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特許7376194採用ROI提供システム、採用ROI提供方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】採用ROI提供システム、採用ROI提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20231031BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023053947
(22)【出願日】2023-03-29
【審査請求日】2023-03-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518261685
【氏名又は名称】株式会社Value market
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】内田 裕希
【審査官】石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0250417(US,A1)
【文献】特表2006-508427(JP,A)
【文献】伊藤 禎則 ほか,HRテクノロジーで人事が変わる,第1版,株式会社労務行政,2018年09月05日,第73-76ページ
【文献】深瀬 勝範,実践 人事データ活用術 ,第2版,株式会社労務行政,2012年08月31日,第152-164、254-258ページ
【文献】編集部,”採用コストとは?計算方法とコストを削減して適正化する方法を解説!”,[online],2022年08月18日,[検索日:令和5年5月12日],インターネット<URL:https://kigyolog.com/article.php?id=1378>
【文献】浅野 雅樹 ほか,”人材ROIに着目した人材育成体系の構築”,知的資産創造,株式会社野村総合研究所,2002年04月20日,Vol.10,No.4,第50-61ページ
【文献】株式会社日本総合研究所ヒューマンキャピタルソリューションズ,人事管理実務ハンドブック ,第1版,日本能率協会マネジメントセンター 野口 晴巳,2010年03月10日,第202ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供する採用ROI提供システムであって、
前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である在籍利益を取得する在籍利益取得部と、
前記人材一人当たりの採用コストを取得する採用コスト取得部と、
前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する在籍コスト取得部と、
取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出する採用投資対効果算出部と、
算出した前記採用投資対効果を提供する提供部と、
を備える採用ROI提供システム。
【請求項2】
前記採用コストは、前記人材一人当たりの採用時に必要な内部コスト及び外部コストの和の値である、
請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項3】
前記在籍コストは、全体費用に、人件費率を乗算した値である、
請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項4】
前記在籍コストは、支払給与総額、諸手当総額、人材に直接支払われたその他支出、雇用に伴うその他費用及び人材育成費を合算した値である、
請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項5】
前記採用投資対効果算出部は、前記在籍利益を、前記採用コスト及び前記在籍コストの和で除算し、前記採用投資対効果を算出する、
請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項6】
算出した前記採用投資対効果に基づいて、新たな前記人材を採用する際の採用アドバイスを行う採用アドバイス部、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項7】
算出した前記採用投資対効果を改善するための改善アドバイスを行う改善アドバイス部、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項8】
前記人材を、所定の条件に基づいて分類する分類部と、
算出した前記採用投資対効果を、前記人材が属する所定の分類毎に集計する分類集計部と、
集計結果及び前記所定の分類に属する人数に基づいて、前記所定の分類毎の前記採用投資対効果の平均値を算出する平均値算出部と、
算出した前記採用投資対効果の平均値を出力する平均値出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項9】
算出した前記採用投資対効果に基づいて、分布図を作成する作成部と、
作成した前記分布図を出力する分布図出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項10】
前記作成部は、前記採用投資対効果の平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つを入力した前記分布図を作成する、
請求項9に記載の採用ROI提供システム。
【請求項11】
所定期間毎に、算出した前記採用投資対効果を集計する時系列変化用集計部と、
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果の時系列変化を可視化する時系列変化可視化部と、
可視化結果を出力する時系列変化出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項12】
算出した前記採用投資対効果を集計するランキング用集計部と、
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果をランキング形式で可視化するランキング可視化部と、
可視化結果を出力するランキング出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項13】
算出した前記採用投資対効果を集計する分析用集計部と
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果のコホート分析を行う分析部と、
分析結果を出力する分析結果出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項14】
前記ユーザ企業の対象となる特定の前記人材に、タグを付与する特定タグ付与部と、
前記タグを付与した特定の前記人材の前記採用投資対効果を集計する特定集計部と、
集計結果を出力する集計結果出力部と、
を更に備える請求項1に記載の採用ROI提供システム。
【請求項15】
ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供するコンピュータが実行する採用ROI提供方法であって、
前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である在籍利益を取得するステップと、
前記人材一人当たりの採用コストを取得するステップと、
前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得するステップと、
取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出するステップと、
算出した前記採用投資対効果を提供するステップと、
を備える採用ROI提供方法。
【請求項16】
ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供するコンピュータに、
前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である在籍利益を取得するステップ、
前記人材一人当たりの採用コストを取得するステップ、
前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得するステップ、
取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出するステップ、
算出した前記採用投資対効果を提供するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人材採用に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人材採用に関する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、社員に係るデータベース(以下、データベースをDB(database)とも称す)に記憶して、採用対象に要求する人材の能力の種別及び能力条件の入力を受け付け、受け付けた能力条件に該当する社員を、DBから抽出し、抽出した社員に係る情報を、採用候補とする人材の特徴を示す人材見本として表示することで、企業の人材採用を支援する技術が提供されている。
また、他には、特許文献2では、企業の社員の社内評価得点が所定値以上である高評価社員の職務適正試験の結果情報を抽出して、採用選考対象者の職務適正試験の結果の企業における採用目標範囲を決定することで、個々の企業毎に適切な人材採用が行われるようにする技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-091808号公報
【文献】特開2010-015289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
企業が成長するためには、優秀な人材(役員又は従業員等)を採用する必要がある。
しかしながら、人材を採用した結果、対象となる人材の人材採用に関する投資対効果(以下、投資対効果を、ROI(Return On Investment)とも称す)を可視化できていないという問題がある。人材採用に関する投資対効果とは、人材採用において、投資に対する効果を測定する指標のことである。この指標は、人材の所定期間毎における在籍利益、人材の採用時における採用コスト及び人材の所定期間毎における在籍コストに基づいたものである。
そこで、企業の対象となる人材一人当たりにおける所定期間毎の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を可視化する技術が求められている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、採用投資対効果を可視化することが出来なかった。
そこで、本発明者は、採用投資対効果を算出し、企業等に提供する仕組みに着目した。
【0005】
本発明は、企業の対象となる人材一人当たりにおける所定期間毎の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を算出し、提供することにより、人材の採用投資対効果の可視化を図ることを可能とする採用ROI提供システム、採用ROI提供方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供する採用ROI提供システムであって、
前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である在籍利益を取得する在籍利益取得部と、
前記人材一人当たりの採用コストを取得する採用コスト取得部と、
前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する在籍コスト取得部と、
取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出する採用投資対効果算出部と、
算出した前記採用投資対効果を提供する提供部と、
を備える採用ROI提供システムを提供する。
【0007】
本発明によれば、採用ROI提供システムは、人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益、採用時の採用コスト及び所定期間毎における在籍コストに基づいて、人材一人当たりの採用投資対効果を算出し、提供する。
この結果、人材の採用投資対効果の可視化を図ることが可能となる。
【0008】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、人材の採用投資対効果の可視化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】採用ROI提供システム1の概要を説明する図である。
図2】採用ROI提供システム1の機能構成を示す図である。
図3】コンピュータ10が実行するデータ取得処理のフローチャートを示す図である。
図4】コンピュータ10が実行する採用投資対効果算出処理のフローチャートを示す図である。
図5】コンピュータ10が提供する採用投資対効果の例を模式的に示す図である。
図6】コンピュータ10が実行する採用アドバイス処理のフローチャートを示す図である。
図7】コンピュータ10が実行する改善アドバイス処理のフローチャートを示す図である。
図8】コンピュータ10が実行する平均値算出処理のフローチャートを示す図である。
図9】コンピュータ10が出力する採用投資対効果の平均値の例を模式的に示す図である。
図10】コンピュータ10が実行する分布図出力処理のフローチャートを示す図である。
図11】コンピュータ10が作成する分布図の例を模式的に示す図である。
図12】コンピュータ10が実行する時系列変化出力処理のフローチャートを示す図である。
図13】コンピュータ10が、算出した採用投資対効果の時系列変化を可視化した例を模式的に示す図である。
図14】コンピュータ10が実行するランキング出力処理のフローチャートを示す図である。
図15】コンピュータ10が、算出した採用投資対効果をランキング形式で可視化した例を模式的に示す図である。
図16】コンピュータ10が実行する分析結果出力処理のフローチャートを示す図である。
図17】コンピュータ10が実行する特定集計処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0012】
[採用ROI提供システム1の概要]
図1は、採用ROI提供システム1の概要を説明するための模式図である。図1に基づいて、採用ROI提供システム1の構成物について説明する。
採用ROI提供システム1は、少なくともサーバ機能を有するコンピュータ10からなるユーザ企業2の人材採用に関する投資対効果(以下、投資対効果を、ROI(Return On Investment)とも称す)を示す採用投資対効果を提供するシステムである。
コンピュータ10は、サーバ機能を有し、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであっても良い。
なお、採用ROI提供システム1は、上述したコンピュータ10に加え、ユーザ企業2が管理する企業端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の情報端末や、サーバ機能を有するコンピュータ等)、第三者が管理する第三者端末(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の情報端末や、サーバ機能を有するコンピュータ等)、その他の端末や装置類等が含まれていても良く、その数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0013】
採用ROI提供システム1が、採用ROIを提供する際の処理ステップの概要について説明する。
【0014】
コンピュータ10は、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する(ステップS1)。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を示す在籍利益データを、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この在籍利益データを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する。
【0015】
コンピュータ10は、人材一人当たりの採用コストを取得する(ステップS2)。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの採用時の採用コストを示す採用コストデータを、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この採用コストデータを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの採用コストを取得する。
【0016】
コンピュータ10は、人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する(ステップS3)。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを示す在籍コストデータを、コンピュータ10に送信する。
コンピュータ10は、この在籍コストデータを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの在籍コストを取得する。
【0017】
コンピュータ10は、取得した在籍利益、採用コスト及び在籍コストに基づいて、人材一人当たりの所定期間毎における採用投資対効果を算出する(ステップS4)。
コンピュータ10は、在籍利益を、採用コスト及び在籍コストの和で除算し、対象となる人材一人当たりの所定期間毎における採用ROIを算出する。
【0018】
コンピュータ10は、算出した採用投資対効果を提供する(ステップS5)。
コンピュータ10は、算出した採用ROIを、企業端末又は第三者端末等の外部端末に送信する。
外部端末は、この採用ROIを受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
コンピュータ10は、この採用ROIを、外部端末に表示等実行させることにより、算出した採用ROIを提供する。
【0019】
以上が、採用ROI提供システム1の概要である。
本採用ROI提供システム1によれば、人材の採用投資対効果の可視化を図ることが可能となる。
【0020】
[装置構成]
図2は、採用ROI提供システム1の構成を示すブロック図である。図2に基づいて、採用ROI提供システム1の装置構成について説明する。
採用ROI提供システム1は、採用ROIを提供するシステムであり、少なくともコンピュータ10により構成される。
採用ROI提供システム1は、コンピュータ10が、公衆回線網等のネットワーク7を介して、上述した企業端末、第三者端末、その他の端末や装置類等と、データ通信可能に接続されたシステムである。
なお、採用ROI提供システム1の構成物は、あくまでも一例であり、上述した企業端末、第三者端末、その他の端末や装置類の数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0021】
コンピュータ10は、サーバ機能を有し、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得す在籍利益取得部11、人材一人当たりの採用コストを取得する採用コスト取得部12、人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する在籍コスト取得部13、算出した採用ROIを提供する提供部14等を備える。
コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部等を備える。
コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、取得した在籍利益、採用コスト及び在籍コストに基づいて、人材一人当たりの所定期間毎における採用ROIを算出する採用ROI算出部15等を備える。
【0022】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、在籍利益取得モジュール、採用コスト取得モジュール、在籍コスト取得モジュール、人材データ取得モジュール、提供モジュール、採用アドバイス実行モジュール、改善アドバイス実行モジュール、平均値出力モジュール、分布図出力モジュール、時系列変化出力モジュール、ランキング出力モジュール、分析結果出力モジュール、集計結果出力モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、データ登録モジュール、採用ROI登録モジュール、平均値登録モジュール、タグ登録モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、採用ROI算出モジュール、採用アドバイス作成モジュール、改善アドバイス作成モジュール、分類モジュール、分類集計モジュール、平均値算出モジュール、分布図作成モジュール、時系列変化用集計モジュール、時系列変化可視化モジュール、ランキング用集計モジュール、ランキング可視化モジュール、分析用集計モジュール、分析モジュール、特定タグ付与モジュール、特定集計モジュールを実現する。
【0023】
以下、採用ROI提供システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
本明細書において、各モジュールは、その処理内容を、自身が有する機能として実行するものであっても良いし、所定のアプリケーションを介して実行するものであっても良い。
【0024】
[コンピュータ10が実行するデータ取得処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行するデータ取得処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行するデータ取得処理のフローチャートを示す図である。本データ取得処理は、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する在籍利益取得処理(ステップS1)、人材一人当たりの採用コストを取得する採用コスト取得処理(ステップS2)、人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する在籍コスト取得処理(ステップS3)の詳細である。
【0025】
在籍利益取得モジュールは、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する(ステップS10)。
人材一人当たりの所定期間(毎月、四半期、半期、年度等)毎における在籍利益は、所定期間毎における全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である。すなわち、人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益は、所定期間毎における「全社利益×人件費率×成長貢献スコア」の計算結果である。全社利益は、ユーザ企業2全体の利益である。人件費率は、人材個人の人件費を、ユーザ企業2全体の人件費で除算した値である。すなわち、人件費率は、「人件費(個人)÷人件費(ユーザ企業2全体)」の計算結果である。成長貢献スコアは、業績指標、文化指標及び関係指標を合算した値である。すなわち、成長貢献スコアは、「業績指標+文化指標+関係指標」の計算結果である。業績指標は、例えば、人事評価等の対パフォーマンスに関する指標である。文化指標は、例えば、エンゲージメント、ユーザ企業2の規律やカルチャーの遵守等の対カルチャーに関する指標である。関係指標は、例えば、ネットワーク分析等による対人貢献性、人間関係やコミュニティの良し悪し等の対人関係に関する指標である。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を示す在籍利益データを、コンピュータ10に送信する。
在籍利益取得モジュールは、この在籍利益データを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する。
【0026】
採用コスト取得モジュールは、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの採用コストを取得する(ステップS11)。
採用コストは、人材一人当たりの採用時に必要な内部コスト及び外部コストの和の値である。すなわち、採用コストは、「(内部コスト+外部コスト)÷採用人数」の計算結果である。なお、採用コストは、1年目だけ必要なものであるため、2年目以降は、ゼロとなる。
内部コストは、例えば、面接担当者及び採用担当者等の採用に関わる人件費等のユーザ企業2内部における内部リソースに必要な費用である。外部コストは、例えば、掲載媒体、採用管理ツール、採用エージェントに支払う成約手数料等の採用に関わるユーザ企業2外部における外部リソースに必要な費用である。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの採用時の採用コストを示す採用コストデータを、コンピュータ10に送信する。
採用コスト取得モジュールは、この採用コストデータを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの採用コストを取得する。
【0027】
在籍コスト取得モジュールは、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する(ステップS12)。
人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストは、簡易的には、全体費用に、人件費率を乗算した値である。すなわち、人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストは、所定期間毎における「全体費用×人件費率」の計算結果である。全体費用は、人材一人当たりに必要な全ての費用である。人件費率は、人材個人の人件費を、ユーザ企業2全体の人件費で除算した値である。すなわち、人件費率は、「人件費(個人)÷人件費(ユーザ企業2全体)」の計算結果である。
人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストは、詳細的には、所定期間毎における支払給与総額、諸手当総額、人材に直接支払われたその他支出、雇用に伴うその他費用及び人材育成費を合算した値である。すなわち、在籍コストは、所定期間毎における「支払給与総額+諸手当総額+人材に直接支払われたその他支出+雇用に伴うその他費用+人材育成費」の計算結果である。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを示す在籍コストデータを、コンピュータ10に送信する。
在籍コスト取得モジュールは、この在籍コストデータを受信することにより、ユーザ企業2の対象となる人材一人当たりの在籍コストを取得する。
【0028】
人材データ取得モジュールは、人材毎の人材データを取得する(ステップS13)。
人材データは、例えば、氏名、年齢、性別、住所、家族構成、婚姻状況、性格診断、適正検査、学歴、職務経歴、転職回数、年収(金額だけでなく、変動の有無等を含む)、在籍期間(在籍状況、在籍年数を含む)、人事評価、所属状況(部署、課、チーム、プロジェクト等)である。人材データは、ユーザ企業2に、現在在籍中の人材に関するものだけでなく、ユーザ企業2に、過去に在籍していた人材(現在退職済みの人材)に関するものも含まれる。
企業端末は、コンピュータ10からの要求等に基づいて、人材毎の人材データを、コンピュータ10に送信する。
人材データ取得モジュールは、この人材データを受信することにより、人材毎の人材データを取得する。
【0029】
データ登録モジュールは、取得した各データを登録する(ステップS14)。
データ登録モジュールは、ユーザ企業2の識別子(名称、管理番号等)に、取得した各データの其々を紐付け、DB等の形式により、取得した各データを登録する。
【0030】
以上が、データ取得処理である。
採用ROI提供システム1は、データ取得処理により取得した各データを用いて、後述する処理を実行する。
なお、採用ROI提供システム1は、データ取得処理を、所定のタイミング、定期的又は不定期的に実行する構成であれば良い。採用ROI提供システム1は、既に登録済みのデータの一部又は全部に変更が有った場合、新たに取得したデータの内容で変更内容を更新すれば良く、変更が無い場合、既に登録済みのデータを維持すれば良い。
【0031】
[コンピュータ10が実行する採用ROI算出処理]
図4に基づいて、コンピュータ10が実行する採用ROI算出処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する採用ROI算出処理のフローチャートを示す図である。本採用ROI算出処理は、上述した取得した在籍利益、採用コスト及び在籍コストに基づいて、人材一人当たりの所定期間毎における採用ROIを算出する採用ROI算出処理(ステップS4)、算出した採用ROIを提供する提供処理(ステップS5)の詳細である。
【0032】
採用ROI算出モジュールは、取得した在籍利益、採用コスト及び在籍コストに基づいて、人材一人当たりの所定期間毎における採用ROIを算出する(ステップS20)。
採用ROI算出モジュールは、在籍利益を、採用コスト及び在籍コストの和で除算し、採用ROIを算出する。すなわち、採用ROIは、所定期間毎における「在籍利益÷(採用コスト+在籍コスト)」の計算結果である。なお、採用コストは、1年目だけ必要なものであるため、2年目以降は、ゼロとなる。そのため、所定期間によっては、採用ROI算出モジュールは、在籍利益を、在籍コストの和で除算し、採用ROIを算出する。この場合、採用ROIは、所定期間毎における「在籍利益÷在籍コスト)の計算結果である。
採用ROI算出モジュールは、この計算により、人材一人当たりの所定期間毎における投資に対する効果の割合を、採用ROIとして算出する。
【0033】
採用ROI登録モジュールは、算出した採用ROIを登録する(ステップS21)。
採用ROI登録モジュールは、人材毎の識別子(氏名、管理番号等)に、算出した採用ROIを其々紐付け、DB等の形式により、算出した採用ROIを登録する。なお、採用ROI登録モジュールは、採用ROIに加えて、所的期間の識別子(期間名等)を、更に紐付けても良い。
【0034】
提供モジュールは、算出した採用ROIを提供する(ステップS22)。
提供モジュールは、算出した人材一人当たりの所定期間毎における採用ROIを、個々の人材毎に提供しても良いし、複数の人材をまとめた一覧等の形式により提供しても良いし、それ以外の所定の形式(グラフ、表等)で提供しても良い。
提供モジュールは、算出した採用ROIを、企業端末又は第三者端末等の外部端末に送信する。
外部端末は、この採用ROIを受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
提供モジュールは、この採用ROIを、外部端末に表示等実行させることにより、算出した採用ROIを提供する(図5参照)。
なお、提供モジュールが、採用ROIを提供する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0035】
図5に基づいて、提供モジュールが提供する採用ROIについて説明する。同図は、提供モジュールが提供する採用ROIの例を模式的に示す図である。同図において、一覧20が示されている。
一覧20は、複数の人材の名称及び各人材の採用ROIをまとめたものである。提供モジュールは、この一覧20を、外部端末に表示等実行させることにより、算出した採用ROIを提供する。
なお、提供モジュールが提供する採用ROIを示す一覧20は、あくまでも一例であり、上述した通り、採用ROIの採用ROI提供方法は、一覧20に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0036】
以上が、採用ROI算出処理である。
【0037】
[コンピュータ10が実行する採用アドバイス処理]
図6に基づいて、コンピュータ10が実行する採用アドバイス処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する採用アドバイス処理のフローチャートを示す図である。本採用アドバイス処理は、上述した採用ROI算出処理により算出した採用ROIを用いる処理である。
【0038】
採用アドバイス作成モジュールは、算出した採用ROIに基づいて、新たな人材を採用する際の採用アドバイスを作成する(ステップS30)。
採用アドバイスは、採用ROIが高いと予測される人材を採用するためのアドバイスである。
採用アドバイス作成モジュールは、例えば、算出した採用ROIが所定の値以上の人材に紐付けられた人材データ等に基づいて、採用アドバイスを作成する。採用アドバイス作成モジュールは、この人材データの内、利益及びコストに関係する内容(性格診断、適正検査、職務経歴等)を抽出し、抽出した内容に基づいた採用アドバイスを作成する。採用アドバイス作成モジュールは、例えば、性格診断、適正検査、職務経歴等が類似又は一致する人材の採用を促す等を採用アドバイスとして作成する。
なお、採用アドバイス作成モジュールが作成する採用アドバイスは、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。また、採用アドバイス作成モジュールが採用アドバイスに用いる人材データについても、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。また、採用アドバイス作成モジュールは、人材データ以外のデータ等を用いて、採用アドバイスを作成しても良い。
また、採用アドバイス作成モジュールは、実際に効果が有った採用に関する内容を学習し、学習結果に基づいて、採用アドバイスを作成しても良い。
【0039】
採用アドバイス実行モジュールは、算出した採用ROIに基づいて、新たな人材を採用する際の採用アドバイスを行う(ステップS31)。
採用アドバイス実行モジュールは、作成した採用アドバイスを、企業端末に送信する。
企業端末は、この採用アドバイスを受信し、自身の表示部に表示する。
採用アドバイス実行モジュールは、この採用アドバイスを、企業端末に表示させることにより、算出した採用ROIに基づいて、新たな人材を採用する際の採用アドバイスを行う。
なお、採用アドバイス実行モジュールが、採用アドバイスを行う方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0040】
以上が、採用アドバイス処理である。
【0041】
[コンピュータ10が実行する改善アドバイス処理]
図7に基づいて、コンピュータ10が実行する改善アドバイス処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する改善アドバイス処理のフローチャートを示す図である。本改善アドバイス処理は、上述した採用ROI算出処理により算出した採用ROIを用いる処理である。
【0042】
改善アドバイス作成モジュールは、算出した採用ROIを改善するための改善アドバイスを作成する(ステップS40)。
改善アドバイスは、算出した採用ROIを改善するためのアドバイスである。
改善アドバイス作成モジュールは、例えば、在籍利益の向上に関する内容(成長貢献スコアにおける各指標の向上方法等)、採用コストの抑制に関する内容(内部コストの抑制方法、外部コストの抑制方法等)、在籍コストの抑制に関する内容(給与額の見直し、その他支出の見直し等)を改善アドバイスとして作成する。
なお、改善アドバイス作成モジュールが作成する改善アドバイスは、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
また、改善アドバイス作成モジュールは、実際に効果が有った改善のための内容を学習し、学習結果に基づいて、改善アドバイスを作成しても良い。
【0043】
改善アドバイス実行モジュールは、算出した採用ROIを改善するための改善アドバイスを行う(ステップS41)。
改善アドバイス実行モジュールは、作成した改善アドバイスを、企業端末に送信する。
企業端末は、この改善アドバイスを受信し、自身の表示部に表示する。
改善アドバイス実行モジュールは、この改善アドバイスを、企業端末に表示させることにより、算出した採用ROIを改善するための改善アドバイスを行う。
なお、改善アドバイス実行モジュールが、改善アドバイスを行う方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0044】
以上が、改善アドバイス処理である。
【0045】
[コンピュータ10が実行する平均値算出処理]
図8に基づいて、コンピュータ10が実行する平均値算出処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する平均値算出処理のフローチャートを示す図である。
【0046】
分類モジュールは、人材を所定の条件に基づいて分類する(ステップS50)。
所定の条件は、例えば、ユーザ企業2全体、所属部署、所属課、所属チーム、所属プロジェクトである。
分類モジュールは、人材毎に、所定の条件に基づいて、一又は複数のグループに分類する。分類モジュールが分類する人材は、現在、ユーザ企業2に在籍中の人材である。例えば、分類モジュールは、人材を、ユーザ企業2全体に分類する。また、分類モジュールは、人材を、人材が所属する部署毎、課毎、チーム毎、プロジェクト毎に、其々のグループに分類する。分類モジュールは、人材データに含まれる所属状況等に基づいて、人材毎にグループに分類する。
なお、分類モジュールは、企業端末から、人材毎の所属先を改めて取得し、取得した所属先に基づいて、人材を分類しても良い。また、分類モジュールが、人材を分類する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0047】
分類集計モジュールは、算出した採用ROIを、人材が属する所定の分類毎に集計する(ステップS51)。
分類集計モジュールは、グループ毎に、所属する人材毎に算出した採用ROIを集計する。分類集計モジュールは、ユーザ企業2全体のグループに属する人材(全ての人材と同義である)の其々に対して算出した採用ROIを合算し、採用ROIを集計する。同様に、分類集計モジュールは、部署毎、チーム毎等の各グループに属する人材の其々に対して算出した採用ROIを、グループ毎に合算し、採用ROIを集計する。ここで、分類集計モジュールは、同一の人材が異なるグループに所属する場合であっても、グループ毎に採用ROIを集計する。
分類集計モジュールは、グループ毎の採用ROIを集計するとともに、各グループに所属する人材の人数も併せて集計する。
【0048】
平均値算出モジュールは、集計結果及び所定の分類に属する人数に基づいて、所定の分類毎の採用ROIの平均値を算出する(ステップS52)。
平均値算出モジュールは、グループ毎に、グループの採用ROIの集計結果を、グループに属する人材の人数で除算し、分類毎の採用ROIの平均値を算出する。すなわち、分類毎の採用ROIの平均値は、「分類毎の採用ROIの和÷分類毎に所属する人材の人数」の計算結果である。
平均値算出モジュールは、この計算により、集計結果及び所定の分類に属する人数に基づいて、所定の分類毎の採用ROIの平均値を算出する。
【0049】
平均値登録モジュールは、算出した採用ROIの平均値を登録する(ステップS53)。
平均値登録モジュールは、各グループの識別子(名称、管理番号等)に、算出した採用ROIの平均値の其々を紐付け、DB等の形式により、算出した採用ROIの平均値を登録する。なお、平均値登録モジュールは、採用ROIの平均値に加えて、所的期間の識別子(期間名等)を、更に紐付けても良い。
【0050】
平均値出力モジュールは、算出した採用ROIの平均値を出力する(ステップS54)。
平均値出力モジュールは、算出した採用ROIの平均値を、個々のグループ毎に出力しても良いし、複数のグループをまとめた一覧等の形式により出力しても良いし、それ以外の所定の形式(グラフ、表等)で出力しても良い。
平均値出力モジュールは、算出した採用ROIの平均値を、企業端末に送信する。
企業端末は、この採用ROIの平均値を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
平均値出力モジュールは、この採用ROIの平均値を、企業端末に表示等実行させることにより、算出した採用ROIの平均値を出力する(図9参照)。
なお、平均値出力モジュールが、採用ROIの平均値を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0051】
図9に基づいて、平均値出力モジュールが出力する採用ROIの平均値について説明する。同図は、平均値出力モジュールが出力する採用ROIの平均値の例を模式的に示す図である。同図において、一覧30が示されている。
一覧30は、複数のグループの名称及び各グループの採用ROIの平均値をまとめたものである。平均値出力モジュールは、この一覧30を、企業端末に表示等実行させることにより、算出した採用ROIの平均値を出力する。
なお、平均値出力モジュールが出力する採用ROIの平均値を示す一覧30は、あくまでも一例であり、上述した通り、採用ROIの平均値の採用ROI提供方法は、一覧30に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0052】
以上が、平均値算出処理である。
なお、採用ROI提供システム1は、採用アドバイス処理及び改善アドバイス処理を、平均値算出処理により算出した採用ROIの平均値を用いて実行しても良い。この場合、例えば、採用ROI提供システム1は、この採用ROIの平均値と一致又はより高い人材の人材データに基づいて、採用アドバイスを行えば良い。また、採用ROI提供システム1は、この採用ROIの平均値を改善するための改善アドバイスを行えば良い。
【0053】
[コンピュータ10が実行する分布図出力処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する分布図出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する分布図出力処理のフローチャートを示す図である。
【0054】
分布図作成モジュールは、算出した採用ROIに基づいて、分布図を作成する(ステップS60)。
分布図は、採用ROIの位置、量、分散等を示す図である。
分布図作成モジュールは、算出した人材一人当たりの採用ROIに基づいて、分布図を作成する。この時、分布図作成モジュールは、分布図を作成する際に用いた採用ROIの平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つを入力し、分布図を作成する。
分布図作成モジュールは、人材一人当たりの採用ROIに基づいて、個人毎の分布図を作成する。この場合、分布図作成モジュールは、例えば、算出した人材一人当たりの採用ROIを、所定のグラフや表等に入力し、分布図を作成する(図14参照)。分布図作成モジュールは、作成した分布図に、人材一人当たりの採用ROIの平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つを入力する。
また、分布図作成モジュールは、上述した平均値算出処理による分類(ユーザ企業2全体、部署毎、チーム毎)毎の分布図を作成する。この場合、分布図作成モジュールは、分類毎の採用ROIの集計結果や平均値を、所定のグラフや表等に入力し、分布図を作成する。分布図作成モジュールは、作成した分布図に、分類毎の採用ROIの集計結果や平均値の平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つを入力する。
【0055】
図11に基づいて、分布図作成モジュールが作成する分布図について説明する。同図は、分布図作成モジュールが作成する分布図の例を模式的に示す図である。同図において、分布図40が示されている。
分布図40において、分布図領域41及び代表値領域42が示されている。
分布図領域41は、作成した分布図が存在する領域である。分布図領域40において、個人毎の採用ROIに基づいたものが示されている。分布図領域40は、個人の採用ROIを、人材毎に二軸上の所定の位置に入力したものである。
代表値領域42は、分布図40の作成に用いた採用ROIの平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つが存在する領域である。代表値領域42において、平均値、中央値、最頻値の三つともを入力している。代表値領域42の場所は、図示する場所に限定されるものではなく、分布図領域41の内部であっても良いし、外部であっても良く、特に限定されるものではない。
【0056】
図10に戻り、分布図出力処理の続きを説明する。
分布図出力モジュールは、作成した分布図を出力する(ステップS61)。
分布図出力モジュールは、作成した分布図を、企業端末に送信する。
企業端末は、この分布図を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
分布図出力モジュールは、この分布図を、企業端末に表示等実行させることにより、作成した分布図を出力する。
なお、分布図出力モジュールが、作成した分布図を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0057】
以上が、分布図出力処理である。
【0058】
[コンピュータ10が実行する時系列変化出力処理]
図12に基づいて、コンピュータ10が実行する時系列変化出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する時系列変化出力処理のフローチャートを示す図である。
【0059】
時系列変化用集計モジュールは、所定期間毎に、算出した採用ROIを集計する(ステップS70)。
時系列変化用集計モジュールは、所定期間(毎月、四半期、半期、年度等)毎に、採用ROI算出処理により算出した人材一人当たりの採用ROIを集計する。時系列変化用集計モジュールが集計を行うタイミングは、採用ROIを算出した所定期間とは異なるタイミングであっても良いし、同一のタイミングであっても良い。
【0060】
時系列変化可視化モジュールは、集計結果に基づいて、算出した採用ROIの時系列変化を可視化する(ステップS71)。
時系列変化可視化モジュールは、この時系列変化を、グラフ、表等の形式により可視化する。
時系列変化可視化モジュールは、所定期間毎の採用ROIを入力したグラフ、表等を作成することにより、集計結果に基づいて、算出した採用ROIの時系列変化を可視化する(図13参照)。
なお、時系列変化可視化モジュールが、時系列変化を可視化する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0061】
図13に基づいて、時系列変化可視化モジュールが、算出した採用ROIの時系列変化を可視化した状態について説明する。同図は、時系列変化可視化モジュールが、算出した採用ROIの時系列変化を可視化した例を模式的に示す図である。同図において、時系列変化50が示されている。
時系列変化50は、所定期間毎の人材一人当たりの採用ROIを、二軸上の所定の位置に入力し、各採用ROIを直線で接続したものである。
【0062】
図12に戻り、時系列変化出力処理の続きを説明する。
時系列変化出力モジュールは、可視化結果を出力する(ステップS72)。
時系列変化出力モジュールは、可視化結果を、企業端末に送信する。
企業端末は、この可視化結果を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
時系列変化出力モジュールは、この可視化結果を、企業端末に表示等実行させることにより、可視化結果を出力する。
なお、時系列変化出力モジュールが、可視化結果を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0063】
以上が、時系列変化出力処理である。
なお、採用ROI提供システム1は、本時系列変化出力処理を、上述した平均値算出処理による分類毎に実行し、分類毎の採用ROIの時系列変化を可視化しても良い。また、採用ROI提供システム1は、本時系列変化出力処理において、採用ROIの代わりに、上述した平均値算出処理による分類毎の採用ROIの平均値を用いて、その処理を実行し、分類毎の採用ROIの平均値の時系列変化を可視化しても良い。
【0064】
[コンピュータ10が実行するランキング出力処理]
図14に基づいて、コンピュータ10が実行するランキング出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行するランキング出力処理のフローチャートを示す図である。
【0065】
ランキング用集計モジュールは、算出した採用ROIを集計する(ステップS80)。
ランキング用集計モジュールは、採用ROI算出処理により算出した人材一人当たりの採用ROIを集計する。
【0066】
ランキング可視化モジュールは、集計結果に基づいて、算出した採用ROIをランキング形式で可視化する(ステップS81)。
ランキング可視化モジュールは、この採用ROIを、ランキング形式で並べたグラフ、表等の形式により可視化する。
ランキング可視化モジュールは、この採用ROIを、値に基づいた降順又は昇順に並べるとともに、順位を付与する。同じ値である場合は、氏名、予め設定した重み付け(役職が高い程順位が高い、在籍年数が短い程順位が高い等)等のそれ以外内容に応じて順位を付与する。ランキング可視化モジュールは、並べて順位を付与した結果を入力したグラフ、表等を作成することにより、集計結果に基づいて、算出した採用ROIをランキング形式で可視化する(図15参照)。
なお、ランキング可視化モジュールが、採用ROIをランキング形式で可視化する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
なお、ランキング可視化モジュールが付与する順位は、採用ROIの値が同一である場合、同一の順位を付与しても良い。
【0067】
図15に基づいて、ランキング可視化モジュールが、算出した採用ROIをランキング形式可視化した状態について説明する。同図は、ランキング可視化モジュールが、算出した採用ROIをランキング形式で可視化した例を模式的に示す図である。同図において、ランキング60が示されている。
ランキング60は、算出した人材一人当たりの採用ROIを、人材毎の採用ROIの値の降順に並べ、順位を付与してまとめた一覧である。ランキング60において、採用ROIが同値の人材については、その氏名の昇順に順位を付与している。
【0068】
図14に戻り、ランキング出力処理の続きを説明する。
ランキング出力モジュールは、可視化結果を出力する(ステップS82)。
ランキング出力モジュールは、可視化結果を、企業端末に送信する。
企業端末は、この可視化結果を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
ランキング出力モジュールは、この可視化結果を、企業端末に表示等実行させることにより、可視化結果を出力する。
なお、ランキング出力モジュールが、可視化結果を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0069】
以上が、ランキング出力処理である。
なお、採用ROI提供システム1は、本ランキング出力処理を、上述した平均値算出処理による分類毎に実行し、分類毎の採用ROIをランキング形式で可視化しても良い。また、採用ROI提供システム1は、ランキング出力処理において、採用ROIの代わりに、上述した平均値算出処理による分類毎の採用ROIの平均値を用いて、その処理を実行し、分類毎の採用ROIの平均値をランキング形式で可視化しても良い。
【0070】
[コンピュータ10が実行する分析結果出力処理]
図16に基づいて、コンピュータ10が実行する分析結果出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する分析結果出力処理のフローチャートを示す図である。
【0071】
分析用集計モジュールは、算出した採用ROIを集計する(ステップS90)。
分析用集計モジュールは、採用ROI算出処理により算出した人材一人当たりの採用ROIを集計する。
【0072】
分析モジュールは、集計結果に基づいて、算出した採用ROIのコホート分析を行う(ステップS91)。
分析モジュールは、人材毎の人材データ、採用ROIの値、上述した平均値算出処理における分類結果等に基づいて、採用ROIのコホート分析を行う。分析モジュールは、所定のツール、アプリケーション等を用いて、コホート分析を行う。
【0073】
分析結果出力モジュールは、分析結果を出力する(ステップS92)。
分析結果出力モジュールは、コホート分析の結果を、分析結果として企業端末に送信する。
企業端末は、この分析結果を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
分析結果出力モジュールは、この分析結果を、企業端末に表示等実行させることにより、分析結果を出力する。
なお、分析結果出力モジュールが、分析結果を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0074】
以上が、分析結果出力処理である。
なお、採用ROI提供システム1は、本分析結果出力処理を、上述した平均値算出処理による分類毎に実行し、分類毎の採用ROIのコホート分析を行っても良い。また、採用ROI提供システム1は、分析結果出力処理において、採用ROIの代わりに、上述した平均値算出処理による分類毎の採用ROIの平均値を用いて、その処理を実行し、分類毎の採用ROIの平均値のコホート分析を行っても良い。
【0075】
[コンピュータ10が実行する特定集計処理]
図17に基づいて、コンピュータ10が実行する特定集計処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する特定集計処理のフローチャートを示す図である。
【0076】
特定タグ付与モジュールは、ユーザ企業2の対象となる特定の人材に、タグを付与する(ステップS100)。
特定の人材は、所定の条件(転職回数が所定の回数以上、入社後所定の年数以内に社内異動が有った等)を満たす人材である。上述した例では、ユーザ企業2が、「転職回数が多い人材はすぐに退職するのではないか?」という関心毎を有する場合、「入社後所定年数以内に社内異動した人材の方が活躍するのではないか?」という関心毎を有する場合である。そのため、特定の人材は、必ずしも、特定条件を満たす人材に限定されるものではなく、ユーザ企業2の関心毎に応じてユーザ企業2に所属する全人材が対象となり得る。
タグは、人材データに基づいたものであり、例えば、氏名、年齢、性別、住所、家族構成、婚姻状況、性格診断、適正検査、学歴、職務経歴、転職回数、年収(金額だけでなく、変動の有無等を含む)、在籍期間(在籍状況、在籍年数を含む)、人事評価、所属状況(部署、課、チーム、プロジェクト等)である。
特定タグ付与モジュールは、ユーザ企業2の対象となる人材全員の内、特定の人材に対して、タグを付与する。特定タグ付与モジュールは、この特定の人材の各々の人材データに基づいて、特定の人材毎のタグを生成し、生成したタグを各々に付与する。例えば、特定タグ付与モジュールは、特定の人材が、転職回数が所定の回数以上の人材である場合、転職回数のタグを生成し、該当する人材にこのタグを付与する。また、特定タグ付与モジュールは、特定の人材が、入社後所定の年数以内に社内異動が有った人材である場合、入社後の社内異動が有った年数のタグを生成し、該当する人材にこのタグを付与する。
なお、タグの内容は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0077】
タグ登録モジュールは、付与したタグを登録する(ステップS101)。
タグ登録モジュールは、タグを付与した特定の人材の識別子(氏名、管理番号等)に、付与した各タグを紐付け、DB等の形式により、付与したタグを登録する。
【0078】
特定集計モジュールは、タグを付与した特定の人材の採用ROIを集計する(ステップS102)。
特定集計モジュールは、採用ROI算出処理により算出した、タグを付与した特定の人材一人当たりの採用ROIを集計する。
【0079】
集計結果出力モジュールは、集計結果を出力する(ステップS103)。
集計結果出力モジュールは、集計した採用ROIの合計値、平均値、中央値、最頻値や人材毎の採用ROI等を集計結果として出力する。
集計結果出力モジュールは、集計結果を、企業端末に送信する。
企業端末は、この集計結果を受信し、自身の表示部に表示等を実行する。
集計結果出力モジュールは、この集計結果を、企業端末に表示等実行させることにより、集計結果を出力する。
なお、集計結果出力モジュールが、集計結果を出力する方法は、上述した例に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0080】
以上が、特定集計処理である。
【0081】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、コンピュータ10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、コンピュータ10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0082】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されて良い。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されて良い。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
【0083】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0084】
本実施形態に開示される第1の態様は、ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供する採用ROI提供システムであって、
前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における在籍利益を取得する在籍利益取得部11と、
前記人材一人当たりの採用コストを取得する採用コスト取得部12と、
前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得する在籍コスト取得部13と、
取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出する採用投資対効果算出部15と、
算出した前記採用投資対効果を提供する提供部14と、
を備える採用ROI提供システムを提供する。
【0085】
本実施形態に開示される第2の態様は、前記在籍利益が、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である、
第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0086】
本実施形態に開示される第3の態様は、前記人材一人当たりの採用時に必要な内部コスト及び外部コストの和の値である、
第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0087】
本実施形態に開示される第4の態様は、前記在籍コストが、全体費用に、人件費率を乗算した値である、
第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0088】
本実施形態に開示される第5の態様は、前記在籍コストが、支払給与総額、諸手当総額、人材に直接支払われたその他支出、雇用に伴うその他費用及び人材育成費を合算した値である、
第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0089】
本実施形態に開示される第6の態様は、前記採用投資対効果算出部が、前記在籍利益を、前記採用コスト及び前記在籍コストの和で除算し、前記採用投資対効果を算出する、
第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0090】
本実施形態に開示される第7の態様は、算出した前記採用投資対効果に基づいて、新たな前記人材を採用する際の採用アドバイスを行う採用アドバイス部、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0091】
本実施形態に開示される第8の態様は、算出した前記採用投資対効果を改善するための改善アドバイスを行う改善アドバイス部、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0092】
本実施形態に開示される第9の態様は、前記人材を、所定の条件に基づいて分類する分類部と、
算出した前記採用投資対効果を、前記人材が属する所定の分類毎に集計する分類集計部と、
集計結果及び前記所定の分類に属する人数に基づいて、前記所定の分類毎の前記採用投資対効果の平均値を算出する平均値算出部と、
算出した前記採用投資対効果の平均値を出力する平均値出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0093】
本実施形態に開示される第10の態様は、算出した前記採用投資対効果に基づいて、分布図を作成する作成部と、
作成した前記分布図を出力する分布図出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0094】
本実施形態に開示される第11の態様は、前記作成部が、前記採用投資対効果の平均値、中央値、最頻値の少なくとも一つを入力した前記分布図を作成する、
第10の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0095】
本実施形態に開示される第12の態様は、所定期間毎に、算出した前記採用投資対効果を集計する時系列変化用集計部と、
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果の時系列変化を可視化する時系列変化可視化部と、
可視化結果を出力する時系列変化出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0096】
本実施形態に開示される第13の態様は、算出した前記採用投資対効果を集計するランキング用集計部と、
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果をランキング形式で可視化するランキング可視化部と、
可視化結果を出力するランキング出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0097】
本実施形態に開示される第14の態様は、算出した前記採用投資対効果を集計する分析用集計部と
集計結果に基づいて、算出した前記採用投資対効果のコホート分析を行う分析部と、
分析結果を出力する分析結果出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【0098】
本実施形態に開示される第15の態様は、前記ユーザ企業の対象となる特定の前記人材に、タグを付与する特定タグ付与部と、
前記タグを付与した特定の前記人材の前記採用投資対効果を集計する特定集計部と、
集計結果を出力する集計結果出力部と、
を更に備える第1の態様に記載に採用ROI提供システムを提供する。
【符号の説明】
【0099】
1 採用ROI提供システム
2 ユーザ企業
7 ネットワーク
10 コンピュータ
11 在籍利益取得部
12 採用コスト取得部
13 在籍コスト取得部
14 提供部
15 採用ROI算出部
20,30 一覧
40 分布図
41 分布図領域
42 代表値領域
50 時系列変化
60 ランキング

【要約】
【課題】人材の人材採用に関する投資対効果の可視化を図る。
【解決手段】ユーザ企業の人材採用に関する投資対効果を示す採用投資対効果を提供する採用ROI提供システムは、前記ユーザ企業の対象となる人材一人当たりの所定期間毎における、全社利益及び人件費率を乗算した値に、成長貢献スコアを乗算した値である在籍利益を取得し、前記人材一人当たりの採用コストを取得し、前記人材一人当たりの所定期間毎における在籍コストを取得し、取得した前記在籍利益、前記採用コスト及び前記在籍コストに基づいて、前記人材一人当たりの所定期間毎における前記採用投資対効果を算出し、算出した前記採用投資対効果を提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
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