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特許7375103交通信号機の現在色情報に対する提示方法、装置、車両、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】交通信号機の現在色情報に対する提示方法、装置、車両、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/0962 20060101AFI20231030BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20231030BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20231030BHJP
【FI】
G08G1/0962
G08G1/09 F
G16Y10/40
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022078073
(22)【出願日】2022-05-11
(65)【公開番号】P2022106962
(43)【公開日】2022-07-20
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】202110715836.X
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 友才
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-173755(JP,A)
【文献】特開2016-058092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0095729(US,A1)
【文献】中国実用新案第205665898(CN,U)
【文献】国際公開第2015/131540(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/00-21/13、21/34-21/38
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
G16Y 10/00-40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサによって実行される、交通信号機の現在色情報に対する提示方法であって、
色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得することと、
前記交通信号機画像を認識して、前記交通信号機の現在色情報を取得することと、
前記現在色情報に基づいて、少なくとも前記現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成することと、を含
前記提示情報は、表示スタイル調整指令を含み、
前記現在色情報に基づいて、提示情報を生成することは、
前記現在色情報に基づいて、複数の候補コンテンツから目標コンテンツを特定することであって、各候補コンテンツが第1の表示スタイルで表示され、各候補コンテンツが候補色情報と前記候補色情報に対応する文字情報とを含み、前記目標コンテンツ中の候補色情報と前記現在色情報とが同一であることと、
前記目標コンテンツを調整するための表示スタイル調整指令を生成することであって、前記表示スタイル調整指令が、前記目標コンテンツが第2の表示スタイルで表示されるように指示することと、を含む、
交通信号機の現在色情報に対する提示方法。
【請求項2】
前記現在色情報に基づいて、提示情報を生成することは、
前記現在色情報に対応する文字情報を特定することと、
前記現在色情報と前記文字情報とを関連付けて、前記提示情報とすることと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
車両の起動が検出されたことに応じて、前記色覚障害モードを起動するかを問い合わせるための問合せ情報を生成することと、
前記問合せ情報に対する返答情報を受信することであって、前記返答情報が、色覚障害モードを起動するための起動指令又は色覚障害モードの起動を拒絶するための拒絶指令を含むことと、
前記返答情報に前記色覚障害モードを起動するための起動指令が含まれることに応じて、前記色覚障害モードを起動することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記交通信号機画像を取得することは、
画像収集装置へ画像収集指令を送信することと、
前記画像収集装置より収集された前記交通信号機画像を受信することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得するための取得モジュールと、
前記交通信号機画像を認識して、前記交通信号機の現在色情報を取得するための認識モジュールと、
前記現在色情報に基づいて、少なくとも前記現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成するための第1の生成モジュールと、を含
前記提示情報は、表示スタイル調整指令を含み、
前記第1の生成モジュールは、
前記現在色情報に基づいて、複数の候補コンテンツから目標コンテンツを特定するためのものであって、各候補コンテンツが第1の表示スタイルで表示され、各候補コンテンツは、候補色情報と前記候補色情報に対応する文字情報とを含み、前記目標コンテンツ中の候補色情報と前記現在色情報とが同一である第3の特定サブモジュールと、
前記目標コンテンツを調整するための表示スタイル調整指令を生成するためのものであって、前記表示スタイル調整指令は、前記目標コンテンツが第2の表示スタイルで表示されるように指示する生成サブモジュールと、を含む、
交通信号機の現在色情報に対する提示装置。
【請求項6】
前記第1の生成モジュールは、
前記現在色情報に対応する文字情報を特定するための第1の特定サブモジュールと、
前記現在色情報と前記文字情報とを関連付けて、前記提示情報とするための第2の特定サブモジュールと、を含む、
請求項に記載の装置。
【請求項7】
車両の起動が検出されたことに応じて、前記色覚障害モードを起動するかを問い合わせるための問合せ情報を生成するための第2の生成モジュールと、
前記問合せ情報に対する返答情報を受信するためのものであって、前記返答情報が、色覚障害モードを起動するための起動指令又は色覚障害モードの起動を拒絶するための拒絶指令を含む受信モジュールと、
前記返答情報に前記色覚障害モードを起動するための起動指令が含まれることに応じて、前記色覚障害モードを起動するための起動モジュールと、をさらに含む、
請求項又はに記載の装置。
【請求項8】
前記取得モジュールは、
画像収集装置へ画像収集指令を送信するための送信サブモジュールと、
前記画像収集装置より収集された前記交通信号機画像を受信するための受信サブモジュールと、を含む、
請求項又はに記載の装置。
【請求項9】
請求項1~の何れか1項に記載の方法を実行するための車載システムと、
前記車載システムからの画像収集指令を受信し、前記画像収集指令に基づいて交通信号機画像を収集するための画像収集装置と、
前記車載システムからの提示情報を受信し、前記提示情報に基づいて表示するための表示ユニットと、を含む、
車両。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続するメモリとを備える電子機器であって、
前記メモリに、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され得る命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行することができる、
電子機器。
【請求項11】
コンピュータに請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶している、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
プロセッサにより実行される場合に、請求項1~のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ技術分野に関し、特に、インテリジェント交通、画像処理などの分野に関し、より具体的に、交通信号機に対する提示方法、装置、車両、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の運転中に、通常、交通信号機の色に応じて運転操作を実施するように、交通信号機の色を認識する必要がある。しかしながら、関連技術では、通常、運転手が自分で交通信号機の色を認識する必要があり、運転手が自分で色を認識する場合、認識の正確性を確保することが困難であり、それによって、運転中に安全上のリスクが存在している。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、交通信号機に対する提示方法、装置、車両、電子機器、記憶媒体及びコンピュータプログラムを提供している。
【0004】
本開示の1つの局面によれば、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得することと、前記交通信号機画像を認識して、前記交通信号機の現在色情報を取得することと、前記現在色情報に基づいて、少なくとも前記現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成することとを含む、交通信号機に対する提示方法を提供している。
【0005】
本開示の別の局面によれば、取得モジュールと、認識モジュールと、第1の生成モジュールとを含む、交通信号機に対する提示装置を提供している。取得モジュールは、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得するために用いられ、認識モジュールは、前記交通信号機画像を認識して、前記交通信号機の現在色情報を取得するために用いられ、第1の生成モジュールは、前記現在色情報に基づいて、少なくとも前記現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成するために用いられる。
【0006】
本開示の別の局面によれば、車載システムと、画像収集装置と、表示ユニットとを含む車両を提供している。車載システムは、上記した交通信号機に対する提示方法を実行するために用いられる。画像収集装置は、前記車載システムからの画像収集指令を受信し、前記画像収集指令に基づいて交通信号機画像を収集するために用いられる。表示ユニットは、前記車載システムからの提示情報を受信し、前記提示情報に基づいて表示するために用いられる。
【0007】
本開示の別の局面によれば、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続するメモリとを含む電子機器を提供している。ここで、前記メモリに、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され得る命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで、前記少なくとも1つのプロセッサが上記した交通信号機に対する提示方法を実行することができる。
【0008】
本開示の別の局面によれば、コンピュータに上記した交通信号機に対する提示方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶している、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供している。
【0009】
本開示の別の局面によれば、プロセッサにより実行される場合に、上記した交通信号機に対する提示方法を実現するコンピュータプログラムを提供している。
【0010】
理解されるべきこととして、本部分に記載された内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を示すことを意図するものではなく、本開示の範囲を限定するものでもない。本開示の他の特徴は、以下の説明により容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
ここで、図面は、本開示の発明をよりよく理解するために用いられ、本開示を限定するものではない。
図1図1は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示方法及び装置の適用シーンを模式的に示している。
図2図2は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示方法のフローチャートを模式的に示している。
図3図3は、本開示の一実施例による提示情報の概略図を模式的に示している。
図4図4は、本開示の別の実施例による提示情報の概略図を模式的に示している。
図5図5は、本開示の別の実施例による交通信号機に対する提示方法のフローチャートを模式的に示している。
図6図6は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示装置のブロック図を模式的に示している。
図7図7は、本開示の実施例の交通信号機に対する提示を実行するための電子機器を実現するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本開示の例示的な実施例を説明する。ここで、より理解しやすいために本開示の実施例の様々な詳細は含まれ、それらが例示的なものであると考えられるべきである。したがって、当業者であれば、ここで記載される実施例に対して様々な変更・修正を行うことができ、本開示の範囲及び精神から逸脱することはないと分るべきである。同様に、明確かつ簡潔に説明するために、以下の記載において周知の機能や構成に対する説明を省略する。
【0013】
ここで使用した用語は、具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定することを意図しない。ここで使用した「含む」、「含まれる」などの用語は、前記特徴、ステップ、操作及び/又は部品の存在を表すが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、操作又は部品の存在や、追加を除外しない。
【0014】
ここで使用したすべての用語(技術及び科学用語を含む)は、別途定義しない限り、当業者が通常に理解した意味を持つ。ここで使用した用語は、本明細書のコンテキストと一致する意味を持つと解釈すべきであり、理想化又は硬すぎる方式で解釈すべきではないことに留意すべきである。
【0015】
「Aと、Bと、Cなどの少なくとも1つ」といった表現を使用する場合、一般的に当業者が通常に理解したこの表現の意味で解釈すべきである(例えば、「Aと、Bと、Cとの少なくとも1つを有するシステム」は、単にAを有する、単にBを有する、単にCを有する、AとBとを有する、AとCとを有する、BとCとを有する、及び/又はAと、Bと、Cとを有するシステムなどを含むが、これらに限られない)。
【0016】
本開示の実施例は、交通信号機に対する提示方法を提供している。交通信号機に対する提示方法は、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得することを含む。その後、交通信号機画像を認識して、交通信号機の現在色情報を取得する。続いて、現在色情報に基づいて、少なくとも現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成する。
【0017】
図1は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示方法及び装置の適用シーンを模式的に示している。当業者が本開示の技術内容を理解することに役立つように、図1に示すのは単に本開示の実施例を適用可能な適用シーンの例示であるが、本開示の実施例が他の機器、システム、環境又はシーンに適用できないことを意味しないことに留意すべきである。
【0018】
図1に示すように、この実施例による適用シーン100は、車両110と交通信号機120とを含んでよい。
【0019】
車両110は、例えば、車載システムと、画像収集装置111と、表示ユニットとを含む。車載システムは、交通信号機120に対する交通信号機画像を撮影するように画像収集装置111を制御してよい。画像収集装置111は、カメラであってよい。
【0020】
画像収集装置111は、交通信号機画像を収集した後、交通信号機画像を車載システムに送信してよく、車載システムは、交通信号機画像を画像認識して交通信号機の現在色情報を取得してよく、現在色情報は、赤色、青色、黄色を含むが、これらに限られない。或いは、画像収集装置111が画像認識機能を持つ場合、画像収集装置111によって交通信号機画像を画像認識して交通信号機の現在色情報を取得し、認識された現在色情報を車載システムに送信してもよい。
【0021】
現在色情報が得られた後、現在色情報に対して、例えば現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成してよい。例えば、現在色情報が「青色」であることを例として、提示情報は、例えば「青色」という文字を示している。運転手が文字を介して交通信号機の現在色情報を知るように、「青色」という文字が表示ユニットによって表示されてよい。
【0022】
説明するべきこととして、本開示の実施例が提供している交通信号機に対する提示方法は、車載システムによって実行されてよい。それに応じて、本開示の実施例が提供している交通信号機に対する提示装置は、車載システムに設置されてよい。
【0023】
本開示の実施例は、交通信号機に対する提示方法を提供しており、以下、図1の適用シーンに合わせて、図2図5を参照して本開示の例示的実施形態による交通信号機に対する提示方法を説明する。
【0024】
図2は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示方法のフローチャートを模式的に示している。
【0025】
図2に示すように、本開示の実施例の交通信号機に対する提示方法200は、例えば、操作S210~操作S230を含んでよい。
【0026】
操作S210では、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得する。
【0027】
操作S220では、交通信号機画像を認識して、交通信号機の現在色情報を取得する。
【0028】
操作S230では、現在色情報に基づいて、少なくとも現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成する。
【0029】
例示的に、色覚障害を有する運転手が車両を運転する必要がある場合、運転中に運転手が交通信号機の色を正確に認識することが困難であり、それによって、運転中に安全上のリスクが存在している。色覚障害は、例えば、色盲や、色弱などを含む。したがって、車両は、色覚障害を有する運転手のために色覚障害モードを配置した。車両が運転手からの色覚障害モードを起動するための起動指令を受信した後、車両は色覚障害モードを起動してよい。
【0030】
色覚障害モードを起動した後、色覚障害モードが動作状態にあり、この時、車両が交通信号機画像をリアルタイムで取得してよく、例えば、車両は、画像収集装置によって交通信号機画像を収集する。交通信号機画像が収集された後、交通信号機画像を画像認識して、交通信号機の現在色情報を取得する。現在色情報は、赤色、青色、黄色を含むが、これらに限られない。
【0031】
交通信号機の現在色情報が取得された後、現在色情報に基づいて、提示情報を生成し、この提示情報は、例えば、現在色情報に対応する文字情報を含んでおり、或いは、現在色情報に対応する文字情報を示している。例えば、現在色情報が「青色」であることを例として、現在色情報に対応する文字情報は、例えば、「青色」という文字であり、提示情報は、例えば、「青色」という文字を含み、或いは、予め表示された「青色」という文字を明るくするための指令を含んでもよい。
【0032】
本開示の実施例によれば、車両は、色覚障害を有する運転手に対して色覚障害モードを設置し、色覚障害モードに基づいて交通信号機の色を認識して、運転手が文字を介して交通信号機の現在色を知るように、文字情報に対する提示情報を生成する。理解されるべきこととして、本開示の実施例の発明によれば、運転手が交通信号機の色を正確に認識することが困難である場合、色覚障害モードによって運転手による色認識を補助して、運転の安全性を向上するとともに、運転手の使用体験を向上する。
【0033】
図3は、本開示の一実施例による提示情報の概略図を模式的に示している。
【0034】
図3に示すように、現在色情報に基づいて提示情報を生成することは、現在色情報に対応する文字情報を特定し、現在色情報と文字情報とを関連付けて提示情報とし、その後、提示情報を表示することを含む。
【0035】
例えば、画像認識によって交通信号機の現在色情報が青色であることが得られ、現在色情報に対応する文字情報が「青色」という文字として特定される。現在色情報と文字情報とを関連付けて車両の表示ユニット300に表示する。
【0036】
例えば、現在色情報310は、「青色」という色であり、文字情報320は、「青色」という文字であり、「青色」という色と、「青色」という文字とを関連付けて表示する。
【0037】
本開示の実施例によれば、色と文字とを関連付けて表示することで、運転手が色と文字との組合せによって交通信号機の現在色を知ることができ、色提示の正確性を向上し、運転安全を保証する。
【0038】
図4は、本開示の別の実施例による提示情報の概略図を模式的に示している。
【0039】
図4に示すように、提示情報は、表示スタイル調整指令を含む。現在色情報に基づいて提示情報を生成することは、現在色情報に基づいて、複数の候補コンテンツから目標コンテンツを特定して、目標コンテンツの表示スタイルを調整するための指令を生成することを含む。
【0040】
例えば、複数の候補コンテンツ400A、400B、400Cのそれぞれは、候補色情報と候補色情報に対応する文字情報とを含む。交通信号機の現在色を認識する前に、各候補コンテンツが第1の表示スタイルで表示される。交通信号機の現在色情報が「青色」であることを例として、現在色情報に基づいて複数の候補コンテンツ400A、400B、400Cから候補コンテンツ400Bを目標コンテンツとして特定し、目標コンテンツ中の候補色情報と交通信号機の現在色情報とが同一であり、例えば、いずれも「青色」である。
【0041】
目標コンテンツが特定された後、車両は、目標コンテンツを調整するための表示スタイル調整指令を生成し、表示スタイル調整指令は、目標コンテンツが第2の表示スタイルで表示されるように指示するために用いられ、即ち、目標コンテンツを第1の表示スタイルから第2の表示スタイルに切り替える。第2の表示スタイルは、例えば、第1の表示スタイルと異なっている。例えば、第2の表示スタイルは、目標コンテンツを明るくする処理、又は、目標コンテンツ中の「青色」という文字を太くして拡大する処理などを含む。つまり、複数の候補コンテンツ400A、400B、400Cが予め第1の表示スタイルで表示ユニット400に表示され、交通信号機の現在色情報が特定された後、運転手が目標コンテンツから交通信号機の現在色情報を知るように、対応する目標コンテンツを目立つ第2の表示スタイルで表示する。
【0042】
本開示の実施例によれば、色と文字とを関連付けて、目立つ第2の表示スタイルで表示することで、運転手が交通信号機の現在色をタイムリーに知ることになり、運転安全を確保した。
【0043】
図5は、本開示の別の実施例による交通信号機に対する提示方法のフローチャートを模式的に示している。
【0044】
図5に示すように、本開示の実施例の交通信号機に対する提示方法500は、例えば、操作S501~操作S508を含んでよい。
【0045】
操作S501では、車両を起動したか否かを判断する。「YES」であれば、操作S502を実行する。「NO」であれば、操作S501に戻って実行する。
【0046】
操作S502では、車両の起動が検出されたことに応じて、色覚障害モードを起動するかを問い合わせるための問合せ情報を生成する。
【0047】
例示的に、問合せ情報が車両の表示ユニットに表示されてもよく、又は、問合せ情報が問合せ音声であってもい。
【0048】
操作S503では、問合せ情報に対する返答情報を受信し、返答情報は、色覚障害モードを起動するための起動指令、又は色覚障害モードの起動を拒絶する拒絶指令を含む。
【0049】
例示的に、返答情報は、例えば、運転手が表示ユニットで実行したクリック操作又はタッチ操作を含んでよく、このクリック操作又はタッチ操作が色覚障害モードを起動するように選択するために用いられ、或いは、このクリック操作又はタッチ操作が色覚障害モードの起動を拒絶するために用いられる。
【0050】
例示的に、返答情報は、運転手が発した音声情報を含んでもよく、この音声情報は、色覚障害モードを起動するための起動指令、又は色覚障害モードの起動を拒絶する拒絶指令を含む。
【0051】
操作S504では、返答情報に色覚障害モードを起動するための起動指令が含まれることに応じて、色覚障害モードを起動する。
【0052】
例示的に、返答情報を受信した後、返答情報に色覚障害モードを起動するための起動指令が含まれると、色覚障害モードを起動する。
【0053】
操作S505では、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、画像収集装置へ画像収集指令を送信する。
【0054】
操作S506では、画像収集装置より収集された交通信号機画像を受信する。
【0055】
操作S507では、交通信号機画像を認識して、交通信号機の現在色情報を取得する。
【0056】
操作S508では、現在色情報に基づいて、少なくとも現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成する。
【0057】
本開示の実施例によれば、車両は運転手に色覚障害モードを起動するかを自動的に問い合わせてもよく、運転手の操作煩雑さを低減し、運転手の使用体験を向上する。車両は色覚障害を有する運転手に対して色覚障害モードを設置し、色覚障害モードに基づいて交通信号機の色を認識して、運転手が文字を介して交通信号機の現在色をタイムリーに知るように、文字情報に対する提示情報を生成することで、運転の安全性を向上する。
【0058】
図6は、本開示の一実施例による交通信号機に対する提示装置のブロック図を模式的に示している。
【0059】
図6に示すように、本開示の実施例の交通信号機に対する提示装置600は、例えば、取得モジュール610と、認識モジュール620と、第1の生成モジュール630とを含む。
【0060】
取得モジュール610は、色覚障害モードが動作状態にあることに応じて、交通信号機画像を取得するために用いられる。本開示の実施例によれば、取得モジュール610は、例えば、上記で図2を参照して説明した操作S210を実行してよく、ここで説明を繰り返さない。
【0061】
認識モジュール620は、交通信号機画像を認識して、交通信号機の現在色情報を取得するために用いられる。本開示の実施例によれば、認識モジュール620は、例えば、上記で図2を参照して説明した操作S220を実行してよく、ここで説明を繰り返さない。
【0062】
第1の生成モジュール630は、現在色情報に基づいて、少なくとも現在色情報に対応する文字情報を示している提示情報を生成するために用いられる。本開示の実施例によれば、第1の生成モジュール630は、例えば、上記で図2を参照して説明した操作S230を実行してよく、ここで説明を繰り返さない。
【0063】
本開示の実施例によれば、第1の生成モジュール630は、第1の特定サブモジュールと第2の特定サブモジュールとを含む。第1の特定サブモジュールは、現在色情報に対応する文字情報を特定するために用いられ、第2の特定サブモジュールは、現在色情報と文字情報とを関連付けて、提示情報をするために用いられる。
【0064】
本開示の実施例によれば、提示情報は、表示スタイル調整指令を含み、第1の生成モジュール630は、第3の特定サブモジュールと生成サブモジュールとを含む。第3の特定サブモジュールは、現在色情報に基づいて、複数の候補コンテンツから目標コンテンツを特定するために用いられ、ここで、各候補コンテンツが第1の表示スタイルで表示され、各候補コンテンツは、候補色情報と候補色情報に対応する文字情報とを含み、目標コンテンツ中の候補色情報と現在色情報とが同一であり、生成サブモジュールは、目標コンテンツを調整するための表示スタイル調整指令を生成するために用いられ、ここで、表示スタイル調整指令は、目標コンテンツが第2の表示スタイルで表示されるように指示するために用いられる。
【0065】
本開示の実施例によれば、装置600は、第2の生成モジュールと、受信モジュールと、起動モジュールとを含んでもよい。第2の生成モジュールは、車両起動が検出されたことに応じて、色覚障害モードを起動するかを問い合わせるための問合せ情報を生成するために用いられ、受信モジュールは、問合せ情報に対する返答情報を受信するために用いられ、ここで、返答情報は、色覚障害モードを起動するための起動指令、又は色覚障害モードの起動を拒絶するための拒絶指令を含み、起動モジュールは、返答情報に色覚障害モードを起動するための起動指令が含まれることに応じて、色覚障害モードを起動するために用いられる。
【0066】
本開示の実施例によれば、取得モジュール610は、送信サブモジュールと受信サブモジュールとを含む。送信サブモジュールは、画像収集装置へ画像収集指令を送信するために用いられ、受信サブモジュールは、画像収集装置より収集された交通信号機画像を受信するために用いられる。
【0067】
本開示の発明では、係るユーザ個人情報の取得、記憶及び応用などは、いずれも関連法律や法規の規定に合致しており、公序良俗に反していない。
【0068】
本開示の実施例によれば、本開示は、電子機器、可読記憶媒体及びコンピュータプログラムをさらに提供している。
【0069】
図7は、本開示の実施例の交通信号機に対する提示を実行するための電子機器を実現するためブロック図である。
【0070】
図7は、本開示の実施例を実施可能な例示的電子機器700の模式的ブロック図を示している。電子機器700は、様々な形式のデジタルコンピュータを示すことを目的とし、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ及び他の適切なコンピュータである。電子機器は、さらに様々な形式の移動装置を示してもよく、例えば、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器及び他の類似の演算装置である。本明細書に示された部材、それらの接続及び関係、並びにそれらの機能は、例示に過ぎず、本明細書に記載された及び/又は要求された本開示の実現を限定しない。
【0071】
図7に示すように、機器700は、計算手段701を含み、計算手段701は、リードオンリーメモリ(ROM)702に記憶されたコンピュータプログラム又は記憶手段708からランダムアクセスメモリ(RAM)703にロードされたコンピュータプログラムに基づいて、様々な適切な動作及び処理を実行してもよい。RAM703には、さらに機器700の操作に必要な様々なプログラム及びデータを記憶してもよい。計算手段701、ROM702、及びRAM703は、バス704を介して相互に接続される。入出力(I/O)インターフェース705も、バス704に接続される。
【0072】
機器700における複数の部品は、I/Oインターフェース705に接続され、例えばキーボード、マウス等の入力手段706と、例えば様々な種類のディスプレイ、スピーカ等の出力手段707と、例えば磁気ディスク、光ディスク等の記憶手段708と、例えばネットワークカード、モデム、無線通信トランシーバ等の通信手段709とを含む。通信手段709は、機器700がインターネット等のコンピュータネットワーク及び/又は各種の電気ネットワークを介して他の機器と情報・データをやり取りすることを可能にする。
【0073】
計算手段701は、処理及び演算能力を有する各種の汎用及び/又は専用の処理モジュールであってもよい。計算手段701の幾つかの例として、中央処理ユニット(CPU)、GPU(Graphics Processing Unit)、各種専用の人工知能(AI)演算チップ、各種機械学習モデルアルゴリズムをランニングする演算ユニット、DSP(Digital Signal Processor)、並びに任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等が挙げられるが、これらに限定されない。計算手段701は、上記で記載された各方法及び処理、例えば交通信号機に対する提示方法を実行する。例えば、幾つかの実施例において、交通信号機に対する提示方法は、例えば記憶手段708のような機械可読媒体に有形的に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全部は、ROM702及び/又は通信手段709を介して機器700にロード及び/又はインストールされてもよい。コンピュータプログラムがRAM703にロードされて計算手段701により実行される場合、上記に記載の交通信号機に対する提示方法の1つ又は複数のステップを実行してもよい。代替的に、他の実施例において、計算手段701は、他の任意の適切な方式(例えば、ファームウェアを介する)により交通信号機に対する提示方法を実行するように構成されてもよい。
【0074】
本明細書で以上に説明されたシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラムマブルロジックデバイス (CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現されてもよい。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムにおいて実施され、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラムマブルプロセッサを含むプログラムマブルシステムで実行され及び/又は解釈されることが可能であり、該プログラムマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラムマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、かつデータ及び命令を該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置に伝送することができることを含んでもよい。
【0075】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで作成されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、それによって、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラにより実行される時に、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能・操作が実施される。プログラムコードは、機器に完全に実行されてもよく、部分的に機器で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機器で実行され、かつ部分的に遠隔機器で実行されるか又は完全に遠隔機器又はサーバで実行されてもよい。
【0076】
本開示のコンテキストにおいて、機械可読媒体は、有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は電子機器に使用され、又は命令実行システム、装置又は電子機器と組み合わせて使用されるプログラムを含んで又は記憶してもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子の、磁気的、光学的、電磁的、赤外線の、又は半導体システム、装置又は電子機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例としては、1つ以上の線による電気的接続、携帯式コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0077】
ユーザとの対話を提供するために、コンピュータにここで説明されたシステム及び技術を実施させてもよく、該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを備え、ユーザは、該キーボード及び該ポインティングデバイスを介して入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置は、さらにユーザとの対話を提供してもよく、例えば、ユーザに提供されたフィードバックは、いかなる形式のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、かついかなる形式(音声入力、語音入力又は、触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信してもよい。
【0078】
ここで説明されたシステム及び技術は、バックグラウンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェア部品を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザが該グラフィカルユーザインタフェース又は該ネットワークブラウザを介してここで説明されたシステム及び技術の実施形態と対話することができる)、又はこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、又はフロントエンド部品のいずれかの組み合わせを含むコンピューティングシステムに実施されることが可能である。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によりシステムの部品を互いに接続することができる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)及びインターネットを例示的に含む。
【0079】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含んでもよい。クライアントとサーバ同士は、一般的に離れており、通常、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバとの関係は、該当するコンピュータ上でランニングし、クライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、分散型システムのサーバであってもよく、又はブロックチェーンを組合せたサーバであってもよい。
【0080】
理解されるべきこととして、以上に示された様々な形式のフローを使用してもよく、操作を改めてソーティングしたり、追加したり又は削除してもよい。例えば、本開示に記載の各操作は、並列に実行されたり、順次に実行されたり、又は異なる順序で実行されてもよく、本開示の発明の所望の結果を実現することができれば、本明細書はここで限定されない。
【0081】
上記具体的な実施形態は、本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件及び他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション及び代替を行うことが可能であると理解すべきである。本開示の精神と原則内で行われる任意の修正、均等置換及び改良などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7