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特許7375837低複雑度の狭帯域端末のためのランダムアクセス手順でのHARQメッセージに割り当てられたリソースを示すための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】低複雑度の狭帯域端末のためのランダムアクセス手順でのHARQメッセージに割り当てられたリソースを示すための方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20231031BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20231031BHJP
   H04W 4/70 20180101ALI20231031BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W72/0453
H04W4/70
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022002247
(22)【出願日】2022-01-11
(62)【分割の表示】P 2018511637の分割
【原出願日】2016-09-22
(65)【公開番号】P2022050577
(43)【公開日】2022-03-30
【審査請求日】2022-01-11
(31)【優先権主張番号】15186962.5
(32)【優先日】2015-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,シン ホン
【審査官】篠田 享佑
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/172528(WO,A1)
【文献】特開2011-155689(JP,A)
【文献】特表2009-524324(JP,A)
【文献】Ericsson,Random access for Rel-13 low complexity and enhanced coverage UEs,3GPP TSG-RAN WG2#91 R2-153717,2015年08月14日
【文献】LG Electronics,Downlink control channel related issues for MTC,3GPP TSG-RAN WG1#80b R1-151487,2015年04月11日
【文献】LG Electronics,Details on DCI contents for MTC,3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-154234,2015年08月14日
【文献】Ericsson,Random access for MTC,3GPP TSG-RAN WG1#82 R1-153739,2015年08月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するために端末を動作させる方法であって、
アップリンクランダムアクセス要求を送信することと、
前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信することと、
前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記ダウンリンクリソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信することと、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、アップリンクメッセージを送信することと、
受信機を介して、1つ以上の応答リソース上のアップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信することと、を含み
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに含まれる情報に基づいて識別され、前記情報は、モジュロ演算を伴うダウンリンクメッセージのリソースを使用することによって前記1以上の応答リソースを示し、
前記応答リソースは、前記端末が受信できる帯域幅で構成される、
方法。
【請求項2】
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末であって、前記端末が送信機、受信機、及びコントローラを含み、前記コントローラが、
前記送信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、
前記受信機を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、
前記受信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記ダウンリンクリソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記送信機を介してアップリンクメッセージを送信し、
前記受信機を介して、1つ以上の応答リソース上のアップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに含まれる情報に基づいて識別され、前記情報は、モジュロ演算を伴うダウンリンクメッセージのリソースを使用することによって前記1以上の応答リソースを示し、
前記応答リソースは、前記端末が受信できる帯域幅で構成される、
ように構成される、
端末。
【請求項3】
前記コントローラが、前記受信されたダウンリンク割当てメッセージ及び前記受信されたダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて、前記1つ以上の応答リソースを識別するように構成される、請求項2に記載の端末。
【請求項4】
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末のための集積回路であって、前記集積回路がコントローラ要素とトランシーバ要素とを含み、前記コントローラ要素及びトランシーバ要素が一緒に動作して、
前記トランシーバ要素を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、前記トランシーバ要素を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、
前記トランシーバ要素を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記ダウンリンクリソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記トランシーバ要素を介してアップリンクメッセージを送信し、
前記トランシーバ要素を介して、1つ以上の応答リソース上のアップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに含まれる情報に基づいて識別され、前記情報は、モジュロ演算を伴うダウンリンクメッセージのリソースを使用することによって前記1以上の応答リソースを示し、
前記応答リソースは、前記端末が受信できる帯域幅で構成される、
ように構成される、
集積回路。
【請求項5】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項1の前記方法を実行させるコンピュータソフトウェア。
【請求項6】
請求項5に記載のコンピュータソフトウェアを記憶した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で提供される「背景技術」の記載は、本開示の文脈を一般的に提示するためのものである。この背景技術セクションに記載されている範囲で、現在の発明者の研究、並びに、そうでない場合出願時に従来技術として認められない可能性のある記載の態様は、本発明に対する従来技術として明示的又は暗黙的に認められない。
【0003】
3GPPで定義されたUMTS並びにLTE(Long Term Evolution)及びLTE-A(Long Term Evolution Advanced)アーキテクチャに基づくものなど、モバイル通信システムは、以前の世代のモバイル通信システムによって提供された単純な音声及びメッセージングサービスよりも高度なサービスをサポートすることができる。例えば、LTEシステムによって提供される改善された無線インターフェース及び拡張データレートにより、ユーザは、以前は固定回線のデータ接続を介してのみ利用可能であったビデオストリーミング及びビデオ会議などの高データレートアプリケーションをモバイル通信デバイス上で楽しむことができる。
【0004】
第3世代及び第4世代ネットワークの予想される広範な展開によって、使用可能な高データレートを利用する代わりに、堅牢な無線インターフェースを利用するデバイス及びアプリケーションの類が並行して開発され、カバレージエリアの偏在性が高まった。例には、いわゆるマシンタイプ通信(MTC)アプリケーションがあり、そのうちの一部は、いくつかの点で、比較的まれに少量のデータを通信する半自律型又は自律型のワイヤレス通信デバイス(MTCデバイス)に代表される。例には、例えば、顧客の家の中にあり、ガス、水、電気などのユーティリティの消費者の消費に関連するデータを中央のMTCサーバに定期的に返送する、いわゆるスマートメータがある。スマートメータリングは、潜在的なMTCデバイスアプリケーションの一例にすぎない。MTC型デバイスの特性に関するさらなる情報は、3GPP TS 22.368 version 13.1.0 Release 13(2014-12)[1]など、対応する規格において見つけることができる。
【0005】
MTC型端末などの端末が第3世代又は第4世代のモバイル通信ネットワークによって提供される広範なカバレージエリアを利用することは便利であり得るが、現在、欠点がある。スマートフォンなど従来の第3世代又は第4世代のモバイル端末とは異なり、MTC型端末の主なドライバは、そのような端末が比較的単純で安価であることを望む。MTC型端末によって典型的に実行される機能のタイプ(例えば、比較的少量のデータの単純な収集及び報告/受信)は、例えば、ビデオストリーミングをサポートするスマートフォンと比較して、実行するのに特に複雑な処理を必要としない。しかし、第3世代及び第4世代のモバイル通信ネットワークは、典型的には、高度なデータ変調技法を採用し、実装するためにより複雑で高価な無線トランシーバ及びデコーダを必要とする可能性がある無線インターフェースでの広範な帯域幅の使用をサポートする。典型的には、スマートフォンは、典型的なスマートフォンタイプの機能を実行するための強力なプロセッサを必要とするので、そのような複雑な要素をスマートフォンに含めることは、通常、正当である。しかし、上記のように、それにもかかわらず、LTEタイプのネットワークを使用して通信することができる、比較的安価であまり複雑でないデバイスを使用することが現在望まれている。
【0006】
そのようなデバイスの複雑度、コスト、及び電力消費を低減するために提案された技法の中で、第1のものは、デバイスが動作する周波数帯域の制限である。現在、低複雑度の(「LC」)端末は6つ以下の物理リソースブロック「PRB」の帯域幅で動作することが提案されている。LTEでは、6つのPRBが1.4MHzの帯域幅に対応している。制限された能力を有する端末が動作するために限られた帯域幅が提供されているとき、それはしばしば「狭帯域」と呼ばれる。したがって、通信システムの帯域幅は、複数の6つのPRB狭帯域に分割される可能性があり、LC-MTC端末は、これらの狭帯域のいずれかに同調できることが期待される。
【0007】
MTCデバイス及びLC-MTCデバイスのカバレージを向上させるための別の技法は、反復の使用である。このカバレージ拡張(CE)機能では、LC-MTCに送信されたシンボル又はメッセージを繰り返すことによって、LC-MTCのカバレージを最大15dB(Cat-1端末のカバレージと比較して)だけ拡張できる。同じ情報の多数の反復を使用して、基地局によって提供されるカバレージを拡張することができる。
【0008】
狭帯域技法は、動作帯域幅を低減することによって端末の簡素化を可能にし、それによってコスト、複雑度、及び電力消費を削減するが、全帯域幅の端末を想定して設計されたレガシーシステムに狭帯域端末を統合することは困難である可能性があり、システムの全帯域幅にわたって信号を受信できないとき、LC端末が正常に動作することが困難であることがわかる。特に、端末は、ある時点で受信することができる帯域幅が制限され、したがって、そのような端末にとって既存の構成及び技法のいくつかが利用できない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信する方法が提供される。当該方法は、アップリンクランダムアクセス要求を送信することと、前記ランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信することと、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信することと、前記ダウンリンクメッセージを受信したことに応答して、アップリンクメッセージを送信することと、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信することであって、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ、前記ダウンリンクメッセージ、及び前記アップリンクランダムアクセス要求のうちの少なくとも1つに基づいて識別されることと、を含む
【0010】
第2の態様例によれば、ランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイル通信システムが提供される。当該モバイル通信システムは、モバイルノードと端末とを含み、前記端末から前記モバイルノードにアップリンクランダムアクセス要求を送信し、前記ランダムアクセス要求に応答して、前記モバイルノードから前記端末に、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、前記モバイルノードから前記端末に、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記端末から前記モバイルノードに、アップリンクメッセージを送信し、前記モバイルノードから前記端末に、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ、前記ダウンリンクメッセージ、及び前記アップリンクランダムアクセス要求のうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成される。
【0011】
第3の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するために端末を動作させる方法が提供さえる、当該方法は、アップリンクランダムアクセス要求を送信することと、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信することと、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信することと、前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記送信機を介してアップリンクメッセージを送信することと、前記受信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信することであり、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別されることと、を含む
【0012】
第4の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末が提供される。当該端末は、送信機、受信機、及びコントローラを含み、前記コントローラが、前記送信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、前記受信機を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、前記受信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記送信機を介してアップリンクメッセージを送信し、前記受信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成される。
【0013】
第5の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末のための集積回路が提供される。当該集積回路は、コントローラ要素とトランシーバ要素とを含み、前記コントローラ要素及びトランシーバ要素が一緒に動作して、前記トランシーバ要素を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、前記トランシーバ要素を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、前記トランシーバ要素を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記トランシーバ要素を介してアップリンクメッセージを送信し、前記トランシーバ要素を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成される。
【0014】
第6の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためにモバイルノードを動作させる方法が提供される。当該方法は、前記受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信することと、前記ランダムアクセス要求に応答して、前記送信機を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、前記送信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、前記受信機を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、前記送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、を含む。
【0015】
第7の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイルノードが提供される。当該モバイルノードは、送信機、受信機、及びコントローラを含み、前記コントローラが、前記受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信し、前記ランダムアクセス要求に応答して、前記送信機を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、前記送信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、前記受信機を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、前記送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成される。
【0016】
第8の態様例によれば、モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイルノードのための集積回路が提供される。当該集積回路は、コントローラ要素とトランシーバ要素とを含み、前記コントローラ要素及びトランシーバ要素が一緒に動作して、前記トランシーバ要素を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信し、前記ランダムアクセス要求に応答して、前記トランシーバ要素を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、前記トランシーバ要素を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、前記トランシーバ要素を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、前記トランシーバ要素を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成される
【0017】
第9及び第10の態様例によれば、コンピュータによって実行されると、上記の方法のいずれかをコンピュータに実行させるコンピュータソフトウェア、及びコンピュータソフトウェアを記憶する記憶媒体がそれぞれ提供される。
【0018】
さらなるそれぞれの態様及び特徴は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0019】
上記の段落は、一般的な導入によって提供されたものであり、以下の特許請求の範囲を限定するものではない。記載の実施形態は、さらなる利点と共に、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下の詳細な説明を添付の図面と併せ読むとよりよく理解されるので、本開示のより完全な理解、及びその付随する利点の多くは、容易に得られるであろう。図中、いくつかの図を通して同様の参照番号が同一の部分又は対応する部分を示す。
【0021】
図1】モバイル通信システムの一例を示す概略図である。
図2】従来のPUSCH/HARQタイミングの一例を示す図である。
図3】従来のRACH手順のための例示的なコールフローを示す図である。
図4】狭帯域分布の概略図である。
図5】RARメッセージを使用したHARQリソース指示の一例を示す図である。
図6】DCIメッセージを使用したHARQリソース指示の一例を示す図である。
図7】RARメッセージを使用したHARQリソースのタイミング及び周波数の指示の一例を示す図である。
図8】DCIメッセージを使用したHARQリソースの指示の一例を示す図である。
図9】RARメッセージ及びカバレージレベルを使用したHARQリソースのタイミング及び周波数の指示の一例を示す図である。
図10】ランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するための例示的な方法を示す図である。
図11】通信システムにおける例示的な端末及び例示的な基地局を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、この例では一般にLTEの原理に従って動作し、以下でさらに説明するように本開示の実施形態を実装するように適合され得るモバイル(セルラー)通信ネットワーク/システム100のいくつかの基本機能を示す概略図を提供する。図1の様々な要素及びそれらのそれぞれの動作モードは、よく知られており、3GPP(RTM)機関によって管理される関連する規格において定義されており、例えば、Holma,H.and Toskala,A[2]など、この主題に関する多くの書籍にも記載されている。以下に具体的には説明されていない通信ネットワークの動作態様は、例えば、関連する規格及びその既知の変形に係る任意の既知の技法に従って実装され得ることが理解されよう。さらに、本明細書で説明するいくつかの特定の例は、特定の3GPP実装に基づいた実装を指し得るが、ネットワークの基本的な動作原理にかかわらず同じ原則を適用することができることが理解されよう。すなわち、過去に指定されたか、現在指定されているか、未だ指定されていないかにかかわらず、他の規格に従って動作するワイヤレス通信ネットワークに同じ原則を適用することができる。
【0023】
ネットワークは、コアネットワーク102に接続された複数の基地局101を含む。各基地局は、その中で端末デバイス104との間でデータを通信することができるカバレージエリア103(すなわち、セル)を提供する。データは、無線ダウンリンクを介して基地局101からそれぞれのカバレージエリア103内の端末デバイス104に送信される。データは、無線アップリンクを介して端末デバイス104から基地局101に送信される。アップリンク及びダウンリンク通信は、ネットワークのオペレータによって使用され得る無線リソースを使用して行われる。コアネットワーク102は、それぞれの基地局101を介して端末デバイス104との間でデータをルーディングし、認証、移動度管理、課金などの機能を提供する。基地局101及び端末デバイス104に加えて、システムは、1つ以上の中継ノード/デバイスをさらに備え得る。これらは、関連するセル内で動作する端末デバイスのカバレージを拡張するために使用され得る。(例えば、それらの場所に関する)中継ノードの配備は、中継ノードを使用してワイヤレス通信システムにおいてカバレージをサポートするための一般的に確立された技法に従い得る。用語に関して、端末デバイスは、移動局、ユーザ機器(UE)、ユーザ端末、移動無線、モバイル端末、モバイルデバイスなどとも呼ばれ得ることを理解されよう。同様に、基地局は、トランシーバ局/ノードB/eノードBなどとも呼ばれ得る。
【0024】
3GPPで定義されたLTE(Long Term Evolution)アーキテクチャに従って構成されたものなどのモバイル通信システムは、無線ダウンリンク(いわゆるOFDMA)及び無線アップリンク(いわゆるSC-FDMA)のための直交周波数分割多重(OFDM)ベースのインターフェースを使用する。
【0025】
MTC端末では、端末は、これは必須ではないが、モバイル(例えば、スマートメータ)である可能性は低く、低レイテンシで高スループットの通信を必要とする可能性は低く、したがって、例えば狭帯域を使用するためなど、端末の能力を制限することは、従来の端末の場合ほど問題ではない可能性がある。しかし、狭帯域端末が直面する問題の中で、端末が一度に1つの狭帯域しか使用できないという問題がある。LC端末が別のモバイルノードと通信している場合、既存の構成及び技法のうちのいくつかは、もはや端末にとって利用可能ではない。これは、例えば、以下の図2及び図3の議論から明らかなように、ランダムアクセス手順において問題となる可能性があり、図2は、従来のPUSCH/HARQタイミングの一例を示し、図3は、例示的なLTE環境における従来のRACH手順のための例示的なコールフローを示す。
【0026】
LTEにおいて、アップリンクトラフィックは、同期HARQ再送が使用される物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を使用して送信される。同期HARQ送信では、PUSCHの時間ロケーション、HARQ ACK/NACK、及びその後のPUSCH再送は、HARQプロセス内であらかじめ定義される。例えば、図2において、端末は、時間t0とt1との間に、例えばEPDCCH(Evolved-Physical Downlink Control Channel)によって搬送されるダウンリンク制御情報(DCI)からアップリンクグラント(MCS及びPRBなどスケジューリング情報を含む)を受信する。しかし、アップリンクグラントは、端末がPUSCHを送信すべきときに関するいかなる時間情報も含まない。通信プロトコル及び規約であらかじめ定義されているように、端末は、アップリンクグラントを受信した4サブフレーム後、すなわち時間t2とt3の間のサブフレームにおいて、PUSCH信号を送信することが予想される。そのとき、端末は、PUSCHを送信した4サブフレーム後、すなわち図2の時間t3とt4との間に、基地局からのHARQ ACK/NACK応答メッセージを予想することになる。例えば、基地局がPUSCHを正しく受信できなかったなど、再送がある場合、HARQ ACK/NACKの受信の4サブフレーム後、すなわち時間t5において開始するサブフレームで行われることになる。このHARQプロセスが実行されている間、時間t1後に最大7つの他のHARQプロセス(合計8回の試行)が行われる可能性がある。最大数の再送に達した後、基地局がPUSCHを受信しなかった場合、送信は失敗し、端末及び基地局は、データを回復する、又は送信を再試行するために、それを上位層に事実上任せる。したがって、HARQリソースのタイミングは、PUSCH送信のために割り当てられたリソースによってあらかじめ定義される。
【0027】
HARQメッセージを送信するための周波数リソースもあらかじめ定義されており、これは、HARQ送信が適応モードであるか非適応モードであるかに依存し得る。現在のシステムでは、非適応HARQ又は適応HARQを使用してHARQ ACK/NACKメッセージ(応答メッセージ)を送信することができ、非適応HARQでは、基地局は、ACK又はNACKのいずれかを含む物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH)メッセージを送信する。端末は、NACKを受信した場合、PUSCH送信のための初期アップリンクグラントにおけるものと同じ変調及びコーディング方式(MCS)並びに周波数リソース(物理リソースブロック「PRB」)を使用して、4サブフレーム後、PUSCHを再送することになる。PHICHは、システム帯域幅全体にまたがっている。適応HARQの場合、基地局は、NACK、及び例えばPUSCH再送に使用するためのPRB(周波数リソース)を示すスケジューリング情報を含むEPDCCHによって搬送されるDCIを使用してアップリンクグラントを送信する。言い換えれば、適応HARQは、元のPUSCH送信に使用されるものよりもPUSCH再送のための他のリソースの使用におけるスケジューリングのより多くの柔軟性を基地局に与える。EPDCCHもシステム帯域幅全体にまたがっている。
【0028】
次に図3を参照すると、従来のランダムアクセス手順(RACH又はPRACH手順と呼ばれることもある)が示されている。端末は、ネットワークに接続する(又はリソースを要求する)ためにRACHプロセスを実行し、この手順を単独で開始することを決定する、又は例えばページングメッセージの後にそれを行うように促すことができる。端末は、最初に、プリアンブルを使用してランダムアクセスチャネル(RACH)上でメッセージを送信し、基地局は、基地局が応答しているプリアンブル及び対応するメッセージ3のためのアップリンクグラント(スケジューリング情報)を示すダウンリンク上のランダムアクセス応答(RAR)メッセージで応答する。実際には、RARは、例えば、PDCCH(又は必要に応じてEPDCCH)上のDCIメッセージによるなど、PDCCH(共通探索空間内)を使用してスケジュールされる。
【0029】
端末のプリアンブルが基地局によって応答されている場合、端末は、通常RRC接続を開始するためのRRC接続要求であるメッセージ3を送信するために、(RAR内の)アップリンクグラントに示されるPUSCHリソースを使用する。これには、一般に、ダウンリンクでのメッセージ4(例えば、RRC接続セットアップ)と、アップリンクでのメッセージ5(例えば、RRC接続セットアップ完了)が続く。メッセージ3がPUSCHを介して送信されるとき、HARQ応答及び(再)送信が、必要に応じて、このメッセージに適用される。しかし、従来のHARQ方法は、応答を端末に送信するために、(E)PDCCH及び/又はPHICHに依拠する。レガシーPHICH及びPDCCHは、システム帯域幅全体を占有するので、例えば、広帯域からではなく6PRBの狭帯域でのみ信号を受信できるRel-13+LC-MTC端末など、限られた帯域幅能力を有する端末によって使用することができない。
【0030】
RARのスケジューリング情報を含むDCIを搬送するために、6つのPRB内で送信することができる、EPDCCHに基づくMPDCCHを使用してRARをスケジュールする提案がある。RARメッセージのためのリソースの割当ての送信の詳細は、本開示に関係するが、その範囲外である。対照的に、本開示は、ランダムアクセス手順、特に、アップリンク上の、ランダムアクセス手順の第3のメッセージについての応答メッセージの送信、及びこの応答メッセージのためのリソースの割当てに関する。また、図3のメッセージ3は、アイドルモードからの、端末からの最初のPUSCH送信であり、この時点では、端末固有の構成は、まだ利用可能ではないことをも理解されたい。したがって、HARQリソースは、必要に応じて、メッセージ3についてのHARQ再送を可能にするように構成及び選択される必要がある。
【0031】
一例では、応答メッセージを送信するためのリソースは、割当てメッセージ(例えば、DCI)、アップリンクランダムアクセスメッセージに応答(例えば、RAR)したダウンリンクメッセージ(例えば、PRACHプリアンブルメッセージ)、及びアップリンクランダムアクセス要求/メッセージ(例えば、PRACHプリアンブルメッセージ)のうちの少なくとも1つに基づき、それから識別可能である。例えば、リソースは、ランダムアクセス要求、割当てメッセージ、及びダウンリンクメッセージのうちの1つ以上の任意の組合せによって、暗黙的及び/又は明示的に示すことができる。応答は、それ自体がアップリンクランダムアクセス要求に応答して送信されたダウンリンクメッセージに応答して送信されるアップリンクメッセージに対するものである。
【0032】
以下の例では、狭帯域分布を示す図4の概略図に示すように、システム帯域幅のより狭い帯域の一部のみをHARQメッセージを送信するために使用できることが予想される。しかし、システム帯域幅のより狭い帯域(本開示がLTEにおいて現在定義されている狭帯域に限定されない場合でも、現在のLTE用語を使用して狭帯域と呼ぶ)のすべてをHARQ応答メッセージを送信するために使用することができる場合、又は応答メッセージを送信するためにより少ない/より多くの/異なる狭帯域を使用できる場合、同じ原理が適用されることを理解されたい。また、狭帯域のすべてではなく一部のみが応答に使用される場合、応答の狭帯域は、端末が既知とすることができ(例えば、規格であらかじめ定義されている)、又は端末に通信されてもよい。一例では、HARQ再送のために利用可能なリソースは、基地局によってそのセル全体に送信されるシステム情報ブロック(SIB)メッセージなど、ブロードキャストされたメッセージを介して端末に送信することができる。以下の例では、一般に、各基地局が、セル内のすべての端末へのSIB送信を使用してHARQメッセージにどのリソースが使用されるかを通信するように、異なる基地局が、HARQメッセージについて異なるリソースを使用することを望み得ることが想定されるが、本開示はこの例に限定されない。
【0033】
図5は、RARメッセージを使用したHARQリソース指示の一例を示す。この例では、PUSCH上のメッセージ3についてのHARQメッセージを送信するために使用される周波数リソースが、アップリンクランダムアクセスメッセージに応答して送信されるRARメッセージ内に示される。例えば、図5において、システム帯域幅は、8つの狭帯域からなり(各狭帯域は6つのPRB)、SIBは、HARQリソースとしてこれらの狭帯域のうちの3つ(狭帯域1、狭帯域4、及び狭帯域7)を構成する。DCIベースのHARQ ACK/NACKが使用される場合、これらの示された狭帯域は、MPDCCH探索空間であり、LC-MTC端末は、例えば、図5の狭帯域4など、関連する狭帯域内のこのDCIを監視する。したがって、端末は、メッセージ3についてのHARQメッセージを送信するためにどのリソースが使用されるかをRARメッセージから導出することができ、したがって、ACK/NACKメッセージを受信するために適切な狭帯域に同調させることによって、応答メッセージを受信することができる。
【0034】
図6は、DCIメッセージを使用したHARQリソース指示の一例を示す。この例は、図5に関して論じたものと類似しているが、応答メッセージを送信するためのダウンリンクリソースの指示が、ダウンリンクメッセージ(例えば、RARメッセージ)のためのダウンリンク割当てメッセージ(例えば、DCI)によって提供される。このDCIは、そのとき、RARメッセージだけでなく、RARメッセージへの応答(メッセージ3)に関して送信されるべきHARQメッセージのスケジューリングに関する情報も含むことになる。
【0035】
一般に、リソース指示は、端末が応答メッセージ及び/又はリソースのタイミングを探索する周波数リソースを示し得る。一例では、指示は、狭帯域のうちの1つについてのものであり、タイミングは、上記で論じたように、アップリンク(例えば、PUSCH)メッセージのタイミングから導出され得るが、他の場合には、以下でさらに説明するように、他のタイミング構成が使用されてもよい。また、いくつかの構成では、指示は、例えば、RAR及び/又はDCIメッセージに含まれるリソース割当て/スケジューリング情報など、明示的なものであってよく、又は、以下で説明するように、暗黙的なものであってもよい。
【0036】
RAR及び/又はDCIメッセージ内にHARQリソースを示すことは、HARQメッセージを送信するために使用される可能性のあるリソースにおける柔軟性をより多く提供する(それによって潜在的にリソース使用率を向上させる)ことができるが、これは、RAR及び/又はDCIメッセージのサイズを増加させることになる。この影響は通常のカバレージでは限定される、又は重要ではないとみなされる可能性があるが、これによって、DCIとRARが繰り返される、カバレージ拡張動作における反復が長くなることになる。これを改善する観点から、いくつかの例では、HARQリソースは、少なくとも部分的に、ランダムアクセス要求、ダウンリンク割当てメッセージ、及び(ランダムアクセス要求に応答する)対応するダウンリンクメッセージのうちの任意の1つ以上から暗黙的に識別可能であり得る。
【0037】
一例では、応答(HARQ)リソースは、アップリンクランダムアクセス要求に使用されるRACHリソースと使用されるHARQリソースとの間の定義されたリンクを使用して暗黙的に識別可能であり得る。リンクは、例えば、SIB及び/又は仕様で定義されてもよい。従来、RACHリソースは、周波数、時間、及びコード(PRACHプリアンブル)の組合せからなる。端末によって選択されたプリアンブルに応じて、HARQメッセージのためのリソースは、(場合によっては、必要に応じて、追加情報にも基づいて)識別することができる。(すなわち、反復のない通常のカバレージを含む場合、合計4つのカバレージレベルについて)3つのCEレベルが使用される場合、RACHリソースは、例えば、各CEレベルについて定義することができる。すなわち、異なるCEリソースレベルに異なる周波数リソースを使用することができ、及び/又は異なるCEレベルに異なるプリアンブルコードを使用することができる。例えば、64個のプリアンブルコードが存在し、3個のHARQリソースが定義されている場合(例えば、HARQメッセージを送信するための3個の狭帯域)、端末は、CEレベル1の端末がプリアンブルコード0~21を使用し、HARQメッセージがHARQリソース1を使用し、CEレベル2の端末ではプリアンブルコード22~42及びHARQリソース2、CEレベル3の端末ではプリアンブルコード43~64及びHARQリソース3を使用するように構成され得る。RACH周波数リソース又は周波数とプリアンブルとの組合せについて、同様の関係を定義することができることを理解されたい。いくつかの例では、ランダムアクセス要求が送信された時間は、メッセージ3に関してHARQメッセージに使用されるべきリソースにもリンクされ得る。
【0038】
別の例では、HARQリソースは、ダウンリンクメッセージ(例えば、RAR)を送信するために使用される(PDSCH)リソースによって暗黙的に示される。RARは、DCIによってスケジュールされ、構成された狭帯域のいずれかを占有することができ、一例では、使用される狭帯域は、HARQリソースを示すために使用することができる。例えば、3つのHARQリソース(HARQリソース1、HARQリソース2、及びHARQリソース3)を再度検討し、RARに使用される狭帯域が狭帯域6である場合、HARQリソースは、例えば以下のように、RARを送信するために使用される狭帯域の関数とすることができる。

HARQリソース=(NarrowbandRAR MOD3)+1 (1)
【0039】
すなわち、この例示的な例では、HARQリソースはHARQリソース1である。これは例示として提供されるMOD関数であり、ダウンリンク(例えば、PDSCH)リソースに基づく他の関数又はリンクを使用できることを理解されたい。また、ダウンリンクメッセージ(例えば、PDSCH上でRAR)を送信するために反復及び/又は周波数ホッピングが使用される場合、例えば規約に基づいて、HARQリソースを暗黙的に示すために、最初の反復又は最後の反復に対応する狭帯域を使用することができる。ダウンリンクメッセージからの暗黙的指示のこの例は、使用すべきリソースの指示が明示的に示されるのではなく、少なくとも暗黙的に示される図5の図にも対応することは注目に値する。
【0040】
同様に、図6では、例えば、ダウンリンク割当てメッセージを送信するために使用されるリソースに基づいて、ダウンリンク割当てメッセージ(例えば、RARをスケジュールするために使用されるMPDCCH上のDCI)に基づいて、応答リソースを少なくとも部分的に暗黙的に識別することができる。一例では、MPDCCHで使用される第1の拡張制御チャネル要素(ECCE)インデックスは、使用されるHARQリソースを暗黙的に示すために使用される。ダウンリンク割当てメッセージを送信するために使用される時間及び/又は周波数リソースと、応答メッセージを送信するためのリソースとの間の追加の又は他のリンクが使用され得る。
【0041】
図8は、DCIメッセージを使用した応答リソースの暗黙的指示の別の例を示す。この例では、HARQメッセージは、MPDCCH探索空間内でDCIによって搬送され、HARQリソース(すなわち、DCIを含むMPDCCH探索空間)は、RARをスケジュールするために使用されるものと同じである。図8に示すように、端末は、まず、RARをスケジュールするDCIについてMPDCCH探索空間を監視する。RARは、メッセージ3(PUSCH)のための、及び(PUSCHを使用して)メッセージ3を送信した後のスケジューリング情報を含み、端末は、次いで、HARQ ACK/NACKについて同じMPDCCH探索空間(すなわち、同じ周波数リソース及びMPDCCH候補のセット)を監視することができる。タイミングは、例えば、メッセージ3のアップリンク送信の後の所定の時間(例えば、4サブフレーム)の後、又は任意の他のタイミング決定方法を使用して、適切であると判定され得る。DCIとHARQ ACK/NACKメッセージとの間の同じMPDCCH探索空間のこの共有が輻輳を引き起こす可能性があることに留意されたい。しかし、この例は、HARQリソースを決定する際に比較的簡単な手法を提供することができる。
【0042】
また、上述したようにACK/NACKリソースを識別するために導出することができるリソース指示は、一般に、応答メッセージが送信される周波数帯域又は周波数リソースを議論識別するが、明示的又は暗黙的な指示は、応答メッセージの送信のタイミングの指示を提供することもできる。いくつかの例では、タイミングは、例えば4サブフレーム後など、アップリンクメッセージ(メッセージ3)のタイミングに基づいて自動的に選択され、他の例では、他のタイミングが使用されてもよく、それらは、アップリンクランダムアクセス要求(PRACHメッセージ)、ダウンリンク割当てメッセージ(DCI)、又はダウンリンクメッセージ(RAR)のうちの少なくとも1つに基づいて識別され得る。例えば、図7は、RARメッセージを使用したHARQリソースのタイミング及び周波数の指示の一例を示す。この例では、RARは、そのHARQ ACK/NACKメッセージを監視するための端末(例えば、LC-MTC端末)についてのタイミングオフセットをも示す。このシナリオは、周波数領域に十分なHARQリソースがない場合、応答メッセージ送信のタイミングを調整することが有用である可能性があることを認識する。その結果、この実施形態は、HARQリソースが時間的に拡張することを可能にする。より具体的には、図7に示す例では、周波数領域において3つのHARQリソースが構成されている。複数のRARを単一のMACメッセージに多重化することができ、周波数ドメイン内に十分なリソースがない場合、RARは、時間的にHARQリソースのうちの1つを示すことができる。オフセットが示されていない場合、又はデフォルトのオフセットが示されている場合、端末は、(例えば、PUSCH送信などのタイミングに基づいて)デフォルトのタイミングについて示された周波数リソースを監視することを知る。図7の例では、特定の端末のRARは、例えば、デフォルトのタイミングが時間t1である状態で、時間t2で開始するHARQリソース2を指し示す。事実上、この例は、応答メッセージを送信するために使用されるHARQリソースに対する時間又はタイミング指示を使用する。時間オフセットを導入することは、現在使用されているPUSCH同期HARQ送信のタイムラインを中断するが、これは、いくつかの場合には、メッセージの反復に起因してタイムラインが既に中断されている可能性がある場合、カバレージ拡張動作又は反復動作などにおいて、許容可能と考えられ得ることが指摘されるものとする。
【0043】
また、応答メッセージを送信するためのリソースは、反復が実装され、使用されている場合、複数のサブフレームにまたがり得ることにも留意されたい。HARQリソースは、特定のカバレージレベルに使用でき、例えば、3つの異なるカバレージレベルの場合には、HARQリソース1は、カバレージレベル1の(LC-MTC)端末に、HARQリソース2は、カバレージレベル2の端末に、及びHARQリソース3は、カバレージレベル3の端末に使用することができる。異なるカバレージレベルは、異なる回数の反復を必要とするため、HARQリソースは、関連する反復回数に応じて、異なる数のサブフレームにまたがり得る。また、単一のカバレージレベルに対して複数のHARQリソースを構成できることも理解されたい。この例では、RARは、HARQリソースが使用された、及び端末がHARQ ACK/NACKを監視するためのインデックス(例えば、2ビット)を示すことができる。
【0044】
例えば、別のリソース(例えば、RACHメッセージ、PDSCH上のRARメッセージ、DCIのためのMPDCCH ECCEなど)との定義されたリンクを使用した、応答リソースの暗黙的指示の間に、これは基地局スケジューラに制限を課す可能性がある。例えば、HARQリソースにリンクされたリソースが使用されると、基地局は、一般に、HARQ送信のために必要とされる場合、リンクされたHARQリソースが利用可能なままであることを確実にしようとするはずである(例えば、ランダムアクセス手順は、完了する前に停止されない)。これは、基地局の複雑度を増大させ、送信のためのリソースの割当て及びスケジューリングにおける柔軟性を低減する可能性がある。一方、リソースの明示的指示は、RAR又はDCIのサイズを増加させる可能性があり、これは同じく、制限が付きまとうことになる。したがって、別の例では、暗黙/明示ハイブリッド指示を使用することができる。本明細書で論じられるような暗黙的及び明示的な指示の任意の組合せを使用することができ、一例では、暗黙的指示(例えば、端末によって選択されたRACHリソース)は、使用できる可能なHARQリソース(例えば、HARQリソース3を除く、HARQリソース1又は2)を狭め、RAR又はDCIメッセージにおける低減された明示的シグナリングは、正確なHARQリソース(例えば、リソース2)を示すことができる。例えば、RACHメッセージ及びRARメッセージを使用するHARQリソースのタイミング及び周波数の指示の一例を示す図9において、3つのHARQリソース(周波数帯域)が周波数領域において利用可能であり、HARQリソース1はカバレージ拡張レベル1、HARQリソース2はカバレージ拡張レベル2、及びHARQリソース3はカバレージ拡張レベル3用である。HARQリソース1及びHARQリソース2では、例えば時間リソースをより広範囲に利用する観点から、それらは時間的にも拡張される。この例では、LC-MTC端末によって使用されるRACHリソースは、使用されるカバレージ拡張レベルを暗黙的に示し、これは、より小さいHARQリソースの可能性まで抑えることになる。例えば、使用されるRACHリソースがカバレージ拡張レベル2に対応する場合、HARQリソース2が時間t1で開始するか時間t3で開始するかを示すために、RARには1ビットのみ必要である。
【0045】
別の例示的な例では、リソースのハイブリッド指示は、基準HARQリソースへのオフセットを示すRAR又はDCIメッセージに依拠し得る。例えば、HARQ ACK/NACKがDCIによって搬送される場合、基準HARQリソースは、RARをスケジュールするために使用されるMPDCCH探索空間とすることができ(例えば、図8に関する議論を参照)、これは、応答メッセージを送信するために使用されるリソース(周波数リソース)の暗黙的指示を提供することになる。RAR又はDCIメッセージは、このリソースに関連する周波数又は時間オフセットを明示的に示すことができる。例えば、RARをスケジュールするMPDCCH探索空間が狭帯域5にある場合、RARは、狭帯域6でHARQリソースを見つけることができることを示す周波数オフセット+1を示すことができる。
【0046】
図10は、ランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するための例示的な方法1000を示す。方法1000が開始され、S101において、アップリンクランダムアクセス要求が、例えば端末によって、及び/又はアップリンクランダムアクセスチャネル上で送信される。アップリンクメッセージは、例えば、プリアンブルを示し、RACH上で送信されるメッセージとすることができる。次いで、ランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンク(DL)メッセージを送信するためのDLリソースを示すDL割当てメッセージが、例えば基地局によって送信される。例えば、DL割当てメッセージは、MPDCCHによって搬送されるDCIとすることができる。次いで、S103において、DLメッセージは、DL割当てメッセージに示されたリソースを使用して、例えば基地局によって送信される。DLメッセージは、例えば、PDSCHによって搬送されるRARメッセージとすることができる。次いで、S104で、DLメッセージの受信に応答して、ULメッセージが、例えば、端末によって送信される。ULメッセージは、例えば、RRC接続を開始するためのRACH手順におけるメッセージ3に対応し得る。次いで、1つ以上の応答リソースを使用してアップリンクメッセージに関する応答メッセージが送信され(S105)、1つ以上の応答リソースは、アップリンクランダムアクセス要求、ダウンリンク割当てメッセージ、及びダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される。例えば、応答リソースは、アップリンクランダムアクセス要求、ダウンリンク割当てメッセージ、又はダウンリンクメッセージからの暗黙的指示又は明示的指示のいずれか1つ又は複数を使用してベースにすることができる。したがって、端末は、応答メッセージを送信するためにどのリソースが使用されるかを識別し、これらのリソースがそのアップリンクメッセージについての応答メッセージを含むかどうかを判定するために、これらのリソースを監視することができる。当業者であれば理解するように、本開示では、より具体的な情報なしに、アップリンクランダムアクセス要求、ダウンリンク割当てメッセージ、ダウンリンクメッセージ、又はアップリンクメッセージについて言及されるとき、これは、図10を参照して説明したメッセージを指すことを意図する。方法10は、一般に、端末及び基地局によって実行することができるが、他の例では、例えば、それぞれ、端末及び中継ノードによって、又は中継ノード及び基地局によってなど、異なる要素によって実行することができる。
【0047】
図11は、通信システムにおける例示的な端末及び例示的な基地局を示す。図11は、互いに通信するように構成され、本明細書で論じられるような1つ以上の技法を実装し得る例示的な端末(1110)及び例示的な基地局(1102)を示す。端末1110は、ワイヤレスインターフェースを介して通信するためにアンテナに接続された受信機1111及び送信機1112を含む。端末は、端末1110の少なくとも受信機及び送信機を制御するためのコントローラ1113をも含む。例えば、コントローラ、受信機、及び送信機は、一緒に動作して、送信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、受信機を介して、ダウンリンク割当てメッセージに示されたリソースを使用してダウンリンクメッセージを受信し、ダウンリンクメッセージの受信に応答して、送信機を介してアップリンクメッセージを送信し、送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、1つ以上の応答リソースは、ダウンリンク割当てメッセージ及びダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成され得る。同様に、基地局1120は、ワイヤレスインターフェースを介して通信するためにアンテナに接続された受信機1211及び送信機1222を含む。基地局1120は、少なくとも基地局1120の受信機及び送信機を制御するためのコントローラ113をも含む。例えば、コントローラ、受信機、及び送信機は、一緒に動作して、受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信し、ランダムアクセス要求に応答して、送信機を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、送信機を介して、ダウンリンク割当てメッセージに示されたリソースを使用してダウンリンクメッセージを送信し、受信機を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、1つ以上の応答リソースは、ダウンリンク割当てメッセージ及びダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、ように構成され得る。基地局及び端末は、端末から基地局にアップリンク信号を送信し、基地局から端末にダウンリンク信号を送信することによってワイヤレスインターフェースを介して無線で通信することができる。
【0048】
図11は、端末及び基地局の概略図を示しているが、本開示の例では、端末及び/又は基地局の間の通信を可能にするために、各端末は、送信機、受信機、及びコントローラを含み、各基地局は、送信機、受信機、及びコントローラを含み、端末及び基地局は、任意の適切な技法を使用して実装され得ることを理解されよう。例えば、コントローラは、ワイヤレス通信システムにおける機器のために従来のプログラミング/構成技法を使用して、本明細書に記載された所望の機能を提供するように適切に構成/プログラムされた1つ以上のプロセッサユニットを備え得る。各端末について、送信機、受信機、及びコントローラは、表現を容易にするために、図11には別々の要素として概略的に示されている。しかし、各端末について、これらのユニットの機能は、例えば適切にプログラムされた単一の汎用コンピュータ、又は適切に構成された特定用途向け集積回路を使用する、又は所望の機能の異なる要素を提供するための複数の個別の回路/処理要素を使用するなど、様々な異なる方法で提供され得ることを理解されよう。端末は、一般に、確立されたワイヤレス通信技法(例えば、電源、場合によってはユーザインターフェースなど)に従って、それらの動作機能に関連する様々な他の要素を含むことが理解されよう。
【0049】
したがって、ランダムアクセスに応答するダウンリンクメッセージへのランダムアクセス要求からの、ランダムアクセス手順での任意の1つ以上の以前のメッセージからの受信によって識別可能なリソースを使用して応答メッセージを送信することができる構成が記載されている。したがって、リソースの使用の制限の可能性がある単一の応答チャネルを使用するのではなく、応答に排他的に割り当てられるリソースの量を制限しながら、この応答メッセージを送信するためにより多くの柔軟性及び潜在的により広いリソースが使用され得る。
【0050】
本開示は、一般に、LC-MTCデバイスに関連して提示されているが、本発明の教示は、この例示的な環境に限定されず、他のモバイル通信環境が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、HARQ ACK/NACKメッセージは、単に、応答メッセージの一例であると理解することができ、応答は、肯定応答のみ、否定応答のみ、又は(例えば、HARQのように)肯定応答と否定応答の両方を送信するためのものであり得る。同様に、RAR及びDCIは、本開示の用語を使用して、それぞれ、ダウンリンクメッセージ(ランダムアクセス要求に応答する)及びダウンリンク割当て要求(ダウンリンクメッセージをスケジュールするため)の例である。
【0051】
また、本明細書の例は一般に「HARQリソース」を示すことを論じているが、これは、1つ以上のリソースの例として理解されたい。例えば、上記の例に関して、HARQリソースは、一般に、応答を送信するために使用され得る狭帯域を指す。ある観点からは、これは、リソース(周波数帯域)として見ることができ、別の観点からは、いくつかのリソース(例えば、1つ以上のサブフレーム又はフレームを有する1つ以上の、通常は6つのPRBなど)として見ることができる。
【0052】
また、本開示は、非適応HARQ及び適応HARQの両方のケース(又は適応及び非適応モードを有する他の応答プロセス)に適用可能である。すなわち、否定応答の場合、否定応答は、アップリンクメッセージ再送のためのリソースを示す、又はそのようないかなる指示も含まない可能性があり、再送リソースは、アップリンクメッセージ送信のために以前に使用されたリソースに基づいて決定されてもよい。
【0053】
さらに、再送が必要な場合、否定応答のためのダウンリンク割当てメッセージ及び/又はダウンリンクメッセージは、アップリンクメッセージの再送に応答して送信されるべきさらなる応答メッセージのための1つ以上のさらなるリソースをさらに示すことができる。例えば、メッセージ3についてのHARQ ACK/NACKを搬送するDCIは、NACKの場合、次のメッセージ3再送のためのHARQリソースをさらに示すことができる。すなわち、LC-MTC端末は、メッセージ3を搬送する第1のPUSCHメッセージを送信した後、HARQ ACK/NACKについてHARQリソースを監視する。再送が必要な場合、DCIは、応答メッセージが「NACK」についてのものであることをLC-MTC端末に通知することに加えて、LC-MTC端末に、メッセージ3を搬送するPUSCHを再送した後、HARQ ACK/NACKについて監視する場所をも通知する。これは、基地局スケジューラにさらなる柔軟性を提供することができる。
【0054】
さらに、本明細書で論じられる方法ステップは、任意の適切な順序で実行されてもよい。例えば、ステップは、上述の例で使用された順序とは異なる順序で、又は可能である又は適切であるときはいつでも、(例えば、特許請求の範囲内で)ステップを列挙するために他の場所で使用される指示順序とは異なる順序で実行されてもよい。したがって、いくつかの場合には、いくつかのステップが異なる順序で、又は同時に又は同じ順序で実行されてもよい。本明細書で論じられる任意の方法のいずれかのステップを搬送するための順序が技術的に実現可能である限り、それは本開示内に明示的に包含される。
【0055】
本明細書で使用されるように、情報又はメッセージを要素に送信することは、要素に1つ以上のメッセージを送信することを含み、残りの情報とは別に情報の一部を送信することを含み得る。関与する「メッセージ」の数は、考えられるレイヤ又は細分性に応じて異なってもよい(例えば、単一のMACメッセージは複数のREに対応し得る)。また、ある端末から基地局への送信は、ユーザデータ、発見情報、制御シグナリング、及び送信されるべき任意の他のタイプの情報のうちの任意の1つ以上の送信に関連し得る。
【0056】
また、ある態様が装置又はシステムに関して開示されるときはいつでも、対応する方法についての教示も開示される。同様に、方法に関してある態様が開示されるときはいつでも、任意の適切な対応する装置又はシステムについての教示も開示される。さらに、機能又はステップを実行するように構成された要素が明確に指定されていない方法又はシステムに関する任意の教示について、機能を実行することができる任意の適切な要素を、この機能又はステップを実行するように構成することができることも本明細書に明示的に開示されている。例えば、任意の1つ以上、又はモバイル端末(例えば、D2D端末)、中継ノード(例えば、端末間中継ノード)、基地局、又は任意の他のモバイルノードは、それが技術的に実現可能である限り、必要に応じて、それに応じて構成され得る。
【0057】
本明細書で「より大きい」又は「より小さい」又は同等の表現が使用されるときはいつでも、一方の代替が明示的に除外されない限り、「に等しい」及び「に等しくない」の両方の代替を開示することを意図する。
【0058】
本開示がLTE及び/又はLC-MTCの文脈で議論されている場合でも、その教示は、これに限定されないが、LTE又は他の3GPP規格に適用可能であることは注目に値する。特に、本明細書で使用される用語がLTE規格のものと概して同じである又は類似していても、教示は、LTEの現在のバージョンに限定されず、LTEに基づいていない、及び/又はLTE若しくは3GPP若しくは他の規格(例えば、5G規格)の任意の他の将来のバージョンに準拠する任意の適切な構成に等しく適用することができる。
【0059】
本発明のさらなる特定の好ましい態様は、添付の独立及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴を、特許請求の範囲に明示的に記載されたもの以外の組合せで独立請求項の特徴と組み合わせることができることを理解されよう。
【0060】
したがって、上記の議論は、本発明の単なる例示的な実施形態を開示し、記載する。当業者であれば理解されるように、本発明は、その意図又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化されてもよい。したがって、本発明の開示は、本発明及び他の請求項の範囲の制限ではなく例示であるものとする。本開示は、本明細書の教示の容易に識別可能な任意の変形を含めて、一部分、発明の主題が公共用に提供されるものではないように、前述の請求項の用語の範囲を定義する。
【0061】
本開示のそれぞれの特徴は、以下の番号のついた項によって定義される。
第1項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信する方法であって、
アップリンクランダムアクセス要求を送信することと、
前記ランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信することと、
前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信することと、
前記ダウンリンクメッセージを受信したことに応答して、アップリンクメッセージを送信することと、
1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信することであって、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ、前記ダウンリンクメッセージ、及び前記アップリンクランダムアクセス要求のうちの少なくとも1つに基づいて識別されることと
を含む方法。
第2項
前記ダウンリンクメッセージが、前記アップリンクメッセージの前記送信のために1つ以上のアップリンクリソースを割り当て、前記1つ以上のアップリンクリソースを使用して前記アップリンクメッセージが送信される、第1項に記載の方法。
第3項
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ内の応答リソースインジケータに少なくとも部分的に基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第4項
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージを送信するために使用される1つ以上のリソースのセットに少なくとも部分的に基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第5項
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンクメッセージ内の応答リソースインジケータに少なくとも部分的に基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第6項
前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンクメッセージを送信するために使用される1つ以上のリソースのセットに少なくとも部分的に基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第7項
前記1つ以上の応答リソースが、アップリンクランダムアクセス要求を送信するために使用される1つ以上のリソースのセットに少なくとも部分的に基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第8項
前記1つ以上の応答リソースが、応答メッセージを送信するためのリソースの1つ以上のセットの指示に少なくとも部分的に基づいてさらに識別され、前記指示がブロードキャストメッセージに含まれる、第1項に記載の方法。
第9項
前記1つ以上の応答リソースが、前記応答メッセージの前記送信のための反復レベルに少なくとも部分的に基づいてさらに識別される、第1項に記載の方法。
第10項
前記1つ以上の応答リソースの周波数帯域及びタイミングのうちの少なくとも1つが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、第1項に記載の方法。
第11項
前記応答メッセージが否定応答のためのものである場合、前記応答メッセージが、
前記アップリンクメッセージ再送のためのスケジューリング情報のない否定応答、又は 前記アップリンクメッセージ再送のためのスケジューリング情報を含む否定応答
を含む、第1項に記載の方法。
第12項
前記ダウンリンク割当てメッセージが、ダウンリンク制御情報「DCI」メッセージであり、及び/又は
前記ダウンリンクメッセージが、ランダムアクセス応答「RAR」メッセージであり、及び/又は
前記アップリンクメッセージが、接続を開始するための無線リソース制御「RRC」メッセージを送信するためのものである
第1項に記載の方法。
第13項
前記応答メッセージが、肯定応答又は否定応答のうちの1つ、及び肯定応答のみを示すためのものである、第1項に記載の方法。
第14項
ランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイル通信システムであって、モバイルノードと端末とを含み、
前記端末から前記モバイルノードにアップリンクランダムアクセス要求を送信し、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記モバイルノードから前記端末に、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、
前記モバイルノードから前記端末に、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記端末から前記モバイルノードに、アップリンクメッセージを送信し、
前記モバイルノードから前記端末に、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ、前記ダウンリンクメッセージ、及び前記アップリンクランダムアクセス要求のうちの少なくとも1つに基づいて識別される
ように構成されるモバイル通信システム。
第15項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するために端末を動作させる方法であって、
アップリンクランダムアクセス要求を送信することと、
前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信することと、
前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信することと、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記送信機を介してアップリンクメッセージを送信することと、
前記受信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信することであり、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別されることと
を含む方法。
第16項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末であって、前記端末が送信機、受信機、及びコントローラを含み、前記コントローラが、
前記送信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、
前記受信機を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、
前記受信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記送信機を介してアップリンクメッセージを送信し、
前記受信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、
ように構成される、
端末。
第17項
前記コントローラが、前記受信されたダウンリンク割当てメッセージ及び前記受信されたダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて、前記1つ以上の応答リソースを識別するように構成される、第16項に記載の端末。
第18項
前記受信機が、第1の周波数帯域から信号を受信し、任意の時点で、帯域幅閾値を超えない帯域幅を有する第2の周波数帯域の信号を受信するように構成され、前記第2の周波数帯域が、前記第1の周波数帯域内にあり、前記第1の周波数帯域の前記帯域幅が前記帯域幅閾値を超える、第16項に記載の端末。
第19項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを受信するための端末のための集積回路であって、前記集積回路がコントローラ要素とトランシーバ要素とを含み、前記コントローラ要素及びトランシーバ要素が一緒に動作して、
前記トランシーバ要素を介して、アップリンクランダムアクセス要求を送信し、
前記トランシーバ要素を介して、前記アップリンクランダムアクセス要求に応答して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを受信し、
前記トランシーバ要素を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを受信し、
前記ダウンリンクメッセージの受信に応答して、前記トランシーバ要素を介してアップリンクメッセージを送信し、
前記トランシーバ要素を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを受信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、
ように構成される、
集積回路。
第20項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためにモバイルノードを動作させる方法であって、
前記受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信することと、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記送信機を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、
前記送信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、
前記受信機を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、
前記送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、
を含む方法。
第21項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイルノードであって、前記モバイルノードが送信機、受信機、及びコントローラを含み、前記コントローラが、
前記受信機を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信し、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記送信機を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、
前記送信機を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、
前記受信機を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、
前記送信機を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、
ように構成される
モバイルノード。
第22項
モバイル通信システムにおいてランダムアクセス手順で応答メッセージを送信するためのモバイルノードのための集積回路であって、前記集積回路がコントローラ要素とトランシーバ要素とを含み、前記コントローラ要素及びトランシーバ要素が一緒に動作して、
前記トランシーバ要素を介して、アップリンクランダムアクセス要求を受信し、
前記ランダムアクセス要求に応答して、前記トランシーバ要素を介して、ダウンリンクメッセージを送信するためのダウンリンクリソースを示すダウンリンク割当てメッセージを送信し、
前記トランシーバ要素を介して、前記ダウンリンク割当てメッセージに示された前記リソースを使用して前記ダウンリンクメッセージを送信し、
前記トランシーバ要素を介して、アップリンクメッセージのためのアップリンク信号を受信し、
前記トランシーバ要素を介して、1つ以上の応答リソースを使用して、前記アップリンクメッセージに関する応答メッセージを送信し、前記1つ以上の応答リソースが、前記ダウンリンク割当てメッセージ及び前記ダウンリンクメッセージのうちの少なくとも1つに基づいて識別される、
ように構成される、
集積回路。
第23項
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに第1、15、又は20項の前記方法を実行させるコンピュータソフトウェア。
第24項
第23に記載のコンピュータソフトウェアを記憶した記憶媒体。
第25項
応答メッセージを送信する方法、応答メッセージを送信するためのモバイル通信システム、応答メッセージを受信するための端末を動作させる方法、応答メッセージを受信するための端末、応答メッセージを受信するための端末のための集積回路、応答メッセージを送信するためのモバイルノードを動作させる方法、応答メッセージを送信するためのモバイルノード、応答メッセージを送信するためのモバイルノードのための集積回路、実質的に添付の図面を参照して上述したコンピュータソフトウェア及び/又は記憶媒体。
第26項
基地局及びモバイル通信デバイスが、3GPP通信プロトコル、LTE通信プロトコル、4G通信プロトコル、及び5G通信プロトコルのうちの少なくとも1つを使用して、ワイヤレスインターフェースを介して通信するように動作可能である、第1項~第25項のうちの任意の項。
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