IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 沖電気工業株式会社の特許一覧

特許7375407プリセット情報の表示方法および情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】プリセット情報の表示方法および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20231031BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 305
B41J29/38 202
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019171805
(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公開番号】P2021047822
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2022-05-10
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】沢口 謙治
(72)【発明者】
【氏名】酒井 瞳
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-149085(JP,A)
【文献】特開2012-230574(JP,A)
【文献】特開2019-006099(JP,A)
【文献】特開2008-040638(JP,A)
【文献】特開平10-326167(JP,A)
【文献】特開2010-003120(JP,A)
【文献】特開2007-188227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 5/00- 5/52
B41J 21/00-21/18
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のプリセット情報および第2のプリセット情報を含む複数のプリセット情報を記憶する記憶処理と、
処理を行う対象であり、前記第1のプリセット情報に関連付けられた第1の関連情報が記憶された処理対象ファイルから、前記第1の関連情報を取得する取得処理と、
前記記憶処理により記憶された前記複数のプリセット情報のうちの一以上のプリセット情報を表示するとき、前記取得処理により取得された前記第1の関連情報に基づいて、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して優先的に表示する表示処理と
を含むプリセット情報の表示方法。
【請求項2】
前記第1の関連情報は、前記処理対象ファイルの属性情報に記憶された
請求項1に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項3】
前記表示処理は、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して強調して表示することを含む
請求項1または請求項2に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項4】
前記表示処理は、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報から順に並べて前記一以上のプリセット情報を表示することを含む
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項5】
前記一以上のプリセット情報は、単一のプリセット情報を含み、
前記単一のプリセット情報は、前記第1のプリセット情報である
請求項1または請求項2に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項6】
前記複数のプリセット情報は、前記第1のプリセット情報および前記第2のプリセット情報に加えて、第3のプリセット情報を含み、
前記処理対象ファイルには、前記第1の関連情報に加えて、前記第3のプリセット情報に関連付けられた第2の関連情報が記憶され、
前記取得処理は、前記処理対象ファイルから、前記第2の関連情報を取得することを含み、
前記表示処理は、前記一以上のプリセット情報を表示するとき、前記取得処理により取得された前記第2の関連情報に基づいて、前記第1のプリセット情報に加えて、前記第2の関連情報に関連付けられた前記第3のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して優先的に表示することを含む
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項7】
前記第1のプリセット情報は、前記処理についての様々な設定項目の設定値である設定情報を含み、
前記表示処理は、前記一以上のプリセット情報を表示するときに、前記設定情報を表示することを含む
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプリセット情報の表示方法。
【請求項8】
第1のプリセット情報および第2のプリセット情報を含む複数のプリセット情報を記憶する記憶部と、
処理を行う対象であり、前記第1のプリセット情報に関連付けられた第1の関連情報が記憶された処理対象ファイルから、前記第1の関連情報を取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された前記複数のプリセット情報のうちの一以上のプリセット情報を表示するとき、前記取得部により取得された前記第1の関連情報に基づいて、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して優先的に表示する表示制御を行う表示制御部と
を備えた情報処理装置。
【請求項9】
前記第1の関連情報は、前記処理対象ファイルの属性情報に記憶された
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して強調して表示する表示制御を行う
請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記第1の関連情報に関連付けられた前記第1のプリセット情報から順に並べて前記一以上のプリセット情報を表示する表示制御を行う
請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記一以上のプリセット情報は、単一のプリセット情報を含み、
前記単一のプリセット情報は、前記第1のプリセット情報である
請求項8または請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記複数のプリセット情報は、前記第1のプリセット情報および前記第2のプリセット情報に加えて、第3のプリセット情報を含み、
前記処理対象ファイルには、前記第1の関連情報に加えて、第3のプリセット情報に関連付けられた第2の関連情報が記憶され、
前記取得部は、前記処理対象ファイルから、前記第2の関連情報をさらに取得し、
前記表示制御部は、前記一以上のプリセット情報を表示するとき、前記取得部により取得された前記第2の関連情報に基づいて、前記第1のプリセット情報に加えて、前記第2の関連情報に関連付けられた前記第3のプリセット情報を、前記第2のプリセット情報に対して優先的に表示する表示制御を行う
請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第1のプリセット情報は、前記処理についての様々な設定値である設定情報を含み、
前記表示制御部は、前記一以上のプリセット情報を表示するときに、前記設定情報を表示する表示制御を行う
請求項8から請求項13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタドライバにおけるプリセット情報の表示方法およびそのような表示方法を用いた情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタドライバでは、一般に、様々な印刷設定項目の設定値を含むプリセット情報の選択操作に基づいて、印刷データが生成される(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-036721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、プリンタドライバの印刷設定では、一般にユーザの利便性が高いことが望まれており、さらなるユーザの利便性の向上が期待されている。
【0005】
ユーザの利便性を高めることができるプリセット情報の表示方法および情報処理装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態におけるプリセット情報の表示方法は、第1のプリセット情報および第2のプリセット情報を含む複数のプリセット情報を記憶する記憶処理と、処理を行う対象であり、第1のプリセット情報に関連付けられた第1の関連情報が記憶された処理対象ファイルから、第1の関連情報を取得する取得処理と、記憶処理により記憶された複数のプリセット情報のうちの一以上のプリセット情報を表示するとき、取得処理により取得された第1の関連情報に基づいて、第1の関連情報に関連付けられた第1のプリセット情報を、第2のプリセット情報に対して優先的に表示する表示処理とを含む。
【0007】
本発明の一実施の形態における情報処理装置は、記憶部と、取得部と、表示制御部とを備える。記憶部は、第1のプリセット情報および第2のプリセット情報を含む複数のプリセット情報を記憶するように構成される。取得部は、処理を行う対象であり、第1のプリセット情報に関連付けられた第1の関連情報が記憶された処理対象ファイルから、第1の関連情報を取得するように構成される。表示制御部は、記憶部に記憶された複数のプリセット情報のうちの一以上のプリセット情報を表示するとき、取得部により取得された第1の関連情報に基づいて、第1の関連情報に関連付けられた第1のプリセット情報を、第2のプリセット情報に対して優先的に表示する表示制御を行うように構成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施の形態におけるプリセット情報の表示方法および情報処理装置によれば、第1のプリセット情報および第2のプリセット情報を含む複数のプリセット情報を記憶し、処理を行う対象であり、第1のプリセット情報に関連付けられた第1の関連情報が記憶された処理対象ファイルから、第1の関連情報を取得し、記憶処理により記憶された複数のプリセット情報のうちの一以上のプリセット情報を表示するとき、取得処理により取得された第1の関連情報に基づいて、第1の関連情報に関連付けられた第1のプリセット情報を、第2のプリセット情報に対して優先的に表示したので、ユーザの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る画像形成システムの一構成例を表す説明図である。
図2図1に示した情報処理装置の一構成例を表すブロック図である。
図3図2に示したドライバ設定情報の一例を表す説明図である。
図4図1に示した情報処理装置におけるソフトウェアの一構成例を表すブロック図である。
図5図4に示したコンテンツの一例を表す説明図である。
図6図4に示した文書プロパティの一例を表す説明図である。
図7図1に示した情報処理装置における処理の一例を表すフローチャートである。
図8図2に示したアプリケーションソフトウェアの表示画面の一例を表す画像図である。
図9図2に示したアプリケーションソフトウェアの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図10図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す画像図である。
図11図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図12図4に示したコンテンツを印刷した結果を表す説明図である。
図13図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図14図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図15図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図16図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図17図2に示したドライバ設定ファイルの一例を表す説明図である。
図18図1に示した情報処理装置における処理の一例を表す他のフローチャートである。
図19図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図20図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図21図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図22図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図23図1に示した情報処理装置における処理の一例を表す他のフローチャートである。
図24図2に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図25】変形例に係る情報処理装置における表示画面の一部を表す画像図である。
図26】他の変形例に係る情報処理装置における表示画面の一部を表す画像図である。
図27】他の変形例に係る情報処理装置における表示画面の一部を表す画像図である。
図28】第2の実施の形態に係る画像形成システムの一構成例を表す説明図である。
図29図28に示した情報処理装置の一構成例を表すブロック図である。
図30図28に示した情報処理装置におけるソフトウェアの一構成例を表すブロック図である。
図31図28に示した情報処理装置における処理の一例を表すフローチャートである。
図32図29に示したアプリケーションソフトウェアの表示画面の一例を表す画像図である。
図33図29に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す画像図である。
図34図29に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図35図30に示した文書プロパティの一例を表す説明図である。
図36図28に示した情報処理装置における処理の一例を表す他のフローチャートである。
図37図29に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
図38図29に示したプリンタドライバの表示画面の一例を表す他の画像図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
【0011】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係るプリセット情報の表示方法が用いられる画像形成システム1の一構成例を表すものである。画像形成システム1は、システム2Aと、システム2Bとを備えている。画像形成システム1において、システム2Aおよびシステム2Bは、インターネットなどのネットワークNETを介して互いに通信を行うようになっている。
【0012】
システム2Aは、広告デザインについてのデータである文書ファイルDOCを生成するとともにシステム2Bに文書ファイルDOCを配布するように構成される。システム2Aは、例えば、様々な商品が販売される店舗を管理する本部に構築される。システム2Aは、情報処理装置100Aと、画像形成装置200Aとを有している。情報処理装置100Aは、例えば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、USB(Universal Serial Bus)などを介して画像形成装置200Aと通信を行うようになっている。
【0013】
情報処理装置100Aは、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータであり、ユーザの操作に基づいて、様々な処理を行うように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Aには、アプリケーションソフトウェア160(後述)およびプリンタドライバ170A(後述)がインストールされている。情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、広告デザインについてのデータである文書ファイルDOCを生成するとともに、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSRと関連付けて保存する。ドライバ設定情報DSRは、印刷処理において使用すべき、様々な印刷設定項目の設定値を含むドライバ設定情報DSR0と、情報処理装置100Bにおいて表示制御を行うための制御情報CI(後述)とを含むデータである。また、情報処理装置100Aは、アプリケーションソフトウェア160におけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Aを実行し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づいて印刷データを生成するようになっている。
【0014】
画像形成装置200Aは、例えばプリンタであり、情報処理装置100Aにより生成された印刷データに基づいて、トナーなどの現像剤を用いて画像形成動作を行うことにより、紙などの記録媒体PMにモノクロ画像やカラー画像を形成するように構成される。
【0015】
システム2Bは、システム2Aから配布された文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRを利用するように構成される。システム2Bは、例えば、様々な商品が販売される店舗に構築される。システム2Bは、情報処理装置100Bと、画像形成装置200Bとを有している。情報処理装置100Bは、例えば、有線LAN、無線LAN、USBなどを介して画像形成装置200Bと通信を行うようになっている。
【0016】
情報処理装置100Bは、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータであり、ユーザの操作に基づいて、様々な処理を行うように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Bには、アプリケーションソフトウェア160(後述)およびプリンタドライバ170B(後述)がインストールされている。情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、システム2Aから配布された文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Bは、アプリケーションソフトウェア160におけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Bを実行し、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成するようになっている。
【0017】
画像形成装置200Bは、例えばプリンタであり、情報処理装置100Bにより生成された印刷データに基づいて、現像剤を用いて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにモノクロ画像やカラー画像を形成するように構成される。画像形成装置200Bの機種は、画像形成装置200Aの機種と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0018】
この画像形成システム1では、システム2Aにおいて、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、文書ファイルDOCを生成するとともに文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSRと関連付けて保存する。そして、情報処理装置100Aは、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRをシステム2Bに送信する。システム2Bにおいて、情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Bは、アプリケーションソフトウェア160におけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Bを実行し、ドライバ設定情報DSRをプリンタドライバ170Bに登録する。また、情報処理装置100Bは、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成する。そして、画像形成装置200Bは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMに広告デザインを示す画像を形成する。その後、システム2Bにおいて、ユーザが文書ファイルDOCに基づいて再印刷を行いたい場合に、情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を再度実行し、文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Bは、アプリケーションソフトウェア160におけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Bを実行し、印刷設定を行うための印刷設定画面SCPを表示する。情報処理装置100Bは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、一以上のドライバ設定情報の選択肢を示す選択リストLI1を生成するとともに、ドライバ設定情報DSRを選択リストLI1に優先的に表示する。情報処理装置100Bは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、選択リストLI1からドライバ設定情報DSRを選択する。情報処理装置100Bは、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成する。そして、画像形成装置200Bは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMに広告デザインを示す画像を形成する。画像形成システム1では、このように、文書ファイルDOCとともに配布されたドライバ設定情報DSRを選択リストLI1に優先的に表示することにより、ユーザの利便性を高めることができるようになっている。
【0019】
(情報処理装置100A)
図2は、情報処理装置100Aの一構成例を表すものである。情報処理装置100Aは、通信部110Aと、表示部120Aと、操作部130Aと、記憶部140Aと、制御部150Aとを有している。
【0020】
通信部110Aは、画像形成装置200Aおよび情報処理装置100Bと通信を行うように構成される。具体的には、例えば、通信部110Aは、画像形成装置200Aに印刷データを送信する。また、通信部110Aは、システム2Bの情報処理装置100Bに、文書ファイルDOC、およびドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFを送信するようになっている。
【0021】
表示部120Aは、例えば、液晶ディスプレイであり、制御部150Aが行う処理の内容を表示するように構成される。具体的には、例えば、表示部120Aは、アプリケーションソフトウェア160(後述)の処理内容を示す情報や、プリンタドライバ170A(後述)の処理内容を示す情報などを表示するようになっている。
【0022】
操作部130Aは、ユーザの操作を受け付けるように構成される。操作部130Aは、例えば、キーボードやマウスなどを用いて構成される。
【0023】
記憶部140Aは、各種プログラム、各種設定などの様々なデータを記憶するように構成される。記憶部140Aは、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)を含んで構成される。記憶部140Aは、文書ファイルDOCと、ドライバ設定ファイルDFとを記憶している。文書ファイルDOCは、アプリケーションソフトウェア160により生成されるとともに記憶部140Aに保存されるようになっている。ドライバ設定ファイルDFは、ドライバ設定情報DSRを含む。ドライバ設定ファイルDFは、プリンタドライバ170A(後述)により記憶部140Aに書き出されるようになっている。
【0024】
制御部150Aは、各種プログラムを実行することにより、そのプログラムに応じた処理を行うように構成される。制御部150Aは、例えば、プログラムを実行可能なプロセッサやRAM(Random Access Memory)を用いて構成することができる。制御部150Aは、記憶部140Aに記憶されているアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Aを実行することができるようになっている。
【0025】
アプリケーションソフトウェア160は、特定の処理を行うためのプログラムである。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、広告デザインについてのデータを編集し、編集したデータを文書ファイルDOCとして保存するようになっている。
【0026】
プリンタドライバ170Aは、画像形成装置200Aの動作を制御する、いわゆるデバイスドライバであり、印刷データを生成するように構成される。プリンタドライバ170Aは、例えばCD-ROM(Compact Disc - Read Only Memory)などの媒体に記録されており、ユーザの操作に基づいて情報処理装置100Aにインストールされる。もしくは、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、ネットワークNETを介してダウンロードされ、情報処理装置100Aにインストールされる。プリンタドライバ170Aには、複数のドライバ設定情報DSAが登録されている。ドライバ設定情報DSAは、様々な印刷設定項目の設定値を含むデータである。プリンタドライバ170Aは、ユーザの選択操作に基づいて、複数のドライバ設定情報DSAのうちの1つを選択し、選択されたドライバ設定情報DSAに基づいて、様々な印刷設定項目の設定を行うことができるようになっている。
【0027】
図3は、ドライバ設定情報DSAの一例を表すものである。具体的には、例えば、設定項目は、例えば、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、“部数”、“カラー・モノクロ”などの項目である。“用紙サイズ”は、記録媒体PMのサイズを表す項目である。“給紙方法”は、記録媒体PMがどのように給紙されるのかを表す項目である。“レイアウトタイプ”は、記録媒体PMに複数のページデータが印刷される場合に、複数のページデータをどのように配置するかを表す項目である。“枠線”は、記録媒体PMに複数のページデータが印刷される場合に、各ページデータの領域を囲う線の種類を表す項目である。“部数”は、画像を形成する記録媒体PMの枚数を表す項目である。“カラー・モノクロ”は、モノクロ画像を形成するかカラー画像を形成するかを表す項目である。この例では、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、“部数”、および“カラー・モノクロ”の設定値はそれぞれ“A4”、“自動”、“通常”、“実線”、“1”、“モノクロ”である。ドライバ設定情報DSAは、ドライバ設定名(例えば、“標準設定”)と関連付けられている。
【0028】
(情報処理装置100B)
情報処理装置100Bの構成は、情報処理装置100Aの構成(図2)と同様である。情報処理装置100Bは、通信部110Bと、表示部120Bと、操作部130Bと、記憶部140Bと、制御部150Bとを有している。
【0029】
通信部110Bは、画像形成装置200Bおよび情報処理装置100Aと通信を行うように構成される。具体的には、例えば、通信部110Bは、システム2Aの情報処理装置100Aから送信された文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを受信する。また、通信部110Bは、画像形成装置200Bに印刷データを送信するようになっている。
【0030】
表示部120Bは、表示部120Aと同様に、例えば、液晶ディスプレイであり、制御部150Bが行う処理の内容を表示するように構成される。
【0031】
操作部130Bは、操作部130Aと同様に、ユーザの操作を受け付けるように構成される。
【0032】
記憶部140Bは、記憶部140Aと同様に、各種プログラム、各種設定などの様々なデータを記憶するように構成される。記憶部140Bは、文書ファイルDOCと、ドライバ設定ファイルDFとを記憶している。文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFは、情報処理装置100Aから送信されるとともに、記憶部140Bに保存されるようになっている。
【0033】
制御部150Bは、制御部150Aと同様に、各種プログラムを実行することにより、そのプログラムに応じた処理を行うように構成される。制御部150Bは、記憶部140Bに記憶されているアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Bを実行することができるようになっている。この例では、情報処理装置100Aにおけるアプリケーションソフトウェア160は、情報処理装置100Bにおけるアプリケーションソフトウェア160と同一のプログラムである。また、情報処理装置100Aにおけるプリンタドライバ170Aは、情報処理装置100Bにおけるプリンタドライバ170Bと同一のプログラムである。
【0034】
プリンタドライバ170Bは、プリンタドライバ170Aと同様に、画像形成装置200Bの動作を制御する、いわゆるデバイスドライバであり、印刷データを生成するように構成される。プリンタドライバ170Bには、複数のドライバ設定情報DSBが登録されている。ドライバ設定情報DSBは、ドライバ設定情報DSAと同様に、様々な印刷設定項目の設定値を含むデータである。プリンタドライバ170Bは、ユーザの選択操作に基づいて、複数のドライバ設定情報DSBのうちの1つを選択し、選択されたドライバ設定情報DSBに基づいて、様々な印刷設定項目の設定を行うことができるようになっている。
【0035】
(ソフトウェア構成)
図4は、情報処理装置100Aにおけるアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Aの一構成例を表すものである。図4は、さらにアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Aと、ドライバ設定ファイルDFとの関係をも表している。情報処理装置100Bにおけるアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Bの構成は、情報処理装置100Aにおけるアプリケーションソフトウェア160およびプリンタドライバ170Aの構成(図4)と同様である。
【0036】
この図では、アプリケーションソフトウェア160は、文書ファイルDOCを開いている。文書ファイルDOCは、コンテンツCONと、文書プロパティPRとを含む。コンテンツCONは、この例では、広告デザインを示す画像データを含むデータである。文書プロパティPRは、文書ファイルDOCについての様々な情報が登録される属性情報である。文書プロパティPRは、関連情報RIを含む。関連情報RIは、文書ファイルDOCがドライバ設定情報DSRと関連づけられていることを示す情報である。すなわち、文書ファイルDOCには、ドライバ設定情報DSRに関連付けられた関連情報RIが記憶されている。
【0037】
図5は、文書ファイルDOCにおけるコンテンツCONの一例を表すものである。この例では、コンテンツCONは、コンテンツCON1,CON2を含む。コンテンツCON1は1ページ目の広告デザインを示す画像であり、コンテンツCON2は2ページ目の広告デザインを示す画像である。
【0038】
図6は、文書ファイルDOCにおける文書プロパティPRの一例を表すものである。この例では、文書プロパティPRは、タイトルを示す“3月3日の広告”、作成者を示す“本部”、およびコメントを示す“@USE_DRVSET=“abc””を含む。ここで、“@USE_DRVSET=“abc””は、関連情報RIであり、文書ファイルDOCが、ドライバ設定名が“abc”であるドライバ設定情報DSRと関連付けられていることを示す。
【0039】
プリンタドライバ170Aおよびプリンタドライバ170Bのそれぞれは、ドライバ制御部171と、ドライバ設定保持部172と、関連情報処理部173と、ドライバ設定ファイル処理部174と、ドライバ設定情報管理部175と、表示制御部176と、印刷データ生成部177と、送信制御部178とを有している。
【0040】
ドライバ制御部171は、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定保持部172、関連情報処理部173、ドライバ設定ファイル処理部174、ドライバ設定情報管理部175、表示制御部176、印刷データ生成部177、および送信制御部178を制御するように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Aにおいて、ドライバ制御部171は、プリンタドライバ170A内の各ブロックの動作を制御することによりプリンタドライバ170Aの全体動作を制御する。情報処理装置100Bにおいて、ドライバ制御部171は、プリンタドライバ170B内の各ブロックの動作を制御することによりプリンタドライバ170Bの全体動作を制御するようになっている。
【0041】
ドライバ設定保持部172は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、様々な印刷設定項目の設定値である、現在のドライバ設定を保持するように構成される。また、ドライバ設定保持部172は、様々な印刷設定項目の設定値が変更された場合には、変更された設定値を現在のドライバ設定として保持するようになっている。
【0042】
関連情報処理部173は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、アプリケーションソフトウェア160から文書プロパティPRのうちの関連情報RIを取得するように構成される。
【0043】
ドライバ設定ファイル処理部174は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、ドライバ設定ファイルDFについての処理を行うように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Aにおいて、ドライバ設定ファイル処理部174は、ドライバ設定情報DSR0および制御情報CIを含むドライバ設定情報DSRを、ドライバ設定ファイルDFとして書き出す。また、情報処理装置100Bにおいて、ドライバ設定ファイル処理部174は、ドライバ設定ファイルDFを読み出すようになっている。
【0044】
ドライバ設定情報管理部175は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、現在のドライバ設定を管理するように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Aにおいて、ドライバ設定情報管理部175は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとしてプリンタドライバ170Aに登録し、あるいはドライバ設定情報DSAを現在のドライバ設定として読み出す。また、情報処理装置100Bにおいて、ドライバ設定情報管理部175は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSBとしてプリンタドライバ170Bに登録し、あるいはドライバ設定情報DSBを現在のドライバ設定として読み出すようになっている。
【0045】
表示制御部176は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、印刷設定についての様々なユーザインタフェース画面の表示制御を行うように構成される。
【0046】
印刷データ生成部177は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、印刷データを生成するように構成される。
【0047】
送信制御部178は、ドライバ制御部171からの指示に基づいて、印刷データの送信制御を行うように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Aにおいて、送信制御部178は、印刷データを画像形成装置200Aに送信するように通信部110Aを制御する。また、情報処理装置100Bにおいて、送信制御部178は、印刷データを画像形成装置200Bに送信するように通信部110Bを制御するようになっている。
【0048】
ここで、ドライバ設定情報DSRは、本発明における「第1のプリセット情報」の一具体例に対応する。複数のドライバ設定情報DSBは、本発明における「複数のプリセット情報」の一具体例に対応する。関連情報RIは、本発明における「第1の関連情報」の一具体例に対応する。文書ファイルDOCは、本発明における「処理対象ファイル」の一具体例に対応する。文書プロパティPRは、本発明における「属性情報」の一具体例に対応する。記憶部140Bは、本発明における「記憶部」の一具体例に対応する。関連情報処理部173は、本発明における「取得部」の一具体例に対応する。表示制御部176は、本発明における「表示制御部」の一具体例に対応する。
【0049】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の画像形成システム1の動作および作用について説明する。
【0050】
(全体動作概要)
まず、図1,2を参照して、画像形成システム1の全体動作概要を説明する。
【0051】
この画像形成システム1では、システム2Aにおいて、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、文書ファイルDOCを生成するとともに文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSRと関連付けて保存する。情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Aを実行することにより、ドライバ設定情報DSR0および制御情報CIを含むドライバ設定情報DSRを、ドライバ設定ファイルDFとして書き出す。そして、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOC、およびドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFをシステム2Bに送信する。
【0052】
システム2Bにおいて、情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、システム2Aの情報処理装置100Aから送信された文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Bを実行し、ドライバ設定ファイルDFを読み出し、ドライバ設定情報DSRをプリンタドライバ170Bに登録する。情報処理装置100Bは、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成する。画像形成装置200Bは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにコンテンツCONを示す画像を形成する。
【0053】
その後、システム2Bにおいて、ユーザが文書ファイルDOCに基づいて再印刷を行いたい場合に、情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を再度実行し、文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Bを実行することにより、印刷設定画面SCPを表示する。情報処理装置100Bは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、選択リストLI1を生成するとともに、ドライバ設定情報DSRを選択リストLI1に優先的に表示する。情報処理装置100Bは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、選択リストLI1からドライバ設定情報DSRを選択する。そして、情報処理装置100Bは、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成する。画像形成装置200Bは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにコンテンツCONを示す画像を形成する。
【0054】
(詳細動作)
以下に、システム2Aにおける文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFの配布処理を詳細に説明し、その後に、システム2Bにおける、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFに基づく印刷処理および再印刷処理を詳細に説明する。
【0055】
(システム2Aにおける配布処理)
図7は、配布処理の一動作例を表すものである。配布処理では、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを生成するとともに文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSRと関連付けて保存し、ドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFを書き出し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFをシステム2Bに送信する。この処理では、制御部150Aは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行し、処理が開始する。以下に、この動作について詳細に説明する。
【0056】
まず、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONを生成する(ステップS101)。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、文字や図形の描画処理や画像データの読込処理を行うことにより、コンテンツCONを生成する。これに応じて、アプリケーションソフトウェア160は、コンテンツCONの編集を行うための編集画面SCE1を表示する。
【0057】
図8は、編集画面SCE1を表すものである。編集画面SCE1は、編集フィールドFLEと、プロパティフィールドFLPと、ボタンB1~B3とを有している。編集フィールドFLEは、コンテンツCONを編集するためのフィールドである。この例では、コンテンツCONのうちのコンテンツCON1がフィールドFLEに表示されている。プロパティフィールドFLPは、文書プロパティPRに保存するデータを入力するためのフィールドである。プロパティフィールドFLPは、入力フィールドFLI1~FLI3を有している。入力フィールドFLI1はタイトルを示すデータを入力するためのフィールドである。入力フィールドFLI2は作成者を示すデータを入力するためのフィールドである。入力フィールドFLI3はコメントを示すデータを入力するためのフィールドである。この例では、入力フィールドFLI1~FLI3にはまだデータが入力されていない。ボタンB1は、コンテンツCONを印刷するためのボタンである。ボタンB2は、印刷設定を行うためのボタンである。ボタンB3は、生成されたコンテンツCONを文書プロパティPRとともに文書ファイルDOCとして保存するためのボタンである。なお、この例では、編集フィールドFLE、プロパティフィールドFLP、およびボタンB1~B3を一画面で表示したが、これに限定されるものではなく、例えば、編集フィールドFLE、プロパティフィールドFLP、およびボタンB1~B3のうちの一部を別画面で表示してもよい。
【0058】
次に、操作部130Aは、編集画面SCE1におけるプロパティフィールドFLPに対するユーザの入力操作を受け付ける(ステップS102)。
【0059】
図9は、ユーザが入力操作を行った後の編集画面SCE2を表すものである。編集画面SCE2におけるプロパティフィールドFLPには、ユーザによりデータが入力されている。この例では、入力フィールドFLI1には、“3月3日の広告”が入力されている。入力フィールドFLI2には、“本部”が入力されている。入力フィールドFLI3には、“@USE_DRVSET=“abc””が入力されている。
【0060】
次に、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを記憶部140Aに保存する(ステップS103)。具体的には、例えば、操作部130Aは、編集画面SCE2におけるボタンB3に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160は、コンテンツCONおよび文書プロパティPRを文書ファイルDOCとして記憶部140Aに保存する。すなわち、文書ファイルDOCには、ドライバ設定情報DSRに関連付けられた関連情報RIが記憶される。
【0061】
次に、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、印刷設定を行うための印刷設定画面SCP1を表示する(ステップS104)。具体的には、例えば、操作部130Aは、編集画面SCE2におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160がプリンタドライバ170Aを呼び出すことにより、表示制御部176は、印刷設定画面SCP1の表示制御を行う。
【0062】
図10は、印刷設定画面SCP1を表すものである。印刷設定画面SCP1は、切替タブTABと、ボタンB4,B5と、設定フィールドFLS1と、設定管理フィールドFLD1とを有している。切替タブTABは、設定項目の表示を切り替えるためのスイッチである。ユーザは、例えば、“基本設定”を選択することにより、用紙設定などの基本的な設定項目が表示される。ボタンB4は、現在のドライバ設定に基づいて、印刷に使用すべきドライバ設定を決定するためのボタンである。ボタンB5は、現在のドライバ設定における設定値の変更をキャンセルするためのボタンである。設定フィールドFLS1は、現在のドライバ設定を設定するためのフィールドである。この例では、ユーザは、設定フィールドFLS1において、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、“部数”、“カラー・モノクロ”などの設定値を設定することができる。この例では、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“部数”、および“カラー・モノクロ”の設定値は、それぞれ“A4”、“自動”、“通常”、“1”、“モノクロ”である。なお、レイアウトタイプが“通常”であるため、枠線は設定できないようになっている。設定管理フィールドFLD1は、ドライバ設定情報DSAについての様々な管理処理を行うためのフィールドである。設定管理フィールドFLD1は、スイッチSW1と、ボタンB6~B8とを有している。スイッチSW1は、いわゆるプルダウンリストであり、選択リストLI1を表示するとともにユーザの選択操作を受け付けるように構成される。また、スイッチSW1は、ユーザの選択操作を受け付けた場合に、ユーザにより選択されたドライバ設定情報DSAのドライバ設定名を表示するようになっている。ボタンB6は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとして登録するためのボタンである。ボタンB7は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとして登録するとともに、この現在のドライバ設定をドライバ設定ファイルDFとして書き出すためのボタンである。ボタンB8は、ドライバ設定ファイルDFを読み出すためのボタンである。
【0063】
次に、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、使用すべきドライバ設定を決定する(ステップS105)。具体的には、例えば、操作部130Aは、設定フィールドFLS1に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、設定フィールドFLS1では、現在のドライバ設定が変更される。
【0064】
図11は、ユーザが操作を行った後の印刷設定画面SCP2を表すものである。この例では、設定フィールドFLS1において、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、枠線”、“部数”、および“カラー・モノクロ”の設定値は、それぞれ“A4”、“マルチパーパストレイ”、“2-up”、“なし”、“1”、“カラー”である。
【0065】
操作部130Aは、この印刷設定画面SCP2におけるボタンB4に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、印刷設定画面SCP2を閉じるように表示制御を行う。このようにして、プリンタドライバ170Aは、現在のドライバ設定を、使用すべきドライバ設定として決定する。
【0066】
次に、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONの印刷を行う(ステップS106)。具体的には、例えば、操作部130Aは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB1に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、印刷データ生成部177は、印刷設定画面SCP2(図11)において設定された使用すべきドライバ設定を用いることにより、コンテンツCONについての印刷データを生成する。送信制御部178は、印刷データを画像形成装置200Aに送信するように通信部110Aを制御する。そして、通信部110Aは、印刷データを画像形成装置200Aに送信する。画像形成装置200Aは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにコンテンツCONを示す画像を形成する。
【0067】
図12は、コンテンツCONを示す画像が形成された記録媒体PMを表すものである。この例では、画像形成装置200Aは、“マルチパーパストレイ”から供給された“A4”サイズである記録媒体PMに1ページ目のコンテンツCON1を示す“カラー”画像および2ページ目のコンテンツCON2を示す“カラー”画像を縦に並べて形成する。
【0068】
次に、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、印刷設定画面SCP2を表示する(ステップS107)。具体的には、例えば、操作部130Aは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160がプリンタドライバ170Aを呼び出すことにより、表示制御部176は、印刷設定画面SCP2(図11)の表示制御を行う。
【0069】
次に、プリンタドライバ170Aは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定ファイルDFを書き出す(ステップS108)。具体的には、例えば、操作部130Aは、印刷設定画面SCP2(図11)におけるボタンB7に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとしてプリンタドライバ170Aに登録するための保存画面SCS1の表示制御を行う。
【0070】
図13は、保存画面SCS1を表すものである。保存画面SCS1は、入力フィールドFLI4と、フィールドFL1,FL2と、ボタンB9~B11とを有している。入力フィールドFLI4は、登録されるドライバ設定情報DSAに付与されるドライバ設定名を入力するためのフィールドである。この例では、操作部130Aが入力フィールドFLI4に対するユーザの操作を受け付けることにより、入力フィールドFLI4に“abc”が入力されている。フィールドFL1は、登録されるドライバ設定情報DSAが文書ファイルDOCに関連付けて使用されるべきかどうかを指定するためのフィールドである。この例では、操作部130AがフィールドFL1に対するユーザの操作を受け付けることにより、登録されるドライバ設定情報DSAが文書ファイルDOCに関連付けて使用されるべきであることが指定されている。フィールドFL2は、様々な印刷設定項目の設定値の変更が許可されるべきかどうかを指定するためのフィールドである。この例では、操作部130AがフィールドFL2に対するユーザの操作を受け付けることにより、様々な印刷設定項目の設定値の変更が許可されるべきであることが指定されている。なお、様々な印刷設定項目の設定値の変更が許可されるべきであることが指定されていない場合には、すべての印刷設定項目の設定値の変更は許可されない。ボタンB9は、様々な印刷設定項目のうち、設定値の変更が許可されるべき印刷設定項目を指定するためのボタンである。ボタンB10は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとしてプリンタドライバ170Aに登録するためのボタンである。ボタンB11は、現在のドライバ設定を登録することをキャンセルするためのボタンである。
【0071】
操作部130Aは、保存画面SCS1におけるボタンB9に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、設定値の変更が許可されるべき印刷設定項目を指定するための保存画面SCS2の表示制御を行う。
【0072】
図14は、保存画面SCS2を表すものである。保存画面SCS2は、フィールドFL3~FL5と、ボタンB12,B13とを有している。フィールドFL3は、様々な印刷設定項目の名称を表示するためのフィールドである。フィールドFL4は、設定値の変更が許可されるべき印刷設定項目を設定するためのフィールドである。ユーザは、フィールドFL4において、設定値の変更が許可されること示す“する”と、設定値の変更が許可されないこと示す“しない”とを切り替えることができるようになっている。フィールドFL5は、様々な印刷設定項目の設定値を表示するためのフィールドである。この例では、“用紙サイズ”は“A4”に設定され、設定値の変更は許可されていない。同様に、“給紙方法”は“マルチパーパストレイ”に設定され、設定値の変更は許可されていない。“レイアウトタイプ”は“2-up”に設定され、設定値の変更は許可されていない。“枠線”は“なし”に設定され、設定値の変更は許可されていない。“部数”は“1”に設定され、設定値の変更は許可されている。“カラー・モノクロ”は“カラー”に設定され、設定値の変更は許可されていない。すなわち、この例では、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、および“カラー・モノクロ”のそれぞれは設定値の変更が許可されず、“部数”の設定値の変更は許可される。ボタンB12は、設定値の変更が許可されるべき印刷設定項目の設定を決定するためのボタンである。ボタンB13は、設定値の変更が許可されるべき印刷設定項目の設定をキャンセルするためのボタンである。
【0073】
操作部130Aは、保存画面SCS2におけるボタンB12に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、保存画面SCS2を閉じるように表示制御を行う。さらに、操作部130Aは、保存画面SCS1(図13)におけるボタンB10に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、ドライバ設定情報管理部175は、ドライバ設定保持部172が保持する現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSAとしてプリンタドライバ170Aに登録する。入力フィールドFLI4(図13)に“abc”が入力されている場合、登録されたドライバ設定情報DSAのドライバ設定名は“abc”であるため、図6に示したように、登録されたドライバ設定情報DSAは文書ファイルDOCと関連付けられる。すなわち、この登録されたドライバ設定情報DSAは、ドライバ設定情報DSR0である。そして、表示制御部176は、ドライバ設定ファイルDFを書き出すための書出画面SCW1の表示制御を行う。
【0074】
図15は、書出画面SCW1を表すものである。書出画面SCW1は、スイッチSW2と、ボタンB14,B15とを有している。スイッチSW2は、複数のドライバ設定情報DSAの選択肢を示すリストを表示するとともにユーザの選択操作を受け付けるように構成される。また、スイッチSW2は、ユーザの選択操作を受け付けた場合に、ユーザにより選択されたドライバ設定情報DSAのドライバ設定名を表示するようになっている。この例では、スイッチSW2には、保存画面SCS1において登録されたドライバ設定情報DSR0のドライバ設定名である“abc”が表示されている。ボタンB14は、ドライバ設定ファイルDFを書き出すためのボタンである。ボタンB15は、ドライバ設定ファイルDFを書き出すことをキャンセルするためのボタンである。
【0075】
操作部130Aは、書出画面SCW1におけるボタンB14に対するユーザの操作を受け付ける。ドライバ設定ファイル処理部174は、ドライバ設定情報DSRをドライバ設定ファイルDFとして書き出す。これにより、ドライバ設定ファイルDFは記憶部140Aに保存される。これに応じて、表示制御部176は、ドライバ設定ファイルDFが保存されたことを示すための書出画面SCW2の表示制御を行う。
【0076】
図16は、書出画面SCW2を表すものである。この例では、書出画面SCW2は、ドライバ設定ファイルDFが“abc.dat”として保存されたことを示している。表示制御部176は、所定の時間が経過した後、書出画面SCW2を閉じるように表示制御を行う。
【0077】
図17は、ドライバ設定ファイルDFの一構成例を表すものである。ドライバ設定ファイルDFは、ドライバ設定情報DSRを含む。ドライバ設定情報DSRは、印刷処理において使用すべき、様々な印刷設定項目の設定値を含むドライバ設定情報DSR0と、情報処理装置100Bにおいて表示制御を行うための制御情報CIとを含む。制御情報CIは、保存画面SCS1,SCS2(図13,14)に対するユーザの操作に応じて生成される。制御情報CIにおいて、“このファイルのみで使用する”項目に対応する制御情報は、保存画面SCS1のフィールドFL1(図13)に対するユーザの操作に基づいて設定され、“このファイルのみで使用する”または“このファイル以外でも使用する”である。この例では、このフィールドFL1において、登録されるドライバ設定情報DSAが文書ファイルDOCに関連付けて使用されるべきであることが指定されているため、“このファイルのみで使用する”が設定されている。このフィールドFL1において、登録されるドライバ設定情報DSAが文書ファイルDOCに関連付けて使用されるべきであることが指定されていない場合には、“このファイル以外でも使用する”が設定される。“設定を変更して使用する”項目に対応する制御情報は、保存画面SCS1のフィールドFL2(図13)に対するユーザの操作に基づいて設定され、“変更して使用する”または“変更せず使用する”である。この例では、フィールドFL2において、様々な印刷設定項目の設定値の変更が許可されるべきであることが指定されているため、“変更して使用する”が設定されている。このフィールドFL2において、様々な印刷設定項目の設定値の変更が許可されるべきであることが指定されていない場合には、“変更せず使用する”が設定される。“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、“部数”、“カラー・モノクロ”の各項目に対応する制御情報は、保存画面SCS2のフィールドFL4(図14)に対するユーザの操作に基づいて設定され、“変更する”または“変更しない”である。この例では、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、“カラー・モノクロ”の各項目に対応する制御情報は“変更しない”に設定され、“部数”項目に対応する制御情報は“変更する”に設定されている。
【0078】
次に、図7に示したように、制御部150Aは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を終了する(ステップS109)。
【0079】
次に、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを送信する(ステップS110)。具体的には、例えば、制御部150Aは、ユーザの操作に基づいて、情報処理装置100Bに文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを送信するように通信部110Aを制御する。そして、通信部110Aは、情報処理装置100Bに文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを送信する。例えば、情報処理装置100Aは、ユーザの操作に基づいて、電子メールを用いて、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを送信する。
【0080】
以上で、このフローは終了する。
【0081】
(システム2Bにおける印刷処理)
図18は、印刷処理の一動作例を表すものである。印刷処理では、情報処理装置100Bは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを開き、ドライバ設定ファイルDFを読み出し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFに基づいて印刷データを生成する。この処理では、情報処理装置100Aが情報処理装置100Bに文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを送信することにより、処理が開始する。以下に、この動作について詳細に説明する。
【0082】
情報処理装置100Bは、情報処理装置100Aから送信された文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを受信する(ステップS201)。具体的には、例えば、通信部110Bは、情報処理装置100Aから送信された文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを受信する。
【0083】
次に、制御部150Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行する(ステップS202)。
【0084】
次に、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを開く(ステップS203)。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160は、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCのコンテンツCONおよび文書プロパティPRを取得する。これに応じて、アプリケーションソフトウェア160は、編集画面SCE2(図9)を表示する。入力フィールドFLI1,FLI2,FLI3には、“3月3日”、“本部”、“@USE_DRVSET=“abc””がそれぞれ入力される。
【0085】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定ファイルDFの読み出しをユーザに促すための印刷設定画面SCP3を表示する(ステップS204)。具体的には、例えば、操作部130Bは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160がプリンタドライバ170Bを呼び出す。関連情報処理部173は、アプリケーションソフトウェア160から文書プロパティPRのうちの関連情報RIを取得する。文書ファイルDOCから関連情報RIが取得され、かつ、プリンタドライバ170Bにはこの関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSRがまだ登録されていないため、表示制御部176は、印刷設定画面SCP3の表示制御を行う。
【0086】
図19は、印刷設定画面SCP3を表すものである。印刷設定画面SCP3は、設定フィールドFLS2と、設定管理フィールドFLD2とを有している。設定フィールドFLS2は、ドライバ設定ファイルDFの読み出しをユーザに促すためのフィールドである。この例では、設定フィールドFLS2は、ドライバ設定名が“abc”であるドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFを読み出すことを促す。設定管理フィールドFLD2は、ドライバ設定情報DSBについての様々な管理処理を行うためのフィールドである。この例では、設定管理フィールドFLD2のスイッチSW1には、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名が表示される。
【0087】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定ファイルDFを読み出す(ステップS205)。具体的には、例えば、操作部130Bは、印刷設定画面SCP3(図19)におけるボタンB8に対するユーザの操作を受け付ける。表示制御部176は、ドライバ設定ファイルDFを読み出すための読出画面SCR1の表示制御を行う。
【0088】
図20は、読出画面SCR1を表すものである。読出画面SCR1は、入力フィールドFLI5と、ボタンB16~B18とを有している。入力フィールドFLI5は、ドライバ設定ファイルDFの参照先を入力するためのフィールドである。この例では、入力フィールドFLI5には、まだデータが入力されていない。ボタンB16は、ドライバ設定ファイルDFを読み出すためのボタンである。ボタンB17は、ドライバ設定ファイルDFを読み出すことをキャンセルするためのボタンである。ボタンB18は、ドライバ設定ファイルDFの参照先を選択するためのボタンである。
【0089】
操作部130Bは、読出画面SCR1におけるボタンB18に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、ドライバ設定ファイルDFの参照先を選択するための画面の表示制御を行う。ドライバ設定ファイル処理部174は、この画面におけるユーザの操作に基づいて、ドライバ設定ファイルDFの参照先を決定する。そして、表示制御部176は、ドライバ設定ファイルDFの参照先が入力された状態を表す読出画面SCR2の表示制御を行う。
【0090】
図21は、読出画面SCR2を表すものである。入力フィールドFLI5には、“デスクトップ¥abc.dat”が入力されている。操作部130Bは、読出画面SCR2におけるボタンB16に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、読出画面SCR2を閉じるように表示制御を行うとともに、ドライバ設定ファイルDFが読み出された状態を表す印刷設定画面SCP4の表示制御を行う。
【0091】
図22は、印刷設定画面SCP4を表すものである。印刷設定画面SCP4は、設定フィールドFLS3を有している。設定フィールドFLS3は、ドライバ設定ファイルDFから読み出された設定値を、現在のドライバ設定として表示するためのフィールドである。設定フィールドFLS3は、可変設定フィールドFLAと、固定設定フィールドFLFとを有している。可変設定フィールドFLAは、ドライバ設定ファイルDFにより設定値の変更が許可された印刷設定項目の設定値を設定するためのフィールドである。この例では、図17に示したように、“部数”は設定値の変更が許可されているので、“部数”の設定値を設定することができる。固定設定フィールドFLFは、ドライバ設定ファイルDFにより設定値の変更が許可されていない印刷設定項目の設定値を表示するためのフィールドである。この例では、図17に示したように、“用紙サイズ”、“給紙方法”、“レイアウトタイプ”、“枠線”、および“カラー・モノクロ”のそれぞれは設定値の変更が許可されていないので、これらの項目の設定値が固定表示されている。
【0092】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSBとしてプリンタドライバ170Bに登録する(ステップS206)。具体的には、例えば、操作部130Bは、印刷設定画面SCP4(図22)におけるボタンB6に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、ドライバ設定情報管理部175は、ドライバ設定保持部172が保持する現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSBとしてプリンタドライバ170Bに登録する。このようにして、文書ファイルDOCに含まれる関連情報RIに基づいて、ドライバ設定ファイルDFに含まれるドライバ設定情報DSRが、現在のドライバ設定として設定され、ドライバ設定情報DSBとして登録される。すなわち、この登録されたドライバ設定情報DSBは、ドライバ設定情報DSRである。
【0093】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、使用すべきドライバ設定を決定する(ステップS207)。具体的には、例えば、操作部130Bは、可変設定フィールドFLAに対するユーザの操作を受け付ける。これにより、ユーザは、可変設定フィールドFLAにおける印刷設定項目の設定値を変更することができる。
【0094】
操作部130Bは、この印刷設定画面SCP4(図22)におけるボタンB4に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、印刷設定画面SCP4を閉じるように表示制御を行う。このようにして、プリンタドライバ170Bは、現在のドライバ設定を、使用すべきドライバ設定として決定する。
【0095】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONの印刷を行う(ステップS208)。具体的には、例えば、操作部130Bは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB1に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、印刷データ生成部177は、印刷設定画面SCP4(図22)において設定された使用すべきドライバ設定を用いることにより、コンテンツCONについての印刷データを生成する。送信制御部178は、印刷データを画像形成装置200Bに送信するように通信部110Bを制御する。そして、通信部110Bは、印刷データを画像形成装置200Bに送信する。画像形成装置200Bは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにコンテンツCONを示す画像を形成する。
【0096】
次に、制御部150Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を終了する(ステップS209)。
【0097】
以上で、このフローは終了する。
【0098】
(システム2Bにおける再印刷処理)
図23は、再印刷処理の一動作例を表すものである。再印刷処理では、情報処理装置100Bは、選択リストLI1においてドライバ設定情報DSRを優先的に表示し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSRに基づいて印刷データを生成する。以下に、この動作について詳細に説明する。
【0099】
まず、制御部150Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を実行する(ステップS210)。
【0100】
次に、アプリケーションソフトウェア160は、ステップS203(図18)と同様に、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを開く(ステップS211)。これにより、アプリケーションソフトウェア160は、編集画面SCE2(図9)を表示する。
【0101】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定情報DSRの設定値を設定するための印刷設定画面SCP4を表示する(ステップS212)。具体的には、例えば、操作部130Bは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160がプリンタドライバ170Bを呼び出す。関連情報処理部173は、アプリケーションソフトウェア160から文書プロパティPRのうちの関連情報RIを取得する。文書ファイルDOCから関連情報RIが取得され、かつ、プリンタドライバ170Bには、すでに、この関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSRが登録されているため、表示制御部176は、印刷設定画面SCP4(図22)の表示制御を行う。すなわち、初期状態において、現在のドライバ設定が、ドライバ設定情報DSRに基づいて設定される。
【0102】
次に、プリンタドライバ170Bは、ユーザの操作に基づいて、使用すべきドライバ設定を決定する(ステップS213)。具体的には、例えば、操作部130Bは、印刷設定画面SCP4(図22)におけるスイッチSW1に対するユーザの操作を受け付ける。表示制御部176は、一以上のドライバ設定情報DSBの選択肢を示す選択リストLI1を生成するとともに、複数のドライバ設定情報DSBのうち、関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSRを選択リストLI1に優先的に表示するように表示制御を行う。
【0103】
図24は、選択リストLI1を含む印刷設定画面SCP5を表すものである。設定管理フィールドFLD2のスイッチSW1には、選択リストLI1が表示される。選択リストLI1には、ドライバ設定情報DSRがドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示され、この例では、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である“abc”が表示されている。ここで、ドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBは、本発明における「第2のプリセット情報」の一具体例に対応する。この例では、選択リストLI1には、単一のドライバ設定情報DSB(ドライバ設定情報DSR)が表示されている。操作部130Bは、選択リストLI1に対するユーザの選択操作を受け付ける。この例では、フォーカスFCで示したように、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である“abc”が選択されており、現在のドライバ設定が、ドライバ設定情報DSRに基づいて設定されている。これにより、ドライバ設定保持部172は、選択されたドライバ設定情報DSRに含まれる様々な設定値を現在のドライバ設定として保持する。そして、操作部130Bは、可変設定フィールドFLAに対するユーザの操作を受け付ける。これにより、この例では、ユーザは“部数”の設定値を変更することができる。そして、操作部130Bは、ボタンB4に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176は、この画面を閉じるように表示制御を行い、プリンタドライバ170Bは、現在のドライバ設定を、使用すべきドライバ設定として決定する。
【0104】
プリンタドライバ170Bは、ステップS208(図18)と同様に、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONの印刷を行う(ステップS214)。
【0105】
次に、制御部150Bは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160を終了する(ステップS215)。
【0106】
以上で、このフローは終了する。
【0107】
上記の配布処理、印刷処理、および再印刷処理では、文書ファイルDOCは、図6に示したように、関連情報RIによりドライバ設定情報DSRに関連づけられている。そして、ドライバ設定情報DSRは、図17に示したように、“このファイルのみで使用する”旨の制御情報を含んでいる。すなわち、ドライバ設定情報DSRは、このドライバ設定情報DSRが文書ファイルDOCのみで使用する旨の制御情報を含んでいる。これにより、情報処理装置100Bにおいて、アプリケーションソフトウェア160が文書ファイルDOCを開いた場合に、表示制御部176は、図24に示したように、ドライバ設定情報DSRを含む選択リストLI1を生成する。
【0108】
一方、アプリケーションソフトウェア160が、ドライバ設定情報DSRに関連づけられていない文書ファイルDOC1を開いた場合には、表示制御部176は、ドライバ設定情報DSRを含まない選択リストを生成する。すなわち、文書ファイルDOC1を開いた場合に、表示制御部176は、例えば、一以上のドライバ設定情報DSBを含む選択リストLI1を表示しようとするが、ドライバ設定情報DSRは文書ファイルDOCのみで使用する旨の制御情報を含んでいるので、このドライバ設定情報DSRは文書ファイルDOC1では使用しないので、このドライバ設定情報DSRを含まない選択リストを生成する。
【0109】
ところで、この例では、ドライバ設定情報DSRは、図17に示したように、“このファイルのみで使用する”旨の制御情報を含むようにしたが、例えば、“このファイル以外でも使用する”旨の制御情報を含んでもよい。すなわち、ドライバ設定情報DSRは、このドライバ設定情報DSRが文書ファイルDOC以外でも使用する旨の制御情報を含んでもよい。この場合には、情報処理装置100Bにおいて、アプリケーションソフトウェア160が文書ファイルDOCを開いた場合に、表示制御部176は、図24に示したように、ドライバ設定情報DSRを含む選択リストLI1を生成する。この選択リストLI1では、ドライバ設定情報DSRがドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示される。一方、アプリケーションソフトウェア160が、ドライバ設定情報DSRに関連づけられていない文書ファイルDOC1を開いた場合にも、表示制御部176は、ドライバ設定情報DSRを含む選択リストを生成する。しかしながら、この場合には、選択リストでは、ドライバ設定情報DSRはドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示されない。すなわち、文書ファイルDOC1はドライバ設定情報DSRに関連づけられていないので、ドライバ設定情報DSRは優先的に表示されない。
【0110】
このように、画像形成システム1では、情報処理装置100Aが文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFを情報処理装置100Bに送信し、情報処理装置100Bが、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFに基づいて印刷データを生成するようにした。これにより、情報処理装置100Bは、情報処理装置100Aが使用するドライバ設定情報DSR0を用いて、印刷データを生成することができる。その結果、画像形成システム1では、システム2Bにおいて、システム2Aにおける印刷結果と同じ印刷結果を容易に得ることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0111】
画像形成システム1の情報処理装置100Bでは、ドライバ設定情報DSRに関連付けられた関連情報RIが登録された文書ファイルDOCに基づいて、関連情報RIを取得した。そして、複数のドライバ設定情報DSBのうちのドライバ設定情報DSRを表示するとき、取得された関連情報RIに基づいて、関連情報RIに関連付けられたドライバ設定情報DSRをドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示した。これにより、画像形成システム1では、ユーザがドライバ設定情報DSRの選択に迷うことがなくなり、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0112】
特に、画像形成システム1では、選択リストLI1に表示されるドライバ設定情報DSBが、単一のドライバ設定情報DSB(ドライバ設定情報DSR)を含むようにした。これにより、画像形成システム1では、関連情報RIに関連付けられたドライバ設定情報DSRが無条件に選択されるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0113】
また、画像形成システム1では、図14,17に示したように、ドライバ設定情報DSRに含まれる様々な印刷設定項目のそれぞれについて、設定値の変更を許可するかどうかを設定することができるようにした。そして、図22に示したように、変更が許可された印刷設定項目については、設定値を変更可能に表示し、変更が許可されていない印刷設定項目については、設定値を固定表示した。これにより、情報処理装置100Aのユーザは、設定値を変更してもよい印刷設定項目についてのみ変更を許可し、設定値を変更すべきではない印刷設定項目については変更を許可しないようにすることができる。情報処理装置100Bのユーザは、情報処理装置100Aのユーザにより許可された印刷設定項目についてのみ、設定値を変更することにより、例えば、印刷結果が、情報処理装置100Aのユーザが想定した印刷結果から大きく逸脱するおそれを低減することができる。その結果、例えば、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0114】
また、画像形成システム1の情報処理装置100Bでは、文書ファイルDOCに登録された関連情報RIに基づいてドライバ設定情報DSRを取得し、このドライバ設定情報DSRに基づいて現在のドライバ設定が設定されるようにした。これにより、選択リストLI1が表示されるときには、すでに現在のドライバ設定が表示されるので、ユーザが選択リストLI1に対する選択操作を行う前に、ユーザはドライバ設定情報DSRの設定値を把握することができる。これにより、ユーザの利便性を高めることができる。
【0115】
また、画像形成システム1では、ドライバ設定情報DSRは、“このファイルのみで使用する”旨の制御情報または“このファイル以外でも使用する”旨の制御情報を含むようにした。これにより、例えば、ドライバ設定情報DSRが“このファイルのみで使用する”旨の制御情報を含む場合には、アプリケーションソフトウェア160が、ドライバ設定情報DSRに関連づけられた文書ファイルDOCを開いた場合に、表示制御部176はドライバ設定情報DSRを含む選択リストLI1を生成する。一方、アプリケーションソフトウェア160が、ドライバ設定情報DSRに関連づけられていない文書ファイルDOC1を開いた場合には、表示制御部176はドライバ設定情報DSRを含まない選択リストを生成することができる。このように、文書ファイルDOC1を開いた場合には、選択リストにドライバ設定情報DSRを含まないので、使用する可能性が低いドライバ設定情報が選択リストに表示されるおそれを低減することができる。よって、ユーザがドライバ設定の選択に迷うことがなくなり、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0116】
[効果]
以上のように本実施の形態では、情報処理装置100Aが文書ファイルおよびドライバ設定ファイルを情報処理装置100Bに送信し、情報処理装置100Bが、この文書ファイルおよびドライバ設定ファイルに基づいて印刷データを生成するようにした。これにより、情報処理装置100Bは、情報処理装置100Aが使用するドライバ設定情報DSR0を用いて、印刷データを生成することができる。このため、システム2Bにおいて、システム2Aにおける印刷結果と同じ印刷結果を容易に得ることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0117】
本実施の形態では、ドライバ設定情報DSRに関連付けられた関連情報が登録された文書ファイルに基づいて、関連情報を取得した。そして、取得された関連情報に基づいて、関連情報に関連付けられたドライバ設定情報DSRをドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示した。これにより、ドライバ設定情報DSRの選択に迷うことがなくなり、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0118】
本実施の形態では、選択リストに表示されるドライバ設定情報が、単一のドライバ設定情報DSRを含むようにした。これにより、関連情報に関連付けられたドライバ設定情報DSRが無条件に選択されるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0119】
本実施の形態では、ドライバ設定情報DSRに含まれる様々な印刷設定項目のそれぞれについて、設定値の変更を許可するかどうかを設定することができるようにした。そして、変更が許可された印刷設定項目については、設定値を変更可能に表示し、変更が許可されていない印刷設定項目については、設定値を固定表示した。これにより、情報処理装置100Aのユーザにより許可された印刷設定項目についてのみ、設定値を変更することにより、例えば、情報処理装置100Aのユーザが想定した印刷結果から大きく逸脱するおそれを低減することができる。このため、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0120】
本実施の形態では、文書ファイルに登録された関連情報に基づいてドライバ設定情報DSRを取得し、このドライバ設定情報DSRに基づいて現在のドライバ設定が設定されるようにした。これにより、ユーザが選択リストに対する選択操作を行う前に、ドライバ設定情報DSRの設定値を把握することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0121】
本実施の形態では、ドライバ設定情報DSRは、“このファイルのみで使用する”旨の制御情報または“このファイル以外でも使用する”旨の制御情報を含むようにした。これにより、ドライバ設定情報DSRに関連づけられていない文書ファイルを開いた場合には、選択リストにドライバ設定情報DSRを含まないので、使用する可能性が低いドライバ設定情報が選択リストに表示されるおそれを低減することができる。よって、ユーザがドライバ設定の選択に迷うことがなくなり、ミスプリントを防止できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0122】
[変形例1-1]
上記実施の形態では、図24に示したように、表示制御部176は、選択リストLI1に表示されるドライバ設定情報DSBが、単一のドライバ設定情報DSB(ドライバ設定情報DSR)を含むように、表示制御を行ったが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、表示制御部176は、関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSRを、ドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して強調して表示するように表示制御を行ってもよい。具体的には、例えば、表示制御部176は、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名の書体や色を変更することにより、ドライバ設定情報DSRを強調してもよい。
【0123】
図25は、本変形例に係る設定管理フィールドにおける選択リストLI2の一例を表すものである。選択リストLI2は、“標準設定”と、“現在の設定”と、“abc”と、“設計図”と、“お知らせ”と、“配布資料”と、“管理表”と、“しおり”とを含む。“標準設定”、“現在の設定”、“abc”、“設計図”、“お知らせ”、“配布資料”、“管理表”、および“しおり”のそれぞれはドライバ設定情報DSBのドライバ設定名であり、“abc”は、複数のドライバ設定情報DSBのうちの1つであるドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である。この例では、表示制御部176は、選択リストLI2に、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である“abc”の書体を斜体に変更している。この例では、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名を、斜体に変更したが、これに代えて、例えば太字に変更してもよいし、他のドライバ設定情報DSBとは異なるフォントに変更してもよい。このようにしても、選択リストLI2において、ドライバ設定情報DSRをドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示することができる。
【0124】
また、例えば、表示制御部176は、一以上のドライバ設定情報DSBを、ドライバ設定情報DSRから順に並べるように表示制御を行ってもよい。
【0125】
図26は、本変形例に係る設定管理フィールドにおける選択リストLI3の一例を表すものである。選択リストLI3は、選択リストLI2と同様に、“abc”と、“標準設定”と、“現在の設定”と、 “設計図”と、“お知らせ”と、“配布資料”と、“管理表”と、“しおり”とを含む。この例では、表示制御部176は、選択リストLI3において、一以上のドライバ設定情報DSBを、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である“abc”から順に並べている。このようにしても、選択リストLI3において、ドライバ設定情報DSRを優先的に表示することができる。また、表示制御部176は、ドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対してドライバ設定情報DSRを強調して表示するように表示制御を行うとともに、ドライバ設定情報DSRから順に並べて一以上のドライバ設定情報DSBを表示するように表示制御を行ってもよい。
【0126】
[変形例1-2]
上記実施の形態では、図24に示したように、表示制御部176は、複数のドライバ設定情報DSBのうちの1つのドライバ設定情報DSB(ドライバ設定情報DSR)をドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示するように表示制御を行ったが、これに限定されるものではない。これに代えて、表示制御部176は、複数のドライバ設定情報DSBのうちの2以上のドライバ設定情報DSB(2以上のドライバ設定情報DSR)をドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示するように表示制御を行ってもよい。
【0127】
図27は、本変形例に係る選択リストLI4の一例を表すものである。選択リストLI4は、“abc”と、“def”とを含む。“abc”および“def”のそれぞれは、ドライバ設定情報DSRのドライバ設定名である。この例では、表示制御部176は、選択リストLI4において、“abc”および“def”をドライバ設定情報DSR以外のドライバ設定情報DSBに対して優先的に表示するように表示制御を行っている。
【0128】
この例では、例えば、情報処理装置100Aは、ドライバ設定名が“abc”であるドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFと、ドライバ設定名が“def”であるドライバ設定情報DSRを含むドライバ設定ファイルDFを、情報処理装置100Bに送信する。また、情報処理装置100Aは、文書ファイルDOCが、これら2つのドライバ設定情報DSRとそれぞれ関連づけられていることを示す2つの関連情報RI(関連情報RI1,RI2)を含む文書ファイルDOCを、情報処理装置100Bに送信する。情報処理装置100Bは、この文書ファイルDOCと、これら2つのドライバ設定ファイルDFに基づいて、図27に示した選択リストLI4を表示することができる。ここで、ドライバ設定名が“abc”であるドライバ設定情報DSRは、本発明における「第1のプリセット情報」の一具体例に対応する。ドライバ設定名が“def”であるドライバ設定情報DSRは、本発明における「第3のプリセット情報」の一具体例に対応する。関連情報RI1は、本発明における「第1の関連情報」の一具体例に対応する。関連情報RI2は、本発明における「第2の関連情報」の一具体例に対応する。
【0129】
[変形例1-3]
上記実施の形態では、プリンタドライバ170Bは、ステップS205(図18)に示したように、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定ファイルDFを読み出すようにしたが、これに限ったものではない。これに代えて、例えば、文書ファイルDOCおよびドライバ設定ファイルDFが同一のフォルダに記憶されていた場合に、文書ファイルDOCの参照先に基づいてドライバ設定ファイルDFの参照先を取得するようにしてもよい。
【0130】
本変形例に係るプリンタドライバは、編集画面SCE2(図9)におけるボタンB2に対するユーザの操作に基づいて印刷設定画面を表示する。その際、プリンタドライバは、文書ファイルDOCが記憶されたフォルダにドライバ設定ファイルDFがあるかどうかを確認し、ドライバ設定ファイルDFがある場合には、このドライバ設定ファイルDFに含まれるドライバ設定情報DSRに基づいて現在のドライバ設定を設定する。このようにして、印刷設定画面の初期状態において、ドライバ設定ファイルDFに基づいて現在のドライバ設定が設定される。これにより、本変形例に係るプリンタドライバでは、ユーザが図19~21のようなドライバ設定ファイルDFの読み出しの操作を行うことなく、ドライバ設定ファイルDFを読み出すことができる。このため、少ない操作手数でドライバ設定情報DSRをプリンタドライバに登録することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0131】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る画像形成システム3について説明する。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成システム1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0132】
図28は、画像形成システム3の一構成例を表すものである。画像形成システム3は、情報処理装置100Cと、画像形成装置200Cとを備えている。情報処理装置100Cは、例えば、有線LAN、無線LAN、USBなどを介して画像形成装置200Cと通信を行うようになっている。
【0133】
情報処理装置100Cは、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータであり、ユーザの操作に基づいて、様々な処理を行うように構成される。具体的には、例えば、情報処理装置100Cには、アプリケーションソフトウェア160C(後述)およびプリンタドライバ170C(後述)がインストールされている。情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを実行し、広告デザインについてのデータである文書ファイルDOCを生成するとともに、文書ファイルDOCを保存する。また、情報処理装置100Cは、アプリケーションソフトウェア160Cにおけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Cを実行し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づいて印刷データを生成する。情報処理装置100Cは、生成した印刷データを画像形成装置200Cに送信する。そして、情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、文書プロパティPRに、文書ファイルDOCがドライバ設定情報DSR0と関連づけられていることを示す関連情報RIを登録するようになっている。
【0134】
画像形成装置200Cは、例えばプリンタであり、情報処理装置100Cから送信された印刷データに基づいて、現像剤を用いて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにモノクロ画像やカラー画像を形成するように構成される。また、画像形成装置200Cは、画像形成動作を終了したときに、印刷完了通知を情報処理装置100Cに送信するようになっている。
【0135】
この画像形成システム3では、情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを実行し、文書ファイルDOCを生成するとともに文書ファイルDOCを保存する。情報処理装置100Cは、アプリケーションソフトウェア160Cにおけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Cを実行し、ドライバ設定情報DSR0をプリンタドライバ170Cに登録する。情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、印刷データを生成する。画像形成装置200Cは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMに広告デザインを示す画像を形成する。そして、情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付ける。その後、ユーザが文書ファイルDOCに基づいて再印刷を行いたい場合に、情報処理装置100Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを再度実行し、文書ファイルDOCを開く。情報処理装置100Cは、アプリケーションソフトウェア160Cにおけるユーザの操作に基づいて、プリンタドライバ170Cを実行し、印刷設定を行うための印刷設定画面SCPを表示する。情報処理装置100Cは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、一以上のドライバ設定情報の選択肢を示す選択リストLI5を生成するとともに、ドライバ設定情報DSR0を選択リストLI5に優先的に表示する。情報処理装置100Cは、印刷設定画面SCPにおけるユーザの操作に基づいて、選択リストLI5からドライバ設定情報DSR0を選択する。情報処理装置100Cは、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づいて印刷データを生成する。そして、画像形成装置200Cは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMに広告デザインを示す画像を形成する。画像形成システム3では、このように、文書ファイルDOCに関連付けられたドライバ設定情報DSR0を選択リストLI5に優先的に表示することにより、ユーザの利便性を高めることができるようになっている。
【0136】
図29は、情報処理装置100Cの一構成例を表すものである。情報処理装置100Cは、通信部110Cと、表示部120Cと、操作部130Cと、記憶部140Cと、制御部150Cとを有している。通信部110Cは、画像形成装置200Cと通信を行うように構成される。具体的には、例えば、通信部110Cは、画像形成装置200Cに印刷データを送信する。また、通信部110Cは、画像形成装置200Cから送信された印刷完了通知を受信するようになっている。表示部120Cは、例えば、液晶ディスプレイであり、制御部150Cが行う処理の内容を表示するように構成される。操作部130Cは、ユーザの操作を受け付けるように構成される。記憶部140Cは、各種プログラム、各種設定などの様々なデータを記憶するように構成される。記憶部140Cは、文書ファイルDOCを記憶している。文書ファイルDOCは、アプリケーションソフトウェア160Cにより生成されるとともに記憶部140Cに保存されるようになっている。制御部150Cは、各種プログラムを実行することにより、そのプログラムに応じた処理を行うように構成される。制御部150Cは、記憶部140Cに記憶されているアプリケーションソフトウェア160Cおよびプリンタドライバ170Cを実行することができるようになっている。
【0137】
アプリケーションソフトウェア160Cは、特定の処理を行うためのプログラムである。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、広告デザインについてのデータを編集し、編集したデータを文書ファイルDOCとして保存するようになっている。
【0138】
プリンタドライバ170Cは、画像形成装置200Cの動作を制御する、いわゆるデバイスドライバであり、印刷データを生成するように構成される。プリンタドライバ170Cには、複数のドライバ設定情報DSCが登録されている。ドライバ設定情報DSCは、様々な印刷設定項目の設定値を含むデータである。プリンタドライバ170Cは、ユーザの選択操作に基づいて、複数のドライバ設定情報DSCのうちの1つを選択し、選択されたドライバ設定情報DSCに基づいて、様々な印刷設定項目の設定を行うことができるようになっている。
【0139】
図30は、情報処理装置100Cにおけるアプリケーションソフトウェア160Cおよびプリンタドライバ170Cの一構成例を表すものである。
【0140】
プリンタドライバ170Cは、ドライバ制御部171Cと、ドライバ設定保持部172と、関連情報処理部173Cと、ドライバ設定情報管理部175と、表示制御部176Cと、印刷データ生成部177と、送信制御部178とを有している。
【0141】
ドライバ制御部171Cは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定保持部172、関連情報処理部173C、ドライバ設定情報管理部175、表示制御部176C、印刷データ生成部177、および送信制御部178を制御することによりプリンタドライバ170Cの全体動作を制御するように構成される。
【0142】
関連情報処理部173Cは、ドライバ制御部171Cからの指示に基づいて、文書プロパティPRについての処理を行うように構成される。具体的には、例えば、関連情報処理部173Cは、アプリケーションソフトウェア160Cから文書プロパティPRのうちの関連情報RIを取得する。また、関連情報処理部173Cは、関連情報RIを文書ファイルDOCの文書プロパティPRに登録するようになっている。
【0143】
表示制御部176Cは、ドライバ制御部171Cからの指示に基づいて、印刷設定についての様々なユーザインタフェース画面の表示制御を行うように構成される。
【0144】
ここで、ドライバ設定情報DSR0は、本発明における「第1のプリセット情報」の一具体例に対応する。複数のドライバ設定情報DSCは、本発明における「複数のプリセット情報」の一具体例に対応する。印刷データ生成部177は、本発明における「データ生成部」の一具体例に対応する。関連情報処理部173Cは、本発明における「登録部」の一具体例に対応する。
【0145】
以下に、画像形成システム3における、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づく印刷処理および再印刷処理について、詳細に説明する。
【0146】
(印刷処理)
図31は、印刷処理の一例を表すものである。印刷処理では、情報処理装置100Cは、文書ファイルDOCを生成し、この文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づいて印刷データを生成し、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付ける。この処理では、制御部150Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを実行し、処理が開始する。以下に、この動作について詳細に説明する。
【0147】
まず、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONを生成する(ステップS301)。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、文字や図形の描画処理や画像データの読込処理を行うことにより、コンテンツCONを生成する。これに応じて、アプリケーションソフトウェア160Cは、コンテンツCONの編集を行うための編集画面SCE3を表示する。
【0148】
図32は、編集画面SCE3を表すものである。編集画面SCE3は、編集フィールドFLEと、ボタンB1~B3とを有している。
【0149】
次に、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを記憶部140Cに保存する(ステップS302)。具体的には、例えば、操作部130Cは、編集画面SCE3におけるボタンB3に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160Cは、生成されたコンテンツCONを文書ファイルDOCとして記憶部140Cに保存する。
【0150】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、印刷設定を行うための印刷設定画面SCP6を表示する(ステップS303)。具体的には、例えば、操作部130Cは、編集画面SCE3(図32)におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160Cがプリンタドライバ170Cを呼び出すことにより、表示制御部176Cは、印刷設定画面SCP6の表示制御を行う。
【0151】
図33は、印刷設定画面SCP6を表すものである。印刷設定画面SCP6は、切替タブTABと、ボタンB4,B5と、設定フィールドFLS1と、設定管理フィールドFLD3とを有している。設定管理フィールドFLD3は、スイッチSW1と、ボタンB6とを有している。
【0152】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSCとして登録する(ステップS304)。具体的には、例えば、操作部130Cは、印刷設定画面SCP6における設定フィールドFLS1に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、設定フィールドFLS1では、現在のドライバ設定が変更される。そして、操作部130Cは、ボタンB6に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、ドライバ設定情報管理部175は、現在のドライバ設定をドライバ設定情報DSCとしてプリンタドライバ170Cに登録する。この例では、この登録されたドライバ設定情報DSCのドライバ設定名は“abc”であり、この登録されたドライバ設定情報DSCが、文書ファイルDOCと関連付けられるドライバ設定情報DSR0である。
【0153】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、使用すべきドライバ設定を決定する(ステップS305)。具体的には、例えば、操作部130Cは、ボタンB4に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176Cは、印刷設定画面を閉じるように表示制御を行うとともに、プリンタドライバ170Cは、現在のドライバ設定を、使用すべきドライバ設定として決定する。
【0154】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONの印刷を行う(ステップS306)。具体的には、例えば、操作部130Cは、編集画面SCE3(図32)におけるボタンB1に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、印刷データ生成部177は、使用すべきドライバ設定を用いることにより、コンテンツCONについての印刷データを生成する。送信制御部178は、印刷データを画像形成装置200Cに送信するように通信部110Cを制御する。そして、通信部110Cは、印刷データを画像形成装置200Cに送信する。画像形成装置200Cは、この印刷データに基づいて画像形成動作を行うことにより、記録媒体PMにコンテンツCONを示す画像を形成する。そして、画像形成装置200Cは、印刷完了通知を通信部110Cに送信する。
【0155】
次に、プリンタドライバ170Cは、印刷完了通知に基づいて、文書プロパティPRに関連情報RIを登録するかどうかを判定する(ステップS307)。具体的には、例えば、表示制御部176Cは、通信部110Cを介して取得した印刷完了通知に基づいて、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付けるための関連付け画面SCL1の表示制御を行う。
【0156】
図34は、関連付け画面SCL1を表すものである。関連付け画面SCL1は、フィールドFL6と、ボタンB19,B20とを有している。フィールドFL6は、文書ファイルDOCを、ステップS304において登録されたドライバ設定情報DSR0と関連付けるかどうかの判断をユーザに促すためのフィールドである。ボタンB19は、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付けることを決定するためのボタンである。ボタンB20は、文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付けることをキャンセルするためのボタンである。
【0157】
操作部130Cは、関連付け画面SCL1におけるユーザの操作を受け付けることにより、プリンタドライバ170Cは、文書プロパティPRに関連情報RIを登録するかどうかを判定する。プリンタドライバ170Cが文書プロパティPRに関連情報RIを登録しない場合(ステップS307において“N”)、ステップS309の処理に進む。プリンタドライバ170Cが文書プロパティPRに関連情報RIを登録する場合(ステップS307において“Y”)、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、文書プロパティPRに関連情報RIを登録する(ステップS308)。具体的には、例えば、関連情報処理部173Cは、関連情報RIを文書ファイルDOCの文書プロパティPRに登録する。
【0158】
図35は、文書ファイルDOCにおける文書プロパティPRの一例を表すものである。この例では、文書プロパティPRには、コメントを示す“abc”が登録されている。ここで、“abc”は、関連情報RIであり、文書ファイルDOCが、ドライバ設定名が“abc”であるドライバ設定情報DSR0と関連付けられていることを示す。
【0159】
次に、制御部150Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを終了する(ステップS309)。
【0160】
(再印刷処理)
図36は、再印刷処理の一動作例を表すものである。再印刷処理では、情報処理装置100Cは、選択リストLI5においてドライバ設定情報DSR0を優先的に表示し、文書ファイルDOCおよびドライバ設定情報DSR0に基づいて印刷データを生成する。以下に、この動作について詳細に説明する。
【0161】
まず、制御部150Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを実行する(ステップS401)。
【0162】
次に、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCを開く(ステップS402)。具体的には、例えば、アプリケーションソフトウェア160Cは、ユーザの操作に基づいて、文書ファイルDOCのコンテンツCONおよび文書プロパティPRを取得する。これに応じて、アプリケーションソフトウェア160Cは、編集画面SCE3(図32)を表示する。
【0163】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、ドライバ設定情報DSR0が選択された状態を表す印刷設定画面SCP7を表示する(ステップS403)。具体的には、例えば、操作部130Cは、編集画面SCE3(図32)におけるボタンB2に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、アプリケーションソフトウェア160Cは、プリンタドライバ170Cを呼び出す。関連情報処理部173Cは、アプリケーションソフトウェア160Cから文書プロパティPRのうちの関連情報RIを取得する。プリンタドライバ170Cには、関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSR0が登録されているため、表示制御部176Cは、印刷設定画面SCP7の表示制御を行う。すなわち、初期状態において、現在のドライバ設定が、ドライバ設定情報DSR0に基づいて設定される。
【0164】
図37は、印刷設定画面SCP7を表すものである。設定管理フィールドFLD3のスイッチSW1には、ドライバ設定情報DSR0のドライバ設定名が表示される。
【0165】
次に、プリンタドライバ170Cは、ユーザの操作に基づいて、使用すべきドライバ設定を決定する(ステップS404)。具体的には、例えば、操作部130Cは、印刷設定画面SCP7におけるスイッチSW1に対するユーザの操作を受け付ける。表示制御部176Cは、一以上のドライバ設定情報DSCの選択肢を示す選択リストLI5を生成するとともに、複数のドライバ設定情報DSCのうち、関連情報RIにより文書ファイルDOCと関連付けられたドライバ設定情報DSR0を選択リストLI5に優先的に表示するように表示制御を行う。
【0166】
図38は、選択リストLI5を含む印刷設定画面SCP8を表すものである。選択リストLI5には、ドライバ設定情報DSR0がドライバ設定情報DSR0以外のドライバ設定情報DSCに対して優先的に表示され、この例では、ドライバ設定情報DSR0のドライバ設定名である“abc”が表示されている。この例では、選択リストLI5には、単一のドライバ設定情報DSC(ドライバ設定情報DSR0)が表示されている。操作部130Cは、選択リストLI5に対するユーザの選択操作を受け付ける。この例では、フォーカスFCで示したように、ドライバ設定情報DSR0のドライバ設定名である“abc”が選択されており、現在のドライバ設定が、ドライバ設定情報DSR0に基づいて設定されている。これにより、ドライバ設定保持部172は、選択されたドライバ設定情報DSR0に含まれる様々な設定値を現在のドライバ設定として保持する。そして、操作部130Cは、ボタンB4に対するユーザの操作を受け付ける。これにより、表示制御部176Cは、この画面を閉じるように表示制御を行い、プリンタドライバ170Cは、現在のドライバ設定を、使用すべきドライバ設定として決定する。
【0167】
次に、プリンタドライバ170Cは、ステップS306(図31)と同様に、ユーザの操作に基づいて、コンテンツCONの印刷を行う(ステップS405)。
【0168】
次に、制御部150Cは、ユーザの操作に基づいて、アプリケーションソフトウェア160Cを終了する(ステップS406)。
【0169】
以上で、このフローは終了する。
【0170】
このように、画像形成システム3では、印刷データ生成部177がドライバ設定情報DSR0および文書ファイルDOCに基づいて印刷データを生成した後に、関連情報処理部173Cは、文書ファイルDOCに、印刷データを生成する際に使用したドライバ設定情報DSR0に関連付けられた関連情報RIを登録した。これにより、ユーザが少ない操作手数で文書ファイルDOCをドライバ設定情報DSR0と関連付けることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0171】
以上のように本実施の形態では、印刷データ生成部がドライバ設定情報DSR0および文書ファイルに基づいて印刷データを生成した後に、文書ファイルに、印刷データを生成する際に使用したドライバ設定情報DSR0に関連付けられた関連情報を登録した。これにより、ユーザが少ない操作手数で文書ファイルをドライバ設定情報DSR0と関連付けることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0172】
[変形例2-1]
上記実施の形態に係る画像形成システム3に、上記第1の実施の形態の変形例1-1,1-2を適用してもよい。
【0173】
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
【0174】
以上、実施の形態およびいくつかの変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0175】
例えば、上記の各実施の形態では、アプリケーションソフトウェアは、広告デザインについてのデータを編集するようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、プレゼンテーションについてのデータなど、扱うデータはどのようなものであってもよい。
【0176】
例えば、上記の各実施の形態では、関連情報RIは、文書プロパティPRのコメントを示す情報に登録されるようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、文書プロパティPRのタイトルを示す情報などに登録されるようにしてもよい。
【0177】
例えば、上記の第1の実施の形態では、ドライバ設定情報DSR0および制御情報CIを含むドライバ設定情報DSRを情報処理装置100Bに供給したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、第2の実施の形態の場合と同様に、ドライバ設定情報DSR0のみを情報処理装置100Bに供給してもよい。この場合でも、ドライバ設定情報DSR0をドライバ設定情報DSR0以外のドライバ設定情報DSCに対して優先的に表示することができる。
【符号の説明】
【0178】
1,3…画像形成システム、2A,2B…システム、100A,100B,100C…情報処理装置、110A,110B,110C…通信部、120A,120B,120C…表示部、130A,130B,130C…操作部、140A,140B,140C …記憶部、150A,150B,150C…制御部、160,160C…アプリケーションソフトウェア、170A,170B,170C…プリンタドライバ、171,171C…ドライバ制御部、172…ドライバ設定保持部、173,173C…関連情報処理部、174…ドライバ設定ファイル処理部、175…ドライバ設定情報管理部、176,176C…表示制御部、177…印刷データ生成部、178…送信制御部、200A,200B,200C…画像形成装置、DOC,DOC1…文書ファイル、DF…ドライバ設定ファイル、DSA,DSB,DSC,DSR,DSR0…ドライバ設定情報、関連情報RI,RI1,RI2。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38