(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】固体電解コンデンサ、及び、固体電解コンデンサの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01G 9/028 20060101AFI20231031BHJP
H01G 9/00 20060101ALI20231031BHJP
H01G 9/15 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
H01G9/028 F
H01G9/00 290H
H01G9/15
(21)【出願番号】P 2020149639
(22)【出願日】2020-09-07
【審査請求日】2022-04-12
(31)【優先権主張番号】P 2019163667
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】田中 泰央
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-146643(JP,A)
【文献】特開2013-243392(JP,A)
【文献】特開2014-103292(JP,A)
【文献】国際公開第01/075917(WO,A1)
【文献】特開2018-082082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 9/00
H01G 9/012
H01G 9/028
H01G 9/048
H01G 9/052
H01G 9/055
H01G 9/10
H01G 9/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体と、
絶縁材料からなり、前記弁作用金属基体の前記主面の周縁を覆うように設けられたマスク層と、
前記誘電体層上の、前記マスク層によって囲まれた領域に設けられた陰極層と、を備え、
前記陰極層は、前記誘電体層上に設けられた固体電解質層を含み、
前記固体電解質層は、前記誘電体層の細孔を充填する第1層と、前記第1層と同じもしくは異なる材料からなり、前記誘電体層上の、前記マスク層によって囲まれた領域の外周部に設けられた第2層と、前記第2層及び前記誘電体層を被覆する第3層と、を含む、固体電解コンデンサ。
【請求項2】
前記第2層の厚みは、0.1μm以上2μm以下である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項3】
前記第2層の厚みは、前記第3層の厚みの10%以上75%以下である、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項4】
前記固体電解質層は、前記マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、前記マスク層上にも設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項5】
前記マスク層上に設けられている前記固体電解質層の幅は、10μm以上100μm以下である、請求項
4に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項6】
前記マスク層上に設けられている前記固体電解質層の幅は、前記マスク層の幅の0.1%以上25%以下である、請求項4
又は5に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項7】
誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体を準備する工程と、
前記弁作用金属基体の前記主面の周縁に絶縁材料を付与することにより、前記周縁を覆うマスク層を形成する工程と、
前記誘電体層上の、前記マスク層によって囲まれた領域に陰極層を形成する工程と、を備え、
前記陰極層を形成する工程は、前記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程を含み、
前記固体電解質層は、前記誘電体層の細孔を充填する第1層と、前記第1層と同じもしくは異なる材料からなり、前記誘電体層上の、前記マスク層によって囲まれた領域の外周部に設けられた第2層と、前記第2層及び前記誘電体層を被覆する第3層と、を含む、固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項8】
前記第2層は、コーヒーステイン現象を利用して前記第1層と同時に形成される、請求項
7に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサ、及び、固体電解コンデンサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
固体電解コンデンサは、アルミニウム等の弁作用金属からなる基体の表面に誘電体層を有する弁作用金属基体と、該誘電体層上に設けられた固体電解質層を含む陰極層とを備えている。
【0003】
例えば、特許文献1には、(A)表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、上記誘電体層に設けられた固体電解質層を備える第1のシートを準備する工程、(B)金属箔からなる第2のシートを準備する工程と、(C)上記第1のシートを絶縁材料により被覆する工程、(D)上記第1のシートの上記固体電解質層上に導電体層を形成する工程、(E)上記第1のシートと上記第2のシートとを積層して積層シートを作製する工程、(F)上記積層シートの貫通穴に封止材を充填して積層ブロック体を作製する工程、(G)積層ブロック体を切断することにより、複数個の素子積層体を作製する工程、(H)第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程、を備える固体電解コンデンサの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、絶縁性樹脂等の絶縁材料からなるマスク材を弁作用金属基体の表面に塗布し、固化又は硬化させることによって、各素子領域の端部及び側部を被覆するマスク層を形成することが記載されている。さらに、特許文献1には、誘電体層上の、マスク層によって囲まれた領域に固体電解質層を形成することが記載されている。
【0006】
しかしながら、マスク層によって囲まれた領域の外周部には電界が集中しやすいため、当該部分の耐電圧が十分でないという問題がある。さらに、マスク層によって囲まれた領域に固体電解質層を形成する場合、固体電解質層と弁作用金属基体との密着性が十分でないという問題がある。
【0007】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、耐電圧が高く、かつ、固体電解質層と弁作用金属基体との密着性が高い固体電解コンデンサを提供することを目的とする。本発明はまた、上記固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の固体電解コンデンサは、第1の態様において、誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体と、絶縁材料からなり、上記弁作用金属基体の上記主面の周縁を覆うように設けられたマスク層と、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域に設けられた陰極層と、を備え、上記陰極層は、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層を含み、上記固体電解質層は、上記誘電体層の細孔を充填する第1層と、上記第1層と同じもしくは異なる材料からなり、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域の外周部に設けられた第2層と、上記第2層及び上記誘電体層を被覆する第3層と、を含む。
【0009】
本発明の固体電解コンデンサは、第2の態様において、誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体と、絶縁材料からなり、上記弁作用金属基体の上記主面の周縁を覆うように設けられたマスク層と、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域に設けられた陰極層と、を備え、上記陰極層は、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層を含み、上記固体電解質層は、上記マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、上記マスク層上にも設けられている。
【0010】
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、第1の態様において、誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体を準備する工程と、上記弁作用金属基体の上記主面の周縁に絶縁材料を付与することにより、上記周縁を覆うマスク層を形成する工程と、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域に陰極層を形成する工程と、を備え、上記陰極層を形成する工程は、上記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程を含み、上記固体電解質層は、上記誘電体層の細孔を充填する第1層と、上記第1層と同じもしくは異なる材料からなり、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域の外周部に設けられた第2層と、上記第2層及び上記誘電体層を被覆する第3層と、を含む。
【0011】
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、第2の態様において、誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体を準備する工程と、上記弁作用金属基体の上記主面の周縁に絶縁材料を付与することにより、上記周縁を覆うマスク層を形成する工程と、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域に陰極層を形成する工程と、を備え、上記陰極層を形成する工程は、上記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程を含み、上記固体電解質層は、上記マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、上記マスク層上にも形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、耐電圧が高く、かつ、固体電解質層と弁作用金属基体との密着性が高い固体電解コンデンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す固体電解コンデンサのII-II線に沿った断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す固体電解コンデンサのIII部を拡大した断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の別の一例を模式的に示す断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【
図9】
図9は、比較例の固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
【
図10】
図10は、比較例の固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の固体電解コンデンサ、及び、固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
【0015】
以下に示す各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもない。第2実施形態以降では、第1実施形態と共通の事項についての記述は省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しない。
【0016】
[固体電解コンデンサ]
図1は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。
図2は、
図1に示す固体電解コンデンサのII-II線に沿った断面図である。
図3は、
図2に示す固体電解コンデンサのIII部を拡大した断面図である。
【0017】
図1及び
図2においては、固体電解コンデンサ1及び絶縁性樹脂体10の長さ方向をL、幅方向をW、高さ方向をTで示している。ここで、長さ方向Lと幅方向Wと高さ方向Tとは互いに直交している。
【0018】
図1及び
図2に示すように、固体電解コンデンサ1は、略直方体状の外形を有している。固体電解コンデンサ1は、絶縁性樹脂体10と、第1外部電極20と、第2外部電極30と、複数のコンデンサ素子70とを備える。
【0019】
絶縁性樹脂体10には、複数のコンデンサ素子70が埋設されている。絶縁性樹脂体10は、略直方体状の外形を有している。絶縁性樹脂体10は、高さ方向Tにおいて相対する第1主面10a及び第2主面10b、幅方向Wにおいて相対する第1側面10c及び第2側面10d、並びに、長さ方向Lにおいて相対する第1端面10e及び第2端面10fを有している。なお、絶縁性樹脂体10の内部には、1つのコンデンサ素子70が設けられていてもよい。
【0020】
上記のように絶縁性樹脂体10は、略直方体状の外形を有しているが、角部及び稜線部に丸みがつけられていることが好ましい。角部は、絶縁性樹脂体10の3面が交わる部分であり、稜線部は、絶縁性樹脂体10の2面が交わる部分である。
【0021】
絶縁性樹脂体10は、例えば、基板11と、基板11上に設けられたモールド部12とから構成される。絶縁性樹脂体10は、モールド部12のみから構成されてもよい。
【0022】
基板11は、例えば、ガラスエポキシ基板等の絶縁性樹脂基板である。基板11の底面が、絶縁性樹脂体10の第2主面10bを構成している。基板11の厚さは、例えば、100μmである。
【0023】
モールド部12は、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂で構成される。絶縁性樹脂には、フィラーとしてガラス又はSiの酸化物が分散混合されていることが好ましい。モールド部12は、複数のコンデンサ素子70を覆うように基板11上に設けられる。
【0024】
複数のコンデンサ素子70の各々は、陽極部40と、誘電体層50と、陰極層60とを含む。複数のコンデンサ素子70は、基板11上において高さ方向Tに積層されている。複数のコンデンサ素子70の各々の延在方向は、基板11の主面と略平行となっている。
【0025】
陽極部40は、弁作用金属基体41からなる。弁作用金属基体41は、
図3に示すように、複数の凹部が設けられた外表面を有している。弁作用金属基体41の外表面は、多孔質状になっている。弁作用金属基体41の外表面が多孔質状になっていることにより、弁作用金属基体41の表面積が大きくなっている。なお、弁作用金属基体41の表面及び裏面の両方が多孔質状である場合に限られず、弁作用金属基体41の表面及び裏面の一方のみが多孔質状であってもよい。
【0026】
弁作用金属基体41は、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム等の金属単体、又は、これらの金属を含む合金等の弁作用金属によって構成されている。弁作用金属の表面には、酸化被膜を形成することができる。
【0027】
なお、陽極部40は、芯部と当該芯部の周囲に設けられた多孔質部によって構成されていればよく、金属箔の表面をエッチングしたもの、金属箔の表面に多孔質状の微粉焼結体を形成したもの等を適宜採用することができる。
【0028】
誘電体層50は、弁作用金属基体41の外表面に設けられている。誘電体層50は、上記弁作用金属の表面に設けられた酸化被膜によって構成されていることが好ましい。具体的には、誘電体層50は、アルミニウムの酸化物で構成されている。アルミニウムの酸化物は、後述するように、弁作用金属基体41の外表面が陽極酸化処理されることにより形成される。
【0029】
陰極層60は、誘電体層50の外表面に設けられている。
図2では、陰極層60は、固体電解質層61と、導電体層62と、陰極引き出し層63とを含む。
【0030】
固体電解質層61は、誘電体層50の外表面の一部に設けられている。第2端面10f寄りに位置する弁作用金属基体41の外表面に設けられた誘電体層50の外表面には、固体電解質層61は設けられていない。この部分の誘電体層50において、固体電解質層61が設けられている部分に隣接している部分は、後述するマスク層51に外表面を覆われている。
【0031】
図3に示すように、固体電解質層61は、弁作用金属基体41の複数の細孔(凹部)を充填するように設けられていることが好ましい。ただし、固体電解質層61によって誘電体層50の外表面の上記一部が覆われていればよく、固体電解質層61によって充填されていない弁作用金属基体41の細孔(凹部)が存在していてもよい。
【0032】
固体電解質層61を構成する材料としては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類等の導電性高分子等が用いられる。これらの中では、ポリチオフェン類が好ましく、PEDOTと呼ばれるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。また、上記導電性高分子は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等のドーパントを含んでいてもよい。
【0033】
固体電解質層61は、例えば、3,4-エチレンジオキシチオフェン等の重合性モノマーを含む処理液を用いて、誘電体層50の表面にポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等の重合膜を形成する方法や、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等の導電性高分子の分散液を誘電体層50の表面に塗布して乾燥させる方法等によって形成される。なお、弁作用金属基体41の細孔(凹部)を充填する内層用の固体電解質層を形成した後、誘電体層50全体を被覆する外層用の固体電解質層を形成することが好ましい。
【0034】
導電体層62は、固体電解質層61の外表面に設けられている。導電体層62は、例えば、カーボン層又は銀層を含む。また、導電体層62は、カーボン層の外表面に銀層が設けられた複合層や、カーボン及び銀を含む混合層であってもよい。
【0035】
陰極引き出し層63は、導電体層62の外表面に設けられている。積層方向において互いに隣接しているコンデンサ素子70同士の導電体層62は、陰極引き出し層63によって互いに電気的に接続されている。幅方向Wにおける陰極引き出し層63の幅は、例えば、幅方向Wにおける弁作用金属基体41の幅と同等である。
【0036】
陰極引き出し層63は、金属箔または印刷電極層により形成することができる。
【0037】
金属箔の場合は、Al、Cu、Ag及びこれらの金属を主成分とする合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなることが好ましい。また、金属箔として、表面にスパッタや蒸着等の成膜方法によりカーボンコートやチタンコートがされた金属箔を用いてもよい。中でも、カーボンコートされたアルミニウム箔を用いることが好ましい。
【0038】
印刷電極層の場合は、電極ペーストをスポンジ転写、スクリーン印刷、スプレー塗布、ディスペンサ、インクジェット印刷等によって導電体層上に形成することにより、所定の領域に陰極引き出し層を形成することができる。電極ペーストとしては、Ag、CuまたはNiを主成分とする電極ペーストが好ましい。陰極引き出し層を印刷電極層とする場合には、金属箔を用いる場合よりも陰極引き出し層を薄くすることが可能である。
【0039】
上記のように、固体電解質層61が設けられていない部分の誘電体層50において、固体電解質層61が設けられている部分に隣接している部分は、絶縁性樹脂体10とは組成が異なるマスク層51に外表面を覆われている。マスク層51は、固体電解質層61が設けられている部分に隣接する位置から第2端面10f寄りの陽極部40の端部に至るまで弁作用金属基体41の外表面を覆っている。
【0040】
マスク層51は、例えば、絶縁性樹脂を含む組成物などのマスク材を塗布して形成する。
絶縁性樹脂としては、例えば、ポリフェニルスルホン(PPS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体など)、可溶性ポリイミドシロキサンとエポキシ樹脂からなる組成物、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、それらの誘導体又は前駆体等が挙げられる。
【0041】
第1外部電極20は、絶縁性樹脂体10の第1端面10eに設けられている。
図1では、第1外部電極20は、絶縁性樹脂体10の第1端面10eから、第1主面10a、第2主面10b、第1側面10c及び第2側面10dの各々に亘って設けられている。第1外部電極20は、複数のコンデンサ素子70の各々の陰極層60と電気的に接続されている。
【0042】
第1外部電極20は、絶縁性樹脂体10の第1端面10e上に設けられた少なくとも1層のめっき層で構成されている。例えば、第1外部電極20は、絶縁性樹脂体10の第1端面10e上に設けられたCuめっき層と、Cuめっき層上に設けられたNiめっき層と、Niめっき層上に設けられたSnめっき層とから構成される。
【0043】
第1外部電極20は、絶縁性樹脂体10の第1端面10eにおいて陰極引き出し層63と直接的または間接的に接続されている。
【0044】
第2外部電極30は、絶縁性樹脂体10の第2端面10fに設けられている。
図1では、第2外部電極30は、絶縁性樹脂体10の第2端面10fから、第1主面10a、第2主面10b、第1側面10c及び第2側面10dの各々に亘って設けられている。第2外部電極30は、複数のコンデンサ素子70の各々の陽極部40と電気的に接続されている。
【0045】
第2外部電極30は、絶縁性樹脂体10の第2端面10f上に設けられた少なくとも1層のめっき層で構成されている。例えば、第2外部電極30は、絶縁性樹脂体10の第2端面10f上に設けられたCuめっき層と、Cuめっき層上に設けられたNiめっき層と、Niめっき層上に設けられたSnめっき層とから構成される。
【0046】
第2外部電極30は、絶縁性樹脂体10の第2端面10fにおいて複数のコンデンサ素子70の各々の弁作用金属基体41と直接的または間接的に接続されている。
【0047】
(第1実施形態)
図4は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
図5は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【0048】
図4及び
図5に示すように、弁作用金属基体41の主面の周縁を覆うようにマスク層51が設けられている。そして、誘電体層50上の、マスク層51によって囲まれた領域に固体電解質層61が設けられている。
【0049】
図4及び
図5では、固体電解質層61は、第1層61aと、第2層61bと、第3層61cとを含む。
【0050】
第1層61aは、固体電解質層61の内層であり、誘電体層50の細孔(
図3参照)を充填している。
【0051】
第2層61bは、固体電解質層61の内層である第1層61aと同じもしくは異なる材料からなる。第2層61bは、誘電体層50上の、マスク層51によって囲まれた領域の外周部に設けられている。
【0052】
第3層61cは、固体電解質層61の外層であり、第2層61b及び誘電体層50を被覆している。
【0053】
本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサでは、マスク層によって囲まれた領域の外周部に、固体電解質層の内層である第1層と同じもしくは異なる材料からなる第2層が選択的に厚く形成されている。これにより、電界が集中しやすい外周部の耐電圧を高くすることができる。さらに、弁作用金属基体との密着性が悪い固体電解質層の外層である第3層の外周部を、第3層との親和性が良い第2層と接触させることにより、固体電解質層と弁作用金属基体との密着性を改善させることができる。その結果、高温や高湿環境での固体電解質層の剥離が生じにくくなり、固体電解コンデンサの信頼性が向上する。
【0054】
本発明の第1実施形態において、固体電解質層の第2層は、マスク層によって囲まれた領域の外周部の全体に設けられていることが好ましいが、上記外周部の一部に固体電解質層の第2層が設けられていない部分が存在してもよい。
【0055】
本発明の第1実施形態において、第2層の厚みは、0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。なお、第2層の厚みとは、第2層の最大厚みを意味する。
【0056】
本発明の第1実施形態において、第2層の厚みは、第3層の厚みの10%以上75%以下であることが好ましい。なお、第3層の厚みとは、第3層の最大厚みを意味する。
【0057】
本発明の第1実施形態において、固体電解質層は、後述する第2実施形態のように、マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層上にも設けられていてもよい。具体的には、固体電解質層の第3層が、マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層上にも設けられていてもよい。
【0058】
図6は、本発明の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の別の一例を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、第3層61cは、マスク層51上にも設けられていてもよい。
【0059】
本発明の第1実施形態において、固体電解質層が、マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層上にも設けられている場合、マスク層上に設けられている固体電解質層の幅は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。具体的には、マスク層上に設けられている第3層の幅が、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
【0060】
本発明の第1実施形態において、固体電解質層が、マスク層によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層上にも設けられている場合、マスク層上に設けられている固体電解質層の幅は、マスク層の幅の0.1%以上25%以下であることが好ましい。具体的には、マスク層上に設けられている第3層の幅が、マスク層の幅の0.1%以上25%以下であることが好ましい。
【0061】
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
図8は、本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【0062】
図7及び
図8に示すように、弁作用金属基体41の主面の周縁を覆うようにマスク層51が設けられている。そして、誘電体層50上の、マスク層51によって囲まれた領域に固体電解質層61が設けられている。
【0063】
図7及び
図8では、固体電解質層61は、マスク層51によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層51上にも設けられている。
図7及び
図8に示す例では、固体電解質層61は、内層61aと、外層61cとを含む。外層61cは、マスク層51上にも設けられている。
【0064】
本発明の第2実施形態に係る固体電解コンデンサでは、マスク層によって囲まれた領域の外周部を覆うように固体電解質層が形成されている。これにより、電界が集中しやすい外周部の耐電圧を高くすることができる。さらに、弁作用金属基体との密着性が悪い固体電解質層の外周部を、固体電解質層との親和性が良いマスク層と接触させることにより、固体電解質層と弁作用金属基体との密着性を改善させることができる。その結果、高温や高湿環境での固体電解質層の剥離が生じにくくなり、固体電解コンデンサの信頼性が向上する。
【0065】
本発明の第2実施形態において、固体電解質層は、マスク層によって囲まれた領域の外側の全体にわたって設けられていることが好ましいが、上記領域の外側の一部に固体電解質層が設けられていない部分が存在してもよい。また、固体電解質層の外層は2層以上に分かれていてもよく、マスク層によって囲まれた領域の内側の部分と外側の部分が別々に形成されていてもよい。
【0066】
本発明の第2実施形態において、マスク層上に設けられている固体電解質層の幅は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
【0067】
本発明の第2実施形態において、マスク層上に設けられている固体電解質層の幅は、マスク層の幅の0.1%以上25%以下であることが好ましい。
【0068】
本発明の第1実施形態及び第2実施形態において、マスク層は、弁作用金属基体の主面の周縁の全体に設けられていることが好ましいが、弁作用金属基体の主面の周縁の一部にマスク層が設けられていない部分が存在してもよい。
【0069】
[固体電解コンデンサの製造方法]
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、誘電体層を少なくとも一方の主面に有する弁作用金属基体を準備する工程と、上記弁作用金属基体の上記主面の周縁に絶縁材料を付与することにより、上記周縁を覆うマスク層を形成する工程と、上記誘電体層上の、上記マスク層によって囲まれた領域に陰極層を形成する工程とを備える。
【0070】
図1に示す固体電解コンデンサ1は、例えば、以下のように製造される。
【0071】
固体電解コンデンサ1を製造するに際して、まず、工程S10にて、コンデンサ素子70を準備する。具体的には、以下の工程S11から工程S14を実施する。
【0072】
工程S11にて、弁作用金属基体41の外表面に誘電体層50を設ける。例えば、弁作用金属基体41であるアルミニウム箔をアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬して陽極酸化処理することにより、誘電体層50となるアルミニウムの酸化物を形成する。なお、すでにアルミニウムの酸化物が形成されている化成箔を切断して弁作用金属基体41として用いる場合には、切断面にアルミニウムの酸化物を形成するために、切断後の弁作用金属基体41をアジピン酸アンモニウム水溶液に再度浸漬して陽極酸化処理する。
【0073】
工程S12にて、弁作用金属基体41の一部をマスキングする。このマスキングは、次工程で行なわれる固体電解質層61の形成領域を規定するために行われる。具体的には、弁作用金属基体41の外表面の周縁に、例えば、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂などの絶縁性樹脂からなるマスク材を塗布する。この工程により形成されたマスキング部が、マスク層51となる。
【0074】
工程S13にて、誘電体層50の外表面の一部に固体電解質層61を設ける。例えば、工程S12において形成されたマスキング部によって規定された固体電解質層61の形成領域に位置する誘電体層50の外表面に、導電性高分子分散液を付着し乾燥させて、導電性高分子膜を形成する。なお、重合性モノマー、例えば3,4-エチレンジオキシチオフェンと酸化剤とを含む処理液を付着させて、化学重合により導電性高分子膜を形成してもよい。この導電性高分子膜が、固体電解質層61となる。
【0075】
図4及び
図5に示す固体電解コンデンサを製造する場合には、固体電解質層61は、上述した第1層61aと、第2層61bと、第3層61cとを含む。
【0076】
第1層61aは、固体電解質層61の内層として形成される。
【0077】
第2層61bは、例えば、コーヒーステイン現象を利用して第1層61aと同時に形成される。コーヒーステイン現象とは、コーヒーの液滴が乾燥する際に、その液滴の周縁部が厚くなり、それ以外は薄くなる現象である。第1層61aを形成するための処理液や分散液においても、その組成によって、乾燥により第1層61aの周縁部が厚くなり、第2層61bとして形成される。第3層61cは、好ましくは、導電性高分子ペーストをスクリーン印刷等により印刷することによって形成される。第3層61cは、固体電解質層61の外層として形成される。
【0078】
あるいは、第2層61bは、第1層61aを形成するための処理液や分散液を、マスク層51によって囲まれた領域の外周部に選択的に厚く塗布することによって形成されてもよい。また、第2層61bは、第1層61aとは異なる材料の処理液や分散液によって形成されてもよい。
【0079】
一方、
図7及び
図8に示す固体電解コンデンサを製造する場合には、固体電解質層61は、マスク層51によって囲まれた領域の外側にわたって、マスク層51上にも形成される。このとき、固体電解質層61は、2層以上にわたって形成されてもよい。例えば、マスク層51によって囲まれた領域の内側と外側が個別に形成されていてもよいし、マスク層51によって囲まれた領域の内側にのみ形成された後にマスク層51によって囲まれた領域の外側にわたるように更に形成されていても良い。
【0080】
次に、工程S14にて、固体電解質層61の外表面に導電体層62を設ける。例えば、固体電解質層61の外表面に、カーボンを塗布することによりカーボン層を形成した後、カーボン層の外表面に、銀を塗布することにより銀層を形成する。その後、導電体層62の外表面に陰極引き出し層63を設ける。
【0081】
以上の工程S11から工程S14を経ることにより、コンデンサ素子70が準備される。
【0082】
次に、工程S20にて、コンデンサ素子70を絶縁性樹脂体10の内部に設ける。具体的には、以下の工程S21及び工程S22を実施する。
【0083】
工程S21にて、基板11上に、複数のコンデンサ素子70を積層する。具体的には、基板11上に複数のコンデンサ素子70を積層する。この際、Agペーストなどの導電性接着剤によって、コンデンサ素子70の導電体層62と基板11とを接続することが好ましい。続いて、基板11とコンデンサ素子70とを熱圧着することが好ましい。
【0084】
工程S22にて、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂を用いて、複数のコンデンサ素子70をモールドする。具体的には、モールド法により、基板11を上金型に装着し、エポキシ樹脂などの絶縁性樹脂を下金型のキャビティ内で加熱溶融させた状態で上金型と下金型とを型締めし、絶縁性樹脂を固化させることによってモールド部12を形成する。
【0085】
続いて、工程S31にて、工程S12において形成されたマスキング部を分断するように、基板11及びコンデンサ素子70を切断することが好ましい。具体的には、押し切り、ダイシング又はレーザカットによって、モールドされた状態の基板11及びコンデンサ素子70を切断する。この工程により、絶縁性樹脂体10を含むチップが形成される。
【0086】
工程S32にて、チップをバレル研磨することが好ましい。具体的には、チップが、バレルと呼ばれる小箱内に研磨材とともに封入され、当該バレルを回転させることにより、チップの研磨が行われる。これにより、チップの角部及び稜線部に丸みがつけられる。
【0087】
工程S33にて、チップの両端部に第1外部電極20及び第2外部電極30を形成する。例えば、電解めっきにより、チップの両端部にCuめっき層を形成する。続いて、電解めっきにより、Cuめっき層上にNiめっき層を形成する。その後、電解めっきにより、Niめっき層上にSnめっき層を形成する。
【0088】
以上のような工程を経て、固体電解コンデンサ1が製造される。
【0089】
本発明の固体電解コンデンサを製造する方法は特に限定されず、例えば、特開2019-79866号公報に記載された方法等により製造してもよい。
【実施例】
【0090】
以下、本発明の固体電解コンデンサをより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0091】
[コンデンサの作製]
(比較例)
図9は、比較例の固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す平面図である。
図10は、比較例の固体電解コンデンサの要部の一例を模式的に示す断面図である。
【0092】
図9及び
図10に示すように、表面に誘電体層50を有する弁作用金属基体41の周縁を覆うようにマスク層51を形成した後、マスク層51によって囲まれた領域に固体電解質層61を形成した。
【0093】
弁作用金属基体41として、表面にエッチング層を有するアルミニウム化成箔を準備した。アルミニウム化成箔の表面をアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬させて陽極酸化処理することにより、アルミニウム化成箔の切断面に誘電体層50を形成した。
【0094】
マスク層51は、弁作用金属基体41の両面にマスク材をスクリーン印刷により塗布することにより形成した。マスク材としてはポリイミドを使用した。
【0095】
マスク層51によって囲まれた領域の誘電体層50上に、インクジェットにより導電性高分子分散液を塗布して、固体電解質層61の内層61aを形成した。さらに、スクリーン印刷により導電性高分子ペーストを印刷して、固体電解質層61の外層61cを形成した。
【0096】
固体電解質層61の表面にカーボンペーストをスクリーン印刷してカーボン層を形成した後、さらに銀ペーストをカーボン層上にスクリーン印刷して導電体層を形成することにより、コンデンサ素子を得た。
【0097】
得られたコンデンサ素子を積層し、積層体を得た。その後、エポキシ樹脂を用いて上記積層体の封止を行い、外部電極を形成することで、コンデンサの完成品を得た。
【0098】
(実施例1-1)
インクジェットによって固体電解質層61の内層61aを形成する際に、マスク層51によって囲まれた領域の外周部だけを選択的に重ね塗りする塗布パターンを用いたことにより、
図4及び
図5に示す要部を備えるコンデンサ素子を作製した。その他は比較例と同様の方法によりコンデンサの完成品を得た。
【0099】
(実施例1-2)
導電性高分子分散液にコーヒーステイン現象を起こしやすくする添加剤を加えたことにより、
図4及び
図5に示す要部を備えるコンデンサ素子を作製した。上記添加剤としてはエタノールを使用した。その他は比較例と同様の方法によりコンデンサの完成品を得た。
【0100】
(実施例2-1)
スクリーン印刷によって固体電解質層61の外層61cを形成する際に、マスク層51によって囲まれた領域の外側にわたって外層61cが形成される印刷パターンを用いたことにより、
図7及び
図8に示す要部を備えるコンデンサ素子を作製した。その他は比較例と同様の方法によりコンデンサの完成品を得た。
【0101】
[耐電圧]
比較例、実施例1-1、実施例1-2及び実施例2-1のコンデンサの耐電圧を評価するために、破壊電圧を測定した。破壊電圧の測定は、素子に対して100μAの定電流を1分間流した際の電圧を測定し、到達した電圧の最大値を破壊電圧とした。比較例の破壊電圧を1とした場合の相対値を表1に示す。
【0102】
[ESR変化率]
比較例、実施例1-1、実施例1-2及び実施例2-1のコンデンサについて、LCRメーターを用いて、100kHzにおける等価直列抵抗(ESR)を測定し、この値を初期ESRとした。さらに、これらのコンデンサに対して105℃で1000時間放置する高温負荷試験を行った後、100kHzにおけるESRを測定した。試験前後でのESR変化率(初期比)を表1に示す。
【0103】
【0104】
実施例1-1及び実施例1-2の結果から、マスク層によって囲まれた領域の外周部に、固体電解質層の内層である第1層と同じ材料からなる第2層を選択的に厚く形成することにより、耐電圧を高くすることができ、ESR変化率を低くすることができることが分かる。
【0105】
実施例2-1の結果から、マスク層によって囲まれた領域の外周部を覆うように固体電解質層を形成することにより、耐電圧を高くすることができ、ESR変化率を低くすることができることが分かる。
【符号の説明】
【0106】
1 固体電解コンデンサ
10 絶縁性樹脂体
10a 第1主面
10b 第2主面
10c 第1側面
10d 第2側面
10e 第1端面
10f 第2端面
11 基板
12 モールド部
20 第1外部電極
30 第2外部電極
40 陽極部
41 弁作用金属基体
50 誘電体層
51 マスク層
60 陰極層
61 固体電解質層
61a 固体電解質層の第1層(内層)
61b 固体電解質層の第2層
61c 固体電解質層の第3層(外層)
62 導電体層
63 陰極引き出し層
70 コンデンサ素子