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特許7374919高電圧バッテリクラスター及びその過電流保護回路、スイッチボックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】高電圧バッテリクラスター及びその過電流保護回路、スイッチボックス
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20231030BHJP
   H01H 85/12 20060101ALI20231030BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20231030BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20231030BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H01H85/12
H02H7/18
H02J7/02 H
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020551316
(86)(22)【出願日】2019-12-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019128525
(87)【国際公開番号】W WO2021004027
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2020-09-23
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-20
(31)【優先権主張番号】201910609878.8
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515249628
【氏名又は名称】サングロー パワー サプライ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ ジャンジー
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ レンシャン
(72)【発明者】
【氏名】グー イーレイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シャンミン
(72)【発明者】
【氏名】トン ホイ
(72)【発明者】
【氏名】シュ シャオフ
(72)【発明者】
【氏名】リ ジンシェン
【合議体】
【審判長】高野 洋
【審判官】千葉 輝久
【審判官】衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/216850(WO,A1)
【文献】特開2014-235997(JP,A)
【文献】特開2016-144340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J7/00-7/12
H02J7/34-7/36
H02M7/42-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路であって、第1のヒューズモジュールと第2のヒューズモジュールとを含み、
前記第1のヒューズモジュールは、前記高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスの正極分岐に設置され、
前記第2のヒューズモジュールは、前記高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスの負極分岐に設置され、
前記第1のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線は、前記第2のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線と異なり、
前記高電圧バッテリクラスターに過負荷故障や短絡故障が発生した場合に、前記第1のヒューズモジュールと前記第2のヒューズモジュールのうちの一方のヒューズモジュールのみを使用して、前記高電圧バッテリクラスターと電気回路との接続を切断し、前記第1のヒューズモジュールと前記第2のヒューズモジュールが同時に溶断されることによる電流変化率が重畳することを回避し、ひいては電流回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を低減することを特徴とする過電流保護回路。
【請求項2】
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の出力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の入力との間に設置され、
又は、
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の入力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の出力との間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
【請求項3】
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の出力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の出力との間に設置され、
又は、
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の入力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の入力との間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
【請求項4】
前記第1のヒューズモジュール及び前記第2のヒューズモジュールのいずれかは高感度に動作するヒューズであることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
【請求項5】
前記第1のヒューズモジュール及び前記第2のヒューズモジュールの他の一つは過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズであることを特徴とする請求項4に記載の過電流保護回路。
【請求項6】
同じ耐電流の場合、前記第1のヒューズモジュールの溶断時間と前記第2のヒューズモジュールの溶断時間は、いずれも前記高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスにおける直流スイッチの溶断時間よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
【請求項7】
前記第1のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線と、前記第2のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線には交点が存在することを特徴とする請求項6に記載の過電流保護回路。
【請求項8】
入力が前記スイッチボックスの正の入力に接続され、出力が前記スイッチボックスの負の入力又は正の出力に接続されるRCDスナバ回路をさらに含むことを特徴とする請求項1-7のいずれか一項に記載の過電流保護回路。
【請求項9】
前記RCDスナバ回路は、抵抗、コンデンサ及びダイオードを含み、
前記抵抗の一端は前記ダイオードの正極に接続され、接続点は前記RCDスナバ回路の入力とし、
前記抵抗の他端及び前記ダイオードの負極は、前記コンデンサの一端に接続され、
前記コンデンサの他端は前記RCDスナバ回路の出力とすることを特徴とする請求項8に記載の過電流保護回路。
【請求項10】
高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスであって、正極分岐、負極分岐及び請求項1-9のいずれか一項に記載の高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を含み、
前記正極分岐と前記負極分岐には、それぞれ相応する直流スイッチが設置され、
前記正極分岐の入力は前記スイッチボックスの正の入力であり、前記正極分岐の出力は前記スイッチボックスの正の出力とし、
前記負極分岐の入力は前記スイッチボックスの負の入力とし、前記負極分岐の出力は前記スイッチボックスの負の出力とすることを特徴とする高電圧バッテリクラスターのスイッチボックス。
【請求項11】
高電圧バッテリクラスターであって、N個のバッテリモジュール、及び請求項10に記載のスイッチボックスを含み、
N個のバッテリモジュールが順次直列に接続されて直列分岐を形成し、前記直列分岐の正極は前記スイッチボックスの正の入力に接続され、前記直列分岐の負極は前記スイッチボックスの負の入力に接続され、
前記スイッチボックスの正の出力は前記高電圧バッテリクラスターの正極とし、
前記スイッチボックスの負の出力は前記高電圧バッテリクラスターの負極とすることを特徴とする高電圧バッテリクラスター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年7月8日に中国専利局に提出した、出願番号が201910609878.8であって、発明の名称が「高電圧バッテリクラスター及びその過電流保護回路、スイッチボックス」である中国特許出願の優先権を主張し、本願で、その全ての内容を援用するものとする。
【0002】
本発明は、パワーエレクトロニクス技術の分野に関し、特に、高電圧バッテリクラスター及びその過電流保護回路、スイッチボックスに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電気化学エネルギー貯蔵は、電力システムにおいて大規模に発展されている。典型的に使用されている容量は、シングルコンテナーのMWhレベルに達している。 シングルバッテリーパックのポート電圧は1000Vに到達し、1500Vもあり、シングルバッテリーパックの充放電電流は数百アンペアに到達する。そのため、高電圧・大電流の作動環境において、電気回路に短絡や過負荷などの過電流故障が発生した場合、重大な電気回路安全事故を引き起こす可能性がある。
【0004】
電気回路に過電流故障が発生した際に重大な電気回路安全事故を引き起こすことを回避するために、従来の技術では、一般に、電気回路に過電流故障が発生した際に、高電圧バッテリクラスターが電気回路から切断されるように、高電圧バッテリクラスターの正と負極回路にそれぞれ一つのヒューズが直列に接続されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の方法を採用することにより、電気回路に過電流故障が発生した際に2つのヒューズとも溶断し、発生したアークが電流変化率に大きな変化をもたらす。電気回路の寄生インダクタの作用によって、電圧変化率が大きくなり、高電圧バッテリクラスターの両端に大きな逆方向電圧が発生し、そのピーク値は、高電圧バッテリクラスターの定格電圧の2~5倍に到達し、高電圧バッテリクラスターの電気的安全性を直接脅かしてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これに鑑み、本発明は、従来の技術でヒューズが溶断した際に電気回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を低減するために、高電圧バッテリクラスター及その過電流保護回路、スイッチボックスを提供する。
【0007】
上記の目的を実現するために、本発明の実施例は、以下の技術案を提供し、
本出願第1の局面は、高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を提供し、第1のヒューズモジュールと第2のヒューズモジュールとを含み、
前記第1のヒューズモジュールは、前記高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスの正極分岐に設置され、
前記第2のヒューズモジュールは、前記高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスの負極分岐に設置され、
前記第1のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線は、前記第2のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線と異なる。
【0008】
任意選択で、前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の出力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の入力との間に設置され、
又は、
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の入力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の出力との間に設置される。
【0009】
任意選択で、前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の出力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の出力との間に設置され、
又は、
前記第1のヒューズモジュールは、前記正極分岐の直流スイッチと前記正極分岐の入力との間に設置され、且つ、前記第2のヒューズモジュールは、前記負極分岐の直流スイッチと前記負極分岐の入力との間に設置される。
【0010】
任意選択で、前記第1のヒューズモジュール及び前記第2のヒューズモジュールのいずれかは高感度に動作するヒューズである。
【0011】
任意選択で、前記第1のヒューズモジュール及び前記第2のヒューズモジュールの他の一つは過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズである。
【0012】
任意選択で、同じ耐電流の場合、前記第1のヒューズモジュールの溶断時間と前記第2のヒューズモジュールの溶断時間は、いずれも前記高電圧バッテリクラスタースイッチボックスにおける直流スイッチの溶断時間よりも小さい。
【0013】
任意選択で、前記第1のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線と、前記第2のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線には交点が存在する。
【0014】
任意選択で、入力が前記スイッチボックスの正の入力に接続され、出力が前記スイッチボックスの負の入力又は正の出力に接続されるRCDスナバ回路をさらに含む。
【0015】
任意選択で、前記RCDスナバ回路は、抵抗、コンデンサ及びダイオードを含み、
前記抵抗の一端は前記ダイオードの正極に接続され、接続点は前記RCDスナバ回路の入力とし、
前記抵抗の他端及び前記ダイオードの負極は、前記コンデンサの一端に接続され、
前記コンデンサの他端は前記RCDスナバ回路の出力とする。
【0016】
本出願の第2の局面は高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスを提供し、正極分岐、負極分岐及び請求項1-9のいずれか一項に記載の高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を含み、
前記正極分岐と前記負極分岐には、それぞれ相応する直流スイッチが設置され、
前記正極分岐の入力は前記スイッチボックスの正の入力であり、前記正極分岐の出力は前記スイッチボックスの正の出力とし、
前記負極分岐の入力は前記スイッチボックスの負の入力とし、前記負極分岐の出力は前記スイッチボックスの負の出力とする。
【0017】
本出願の第3の局面は一種高電圧バッテリクラスターを提供し、N個のバッテリモジュール、及び請求項10に記載のスイッチボックスを含み、
N個のバッテリモジュールが順次直列に接続されて直列分岐を形成し、前記直列分岐の正極は前記スイッチボックスの正の入力に接続され、前記直列分岐の負極は前記スイッチボックスの負の入力に接続され、
前記スイッチボックスの正の出力は前記高電圧バッテリクラスターの正極とし、
前記スイッチボックスの負の出力は前記高電圧バッテリクラスターの負極とする。
【0018】
本出願は、高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を提供し、第1のヒューズモジュールと第2のヒューズモジュールとを含み、第1のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線は第2のヒューズモジュールの耐電流-時間曲線と異なるので、高電圧バッテリクラスターに過電流故障が発生すると、その中の一方のヒューズモジュールは、他方のヒューズモジュールに先立って高電圧バッテリクラスターを切断し、高電圧バッテリクラスターが過電流故障が発生した場合に大電流によって破壊されないことを確保し、その電気的安全を保証し、また、従来の技術に比べて、本出願は、高電圧バッテリクラスターに過電流故障が発生した場合に、一つのヒューズモジュールのみを使用して、高電圧バッテリクラスターと電気回路との接続を切断し、従来の技術において二つのヒューズが同時に溶断されることによる電流変化率が重畳する問題は現れないため、当該接続切断過程で、電気回路における電流変化率は、従来の技術における二つのヒューズが同時に溶断する場合よりも低く、これにより、電流回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を低減し、従来の技術の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本出願の実施例で提供される、高電圧バッテリクラスターの模式図である。
図2】従来の技術と本出願の実施例で提供される、高電圧バッテリクラスターが短絡した場合に、二つのヒューズ又は二つのヒューズモジュールが動作しない前の高電圧バッテリクラスター回路の概略的な模式図である。
図3】従来の技術において、高電圧バッテリクラスターが短絡した場合に、二つのヒューズとも動作した後の高電圧バッテリクラスター回路の概略的な模式図。
図4】本出願の実施例において、高電圧バッテリクラスターが短絡した場合に、二つのヒューズのいずれかが動作した後の高電圧バッテリクラスター回路の概略的な模式図である。
図5】高電圧バッテリクラスターの両端の逆方向電圧及び短絡電流の模式図である。
図6】高電圧バッテリクラスターが使用される場合の接続模式図である。
図7】第1のヒューズモジュール110、第2のヒューズモジュール120及び直流スイッチの耐電流-時間曲線グラフである。
図8】第1のヒューズモジュール110、第2のヒューズモジュール120及び直流スイッチの耐電流-時間曲線グラフである。
図9a】本出願の他の実施例で提供される、3種類の高電圧バッテリクラスターの模式図である。
図9b】本出願の他の実施例で提供される、3種類の高電圧バッテリクラスターの模式図である。
図9c】本出願の他の実施例で提供される、3種類の高電圧バッテリクラスターの模式図である。
図10】本出願の他の実施例で提供される、RCDスナバ回路付き高電圧バッテリクラスター回路の概略的な模式図である。
図11】本出願の他の実施例で提供される、RCDスナバ回路付き高電圧バッテリクラスター回路の概略的な模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示をさらに理解するために、本発明の好適な実施方案を、実施例と併せて以下に記述する。ただし、これらの記述は、本発明の特徴及び利点をさらに説明するために使用され、本発明の請求項を限定するものではないことを理解されたい。
【0021】
従来の技術における方法を使用することで、高電圧バッテリクラスターに短絡又は過負荷の過電流故障が発生した場合に、二つのヒューズがほぼ同時に溶断されるため、両者に発生したアークによって引き起こされる電気回路における電流変化率の重畳は、電気回路における電流変化率を大きくさせ、さらに、電気回路における電圧変化率を大きくさせ、これにより、電気回路に発生する、高電圧バッテリクラスターの正極と負極に対する電流衝撃及び電圧衝撃が大きく、高電圧バッテリクラスターの電気的安全を脅かす。
【0022】
従来の技術においてヒューズが溶断した場合に電気回路に大きな電流衝撃及び電圧衝撃が発生する問題を解決するために、本出願の実施例は、高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を提供し、図1のように、具体的に、第1のヒューズモジュール110と、第2のヒューズモジュール120とを含む。
【0023】
第1のヒューズモジュール110は、高電圧バッテリクラスターのスイッチボックス150の正極分岐130に設置され、第2のヒューズモジュール120は、高電圧バッテリクラスターのスイッチボックス150の負極分岐140に設置される。
【0024】
なお、第1のヒューズモジュール110の耐電流-時間曲線は第2のヒューズモジュール120の耐電流-時間曲線と異り、即ち、同じ耐電流の場合、第1のヒューズモジュール110と第2のヒューズモジュール120とは、耐えることができる時間が異なるので、高電圧バッテリクラスターに過電流故障が発生すると、第1のヒューズモジュール110と第2のヒューズモジュール120の一方は、他方に先立って、高電圧バッテリクラスターを切断し、高電圧バッテリクラスターを大電流による破壊から保護する。
【0025】
従来の技術に比べて、本出願は、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生した場合、一つのヒューズモジュールのみを使用して高電圧バッテリクラスターと電気回路との接続を切断し、従来の技術において二つのヒューズが同時に溶断されて電流変化率が重畳する問題が現れず、さらに、当該接続切断過程で、電気回路における電流変化率は、従来の技術における二つのヒューズが同時に溶断する場合よりも低く、これにより、電流回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を低減し、従来の技術の問題を解決する。
【0026】
高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、従来の技術及び本出願では、二つのヒューズ又は二つのヒューズモジュールが動作しない前に、回路の構造を簡略化し、図2のように、図のF1とF2は、従来の技術において二つのヒューズをそれぞれ代表し、本出願において、二つのヒューズモジュールをそれぞれ代表する。
【0027】
従来の技術では、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生し、且つ、二つのヒューズが動作した後に、回路の構造を簡略化し、図3のように、この際に形成する回路インダクタンスL従来=L1+L2+L3となり、本実施例では、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生し、且つ、二つのヒューズモジュールのいずれかが動作した後に、回路の構造を簡略化し、図4のように、この際に形成する回路インダクタンスL今回=L1+L2+L3+L4+L5となり、従来の技術において形成する回路インダクタンスL従来よりも大きく、電気回路の電流変化を妨げる能力がより強く、電流の変化が遅くなり、溶断時間が長くなるため、電流変化率di/dtがさらに減少し、これにより、電気回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃をより低減させる。
【0028】
なお、L1は高電圧バッテリクラスターにおける各バッテリモジュール間の直列ラインの寄生インダクタンスであり、L2は高電圧バッテリクラスターにおけるバッテリモジュール分岐の正極とスイッチボックス150の正の入力B+との間の接続線の寄生インダクタンスであり、L3は高電圧バッテリクラスターにおけるバッテリモジュール分岐の負極とスイッチボックス150の負の入力B-との間の接続線の寄生インダクタンスであり、L4及びL5は、高電圧バッテリクラスターがBCP(battery collection panel、バッテリコレクションパネル)及びPCS(Power Conversion System、パワー変換システム)に接続される正負のリード線の寄生インダクタンスである。
【0029】
高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生すると、上記の過程と同じであるので、ここで繰り返して記述しない。
【0030】
また、本実施例では、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、高電圧バッテリクラスターが短絡故障が発生してから、二つのヒューズモジュールのいずれかが動作しようとするまでの過程において、電気回路の抵抗rが減少するので、高電圧バッテリクラスターの端子電圧が減少し、短絡電流Isが急速に増加し、この過程での短絡電流Isと逆方向電圧Uの変化曲線は図5の過程Aのようであり、また、本実施例で提供される高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路は、電気回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を低減させるが、二つのヒューズモジュールのいずれかが動作してから、当該ヒューズモジュールが溶断する過程において、高電圧バッテリクラスターは、長い正極と負極のリード線を介してバッテリコレクションパネルBCP及びパワー変換システムPCSに接続し(図6)、且つ、高電圧バッテリクラスターの内部のバッテリモジュール間の直列接続は直列接続ラインを介して実現されるので、電気回路のインダクタンスLが大きく、当該ヒューズモジュールは、アーキングタイムとアーキングバックタイムに大きな電流変化率di/dtが発生し、一般に数十マイクロ秒から数百マイクロ秒続き、さらに、大きな逆方向電圧U=L*di/dtが発生し、当該過程における短絡電流Is及び逆方向電圧Uの変化曲線は、図5の過程Bのようである。
【0031】
なお、アーキングタイムとアーキングバックタイムは、主に、選択されたヒューズ自身の材料特性と溶断メカニズムに依存する。
【0032】
具体的に、バッテリコレクションパネルBCPは、第1のヒューズ310、第2のヒューズ320、第1の直流スイッチS3、及び第2の直流スイッチS4を含み、第1のヒューズ310は第1の直流スイッチS3に直列に接続し、直列に接続される一端はバッテリコレクションパネルBCPの正の入力とし、直列に接続される他端はバッテリコレクションパネルBCPの正の出力とし、第2のヒューズ320は第2の直流スイッチS4に直列に接続し、直列に接続される一端はバッテリコレクションパネルBCPの負の入力とし、直列に接続の他端はバッテリコレクションパネルBCPの負の出力とする。
【0033】
具体的に、パワー変換システムPCSは、第3のヒューズ330、第4のヒューズ340、第3の直流スイッチS5、第4の直流スイッチS6、及びインバーター350を含み、第3のヒューズ330は第3の直流スイッチS5に直列に接続し、直列に接続される一端はパワー変換システムPCSの正の入力とし、直列に接続される他端はインバーター350の正の入力に接続し、第4のヒューズ340は第4の直流スイッチS6に直列に接続し、直列に接続される一端はパワー変換システムPCSの負の入力とし、直列に接続される他端はインバーター350の負の入力に接続し、インバーター350の第1の出力はパワー変換システムPCSの第1の出力とし、電力網の第1の入力に接続し、インバーター350の第2の出力はパワー変換システムPCSの第2の出力とし、電力網の第2の入力に接続し、インバーター350の第3の出力はパワー変換システムPCSの第3の出力とし、電力網の第3の入力に接続する。
【0034】
任意選択で、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、最大短絡電流Imaxはバッテリの安全及び寿命に大きな影響を及ぼし、バッテリの熱暴走などの電気的危険を引き起こす可能性があるので、第1のヒューズモジュール110と第2のヒューズモジュール120のいずれかを高感度に動作するヒューズにすることで、最大短絡電流Imaxを小さい範囲に制御し、そして、電流変化率di/dtを小さい範囲に制御し且つ逆方向電圧UのピーチUmaxを低減するために、また、アーキングタイムとアーキングバックタイムが適切である高感度に動作するヒューズを選択する必要がある。
【0035】
なお、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、高感度に動作するヒューズは他のヒューズに先立って溶断し、高電圧バッテリクラスターを切断する。
【0036】
任意選択で、高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生した場合に、高電圧バッテリクラスターの電気的安全を保証し、電気回路の過電流能力と動作感度の要求を両立させるために、第1のヒューズモジュール110と第2のヒューズモジュール120の他方を過負荷遮断と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズとして選択してもよい。
【0037】
なお、高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生すると、過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズは、他のヒューズに先立って溶断し、高電圧バッテリクラスターを切断する。
【0038】
任意選択で、高感度に動作するヒューズは、AR系高速型の溶断ヒューズであってもよく、過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズはgPV系低速型の溶断ヒューズであってもよい。
【0039】
また、実際の適用において、第1のヒューズモジュール110の耐電流-時間曲線と第2のヒューズモジュール120の耐電流-時間曲線には交点が存在し、図7又は図8に示すようである。
【0040】
第1のヒューズモジュール110が高感度に動作するヒューズで、第2のヒューズモジュール120が過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズである場合、第1のヒューズモジュール110の耐電流-時間曲線と、第2のヒューズモジュール120の耐電流-時間曲線は、図7に示すように、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、第1のヒューズモジュール110を第2のヒューズモジュール120に先立って溶断させ、高電圧バッテリクラスターを切断し、高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生すると、第2のヒューズモジュール120を第1のヒューズモジュール110に先立って溶断させ、高電圧バッテリクラスターを切断する。
【0041】
第1のヒューズモジュール110が過負荷遮断能力と短絡遮断能力とを兼ねるヒューズで、第2のヒューズモジュール120が高感度に動作するヒューズである場合、第1のヒューズモジュール110の耐電流-時間曲線と、第2のヒューズモジュール120の耐電流-時間曲線とは、図8に示すように、高電圧バッテリクラスターに短絡故障が発生すると、第2のヒューズモジュール120を第1のヒューズモジュール110に先立って溶断させ、高電圧バッテリクラスターを切断し、高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生すると、第1のヒューズモジュール110を第2のヒューズモジュール120に先立って溶断し、高電圧バッテリクラスターを切断する。
【0042】
最後、第1のヒューズモジュール110の溶断曲線と第2のヒューズモジュール120の溶断曲線は直流スイッチの耐電流-時間曲線以下でなければならず、即ち、同じ耐電流の場合、第1のヒューズモジュール110の溶断時間と第2のヒューズモジュール120の溶断時間とは、高電圧バッテリクラスタースイッチボックス150における直流スイッチの溶断時間よりも小さく、図7又は図8のように、直流スイッチが破壊される前に、第1のヒューズモジュール110又は第2のヒューズモジュール120は直流スイッチに先立って溶断し、高電圧バッテリクラスターと電気回路との接続を切断し、高電圧バッテリクラスターのスイッチボックス150における直流スイッチの運行安全を保証する。
【0043】
本出願の他の実施例では、第1のヒューズモジュール110と第2のヒューズモジュール120との相対位置の四つの設置方式を提供し、第1の設置方式は、図1のように、具体的に、以下の通りである。
【0044】
第1のヒューズモジュール110は、正極分岐130における直流スイッチS1と正極分岐130の出力との間に設置され、第2のヒューズモジュール120は負極分岐140における直流スイッチS2と負極分岐140の出力との間に設置される。
【0045】
第2の設置方式は、図9aのように、具体的には、以下の通りである。
【0046】
第1のヒューズモジュール110は、正極分岐130における直流スイッチS1と正極分岐130の入力との間に設置され、第2のヒューズモジュール120は負極分岐140における直流スイッチS2と負極分岐140の入力との間に設置される。
【0047】
第3の設置方式は、図9bのように、具体的には、以下の通りである。
【0048】
第1のヒューズモジュール110は、正極分岐130における直流スイッチS1と正極分岐130の出力との間に設置され、第2のヒューズモジュール120は負極分岐140における直流スイッチS2と負極分岐140の入力との間に設置される。
【0049】
第4の設置方式は、図9cのように、具体的には、以下の通りである。
【0050】
第1のヒューズモジュール110は、正極分岐130における直流スイッチS1と正極分岐130の入力との間に設置され、第2のヒューズモジュール120は負極分岐140における直流スイッチS2と負極分岐140の出力との間に設置される。
【0051】
なお、四つの設置方式は、具体的な場合に応じて選択でき、ここで具体的に限定しない。
【0052】
なお、本実施例で提供される第1のヒューズ110と第2のヒューズ120との相対位置の四つの設置方式は、高電圧バッテリクラスターの外部に短絡故障が発生した場合、即ち、短絡ポイントB1に短絡故障が発生した場合、高電圧バッテリクラスターの電気的安全を保護し、高電圧バッテリクラスターを、短絡電流Isが大きすぎ、及びヒューズ溶断過程で過度の電圧衝撃と電流衝撃を受けて破壊することがないように保護することができる。但し、第2の設置方式、第3の設置方式及び第4の設置方式は、高電圧バッテリクラスターの内部に短絡故障が発生した場合、即ち、短絡ポイントB2に短絡故障が発生した場合、高電圧バッテリクラスターの電気的安全を保護し、高電圧バッテリクラスターを、短絡電流Isが大きすぎ、及びヒューズ溶断過程で過度の電流衝撃及び電圧衝撃を受けて破壊することがないように保護することもできる。また、本実施例で提供される第1のヒューズ110と第2のヒューズ120との相対位置の四つの設置方式は、いずれも高電圧バッテリクラスターに過負荷故障が発生した場合に、高電圧バッテリクラスターの電気的安全を保護し、高電圧バッテリクラスターを、大電流、及びヒューズ溶断過程で過度の電流衝撃及び電圧衝撃を受けて破壊することがないように保護することができる。
【0053】
他の構造及び作動原理は、上記の実施例と同じであり、ここで繰り返して記述しない。
【0054】
本出願の他の実施例では、高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を提供し、当該過電流保護回路は、上記のいずれかの実施例に加えて、RCDスナバ回路210をさらに含み、図10又は図11のようである(図10又は図11にスイッチボックス150を図示せず)。
【0055】
RCDスナバ回路210の入力は高電圧バッテリクラスターにおけるスイッチボックス150の正の入力B+に接続され、RCDスナバ回路210の出力は高電圧バッテリクラスターにおけるスイッチボックス150の負の入力B-(図10に示すように)又は正の出力P+(図11に示すように)に接続される。
【0056】
なお、RCDスナバ回路210は、ヒューズ溶断過程で発生した逆方向電圧Uをさらに吸収し、逆方向電圧UのピーチUmaxを低減し、電気回路に発生する電流衝撃及び電圧衝撃を減少することができる。
【0057】
具体的に、RCDスナバ回路210は、抵抗R、コンデンサC及びダイオードDを含み、なお、コンデンサCの一端はRCDスナバ回路210の出力とし、コンデンサCの他端は抵抗Rの一端及びダイオードDの負極に接続され、抵抗Rの他端はダイオードDの正極に接続され、接続点はRCDスナバ回路210の入力とする。
【0058】
他の構造及び作動原理は、上記の実施例と同じであり、ここで繰り返して記述しない。
【0059】
本出願の他の実施例では、高電圧バッテリクラスターのスイッチボックスを提供し、図1図9a、図9b又は図9cのように、具体的な構造は、正極分岐130、負極分岐140及び上記のいずれかの実施例で提供される高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路を含む。
【0060】
正極分岐130に直流スイッチS1が設置され、負極分岐140に直流スイッチS2が設置されている。
【0061】
正極分岐130の入力はスイッチボックス150の正の入力B+とし、正極分岐130の出力はスイッチボックス150の正の出力P+とする。
【0062】
負極分岐140の入力はスイッチボックス150の負の入力B-とし、負極分岐140の出力はスイッチボックス150の負の出力P-とする。
【0063】
なお、高電圧バッテリクラスターの過電流保護回路におけるRCDスナバ回路210はスイッチボックス150の内部に設置して、高電圧バッテリクラスターの実装を容易にしてもよく、また、RCDスナバ回路210はスイッチボックス150の外部に設置されてもよく、実際の状況に応じて、RCDスナバ回路210を設置するかどうかを決定してもよく、着脱を容易にする。RCDスナバ回路210の二つの設置方式は、具体的な状況に応じて決定されてもよく、ここで具体的に限定しない。
【0064】
他の構造及び作動原理は、上記の実施例と同じであり、ここで繰り返して記述しない。
【0065】
本出願の他の実施例では、高電圧バッテリクラスターを提供し、図1図9a、図9b又は図9cのように、具体的な構造は、N個のバッテリモジュール(第1列のバッテリモジュール、第2列のバッテリモジュール、…、第m列のバッテリモジュール)、及び上記の実施例で提供される高電圧バッテリクラスターのスイッチボックス150を含む。
【0066】
N個のバッテリモジュールは、順次直列に接続されてバッテリモジュール分岐を形成し、バッテリモジュール分岐の正極はスイッチボックス150の正の入力ポートB+に接続され、バッテリモジュール分岐の負極はスイッチボックス150の負の入力ポートB-に接続される。
【0067】
スイッチボックス150の正の出力P+は高電圧バッテリクラスターの正極とし、電気回路の正極に接続し、スイッチボックス150の負の出力P-は高電圧バッテリクラスターの負極とし、電気回路の負極に接続する。
【0068】
その他の構造及び作動原理は、上記の実施例と同じであり、ここで繰り返して記述しない。
【0069】
本明細書における各実施例は、漸進的に記載されており、各実施例は、他の実施例との相違点について重点に説明し、各実施例の間の同じ又は類似の部分について、互いに参照すればよい。
【0070】
開示された実施例の上記説明は、当業者が本発明を実現又は使用することを可能にさせる。これらの実施例に対する様々な変更は、当業者には容易であり、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の実施例の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施例において実現され得る。従って、本発明の実施例は、本明細書に示される実施例に限定されず、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲に適合すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図9c
図10
図11