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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】スプライシングユニット
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/02 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021022879
(22)【出願日】2021-02-16
(62)【分割の表示】P 2018545727の分割
【原出願日】2016-10-17
(65)【公開番号】P2021073745
(43)【公開日】2021-05-13
【審査請求日】2021-02-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 幹也
(72)【発明者】
【氏名】木村 元則
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 大和
(72)【発明者】
【氏名】松山 和也
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/157436(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/166538(WO,A1)
【文献】特開2004-134691(JP,A)
【文献】特開2010-232393(JP,A)
【文献】特開2016-092047(JP,A)
【文献】特開2013-074064(JP,A)
【文献】特開2005-303143(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のテープフィーダのうち、一のテープフィーダに装填された補給対象リールのキャリアテープと、補給用リールのキャリアテープとのスプライシング作業を自動的に実行するスプライシング装置を備える本体部を備え、
前記本体部は、
前記スプライシング装置を制御する本体処理部と、
前記補給対象リール、前記補給用リール、および前記スプライシング装置を操作する作業者を識別する識別部と、
前記一のテープフィーダの前記補給対象リールの前記キャリアテープに収容された電子部品がなくなる部品切れ時刻を取得する部品切れ時刻取得部と、
前記一のテープフィーダに対して前記スプライシング装置を用いてスプライシング作業を行うのに必要な装置作業時間に、スプライシング作業を開始する前の準備作業に必要な準備作業時間であり前記識別部により識別された前記作業者の能力に応じた前記準備作業時間を加えたスプライシング総時間を取得するスプライシング総時間取得部と、
前記部品切れ時刻から前記スプライシング総時間だけ前の時刻である警告時刻を取得し、前記警告時刻に基づく情報を通知する通知部と、を備えるスプライシングユニット。
【請求項2】
前記通知部は、現在時刻が前記警告時刻を経過したことに応じて警告を通知する、請求項1に記載のスプライシングユニット。
【請求項3】
前記スプライシングユニットは、前記本体部を搭載した状態で移動可能な台車部と、をさらに備え、
前記本体処理部は、前記部品切れ時刻取得部と、前記スプライシング総時間取得部と、前記通知部と、を備える、請求項1または2に記載のスプライシングユニット。
【請求項4】
前記本体部は、前記テープフィーダにより供給される前記電子部品を基板に装着する電子部品装着機により構成される生産ラインを統括制御するホストコンピュータと通信可能な通信部をさらに備え、
前記部品切れ時刻取得部は、前記通信部を介して前記ホストコンピュータによって演算された前記部品切れ時刻を含む部品切れ情報を取得する、請求項に記載のスプライシングユニット。
【請求項5】
前記本体処理部は、前記補給対象リールおよび前記補給用リールにそれぞれ付されたバーコードであって前記電子部品の部品コードを関連付けられた前記バーコードを読み込むバーコードリーダをさらに備え、
前記本体処理部は、前記バーコードリーダにより読み込まれた前記補給対象リールおよび前記補給用リールにそれぞれ付された前記バーコードの情報をホストコンピュータに前記通信部を介して送信し、前記ホストコンピュータにより前記電子部品の照合が良好であると判定された場合に、前記スプライシング装置によるスプライシング作業を自動で開始させる、請求項に記載のスプライシングユニット。
【請求項6】
前記準備作業時間には、一つ前のスプライシング作業を完了させた場所から次のスプライシング作業の対象の前記テープフィーダの位置まで移動するのに必要な移動時間が含まれる、請求項3乃至5の何れか一項に記載のスプライシングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品装着機に電子部品を供給するテープフィーダに対して、スプライシング装置を用いて電子部品の補給を行うスプライシングユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品装着機には、例えば、電子部品を供給するテープフィーダが装着されている。このテープフィーダにはリールが装填されている。リールには、複数の電子部品を一定の間隔で収納したキャリアテープが巻回されている。電子部品装着機は、テープフィーダを駆動してキャリアテープから電子部品を順次供給し基板に装着する。また、電子部品装着機の作業者は、各テープフィーダの電子部品がなくなって生産ラインが停止する前に、電子部品を補給する作業を行う。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された部品供給管理システムでは、基板の生産前の準備時において、テープフィーダの電子部品の残数が生産に必要な数よりも少ない場合に、生産を開始する前に、部品が不足していることを作業者に通知している。また、特許文献2に記載された電子部品装着機では、複数のテープフィーダについて、部品残数や部品消費率等に基づいて部品切れとなる部品補給タイミングを予測しモニタ等に表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-182160号公報
【文献】特開2013-175618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電子部品を補給する作業では、スプライシング作業を行う。スプライシング作業では、例えば、部品切れになりそうなキャリアテープの終端と、補給用のキャリアテープの始端との接合を行って電子部品の補給を行う。作業者は、例えば、補給対象の電子部品装着機の前までスプライシング装置を運んで、キャリアテープをスプライシング装置にセッティングしてからスプライシングを開始する。この場合、作業者は、部品切れの予想時間を通知されていたとしても、スプライシング装置の準備や作業時間を考慮して前もって行動しなければ、作業中に部品切れとなる虞がある。
【0006】
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたもので、作業の実態に即した部品切れ予告を実施することで部品切れの発生を抑制できるスプライシングユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係るスプライシングユニットは、複数のテープフィーダのうち、一のテープフィーダに装填された補給対象リールのキャリアテープと、補給用リールのキャリアテープとのスプライシング作業を実行するスプライシング装置と、一のテープフィーダの補給対象リールのキャリアテープに収容された電子部品がなくなる部品切れ時刻を取得する部品切れ時刻取得部と、一のテープフィーダに対してスプライシング装置を用いてスプライシング作業を行うのに必要な装置作業時間に、スプライシング作業を開始する前の準備作業に必要な準備作業時間を加えたスプライシング総時間を取得するスプライシング総時間取得部と、部品切れ時刻からスプライシング総時間だけ前の時刻である警告時刻を取得し、警告時刻に基づく情報を通知する通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明の構成によると、部品切れ時刻取得部は、一のテープフィーダの部品切れとなる部品切れ時刻を取得する。スプライシング総時間取得部は、一のテープフィーダに対してスプライシング装置でスプライシング作業を行うのに必要な装置作業時間に、準備作業に必要な準備作業時間を加えたスプライシング総時間を取得する。このスプライシング総時間は、準備作業の開始からスプライシング作業の完了までに必要な時間である。通知部は、部品切れ時刻からスプライシング総時間だけ前の警告時刻を取得する。この警告時刻は、作業中に部品切れにならないように、スプライシング総時間を考慮して設定した作業を開始すべき時刻である。そして、通知部は、警告時刻に基づく情報を通知する。これにより、作業者は、通知部による通知によって、準備作業やスプライシング作業の時間を考慮した警告時刻を確認することができる。従って、作業者が警告時刻を目安に作業を進めることで、部品切れの発生を抑制でき、ひいては、生産ラインの停止を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態における電子部品供給システムの概略構成を示す図である。
図2】電子部品装着機の全体を示す平面図である。
図3】テープフィーダの全体を示す側面図である。
図4】スプライシングユニットの全体を示す斜視図である。
図5】タッチパネルを正面から見た表示画面を示す図である。
図6】警告時刻等の時間の関係を説明するための図である。
図7】表示処理の制御フローを示す図である。
図8】警告表示をしたタッチパネルの表示画面を示す図である。
図9】第一スプライシング総時間と第二スプライシング総時間とが重なっている場合の時間の関係を説明するための図である。
図10】注意表示をしたタッチパネルの表示画面を示す図である。
図11】再設定後の第一警告時刻等の時間の関係を説明するための図である。
図12】注意表示を解除した通常状態のタッチパネルの表示画面を示す図である。
図13】注意表示をしたタッチパネルの表示画面を示す図である。
図14】注意表示をした後に警告表示をしたタッチパネルの表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のスプライシングユニットを具体化した一実施形態のスプライシングユニット5について図面を参照して説明する。
【0011】
(1.電子部品供給システム1の構成)
まず、図1を参照して、実施形態のスプライシングユニット5を備える電子部品供給システム1について説明する。図1に示すように、電子部品供給システム1は、基板の搬送及び複数の作業、即ち半田印刷、部品装着、リフロー等を順次実行することにより当該基板上に部品を実装するシステムである。電子部品供給システム1は、複数の生産ライン(図1においては2つの生産ライン2A,2Bのみを図示)と、ホストコンピュータ3と、保管場所側装置4と、スプライシングユニット5等を備えて構成されている。生産ライン2A,2Bは、同様の構成となっているため、以下の説明では、生産ライン2Aについて主に説明し、生産ライン2Bについての説明を適宜省略する。なお、電子部品供給システム1は、1つの生産ライン2Aのみを備えた構成でもよい。
【0012】
本実施形態の生産ライン2Aは、半田印刷装置11、複数の電子部品装着機13、装着検査装置14及びリフロー装置15等がこの順で上流側から下流側に向かって連結配置されている。生産ライン2Aを構成する各装置11~15等は、ホストコンピュータ3によって統括制御可能なように、通信ネットワーク6を経由して相互に接続されている。
【0013】
半田印刷装置11は、上流から搬入された基板に対し部品接合用の半田印刷が可能に構成されている。複数の電子部品装着機13は、半田印刷装置11によって半田印刷された後の基板上への電子部品の装着が可能に構成されている。装着検査装置14は、電子部品装着機13によって電子部品を装着した基板について検査し、不良基板の判別が可能に構成されている。リフロー装置15は、装着検査装置14によって装着が良好であると判定された基板を所定温度で加熱し、基板に印刷された半田ペーストを溶融固化させることにより、基板への電子部品の半田接合が可能に構成されている。
【0014】
ホストコンピュータ3は、例えば、生産ライン2A,2Bごとに対応して設けられ、各生産ライン2A,2Bを統括管理している。ホストコンピュータ3は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成され、記憶装置3Aを備えている。記憶装置3Aは、例えば、ハードディスク装置などの光学式ドライブ装置、又はフラッシュメモリなどにより構成されている。記憶装置3Aには、例えば、各装置11~15を制御するための制御プログラムや、基板を計画通りに生産するためのジョブデータD1などの他に、管理データD2が記憶されている。ホストコンピュータ3は、記憶装置3Aから制御プログラムを読み込んで実行し、管理対象の生産ライン2A,2Bを構成する各装置11~15等の統括制御が可能に構成されている。
【0015】
ジョブデータD1は、例えば、半田印刷装置11によって基板に印刷する配線パターン、電子部品装着機13によって基板に装着する電子部品の位置・順番、及び基板を何枚生産するのかを示す生産計画などを設定したデータである。ホストコンピュータ3は、通信ネットワーク6を介してジョブデータD1を半田印刷装置11や電子部品装着機13に送信する。半田印刷装置11は、ジョブデータD1に従って配線パターンを印刷する。電子部品装着機13は、ジョブデータD1に従って基板に電子部品を装着する。
【0016】
また、電子部品装着機13は、装着されているテープフィーダ30(図2参照)から供給可能な電子部品の部品コードや供給可能な電子部品の最大数、供給した(使用した)電子部品の数などの部品情報をテープフィーダ30やリール32の識別情報(図3に示すフィーダID39やバーコード38)と共に取得してホストコンピュータ3へ送信する。ホストコンピュータ3は、電子部品装着機13から受信した部品情報をフィーダID39等に関連付けてテープフィーダ30やリール32ごとに記憶(管理)し、各テープフィーダ30において部品切れが生じる部品切れ時刻TP1(図6参照)を演算可能となっている。ホストコンピュータ3は、例えば、各テープフィーダ30の電子部品の残数、生産する基板の一枚当たりに搭載する電子部品の数、基板の生産速度、電子部品の減少率等に基づいて、各テープフィーダ30の部品切れ時刻TP1を演算する。
【0017】
また、管理データD2は、例えば、生産ライン2A,2Bのどの電子部品装着機13のどのスロットS1~Sn(図2参照)にテープフィーダ30やリール32が配置されているのかを示すデータである。各生産ライン2A,2Bのホストコンピュータ3は、各電子部品装着機13に装着されたテープフィーダ30のフィーダID39(図3参照)、そのテープフィーダ30に装填されたリール32のバーコード38、及びリール32に巻回されたキャリアテープ31の電子部品の部品コードを関連付けて管理データD2として記憶装置3Aに記憶させる。ここでいう「部品コード」とは、例えば、製造メーカ等が設定する部品の型番である。
【0018】
また、ホストコンピュータ3は、通信部3B(図7参照)を介して通信ネットワーク7に接続されている。ホストコンピュータ3は、通信ネットワーク7を介して、他のホストコンピュータ3、保管場所側装置4、及びスプライシングユニット5と通信可能となっている。
【0019】
保管場所側装置4は、補給用のテープフィーダ30やリール32を保管する保管庫(図示略)に設けられている。保管場所側装置4は、例えば、保管庫に新たに納品されたリール32に電子部品の部品コードと関連付けたバーコード38(図3参照)を付与し、バーコード38を表示するシールを、プリンタ(図示略)によって印刷する。また、保管場所側装置4は、バーコード38を検出するバーコードリーダ4Aを備えている。例えば、スプライシングユニット5の作業者は、保管庫から補給用のリール32をリールバケット51(図4参照)に入れて持ち出す。この際に、作業者は、バーコードリーダ4Aによって持ち出すリール32のバーコード38を読み込む。保管場所側装置4は、通信ネットワーク7を経由してホストコンピュータ3と相互に接続されている。ホストコンピュータ3は、保管場所側装置4から受信するデータに基づいて、保管庫から持ち出されたリール32についての情報を管理することができる。
【0020】
(2.電子部品装着機13の構成)
次に、電子部品装着機13の構成について説明する。図2に示すように、電子部品装着機13は、基板搬送装置21と、部品供給装置22と、部品移載装置23とを備えている。以下の説明では、電子部品装着機13の水平幅方向(図2の左右方向)をX軸方向とし、電子部品装着機13の水平奥行き方向(図2の上下方向)をY軸方向とし、X軸方向及びY軸方向に垂直な方向をZ軸方向とする。
【0021】
基板搬送装置21は、ベルトコンベアなどにより構成され、基板Bdを搬送方向(本実施形態においてはX軸方向)へと順次搬送する。部品供給装置22は、基板Bdに装着される電子部品を供給位置Psに供給する。部品供給装置22は、X軸方向に並んで配置された複数のスロットS1~Snを有する。複数のスロットS1~Snには、テープフィーダ30が着脱可能にそれぞれ装着される。また、複数のスロットS1~Snには、互いを識別するためのスロット番号が設定されている。部品供給装置22は、テープフィーダ30によりキャリアテープ31(図3参照)を送り移動させて、テープフィーダ30の先端側(図2の上側、図3の左側)に位置する供給位置Psに電子部品を供給する。
【0022】
部品移載装置23の装着ヘッド23Cは、X軸方向及びY軸方向に移動可能に構成されている。装着ヘッド23Cには、図示しない複数の吸着ノズルが着脱可能に設けられている。各吸着ノズルは、負圧を供給されることにより、テープフィーダ30の供給位置Psに供給される電子部品を吸着して保持する。
【0023】
(2-1.テープフィーダ30の構成)
図3に示すように、テープフィーダ30は、キャリアテープ31を巻回したリール32が装填されている。キャリアテープ31には、所定のピッチで電子部品が収容されている。リール32は、テープフィーダ30のフィーダ本体34によって保持され、テープフィーダ30に対して着脱可能に取り付けられている。
【0024】
テープフィーダ30には、定量送り機構33が内蔵されている。定量送り機構33は、フィーダ本体34に回転可能に支承されキャリアテープ31の送り穴(図示略)に係合するスプロケット35と、スプロケット35を1ピッチ分ずつ回転させるモータ(図示略)を備えている。テープフィーダ30のレール37は、リール32から送り出されるキャリアテープ31を下方から支持して搬送路を構成する。スプロケット35は、レール37の下方に配置され、キャリアテープ31の送り穴に外周の歯(突出部分)を係合させ、レール37上のキャリアテープ31を供給位置Psに引き込む。
【0025】
また、バーコード38は、リール32を識別するための識別情報である。上記したようにバーコード38は、例えば、電子部品の部品コードをリール32に関連付けて登録する処理を保管場所側装置4(図1参照)において実施する際に付与される。また、フィーダID39は、テープフィーダ30を識別するための識別情報であり、例えば、バーコードである。
【0026】
(3.スプライシングユニット5の構成)
図4は、スプライシングユニット5の全体の斜視図を示している。図4に示すように、スプライシングユニット5は、台車部41と、本体部42とを備えている。台車部41は、4つのキャスター43(図4においては3つのみ図示)の上にベース台44を取付けて構成されている。作業者は、例えば、本体部42に設けられたハンドル42Aを押すことで、スプライシング装置50等を搭載した状態でスプライシングユニット5を移動させることができる。ベース台44の上には、電源装置45と、リールホルダ46と、ダストボックス47とが配置されている。
【0027】
電源装置45は、バッテリーを備えており、本体部42の電源スイッチ42Bがオン操作されることで、スプライシング装置50や表示装置55に電力を供給する。リールホルダ46は、スプライシング作業の際にテープフィーダ30から取り外した部品切れとなったリール32を入れるための収納箱である。ダストボックス47は、スプライシング作業にともなって発生するキャリアテープ31の切れ端(廃テープ)等を捨てるためのものである。
【0028】
また、ベース台44の上には、円柱形状の柱部48が固定されている。柱部48の上部には、本体部42が取付けられている。本体部42は、スプライシング装置50と、リールバケット51と、バーコードリーダ52と、通信部54(図7参照)と、表示装置55を備えている。また、本体部42は、上記各装置を制御する処理部として、CPUや各種メモリを備えた本体処理部42Cを備えている。なお、以下の説明では、図4に示すように、リールバケット51に収容されたリール32を、テープフィーダ30に装填されたリール32(補給対象リール)と区別するため、補給用リール56と称して説明する。
【0029】
スプライシング装置50は、テープフィーダ30に装填されたリール32に巻回されたキャリアテープ31の終端を、補給用リール56に巻回されたキャリアテープ31の始端に自動的に繋ぎ合わせる装置である。スプライシング装置50は、一方向に長い略直方体形状をなしている。
【0030】
リールバケット51は、スプライシング装置50の長手方向で対向する側面の一方側(図4における奥側)であって、その側面に近接した位置に設けられている。リールバケット51には、複数(例えば10個)の補給用リール56の各々を、個別に収容する収容部51Aが設けられている。作業者は、例えば、保管庫や生産ライン2A,2Bのリール置き場などにおいて、新たに補給用リール56を手に入れ、各収容部51Aに収納する。
【0031】
また、スプライシング装置50は、長手方向で対向する側面の各々に送り溝50A(図4では手前側の送り溝のみを図示)を備えている。送り溝50Aは、スプライシングする2つのキャリアテープ31をスプライシング装置50の中央部まで挿入するための溝である。スプライシング装置50の中央部には、送り溝50Aに沿って送り込まれた2つのキャリアテープ31にスプライシングテープを貼り付けて両者を接合する接合装置(図示略)が設けられている。スプライシング装置50は、作業者によって2つのキャリアテープ31が送り溝50Aのそれぞれに送り込まれると、2つのキャリアテープ31を中央部まで搬送しつつ、キャリアテープ31の不要部分を切断装置(図示略)によって切断し、互いの切断面を突き合わせて両キャリアテープ31を接合装置によって接合する。スプライシング装置50は、スプライシング作業を完了させると、上部カバー50Bを開け、スプライシングが完了したキャリアテープ31を取り出せる状態とする。
【0032】
バーコードリーダ52は、例えば、本体部42の本体処理部42Cと無線通信を行うコードレスのハンディタイプのものである。本体部42の作業台42Dには、バーコードリーダ52を引っ掛けるための係合部42Eが設けられている。作業者は、係合部42Eからバーコードリーダ52を取り外して手に持ちテープフィーダ30から取り外したリール32のバーコード38や、リールバケット51から取り出した補給用リール56のバーコード38を読み込む作業を行う。これにより、本体処理部42Cは、スプライシング作業において、正しい電子部品を収容したキャリアテープ31(補給用リール56)を準備したかどうかをチェックする、いわゆるスプライシングベリファイを実行する。
【0033】
本体処理部42Cは、例えば、部品切れとなる補給対象のリール32のバーコード38がバーコードリーダ52によって読み込まれるとスプライシングベリファイを開始し、リール32のバーコード38の情報を、通信部54(図7参照)を介してホストコンピュータ3に送信する。通信部54は、例えば、通信ネットワーク7に設けられたアクセスポイントを通じて無線LANによりホストコンピュータ3と通信可能となっている。
【0034】
次に、本体処理部42Cは、補給用リール56のバーコード38がバーコードリーダ52によって読み込まれると、補給用リール56のバーコード38の情報をホストコンピュータ3に送信する。ホストコンピュータ3の記憶装置3Aに記憶された管理データD2には、バーコード38の情報や部品コードに関するデータが保存されている。ホストコンピュータ3は、本体処理部42C(スプライシングユニット5)から受信したバーコード38の情報に基づいて、スプライシング作業を実行しようとしている電子部品の部品コードが一致しているか等の良否を判定する。
【0035】
ホストコンピュータ3は、電子部品の照合が良好であると判定すると、良好である旨を本体処理部42Cに通知する。本体処理部42Cは、良好である旨を受信すると、スプライシング装置50によってスプライシング作業を自動で開始させる。また、ホストコンピュータ3は、電子部品の部品コードが一致しない場合に、照合エラーを本体処理部42Cに通知する。本体処理部42Cは、ホストコンピュータ3から照合エラーである旨を受信した場合、その旨を表示装置55に表示し、スプライシング作業を中止する。このように、スプライシングユニット5(本体処理部42C)は、ホストコンピュータ3と連係した処理により、電子部品の種類が異なる等の誤ったキャリアテープ31がスプライシングされることを防止することが可能となっている。
【0036】
表示装置55は、表示機能と入力機能とを有するタッチパネル55Aを備えている。図5は、タッチパネル55Aを正面から見た表示画面の一例を示している。タッチパネル55Aの中央部には、上記した照合エラー等の情報を表示する情報表示部55Bが設けられている。情報表示部55Bの下には、バーコードリーダ52によって読み込んだバーコード38の番号を表示するバーコード表示部55Cが設けられている。
【0037】
また、タッチパネル55Aの右上には、通信部54がアクセスポイントから受信する受信電波の強度を表示する電波強度表示部55Dが設けられている。また、バーコード表示部55Cの下には、キャンセルボタン55Fが設けられている。このキャンセルボタン55Fは、例えば、上記したスプライシングベリファイ中に処理を中止したい場合など、中止指示を本体処理部42Cに通知するものである。
【0038】
また、情報表示部55Bやキャンセルボタン55Fの左側には、部品切れが予想されるテープフィーダ30の情報を示す予告表示部55Gが設けられている。本実施形態のタッチパネル55Aには、5つの予告表示部55Gが設けられている。予告表示部55Gには、ホストコンピュータ3から受信した部品切れが予想される、即ち補給対象のテープフィーダ30の情報が表示されている。以下の説明では、5つの予告表示部55Gを区別する場合には、図5に示すように上から順に予告表示部55G1,55G2,55G3,55G4,55G5と称して説明する。また、区別せずに総称する場合には「予告表示部55G」と称して説明する。
【0039】
例えば、一番上の予告表示部55G1には、上部に生産ライン2A,2Bを識別するLINE番号「A」(生産ライン2Aに相当)と、装置名として「装置123」とが表示されている。また、予告表示部55G1には、LINE番号及び装置名の下に、部品コードとして「MCR004XYZ」が表示されている。また、予告表示部55G1には、部品コードの下に、電子部品装着機13を識別するモジュール番号「2」と、補給対象のテープフィーダ30のスロットS1~Snを識別するスロット番号「4」と、部品切れ予告時間TM2(図6参照)を示す表示「00:15:00」とが表示されている。
【0040】
この場合、予告表示部55G1は、生産ライン2Aに設置された装置名「123」の電子部品装着機13(モジュール番号「2」)のスロット番号「4」に装着されたテープフィーダ30の部品切れ予告時間TM2が15分であることを表示している。なお、モジュール番号は、例えば、複数の電子部品装着機13に対して生産ライン2Aの上流から下流に向けて1,2,3・・の順に設定される。また、上記した予告表示部55Gによる補給対象のテープフィーダ30の位置を示す方法は、一例であり、例えば、生産ライン2Aの全体構成を概略図で示し、その概略図上に補給対象のテープフィーダ30の位置を表示してもよい。
【0041】
ここでいう「部品切れ予告時間」とは、ホストコンピュータ3から通知された部品切れが発生する予想時刻(部品切れ時刻TP1、図6参照)を基準として、スプライシング作業を行うことを考慮した予告時間である。詳述すると、本体部42の本体処理部42Cは、例えば、部品切れが予想されるテープフィーダ30の情報(部品切れ情報D4、図7参照)をまとめて10件分だけホストコンピュータ3から取得する。本体処理部42Cは、取得する処理を定期的に実行する。この部品切れ情報D4には、上記したLINE番号等の予告表示部55Gに表示するための、部品切れとなるテープフィーダ30の情報が含まれている。また、部品切れ情報D4には、テープフィーダ30で部品切れが発生する部品切れ時刻TP1の情報が含まれている。この部品切れ時刻TP1は、上記したようにホストコンピュータ3によって演算された予想時刻である。
【0042】
例えば、図6に示すようにホストコンピュータ3から取得した部品切れ情報D4の部品切れ時刻TP1が、現在時刻TP2から23分後であるとする。本実施形態の本体処理部42Cは、例えば、部品切れ時刻TP1からスプライシング総時間TM1だけ前の時刻(以下、「警告時刻TP3」という)までの時間を部品切れ予告時間TM2として設定する。
【0043】
スプライシング総時間TM1は、準備作業時間TM3と装置作業時間TM4とを加えた時間である。準備作業時間TM3は、スプライシング作業を開始する前の準備作業に必要な時間である。準備作業時間TM3は、例えば、一つ前のスプライシング作業を完了させた場所から次のスプライシング作業の対象のテープフィーダ30の位置まで移動するのに必要な移動時間を含んでもよい。この移動時間は、平均時間や移動距離に応じて変更した時間を用いてもよい。また、準備作業時間TM3は、例えば、補給用リール56をリールバケット51から取り出してスプライシング装置50にセッティングするのに必要な作業時間を含んでもよい。より具体的には、準備作業時間TM3は、リールバケット51から補給用リール56を取り出して、取り出した補給用リール56から引き出したキャリアテープ31の先端をスプライシング装置50の送り溝50Aに挿入するまでの作業時間を含んでもよい。また、準備作業時間TM3は、例えば、スプライシングを完了した補給用リール56をテープフィーダ30に装填するのに必要な作業時間を含んでもよい。なお、上記した準備作業時間TM3の設定内容は一例であり、作業者の作業の実態に即して適宜変更される。例えば、準備作業時間TM3を、テープフィーダ30や電子部品装着機13の種類・型番等に応じて変更してもよい。
【0044】
また、準備作業時間TM3は、人為的な作業時間であるため、作業者の経験年数や熟練度に応じて増減する時間である。このため、本体処理部42Cは、作業者に応じて準備作業時間TM3を変更してもよい。例えば、本体処理部42Cは、経験年数の短い作業者の場合、より長い準備作業時間TM3を設定し、経験年数の長い作業者の場合、より短い準備作業時間TM3を設定してもよい。作業者の識別は、例えば、作業前におけるバーコードリーダ52による作業者のIDの読み込みや、作業者が行うタッチパネル55Aへの入力情報等に基づいて識別することができる。また、作業者ごとの準備作業時間TM3は、本体処理部42Cの記憶装置77(図7参照)等に記憶してもよく、あるいはホストコンピュータ3で一括管理しておき適宜、ホストコンピュータ3から取得してもよい。本体処理部42Cは、例えば、バーコードリーダ52による読み込み情報に基づいて作業者を識別し、作業者に応じた準備作業時間TM3を記憶装置77から読み込んで使用する。
【0045】
装置作業時間TM4は、テープフィーダ30に対してスプライシング装置50を用いてスプライシング作業を行うのに必要な時間である。例えば、装置作業時間TM4は、補給用及び補給対象のキャリアテープ31のそれぞれの先端をスプライシング装置50の送り溝50Aに挿入したタイミングから、スプライシング作業が完了し上部カバー50Bが開くまでの時間である。従って、装置作業時間TM4は、上記した準備作業時間TM3とは異なり、人為的な作業時間ではなく、機械的な作業時間である。このため、装置作業時間TM4は、例えば、スプライシング装置50の処理能力や作業速度に応じて設定することができる。
【0046】
図6に示すように、本実施形態の準備作業時間TM3は、例えば3分である。また、装置作業時間TM4は、例えば5分である。この場合、スプライシング総時間TM1は、準備作業時間TM3と装置作業時間TM4とを合計した8分になる。本体処理部42Cは、ホストコンピュータ3から部品切れ時刻TP1を取得すると、部品切れ時刻TP1(23分)からスプライシング総時間TM1(8分)だけ前の警告時刻TP3を演算する。本体処理部42Cは、現在時刻TP2から警告時刻TP3までの時間(この場合、15分)を部品切れ予告時間TM2として設定し、図5の予告表示部55Gに表示させる。このようにして、予告表示部55Gには、部品切れ時刻TP1からスプライシング総時間TM1だけ前の警告時刻TP3まで部品切れ予告時間TM2が表示される。
【0047】
本体処理部42Cは、例えば、ホストコンピュータ3から取得した10件の部品切れ情報D4(図7参照)のうち、部品切れ時刻TP1の早いもの5件について部品切れ予告時間TM2を演算し、予告表示部55Gに表示する。また、本体処理部42Cは、表示する5件について、部品切れ予告時間TM2のより短いものから順に画面の上から下に向かって昇順に予告表示部55Gに表示する。従って、図5に示すように、予告表示部55Gに表示された部品切れ予告時間TM2は、画面の上から下に向かって(予告表示部55G1から予告表示部55G5に向かって)順番に時間が増加している。なお、本体処理部42Cは、例えば、上記したスプライシング作業が完了し上部カバー50Bを開き、作業者がスプライシングしたキャリアテープ31を取り出した後、上部カバー50Bを閉じたタイミングで、スプライシング作業が完了した予告表示部55Gをタッチパネル55Aの表示から消去することが好ましい。この場合、本体処理部42Cは、予告表示部55Gに表示していない部品切れ情報D4のうち、最も部品切れ時刻TP1の早い部品切れ情報D4について部品切れ予告時間TM2を演算し、新たに予告表示部55Gに表示させてもよい。
【0048】
(4.スプライシングユニット5の表示処理)
次に、スプライシングユニット5(本体処理部42C)による表示装置55(タッチパネル55A)の表示処理について説明する。図7は、表示処理における制御フローを示している。図7に示すように、本体部42の本体処理部42Cは、部品切れ時刻取得部71、スプライシング総時間取得部72、及び通知部73を備えている。これらの部品切れ時刻取得部71等による処理は、例えば、本体処理部42Cが有するCPU上でプログラムが実行されることによって実現される。あるいは、部品切れ時刻取得部71等の処理をハードウェアで実現してもよい。
【0049】
また、スプライシングユニット5の本体部42は、時間情報D3を記憶するための記憶装置77を備えている。この時間情報D3には、上記した準備作業時間TM3や装置作業時間TM4等が含まれている。
【0050】
まず、上記したように本体処理部42Cは、部品切れ情報D4をホストコンピュータ3から取得する。本体処理部42Cの部品切れ時刻取得部71は、例えば、10件の部品切れが予想されるテープフィーダ30の部品切れ情報D4を、ホストコンピュータ3から定期的に取得する。
【0051】
ホストコンピュータ3の管理データD2には、生産ライン2A,2Bのどの電子部品装着機13のどのスロットS1~Snにテープフィーダ30(フィーダID39)やリール32(バーコード38)が配置されているのかを示すデータが設定されている。例えば、管理データD2には、電子部品装着機13の装置名、モジュール番号、スロット番号、スロットに装着されたテープフィーダ30のフィーダID39、リール32のバーコード38、リール32に巻回されたキャリアテープ31の電子部品の部品コードを相互に関連付けたデータが保存されている。そして、部品切れ時刻取得部71は、部品切れ情報D4として、上記した管理データD2の各種データを取得する。部品切れ時刻取得部71は、取得した部品切れ情報D4を記憶装置77に記憶させる。
【0052】
スプライシング総時間取得部72は、記憶装置77から読み込んだ時間情報D3に基づいて、スプライシング総時間TM1を演算する。例えば、記憶装置77の時間情報D3には、予め準備作業時間TM3や装置作業時間TM4の情報が記憶されている。スプライシング総時間取得部72は、例えば、準備作業時間TM3及び装置作業時間TM4を時間情報D3から読み出して合計し、スプライシング総時間TM1を演算する。この際に、スプライシング総時間取得部72は、上記したバーコードリーダ52で識別した作業者に応じた準備作業時間TM3を記憶装置77から読み出して使用してもよい。スプライシング総時間取得部72は、演算したスプライシング総時間TM1を、記憶装置77の時間情報D3に追加する。
【0053】
通知部73は、記憶装置77から部品切れ情報D4に含まれる部品切れ時刻TP1と、時間情報D3に含まれるスプライシング総時間TM1とを読み出して、部品切れ時刻TP1からスプライシング総時間TM1だけ前の時刻である警告時刻TP3を演算する。なお、スプライシング総時間TM1としてすべて同一時間(固定値)を使用する場合には、通知部73は、記憶装置77からスプライシング総時間TM1の固定値を読み出してもよい。この場合、上記したスプライシング総時間取得部72は不要となる。また、通知部73は、本願におけるスプライシング総時間TM1を取得するスプライシング総時間取得部72としても機能する。
【0054】
通知部73は、演算した警告時刻TP3を用いて、現在時刻TP2から警告時刻TP3までの時間である部品切れ予告時間TM2を演算し、タッチパネル55A(表示装置55)の予告表示部55Gに表示する。また、通知部73は、部品切れ予告時間TM2に加えて、図5に示した部品切れが予想されるテープフィーダ30のLINE番号、装置名、部品コード、モジュール番号、及びスロット番号を、部品切れ情報D4に基づいて予告表示部55Gに表示する。通知部73は、例えば、部品切れ時刻取得部71によって取得した10件の部品切れ情報D4のうち、部品切れ時刻TP1の早い5件について上記した処理を行う。これにより、タッチパネル55Aは、図5に示す表示状態となる。
【0055】
(4-1.警告表示)
次に、通知部73による警告表示について説明する。通知部73は、現在時刻TP2が警告時刻TP3を経過したことに応じて、作業者に向けて警告を通知する。例えば、図6に示すように、現在時刻TP2が警告時刻TP3(15分後)から2分後の現在時刻TP21まで経過した場合を考える。この場合、図8に示すように、予告表示部55G1の部品切れ予告時間TM2は、ゼロ(0分)となる。また、現在時刻TP21は、図6に示すように、準備作業時間TM3、即ち、準備作業を実施すべき時間となっている。そして、作業者が、準備作業を実施しなければ、部品切れ時刻TP1までにスプライシング作業を完了できないことが予想される。
【0056】
そこで、通知部73は、図8に示すように、部品切れ予告時間TM2がゼロとなった、即ち、現在時刻TP21が警告時刻TP3を経過した予告表示部55G1の表示を警告表示に変更する(図8中のハッチング部分参照)。通知部73は、予告表示部55G1の表示を通常状態とは異なる目立つ表示、例えば、赤色の表示や点滅表示に変更する。これにより、予告表示部55G1の部品切れ予告時間TM2がゼロとなり、予告表示部55G1に対応するテープフィーダ30へのスプライシング作業を早急に実施すべきことを作業者により確実に通知することができる。警告に気付いた作業者は、準備作業を予定されている準備作業時間TM3(3分)よりも短い時間(例えば1分)で完了させ、スプライシング作業を予定通りの装置作業時間TM4の開始時間に開始すれば、部品切れ時刻TP1までにスプライシング作業を完了させることが可能となる。
【0057】
(4-2.注意表示)
次に、通知部73による注意表示について説明する。通知部73は、2つのスプライシング総時間TM1が重なっている場合に、作業者に向けて注意を通知する。例えば、図9に示すように、第一スプライシング総時間TM11と、その後に予定されている第二スプライシング総時間TM12とが重なっている場合を考える。第一スプライシング総時間TM11は、第一準備作業時間TM31と第一装置作業時間TM41とを合わせた時間である。第二スプライシング総時間TM12は、第二準備作業時間TM32と第二装置作業時間TM42とを合わせた時間である。
【0058】
この場合、例えば、図10に示すように、予告表示部55G2の第一部品切れ予告時間TM21が30分後であるのに対し、その次に予定されている予告表示部55G3の第二部品切れ予告時間TM22が35分後となる。即ち、第一及び第二部品切れ予告時間TM21,TM22の時間差が5分となっている。
【0059】
換言すれば、第一スプライシング総時間TM11の第一警告時刻TP31から第二スプライシング総時間TM12の第二警告時刻TP32までの時間(5分)が、第一スプライシング総時間TM11(8分)に比べて短くなっている。この例では、第一スプライシング総時間TM11の第一装置作業時間TM41の途中(例えば、第一準備作業時間TM31(3分)の経過から2分後)で、第二スプライシング総時間TM12の第二警告時刻TP32となる。
【0060】
従って、仮に、作業者が、第一警告時刻TP31までに準備作業を開始したとしても、第一スプライシング総時間TM11だけ経過した時点では、第二警告時刻TP32を経過する(第二部品切れ予告時間TM22がゼロになる)可能性がある。つまり、予告表示部55G2に対応するテープフィーダ30(第一テープフィーダの一例)に対し部品切れ前に作業を完了できたとしても、予告表示部55G3に対応するテープフィーダ30(第二テープフィーダの一例)に対する作業の開始が遅れ第二部品切れ時刻TP12となり、予告表示部55G3のテープフィーダ30(第二テープフィーダ)の部品切れが発生してしまう。
【0061】
そこで、通知部73は、図10に示すように、予告表示部55G2(第一部品切れ予告時間TM21)及び予告表示部55G3(第二部品切れ予告時間TM22)の両方の表示を、注意表示に変更する(図10中のドットで示す部分参照)。通知部73は、予告表示部55G2,55G3の表示を、通常状態や上記した警告表示とは異なる目立つ表示、例えば、黄色の表示に変更する。これにより、例えば、作業者は、予告表示部55G2に対応するテープフィーダ30(第一テープフィーダの一例)に対する作業を第一警告時刻TP31よりも前に開始するなどの適切な対応を取ることで、予告表示部55G3に対応するテープフィーダ30(第二テープフィーダの一例)の部品切れの発生を抑制できる。
【0062】
また、通知部73は、予告表示部55G2(第一部品切れ予告時間TM21)及び予告表示部55G3(第二部品切れ予告時間TM22)の両方の表示を注意表示に変更した後、第二部品切れ予告時間TM22と第一スプライシング総時間TM11との時間を比較する。図9に示すように、第二部品切れ予告時間TM22は、35分であり、第一スプライシング総時間TM11は、8分である。
【0063】
第一スプライシング総時間TM11に比べて第二部品切れ予告時間TM22が長い場合、予告表示部55G2のテープフィーダ30(第一テープフィーダ)に対する準備作業を第一警告時刻TP31から第一スプライシング総時間TM11以上前に開始すれば、次の予告表示部55G3に対応するテープフィーダ30(第二テープフィーダ)の準備作業を開始すべき第二警告時刻TP32までに予告表示部55G2の作業を完了できる。
【0064】
そこで、通知部73は、第二警告時刻TP32から第一スプライシング総時間TM11以上前の時刻に第一警告時刻TP31を再設定する。例えば、図11に示すように、通知部73は、第二警告時刻TP32(35分後)から8分前に第一警告時刻TP31を再設定する。この場合、第一スプライシング総時間TM11の完了時刻は、第二警告時刻TP32、即ち、第二準備作業時間TM32の開始時刻となる。また、予告表示部55G2の作業を前倒しで実施する予定となるため、第一部品切れ時刻TP11は、第一スプライシング総時間TM11の完了時刻から3分後となる。
【0065】
通知部73は、再設定後の第一警告時刻TP31に基づいて第一部品切れ予告時間TM21を演算し、演算結果(27分後)を予告表示部55G2に再表示する。図12に示すように、通知部73は、再表示を行うのにともなって、予告表示部55G2と予告表示部55G3の注意表示を解除し通常状態にする。これにより、作業者は、例えば、再設定後の第一部品切れ予告時間TM21を目安に予告表示部55G2の準備作業を開始すれば、次の予告表示部55G3の第二部品切れ予告時間TM22がゼロになる前に予告表示部55G2の作業を完了することが可能となる。
【0066】
なお、通知部73は、第一スプライシング総時間TM11に比べて第二部品切れ予告時間TM22が長い場合であっても、第一警告時刻TP31をより早い時間に再設定することで、一つ前の作業である予告表示部55G1のスプライシング総時間TM1と予告表示部55G2の第一スプライシング総時間TM11とが重なる場合は、第一警告時刻TP31の変更を実施しなくともよい。即ち、予告表示部55G2と予告表示部55G3とのスプライシング総時間TM1の重なりを解除できたとしても、変更後の予告表示部55G2と予告表示部55G1との間で新たなスプライシング総時間TM1の重なりが発生する場合には、警告時刻TP3の変更を実施しなくともよい。あるいは、通知部73は、さらに予告表示部55G1の警告時刻TP3をより早い時間に変更可能か判定し、予告表示部55G1の警告時刻TP3を早くすることで、予告表示部55G1と予告表示部55G2とのスプライシング総時間TM1の重なりを解除してもよい。この場合は、予告表示部55G2に加えて予告表示部55G1の警告時刻TP3を早く(部品切れ予告時間TM2を短く)することとなる。
【0067】
(4-3.注意表示後の警告表示)
次に、注意表示をした後、第一警告時刻TP31が経過した場合について説明する。以下の説明では、一例として、予告表示部55G1の部品切れ予告時間TM2を第一部品切れ予告時間TM21と、予告表示部55G2の部品切れ予告時間TM2を第二部品切れ予告時間TM22として説明する。例えば、図13に示すように、予告表示部55G1の第一部品切れ予告時間TM21が5分で、予告表示部55G2の第二部品切れ予告時間TM22が7分の場合を考える。この場合も、通知部73は、予告表示部55G1(第一部品切れ予告時間TM21)及び予告表示部55G2(第二部品切れ予告時間TM22)の両方の表示を注意表示に変更した後、第二部品切れ予告時間TM22と第一スプライシング総時間TM11との時間を比較する。第一スプライシング総時間TM11(8分)に比べて第二部品切れ予告時間TM22(7分)が短いため、通知部73は、第一警告時刻TP31の再設定を実施しない。
【0068】
その後、予告表示部55G1の第一部品切れ予告時間TM21(5分)がゼロになると、通知部73は、予告表示部55G1(第一部品切れ予告時間TM21)に加えて、予告表示部55G2(第二部品切れ予告時間TM22)の表示を注意表示から警告表示に変更する(図14参照)。これにより、第一部品切れ予告時間TM21が経過したことに加え、このままでは予告表示部55G1のスプライシング作業を完了させる前に予告表示部55G2の第二部品切れ予告時間TM22(第二警告時刻TP32)が経過してしまうことも通知でき、注意を促すことができる。このようにして、通知部73は、部品切れ予告時間TM2の表示や部品切れ予告時間TM2の経過に応じた表示変更を行うことで、作業の実態に即した通知を作業者に実施することが可能となる。
【0069】
(5.実施形態の構成による効果)
上記した実施形態のスプライシングユニット5は、複数のテープフィーダ30のうち、一のテープフィーダ30に装填されたリール32(補給対象リール)のキャリアテープ31と、補給用リール56のキャリアテープ31とのスプライシング作業を実行するスプライシング装置50と、一のテープフィーダ30のリール32のキャリアテープ31に収容された電子部品がなくなる部品切れ時刻TP1を取得する部品切れ時刻取得部71と、一のテープフィーダ30に対してスプライシング装置50を用いてスプライシング作業を行うのに必要な装置作業時間TM4に、スプライシング作業を開始する前の準備作業に必要な準備作業時間TM3を加えたスプライシング総時間TM1を取得するスプライシング総時間取得部72と、部品切れ時刻TP1からスプライシング総時間TM1だけ前の時刻である警告時刻TP3を取得し、警告時刻TP3に基づく情報を通知する通知部73と、を備える。
【0070】
これによれば、部品切れ時刻取得部71は、一のテープフィーダ30の部品切れとなる部品切れ時刻TP1を取得する。スプライシング総時間取得部72は、一のテープフィーダ30に対してスプライシング装置50でスプライシング作業を行うのに必要な装置作業時間TM4に、準備作業に必要な準備作業時間TM3を加えたスプライシング総時間TM1を取得する。通知部73は、部品切れ時刻TP1からスプライシング総時間TM1だけ前の警告時刻TP3を取得する。そして、通知部73は、警告時刻TP3に基づく情報(部品切れ予告時間TM2や警告表示など)を通知する。これにより、作業者は、通知部73による通知によって、準備作業やスプライシング作業の時間を考慮した警告時刻TP3を確認することができる。従って、作業者が警告時刻TP3を目安に作業を進めることで、部品切れの発生を抑制でき、ひいては、生産ラインの停止を抑制できる。
【0071】
さらに、通知部73は、現在時刻TP2が警告時刻TP3を経過したことに応じて警告を通知する。
【0072】
これによれば、通知部73は、警告時刻TP3の経過に応じて警告を通知することで、作業者に警告時刻TP3が経過したことをより確実に通知し注意を促すことができる。警告に気付いた作業者は、準備作業を準備作業時間TM3よりも短い時間で完了させスプライシング作業を開始すれば、部品切れの発生を抑制できる。
【0073】
さらに、スプライシングユニット5は、スプライシング作業に係わる情報を表示する表示装置55(表示部)を、さらに備える。通知部73は、現在時刻TP2から警告時刻TP3までの時間である部品切れ予告時間TM2を表示装置55に表示する。
【0074】
これによれば、通知部73は、現在時刻TP2から警告時刻TP3までの時間である部品切れ予告時間TM2を、警告時刻TP3に基づく情報として表示装置55に表示する。これにより、作業者は、表示装置55の表示を確認することで、警告時刻TP3まで後どのくらい時間が残っているのかを把握することができる。
【0075】
さらに、複数のテープフィーダ30には、第一テープフィーダ(予告表示部55G2に対応するテープフィーダ30)と、第一テープフィーダに比べて後の時刻に電子部品がなくなる第二テープフィーダ(予告表示部55G3に対応するテープフィーダ30)と、が含まれている。通知部73は、第一テープフィーダの第一部品切れ予告時間TM21と、第二テープフィーダの第二部品切れ予告時間TM22とを表示装置55(表示部)に表示し、第一テープフィーダの第一警告時刻TP31から第二テープフィーダの第二警告時刻TP32までの時間が、第一テープフィーダの第一スプライシング総時間TM11に比べて短い場合に、表示装置55における第一部品切れ予告時間TM21及び第二部品切れ予告時間TM22の両方の表示を注意表示に変更する。
【0076】
第一警告時刻TP31から第二警告時刻TP32までの時間が、第一スプライシング総時間TM11に比べて短い場合、第一テープフィーダの第一スプライシング総時間TM11と第二テープフィーダの第二スプライシング総時間TM12とが重なった状態にある。この状態では、仮に、作業者が、第一警告時刻TP31までに準備作業を開始したとしても、第一スプライシング総時間TM11だけ経過した時点では、第二警告時刻TP32も経過する可能性がある。つまり、予告表示部55G2の第一テープフィーダに対し部品切れ前に作業を完了できたとしても、予告表示部55G3の第二テープフィーダに対する作業の開始が遅れ第二テープフィーダの部品切れが発生してしまう。そこで、通知部73は、第一部品切れ予告時間TM21及び第二部品切れ予告時間TM22の両方の表示を注意表示に変更することで、作業者に注意を促すことができる。その結果、例えば、作業者は、第一テープフィーダに対する作業を第一警告時刻TP31よりも前に開始するなどの適切な対応を取ることで、第二テープフィーダの部品切れの発生を抑制できる。
【0077】
さらに、通知部73は、第一部品切れ予告時間TM21及び第二部品切れ予告時間TM22の両方の表示を注意表示に変更した後、第一部品切れ予告時間TM21がゼロになったことに応じて、表示装置55(表示部)における第一部品切れ予告時間TM21及び第二部品切れ予告時間TM22の表示を注意表示から警告表示に変更する。
【0078】
これによれば、警告表示を行うことで、作業者に第一部品切れ予告時間TM21(第一警告時刻TP31)が経過したことに加え、このままでは予告表示部55G2のテープフィーダ30(第一テープフィーダ)のスプライシング作業を完了させる前に第二部品切れ予告時間TM22(第二警告時刻TP32)が経過してしまうことも通知でき、注意を促すことができる。警告表示に気付いた作業者は、第一テープフィーダ(予告表示部55G2)の準備作業等を迅速に実施すれば、第一テープフィーダ(予告表示部55G2)及び第二テープフィーダ(予告表示部55G3)の部品切れの発生を抑制できる。
【0079】
さらに、通知部73は、第一部品切れ予告時間TM21及び第二部品切れ予告時間TM22の両方の表示を注意表示に変更した後、第二部品切れ予告時間TM22が、第一スプライシング総時間TM11に比べて長い場合に、第二警告時刻TP32から第一スプライシング総時間TM11以上前の時刻に第一警告時刻TP31を再設定し、注意表示を解除する。
【0080】
第二部品切れ予告時間TM22が第一スプライシング総時間TM11に比べて長い場合、予告表示部55G2の第一テープフィーダに対する準備作業を第一警告時刻TP31よりも前に開始すれば、第二警告時刻TP32、即ち、予告表示部55G3の第二テープフィーダに準備作業を開始すべき時刻までに第一テープフィーダの作業を完了することが可能となる。そこで、通知部73は、第二警告時刻TP32から第一スプライシング総時間TM11以上前の時刻に第一警告時刻TP31を再設定し、設定後の第一部品切れ予告時間TM21を取得して再表示することで、第二テープフィーダの作業を考慮した第一部品切れ時刻TP11を作業者へ通知できる。作業者は、再設定後の第一部品切れ予告時間TM21を目安に第一テープフィーダ(予告表示部55G2)の準備作業を開始すれば、次の第二テープフィーダ(予告表示部55G3)の部品切れが発生する前に第一テープフィーダの作業を完了することが可能となる。
【0081】
さらに、通知部73は、複数のテープフィーダ30の各々に対応する部品切れ予告時間TM2をそれぞれ表示装置55(表示部)に表示し、且つ複数の部品切れ予告時間TM2を昇順又は降順に並べて表示する。
【0082】
これによれば、通知部73は、複数のテープフィーダ30の各々に対応した部品切れ予告時間TM2を取得し表示装置55(表示部)に表示する。これにより、作業者は、表示装置55の表示を確認することで、準備作業やスプライシング作業の時間を考慮した部品切れ予告時間TM2を、テープフィーダ30ごとに把握することができる。さらに、複数の部品切れ予告時間TM2を昇順又は降順で表示することで、作業者は、例えば、表示された順番にスプライシング作業を実施すれば、部品切れ予告時間TM2の短いテープフィーダ30から順番に効率よく作業を実施できる。
【0083】
さらに、スプライシングユニット5は、作業者を識別する識別部(バーコードリーダ52)と、識別部によって識別した作業者に応じて準備作業時間TM3を変更する本体処理部42Cと、をさらに備える。
【0084】
準備作業時間TM3は、人為的な作業であるため、作業者の経験年数や熟練度に応じて増減する。本体処理部42Cは、作業者の能力に応じた準備作業時間TM3を設定することで、より作業の実態に即した部品切れ予告時間TM2(警告時刻TP3)を通知することができる。
【0085】
(6.実施形態の変形態様)
上記実施形態では、通知部73は、警告時刻TP3に基づく情報として、部品切れ予告時間TM2を表示装置55に表示したが、これに限らない。例えば、通知部73は、現在時刻TP2から警告時刻TP3までの時間(部品切れ予告時間TM2)を表示装置55に表示するのではなく、警告時刻TP3が具体的に何時何分であるのかを表示装置55に表示してもよい。あるいは、通知部73は、音声で警告時刻TP3が何時何分であるのかを通知してもよい。
また、通知部73は、現在時刻TP2が警告時刻TP3を経過した場合に、警告等を実施しなくともよい。例えば、通知部73は、部品切れ予告時間TM2の表示処理だけを実施してもよい。この場合にも、作業者は、部品切れ予告時間TM2を確認することで、警告時刻TP3までの時間を意識して作業を行うことができる。
また、通知部73は、部品切れ予告時間TM2を表示装置55に表示させずに、現在時刻TP2が警告時刻TP3を経過したタイミングで予告表示部55Gを赤い警告表示に変更してもよい。この場合にも、作業者は、赤く表示された予告表示部55Gを確認することで、警告時刻TP3の経過を認識することができる。あるいは、通知部73は、現在時刻TP2が警告時刻TP3を経過したタイミングでブザーを鳴らしてもよい。
【0086】
また、通知部73は、スプライシング総時間TM1が重なった場合に、注意表示をしなくともよい。この場合、通知部73は、注意表示をせずに、警告時刻TP3の再設定のみを実施してもよい。
また、上記実施形態において、通知部73は、予告表示部55G2及び予告表示部55G3の両方の表示を注意表示に変更した後、第二部品切れ予告時間TM22と第一スプライシング総時間TM11との時間を比較しなくともよい。即ち、通知部73は、第一警告時刻TP31の再設定処理(図11及び図12参照)や注意表示後の警告表示(図13及び図14参照)を実施しなくともよい。
また、通知部73は、第二部品切れ予告時間TM22と第一スプライシング総時間TM11との時間を比較した後、第一警告時刻TP31の再設定処理(図11及び図12参照)及び注意表示後の警告表示(図13及び図14参照)のどちらか一方のみを実施してもよい。また、通知部73は、部品切れ予告時間TM2(予告表示部55G)を、昇順や降順に並び替えなくともよい。
また、上記実施形態において、電子部品供給システム1は、保管場所側装置4、半田印刷装置11、装着検査装置14及びリフロー装置15のうち、少なくとも1つの装置を備えない構成でもよい。
【符号の説明】
【0087】
5:スプライシングユニット、30:テープフィーダ(第一及び第二テープフィーダ)、31:キャリアテープ、32:リール(補給対象リール)、50:スプライシング装置、55:表示装置(表示部)、56:補給用リール、71:部品切れ時刻取得部、72:スプライシング総時間取得部、73:通知部、TM1:スプライシング総時間、TM11:第一スプライシング総時間、TM2:部品切れ予告時間、TM21:第一部品切れ予告時間、TM22:第二部品切れ予告時間、TM3:準備作業時間、TM4:装置作業時間、TP1:部品切れ時刻、TP2:現在時刻、TP3:警告時刻、TP31:第一警告時刻、TP32:第二警告時刻。
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