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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/40 20071001AFI20231031BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20231031BHJP
   B60K 13/04 20060101ALI20231031BHJP
   B60K 1/00 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
B60K6/40
B60K6/48 ZHV
B60K13/04 A
B60K1/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020171617
(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公開番号】P2022063378
(43)【公開日】2022-04-22
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小柳 博隆
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-284447(JP,A)
【文献】特開2008-290621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 6/40
B60K 6/48
B60K 13/04
B60K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と、
回転電機と、
蓄電装置と、
前記回転電機と前記蓄電装置との間で電力変換を行うとともに、前記回転電機の制御を行うパワーコントロールユニットと、
を備え、
前記内燃機関と前記回転電機との少なくとも一方の動力を用いて、駆動輪を回転させて走行可能なハイブリッド車両であって、
前記パワーコントロールユニットは前記回転電機の下方に設けられており、
車両幅方向の一方側から他方側に、前記パワーコントロールユニットよりも高温となる熱発生源、前記熱発生源から前記パワーコントロールユニットへの熱の伝達を抑制するための熱伝達抑制部、前記パワーコントロールユニットの順で配置し
前記回転電機は、前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられており、
前記内燃機関と前記回転電機との間の動力伝達経路を接続したり切断したりする断接装置と、
前記回転電機及び前記断接装置を少なくとも収容するケース部材と、
前記ケース部材の下部に形成された開口を覆うカバー部材と、
前記ケース部材に対してカバー部材を着脱可能に固定する固定部材と、
を備えており、
前記パワーコントロールユニットは、前記ケース部材の下部と前記カバー部材とによって区画された下部収容室に収容されていることを特徴とするハイブリッド車両。
【請求項2】
前記内燃機関からの排気ガスを排出する排気管を備えおり、
前記熱発生源は前記排気管であることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項3】
前記ケース部材の前記熱発生源側の側部に設けられ、前記断接装置の作動に用いる作動油が貯留されたオイルパンと、
前記ケース部材の前記熱発生源側の側部と前記オイルパンとによって区画された側部収容室に収容され、前記断接装置に供給する油圧を調整するバルブボディと、
を備えており、
前記熱伝達抑制部は、前記バルブボディであることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両。
【請求項4】
前記回転電機と前記パワーコントロールユニットとを電気的に接続するバスバーを、前記ケース部材内に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
【請求項5】
前記パワーコントロールユニットを、車両前後方向で前側または後ろ側に凸形状で構成したことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動力源としてエンジンとモータとを備え、エンジンとモータとの少なくとも一方の動力を使用して走行可能なハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両では、例えば、エンジンのクランクシャフトとモータの回転軸とが、断接クラッチを介して接続されており、断接クラッチによって、エンジンとモータとの間の動力伝達経路を接続したり切断したりする。エンジンとモータとの少なくとも一方からの動力は、モータの回転軸からトランスミッションなどを介して駆動輪に伝達される。また、特許文献1には、モータとバッテリとの間で電力変換を行うとともに、モータの制御を行うパワーコントロールユニットを、車両幅方向でトランスミッションの側部に設ける構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】独国特許出願公開第102016215190号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、パワーコントロールユニットと、当該パワーコントロールユニットの周辺部品との位置関係が、何ら考慮されていない。そのため、例えば、エンジンから排気ガスを排出するための排気管などのパワーコントロールユニットよりも高温となる高温部品が、パワーコントロールユニットの近くに配置されていると、パワーコントロールユニットに対して高温部品の熱が悪影響(熱害)を及ぼすおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、パワーコントロールユニットに対して高温部品の熱が悪影響を及ぼすことを抑制できるハイブリッド車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るハイブリッド車両は、内燃機関と、回転電機と、蓄電装置と、前記回転電機と前記蓄電装置との間で電力変換を行うとともに、前記回転電機の制御を行うパワーコントロールユニットと、を備え、前記内燃機関と前記回転電機との少なくとも一方の動力を用いて、駆動輪を回転させて走行可能なハイブリッド車両であって、前記パワーコントロールユニットは前記回転電機の下方に設けられており、車両幅方向の一方側から他方側に、前記パワーコントロールユニットよりも高温となる熱発生源、前記熱発生源から前記パワーコントロールユニットへの熱の伝達を抑制するための熱伝達抑制部、前記パワーコントロールユニットの順で配置したことを特徴とするものである。
【0007】
これにより、本発明に係るハイブリッド車両は、パワーコントロールユニットを回転電機の下方に設けるとともに、車両幅方向の一方側から他方側に、熱発生源、熱伝達抑制部、パワーコントロールユニットの順で配置したことによって、熱発生源からの熱をパワーコントロールユニットが受けにくくなり、パワーコントロールユニットに対して熱発生源の熱が悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0008】
また、上記において、前記内燃機関からの排気ガスを排出する排気管を備えおり、
前記熱発生源は前記排気管であってもよい。
【0009】
これにより、パワーコントロールユニットに対して排気管の熱が悪影響を及ぼすことを抑制することができる。
【0010】
また、上記において、前記回転電機は、前記内燃機関と前記駆動輪との間の動力伝達経路に設けられており、前記内燃機関と前記回転電機との間の動力伝達経路を接続したり切断したりする断接装置と、前記回転電機及び前記断接装置を少なくとも収容するケース部材と、前記ケース部材の下部に形成された開口を覆うカバー部材と、前記ケース部材に対してカバー部材を着脱可能に固定する固定部材と、を備えており、前記パワーコントロールユニットは、前記ケース部材の下部と前記カバー部材とによって区画された下部収容室に収容されていてもよい。
【0011】
これにより、ハイブリッド車両の下方から、カバー部材を外してパワーコントロールユニットの交換作業を容易に行うことができる。
【0012】
また、上記において、前記ケース部材の前記熱発生源側の側部に設けられ、前記断接装置の作動に用いる作動油が貯留されたオイルパンと、前記ケース部材の前記熱発生源側の側部と前記オイルパンとによって区画された側部収容室に収容され、前記断接装置に供給する油圧を調整するバルブボディと、を備えており、前記熱伝達抑制部は、前記バルブボディであってもよい。
【0013】
これにより、パワーコントロールユニットよりも耐熱性を有するバルブボディが、熱発生源からパワーコントロールユニットへの熱の伝達を抑制して、パワーコントロールユニットに対して熱発生源の熱が悪影響を及ぼすことを、より効果的に抑制することができる。
【0014】
また、上記において、前記回転電機と前記パワーコントロールユニットとを電気的に接続するバスバーを、前記ケース部材内に設けてもよい。
【0015】
これにより、回転電機とパワーコントロールユニットとの電気的な接続をケース部材内で直接行うことができる。
【0016】
また、上記において、前記パワーコントロールユニットを、車両前後方向で前側または後ろ側に凸形状で構成してもよい。
【0017】
これにより、パワーコントロールユニットの車両幅方向の幅を短縮化させることによって、パワーコントロールユニットが設けられるケース部材の下部における車両幅方向の幅を狭めることが可能となり、車両幅方向で周辺部品とケース部材との隙間を確保し易くすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るハイブリッド車両は、パワーコントロールユニットを回転電機の下方に設けるとともに、車両幅方向の一方側から他方側に、熱発生源、熱伝達抑制部、パワーコントロールユニットの順で配置したことによって、熱発生源からの熱をパワーコントロールユニットが受けにくくなり、パワーコントロールユニットに対して熱発生源の熱が悪影響を及ぼすことを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成を示した図である。
図2図2は、フロントモジュール及びその周辺を車両前後方向の前側から見た断面図である。
図3図3は、PCUを車両前後方向で前側に凸形状となるように構成した場合を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明に係るハイブリッド車両の実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0021】
図1は、実施形態に係るハイブリッド車両1の概略構成を示した図である。図2は、フロントモジュール200及びその周辺を車両前後方向の前側から見た断面図である。
【0022】
図1に示すように、実施形態に係るハイブリッド車両1は、エンジン2、ダンパ装置3、回転電機4、PCU(パワーコントロールユニット)5、バッテリ6、トルクコンバータ7、自動変速機8、トランスファー9、排気管21、排気ガス浄化触媒装置22、断接クラッチ40、オイルポンプ130、フロントプロペラシャフト101、フロントディファレンシャル102、フロントドライブシャフト103、前輪104、リヤプロペラシャフト105、リヤディファレンシャル106、リヤドライブシャフト107、及び、後輪108などを備えている。また、実施形態に係るハイブリッド車両1は、例えば、回転電機4、断接クラッチ40、及び、トルクコンバータ7が、ケース部材であるケース201に収容されてフロントモジュール200を構成している。
【0023】
ハイブリッド車両1は、エンジン2と回転電機4との少なくとも一方の動力を用いて、駆動輪である前輪104及び後輪108を回転させて走行可能な4輪駆動の車両である。
【0024】
エンジン2は、ガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンなどの内燃機関である。エンジン2には、排気ガスを排出するための排気路を形成する排気管21が接続されている。排気管21は、排気ガスを車体の後方側に排出するように構成されている。排気管21の途中には、排気ガス浄化触媒装置22が設けられている。
【0025】
ダンパ装置3は、エンジン2のクランク軸23に連結されている。また、エンジン2と回転電機4との間の動力伝達経路には、当該動力伝達経路を接続したり切断したりする断接装置としての断接クラッチ40が設けられている。断接クラッチ40は、例えば、油圧によって摩擦係合させられる湿式多板クラッチであり、回転軸31を介してダンパ装置3に連結されている。
【0026】
回転電機4は、エンジン2と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられている。回転電機4は、ロータ41及びステータ42などによって構成されたモータジェネレータであり、バッテリ6からPCU5を経由して供給される電力によって駆動される。また、回転電機4は、エンジン2または駆動輪から伝達される動力によってロータ41が回転されることにより発電し、PCU5を経由してバッテリ6を充電することが可能である。
【0027】
PCU5は、回転電機4とバッテリ6との間で電力変換を行うとともに、回転電機4の制御を行うものであって、制御基板やインバータやコンデンサなどの電子部品がPCUケース50内に収容されて構成されている。PCU5は、ハイブリッド車両1に搭載された蓄電装置であるバッテリ6との接続用のケーブル61に設けられたPN(ポジティブ・ネガティブ)コネクタと接続されており、ケーブル61を介してバッテリ6とPCU5とが電気的に接続されている。PNコネクタ62は、バッテリ6とPCU5との接続部であって、バッテリ6の正負極をPCU5へ繋ぐ2極のコネクタである。図2に示すように、PCU5は、ケース201内において、端子台110に設けられたバスバー111を介して回転電機4と電気的に接続されている。これにより、回転電機4は、PCU5を介してバッテリ6と電気的に接続されている。また、PCU5には、内部を冷却液が流れる冷却器120が接続されており、冷却器120によってPCU5の各電子部品の冷却が行われる。
【0028】
トルクコンバータ7は、ポンプインペラ7aと、タービンランナ7bと、ステータ7cと、ロックアップクラッチ7dとを備える。ポンプインペラ7aは、回転軸43を介して回転電機4のロータ41と連結されており、ロータ41の回転に連動して回転可能となっている。ロックアップクラッチ7dは、ECU10からの制御信号に基づいて、係合状態や解放状態や半係合状態のいずれかに制御される。
【0029】
自動変速機8は、トルクコンバータ7と回転軸71を介して連結されており、トルクコンバータ7とトランスファー9との間の動力伝達経路に設けられている。自動変速機8は、例えば、変速比の異なる複数のギヤ段を選択的に形成可能な有段式の自動変速機である。
【0030】
トランスファー9は、自動変速機8から入力された動力を、フロントプロペラシャフト101とリヤプロペラシャフト105とに分配する。フロントプロペラシャフト101に分配された動力は、フロントディファレンシャル102及び左右のフロントドライブシャフト103を介して左右の前輪104に伝達される。また、リヤプロペラシャフト105に分配された動力は、リヤディファレンシャル106及び左右のリヤドライブシャフト107を介して左右の後輪108に伝達される。
【0031】
機械式のオイルポンプ130は、円筒状の連結部材131を介してトルクコンバータ7のポンプインペラ7aに連結されており、ポンプインペラ7aの回転に連動して作動し、後述するオイルパン203に貯留される作動油を吸入してバルブボディ140に吐出する。バルブボディ140には、例えば、切換弁、油圧制御弁、及び、油圧回路などが設けられている。バルブボディ140は、例えば、オイルポンプ130から供給される油圧を元圧として、断接クラッチ40及びロックアップクラッチ7dの係合及び解放の作動制御の際に、断接クラッチ40及びロックアップクラッチ7dに供給する、断接クラッチ40の制御油圧やロックアップクラッチ7dの制御油圧を、ECU10からの制御信号によってそれぞれ調整する。
【0032】
図2に示すように、フロントモジュール200は、車両幅方向において排気管21とフロントプロペラシャフト101との間に配置されている。排気管21は、ケース201に対して車両幅方向で右側に間隔をあけて配置されている。フロントプロペラシャフト101は、ケース201に対して車両幅方向で左側に間隔をあけて配置されている。なお、排気管21とフロントプロペラシャフト101とは、ケース201に対して車両幅方向で左右反対の位置に配置してもかまわない。
【0033】
ケース201には、ケース201の排気管21側の側部に形成された開口を塞ぐオイルパン203と、ケース201の下部に形成された開口を塞ぐアンダーカバー202とが、それぞれ固定部材であるボルト211,212によって開閉可能に固定されている。ケース201の排気管21側の側部とオイルパン203とによって区画された側部収容室204には、断接クラッチ40及びロックアップクラッチ7dの作動に用いる作動油が貯留されているとともに、バルブボディ140が収容されている。また、ケース201の下部とアンダーカバー202とによって区画された下部収容室205には、PCU5が収容されている。
【0034】
実施形態に係るハイブリッド車両1においては、ケース201の下部であって回転電機4の鉛直方向の下方に、PCU5が回転電機4と機電一体(回転電機4とPCU5との電気的な接続をケース201の内部で直接行う構造)で搭載されている。また、実施形態に係るハイブリッド車両1では、ケース201の車両幅方向で排気管21側の側部にバルブボディ140を搭載して、バルブボディ140とフロントモジュール200とをケース201で共存させている。これにより、排気管21やフロントプロペラシャフト101といったフロントモジュール200の周辺部品と、PCU5及びバルブボディ140との隙間も確保しつつ、フロントモジュール200の周辺にPCU5及びバルブボディ140を配置することができる。
【0035】
実施形態に係るハイブリッド車両1においては、フロントモジュール200を収容するケース201の下部にPCU5を搭載することによって、例えば、車両側方からの衝突時に、周辺部品との挟まれなどによるPCU5の損傷リスクを低減させることができる。
【0036】
また、実施形態に係るハイブリッド車両1では、フロントモジュール200を収容するケース201の下部にPCU5を搭載することによって、例えば、自動車用リフトで持ち上げたハイブリッド車両1の下方から、アンダーカバー202を外してPCU5の交換作業を容易に行うことができる。
【0037】
また、実施形態に係るハイブリッド車両1では、フロントモジュール200を収容するケース201の下部にPCU5を搭載することによって、ケース201の排気管21側の側部にPCU5を搭載した場合よりも、PCU5よりも高温となる熱発生源である排気管21からの熱をPCU5が受けにくくなり、PCU5に対して排気管21の熱が悪影響(熱害)を及ぼすことを抑制することができる。
【0038】
また、実施形態に係るハイブリッド車両1においては、車両幅方向の右側(一方側)から左側(他方側)に、排気管21、バルブボディ140、PCU5の順で配置している。これにより、PCU5よりも耐熱性を有するバルブボディ140が、排気管21からPCU5への熱の伝達を抑制するための熱伝達抑制部として機能し、PCU5に対して排気管21の熱が悪影響(熱害)を及ぼすことを、より効果的に抑制することができる。
【0039】
図3は、PCU5を車両前後方向で前側に凸形状となるように構成した場合を示した図である。
【0040】
実施形態に係るハイブリッド車両1においては、例えば、図3に示すように、PCU5を車両前後方向で前側に凸形状となるように構成してもよい。この際、PCU5の凸部には、例えば、図3に示すようにコンデンサ51を配置したり、バスバー111を支持する端子台110やPNコネクタ62と接続されるPCU側端子などを配置したりすることが可能である。PCU5を車両前後方向で前側に凸形状となるように構成することによって、PCU5の車両幅方向の幅を短縮化することが可能となる。なお、PCU5は、車両前後方向で後ろ側に凸形状となるように構成しても良く、この場合もPCU5の車両幅方向の幅を短縮化することが可能となる。このように、PCU5の車両幅方向の幅を短縮化させることによって、PCU5が搭載されるケース201の下部における車両幅方向の幅を狭めることが可能となり、車両幅方向で排気管21やフロントプロペラシャフト101などの周辺部品とケース201との隙間を確保し易くすることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ハイブリッド車両
2 エンジン
3 ダンパ装置
4 回転電機
5 PCU
6 バッテリ
7 トルクコンバータ
7a ポンプインペラ
7b タービンランナ
7c ステータ
7d ロックアップクラッチ
8 自動変速機
9 トランスファー
10 ECU
21 排気管
22 排気ガス浄化触媒装置
23 クランク軸
31 回転軸
40 断接クラッチ
41 ロータ
42 ステータ
43 回転軸
50 PCUケース
51 コンデンサ
61 ケーブル
62 PNコネクタ
71 回転軸
101 フロントプロペラシャフト
102 フロントディファレンシャル
103 フロントドライブシャフト
104 前輪
105 リヤプロペラシャフト
106 リヤディファレンシャル
107 リヤドライブシャフト
108 後輪
110 端子台
111 バスバー
120 冷却器
130 オイルポンプ
131 連結部材
140 バルブボディ
200 フロントモジュール
201 ケース
202 アンダーカバー
203 オイルパン
204 側部収容室
205 下部収容室
211 ボルト
212 ボルト
図1
図2
図3