterilization」(http://apps.who.int/phint/pdf/b/7.5.9.5.8-Methods-of-sterilization.pdf)、および米国FDAの「Guidance for Industry, Sterile Drug Products Produced by Aseptic Processing - Current Good Manufacturing Practice (Sept 2004) Pharmaceutical CGMPs, https://www.fda.gov/downloads/Drugs/Guidances/ucm070342.pdf」などのさまざまな国内外の薬局方およびガイダンス文献において記載されている。
【0525】
上記で説明したモジュール式生産システムは、好ましい実施形態に関して説明されている。本発明の範囲から逸脱することなく、説明したものの代替的な機構を使用できることを、当業者は理解するであろう。それだけに限定されないが、物品搬送システム、空気ろ過システム、充填システム、閉鎖部材供給システムなどを含む説明したサブシステムのいずれにも、代替策が使用できることも理解されよう。
実施形態1において、本発明は、モジュール式生産システムであって、
複数の生産モジュールであって、前記生産ハウジングのそれぞれが、近位端部と、遠位端部と、前記端部間を延びる中央空洞とを有するモジュールハウジングを備え、
前記複数の生産モジュールは、線形に連続的に連結されて生産トンネルを形成し、各モジュールハウジングの前記中央空洞は、集合的に、生産チャネルを画定し、最も近位のモジュールハウジングの前記近位端部は、前記生産トンネルの近位端部を画定し、最も遠位のモジュールハウジングの前記遠位端部は、前記生産トンネルの遠位端部を画定し、前記生産トンネルの前記近位端部および遠位端部のそれぞれは、物品通路ポートを備える、複数の生産モジュールと、
前記生産トンネルに沿って画定された少なくとも一つの流体入口ポートであって、加圧流体源と流体連通し、それによって前記流体入口ポートを通って前記流体源からくる流体の流入は、前記生産チャネル内の流体圧力を、前記生産トンネルの外側の大気圧より高い圧力を維持するように作用し、それにより、流体は、空気が近位物品通路ポートまたは遠位物品通路ポートのいずれからも前記生産チャネルに入ることを最小限にするように、前記近位物品通路ポートおよび前記遠位物品通路ポートの両方から流れる、少なくとも一つの流体入口ポートとを備え、
前記最も近位の生産モジュールと最も遠位の生産モジュールとの間に配置された前記生産モジュールの一つは、脱パイロジェン装置モジュールを備え、前記脱パイロジェン装置モジュールは、前記生産モジュールの前記中央空洞の少なくとも一部を画定する透明管状本体と、前記透明管状本体の外部に配置された照射源とを備え、前記照射源は、前記脱パイロジェンモジュールの内部環境を、該内部環境を通過する物品を殺菌するか、または脱パイロジェン化するのに十分な温度に加熱することができる、モジュール式生産システムである。
実施形態2において、本発明は、実施形態1のモジュール式生産システムを含み、前記最も近位のモジュールハウジングは、排気ベントをさらに画定し、前記排気ベントは、前記近位物品通路ポートに隣接して配置され、前記生産トンネルの前記近位端部において垂直の洗い出しを生じさせる、モジュール式生産システムである。
実施形態3において、本発明は、実施形態1のモジュール式生産システムを含み、前記最も遠位のモジュールハウジングは、排気ベントをさらに画定し、前記排気ベントは、前記遠位物品通路ポートに隣接しており、前記遠位物品通路ポートから前記生産チャネル内に進む空気の垂直の洗い出しとして作用する、モジュール式生産システムである。
実施形態4において、本発明は、実施形態1から3のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記照射源は、光源である、モジュール式生産システムである。
実施形態5において、本発明は、実施形態1から3のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記光源は、前記透明管状ハウジングの内容物を少なくとも250℃に加熱することができる、モジュール式生産システムである。
実施形態6において、本発明は、実施形態5のモジュール式生産システムを含み、前記光源は、ハロゲン短波光エミッタまたはカーボン中波エミッタからなる群から選択される、モジュール式生産システムである。
実施形態7において、本発明は、実施形態1から6のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記透明管状ハウジングは、石英を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態8において、本発明は、実施形態1から7のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記透明管状ハウジングは、絶縁性、伝導性、または反射性材料によって少なくとも部分的に覆われるか、またはコーティングされた外部表面を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態9において、本発明は、実施形態8のモジュール式生産システムを含み、前記反射層は、金属コーティングまたは層を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態10において、本発明は、実施形態9のモジュール式生産システムを含み、金属コーティングまたは層は、アルミニウムホイル、アルミニウム化されるか、または金のコーティングもしくはナノコーティングからなる群から選択される、モジュール式生産システムである。
実施形態11において、本発明は、実施形態8から10のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記透明管状ハウジングの前記外部表面から前記照射源に向かって延びる反射エプロンをさらに備え、前記反射エプロンは、前記透明管状ハウジングを通って画定された前記中央空洞に向かって光を向け直すように作用する、モジュール式生産システムである。
実施形態12において、本発明は、実施形態1から11のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記脱パイロジェンまたは殺菌モジュールの遠位に配置された少なくとも一つの冷却モジュールをさらに備え、前記冷却モジュールは、低温流体源と流体連通する冷却スパージャを備え、前記冷却スパージャは、前記冷却チャネルの中央空洞内に存在する材料の温度を低下させるように、前記管状ハウジングに関連して配置される、モジュール式生産システムである。
実施形態13において、本発明は、実施形態12のモジュール式生産システムを含み、前記少なくとも一つの冷却モジュールは、透明管状ハウジングを備え、前記透明管状ハウジングは、前記冷却モジュールの前記中央空洞の少なくとも一部を画定し、前記冷却スパージャは、前記冷却モジュールの前記透明管状ハウジングの前記中央空洞内に配置される、モジュール式生産システムである。
実施形態14において、本発明は、実施形態13のモジュール式生産システムを含み、前記少なくとも一つの冷却モジュールの前記透明管状ハウジングは、外部表面を備え、前記外部表面は、少なくとも部分的に、材料の伝熱層によって少なくとも部分的に覆われるか、またはコーティングされる、モジュール式生産システムである。
実施形態15において、本発明は、実施形態1から14のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、一つ以上の充填モジュールをさらに備え、前記充填モジュールは、前記脱パイロジェンモジュールの遠位かつ前記最も遠位の生産モジュールの近位に配置され、前記一つ以上の充填モジュールは、一つ以上の充填ステーション備え、容器は、前記充填ステーションに配置されて、材料によって充填される、モジュール式生産システムである。
実施形態16において、本発明は、実施形態15のモジュール式生産システムを含み、充填モジュールは、充填ハウジングを備え、前記充填ハウジングは、充填チャネルを備え、容器が前記一つ以上の充填ステーションに配置されたとき、材料は、前記充填チャネルを通過して容器内に配置される、記載のモジュール式生産システムである。
実施形態17において、本発明は、実施形態16のモジュール式生産システムを含み、前記充填ハウジングは、チャネル閉鎖部材をさらに備え、前記チャネル閉鎖部材は、前記充填チャネルが前記充填モジュールの中央空洞からシールされる第1の位置と、前記充填チャネルが前記充填モジュールの前記中央空洞と流体連通する第2の位置との間で移動可能である、モジュール式生産システムである。
実施形態18において、本発明は、実施形態17のモジュール式生産システムを含み、前記チャネル閉鎖部材は、金属ベローズを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態19において、本発明は、実施形態18のモジュール式生産システムを含み、前記充填チャネルは、針チャネルの形態である、モジュール式生産システムである。
実施形態20において、本発明は、実施形態15から19のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記充填モジュールに取り付け可能な充填機構をさらに備え、前記充填機構は、前記充填モジュール内に配置された容器に材料を運ぶように適合される、モジュール式生産システムである。
実施形態21において、本発明は、実施形態20のモジュール式生産システムを含み、前記充填機構は、第1の端部と、第2の端部と、その間を延びる管腔とを有する充填針を備え、前記第1の端部は、容器に運ばれる液体の供給源に取り付けられ、第2の端部は、前記充填モジュールの前記中央空洞内に延長可能である、モジュール式生産システムである。
実施形態22において、本発明は、実施形態21のモジュール式生産システムを含み、前記充填チャネルは、前記充填針を受け入れるように適合される、モジュール式生産システムである。
実施形態23において、本発明は、実施形態15のモジュール式生産システムを含み、前記材料は、流体または固体である、モジュール式生産システムである。
実施形態24において、本発明は、実施形態23のモジュール式生産システムを含み、前記流体は、液体である、モジュール式生産システムである。
実施形態25において、本発明は、実施形態24のモジュール式生産システムを含み、前記液体は、少なくとも一つの有効活性成分を含む薬剤の懸濁液または溶液である、モジュール式生産システムである。
実施形態26において、本発明は、実施形態23のモジュール式生産システムを含み、前記固体は、粉末を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態27において、本発明は、実施形態26のモジュール式生産システムを含み、前記粉末は、有効活性成分または生体成分を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態28において、本発明は、実施形態23のモジュール式生産システムを含み、前記流体は、不活性ガスである、モジュール式生産システムである。
実施形態29において、本発明は、実施形態15から28のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、材料を容器内に充填するための複数の充填機構を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態30において、本発明は、実施形態29のモジュール式生産システムを含み、前記複数の充填機構は、異なる材料を運ぶように適合される、モジュール式生産システムである。
実施形態31において、本発明は、実施形態30のモジュール式生産システムを含み、前記複数の充填機構は、異なる材料を同じ容器に運ぶように適合される、モジュール式生産システムである。
実施形態32において、本発明は、実施形態15から30のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、複数の充填モジュールを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態33において、本発明は、実施形態32のモジュール式生産システムを含み、各充填モジュールは、単一の材料を運び、前記材料は、前記生産システム内の別の充填モジュールによって運ばれる単一の材料と同じであっても異なっていてもよい、モジュール式生産システムである。
実施形態34において、本発明は、実施形態15から33のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の充填モジュールの遠位に配置された閉鎖モジュールをさらに備え、前記閉鎖モジュールは、容器をシールするための閉鎖機構を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態35において、本発明は、実施形態34のモジュール式生産システムを含み、前記容器のシーリングは、閉鎖部材、キャップ、クリンプによって達成される、モジュール式生産システムである。
実施形態36において、本発明は、実施形態35のモジュール式生産システムを含み、前記閉鎖機構は、シーリングヘッドを有するピストンを備え、前記シーリングヘッドは、前記閉鎖部材に容器をシールさせるように閉鎖部材上に作用する、モジュール式生産システムである。
実施形態37において、本発明は、実施形態34から36のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、閉鎖ハウジングは、ピストンチャネルを画定する閉鎖ハウジングを備え、前記ピストンチャネルは、前記ピストンを含み、周囲のアコーディオン様スリーブをさらに備え、前記アコーディオン様スリーブは、前記ピストンの一部にシール式に連結された第1の端部と、前記閉鎖ハウジングの一部にシール式に連結された第2の端部とを備え、前記アコーディオン様スリーブは、前記ピストンの移動によって後退状態と伸長状態との間を延びる、モジュール式生産システムである。
実施形態38において、本発明は、実施形態34から37のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、閉鎖部材ホルダをさらに備え、前記閉鎖部材ホルダは、閉鎖部材を容器と位置合わせした配向で保持するように構成されて、前記ピストンが伸長して前記閉鎖部材を前記容器上の適所に押し込んで前記閉鎖部材と前記容器との間にシールをもたらすことを可能にする、モジュール式生産システムである。
実施形態39において、本発明は、実施形態38のモジュール式生産システムを含み、閉鎖部材は、閉鎖部材供給装置によって前記閉鎖部材ホルダ内に供給される、モジュール式生産システムである。
実施形態40において、本発明は、実施形態39のモジュール式生産システムを含み、前記閉鎖部材供給装置は、閉鎖部材シュートを備え、前記閉鎖部材シュートは、前記閉鎖モジュールの中央空洞内に延びて、閉鎖部材を前記閉鎖部材ホルダ内に供給する、モジュール式生産システムである。
実施形態41において、本発明は、実施形態1から40のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、物品搬送システムをさらに備え、前記物品搬送システムは、前記線形生産チャネル内に配置され、前記近位物品通路ポートと、前記遠位通路ポートとの間を延び、前記物品搬送システムは、前記近位物品通路ポートから前記生産チャネルに入った容器を前記近位物品通路ポートまで移動させるように構成される、モジュール式生産システムである。
実施形態42において、本発明は、実施形態41のモジュール式生産システムを含み、前記物品搬送システムは、同期化される形で作用する複数の搬送セクションを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態43において、本発明は、実施形態41または42のモジュール式生産システムを含み、前記物品搬送システムは、一つ以上の移動可能な支持体レールセクションと、一つ以上の固定式支持体セクションとを備え、前記移動可能な支持体セクションは、物品を、前記一つ以上の固定式支持体セクションに沿って漸進的に移動させる、モジュール式生産システムである。
実施形態44において、本発明は、実施形態41から43のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、物品を前記固定式支持体から持ち上げ、前記物品を前記遠位方向に均一な水平距離を移動させ、前記物品を前記固定式支持体上に下ろすことによって、前記固定式支持体に沿って物品を移動させる、モジュール式生産システムである。
実施形態45において、本発明は、実施形態41から44のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体上に配置された物品に対して下方向に垂直に移動し、それによって前記固定支持体上に配置された物品の下方になるようにし、その後、前記移動可能なレールは、近位に水平距離を移動してから、垂直に上昇してもう一度前記物品に接触する、モジュール式生産システムである。
実施形態46において、本発明は、実施形態45のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体に対して、矩形、長円形、または楕円形の形で移動する、モジュール式生産システムである。
実施形態47において、本発明は、実施形態45または46のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、駆動フレームに連結される、モジュール式生産システムである。
実施形態48において、本発明は、実施形態41から47のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記駆動フレームは、前記移動可能な支持体の摩擦なしの移動をもたらす一つ以上の可撓性構成要素を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態49において、本発明は、実施形態48のモジュール式生産システムを含み、前記可撓性構成要素は、可撓性ラメラを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態50において、本発明は、実施形態49のモジュール式生産システムを含み、前記可撓性ラメラは、ピボット軸受内に配置される、モジュール式生産システムである。
実施形態51において、本発明は、実施形態47のモジュール式生産システムを含み、前記駆動フレームは、一つ以上の可撓性垂直ラメラと、前部構造支持体と、一つ以上の水平の可撓性ラメラと、後部構造支持体とを備え、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラおよび一つ以上の水平の可撓性ラメラのそれぞれは、第1の端部と、第2の端部とを備え、
前記前部構造支持体は、第2の部分から離された第1の部分を画定し、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記モジュールハウジングの内壁に対して固定された位置に保持され、前記垂直ラメラの前記第2の端部は、前記前部構造支持体の前記第1の部分に連結され、それによって前記第1の垂直ラメラは、垂直に屈曲することができ、
前記一つ以上の水平の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に連結され、前記一つ以上の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体に連結され、
それによって、前記一つ以上の垂直ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の垂直移動が可能になり、前記一つ以上の水平ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の水平移動が可能になる、モジュール式生産システムである。
実施形態52において、本発明は、実施形態51のモジュール式生産システムを含み、前記前部構造支持体および後部構造支持体のそれぞれは、近位側表面と、遠位側表面とを画定し、前記一つ以上の水平ラメラは、第1の水平ラメラと、第2の水平ラメラとを備え、
前記第1の水平ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記近位側表面に連結され、前記第1の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体の前記近位側表面に連結され、
前記第2の水平ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記遠位側表面に連結され、前記第2の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体の前記遠位側表面に連結される、モジュール式生産システムである。
実施形態53において、本発明は、実施形態51のモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の垂直および水平のラメラは、ピボット軸受の構成要素であり、前記ピボット軸受のそれぞれは、第1のピボットハウジング部分と、第2のピボットハウジング部分とを備え、前記ピボットハウジングの一方が前記ピボット軸受の他方に対して共通軸線の周りで回転運動することは、層状の屈曲によってもたらされる、モジュール式生産システムである。
実施形態54において、本発明は、実施形態53のモジュール式生産システムを含み、一つ以上の垂直ピボット軸受を備え、前記一つ以上のピボット軸受の前記第1のピボットハウジング部分は、前記生産モジュールの管状ハウジングの前記内部表面に関連して固定して保持され、前記ピボット軸受の前記第2のピボットハウジングは、前記前部構造支持体によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の前記垂直ラメラの屈曲により、前記前部構造支持体の垂直の形の回転運動が可能になる、モジュール式生産システムである。
実施形態55において、本発明は、実施形態53または54のモジュール式生産システムを含み、一つ以上の水平ピボット軸受を備え、前記一つ以上の水平ピボット軸受の前記第1のピボットハウジング部分は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に関連して固定して保持され、前記一つ以上のピボット軸受の前記第2のピボットハウジングは、前記構造支持体の一部によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の前記水平ラメラの屈曲により、前記後部構造支持体の水平の形の回転運動が可能になる、モジュール式生産システムである。
実施形態56において、本発明は、実施形態55のモジュール式生産システムを含み、前記後部構造支持体は、前部分および後部分を有する近位および遠位の下側アームを備え、前記近位下側アームの前部分は、第1の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、前記遠位下側アームの前記前部分は、第2の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、前記ピボット軸受は、前記下側近位アームおよび下側遠位アームの前記前端において回転式枢動をもたらすように配向されて、前記下側アームの前記後部分における水平移動をもたらす、モジュール式生産システムである。
実施形態57において、本発明は、実施形態56のモジュール式生産システムを含み、前記近位下側アームの前記後部分によって堅く保持された近位後部水平ピボット軸受と、前記遠位下側アームの前記後部分によって堅く保持された遠位後部水平ピボット軸受とをさらに備え、前記後部構造支持体は、上側フレームをさらに備え、前記上側フレームは、前記内部搬送システムの前記移動可能な支持体レールに連結するように適合された前部分と、後部分であって、前記近位後部水平ピボット軸受の前記第2のピボットハウジングを堅く締め付ける近位部分と、前記遠位後部水平ピボット軸受の前記第2のピボットハウジングを堅く締め付ける遠位部分と、を画定する、後部分とを備え、前記駆動フレームの水平移動は、前記近位下側アームおよび前記遠位下側アームによって前記前部分および後部分に固定して保持された前記ピボット軸受内の枢動による屈曲によって、適応される、モジュール式生産システムである。
実施形態58において、本発明は、実施形態57のモジュール式生産システムを含み、前記後部構造支持体の前記上側フレームは、
前部分および後部分を備える近位上側アームと、
前部分および後部分を備える遠位上側アームと、
近位端部分および遠位端部分を備える後部支持バーとを備え、
前記後部支持バーの前記近位端部分は、前記近位上側アームに至る前記後部分に固定して連結され、前記後部支持バーの前記遠位端部分は、前記遠位上側アームに至る前記後部分に固定して連結され、
前記上側フレームの後部分の近位部分は、前記近位上側アームの前記後部分によって画定され、
前記上側フレームの後部分の遠位部分は、前記遠位上側アームの前記後部分によって画定され、
前記内部搬送システムの前記移動可能な支持体レールに連結するように適合された前記上側フレームの前記前部分は、前記近位上側アームおよび遠位上側アームの前記前部分の一方または両方によって画定される、モジュール式生産システムである。
実施形態59において、本発明は、実施形態50から58のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記後部構造支持体は、従動磁石を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態60において、本発明は、実施形態59のモジュール式生産システムを含み、前記従動磁石は、200℃から300℃の温度において磁気特性を維持する材料を含む、請求項59に記載のモジュール式生産システムである。
実施形態61において、本発明は、実施形態59または60のモジュール式生産システムを含み、前記従動磁石は、サマリウムコバルトを含む、モジュール式生産システムである。
実施形態62において、本発明は、実施形態59から61のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、一つ以上の駆動磁石をさらに備え、前記駆動磁石は、前記従動磁石が内部に配置された前記モジュール式ハウジングの外側に配置され、前記駆動磁石および前記従動磁石は、前記磁石間の磁気的連結を可能にするように位置合わせされ、それによって前記一つ以上の駆動磁石の移動は、位置合わせされ、磁気的に連結された従動磁石の対応する移動を引き起こす、モジュール式生産システムである。
実施形態63において、本発明は、実施形態62のモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、一つ以上の細長い駆動軸に関連付けられ、それによって前記一つ以上の細長い駆動軸の移動の結果、前記一つ以上の駆動磁石の移動が生じる、モジュール式生産システムである。
実施形態64において、本発明は、実施形態63のモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の駆動軸は、前記モジュール式生産システムの外部長さに平行に延びる、記載のモジュール式生産システムである。
実施形態65において、本発明は、実施形態64のモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の駆動軸は、回転運動および線形運動が可能であり、それにより、回転運動は、前記駆動磁石の前記垂直移動を引き起こし、前記一つ以上の駆動軸の線形移動の結果、前記一つ以上の駆動磁石の水平移動が生じる、モジュール式生産システムである。
実施形態66において、本発明は、実施形態62から65のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、希土磁石材料を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態67において、本発明は、実施形態66のモジュール式生産システムを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、サマリウムコバルトまたはネオジムを含む、モジュール式生産システムである。
実施形態68において、本発明は、実施形態41から67のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、内部搬送システムの前記移動可能な支持体は、駆動フレームと、移動可能な支持体コネクタと、移動可能な支持体レールとを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態69において、本発明は、実施形態67のモジュール式生産システムを含み、前記駆動フレームは、前記駆動フレーム内で摩擦なしの方向性のある動作を可能にする一つ以上の可撓性部材を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態70において、本発明は、実施形態67のモジュール式生産システムを含み、前記駆動フレームは、摩擦なしの垂直動作を可能にする第1の可撓性部材と、摩擦なしの水平動作を可能にする少なくとも一つの第2の可撓性部材とを含む、モジュール式生産システムである。
実施形態71において、本発明は、実施形態69または70のモジュール式生産システムを含み、前記可撓性部材は、可撓性のプレート様ラメラを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態72において、本発明は、実施形態69または70のモジュール式生産システムを含み、前記可撓性部材は、摩擦なしのフレックスピボット軸受を備える、モジュール式生産システムである。
実施形態73において、本発明は、実施形態72のモジュール式生産システムを含み、摩擦なしのフレックスピボット軸受は、カンチレバー式ピボット軸受、両頭ピボット軸受、または層状ピボット軸受からなる群から選択される、モジュール式生産システムである。
実施形態74において、本発明は、実施形態68のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体コネクタは、前記駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、前記可動式支持体レールに固定して装着された第2の端部とを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態75において、本発明は、実施形態68のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体コネクタは、前記駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、前記可動式支持体レールを固定せずに支持する第2の端部とを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態76において、本発明は、実施形態75のモジュール式生産システムを含み、前記支持体コネクタの前記第2の端部または前記可動式支持体レールの一方は、延長部を画定し、前記支持体コネクタの前記第2の端部または前記可動式支持体レールの他方は、前記延長部を受け入れるための凹部を画定し、それによって前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールを固定せずに連結する、モジュール式生産システムである。
実施形態77において、本発明は、実施形態76のモジュール式生産システムを含み、前記延長部は、隆起部分、柱、またはピンを含む、モジュール式生産システムである。
実施形態78において、本発明は、実施形態76または77のモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、前記延長部の形状に対応するように成形される、モジュール式生産システムである。
実施形態79において、本発明は、実施形態76から78のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、ある程度の滑りに適応するように、内部に配置される前記延長部より大きい溝またはチャネルとして成形される、モジュール式生産システムである。
実施形態80において、本発明は、実施形態76から78のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、細長く、前記延長部は、前記細長い凹部内で移動することができるようなピンまたは柱を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態81において、本発明は、実施形態76から80のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールの一つ以上の上、または前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間に低摩擦材料をさらに備えて、前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間の滑りを可能にする、モジュール式生産システムである。
実施形態82において、本発明は、実施形態68から81のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記可動式支持体レールは、単一長さの支持体レールを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態83において、本発明は、実施形態68から81のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記可動式支持レールは、一緒に連結された、個々の長さの支持体レールから構成される、モジュール式生産システムである。
実施形態84において、本発明は、実施形態83のモジュール式生産システムを含み、前記個々の長さのレールは、レールの一つの部分上のフランジを、接合されるレールの隣接する部分内の溝内に配置することによって、可動式支持体レール表面を形成するように連結される、モジュール式生産システムである。
実施形態85において、本発明は、実施形態84のモジュール式生産システムを含み、前記可動式支持体レールを備えるレール部分は、独立的に選択された材料から構築され、前記構築材料は、同じであっても異なっていてもよい、モジュール式生産システムである。
実施形態86において、本発明は、実施形態85のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体レールのレール部分は、ホウケイ酸塩または石英を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態87において、本発明は、実施形態84のモジュール式生産システムを含み、空隙は、前記構築材料の熱膨張に適応するために、レールの隣接する部分間に存在する、モジュール式生産システムである。
実施形態88において、本発明は、実施形態84のモジュール式生産システムを含み、レールセクションの隣接する部分間に存在する前記空隙内で、前記フランジ周りに配置されたエラストマOリングをさらに備える、モジュール式生産システムである。
実施形態89において、本発明は、実施形態41から80のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記内部搬送システムは、一つ以上の物品支持表面を画定する固定式支持体をさらに備える、モジュール式生産システムである。
実施形態90において、本発明は、実施形態89のモジュール式生産システムを含み、前記内部搬送システムは、一つ以上の物品支持表面を画定する第1の固定式支持体と、一つ以上の物品支持表面を画定する第2の固定式支持体とを備え、前記固定式支持体上に配置された物品は、前記第1および第2の支持表面のそれぞれによって支持される、モジュール式生産システムである。
実施形態91において、本発明は、実施形態90のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体は、物品のベースを支持するためのベース固定式支持体レールと、上に配置された前記物品の別の領域を支持する後部固定式支持体レールとを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態92において、本発明は、実施形態89のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体は、一つ以上の支持体コネクタをさらに備え、前記支持体コネクタは、前記モジュールハウジングに固定して装着された第1の端部と、固定式支持体レールに固定して装着された第2の端部とを有する、モジュール式生産システムである。
実施形態93において、本発明は、実施形態89のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体コネクタは、前記モジュールハウジングに固定して装着された第1の端部と、前記固定式支持体レールを固定せずに支持する第2の端部とを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態94において、本発明は、実施形態93のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体コネクタの前記第2の端部または前記固定式支持体レールの一方は、延長部を画定し、前記固定式支持体コネクタの前記第2の端部または前記固定式支持体レールの他方は、前記延長部を受け入れるための凹部を画定し、それによって、前記固定式支持体コネクタおよび前記固定式支持体レールを固定せずに連結する、モジュール式生産システムである。
実施形態95において、本発明は、実施形態94のモジュール式生産システムを含み、前記延長部は、隆起部分、柱、またはピンを含む、モジュール式生産システムである。
実施形態96において、本発明は、実施形態94または95のモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、前記延長部の形状に対応するように成形される、モジュール式生産システムである。
実施形態97において、本発明は、実施形態94から96のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、ある程度の滑りに適応するように、内部に配置される前記延長部より大きい溝またはチャネルとして成形される、モジュール式生産システムである。
実施形態98において、本発明は、実施形態94から97のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記凹部は、細長く、前記延長部は、前記細長い凹部内で移動することができるようなピンまたは柱を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態99において、本発明は、実施形態94から98のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールの一つ以上の上、または前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間に低摩擦材料をさらに備え、前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間の滑りを可能にする、モジュール式生産システムである。
実施形態100において、本発明は、実施形態89から99のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体レールは、単一長さの支持体レールを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態101において、本発明は、実施形態89から99のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体レールは、一緒に連結された、個々の長さの支持体レールから構成される、モジュール式生産システムである。
実施形態102において、本発明は、実施形態101のモジュール式生産システムを含み、前記個々の長さの固定式支持体レールは、固定式支持体レールの一つの部分上のフランジを、接合される固定式支持体レールの隣接する部分内の溝内に配置することによって、可動式支持体レール表面を形成するように連結される、モジュール式生産システムである。
実施形態103において、本発明は、実施形態102のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体レールを備える前記固定式支持体レール部分は、独立的に選択された材料から構築され、前記構築材料は、同じであっても異なっていてもよい、モジュール式生産システムである。
実施形態104において、本発明は、実施形態103のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体レールの固定式支持体レール部分は、ホウケイ酸塩または石英を含む、モジュール式生産システムである。
実施形態105において、本発明は、実施形態101から104のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、空隙は、前記構築材料の熱膨張に適応するために、固定式支持体レールの隣接する部分間に存在する、モジュール式生産システムである。
実施形態106において、本発明は、実施形態105のモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体は、前記フランジの周りに配置されたエラストマOリングをさらに備え、前記エラストマOリングは、レールセクションの隣接する部分間の前記空隙内に配置される、モジュール式生産システムである。
実施形態107において、本発明は、実施形態74から106のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記可動式支持体は、前記固定式支持体表面上に配置された物品を再配置するために前記固定式支持体表面に対して可動である、モジュール式生産システムである。
実施形態108において、本発明は、実施形態107のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体の支持表面に対して複数の次元で移動する、モジュール式生産システムである。
実施形態109において、本発明は、実施形態107のモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体は、一つ以上の物品配置凹部を画定する、モジュール式生産システムである。
実施形態110において、本発明は、実施形態107から109のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記固定式支持体は、一つ以上の物品配置凹部を画定する、モジュール式生産システムである。
実施形態111において、本発明は、実施形態74から110のいずれか一つのモジュール式生産システムを含み、前記移動可能な支持体レールは、L字形レールを備え、前記L字形レールは、下側アームと、上方向に延びる後部分とを備える、モジュール式生産システムである。
実施形態112において、本発明は、実施形態111のモジュール式生産システムを含み、前記L字形レールは、角度を付けて配置され、それにより、前記L字形レール上に配置された物品を傾斜配向で保持する、モジュール式生産システムである。
実施形態113において、本発明は、実施形態112のモジュール式生産システムを含み、前記固定式ベースレール支持体表面は、水平ではなく角度を付けて配向され、それによって前記固定式ベースレール支持体表面上に配置された物品を傾斜配向で保持する、モジュール式生産システムである。
実施形態114において、本発明は、製品の生産において有用な少なくとも一つの作動の実行のための生産モジュールであって、
a)内部空洞を画定するモジュールハウジングであって、第1の端部と、第2の端部とを備え、前記ハウジングの前記端部のそれぞれは、開口部を備え、前記端部開口部は、前記内部空洞と連通し、前記ハウジングを通るチャネルを形成する、モジュールハウジングと、 b)前記ハウジング内に配置された内部搬送システムであって、前記内部搬送システムは、
i)駆動フレームと、
ii)前記駆動フレームに取り付けられた移動可能な物品支持表面と、
iii)固定式物品支持表面とを備え、
前記駆動フレームは、
(a)前記ハウジングチャネル内で固定位置に保持された第1の部分と、
(b)前記チャネル内で懸架され、前記移動可能な物品支持表面を支持する第2の部分と、
(c)前記駆動フレームの前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置された少なくとも一つの可撓性ラメラであって、前記ラメラの屈曲により、方向性のある力に応答して、前記駆動フレームの前記第2の端部の移動が可能になる、少なくとも一つの可撓性ラメラとを備える、内部搬送システムと、
c)前記ハウジングに関連付けられ、前記ハウジングの内部で作動を実行するための作動組立体とを備える、生産モジュールを含む。
実施形態115において、本発明は、実施形態114の生産モジュールを含み、前記ハウジングは、端壁を画定し、物品アクセス開口部が、前記端壁内に形成される、請求項114に記載の生産モジュールである。
実施形態116において、本発明は、実施形態115の生産モジュールを含み、物品アクセス開口部は、前記チャネル内に進められている物品に適応するサイズの出入り穴の形態である、請求項115に記載の生産モジュールである。
実施形態117において、本発明は、実施形態114から116のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記端部の少なくとも一方は、別の生産モジュールに取り付けるように適合される、生産モジュールである。
実施形態118において、本発明は、実施形態117の生産モジュールを含み、前記ハウジングは、内部表面および外部表面を有する相互連結された壁を備え、前記外部表面は、前記ハウジングの前記第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの前記第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記第1の端部分または第2の端部分の少なくとも一方は、別の生産モジュールに取り付けるように適合される、生産モジュールである。
実施形態119において、本発明は、実施形態118の生産モジュールを含み、前記ハウジング壁端部分の少なくとも一方は、前記ハウジング周りを周方向に延びるシーリング表面をさらに含む、生産モジュールである。
実施形態120において、本発明は、実施形態119の生産モジュールを含み、前記シーリング表面は、Oリングによってもたらされる、生産モジュールである。
実施形態121において、本発明は、実施形態120の生産モジュールを含み、前記ハウジング壁端部分の少なくとも一つは、前記ハウジングの外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、前記Oリングは、前記Oリング凹部の内部に配置される、生産モジュールである。
実施形態122において、本発明は、実施形態117の生産モジュールを含み、前記ハウジングは、前記ハウジング空洞を画定する内部表面と、外部表面とを有する相互連結された壁を備え、前記壁のそれぞれは、前記ハウジングの前記第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの前記第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記第1の端部分および第2の端部分は、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される、生産モジュールである。
実施形態123において、本発明は、実施形態121の生産モジュールを含み、前記ハウジング端壁部分のそれぞれは、ハウジングの外部周りを周方向に延びるシーリング表面をさらに備える、生産モジュールである。
実施形態124において、本発明は、実施形態123の生産モジュールを含み、前記シーリング表面の一方または両方は、一つ以上のOリングによってもたらされる、生産モジュールである。
実施形態125において、本発明は、実施形態117の生産モジュールを含み、前記ハウジング壁端部分の一方または両方は、前記ハウジングの前記外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を含み、前記Oリングは、前記Oリング凹部の内部に配置され、前記Oリングは、前記シーリング表面をもたらす、生産モジュールである。
実施形態126において、本発明は、実施形態117の生産モジュールを含み、前記ハウジングは、内部表面および外部表面を有する相互連結された壁を備え、前記外部表面は、前記ハウジングの前記第1の端部に隣接する第1の端部分と、前記ハウジングの前記第2の端部に隣接する第2の端部分とを有し、前記端部の前記部分の一方は、一体型装着スリーブをさらに備え、前記装着スリーブは、別の生産モジュールとの連結を容易にするように適合された内側シーリング表面を有する、生産モジュールである。
実施形態127において、本発明は、実施形態126の生産モジュールを含み、前記一体型装着スレーブの内側シーリング表面は、前記スリーブの内周の周りを延びるOリング凹部を画定する、生産モジュールである。
実施形態128において、本発明は、実施形態114から127のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記モジュールハウジングの前記チャネルは、正味の空気流が前記チャネルからくるように、前記モジュールハウジング外側の大気より高い空気圧で維持される、生産モジュールである。
実施形態129において、本発明は、実施形態128の生産モジュールを含み、前記モジュールハウジングは、空気入口をさらに備え、前記空気入口は、前記チャネルへの空気流をもたらすために加圧空気源に連結可能である、生産モジュールである。
実施形態130において、本発明は、実施形態128または129の生産モジュールを含み、前記モジュールハウジングは、フィルタハウジングをさらに備え、前記フィルタハウジングは、前記空気入口を画定する、生産モジュールである。
実施形態131において、本発明は、実施形態129の生産モジュールを含み、前記空気入口と前記モジュールハウジングチャネルとの間に配置された空気フィルタをさら備える、生産モジュールである。
実施形態132において、本発明は、実施形態131の生産モジュールを含み、前記モジュールハウジングは、前記空気入口を画定するフィルタハウジングと、前記空気入口と前記モジュールハウジングチャネルとの間に配置された空気フィルタとをさらに備える、生産モジュールである。
実施形態133において、本発明は、実施形態114の生産モジュールを含み、前記ハウジングは、内部表面および外部表面を有する一つ以上の壁部分によって画定され、前記壁部分の前記内部表面は、前記チャネルを画定する、生産モジュールである。
実施形態134において、本発明は、実施形態114の生産モジュールを含み、近位端部ハウジング内部空洞を画定する近位端部ハウジングと、遠位端部ハウジング内部空洞を画定する遠位端部ハウジングと、通り抜ける軸方向穴を画定する管状ハウジングとを備え、前記管状ハウジングは、前記近位端部ハウジングと、前記遠位端部ハウジングとの間に配置され、前記近位端部ハウジング内部空洞、軸方向孔、および遠位端部ハウジング内部空洞は、流体連通し、集合的に、前記生産モジュールを通る前記チャネルを画定する、生産モジュールである。
実施形態135において、本発明は、実施形態134の生産モジュールを含み、前記管状ハウジングは、光放射透過材料を含む、生産モジュールである。
実施形態136において、本発明は、実施形態135の生産モジュールを含み、前記光放射透過材料は、摂氏250℃以上の熱に耐性がある、生産モジュールである。
実施形態137において、本発明は、実施形態136の生産モジュールを含み、前記光放射透過材料は、石英、ホウケイ酸塩、および熱耐性ガラスからなる群から選択される、生産モジュールである。
実施形態138において、本発明は、実施形態137の生産モジュールを含み、前記光放射透過材料は、石英である、生産モジュールである。
実施形態139において、本発明は、実施形態138の生産モジュールを含み、前記管状ハウジングは、金属、ガラス、またはセラミックを含む、生産モジュールである。
実施形態140において、本発明は、実施形態139の生産モジュールを含み、前記端部ハウジングの一つ以上は、金属を含む、生産モジュールである。
実施形態141において、本発明は、実施形態134から140のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記近位端部ハウジングおよび前記遠位端部ハウジングは、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される、生産モジュールである。
実施形態142において、本発明は、実施形態141の生産モジュールを含み、(a)前記近位端部ハウジングは、開放近位端部と、上壁と、前壁と、底壁と、後壁とを備え、前記壁は、内部表面と、外部表面とを有し、前記近位端部ハウジングの前記壁の前記外部表面は、近位端部分を備え、(b)前記遠位端部ハウジングは、開放端部と、上壁と、前壁と、底壁と、後壁とを備え、前記壁は、内部表面と、外部表面とを有し、前記遠位端部ハウジングの壁の前記外部表面は、遠位端部分を備え、(c)前記近位端部ハウジングの前記近位端部分および前記遠位端部ハウジングの前記遠位端部分は、別の生産モジュールに取り付けるようにそれぞれ適合される、生産モジュールである。
実施形態143において、本発明は、実施形態142の生産モジュールを含み、前記近位端部分または遠位端部分の少なくとも一方は、隣接するモジュール間にシールを作り出すためのシーリング表面をさらに含む、生産モジュールである。
実施形態144において、本発明は、実施形態143の生産モジュールを含み、前記シーリング表面は、Oリングによってもたらされる、生産モジュールである。
実施形態145において、本発明は、実施形態144のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記近位端部分または遠位端部分の少なくとも一方は、前記端部ハウジングの前記外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、前記Oリングは、前記Oリング凹部の内部に配置される、生産モジュールである。
実施形態146において、本発明は、実施形態142の生産モジュールを含み、前記近位端部分または遠位端部分の両方は、前記それぞれの端部ハウジング周りを周方向に延びるシーリング表面をさらに含む、生産モジュールである。
実施形態147において、本発明は、実施形態146の生産モジュールを含み、前記シーリング表面は、Oリングによってもたらされる、生産モジュールである。
実施形態148において、本発明は、実施形態144の生産モジュールを含み、前記近位端部分および遠位端部分のそれぞれは、前記端部ハウジングの前記外部表面周りを延びる周方向のOリング凹部を画定し、それぞれのOリングは、前記Oリング凹部の内部に配置される、生産モジュールである。
実施形態149において、本発明は、実施形態134の生産モジュールを含み、前記近位端部分または遠位端部分の一方は、一体型装着スリーブをさらに備え、前記一体型装着スリーブは、別の生産モジュールとの連結を容易にするように適合された内側シーリング表面を有する、生産モジュールである。
実施形態150において、本発明は、実施形態104の生産モジュールを含み、前記一体型装着スリーブの内側シーリング表面は、前記スリーブの前記内周の周りを延びるOリング凹部を画定する、生産モジュールである。
実施形態151において、本発明は、実施形態150の生産モジュールを含み、弾性Oリングは、前記内側シーリング表面のOリング凹部内に配置される、生産モジュールである。
実施形態152において、本発明は、実施形態131から151のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記管状ハウジングを照射するための照射源をさらに備え、それにより、チューブを通過する物品がそれによって殺菌される、生産モジュールである。
実施形態153において、本発明は、実施形態152の生産モジュールを含み、前記照射源は、光源である、生産モジュールである。
実施形態154において、本発明は、実施形態153の生産モジュールを含み、前記光源は、赤外線範囲の光放射を生成する、生産モジュールである。
実施形態155において、本発明は、実施形態152から154のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記管状ハウジングは、外部表面と、内部表面とを有し、前記照射源は、前記外側表面に隣接して配置されて、放射を、前記管状ハウジングの外部表面および前記内部表面を通るように向けて、前記軸方向管状ハウジングの前記孔を照射する、生産モジュールである。
実施形態156において、本発明は、実施形態152から155のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記管状ハウジングは、外部表面を有し、前記管状ハウジングの前記外部表面上にまたは前記外部表面に隣接して反射層をさらに備え、前記反射層は、前記管状ハウジングの前記中央孔に面する反射表面を有し、それにより、前記照射源から前記ハウジングを通過して前記孔内に入る放射は、前記反射表面によって、前記管状ハウジングの前記孔に向かって戻るように向け直される、生産モジュールである。
実施形態157において、本発明は、実施形態156の生産モジュールを含み、前記反射層は、前記照射源と、前記透明管状ハウジングの前記外部表面との間に露出窓を画定する、生産モジュールである。
実施形態158において、本発明は、実施形態156から157のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記管状ハウジングは、反射下面を備える反射エプロンをさらに含み、前記反射エプロンは、前記露出窓に隣接する前記管状ハウジングの表面から外方向に、前記照射源に向かって延び、それにより、前記露出窓を通って前記管状ハウジングを出た、前記照射源からの放射は、前記反射エプロンの前記反射下面によって、前記管状ハウジングの前記孔に向かって戻るように向け直される、生産モジュールである。
実施形態159において、本発明は、実施形態152から158のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記照射源に隣接して配置された低温空気スパージャをさらに備え、前記低温空気スパージャは、低温空気源と流体連通し、前記低温空気スパージャは、一つ以上のスパージャベントを備え、前記スパージャベントは、前記照射源を冷却するために、前記低温空気源からの低温空気を前記照射源に向けるためのものである、生産モジュールである。
実施形態160において、本発明は、実施形態134から159のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記近位端部ハウジングは、遠位側壁を備え、前記遠位側壁は、前記遠位側壁を貫通して延びるアクセス開口部を画定し、前記アクセス開口部は、前記近位端部ハウジングの内部空洞と前記管状ハウジングの前記中央孔との間に流体連通をもたらし、
前記遠位端部ハウジングは、近位側壁を備え、前記近位側壁は、前記近位側壁を貫通して延びるアクセス開口部を画定し、前記アクセス開口部は、前記遠位端部ハウジングの内部空洞と前記管状ハウジングの前記中央穴との間に流体連通をもたらす、生産モジュールである。
実施形態161において、本発明は、実施形態160の生産モジュールを含み、内周表面を備える近位リング形状ブラケットであって、前記内周表面は、中央開口部を画定し、前記ブラケットは、前記近位端部ハウジングの前記遠位壁にシール式に連結され、それにより、前記リング形状ブラケットは、前記遠位側壁を貫通して延びる前記アクセス開口部を取り囲む、近位リング形状ブラケットと、
内周表面を備える遠位リング形状ブラケットであって、前記内周表面は、中央開口部を画定し、前記遠位リング形状ブラケットは、前記近位端部ハウジングの前記近位壁にシール式に連結され、それにより、前記遠位リング形状ブラケットは、前記遠位側壁を貫通して延びる前記アクセス開口部を取り囲む、遠位リング形状ブラケットとをさらに備え、
前記管状ハウジングは、
外部表面と、
近位端部であって、前記管状ハウジングの前記近位端部は、前記近位リング形状ブラケットの前記中央開口部内にシール式に配置される、近位端部と、
遠位端部であって、前記管状ハウジングの前記遠位端部は、前記遠位リング形状ブラケットの前記中央開口部内にシール式に配置される、遠位端部とを備え、
前記管状ハウジングは、各端部ハウジングにシール式に連結され、前記近位端部ハウジングの前記遠位側壁および前記遠位端部ハウジングの前記近位側壁内の前記アクセス開口部は、前記端部ハウジングの前記内部空洞と、前記管状ハウジングの軸方向孔との間に流体連通をもたらす、生産モジュールである。
実施形態162において、本発明は、実施形態161の生産モジュールを含み、第1のOリングであって、前記近位リング形状ブラケットの前記内周表面と、前記管状ハウジングの前記近位端部にある前記管状ハウジングの前記外部表面との間に圧縮される、第1のOリングと、
第2のOリングであって、前記遠位リング形状ブラケットの前記内周表面と、前記管状ハウジングの前記遠位端部にある前記管状ハウジングの前記外部表面との間に圧縮される、第2のOリングとをさらに備える、生産モジュールである。
実施形態163において、本発明は、実施形態162の生産モジュールを含み、前記近位リング形状ブラケットの前記内周表面は、前記第1のOリングの一部が内部に配置されるOリング凹部を画定し、前記遠位リング形状ブラケットの前記内周表面は、前記第2の第1のOリングの一部が内部に配置されるOリング凹部を画定する、生産モジュールである。
実施形態164において、本発明は、実施形態152から163のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記照射源に隣接して配置された低温空気スパージャをさらに備え、前記低温空気スパージャは、低温空気源と流体連通し、前記低温空気スパージャは、一つ以上のスパージャベントを備え、前記スパージャベントは、前記照射源を冷却するために、前記低温空気源からの低温空気を前記照射源上に向けるためのものである、生産モジュールである。
実施形態165において、本発明は、実施形態134から151のいずれか一つの生産モジュールを含み、低温空気スパージャチューブを備える低温空気スパージャをさらに備え、前記低温空気スパージャチューブは、前記モジュールハウジングの前記内部空洞内に配置され、前記スパージャチューブは、外部本体であって、内部孔と、前記スパージャ本体を通って延びる一つ以上の出口ポートとを画定する、外部本体を有し、前記低温空気スパージャは、低温空気源と流体連通して低温空気を提供し、前記低温空気は、前記スパージャの前記内部孔を通り、前記スパージャ本体内の前記一つ以上の出口ポートを出て、前記モジュールハウジングの前記内部空洞に入る、生産モジュールである。
実施形態166において、本発明は、実施形態165の生産モジュールを含み、前記低温空気源と前記スパージャ本体内の前記一つ以上の出口ポートとの間に配置された空気フィルタをさらに備える、生産モジュールである。
実施形態167において、本発明は、実施形態166の生産モジュールを含み、前記空気フィルタを含むフィルタハウジングをさらに備える、生産モジュールである。
実施形態168において、本発明は、実施形態167の生産モジュールを含み、フィルタハウジングは、前記モジュールハウジングに固着されるか、または前記モジュールハウジングの構成要素である、生産モジュールである。
実施形態169において、本発明は、実施形態166から168のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記フィルタは、HEPAフィルタである、生産モジュールである。
実施形態170において、本発明は、実施形態134から151のいずれか一つの生産モジュールを含み、作動組立体は、前記モジュール内の前記内部搬送機構上に配置される容器内に一定量の材料を納置するための充填機構である、生産モジュールである。
実施形態171において、本発明は、実施形態170の生産モジュールを含み、前記充填機構によって運ばれる材料は、液体、ガス、または固体を含む、生産モジュールである。
実施形態172において、本発明は、実施形態171の生産モジュールを含み、前記充填機構によって運ばれる材料は、有効活性成分を含む、生産モジュールである。
実施形態173において、本発明は、実施形態171の生産モジュールを含み、前記充填機構によって運ばれる材料は、液体懸濁液または液体溶液を含む、生産モジュールである。
実施形態174において、本発明は、実施形態173の生産モジュールを含み、前記充填機構によって運ばれる材料は、有効活性成分を含む、生産モジュールである。
実施形態175において、本発明は、実施形態170から174のいずれか一つの生産モジュールを含み、材料封じ込め空洞を画定する容器であって、前記内部搬送システムの一部上に配置可能であり、前記モジュールハウジング内の前記チャネルを通って前記内部搬送システムによって搬送される、容器をさらに備え、
前記充填機構は、充填ハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、充填針チャネルを画定し、前記充填針チャネルは、前記ハウジングを通って画定され、前記モジュールハウジング内の前記チャネルと流体連通し、前記針チャネルは、充填針を受け入れるように適合され、
前記充填針は、第1の端部と、第2の端部と、それらの間を延びる中央管腔とを備える細長い本体を備えて、流体が、前記第1の端部から前記第2の端部に前記充填針を通って流れることを可能にし、
前記充填針は、前記充填チャネル内に配置可能であり、それにより、前記充填針の前記第2の端部は、前記容器の前記材料封じ込め空洞上に、または前記材料封じ込め空洞内に配置可能である、生産モジュールである。
実施形態176において、本発明は、実施形態114から128のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記作動組立体は、内部に配置された容器をシールするための閉鎖機構を備える、生産モジュールである。
実施形態177において、本発明は、実施形態176の生産モジュールを含み、前記容器のシーリングは、閉鎖部材、キャップ、クリンプによって達成される、生産モジュールである。
実施形態178において、本発明は、実施形態130の生産モジュールを含み、前記閉鎖機構は、シーリングヘッドを有するピストンを備え、前記シーリングヘッドは、前記閉鎖部材に容器をシールさせるように閉鎖部材上に作用する、生産モジュールである。
実施形態179において、本発明は、実施形態178の生産モジュールを含み、前記モジュールは、ピストンチャネルを画定する閉鎖ハウジングをさらに備え、前記ピストンを含む前記ピストンチャネルは、周囲のアコーディオン様スリーブをさらに備え、前記アコーディオン様スリーブは、前記ピストンの一部にシール式に連結された第1の端部と、前記閉鎖ハウジングの一部にシール式に連結された第2の端部とを備え、前記アコーディオン様スリーブは、前記ピストンの移動によって、後退状態と伸長状態との間を延びる、生産モジュールである。
実施形態180において、本発明は、実施形態176から179のいずれか一つの生産モジュールを含み、閉鎖部材ホルダをさらに備え、前記閉鎖部材ホルダは、閉鎖部材を容器と位置合わせした配向で保持するように構成されて、前記ピストンが伸長して、前記閉鎖部材を前記容器上の適所に押し込んで、前記閉鎖部材と前記容器との間にシールをもたらすことを可能にする、生産モジュールである。
実施形態181において、本発明は、実施形態176から180のいずれか一つの生産モジュールを含み、閉鎖部材は、閉鎖部材供給装置によって前記閉鎖部材ホルダ内に供給される、生産モジュールである。
実施形態182において、本発明は、実施形態181の生産モジュールを含み、前記閉鎖部材供給装置は、閉鎖部材シュートを備え、前記閉鎖部材シュートは、前記閉鎖モジュールの前記中央空洞内に延びて、閉鎖部材を前記閉鎖部材ホルダ内に供給する、生産モジュールである。
実施形態183において、本発明は、実施形態114から182のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記線形生産チャネル内に配置され、前記近位物品通路ポートと、前記遠位通路ポートとの間を延びる物品搬送システムをさらに備え、前記物品搬送システムは、前記近位物品通路ポートから前記生産チャネルに入った容器を前記近位物品通路ポートまで移動させるように構成される、生産モジュールである。
実施形態184において、本発明は、実施形態183の生産モジュールを含み、前記物品搬送システムは、同期化された形で作用する複数のセクションを備える、生産モジュールである。
実施形態185において、本発明は、実施形態183または184の生産モジュールを含み、前記物品搬送システムは、一つ以上の移動可能な支持体レールセクションと、一つ以上の固定式支持体セクションとを備え、前記移動可能な支持体セクションは、物品を、前記一つ以上の固定式支持体セクションに沿って漸進的に移動させる、生産モジュールである。
実施形態186において、本発明は、実施形態183から185のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、物品を前記固定式支持体から持ち上げ、前記物品を遠位方向に均一な水平距離を移動させ、前記物品を前記固定式支持体上に下ろすことによって、前記固定式支持体に沿って前記物品を移動させる、生産モジュールである。
実施形態187において、本発明は、実施形態183から186のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体上に配置された前記物品に対して下方向に垂直に移動し、それによって前記固定支持体上に配置された前記物品の下方になり、その後、前記移動可能なレールは、近位に水平距離を移動してから、垂直に上昇してもう一度前記物品に接触する、生産モジュールである。
実施形態188において、本発明は、実施形態187の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体に対して、矩形、長円形、または楕円形の形で移動する、生産モジュールである。
実施形態189において、本発明は、実施形態187または188の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、駆動フレームに連結される、生産モジュールである。
実施形態190において、本発明は、実施形態183から189のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記駆動フレームは、前記移動可能な支持体の摩擦なしの移動をもたらす一つ以上の可撓性構成要素を備える、生産モジュールである。
実施形態191において、本発明は、実施形態190の生産モジュールを含み、前記可撓性構成要素は、可撓性ラメラを備える、生産モジュールである。
実施形態192において、本発明は、実施形態191の生産モジュールを含み、前記可撓性ラメラは、ピボット軸受内に配置される、生産モジュールである。
実施形態193において、本発明は、実施形態189の生産モジュールを含み、前記駆動フレームは、一つ以上の可撓性垂直ラメラと、前部構造支持体と、一つ以上の水平の可撓性ラメラと、後部支持構造体とを備え、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラおよび一つ以上の水平の可撓性ラメラそれぞれは、第1の端部と、第2の端部とを備え、
前記前部構造支持体は、第2の部分から離された第1の部分を画定し、
前記一つ以上の垂直の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記モジュールハウジングの内壁に対して固定された位置に保持され、前記垂直ラメラの前記第2の端部は、前記前部構造支持体の前記第1の部分に連結され、それによって前記第1の垂直ラメラは、垂直に屈曲することができ、
前記一つ以上の水平の可撓性ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に連結され、前記一つ以上の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体に連結され、
それによって、前記一つ以上の垂直ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の垂直移動が可能になり、前記一つ以上の水平ラメラが屈曲することにより、前記後部構造支持体の水平移動が可能になる、生産モジュールである。
実施形態194において、本発明は、実施形態193の生産モジュールを含み、前記前部構造支持体および後部構造支持体のそれぞれは、近位側表面と、遠位側表面とを画定し、前記一つ以上の水平ラメラは、第1の水平ラメラと、第2の水平ラメラとを備え、
前記第1の水平ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記近位側表面に連結され、前記第1の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体の前記近位側表面に連結され、
前記第2の水平ラメラの前記第1の端部は、前記前部構造支持体の前記遠位側表面に連結され、前記第2の水平ラメラの前記第2の端部は、前記後部構造支持体の前記遠位側表面に連結される、生産モジュールである。
実施形態195において、本発明は、実施形態193の生産モジュールを含み、前記一つ以上の垂直ラメラおよび水平ラメラは、ピボット軸受の構成要素であり、前記ピボット軸受のそれぞれは、第1のピボットハウジング部分と第2のピボットハウジング部分とを備え、前記ピボットハウジングの一方が前記ピボットハウジングの他方に対して共通軸線の周りで回転運動することは、層状の屈曲によってもたらされる、生産モジュールである。
実施形態196において、本発明は、実施形態195の生産モジュールを含み、一つ以上の垂直ピボット軸受を備え、前記一つ以上のピボット軸受の前記第1のピボットハウジング部分は、前記生産モジュールの管状ハウジングの前記内部表面に関連して固定して保持され、前記ピボット軸受の前記第2のピボットハウジングは、前記前部構造支持体によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の前記垂直ラメラの屈曲により、前記前部構造支持体の垂直の形の回転運動が可能になる、生産モジュールである。
実施形態197において、本発明は、実施形態195または196の生産モジュールを含み、一つ以上の水平ピボット軸受を備え、前記一つ以上の水平ピボット軸受の前記第1のピボットハウジング部分は、前記前部構造支持体の前記第2の部分に関連して固定して保持され、前記一つ以上のピボット軸受の前記第2のピボットハウジングは、前記構造支持体の一部によって固定して保持され、それにより、前記一つ以上のピボット軸受内の前記水平ラメラの屈曲により、前記後部構造支持体の水平の形の回転運動が可能になる、生産モジュールである。
実施形態198において、本発明は、実施形態197の生産モジュールを含み、前記後部構造支持体は、前部分および後部分を有する近位および遠位の下側アームを備え、前記近位下側アームの前部分は、第1の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、前記遠位下側アームの前記前部分は、第2の前部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く保持し、前記ピボット軸受は、前記下側近位アームおよび下側遠位アームの前記前端において回転式枢動をもたらすように配向されて、前記下側アームの、前記後部分における水平移動をもたらす、生産モジュールである。
実施形態199において、本発明は、実施形態198の生産モジュールを含み、前記近位下側アームの前記後部分によって堅く保持された近位後部水平ピボット軸受と、前記遠位下側アームの前記後部分によって堅く保持された遠位後部水平ピボット軸受とをさらに備え、前記後部構造支持体は、上側フレームをさらに備え、前記上側フレームは、前記内部搬送システムの前記移動可能な支持体レールに連結するように適合された前部分と、後部分であって、前記近位後部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く締め付ける近位部分と、前記遠位後部水平ピボット軸受の第2のピボットハウジングを堅く締め付ける遠位部分とを画定する、後部分とを備え、前記駆動フレームの水平移動は、前記近位下側アームおよび遠位下側アームによって前記前部分および後部分に固定して保持された前記ピボット軸受内の枢動による屈曲によって、適応される、生産モジュールである。
実施形態200において、本発明は、実施形態199の生産モジュールを含み、前記後部構造支持体の前記上側フレームは、
前部分および後部分を備える近位上側アームと、
前部分および後部分を備える遠位上側アームと、
近位端部分および遠位端部分を備える後部支持バーとを備え、
前記後部支持バーの前記近位端部分は、前記近位上側アームに至る前記後部分に固定して連結され、前記後部支持バーの前記遠位端部分は、前記遠位上側アームに至る前記後部分に固定して連結され、
前記上側フレームの後部分の前記近位部分は、前記近位上側アームの前記後部分によって画定され、
前記上側フレームの後部分の前記遠位部分は、前記遠位上側アームの前記後部分によって画定され、
前記内部搬送システムの前記移動可能な支持体レールに連結するように適合された前記上側フレームの前記前部分は、前記近位上側アームおよび遠位上側アームの前記前部分の一方または両方によって画定される、生産モジュールである。
実施形態201において、本発明は、実施形態192から200のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記後部支持構造支持体は、従動磁石を備える、生産モジュールである。
実施形態202において、本発明は、実施形態201の生産モジュールを含み、前記従動磁石は、200℃から300℃の温度において磁気特性を維持する材料を含む、生産モジュールである。
実施形態203において、本発明は、実施形態201または202の生産モジュールを含み、前記従動磁石は、サマリウムコバルトを含む、生産モジュールである。
実施形態204において、本発明は、実施形態201から203のいずれか一つの生産モジュールを含み、一つ以上の駆動磁石をさらに備え、前記駆動磁石は、前記従動磁石が内部に配置される前記モジュール式ハウジングの外側に配置され、前記駆動磁石および従動磁石は、前記磁石間の磁気的連結を可能にするように位置合わせされ、それによって前記一つ以上の駆動磁石の移動は、位置合わせされ、磁気的に連結された従動磁石の対応する移動を引き起こす、生産モジュールである。
実施形態205において、本発明は、実施形態204の生産モジュールを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、一つ以上の細長い駆動軸に関連付けられ、それによって前記一つ以上の細長い駆動軸の移動の結果、前記一つ以上の駆動磁石の移動が生じる、生産モジュールである。
実施形態206において、本発明は、実施形態205の生産モジュールを含み、前記一つ以上の駆動軸は、前記生産モジュールの外部長さに平行に延びる、生産モジュールである。
実施形態207において、本発明は、実施形態206の生産モジュールを含み、前記一つ以上の駆動軸は、回転運動および線形運動が可能であり、それにより、回転運動は、前記駆動磁石の前記垂直移動を引き起こし、前記一つ以上の駆動軸の線形移動の結果、前記一つ以上の駆動磁石の水平移動が生じる、生産モジュールである。
実施形態208において、本発明は、実施形態204から207のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、希土磁石材料を含む、生産モジュールである。
実施形態209において、本発明は、実施形態208の生産モジュールを含み、前記一つ以上の駆動磁石は、サマリウムコバルトまたはネオジムを含む、生産モジュールである。
実施形態210において、本発明は、実施形態183から209のいずれか一つの生産モジュールを含み、内部搬送システムの前記移動可能な支持体は、駆動フレームと、移動可能な支持体コネクタと、可動式支持体レールとを備える、生産モジュールである。
実施形態211において、本発明は、実施形態209の生産モジュールを含み、前記駆動フレームは、前記駆動フレーム内で摩擦なしの方向性のある動作を可能にする一つ以上の可撓性部材を備える、生産モジュールである。
実施形態212において、本発明は、実施形態209の生産モジュールを含み、前記駆動フレームは、摩擦なしの垂直動作を可能にする第1の可撓性部材と、摩擦なしの水平動作を可能にする少なくとも一つの第2の可撓性部材とを含む、生産モジュールである。
実施形態213において、本発明は、実施形態211または212の生産モジュールを含み、前記可撓性部材は、可撓性のプレート様ラメラを備える、生産モジュールである。
実施形態214において、本発明は、実施形態211または212の生産モジュールを含み、前記可撓性部材は、摩擦なしの屈曲式ピボット軸受を備える、生産モジュールである。
実施形態215において、本発明は、実施形態214の生産モジュールを含み、摩擦なしの屈曲式ピボット軸受は、カンチレバー式ピボット軸受、両頭ピボット軸受、または層状ピボット軸受からなる群から選択される、生産モジュールである。
実施形態216において、本発明は、実施形態210の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体コネクタは、前記駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、前記可動式支持体レールに固定して装着された第2の端部とを備える、生産モジュールである。
実施形態217において、本発明は、実施形態210の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体コネクタは、前記駆動フレームに固定して装着された第1の端部と、前記可動式支持体レールを固定せずに支持する第2の端部とを備える、生産モジュールである。
実施形態218において、本発明は、実施形態217の生産モジュールを含み、前記支持体コネクタの前記第2の端部または前記可動式支持体レールの一方は、延長部を画定し、前記支持体コネクタの前記第2の端部または前記可動式支持体レールの他方は、前記延長部を受け入れるための凹部を画定し、それによって前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールを固定せずに連結する、生産モジュールである。
実施形態219において、本発明は、実施形態218の生産モジュールを含み、前記延長部は、隆起部分、柱、またはピンを含む、生産モジュールである。
実施形態220において、本発明は、実施形態218または219の生産モジュールを含み、前記凹部は、前記延長部の形状に対応するように成形される、生産モジュールである。
実施形態221において、本発明は、実施形態218から220のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記凹部は、ある程度の滑りに適応するように、内部に配置される前記延長部より大きい溝またはチャネルとして成形される、生産モジュールである。
実施形態222において、本発明は、実施形態218から220のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記凹部は、細長く、前記延長部は、前記細長い凹部内で移動することができるようなピンまたは柱を含む、生産モジュールである。
実施形態223において、本発明は、実施形態218から222のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールの一つ以上の上、または前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間に低摩擦材料をさらに含んで、前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間の滑りを可能にする、生産モジュールである。
実施形態224において、本発明は、実施形態218から223のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記可動式支持体レールは、単一長さの支持体レールを含む、生産モジュールである。
実施形態225において、本発明は、実施形態218から223のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記可動式支持体レールは、一緒に連結された、個々の長さの支持体レールから構成される、生産モジュールである。
実施形態226において、本発明は、実施形態225の生産モジュールを含み、前記個々の長さのレールは、レールの一つの部分上のフランジを、接合されるレールの隣接する部分内の溝内に配置することによって、可動式支持体レール表面を形成するように連結される、生産モジュールである。
実施形態227において、本発明は、実施形態266の生産モジュールを含み、前記可動式支持体レールを備える前記レール部分は、独立的に選択された材料から構築され、前記構築材料は、同じであっても異なっていてもよい、生産モジュールである。
実施形態228において、本発明は、実施形態227の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体レールのレール部分は、ホウケイ酸塩または石英を含む、生産モジュールである。
実施形態229において、本発明は、実施形態226から229のいずれか一つの生産モジュールを含み、空隙は、前記構築材料の熱膨張に適応するために、レールの隣接する部分間に存在する、生産モジュールである。
実施形態230において、本発明は、実施形態226から229のいずれか一つの生産モジュールを含み、レールセクションの隣接する部分間に存在する前記空隙内で、前記フランジ周りに配置されたエラストマOリングをさらに備える、生産モジュールである。
実施形態231において、本発明は、実施形態183から222のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記内部搬送システムは、一つ以上の物品支持表面を画定する固定式支持体をさらに備える、生産モジュールである。
実施形態232において、本発明は、実施形態231の生産モジュールを含み、前記内部搬送機構は、一つ以上の物品支持表面を画定する第1の固定式支持体と、一つ以上の物品支持表面を画定する第2の固定式支持体とを備え、前記固定式支持体上に配置された物品は、前記第1および第2の支持表面のそれぞれによって支持される、生産モジュールである。
実施形態233において、本発明は、実施形態232の生産モジュールを含み、前記固定式支持体は、物品のベースを支持するためのベース固定式支持体レールと、上に配置された前記物品の別の領域を支持する後部固定式支持体レールとを備える、生産モジュールである。
実施形態234において、本発明は、実施形態231の生産モジュールを含み、前記固定式支持体は、一つ以上の支持体コネクタをさらに備え、前記支持体コネクタは、前記モジュールハウジングに固定して装着された第1の端部と、固定式支持体レールに固定して装着された第2の端部とを有する、生産モジュールである。
実施形態235において、本発明は、実施形態231の生産モジュールを含み、前記固定式支持体コネクタは、前記モジュールハウジングに固定して装着された第1の端部と、前記固定式支持体レールを固定せずに支持する第2の端部とを備える、生産モジュールである。
実施形態236において、本発明は、実施形態235の生産モジュールを含み、前記固定式支持体コネクタの前記第2の端部または前記固定式支持体レールの一方は、延長部を画定し、前記固定式支持体コネクタの前記第2の端部または前記固定式支持体レールの他方は、前記延長部を受け入れるための凹部を画定し、それによって、前記固定式支持体コネクタおよび前記固定式支持体レールを固定せずに連結する、生産モジュールである。
実施形態237において、本発明は、実施形態236の生産モジュールを含み、前記延長部は、隆起部分、柱、またはピンを含む、生産モジュールである。
実施形態238において、本発明は、実施形態236または237の生産モジュールを含み、前記凹部は、前記延長部の形状に対応するように成形される、生産モジュールである。
実施形態239において、本発明は、実施形態236から238のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記凹部は、ある程度の滑りに適応するように、内部に配置される前記延長部より大きい溝またはチャネルとして成形される、生産モジュールである。
実施形態240において、本発明は、実施形態236から239のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記凹部は、細長く、前記延長部は、前記細長い凹部内で移動することができるようなピンまたは柱を含む、生産モジュールである。
実施形態241において、本発明は、実施形態236から240のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記支持体コネクタおよび前記可動式支持体レールの一つ以上の上、または前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間に低摩擦材料をさらに備えて、前記支持体コネクタと前記可動式支持体レールとの間の滑りを可能にする、生産モジュールである。
実施形態242において、本発明は、実施形態231から241のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記固定式支持体レールは、単一長さの支持体レールを備える、生産モジュールである。
実施形態243において、本発明は、実施形態231から241のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記固定式支持体レールは、一緒に連結された、個々の長さの支持体レールから構成される、生産モジュールである。
実施形態244において、本発明は、実施形態243の生産モジュールを含み、前記個々の長さの固定式支持体レールは、固定式支持体レールの一つの部分上のフランジを、接合される固定式支持体レールの隣接する部分内の溝内に配置することによって、可動式支持体レール表面を形成するように連結される、生産モジュールである。
実施形態245において、本発明は、実施形態244の生産モジュールを含み、前記固定式支持体レールを備える前記固定式支持体レール部分は、独立的に選択された材料から構築され、前記構築材料は、同じであっても異なっていてもよい、生産モジュールである。
実施形態246において、本発明は、実施形態245の生産モジュールを含み、前記固定式支持体レールの固定式支持体レール部分は、ホウケイ酸塩または石英を含む、生産モジュールである。
実施形態247において、本発明は、実施形態243から246のいずれか一つの生産モジュールを含み、空隙は、前記構築材料の熱膨張に適応するために、固定式支持体レールの隣接する部分間に存在する、生産モジュールである。
実施形態248において、本発明は、実施形態247の生産モジュールを含み、前記固定式支持体は、エラストマOリングを備え、前記エラストマOリングは、前記フランジ周りに配置され、レールセクションの隣接する部分間の前記空隙内に配置される、生産モジュールである。
実施形態249において、本発明は、実施形態216から248のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記可動式支持体は、前記固定式支持体表面上に配置された物品を再配置するために前記固定式支持体表面に対して可動である、生産モジュールである。
実施形態250において、本発明は、実施形態249の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、前記固定式支持体の支持体表面に対して複数の次元で移動する、生産モジュールである。
実施形態251において、本発明は、実施形態249の生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体は、一つ以上の物品配置凹部を画定する、生産モジュールである。
実施形態252において、本発明は、実施形態249または251の生産モジュールを含み、前記固定式支持体は、一つ以上の物品配置凹部を画定する、生産モジュールである。
実施形態253において、本発明は、実施形態216から252のいずれか一つの生産モジュールを含み、前記移動可能な支持体レールは、L字形レールを備え、前記L字形レールは、下側アームと、上方向に延びる後部分とを備える、生産モジュールである。
実施形態254において、本発明は、実施形態253の生産モジュールを含み、前記L字形レールは、角度を付けて配置され、それによって前記L字形レール上に配置された物品を傾斜配向で保持する、生産モジュールである。
実施形態255において、本発明は、実施形態254の生産モジュールを含み、前記固定式ベースレール支持体表面は、水平ではなく角度を付けて配向され、それによって前記固定式ベースレール支持体表面上に配置された物品を傾斜配向で保持する、生産モジュールである。
実施形態256において、本発明は、充填針組立体であって、
針本体を備える細長い充填針であって、前記針本体は、第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部と、前記本体を通って前記第1の端部と前記第2の端部との間を軸方向に延びる中央管腔とを有する、細長い充填針と、
前記細長い針の前記第1の端部を取り囲む本体を備える上部分と、
細長い伸長可能なシースであって、第1の端部および第2の端部と、外部表面および内部表面とを有し、前記細長いシースの前記第1の端部は、前記充填針組立体の前記上部分にシール式に連結され、前記上部分から、前記シースは、前記細長い針を取り囲むように延びる、細長い伸長可能なシースと、
前記シースの前記第2の端部にシール式に連結された底部分であって、本体を備え、前記本体は、上端と、下端とを有し、前記上端および前記下端を通って延びる針チャネルを画定し、前記針チャネルは、前記細長い充填針が前記針チャネルを通って延びることを可能にするようにサイズ設定される、底部分とを備え、
前記底部分は、前記針チャネルを二等分する穿孔可能なシールをさらに備え、それによって前記細長い伸長可能なシースの前記内部表面によって画定される、シールされた環境を形成する、充填針組立体を含む。
実施形態257において、本発明は、実施形態256の充填針組立体を含み、前記細長い伸長可能なシースは、アコーディオンとして形成され、前記アコーディオンの交互の折り畳みにより、前記細長いシースは、i)前記上部分が前記底部分から離され、前記針の前記第2の端部が、前記上側部分、シース内部表面、前記下側部分の針チャネルおよび穿孔可能な金属シールによって形成された、シールされた環境内にある、伸長位置と、ii)前記上部分が前記底部分のより近くに近接しており、前記針の前記第2の端部が前記針チャネルを通って延びて、前記穿孔可能なシールを穿孔している後退位置とを占有することが可能になる、充填針組立体である。
実施形態258において、本発明は、物品を含むための殺菌可能なコンテナであって、
内部チャンバと、出入り口を備える出口導管とを画定するコンテナと、
前記出口導管に沿って配置されたシーリングディスクであって、前記コンテナの前記内部チャンバをシールする、シーリングディスクと、
前記シーリングディスクと前記出入り口との間の、前記出口導管内に配置された軸の周りで回転可能なバタフライ弁とを備え、
前記軸周りの前記バタフライ弁の回転は、前記シーリングディスクをせん断するように作用し、それによって前記出入り口と前記殺菌可能なコンテナの前記内部チャンバとの間の前記導管を通る通路を開く、殺菌可能なコンテナを含む。
実施形態259において、本発明は、実施形態258の殺菌可能なコンテナを含み、前記コンテナおよび/またはシーリングディスクは、殺菌状態に耐えることができる耐熱材料を含む、殺菌可能なコンテナである。
実施形態260において、本発明は、実施形態258の殺菌可能なコンテナを含み、前記シーリングディスクは、金属である、殺菌可能なコンテナである。
実施形態261において、本発明は、実施形態258の殺菌可能なコンテナを含み、前記シーリングディスクは、アルミニウムである、殺菌可能なコンテナである。
実施形態262において、本発明は、実施形態260の殺菌可能なコンテナを含み、バタフライ弁は、第1の面および第2の面と、管状周囲とを有する丸みのある本体を備え、前記軸は、第1の軸部分と、第2の軸部分とを備え、前記第1の軸部分および第2の軸部分は、共通軸線上で弁体の環状周囲の両側から延びる、殺菌可能なコンテナである。
実施形態263において、本発明は、実施形態262の殺菌可能なコンテナを含み、前記導管は、第1の軸部分凹部と、前記第1の軸部分凹部の反対側の第2の軸部分凹部とを備え、前記第1の軸部分は、前記第1の軸部分凹部内に配置され、前記第2の軸部分は、前記第2の軸部分凹部内に配置され、それによって前記バタフライ弁の丸みのある本体の回転を可能にする、殺菌可能なコンテナである。
実施形態264において、本発明は、材料用の無菌状態の容器を生産するための方法であって、
一緒になって封じ込められた環境を形成する内部空洞を有する、相互連結された作動モジュールを備える生産トンネル、および少なくとも一つの容器を提供するステップであって、前記生産トンネルは、i)加圧空気源を提供する送り込みモジュールと、ii)透明管状ハウジングであって、前記透明管状ハウジングを脱パイロジェン/殺菌温度まで照射する照射源を含む、透明管状ハウジングと、iii)加圧空気源を提供する送出モジュールと、上に配置された物品を搬送するための、前記生産トンネルを通って延びる内部搬送機構とを備える、提供するステップと、
容器を前記内部搬送システム上に配置し、前記容器を前記送り込みモジュール内に進めるステップと、
前記内部搬送機構上の前記容器を前記透明管状ハウジング内に搬送するステップと、
容器を前記照射された透明管状ハウジング内に、前記容器を脱パイロジェン化し、および/または殺菌するのに十分な期間配置して、照射された容器を生成するステップと、
前記殺菌された容器を前記内部搬送機構上の前記送出モジュールまで搬送するステップとを含む、方法を含む。
実施形態265において、本発明は、実施形態264の方法を含み、前記生産トンネルが、加圧低温空気源を備える冷却モジュールをさらに備え、前記冷却モジュールは、前記照射源を含む前記透明管状ハウジングと、前記送出モジュールとの間に配置され、前記方法は、
前記照射された容器を、前記照射源を含む前記透明管状ハウジングから前記冷却モジュールまで搬送するステップと、
前記冷却モジュール内で前記照射されたモジュールの温度を低下させて、冷却された容器を生成するステップとをさらに含む、方法である。
実施形態266において、本発明は、実施形態264の方法を含み、前記生産トンネルは、材料を前記照射されたおよび/または冷却された容器に運ぶための充填機構を備える充填モジュールをさらに備え、前記方法は、
前記照射されたおよび/または冷却された容器を前記充填モジュールまで搬送するステップと、
前記充填機構から前記容器まで材料を運んで、充填された容器を生成するステップとをさらに含む、方法である。
実施形態267において、本発明は、実施形態266の方法を含み、前記充填機構は、材料を容器内に納置するように適合される、方法である。
実施形態268において、本発明は、実施形態267の方法を含み、材料は、流体である、方法である。
実施形態269において、本発明は、実施形態268の方法を含み、流体は、ガスである、方法である。
実施形態270において、本発明は、実施形態269の方法を含み、前記ガスは、不活性である、方法である。
実施形態271において、本発明は、実施形態268の方法を含み、流体は、液体である、方法である。
実施形態272において、本発明は、実施形態271の方法を含み、前記液体は、薬剤を含む懸濁液または溶液である、方法である。
実施形態273において、本発明は、実施形態267の方法を含み、材料は、固体である、方法である。
実施形態274において、本発明は、実施形態273の方法を含み、前記固体は、粉末である、方法である。
実施形態275において、本発明は、実施形態274の方法を含み、前記粉末は、薬剤である、方法である。
実施形態276において、本発明は、実施形態275の方法を含み、前記薬剤は、微粒子化された粉末、噴霧乾燥された粉末、および凍結乾燥された粉末からなる群から選択される、方法である。
実施形態277において、本発明は、実施形態267の方法を含み、材料は、カプセルまたはタブレットである、方法である。
実施形態278において、本発明は、実施形態267の方法を含み、材料は、製造物品である、方法である。
実施形態279において、本発明は、実施形態264から278のいずれか一つの方法を含み、前記生産トンネルは、閉鎖機構を供える閉鎖モジュールをさらに備え、前記方法は、
充填された容器を前記閉鎖モジュールまで搬送するステップと、
前記充填された容器をシールして、充填されシールされた容器を生成するステップとをさらに含む、方法である。
実施形態280において、本発明は、実施形態279の方法を含み、前記閉鎖部材は、前記容器内の開口部内に圧縮されるキャップである、方法である。
実施形態281において、本発明は、実施形態279の方法を含み、前記閉鎖部材は、前記容器の開口部上のシールである、方法である。
実施形態282において、本発明は、実施形態279の方法を含み、前記閉鎖部材は、前記容器の周りのまたは前記容器の一部であるクリンプである、方法である。
実施形態283において、本発明は、実施形態264から282のいずれか一つの方法を含み、前記照射された、充填された、またはシールされた容器を前記送出モジュールまで搬送するステップをさらに含む、方法である。
実施形態284において、本発明は、実施形態283の方法を含み、前記照射された、充填された、またはシールされた容器を前記送出モジュールから取り出すステップをさらに含む、方法である。
実施形態285において、本発明は、実施形態264から284のいずれか一つの方法を含み、前記内部搬送システムは、外部駆動機構に連結され、外部駆動機構の作動の結果、前記内部駆動システムは、前記容器を、前記生産トンネル内で前記送り込みモジュールから前記送出モジュールまで移動させる、方法である。
実施形態286において、本発明は、実施形態285の方法を含み、前記外部駆動機構は、少なくとも一つの駆動磁石を備え、前記内部搬送システムは、少なくとも一つの従動磁石を備え、前記駆動磁石および前記従動磁石は、磁気的に連結され、それにより、前記駆動磁石の移動は、前記従動磁石の移動を引き起こし、その結果、内部搬送システムによる前記容器の移動が生じる、方法である。
実施形態287において、本発明は、モジュール式生産システムを、物品製造に使用する前に脱パイロジェン化および/または殺菌するための方法であって、
a.実施形態1から113のいずれか一つのモジュール式生産システムを提供するステップと、
b.前記生産チャネルを画定する前記モジュール式生産システムの部分を、一定の時間期間の間、前記部分が、パイロジェンを引き起こす物質を有さず、および/または無菌状態になるのに十分な温度で、乾熱に露出させるステップとを含む、方法を含む。
実施形態288において、本発明は、実施形態287の方法を含み、前記生産チャネルのモジュール式生産システムを無菌状態および/またはパイロジェンを有さない状態に維持するステップをさらに含む、方法である。
実施形態289において、本発明は、生産モジュールを脱パイロジェン化および/または殺菌するための方法であって、
a.実施形態114から254のいずれか一つに記載の一つ以上の生産モジュールを提供するステップと、
b.前記一つ以上の生産モジュールを、一定の時間期間の間、露出された前記一つ以上のモジュールが、パイロジェンを引き起こす物質を有さずおよび/または無菌状態になるのに十分な温度で、乾熱に露出させるステップとを含む、方法を含む。
実施形態290において、本発明は、実施形態289の方法を含み、それぞれの露出されたモジュールを、その無菌状態および/またはパイロジェンを有さない状態に維持するための環境に維持するステップをさらに含む、方法である。
【符号の説明】
【0526】
1 モジュール式生産システム
2 送り込みモジュール
3 脱パイロジェン/殺菌モジュール
4,4' 冷却モジュール
5 閉鎖および充填モジュール
6 送出モジュール
7 コネクタスリーブ
9 内部搬送機構
10 ベース
11 導管
13 閉鎖部材供給装置
22 Oリング凹部
34 可撓性垂直ラメラ
59 駆動軸
68、69 駆動磁石
100 送り込みハウジング
105 近位側壁
106 遠位端部
107 内部空洞
108 開口部
109 フィルタハウジング
117 入口ポート
118 出入り穴
118 物品アクセス開口部
119 フィルタ
122 Oリング凹部
123 Oリング
145 Oリング
147 近位端部
148 遠位端部
153 リング形状ブラケット
157 透過性管状ハウジング
167 Oリング
168 空隙
201 駆動フレーム
202 可動式支持組立体
203 固定式支持組立体
205 垂直ラメラ
206 前部構造支持体
207 水平ラメラ
208 水平ラメラ
209 後部構造支持体
210 従動磁石
212 可動式支持体レール
213 下側部分
214 後部分
217 凹部
222 固定式ベースレール
225 凹部
300 脱パイロジェン/殺菌モジュールハウジング
301 近位端部ハウジング
302 管状ハウジング
303 遠位端部ハウジング
304 近位端部ハウジングの開放近位端部
306 近位端部ハウジングの上壁
307 近位端部ハウジングの底壁
308 近位端部ハウジングの前壁
309 近位端部ハウジングの後壁
310 近位端部ハウジング内部空洞
311 管状ハウジングの近位端部
312 管状ハウジングの遠位端部
313 管状ハウジングの内部軸方向孔
315 遠位端部ハウジングの遠位端部
316 遠位端部ハウジングの上壁
317 遠位端部ハウジングの底壁
318 遠位端部ハウジングの前壁
319 遠位端部ハウジングの後壁
320 遠位端部ハウジング内部空洞
321 近位端部ハウジングアクセス開口部
322 遠位端部ハウジングアクセス開口部
323 内部空洞
324 近位リング形状ブラケット
325 内周表面
326 Oリング凹部
327 Oリング
328 遠位リング形状装着ブラケット
329 内周表面
330 Oリング凹部
331 Oリング
333 Oリング凹部
334 Oリング
337 Oリング凹部
338 Oリング
340 透明管状ハウジング
341 反射材料層
342 エミッタ
343 露出窓
344 低温空気スパージャ
347 後部
348 反射エプロン
349 反射下面
350 スパージャベント
351 空隙
400 内部搬送システムセクション
401、401' 駆動フレーム
402 可動式支持組立体
403 固定式支持組立体
405 垂直ラメラ
406 前部構造支持体
407、408 水平ラメラ
409 後部構造支持体
410 従動磁石
412 可動式支持体レール
413 下側アーム
414 後部分
421 固定式支持体ベースレール
426、429、430、433、434、437、438、441 レールフランジ
427、428、431、432、435、436、439、440 凹部
442 Oリング
444 物品配置凹部
500 冷却モジュールハウジング
520 内部空洞
524 近位リング形状ブラケット
525 内周表面
526 Oリング凹部
527 Oリング
528 遠位リング形状装着ブラケット
529 内周表面
530 Oリング凹部
531 Oリング
533 Oリング凹部
534 Oリング
537 Oリング凹部
538 Oリング
551 空隙
552 フィルタハウジング
555 アクセス開口部
559 低温空気源
560 空気フィルタ
564 スパージャチューブ
600 内部搬送システムセクション
602 移動可能な支持組立体
605 垂直ラメラ
606 前部構造支持体
607 水平ラメラ
608 水平ラメラ
609 後部構造支持体
610 従動磁石
612 可動式支持体レール
613 下側アーム
614 後部分
617 凹部
621 ベースレール
700 充填および閉鎖ハウジング
707 ハウジング空洞
708 近位Oリング凹部
709 遠位Oリング凹部
710 近位Oリング
711 遠位Oリング
716 充填ハウジング
718 閉鎖ハウジング
721 充填機構
732 充填針チャネル
733 凹部
738 ベローズ
740 内壁
753 Oリング
755 閉鎖機構
763 アクセス開口部
768 シーリングヘッド
772 下面
773 アコーディオン様外側スリーブの上端
774 アコーディオン様外側スリーブの下端
777 閉鎖部材ホルダ
800 内部搬送システムセクション
802 可動式支持組立体
803 固定式支持組立体
805 近位垂直ラメラ
805' 遠位垂直ラメラ
806 近位前部構造支持体
806' 遠位前部構造支持体
807、808 近位水平ラメラ
807'、808' 遠位水平ラメラ
809 近位後部構造支持体
809' 遠位後部構造支持体
810 近位従動磁石
810' 遠位従動磁石
812 可動式支持体レール
813 下側アーム
814 後部分
817 凹部
821 固定式ベースレール
830 凹部
900 針組立体
902 外部表面
903 チャネル
904 上部
907 下端
913 シール
953 コンテナ
958 内部空洞
960 ベース
972 シーリング面
976 Oリング
977 凹部
980 出口導管
982 シーリングディスク
986 弁体
988 シーリングディスク
989 内部チャンバ
990 バタフライ弁
991 軸
995 Oリング
998 後壁
1000 送出ハウジング
1009 フィルタハウジング
1017 換気ポート
1018 物品アクセス開口部
1019 フィルタ
1022 Oリング凹部
1023 Oリング
1100 内部搬送機構セクション
1101 駆動フレーム
1102 可動式支持組立体
1103 固定式支持組立体
1105 垂直ラメラ
1106 前部構造支持体
1107、1108 水平ラメラ
1109 後部構造支持体
1110 従動磁石
1112 可動式支持体レール
1113 下側アーム
1114 後部分
1117 凹部
1120 後部固定式支持体レール
1121 ベース固定式支持体レール
1125 凹部
図1
図2
図3
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図5
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図40A
図40B
図41
図42
図43
図44
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図48A
図48B
図48C
図49A
図49B
図49C
図50A
図50B
図50C
図50D
図50E
図50F
図50G
図50H
図50I
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