(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】タービン、流体スプレー装置、関連する設備及び製造方法
(51)【国際特許分類】
B05B 3/10 20060101AFI20231030BHJP
B05B 5/04 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
B05B3/10 B
B05B5/04 A
(21)【出願番号】P 2021500646
(86)(22)【出願日】2019-07-12
(86)【国際出願番号】 EP2019068795
(87)【国際公開番号】W WO2020011965
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-06-10
(32)【優先日】2018-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516299279
【氏名又は名称】エクセル インダストリー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(72)【発明者】
【氏名】ドニ バンゼット
(72)【発明者】
【氏名】シルバン ペリネ
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/004966(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/111427(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B1/00-3/18
5/00-5/16
7/00-9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体スプレー装置(20)のためのタービン(25)であって、タービンボディー(50)と、回転の共通軸(A)の周りでボディー(50)に対してボウル(30)を回転させるように構成されたローター(45)とを備え、ローター(45)が共通軸(A)に垂直な平面においてタービンボディー(50)によって囲まれていて、タービンボディー(50)がローター(45)の回転を誘導するように構成され、タービン(25)が、ローター(45)が気体の流れによって回転されるように構成され、タービンボディー(50)がローター(45)の出口において気体の流れを収容するように構成され、収容された流れの第一の部分(P1)を共通軸に垂直な平面においてボウル(30)とスカート(35)とによって画定される空間中に誘導するように構成された少なくとも1つの出口ダクト(97)を画定し、
タービンボディー(50)が、共通軸(A)に沿ってタービンボディー(50)を画定する第一の端面(90)を有し、スカート(35)が第一の端面(90)に当接し、それぞれの出口ダクト(97)が2つの端部の間に延在していて、タービンボディー(50)が出口ダクト(97)のそれぞれを、それらの端部の一方から他方の端部まで画定し、それぞれの出口ダクト(97)が第一の端面(90)に開口しているか、又はタービンボディー(50)が、注入器(40)及びスカート(35)がタービンボディー(50)に直接組み立てられるように適合されていて、ボウル(30)がローター(45)に直接組み立てられていることを特徴とするタービン(25)。
【請求項2】
タービンボディー(50)が第一の端面(90)及び第二の端面(95)を備え、2つの端面(90、95)が共通軸(A)に沿ってタービンのボディー(50)を画定し、第二の端面(95)を通過する気体流れの流速と、流れの第一の部分(P1)の気体流れの流速との比が1/100より小さい、請求項1に記載のタービン。
【請求項3】
タービン(25)が、気体の流れの第二の部分(P2)をローター(45)からボウル(30)の底部(151)に導くことができる補助流路を少なくとも部分的に画定する、請求項1又は2に記載のタービン(25)。
【請求項4】
操作の間に、気体の流れの第一の部分(P1)の流速と、気体の流れの第二の部分(P2)との比が2以
上となるようにタービンボディー(50)が配置された、請求項3に記載のタービン(25)。
【請求項5】
タービンボディー(50)が、共通軸(A)に沿ってタービンボディー(50)を画定する第二の端面(95)を備え、注入器(40)が、第二の端面(95)に配置された開口部(57)中に収容され、開口部(57)が共通軸(A)に垂直な第一の当接面(150)を有し、注入器(40)が第二の当接面(180)を備え、第二の当接面(180)が第一の当接面(150)と当接している、請求項1~
4のいずれか1項に記載のタービン(25)。
【請求項6】
流体スプレー装置(20)であって、
ボウル(30);
ローター(45)が共通軸(A)に垂直な平面においてタービンボディー(50)によって囲まれている、請求項1~
5のいずれか1項に記載のタービン(25);
ボウル(30)の底部(151)に流体を注入するように構成された注入器(40);及び
共通軸(A)に垂直な平面においてボウル(30)を少なくとも部分的に囲んでいて、かつスプレーされる流体を形成するために気体の噴出物を放出するように構成されたスカート(35)
を備える装置(20)。
【請求項7】
上流方向(D1)及び下流方向(D2)が共通軸(A)について定義され、スカート(35)が下流方向(D2)に向かってタービンボディー(50)に対してずれていて、ローター(45)が共通軸(A)に沿ってローター(45)を画定する第一の上流面(75)を有し、タービンボディー(50)がローター(45)の収容チャンバーを画定し、チャンバーが共通軸(A)に沿ってチャンバーを画定する第二の上流面(115)を備え、第二の上流面(115)が第一の上流面(75)に面していて、上流方向(D2)に沿って第一の上流面(75)に対してずれていて、共通軸(A)を中心とした環状溝(130)が第二の上流面(115)に配置され、環状溝(130)が気体の流れを収容するように、かつ気体の流れの第一の部分(P1)をそれぞれの出口ダクト(97)に送るように構成された、請求項
6に記載の流体スプレー装置。
【請求項8】
第二の上流面(115)が、環状溝(130)から半径方向に外側に延在していて、かつ気体の流れの第一の部分(P1)を環状溝(130)から出口ダクト(97)に誘導するように構成された半径方向の溝(135)を、それぞれの出口ダクト(97)について備える、請求項
7に記載の装置。
【請求項9】
2つの出口ダクト(97)を備え、半径方向の溝(135)が直線の固有線(L1)に沿って環状溝(130)からそれぞれ延在していて、2本の固有線(L1)が結合されている、請求項
8に記載の流体スプレー装置。
【請求項10】
気体の流れの第二の部分(P2)をローター(45)からボウル(30)の底部(151)に導くことを可能とする補助流路を少なくとも部分的に画定していて、補助流路の少なくとも一部(100)がタービンボディー(50)中に配置されている、請求項
6~
9のいずれか1項に記載の流体スプレー装置。
【請求項11】
注入器(40)が共通軸(A)に垂直な平面においてローター(45)によって囲まれていて、自由容積が共通軸(A)に垂直な平面においてローター(45)と注入器(40)とを分離していて、補助流路が気体の流れの第二の部分(P2)を自由容積に誘導するように構成されたダクト(100)を備え、自由容積が気体の流れの第二の部分(P2)をボウル(30)の底部(151)に誘導することができる、請求項
10に記載の流体スプレー装置。
【請求項12】
可動アーム(15)と請求項
6~
11のいずれか1項に記載の流体スプレー装置(20)とを備え、タービンボディー(50)がアーム(15)に直接取り付けられた設備(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービン及び流体スプレー装置に関する。本発明はさらに、流体スプレー設備及びこのような設備を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可動アームに取り付けられたスプレー装置を備える流体スプレー設備は、多くの用途で使用される。これらのスプレー装置は、多くの場合、タービンによって回転駆動される回転ボウル、ボウルの底部に流体を注入するための注入器、及びスプレーされる流体の流れの形態のために空気の噴出物を発生させるためのスカートを備える。
【0003】
これらの種々の要素は、可動アームの1つの端部に、例えばねじ締めによって取り付けられる。詳細には、注入器の1つの端部は、スプレーされる流体のための取り込みダクトの反対側で、アームの空洞中に収容される。タービンは、タービンを駆動するための空気取り込みダクトと反対側の注入器の周りで、アームに固定される。スカートはタービンを囲み、形態空気取り込みダクトと反対側で、同様にアームに固定される。ボウルはタービンのローターの端部に固定され、ボウルはスカートによって囲まれる。
【0004】
しかし、流体スプレー装置を構成する種々の部品は、複雑な形状を有していて、従って、互いに対して配置するのが困難である。特に、ボウルは注入器の1つの端部に取り付けられ、一方でスカート及び注入器はそれらの固定によって、別の端部でアームに互いに対して配置されるため、スカートとボウルとの相対的な配置を克服するのは困難である。アームにおける配置の小さな変化は、それによって、ボウルとスカートとの相対的な配置における実質的な変化を引き起こす場合がある。
【0005】
しかし、互いに対するこれらの部品の配置の任意の変化は、特に回転ボウルとスカートとが不正確に配置された場合、スプレーされる流体流れの不完全な形態を引き起こす場合がある。さらに、多くの場合、このような流体スプレー装置は、擦り減った部品を交換するためか、装置の特性を変更するためか、又はダクトが詰まったという理由で、取り外し及び再組み立てされる。従って、スプレーされる流体の形態は、装置の使用の間に、その種々の取り外し及び再組み立て操作に基づいて、有意な変化を頻繁に受ける場合がある。
【0006】
従って、スプレーされる流体の形態がより良く制御される流体スプレー装置を得ることを可能とするタービンのための要求がある。
【発明の概要】
【0007】
この目的のために、流体スプレー装置のためのタービンであって、タービンボディーと、回転の共通軸の周りでボディーに対してボウルを回転させるように構成されたローターとを備え、ローターが共通軸に垂直な平面においてタービンボディーによって囲まれていて、タービンボディーがローターの回転を誘導するように構成され、ローターが気体の流れによって回転されるように構成され、タービンボディーがローターの出口における気体の流れを収容するように構成され、収容された流れを共通軸に垂直な平面においてボウルとスカートとによって画定される空間中に誘導するように構成された少なくとも1つの出口ダクトを画定するタービンが提案される。
【0008】
流体スプレー装置のためのタービンであって、タービンボディーと、回転の共通軸の周りでボディーに対してボウルを回転させるように構成されたローターとを備え、ローターが共通軸に垂直な平面においてタービンボディーによって囲まれ、タービンボディーがローターの回転を誘導するように構成され、タービンボディーが、注入器及びスカートがタービンボディーに直接取り付けられるように適合されていて、ボウルがローターに直接取り付けられているタービンがさらに提案される。
【0009】
有利であるが任意選択である実施態様によれば、タービンは以下の特徴:
タービンボディーが第一の端面及び第二の端面を備え、2つの端面が共通軸に沿ってタービンのボディーを画定し、第二の端面を通過する気体流れの流速と流れの第一の部分の気体流れの流速との比が1/100より小さいこと;
タービンが、気体の流れの第二の部分をローターからボウルの底部に送ることができる補助流路を少なくとも部分的に画定すること;
タービンボディーが、操作の間、気体の流れの第一の部分の流速と、気体の流れの第二の部分の流速との比が2以上、好ましくは3以上、好ましくは10以上となるように配置されていること;
タービンボディーが共通軸に沿ってタービンボディーを画定する第一の端面を有し、スカートが第一の端面に当接し、それぞれの出口ダクトが2つの端部の間に延在していて、タービンボディーが出口ダクトのそれぞれを、それらの端部の一方から他方の端部まで画定し、それぞれの出口ダクトが第一の端面に開口していること;
タービンボディーが共通軸に沿ってタービンボディーを画定する第二の端面を備え、注入器が第二の端面に配置された開口部中に収容され、開口部が共通軸に垂直な第一の当接面を有し、注入器が第二の当接面を備え、第二の当接面が第一の当接面と当接していること
のうち1つ又は複数を備え、単独で又は任意の技術的に可能な組み合わせによって考慮される。
【0010】
ボウルと、ローターが共通軸に垂直な平面においてタービンボディーによって囲んでいて、タービンボディーがローターの回転を誘導するように構成されたタービンと、ボウルの底部に流体を注入するように構成された注入器と、共通軸に垂直な平面においてボウルを少なくとも部分的に囲んでいて、かつスプレーされる流体を形成するために気体の噴出物を放出するように構成されたスカートとを備える流体スプレー装置がさらに提案される。
【0011】
有利であるが任意選択である実施態様によれば、流体スプレー装置は以下の特徴:
上流方向及び下流方向が共通軸について定義され、スカートが下流方向に向かってタービンボディーに対してずれていて、ローターが共通軸に沿ってローターを画定する第一の上流面を有し、タービンボディーがローターの収容チャンバーを画定し、チャンバーが共通軸に沿ってチャンバーを画定する第二の上流面を備え、第二の上流面が第一の上流面に面していて、上流方向に沿って第一の上流面に対してずれていて、共通軸を中心とした環状溝が第二の上流面に配置され、環状溝が気体の流れを収容するように、かつ気体の流れの第一の部分をそれぞれの出口ダクトに送るように構成されていること;
第二の上流面が、環状溝から半径方向に外側に延在していて、かつ気体の流れの第一の部分を環状溝から出口ダクトに誘導するように構成された半径方向の溝を、それぞれの出口ダクトについて備えること;
2つの出口ダクトであって、半径方向の溝が環状溝から直線の固有線に沿ってそれぞれ延在していて、2本の固有線が結合されている2つの出口ダクト;
気体の流れの第二の部分をローターからボウルの底部に導くことができる補助流路であって、補助流路の少なくとも一部がタービンボディー中に配置されている補助流路;
注入器が共通軸に垂直な平面においてローターによって囲まれていて、自由容積が共通軸に垂直な平面においてローターと注入器とを分離していて、補助流路が気体の流れの第二の部分を自由容積に誘導するように構成されたダクトを備え、自由容積が気体の流れの第二の部分をボウルの底部に誘導することができること
のうち1つ又は複数を備え、単独で又は任意の技術的に可能な組み合わせによって考慮される。
【0012】
タービンボディーが可動アームに直接取り付けられる流体スプレー装置及び可動アームを備える設備組立品がさらに提案される。
【0013】
本開示はまた、流体スプレー装置のためのタービンであって、タービンがボディーと、回転の共通軸と呼ばれる軸の周りで回転可能であるように構成されたローターとを備え、ローターが共通軸に垂直な平面においてタービンボディーによって囲まれ、タービンが外部面及び内部面を有するチューブをさらに備え、チューブがタービンボディーと同軸に取り付けられ、スカートと同軸に取り付けられることが意図され、チューブの第一の部分がタービンボディーによって囲まれ、チューブの第二の部分がスカートによって囲まれることを意図され、第二の部分が下流方向に沿って第一の部分に対してずれていて、チューブがタービンボディーに対して共通軸の周りで回転可能であり、タービンボディーが、共通軸に平行な、タービンボディーに対するチューブの並進を妨げるように構成され、第二の部分が、タービンボディーに対してスカートを押すためにスカートに配置された第二のねじ山と係合することを意図する第一のねじ山を外部面に有するタービンを説明する。
【0014】
1つの実施態様によれば、タービンボディーは、空気がスカートに向かって運ばれることを可能とするために適した形状を有する。
【0015】
ボウルと、先に説明されるタービンと、ボウルの底部に流体を注入するように構成された注入器と、共通軸に垂直な平面においてボウルを少なくとも部分的に囲み、かつスプレーされる流体を形成するために気体の噴出物を放出するように構成されたスカートとを備える流体スプレー装置がさらに提案される。
【0016】
有利であるが任意選択である実施態様によれば、流体スプレー装置は以下の特徴:
外部面が共通軸に垂直なショルダーを備え、タービンボディーが、下流方向に沿った、タービンボディーに対するチューブの並進を妨げるためにショルダーと当接している当接面を備えること;
第一の部分が、共通軸に沿ってショルダーによって画定され、共通軸に沿って測定して5mm以上の長さを有すること;
タービンボディーが、互いに固定された第一の部品及び第二の部品を少なくとも備え、第二の部品が下流方向に沿って第一の部品に対してずれていて、チューブが、共通軸に平行な方向に沿って第一の部品と第二の部品とによって画定される溝に少なくとも部分的に収容され、下流方向に沿った、第一の部品に対するチューブの並進を妨げるために、第二の部品がチューブに当接していること;
第二の部分の内部面が、少なくとも1点で、ある法線方向を有し、法線方向と、この点を共通軸に接続する線分との間で、ある角が画定され、前記角が共通軸に垂直な平面で測定して5°より厳密に大きいこと;
複数のノッチが第二の部分の内部面に配置されていること;
それぞれのノッチが共通軸に平行な方向に沿って延在していること;
チューブが共通軸に沿ってチューブを画定する端面を有し、端面が下流方向を向いていて、それぞれのノッチが端面に開口していること;
それぞれのノッチが底部を有し、共通軸に垂直な平面において底部と共通軸との間で測定された距離がそれぞれのノッチについて画定され、スカートが共通軸の周りの回転の対称性を有する内部面を備え、ある最小の直径がスカートの内部面について画定され、それぞれのノッチからの前記距離がスカートの最小の直径の半分以下であること;
それぞれのノッチが共通軸に垂直な平面において断面を有し、それぞれのノッチの断面が円の弧であること
のうち1つ又は複数を備え、単独で又は任意の技術的に可能な組み合わせによって考慮される。
【0017】
装置と、第二の部分の内部面を係合させて、共通軸の周りでタービンボディーに対してチューブを回転させる傾向の力をチューブに伝えるように構成されたツールとを備える組立品がさらに提案される。
【0018】
従って、スプレーされる流体の形態がより良く制御される流体スプレー装置のための要求がある。
【0019】
可動アーム及び上で画定された流体スプレー装置を備え、ローター、注入器及びスカートのそれぞれがタービンボディーによってアームに取り付けられた設備がさらに提案される。
【0020】
可動アーム及び流体スプレー装置を備える設備を製造するための方法であって、流体スプレー装置が、ボウルと、タービンボディー、及び回転の共通軸の周りでボディーに対してボウルを回転させるように構成されたローターを備えるタービンであって、ローターが共通軸に垂直な平面においてタービンボディーによって囲まれていて、タービンボディーがローターの回転を誘導するように構成されたタービンと、ボウルの底部に流体を注入するように構成された注入器と、共通軸に垂直な平面においてボウルを少なくとも部分的に囲んでいて、かつスプレーされる流体を形成するのに適した気体の噴出物を放出するように構成されたスカートとを備える、方法がさらに提案される。方法は、a)ローター、注入器及びスカートをタービンボディーに直接組み立てる工程、b)ボウルをローターに直接組み立てる工程、並びにc)タービンボディーをアームに直接組み立てる工程を含み、工程c)は工程a)の後に行われる。
【0021】
単なる非限定的な例として提供され、かつ添付の図面を参照してされる以下の開示に照らして、本発明の特徴及び利点はより明確に現れる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明による流体スプレー装置の断面図であり、この装置はねじ切りされたチューブと、フランジを備えるタービンボディーとを備える。
【
図5】
図1のねじ切りされたチューブの断面図である。
【
図6】
図5のねじ切りされたチューブの斜視図である。
【
図8】タービンボディーに対して
図5のねじ切りされたチューブを回転させるように提供されるツールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
【0024】
設備10は流体Fをスプレーするように構成される。
【0025】
図3に示されるように、設備10はロボットに固定される支持体に接続される。その組立品が「スプレー(sprayer)」を形成する。
【0026】
設備10は、流体Fをスプレーするためのスプレー装置20及び部分15を備える。
【0027】
特に、流体Fはコーティング装置、例えば塗料又はワニスである。例えば、流体Fは自動車ボディーパネルを少なくとも部分的にカバーするために提供される塗料又はワニスである。
【0028】
部分15は装置20を支持する。特に、部分15は、空間において装置20を移動させるように、特に装置20を空間において複数方向に配向するように構成される。
【0029】
例えば、部分15は、アーム15の種々のセグメントを互いに対して回転させて、空間において装置20を移動又は配向することができるアクチュエーターを備える関節式アームである。
【0030】
部分15は、電圧又は電流を、少なくとも1つの気体Gの流れを、及びスプレーされる流体Fの流れを供給するためにさらに設けられる。
【0031】
例えば、気体Gは空気である。
【0032】
例えば、部分15は略平面である固定面22を有する。装置20は、固定面22に取り付けられる。
【0033】
例えば、固定面22は、気体G及び流体Fを供給するための部分15の複数の供給ダクトによって、及び装置20の電気力伝導体によって通過されている。
【0034】
装置20は流体Fをスプレーするように構成される。装置20は、タービン25、ボウル30、スカート35及び注入器40を備える。
【0035】
タービン25は、「共通軸」と呼ばれる軸Aの周りでボウル30を回転させるように構成される。特に、タービン25は、部分15から気体Gの第一の流れを収容するように、及び気体Gの第一の流れの効果の下で共通軸Aの周りでボウル30を回転させるように構成される。
【0036】
タービン25は、ローター45、及び時には「固定子」とも呼ばれるボディー50を備える。
【0037】
図1に示される上流方向D1及び下流方向D2は共通軸Aについて定義される。上流方向D1と下流方向D2とは共線性であり、互いに逆向きである。
【0038】
上流方向D1は、タービン25がスカート35に対して上流方向D1にずれる方向である。
【0039】
下流方向D2は、スカート35がタービン25に対して下流方向D2にずれる方向である。
【0040】
タービン25は、スカート35と部分15の固定面22との間に、共通軸Aに沿って挿入される。特に、固定面22、タービン25及びスカート35は、この順序で下流方向D2に沿って重ねられる。
【0041】
ローター45、スカート35及び注入器40は、タービンボディー50に直接組み立てられる。
【0042】
特に、「直接組み立てられた」は、2つの部品が、互いに関わり合う位置で、これら2つの部品の間の接触によって保持される関係を意味する。例えば、これら2つの部品の任意の相対的な並進の動作は、これら2つの部品の間の接触によって妨げられる。並進において固定されているが、共通軸の周りでの互いに対する回転において可動である2つの部品は、一方が他方に「直接組み立てられた」と認めることができる。
【0043】
特に、部品のそれぞれの少なくとも1つの面は、他の部分と接触して2つの部品の互いに対する固定を確実にする。
【0044】
例えば、第一の部品と第二の部品とを共に通過するねじによって第二の部品にねじ締めされた第一の部品は、2つの部品が互いに接触している場合、第二の部品に直接組み立てられている。
【0045】
対して、2つの部品が互いに接触していないが、1つの他の部品にそれぞれ固定されている場合、2つの部品は、一方が他方に直接組み立てられていない。
【0046】
特に、ローター45、スカート35及び注入器40がタービンボディー50に直接取り付けられているとき、タービンボディー50は、ローター45、スカート35及び注入器40の相対的な位置決めを可能とすることができる。言い換えれば、タービンボディー50は、ローター45、スカート35及び注入器40を、互いに対する位置に保持する。
【0047】
従って、タービンボディー50、ローター45、スカート35及び注入器40は、互いに対する並進において固定された、部品の組を形成する。
【0048】
さらに、タービンボディー50は、空気をスカート35に向けて送ることを可能とするために適した形状を有する。
【0049】
ローター45は、タービンボディー50に直接組み立てられる。
【0050】
ローター45は、タービンボディー50に対して、共通軸Aの周りで回転可能である。特に、ローター45は、タービンボディー50に対して気体Gの第一の流れによって回転されるように構成される。
【0051】
ローター45は、注入器40の第一の収容チャンバー52を画定する。
【0052】
ローター45は、第一の部分55及び第二の部分60を備える。
【0053】
第一のチャンバー52は、共通軸Aに沿って延在している。
【0054】
例えば、第一のチャンバー52は共通軸Aの周りの回転の対称性を有する。特に、第一のチャンバー52は共通軸Aの周りで円筒状である。
【0055】
第一の内径は、第一のチャンバー52について画定される。第一の内径は10ミリメートル(mm)~20mmである。
【0056】
第一のチャンバー52は、共通軸Aに沿ってローター45を通過する。特に、第一のチャンバー52は、共通軸Aに沿って、第一の部分55及び第二の部分60の両方を通過する。
【0057】
第一の部分55は、下流方向D2に沿って第二の部分60に対してずれている。第一の部分55は、上流方向D1に沿って第二の部分60によって画定される。
【0058】
第一の部分55は第一の外径を有する。第一の外径は20mm~40mmである。第一の部分55は、共通軸Aの周りでボウル30を回転させるように構成される。
【0059】
第一の部分55は、ボウル30と協働して第一の部分55とボウル30とを固定することができる第一の下流端部65、及び第二の部分60に固定される第一の上流端部70を有する。第一の下流端部65と第一の上流端部70との間で、第一の下流端部65は、下流方向D2に沿って、第一の上流端部70に対してずれている。
【0060】
第一の部分55は、タービンボディー50と協働してローター45の共通軸Aの周りの回転を誘導することができる、共通軸Aの周りの円筒状の外部面を有する。第一の部分55の外部面は、共通軸Aに垂直な平面において第一の部分を画定する。
【0061】
第二の部分60は、第一の上流面75、第一の側面80及び第一の下流面85を有する。
【0062】
第二の部分60は、共通軸Aに沿って、第一の上流面75によって及び第一の下流面85によって画定される。
【0063】
第一の上流面75は、上流方向D1に沿って、第一の下流面85に対してずれている。
【0064】
第一の上流面75は、共通軸Aに垂直である。第一の上流面75は上流方向D1を向いている。
【0065】
第一の上流面75は、略平面である。
【0066】
第一の上流面75は、共通軸に沿って第一のチャンバー52によって通過されている。
【0067】
第一の上流面75は、公知の仕方で、気体Gの第一の流れが駆動要素88に対して配向されるときにローター45を回転させるように構成された駆動要素88を備える。
【0068】
特に、駆動要素88はブレードの組を備える。
【0069】
図2の例によれば、駆動要素88は、第一の上流面75の周囲に配置される。
【0070】
第一の側面80は、共通軸Aに垂直な平面において、第二の部分60を画定する。
【0071】
第一の側面80は、共通軸Aの周りで円筒状である。
【0072】
第一の側面80は、第二の外径を有する。第二の外径は50mm~60mmである。
【0073】
第一の下流面85は、共通軸Aに垂直な平面において、第一の部分55を囲む。
【0074】
第一の下流面85は、下流方向D2を向いている。
【0075】
第一の下流面85は、略平面である。
【0076】
タービンボディー50は、部分15に直接組み立てられる。例えば、タービンボディー50は、回転において、及び並進において、部分15に固定される。
【0077】
特に、タービンボディー50は、例えば複数のねじによって、部分15の固定面22に固定される。
【0078】
従って、ローター45、注入器40及びスカート35は、タービンボディー50によって部分15にそれぞれ組み立てられる。
【0079】
図1及び2に示されるスプレー装置20の例によれば、タービンボディー50は、フランジ50Aと呼ばれる第一の部品50A、第二の部品50B、第三の部品50C及び第四の部品50Dを備える。
【0080】
タービンボディー50を形成する種々の部品50A~50Dの数及び配置は変化してよいことを注意すべきである。このことは、特に第三の部品50C及び第四の部品50Dについての場合である。
【0081】
フランジ50A、第二の部品50B、第三の部品50C及び第四の部品50Dは、この順序で共通軸Aに沿って配列され、フランジ50Aは上流方向D1に沿って第二の部品50Bに対してずれていて、第二の部品50Bは上流方向D1に沿って第三の部品50Cに対してずれていて、同様に、第三の部品50Cは上流方向D1に沿って第四の部品50Dに対してずれている。
【0082】
フランジ50Aは、第二の部品50Bと固定面22との間に挿入される。
【0083】
タービンボディー50は、第一の端面90及び第二の端面95を有する。タービンボディー50は、共通軸Aに沿って、第一の端面90によって及び第二の端面95によって画定される。
【0084】
タービンボディー50は、特に固定面22を通る、部分15からの気体Gの第一の流れを収容するように、かつローター45に気体Gの第一の流れを供給してローラー45を回転させるように構成される。例えば、タービンボディー50は、気体Gの第一の流れを駆動要素88に誘導するように構成される。
【0085】
タービンボディー50はまた、ローター45の出口において気体Gの第一の流れを収容するように、かつ気体Gの第一の流れをスプレー装置20の外に誘導するように構成される。
【0086】
さらに、タービンボディー50は、収容される気体Gの第一の流れの第一の部分P1をローター45からスカート35に誘導するように構成される。このために、タービンボディー50は少なくとも第一の出口ダクト97を画定する。
図1に示される例によれば、タービンボディー50は、2つのこのような第一の出口ダクト97を画定する。
【0087】
さらに、タービンボディー50は、気体Gの第二の流れがローター45を回転させることなく、部分15からの気体Gの第二の流れを収容するように、かつスカート35に気体Gの第二の流れを供給するように構成される。
【0088】
タービンボディー50は、共通軸Aに垂直な平面においてローター45を囲む。
【0089】
タービンボディー50は、ローター45を回転させるように構成される。
【0090】
タービンボディー50は、ローター45の第二の収容チャンバー及び注入器40の第三の収容チャンバー57を画定する。
【0091】
さらに、タービンボディー50は、収容される気体Gの第一の流れの第二の部分P2をローター45から第二のチャンバーに誘導するように構成される。このために、タービンボディー50は、少なくとも1つの第二の出口ダクト100を画定する。
図1に示される例によれば、タービンボディー50は、2つのこのような第二の出口ダクト100を画定する。
【0092】
第一の端面90は、第四の部品50Dに配置される。
【0093】
第一の端面90は、下流方向D2に沿って第二の端面95に対してずれている。第一の端面90は、下流方向D2に向いている。
【0094】
特に、第二の端面95はフランジ50Aに配置される。特に、フランジ50Aは第二の端面95によって共通軸Aに沿って画定される。
【0095】
第二の端面95は、部分15の固定面22に当接している。第二の端面95は、略平面である。
【0096】
第二のチャンバーは、静止した、かつタービンボディー50に対して固定されたベアリングを備える。
【0097】
ベアリングは、ローター45を用いた空気の膜の注入及びメンテナンスを可能とし、高速でのその回転を可能とする。
【0098】
第二のチャンバーは、マイクロホンによって検知可能な音を生じさせることを可能とする要素をさらに備え、空気の注入は明確である。要素は、タービン25の速さを見積もることを可能とする。
【0099】
第一の空洞105及び第二の空洞110は、互いに連絡している。
【0100】
第一の空洞105及び第二の空洞110は、それぞれ共通軸Aの周りの円形のベースを有する円筒状である。
【0101】
第一の空洞105は、下流方向D2に沿って第二の空洞110に対してずれている。
【0102】
第一の空洞105は、ローター45の第一の部分55を収容する。
【0103】
第一の空洞105は、ローター45の第一の部分55の回転を誘導するように構成される。
【0104】
第二の空洞110は、ローター45の第二の部分60を収容する。
【0105】
第二の空洞110は、共通軸Aに沿って、タービンボディー50の第二の上流面115及び第二の下流面120によって画定される。
【0106】
第二の空洞110は、共通軸Aの周りで略円筒状である。
【0107】
ローター45の第二の部分60は、第二の上流面115と第二の下流面120との間に、共通軸Aに沿って挿入される。例えば、第二の部分60は、第二の上流面115及び第二の下流面120によって締められる。
【0108】
例えば、第二の上流面115は、フランジ50Aに配置され、
図3に単独で示される。
【0109】
特に、フランジ50Aは、共通軸Aに沿って、第二の端面95によって及び第二の上流面115によって画定される。特に、フランジ50Aは、第二の端面95から第二の上流面115への、電気的伝導体、流体Fの流れ及び気体Gの流れの通過を可能とするために設けられる流路の集まりによって通過される。
【0110】
第二の上流面115は、上流方向D1に沿って第二の下流面120に対してずれている。
【0111】
第二の上流面115は、ローター45の第一の上流面75に対向している。
【0112】
例えば、第二の上流面115は、ローター45をタービンボディー50に対して回転させることができる誘導要素125を備える。例えば、これらの誘導要素125は、空気の膜を生じさせることを可能とする微穿孔部品である。例えば、誘導要素125は、共通軸を中心とした、かつ第二の上流面115に配置された環状導管127に収容される。
【0113】
第二の上流面115は、共通軸Aに垂直である。
【0114】
第二の上流面115は、環状溝130及び少なくとも1つの半径方向の溝135を備える。例えば、第二の上流面115は、それぞれの第一の出口ダクト97について1つずつ、2つの半径方向の溝135を備える。
【0115】
環状溝130及び1つ又は複数の半径方向の溝135は、フランジ50Aに配置される。
【0116】
環状溝130は、ローター45を出る気体Gの第一の流れを捕集するように構成される。特に、環状溝130は、駆動要素88に対向している。
【0117】
環状溝130は、気体Gのそれぞれの第一の流れの第一の部分P1を、それぞれの第一の出口ダクト97に送るように構成される。特に、環状溝130は、対応する半径方向の溝135を経由して、第一の部分P1をそれぞれの第一の出口ダクト97に送るように構成される。
【0118】
さらに、環状溝130は、収容される気体Gの第一の流れのそれぞれの第二の部分P2を、ローター45から対応する第二の出口ダクト100に送るように構成される。
【0119】
環状溝130は、共通軸Aを中心としている。特に、環状溝130は、タービンボディー50の、共通軸Aの周りの2つの円筒状面によって画定される。
【0120】
環状溝130は、40mm~45mmの外径を有する。環状溝130は、45mm~50mmの内径を有する。
【0121】
環状溝130は、共通軸Aに沿って測定して、1mm~10mmの深さを有する。
【0122】
それぞれの半径方向の溝135は、共通軸Aに垂直な平面に含まれ、かつ共通軸Aと一点で交わる直線の固有線L1に沿って、延在している。例えば、半径方向の溝135の固有線L1は、互いに結合される。言い換えれば、半径方向の溝135は、直径方向に対向している。
【0123】
それぞれの半径方向の溝135は、環状溝130から半径方向に外側に延在している。特に、環状溝130は、2つの半径方向の溝135の間に挿入される。
【0124】
それぞれの半径方向の溝135は、環状溝130に現れる。
【0125】
それぞれの半径方向の溝135は、固有線L1に沿って環状溝130から測定して、15mm~20mmの長さを有する。
【0126】
それぞれの半径方向の溝135は、共通軸Aに垂直な平面において固有線L1に垂直な方向に沿って測定して、10mm~18mmの幅を有する。
【0127】
それぞれの半径方向の溝135は、共通軸Aに沿って測定して、5mm~15mmの深さを有する。例えば、半径方向の溝135の深さは、環状溝130の深さと等しい。
【0128】
第二の下流面120は、共通軸Aに垂直である。第二の下流面120は、第二の上流面115と対向している。
【0129】
第二の下流面120は、略平面である。
【0130】
第二の下流面120は、ローター45が下流方向D2にタービンボディー50に対して動くことを妨げることができる。
【0131】
第二の下流面120は、例えば誘導要素125によって、第一の下流面85に当接する。
【0132】
例えば、それぞれの第一の出口ダクト97は、第二の部品50B、第三の部品50C及び第四の部品50Dによって共同で画定される。特に、それぞれの第一の出口ダクト97は、互いに現れる複数の部分を備え、これらの部分はそれぞれ、第二の部品50B、第三の部品50C及び第四の部品50Dのうち1つによって画定される。
【0133】
それぞれの第一の出口ダクト97は、気体Gの第一の流れの第一の部分P1を環状溝130からスカート35に導くように構成される。
【0134】
特に、それぞれの第一の出口ダクト97は、スカート35に対向している第一の端面90に開口している。
図1及び2に示される実施態様によれば、それぞれの第一の出口ダクト97は、対応する第一の部分P1を、ボウル30をスカート35から分離する自由空間中に導くように構成される。
【0135】
それぞれの第一の出口ダクト97は、対応する半径方向の溝135に通じている。
【0136】
それぞれの第一の出口ダクト97は、タービンボディー50によってその全体が画定される。言い換えれば、それぞれの第一の出口ダクト97は、タービンボディー50中に、その中のみに配置される。従って、第一の部分P1が第一の出口ダクト97中で循環する間、第一の出口ダクト97中を循環する第一の部分P1はタービンボディー50とのみ接触する。
【0137】
従って、それぞれの第一の出口ダクト97は、対応する半径方向の溝135及び環状溝130とともに、ローター45を第一の端面90に接続する流路を形成する。この流路は、その全体がタービンボディー50によって画定される。
【0138】
例えば、それぞれの第二の出口ダクト100は、フランジ50Aに配置される。
【0139】
それぞれの第二の出口ダクト100は、気体Gの第一の流れの第二の部分P2を環状溝130から第三のチャンバー57に送るように構成される。
【0140】
それぞれの第二の出口ダクト100は、タービンボディー50によってその全体が画定される。言い換えれば、それぞれの第二の出口ダクト100は、タービンボディー50中に、その中のみに配置される。従って、第二の部分P2が第二の出口ダクト100中で循環する間、第二の出口ダクト100を循環する第二の部分P2はタービンボディー50とのみ接触する。
【0141】
従って、それぞれの第二の出口ダクト100は、環状溝130とともに、ローター45を第三のチャンバー57に接続する流路を形成する。この流路は、その全体がタービンボディー50によって画定される。
【0142】
第三のチャンバー57は、フランジ50Aに配置される。
【0143】
第三のチャンバー57は、注入器40を部分的に収容するように構成される。
【0144】
第三のチャンバー57は、上流方向D1に沿って第二のチャンバーに対してずれている。
【0145】
第三のチャンバー57は、第二の端面95に、及び第二の上流面115に開口している。従って、第三のチャンバー57は、第二のチャンバーに、特に第二のチャンバーの第二の空洞110に連絡している。
【0146】
第三のチャンバー57は、第三の空洞140及び第四の空洞145を備える。
【0147】
第三の空洞140及び第四の空洞145のそれぞれは、共通軸Aの周りで円筒状である。
【0148】
第三の空洞140は、第四の空洞145と第二の空洞110との間に挿入される。
【0149】
第三の空洞140は、12mm~15mmの直径を有する。第三の空洞140は、共通軸Aに沿って測定して、10mm~30mmの長さを有する。それぞれの第二の出口ダクト100は、第三の空洞140に通じている。
【0150】
第一の当接面150は、環状であり、共通軸Aを中心としている。当接面150は、略平面である。第一の当接面150は、共通軸Aに垂直である。
【0151】
第一の当接面150は、下流方向D2に沿って第四の空洞145を画定する。
【0152】
第一の当接面150は、注入器40と当接して、注入器40が下流方向D2に沿ってタービンボディー50に対して動くことを妨げるように設けられる。
【0153】
ボウル30は、ローター45に直接組み立てられる。特に、ボウル30は、ローター45の第一の部分55の第一の上流端部65に固定される。次いで、ローター45は、共通軸Aに沿って、ボウル30と第二の上流面115との間に挿入される。
【0154】
ボウル30は、ローター45によって共通軸Aの周りで回転されて、スプレーされる流体Fの流れを生じさせるように構成される。
【0155】
ボウル30は、ボウル30の底部151において、注入器40からスプレーされる流体Fを収容するように構成される。
【0156】
ボウル30は、スカート35に対して下流方向D2に沿って突き出ている。
【0157】
スカート35は、気体Gの噴出物の組を生じさせるように構成され、これらの噴出物は、スプレーされる流体Fを形成するために適している。例えば、スカート35は、気体Gの第一の流れ及び第二の流れを収容するように、かつ第一の及び第二の収容される流れから気体Gの噴出物を生じさせるように構成される。
【0158】
スカート35は、共通軸Aに垂直な平面においてボウル30を囲む。特に、スカート35は、ボウル30を収容するための開口部152を画定する。この開口部152は、下流方向D2にスカート35を画定する、スカートの面に開口している。
【0159】
スカート35は、タービンボディー50の第一の端面90に当接する。タービンボディー90は、共通軸Aに沿って、部分15の固定面22とスカート35との間に挿入される。
【0160】
スカート35は、タービンボディー50に固定されて、タービンボディー50とスカート35との間の全ての自由度を排除する。
【0161】
注入器40は、ボウル30の底部151にスプレーされる流体Fの流れを注入するように構成される。
【0162】
注入器40は、タービンボディー50に直接組み立てられる。特に、注入器40は、第三のチャンバー57に少なくとも部分的に収容される。
【0163】
注入器40は、注入器40が第三のチャンバー57に収容されるときに、共通軸Aに垂直な平面におけるタービンボディー50に対する注入器40の相対的な並進移動が妨げられるように構成される。
【0164】
任意選択で、注入器40はさらに、注入器40及びタービンボディー50のそれぞれの共通軸Aの周りの回転を妨げるために、及び/又はこれら2つの部品の共通軸Aに沿った相対的な並進を妨げるために、ねじなどの固定方法によってタービンボディー50に固定される。
【0165】
注入器40は、ローター45に配置される第一のチャンバー52に収容される。
【0166】
注入器40は、ローター45と注入器40との間の、共通軸Aの周りの相対的な回転動作を可能とするように構成される。特に、注入器40は、第一のチャンバー52を画定するローター45の壁と接触していない。
【0167】
ローター45及び注入器40は自由容積を画定し、自由容積は注入器40に対して相補的である第一のチャンバー52の部分に対応する。
【0168】
注入器40は、注入要素155及び注入器ボディー160を備える。
【0169】
注入器40は、自由容積がボウル30の底部151と連絡するように構成される。例えば、注入要素155は、ボウル30の底部151に通じているボウル30の空洞に収容され、厳密にこの空洞の内径以内である外径を有し、例えば気体、特に気体Gは、この空洞の壁と注入要素155との間に含まれる間隔において、自由容積からボウル30の底部151へと循環することができる。
【0170】
さらに、注入器40は、それぞれの第二の出口ダクト100が自由空間と連絡されるように構成される。従って、第二の出口ダクト100及び自由空間は、気体Gの第一の流れの第二の部分P2を環状溝130からボウル30の底部151に送ることができる補助的なダクトを形成する。
【0171】
注入要素155は、ボウル30の底部151にスプレーされる流体Fの流れを注入するように構成される。
【0172】
注入要素155は、下流方向D2に沿って注入器ボディー160に対してずれている。
【0173】
注入器ボディー160は、部分15からのスプレーされる流体Fの流れを収容するように、かつスプレーされる流体Fの流れを注入要素155に送るように構成される。
【0174】
注入器ボディー160は、第三の部分165、第四の部分170、第五の部分172及びカラー175を備える。
【0175】
第三の部分165、第四の部分170、第五の部分172及びカラー175は、この順序で互いに対して上流方向D1に沿ってずれている。
【0176】
注入要素155は、第三の部分165に組み立てられる。
【0177】
第三の部分165は、共通軸Aの周りで円筒状である。第三の部分165は、共通軸に沿って、注入要素155と第五の部分172とによって画定される。
【0178】
第三の部分165の直径は、5mm~15mmである。
【0179】
第四の部分170は、共通軸Aに沿って、カラー175と第五の部分172とによって画定される。
【0180】
第四の部分170は、第三の空洞140に収容される。
【0181】
第四の部分170は、共通軸Aの周りで円筒状である。
【0182】
第四の部分170の直径は、第三の部分165の直径より厳密に大きい。
【0183】
それぞれの第二のダクト100が第五の部分172の向かい側で第三の空洞140に通じるように、第四の部分170は、共通軸に沿って測定して、それぞれの第二のダクト100の端部と第四の空洞145との間の距離より厳密に小さい長さを有する。
【0184】
第五の部分172は、共通軸Aに沿って、第三の部分135と第四の部分170との間に挿入される。
【0185】
第五の部分172は、共通軸Aに沿って、第三の部分135と第四の部分170とによって画定される。
【0186】
第五の部分172は、共通軸Aを中心とした円錐台の形態である。第五の部分172の直径は、第四の部分170によって画定される端部から第三の部分165によって画定される別の端部へと減少する。
【0187】
特に、第三の空洞140に通じている第二の出口ダクト100それぞれの端部の向かい側で、第五の部分172の直径は、この第三の空洞の直径より厳密に小さい。
【0188】
このようにして、気体Gの第一の流れの第二の部分P2を、第二の出口ダクト100によって自由容積へと送ることができる。
【0189】
カラー175は、共通軸Aの周りで円筒状である。
【0190】
カラー175は、共通軸に沿って測定して、第四の空洞145の長さと実質的に等しい厚さを有する。
【0191】
カラー175の直径は、第四の空洞180の直径と実質的に等しい。カラー175は、第二の当接面180及び第三の当接面185を有する。カラー175は、共通軸Aに沿って、第二の及び第三の当接面180及び185によって画定される。カラー175の厚さは、第二の及び第三の当接面180及び185の間で測定される。
【0192】
第二の当接面180は、共通軸Aに垂直である。
【0193】
第二の当接面180は、第一の当接面150と当接する。従って、タービンボディー50に対する下流方向D2に沿った、注入器40の並進は妨げられる。
【0194】
例えば、カラー75が固定面22とタービンボディー50に配置された第一の当接面150との間で締められるように、スプレー装置20が部分15に固定されるとき、第三の当接面180は部分15の固定面22と当接する。特に、第三の当接面180と第二の当接面95とは同一平面上にある。
【0195】
特定の考慮される実施態様において、第三の当接面180が固定面22と当接しないように、カラー175の厚さは第四の空洞145の長さより厳密に小さいことに中止すべきである。
【0196】
設備10を製造するための方法が、ここから説明される。
【0197】
第一の工程において、ローター45、スカート35及び注入器40が、タービンボディー50に直接組み立てられる。
【0198】
例えば、第二の、第三の及び第四の部品50B、50C及び50Dが互いに固定される。次いで、ローター45が下流方向D2に沿った並進によって第二のチャンバーに挿入され、次いで、フランジ50Aが第二の部品50Bに固定されてローター45の第二の部分60を把持する。従って、共通軸Aに沿った回転の一次の自由度を可能とする機械的連結によって、ローター45がタービンボディー50に固定される。
【0199】
第二の当接面180が第一の当接面150に対して押されるまで、下流方向D2に沿った並進移動によって、注入器40が第二の及び第三のチャンバー52、57に挿入される。次いで、注入器40及びタービンボディーの2つの部品の間の上流方向D1に沿った相対的な並進と、任意選択で共通軸Aの周りの相対的な回転とのみを可能とする機械的連結によって、注入器40がタービンボディーに固定される。
【0200】
任意選択で、注入器40は固定要素によってタービンボディー50にさらに固定されて、これら2つの部品の間の残る自由度の全てを排除する。
【0201】
次いで、スカート35が第一の端面90と当接するように、スカート35がタービンボディー50に対して配置される。スカート35がタービンボディー50に固定されて、スカート35とタービンボディー50との間の全ての自由度が排除される。
【0202】
従って、第一の工程の最後には、タービンボディー50、ローター45、スカート35及び注入器40を備える組立品が得られる。組立品の種々の要素は、並進において互いに固定されている。
【0203】
第二の工程の間に、ボウル30がローター45に組み立てられてスプレー装置20を形成する。
【0204】
第一の工程の後に、第三の工程が行われる。
【0205】
第三の工程の間に、タービンボディー50、ローター45、スカート35及び注入器40を備える組立品が、部分15に組み立てられる。
【0206】
特に、例えば固定面22に対する第二の端面95の当接によって、及び部分15とタービンボディー50とをともに通過するねじによって、タービンボディー50が部分15に直接組み立てられる。従って、タービンボディー50と部分15とは、タービンボディー50と部分15との間の全ての自由度を排除する機械的連結を形成する。
【0207】
1つの実施態様によれば、第二の工程の後に、第三の工程行われる。例えば、ボウル30をさらに備えるスプレー装置20が、部分15に固定される。
【0208】
ローター45、スカート35及び注入器40が、タービンボディー50に全て直接組み立てられているので、これらの部品の相対的な配置は改善される。同様に、特にスカート35と注入器40とが部分15に固定されるがタービンボディー50には固定されない公知の装置に対して、ボウル30に対するスカート35と注入器40との配置の正確さが改善される。実際には、タービンボディー50及びローター45のみがボウル30をスカート35及び注入器40に接続するため、スカート35及び注入器40に対するボウル30の配置に含まれる部品の数は減少する。
【0209】
流体Fの噴出物を形成する気体Gの噴出物がボウル30に対してより良好に配置されるため、スカート35及び注入器40に対するボウル30の配置における改善は、スプレーされる流体Fの形成のより良好な制御を可能とする。
【0210】
さらに、ローター45、スカート35及び注入器40をタービンボディー50に予め組み立て、並びにボウル30をローター45に予め組み立てた後に、従って得られた装置20を、単純に部分15に、単にタービンボディー50を部分15に固定することによって固定することができるため、スプレー装置20の交換はより速くされる。
【0211】
第一のダクト97の存在は、ボウル30とスカート35との間に第一の流れGの第一の部分P1を注入することを可能とし、この空気は、ボウルの回転及びスカート空気の注入に関するボウルの下の空所を充填する補償空気として働く。
【0212】
このことは、空気を直接タービン中に向けることを可能とする。このことは、種々のスプレーボディーの全体にわたって、より良好な遅れ分離をもたらす。さらに、プラスチックボディー中の溝を回避することは、後者により固さを提供し、より大きい配置及び穿孔の傾向、従って、より小さいボディー中のより大きい空間を可能とする。このことはさらに、材料の種々の膨張に関連する全ての束縛による高い電圧及び塑性を提供する、金属挿入物が混じり合った領域中への非常に冷たい排気を回避することができる。
【0213】
より具体的には、-40℃程度に冷たい温度である場合がある、タービンの内側を内部で循環する冷たい空気の流れは、プラスチック及び金属の要素の間の界面と接触しない。実際には、2つの材料は異なる膨張係数を有するため、冷たい空気への暴露はシーリングの問題をもたらす場合がある。
【0214】
従って、参照した金属タービンの使用は正確さの改善を可能とし、タービンについての選択された構造はまた、スプレーにおけるシーリングの耐久性を改善することを可能とする。
【0215】
補助流路は、第二の部分P2をボウル30の底部151に注入すること、及び従って、ボウル30の回転によってそこに引き起こされる場合がある空所を充填することを可能とする。
【0216】
さらに、ローター45を離れる気体Gの第一の流れを収容するのはタービンボディー50であるため、ダクト97及び100がタービンボディー50に配置されるとき、部分15及び特に固定面22は単純化される。従って、ローターを離れる気体Gの第一の流れを収容して排出するように固定面22を形成ことは必要ではない。
【0217】
さらに、タービンボディー50に対する注入器40の相対位置はより良好に制御される。このことは、ローター45を離れる気体Gの第一の流れの、第一の部分P1と第二の部分P2との間の配分のより良好な制御をもたらす。
【0218】
特定の実施態様において、タービンボディー25は、操作の間に、気体の流れの第一の部分P1の流速と、気体の流れの第二の部分P2の流速との比が、2以上、好ましくは3以上、好ましくは10以上となるように、配置される。特に、このような効果は、出口ダクト97のサイズ及び補助流路のサイズの慎重な選択によって得られる。
【0219】
環状溝130は、非常に減少した軸方向のバルクによって、ローター45を離れる気体Gの第一の流れの捕集を可能とする。従って、スプレー装置20の寸法が小さくなる。
【0220】
半径方向の溝135は、タービン25を減速させないように、排気を再圧縮することなく、増大した量の排気を回収することを可能とする。半径方向の溝135が互いに直径方向に反対にあるとき、ダクト97によって捕集される気体Gの流れの第一の部分P1は等しい。次いで、スカート35とボウル30との間に注入される気体Gの流れは、より空間的に均一である。
【0221】
第一の及び第二の当接面150及び180の当接は、タービンボディー50に対する注入器40の、正確かつ単純な配置を可能とする。
【0222】
上の第一の例の説明を単純化するために、第一の端面90に対するスカート35の当接の後に、どのようにしてスカート35がタービンボディー50に固定されるかは、詳細には説明されていなかった。
【0223】
多くの固定方法、例えばスカート35とタービンボディー50とをともに通過するねじを、スカート35とタービンボディー50との間の全ての自由度を排除するのに使用することができる。他の方法も、スカート35をタービンボディー50に直接組み立てるのに使用することができることを注意すべきである。例えば、スカート35がタービンボディー50にねじ締めされるように、スカート35とタービンボディー50とは、互いに対して相補的なねじピッチを有する。
【0224】
図1及び2に示される具体的な実施態様によれば、流体スプレー装置20は、特に
図2に見ることができ、
図4及び5に単独で示される、ねじ切りされたチューブ190をさらに備える。
【0225】
スカート35は内部面193を有する。スカート35の内部面193は、ボウル30を囲み、かつボウル30と対向するスカート35の面である。特に、内部面193は、ボウル30が収容される開口部152を画定する。
【0226】
内部面193は、共通軸Aの周りの回転の対称性を有する。
【0227】
スカート35の内部面193について、ある最小の直径が画定される。最小の直径は、共通軸Aに垂直な平面において、互いに最も近い内部面193の2つの直径方向に対向する点の間で測定される。
【0228】
内部面193は、ねじ山195を有する。ねじ山195は、共通軸Aに垂直な平面においてボウル30を囲む。
【0229】
ねじ切りされたチューブ190は、時には「ナット」又は「ルーズナット」と呼ばれる。
【0230】
ねじ切りされたチューブ190は、スカート35及びタービンボディー50に対して同軸に組み立てられる。特に、ねじ切りされたチューブ190は、共通軸Aを中心とする。
【0231】
ねじ切りされたチューブ190は、タービンボディー50に直接組み立てられる。特に、ねじ切りされたチューブ190は、並進においてタービンボディー50に固定される。
【0232】
1つの実施態様によれば、タービンボディー50は、ねじ切りされたチューブ190の少なくとも一部分を収容する環状溝197を画定し、ねじ切りされたチューブ190及びタービンボディー50の相対的な並進を妨げることができる面を有する。
【0233】
例えば、環状溝197は、第三の部品50Cに配置され、共通軸Aに沿って第三の部品50Cの下流表面から延在し、この下流表面は下流方向D2に沿って第三の部品を画定する。
【0234】
ねじ切りされたチューブ190は、共通軸Aの周りでタービンボディー50に対して回転可能である。
【0235】
例えば、ねじ切りされたチューブ190は、鋼製である。
【0236】
ねじ切りされたチューブ190は、共通軸Aの周りの回転の対称性を有する。
【0237】
ねじ切りされたチューブ190は、内部面200及び外部面205を有する。ねじ切りされたチューブ190は、内部面200及び外部面205によって、共通軸Aに垂直な平面において画定される。
【0238】
ねじ切りされたチューブ190は、少なくとも一次部分210及び二次部分215を備える。
図4の例によれば、ねじ切りされたチューブ190は、共通軸Aに沿って一次部分215と二次部分215との間に挿入された三次部分220をさらに備える。
【0239】
一次部分210は、上流方向D1に沿って三次部分220に対してずれている。
【0240】
一次部分210は、環状のベースを有する円筒状の形態である。言い換えれば、一次部分210は、それぞれ共通軸Aを中心とした2つの円筒状表面によって画定される。特に、一次部分210は、共通軸Aに垂直な平面において、これらの2つの表面によって画定される。
【0241】
一次部分210は、第三の下流面225及び第三の上流面230を有する。
【0242】
一次部分210は、共通軸Aに垂直な平面において、タービンボディー50によって囲まれる。特に、一次部分210は、開口部152に収容される。
【0243】
一次部分210は、環状溝197に収容される。特に、共通軸Aに垂直な平面において環状溝197を画定するタービンボディー50の面は、タービンボディー50に対する共通軸Aに垂直な平面におけるねじ切りされたチューブ190の並進を妨げるように構成される。
【0244】
一次部分210は、45mm~60mmの外径を有する。
【0245】
一次部分210は、40mm~55mmの内径を有する。
【0246】
一次部分210は、下流方向D2に沿って第三の下流面225によって画定される。第三の下流面225は、共通軸Aに垂直である。第三の下流面225は、下流方向D2を向いている。
【0247】
第三の下流面225は、共通軸Aに垂直な平面において三次部分220を囲む。それによって、三次部分220の外径が一次部分210の外径より厳密に小さいため、第三の下流面225はショルダーを形成する。
【0248】
一次部分210は、共通軸Aに沿って第三の下流面225から測定して、5mm~20mmの長さを有する。特に、一次部分210の長さは、40mm以上である。
【0249】
第三の下流面225は、タービンボディー50の面235と当接して、下流方向D2に沿った、タービンボディー50に対するねじ切りされたチューブ190の並進を妨げる。
【0250】
例えば、面235は共通軸Aに垂直である。面235は上流方向D1を向いている。例えば、面235は第四の部品50Dに配置される。面235は、共通軸Aに沿って、環状溝197に対向している。従って、面235は、共通軸Aに沿って、特に下流方向D2に沿って、環状溝197を画定する。
【0251】
二次部分215は、上流方向D1に沿って三次部分220に対してずれている。
【0252】
二次部分215は、環状のベースを有する円筒状の形態である。
【0253】
二次部分215は、共通軸Aに垂直な平面においてスカート35によって囲まれる。例えば、二次部分215は、共通軸Aに垂直な平面においてボウル30を囲む。従って、二次部分215は、スカート35とボウル30との間に同軸に挿入される。
【0254】
二次部分215は、40mm~60mmの外径を有する。
【0255】
二次部分215は、30mm~55mmの内径を有する。
【0256】
二次部分215は、共通軸Aに沿って測定して、5mm~20mmの長さを有する。
【0257】
二次部分215は、共通軸Aに沿って二次部分215を画定する第三の端面237を有する。第三の端面237は、共通軸Aに垂直である。特に、第三の端面237は、下流方向D2に沿って二次部分215を画定する。従って、第三の端面237は、下流方向D2を向いている。
【0258】
二次部分215は、ねじ切りされたチューブ190に対して上流方向D1に沿ってスカート35を動かす傾向の力をスカート35に及ぼすように、スカート35の内部面193のねじ山195を係合させるように構成されたねじ山240を、二次部分215の外部面205に有する。
【0259】
従って、第三の下流面225がタービンボディー50の面235に当接して、下流方向D1へのタービンボディー50に対するねじ切りされたチューブの並進を妨げるため、スカート35を共通軸に沿ってタービンボディー50のより近くに運ぶ傾向の、及びそれゆえにスカート35をタービンボディー50に対して押す傾向の力が、2つのねじ山195及び240が互いに係合するときに、チューブ190によって及ぼされる。
【0260】
二次部分215の内部面200は、共通軸Aの周りでねじ切りされたチューブ190を回転させる傾向の力を伝えるためにツール250と協働するように構成される。特に、二次部分215の内部面200は、共通軸Aの周りの回転の対称形を有していない。
【0261】
第二の部分215の内部面200は、少なくとも1点で、この点において内部面200に垂直な法線方向を有し、この法線方向と、この点を共通軸Aに接続する線分との間の角は5°より厳密に大きい。その角は、共通軸Aに垂直な平面において測定される。
【0262】
言い換えれば、二次部分215の内部面200は、少なくとも1点で、共通軸Aの周りの円筒状表面から少なくとも5°離れて動く。
【0263】
例えば、少なくとも1つのノッチ245が、二次部分215の内部面200に配置される。
図4~6に示される例によれば、複数のノッチ245が、特に25個のノッチ245が、二次部分215の内部面200に配置される。ノッチ245の数は変わってもよいことに注意すべきである。
【0264】
スプレー装置20が、
図6に、ボウル30がスプレー装置20から取り外された構成で示される。さらに、スカート35によって画定される開口部152の底部において、ノッチ245を見ることができる。
【0265】
それぞれのノッチ245は第三の端面237に開口している。
【0266】
それぞれのノッチ245は、共通軸Aに平行な方向に沿って延在している。特に、それぞれのノッチ245は、第三の端面237から延在している。
【0267】
従って、ツールは、上流方向D1に沿った並進によって、第三の端面237からノッチ245に挿入することができる。
【0268】
それぞれのノッチ245は、共通軸Aに沿って一様の断面を有する。特に、それぞれのノッチ245の形状及び寸法は、ノッチ245に沿った共通軸Aに平行な方向に沿った並進によって不変である。
【0269】
例えば、それぞれのノッチ245は、共通軸Aに垂直な平面において弓状の断面を有する。
【0270】
それぞれのノッチ245は、0.5mm~3mmの深さを有する。
【0271】
それぞれのノッチ245は、底部255を有する。底部255は、ノッチ245の点の組であり、共通軸Aに垂直な平面において、考慮されている点と共通軸Aとの間で測定して、全ての他の点の距離より厳密に大きい距離に位置する。
【0272】
ノッチ245が弓状の断面を有するとき、底部255は、共通軸Aに平行な方向に沿って延在している線である。
【0273】
それぞれのノッチ245の底部255のそれぞれの点は、共通軸Aから距離d1に位置し、距離d1は、スカート35の内部面の最小の直径の半分以下である。
【0274】
三次部分220は、環状のベースを有する円筒状である。三次部分220は、一次部分210を二次部分215に接続する。
【0275】
特に、二次部分220は、共通軸Aに垂直な平面において、第二の部品50Bと第四の部品50Dとの間に挿入される。
【0276】
ツール250は、共通軸Aの周りでねじ切りされたチューブ190を回転させるために二次部分215の内部面200を係合させるように構成される。特に、ツール250は、共通軸Aの周りで、タービンボディー50に対してチューブ190を回転させる傾向の力を、ねじ切りされたチューブ190に伝えるように構成される。
【0277】
特に、ツール250は、回転力をねじ切りされたチューブ190に伝えるために、1つ又は複数のノッチ245を係合させるように構成される。
【0278】
ツール250は、
図7において見ることができるヘッド260、及びハンドルを備える。
【0279】
ヘッド260は、ボディー265、ベース270、及び突出部275の組を備える。
【0280】
例えば、ヘッド260は一体である。
【0281】
ヘッドは、固有軸APに沿って延在している。
【0282】
ボディー265は、固有軸に垂直な平面においてボディー265を画定する外部面280を有する。
【0283】
外部面280は、固有軸APの周りで円筒状である。外部面280は、30mm~60mmの直径を有する。
【0284】
ベース270は、ハンドルがヘッド260に固定されることを可能とする。例えば、ベース270は、固有軸APに沿ってボディー265から延在していて、ハンドルと協働してハンドルがヘッド260に固定されることを可能とする跡285を有する。
【0285】
それぞれの突出部275は、ボディー265の外部面280から半径方向外側に延在している。
【0286】
それぞれの突出部275は、ねじ切りされたチューブ190を回転させるためにノッチ245に係合するように構成される。特に、同時に、突出部275は、固有軸APに沿ったツール250の並進移動によってノッチ245に係合されるように構成され、固有軸APは、スプレー装置20の共通軸Aに結合される。
【0287】
それぞれの突出部275は、固有軸APに垂直な平面において外部面280から測定して、0.5mm~5mmの厚さを有する。
【0288】
ハンドルは、ヘッドに固定されるように、かつ固有軸APの周りでヘッド260を回転させるように設けられる。
【0289】
1つの実施態様によれば、ハンドルは、操作者が、ツール250によってチューブ190に伝えられる締め付けトルクを制御することを可能とする。例えば、ハンドルはトルクレンチであって、固有軸APの周りでヘッド270を回転させるために、そのヘッドが跡285に係合されるトルクレンチである。
【0290】
特に、ねじ切りされたチューブ190の形状、並びに特にノッチ245の形状及び/又は数が変更される場合、他の種類のツールが、タービンボディー50に対してねじ切りされたチューブ190を回転させるのに考慮され得ることに注意すべきである。
【0291】
ねじ切りされたチューブ190の使用によって、スカート35は、第一の端面90に対して、2つのねじ山195及び240の係合によって、効果的に押される。従って、スカート35の外部に係合するツールなしに、スカート35をタービンボディー50に対する位置に保持することができる。従って、スプレー装置20は、ノッチがスカート35の外部表面に配置されることを前提としない。
【0292】
対して、ねじ切りされたチューブ190は、スカート35とボウル30との間に少なくとも部分的に挿入され、従ってコーティング製品の堆積に対して保護される。
【0293】
従って、ねじ切りされたチューブ190は、タービンボディー50に対するスカート35のより再現性のある締付、及びより正確な配置を可能とする。
【0294】
ショルダー225は、共通軸Aに沿ったねじ切りされたチューブ190の並進を効果的にブロックすることを可能とし、一方でこの軸の周りの回転を可能とする。第一の部分210を収容するための溝197がタービンボディー50の2つの分離した部品50C及び50Dによって共通軸Aに沿って画定されるタービンボディー50は、第一の部分210を第三の部品50Cの溝197に配置することによって、次いで第四の部品50Dを第三の部品50Cに固定することによって、チューブ190をタービンボディーに容易に固定することを可能とする。
【0295】
第一の部分210の長さが40mm以上であるとき、第一の部分210は、第四の部分50Dに対するショルダー225の摩擦によって生じる任意の粒子が、ボウル30とスカート35との間の領域に存在する気体Gの流れによって運ばれることを妨げる。
【0296】
第二の部分215の内部面200の非円筒状の形状は、スカート35の開口部152から、チューブ190を容易に操作すること、及び特にそれを共通軸Aの周りでタービンボディー50に対して回転させることを可能とする。従って、スカート35及びタービンボディー50の固定及び分離は単純化される。
【0297】
ノッチ245は、ねじ切りされたチューブ190を単純に効率的に操作することを可能とする。ノッチ245が第三の端面237に開口しているとき、上流方向D1に沿った単純な並進によってツール250を挿入することは特に容易である。
【0298】
このことは、突出部275をノッチ245に挿入するためにスカート35の開口部152を通してツール250が次いで挿入されるため、それぞれのノッチ245の底部がスカート35の内部面193の最小の直径の半分以下の距離にさらに位置するとき、特に当てはまる。特に、この構成は、
図7に見られるようにツール250の単純な形状を可能とする。複数の突出部275がノッチ245に同時に挿入されるために、このツール250は、力の非常に効果的な伝達を可能とする。
【0299】
ねじ切りされたチューブ190によるタービンボディー50へのスカート35の組み立ては、注入器40がタービンボディー50に直接は組み立てられていない実施態様において行うことができることに注意すべきである。
本発明の実施形態としては、以下の実施形態を挙げることができる。
(付記1)
流体スプレー装置(20)のためのタービン(25)であって、タービンボディー(50)と、回転の共通軸(A)の周りでボディー(50)に対してボウル(30)を回転させるように構成されたローター(45)とを備え、ローター(45)が共通軸(A)に垂直な平面においてタービンボディー(50)によって囲まれていて、タービンボディー(50)がローター(45)の回転を誘導するように構成され、タービン(25)が、ローター(45)が気体の流れによって回転されるように構成され、タービンボディー(50)がローター(45)の出口において気体の流れを収容するように構成され、収容された流れの第一の部分(P1)を共通軸に垂直な平面においてボウル(30)とスカート(35)とによって画定される空間中に誘導するように構成された少なくとも1つの出口ダクト(97)を画定し、又はタービンボディー(50)が、注入器(40)及びスカート(35)がタービンボディー(50)に直接組み立てられるように適合されていて、ボウル(30)がローター(45)に直接組み立てられていることを特徴とするタービン(25)。
(付記2)
タービンボディー(50)が第一の端面(90)及び第二の端面(95)を備え、2つの端面(90、95)が共通軸(A)に沿ってタービンのボディー(50)を画定し、第二の端面(95)を通過する気体流れの流速と、流れの第一の部分(P1)の気体流れの流速との比が1/100より小さい、付記1に記載のタービン。
(付記3)
タービン(25)が、気体の流れの第二の部分(P2)をローター(45)からボウル(30)の底部(151)に導くことができる補助流路を少なくとも部分的に画定する、付記1又は2に記載のタービン(25)。
(付記4)
操作の間に、気体の流れの第一の部分(P1)の流速と、気体の流れの第二の部分(P2)との比が2以上、好ましくは3以上、好ましくは10以上となるようにタービンボディー(50)が配置された、付記3に記載のタービン(25)。
(付記5)
タービンボディー(50)が、共通軸(A)に沿ってタービンボディー(50)を画定する第一の端面(90)を有し、スカート(35)が第一の端面(90)に当接し、それぞれの出口ダクト(97)が2つの端部の間に延在していて、タービンボディー(50)が出口ダクト(97)のそれぞれを、それらの端部の一方から他方の端部まで画定し、それぞれの出口ダクト(97)が第一の端面(90)に開口している、付記1~4のいずれか1項に記載のタービン(25)。
(付記6)
タービンボディー(50)が、共通軸(A)に沿ってタービンボディー(50)を画定する第二の端面(95)を備え、注入器(40)が、第二の端面(95)に配置された開口部(57)中に収容され、開口部(57)が共通軸(A)に垂直な第一の当接面(150)を有し、注入器(40)が第二の当接面(180)を備え、第二の当接面(180)が第一の当接面(150)と当接している、付記1~5のいずれか1項に記載のタービン(25)。
(付記7)
流体スプレー装置(20)であって、
ボウル(30);
ローター(45)が共通軸(A)に垂直な平面においてタービンボディー(50)によって囲まれている、付記1~6のいずれか1項に記載のタービン(25);
ボウル(30)の底部(151)に流体を注入するように構成された注入器(40);及び
共通軸(A)に垂直な平面においてボウル(30)を少なくとも部分的に囲んでいて、かつスプレーされる流体を形成するために気体の噴出物を放出するように構成されたスカート(35)
を備える装置(20)。
(付記8)
上流方向(D1)及び下流方向(D2)が共通軸(A)について定義され、スカート(35)が下流方向(D2)に向かってタービンボディー(50)に対してずれていて、ローター(45)が共通軸(A)に沿ってローター(45)を画定する第一の上流面(75)を有し、タービンボディー(50)がローター(45)の収容チャンバーを画定し、チャンバーが共通軸(A)に沿ってチャンバーを画定する第二の上流面(115)を備え、第二の上流面(115)が第一の上流面(75)に面していて、上流方向(D2)に沿って第一の上流面(75)に対してずれていて、共通軸(A)を中心とした環状溝(130)が第二の上流面(115)に配置され、環状溝(130)が気体の流れを収容するように、かつ気体の流れの第一の部分(P1)をそれぞれの出口ダクト(97)に送るように構成された、付記7に記載の流体スプレー装置。
(付記9)
第二の上流面(115)が、環状溝(130)から半径方向に外側に延在していて、かつ気体の流れの第一の部分(P1)を環状溝(130)から出口ダクト(97)に誘導するように構成された半径方向の溝(135)を、それぞれの出口ダクト(97)について備える、付記8に記載の装置。
(付記10)
2つの出口ダクト(97)を備え、半径方向の溝(135)が直線の固有線(L1)に沿って環状溝(130)からそれぞれ延在していて、2本の固有線(L1)が結合されている、付記9に記載の流体スプレー装置。
(付記11)
気体の流れの第二の部分(P2)をローター(45)からボウル(30)の底部(151)に導くことを可能とする補助流路を少なくとも部分的に画定していて、補助流路の少なくとも一部(100)がタービンボディー(50)中に配置されている、付記7~10のいずれか1項に記載の流体スプレー装置。
(付記12)
注入器(40)が共通軸(A)に垂直な平面においてローター(45)によって囲まれていて、自由容積が共通軸(A)に垂直な平面においてローター(45)と注入器(40)とを分離していて、補助流路が気体の流れの第二の部分(P2)を自由容積に誘導するように構成されたダクト(100)を備え、自由容積が気体の流れの第二の部分(P2)をボウル(30)の底部(151)に誘導することができる、付記11に記載の流体スプレー装置。
(付記13)
可動アーム(15)と付記7~12のいずれか1項に記載の流体スプレー装置(20)とを備え、タービンボディー(50)がアーム(15)に直接取り付けられた設備(10)。
(付記14)
可動アーム(15)と流体スプレー装置(20)とを備える設備(10)を製造するための方法であって、流体スプレー装置(20)が、
ボウル(30);
タービンボディー(50)と、回転の共通軸(A)の周りでボディー(50)に対してボウル(30)を回転させるように構成されたローター(45)とを備え、ローター(45)が共通軸(A)に垂直な平面においてタービンボディー(50)によって囲まれていて、タービンボディー(50)がローター(45)の回転を誘導するように構成されたタービン(25);
ボウル(30)の底部(151)に流体を注入するように構成された注入器(40);及び
共通軸(A)に垂直な平面においてボウル(30)を少なくとも部分的に囲んでいて、かつスプレーされる流体を形成するように適合された気体の噴出物を放出するように構成されたスカート(35)
を備え、方法が以下の工程:
a)ローター(45)、注入器(40)及びスカート(35)をタービンボディー(50)に直接組み立てる工程;
b)ボウル(30)をローター(45)に直接組み立てる工程;並びに
c)タービンボディー(50)をアーム(15)に直接組み立てる工程
を含み、工程c)が工程a)の後に行われることを特徴とする方法。