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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-27
(45)【発行日】2023-11-07
(54)【発明の名称】マッサージ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 23/02 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
A61H23/02 332
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023063732
(22)【出願日】2023-04-10
(65)【公開番号】P2023076770
(43)【公開日】2023-06-01
【審査請求日】2023-04-10
(31)【優先権主張番号】202223353889.0
(32)【優先日】2022-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520117710
【氏名又は名称】深▲せん▼市予一電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 瑩
(72)【発明者】
【氏名】李 兵
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0168177(US,A1)
【文献】特表2022-532147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ装置であって、
駆動器、駆動リンク、マッサージ部材、調節機構、偏心輪及び摺動部品を含み、
前記駆動器の出力端は前記偏心輪に接続されることで、前記偏心輪を回動させるように駆動し、前記摺動部品は前記偏心輪の軸心から径方向にシフトして設けられ、前記偏心輪の軸心に対して径方向に沿って運動可能であり、前記調節機構の運動によって前記摺動部品を前記偏心輪の軸心に対して径方向に沿って運動させ、前記摺動部品は前記駆動リンクの中心端に接続されることで、前記駆動リンクの中心端と前記偏心輪の軸心との距離を調節し、前記駆動リンクの牽引端は前記マッサージ部材に接続され
前記調節機構は軸方向調節ユニット及び調節台を含み、
前記調節台の軸心側には彫刻ブロックが設けられ、前記彫刻ブロックには外部へ傾斜する斜面が設けられ、
前記摺動部品は前記彫刻ブロックの斜面に設けられ、前記斜面に沿って相対的に運動可能であることを特徴とするマッサージ装置。
【請求項2】
記軸方向調節ユニットは前記調節台を前記偏心輪の軸方向に沿って運動させることで、前記調節台と前記偏心輪との間の偏心輪の軸方向距離を調節ることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項3】
前記軸方向調節ユニットは調節ギアディスク及び調節環を含み、前記調節環は前記調節ギアディスクに内嵌され、前記調節ギアディスクと前記調節環との間は周方向に沿って回動するとともに軸方向に沿って運動するように、ネジ係合され、前記調節台は前記調節環内に設けられ、前記調節環に連れて軸方向に沿って運動可能であることを特徴とする請求項2に記載のマッサージ装置。
【請求項4】
前記偏心輪の軸心側には位置決めフレームが設けられ、前記摺動部品は前記摺動部品と前記偏心輪とを同期的に回動させるように、前記位置決めフレーム内に設けられることを特徴とする請求項3に記載のマッサージ装置。
【請求項5】
前記駆動器の出力端には駆動回転軸が接続され、前記偏心輪、前記調節台、前記調節環、及び前記調節ギアディスクは何れも前記駆動回転軸に外嵌され、前記偏心輪及び前記調節台は前記駆動回転軸に連れて同期的に回動可能であることを特徴とする請求項3または4に記載のマッサージ装置。
【請求項6】
前記軸方向調節ユニットは調節ツマミをさらに含み、前記調節ツマミには、前記調節ギアディスクの外歯と噛合する外歯が設けられることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ装置。
【請求項7】
前記駆動回転軸と前記調節台との間にはスリーブリングが設けられ、前記調節台と前記スリーブリングとの間は係合するように位置決めされることで、前記スリーブリングと調節とを駆動回転軸に対して同期的に回動させることを特徴とする請求項6に記載のマッサージ装置。
【請求項8】
ホルダをさらに含み、前記ホルダ内には中空のホルダ中軸が設けられ、前記駆動回転軸は前記ホルダ中軸を貫通し、前記調節機構前記ホルダ内に設けられるとともに、前記ホルダ中軸に外嵌されることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ装置。
【請求項9】
ホルダをさらに含み、前記ホルダ内には中空のホルダ中軸が設けられ、前記ホルダ中軸の外周壁にはホルダ溝が設けられ、前記スリーブリング内には、前記ホルダ中軸の外周に設けられるホルダ溝と係合するスリーブリング突起がさらに設けられ、前記スリーブリング及び前記調節台は前記ホルダ中軸に対して軸方向に沿って運動することを特徴とする請求項7に記載のマッサージ装置。
【請求項10】
径方向に挿入されるピン又はスクリューによって、前記偏心輪と前記駆動回転軸との間は係合するように位置決めされ、前記偏心輪と前記駆動回転軸とを同期的に回動させることを特徴とする請求項5に記載のマッサージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は医療保健機器の技術分野に関して、具体的にマッサージ装置に関している。
【背景技術】
【0002】
今、マッサージ装置はリラックス及び保健のための通常の工具であり、例えば、筋膜ガンは鍛練後、ストレッチ・回復に用いられるよい工具である。生活で無視できない痛みがしばしばあり、プロのアスリートであろうと、又は普通なレジャー愛好家であろうと、きっと、筋肉痛を経験したことがあり、筋膜ガンは振動することで主に大筋群をマッサージして、筋膜をリラックスさせ、痛みを減少させ、プロのアスリート及びアマチュアボディービルダーは何れも使用でき、訓練がより効果的になる。筋膜ガンは振動周波数を使用して、筋肉の痙攣を和らげて、血流を増やして、筋肉の回復時間を大幅に短くする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の筋膜ガンのモータ軸には偏心輪が接続され、偏心輪にはリンクが回動可能に接続され、リンクの両端にはモータ軸及びマッサージヘッドが接続され、モータ軸が回動すると、偏心輪及びリンクを介してマッサージヘッドを前後に運動させ、人体を高周波で叩く。ところが、このような通常の構造は1つのマッサージ強度及び振幅のみを備えるため、単一のマッサージ深さしかを実現できず、人体の各部位の筋膜層の厚み差の問題、例えば頭、手、足、尻、背中などの異なっている位置の筋膜層の深さが異なっているため、マッサージヘッドのマッサージ深さも相応的に調整されなければならないが、伝統の筋膜ガンはこのような調整を実現できない。
【0004】
従って、従来市販されている、例えば筋膜ガンなどのマッサージ装置がマッサージヘッドの運動深さを調整できないという問題を解決するために、マッサージ装置を提供する必要がある。
【0005】
本出願は、マッサージ深さが調節可能なマッサージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の目的を実現するために、以下の技術的解決策を提供し、
本出願はマッサージ装置を提供し、駆動器、駆動リンク、マッサージ部材、調節機構、偏心輪及び摺動部品を含み、前記駆動器の出力端は前記偏心輪に接続されることで、前記偏心輪を回動させるように駆動し、前記摺動部品は前記偏心輪の軸心側に設けられ、前記偏心輪の軸心に対して径方向に沿って運動可能であり、前記調節機構の運動によって前記摺動部品を前記偏心輪の軸心に対して径方向に沿って運動させ、前記摺動部品は前記駆動リンクの中心端に接続されることで、前記駆動リンクの中心端と前記偏心輪の軸心との距離を調節し、前記駆動リンクの牽引端は前記マッサージ部材に接続される。
【0007】
本出願において調節機構と摺動部品との係合によって、前記駆動リンクの中心端及び駆動器の回転中心の径方向寸法を調節し、駆動リンクの中心端をモータ回転中心と接近させ又は離れさせ、偏心の径方向寸法の変化を実現し、マッサージ部材の運動深さの調整という目的を達成し、使用者の異なっているマッサージニーズに適応し、非常に柔軟且つ便利である。駆動器の回転中心と駆動リンクの中心端との中心接続距離はその円周運動の直径を決定し、これによって、先端のマッサージ部材の往復運動の寸法、深さを決定し、直線往復運動の空間寸法は駆動リンク及び駆動器の回転中心の径方向寸法によって决定される。
【0008】
具体的いくつかの実施形態において、前記摺動部品の上端は前記駆動リンクの中心端の軸孔に接続される。前記駆動器に対して駆動モータを採用する。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記調節機構は軸方向調節ユニット及び調節台を含み、前記軸方向調節ユニットは前記調節台を軸方向に沿って運動させることで、前記調節台と前記偏心輪との間の軸方向距離を調節し、また、動作状態で前記偏心輪と前記調節台全体は円周運動を同期に行う。前記調節台の軸心側には彫刻ブロックが設けられ、前記彫刻ブロックには外部へ傾斜する斜面が設けられ、前記摺動部品は前記彫刻ブロックの斜面に設けられ、前記斜面に沿って相対的に運動可能である。斜面を配置することで、前記摺動部品の運動は軸方向の上下運動及び径方向の内外運動に分けられる。つまり、調節台の軸方向運動に連れて、前記摺動部品は径方向移動を行って、即ち、前記偏心輪と前記調節台全体が回転すると、調節台の軸方向運動変化に連れて、摺動部品の径方向移動変化が生じて、摺動部品は駆動リンクとモータの回転中心との距離に径方向寸法の変化を発生させ、これによって、マッサージ部材の直線運動の深さを調整する。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記軸方向調節ユニットは調節ギアディスク及び調節環を含み、前記調節環は前記調節ギアディスクに内嵌され、前記調節ギアディスクと前記調節環との間は周方向に対して回動するとともに軸方向に対して運動するように、ネジ係合され、前記調節台は前記調節環内に設けられ、前記調節環に連れて軸方向に沿って運動可能である。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記偏心輪の軸心側には位置決めフレームが設けられ、前記摺動部品は前記摺動部品と前記偏心輪とを同期的に回動させるように、前記位置決めフレーム内に設けられる。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記駆動器の出力端には駆動回転軸が接続され、前記偏心輪、調節台、調節環、及び調節ギアディスクは何れも前記駆動回転軸に外嵌され、前記偏心輪及び調節台は前記駆動回転軸に連れて同期的に回動可能である。具体的な実施例において、前記駆動回転軸と前記駆動器とは2つの素子に分けられてもよいし、又は直接的に一体として設計されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記軸方向調節ユニットは調節ツマミをさらに含み、前記調節ツマミには、前記調節ギアディスクの外歯と噛合する外歯が設けられる。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記駆動回転軸と前記調節台との間にはスリーブリングが設けられ、前記調節台と前記スリーブリングとの間は係合するように位置決めされることで、前記スリーブリングと調節環とを駆動回転軸に対して同期的に回動させる。前記調節台内には、前記駆動回転軸と前記調節台との間に内嵌される調節台軸受けがさらに設けられることで、前記調節台は駆動回転軸の回転中心の周りに径方向運動を行う。前記駆動リンクの、前記摺動部品に接続される中心端及びマッサージ部材に接続される牽引端にもリンク軸受けが設けられる。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記マッサージ装置はホルダをさらに含み、前記ホルダ内には中空のホルダ中軸が設けられ、前記駆動回転軸は前記ホルダ中軸を貫通し、即ち、前記ホルダ中軸は前記駆動回転軸の外部に外嵌され、前記調節機構及び調節台は前記ホルダ内に設けられるとともに、前記ホルダ中軸に外嵌される。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記ホルダ中軸の外周壁にはホルダ溝が設けられ、前記スリーブリング内には、前記ホルダ中軸の外周に設けられるホルダ溝と係合するスリーブリング突起がさらに設けられ、前記スリーブリング及び前記調節台は前記ホルダ中軸に対して軸方向に沿って運動する。
【0017】
いくつかの実施形態において、径方向に挿入されるピン又はスクリューによって、前記偏心輪と前記駆動回転軸との間は係合するように位置決めされ、前記偏心輪と前記駆動回転軸とを同期的に回動させる。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記マッサージ装置はピストン、ピストン制振スリーブ及びハウジングをさらに含む。前記駆動リンクの牽引端は前記ピストンの一端に接続され、前記マッサージ部材は前記ピストン内に内嵌され、ピストンに連れて運動し、前記ピストンは前記ハウジング内に設けられるとともに、その一部はハウジング外部に露出し、前記ピストンと前記ハウジングとの間にはピストン制振スリーブが設けられる。前記ピストンの、前記ハウジングの外部に張り出し可能な部分の長さは、前記駆動リンクの中心端と前記駆動軸心との間の最大距離にマッチングし、前記最大距離と一致する長さであってもよいし、前記最大距離より大きくてもよく、これによって、前記マッサージ部材は運動深さを調節できる十分な活動空間を有する。前記駆動器の回転中心と駆動リンクの中心端との中心接続距離はその円周運動の直径を決定し、これによって、先端ピストンの往復運動の寸法、深さを決定し、直線往復運動の空間寸法は駆動リンク及び駆動器の回転中心の径方向寸法によって决定される。
【0019】
いくつかの実施形態において、前記マッサージ装置はPCBA基板、キー、パネル、ハンドル及び電池をさらに含む。前記ハウジングは上部ハウジング及び下部ハウジングを含み、前記PCBA基板、キー及びパネルは前記上部ハウジングに設けられ、前記ハンドルは前記下部ハウジングに接続され、前記電池は前記ハンドル内に設けられ、前記ハンドルと前記下部ハウジングとの接続箇所には制振パッドが設けられる。
【発明の効果】
【0020】
従来技術に対して、本出願は以下の利点を有し、
本出願によれば、動作状態でも、非動作状態でも、筋膜ガンは何れも駆動リンクの接続中心及びモータの回転中心の径方向寸法を調整して、駆動リンクの接続中心をモータの回転中心と接近させ、又は離れさせることで、偏心の径方向寸法の変化を実現し、マッサージ部材の運動深さの調整という目的を達成し、使用者の異なっているマッサージニーズに適応し、異なっている部位の皮膚筋膜層の深さが異なっているため、異なっている領域部位に作用する時、必要なマッサージ深さも異なって、従って、本出願の技術的解決策は当該空間寸法を調整でき、マッサージ深さ調節のニーズを満たし、非常に柔軟且つ便利である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本出願の一実施例によるマッサージ装置の分解模式図である。
図2】本出願の一実施例によるマッサージ装置構造の断面図である。
図3】本出願の一実施例によるマッサージ装置において調節機構及び駆動リンクの運動模式図である。
図4】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第1状態の調節機構の関連構造の断面模式図である。
図5】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第1状態の偏心輪及び調節台の関連構造の模式図である。
図6】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第2状態の調節機構の関連構造の断面模式図である。
図7】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第2状態の偏心輪及び調節台の関連構造の模式図である。
図8】本出願の一実施例によるマッサージ装置の調節台及びホルダ中軸の関連構造の模式図である。
図9】本出願の一実施例によるマッサージ装置の調節ユニットの関連構造の断面模式図である。
図10】本出願の一実施例によるマッサージ装置の調節ユニットの関連構造の分解模式図である。
図11】本出願の一実施例によるマッサージ装置の調節環とスリーブリングとの係合の断面模式図である。
図12】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第1状態の構造全体の断面図である。
図13】本出願の一実施例によるマッサージ装置の第2状態の構造全体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本出願の例示的な実施形態をより詳しく記載する。図面は本出願の例示的な実施形態を示すが、本出願はここに記載の実施形態に限定されず、各種の形態で実現できる。また、本出願をより徹底的に理解して、本出願の範囲を完全に当業者に伝達するために、これらの実施形態を提供する。
【0023】
ここで、明細書が使用する用語は限定するためのものではなく、ただ特定の例示的な実施形態を記載する。明細書において明らかに指摘していない限り、明細書における単数形式の「一」、「一つ」及び「前記」は複数形式を含んでもよい。「含む」、「包含」、「含有」及び「具備」という用語は包含的なものであり、記載される特徴、ステップ、操作、素子及び/又は部品の存在を示すが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、操作、素子、部品、及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除しない。明細書に記載の方法ステップ、過程及び操作は、記載又は説明された特定の順序に従って実行されなければならないように解釈されるわけではなく、実行順序が明らかに示されていない限り、別の又は代わりのステップを使用してもよい。
【0024】
明細書において第1、第2、第3などの用語で複数の素子、部品、領域、層及び/又はセグメントを記載してもよいが、これらの素子、部品、領域、層及び/又はセグメントはこれらの用語に限定されていない。これらの用語はただ1つの素子、部品、領域、層又はセグメントと、別の領域、層又はセグメントとを区別するためのものである。明細書において明らかに指摘していない限り、「第1」、「第2」のような用語及び他の数字用語の使用は順序又は順番を暗示していない。従って、例示的な実施形態の教示から逸脱しない場合、以下検討される第1素子、部品、領域、層又はセグメントは第2素子、部品、領域、層又はセグメントと呼ばれてもよい。
【0025】
記載を便利にするために、明細書において、図示される1つの素子又は特徴と別の素子又は特徴との相対関係を空間相対関係用語で記載してもよく、これらの相対関係用語は、例えば「内部」、「外部」、「内側」、「外側」、「下面」、「下方」、「上面」、「上方」、「先端」、「後側」などである。このような空間相対関係用語は、図示の方位以外の、使用又は操作中の装置の異なっている方位を含むように意図される。例えば、図示の装置が反転すると、「他の素子又は特徴の下に位置する」又は「他の素子又は特徴の下方に位置する」ように記載される素子は、その後、「他の素子又は特徴の上面に位置する」又は「他の素子又は特徴の上方に位置する」ように定義される。従って、「……の下方に位置する」という例示的な用語は上及び下の方位を含む。装置は別途に定義されてもよく(90度回転し、又は他の方向に位置する)、そして、明細書に使用される空間相対関係記載も相応的に解釈する。
【0026】
図1~9を参照し、本出願の一実施例によるマッサージ装置は駆動器910、駆動リンク800、マッサージ部材940、調節機構、偏心輪500及び摺動部品600を含み、本実施例において、前記駆動器910に対して駆動モータを採用し、前記駆動器910の出力端には駆動回転軸911が設けられ、前記駆動回転軸911は前記偏心輪500に接続されることで、前記偏心輪500を回動させるように駆動し、前記摺動部品600は前記偏心輪500の軸心側に設けられ、前記偏心輪500の軸心に対して径方向に沿って運動可能であり、前記調節機構の運動によって前記摺動部品600を前記偏心輪500の軸心に対して径方向に沿って運動させ、前記摺動部品600は前記駆動リンク800の中心端810に接続されることで、前記駆動リンク800の中心端810と前記偏心輪500の軸心との距離を調節し、前記駆動リンク800の牽引端820は前記マッサージ部材940に接続される。前記軸方向及び径方向は記載を便利にするために提出される記載形態であり、前記軸方向は駆動器910の出力端の駆動軸心が所在する方向であり、前記径方向は前記軸心の径方向と交差する方向であり、一般的に、前記マッサージ部材940の運動方向と一致する傾向がある方向でもあり、具体的に、前記駆動器910は回動動力を出力することで偏心輪500を回動させ、摺動部品600は偏心輪500に連れて同期的に回動して、前記駆動リンク800の中心端810を駆動軸心の周りに回動させ、前記駆動リンク800の牽引端820はマッサージ部材940に回動可能に接続されることで、マッサージ部材940が径方向と一致する方向に沿って運動することを実現し、従って、前記駆動リンク800の中心端810と前記駆動軸心との間の距離を変更することで、前記マッサージ部材940の運動深さを変更し、つまり、本出願において、摺動部品600と駆動軸心との間の距離d1を調節することで、前記マッサージ部材940の運動深さd2を変更する。
【0027】
本出願において、調節機構及と摺動部品600との係合によって前記駆動リンク800の中心端810及び駆動器910の回転中心の径方向寸法を調節し、駆動リンク800の中心端810をモータの回転中心と接近させ、又は離れさせ、これによって、偏心の径方向寸法の変化を実現し、マッサージ部材940の運動深さの調整という目的を達成し、使用者の異なっているマッサージニーズに適応し、非常に柔軟且つ便利である。駆動器910の回転中心と駆動リンク800の中心端810との中心接続距離はその円周運動の直径を決定し、先端マッサージ部材940の往復運動の寸法、深さを決定し、直線往復運動の空間寸法は駆動リンク800及び駆動器910の回転中心の径方向寸法によって决定される。
【0028】
本実施例において、前記調節機構は軸方向調節ユニット及び調節台400を含み、前記軸方向調節ユニットは前記調節台400を軸方向に沿って運動させることで、前記調節台400と前記偏心輪500との間の軸方向距離を調節し、また、動作状態で前記偏心輪500と前記調節台400全体は円周運動を同期に行う。前記調節台400の軸心側には彫刻ブロック410が設けられ。前記彫刻ブロック410には外部へ傾斜する斜面が設けられ、前記摺動部品600は前記彫刻ブロック410の斜面に設けられ、前記斜面に沿って相対的に運動可能である。斜面を配置することで、前記摺動部品600の運動は軸方向の上下運動及び径方向の内外運動に分けられる。つまり、調節台400の軸方向運動に連れて、前記摺動部品600は径方向移動を行って、即ち、前記偏心輪500と前記調節台400全体が回転すると、調節台400の軸方向運動変化に連れて、摺動部品600の径方向移動変化が生じて、摺動部品600は駆動リンク800とモータの回転中心との距離に径方向寸法の変化を発生させ、これによって、マッサージ部材940の直線運動の深さを調整する。前記摺動部品600の上端は前記駆動リンク800の中心端810の軸孔に接続される。前記駆動器910に対して駆動モータを採用する。
【0029】
本実施例において、前記軸方向調節ユニットは具体的に調節ツマミ100、調節ギアディスク200及び調節環300を含み、前記調節ツマミ100には、前記調節ギアディスク200の外歯と噛合する外歯設けられ、前記調節ツマミ100の回動によって前記調節ギアディスク200を回動させるように駆動する。前記調節ギアディスク200と前記調節環300との間は周方向に対して回動するとともに、軸方向に対して運動するように、ネジ係合され、前記調節台400は前記調節環300内に設けられ、前記調節環300に連れて軸方向に沿って運動可能である。具体的に、前記調節ツマミ100が配置される実施例において、前記調節ツマミ100の一部はマッサージ装置のハウジング外部に露出し、これによって、使用者はそれを容易に押して回転させる。別のいくつかの実施例において、前記調節ツマミ100を配置していなく、直接的に前記調節ギアディスク200を押して回動させてもよく、前記調節ギアディスク200の一部をマッサージ装置ハウジング外部に露出させることで、使用者はそれを容易に押して回転させる。
【0030】
前記偏心輪500の軸心側には位置決めフレーム510が設けられ、前記摺動部品600は前記位置決めフレーム510内に設けられることで、前記摺動部品600と前記偏心輪500とを同期的に回動させる。具体的に、前記位置決めフレーム510は一定のピッチを有する2つのアームであり、両アームの間のピッチは前記摺動部品600の幅にマッチングすることで、前記摺動部品600は周方向に沿って位置決めされ、前記偏心輪500と同期的に回動し、また、前記位置決めフレーム510の両アームの内側には、前記摺動部品600と係合するシュートが設けられ、これによって、前記摺動部品600は前記位置決めフレーム510に沿って前記軸心に対して径方向に摺動し、前記摺動部品600から前記軸心までの距離を変更する。
【0031】
前記駆動器910の出力端には駆動回転軸911が接続され、前記偏心輪500、調節台400、調節環300及び調節ギアディスク200は何れも前記駆動回転軸911に外嵌され、前記偏心輪500、調節台400は前記駆動回転軸911に連れて同期的に回動する。具体的な実施例において、前記駆動回転軸911と前記駆動器910とは2つの素子に分けられてもよいし、又は直接的に一体として設計されてもよい。
【0032】
図10及び図11を結合して参照し、前記駆動回転軸911と前記調節台400との間にはスリーブリング700が設けられ、前記調節台400と前記スリーブリング700との間は係合するように位置決めされることで、前記スリーブリング700と調節環300とを駆動回転軸911に対して同期的に回動させる。具体的に、前記調節環300には、前記スリーブリング700の外周に設けられるスリーブリング溝701と係合するように位置決めされる径方向突起301が設けられ、前記調節環300及び前記スリーブリング700はともにスリーブリング溝701内で軸方向移動、即ち、上昇/下降を行う。
【0033】
前記調節台400内には、前記駆動回転軸911と前記調節台400との間に内嵌される調節台軸受け420が設けられることで、前記調節台400は駆動回転軸911の回転中心の周りに径方向運動を行う。前記駆動リンク800の、前記摺動部品600に接続される中心端810、及びマッサージ部材940に接続される牽引端820にもリンク軸受け801が設けられる。
【0034】
図1、4、6及び8を結合して参照し、前記マッサージ装置は前記駆動回転軸911に外嵌されるホルダ920、及び前記ホルダ920に係合固定される位置制限板923をさらに含み、前記位置制限板923の中間には円孔が設けられ、前記ホルダ920内には、前記位置制限板923の円孔を貫通するホルダ中軸921が設けられ、前記調節機構及び調節台400は前記ホルダ920内に設けられるとともに、前記ホルダ中軸921に外嵌される。前記位置制限板923の円孔の直径は前記調節環300の直径と整合して、前記調節ギアディスク200の直径より小さく、これによって、前記調節環300は前記円孔を貫通して上下に移動し、前記調節ギアディスク200及び前記調節ツマミ100は何れも前記位置制限板923の下方に制限され、上下に移動できない。具体的な実施例において、前記ホルダ920と前記位置制限板923とは、ボルト孔とボルトとが係合するように係合固定される。
【0035】
前記ホルダ中軸921の外周にはホルダ溝922が設けられ、前記スリーブリング700内には、前記ホルダ中軸921の外周に設けられるホルダ溝922と係合するスリーブリング突起702がさらに設けられ、前記スリーブリング700及び前記調節台400は前記ホルダ中軸921に対して軸方向に沿って運動する。
【0036】
径方向に挿入されるピン501又はスクリューによって、前記偏心輪500と前記駆動回転軸911との間は係合するように位置決めされ、前記偏心輪500と前記駆動回転軸911とを同期的に回動させる。
【0037】
図12及び図13を結合して参照し、前記マッサージ装置はピストン930、ピストン制振スリーブ931及びハウジングをさらに含む。前記駆動リンク800の牽引端820は前記ピストン930の一端に接続され、前記マッサージ部材940は前記ピストン930に内嵌され、ピストン930に連れて運動し、前記ピストン930は前記ハウジング内に設けられるとともに、その一部はハウジング外部に露出し、前記ピストン930と前記ハウジングとの間にはピストン制振スリーブ931が設けられる。前記ピストン930の、前記ハウジング外部に張り出し可能な部分の長さは、前記駆動リンク800の中心端810と前記駆動軸心との間の最大距離にマッチングし、前記最大距離と一致する長さであってもよいし、前記最大距離より大きくてもよく、これによって、前記マッサージ部材940は運動深さを調節できる十分な活動空間を有する。前記駆動器910の回転中心と駆動リンク800の中心端810との中心接続距離はその円周運動の直径を決定し、これによって、先端ピストン930の往復運動の寸法、深さを決定し、直線往復運動の空間寸法は駆動リンク800及び駆動器910の回転中心の径方向寸法によって决定される。
【0038】
前記マッサージ装置はPCBA基板961、キー962、パネル963、ハンドル970及び電池980をさらに含む。前記ハウジングは上部ハウジング960及び下部ハウジング950を含み、前記PCBA基板961、キー962及びパネル963は前記上部ハウジング960に設けられ、前記ハンドル970は前記下部ハウジング950に接続され、前記電池980は前記ハンドル970内に設けられ、前記ハンドル970と前記下部ハウジング950との接続箇所には制振パッド971が設けられる。
【0039】
本出願によれば、動作状態でも、非動作状態でも、筋膜ガンは何れも駆動リンク800の接続中心及びモータの回転中心の径方向寸法を調整して、駆動リンク800の接続中心をモータの回転中心と接近させ、又は離れさせることで、偏心の径方向寸法の変化を実現し、マッサージ部材940の運動深さの調整という目的を達成し、使用者の異なっているマッサージニーズに適応し、非常に柔軟且つ便利である。
【0040】
本出願によれば、動作状態でも、非動作状態でも、筋膜ガンは何れも駆動リンクの接続中心及びモータの回転中心の径方向寸法を調整して、駆動リンクの接続中心をモータの回転中心と接近させ、又は離れさせることで、从而偏心の径方向寸法の変化を実現し、マッサージ部材の運動深さの調整という目的を達成し、使用者の異なるマッサージニーズに適応し、異なる部位の皮膚筋膜層の深さが異なるため、異なる領域部位に作用する時、必要なマッサージ深さも異なり、従って、本出願の技術的解決策は当該空間寸法を調整でき、マッサージ深さ調節のニーズを満たし、非常に柔軟且つ便利である。
【0041】
以上は本出願の好適な実施例にすぎず、本出願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、本出願の技術的解決策による任意の等価置換は、何れも本出願の保護範囲内に属している。
【符号の説明】
【0042】
100 調節ツマミ
200 調節ギアディスク
300 調節環
301 径方向突起
400 調節台
410 彫刻ブロック
420 調節台軸受け
500 偏心輪
501 径方向に挿入されるピン
510 位置決めフレーム
600 摺動部品
700 スリーブリング
701 スリーブリング溝
702 スリーブリング突起
800 駆動リンク
801 リンク軸受け
810 中心端
820 牽引端
910 駆動器
911 駆動回転軸
920 ホルダ
921 ホルダ中軸
922 ホルダ溝
923 位置制限板
930 ピストン
931 ピストン制振スリーブ
940 マッサージ部材
950 下部ハウジング
960 上部ハウジング
961 基板
962 キー
963 パネル
970 ハンドル
971 制振パッド
980 電池
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13