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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】洗浄中に洗濯物を柔軟化するための粒子
(51)【国際特許分類】
   D06M 13/328 20060101AFI20231030BHJP
   D06L 1/12 20060101ALI20231030BHJP
   D06M 13/184 20060101ALI20231030BHJP
   D06M 15/03 20060101ALI20231030BHJP
   D06M 15/647 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
D06M13/328
D06L1/12
D06M13/184
D06M15/03
D06M15/647
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021563221
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-27
(86)【国際出願番号】 US2020070033
(87)【国際公開番号】W WO2020227737
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】19173311.2
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】パナンディケル、ラジャン・ケシャヴ
(72)【発明者】
【氏名】メンクハウス、ジュリー・アン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、リーニー・ヴァージニア
【審査官】長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-532593(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0042766(US,A1)
【文献】特開平07-003649(JP,A)
【文献】特開平03-180575(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06L1/00-4/75
D06M10/00-16/00
19/00-23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の粒子を含む布地柔軟化組成物であって、前記複数の粒子が、
25重量%~94重量%の水溶性又は水分散性の担体と、
0.5重量%~10重量%のカチオン性ポリマーと、
10重量%~45重量%の以下の構造:
【化1】
(式中、各Rは、独立して、C~C32アルキル、C~C32置換アルキル、C~C32アリール、C~C32置換アリール、C~C32アルキルアリール、C~C32置換アルキルアリールからなる群から選択され、
Xは、
【化2】
基又は
【化3】
基であり、
Yは、1~6個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
Nは、窒素原子であり;
は、独立して、H、C~Cアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、及びC~Cポリヒドロキシアルキルからなる群から選択され、
qは、0又は1であり、
pは、1~3の整数である)
の脂肪族アミンと、を含み、
前記複数の粒子が、酸を、前記脂肪族アミンと前記酸とのモル比1:3~3:1で更に含み、
前記酸が、脂肪酸、アリールスルホン酸、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記複数の粒子が、個々の粒子を含み、前記個々の粒子が、それぞれ1mg~1gの質量を有する、布地柔軟化組成物。
【請求項2】
各Rが、独立して、C10~C22アルキル又はC~C22置換アルキルであり、
Xが、前記
【化4】
基であり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H又はC~Cアルキルであり、
qが、1であり、
pが、1である、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項3】
各Rが、独立して、C10~C22アルキルであり、Rが、メチル基である、請求項2に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項4】
前記脂肪族アミンが、以下の構造である、請求項3に記載の布地柔軟化組成物:
【化5】
【請求項5】
が、C12~C22アルキルであり、
Xが、
【化6】
基であり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H、C~Cアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、及びC~Cポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、
q=1であり、
p=1~3である、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項6】
前記脂肪族アミンが、以下からなる群から選択される構造である、請求項5に記載の布地柔軟化組成物:
【化7】
【請求項7】
が、C10~C18アルキルであり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H、C~Cアルキル、C~Cヒドロキシアルキル、及びC~Cポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、
q=0であり、
p=1~3である、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項8】
前記脂肪族アミンが、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-メチルアミン、及びトリエタノールアミンと、C12~C22アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸とのエステル;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ヒドロキシエチルアミン;N,N,N-トリス(ステアロイル-オキシ-エチル)-アミン;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;ココアミドプロピルドメチルアミン;ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン;ステアリルアミン;ジステアリルアミントリステアリルアミン;並びにN,N-ジステアリルN-メチルアミンからなる群から選択される、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項9】
前記酸が、ステアリン酸、アリールスルホン酸、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、C 12~C18脂肪酸、オレイン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項10】
前記脂肪族アミンが、ジメチルアミドプロピルステアラミド;ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-イソプロピルアミン、及びトリエタノールアミンとC12~C22アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸とのエステル;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ヒドロキシエチルアミン;N,N,N-トリス(ステアロイル-オキシ-エチル)-アミン;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項11】
前記カチオン性ポリマーが、カチオン性多糖類である、請求項1~10のいずれか一項に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項12】
前記担体が、
式HO-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-H(式中、xは、50~300であり、yは、20~100であり、zは、10~200である)のポリアルキレンポリマー;
式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、20~200であり、rは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、30~250であり、tは、10~30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
PO/EO/POブロックコポリマー;
EO/POブロックコポリマー;
PO/EOブロックコポリマー;
ポリプロピレングリコール;
30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
ポリビニルアルコール;
2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;
及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項13】
前記2000~15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコールが、2000~15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールである、請求項12に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項14】
前記複数の粒子が、5重量%~25重量%の酸を含み、前記担体が、水溶性ポリマーであり、前記カチオン性ポリマーが、カチオン性多糖類であり、前記複数の粒子が、25℃~120℃の融解開始を有し、前記脂肪族アミン、前記カチオン性ポリマー、及び前記酸が、前記担体中に分散している、請求項1~13のいずれか一項に記載の布地柔軟化組成物。
【請求項15】
衣料品を処理するためのプロセスであって、
洗濯機に衣料品を提供する工程と、
前記衣料品を、前記洗濯機の洗浄サブサイクル中に請求項1~14のいずれか一項に記載の布地柔軟化組成物と接触させる工程と、
を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
洗浄を通した洗濯用柔軟化添加剤。
【背景技術】
【0002】
消費者は、衣類を洗浄するのに用いるプロセスを単純化することができ、汚れた洗濯物を処理するのに費やす時間を短縮するのに役立ち、かつ家族の衣類に高度の清浄度及び柔軟性をもたらすのに役立つ製品に継続的に関心がある。現在、洗濯物の洗浄及び柔軟化には、消費者が洗濯機の異なる区画若しくは部分に2つの製品を投入するか、又は1つの製品を洗濯機に投入し、1つの製品を乾燥機(dyer)に投入することが必要になる。
【0003】
布地を洗濯するには、洗浄、すすぎ、及び乾燥の3つの基本的な工程が存在する。洗浄工程は、典型的には、水、並びにアニオン性界面活性剤と、未使用の状態の製品中のアニオン性界面活性剤及び洗浄工程において形成された洗浄液中のアニオン性界面活性剤に相溶性である他の活性剤とを併せて含む洗剤組成物、を使用する。洗浄後、洗濯物をすすぎ工程の一部として1回以上すすぐ。
【0004】
現在、洗濯物の柔軟化は、ほとんどの場合、そして、実用的には、洗剤組成物とは別個の液体柔軟化組成物を用いてすすぎ工程中に、又は固体柔軟化組成物を放出可能に保有しているシートを用いて乾燥工程中に達成される。洗濯機内の洗濯物に液体柔軟化組成物を適用するために、かかる液体柔軟化組成物はすすぎ工程中に洗濯物に導入される。液体柔軟化組成物は、液体柔軟化組成物を洗浄組成物とは別個に維持する区画から、すすぎ中に自動的に導入され得る。区画は、存在する場合には撹拌器の一部であってもよく、又は液体柔軟化組成物をドラム内に分配するために使用することができる洗濯機の別の部分であってもよい。これは、多くの場合、すすぎによる柔軟化と呼ばれる。すすぎによる柔軟化は、消費者が洗剤組成物及び柔軟化組成物をそれぞれ洗濯機の異なる場所に投入することを必要とし、これは不便である。洗濯柔軟化はまた、乾燥工程中に布地柔軟化シートを使用して達成され得る。洗浄及び柔軟化に対するこれらの手法のいずれでも、洗浄は柔軟化とは別に行われる。
【0005】
消費者は、場所が洗濯機の一部であるか、場所が洗濯機と乾燥機との間に分配されるかどうかにかかわらず、複数の製品を異なる場所に分配しなければならないことが不便であることに気づいている。消費者は、洗剤組成物及び柔軟化組成物を一箇所に投入できるようになることを望んでいる。
【0006】
残念ながら、液体洗剤組成物は、柔軟化組成物と不適合である傾向がある。液体洗剤組成物は、衣類の洗浄を助けるアニオン性界面活性剤を含む。柔軟化組成物は、典型的には、衣類を柔軟化するためのカチオン性界面活性剤を含む。単一のパッケージ内で液体として組み合わせると、アニオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤とが結合し、固体沈殿物を形成する場合がある。その結果、液体の形態で一緒に又は洗浄液に一緒に包装されたときに組み合わせの安定性に問題が生じ、そして、柔軟化組成物の非存在下における洗剤組成物と比較して洗浄性能が低下するという問題も生じる。この不適合性の問題には、洗剤組成物及び布地柔軟化組成物が互いに別個に投入及び適用されるという理由がある。洗剤組成物とは別にパッケージ化された液体布地柔軟化組成物は、洗濯機に組成物を投入することの不便さ、知覚される乱雑さ、及び製品の質感に起因して、一部の消費者から好まれない場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの制限を念頭に置くと、洗浄工程中の洗浄を通した柔軟化を提供するために、消費者が洗濯洗剤と共に分配することができる、固体の形態である洗浄中布地柔軟化組成物に対する要望が今もなお解決されずに存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
複数の粒子を含む組成物であって、当該複数の粒子が、
25重量%~94重量%の水溶性又は水分散性の担体と、
0.5重量%~10重量%のカチオン性ポリマーと、
8重量%~45重量%の以下の構造:
【0009】
【化1】
(式中、各Rは、独立して、C~C32アルキル、C~C32置換アルキル、C~C32アリール、C~C32置換アリール、C~C32アルキルアリール、C~C32置換アルキルアリールからなる群から選択され、
Xは、
【0010】
【化2】
基又は
【0011】
【化3】
基であり、
Yは、1~6個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
Nは、窒素原子であり;
は、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキルからなる群から選択され、
qは、0又は1であり、
pは、1~3の整数である)
の脂肪族アミンと、を含み、
当該複数の粒子が、個々の粒子を含み、当該個々の粒子が、それぞれ約1mg~約1gの質量を有する、組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書に記載の組成物は、消費者が洗濯機に入れるのに簡便である、洗浄中布地柔軟化組成物を提供することができる。洗浄中布地柔軟化組成物は、複数の粒子を含む組成物で提供され得る。複数の粒子は、洗剤組成物のパッケージとは別個のパッケージ内に提供され得る。洗剤組成物のパッケージとは別個のパッケージ内の複数の粒子として柔軟化組成物を有することは、使用される洗剤組成物の量とは無関係に、消費者が柔軟化組成物の量を選択することを可能にするため、有益であり得る。これにより、使用する柔軟化組成物の量、また当該量によってかかる組成物が達成する、消費者にとって非常に有益な利益である柔軟化の利益の程度をカスタマイズする機会を消費者に与えることができる。
【0013】
粒子状製品、特に粉塵ではない微粒子は、多くの消費者によって好まれる。粒子状製品は、消費者がパッケージから洗濯機に直接、又は洗濯機の投入区画に容易に投入することができる。あるいは消費者は、パッケージから、1つ以上の投入用のしるしを任意に備える投入カップに粒子状製品を投入し、次いで当該粒子を洗濯機の投入区画に、又はドラムに直接投入することができる。投入カップが使用される製品では、粒子状製品は、液体製品よりも汚れにくい傾向がある。
【0014】
布地柔軟化組成物の複数の粒子は、約25重量%~約94重量%の水溶性又は水分散性の担体、約0.5重量%~約10重量%のカチオン性ポリマー、及び約5重量%~約45%重量の脂肪族アミンを含み得る。複数の粒子を構成する個々の粒子は、約1mg~約1gの質量を有していてよい。脂肪族アミン及びカチオン性ポリマーは、担体中に分散していてよい。担体は、脂肪族アミン及びカチオン性ポリマーを洗濯機に運ぶ。複数の粒子は、洗浄液に溶解される。カチオン性ポリマーは布地の繊維上に付着し、布地上への四級アンモニウム化合物の付着を促進する。そして、脂肪族アミンが、洗浄液から布地の繊維上に付着する。繊維に付着したカチオン性ポリマー及び脂肪族アミンは、消費者に柔らかさの感触を与える。
【0015】
任意選択で、複数の粒子は、脂肪酸を更に含んでいてもよい。脂肪族アミン、カチオン性ポリマー、及び脂肪酸は、担体中に分散していてよい。
【0016】
水溶性又は水分散性の担体
複数の粒子は、水溶性担体又は水分散性担体を含み得る。担体の溶解又は分散時に、布地ケア用有益剤が洗浄液中に分散する。
【0017】
水溶性又は水分散性の担体は、短時間、例えば約10分未満で洗浄液に溶解可能又は分散可能な材料であってよい。水溶性又は水分散性の担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0018】
水溶性担体は、水溶性ポリマーであり得る。水溶性ポリマーは、ポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA;ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド;アクリル酸;セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース系材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド;ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン;アルギネート;キシログルカン;キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンなどのその他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナン、ローカストビーン、アラビア、トラガカントなどの天然ガム;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。更に別の実施形態では、水溶性ポリマーは、PVA;PVAコポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0019】
水溶性担体は、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルアミン、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、アルキルセルロース系材料、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及び塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のコポリマー、多糖類、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、アルジネート、キシログルカン、ヘミセルロース性多糖類、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、天然ガム、ペクチン、キサンタン、カラギーナン、ローカスビーン、アラビック、トラガカント、ポリアクリレート、スルホン化ポリアクリレート、水溶性アクリレートコポリマー、アルキルヒドロキシセルロース系材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシ-メチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコールポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0020】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ポリプロピレングリコールポリオキソアルキレン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエーテル、硫酸ナトリウム、デンプン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0021】
水溶性担体は、ポリエチレングリコール(PEG)であってよい。PEGは、粒子が本明細書に開示の質量範囲であるとき、洗浄サイクル中に溶解するのに十分水溶性であり得るため、個々の粒子を作製するのに用いるための好都合な物質であり得る。更に、PEGは、融解物として容易に処理され得る。PEGの融解温度の開始は、PEGの分子量の関数として変化し得る。複数の粒子は、約25重量%~約94重量%の、約2000~約13000の重量平均分子量を有するPEGを含むことができる。PEGは、比較的低コストであり、多くの異なる形状及びサイズに成形することができ、水によく溶解する。PEGは、様々な重量平均分子量で入手可能である。PEGの適切な重量平均分子量の範囲は、約2,000~約13,000、あるいは約4,000~約13,000、あるいは約4,000~約12,000、あるいは約4,000~約11,000、あるいは約5,000~約11,000、あるいは約6,000~約10,000、あるいは約7,000~約9,000、あるいはこれらの組み合わせを含む。PEGは、BASFから、例えば、PLURIOL E 8000(8000が製品名であっても9000の重量平均分子量を有する)、又は他のPLURIOLの製品を入手可能である。
【0022】
複数の粒子は、複数の粒子の約25重量%~約94重量%のPEGを含み得る。任意に、粒子は、複数の粒子の約35重量%~約94重量%、任意に約50重量%~約94重量%、任意にこれらを組み合わせたもの、及び前述の範囲いずれか以内にある任意の全百分率又は全百分率の範囲のPEGを含んでもよい。
【0023】
水溶性担体は、以下からなる群から選択される材料を含み得る;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは約30~約250であり、tは約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪アルコールエーテル;及びこれらの混合物。式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーは、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーであり得る。
【0024】
水溶性担体は、以下を含み得る:ポリエチレングリコール;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30であるポリエチレングリコール脂肪酸エステル;及び式HO-(CO)-(CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル。
【0025】
水溶性担体は、式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマーの粒子を約20重量%~約80重量%含むことができる。
【0026】
水溶性担体は、式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステルの粒子を約1重量%~約20重量%含み得る。
【0027】
水溶性担体は、式HO-(CO)-CH)-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテルの複数の粒子を約1重量%~約10重量%含み得る。
【0028】
水溶性担体は、以下からなる群から選択され得る;式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中、qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のエチレングリコール脂肪酸エステル;式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;約40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;EO/PO/EOブロックコポリマー;PO/EO/POブロックコポリマー;EO/POブロックコポリマー;PO/EOブロックコポリマー;ポリプロピレングリコール、約30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;ポリビニルアルコール;約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;及びこれらの混合物。
【0029】
布地柔軟化組成物の複数の粒子は、約25重量%~約94重量%の水溶性又は水分散性の担体を含み得る。任意選択で、布地柔軟化組成物の複数の粒子は、約30重量%~約94重量%、任意に約35重量%~約85重量%、任意に約35重量%~約94重量%の水溶性又は水分散性の担体を含み得る。
【0030】
脂肪族アミン
脂肪族アミンは、以下の構造であってよい:
【0031】
【化4】
(式中、各Rは、独立して、C~C32アルキル、C~C32置換アルキル、C~C32アリール、C~C32置換アリール、C~C32アルキルアリール、C~C32置換アルキルアリールからなる群から選択され、
Xは、
【0032】
【化5】
基又は
【0033】
【化6】
基であり、
Yは、1~6個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、Nは、窒素原子であり;Rは、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキルからなる群から選択され、qは、0又は1であり、pは、1~3の整数である)。
【0034】
任意選択で、各Rは、独立して、C10~C22アルキル又はC~C22置換アルキルであり、
Xは、
【0035】
【化7】
基であり、Yは、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、Rは、独立して、H又はC~Cアルキルであり、qは、1であり、pは、1である。
【0036】
任意選択で、各Rは、独立して、C10~C22アルキルであり、Rは、メチル基である。
【0037】
脂肪族アミンは、以下の構造であってもよい:
【0038】
【化8】
任意選択で、Rは、C12~C22アルキルであり、Xは、
【0039】
【化9】
基であり、Yは、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、Rは、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、q=1であり、p=1~3である。
【0040】
脂肪族アミンは、以下からなる群から選択される構造を有し得る:
【0041】
【化10】
任意選択で、各Rは、独立して、C10~C18アルキルであり、Yは、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、Rは、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、pは、1~3の整数であり、q=0である。
任意選択で、Rは、メチル基又はヒドロキシエチル基である。
【0042】
脂肪族アミンは、以下からなる群から選択される構造を有し得る:
【0043】
【化11】
脂肪族アミンは、以下からなる群から選択され得る:ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-イソプロピルアミン、及びトリエタノールアミンとC12~C22アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸との脂肪酸エステル;N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ヒドロキシエチルアミン;N,N,N-トリス(ステアロイル-オキシ-エチル)-アミン;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;ココアミドプロピルジメチルアミン;べヘニルアミドプロピルジメチルアミン;ステアリルアミン;ジステアリルアミン;トリステアリルアミン;N,N-ジステアリルN-メチルアミン;並びにこれらの組み合わせ。
【0044】
布地柔軟化組成物の複数の粒子は、約5重量%~約45重量%の脂肪族アミンを含み得る。任意選択で、布地柔軟化組成物の複数の粒子は、約8重量%~約35重量%、任意に約10重量%~約35重量%、任意に約12重量%~約30重量%、任意に約15重量%~約25重量%の脂肪族アミンを含み得る。脂肪族アミン及び複数の粒子中の脂肪族アミンの重量分率は、複数の粒子の溶解時間に影響を及ぼし得る。
【0045】
脂肪酸
複数の粒子は、脂肪酸を更に含んでいてもよい。脂肪酸は、脂肪族アミンと脂肪酸とのモル比約1:3~約3:1で提供され得る。
【0046】
脂肪酸という用語は、本明細書では、非プロトン化又はプロトン化形態の脂肪酸を含むように、最も広義で使用される。脂肪酸としては、12個~25個、13個~22個、又は更には16個~20個の総炭素原子を含有し、かつ脂肪部分に10個~22個、12個~18個、又は更には14個(ミッドカット)~18個の炭素原子を含有しているものを挙げることができる。異なる脂肪源由来の脂肪酸の混合物を使用することができる。
【0047】
不飽和脂肪酸のシス/トランス比が重要である場合があり、(C18:1材料の)シス/トランス比は、少なくとも1:1、少なくとも3:1、4:1以上、又は更には9:1以上である。また、酸化に対して、並びに結果として生じる色及び臭気の質の悪化に対してより安定であり得るため、イソステアリン酸などの分岐鎖状脂肪酸もまた好適である。脂肪酸は、0~140、50~120、又は更には85~105のヨウ素価を有し得る。
【0048】
複数の粒子は、約1重量%~約40重量%の脂肪酸を含み得る。脂肪酸は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。脂肪酸は、飽和脂肪酸のブレンド、不飽和脂肪酸のブレンド、及びこれらの混合物であり得る。脂肪酸は、置換又は非置換であり得る。脂肪酸は、第四級アンモニウム化合物と共に提供することができる。脂肪酸は、ゼロのヨウ素価を有し得る。
【0049】
脂肪酸は、ステアリン酸、パルミチン酸、ココナッツ油、パーム核油、ステアリン酸パルミチン酸ブレンド、オレイン酸、植物油、部分水素添加植物油、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。脂肪酸は、ステアリン酸、アリールスルホン酸、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルケニルコハク酸、オクチルコハク酸、ドデセニルコハク酸、C12~C18脂肪酸、オレイン酸、ラウリン酸ミリスチン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0050】
脂肪酸は、ステアリン酸CAS No.57-11-4であり得る。脂肪酸は、パルミチン酸CAS No.57-10-3であり得る。脂肪酸は、ステアリン酸とココナッツ油とのブレンドであり得る。
【0051】
脂肪酸は、C12~C22脂肪酸であり得る。C12~C22脂肪酸は、タロー又は植物由来のものを有することができ、飽和又は不飽和であってもよく、置換又は非置換であってもよい。
【0052】
理論に束縛されるものではないが、脂肪酸は、複数の粒子を構成する個々の粒子の配合成分を均一に混合するための加工助剤として役立ち得る。
【0053】
カチオン性ポリマー
複数の粒子は、カチオン性ポリマーを含み得る。カチオン性ポリマーは、布地の第四級アンモニウム化合物上に堆積するのに役立つ堆積助剤、及び粒子に含まれる可能性のある何らかの他の有益剤の利益をもたらすことができる。
【0054】
複数の粒子は、約0.5重量%~約10重量%のカチオン性ポリマーを含み得る。任意に、複数の粒子は、約0.5重量%~約5重量%のカチオン性ポリマー、又は更には約1重量%~約5重量%、又は更には約2重量%~約4重量%のカチオン性ポリマー、又は更には約3重量%のカチオン性ポリマーを含み得る。理論に束縛されるものではないが、洗浄中の洗濯洗剤の洗浄能力は、粒子中のカチオン性ポリマーの濃度を増加させると減少し、洗剤の許容可能な洗浄能力は、前述の範囲内に維持され得ると考えられる。
【0055】
カチオン性ポリマーは、約0.05meq/g(meqは当量ミリ当量を意味する)~23meq/gを超えるカチオン電荷密度、好ましくは約0.1meq/g~約4meq/g、更により好ましくは約0.1meq/g~約2meq/g、最も好ましくは0.1meq/g~約1meq/gのカチオン電荷密度を有し得る。
【0056】
上で言及したカチオン電荷密度は、目的の用途のpH下でのものであり得、かかるpHは、約3~約9、任意に約4~約9であり得る。
【0057】
ポリマーのカチオン電荷密度とは、ポリマー上の正電荷数とポリマーの分子量との比を指す。電荷密度は、繰り返し単位当たりの正味電荷数を、繰り返し単位の分子量で除算することによって計算される。正電荷は、ポリマーの主鎖及び/又はポリマーの側鎖に位置してよい。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に約10,000~約10,000,000、あるいは更には約50,000~約5,000,000、あるいは更には約100,000~約3,000,000であり得る。
【0058】
カチオン性ポリマーの非限定的な例は、カチオン性又は両性の多糖類、タンパク質、及び合成ポリマーである。カチオン性多糖類としては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性グアーガム誘導体、キトサン及びその誘導体、並びにカチオン性デンプンが挙げられる。カチオン性多糖類は、約1,000~約2,000,000、好ましくは約100,000~約800,000の分子量を有する。好適なカチオン性多糖類としては、カチオン性セルロースエーテル、特にカチオン性ヒドロキシエチルセルロース及びカチオン性ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。特に好ましいのは、以下の一般構造式に対応する置換された無水グルコース単位を有するカチオン性セルロース系ポリマーである。
【0059】
【化12】
式中、R、R、Rは、それぞれ独立して、H、CH、C8~24アルキル(直鎖状又は分枝鎖状)、
【0060】
【化13】
又はこれらの混合物から選択され、
はHであり、
nは、約1~約10であり、
Rxは、H、CH、C8~24アルキル(直鎖状又は分枝鎖状)、
【0061】
【化14】
又はこれらの混合物からなる群から選択され、Zは水溶性アニオン、好ましくは塩素イオン及び/又は臭素イオンであり;Rは、H、CH、CHCH3、又はこれらの混合物であり;Rは、CH、CHCH、フェニル基、C8~24アルキル基(直鎖状又は分枝鎖状)、又はこれらの混合物であり;
及びRは、それぞれ独立して、CH、CHCH、フェニル、又はこれらの混合物であり;
ただし、1つの無水グルコース単位当たりR、R、Rのうちの少なくとも1つが、
【0062】
【化15】
であり、各ポリマーは少なくとも1つの
【0063】
【化16】
基を有することを条件とする。
【0064】
本明細書のカチオン性セルロース類の電荷密度(無水グルコース単位100個当たりのカチオン性電荷の数によって定義される)は、好ましくは約0.5%~約60%、より好ましくは約1%~約20%、最も好ましくは約2%~約10%である。
【0065】
ポリマーの無水グルコース環上のアルキル置換の範囲は、ポリマー材料の、グルコース単位当たり約0.01%~5%、より好ましくはグルコース単位当たり約0.05%~2%である。
【0066】
カチオン性セルロースを、グリオキシル等のジアルデヒドで軽度に架橋して、周囲温度で水に添加された際の、塊、小塊、又はその他の凝集体の形成を防止してもよい。
【0067】
カチオン性ヒドロキシアルキルセルロースの例としては、UCARE Polymer JR 30M、JR 400、JR 125、LR 400、及びLK 400、Polymer PKポリマーの商品名で販売されるものなどのINCI名ポリクオタニウム10のもの;その全てがDow Chemicals(Midlad MI)によって販売されるSoftcat SK TMの商品名で販売されるものなどのポリクオタニウム67;並びにNational Starch and Chemical Company(Edgewater,NJ)から入手可能なCELQUAT H200及びCELQUAT L-200の商品名で販売されるものなどのポリクオタニウム4、が挙げられる。他の好適な多糖としては、グリシジルC12~C22アルキルジメチルアンモニウムクロリドで四級化されたヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。かかる多糖の例としては、Dow Chemicals(Midlad,MI)によって商品名QUATERNIUM LM 200として販売されているもの等の、INCI名Polyquaternium 24を有するポリマーが挙げられる。カチオン性デンプンとは、pH3の水溶液中で正味の正電荷を有するデンプンを提供するように化学修飾されたデンプンを指す。この化学修飾としては、アミノ及び/又はアンモニウム基のデンプン分子への付加が挙げられるが、これに限定されない。これらのアンモニウム基の非限定的な例としては、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、又はジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基を挙げることができるが、これらに限定されない。化学修飾前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草、及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプンの供給源の非限定的な例としては、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ワキシーコーンスターチ、オートムギデンプン、キャッサバ(cassaya)デンプン、もち麦、もち米(waxy rice)デンプン、グルテン状ライススターチ、もち米(sweet rice)デンプン、アミオカ、バレイショデンプン、タピオカデンプン、オートムギデンプン、サゴデンプン、もち米、又はこれらの混合物を挙げることができる。カチオン性デンプンの非限定的な例としては、カチオン性トウモロコシデンプン、カチオン性タピオカ、カチオン性バレイショデンプン、又はこれらの混合物が挙げられる。カチオン性デンプンは、アミラーゼ、アミロペクチン、又はマルトデキストリンを含み得る。カチオン性デンプンは、1種以上の更なる修飾を含んでもよい。例えば、これらの修飾には、架橋、安定化反応、リン酸化反応、加水分解、架橋が挙げられ得る。安定化反応としては、アルキル化及びエステル化を挙げることができる。本組成物で使用するのに好適なカチオン性デンプンは、Cerestarから商品名CBONDとして、及びNational Starch and Chemical Companyから商品名CATO2Aとして市販されている。カチオン性ガラクトマンナンとしては、カチオン性グアーガム又はカチオン性ローカストビーンガムが挙げられる。カチオン性グアーガムの例は、ヒドロキシプロピルグアーの第四級アンモニウム誘導体であり、Rhodia,Inc(Cranbury NJ)から入手可能な商標名JAGUAR C13及びJAGUAR Excel、並びにAqualon(Wilmington,DE)によりN-HANCEとして販売されているものなどである。
【0068】
複数の粒子において使用するのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、多糖類ポリマー、カチオン性グアーガム誘導体、第四級窒素含有セルロースエーテル、合成ポリマー、エーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられる。使用される場合、本明細書のカチオン性ポリマーは、粒子を形成するために使用される組成物に可溶性であるか、又は粒子が形成される組成物の複合コアセルベート相に可溶性である。好適なカチオン性ポリマーは、米国特許第3,962,418号、同第3,958,581号、及び米国特許出願公開第2007/0207109(A1)号に記載されている。
【0069】
好適なカチオン性ポリマーの1つの群としては、国際公開第00/56849号及び米国特許第6,642,200号に開示されているもの等の、好適な反応開始剤又は触媒を用いるエチレン性不飽和モノマーの重合により生成されるものが挙げられる。好適なカチオン性ポリマーは、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,Nジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロピル-ペンタメチル-1,3-プロピレン-2-オール-アンモニウムジクロリド、N,N,N,N’,N’,N’’,N’’-ヘプタメチル-N’’-3-(1-オキソ-2-メチル-2-プロペニル)アミノプロピル-9-オキソ-8-アゾ-デカン-1,4,10-トリアンモニウムトリクロリド、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール、及びジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のカチオン性モノマーと、任意選択でアクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルメタクリルアミド、C~C12アルキルアクリレート、C~C12ヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、C~C12アルキルメタクリレート、C~C12ヒドロキシアルキルメタクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、及び誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにこれらの塩からなる群から選択される第2のモノマーとを重合させることによって作製される合成ポリマーからなる群から選択してよい。ポリマーは、任意に、分岐及び架橋モノマーを使用することによって分岐又は架橋し得る。分岐及び架橋モノマーとしては、エチレングリコールジアクリレートジビニルベンゼン、及びブタジエンが挙げられる。本明細書において有用である好適なポリエチレンイニンは、BASF,AG(Ludwigshafen,Germany)により商品名LUPASOLとして販売されている。
【0070】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類、ポリエチレンイミン及びその誘導体、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート-コ-四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート-コ-オレイルメタクリレート-コ-ジエチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(ビニルピロリドン-コ-四級化ビニルイミダゾール)及びポリ(アクリルアミド-コ-メタクリルアミドプロピル-ペンタメチル-1,3-プロピレン-2-オール-アンモニウムジクロリド)からなる群から選択することができ、好適なカチオン性ポリマーとしては、化粧品成分の国際命名法により命名したときのポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-32、及びポリクオタニウム-33が挙げられる。
【0071】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリエチレンイミン又はポリエチレンイミン誘導体を含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性アクリルベースのポリマーを含んでもよい。更なる態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性ポリアクリルアミドを含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリアクリルアミド及びポリメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムカチオンを含むポリマーを含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリ(アクリルアミド-N-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体を含んでもよい。一態様では、カチオン性ポリマーは、BTC Specialty Chemicals、BASF Group、Florham Park,N.J.から、商品名SEDIPURで販売されるものであり得る。また更なる態様では、カチオン性ポリマーは、ポリ(アクリルアミド-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)を含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、Ciba Specialty Chemicals,BASF group,Florham Park,N.J.から、商品名RHEOVIS CDEで販売されるか、又は米国特許出願公開第2006/0252668号に開示されるものなどの、非アクリルアミドベースポリマーを含んでもよい。
【0072】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類からなる群から選択され得る。一態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性セルロースエーテル、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン性グアーガム、カチオン性デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0073】
好適なカチオン性ポリマーの別の群としては、例えば、アミン及びオリゴアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物であるアルキルアミン-エピクロロヒドリンポリマー、例えば、米国特許第6,642,200号、及び同第6,551,986号に列挙されているポリマーを挙げることができる。例としては、Clariant、Basle,Switzerlandから商標名CARTAFIX CB及びCARTAFIX TSFで入手可能な、ジメチルアミン-エピクロロヒドリン-エチレンジアミンが挙げられる。
【0074】
好適な合成カチオン性ポリマーの別の群は、ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸とのポリアミドアミンエピクロロヒドリン(PAE)樹脂を含み得る。最も一般的なPAE樹脂は、ジエチレントリアミンとアジピン酸との縮合、続いて、エピクロロヒドリンとの後続反応による生成物である。これらは、商標名KYMENEとしてHercules Inc.(Wilmington,DE)から又は商標名LURESINとしてBASF AG(Ludwigshafen,Germany)から入手可能である。
【0075】
カチオン性ポリマーは、ポリマー全体が周囲条件下で中性になるように電荷中和アニオンを含有し得る。好適な対イオンの非限定的な例(使用中に生じるアニオン性種に加えて)としては、塩化物、臭化物、硫酸、硫酸メチル、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、炭酸、重炭酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、硝酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0076】
カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、RI検出を用いてポリエチレンオキシド標準物質に対してサイズ排除クロマトグラフィーによって測定したとき、約500~約5,000,000、又は約1,000~約2,000,000、又は約5,000~約1,000,000ダルトンであってよい。一態様では、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、約100,000~約800,000ダルトンであり得る。
【0077】
カチオン性ポリマーは、粉末形態で提供され得る。カチオン性ポリマーは、無水状態で提供され得る。
【0078】
分散助剤
粒子は、分散助剤を更に含んでいてもよい。分散助剤は、非イオン性界面活性剤であってよい。分散助剤は、平均11個のEO単位を有する分枝状イソトリデシルアルコールであってよい。分散助剤は、Huntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手可能なSURFONIC TDA-11であってよい。
【0079】
抗菌活性成分
粒子は、抗菌活性成分を含んでいてもよく、又は更に含んでいてもよい。抗菌活性成分は、4,4’ジクロロ2-ヒドロキシジフェニルエーテル(又はヒドロキシジクロロジフェニルエーテル)であってよい。抗菌剤は、BASFから入手可能なTINOSAN HP100であってよい。抗菌活性成分は、以下の構造を有し得る。
【0080】
【化17】
【0081】
粒子は、約0.1重量%~約1重量%、又は更には約0.3重量%~約0.7重量%、又は更には約0.5重量%~約0.6重量%の抗菌活性成分を含み得る。粒子は、約25重量%~約99.9重量%の水溶性又は水分散性の担体と、約0.1重量%~約1重量%の抗菌活性成分と、約0.1重量%~約75重量%の1つ以上の任意成分とを含み得る。粒子は、約88重量%~約91重量%の水溶性又は水分散性の担体(例えば、重量平均分子量9000を有するポリエチレングリコール)と、約0.1重量%~約1重量%の抗菌活性成分(例えば、4,4’ジクロロ2-ヒドロキシジフェニルエーテル)とを含み得る。粒子は、カチオン性ポリマー、脂肪族アミン、及び脂肪酸のうちの1つ以上を欠いていてもよい。
【0082】
粒子
複数の粒子を構成する個々の粒子は、約1mg~約1g、あるいは約5mg~約500mg、あるいは約5mg~約200mg、あるいは約10mg~約100mg、あるいは約20mg~約50mg、あるいは約35mg~約45mg、あるいは約38mgの個々の質量を有し得る。個々の粒子が小さいほど、水により速く溶解する傾向がある。複数の粒子を構成する個々の粒子は、約30mg未満、あるいは約15mg未満、あるいは約5mg未満、あるいは約3mg未満の質量の標準偏差を有し得る。前述の範囲内の質量の平均粒子は、典型的な洗浄サイクル中に粒子が溶解することを可能にする水への分散時間を提供することができる。前述の範囲内の質量の標準偏差は、比較的均一な水への分散時間を提供することができる。複数の粒子は、10mg未満の質量を有する粒子を実質的に含まなくてもよい。これは、粒子が空中浮遊する能力を制限するのに実用的であり得る。
【0083】
複数の粒子を構成する個々の粒子は、約0.05mm~約20mm、任意に約0.5mm~約10mm、任意に約1mm~約5mmの平均最大断面寸法を有し得る。
【0084】
個々の粒子は、任意の形状を有していてよい。形状は、球、半球、扁球、長球、ディスク、プレート、円錐、円錐台、角柱、円筒、角錐、ヌードル、矩形、ドーナッツ、環状体などの、任意の基本的な三次元形状を含み得る。形状は、ハート、星、クローバー、プレッシェル、「笑顔」などの認識可能な形状に類似するように成形してもよい。形状は、製品ブランドを表すロゴを含む、アイコン及びロゴなどの認識可能なイメージを含み得る。形状は、均一な形状であっても、異なる形状の組み合わせであっても、又は概ねランダムな形状(小球など)であってもよい。
【0085】
個々の粒子は、粒子の最大断面寸法の、最大断面寸法に垂直であり、完全に粒子の外周内である最長寸法に対する比であるアスペクト比を有し得る。単一粒子のアスペクト比又は複数の粒子の平均アスペクト比は、約1:1~約1000:1、任意に約1:1~約100:1、任意に約1:1~約10:1、任意に約1:1~約2:1であってよい。
【0086】
複数の粒子は、洗濯機又は洗濯用洗面器に投入するための投入量を集合的に構成してもよい。複数の粒子の単回投入量は、約1g~約50g、任意に約5g~約50g、あるいは約10g~約45g、あるいは約20g~約40g、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のいずれか内の任意の整数のグラム又は整数のグラムの範囲の粒子を含み得る。
【0087】
複数の粒子は、酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、製造してから使用するまでの期間に粒子の色又は臭いの安定性を高めることに役立ち得る。複数の粒子は、約0.01重量%~約1重量%の酸化防止剤、任意に約0.001重量%~約2重量%の酸化防止剤、任意に約0.01重量%~約0.1重量%の酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンであってよい。
【0088】
衣料品を処理するためのプロセス
本明細書に開示される複数の粒子は、消費者が洗浄、特に洗浄サブサイクルを通して柔軟化を達成することを可能にする。洗浄サブサイクル中に柔軟化を提供することにより、消費者は、洗濯機の開始前又は直後に、洗剤組成物及び粒子を単一の場所、例えば洗浄槽に入れることのみを必要とする。これは消費者にとっては、洗浄サブサイクルが完了した後、例えば、すすぎサイクルの前、最中、又はすすぎサイクルの間に、別個に洗浄槽内に分配される液体布地増強剤を使用するよりも便利であり得る。洗剤組成物が分配される場所以外の場所に布地柔軟化組成物を分配する必要があるため、最新の直立型かつ高効率の機械の自動分配機構を使用することは、不都合である場合がある。
【0089】
衣料品を処理するためのプロセスは、洗濯機に衣料品を入れる工程を含むことができる。衣料品は、本明細書に開示される複数の粒子を含む組成物に、洗濯機の洗浄サブサイクル中に接触させる。個々の粒子は、洗浄液を形成するために、洗浄サブサイクルの一部として提供される水に溶解することができる。個々の粒子の溶解又は分散は、洗浄サブサイクル中に起こり得る。任意選択で、プロセスは、衣料品を、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、約3重量%~約60重量%、任意に約3重量%~約40重量%のアニオン性界面活性剤を含む洗剤組成物と接触させる工程を更に含んでいてもよい。アニオン性界面活性剤は、サルフェート、スルホネート、カルボキシレート、及びこれらの混合物から選択され得る。洗剤組成物は粒子とは異なる。洗剤組成物は、任意選択で、粒子とは別個に提供され得る。洗剤組成物は、粒子とは別個に分配され得る。
【0090】
洗濯機は、運転サイクル内に、少なくとも2つの基本サブサイクル、即ち洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有する。洗濯機の洗浄サブサイクルは、最初に洗浄槽を水で充填又は部分的に充填する際に開始する洗濯機のサイクルである。洗浄サブサイクルの主な目的は、衣料品から汚れを除去又は浮かせ、洗浄液にこの汚れを懸濁させるというものである。典型的には、洗浄液は、洗浄サブサイクルの終わりに排出される。洗濯機のすすぎサブサイクルは、洗浄サブサイクルの後に起こり、汚れをすすぎ洗いすることを主な目的とし、任意に、衣料品から洗浄サブサイクルに提供される何らかの有益剤を有する。
【0091】
プロセスは、任意に、洗浄サブサイクル中に衣料品を、アニオン性界面活性剤を含む洗剤組成物と接触させる工程を含むことができる。ほとんどの消費者は、洗浄サブサイクル中に洗浄槽に洗剤組成物を提供する。洗剤組成物は、アニオン性界面活性剤、並びに任意に香料、漂白剤、増白剤、色相染料、酵素などを含むがこれらに限定されない他の有益剤を含むことができる。洗浄サブサイクル中、洗剤組成物と共に提供された有益剤を、洗浄槽に配置された衣料品と接触させる、又は該衣料品に適用する。典型的には、洗剤組成物の有益剤は、水及び有益剤の洗浄液に分散される。
【0092】
洗浄サブサイクル中、洗浄槽は、水で充填されてもよく、又は少なくとも部分的に水で充填されてもよい。個々の粒子は、水に溶解又は分散して、個々の粒子の成分を含む洗浄液を形成することができる。任意に、洗剤組成物が使用される場合、洗浄液は、洗剤組成物の成分及び個々の粒子又は溶解した個々の粒子を含むことができる。複数の粒子は、衣料品が洗濯機の洗浄槽に配置される前に、洗濯機の洗浄槽に配置することができる。複数の粒子は、衣料品が洗濯機の洗浄槽内に配置された後、洗濯機の洗浄槽に配置することができる。複数の粒子は、洗浄槽に水を充填する、又は部分的に充填する前に、又は洗浄槽に水を充填した後に、洗浄槽に配置することができる。
【0093】
衣料品を処理するプロセスを実施する際に、洗剤組成物が消費者によって使用される場合、洗剤組成物及び複数の粒子は、別個のパッケージから提供され得る。例えば、洗剤組成物は、ボトル、サッシェ、水溶性パウチ、投入カップ、投入ボール、又は洗濯機に関連するカートリッジから提供される液体洗剤組成物であり得る。複数の粒子は、非限定的な例として、カートン、ボトル、水溶性パウチ、投入カップ、サッシェなどの別個のパッケージから提供することができる。洗剤組成物が、粉末、水溶性繊維基材、水溶性シート、水溶性フィルム、水溶性フィルム、固体洗剤組成物を担持する非水溶性繊維ウェブなどの固体形態である場合、複数の粒子は固体洗剤組成物と共に提供され得る。例えば、複数の粒子は、固体洗剤組成物と複数の粒子との混合物を含有する容器から提供され得る。任意に、複数の粒子は、水溶性繊維基材、水溶性シート、水溶性フィルム、水溶性フィルム、固体洗剤組成物を担持する非水溶性繊維ウェブである洗剤組成物から形成されるパウチから提供され得る。
【0094】
個々の粒子の製造
好都合に融解物として処理することができる担体の場合、回転成形(rotoforming)プロセスを使用することができる。融解キャリアと粒子を構成する他の材料との混合物は、例えばバッチプロセス又は連続混合プロセスで調製される。複数の粒子は、融解混合物が供給される回転成形装置、例えば、Sandvik ROTOFORM 3000で製造することができる。任意に、個々の粒子は、ガス含有物と共に提供され得る。このような気体の吸蔵(occlusion)、例えば空気の吸蔵は、洗浄中に粒子がより迅速に溶解するのを助けることができる。気体の吸蔵は、非限定的な例として、融解した前駆材料にガスを注入し、混合物を粉砕することによってもたらすことができる。
【0095】
融解開始試験方法
融解の開始は、以下のような融解開始試験方法を用いて判定される。示差走査熱量測定(DSC)を使用して、試験される個々の粒子の任意の所与の組成物のピーク融解転移に対して融解開始が生じる温度を定量化する。融解温度測定は、TA InstrumentsのモデルディスカバリーDSC(TA Instruments Inc./Waters Corporation(New Castle,Delaware,U.S.A.)などの、付随するソフトウェア及び窒素パージ能力を有する高品質のDSC機器を使用して行われる。較正チェックは、インジウム標準サンプルを使用して実施される。インジウム標準サンプルについて測定された融解開始の温度が156.3~157.3℃の範囲内である場合、DSC機器は試験を行うのに好適であると考えられる。
【0096】
試験組成物の複数の粒子を検査して、第1の粒子セットを含む個々の粒子対、第2の粒子セットを含む粒子、及び存在し得る任意の追加の数のセットを含む粒子を特定する。このようなセットの特定を達成するために複数の粒子を検査するプロセスは、目視検査による個々の粒子の検査及び比較、化学的構成に基づく個々の粒子の検査及び比較、並びに化学試験により、個々の粒子中の脂肪族アミン、カチオン性ポリマー、又は脂肪酸の有無を判定することを含む多くのアプローチを含み得る。試験組成物は、セットベースで(すなわち、個々の粒子をそれらのセットに応じて物理的に分離し、それによって、それぞれのサンプルが単一の個々の粒子のセットを含む、内部が均一なサンプルを作製することによって)試験されるものである。これらのサンプルを使用して、各セットからの個々の粒子群を、他のセットの粒子とは別個に試験する。個々の粒子の各セットについて測定された結果は、別々に(すなわち、セット毎に)報告される。
【0097】
少なくとも5gの個々の粒子を得、次いで、IKA基本分析ミルモデルA11 B S1(IKA-Werke GmbH & Co.KG(Staufen im Breisgau,Germany))などの分析粉砕装置を使用して粉末形態に粉砕することによって微粉化することにより、均一な試験サンプルを調製する。その後、粉砕したサンプルを、公称直径1mmのふるいメッシュサイズの目開き(例えば、No.18メッシュサイズ)を有する清浄なステンレス鋼のふるいを通して篩分けする。試験される各サンプルについて、少なくとも2つの複製サンプルを独立して粉砕し、測定する。約5mg秤量された粉砕された材料のサンプルを、気密アルミニウムDSCサンプル用のパンの底部に入れ、サンプルを広げてパンの基部を被覆する。気密アルミニウム蓋をサンプルパン上に置き、蓋をサンプル封入プレスで密封して、測定プロセス中の蒸発又は重量損失を防止する。DSC測定は、参照標準に対して実施される。空の基準パンに対するサンプル含有パンの熱吸着におけるデルタを測定するために、参照標準として空のアルミニウムDSCサンプルパンが使用される。
【0098】
DSC機器は、以下のサイクル構成選択を使用してサンプルを分析するように設定される。すなわち、サンプルパージガスは、50mL/分に設定された窒素であり、サンプリング間隔は、0.1秒/点に設定され、平衡化は-20.00℃に設定され、等温保持は1分に設定される。以下の設定を使用して、単一の加熱サイクル中にデータを収集する:昇温は10.00℃/分~90.00℃に設定され、等温保持は90.00℃で1分間に設定される。反復試験試料を含む密封試料パンを、空の参照パンと同様に、機器に注意深く装填する。上記のDSC分析サイクルを実施し、出力データを評価する。DSC加熱サイクル中に取得されたデータを、典型的には、X軸上の温度(℃)及びY軸上のサンプル重量に対して正規化された熱流(W/g)を用いてプロットし、その結果、融点は、エネルギーを吸収することから、下方(吸熱)ピークとして現れる。
【0099】
融解転移開始温度は、対象となる融解温度に対して予め確立されたベースラインから最初にふれが観察される温度である。ピーク融解温度は、特定のDSC加熱サイクル中に、サンプルを固相から融解相に転移させるために最も大きな観測された差動エネルギーを必要とする特定の温度である。本発明の目的のために、融解温度の開始は、ピーク融解温度の融解転移開始温度として定義される。DSC技術に関する更なる一般的な情報は、業界標準法ASTM D3418-03-Transition Temperatures of Polymers by DSC(DSCによるポリマーの転移温度)に見出すことができる。
【0100】
DSC機器ソフトウェアを使用して、2つの点は、「積分の開始及び停止」ベースライン限界として手動で定義される。選択された2つの点は、ベースラインの平坦領域上において、検出された融解転移ピークのそれぞれ左側及び右側にある。次に、この定義された領域を使用してピーク温度(T)を決定し、ピーク融解温度を報告するために使用することができる。次いで、ピーク融解温度の融解開始温度を、機器のソフトウェアによって特定する。
【0101】
報告する融解開始温度は、その粒子セットの複製サンプルから得られた平均結果(℃)である。
【0102】
粒子溶解及び摩擦係数試験
粒子の試料を調製して、水への粒子溶解時間を求めた。0.47Lのガラスジャー内に重量平均分子量9000を有するポリエチレングリコールを提供し、80℃の温度を有するオーブン内に材料のカップを一晩入れて融解させることによって、試料を調製した。脂肪酸アミン及び使用する場合は脂肪酸のスピードミックスカップ(Max 100 SPEEDMIX Cup)を、同じオーブン内に4時間入れて融解させた。融解後、100 SPEEDMIXカップの内容物を、内容物を回旋させることによって十分に混合した。次いで、融解したポリエチレングリコールをスピードミックスカップに添加した。次いで、使用する場合はカチオン性ポリマーをスピードミックスカップに添加した。材料のスピードカップを、1分間当たり3500回転で60秒間、SPEEDMIXER DAC 150 FVC-K(FLAK TEK Inc.)に入れた。次いで混合物を、最初は室温であったゴム金型に直ちに注ぎ入れ、スパチュラでゴム成形型内の凹部に広げた。混合物は、ゴム成形型の凹部内で硬化して粒子を形成した。硬化した粒子をゴム成形型から取り出した。成形型の形状は、5.0mmの直径及び2.5mmの高さを有する扁半球であった。粒子溶解時間試験は、以下のように実施した。500mLの25℃、137百万分率の硬度を600mLビーカーに入れた。41mm×8mmの撹拌棒をビーカーに入れた。次いでビーカーを撹拌プレート上に置き、毎分400回転で撹拌した。THE PROCTER & GAMBLE COMPANYから入手可能なTIDE FREE洗剤を0.6g添加し、30秒間混合した。それぞれ38mg+/-3mgの質量を有する5つの粒子をビーカーに同時に添加し、タイマーを始動させた。混合物が安定した外観を得た時間を目視の観察によって判定し、粒子溶解時間として記録した。
【0103】
参照として、9000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール100重量%からなる粒子は、11分の粒子溶解時間を有した。更に、参考までに、100%ステアリルアミドプロピルジメチルアミンからなる粒子は、60分を超えた後に安定した外観を達成していなかった。
【0104】
表1は、様々な調製された粒子試料の粒子溶解時間を列挙する。何らかの時間よりも長いと報告されている粒子溶解時間は、そのような時間内で安定した外観が得られなかったことを示す。
【0105】
【表1】
Huntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手可能な平均11個のEO単位を有するSURFONIC TDA-11分枝状イソトリデシルアルコール。
400kDaの重量平均分子量、0.18の電荷密度、及び0.28%の無水グルコース反復単位当たりの窒素の平均重量パーセントを有するカチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Dow Chemicalから入手可能なPolymer PK)。
【0106】
表1に示すように、粒子中に脂肪酸を含めると、粒子溶解時間が短縮される傾向がある。溶解時間が短いと、処理又は洗浄サイクルの終わりに粒子の残留物が存在しないように、処理又は洗浄サイクル中に完全に粒子を溶解させる利益をもたらすことができる。更に、溶解時間が短いと、布地柔軟化活性物質が洗浄液に完全に放出されて、処理されている洗濯物への付着に利用可能になるという利益をもたらすこともできる。
【0107】
表2は、様々な調製された粒子の試料の粒子溶解時間を列挙する。
【0108】
【表2】
400kDaの重量平均分子量、0.18の電荷密度、及び0.28%の無水グルコース反復単位当たりの窒素の平均重量パーセントを有するカチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Dow Chemicalから入手可能なPolymer PK)。
Huntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手可能な平均11個のEO単位を有するSURFONIC TDA-11分枝状イソトリデシルアルコール。
12個の炭素原子のアルキル基で末端保護されたエトキシル化ソルビトール。
窒素当たり10モルのエトキシル化を有する分子量600のポリエチレンイミン。
Shell Chemicals(Houston,TX)から入手可能な9モルのEOでエトキシル化されたC12~15アルコール。
【0109】
表2に示すように、液体分散助剤を含めると、粒子溶解時間が短縮される傾向があり、溶解時間が短いほど、表1に関して上述した利益が得られる。
【0110】
布地柔軟化効果を与えるために様々な脂肪族アミンの有効性を評価するために、表3に列挙した一連の試験を実施した。北米のKenmore 600シリーズの縦型洗濯機を使用した。各機械を、12分間の洗浄撹拌期間及び1回の3分間のすすぎを含む通常の単一サイクルを実行するように設定した。使用した水は、硬度137ppmであり、洗浄の場合25℃及びすすぎの場合15.5℃であった。各工程における水の体積は、64リットルであった。総布地負荷重量は、3.6kgであった(10枚の試験布地ハンドタオルテリー織布、約1.3kgの100%綿Tシャツ、約800gの100%綿ハンドタオル、及び約300gの50/50ポリコットンTシャツ片を含んでいた)。使用した洗剤は、(The Procter & Gamble Companyにより製造されている)無香料液体TIDE Original Scentであった。洗浄水を充填しながら、81gの洗剤を洗浄水に投入した。また、洗剤を添加した後、評価する粒子30.8gを加え、続いて布地を入れた。水の充填が完了した後、機械は浸漬期間に入った。これに続いて、洗浄撹拌(通常設定)、及びすすぎ工程(対応するスピンサイクルで)を行った。洗浄プロセスが完了した後、布地を取り出した。試験布地を、Kenmore乾燥機でコットン/高の設定で50分間機械乾燥させた。次いで、試験布地を70F/50%相対湿度制御室内で24時間平衡化した。試験布地のテリー布を平衡化した後、各テリーの摩擦係数を評価した。動摩擦係数は、テリー布地から切断された見本をスレッドに取り付け、スレッドを固定した速度で残りのテリー布地の一部分に掛けてドラッグすることにより、Thwing Albert Friction/Peel Tester FP-2250を用いて測定した。表3に報告する柔軟性効果は、洗剤のみの対照に対する摩擦係数の減少である。柔軟性効果が大きいほど、洗剤のみの対照と比較して布地の摩擦係数が低下する。それぞれの製品で洗浄した10枚のテリー布地の平均を表3に報告する。
【0111】
【表3】
400kDaの重量平均分子量、0.18の電荷密度、及び0.28%の無水グルコース反復単位当たりの窒素の平均重量パーセントを有するカチオン性ヒドロキシエチルセルロース(Dow Chemicalから入手可能なPolymer PK)。
【0112】
表3に示すように、評価した各組成物は、洗剤のみの対照と比較して柔軟性効果を提供する。
【0113】
組み合わせ
以下に実施例を示す。
【0114】
A.複数の粒子を含む組成物であって、当該複数の粒子が、
約25重量%~約94重量%の水溶性又は水分散性の担体と、
約0.5重量%~約10重量%のカチオン性ポリマーと、
約5重量%~約45重量%の以下の構造:
【0115】
【化18】
(式中、各Rは、独立して、C~C32アルキル、C~C32置換アルキル、C~C32アリール、C~C32置換アリール、C~C32アルキルアリール、C~C32置換アルキルアリールからなる群から選択され、
Xは、
【0116】
【化19】
基又は
【0117】
【化20】
基であり、
Yは、1~6個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
Nは、窒素原子であり;
は、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキルからなる群から選択され、
qは、0又は1であり、
pは、1~3の整数である)
の脂肪族アミンと、を含み、
当該複数の粒子が、個々の粒子を含み、当該個々の粒子が、それぞれ約1mg~約1gの質量を有する、組成物。
B.
各Rが、独立して、C10~C22アルキル又はC~C22置換アルキルであり、
Xが、当該
【0118】
【化21】
基であり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H又はC~Cアルキルであり、
qが、1であり、
pが、1である、段落Aに記載の組成物。
C.各Rが、独立して、C10~C22アルキルであり、Rが、メチル基である、段落Bに記載の組成物。
D.当該脂肪族アミンが、以下の構造である、段落Cに記載の組成物
【0119】
【化22】
E.
が、C12~C22アルキルであり、
Xが、
【0120】
【化23】
基であり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、
q=1であり、
p=1~3である、段落Aに記載の組成物。
F.当該脂肪族アミンが、以下からなる群から選択される構造である、段落Eに記載の組成物:
【0121】
【化24】
G.
が、C10~C18アルキルであり、
Yが、2~4個の炭素原子を有するアルキレンラジカルであり、
が、独立して、H、C~Cアルキル、ヒドロキシアルキル、及びポリヒドロキシアルキル基からなる群から選択され、
q=0であり、
p=1~3である、段落Aに記載の組成物。
H.当該脂肪族アミンが、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-メチルアミン、及びトリエタノールアミンと、C12~C22アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸とのエステル;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ヒドロキシエチルアミン;N,N,N-トリス(ステアロイル-オキシ-エチル)-アミン;ステアリルアミドプロピルジメチルアミン;ココアミドプロピルドメチルアミン;ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン;ステアリルアミン;ジステアリルアミントリステアリルアミン;並びにN,N-ジステアリルN-メチルアミンからなる群から選択される、段落Aに記載の組成物。
I.当該複数の粒子が、脂肪酸を、当該脂肪族アミンと当該脂肪酸とのモル比約1:3~約3:1で更に含む、段落A~Hのいずれかに記載の組成物。
J.当該脂肪酸が、ステアリン酸、アリールスルホン酸、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アルケニルコハク酸、オクチルコハク酸、ドデセニルコハク酸、C12~C18脂肪酸、オレイン酸、ラウリン酸ミリスチン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、段落Iのいずれかに記載の組成物。
K.当該脂肪族アミンが、ジメチルアミドプロピルステアラミド;ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-メチルアミン、ビス-(ヒドロキシエチル)-イソプロピルアミン、及びトリエタノールアミンとC12~C22アルキル鎖を含む少なくとも1つの脂肪酸とのエステル;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-メチルアミン;N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N-ヒドロキシエチルアミン;N-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアミン;N-(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ヒドロキシエチルアミン;N,N,N-トリス(ステアロイル-オキシ-エチル)-アミン;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、段落A~Jのいずれかに記載の組成物。
L.当該カチオン性ポリマーが、カチオン性多糖類である、段落A~Kのいずれかに記載の組成物。
M.当該カチオン性多糖類が、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩である、段落Lに記載の組成物。
N.当該粒子が、分散助剤を更に含む、段落A~Mのいずれかに記載の組成物。
O.当該脂肪族アミン及び当該カチオン性ポリマーが、当該担体中に分散している、段落A~Nのいずれかに記載の組成物。
P.当該担体が、水溶性ポリマーである、段落A~Oのいずれかに記載の組成物。
Q.当該担体が、
式H-(CO)-(CH(CH)CHO)-(CO)-OH(式中、xは、約50~約300であり、yは、約20~約100であり、zは、約10~約200である)のポリアルキレンポリマー;
式(CO)-C(O)O-(CH-CH(式中qは、約20~約200であり、rは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;
式HO-(CO)-(CH-CH(式中、sは、約30~約250であり、tは、約10~約30である)のポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル;
約40個を超えるアルコキシレート単位を含むC8~C22アルキルポリアルコキシレート;
約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコール;
EO/PO/EOブロックコポリマー;
PO/EO/POブロックコポリマー;
EO/POブロックコポリマー;
PO/EOブロックコポリマー;
ポリプロピレングリコール、
約30を超えるエトキシル化度を有するエトキシル化非イオン性界面活性剤;
ポリビニルアルコール;
約2000~約15000の重量平均分子量を有するポリアルキレングリコール;
及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落A~Pのいずれかに記載の組成物。
R.当該複数の粒子が、約5重量%~約25重量%の脂肪酸を更に含み、当該担体が、水溶性ポリマーであり、当該カチオン性ポリマーが、カチオン性多糖類であり、当該複数の粒子が、約25℃~約120℃の融解開始を有し、当該脂肪族アミン、当該カチオン性ポリマー、及び当該脂肪酸が、当該担体中に分散している、段落A~Qのいずれかに記載の組成物。
S.当該複数の粒子が、約8重量%~約45重量%の当該脂肪族アミン、好ましくは約10重量%~約45重量%の当該脂肪族アミンを含む、段落A~Rのいずれかに記載の組成物。
T.衣料品を処理するためのプロセスであって、
洗濯機に衣料品を提供する工程と、
当該衣料品を、当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に段落A~Sのいずれかに記載の組成物と接触させる工程と、
を含む、プロセス。
U.当該衣料品を、当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に約3重量%~約60重量%のアニオン性界面活性剤を含む洗剤組成物と接触させる工程を更に含む、段落Tに記載のプロセス。
【0122】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。