(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20231031BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
G08G1/00 A
G08G1/16 A
(21)【出願番号】P 2020104111
(22)【出願日】2020-06-16
【審査請求日】2022-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100203264
【氏名又は名称】塩川 未久
(72)【発明者】
【氏名】上野山 直貴
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 功一
(72)【発明者】
【氏名】上村 諒
(72)【発明者】
【氏名】中田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】辰本 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】二口 裕介
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-014097(JP,A)
【文献】特開2010-134745(JP,A)
【文献】国際公開第2012/114382(WO,A1)
【文献】特表2016-509971(JP,A)
【文献】特開2015-022499(JP,A)
【文献】登録実用新案第3090617(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部と、
前記通信部によって受信した、地域を走行する少なくとも一台の車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定する制御部と、
を備え
、
前記制御部は、前記車両の情報を解析することにより、予め設定された駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていることを検出した場合、前記駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていないことを検出した場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、基準時間以上前記車両が駐車禁止の場所に存在すると検出した場合、前記車両が駐車禁止の場所に駐車されているとみなす、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、設定期間において駐車禁止の場所に駐車された前記車両の台数を検出し、検出した前記車両の台数が設定台数を超える場合、検出した前記車両の台数が前記設定台数以下である場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
地域を走行する少なくとも一台の車両の情報を受信することと、
前記車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定することと、
を含む動作をコンピュータに実行させ
、
前記地域の危険度を決定することは、前記車両の情報を解析することにより、予め設定された駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていることを検出した場合、前記駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていないことを検出した場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定することを含む、プログラム。
【請求項5】
前記地域の危険度を決定することは、基準時間以上前記車両が駐車禁止の場所に存在すると検出した場合、前記車両が駐車禁止の場所に駐車されているとみなすことをさらに含む、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記地域の危険度を決定することは、設定期間において駐車禁止の場所に駐車された前記車両の台数を検出し、検出した前記車両の台数が設定台数を超える場合、検出した前記車両の台数が前記設定台数以下である場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定することをさらに含む、請求項4又は5に記載のプログラム。
【請求項7】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
地域を走行する少なくとも一台の車両の情報を受信することと、
前記車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定することと、
を含
み、
前記地域の危険度を決定することは、前記車両の情報を解析することにより、予め設定された駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていることを検出した場合、前記駐車禁止の場所に前記車両が駐車されていないことを検出した場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定することを含む、情報処理方法。
【請求項8】
前記地域の危険度を決定することは、基準時間以上前記車両が駐車禁止の場所に存在すると検出した場合、前記車両が駐車禁止の場所に駐車されているとみなすことをさらに含む、請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記地域の危険度を決定することは、設定期間において駐車禁止の場所に駐車された前記車両の台数を検出し、検出した前記車両の台数が設定台数を超える場合、検出した前記車両の台数が前記設定台数以下である場合よりも、前記地域の危険度として高い危険度を決定することをさらに含む、請求項7又は8に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のパラメータと、診断項目毎に設定された運転診断判断基準とに基づいて、運転者の車両操作を診断する装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の装置は、車両の周辺において過去に車両事故が所定回数以上発生している事故多発地点の事故要因に関する情報を取得し、車両が事故多発地点を走行する場合に、該事故多発地点の事故要因に基づいて、運転診断判断基準を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術には、改善の余地がある。例えば、従来の技術では、事故多発地点を含むエリアでなければ、危険なエリアとみなされない。
【0005】
本開示の目的は、地域の危険性を判断する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、
通信部と、
前記通信部によって受信した、地域を走行する少なくとも一台の車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定する制御部と、
を備える。
【0007】
本開示に係るプログラムは、
地域を走行する少なくとも一台の車両の情報を受信することと、
前記車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定することと、
を含む動作をコンピュータに実行させる。
【0008】
本開示に係る情報処理方法は、
情報処理装置によって、地域を走行する少なくとも一台の車両の情報を受信することと、
前記情報処理装置によって、前記車両の情報に基づいて、前記地域の危険度を決定することと、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、地域の危険性を判断する技術を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】
図1に示す情報処理システムの詳細な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1に示す情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の図面に示す構成要素において、同じ構成要素には、同じ符号を付す。
【0012】
(情報処理システムの構成)
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1は、車両10A,10B,10Cと、情報処理装置20とを備える。
【0013】
以下、車両10Aと、車両10Bと、車両10Cとを特に区別しない場合、これらは、まとめて「車両10」と記載される。
図1には、三台の車両10を備える情報処理システム1が示されている。ただし、情報処理システム1は、少なくとも一台の車両10を備えればよい。
【0014】
車両10と、情報処理装置20とは、ネットワーク2を介して通信可能である。ネットワーク2は、移動体通信ネットワーク及びインターネット等を含む任意のネットワークであってよい。
【0015】
車両10は、任意の種類の自動車であってよい。車両10は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV(Hybrid Vehicle)、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)、EV(Electric Vehicle)、又はFCV(Fuel Cell Vehicle)等である。車両10の運転は、任意のレベルで自動化されていてもよい。例えば、自動化のレベルは、SAE(Society of Automotive Engineers)のレベル分けにおけるレベル1からレベル5の何れかである。
【0016】
車両10の分類は、任意の分類であってよい。車両10の分類は、例えば、乗用車、トラック、又はバス等である。車両10は、MaaS(Mobility as a Service)専用車両であってもよい。車両10A,10Cの分類は、例えば、乗用車である。車両10Bの分類は、例えば、トラックである。
【0017】
車両10は、自家用車として利用されてもよいし、商用車として運用されてもよい。車両10A,10Cは、自家用車として利用される。車両10Bは、商用車として運用される。車両10A及び車両10Bは、地域3を走行している。車両10Cは、地域3の外を走行している。
【0018】
情報処理装置20は、地域3を走行している少なくとも一台の車両10の情報に基づいて、地域3の危険度を決定する。地域3を走行している車両10の情報は、例えば、車両10Aの情報及び車両10Bの情報である。この処理の詳細については、後述する。地域3は、適宜設定されてよい。地域3は、任意の範囲であってよい。地域3は、例えば、市区町村の範囲、市区町村よりもさらに細分化された範囲、及び市区町村よりも広範な範囲等である。
【0019】
情報処理装置20は、サーバとして機能するように構成された専用のコンピュータ、汎用のパーソナルコンピュータ、又はクラウドコンピューティングシステム等であってよい。
【0020】
図2に示すように、車両10は、ECU(Electronic Control Unit)11と、制御装置13とを備える。車両10は、車載カメラ12をさらに備えてよい。ECU11と、車載カメラ12と、制御装置13とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、通信可能に接続されている。
【0021】
ECU11は、車両10に搭載される各種の機器を制御する制御ユニットである。ECU11は、制御装置13の制御に基づいて、車両10の走行情報及び車両10の機器の情報等を、制御装置13に出力する。車両10の走行情報は、例えば、車両10の速度の情報、車両10の減速度の情報、車両10の加速度の情報等である。車両10の減速度は、例えば、単位時間当たりの車両10の速度が減る割合である。車両10の加速度は、例えば、単位時間当たりの車両10の速度が増加する割合である。車両10の機器の情報は、例えば、車両10のクラクション鳴動の回数の情報、車両10の車輪の舵角の情報、及び車両10の方向指示器の点滅情報等である。
【0022】
車載カメラ12は、撮像光学系及び撮像素子を含んで構成され得る。車載カメラ12は、車両10の前方の被写体を撮像可能に、車両10に搭載され得る。車両10の前方の被写体は、例えば、車両10の前方の道路及び交通信号機等を含む。車載カメラ12は、制御装置13の制御に基づいて、車両10の前方の被写体を撮像して撮像画像を生成する。車載カメラ12は、制御装置13の制御に基づいて、生成した撮像画像のデータを制御装置13に出力する。車載カメラ12は、制御装置13の制御に基づいて、任意のフレームレートで撮像画像を連続的に生成してよい。車載カメラ12は、制御装置13の制御に基づいて、連続的に生成した撮像画像のデータを、制御装置13に出力してよい。
【0023】
制御装置13は、ECU11の一部であってもよい。制御装置13は、通信部14と、測位部15と、記憶部16と、制御部17とを有する。
【0024】
通信部14は、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含んで構成され得る。通信モジュールは、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応した通信モジュールである。
【0025】
測位部15は、制御部17の制御に基づいて、車両10の位置情報を取得する。測位部15は、制御部17の制御に基づいて、取得した車両10の位置情報を制御部17に出力する。測位部15は、GPS(Global Positioning System)受信モジュールを含んで構成され得る。
【0026】
記憶部16は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成され得る。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)である。RAMは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。記憶部16は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部16には、制御装置13の動作に用いられるデータと、制御装置13の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0027】
記憶部16には、例えば、車両10のサイズの情報及び車両10の分類情報が記憶される。車両10のサイズは、例えば、車両10の長さ、車両10の幅、及び車両10の高さの少なくとも何れかを含む。記憶部16には、例えば、車両10がガソリン車及びディーゼル車等である場合、車両10のエンジンの排気量の情報が記憶される。
【0028】
制御部17は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせを含んで構成され得る。プロセッサは、CPU(central processing unit)若しくはGPU(Graphics Processing Unit)等の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。制御部17は、制御装置13の各部を制御しながら、制御装置13の動作に関わる処理を実行し得る。制御部17は、現在時刻を取得する計時機能を有してよい。
【0029】
制御装置13の機能は、本実施形態に係る制御プログラムを、制御部17に相当するプロセッサで実行することにより実現され得る。つまり、制御装置13の機能は、ソフトウェアにより実現され得る。制御プログラムは、制御装置13の動作をコンピュータに実行させることにより、コンピュータを制御装置13として機能させ得る。つまり、コンピュータは、制御プログラムに従って制御装置13の動作を実行することにより、制御装置13として機能し得る。
【0030】
本開示において「プログラム」は、コンピュータで読取り可能な非一時的記録媒体に記録しておくことが可能である。コンピュータで読取り可能な非一時的記録媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することにより、行われる。プログラムは、サーバのストレージに格納されてよい。サーバのストレージに格納されたプログラムは、他のコンピュータに転送されることにより、流通されてもよい。プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0031】
本開示において「コンピュータ」は、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納し得る。さらに、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行し得る。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、サーバからコンピュータへのプログラムの転送を行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって処理を実行してもよい。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれ得る。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0032】
制御装置13の一部又は全ての機能が、制御部17に相当する専用回路により実現されてもよい。つまり、制御装置13の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0033】
制御部17は、車両10の情報を取得し得る。制御部17は、取得した車両10の情報を、ネットワーク2を介して情報処理装置20に、通信部14によって送信し得る。車両10の情報は、地域3の危険度を決定する材料となり得る任意の情報を含んでよい。車両10の情報は、車両10の走行情報、車両10の機器の情報、車両10のサイズの情報、車両10のエンジンの排気量の情報、車両10の分類情報、車両10の位置情報、及び車載カメラ12が生成した撮像画像のデータの少なくとも何れかを含んでよい。制御部17は、ECU11から、車両10の走行情報及び車両10の機器の情報を取得し得る。制御部17は、記憶部16から、車両10のサイズの情報、車両10のエンジンの排気量の情報、及び車両10の分類情報を取得し得る。制御部17は、測位部15から、車両10の位置情報を取得し得る。制御部17は、車載カメラ12から、車載カメラ12が生成した撮像画像のデータを取得し得る。ここで、制御部17は、車両10の情報を取得した時刻を、計時機能によって取得してよい。制御部17は、取得した時刻を車両10の情報に対応付けたものを、情報処理装置20に送信してもよい。以下、制御部17が測位部15から車両10の位置情報を取得した時刻は、「取得時刻」とも記載される。また、制御部17が車載カメラ12から撮像画像のデータを取得した時刻は、「撮像時刻」とも記載される。撮像時刻は、車載カメラ12が撮像によって撮像画像のデータを生成した時刻とみなされ得る。
【0034】
制御部17は、予め設定された時間間隔で、車両10の情報を、情報処理装置20に送信してよい。この時間間隔は、車両10の平均速度及び地域3の面積等に基づいて、適宜設定されてよい。この時間間隔は、例えば、車両10が地域3に入ってから地域3から出るまでにかかる時間よりも、短い。このような構成により、車両10が地域3に入ってから地域3から出るまでに、車両10の情報が車両10から情報処理装置20へ少なくとも1回送信され得る。
【0035】
図2に示すように、情報処理装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。
【0036】
通信部21は、ネットワーク2に接続可能な少なくとも1つの通信モジュールを含んで構成され得る。通信モジュールは、例えば、例えば有線LAN(Local Area Network)又は無線LAN等の規格に対応した通信モジュールである。通信部31は、当該通信モジュールによって有線LAN又は無線LANを介して、ネットワーク2に接続され得る。
【0037】
記憶部22は、記憶部16の構成と同様に、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうちの少なくとも2種類の組み合わせを含んで構成され得る。記憶部22は、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部22には、情報処理装置20の動作に用いられるデータと、情報処理装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0038】
記憶部22には、例えば、地域3の地図情報が記憶される。地域3の地図情報は、車両用の道路地図情報であってよい。地域3の地図情報は、交差点の位置情報、交通信号機の位置情報、一時停止の位置情報、及び駐車禁止の場所の位置情報等を含み得る。一時停止の位置及び駐車禁止の場所は、地域3に適用される道路交通法等の交通ルールによって、予め設定されたものであってよい。地域3の地図情報において、道路には、後述の基準速度の情報が対応付けられていてよい。記憶部22には、道路の幅に対応付けられた後述の基準速度の情報が記憶されてもよい。
【0039】
記憶部22には、例えば、交通信号機の制御タイミングの情報が記憶される。交通信号機の制御タイミングの情報は、例えば、交通信号機の信号が停止指示の信号になるタイミングの情報及び交通信号機の信号が進行許可の信号になるタイミングの情報等を含む。
【0040】
記憶部22に記憶される情報は、例えばネットワーク2を介して外部サーバから制御部23及び通信部21によって、取得されてよい。記憶部22に記憶される情報は、適宜更新されてよい。
【0041】
制御部23は、制御部17の構成と同様に、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせを含んで構成され得る。制御部23は、情報処理装置20の各部を制御しながら、情報処理装置20の動作に関わる処理を実行し得る。
【0042】
情報処理装置20の機能は、本実施形態に係る情報処理プログラムを、制御部23に相当するプロセッサで実行することにより実現され得る。つまり、情報処理装置20の機能は、ソフトウェアにより実現され得る。情報処理プログラムは、情報処理装置20の動作をコンピュータに実行させることにより、コンピュータを情報処理装置20として機能させ得る。つまり、コンピュータは、情報処理プログラムに従って情報処理装置20の動作を実行することにより、情報処理装置20として機能し得る。
【0043】
情報処理装置20の一部又は全ての機能が、制御部23に相当する専用回路により実現されてもよい。つまり、情報処理装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0044】
制御部23は、ネットワーク2を介して、地域3を走行する少なくとも一台の車両10の情報を、通信部21によって受信し得る。制御部23は、受信した車両10の情報によって車両10が地域3に存在することを検出した場合、当該車両10の情報を、地域3を走行する車両10の情報とみなしてよい。
【0045】
一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と記憶部22の地域3の地図情報とによって、車両10が地域3に存在することを検出してよい。具体的には、制御部23は、車両10の位置が地域3に含まれる場合、車両10が地域3に存在することを検出してよい。
【0046】
他の例として、制御部23は、車両10が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、車両10が地域3に存在することを検出してよい。具体的には、制御部23は、撮像画像のデータを解析することにより、撮像画像から地域3に位置する案内標識等の看板を検出した場合、車両10が地域3に存在することを検出してよい。本実施形態において、制御部23による撮像画像のデータを解析する処理には、任意の物体検出処理及び任意の物体認識処理が含まれてよい。
【0047】
制御部23は、地域3を走行する少なくとも一台の車両10の情報に基づいて、地域3の危険度を決定する。危険度は、道路交通による危険の度合いを示す指標であってよい。危険度が高いほど、地域3の道路交通による危険の度合いは、大きい。危険度は、数値として与えられてよい。かかる場合、危険度が高くほど、数値は大きくてよい。危険度は、任意のレベルによって与えられてもよい。危険度は、例えば、「低」、「中」、及び「高」の3つのレベルで与えられる。以下、危険度を決定する処理例について説明する。以下の処理例では、車両10の情報は、地域3を走行する車両10の情報であるものとする。
【0048】
[例1]
制御部23は、車両10の情報が車両10の速度の情報を含む場合、車両10の速度の情報を解析することにより、危険度を決定してよい。ここで、車両10の速度が速いほど、車両10が事故を起こす可能性が高くなり得る。また、車両10の速度が速いほど、車両10が事故を起こした場合に、その事故による被害が大きくなり得る。つまり、地域3を走行する車両10の速度は、地域3の危険性に関連し得る。従って、車両10の速度の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0049】
制御部23は、車両10の速度が、予め設定された基準速度よりも速い場合、基準速度以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。制御部23は、車両10の速度として車両10の最高速度を用いてよい。
【0050】
基準速度は、車両10の速度として車両10の最高速度が用いられる場合、地域3に適用される道路交通法等の交通ルールで定められた車両10の制限速度に基づいて、適宜設定されてよい。基準速度は、当該交通ルールで定められた車両10の制限速度と同じであってもよい。基準速度は、当該交通ルールで定められた車両10の制限速度±10[Km]の範囲内で適宜設定されてもよい。
【0051】
基準速度は、道路の幅に応じて予め設定されてもよい。狭い道路を車両10が高速で走行する場合、広い道路を車両10が高速で走行する場合と比べて、車両10による事故が発生する可能性が高い。基準速度は、地域3の道路の幅が狭いほど、低く設定されてよい。一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と記憶部22の地域3の地図情報とによって、車両10が位置する道路を特定してよい。制御部23は、記憶部22の地域3の地図情報から、特定した道路に対応付けられた基準速度を取得してよい。他の例として、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、車両10が位置する道路の幅を推定してよい。かかる場合、制御部23は、記憶部22から、推定した道路の幅に対応付けられた基準速度を取得してよい。
【0052】
制御部23は、予め設定された設定期間において、基準速度を超える速度で走行した車両10の台数を検出してよい。設定期間は、例えば一日に地域3を走行する車両10の台数に基づいて、予め設定されてよい。設定期間は、例えば、数日から数週間である。制御部23は、検出した車両10の台数が、予め設定された設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。設定台数は、地域3の交通量等に基づいて、予め設定されてよい。
【0053】
[例2]
制御部23は、車両10の情報が車両10のクラクション鳴動の回数の情報を含む場合、クラクション鳴動の回数の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。一般的に、車両10のクラクションは、運転者が危険を回避したいとき等に、運転者によって操作され得る。従って、クラクション鳴動の回数の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0054】
制御部23は、車両10のクラクション鳴動の回数が、予め設定された基準回数よりも多い場合、基準回数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。基準回数は、一般的な運転者が一回当たりの運転中にクラクションを操作する回数に基づいて、予め設定されてよい。
【0055】
制御部23は、上述の設定期間において、基準回数を超える回数のクラクション鳴動を検出した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として、高い危険度を決定してよい。
【0056】
[例3]
制御部23は、車両10の情報が車両10の減速度の情報を含む場合、車両10の減速度の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。ここで、車両10が急激に減速すると、車両10が車両10の後方の他車両等に追突される可能性がある。また、運転者は、事故を避けるために、車両10を急激に減速させる場合がある。つまり、地域3を走行する車両10の減速度は、地域3の危険性に関連し得る。従って、車両10の減速度の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0057】
制御部23は、車両10の減速度が、予め設定された基準減速度よりも大きい場合、基準減速度以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。基準減速度は、急ブレーキをかける際の車両10の減速度に基づいて、予め設定されてよい。
【0058】
制御部23は、上述の設定期間において、基準減速度を超える減速度で走行した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0059】
[例4]
制御部23は、車両10の情報が車両10の加速度の情報を含む場合、車両10の加速度の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。ここで、車両10が急激に加速すると、車両10が車両10の前方の他車両に追突する可能性がある。つまり、地域3を走行する車両10の加速度は、地域3の危険性に関連し得る。従って、車両10の加速度の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0060】
制御部23は、車両10の加速度が、予め設定された基準加速度よりも大きい場合、基準加速度以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。基準加速度は、追突事故を生じさせ得る車両10の加速度に基づいて、予め設定されてよい。
【0061】
制御部23は、上述の設定期間において、基準加速度を超える加速度で走行した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0062】
[例5]
制御部23は、車両10の情報が車両10の車輪の舵角の情報を含む場合、車両10の車輪の舵角の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。ここで、運転者は、事故を避けるために、急激なハンドル操作によって、車両10の進行方向を急激に変える場合がある。車両10の進行方向が急激に変わると、車両10の車輪の舵角が急激に変わり得る。従って、車両10の車輪の舵角の情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0063】
制御部23は、車両10の車輪の舵角の単位時間当たりの変化量が、予め設定された基準量よりも大きい場合、基準量以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。基準量は、車両10が通常に走行している際の車両10の車輪の舵角の変化量に基づいて、予め設定されてよい。
【0064】
制御部23は、上述の設定期間において、基準量よりも大きい変化量の車輪の舵角で走行した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0065】
[例6]
制御部23は、車両10の情報が車両10の方向指示器の点滅情報を含む場合、方向指示器の点滅情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。ここで、運転者は、車両10を交差点で右左折させる際に方向指示器を点滅させ得る。車両10が右左折する際に、方向指示器が点滅していないと、車両10が事故を起こす可能性が高くなり得る。従って、方向指示器の点滅情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0066】
制御部23は、車両10が交差点を右左折するときに、方向指示器が点滅していない場合、方向指示器が点滅している場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と記憶部22の地域3の地図情報とによって、交差点を右左折する車両10を検出してよい。また、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、交差点を右左折する車両10を検出してよい。
【0067】
制御部23は、上述の設定期間において、交差点を右左折するときに方向指示器が点滅していない車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0068】
[例7]
制御部23は、車両10の情報が車両10の方向指示器の点滅情報を含む場合、車両10の車線変更のタイミングと方向指示器が点滅したタイミングとを比較した結果に応じて地域3の危険度を決定してよい。車両10の車線変更のタイミングは、車両10が車線変更する直前のタイミングであってもよいし、車両10が車線変更した直後のタイミングであってもよい。ここで、地域3に適用される道路交通法等の交通ルールにおいて、車両10が車線変する際に何れのタイミングで方向指示器を点滅させるべきかが定められている場合がある。かかる場合、制御部23は、車両10が車線変更するタイミングと方向指示器が点滅したタイミングとを比較した結果によって、車両10の方向指示器が点滅したタイミングが、交通ルールで定められてタイミングと一致するか否か判定してよい。制御部23は、車両10の方向指示器が点滅したタイミングが、交通ルールで定められてタイミングと一致しないと判定した場合、交通ルールで定められてタイミングと一致すると判定した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0069】
一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と、車両10の位置情報に対応付けられた取得時刻と、記憶部22の地域3の地図情報とによって、車両10の車線変更のタイミングを検出してよい。他の例として、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、車線変更する車両10を検出してよい。制御部23は、撮像画像のデータに対応付けられた撮像時刻によって、車両10の車線変更のタイミングを検出してよい。
【0070】
制御部23は、上述の設定期間において、方向指示器が点滅したタイミングが交通ルールで定められてタイミングと一致しないと判定した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0071】
[例8]
制御部23は、車両10の情報が車両10のサイズの情報を含む場合、車両10のサイズの情報を解析することにより、地域3の危険度を決定してよい。ここで、車両10のサイズが大きいほど、車両10は、機敏に動作しにくくなり得る。そのため、車両10のサイズが大きいほど、車両10が事故を引き起こす可能性が高くなり得る。また、車両10のサイズが大きいほど、車両10が事故を引き起こした場合に、その事故による被害が大きくなり得る。つまり、地域3を走行する車両10のサイズは、地域3の危険性に関連し得る。従って、車両10のサイズの情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0072】
制御部23は、車両10のサイズが、予め設定された基準サイズよりも大きい場合、基準サイズ以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0073】
基準サイズは、中型車のサイズに基づいて、予め設定されてよい。ここで、中型車のサイズの区分は、地域3に適用される法律及び法令等又は道路交通法等の交通ルールによって定められている場合がある。かかる場合、基準サイズは、地域3に適用される法律及び法令等又は交通ルールによって定められている中型車のサイズに基づいて、予め設定されてよい。基準サイズは、車両10のサイズに含まれるものに応じたものを含んでよい。基準サイズは、例えば、車両10のサイズに含まれる車両10の長さ、車両10の幅、及び車両10の高さの何れかに応じて、中型車の長さ、中型車の幅、及び中型車の高さの少なくとも何れかを含む。
【0074】
制御部23は、上述の設定期間において、基準サイズよりも大きいサイズの車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0075】
[例9]
制御部23は、車両10の情報が車両10のエンジンの排気量の情報を含む場合、車両10のエンジンの排気量の情報を解析することにより、車両10のサイズを推定してもよい。制御部23は、推定した車両10のサイズが、上述の基準サイズよりも大きい場合、基準サイズ以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0076】
制御部23は、上述の設定期間において、基準サイズよりも大きいサイズの車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0077】
[例10]
制御部23は、車両10の情報が車両10の分類情報を含む場合、車両10の分類情報を解析することにより、商用車の台数を検出してよい。制御部23は、商用車の台数を検出することにより、地域3の危険度を決定してよい。一般的に、商用車のサイズは、乗用車のサイズよりも、大きい場合が多い。車両10のサイズが大きいと、上述のように、車両10が事故を引き起こす可能性が高くなり得る。また、車両10のサイズが大きいと、上述のように、車両10が事故を引き起こした場合に、その事故による被害が大きくなり得る。従って、車両10の分類情報を解析することにより、地域3の危険度を決定することができる。
【0078】
制御部23は、予め設定された基準台数を超える台数の商用車を検出した場合、基準台数以下の台数の商用車を検出した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。基準台数は、地域3の交通量等に基づいて、予め設定されてよい。制御部23は、商用車としてトラックの台数を検出してよい。かかる場合、制御部23は、基準台数を超える台数のトラックを検出した場合、基準台数以下の台数の商用車を検出した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0079】
[例11]
制御部23は、車両10の情報が車両10の速度の情報を含む場合、車両10の速度の情報を解析することにより、交通信号機の信号が停止指示の信号であるときに、車両10が、交通信号機が位置する道路を通過したか否かを検出してよい。制御部23は、交通信号機の信号が停止指示の信号であるときに、車両10が、交通信号機が位置する道路を通過したことを検出した場合、当該道路を通過していないことを検出した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0080】
一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と、記憶部22の地域3の地図情報とによって、交通信号機付近の車両10を検出してよい。制御部23は、車両10の速度の情報を解析することにより、交通信号機付近の車両10が、交通信号機が位置する道路を通過したか否かを検出してよい。制御部23は、車両10の位置情報に対応付けられた取得時刻と、記憶部22の交通信号機の制御タイミングの情報とによって、交通信号機の信号が停止指示の信号であるときを検出してよい。
【0081】
他の例として、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、交通信号機付近の車両10を検出してよい。制御部23は、車両10の速度の情報を解析することにより、交通信号機付近の車両10が、交通信号機が位置する道路を通過したか否かを検出してよい。制御部23は、撮像画像のデータに対応付けられた撮像時刻と、記憶部22の交通信号機の制御タイミングの情報とによって、交通信号機の信号が停止指示の信号であるときを検出してよい。
【0082】
制御部23は、上述の設定期間において、交通信号機の信号が停止指示の信号であるときに交通信号機が位置する道路を通過した車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0083】
[例12]
制御部23は、車両10の情報が車両10の速度の情報を含む場合、車両10の速度の情報を解析することにより、予め設定された一時停止の位置で車両10が一時停止したか否かを検出してよい。制御部23は、一時停止の位置で車両10が一時停止していないことを検出した場合、車両10が一時停止したことを検出した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0084】
一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と記憶部22の地域3の地図情報とによって、一時停止の位置付近の車両10を検出してよい。他の例として、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、一時停止の位置付近の車両10を検出してよい。制御部23は、車両10の速度の情報を解析することにより、一時停止の位置付近の車両10が、一時停止の位置で一時停止したか否かを検出してよい。
【0085】
制御部23は、上述の設定期間において、一時停止の位置で車両10が一時停止していない車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0086】
[例13]
制御部23は、車両10の情報を解析することにより、予め設定された駐車禁止の場所に車両10が駐車されているか否かを検出してよい。制御部23は、駐車禁止の場所に車両10が駐車されていることを検出した場合、駐車禁止の場所に車両10が駐車されていないことを検出した場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0087】
一例として、制御部23は、車両10の情報が車両10の位置情報を含む場合、車両10の位置情報と記憶部22の地域3の地図情報とによって、駐車禁止の場所に位置する車両10を検出してよい。他の例として、制御部23は、車両10の情報が車載カメラ12の撮像画像のデータを含む場合、撮像画像のデータを解析することにより、駐車禁止の場所に位置する車両10を検出してよい。制御部23は、車両10の位置情報に対応付けられた取得時刻又は撮像画像のデータに対応付けられた撮像時刻によって、予め設定された基準時間以上、車両10が駐車禁止の場所に存在するか否かを検出してよい。制御部23は、基準時間以上車両10が駐車禁止の場所に存在すると検出した場合、車両10が駐車禁止の場所に駐車されているとみなしてよい。基準時間は、運転者が車両10から離れていると推定される時間に基づいて、予め設定されてよい。基準時間は、例えば、数分から数十分である。
【0088】
制御部23は、上述の設定期間において、駐車禁止の場所に駐車された車両10の台数を検出してよい。制御部23は、検出した車両10の台数が、上述の設定台数を超える場合、設定台数以下である場合よりも、地域3の危険度として高い危険度を決定してよい。
【0089】
(情報処理システムの動作)
図3を参照して、
図1に示す情報処理装置20の動作の一例を説明する。この動作は、本実施形態に係る情報処理方法の一例に相当する。
【0090】
制御部23は、ネットワーク2を介して、地域3を走行する少なくとも一台の車両10の情報を、通信部21によって受信する(ステップS10)。制御部23は、受信した車両10の情報に基づいて、地域3の危険度を決定する(ステップS11)。
【0091】
このように本実施形態に係る情報処理装置20では、制御部23が、地域3を走行する少なくとも一台の車両10の情報に基づいて、地域3の危険度を決定する。地域3の危険度によって、地域3の危険性を評価することができる。このような構成により、事故が多発した地点が地域3に含まれなくても、地域3の危険度の高さによっては、地域3を危険な地域として評価することができる。つまり、地域3において事故が多発する前に、地域3の危険度の高さによっては、地域3を危険な地域として特定することができる。よって、本実施形態によれば、地域3の危険性を判断する改善された技術が提供され得る。
【0092】
さらに、本実施形態では、地域3の危険度によって、地域3の不動産価値を評価することができる。一例として、地域3の危険度が高い場合の地域3の不動産価値は、地域3の危険度が低い場合よりも、低く評価されてよい。
【0093】
また、本実施形態では、地域3の危険度の高さによっては、事故を防ぐために地域3の道路環境を予め改善させておくことができる。地域3の道路環境の改善は、カーブミラー、ガードレール、横断歩道、及び通学路等の少なくとも何れかの改善であってよい。地域3の道路環境の改善は、例えば、カーブミラー、ガードレール、横断歩道、及び通学路等の整備である。
【0094】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0095】
例えば、上述の実施形態では、情報処理装置20は、地域3を走行する車両10の情報を、ネットワーク2を介して車両10から受信するものとして説明した。ただし、情報処理装置20は、当該車両10の情報を、車両10以外の要素から受信してもよい。例えば、地域3に、車両10の速度を計測する速度計測装置が設置されている場合がある。かかる場合、制御部23は、ネットワーク2を介して当該速度計測装置から、車両10の情報として車両10の速度の情報を、通信部21によって受信してよい。
【符号の説明】
【0096】
1 情報処理システム
2 ネットワーク
3 地域
10 車両
20 情報処理装置