(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】ピッキングシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20231031BHJP
【FI】
B65G1/137 F
(21)【出願番号】P 2020030647
(22)【出願日】2020-02-26
【審査請求日】2022-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】西本 陽平
(72)【発明者】
【氏名】垣貫 剛
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特許第5613354(JP,B1)
【文献】特開2007-169069(JP,A)
【文献】特開2013-018555(JP,A)
【文献】特開2020-015576(JP,A)
【文献】特開2018-048031(JP,A)
【文献】特開2012-232837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が載置されており、作業者が物品をピッキングする場所としての物品載置部と、
前記物品載置部に載置された物品を撮影する撮像装置と、
撮影画像に含まれる個々の物品を認識する物品認識処理と、対象物品に合わせてマークを作成して前記撮影画像に付加することでピッキング指示画像を作成するピッキング指示画像作成処理と、を実行する制御装置と、
前記物品載置部の近傍に配置されて、前記ピッキング指示画像を表示する表示装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記物品認識処理及び前記ピッキング指示画像作成処理を所定間隔で実行するとともに、前記物品を認識しなくなった後に所定時間は前記ピッキング指示画像にマークを付加し続ける、
ピッキングシステム。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記物品認識処理では、個々の物品を認識し、
前記ピッキング指示画像作成処理では、外箱ごとピッキングを行う第1物品と、内容物のピッキングを行う第2物品とを判別し、前記第1物品と前記第2物品で異なるマークを前記撮影画像に付加する、請求項1に記載のピッキングシステム。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記物品認識処理では、個々の物品を認識し、
前記ピッキング指示画像作成処理では、ピッキングを行った後に残る物品の残数を、前記撮影画像の前記マーク近傍に付加する、請求項1又は2に記載のピッキングシステム。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記物品認識処理では、個々の物品を認識し、
前記ピッキング指示画像作成処理では、外箱ごとピッキングを行う第1物品と、内容物のピッキングを行う第2物品とを判別し、前記第2物品の場合はピッキングを行った後に残る物品の残数を前記撮影画像の前記マーク近傍に付加し、前記第1物品の場合には残数の付加を行わない、請求項1に記載のピッキングシステム。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記物品認識処理では、個々の物品を認識することで前記物品の種類を判別し、
前記ピッキング指示画像作成処理では、異なる種類の物品に対して異なるマークを前記撮影画像に付加する、請求項1~4のいずれかに記載のピッキングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピッキングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ピッキングシステムでは、例えば、物品がコンベヤで搬送されてくる作業ステーションにおいて、作業者が必要な物品を取り出して移し替える作業を行う(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1に記載のピッキングシステムでは、ピッキング指示がディスプレイ161に表示され、作業者はその内容を見ながらピッキングを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近、拡張現実(AR:Augmented Reality)技術(以下、AR技術)を用いてピッキング作業指示情報を現実又は仮想現実に追加して提示するピッキングシステムが開発されている。
ピッキングシステムにおいてAR技術を利用するためには、ピッキング作業指示情報を作業者に分かりやすい表示とすることが必要である。しかし、従来、指示情報をわかりやすい表示にする技術は十分には開発されてこなかった。
【0005】
本発明の目的は、ピッキングシステムにおいて、ピッキング作業者に分かりやすい表示を行うことでピッキング能力を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係るピッキングシステムは、物品載置部と、撮像装置と、制御装置と、表示装置とを備えている。
物品載置部は、物品が載置されており、作業者が物品をピッキングする場所である。
撮像装置は、物品載置部に載置された物品を撮影する。
制御装置は、撮影画像に含まれる個々の物品を認識する物品認識処理と、対象物品に合わせてマークを作成して撮影画像に付加することでピッキング指示画像を作成するピッキング指示画像作成処理と、を実行する。
表示装置は、物品載置部の近傍に配置されて、ピッキング指示画像を表示する。
制御装置は、物品認識処理及びピッキング指示画像作成処理を所定間隔で繰り返し実行するとともに、物品を認識しなくなった後に所定時間はピッキング指示画像にマークを付加し続ける。
【0007】
このシステムでは、物品を認識されなくなった後に所定時間はマークがピッキング指示画像に付加されており、つまりマークが残像のようにピッキング指示画像に残っている。したがって、作業者は、物品を取り去った後でも、当該物品の位置をピッキング指示画像内で把握できる。この結果、作業者は、物品をピッキングした後に、ピッキング指示画像を見ることで、ピッキング作業が間違っていなかったか否かを確認できる。
【0008】
制御装置は、物品認識処理では、個々の物品を認識してもよい。
制御装置は、ピッキング指示画像作成処理では、外箱ごとピッキングを行う第1物品と、内容物のピッキングを行う第2物品とを判別し、第1物品と第2物品で異なるマークを撮影画像に付加してもよい。
このシステムでは、第1物品と第2物品で異なるマークがピッキング指示画像に含まれるので、作業者は、これから行う作業を、ピッキング指示画像を見るときに、文字を読むことなく即座にピッキング方法を認識できる。
【0009】
制御装置は、
物品認識処理では、個々の物品を認識してもよい。
制御装置は、ピッキング指示画像作成処理では、ピッキングを行った後に残る物品の残数を、ピッキング指示画像のマーク近傍に付加してもよい。
このシステムでは、ピッキングを行った後に残る物品の残数がピッキング指示画像のマーク近傍に付加されているので、作業者がピッキングミス(例えば、少なくピッキングしている、多くピッキングしている)を認識できる可能性を高くできる。
【0010】
制御装置は、物品認識処理では、個々の物品を認識してもよい。
制御装置は、ピッキング指示画像作成処理では、外箱ごとピッキングを行う第1物品と、内容物のピッキングを行う第2物品とを判別し、第2物品の場合はピッキングを行った後に残る物品の残数を撮影画像のマーク近傍に付加し、第1物品の場合には残数の付加を行わなくてもよい。
このシステムでは、外箱ごとピッキングを行う場合は画像で確認できるので、その場合は表示を簡略化して作業者の理解を早くできる。
【0011】
制御装置は、物品認識処理では、個々の物品を認識することで物品の種類を判別してもよい。
制御装置は、ピッキング指示画像作成処理では、異なる種類の物品に対して異なるマークを撮影画像に付加してもよい。
このシステムでは、作業者は、物品の種類ごとにピッキングを行って、同じ物品同士を容易に揃えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るピッキングシステムでは、ピッキング作業者に分かりやすい表示を行うことでピッキング能力を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態の自動倉庫システムの概略平面図。
【
図5】ピッキングステーションの制御構成を示すブロック図。
【
図6】ピッキングステーションの制御動作を示すフローチャート。
【
図8】ピッキング指示画像においてラベルの上に付されたマークを示す図。
【
図10】撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例。
【
図11】撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例。
【
図12】撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例。
【
図13】撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例。
【
図14】第2実施形態において、ピッキング指示画像においてラベルの上に付されたマークを示す図。
【
図15】第3実施形態において、撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.第1実施形態
(1)自動倉庫システムの基本構成
図1~
図4を用いて、自動倉庫システム1(自動倉庫システムの一例)の基本構成を説明する。
図1は、第1実施形態の自動倉庫システムの概略平面図である。
図2は、ピッキングステーションの概略斜視図である。
図3は、ピッキングステーションの概略側面図である。
図4は、作業エリア付近の概略平面図である。なお、
図1の左右方向を第1方向(矢印X)とし、
図1の上下方向を第2方向(矢印Y)とする。
【0015】
自動倉庫システム1は、第1自動倉庫2A、第2自動倉庫2B、第1ピッキングステーション4A、及び第2ピッキングステーション4Bを有している。
第1自動倉庫2A及び第2自動倉庫2Bは、第1方向に並んで第2方向に延びている。
第1ピッキングステーション4Aは、第1自動倉庫2Aの第2方向端部に配置されている。第2ピッキングステーション4Bは、第2自動倉庫2Bの第2方向端部に配置されている。第1ピッキングステーション4A及び第2ピッキングステーション4Bは第1方向に隣接している。
【0016】
(2)自動倉庫
第1自動倉庫2Aは、一対のラック81(一対のラックの一例)と、スタッカクレーン83(スタッカクレーンの一例)とを有している。一対のラック81は、複数の棚部81aを有している。棚部81aは第2方向及び上下方向並んで多数設けられている。個々の棚部81aは、奥行き方向(第1方向)が幅方向(第2方向)に比べて長い長方形状である。
スタッカクレーン83は、長方形のパレットPを一対のラック81に沿って搬送する。スタッカクレーン83は、公知の技術であり、走行部、昇降部、移載部を有している。移載部は、スライドフォーク83aであり、パレットPをスタッカクレーン83に積み込んだり、スタッカクレーン83から下ろしたりなどの移載動作を行う。
なお、パレットPは、
図4に示すように、第1辺P1が第2辺P2よりも長い長方形状で、物品Aを第1辺P1に沿って一列に並べて載置する(後述)ためのものである。スタッカクレーン83は、第1辺P1が奥行方向となるように、パレットPをラック81の棚部81aに格納する。
【0017】
(3)ピッキングステーション
最初に、第1ピッキングステーション4Aを説明する。
第1ピッキングステーション4Aは、作業者Wが物品をピッキングするのを支援する施設である。特に、第1ピッキングステーション4Aは、AR技術により、物品Aが混載されたパレットPからのピッキングを支援する施設である。なお、本実施形態でのピッキングとは、パレットPに積載された複数の物品A(物品の一例)を取り出して、出荷用パレット(図示せず)に載置することをいう。
物品Aは、例えば、段ボール箱である。なお、以下の説明では、一般的又は全体的な説明においては「物品A」とし、個別のものについては例えば「物品A1、A2、・・・」とする。なお、パレットPには同じ種類の荷物だけが複数個載置されることもあれば複数種類の荷物が複数個ずつ載置されることもある。
図9の例ではA1A2は同じ種類で合計2個、A3、A4はそれぞれ別の種類で1個ずつがパレットに載置されている。なお、同じ大きさのダンボール箱でも、中身が異なる場合は別の種類である。
【0018】
コンベヤ6は、第1自動倉庫2Aから出庫されたパレットPを作業エリア9(後述)近傍まで搬送し、そこからパレットPを第1自動倉庫2Aに入庫するために搬送する装置である。コンベヤ6は、供給コンベヤ3と、作業コンベヤ5と、搬出コンベヤ7とを備えている。
【0019】
供給コンベヤ3(出庫コンベヤの一例)は、複数の物品Aが搭載されたパレットPを作業コンベヤ5に供給するために第1自動倉庫2Aから出庫するコンベヤである。具体的には、供給コンベヤ3は、ラック81の端部に配置されている。具体的には、供給コンベヤ3は、第2方向に延びており、スタッカクレーン83からパレットPを受け取ってラック81の延設方向と平行にパレットPを搬送する。具体的には供給コンベヤ3のリフタ(図示せず)を介して、スタッカクレーン83がパレットPを移載する。なお、供給コンベヤ3は、チェーンコンベヤであるが、ローラコンベヤ、ベルトコンベヤであってもよい。
【0020】
作業コンベヤ5は、供給コンベヤ3と搬出コンベヤ7(後述)との間に配置されている。作業コンベヤ5は、第1方向に延びており、供給コンベヤ3と搬出コンベヤ7とをそれらと直交する方向に接続している。つまり、作業コンベヤ5は、供給コンベヤ3の搬送方向下流側に接続され、搬出コンベヤ7の搬送方向上流側に配置されている。
作業コンベヤ5は、ピッキングが行われるピッキングポイント5a(物品A及びパレットPが載置される場所(パレット載置部)の一例)を有している。ピッキングポイント5aは、コンベヤ6と接続しており、具体的には、作業コンベヤ5の搬送方向下流側端であって搬出コンベヤ7に連続する位置に設けられている。このようにすると作業コンベヤ5及び供給コンベヤ3にピッキング待ちのパレットPを溜めておくことができる。なお、作業コンベヤ5は、本実施形態では、転換コンベヤとチェーンコンベヤの組み合わせからなるが、フリーローラ、ローラコンベヤ、ベルトコンベヤであってもよい。
【0021】
作業エリア9は、作業コンベヤ5に隣接して設けられ、作業者Wがピッキング作業を行う領域である。作業エリア9は、作業コンベヤ5に対して、第2方向の一方側(具体的には、第1自動倉庫2A側と反対側)に配置されている。作業コンベヤ5のピッキングポイント5aでは、パレットPの第1辺P1が第1方向に延びており、作業エリア9(後述)の作業者Wから見て手前側にある。
なお、パレット載置部は、供給コンベヤ3及び搬出コンベヤ7の端部に配置されてもよい。
【0022】
搬出コンベヤ7(入庫コンベヤの一例)は、複数の物品Aが搭載されたパレットPを作業コンベヤ5から搬出して、第1自動倉庫2Aへ入庫するコンベヤである。具体的には、搬出コンベヤ7は、第2方向に延びており、つまり供給コンベヤ3と平行に延びている。搬出コンベヤ7は、ラック81の端部に配置され、ラック延設方向と平行にパレットPを搬送してスタッカクレーン83へパレットPを受け渡す。具体的には、搬出コンベヤ7のリフタ(図示せず)を介して、スタッカクレーン83がパレットPを移載する。なお、搬出コンベヤ7は、供給コンベヤ3の第1方向内側(第2ピッキングステーション4Bに隣接する側)に配置されている。
上記のように、コンベヤ6はコの字形に配置されている。つまり、供給コンベヤ3及び搬出コンベヤ7は、作業コンベヤ5から第2方向奥側に延びている。
上記のように、第1ピッキングステーション4Aでは、コンベヤ6をコの字状に配置して、その途中のパレットPの第1辺P1が向く位置の手前側を作業エリア9としている。したがって、省スペースでかつ能力の高いピッキングシステムが実現される。
【0023】
なお、物品Aを第1自動倉庫2Aに入庫する時には、作業者Wは、空のパレットPがピッキングポイント5aへ到着すると、物品AをパレットPの第1辺P1に沿って一列に並べて載置する。このとき、作業者Wは、物品Aをラベル41が貼りつけられた面を手前側にし、手前詰めでパレットPに積載する。これにより、物品Aのラベル41が貼られた面が全て同じ側に向けられる。
【0024】
第1ピッキングステーション4Aは、カメラ10を有している。カメラ10は、ピッキングポイント5aに載置された物品Aを撮影する。カメラ10は、作業者Wがピッキング作業を実行する側に配置され、より具体的には、作業エリア9よりさらに第2方向の前記一方側に配置されている。
具体的には、カメラ10は、フレーム14(
図3)に装着されている。カメラ10は、第2方向において奥側を向いており、作業コンベヤ5のピッキングポイント5aにおける物品Aを撮影可能である。カメラ10の撮影画像は、例えば、動画である。
カメラ10の位置が作業コンベヤ5の作業エリア9と反対側の位置であるので、作業者Wの邪魔にならない。カメラ10は、具体的には、作業者Wの背面側に配置されている。
カメラ10は、作業者Wの背よりも高い位置に設けられて斜め下方に向いている。したがって、カメラ10が作業の邪魔になりにくい。具体的には、物品Aをピッキングポイント5aから運び出す作業の邪魔になりにくい。
【0025】
カメラ10は、ピッキングポイント5aに位置する全ての物品Aを撮影する。具体的には、カメラ10は、ピッキングポイント5aに載置されたパレットPを第1辺P1が手前となる方向に撮影する。言い換えれば、パレットPの第1辺P1を手前として端から端まで全体が撮影できる位置に、カメラ10を設置している。
図4に示すように、ピッキングポイント5aにおいては、物品Aのカメラ10側には、ラベル41が貼られている。ラベル41には、
図7に示すように、商品情報43と、QRコード45(登録商標)が印刷されている。なお、
図7は、ラベルの正面図である。
【0026】
第1ピッキングステーション4Aは、ディスプレイ13(表示装置の一例)を備えている。ディスプレイ13は、ピッキング指示画像75(後述)を表示する装置である。本実施形態では、ディスプレイ13は、作業エリア9に配置されており、つまりピッキングポイント5aの近傍に配置されている。以上より、作業者Wはディスプレイ13を見ながら物品Aをピッキング可能である。
なお、表示装置として、例えば、ヘッドマウントディスプレイが用いられてもよい。
【0027】
第2ピッキングステーション4Bを説明する。第2ピッキングステーション4Bは、第1ピッキングステーション4Aと同じ構成であるので、詳細な説明は省略される。
第2ピッキングステーション4Bの搬出コンベヤ7は、供給コンベヤ3の第1方向内側(第1ピッキングステーション4Aに隣接する側)に配置されている。つまり、2つの搬出コンベヤ7がそれぞれ2つの供給コンベヤ3の隣接方向内側に配置されている。すなわち、第1自動倉庫2Aの搬出コンベヤ7は第2自動倉庫2Bに近い側に配置されており、第1自動倉庫2Aの供給コンベヤ3は第2自動倉庫2Bよりも遠い側に配置されており、第2自動倉庫2Bの搬出コンベヤ7は第1自動倉庫2Aに近い側に配置されており、第2自動倉庫2Bの供給コンベヤ3は第1自動倉庫2Aよりも遠い側に配置されている。上記の構成に加え、さらにピッキングポイント5aが両搬出コンベヤ7の端部に配置されているので、2つの作業エリア9を隣接配置でき、そのため1人の作業者Wが第1ピッキングステーション4A及び第2ピッキングステーション4Bで交互に作業を行うことができる。
【0028】
(4)ピッキングステーションの制御構成
図5を用いて、第1ピッキングステーション4Aの制御構成を説明する。
図5は、ピッキングステーションの制御構成を示すブロック図である。
第1ピッキングステーション4Aは、コントローラ51(制御装置の一例)を有している。
コントローラ51は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ51は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
コントローラ51は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ51の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ51を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ51の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
【0029】
コントローラ51は、QRコード処理部53と、画像処理部55と、画像形成部57とを有している。
QRコード処理部53は、撮影画像から物品Aを認識する。具体的には、本実施形態では、物品認識は、撮影画像の中に含まれるQRコード45を読み取り、サーバ(図示せず)に照会し、物品Aの情報(ピッキング対象であるか否か、ピッキング対象の場合に種類)を入手することで行われる。なお、物品認識は、外形情報、例えば、物品Aの外面に記載された文字や物品Aのサイズに基づいて行われてもよい。なお、この際に、画像内のQRコードの位置も認識される。
具体的には、画像処理部55は、カメラ10による撮影中の動画から静止画を撮影画像71(
図9)として作成する。
【0030】
画像形成部57は、撮影画像71にピッキング指示情報の一種としてのマーク73Aを付加することで、ピッキング指示画像75(
図10)を作成する。つまり、全ての物品Aが映っている撮影画像71を元に、ピッキング指示画像75が作成される。
ピッキング指示画像75は、マーク73Aに含めて又はマーク73A以外に、出庫されてきたパレットPについてのピッキング対象の物品Aの品種、数量等のピッキング指示情報を含む。
【0031】
マーク73Aは、ピッキング対象の物品Aを視覚的に教示するものである。マーク73Aは、例えば、
図8に示すように、ラベル41に重ねられた色である。
図8では、マーク73Aは、ラベル41全体に付された半透明の色であり、さらにQRコード45を塗りつぶした四角部分73A1を有している。なお、
図8は、ピッキング指示画像においてラベルの上に付されたマークを示す図である。
マークは、ピッキング対象である物品Aの一部又は全体に重ねて表示された色や枠であってもよい。
マークは、ピッキングする段ボール箱を示す矢印や他の記号でもよい。
マークは、ピッキング指示情報として、数量や品名も含んでいてもよい。
なお、マーキング方法は任意であり、ピッキング指示情報の内容を任意である。
【0032】
コントローラ51には、図示しないが、パレットP及び物品Aの大きさ、形状及び位置検出するセンサ、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
コントローラ51には、ディスプレイ13が接続されている。
コントローラ51には、
図5に示すように、操作端末61、タッチスキャナ63が接続されている。操作端末61には、1つのパレットPからのピッキングが終了した時に押される完了ボタン(図示せず)が設けられている。
さらに、コントローラ51には、供給コンベヤ3、作業コンベヤ5及び搬出コンベヤ7をそれぞれ駆動するコンベヤ駆動部(図示せず)がそれぞれ接続されている。
【0033】
(5)ピッキングステーションの制御動作
図6を用いて、第1ピッキングステーション4Aの制御動作を説明する。
図6は、ピッキングステーションの制御動作を示すフローチャートである。
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、コントローラ51から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
【0034】
ステップS1では、パレットPが作業コンベヤ5のピッキングポイント5aに到着するのを待つ。具体的には、パレットPは、供給コンベヤ3によって第1自動倉庫2Aから出庫されてきて、次に作業コンベヤ5がピッキングポイント5aまで搬送する。
ステップS2では、カメラ10がパレットPに載っている複数の物品Aの前面を撮影する。なお、その後、画像処理部55が、撮影中の動画から静止画としての撮影画像71を作成する。撮影画像71は、
図9に示すように、パレットPに載っている複数の物品Aの前面を表示している。
図9は、撮影画像の一例である。なお、撮影画像71内に描かれた符号及び引き出し線は、撮影画像71に含まれていない。
【0035】
ステップS3では、QRコード45に基づく物品認識が行われる。具体的には、QRコード処理部53が、撮影画像内のQRコード45から各物品Aを識別し、次にサーバ(図示せず)に照会することで、物品Aに関連する情報(ピッキング対象か否か、ピッキング対象の場合に種類)を入手する。
ステップS4では、前回の撮影画像に存在した物品が今回の撮影画像に存在しなくなった場合に、その判断時刻を不存在確認時刻として記憶部に記録する。この時刻から、コントローラ51はタイマーをスタートする。
ステップS5では、ピッキング指示画像75(
図10)が作成される。具体的には、画像形成部57が、対象物品Aに合わせて作成されたマーク73Aを撮影画像71に重ねることで、ピッキング指示画像75を作成する。なお、
図10のピッキング指示画像75内に描かれた符号及び引き出し線は、ピッキング指示画像75に含まれていない。
【0036】
マーク73Aは、
図10に示すように、ラベル41に付された色である。
図10では、マーク73Aは、物品A1と物品A2に付されている。
なお、前述の不存在確認時刻から第1所定時間(例えば、1~数秒)が経過していなければ、当該物品Aに対応するマーク73Aが含まれたピッキング指示画像75が作成される。つまり、ピッキング指示画像75に当該物品Aに対応するマークが残される。そして、前述の不存在確認時刻から第1所定時間が経過していれば、当該物品Aに対応するマーク73Aが含まれないピッキング指示画像75が作成される。つまり、ピッキング指示画像75から当該物品Aに対応するマークが消去される。
【0037】
ステップS6では、
図10に示すように、ピッキング指示画像75が表示される。具体的には、ピッキング指示画像75がディスプレイ13に送られて、そこに表示される。
なお、マーク73Aは撮影画像に重ねて表示されるので、
図11に示すように、作業者Wがカメラ10に対して物品A1、物品A2を隠してしまっても、ピッキング指示画像75には物品A1、物品A2に対応するマーク73Aは表示されている(つまり、それらマーク73Aは、作業者Wの背中に重なって表示されている)。
【0038】
ステップS7では、例えばピッキング指示画像75が表示されてから第2所定時間が経過したか否かが判断される。経過すればプロセスはステップS2に戻り、経過していなければプロセスはステップS8に移行する。なお、第2所定時間の経過を判断せずに繰り返しを行ってもよい。
ステップS8では、作業者WがピッキングしたケースのQRコード45をタッチスキャナ63でスキャンしたか否かを判断する。作業者WがQRコード45をスキャンしたタイミングでピッキング完了とみなす。作業者Wは、スキャン後に、物品Aを出荷用パレット(図示せず)に積み付ける。スキャンが完了すれば、プロセスはステップS9に移行する。
以上より、ピッキング指示画像75が表示されてから第2所定時間内にQRコード45のスキャンが終了しなければ、ピッキング指示画像75が更新され続ける。このため、作業者Wは、物品Aの最新の荷姿に基づいたピッキング指示画像75をリアルタイムで参照できる。
【0039】
ステップS9では、ピッキングが全て終了したか否かが判断される。具体的には、コントローラ51が、ピッキング対象の物品Aが全てピッキングされたか否かを判断する。完了すればプロセスはステップS10に移行し、ディスプレイ13に完了が表示される。完了していなければプロセスはステップS2に戻り、次のピッキング指示画像75をディスプレイ13に表示する動作を実行する。
【0040】
以上のように、コントローラ51は、物品認識処理及びピッキング指示画像作成処理を所定間隔で繰り返し実行する。したがって、リアルタイムでピッキング指示画像75が更新される。
また、コントローラ51は、物品Aを認識しなくなった後に第1所定時間は、当該物品Aに対応するマーク73Aを付加したピッキング指示画像75を表示し続ける。したがって、
図12に示すように、物品A1を運び出した直後は、運び出された物品A1に対応するマーク73Aが残像のようにピッキング指示画像75内に残っている。そのため、作業者Wは、物品A1を取り去った後でも、当該物品A1の位置をピッキング指示画像75内で把握できる。この結果、作業者Wは、物品A1をピッキングした後に、ピッキング作業が間違っていなかったか否かを確認できる。
そして、不存在確認時刻から第1所定時間が経過すれば、
図13に示すように、ピッキング指示画像75から当該物品A1に対応するマーク73Aが消える。
【0041】
なお、ステップS7において作業者WがQRコード45をスキャンしたタイミングでミス(ピッキングしたものが異なっていた場合)が発覚した場合は、ディスプレイ13にピッキングミスであることを表示したり、音を鳴らしたりして作業者Wに報知してもよい。
【0042】
2.第2実施形態
第1実施形態ではマークの種類は一種類であったが、実際のピッキング作業の種類に応じてマークの種類を異ならせてもよい。
図8及び
図14を用いて、そのような実施例として、第2実施形態を説明する。
図14は、第2実施形態において、ピッキング指示画像においてラベルの上に付されたマークを示す図である。
コントローラ51は、ピッキング指示画像作成処理では、外箱ごとピッキングを行う第1物品と、内容物(外箱に収納された複数の物品)のピッキングを行う第2物品とを判別し、第1物品と第2物品で異なるマークを画像に付加する。
【0043】
図8には、第1物品に付されるマーク73Aが示されている。マーク73Aは、前述の通り、ラベル41全体に付された半透明の色であり、さらにQRコード45を塗りつぶした四角部分73A1を有している。
図14には、第2物品に付されるマーク73Bが示されている。マーク73Bはマーク73Aとは異なる。具体的には、マーク73Bは、ラベル41全体に付された色であり、さらにQRコード45に上から重ねられた枠線三角形73B1を有している。
この実施形態では、第1物品と第2物品で異なるマークが画像に付加されるので、作業者Wが、これから行う作業を、文字を読むことなく即座に認識できる。具体的には、作業者Wは、四角部分73A1を見れば外箱ごとピッキングを行う第1物品であると判断でき、枠線三角形73B1を見れば内容物(外箱に収納された複数の物品)のピッキングを行う第2物品であると判断できる。
【0044】
さらに、マーク73Bは、ピッキング指示情報として、ピッキングする物品の予定数73B2を有している。
さらに、マーク73Bは、ピッキングする物品Aの残数73B3を含んでいる。つまり、コントローラ51は、ピッキング指示画像作成処理において、ピッキングを行った後に残る物品Aの残数73B3を、ピッキング指示画像75のマーク73の近傍に付加する。
この実施形態では、ピッキングを行った後に残る物品Aの残数73B3がピッキング指示画像75のマーク73近傍に付加されているので、作業者WがパレットP上に残る物品を見ることで作業者Wがピッキングミス(例えば、少なくピッキングしている、多くピッキングしている)を認識できる可能性を高くできる。
一方、マーク73Aには、
図8に示すように、ピッキングする物品の残数は付加されない。つまり、外箱ごとピッキングを行う場合は、マーク73Aの四角部分73A1によってそのことを確認できるので、その場合は表示を簡略化して作業者Wの理解を早くできる。
【0045】
3.第3実施形態
第1実施形態ではマークは複数の物品のいずれに対しても同じ種類のものが付加されていたが、物品の種類ごとにマークを異ならせてもよい。
図15を用いて、そのような実施例を第3実施形態として説明する。
図15は、第3実施形態において、撮影画像にマークが付されたピッキング指示画像の一例である。
コントローラ51は、物品認識処理では、個々の物品Aを認識することで物品Aの種類を判別する。
【0046】
コントローラ51は、ピッキング指示画像作成処理では、異なる種類の物品Aに異なるマークを付加する。
具体的には、同じ種類である物品A1及び物品A2には第1の色の第1マーク73Aが付され、異なる種類である物品A4には第2の色の第2マーク77が付される。
この実施形態では、作業者Wは、物品Aの種類ごとにピッキングを行って、同じ物品同士を容易に揃えることができる。具体的には、作業者Wは、物品A1、物品A2を連続してピッキングすることで効率よく同じ場所に置くことができる。
なお、マークの異ならせ方は特に限定されない。例えば、着色マークそのものの形状を変えてもよいし、マークの模様を変えてもよいし、それらを適宜組み合わせてもよい。
【0047】
4.実施形態の特徴
前記実施形態は下記のようにも説明できる。
第1ピッキングステーション4A(ピッキングシステムの一例)は、ピッキングポイント5aと、カメラ10と、コントローラ51と、ディスプレイ13とを備えている。
ピッキングポイント5a(物品載置部の一例)は、物品Aが載置されており、作業者Wが物品Aをピッキングする場所である。
カメラ10は、ピッキングポイント5aに載置された物品Aを撮影する。
コントローラ51は、撮影画像71に含まれる個々の物品Aを認識する物品認識処理と、対象物品Aに合わせてマーク73A(マークの一例)を作成して撮影画像71に付加することでピッキング指示画像75(ピッキング指示画像の一例)を作成するピッキング指示画像作成処理と、を実行する。
ディスプレイ13(表示装置の一例)は、ピッキングポイント5aの近傍に配置されて、ピッキング指示画像75を表示する。
コントローラ51は、物品認識処理及びピッキング指示画像作成処理を所定間隔で繰り返し実行するとともに、物品Aを認識しなくなった後に所定時間はピッキング指示画像75にマーク73Aを付加し続ける。
この第1ピッキングステーション4Aでは、物品Aを認識されなくなった後に第1所定時間はマーク73Aがピッキング指示画像75に付加されており、つまりマーク73Aが残像のようにピッキング指示画像75に残っている。したがって、作業者Wは、物品Aを取り去った後でも、当該物品Aの位置をピッキング指示画像75内で把握できる。この結果、作業者Wは、物品Aをピッキングした後に、ピッキング指示画像75を見ることで、ピッキング作業が間違っていなかったか否かを確認できる。
【0048】
5.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(1)自動倉庫及びピッキングステーションの変形例
自動倉庫への物品の収納方法は特に限定されない。
自動倉庫及びピッキングステーションの組の数は限定されない。1組でも3組以上でもよい。
【0049】
(2)マークの変形例
ピッキング対象の物品へのマーキングとしては、ラベルではなく、物品全体に色を付けたり、光らせたりしてもよい。
マークは、不透明であっても、透明でもよい。
マークは第1~第3実施形態ではタイマーで時間設定して所定時間経過後に消去していたが、マークの消去手法は特に限定されない。例えば、ピッキング指示画像の更新回数が所定回数に達すれば消去するようにしてもよい。
【0050】
(3)コンベヤの変形例
コンベヤのレイアウトはコの字状でなくてもよい。
コンベヤは、供給コンベヤと搬出コンベヤだけを有していてもよい。そして、供給コンベヤと搬出コンベヤの間に、パレットをすべらせて移動する台を配置してもよい。
また、供給コンベヤと搬出コンベヤは1台のコンベヤで実現されてもよい。その場合、コンベヤは供給/搬出兼用となり、パレット載置部はコンベヤの端部に設けられている。
ラックの中間部にコンベヤを接続し、転換コンベヤを介してラックと平行となるように供給コンベヤと搬出コンベヤを配置してもよい。
コンベヤは、自動倉庫側に設けられたローラコンベヤなどのコンベヤと、有軌道台車が走行する周回コンベヤの組み合わせでもでもよい。その場合は、ピッキングステーションは周回コンベヤの一部近傍に配置される。
【0051】
(4)カメラの変形例
カメラは、撮影対象の位置が作業者Wの目線と近似する位置になるように配置されていてもよい。この場合は、撮影画像を作業者Wの目線に合わせることで、作業者がさらに直感的にピッキングする物品を把握できるようになる。撮影画像と作業者が見た光景との角度が概ね一致するからである。
撮影画像は、静止画に限定されない。例えば、動画であってもよいし、多数の静止画からなるコマ送り画像であってもよい。
【0052】
(5)物品を特定するための情報源の変形例
物品を特定するための情報源は、QRコードに限定されない。他の二次元コードであってもよいし、バーコードであってもよい。さらに、物品の表面の模様や文字に基づいて、物品を特定してもよい。
【0053】
(6)物品の変形例
物品の種類は特に限定されない。物品は、段ボール箱以外に、各種ケースや箱でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、作業者が表示装置に表示された指示に従って物品をピッキングするピッキングシステムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0055】
1 :自動倉庫システム
2A :第1自動倉庫
2B :第2自動倉庫
3 :供給コンベヤ
4A :第1ピッキングステーション
4B :第2ピッキングステーション
5 :作業コンベヤ
5a :ピッキングポイント
6 :コンベヤ
7 :搬出コンベヤ
9 :作業エリア
10 :カメラ
13 :ディスプレイ
14 :フレーム
41 :ラベル
43 :商品情報
45 :QRコード
51 :コントローラ
53 :QRコード処理部
55 :画像処理部
57 :画像形成部
61 :操作端末
63 :タッチスキャナ
71 :撮影画像
73 :マーク
75 :ピッキング指示画像
81 :ラック
81a :棚部
83 :スタッカクレーン
P :パレット
P1 :第1辺
P2 :第2辺