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特許7375063LCDディスプレイ、電子デバイス、LCDディスプレイの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】LCDディスプレイ、電子デバイス、LCDディスプレイの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20231030BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20231030BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20231030BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20231030BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
G02F1/1333
G02F1/1335
G02F1/13357
G02F1/1343
G02F1/1368
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022022139
(22)【出願日】2022-02-16
(62)【分割の表示】P 2019557801の分割
【原出願日】2017-06-26
(65)【公開番号】P2022060355
(43)【公開日】2022-04-14
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】201710279141.5
(32)【優先日】2017-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】尹 ▲幇▼▲實▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 帆
(72)【発明者】
【氏名】▲嚴▼ 斌
(72)【発明者】
【氏名】薛 康▲楽▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲曉▼萌
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/141893(WO,A1)
【文献】実開平02-055774(JP,U)
【文献】特表2011-504242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
G02F 1/1335
G02F 1/13357
G02F 1/1343
G02F 1/1368
G09F 9/00
G09F 9/30
H04M 1/02
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、前記電子デバイスに配置された液晶ディスプレイ(LCD)を含み、
前記電子デバイスが、
積み重ねられた不透明材料層及び透明材料層であって、前記不透明材料層がカラーフィルム(CF)、液晶層、薄膜トランジスタ(TFT)層及びバックライトを含む、積み重ねられた不透明材料層及び透明材料層と、局所光透過領域であって、前記局所光透過領域が、前記局所光透過領域における前記CF、前記液晶層、前記TFT層及び前記バックライトに貫通孔を含むことによって透明チャネルを形成する、局所光透過領域と、
部品本体を含む光学部品であって、前記部品本体が前記バックライト内の前記貫通孔内の位置に完全にまたは部分的に配置される、光学部品と、
含み、
前記透明材料層がカバーガラス(CG)、第1のLCDガラス基板、及び第2のLCDガラス基板を含み、前記不透明材料層がさらに、第1の偏光板及び第2の偏光板を含み、前記第1の偏光板、前記第1のLCDガラス基板、前記CF、前記液晶層、前記TFT層、前記第2のLCDガラス基板、前記第2の偏光板及び前記バックライトが、前記CGの下面に順次形成され、
前記CF、前記液晶層及び前記TFT層に設けられた貫通孔と、前記バックライトに設けられた貫通孔とが前記第2のLCDガラス基板によって離隔され、
前記CF、前記液晶層及び前記TFT層における前記貫通孔並びに前記バックライトにおける前記貫通孔が、透明フィラーで充填される、
電子デバイス。
【請求項2】
前記部品本体が前記CF、前記液晶層及び前記TFT層の貫通孔の下にある、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記CGが前記貫通孔を覆う、請求項に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記透明材料層がさらに、第1のインジウムスズ酸化物(ITO)材料層及び第2のITO材料層を含み、前記第1のITO材料層が、前記局所光透過領域内及び前記第1のLCDガラス基板の下面に形成され、前記第2のITO材料層が、前記局所光透過領域内及び前記第2のLCDガラス基板の上面に形成される、請求項に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記透明材料層がさらに、第1の配向膜及び第2の配向膜を含み、前記液晶層が、前記第1の配向膜の下面と前記第2の配向膜の上面との間に形成される、請求項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記透明材料層が前記透明チャネル内に保持される、請求項1からのいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記局所光透過領域が、前記貫通孔の周囲に塗布された封止材料を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記LCDが、16:9または18:9の縦横比を有する長方形の表示領域を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記光学部品が、以下:
光学式指紋センサ―、カメラ、光学式近接センサー、構造化光センサー、赤外線レーザー送信機、及び環境光センサー
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記LCDがさらに、金属線及び封止材料を含み、前記金属線が前記TFT層と前記CFとの間であって前記貫通孔の周囲に配置され、前記封止材料が前記貫通孔の周囲の前記金属線の一部を覆う、請求項1からのいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項11】
電子デバイス内に配置されるように構成された液晶ディスプレイ(LCD)であって、
前記LCDが、
透明材料層及び不透明材料層を含む積層体であって、前記不透明材料層がカラーフィルム(CF)、液晶層、薄膜トランジスタ(TFT)層及びバックライトを含む、積層体と、
局所光透過領域であって、前記局所光透過領域が前記CF、前記液晶層、前記TFT層及び前記バックライトに貫通孔を含むことによって透明チャネルを形成し、前記局所光透過領域が、前記電子デバイスの光学部品の部品本体を、前記バックライトの前記貫通孔における位置に完全にまたは部分的に収容するように構成された、局所光透過領域と、
含み、
前記透明材料層が、カバーガラス(CG)、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板を含み、前記不透明材料層がさらに、第1の偏光板及び第2の偏光板を含み、前記第1の偏光板、前記第1のLCDガラス基板、前記CF、前記液晶層、前記TFT層、前記第2のLCDガラス基板、前記第2の偏光板及び前記バックライトが前記CGの下面に順次形成され、
前記CF、前記液晶層及び前記TFT層に設けられた貫通孔と、前記バックライトに設けられた貫通孔とが前記第2のLCDガラス基板によって離隔され、
前記CF、前記液晶層及び前記TFT層における前記貫通孔並びに前記バックライトにおける前記貫通孔が、透明フィラーで充填された、
LCD。
【請求項12】
前記部品本体が、前記CF、前記液晶層及び前記TFT層における前記貫通孔の下にある、請求項11に記載のLCD。
【請求項13】
前記CGが前記貫通孔を覆う、請求項11に記載のLCD。
【請求項14】
前記透明材料層がさらに、第1のインジウムスズ酸化物(ITO)材料層及び第2のITO材料層を含み、前記第1のITO材料層が前記局所光透過領域内及び前記第1のLCDガラス基板の下面に形成され、前記第2のITO材料層が前記局所光透過領域内及び前記第2のLCDガラス基板の上面に形成される、請求項11に記載のLCD。
【請求項15】
前記透明材料層がさらに、第1の配向膜及び第2の配向膜を含み、前記液晶層が前記第1の配向膜の下面と前記第2の配向膜の上面との間に形成された、請求項11に記載のLCD。
【請求項16】
前記透明材料層が前記透明チャネル内に保持された、請求項11から15のいずれか一項に記載のLCD。
【請求項17】
前記局所光透過領域が前記貫通孔の周囲に塗布された封止材料を含む、請求項11から16のいずれか一項に記載のLCD。
【請求項18】
前記LCDがさらに金属線及び封止材料を含み、前記金属線が前記TFT層と前記CFとの間であって前記貫通孔の周囲に配置され、前記封止材料が前記貫通孔の周囲の前記金属線の一部を覆う、請求項11から17のいずれか一項に記載のLCD。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LCDディスプレイの分野に関し、特に、LCDディスプレイ、電子デバイス、及びLCDディスプレイの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、大型の液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)を備えた電子デバイスは、消費者の間でより人気がある。しかしながら、電子デバイスの画面対本体比(screen-to-body ratio)は現在のレベルでは依然として制限されており、消費者の期待を満たしておらず、結果として、電子デバイスの外観は審美的ではない。電子デバイスの競争はますます激しくなっているため、電子デバイスがほぼ同じ機能を有する場合、外観は消費者が電子デバイスを購入するための重要な要素になる。従って、電子デバイスの画面対本体比を高めることは、将来の電子デバイスメーカーの主流である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施形態は、電子デバイスの画面対本体比を高めるためのLCDディスプレイ、電子デバイス、及びLCDディスプレイの製造方法を提供する。
【0004】
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、電子デバイスに配置されたLCDディスプレイを提供する。LCDディスプレイは、積み重ねられて設置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含み、LCDディスプレイ上の局所透明領域における各不透明材料層には、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、LCDディスプレイ上の局所光透過領域に各非光透過性材料層に非透過性材料が設置されない(つまり、局所光透過領域に幾つかの非光透過性材料層の非透過性材料が加工されない)。LCDディスプレイに適合する光学部品の部品本体は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置される。
【0005】
本発明のこの実施形態によれば、LCDディスプレイ上の各不透明材料層における局所透明領域内には、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、不透明材料は保持されず、光学部品の部品本体は、透明チャネル内に完全に又は部分的に配置され、光学部品の部品本体は、LCDディスプレイ上に完全に又は部分的に配置されるため、より大きなサイズのLCDディスプレイを電子デバイス上に形成することができ、電子デバイスの画面対本体比が向上され、電子デバイスの視覚体験がさらに向上される。
【0006】
可能な実施形態では、不透明材料は不透明であるため、局所透明領域の透過率を高めるために、不透明材料が適用されていないLCDディスプレイ上の不透明材料層の位置を透明フィラー又は液晶材料で充填する必要がある。不透明材料が適用されていないLCDディスプレイ上の不透明材料層の位置は、透明フィラー又は液晶材料で充填されているため、LCDディスプレイの光透過率が向上し、局所透明領域内の幾つかの不透明材料に不透明材料が適用されない場合に生成される空隙を除去することができる。さらに、別の充填材料の装置又はプロセスを追加することなく、既存の液晶を充填用の液晶材料として使用してもよい。
【0007】
可能な実施形態では、不透明材料が適用されていないLCDディスプレイ上の不透明材料層の位置を、透明フィラー又は液晶材料は充填しない。その位置を透明フィラー又は液晶材料で充填しない場合、製造プロセスがより簡単になり、幾つかの光学部品の光透過要件も満たすことができる。
【0008】
可能な実施形態では、LCDディスプレイ内にあり、その透過率が閾値未満である材料層は、不透明材料層として定義され、LCDディスプレイ内にあり、その透過率が閾値よりも大きい材料層は、透明材料層と定義される。本発明のこの実施形態では、透明材料層は、CG(cover glass)カバーガラス、第1のLCDガラス基板、及び第2のLCDガラス基板を含み、不透明材料層は、第1の偏光板、カラーフィルム、液晶層、薄膜トランジスタ、第2の偏光板、及びバックライトモジュールを含む。第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF(color filter、CF)、液晶層、薄膜電界効果トランジスタ(又はthin film transistor、TFT)、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールは、CGカバーガラスの下面に順次形成される。さらに、局所透明領域内の第1の偏光板、CF、液晶層、TFT、第2の偏光板、及びバックライトモジュールのそれぞれに不透明材料は適用されない。透明チャネルは、積み重ね方向に沿って局所透明領域に形成されるため、光学部品の部品本体を、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置することができる。
【0009】
可能な実施形態では、透明材料層に加えて、第1のLCDガラス基板の下面及び第2のLCDガラス基板の上面にさらにITO層が存在する。液晶の偏向を制御するための電界を生成するために、ITO層に電気信号が印加される。ITO層は、さらに幾つかの透過チャネル内で加工され、対応する電気信号に接続される。例えば、第1のLCDガラス基板上の透明チャネルに対応する領域のITO層は、別の領域のITO層にも接続され、同じ電気信号が使用される;そして、第2のLCDガラス基板上の透明チャネルに対応する領域のITO層は、独立した制御電気信号に接続され、例えば、透明チャネルに対応する元の領域の1つ又は幾つかの画素の制御電気信号が使用され得る。2つのITO層に電圧を印加して、透明チャネル内の液晶材料の偏向を制御するための電界が生成されるため、大量の光がピン貫通孔(pin-through-hole)に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0010】
可能な実施形態では、透明材料層に加えて、透明材料は第1の配向膜(alignment membrane)及び第2の配向膜をさらに含み、液晶層は第1の配向膜の下面と第2の配向膜の上面との間に形成され、第1の配向膜及び第2の配向膜は、電界がない場合に特定の初期偏向を液晶に提供するために使用される。第1の配向膜及び第2の配向膜上の局所透明領域において配向膜は加工されておらず、その領域には液晶材料が滴下されている。第1の配向膜及び第2の配向膜からの制約がないため、ピン貫通孔内に充填された液晶材料の配向が乱れ、液晶材料は等方性材料として表される。このようにして、大量の光がピン貫通孔に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0011】
可能な実施形態では、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、局所透明領域内の第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板に透明材料は適用されない。さらに、局所透明領域内の第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板に透明材料を適用しなかった後、第1のLCDガラス基板と第2のLCDガラス基板との間の空隙の問題を解決する必要はない。さらに、光学部品の部品本体を光チャネル内に配置することができ、それにより全体の厚さが低減される。
【0012】
可能な実施形態では、透明材料は、幾つかの透明材料層において透明チャネル内で加工される。
【0013】
具体的には、光透過性材料は、光透過性領域に透明チャネルが積み重ねられて形成するために、幾つかの透明材料層において透明チャネル内で加工される。追加の製造プロセスは必要なく、製造コストは削減され、全画面表示効果は影響を受けない。さらに、透明材料は、幾つかの透明材料層において局所透明領域内で加工されるため、LCDディスプレイの機械的強度を高めることができ、LCDディスプレイの全体的な品質を向上することができる。
【0014】
可能な実施形態では、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、CGカバーガラス上の局所透明領域内で透明材料は加工されない。受信機などの部品に音声を伝達するために、CGカバーガラス上の局所透明領域内で透明材料は加工されない。
【0015】
可能な実施形態では、幾つかの不透明層の透明チャネルの周囲に封止材料(sealing material)が設置される。封止材料は、幾つかの不透明層の透明チャネルの周囲に設置されるため、封止材料を使用することによって隔離された領域には液晶が存在しない。また、ケーブル配線(cabling)領域を遮蔽するために、CGカバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクを使用することができる。
【0016】
可能な実施形態では、LCDディスプレイ上の透明チャネルのない長方形の表示領域のディスプレイ寸法の縦横比は、16:9、18:9、又は別の標準ビデオフォーマット比である。
【0017】
第2の態様によれば、本発明の実施形態は電子デバイスを提供する。電子デバイスは、光学部品及びLCDディスプレイを含み、光学部品の部品本体は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置される。
【0018】
本発明のこの実施形態によれば、LCDディスプレイの構造は、局所透明領域を実現するように設計されるため、外光は、LCDディスプレイの下に配置された正面カメラ、環境光センサー、光学センサー、及び光学式指紋センサーなどの光学部品に入射することができ、全画面表示効果は、カメラ及び受信機などの部品のレイアウト最適化と組み合わせて達成される。
【0019】
可能な実施形態では、光学部品は、光学式指紋センサー、カメラ、光学式近接センサー、構造化光センサー、赤外線レーザー送信機、及び環境光センサーのうちの少なくとも1つを含む。
【0020】
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、LCDディスプレイを提供する。
【0021】
LCDディスプレイは、積み重ねモードで配置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含み、積み重ね方向に沿って局所透過領域に部品チャネルを形成するために、各不透明材料層におけるLCDディスプレイ上の局所透明領域では不透明材料は加工されない。指紋センサーは、LCDディスプレイの部品チャネル内に完全又は部分的に配置される。
【0022】
本発明のこの実施形態によれば、積み重ね方向に沿って局所透過領域に部品チャネルを形成するために、各不透明材料層の局所透明領域において不透明材料は加工されない。指紋センサーは、LCDディスプレイの部品チャネルの下に完全に又は部分的に配置されるか、又は部品チャネル内に部分的に配置される。
【0023】
可能な実施形態では、指紋センサーは容量性指紋センサーであってもよい。ディスプレイを容量性指紋センサーの両側に配置して、画面対本体比を高めることができる。
【0024】
第4の態様によれば、本発明の実施形態は、LCDディスプレイの製造方法を提供する。LCDディスプレイの製造方法は、機械全体の構造設計に基づいて、LCDディスプレイ上に配置される局所透明領域を決定するステップであって、LCDディスプレイは、幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含む、ステップと、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、局所透明領域内の各不透明材料層から不透明材料を切り取るステップであって、光学部品の部品本体は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置される、ステップと、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップと、を含む。
【0025】
本発明のこの実施形態によれば、カメラ、環境光センサー、光学センサー、及び光学式指紋センサーなどの光学部品、及びその他の部品を、LCDディスプレイ上の透明領域を使用することによってディスプレイの下に配置し、これにより、画面対本体比が大幅に高められ、全画面効果を達成することができる。
【0026】
可能な実施形態では、不透明材料は不透明であるため、局所透明領域を形成するために、不透明材料が加工されていないLCDディスプレイ上の不透明材料層の位置を透明フィラー又は液晶材料で充填する必要がある。不透明材料が加工されていないLCDディスプレイ上の不透明材料層の位置は、透明フィラー又は液晶材料で充填されるため、LCDディスプレイの光透過率を向上させ、幾つかの不透明材料に対して不透明材料が加工されなかった後に生成される空隙を除去することができる。さらに、別の充填材料の装置又はプロセスを追加することなく、既存の液晶を充填用の液晶材料として使用してもよい。
【0027】
可能な実施形態では、透明材料層は、CGカバーガラス、第1のLCDガラス基板、及び第2のLCDガラス基板を含み、不透明材料層は、第1の偏光板、カラーフィルム、液晶層、TFT、第2の偏光板、及びバックライトモジュールを含む。第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶層、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールは、CGカバーガラスの下面に順次形成される。さらに、局所光透過領域における第1の偏光板、CF、液晶層、TFT、第2の偏光板、及びバックライトモジュールのそれぞれにおいて、不透明材料は加工されない。透明チャネルは、積み重ね方向に沿って局所透明領域に形成されるため、光学部品の部品本体を、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置することができる。
【0028】
可能な実施形態では、設計された透明領域に基づいて、LCDディスプレイの製造中、CF、液晶層、TFT、及び金属ルーティングの透明領域に対応する領域では、加工は実行されず、マスクの設計により加工は直接スキップされる。さらに、存在する可能性があり、透明領域に対応する領域によって中断される行-列ケーブル配線を、透明領域に対応する領域の周囲に配置してもよく、ケーブル配線が左側/右側及び上側/下側から別々に引き出されることにより、透明領域の区域への影響が軽減される。
【0029】
可能な実施形態では、透明材料層に加えて、第1のLCDガラス基板の下面及び第2のLCDガラス基板の上面にさらにITO層が存在する。液晶の偏向を制御するための電界を生成するために、ITO層に電気信号が印加される。ITO層は、さらに幾つかの透明チャネル内に保持され、対応する電気信号に接続される。例えば、第1のLCDガラス基板上の透明チャネルに対応する領域のITO層は、別の領域のITO層にも接続され、同じ電気信号が使用される;そして、第2のLCDガラス基板上の透明チャネルに対応する領域のITO層は、独立した制御電気信号に接続され、例えば、透明チャネルに対応する元の領域の1つ又は幾つかの画素の制御電気信号が使用され得る。2つのITO層に電圧を印加して、透明チャネル内の液晶材料の偏向を制御するための電界を生成するため、大量の光がピン貫通孔に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0030】
可能な実施形態では、透明材料層に加えて、透明材料は第1の配向膜及び第2の配向膜をさらに含み、液晶を第1の配向膜と第2の配向膜との間に滴下して液晶層を形成し、第1の配向膜及び第2の配向膜は、電界がない場合に特定の初期偏向を液晶に提供するために使用される。第1の配向膜及び第2の配向膜上の局所透明領域には配向膜は加工されておらず、その領域には液晶材料が滴下されている。第1の配向膜及び第2の配向膜からの制約がないため、ピン貫通孔に充填された液晶材料の配向が乱れ、液晶材料は等方性材料として表される。このようにして、大量の光がピン貫通孔に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0031】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、本方法は、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、局所透明領域において第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板から透明材料を切り離すステップをさらに含む。幾つかのピン貫通孔を第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板に配置した後、様々な材料層間に生成される空隙の問題を解決する必要はない。さらに、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板の透明チャネルを、光チャネル内に光学部品を配置するためにさらに使用してもよく、それにより全体の厚さが低減される。
【0032】
可能な実施形態では、透明材料は、幾つかの透明材料層において透明チャネル内に保持される。
【0033】
具体的には、透明材料は、積み重ねモードで透明領域に透明チャネルを形成するために、幾つかの透明材料層において透明領域内に保持される。追加の製造プロセスは必要なく、製造コストは削減され、全画面表示効果は影響を受けない。さらに、透明材料は、幾つかの透明材料層において局所透明領域内に保持されるため、LCDディスプレイの機械的強度を向上させることができ、LCDディスプレイの全体的な品質を向上させることができる。
【0034】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、本方法は、LCDディスプレイの実際の製造プロセスにおいて、積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、局所透明領域においてCGカバーガラスから透明材料を切り離すステップをさらに含む。CGカバーガラスの透明チャネルを使用して、LCDディスプレイの下に配置される受信機に音響基盤を提供する。
【0035】
可能な実施形態では、幾つかの不透明層の透明チャネルの周囲に封止材料が適用される。封止材料は、幾つかの不透明層の透明チャネルの周囲に適用されるため、封止材料を使用することによって隔離された領域には液晶は存在しない。あるいは、ケーブル配線領域を保護するために、CGカバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクを使用することができる。
【0036】
可能な実施形態では、LCDディスプレイ上の透明領域がない長方形の表示領域のディスプレイ寸法の縦横比は、16:9、18:9、又は別の標準ビデオフォーマット比である。
【0037】
従来技術と比較して、実施形態で提供されるLCDディスプレイ、電子デバイス、及びLCDディスプレイの製造方法によれば、LCDディスプレイの局所透明性は、LCDディスプレイ上の幾つかの不透明材料層のそれぞれにおける幾つかのピン貫通孔を使用することによって実装され、ここで、幾つかのピン貫通孔は、積み重ね方向に沿って対向して配置されているため、LCDディスプレイの下に配置されるカメラ、環境光センサー、光学センサー、及び光学式指紋センサーなどの光学部品に光を入射させることができ、カメラ及び受信機のレイアウト最適化と組み合わせて全画面表示が実装される。このようにして、電子デバイスの画面対本体比が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の一実施形態による携帯電話の概略構造図である。
図2】本発明の一実施形態による別の携帯電話の概略構造図である。
図3】本発明の一実施形態による携帯電話インターフェースの概略図である。
図4】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図5】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図6】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図7】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図8】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図9】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図10】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図11】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図12】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図13】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図14】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図15】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図16】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図17】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。
図18】本発明の一実施形態による携帯電話インターフェースの概略図である。
図19】本発明の一実施形態による金属ケーブル配線の概略構造図である。
図20】本発明の一実施形態によるディスプレイ上の局所透明領域の概略構造図である。
図21】本発明の一実施形態による別のLCDディスプレイの概略構造図である。
図22】本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの製造方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の実施形態で使用される電子デバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、販売時点情報管理(Point of Sales、POS)、車載コンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はスマートウェアラブルデバイス(wearable device)などの携帯電子デバイスであり得る。携帯電話を例として使用する。図1は、本発明の一実施形態に関連する携帯電話の概略構造図である。図1を参照すると、携帯電話100は、無線周波数(Radio Frequency、略してRF)回路110、メモリ120、入力ユニット130、ディスプレイユニット140、センサー150、音声回路160、ワイヤレス・フィディリティー(Wireless Fidelity、Wi-Fi)モジュール、I/Oサブシステム170、プロセッサ180、及び電源190などの構成要素を含む。当業者は、図1に示される携帯電話構造が実装の一例に過ぎず、携帯電話の制限を構成するものではないことを理解するであろう。携帯電話は、図に示されているよりも多い又は少ない構成要素を含んでもよく、又は幾つかの構成要素を組み合わせてもよく、又は異なる構成要素配置を有してしてもよい。
【0040】
以下、図1を参照して、携帯電話100の全ての構成要素について詳細に説明する。
【0041】
RF回路110は、情報受信又は送信プロセス又はコールプロセスで信号を受信及び送信し、特に、基地局からダウンリンク情報を受信し、次いで、処理のためにプロセッサ180にそのダウンリンク情報を送信するように構成され得る。さらに、RF回路110は、関連するアップリンクデータを基地局に送信する。一般に、RF回路は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、カプラー、低ノイズ増幅器(low noise amplifier、LNA)、デュプレクサなどを含むが、これらに限定されない。さらに、RF回路110は、無線通信を介してネットワーク及び別のデバイスと通信することもできる。無線通信は、モバイル通信用グローバルシステム(global system for mobile communications、GSM(登録商標))、一般パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA(登録商標))、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)、電子メール、ショートメッセージサービス(short messaging service、SMS)などを含むがこれらに限定されない任意の通信スタンダード又はプロトコルを使用することができる。
【0042】
メモリ120は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを格納するように構成され得る。プロセッサ180は、メモリ120に格納されたソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、携帯電話100の各種機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。メモリ120は、主にプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含むことができる。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(音声再生機能及び画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを記憶し得る。データ記憶領域は、携帯電話100などの使用に基づいて作成されたデータ(音声データ及び電話帳など)を記憶し得る。さらに、メモリ120は、高速ランダムアクセスメモリを含むことができ、又は、少なくとも1つのディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は別の揮発性ソリッドステート記憶デバイスなどの不揮発性メモリをさらに含むことができる。
【0043】
別の入力デバイス130は、入力された数字情報又は文字情報を受信し、携帯電話100のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成するように構成されてもよい。具体的には、別の入力デバイス130は、タッチ制御パネル142及び他の入力デバイス130を含み得る。タッチ制御パネル142は、タッチスクリーンとも呼ばれ、タッチ制御パネル142の上又はその近くでユーザによって実施されるタッチ操作(例えば、ユーザがタッチ制御パネル142上又はタッチ制御パネル142の近くで、指、スタイラス、又は任意の他の適切な物体又はアクセサリを使用して行う操作)を収集し、事前に設定されたプログラムに従って対応する接続デバイスを駆動することができる。任意に、タッチ制御パネル142は、2つの部分:タッチ検出装置及びタッチコントローラを含むことができる。タッチ検出装置は、ユーザのタッチ位置を検出し、タッチ操作によりもたらされる信号を検出し、その信号をタッチコントローラに送信する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、タッチ情報をタッチポイント座標に変換し、次いでタッチポイント座標をプロセッサ180に送信し、プロセッサ180によって送信されたコマンドを受信してそのコマンドを実行することができる。さらに、タッチ制御パネル142は、抵抗型、静電容量型、赤外線型、及び表面弾性波型などの複数の種類で実現されてもよい。入力ユニット130は、タッチ制御パネル142に加えて、他の入力デバイス130をさらに含むことができる。具体的には、他の入力デバイス130は、物理キーボード、機能ボタン(音量制御ボタン又は電源ボタンなど)、トラックボール、マウス、ジョイスティックなどの少なくとも1つを含み得るが、これらに限定されない。
【0044】
ディスプレイ140は、ユーザによって入力された情報、ユーザに提供される情報、及び携帯電話100の様々なメニューを表示するように構成され得る。ディスプレイ140は、ディスプレイパネル141を含み得る。任意に、ディスプレイパネル141は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)などの形態で構成されてもよい。さらに、タッチ制御パネル142は、ディスプレイパネル141を覆うことができる。タッチ制御パネル142の上又はその近くでタッチ操作を検出した後、タッチ制御パネル142は、タッチイベントの種類を判定するために、タッチ操作をプロセッサ180に転送する。次に、プロセッサ180は、タッチイベントの種類に基づいて、対応する視覚出力をディスプレイパネル141に提供する。図1において、タッチ制御パネル142及びディスプレイパネル141は、携帯電話100の入力及び出力機能を実現するために、2つの独立した構成要素として使用される。しかしながら、幾つかの実施形態では、タッチ制御パネル142及びディスプレイパネル141は、携帯電話100の入力及び出力機能を実現するために統合されてもよい。
【0045】
携帯電話100は、光学センサー、運動センサー、及び別のセンサーなどの少なくとも1つのセンサー150をさらに含むことができる。具体的には、光学センサーは、環境光センサー及び光学式近接センサーを含み得る。環境光センサーは、環境光の明るさに基づいてディスプレイパネル141の輝度を調整することができる。近接センサーは、携帯電話100を耳に移動する場合に、ディスプレイパネル141及び/又はバックライトをオフにすることができる。運動センサーの一種として、加速度センサーは、各方向(一般に3軸)の加速度の大きさを検出し、加速度センサーが静止しているときの重力の大きさ及び方向を検出することができる。加速度センサーは、携帯電話の姿勢(例えば、横向きモードと縦向きモードとの間の画面切り替え、関連するゲーム、又は磁力計の姿勢較正)、振動認識関連機能(例えば、歩数計及びタッピング)などを認識するための用途に適用することができる。携帯電話100にはジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、又は赤外線センサーなどの他のセンサーが構成されてもよく、ここでは詳細を説明しない。
【0046】
音声回路160、ラウドスピーカ161、及びマイクロフォン162は、ユーザと携帯電話100との間に音声インターフェースを提供し得る。音声回路160は、受信された音声データから変換された電気信号をスピーカ161に送信することができ、スピーカ161は、出力のために電気信号を音声信号に変換する。さらに、マイクロフォン162は、収集された音声信号を電気信号に変換し、音声回路160は、電気信号を受信し、電気信号を音声データに変換し、音声データを処理のためにプロセッサ180に出力して、例えば、RF回路110を使用して音声データを別の携帯電話に送信するか、又は、さらなる処理のために音声データをメモリ120に出力する。
【0047】
Wi-Fiは、短距離無線伝送技術である。携帯電話100は、Wi-Fiモジュールを使用することにより、電子メールの受信/送信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどにおいてユーザを支援することができる。Wi-Fiモジュールは、ユーザに無線広帯域インターネットアクセスを提供するか、又は2つの携帯電話間の短距離通信に使用され得る。図1はWi-Fiモジュールを示しているが、Wi-Fiモジュールは携帯電話100の必要な部分ではなく、本発明の本質が変わらない限り必要に応じて確実に省略できることが理解されよう。
【0048】
プロセッサ180は、携帯電話100の制御センターであり、様々なインターフェース及び回線を使用することによって携帯電話の全ての部分を接続し、メモリ120に格納されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを実行又は実施し、かつメモリ120に格納されたデータを呼び出すことによって携帯電話100の様々な機能及びデータ処理を実行して、携帯電話の全体的な監視を実行する。任意に、プロセッサ180は、1つ又は複数の処理ユニットを含むことができる。好ましくは、プロセッサ180は、アプリケーションプロセッサ及びモデムプロセッサを統合することができる。アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース、アプリケーションプログラムなどを処理する。モデムプロセッサは、主に無線通信を処理する。モデムプロセッサはプロセッサ180に統合されていなくてもよいことが理解されよう。
【0049】
携帯電話100は、構成要素に電力を供給する電源190(例えば、電池)をさらに含む。好ましくは、電源は、電力管理システムを使用することによってプロセッサ180に論理的に接続され、電力管理システムを使用することによって充電及び放電管理、及び電力消費管理などの機能を実装することができる。
【0050】
図示されていないが、携帯電話100は、カメラ、ブルートゥース(登録商標)モジュールなどをさらに含むことができる。詳細はここでは説明しない。
【0051】
本発明のこの実施形態では、携帯電話100は、Wi-Fiモジュール、ブルートゥース(登録商標)モジュール、又はNFCモジュールなどの少なくとも1つの短距離無線通信モジュールを含む。
【0052】
本発明のこの実施形態では、システムに含まれるプロセッサは以下の機能:タッチスクリーンに表示されたファイルがタッチされたことを検出した場合に、タッチ属性が事前に設定された条件を満たしているかどうかを判定する機能であって、タッチ属性は、ファイルのタッチ時間、ファイルのドラッグトレース、及びファイルがドラッグされる最終的な位置の少なくとも1つを含む、機能;及び、タッチ属性が事前に設定された条件を満たしている場合に、確立された短距離無線通信データチャネルを使用することによってファイルを目的の電子デバイスに送信する機能、を有する。
【0053】
図2は、本発明の一実施形態による別の携帯電話の実施形態を示す。図2を参照すると、携帯電話200は、本体201及びディスプレイ140を含む。ディスプレイ140は、携帯電話200の入力及び出力機能を実現するために、タッチ制御パネル及びディスプレイパネルを統合することによって実現され得る。ユーザは、指202又はスタイラス203を使用することによってディスプレイ140上でタップ及びスライド操作を行うことができ、タッチ制御パネルはその操作を検出し得る。ディスプレイ140は、画面と呼ばれることもある。本体201は、感光素子210、受信機220、カメラ230、物理ボタン240、電源ボタン250、音量ボタン260などを含む。感光素子210は、光学式近接センサー及び環境光センサーを含むことができる。感光素子210は、主に、人体と携帯電話との間の距離を検出するように構成される。例えば、ユーザが通話中であり、携帯電話が耳の近くにあるとき、感光素子210が距離情報を検出した後、携帯電話200のタッチスクリーン140は、偶発的なタッチを防ぐために入力機能を無効にされ得る。
【0054】
図2に示す携帯電話200は単なる一例に過ぎず、制限を構成するものではないことに留意されたい。携帯電話200は、図に示されているよりも多い又は少ない構成要素を含んでもよく、又は幾つかの構成要素を組み合わせてもよく、又は異なる構成要素配置を有してしてもよい。
【0055】
画面対本体比を高めるために、カメラ、光学式近接センサー、環境光センサー、受信機、及び前向き指紋センサーの一部又は全てをディスプレイパネル141上の非表示領域から表示領域の下側に移動させ、ディスプレイ140のケーブル配線、駆動チップ、及び切断プロセスを変更して、携帯電話のディスプレイパネル141を有効に使用し、ディスプレイパネル141の非表示領域を削減し、それにより画面対本体比を高めることが考えられる。さらに、カメラ、光学式近接センサー、及び/又は環境光センサーがポップアップ光学モジュールとして構成されるという解決策は、電子デバイスの構造設計の複雑さを増大させる。その結果、製品の信頼性が低下し、電子デバイス全体の厚ささえも増加する。さらに、電子デバイスの設計中にLCDディスプレイを使用して、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)ディスプレイが使用される場合のコスト増大、また孔による防水及び防塵機能の欠如の問題を解決することが考えらえる。
【0056】
本発明のこの実施形態では、カメラ、光学式近接センサー、環境光センサー、受信機、及び前向き指紋センサーの全て又は一部は、LCDディスプレイのディスプレイパネル141上の表示領域に配置される。図2では、ディスプレイ140の非表示領域に感光素子210及び受信機220が配置され、ディスプレイ140の非表示領域にカメラ230の一部が配置されている形態が実施形態として使用されている。感光素子210は、光学式近接センサー、感光センサー、赤外線検出器、レーザー検出器などを含む。カメラ230は、前向きカメラ及び後向きカメラを含む。物理ボタン240は通常、ホームボタン、又は指紋認識モジュールと統合されたホームボタンである。物理ボタン240は、戻るボタン、メニューボタン、及び終了ボタンをさらに含むことができる。あるいは、物理ボタン240は、タッチスクリーン上の指定された位置にあるタッチボタンであってもよい。例えば、物理ボタン240は、タッチスクリーンの中央にあるタッチボタンであり、タッチボタンは指紋認識モジュールと統合されている。受信機220の詳細については、図1に示す実施形態におけるラウドスピーカ161の説明を参照されたい。物理ボタン240、電源ボタン250、及び音量ボタン260の詳細については、図1に示す実施形態における別の入力デバイス130の説明を参照されたい。本出願のこの実施形態では、携帯電話は、マイクロフォン、データインターフェース、加入者識別モジュール(subscriber identification module、SIM)カードインターフェース(図示せず)、ヘッドセットジャックなどをさらに含み得ることに留意されたい。
【0057】
本発明のこの実施形態では、携帯電話200上の感光性構成要素210、受信機220、カメラ230、及び物理ボタン240の外観について、携帯電話200上の感光性構成要素210、受信機220、カメラ230、及び物理ボタン240の外観は、まとめて透明領域と呼ばれることがあることに留意されたい。透明領域は、光を感光性構成要素210及びカメラ230に伝達し、音声を受信機220に伝達するために使用される。
【0058】
本発明のこの実施形態で提供されるLCDディスプレイによれば、LCDディスプレイの構造は、局所透明領域を実現するように設計されているため、外光は、ディスプレイの下に配置された前向きカメラ及び環境光センサーなどの部品に入射することができ、カメラ及び受信機などの部品のレイアウト最適化と組み合わせて、全画面表示効果が達成される。従って、本発明のこの実施形態で提供されるLCDディスプレイは、LCDディスプレイの局所透明性を実装する必要がある全てのシナリオに適用することができる。本発明のこの実施形態で提供されるLCDディスプレイ、及びポップアップ構造及びOLEDディスプレイが使用される解決策は、低コストで携帯電子デバイスの全画面表示を実装し、ユーザ体験を向上させることができる。
【0059】
図3は、本発明の一実施形態による携帯電話インターフェースの概略図である。図3に示すように、携帯電話の使用側(前面及び/又は背面)は、表示領域32及び非表示領域33を含み得る。表示領域は、局所透明領域31を含む。
【0060】
表示領域32は、図2のディスプレイ140であってもよい。非表示領域33は、図2の携帯電話200の上面のインターフェース外観のディスプレイ140の非表示領域であってもよい。局所透明領域31は、図2の感光素子210及びカメラ230であってもよい。図3では、局所透明領域31が、表示領域32の左上隅に完全に配置されているか、表示領域32の中央に完全に配置されているか、表示領域32の下面の中央に部分的に配置されているか、又は表示領域32の上面の中央に部分的に配置されている形態が例として使用されている。携帯電話のユーザインターフェースの設計を参照すると、感光性構成要素11、受信機12、及びカメラ13の全て又は一部は、表示領域32の左上隅に配置されるか、又は表示領域32の任意の位置に配置され得、その位置は上面の中央に限定されない。物理ボタン14は、表示領域32の中央に完全に配置されるか、又は表示領域32の下面の任意の位置に完全に又は部分的に配置され得、その位置は下面の中央に限定されない。
【0061】
感光性構成要素210、受信機220、カメラ230、及び物理ボタン240は、携帯電話の内部で異なる構造を有し、従って、携帯電話の表面に提示される形状も異なることに留意されたい。換言すれば、透明領域31の形状は異なっていてもよい。例えば、感光性構成要素210、カメラ230、及び物理ボタン240の外観は、携帯電話の表面上で円形であり得、受信機220及び物理ボタン240は、湾曲した長方形であり得る。
【0062】
図4は、本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの概略構造図である。図4に示すように、LCDディスプレイは電子デバイスに配置されてもよく、LCDディスプレイ及び光学部品の部品本体409は一緒に配置されてもよい。
【0063】
LCDディスプレイは、積み重ねモードで配置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含む。LCDディスプレイに局所透明領域が存在する。積み重ね方向に沿って局所透明領域に透明チャネルを形成するために、局所透明領域内の各不透明材料層に不透明材料は適用されない。光学部品の部品本体409は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置されてもよい。
【0064】
各不透明材料層において局所透明領域内で不透明材料が加工されないことは、以下の通りであり得る:製造プロセスにおいて、各不透明材料について、不透明材料は、事前に設定された局所透明領域の位置で加工されないか、又は、事前に設定された局所透明領域の不透明材料が透明材料層全体から除去されるため、不透明材料層において局所透明領域に不透明材料は存在しない。
【0065】
局所透明領域及び透明領域はともに、光を光学部品に伝達するために使用されるLCDディスプレイ上の領域として定義され得ることに留意されたい。簡潔のために、局所透明領域及び透明領域は同じ意味を持ち、交換可能に使用される。
【0066】
本発明のこの実施形態では、透明領域は、LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップとして提示されてもよい。LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップの材料は、加工をスキップすることにより、又は切断プロセスを使用することにより実装され得、例えば、図4図16のピン貫通孔410及び図13のギャップ1310である。ピン貫通孔又はギャップは、LCDディスプレイに透明チャネルを形成するために、積み重ね方向に沿って対向して配置される。光学部品の部品本体409は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置されてもよい。ピン貫通孔及びギャップは、透明領域の2つの異なる表示方法である。簡潔のため、説明にはピン貫通孔を使用する。
【0067】
一部の実施形態では、LCDディスプレイは、積み重ねモードで配置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含むことができる。幾つかのピン貫通孔410は、各不透明材料に配置されてもよく、幾つかのピン貫通孔410は、LCDディスプレイ上に透明チャネルを形成するために、積み重ね方向に沿って対向して配置される。それに応じて、光学部品の部品本体409は、LCDディスプレイ上の透明チャネル内に完全に又は部分的に配置される。
【0068】
不透明材料上に配置されるピン貫通孔のは、光学部品の部品本体409の量に関連することに留意されたい。複数の光学部品の部品本体409が存在する場合、複数のピン貫通孔を配置する必要がある。換言すれば、光学部品の部品本体409の量は、部品チャネルの量に対応している。説明の便宜上、以下では、不透明材料層に1つのピン貫通孔が配置され、そのピン貫通孔に1つの光学部品の部品本体409が配置される例を用いて説明する。
【0069】
可能な実施形態では、不透明材料層は、透過率が透過率閾値未満である材料層である。透過率閾値は、40%、50%、60%、80%などであり得る。透過率閾値は、光学部品の特定の光学検知要件に基づいて設定されてもよい。例えば、カメラは比較的高い光透過要件を有し、透過率閾値は40%~45%に設定され得る。従って、本明細書で説明する局所透明領域又は透明領域は、透過率が事前に設定された透過率閾値を満たす領域でもあり得る。
【0070】
本発明のこの実施形態では、不透明材料層は、第1の偏光板402a、カラーフィルム(Color Filter、CF)404、液晶層405、薄膜トランジスタ(Thin film transistor、TFT)406、第2の偏光板402b、及びバックライトモジュール407を含む。透明材料層は、CGカバーガラス400、第1のLCDガラス基板403a、及び第2のLCDガラス基板403bを含む。第1の偏光板402a、第1のLCDガラス基板403a、CF404、液晶層405、TFT406、第2のLCDガラス基板403b、第2の偏光板402b、及びバックライトモジュール407は、CGカバーガラス400の下面に順次積み重ねられる。CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが上向きの場合、LCDディスプレイの積み重ね方向に基づいて規定される。あるいは、CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが下向きの場合に特有に規定されてもよい。これは、本発明のこの実施形態では限定されない。図4は、LCDディスプレイの一例の概略構造図である。LCDディスプレイの積み重ね順序は、実際の設計に基づいて調整されてもよく、LCDディスプレイは、ディスプレイを実装するためのより多くの構造を含んでもよい。簡潔のため、ここでは詳細を説明しない。
【0071】
ピン貫通孔410は、第1の偏光板402a上に配置され、ピン貫通孔410は、CF404、液晶層405、及びTFT406上に配置され、ピン貫通孔410は、第2の偏光板402b及びバックライトモジュール407上に配置される。第1の偏光板402aに配置されるピン貫通孔410の位置は、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されるピン貫通孔410の位置、及び第2の偏光板402b及びバックライトモジュール407に配置されるピン貫通孔410の位置に個別に対応する。
【0072】
具体的には、ピン貫通孔410は、第1の偏光板402aに配置され、ピン貫通孔410は、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置され、ピン貫通孔410は、第2の偏光板402b及びバックライトモジュール407に配置され、携帯電話インターフェース上に透明領域を配置する。LCDディスプレイの実際の製造中、LCDディスプレイ上の透明領域の位置は、携帯電話全体の設計要件に基づいて最初に決定される。透明領域は、図2の感光性構成要素210及びカメラ230に光を伝達し、音声を受信機220に伝達するために使用される。
【0073】
具体的には、LCDディスプレイ上で透明である必要がある局所領域は、機械全体の設計要件に基づいて決定される。LCDディスプレイ上の第1の偏光板402a及び第2の偏光板402bに対応する領域は除去される。その領域は、第1の偏光板402a及び第2の偏光板402bが第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403b上にそれぞれ形成される前又は後に除去されてもよい。設計された透明領域によれば、LCD液晶ディスプレイの製造中、透明領域に対応するCF404、液晶層405、TFT406、及び金属ケーブル配線などの不透明材料層は加工されない。製造方法は以下の通りであり得る:これらの材料の加工中、その領域はマスクを設計することによって直接加工されない。存在する可能性があり、その領域によって中断される行-列ケーブル配線は、その領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置することができ、図19に示すように、透明領域の区域への影響を減らすために、ケーブル配線を近くの左側/右側又は上側/下側から個別に引き出す。第1のLCDガラス基板403aと第2のLCDガラス基板403bとの間の透明領域の周囲に、封止接着剤などの封止材料又はその他の封止材料が加工されるため、封止材料を使用することによって隔離された領域に液晶は存在せず、大量の光がLCDディスプレイを通過することができる。さらに、カバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクは、ケーブル配線領域を保護するために使用されてもよい。バックライトモジール407は不透明であるため、バックライトモジュール407の設計中に透明領域に対応する部分をくり抜く必要があり、カメラなどの光学部品の部品本体を、機械全体の厚さを低減するために、くり抜いた部分の厚さに基づいて、くり抜いた部分の中に部分的に延長してもよい。屈折率の差が比較的大きい画面で光が部分的に反射されるため、透過率が低下する。例えば、LCD上の前述の材料が除去された後に生成される空隙は、透過率の低下を引き起こす。屈折率が第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403bの屈折率に近いOCAなどの材料が、空隙を充填してもよい。OCAは、固体接着剤又は液体接着剤であり得る。固体OCAは、全体的な光透過率を高めるために、透明領域に対応する第1のLCDガラス基板403aの下面及び第2のLCDガラス基板403bの上面に接着方式で形成されてもよい。あるいは、下側LCDガラス基板の内側をAR反射防止膜411で被覆して、透過率をさらに高め、カメラ230などの光学部品に良好な光学的基礎を提供してもよい。CGカバーガラス400と第1のLCDガラス基板403aとの間の空隙を、元のOCA401で充填してもよく、OCAの別の層をさらに使用してもよく、又はギャップを充填するために液体OCAを使用してもよい。
【0074】
可能な実施形態では、各不透明材料層における透明領域内で不透明材料は加工されておらず、不透明材料層における透明領域は、透明フィラー又は液晶材料で充填される。
【0075】
具体的には、液晶材料又は透明フィラーは、第1のLCDガラス基板403aと第2のLCDガラス基板403bとの間の透明領域に対応する領域を充填する。具体的には、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410に、液晶材料又は透明フィラーが充填される。図6では、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410に液晶材料が充填されている形態が例として使用されている。具体的には、屈折率の差が比較的大きい画面で光が部分的に反射されるため、透過率が低下する。例えば、ピン貫通孔410がCF404、液晶層405、及びTFT406に配置された後に生じる空隙は、透過率の低下を引き起こす。空隙の問題を解決するために、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410を、別の充填材料の装置又はプロセスを追加することなく、液晶で充填してもよい。液晶材料又は透明フィラーが透明領域に対応する領域に滴下されない場合、追加の製造プロセスは必要なく、光の透過は影響を受けない。
【0076】
CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410は、図7の透明材料710などの透明材料でさらに充填されてもよい。透明材料710の屈折率は、第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403bの屈折率に近くてもよい。例えば、第1の偏光板402に配置されたピン貫通孔410、及びCF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410は、OCAで充填されてもよく、OCAは、第2のLCDガラス基板の下面に形成される。OCAの異なる材料形式に基づいて、異なるプロセスを使用してもよい。例えば、固体OCAに接着方式を使用してもよく、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410にOCAを充填して、全体的な光透過率を増加させる。例えば、図10において、透明材料610は、第1の偏光板402aに配置されたピン貫通孔410を充填してもよく、液晶材料は、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410を充填し、OCAは、第2のLCDガラス基板の下面に形成される。
【0077】
CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410は、液晶材料で充填されることに留意されたい。しかしながら、充填された液晶材料は、非常に低い透過率を有する。従って、実際の製造プロセスでは、透明領域に対応する第1のLCDガラス基板403aの下面にITO材料が加工され、第2のLCDガラス基板403bの上面にITO材料が保持される。図8に示すように、ITO材料811は、液晶材料で充填された上面及び下面に形成される。ITO材料に電源を入れると、充填された液晶材料の性能が変化するため、光を透過することができ、光の透過率が向上する。
【0078】
具体的には、透明材料層に加えて、第1のLCDガラス基板403aの下面及び第2のLCDガラス基板403bの上面にさらにITO層が存在する。液晶の偏向を制御するための電界を生成するために、ITO層に電気信号が印加される。ITO層は、さらに幾つかのピン貫通孔410内に保持され、対応する電気信号に接続される。例えば、第1のLCDガラス基板403a上のピン貫通孔410に対応する領域のITO層は、別の領域のITO層にも接続され、同じ電気信号が使用される;そして、第2のLCDガラス基板403b上のピン貫通孔410に対応する領域のITO層は、独立した制御電気信号に接続され、例えば、透明チャネルに対応する元の領域の1つ又は幾つかの画素の制御電気信号が使用され得る。2つのITO層に電圧を印加して、ピン貫通孔410内の液晶材料の偏向を制御するための電界が生成されるため、大量の光がピン貫通孔に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0079】
可能な実施形態では、透明材料は、第1の配向膜及び第2の配向膜をさらに含む。第1の配向膜は、液晶層405の上面に製造され、第2の配向膜は、液晶層405の下面に製造される。例えば、図9では、液晶層405の上面に第1の配向膜911aが製造され、液晶層405の下面に第2の配向膜911bが製造されている形態が例として使用されている。
【0080】
具体的には、図9では、液晶層405は、第1の配向膜911aの下面と第2の配向膜911bの上面との間に形成されている。ピン貫通孔410の領域では第1の配向膜又は第2の配向膜は加工されておらず、CF404、液晶層405、及びTFT406に対応するピン貫通孔410は、液晶材料で充填されている。例えば、その領域に第1の配向膜911a及び第2の配向膜911bがないため、液晶層405の配向が乱れ、液晶層405の液晶材料は等方性材料として表されるため、通常、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0081】
可能な実施形態では、第1の配向膜及び第2の配向膜は、ピン貫通孔410の領域で加工されてもよい。例えば、図10では、光を透過する必要がある場合、ピン貫通孔410内の第1の配向膜911a及び第2の配向膜911bに電源が入れられるため、ピン貫通孔410内の第1の配向膜911a及び第2の配向膜911bが無効となり、液晶層405の配向が乱れ、液晶層405の液晶材料は等方性材料として表される。このようにして、通常、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0082】
可能な実施形態では、第1の配向膜及び第2の配向膜は、ピン貫通孔410の領域のみで加工されてもよい。光を透過する必要がある場合、ピン貫通孔410の領域で加工された第1の配向膜及び第2の配向膜に電源が入れられるため、ピン貫通孔410内の第1の配向膜及び第2の配向膜が無効となり、液晶層405内の配向が乱れ、液晶層405内の液晶材料は、等方性材料として表される。このようにして、通常、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0083】
可能な実施形態では、図15に示すように、ピン貫通孔410に対応するCGカバーガラス400の下面に、AR反射防止膜411をさらに加工してもよい。図4に示すように、ピン貫通孔410に対応する第2のLCDガラス基板403bの下面は、AR反射防止膜411で被覆されている。AR反射防止膜411の量は、透過率に対するLCDディスプレイの要件に関連する。AR反射防止膜411の量は、透過率を向上させ、カメラなどの光学部品に良好な光学的基礎を提供するために、特定の場合に応じて対応して増加させることができる。光学部品への光学干渉を防ぐため、AR反射防止膜411にはOCAは形成されない。
【0084】
可能な実施形態では、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403b上の透明領域において透明材料は加工されない。
【0085】
具体的には、幾つかのピン貫通孔が、第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403b上に個別に配置される。第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403b上に配置されたピン貫通孔の領域は、ピン貫通孔410に対応している。例えば、図12では、2つのピン貫通孔1210が第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403b上に個別に配置されている形態が例として使用されている。2つのピン貫通孔1210は、第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403bのそれぞれに配置されるため、透明領域内のディスプレイの厚さを別の部品によってさらに使用することができ、全体の厚さを低減することができる。
【0086】
可能な実施形態では、透明材料は、幾つかの透明材料層で透明チャネル内に保持される。
【0087】
具体的には、透明材料は、積み重ねモードで透明領域に透明チャネルを形成するために、幾つかの透明材料層で透明チャネル内に保持される。追加の製造プロセスは必要なく、製造コストは削減され、全画面表示効果は影響を受けない。さらに、透明材料は、幾つかの透明材料層で透明領域内に保持されるため、LCDディスプレイの機械的強度を高めることができ、LCDディスプレイの全体的な品質を向上させることができる。
【0088】
幾つかの不透明材料層で透明領域内に不透明材料が加工されない場合、透明チャネルは積み重ねモードで形成されることに留意されたい。
【0089】
可能な実施形態では、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、CGカバーガラス上の透明領域内で透明材料は加工されない。
【0090】
具体的には、CGカバーガラス400上に幾つかのピン貫通孔をさらに配置することができる。CGカバーガラス400上に配置されるピン貫通孔の領域は、ピン貫通孔410の位置に対応している。例えば、図13では、CGカバーガラス400上に2つのピン貫通孔1310が配置されている形態が例として使用されている。2つのピン貫通孔1310がCGカバーガラス400上に配置され、受信機などの音響部品に良好な音響基盤を提供する。
【0091】
図13では、受信機などの音響部品に良好な音響基盤を提供するために、第1のLCDガラス基板403a及び第2のLCDガラス基板403bのそれぞれに配置された2つのピン貫通孔1210は、CGカバーガラス400上に配置された2つのピン貫通孔1310に対応していることに留意されたい。配置されたピン貫通孔410、ピン貫通孔1210、及びピン貫通孔1310を使用することにより、受信機220などの音響部品に良好な音響基盤が提供される。
【0092】
可能な実施形態では、ピン貫通孔410の周囲に封止材料が適用される。
【0093】
具体的には、ピン貫通孔410の周囲にシリコーンシーラントなどの封止材料が適用されるため、封止材料を使用することによって隔離された領域に液晶は存在しない。例えば、図4では、CF404、液晶層405、及びTFT406に配置されたピン貫通孔410の周囲に封止材料が適用されている形態が例として使用されている。
【0094】
液晶が隔離に使用される限り、CF404に配置されたピン貫通孔410の周囲及びTFT406に配置されたピン貫通孔410の周囲には、封止材料を適用することができないことに留意されたい。
【0095】
可能な実施形態では、表示領域において透明チャネルのない長方形の表示領域のディスプレイ寸法の縦横比は、16:9又は18:9である。
【0096】
具体的には、図18(d)において、透明領域の下の画面、すなわち、透明領域を除く画面に対して、画面の長さはHであり、画面の幅はWである。画面のH/W比は、18:9、16:9、又は4:3、又は別の映画/ビデオでサポートされている標準フォーマット比率であり得るため、映画又はビデオの視聴、画像の視聴などの経験は透明領域の影響を受けない。
【0097】
可能な実施形態では、透明領域は、CGカバーガラス400上の表示領域に完全に又は部分的に配置されてもよい。
【0098】
具体的には、カメラ20は、CGカバーガラス400上の表示領域に完全に又は部分的に配置されてもよい。例えば、カメラ20は、図18(a)、(b)、(d)、(e)、及び(f)において表示領域に完全に配置され、カメラ20は、図18(c)において表示領域に部分的に配置される。透明領域は、表示領域内の異なる位置に配置されてもよい。例えば、図18(b)及び図18(d)では、カメラ20は表示領域の異なる位置に配置されている。透明領域は様々な形状に設定され得る。例えば、図18(f)では、カメラ20及び感光性構成要素21は、同じ透明領域27に配置され得る。図18(e)では、2つのカメラ20が存在する。カメラ20と同様に、感光性構成要素21は、表示領域に部分的又は完全に配置されてもよく、感光性構成要素21に対応する透明領域のサイズ及び位置は、感光性構成要素とともに変化してもよい。受信機は、表示領域に部分的又は完全に配置されてもよい。物理ボタン24も、表示領域に部分的又は完全に配置されてもよい。あるいは、物理ボタン24は、表示領域内の指定された位置にあるタッチボタンであり得る。例えば、物理ボタン24は、表示領域の中央位置にあるタッチボタンであり、タッチボタンは、指紋認識モジュールと一体化されており、例えば、図18(b)、図18(c)、図18(d)、及び図18(e)に示される物理ボタン25である。
【0099】
以下では、図4図17を参照して、表示領域に配置される透明領域の位置、大きさ、及び形状について説明する。
【0100】
図14のギャップ1410の位置は、図4図13及び図15図17におけるそれらの位置とは異なる。図15における透明チャネルは、最大の深さを有し、光学部品の部品本体409は、透明チャネル内に部分的に配置され得る。光学部品の部品本体409は、他の添付図面の透明チャネルの下に、完全に又は部分的に配置されてもよい。図16では、光学部品の部品本体409を塵の干渉からより良く防ぐために、光学部品の部品本体409に封止材料1611を適用してもよいが、中央の透明チャネルを保持する必要がある。OCAは、封止材料1611が適用されるピン貫通孔から除去される。OCA401が空気にさらされると、OCAは塵で覆われやすくなり、表面が凹凸になる。その結果、撮影が影響を受ける。LCDディスプレイにおける様々な材料層の一部は合成され得る。例えば、図17では、第1のLCDガラス基板及びCFはCFガラス1711として合成され、第2のLCDガラス基板及びTFTはTFTガラス1712として合成される。
【0101】
本発明のこの実施形態では、第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールに対して、コンピュータ数値制御(computerized numerical control、CNC)又はレーザー加工切断などの切断方法を使用することができる。少なくとも1つのピン貫通孔は、第1の偏光板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールに配置される。少なくとも1つのピン貫通孔は、第1の偏光板及び第2の偏光板がCGカバーガラス上に形成される前又は後に切断することにより得ることができる。透明領域の設計中に、透明領域に対応する不透明材料、例えばCF、TFT、及び金属ケーブル配線を加工することはできない。CF、TFT、及び金属ケーブル配線については、マスクを設計することにより、透明領域に対応する不透明材料を加工することはできない。存在する可能性があり、未加工領域によって中断される行-列ケーブル配線は、未加工領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置してもよく、行のケーブル配線を左側/右側から引き出し、列のケーブル配線を上側/下側から引き出して、透明領域の区域への影響を軽減させる。図19に示すように、存在する可能性があり、未加工領域によって中断される行-列ケーブル配線は、未加工領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。不透過領域は、封止材料mを用いて封止することにより形成されてもよい。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置してもよく、行のケーブル配線hを左側/右側から引き出し、列のケーブル配線lを上側/下側から引き出して、透明領域の区域への影響を軽減させる。ケーブル配線の漏れを防ぐために、カバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクを使用して、ケーブル配線領域を保護することができる。例えば、図20において、封止材料2004は、透明領域2001と液晶2003とを隔離するために使用され、シリコーンシーラント2002は、液晶2003の漏れを防ぐために使用される。
【0102】
LCDディスプレイの製造プロセスは、蒸発、スパッタリングなどに関連する製造プロセスであり、OCA又は接着テープは、モジュール間のみの接着に使用されることに留意されたい。
【0103】
幾つかの実施形態では、LCDディスプレイは、積み重ねモードで配置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含む。LCDディスプレイには、透明領域が存在する。幾つかの不透明材料層における透明領域には、積み重ね方向に沿って透明領域に部品チャネルを形成するために、不透明材料は加工されない。指紋センサーは、LCDディスプレイの部品チャネル内に完全又は部分的に配置される。
【0104】
本発明のこの実施形態では、透明領域は、LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップとして提示されてもよい。LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップの材料は、加工をスキップすることにより、又は切断プロセス、例えば図21のピン貫通孔410を使用することにより実装され得る。ピン貫通孔又はギャップは、LCDディスプレイに透明チャネルを形成するために、積み重ね方向に沿って対向して配置される。光学部品の部品本体409は、LCDディスプレイの透明チャネルの下に完全に又は部分的に配置されるか、又は透明チャネル内に部分的に配置されてもよい。ピン貫通孔及びギャップは、透明領域の2つの異なる表示方法である。簡潔のために、説明にはピン貫通孔を使用する。
【0105】
幾つかの実施形態では、LCDディスプレイは、積み重ねモードで配置された幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含む。LCDディスプレイには、幾つかの不透明材料層及び幾つかの透明材料層の少なくとも1つの層に形成された幾つかのピン貫通孔が存在し、幾つかのピン貫通孔は、LCDディスプレイに部品チャネルを形成するために、積み重ね方向に沿って対向して配置される。指紋センサーは、部品チャネル内に部分的又は完全に配置される。図21では、指紋センサーは、部品チャネル内に完全に配置されている。この場合、携帯電話は最小の厚さを有する。
【0106】
不透明材料層は、透過率が透過率閾値未満である材料層である。透過率閾値は、40%、50%、60%、80%などであり得る。透過率閾値は、光学部品の特定の光学検知要件に基づいて設定されてもよい。例えば、カメラは比較的高い光透過要件を有し、透過率閾値は、40%~45%に設定され得る。
【0107】
幾つかの透明材料層の少なくとも1つに幾つかのピン貫通孔が配置されるため、幾つかの透明材料を使用して光を透過させることができ、ピン貫通孔は、指紋センサーの量及び指紋センサーのサイズに基づいて対応して調整することができる。
【0108】
本発明のこの実施形態では、不透明材料層は、第1の偏光板402a、CF404、液晶層405、TFT406、第2の偏光板402、及びバックライトモジュール407を含む。透明材料層は、CGカバーガラス400、第1のLCDガラス基板403a、及び第2のLCDガラス基板403を含む。第1の偏光板402a、第1のLCDガラス基板403a、CF404、液晶層405、TFT406、第2のLCDガラス基板403b、第2の偏光板402b、及びバックライトモジュール407は、CGカバーガラス400の下面に順次積み重ねられる。さらに、ピン貫通孔410は、第1の偏光板402a、第1のLCDガラス基板403a、CF404、液晶層405、TFT406、第2のLCDガラス基板403b、第2の偏光板402b、及びバックライトモジュール407の全てに配置される。指紋センサー2011は、部品チャネル内に完全に配置される。CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが上向きの場合、LCDディスプレイの積み重ね方向に基づいて規定される。あるいは、CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが下向きの場合に特有に規定されてもよい。これは、本発明のこの実施形態では限定されない。図21は、LCDディスプレイの一例の概略構造図である。LCDディスプレイの積み重ね順序は、実際の設計に基づいて調整されてもよく、LCDディスプレイは、ディスプレイを実装するためのより多くの構造を含んでもよい。簡潔のために、ここでは詳細を説明しない。
【0109】
可能な実施形態では、指紋センサーは、光学式指紋センサー、容量性指紋センサー、又はデジタル光学認識センサーであってもよい。ディスプレイをセンサーの両側に配置して、画面対本体比を高めることができる。
【0110】
本発明のこの実施形態では、LCDディスプレイ上に部品チャネルを形成するために、幾つかのピン貫通孔がLCDディスプレイ上に配置されるため、指紋センサーは、部品チャネル内に部分的又は完全に配置される。
【0111】
図5は、図4、及び図6図17の右側のAA’及びBB’の方向に沿った断面概略図であることに留意されたい。
【0112】
LCDディスプレイの製造プロセスにおいて、CGカバーガラス400と携帯電話のケースとを固定するために、図4の接着剤413が、CGカバーガラス400と構造体412とを接着させてCGカバーガラス400と携帯電話のケースとを固定するために使用されてもよい。構造体412は、支持構造体又はケーブル配線領域であってもよい。簡潔のために、ここでは詳細を説明しない。
【0113】
本発明の前述の実施形態では、光学部品は、光学回路を形成するか、又は光学部品を構成するように構成された任意の部品、又は光学関連部品であってよい。例えば、光学部品は、光学式指紋センサー、カメラ、光学式近接センサー、構造化光センサー、赤外線レーザー送信機、及び環境光センサーなどの部品であってもよい。例えば、光がカメラを通過すると、画像を形成することができる。
【0114】
確かに、前述の実施形態は、本出願によって要求される保護範囲内で様々な方法で組み合わせることができる。
【0115】
本発明の実施形態によれば、カメラ及び環境光センサー、及び光学式指紋センサーなどの光学部品、及びその他の部品は、LCDディスプレイ上の透明領域を使用することにより、LCDディスプレイの下に配置され得、それにより、画面対本体比が大幅に高められ、全画面効果が達成される。
【0116】
図22は、本発明の一実施形態によるLCDディスプレイの製造方法のフローチャートである。図22に示すように、LCDディスプレイの製造方法は、以下のステップを含むことができる。
【0117】
ステップ2201:LCDディスプレイ上に配置される透明領域を決定する。
【0118】
ステップ2202:透明領域内の不透明材料の加工をスキップし、ここで、LCDディスプレイは、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、幾つかの透明材料層及び幾つかの不透明材料層を含む。
【0119】
ステップ2203:幾つかの透明な材料層と幾つかの不透明な材料層とを組み合わせる。
【0120】
各不透明材料層における局所透明領域で不透明材料が加工されないことは、以下の通りであり得る:製造プロセスにおいて、各不透明材料について、不透明材料は、事前に設定された局所透明領域の位置で加工されないか、又は事前に設定された局所透明領域の不透明材料が透明材料層全体から除去されるため、不透明材料層における局所透明領域に不透明材料は存在しない。
【0121】
局所透明領域及び透明領域の両方は、光を光学部品に伝達するために使用されるLCDディスプレイ上の領域として定義され得ることに留意されたい。簡潔のために、局所透過領域及び透過領域は同じ意味を持ち、交換可能に使用される。
【0122】
本発明のこの実施形態では、透明領域は、LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップとして提示されてもよい。LCDディスプレイ上のピン貫通孔又はギャップの材料は、加工をスキップすることにより、又は切断プロセス、例えば図4から図164のピン貫通孔及び図13のギャップを使用することにより実装され得る。ピン貫通孔又はギャップは、LCDディスプレイに透明チャネルを形成するために、積み重ね方向に沿って対向して配置される。光学部品の部品本体は、LCDディスプレイの透明チャネル内に完全に又は部分的に配置されてもよい。ピン貫通孔及びギャップは、透明領域の2つの異なる表示方法である。簡潔のために、説明にはピン貫通孔を使用する。
【0123】
不透明材料上に配置されるピン貫通孔の量は、光学部品の量に関連することに留意されたい。複数の光学部品が存在する場合、複数のピン貫通孔を配置する必要がある。換言すれば、光学部品の量は、部品チャネルの量と1対1で対応していてもよく、又は複数の光学部品は1つのピン貫通孔に配置される。これは、プロセス設計に基づいて具体的に決定される。説明を簡単にするために、以下では、不透明材料層に1つのピン貫通孔が配置されている例を用いて説明を行う。
【0124】
可能な実施形態では、不透明材料層は、透過率が透過率閾値未満である材料層である。透過率閾値は、40%、50%、60%、80%などであり得る。透過率閾値は、光学部品の特定の光学検知要件に基づいて設定されてもよい。例えば、カメラは比較的高い光透過要件を有し、透過率閾値は40%~45%に設定され得る。従って、本明細書で説明する局所透明領域又は透明領域は、透過率が事前に設定された透過率閾値を満たす領域でもよい。
【0125】
本発明のこの実施形態では、不透明材料層は、第1の偏光板、CF、液晶層、TFT、第2の偏光板、及びバックライトモジュールを含む。透明材料層は、CGカバーガラス、第1のLCDガラス基板、及び第2のガラス基板を含む。第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶層、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールは、CGカバーガラスの下面に順次積み重ねられる。CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが上向きの場合、LCDディスプレイの積み重ね方向に基づいて規定される。あるいは、CGカバーガラス400の下面は、携帯電話のLCDディスプレイが下向きの場合に特有に規定されてもよい。これは、本発明のこの実施形態では限定されない。図4は、LCDディスプレイの一例の概略構造図である。LCDディスプレイの積み重ね順序は、実際の設計に基づいて調整されてもよく、LCDディスプレイは、ディスプレイを実装するためのより多くの構造を含んでもよい。簡潔のために、ここでは詳細を説明しない。
【0126】
具体的には、透明領域を配置する位置が決定される。透明領域は、LCDディスプレイ上に配置される。LCDディスプレイは、CGカバーガラス、第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶層、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールを含む。第1の偏光板、CF、液晶、TFT、第2の偏光板、及びバックライトモジュールにおける透明領域では、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、不透明材料は加工されない。CGカバーガラス、第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールは、順次形成される。
【0127】
本発明のこの実施形態では、第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールに対して、CNC又はレーザー加工切断などの切断方法を使用することができる。第1のピン貫通孔は、第1の偏光板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールに配置される。第1のピン貫通孔は、第1の偏光板及び第2の偏光板がCGカバーガラス上に形成される前又は後に、切断することにより得ることができる。透明領域の設計中、透明領域に対応する不透明材料、例えば、CF、TFT、金属ケーブル配線を加工することはできない。CF、TFT、及び金属ケーブル配線については、マスクを設計することにより、透明領域に対応する不透明材料を加工することはできない。
【0128】
本発明のこの実施形態によれば、カメラ、環境光センサー、及び光学式指紋センサーなどの光学部品、及びその他の部品は、LCDディスプレイ上の透明領域を使用することによりLCDディスプレイの下に配置され得、それにより、画面対本体比が大幅に高められ、全画面効果が達成される。
【0129】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、LCDディスプレイの製造方法は、幾つかの不透明材料層で透明領域における不透明材料の加工をスキップし、透明フィラー又は液晶材料で充填するステップをさらに含む。
【0130】
具体的には、液晶材料又は透明フィラーは、第1のLCDガラス基板と第2のLCDガラス基板との間の透明領域に対応する領域を充填する。具体的には、図6に示すように、第1のピン貫通孔は、液晶材料又は透明フィラーで充填される。透明領域に対応する領域を液晶材料で充填することは、実装の困難さを増大させない。さらに、液晶材料又は透明フィラーが透明領域に対応する領域に滴下されない場合、追加の製造プロセスは必要なく、光の透過は影響を受けない。
【0131】
屈折率の差が比較的大きい画面では、光が部分的に反射されるため、透過率が低下する。例えば、第1のピン貫通孔がCF、液晶層、及びTFTに配置された後に生成される空隙は、透過率の低下を引き起こす。空隙の問題を解決するために、CF、液晶層、及びTFTに配置された第1のピン貫通孔は、別の充填材料の装置又はプロセスを追加することなく、液晶で充填されてもよい。
【0132】
CF、液晶層、及びTFTに配置された第1のピン貫通孔は、透明材料でさらに充填されてもよい。透明材料の屈折率は、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板の屈折率に近くてもよい。例えば、第1の偏光板、CF、液晶層、及びTFTに配置された第1ピン貫通孔はOCAで充填され得、OCAは第2のLCDガラス基板の下面に形成される。OCAの異なる材料形式に基づいて、異なるプロセスを使用することができる。例えば、固体OCAに接着方式を使用してもよく、CF、液晶層、及びTFTに配置された第1のピン貫通孔は、全体的な光透過率を向上させるために、OCAで充填されてもよい。あるいは、図11に示すように、透明材料は、第1の偏光板に配置された第1のピン貫通孔を充填してもよく、液晶材料は、CF、液晶層、及びTFTに配置された第1のピン貫通孔を充填し、OCAは、第2のLCDガラス基板の下面に形成される。
【0133】
CF、液晶層、及びTFTに配置された第1のピン貫通孔は、液晶材料で充填されることに留意されたい。しかしながら、充填された液晶材料は非常に低い透過率を有する。従って、実際の製造プロセスでは、透明領域に対応する第1のLCDガラス基板の下面にITO材料が保持され、第2のLCDガラス基板の上面にITO材料が保持される。液晶の偏向を制御するための電界を生成するために、ITO材料に電気信号が印加される。ITO層は、さらに幾つかの透明チャネル内に保持され、対応する電気信号に接続される。例えば、第1のLCDガラス基板上の第2のピン貫通孔に対応する領域のITO層は、別の領域のITO層にも接続され、同じ電気信号が使用される;そして、第2のLCDガラス基板上の第2のピン貫通孔に対応する領域のITO層は、独立した制御電気信号に接続され、例えば、透明チャネルに対応する元の領域の1つ又は幾つかの画素の制御電気信号が使用され得る。図8に示すように、2つのITO層に電圧を印加して、透明チャネル内の液晶材料の偏向を制御するための電界を生成するため、大量の光がピン貫通孔に対応する領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0134】
具体的には、さらに、第1のLCDガラス基板の下面にITO層が存在し、第2のLCDガラス基板の上面にITO層が存在する。
【0135】
可能な実施形態では、透明材料は、第1の配向膜及び第2の配向膜をさらに含む。図4に示すように、第1の配向膜の下面と第2の配向膜の上面との間に液晶材料が滴下される。
【0136】
可能な実施形態では、液晶材料は、液晶層を形成するために、第1の配向膜の下面と第2の配向膜の上面との間に滴下される。第1のピン貫通孔の領域には第1の配向膜又は第2の配向膜は加工されておらず、第1のピン貫通孔は、液晶材料で充填されている。図9に示すように、その領域に第1の配向膜及び第2の配向膜がないため、液晶層の配向が乱れ、液晶層の液晶材料が等方性材料として表されるため、通常、大量の光が領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0137】
可能な実施形態では、液晶材料は、液晶層を形成するために、第1の配向膜の下面と第2の配向膜の上面との間に滴下される。第1の配向膜及び第2の配向膜は、第1のピン貫通孔内で加工され、第1のピン貫通孔は液晶材料で充填される。光を透過する必要がある場合、第1ピン貫通孔内の第1の配向膜及び第2の配向膜に電源が投入されるため、第1ピン貫通孔内の第1の配向膜及び第2の配向膜は無効になり、液晶層の配向は乱れ、液晶層の液晶材料は等方性材料として表される。このようにして、図10に示すように、通常、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0138】
可能な実施形態では、第1の配向膜及び第2の配向膜は、第1のピン貫通孔の領域でのみ加工されてもよい。光を透過する必要がある場合、第1のピン貫通孔の領域で加工された第1の配向膜及び第2の配向膜に電源が投入されるため、第1ピン貫通孔内の第1の配向膜及び第2の配向膜は無効になり、液晶層の配向は乱れ、液晶層の液晶材料は等方性材料として表される。このようにして、通常、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0139】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、本方法は、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、透明領域において第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板から透明材料を切り離すステップをさらに含む。
【0140】
具体的には、透明領域における第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板の透明材料が除去される。換言すれば、第1のピン貫通孔に対応する第2のピン貫通孔が、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板上に配置される。第2のピン貫通孔の量は、カメラ、受信機、感光性構成要素、又は物理ボタンの量に関連する。例えば、2つのカメラが存在する場合、図12に示すように、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板のそれぞれに2つの第2のピン貫通孔が配置される。
【0141】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、本方法は、幾つかの透明材料層において透明チャネル内で透明材料を加工するステップをさらに含む。
【0142】
具体的には、透明材料は、積み重ねモードで透明領域に透明チャネルを形成するために、幾つかの透明材料層において透明チャネル内で加工される。追加の製造プロセスは必要なく、製造コストは削減され、全画面表示効果は影響を受けない。さらに、透明材料は、幾つかの透明材料層において透明領域内に保持されるため、LCDディスプレイの機械的強度を高めることができ、LCDディスプレイの全体的な品質を向上させることができる。
【0143】
幾つかの不透明材料層において透明領域内で不透明材料が加工されない場合、透明チャネルは積み重ねモードで形成されることに留意されたい。
【0144】
可能な実施形態では、幾つかの透明材料層と幾つかの不透明材料層とを組み合わせるステップの前に、本方法は、積み重ね方向に沿って透明領域に透明チャネルを形成するために、透明領域内のCGカバーから透明材料を切り離すステップをさらに含む。
【0145】
具体的には、透明領域内のCGカバーの透明材料が除去されるため、第1のピン貫通孔に対応する第3のピン貫通孔がCGカバーガラスに配置される。CGカバーガラスの領域であり、第3のピン貫通孔に対応する領域が除去されるため、第3のピン貫通孔は第1のピン貫通孔に対応する。第3のピン貫通孔は、LCDディスプレイの下に配置される音響部品に音声を伝達するために配置される。第3のピン貫通孔の量は、図13に示すように、音響部品の量に関連する。
【0146】
可能な実施形態では、封止材料は、幾つかの不透明材料層の透明チャネルの周囲に適用される。
【0147】
具体的には、封止材料は、液晶層に配置された第1のピン貫通孔の周囲に適用される。
【0148】
可能な実施形態では、表示領域において、透明チャネルのない長方形の表示領域のディスプレイ寸法の縦横比は、16:9又は18:9である。
【0149】
具体的には、図18(d)において、透明領域の下の画面、すなわち、透明領域を除く画面に対して、画面の長さはHであり、画面の幅はWである。画面のH/W比は、18:9、16:9、又は4:3であり得るため、映画又はビデオの視聴、画像の視聴などの経験は透明領域の影響を受けない。
【0150】
透明領域は、LCDディスプレイ上に配置され、LCDディスプレイ上の第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶層、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールの透明領域に対応する領域は、個別に除去されることに留意されたい。その領域は、第1の偏光板、第1のLCDガラス基板、CF、液晶層、TFT、第2のLCDガラス基板、第2の偏光板、及びバックライトモジュールが形成された後又は前に除去され得る。
【0151】
本発明のこの実施形態によれば、カメラ及び環境光センサーなどの光学部品、及びその他の部品は、LCDディスプレイ上の透明領域を使用することによりディスプレイの下に配置することができ、それにより、画面対本体比が大幅に高められ、全画面効果を達成することができる。
【0152】
以下、本発明の実施形態で提供されるLCDディスプレイの製造方法を、実施形態1、実施形態2、及び実施形態3を参照して説明する。
【0153】
[実施形態1]
可能な実施形態では、第1の偏光板及び第2の偏光板が使用され、第1の偏光板及び第2の偏光板は、特定の領域から部分的に除去される。第1のLCDガラス基板上の特定の領域に入射した光は、自然光とみなされることができる。CF、金属線、及びTFT部品などの非高透過率材料は、特定の領域で加工されず、シリコーンシーラントが適用されるため、特定の領域には液晶が存在しない。このようにして、図4に示すように、大量の光がその領域を通過することができ、それにより、局所透明効果が達成される。
【0154】
具体的には、LCDディスプレイの製造方法は、以下のステップを含むことができる。
【0155】
ステップ1:機械全体の設計要件に基づいて、LCDディスプレイ上で透明である必要がある領域を決定し、LCDディスプレイ上の第1の偏光板及び第2の偏光板に対応する領域を除去し、ここで、その領域は、偏光板がガラス上に形成される前、又は偏光板がガラス上に積層された後に除去され得る。透明領域は、表示領域の完全に内側にあっても、表示領域の端にあってもよい。
【0156】
ステップ2:設計された透明領域に基づいて、LCDディスプレイの製造中に、透明領域に対応するCF、TFT、及び金属ケーブル配線などの不透明材料層の加工をスキップし、透明領域に対応するCF及びTFTの加工中に、マスクを設計することにより、透明領域に対応するCF及びTFTの加工を直接スキップする。存在する可能性があり、その領域によって中断される行-列ケーブル配線は、その領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置することができ、図19に示すように、透明領域の区域への影響を減らすために、ケーブル配線を近くの左側/右側又は上側/下側から個別に引き出すことができる。
【0157】
ステップ3:透明領域に対応する第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板上の透明領域の周囲に封止接着剤又はその他の封止材料を加工し、封止材料によって隔離された領域に液晶が存在せず、大量の光がLCDディスプレイを通過できるようにする。さらに、カバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクを使用して、ケーブル配線領域を保護することができる。
【0158】
ステップ4:LCDディスプレイのバックライトモジュールは不透明であるため、バックライトモジュールの設計中に透明領域に対応する部分をくり抜き、カメラなどの部品の部品本体を、機械全体の厚さを低減するために、くり抜いた部分の厚さに基づいて、くり抜いた部分の中に部分的に拡張する。
【0159】
ステップ5:屈折率の差が比較的大きい画面では光が部分的に反射し、透過率が低下する、例えば、LCDディスプレイ上の上記の材料を除去した後に生じる空隙が透過率の低下を引き起こすため、全体の光透過率を高めるために、屈折率が第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板の屈折率に近いOCAなどの材料で空隙を充填するか、又は、透過率をさらに高め、かつカメラなどの光学部品に良好な光学的基礎を提供するために、第2のLCDガラス基板の下面をAR反射防止フィルムで被覆する。
【0160】
具体的には、CGカバーガラスとLCDガラス基板との間の空隙を元のOCAで充填してもよく、ギャップを充填するために、OCAの別の層をさらに使用するか、又は液体OCAを使用してもよい。
【0161】
ステップ7:全画面効果を達成するために、LCDディスプレイと、カメラ、環境光センサー、光学式近接センサー、又はその他の部品とを組み合わせてレイアウトする。
【0162】
ステップ1、ステップ2、及びステップ4は、同時に又は別々に実行されてもよく、実行順序は限定されないことに留意されたい。
【0163】
本発明で提供される改善されたLCDディスプレイ構造及び改善されたLCDディスプレイ構造の実装方法によれば、局所透明性を達成するために、ガラス以外の構造材料に孔が配置される。従来技術と比較して、OLEDディスプレイを使用する必要はなく、透明効果を達成するためにガラスを除去する必要もない。従って、良好な生産性、信頼性、及びコストにおいてより多くの利点が存在する。
【0164】
[実施形態2]
本発明の実施形態2では、異なる形状の孔が形成された第1の偏光板及び第2の偏光板を使用する。換言すれば、偏光板は特定の領域から部分的に除去されるため、LCDガラス上の特定の領域に侵入した光は自然光のままである。さらに、CF、金属線、及びTFT部品などの非高透過率材料は、特定の領域に製造されない。さらに、その領域内の配向膜が無効とされ、液晶の配向が乱れ、液晶が等方性材料として表されるため、通常、大量の光がその領域を通過することができ、局所透明効果が達成される。図9に示すように、透過率をさらに高めるために、配向膜及びITOケーブル配線などの他の透明材料を加工しなくてもよい。
【0165】
ステップ1:機械全体の設計要件に基づいて、LCDディスプレイ上で透明である必要がある領域を決定し、LCDディスプレイ上の第1の偏光板及び第2の偏光板に対応する領域を除去し、ここで、その領域は、偏光板がガラス上に積層される前又は後に除去され得る。透明領域は、表示領域の完全に内側にあっても、表示領域の端にあってもよい。
【0166】
ステップ2:設計された透明領域に基づいて、LCDディスプレイの製造中に、透明領域に対応するCF、TFT、及び金属ケーブル配線などの不透明材料層の加工をスキップし、透明領域に対応するCF404及びTFT406の加工中に、マスクを設計することにより、透明領域に対応するCF及びTFTの加工を直接スキップする。存在する可能性があり、その領域によって中断される行-列ケーブル配線は、その領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置することができ、図19に示すように、透明領域の区域への影響を減らすために、ケーブル配線を近くの左側/右側又は上側/下側から個別に引き出すことができる。
【0167】
ステップ3:第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板上の透明領域の周囲に封止接着剤又はその他の隔離材料を加工し、その領域における配向膜を無効にし、透明領域における液晶がランダムな方向にあり、液晶が等方性特性を示し、通常、大量の光がLCDディスプレイを通過できるようにする。
【0168】
ステップ4:LCDディスプレイのバックライトモジュールは不透明であるため、バックライトモジュールの設計中に透明領域に対応する部分をくり抜き、カメラなどの部品の部品本体を、機械全体の厚さを低減するために、くり抜いた部分の厚さに基づいて、くり抜いた部分の中に部分的に拡張する。
【0169】
ステップ5:屈折率の差が比較的大きい画面では光が部分的に反射し、透過率が低下する、例えば、LCDディスプレイ上の上記の材料を除去した後に生じる空隙が透過率の低下を引き起こすため、全体の光透過率を高めるために、屈折率が第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板の屈折率に近いOCAなどの材料で空隙を充填するか、又は、透過率をさらに高め、かつカメラなどの光学部品に良好な光学的基礎を提供するために、第2のLCDガラス基板の下面をAR反射防止フィルムで被覆する。
【0170】
具体的には、CGカバーガラス400とLCDガラス基板403との間の空隙を元のOCAで充填してもよく、ギャップを充填するために、OCAの別の層をさらに使用するか、又は液体OCAを使用してもよい。
ことができる。
【0171】
ステップ7:様々な全画面効果を達成するために、LCDディスプレイと、カメラ、環境光センサー、光学式近接センサー、又はその他の部品とを組み合わせてレイアウトする。
【0172】
ステップ1、ステップ2、及びステップ4は、同時に又は別々に実行されてもよく、実行順序は限定されないことに留意されたい。
【0173】
本発明のこの実施形態によれば、既存の液晶を使用して、別の充填材料の装置又はプロセスを追加することなく、第1のLCDガラス基板と第2のLCDガラス基板との間の隔離領域を充填することができる。
【0174】
[実施形態3]
本発明の実施形態3では、LCDディスプレイ上の表示領域に局所非表示領域を設計する。図12に示すように、その領域には液晶、金属ケーブル配線、TFT部品、又はその他の構造は存在せず、その領域は除去されているため、通常、大量の光がその領域を通過し、局所透明効果が達成される。
【0175】
具体的には、LCDディスプレイの製造方法は、以下のステップを含むことができる。
【0176】
ステップ1:機械全体の設計要件に基づいて、LCDディスプレイ上で局所的に透明である必要がある領域を決定し、LCDディスプレイ上の第1の偏光板及び第2の偏光板に対応する領域を除去し、ここで、その領域は、偏光板を第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板に積層する前に除去され得るか、又は、その領域は、偏光板を第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板に積層した後に、第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板とともに除去され得る。透明領域は、表示領域の完全に内側にあっても、表示領域の端にあってもよい。
【0177】
ステップ2:設計された透明領域に基づいて、LCDディスプレイの製造中に、その領域に対応するCF404、TFT部品406、及び金属ルーティングなどの不透明材料層の加工をスキップし、透明領域に対応するCF404及びTFT406の加工中に、マスクを設計することにより、その領域の加工を直接スキップする。存在する可能性があり、その領域によって中断される行-列ケーブル配線は、その領域の周囲に配置され得るため、特定の幅の不透明領域が形成される。あるいは、中断される行-列ケーブル配線を独立して配置することができ、透明領域の区域への影響を減らすために、ケーブル配線を近くの左側/右側又は上側/下側から個別に引き出す。
【0178】
ステップ3:第1のLCDガラス基板及び第2のLCDガラス基板上の透明領域の周囲に封止接着剤又はその他の封止材料を加工し、封止材料を使用することによって隔離された領域に液晶が存在しないようにする;ケーブル配線領域を保護するために、CGカバーガラスの背面に適用される封止材料又はインクを使用する;及び、切断砥石又はレーザー切断を使用するなどの加工方法を使用することによって、ディスプレイから透明領域を完全に除去する。
【0179】
ステップ4:LCDディスプレイのバックライトモジュールは不透明であるため、バックライトモジュールの設計中に透明領域に対応する部分をくり抜き、カメラなどの部品の部品本体を、機械全体の厚さを低減するために、くり抜いた部分の厚さに基づいて、くり抜いた部分の中に部分的に拡張する。
【0180】
ステップ5:屈折率の差が比較的大きい画面では光が部分的に反射し、透過率が低下するため、透過率をさらに高め、かつカメラなどの光学部品に良好な光学的基礎を提供するために、LCDのCGカバーガラス400の内側をAR反射防止フィルムで被覆する。
【0181】
CGカバーガラス400と第1のLCDガラス基板との間のOCA、及び第1のLCDガラス基板と第2のLCDガラス基板との間のOCAも透明領域から除去され得ることに留意されたい。
【0182】
ステップ6:全画面効果を達成するために、カメラ、環境光センサー、光学式近接センサー、又はその他の部品を組み合わせてレイアウトする。
【0183】
ステップ1、ステップ2、及びステップ4は、同時に又は別々に実行されてもよく、実行順序は限定されないことに留意されたい。
【0184】
本発明の実施形態3の技術的効果は以下の通りである:CGガラスカバーと第1のLCDガラス基板との間の空隙を充填する必要はなく、透明領域におけるディスプレイの厚さを、別の部品によってさらに使用することができ、それにより、全体の厚さを低減させる。
【0185】
本発明の実施形態によれば、LCDディスプレイの構造は、局所透明性を実現するように設計されているため、LCDディスプレイの下に配置されたカメラ、環境光センサー、光学センサー、光学式指紋センサーなどの部品に外光が入射することができ、カメラ及び受信機などの部品のレイアウト最適化と組み合わせて、その部品及び別の部品がディスプレイの下に配置される構造が実装され、画面対本体比が大幅に高められ、全画面効果が達成される。
【0186】
本明細書で開示される実施形態で説明される方法又はアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実装され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM、電気的に消去可能なプログラム可能なROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当技術分野で知られている任意の他の記憶媒体の形態に属することができる。
【0187】
前述の特定の実装において、本発明の目的、技術的解決策、及び利点がさらに詳細に説明される。前述の説明は、本発明の特定の実装に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。本発明の原理から逸脱することなく行われた修正、同等の置換、又は改善は、本発明の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0188】
20 カメラ
21 感光性構成要素
24 物理ボタン
25 物理ボタン
27 透明領域
31 局所透明領域
32 表示領域
33 非表示領域
100 携帯電話
110 RF回路
120 メモリ
130 入力ユニット
140 ディスプレイユニット
141 ディスプレイパネル
142 タッチ制御パネル
150 センサー
160 音声回路
161 ラウドスピーカ
162 マイクロフォン
170 I/Oサブシステム
171 タッチ制御パネル
172 センサーコントローラ
173 ディスプレイコントローラ
180 プロセッサ
190 電源
200 携帯電話
201 本体
202 指
203 スタイラス
210 感光素子
220 受信機
230 カメラ
240 物理ボタン
400 CGカバーガラス
401 OCA
402a 第1の偏光板
402b 第2の偏光板
403a 第1のLCDガラス基板
403b 第2のLCDガラス基板
404 カラーフィルム
405 液晶層
406 薄膜トランジスタ
407 バックライトモジュール
409 部品本体
410 ピン貫通孔
411 AR反射防止膜
412 構造体
710 透明材料
811 ITO材料
911a 第1の配向膜
911b 第2の配向膜
1210 2つのピン貫通孔
1310 ギャップ
1410 ギャップ
1611 封止材料
1711 CFガラス
1712 TFTガラス
2001 透明領域
2002 シリコーンシーラント
2003 液晶
2004 封止材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22