(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】画像形成装置および通信システム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/02 20220101AFI20231031BHJP
H04L 67/50 20220101ALI20231031BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20231031BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
H04L51/02
H04L67/50
H04N1/00 127B
H04N1/00 Z
B41J29/38 203
(21)【出願番号】P 2020011211
(22)【出願日】2020-01-27
【審査請求日】2022-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】松木 良臣
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-217653(JP,A)
【文献】特開2013-140584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00
H04L 67/50
H04N 1/00
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、
データ通信を行う通信部と、
グループチャットツールの起動により、当該画像形成装置と複数の情報処理装置とをメンバーに含むグループチャットが可能な状態を構築する構築部と、
前記グループチャットに入力された前記情報処理装置からのメッセージを前記通信部が受信すると、当該メッセージの言語を特定する言語特定部と、
予め定められた複数の言語データを記憶する記憶部と、
前記記憶部から読み出された前記言語データが示す言語を、当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする制御部と、を備え、
前記制御部は、前記言語特定部が特定した言語がインストールされていない場合に、当該特定した言語を示す言語データを前記記憶部から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記言語特定部が特定した言語がインストールされていない場合に、前記言語特定部が特定した言語をインストールするか否かのインストール確認メッセージを当該特定した言語で前記グループチャットに対して前記通信部に出力させ、
更に、前記制御部は、前記グループチャットに入力された、前記特定した言語によるインストール指示メッセージを前記通信部が受信すると、当該特定した言語を示す言語データを前記記憶部から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記言語特定部が前記メッセージの言語を特定すると、当該特定した言語と当該メッセージを発信した情報処理装置とを対応付けた対応情報を前記記憶部に記憶させ、
前記制御部は、前記情報処理装置からの当該グループチャットを退出する旨の退出情報を前記通信部が受信すると、前記退出情報を出力した当該情報処理装置の言語を前記記憶部の前記対応情報に用いて特定し、前記退出情報を出力した当該情報処理装置の言語を使用する他の情報処理装置がないと判定した場合に、前記退出情報を出力した当該情報処理装置の言語を不使用言語としてアンインストールする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記言語特定部が前記メッセージの言語を特定すると、当該特定した言語と当該メッセージを発信した情報処理装置と当該メッセージを受信した受信時刻とを対応付けた対応情報を前記記憶部に記憶させ、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記対応情報を用いて、前記グループチャットで使用された言語のうちで、予め定められた期間使用されない不使用言語があると判定した場合に、前記不使用言語をアンインストールする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記対応情報を用いて、前記グループチャットで使用された言語のうちで、予め定められた期間使用されない不使用言語があると判定した場合に、前記不使用言語をアンインストールするか否かのアンインストール確認メッセージを前記不使用言語で前記グループチャットに対して前記通信部に出力させ、
更に、前記制御部は、前記グループチャットへの前記アンインストール確認メッセージの入力から予め定められた判定期間内に、前記不使用言語によるメッセージがない場合に、前記不使用言語をアンインストールする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記憶部は、当該画像形成装置で使用可能な言語の数の閾値を予め記憶しており、
前記制御部は、当該画像形成装置で使用可能な言語の数が前記閾値未満であれば、前記不使用言語をアンインストールせず、当該画像形成装置で使用可能な言語の数が前記閾値以上であれば、前記不使用言語をアンインストールする請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記記憶部は、当該画像形成装置の予め定められた設置地域と当該設置地域における主言語とを対応付けた地域言語情報と、当該画像形成装置の設置地域を示す設置情報とを予め記憶しており、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記地域言語情報及び前記設置情報を用いて、当該設置地域における主言語を特定し、前記不使用言語が前記主言語であれば当該不使用言語をアンインストールせず、前記不使用言語が前記主言語でなければ当該不使用言語をアンインストールする請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記グループチャットに属する前記情報処理装置の総数に対して、対象言語を使用する前記情報処理装置の下限割合を示す予め定められた下限値を予め記憶しており、
前記制御部は、前記グループチャットにおいて前記対象言語を使用する前記情報処理装置の占める割合が、前記予め定められた下限値未満であれば、前記対象言語をアンインストールする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置及び複数の情報処理装置を備え、前記画像形成装置及び前記複数の情報処理装置がネットワークを通じてデータ通信を相互に行う通信システムであって、
前記複数の情報処理装置のそれぞれは、
表示部と、
ユーザーにより操作される操作部と、
データ通信を行う第1通信部と、
グループチャットツールの起動により、グループチャットが可能な状態を構築し、グループチャットの画面を前記表示部に表示させる第1構築部と、
前記操作部の操作により前記グループチャットの画面にメッセージが入力されると、当該メッセージを、前記第1通信部から前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に向けて送信させる第1制御部と、を備え、
前記画像形成装置は、
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
データ通信を行う第2通信部と、
グループチャットツールの起動により、グループチャットが可能な状態を構築する第2構築部と、
前記複数の情報処理装置からの前記メッセージを前記第2通信部が受信すると、当該メッセージの言語を特定する言語特定部と、
予め定められた複数の言語データを記憶する記憶部と、
前記記憶部から読み出された前記言語データが示す言語を、当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする第2制御部と、を備え、
前記第2制御部は、前記言語特定部が特定した言語がインストールされていない場合に、当該特定した言語を示す言語データを前記記憶部から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および通信システムに関し、特にグループチャット機能を利用した技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、当該画像形成装置を操作するユーザーが指紋認証を受けることにより、当該指紋認証などの個人認証データに対応付けられている言語特定情報を個人情報登録テーブルから検索して取得し、操作画面やレポート印刷などで使用する言語をこの言語特定情報が示す言語に切り替えている。これにより、画像形成装置を使用するユーザーの言語で操作案内をすることができる。
【0003】
また、特許文献2に記載のシステムは、チャットサービスサーバーと、複数のユーザー端末と、プリンタとを備え、複数のユーザー端末とプリンタとがチャットサービスサーバーにネットワークを介して接続され、チャット機能を利用して、ユーザー端末からプリンタに印刷要求などのメッセージを送信することを可能にしている。これにより、操作の手間が省かれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-26972号公報
【文献】特開2018-128843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、チャットツールにはグループチャット機能がある。グループチャット機能を利用して、画像形成装置で使用可能な言語をグループチャットのメンバーの言語に合わせて手間なく構築することができれば、画像形成装置の利便性が向上する。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の画像形成装置では、画像形成装置をユーザーが使用する際に、当該画像形成装置で使用可能な言語を、当該ユーザーの言語に切り替えるだけであり、当該画像形成装置で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーに合わせて構築することはできない。また、上記特許文献2に記載の画像形成装置は、チャット機能を利用して、ユーザー端末からプリンタに印刷要求などのメッセージを送信する構成に過ぎず、当該画像形成装置で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーに合わせて構築することはできない。
【0007】
また、ユーザー又は管理者が、グループチャットのメンバーの全ての言語を画像形成装置で使用可能な言語として手動で順次にインストールすることにより、画像形成装置で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーに合わせて構築することは、非常に手間がかかり、利便性が著しく低下するため、実際的ではない。また、グループチャットのメンバーについて増減変化があった場合にも、手動でインストール又はアンインストールしなければならず、非常に手間がかかり、利便性が著しく低下する。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、グループチャット機能を利用して、画像形成装置で使用可能な言語をグループチャットのメンバーの言語に合わせて手間なく構築することを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面にかかる画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成部を有する画像形成装置であって、データ通信を行う通信部と、グループチャットツールの起動により、当該画像形成装置と複数の情報処理装置とをメンバーに含むグループチャットが可能な状態を構築する構築部と、前記グループチャットに入力された前記情報処理装置からのメッセージを前記通信部が受信すると、当該メッセージの言語を特定する言語特定部と、予め定められた複数の言語データを記憶する記憶部と、前記記憶部から読み出された前記言語データが示す言語を、当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする制御部と、を備え、前記制御部は、前記言語特定部が特定した言語がインストールされていない場合に、当該特定した言語を示す言語データを前記記憶部から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールするものである。
【0010】
本発明の一局面にかかる通信システムは、画像形成装置及び複数の情報処理装置を備え、前記画像形成装置及び前記複数の情報処理装置がネットワークを通じてデータ通信を相互に行う通信システムであって、前記複数の情報処理装置のそれぞれは、表示部と、ユーザーにより操作される操作部と、データ通信を行う第1通信部と、グループチャットツールの起動により、グループチャットが可能な状態を構築し、グループチャットの画面を前記表示部に表示させる第1構築部と、前記操作部の操作により前記グループチャットの画面にメッセージが入力されると、当該メッセージを、前記第1通信部から前記ネットワークを通じて前記画像形成装置に向けて送信させる第1制御部と、を備え、前記画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、データ通信を行う第2通信部と、グループチャットツールの起動により、グループチャットが可能な状態を構築する第2構築部と、前記複数の情報処理装置からの前記メッセージを前記第2通信部が受信すると、当該メッセージの言語を特定する言語特定部と、予め定められた複数の言語データを記憶する記憶部と、前記記憶部から読み出された前記言語データが示す言語を、当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールする第2制御部と、を備え、前記第2制御部は、前記言語特定部が特定した言語がインストールされていない場合に、当該特定した言語を示す言語データを前記記憶部から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置で使用可能な言語としてインストールするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、グループチャット機能を利用して、画像形成装置で使用可能な言語をグループチャットのメンバーの言語に合わせて手間なく構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態の通信システムにおける画像形成装置及び情報処理装置の外観を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態の通信システムにおける画像形成装置の構成及び情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語追加の処理手順を示すフローチャートである。
【
図4】(A)は画像形成装置及び3台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図、(B)は新規にチャット参加した情報処理装置が発信したメッセージにより言語が追加される例を示す図である。
【
図5】画像形成装置の操作部及び表示部を示す平面図である。
【
図6】(A)及び(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用したチャット退出に基づく言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】(A)は画像形成装置及び4台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図、(B)は情報処理装置のチャット退出により言語が削除される例を示す図である。
【
図9】(A)及び(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。
【
図10】第2実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した不使用言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図11】(A)は画像形成装置及び4台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図、(B)は不使用言語が削除される例を示す図である。
【
図12】(A)及び(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。
【
図13】第1実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図14】第2実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図15】(A)は設置情報テーブルの一例を示す図、(B)は第1実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図16】第2実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図17】(A)は第1、第2グループチャットが構成されている例を示す図、(B)は第1グループチャットに参加した情報処理装置が発信したメッセージにより言語が追加される例を示す図である。
【
図18】第3実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語追加の処理手順を示すフローチャートである。
【
図19】第3実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図20】第3実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図21】(A)は第1、第2グループチャットが構成されている例を示す図、(B)は第1グループチャットの情報処理装置がチャット退出することにより言語が削除される例を示す図である。
【
図22】第4実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【
図23】第4実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態にかかる通信システムについて図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1実施形態の通信システムにおける画像形成装置及び情報処理装置の外観を示す斜視図である。
図2は、第1実施形態の通信システムにおける画像形成装置の構成及び情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0015】
第1実施形態の通信システム1は、画像形成装置10及び複数(例えば第1実施形態では3台)の情報処理装置30を備え、画像形成装置10及び複数の情報処理装置30がグループチャットツールを利用してデータ通信を相互に行うシステムである。
【0016】
情報処理装置30は、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピューターなどであって、制御ユニット31と、表示部32と、操作部33と、通信部(第1通信部)35とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信を可能とされている。
【0017】
表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)などの表示装置である。
【0018】
操作部33は、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置である。
【0019】
通信部35は、通信モジュールを備える通信インターフェイスであり、LANや公衆回線などからなるネットワークNを通じて、データ通信を行う。
【0020】
記憶部34は、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置である。
【0021】
制御ユニット31は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU、ASICである。この制御ユニット31は、上記記憶部34に記憶された第1制御プログラムが上記のプロセッサーに実行されることにより、制御部41(第1制御部)と、チャット構築部42(第1構築部)として機能する。なお、制御ユニット31の上記の各構成要素は、前述の第1制御プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
【0022】
制御部41は、情報処理装置30の全体的な動作制御を司る。
【0023】
制御部41は、操作部33の操作に基づき、ユーザーにより入力されたユーザー操作を特定する。そして、制御部41は、特定したユーザー操作を受け付ける。
【0024】
制御部41は、表示部32を制御して、表示部32の画面に各種のウィンドウ、情報処理に必要な設定項目、テキストなどを表示する。
【0025】
制御部41は、通信部35の通信動作を制御する機能を有する。例えば、通信部35は、制御部41による制御のもと、LANを通じて画像形成装置10との間でデータを送受する。
【0026】
制御部41は、ユーザーによる「グループチャット」の起動操作を操作部33が受け付けると、チャット構築部42にグループチャットツールの起動を指示する。
【0027】
チャット構築部42は、グループチャットツールの起動、つまり、グループチャットアプリケーションプログラムを実行することにより、グループチャットによるIP通信機能を構築する。これにより、グループチャットが可能な状態が構築される。チャット構築部42は、後述する
図6(A)及び
図6(B)に示すようにグループチャットの画面を表示部32に表示させる。なお、記憶部34には、上記グループチャットアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0028】
制御部41は、通信部35が、グループチャットによるIP通信機能に基づき、通信相手の端末装置(例えば、画像形成装置10又は他の情報処理装置30)との間でデータを送受する。例えば、制御部41は、操作部33の操作によりグループチャットの画面にメッセージが入力されると、当該メッセージを、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。
【0029】
一方、画像形成装置10は、制御ユニット11と、表示部12と、操作部14と、タッチパネル15と、通信部(第2通信部)16と、画像読取部17と、画像形成部18と、記憶部19とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信を可能とされている。
【0030】
画像読取部17は、原稿を光学的に読み取るスキャナーを有する読取機構であり、この原稿の画像を示す画像データを生成する。
【0031】
画像形成部18は、感光体ドラムの表面を均一帯電させ、感光体ドラムの表面を露光して、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光体ドラムの表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラムの表面のトナー像(画像)を記録紙(記録媒体)に転写して定着させる。例えば、画像形成部18は、制御部21の制御の下、通信部16が受信した印刷ジョブが示す画像を記録紙に印刷したり、画像読取部17で生成された画像データによって示される画像を記録紙に印刷したりすることが可能である。
【0032】
表示部12は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置である。
【0033】
表示部12の画面には、タッチパネル15が配置されている。タッチパネル15は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル15に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット11の後述する制御部21などに出力する。従って、タッチパネル15は、表示部12の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
【0034】
操作部14は、例えば、メニューを呼び出すメニューキー、メニューを構成するGUIにおけるフォーカスを移動させる矢印キー、メニューを構成するGUIに対して確定操作を行う決定キー、スタートキーなどを備えている。
【0035】
通信部16は、通信モジュールを備える通信インターフェイスであり、LANや公衆回線などからなるネットワークNを通じて、データ通信を行う。
【0036】
記憶部19は、HDDなどの大容量の記憶装置である。また、記憶部19は、予め定められた複数の言語データを記憶している。予め定められた複数の言語データとしては、例えば、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、ロシア語、アラビア語、ヘブライ語などの複数の言語の言語データが挙げられる。
【0037】
制御ユニット11は、プロセッサー、RAM、及びROMなどから構成される。プロセッサーは、例えば、CPU、MPU、ASICである。この制御ユニット11は、上記記憶部19に記憶された第2制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部21(第2制御部)と、チャット構築部22(構築部、第2構築部)と、言語特定部23として機能する。なお、制御ユニット11の上記の各構成は、上記第2制御プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
【0038】
制御部21は、画像形成装置10の全体的な動作制御を司る。
【0039】
制御部21は、タッチパネル15から出力される検知信号に基づき、タッチパネル15に対するユーザー操作を受け付ける。また、制御部21は、操作部14のハードキーに対するユーザー操作を受け付ける。
【0040】
制御部21は、表示部12を制御して、画像形成処理に必要な設定項目の入力画面、あるいは情報の入力画面などを表示する。
【0041】
制御部21は、通信部16による通信動作を制御する。例えば、通信部16は、制御部21による制御のもと、LANを通じて情報処理装置30との間でデータを送受する。また、制御部21は、記憶部19から読み出された言語データが示す言語を、当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする。
【0042】
また、チャット構築部22は、グループチャットツールの起動、つまり、グループチャットアプリケーションプログラムを実行することにより、グループチャットによるIP通信機能を構築する。これにより、グループチャットが可能な状態が構築される。チャット構築部22は、後述する
図6(A)及び
図6(B)に示すようなグループチャットの画面を表示部12に表示させてもよいが、ここでは表示させないようにしている。なお、記憶部19には、上記グループチャットアプリケーションプログラムがインストールされている。制御部21は、通信部16が、グループチャットによるIP通信機能に基づき、通信相手の端末装置(例えば、情報処理装置30)との間でデータを送受する。
【0043】
言語特定部23は、グループチャットに入力された情報処理装置30からのメッセージを通信部16が受信すると、当該メッセージの言語を特定する。例えば、言語特定部23は、既知の言語判定技術により、情報処理装置30からのメッセージを示す文字テキストが示す文字の言語の種類を判定する。具体的には、当該メッセージには、当該メッセージを示す文字テキストと、当該メッセージに付帯されている文字コード種別の情報(言語を示す情報が含まれる)とが含まれている。そこで、言語特定部23は、当該メッセージに付帯されている文字コード種別の情報に基づいて、当該メッセージを示す文字テキストが示す文字の言語の種類を判定する。また、言語特定部23は、情報処理装置30からのメッセージの文字テキストについてパターンマッチング処理を行うことにより、当該メッセージの言語を特定してもよい。
【0044】
制御部21は、言語特定部23が特定した言語がインストールされていない場合に、当該特定した言語を示す言語データを記憶部19から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする。
【0045】
なお、画像形成装置10は、図示しないRTC(リアルタイムクロック)を有しており、制御部21は、図示しないRTCから現時点の時刻を取得することが可能である。
【0046】
ここで、画像形成装置10及び複数の情報処理装置30では、P2P技術を利用したインターネット電話サービス、又はソーシャルネットワークサービス等の技術を用いた通信機能を用いて、情報処理装置30から画像形成装置10にメッセージを送信したり、画像形成装置10が受信したメッセージなどに対応する各種のメッセージを当該画像形成装置10から通信相手の端末装置(例えば、情報処理装置30)に送信したりする。本実施形態では、当該通信機能をIP通信機能と称する。例えば、IP通信機能としては、既知のスカイプ(Skype:登録商標)が適用される。このスカイプでは、画像形成装置10及び複数の情報処理装置30について、各装置を識別するための識別情報(IDやパスワードなど)がそれぞれ登録されており、画像形成装置10及び複数の情報処理装置30において当該スカイプが起動された複数の装置間でチャット、通話、画像データの送受などを行うことができる。
【0047】
また、情報処理装置30の制御部41は、当該情報処理装置30がチャットに参加したことを示す参加情報、チャットからの退出を示す退出情報のチャット関連情報を、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。また、情報処理装置30の制御部41は、当該情報処理装置30が連絡可能、応答不可、一時退席中の何れの状態であるかを示すステータス情報を、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。
【0048】
情報処理装置30においてグループチャットが構築されると、当該情報処理装置30のステータス表示は、通常、これを使用するユーザーに対して連絡可能であることを意味する状態、つまり、連絡可能を示す状態となる。また、情報処理装置30のステータス表示は、ユーザーによる操作部33の操作又は当該情報処理装置30等のエラー発生時に、応答不可を示す状態となる。また、情報処理装置30のステータス表示は、ユーザーが一定期間に亘って操作部33を操作しなかった場合に、ユーザーが一時的に席を外していることを示す一時退席中を示す状態となる。
【0049】
次に、第1実施形態の通信システム1におけるグループチャット機能を利用した言語追加の処理手順について、
図3を用いて説明する。
図3は、第1実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語追加の処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
ここでは、
図4(A)~
図6(B)に示すように、新規にチャット参加した情報処理装置が発信したメッセージにより言語が追加される例について説明する。
図4(A)は、画像形成装置及び3台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図である。
図4(B)は、新規にチャット参加した情報処理装置が発信したメッセージにより言語が追加される例を示す図である。
図5は、画像形成装置の操作部及び表示部を示す平面図である。
図6(A)及び
図6(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。なおここでは、
図4(A)に示すように、画像形成装置10で使用可能な言語として、英語、ドイツ語及びフランス語が既にインストールされているとする。
【0051】
まず、画像形成装置10のチャット構築部22は、グループチャットツールの起動により、グループチャットによるIP通信機能を構築する(S21)。
【0052】
具体的には、制御部21は、
図5に示すメニュー画面G1を表示部12に予め表示させている。メニュー画面G1には、画像形成装置10の各機能にそれぞれ対応付けられた複数のタッチキー61a~61h等を有する。この状態で、ユーザーがチャットに対応するタッチキー61hをタッチ操作すると、タッチパネル15によりタッチキー61hに対するタッチ操作が検出されて、このタッチ操作が制御部21で受け付けられる。制御部21は、チャット構築部22にグループチャットツールの起動を指示し、チャット構築部22がグループチャットによるIP通信機能を構築する(S21)。
【0053】
図4(A)に示すように、例えば3台の情報処理装置30は、ユーザーによる「グループチャット」の起動操作を操作部33がそれぞれ受け付けているとする。このため、制御部41は、上記起動操作に基づいて、チャット構築部42にグループチャットツールの起動を指示する。チャット構築部42は、制御部41の指示に基づき、グループチャットによるIP通信機能を構築し、表示部32に、グループチャットの画面を表示させる(S11)。
【0054】
なお第1実施形態では、3台の情報処理装置30を、適宜に、情報処理装置30A、30B、30Cとして説明する。情報処理装置30A~30Cのそれぞれは、グループチャットにおいて、英語、ドイツ語、フランス語を使用するユーザーが所持する端末装置である。
【0055】
また、
図4(B)に示す4台目の情報処理装置30Dは、ユーザーによる「グループチャット」の起動操作を操作部33が受け付けているとする。このため、制御部41は、上記起動操作に基づいて、チャット構築部42にグループチャットツールの起動を指示する。チャット構築部42は、制御部41の指示に基づき、グループチャットによるIP通信機能を構築し、表示部32に、グループチャットの画面を表示させる(S31)。チャット構築部42は、制御部41の指示に基づき、グループチャットによるIP通信機能を構築し、表示部32に、
図6(A)に示すグループチャットの画面を表示させる(S31)。
【0056】
なお第1実施形態では、4台目の情報処理装置30Dは、グループチャットにおいて、中国語を使用するユーザーが所持する端末装置である。また、画像形成装置10の制御部21は、情報処理装置30A~30Dからの参加情報を、通信部16が受信することで、グループチャットのメンバーに情報処理装置30A~30Dが含まれることを把握している。
【0057】
また、
図6(A)に示すグループチャットの画面の上端側表示エリアには、グループチャットを構成するメンバー表示、つまり、情報処理装置30A、30B、30C、30D及び画像形成装置10を示す各アイコンが表示されている。丸形内にAと示されたアイコンが情報処理装置30Aを示し、四角形内にBと示されたアイコンが情報処理装置30Bを示し、三角形内にCと示されたアイコンが情報処理装置30Cを示し、星形内にDと示されたアイコンが情報処理装置30Dを示し、五角形内にZと示されたアイコンが画像形成装置10を示す。
【0058】
情報処理装置30Aは、当該情報処理装置30Aのユーザーの操作により、情報処理装置30Aからの英語によるメッセージm11がグループチャットの画面に入力されると(S12)、情報処理装置30Aの制御部41は、メッセージm11を、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。画像形成装置10の通信部16は、情報処理装置30Aからのメッセージm11を受信すると(S22)、他の情報処理装置30B~30Dにメッセージm11を送信し、他の情報処理装置30B~30Dも情報処理装置30Aからのメッセージm11を受信し、それぞれの表示部32のグループチャットの画面にメッセージm11が表示される。例えば、
図6(A)に示すように、情報処理装置30Dの表示部32のグループチャットの画面には、メッセージm11が表示される。
【0059】
そして、情報処理装置30Dのユーザーの操作により、情報処理装置30Dからの中国語によるメッセージm12がグループチャットの画面に入力されると(S32)、情報処理装置30Dの制御部41は、メッセージm12を、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。画像形成装置10はメッセージm12を受信し(S22)、言語特定部23は、グループチャットに入力された情報処理装置30からのメッセージm12を通信部16が受信すると、当該メッセージm12の言語を特定する(S23)。そして、制御部21は、言語特定部23がメッセージm12の言語を特定すると、当該特定した言語と当該メッセージm12を発信した情報処理装置30Dとを対応付けた対応情報を記憶部19に記憶させる(S24)。
【0060】
画像形成装置10の制御部21は、インストール条件が成立しているか否かを判定する(S25)。例えば、制御部21は、言語特定部23が特定したメッセージm12の言語(つまり中国語)が、当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールされていない場合には、インストール条件が成立していると判定し(S25でYES)、言語特定部23が特定した中国語をインストールするか否かのインストール確認メッセージm14(例えば、「中国語をインストールしますか?」とのメッセージ)を当該特定した言語(つまり中国語)でグループチャットに対して通信部16に出力させる(S26)。
【0061】
情報処理装置30Dの制御部41は、
図6(B)に示すように、表示部32のグループチャットの画面に、インストール確認メッセージm14(中国語による「中国語をインストールしますか?」とのメッセージ)に表示させる(S33)。
【0062】
そして、
図6(B)に示すように、情報処理装置30Dのユーザー操作により、当該特定した言語(つまり中国語)によるインストール指示メッセージm15(例えば、中国語による「中国語をインストールしてください」とのメッセージ)がグループチャットの画面に入力されると(S34)、情報処理装置30Dの制御部41は、インストール指示メッセージm15を、通信部35からネットワークNを通じて画像形成装置10に向けて送信させる。
【0063】
画像形成装置10の制御部21は、グループチャットに入力された、当該特定した言語(つまり中国語)によるインストール指示メッセージm15を通信部16が受信すると(S27)、当該特定した言語を示す言語データ(つまり、中国語)を記憶部19から読み出し、中国語を当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする(S28)。
【0064】
なお、情報処理装置30Bからのドイツ語によるメッセージm13がグループチャットの画面に入力され(S12)、情報処理装置30Bの制御部41は、メッセージm13を画像形成装置10に送信する。なお、画像形成装置10は、前述のメッセージm11及びメッセージm13についても、上記S23、S24の処理を行っているが、メッセージm11が英語で、メッセージm13がドイツ語であり、英語及びドイツ語は、画像形成装置10で使用可能な言語としてインストール済みであるため、インストール条件が不成立であり(S25でNO)、S29の処理に進むことになる。
【0065】
画像形成装置10の制御部21は、グループチャットにおいて、インストール確認メッセージm14の直後のメッセージが、中国語のメッセージであるインストール指示メッセージm15であれば、すなわち、言語特定部23がインストール指示メッセージm15を中国語と特定すれば、当該画像形成装置10へのインストール指示を意味するメッセージであると認識する。インストール指示メッセージm15は、中国語による「中国語をインストールしてください」とのメッセージとしているが、中国語であればその意味は問わないとしてもよい。つまり、制御部21は、中国語のメッセージであれば、インストール指示を意味するメッセージであると認識する。なお、画像形成装置10の制御部21は、インストール確認メッセージm14の後、予め定められた範囲内のメッセージ(例えば5個のメッセージまで)に当該特定した言語(ここでは中国語)のメッセージが含まれている場合においても、当該画像形成装置10へのインストール指示を意味するメッセージであると認識するとしてもよい。
【0066】
なお、画像形成装置10への指示であることを示す特殊文字(例えば、#)を先頭とし、それに続けて指示内容を記載した実行指示メッセージ(例えば、「#中国語をインストールして」、「#中国語をインストール」とする)としてもよい。この場合には、画像形成装置10の制御部21は、グループチャットの画面に入力された文字列について、先頭に特殊文字(例えば、#)が付された文字列が、当該画像形成装置10への指示であることを容易に判定でき、当該画像形成装置10への指示精度を向上させることができる。
【0067】
画像形成装置10の制御部21は、S28の処理のあと、又は、S25でNOの場合に、メッセージの受信の有無を判定する(S29)。制御部21は、メッセージの受信があれば(S29でYES)、S23の処理に進み、メッセージの受信が無ければ(S29でNO)、チャット終了か否かを判定し(S29A)、例えば、ユーザーが画像形成装置10に対してチャット終了の操作を行った場合(S29AでYES)、グループチャットを終了させ、本処理を終了させる。一方、チャット終了の操作がない場合(S29AでNO)には、グループチャットが継続される。
【0068】
上記第1実施形態の通信システム1及び画像形成装置10によれば、グループチャット機能を利用して、画像形成装置10で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーの言語に合わせて手間なく構築することができ、画像形成装置10の利便性を向上させることができる。
【0069】
また、制御部21は、言語特定部23が特定した言語がインストールされていない場合に、言語特定部23が特定した言語をインストールするか否かのインストール確認メッセージm14を当該特定した言語でグループチャットに対して通信部16に出力させる。更に、制御部21は、グループチャットに入力された、前記特定した言語によるインストール指示メッセージm15を通信部16が受信すると、当該特定した言語を示す言語データを記憶部19から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする。このため、言語特定部23が特定した言語を理解可能な特定ユーザーに対して、言語特定部23が特定した言語をインストールするか否かの確認を求めることができ、特定ユーザーに対して、グループチャットにおいてインストール指示メッセージm15を返すことを促すことができる。これにより、グループチャットの特定ユーザーが使用する言語を、画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。言い換えれば、画像形成装置10で使用可能な言語以外の新言語がグループチャットに入力されると、グループチャットにおいて新言語でインストールするか否かのインストール確認メッセージm14が情報処理装置30のグループチャットの表示画面に表示され、グループチャットにおいて新言語でインストール指示があると、新言語がインストールされる。このため、グループチャットにおいて新言語のチャットが開始されることに対応して、新言語を画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に追加することができる。
【0070】
次に、第1実施形態に係る通信システム1におけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順について、
図7を用いて説明する。
図7は、第1実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用したチャット退出に基づく言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0071】
ここでは、
図8(A)~
図9(B)に示すように、情報処理装置がチャット退出することにより言語が削除される例について説明する。
図8(A)は、画像形成装置及び4台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図である。
図8(B)は、情報処理装置のチャット退出により言語が削除される例を示す図である。
図9(A)及び
図9(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。なおここでは、
図8(A)に示すように、画像形成装置10で使用可能な言語として、英語、ドイツ語、フランス語及び中国語が既にインストールされているとする。
【0072】
なお、
図7に示す画像形成装置10のチャット構築部22によるグループチャットの構築(S41)は、
図3のS21と同じである。また、4台の情報処理装置30A~30Dのチャット構築部42によるグループチャットの画面表示(S51、S61)は、
図3のS11と同じである。このため、S41、S51及びS61についてのここでの説明を省略する。
【0073】
ここでは、
図8(A)及び
図8(B)に示すように、ドイツ語を使用するユーザーが所持する情報処理装置30Bがグループチャットを退出する例について説明する。
【0074】
情報処理装置30Bの制御部41は、当該情報処理装置30Bのユーザーにより、チャット退出操作がされると、当該グループチャットを退出する旨の退出情報を通信部35により画像形成装置10に送信させる(S52)。
【0075】
画像形成装置10の制御部21は、情報処理装置30Bからの退出情報を通信部16が受信する(S42)と、退出情報を出力した情報処理装置30Bの言語を記憶部19の対応情報に用いて特定する(S43)。ここでは、制御部21は、記憶部19の対応情報に用いて、情報処理装置30Bがドイツ語のユーザーであると特定する。そして、画像形成装置10の制御部21は、特定した言語(つまり、ドイツ語)で退出メッセージm21(例えば、「ドイツ語のユーザーがチャット退出しました。」とのメッセージ)を生成し、この生成したドイツ語の退出メッセージm21をグループチャットに現存する情報処理装置30A、30C、30Dに通信部16により送信させる。
【0076】
情報処理装置30Aの制御部41は、
図9(A)に示すように、表示部32のグループチャットの画面に、退出メッセージm21(例えば、「ドイツ語のユーザーがチャット退出しました。」とのメッセージ)を表示させる(S62)。情報処理装置30C、30Dの制御部41は、上記情報処理装置30Aと同様に、グループチャットの画面に退出メッセージm21を表示させる(S62)。
【0077】
画像形成装置10の制御部21は、アンインストール条件が成立しているか否かを判定する(S44)。例えば、制御部21は、退出情報を出力した情報処理装置30Bの言語(ドイツ語)を使用する他の情報処理装置がないと判定した場合に、アンインストール条件が成立したと判定する(S44でYES)。ここでは、制御部21は、記憶部19の対応情報に用いて、グループチャットに現存する情報処理装置30A、30C、30Dがドイツ語を使用していないことを判定できるため、ドイツ語を使用する他の情報処理装置がないと判定する。
【0078】
画像形成装置10の制御部21は、退出情報を出力した情報処理装置30Bの言語(ドイツ語)を不使用言語としてアンインストールする(S45)。そして、ドイツ語でアンインストールメッセージm22(例えば、「ドイツ語をアンインストールしました。」とのメッセージ)を生成し、この生成したドイツ語のアンインストールメッセージm22をグループチャットに現存する情報処理装置30A、30C、30Dに通信部16により送信させる。
【0079】
情報処理装置30A、30C、30Dの制御部41は、
図9(B)に示すように、表示部32のグループチャットの画面に、アンインストールメッセージm22を表示させる(S63)。
【0080】
制御部21は、チャット終了か否かを判定し(S46)、例えば、ユーザーが画像形成装置10に対してチャット終了の操作を行った場合(S46でYES)、グループチャットを終了させ、本処理を終了させる。一方、チャット終了の操作がない場合(S46でNO)には、グループチャットが継続される。
【0081】
上記第1実施形態の通信システム1及び画像形成装置10によれば、グループチャットから退出したメンバーの言語を使用する他の情報処理装置30A、30C、30Dがない場合に、退出したメンバーの言語がアンインストールされる。このため、画像形成装置10で使用可能な言語から、グループチャットで使用されない言語を適切にかつ手間なく削除することができる。これにより、画像形成装置10で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーの言語に合わせて適切に構築することができる。
【0082】
ここで、第2実施形態に係る通信システム1におけるグループチャット機能を利用した不使用言語削除の処理手順について、
図10を用いて説明する。
図10は、第2実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した不使用言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0083】
ここでは、
図11(A)~
図12(B)に示すように、不使用言語が削除される例について説明する。
図11(A)は、画像形成装置及び4台の情報処理装置でグループチャットが構成されている例を示す図である。
図11(B)は、不使用言語が削除される例を示す図である。
図12(A)及び
図12(B)はそれぞれ、情報処理装置の表示部における表示画面の一例を示す図である。なおここでは、
図11(A)に示すように、画像形成装置10で使用可能な言語として、英語、ドイツ語、フランス語及び中国語が既にインストールされているとする。
【0084】
なお、
図10に示す画像形成装置10のチャット構築部22によるグループチャットの構築(S71)は、
図3のS21と同じである。また、4台の情報処理装置30A~30Dのチャット構築部42によるグループチャットの画面表示(S81)は、
図3のS11と同じである。このため、S71及びS81についてのここでの説明を省略する。
【0085】
ここでは、
図11(A)及び
図11(B)に示すように、フランス語を使用するユーザーが所持する情報処理装置30Cがフランス語を不使用であると判定される場合について説明する。
【0086】
第2実施形態では、画像形成装置10の制御部21は、言語特定部23がメッセージの言語を特定すると、当該特定した言語と、当該メッセージを発信した情報処理装置と、当該メッセージを受信した受信時刻とを、対応付けた対応情報を記憶部19に記憶させている。
【0087】
画像形成装置10の制御部21は、記憶部19に記憶された対応情報を用いて、グループチャットで使用された言語のうちで、予め定められた期間(例えば1月間)使用されない不使用言語があるか否かを判定する(S72)。例えば、制御部21は、グループチャットで使用された各言語について、最後に受信した受信時刻から予め定められた期間(例えば1月間)が経過したか否かを判定すればよい。ここでは、
図11(B)に示すように、情報処理装置30Cはグループチャットには参加(登録)しているが、フランス語による会話が1月間ないことにより、フランス語が不使用になっているとする。
【0088】
制御部21は、不使用言語があると判定した場合(S72でYES)、
図12(A)に示すように、不使用言語をアンインストールするか否かのアンインストール確認メッセージm31(例えば、「フランス語をアンインストールします。」とのメッセージ)を不使用言語(つまり、フランス語)で生成し、この生成したアンインストール確認メッセージm31を、グループチャットに現存する情報処理装置30A、30B、30Dに通信部16に出力させる(S73)。
【0089】
情報処理装置30Aの制御部41は、
図12(A)に示すように、表示部32のグループチャットの画面に、アンインストール確認メッセージm31(例えば、「フランス語をアンインストールします。」とのメッセージ)を表示させる(S82)。情報処理装置30B、30Dの制御部41は、上記情報処理装置30Aと同様に、グループチャットの画面にアンインストール確認メッセージm31を表示させる(S82)。
【0090】
画像形成装置10の制御部21は、グループチャットへのアンインストール確認メッセージm31の入力から予め定められた判定期間(例えば、1時間)が経過した否かを判定し(S74)、予め定められた判定期間が経過していない場合(S74でNO)、不使用言語(つまり、フランス語)によるメッセージがあるかを判定する(S75)。制御部21は、不使用言語(つまり、フランス語)によるメッセージがなければ(S75でNO)、S74の処理に進む。
【0091】
そして、画像形成装置10の制御部21は、予め定められた判定期間(例えば、1時間)が経過したと判定すると(S74でYES)、不使用言語(つまり、フランス語)をアンインストールする(S77)。すなわち、制御部21は、不使用言語(つまり、フランス語)によるメッセージがない場合に、不使用言語をアンインストールする。
【0092】
そして、画像形成装置10の制御部21は、不使用言語をアンインストールした旨のアンインストールメッセージm32(例えば、「フランス語をアンインストールしました。」とのメッセージ)を当該不使用言語で生成し、この生成したアンインストールメッセージm32をグループチャットに現存する情報処理装置30A、30B、30Dに通信部16により送信させる。
【0093】
情報処理装置30A、30B、30Dの制御部41は、
図12(A)に示すように、表示部32のグループチャットの画面に、アンインストールメッセージm32を表示させる(S83)。
【0094】
一方、画像形成装置10の制御部21は、S75において、
図12(B)に示すように、不使用言語(つまり、フランス語)によるメッセージm33(例えば、「フランス語を使っています。」とのメッセージ)があれば(S75でYES)、不使用期間をリセットし(S76)、アンインストール中止メッセージm34(例えば、「フランス語のアンインストールを中止します。」とのメッセージ)を、グループチャットに現存する情報処理装置30A、30B、30Dに通信部16により送信させ、S78の処理に進む。
【0095】
制御部21は、チャット終了か否かを判定し(S78)、例えば、ユーザーが画像形成装置10に対してチャット終了の操作を行った場合(S78でYES)、グループチャットを終了させ、本処理を終了させる。一方、チャット終了の操作がない場合(S78でNO)には、グループチャットが継続される。
【0096】
上記第2実施形態の通信システム1及び画像形成装置10によれば、グループチャットにて使用されている言語を画像形成装置10で使用可能な言語とし、グループチャットにて使用されなくなった不使用言語を、画像形成装置10で使用可能な言語から除外できる。すなわち、グループチャットで使用される言語のみを、画像形成装置10で使用可能な言語とすることができる。これにより、画像形成装置10で使用可能な言語を、グループチャットで使用される言語に合わせて適切に構築することができる。
【0097】
また、ユーザーに対して、不使用言語をアンインストールするか否かの確認を求めることができ、不使用言語によるメッセージがない場合に、不使用言語のアンインストールが行われる。ユーザーの意向に沿って、画像形成装置10で使用可能な言語を構築することができる。
【0098】
なお、第2実施形態では、
図12(A)及び
図12(B)に示すように、アンインストール確認メッセージm31を生成して画像形成装置10に送信している(
図10に示すS73)が、
図10に示すS73、S82を設けることなく、不使用言語をアンインストールしてもよい。
【0099】
次に、第1実施形態の第1変形例の通信システム1について、
図13を用いて説明する。
図13は、第1実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0100】
第1実施形態の第1変形例では、画像形成装置10で使用可能な言語の数が閾値未満である場合、不使用言語をアンインストールしない点が、第1実施形態と異なっている。なお、
図13のS44Aが追加されている点が
図7とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0101】
記憶部19は、画像形成装置10で使用可能な言語の数(例えば、5つ)の閾値を予め記憶している。
【0102】
画像形成装置10の制御部21は、アンインストール条件が成立と判定した場合(S44でYES)、当該画像形成装置10で使用可能な言語の数が前記閾値未満であれば(S44AでNO)、不使用言語をアンインストールせず、S46の処理に進み、当該画像形成装置10で使用可能な言語の数が前記閾値以上であれば(S44AでYES)、前記不使用言語をアンインストールする(S45)。
【0103】
第1実施形態の第1変形例によれば、画像形成装置10の制御部21は、画像形成装置10で使用可能な言語の数が閾値未満であれば、不使用言語をアンインストールしない。このため、画像形成装置10で使用可能な言語の数を閾値未満まで維持することができる。例えば、同一の言語についてインストール及びアンインストールが頻繁に行われることを低減できる。一方、画像形成装置10の制御部21は、当該画像形成装置10で使用可能な言語の数が閾値以上であれば、不使用言語をアンインストールする。このため、言語の更新容量を確保することができ、グループチャットで新言語が使用された場合でも、新言語を画像形成装置10で使用可能な言語として適切に追加することができる。
【0104】
次に、第2実施形態の第1変形例の通信システム1について、
図14を用いて説明する。
図14は、第2実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0105】
第2実施形態の第1変形例では、画像形成装置10で使用可能な言語の数が閾値未満である場合、不使用言語をアンインストールしない点が、第2実施形態と異なっている。なお、
図14のS72Aが追加されている点が
図10とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0106】
画像形成装置10の制御部21は、不使用言語ありと判定した場合(S72でYES)、当該画像形成装置10で使用可能な言語の数が前記閾値未満であれば(S72AでNO)、不使用言語をアンインストールせず、S78の処理に進み、当該画像形成装置10で使用可能な言語の数が前記閾値以上であれば(S72AでYES)、アンインストール確認メッセージを生成する(S73)。
【0107】
なお、上記第2実施形態の第1変形例においても、上記第1実施形態の第1変形例と同様の効果を奏する。
【0108】
次に、第1実施形態の第2変形例の通信システム1について、
図15(A)及び
図15(B)を用いて説明する。
図15(A)は、設置情報テーブルの一例を示す図である。
図15(B)は、第1実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0109】
第1実施形態の第2変形例では、不使用言語が設置地域における主言語であればアンインストールしない点が、各実施形態及び第1変形例と異なっている。なお、
図15(B)のS44Bが追加されている点が
図7とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0110】
記憶部19は、
図15(A)に示すように、画像形成装置10の予め定められた設置地域と当該設置地域における主言語とを対応付けた地域言語情報を含む設置情報テーブルを予め記憶している。例えば、
図15(A)に示す設置情報テーブルには、設置地域である「日本」と、その主言語である「日本語及び英語」とが対応付けて記憶され、設置地域である「ヨーロッパ」と、その主言語である「英語及びドイツ語」とが対応付けて記憶されている。また、記憶部19は、当該画像形成装置10の設置地域を示す設置情報を予め記憶している。ここでは、画像形成装置10がヨーロッパに設置されており、設置情報が「ヨーロッパ」であるとする。
【0111】
画像形成装置10の制御部21は、
図15(B)に示すように、アンインストール条件が成立と判定した場合(S44でYES)、記憶部19に記憶された地域言語情報を含む設置情報テーブル(
図15(A)参照)と、設置情報(例えば「ヨーロッパ」)とを用いて、当該設置地域における主言語を特定し(S44B)、不使用言語が主言語であれば(S44BでYES)、当該不使用言語をアンインストールせず、不使用言語が主言語でなければ(S44BでNO)、当該不使用言語をアンインストールする(S45)。
【0112】
例えば、画像形成装置10の設置地域がヨーロッパであれば、ドイツ語が不使用言語となった場合でも、設置情報テーブル(
図15(A)参照)を用いてドイツ語が主言語であると判定され(S44BでYES)、ドイツ語がアンインストールされない。一方、フランス語が不使用言語となった場合、フランス語が主言語ではないため(S44BでNO)、フランス語がアンインストールされる(S45)。
【0113】
第1実施形態の第2変形例によれば、画像形成装置10の設置地域における主言語を不使用言語として削除されないようにすることができ、画像形成装置10の設置地域の主言語を、画像形成装置10で使用可能な言語として常設することができる。一方、制御部21は、不使用言語が主言語でなければ当該不使用言語をアンインストールする。このため、不使用言語が、画像形成装置10の設置地域の主言語以外の言語である場合には、不使用言語をアンインストールすることができ、次回以降に追加され得る主言語の更新容量を確保することができる。これにより、画像形成装置10で使用可能な言語を、当該画像形成装置10の設置地域の主言語を確保しつつ、グループチャットのメンバーの言語に合わせて適切に構築することができる。
【0114】
次に、第2実施形態の第2変形例の通信システム1について、
図16を用いて説明する。
図16は、第2実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0115】
第2実施形態の第2変形例では、グループチャットにおいて対象言語の使用割合が下限値未満である場合、対象言語をアンインストールする点が、第2実施形態及び第1変形例と異なっている。なお、
図16のS72Bが
図10のS72から変更されている点が
図10とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0116】
記憶部19は、グループチャットに属する情報処理装置30の総数に対して、対象言語を使用する情報処理装置の下限割合を示す予め定められた下限値(例えば10%)を予め記憶している。なお、対象言語は、グループチャットで使用される各言語が該当する。ここでは、グループチャットに属する情報処理装置30の総数が例えば20台であり、その言語の内訳は、英語が8台、ドイツ語が6台、フランス語が5台、中国語が1台になったとする。
【0117】
画像形成装置10の制御部21は、グループチャットにおいて対象言語を使用する情報処理装置の占める割合が、予め定められた下限値(例えば10%)未満であれば(S72BでYES)、アンインストール確認メッセージを生成し(S73)、対象言語をアンインストールする(S77)。ここでは、英語が8台、ドイツ語が6台、フランス語が5台であるため、言語毎の情報処理装置の占める割合がそれぞれ、8/20、6/20、5/20であり、下限値(例えば10%)以上である。一方、中国語が1台であるため、言語毎の情報処理装置の占める割合が1/20=5%であり、下限値(例えば10%)未満であり(S72BでYES)、中国語のアンインストール確認メッセージを生成し(S73)、対象言語である中国語をアンインストールする(S77)。
【0118】
なお、上記第2実施形態の第2変形例によれば、グループチャットにおいて下限値未満の対象言語について、適切にアンインストールが行われる。すなわち、細々と使用される程度の対象言語を、手間なくアンインストールすることができ、言語の更新容量を確保することができる。
【0119】
次に、第3実施形態に係る通信システム1について説明する。
図17(A)は、第1、第2グループチャットが構成されている例を示す図である。
図17(B)は、第1グループチャットに参加した情報処理装置が発信したメッセージにより言語が追加される例を示す図である。
【0120】
第3実施形態の通信システム1では、
図17(A)に示すように、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とが構成されている。第1グループチャットGP1は、画像形成装置10及び3台の情報処理装置30A、30B、30Cをメンバーとするグループチャットである。第2グループチャットGP2は、画像形成装置10及び3台の情報処理装置30J、30K、30Lをメンバーとするグループチャットである。情報処理装置30A、30Jでは英語が使用され、情報処理装置30B、30C、30K、30Lでは、ドイツ語、フランス語、ヘブライ語、韓国語が使用されている。
【0121】
第3実施形態の記憶部19は、第1グループチャットGP1が言語の追加を判定する判定対象グループであることを示し、かつ、第2グループチャットGP2が言語の追加を判定しない判定対象外グループであることを示すグループ情報を予め記憶している。
【0122】
そして、第3実施形態では、
図17(B)に示すように、情報処理装置30Dが第1グループチャットGP1に参加し、第1グループチャットGP1において中国語を入力したことにより、中国語が画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールされることが可能となっている。
【0123】
図18は、第3実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語追加の処理手順を示すフローチャートである。
【0124】
なお、第3実施形態に係る通信システム1では、第1実施形態による
図3に示す処理手順に対して、S24Aの処理が追加されている点が、当該第1実施形態とは異なるため、S24Aの処理について詳細に説明する。
【0125】
画像形成装置10の制御部21は、S24の処理のあと、情報処理装置30Dが参加したグループチャットが判定対象グループであるか否かを判定する(S24A)。ここでは、情報処理装置30Dが第1グループチャットGP1に参加しており、第1グループチャットGP1が言語の追加を判定する判定対象グループであることから、制御部21は、判定対象グループであると判定する(S24AでYES)。一方、第2グループチャットGP2に参加していれば(S24AでNO)、S29の処理に進む。
【0126】
制御部21は、記憶部19に記憶されているグループ情報を用いて、予め定められたインストール条件が成立しているか否かを判定する(S25)。前記予め定められたインストール条件は、第1グループチャットGP1に入力された情報処理装置30Dからのメッセージの言語を言語特定部23が特定した言語が、インストールされていないという条件である。
【0127】
制御部21は、予め定められたインストール条件が成立していると判定した場合(S25でYES)、
図6(B)に示すようにインストール指示メッセージm15を通信部16が受信すると(S27)、言語特定部23が特定した言語を示す言語データを記憶部19から読み出し、当該特定した言語を当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする(S28)。
【0128】
上記第3実施形態によれば、第1グループチャットGP1に入力された情報処理装置30Dからのメッセージの言語(例えば中国語)がインストールされていない場合に、第1グループチャットGP1の言語(例えば中国語)を、当該画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。一方、第2グループチャットGP2に入力された情報処理装置30K、30Lからのメッセージの言語(ここでは、ヘブライ語、韓国語)がインストールされていない場合であっても、第2グループチャットの言語(ここでは、ヘブライ語、韓国語)はインストールされず、画像形成装置10で使用可能な言語とされない。また、情報処理装置30Dが第2グループチャットGP2に参加した場合も同様に、第2グループチャットの言語(中国語)はインストールされず、画像形成装置10で使用可能な言語とされない。以上のことより、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とで、画像形成装置10で使用可能な言語の追加の取り扱いを異ならせることができ、言語の追加の優先度が異なるグループチャットを提供することができる。
【0129】
また、第3実施形態では、指示メッセージの受信(S27)を条件としているが、制御部21は、予め定められたインストール条件が成立していると判定した場合(S25でYES)、直ちに、当該特定した言語を当該画像形成装置10で使用可能な言語としてインストールする(S28)ようにしてもよい。この場合も、グループチャット機能を利用して、画像形成装置10で使用可能な言語を第1グループチャットGP1及び第2グループチャットGP2の少なくとも一方のメンバーの言語に合わせて手間なく構築することができ、画像形成装置10の利便性を向上させることができる。
【0130】
次に、第3実施形態の第1変形例の通信システム1について、
図19を用いて説明する。
図19は、第3実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0131】
第3実施形態の第1変形例では、前記予め定められたインストール条件は、第1グループチャットGP1である特定チャットに入力された情報処理装置30Dからのメッセージの言語を言語特定部23が特定した言語(中国語)が、未インストール言語であり、かつ、前記特定チャットにおいて未インストール言語を使用するメンバーの占める割合が予め定められた規定値以上になるという条件とする点が、第3実施形態と異なっている。すなわち、第3実施形態の第1変形例では、第3実施形態の
図18のS24Aに替えて、
図19のS24Bとしている点が、第3実施形態とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0132】
画像形成装置10の制御部21は、S24の処理のあと、特定チャット(ここでは第1グループチャットGP1)において未インストール言語を使用するメンバーの占める割合が予め定められた規定値(例えば10%)以上であるか否かを判定する(S24B)。
【0133】
具体的には、記憶部19は、特定チャットが第1グループチャットGP1であること、及び、上記予め定められた規定値(例えば10%)を予め記憶している。制御部21は、特定チャット(ここでは第1グループチャットGP1)の情報処理装置30が4台であり、第1グループチャットGP1において未インストール言語を使用する情報処理装置30Dのメンバーの占める割合が25%(=1/4)であり、予め定められた規定値(例えば10%)以上であると判定する(S24BでYES)。一方、予め定められた規定値(例えば10%)未満であれば(S24BでNO)、S29の処理に進む。
【0134】
第3実施形態の第1変形例によれば、特定チャットにおいて未インストール言語のメンバーの占める割合が規定値以上になると、未インストール言語を、当該画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。また、特定チャットの規模が異なる場合であっても、特定チャットの規模に応じて、当該画像形成装置10で使用可能な言語を、適切にインストールすることができる。
【0135】
なお、第3実施形態の第1変形例では、特定チャットは、第1グループチャットGP1としているが、第2グループチャットGP2、又は、第1グループチャットGP1及び第2グループチャットGP2の何れかであるとしてもよい。
【0136】
ところで、第3実施形態の第1変形例において、前記予め定められたインストール条件は、第1グループチャットGP1に入力された情報処理装置30からのメッセージの言語が、言語特定部23が特定した言語としてインストールされていない未インストール言語であり、かつ、第1グループチャットGP1において未インストール言語を使用するメンバーの占める割合が予め定められた第1規定値(例えば20%)以上になるか、又は、第2グループチャットGP2に入力された情報処理装置30からのメッセージの言語が、言語特定部23が特定した言語としてインストールされていない未インストール言語であり、かつ、第2グループチャットGP2において未インストール言語を使用するメンバーの占める割合が、第1規定値(例えば20%)とは異なる予め定められた第2規定値(例えば10%あるいは50%)以上になるという条件であるとしてもよい。この場合には、未インストール言語を、当該画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。また、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とで、当該画像形成装置10で使用可能な言語の追加の取り扱いを異ならせることができ、言語の追加の優先度が異なるグループチャットを提供することができる。なお、第1規定値は、20%に限らず、0%~100%の任意の値としてもよい。また、第2規定値は、10%、50%に限らず、0%~100%の任意の値としてもよい。
【0137】
次に、第3実施形態の第2変形例の通信システム1について、
図20を用いて説明する。
図20は、第3実施形態の第2変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0138】
第3実施形態の第2変形例では、前記予め定められたインストール条件は、第1グループチャットGP1又は第2グループチャットGP2に入力された情報処理装置30からの未インストール言語の要求メッセージの回数が閾値回数(例えば5回)に達するという条件であるとする点が、第3実施形態と異なっている。すなわち、第3実施形態の第2変形例では、第3実施形態の
図18のS24Aに替えて、
図20のS24Cとしている点が、第3実施形態とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。記憶部19は、閾値回数(例えば5回)を予め記憶している。
【0139】
画像形成装置10の制御部21は、S24の処理のあと、情報処理装置30からの未インストール言語の要求メッセージの回数が閾値回数(例えば5回)に達しているか否かを判定する(S24C)。
【0140】
具体的には、記憶部19は、情報処理装置30Dからの未インストール言語(例えば中国語)の要求メッセージの回数が例えば5回であり、この回数が上記閾値回数(例えば5回)に達していると判定すると(S24CでYES)、S25に進む。一方、上記閾値回数未満であれば(S24CでNO)、S29の処理に進む。
【0141】
第3実施形態の第2変形例によれば、第1グループチャットGP1又は第2グループチャットGP2において未インストール言語の要求メッセージの回数が閾値回数に達した場合に、未インストール言語を、当該画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。
【0142】
ところで、第3実施形態の第2変形例において、前記予め定められたインストール条件は、前記第1グループチャットに入力された前記情報処理装置からの未インストール言語の要求メッセージの回数が第1閾値回数(例えば2回)に達するか、又は、前記第2グループチャットに入力された前記情報処理装置からの未インストール言語の要求メッセージの回数が前記第1閾値回数とは異なる第2閾値回数(例えば5回)に達するという条件であるとしてもよい。この場合には、第1グループチャットGP1において未インストール言語の要求メッセージの回数が第1閾値回数に達した場合、又は、第2グループチャットGP2において未インストール言語の要求メッセージの回数が第2閾値回数に達した場合に、未インストール言語を、当該画像形成装置10で使用可能な言語として手間なくかつ迅速に構築することができる。また、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とで、当該画像形成装置10で使用可能な言語の追加の取り扱いを異ならせることができ、言語の追加の優先度が異なるグループチャットを提供することができる。
【0143】
次に、第4実施形態に係る通信システム1について説明する。
図21(A)は、第1、第2グループチャットが構成されている例を示す図である。
図21(B)は、第1グループチャットの情報処理装置がチャット退出することにより言語が削除される例を示す図である。
図22は、第4実施形態の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0144】
第4実施形態の通信システム1では、
図21(A)に示すように、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とが構成されている。第1グループチャットGP1は、画像形成装置10及び3台の情報処理装置30A、30B、30Cをメンバーとするグループチャットである。第2グループチャットGP2は、画像形成装置10及び3台の情報処理装置30J、30K、30Lをメンバーとするグループチャットである。情報処理装置30A、30Jでは英語が使用され、情報処理装置30B、30C、30K、30Lでは、ドイツ語、フランス語、ヘブライ語、韓国語が使用されている。
【0145】
制御部21は、
図22に示すように、S43の処理のあと、第1グループチャットGP1を退出する旨の退出情報を通信部16が受信すると、退出情報を出力した情報処理装置(ここでは情報処理装置30B)の言語(ドイツ語)を記憶部19の対応情報に用いて特定し、情報処理装置30Bが属する第1グループチャットGP1が判定対象グループであるか否かを判定する(S43A)。制御部21は、第3実施形態と同様に、記憶部19に記憶されたグループ情報に基づいて、第1グループチャットGP1が判定対象グループであると判定する(S43AでYES)。
【0146】
そして、制御部21は、第1グループチャットGP1において退出情報を出力した情報処理装置30Bの言語(ドイツ語)を使用する他の情報処理装置がないと判定した場合(S44でYES)、退出情報を出力した情報処理装置30Bの言語(ドイツ語)を不使用言語としてアンインストールする(S45)。一方、情報処理装置30Bが第2グループチャットGP2に属していれば(S43AでNO)、S46の処理に進む。すなわち、第2グループチャットGP2に入力された情報処理装置30からの当該第2グループチャットを退出する旨の退出情報を通信部16が受信しても、退出情報を出力した当該情報処理装置30の言語をアンインストールしない。
【0147】
上記第4実施形態によれば、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とで、当該画像形成装置10で使用可能な言語の削除の取り扱いを異ならせることができ、言語の削除の優先度が異なるグループチャットを提供することができる。
【0148】
また、第4実施形態では、第1グループチャットGP1と第2グループチャットGP2とで当該画像形成装置10で使用可能な言語の削除の取り扱いを異ならせているが、同じとしてもよい。例えば、第1グループチャットGP1及び第2グループチャットGP2のうちで当該退出情報があったグループチャットにおいて退出情報を出力した情報処理装置30の言語を使用する他の情報処理装置がないと判定した場合に、退出情報を出力した情報処理装置30の言語を不使用言語としてアンインストールする。すなわち、グループチャットから退出したメンバーの言語を使用する他の情報処理装置がない場合に、退出したメンバーの言語をアンインストールすることができる。このため、画像形成装置10で使用可能な言語から、グループチャットで使用されない言語を適切にかつ手間なく削除することができる。これにより、画像形成装置で使用可能な言語を、グループチャットのメンバーの言語に合わせて適切に構築することができる。
【0149】
次に、第4実施形態の第1変形例の通信システム1について、
図23を用いて説明する。
図23は、第4実施形態の第1変形例の通信システムにおけるグループチャット機能を利用した言語削除の処理手順を示すフローチャートである。
【0150】
第4実施形態の第1変形例では、不使用言語のグループチャットを特定し、この特定したグループチャットのユーザーにアンインストール確認メッセージを送信し、不使用を確認してから不使用言語をアンインストールする点が、第2実施形態と異なっている。なお、
図23のS72Cが追加されている点が
図10とは相違しているため、相違点について詳細に説明する。
【0151】
制御部21は、
図23に示すように、不使用言語があると判定した場合(S72でYES)、記憶部19に記憶された対応情報を用いて、不使用言語のグループチャットを特定する(S72C)。そして、制御部21は、不使用言語でアンインストール確認メッセージを生成し、この生成したアンインストール確認メッセージを、不使用言語のグループチャットに現存する情報処理装置30に通信部16に出力させる(S73)。
【0152】
上記第4実施形態の第1変形例によれば、ユーザーに対して、不使用言語をアンインストールするか否かの確認を求めることができ、不使用言語によるメッセージがない場合に、不使用言語のアンインストールが行われる。ユーザーの意向に沿って、画像形成装置で使用可能な言語を構築することができる。
【0153】
なお、第4実施形態の第1変形例では、不使用言語のグループチャットに現存する情報処理装置30に不使用言語でアンインストール確認メッセージを送信しているが、アンインストール確認メッセージを送信することなく、直ちに不使用言語のアンインストールを行うようにしてもよい。この場合にも、第1グループチャットGP1又は第2グループチャットGP2にて使用されなくなった不使用言語を、画像形成装置10で使用可能な言語から除外できる。すなわち、第1グループチャットGP1又は第2グループチャットGP2で使用される言語のみを、画像形成装置10で使用可能な言語とすることができる。これにより、画像形成装置10で使用可能な言語を、第1グループチャットGP1又は第2グループチャットGP2で使用される言語に合わせて適切に構築することができる。
【0154】
上記各実施形態及び各変形例では、画像形成装置10及び情報処理装置30が協働してグループチャット機能を実現しているが、管理サーバーがグループチャット機能を実現するようにしてもよい。
【0155】
なお、
図1乃至
図23を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0156】
10 画像形成装置
12 表示部
14 操作部
16 通信部(第2通信部)
18 画像形成部
19 記憶部
21 制御部(第2制御部)
22 チャット構築部(構築部、第2構築部)
23 言語特定部
30 情報処理装置
32 表示部
33 操作部
35 通信部(第1通信部)
41 制御部(第1制御部)
42 チャット構築部(第1構築部)