(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】ワークピッキング装置
(51)【国際特許分類】
B25J 13/08 20060101AFI20231031BHJP
B65G 59/02 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
B25J13/08 A
B65G59/02 Z
(21)【出願番号】P 2019199122
(22)【出願日】2019-10-31
【審査請求日】2022-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝拓
(72)【発明者】
【氏名】石澤 孝洋
【審査官】樋口 幸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-082054(JP,A)
【文献】特開2012-051056(JP,A)
【文献】特開平11-180538(JP,A)
【文献】特開2017-104945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 13/08
B65G 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平面上の円弧に沿って配置され、それぞれ複数のワークをトレイ上にバラ積み状態で収容する複数のワーク供給装置と、
前記円弧の中心を中心軸として水平面内で旋回可能に設置され、各前記ワーク供給装置の上方から前記トレイ上のワークを1つずつピッキングしてワーク払い出し部に払い出すロボットアームと、
前記ワーク供給装置の上方から各ワーク供給装置のトレイ上にバラ積みされたワークの位置と姿勢を計測する三次元計測器と、
前記三次元計測器で取得した情報から、ピッキングすべき特定の1つのワークの位置と姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、
前記三次元計測器および前記三次元姿勢認識装置を制御し、前記三次元姿勢認識装置により認識した特定の1つのワークの位置と姿勢とに基いて、前記ロボットアームに当該ワークをピッキングさせてワーク払い出し部に払い出させる制御装置と、
を有し、
前記各ワーク供給装置は、トレイ上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備え、
前記制御装置は、
前記ロボットアームが、特定の1つのワーク供給装置のトレイから1つのワークをピッキングして前記ワーク払い出し部に払い出すまでの動作期間中に、前記特定の1つのワーク供給装置にリセット動作を実行させ、前記特定の1つのワーク供給装置の他のワーク供給装置のトレイ上のバラ積み状態のワークを前記三次元計測器に計測させてその情報から前記三次元姿勢認識装置に次にピッキングすべき1つのワークの位置および姿勢を認識させ
、
前記ワーク供給装置が、
複数のワークをバラ積み可能な上面開放の収容容器と、
前記収容容器の内部の上方位置に配置され、複数のワークをバラ積み状態で搭載可能な閉状態と、閉状態において搭載された複数のワークを落下させる開状態との間で開閉可能であり、ワークの搭載部が櫛歯状に形成された上部トレイと、
前記収容容器の内部に昇降可能に配置され、ワークの搭載部が前記上部トレイの櫛歯と交互となる櫛歯状に形成され、通常時は前記収容容器の内部の前記上部トレイより下方位置に位置して、前記上部トレイが閉状態から開状態とされることにより落下させられた複数のワークを受けると共に、その下方位置から上昇することで、前記搭載部上に受けた複数のワークを前記上部トレイが閉状態とされる高さにまで持ち上げる下部トレイと、
前記上部トレイを開閉させる上部トレイ開閉機構と、
前記下部トレイを昇降させる下部トレイ昇降機構と、
を備えており、
前記制御装置が、前記リセット動作機能として、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、前記上部トレイ開閉機構および前記下部トレイ昇降機構を制御して前記ワーク供給装置に前記ワークのバラ積み状態を崩す所定の動作をさせる、
ことを特徴とするワークピッキング装置。
【請求項2】
前記制御装置が、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、
前記上部トレイを開き操作して、前記上部トレイの搭載部上のワークを前記下部トレイの搭載部上に落下させる工程と、次に前記下部トレイを前記上部トレイの閉状態となる高さまで上昇させる工程と、その状態で前記上部トレイを閉じ操作する工程と、前記上部トレイが閉じた状態で前記下部トレイを下降させることにより、前記下部トレイの搭載部上のワークを前記上部トレイの搭載部上に移らせる工程と、を順番に行わせる、
ことを特徴とする請求項
1に記載のワークピッキング装置。
【請求項3】
前記ワーク払い出し部のピッキングしたワークを置く位置の高さと前記各ワーク供給装置のトレイの高さとを揃えた、
ことを特徴とする請求項1
又は2に記載のワークピッキング装置。
【請求項4】
前記ワーク払い出し部は、前記ロボットアームにより払い出されたワークの上下を反転させる反転ユニットを備える、
ことを特徴とする請求項1~
3のいずれか1項に記載のワークピッキング装置。
【請求項5】
前記複数のワーク供給装置は、水平面上の円弧に沿って配置され、
前記ロボットアームは、前記円弧の中心を中心軸として水平面内で旋回可能に設置されている、
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1項に記載のワークピッキング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレイ上にバラ積みされたワーク(部品)の中からワークをロボットアームでピッキングしてワーク払い出し部に払い出すワークピッキング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワーク供給装置のトレイ上にバラ積みされたワーク(部品)の中から1つずつワークをロボットアームでピッキングして、組立工程などへ向けて払い出すワークピッキング装置が広く用いられている。この種のワークピッキング装置では、カメラやレーザセンサなどで取得したデータからワークの位置と姿勢を認識し、ロボットアームによりピッキング可能なワークを特定してピッキングしている。
【0003】
図22に、特許文献1に記載された従来のワーク収容容器(ワーク供給装置)にバラ積みされたワークをロボットによりピッキングするワークピッキング装置の概略構成図を示す。このワークピッキング装置は、ワーク901をバラ積み状態で収容する収容容器910、ピッキング用のアーム920aを持つロボット920、ロボット制御装置930、三次元計測器940、三次元姿勢認識装置950から構成されている。
【0004】
このワークピッキング装置では、まず、三次元計測器940を用いて、収容容器910に乱雑に重なり合って置かれた複数のワーク901の三次元情報を取得し、その情報を三次元姿勢認識装置950に出力する。次に、三次元姿勢認識装置950は、入力された三次元情報からワーク901の位置と姿勢を認識し、ピッキング可能な1つのワーク901の位置および姿勢をロボット制御装置930に出力する。ロボット制御装置930は、入力されたピッキング可能な1つのワーク901の位置および姿勢と、予め定められたワーク901の搬送先位置および姿勢と、予め定められた経路生成における制約条件とから、ピッキング動作におけるロボット920の経路を生成し、ロボット920を制御することで、1つのワーク901を収容容器910から取り出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、複数種類のワークを種類毎に収容した複数のワーク供給装置から、1台のロボットのアームにより1つずつ取り出して、種類毎に用意されたワーク払い出しトレイに姿勢を揃えながら払い出すワークピッキングシステムを構築しようとする場合、ロボットを如何に効率よく運用するかが課題となる。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロボットの動作の無駄時間をできるだけ省き、全体の稼働効率の向上を図れるようにしたワークピッキング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係るワークピッキング装置は、下記(1)~(5)を特徴としている。
(1) 複数のワークをトレイ上にバラ積み状態で収容する複数のワーク供給装置と、
水平面内で旋回可能に設置され、各前記ワーク供給装置の上方からトレイ上のワークを1つずつピッキングしてワーク払い出し部に払い出すロボットアームと、
前記ワーク供給装置の上方から各ワーク供給装置のトレイ上にバラ積みされたワークの位置と姿勢を計測する三次元計測器と、
前記三次元計測器で取得した情報から、ピッキングすべき特定の1つのワークの位置と姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、
前記三次元計測器および前記三次元姿勢認識装置を制御し、前記三次元姿勢認識装置により認識した特定の1つのワークの位置と姿勢とに基いて、前記ロボットアームに当該ワークをピッキングさせてワーク払い出し部に払い出させる制御装置と、
を有し、
前記各ワーク供給装置は、トレイ上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備え、
前記制御装置は、
前記ロボットアームが、特定の1つのワーク供給装置のトレイから1つのワークをピッキングして前記ワーク払い出し部に払い出すまでの動作期間中に、前記特定の1つのワーク供給装置にリセット動作を実行させ、前記特定の1つのワーク供給装置の他のワーク供給装置のトレイ上のバラ積み状態のワークを前記三次元計測器に計測させてその情報から前記三次元姿勢認識装置に次にピッキングすべき1つのワークの位置および姿勢を認識させ、
前記ワーク供給装置が、
複数のワークをバラ積み可能な上面開放の収容容器と、
前記収容容器の内部の上方位置に配置され、複数のワークをバラ積み状態で搭載可能な閉状態と、閉状態において搭載された複数のワークを落下させる開状態との間で開閉可能であり、ワークの搭載部が櫛歯状に形成された上部トレイと、
前記収容容器の内部に昇降可能に配置され、ワークの搭載部が前記上部トレイの櫛歯と交互となる櫛歯状に形成され、通常時は前記収容容器の内部の前記上部トレイより下方位置に位置して、前記上部トレイが閉状態から開状態とされることにより落下させられた複数のワークを受けると共に、その下方位置から上昇することで、前記搭載部上に受けた複数のワークを前記上部トレイが閉状態とされる高さにまで持ち上げる下部トレイと、
前記上部トレイを開閉させる上部トレイ開閉機構と、
前記下部トレイを昇降させる下部トレイ昇降機構と、
を備えており、
前記制御装置が、前記リセット動作機能として、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、前記上部トレイ開閉機構および前記下部トレイ昇降機構を制御して前記ワーク供給装置に前記ワークのバラ積み状態を崩す所定の動作をさせる、
ことを特徴とするワークピッキング装置。
【0010】
(2) 前記制御装置が、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、
前記上部トレイを開き操作して、前記上部トレイの搭載部上のワークを前記下部トレイの搭載部上に落下させる工程と、次に前記下部トレイを前記上部トレイの閉状態となる高さまで上昇させる工程と、その状態で前記上部トレイを閉じ操作する工程と、前記上部トレイが閉じた状態で前記下部トレイを下降させることにより、前記下部トレイの搭載部上のワークを上部トレイの搭載部上に移らせる工程と、を順番に行わせる、
ことを特徴とする上記(1)に記載のワークピッキング装置。
【0011】
(3) 前記ワーク払い出し部のピッキングしたワークを置く位置の高さと前記各ワーク供給装置のトレイの高さとを揃えた、
ことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のワークピッキング装置。
【0012】
(4) 前記ワーク払い出し部は、前記ロボットアームにより払い出されたワークの上下を反転させる反転ユニットを備える、
ことを特徴とする上記(1)~(3)のいずれかに記載のワークピッキング装置。
【0013】
(5) 前記複数のワーク供給装置は、水平面上の円弧に沿って配置され、
前記ロボットアームは、前記円弧の中心を中心軸として水平面内で旋回可能に設置されている、
ことを特徴とする上記(1)~(4)のいずれかに記載のワークピッキング装置。
【0014】
上記(1)の構成のワークピッキング装置によれば、ロボットアームの動作期間中に並行して、次のピッキングターゲットを探す動作を実施するので、ロボットの待ち時間を無くしたり少なくしたりすることができて、装置全体の稼働効率の向上が図れる。
また、各ワーク供給装置がトレイ上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備えているので、手作業によらず、ピッキング可能なワークを容易に生成することができる。また、このリセット動作は、ロボットアームが1つのワークをピッキングする瞬間以外の時間に行われるので、ロボットに無駄時間を与えることがない。
なお、このリセット動作は、ロボットアームによるピッキングの直後などの適当なタイミングに自動的に行われるように設定しておくこともできるが、三次元姿勢認識装置が、検索対象のワーク供給装置のトレイ上にピッキング可能である1つのワークも認識しない時に限って実行されるように設定することもできる。
【0015】
更に、上記(1)の構成のワークピッキング装置によれば、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力に応じて、上部トレイを開状態にすることで、ワークを上部トレイから下部トレイ上に落下させる。このある程度の高さの落下によって、ワークのバラ積み状態をリセットすることができる。つまり、ワークのバラ積み状態を落下によって大幅に変化させることができる。したがって、ピッキング可能なワークを1つも認識できない状態であっても、リセット動作によって、ピッキングできるワークを増やすことができ、ロスタイムを少なくしながら、ピッキング効率のアップを図ることができる。また、上部トレイから下部トレイにワークを落下させる操作を行うだけであるから、省スペースでの操作が可能である。
【0016】
上記(2)の構成のワークピッキング装置によれば、上部トレイを開いてワークを下部トレイに落下させた後に下部トレイを上昇させ、その状態で上部トレイを閉じて下部トレイを下降させることにより、落下によってリセットしたバラ積み状態のワークを上部トレイに乗り移らせることができる。したがって、バラ積み状態が大幅に変化したワークを上部トレイからピッキングすることができる。
【0017】
上記(3)の構成のワークピッキング装置によれば、ワーク払い出し部のピッキングしたワークを置く位置の高さと各ワーク供給装置のトレイの高さとを揃えたので、ロボットアームの高さ方向の移動時間を削減でき、稼働効率向上に寄与することができる。
【0018】
上記(4)の構成のワークピッキング装置によれば、ワーク払い出し部に、ワークの上下を反転させる反転ユニットが設けられているので、ロボットアームで上下の向きが逆のワークもピッキングすることができる。例えば、ロボットアームには、上方からワークを掴むので、前後左右の向きを整えて払い出すことはできるが、上下の向きが逆のワークを反転させながら払い出すことまではできないものがある。その場合においても、払い出し部に反転ユニットが設けられているので、この反転ユニットに、ロボットアームがワークを払い出すことにより、上下の向きが逆のワークを反転させて上下の向きを正常に戻すことができる。したがって、ピッキング対象のワークとして、上下の向きが逆のワークも加えることができ、ピッキング可能なワークの対象が広がることで、ピッキング効率が向上し、装置全体の稼働効率が向上する。なお、反転ユニットにワークを払い出した後にロボットアームは解放されるので、その後のロボットアームの動作と反転ユニットによるワークの反転動作は並行して行うことができ、ロボットに無駄時間を生じさせることがない。
【0019】
上記(5)の構成のワークピッキング装置によれば、複数のワーク供給装置が円弧状に配置されているので、ワーク供給装置が増えても、ロボットアームの伸縮動作時間の増加を抑制することができ、稼働効率の一層の向上に寄与することができる。また、複数のワーク供給装置が円弧状に配置されていることにより、ピッキング装置全体のコンパクト化が図れるので、設置スペースの減少が可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ロボットアームの動作期間中に並行して、次のピッキングターゲットを探す動作を実施するので、ロボットの待ち時間を無くしたり少なくしたりすることができて装置全体の稼働効率の向上が図れる。
【0021】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、ワークピッキング装置の概略平面図である。
【
図3】
図3は、ワークピッキング装置におけるロボットとワーク供給装置との関係を示す概略構成図である。
【
図4】
図4は、前記ワーク供給装置の動作説明図で、
図4(a)~(e)はワークのバラ積み状態を変化させるためのリセット動作の工程を示す図である。
【
図5】
図5は、ワーク供給装置の外観斜視図である。
【
図6】
図6は、ワーク供給装置の
図5と反対方向から見た外観斜視図である。
【
図7】
図7は、
図4(a)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、
図4(b)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、
図4(c)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、
図4(d)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、
図4(e)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図で、待ち受け時の状態を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図で、置きユニットと反転ユニットのチャックを閉じた時の状態を示す斜視図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図で、反転ユニットを反転動作させた時の状態を示す斜視図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図で、反転ユニットを反転位置から元の位置に戻して、払い出し機構によりワークを払い出した後の状態を示す斜視図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図で、払い出し機構の払い出しピンを元の位置に戻した時の状態を示す斜視図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るワークピッキング装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係るワークピッキング装置のピックアップから払い出しまでの動作フローを示すフローチャートである。
【
図19】
図19は、実施形態に係るワークピッキング装置のワーク反転時のピックアップから払い出しまでの動作フローを各要素毎に示すフローチャートである。
【
図20】
図20は、実施形態に係るワークピッキング装置の概略平面図であり、全体動作のタイムチャートを説明するために4つのワーク供給装置に区別番号を振って示す図である。
【
図21】
図21は、実施形態に係るワークピッキング装置の全体動作の一例を示すタイムチャートである。
【
図22】
図22は、従来のワークピッキング装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の斜視図、
図2は、ワークピッキング装置の概略平面図である。
【0025】
図1および
図2に示すように、ワークピッキング装置Mは、水平面上の円弧Kに沿って配置され、それぞれ複数のワークをトレイ上にバラ積み状態で収容する複数(本実施形態では4つ)のワーク供給装置1(1A~1D)と、円弧Kの中心Lを中心軸として水平面内で旋回可能に設置され、各ワーク供給装置1(1A~1D)の上方からトレイ上のワークを1つずつピッキングしてワーク払い出し部8に払い出すロボット2と、ワーク供給装置1(1A~1D)の上方から各ワーク供給装置1(1A~1D)のトレイ上にバラ積みされたワークの位置と姿勢を計測する三次元計測器としての撮像カメラ3と、撮像カメラ3で取得した情報から、ピッキングすべき特定の1つのワークの位置と姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、撮像カメラ3および三次元姿勢認識装置を制御し、三次元姿勢認識装置により認識した特定の1つのワークの位置と姿勢とに基いて、ロボット2のアームに当該ワークをピッキングさせてワーク払い出し部8に払い出させる制御装置と、ロボット2を制御するロボット制御装置7と、を有している。ここでは、三次元姿勢認識装置、制御装置およびロボット制御装置は、システム制御装置500(後述)に含まれている。
【0026】
このワークピッキング装置の主たる特徴は、ロボット2のアームが特定の1つのワーク供給装置1のトレイから1つのワークをピッキングしてワーク払い出し部8に払い出すまでの動作期間中に、制御装置(システム制御装置500)が、次にピッキングすべきターゲットを探すべく、前記特定の1つのワーク供給装置1の他のワーク供給装置1のトレイ上のバラ積み状態のワークを撮像カメラ3に撮像させてその情報から三次元姿勢認識装置に次にピッキングすべき1つのワークの位置・姿勢を認識させることである。
【0027】
ワーク供給装置1(1A~1D)は、トレイ上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備えている。また、ワーク払い出し部8には、ロボット2のアームにより払い出されるワークを受け取る置きユニット30と、ロボット2のアームにより払い出さるワークを受け取って、上下を反転させた上で置きユニット30に移載する反転ユニット40と、置きユニット30に置かれたワークを払い出しトレイ81A~81Dに向けて払い出す払い出し機構50と、ワークの種類毎に用意された払い出しトレイ81A~81Dを備える払い出しトレイユニット80と、を有している。払い出しトレイユニット80は、置きユニット30からの払い出し位置Hに、必要なトレイ81A~81Dを切り換える払い出しトレイ切替機構85を備えている。
【0028】
ここでは、
図2の右側の2つのワーク供給装置1A、1Bと左側の2つのワーク供給装置1C、1Dとがグループ分けされ、右側のグループと左側のグループ毎に、置きユニット30と反転ユニット40と払い出しトレイユニット80A、80Bとが設けられている。置きユニット30と反転ユニット40の、ピッキングしたワークを置く位置の高さ(即ち、後述するテーブル31、41の高さ)と各ワーク供給装置1(1A~1D)の後述する上部トレイ10の高さは、ロボット2の動作効率を考慮してなるべく同じ高さになるように揃えられている。
【0029】
なお、ワーク供給装置1(1A~1D)、ロボット2、ワーク払い出し部8は、互いに連結されたメインフレーム4、払い出し部用フレーム5、6に設置されている。また、撮像カメラ(ビジョン)3は、メインフレームの天板4aの円弧孔4bに仕組まれており、円弧孔4bの円弧K(
図2参照)の中心Lを中心軸とした回動バー3aに保持されている。そして、回動バー3aを回動させることにより、検索対象のワーク供給装置1(1A~1D)の上方位置に位置決めされる。
【0030】
次にワーク供給装置1について詳しく説明する。
図3は、同ワークピッキング装置におけるロボットとワーク供給装置との関係を示す概略構成図、
図4は、ワーク供給装置の動作説明図で、
図4(a)~(e)はワークのバラ積み状態を変化させるためのリセット動作の工程を示す図である。また、
図5は、同ワーク供給装置の外観斜視図、
図6は、同ワーク供給装置の
図5と反対方向から見た外観斜視図である。
【0031】
図3に示すように、このワークピッキング装置Mは、収容容器60の内部上方に上部トレイ10、内部下方に下部トレイ20を持つワーク供給装置1と、ピッキング用のロボットアーム2aを持つロボット2と、ワーク供給装置1の上部トレイ10の搭載部にバラ積みされたワークWの位置と姿勢を計測する撮像カメラ(三次元計測器)3と、撮像カメラで取得したバラ積みされた複数のワークWの三次元情報から、ピッキングすべき1つのワークの位置・姿勢を認識する三次元姿勢認識装置を含むシステム制御装置500と、を備えている。ロボット2は、三次元姿勢認識装置の認識した1つのワークの位置と姿勢とに基いて、当該ワークをロボットアーム2aによりピッキングしてワーク払い出し部8(
図1および
図2参照)に払い出すまでの所定の動作を行う。
【0032】
ワーク供給装置1には、上部トレイ10と下部トレイ20の駆動機構(後述する上部トレイ開閉機構110と下部トレイ昇降機構120)を制御して所定のシーケンス動作を行わせる制御手段が設けられている。この制御手段はシステム制御装置500に含まれている。制御手段は、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号が入力された際に、上部トレイ10および下部トレイ20を制御してワークのバラ積み状態を崩す所定の動作をさせる。
図4(a)~(e)は、この動作を順番に示している。
【0033】
図4を用いて簡単に説明すると、通常時は、
図4(a)に示すように、上部トレイ10が閉状態に保持され、上部トレイ10の上に複数のワークWがバラ積み状態で搭載されており、この状態でロボットアーム2aによるピッキングが行われている。そして、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号が、制御手段に入力されると、上部トレイ10と下部トレイ20が次の工程順に動作する。
【0034】
なお、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号は、ロボットアーム2aによるピッキングが行われた直後など、任意のタイミングで出すことができるが、ピッキング可能なワークWが上部トレイ10上に無くなったことを三次元姿勢認識装置が認識した際に出すようにしてもよい。
【0035】
まず、
図4(b)に示すように、上部トレイ10を開き操作(矢印A2の動作)して、上部トレイ10の搭載部上のワークWを下部トレイ20の搭載部上に落下させる。次に
図4(c)に示すように、下部トレイ20を上部トレイ10の閉状態となる高さまで上昇させる(矢印B2の動作)。そして
図4(d)に示すように、その状態で上部トレイ10を閉じ操作する(矢印A1の動作)。次いで
図4(e)に示すように、上部トレイ10が閉じた状態で下部トレイ20を下降させる(矢印B1の動作)、下部トレイ20の搭載部上のワークWを上部トレイ10の搭載部上に乗り移らせる。これにより、
図4(a)のように、上部トレイ10上に生成された新たなバラ積み状態のワークWに対してピッキングを行うことができる。
【0036】
次に、より具体的な構成および作用を説明する。
図5および
図6に示すように、ピッキング用ワーク供給装置1は、複数のワークWをバラ積み可能な上面開放の矩形筒状の収容容器60を有している。収容容器60は、水平方向において互いに直交するX方向およびY方向のうち、X方向一方側X1と他方側X2に対向配置された一対の側壁60a、60bと、Y方向一方側Y1と他方側Y2に対向配置された一対の側壁60c、60dと、を有しており、下端がベースプレート65に連結されている。
【0037】
収容容器60の内部の上方位置には上部トレイ10が配置され、収容容器60の内部の上部トレイ10の下方位置には下部トレイ20が配置されている。上部トレイ10は、複数のワークWをバラ積み状態で搭載可能な閉状態と、閉状態において搭載された複数のワークWを落下させる開状態との間で開閉可能とされている。また、下部トレイ20は昇降自在に配置されている。上部トレイ10には上部トレイ開閉機構110が連結され、下部トレイ20には下部トレイ昇降機構120が連結されている。
【0038】
なお、上部トレイ開閉機構110は、
図5に示すように、Y方向に対向する一対の側壁60c、60dのうち一方側Y1の側壁60cの外面に配置されている。また、下部トレイ昇降機構120は、
図6に示すように、Y方向に対向する側壁60c、60dのうち他方側Y2の側壁60dの外面に配置されている。
【0039】
図7は、
図4(a)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図、
図8は、
図4(b)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図、
図9は、
図4(c)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図、
図10は、
図4(d)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図、
図11は、
図4(e)の工程時のワーク供給装置の詳細な状態を示す斜視図である。なお、収容容器60の内部構造の理解を容易にするために、
図7~
図11においては収容容器60の側壁の一部を適宜省略して示している。
【0040】
図5~
図11を用いて上部トレイ10の構成および上部トレイ開閉機構110の構成を説明する。上部トレイ10は、ワークWの搭載部が櫛歯11とスリット12とを交互に配列した櫛歯状に形成されている。この上部トレイ10は、収容容器60の一対の対向側壁60a、60bに軸受ブロック116を介して軸支された回動軸15にそれぞれ基端側側縁部13が回動可能に連結され、
図7に示すように水平位置にあるときに閉じ状態となり、
図8に示すように水平位置より下方に約90°回動したときに開き状態となる、両開き扉状の一対の回動トレイ10Aにより構成されている。なお、各回動トレイ10Aの基端側側縁部13は、
図5および
図6に示すように、一対の対向側壁60a、60bの開口部62を通して収容容器60外の回動軸15に連結されている。
【0041】
そして、上部トレイ開閉機構110は、各回動軸15に固定された一対のピニオン115と、該各ピニオン115に噛合する上下方向に延びる一対のラックギヤ114と、これら一対のラックギヤ114を連動動作するように連結する連結バー112と、連結バー112の安定した上下移動を案内するガイドレール113と、連結バーにロッド111aの先端が連結されたエアシリンダ(直動駆動源)111と、で構成されている。エアシリンダ111が動作すると、連結バー112が上下移動し、一対のラックギヤ114を介して一対のピニオン115が回転し、それにより、回動トレイ10Aが上下方向に回動して、上部トレイ10が開閉動作する。
【0042】
次に、下部トレイ20の構成および下部トレイ昇降機構120の構成を説明する。下部トレイ20は、上部トレイ10に対し非干渉に昇降できるようにワークの搭載部が上部トレイ10の櫛歯11と交互となる櫛歯状に形成されている。即ち、下部トレイ20は、ワークWの搭載部が櫛歯21とスリット22とを交互に配列した櫛歯状に形成されているが、下部トレイ20の櫛歯21は、上部トレイ10のスリット12の位置に配置され、下部トレイ20のスリット22は、上部トレイ10の櫛歯11の位置に配置されている。これにより、下部トレイ20が昇降動作する際に、下部トレイ20と上部トレイ10とが干渉しないようになっている。なお、下部トレイ20の櫛歯21は受皿状に屈曲している。また、櫛歯21とスリット22の配列方向の両端には端面板23が設けられており、不用意に下部トレイ20上のワークが収容容器60の側壁60c、60dとの間に挟まらないようになっている。
【0043】
下部トレイ20は、通常時は収容容器60の内部の上部トレイ10より下方位置に位置しており、上部トレイ10が閉状態から開状態とされることにより落下させられた複数のワークWを受ける。そして下方位置から上昇することで、搭載部上に受けた複数のワークWを上部トレイ10が閉状態とされる高さにまで持ち上げることができるようになっている。
【0044】
下部トレイ20は、下部トレイ20の下面を横断し収容容器60の側壁60dに対して上下方向スライド自在に支持された水平バー25に固定されている。そして、下部トレイ昇降機構120は、水平バー25に固定された上下方向に延びる可動ラックギヤ127と、この可動ラックギヤ127と平行に対向配置された上下方向に延びる固定ラックギヤ126と、上下方向に可動ブロック(可動部)122を変位させるエアシリンダ(直動駆動源)121と、可動ブロック122に回転自在に軸支され、回転中心を挟んで一方側の周面を可動ラックギヤ127に噛合させ、回転中心を挟んで他方側の周面を固定ラックギヤ126に噛合させたピニオン124と、で構成されている。可動ラックギヤ127は、スライドレール123に案内されて上下スライドするようになっており、固定ラックギヤ126は固定ブロック125に固定されている。なお、水平バー25の片端は、収容容器60のY方向他方側Y2の側壁60dに形成された上下方向に延びるスリット61(
図7参照)を通して、側壁60d外部の可動ラックギヤ127に連結されている。また、可動ブロック122は、エアシリンダ121のロッド121aの先端に連結されている。
【0045】
次に上部トレイ10および下部トレイ20の動作について説明する。
図7に示すように、上部トレイ10を閉状態にする場合は、
図6に示す直動駆動源であるエアシリンダ111のロッド111aを伸ばす。すると、連結バー112を介してラックギヤ114が上昇し、ラックギヤ114に噛合するピニオン115が回転し、回動トレイ10Aが上方の水平位置まで回動して、上部トレイ10が閉状態になる。
【0046】
また、
図8に示すように、上部トレイ10を開状態にする場合は、直動駆動源であるエアシリンダ111のロッド111aを縮める。すると、連結バー112を介してラックギヤ114が下降し、ラックギヤ114に噛合するピニオン115が回転し、回動トレイ10A、10Aが下方の垂直位置まで回動して、上部トレイ10が開状態になる。以上のように、簡単な機構で、一対の回動トレイ10Aを連動的に回動操作して、上部トレイ10を開状態あるいは閉状態にすることができる。
【0047】
また、
図7および
図8に示すように、下部トレイ20を下方位置に動作させる場合は、直動駆動源であるエアシリンダ121のロッド121aを縮める。すると、可動ブロック122に軸支されて固定ラックギヤ126に噛合するピニオン124が回転し、それにより、可動ラックギヤ127が下降して、水平バー25に固定された下部トレイ20が下降する。
【0048】
また、
図9および
図10に示すように、下部トレイ20を上方位置に動作させる場合は、直動駆動源であるエアシリンダ121のロッド121aに示すように伸ばす。すると、可動ブロック122に軸支されて固定ラックギヤ126に噛合するピニオン124が回転し、それにより、可動ラックギヤ127が上昇して、水平バー25に固定された下部トレイ20が矢印B2のように上昇する。
【0049】
以上のように、簡単な機構で下部トレイ20を昇降させることができる。この場合、エアシリンダ121のストロークの2倍のストロークで可動ラックギヤ127を介して下部トレイ20を昇降させることができるので、コンパクトな構成の実現に寄与することができる。
【0050】
図8~
図11に示すように、通常時は、
図8に示すように、上部トレイ10が閉状態に保持され、上部トレイ10の上に複数のワークWがバラ積み状態で搭載されており、この状態でロボットアーム2aによるピッキングが行われている。そして、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号が制御手段に入力されると、制御手段が、上部トレイ10と下部トレイ20を次の工程順に動作制御する。
【0051】
まず、
図8に示すように、上部トレイ10を開き操作(矢印A2の動作)して、上部トレイ10の搭載部上のワークW(図示省略)を下部トレイ20の搭載部上に落下させる。次に
図9に示すように、下部トレイ20を上部トレイ10の閉状態となる高さまで上昇させる(矢印B2の動作)。そして
図10に示すように、その状態で上部トレイ10を閉じ操作する(矢印A1の動作)。次いで
図11に示すように、上部トレイ10が閉じた状態で下部トレイ20を下降させる(矢印B1の動作)、下部トレイ20の搭載部上のワークWを上部トレイ10の搭載部上に乗り移らせる。これにより、上部トレイ10上に新たなバラ積み状態が生成される。したがって、ピッキング対象のワークWを容易に探し出すことができる。
【0052】
以上説明したように、このワーク供給装置1によれば、上部トレイ10を開状態にすることで、ワークWを上部トレイ10から下部トレイ上に落下させ、このある程度の高さの落下によって、ワークWのバラ積み状態をリセットすることができる。つまり、ワークWバラ積み状態を落下によって大幅に変化させることができる。したがって、ピッキングできるワークを増やすことができ、ロスタイムを少なくしながらピッキング効率のアップを図ることができる。また、上部トレイ10から下部トレイ20にワークWを落下させる操作を行うだけであるから、省スペースでの操作が可能である。
【0053】
次に払い出し部における、置きユニット30、反転ユニット40、払い出し機構50について詳しく説明する。
【0054】
図12~
図16は、実施形態に係るワークピッキング装置におけるワーク払い出し部の置きユニットと反転ユニットと払い出し機構の構成図であり、
図12は、待ち受け時の状態を示す斜視図、
図13は、置きユニットと反転ユニットのチャックを閉じた時の状態を示す斜視図、
図14は、反転ユニットを反転動作させた時の状態を示す斜視図、
図15は、反転ユニットを反転位置から元の位置に戻して、払い出し機構によりワークを払い出した後の状態を示す斜視図、
図16は、払い出し機構の払い出しピンを元の位置に戻した時の状態を示す斜視図である。
【0055】
図12~
図16に示すように、置きユニット30や反転ユニット40や払い出し機構50は、払い出し部用フレーム5の天板5a上に設置されている。置きユニット30は、ロボットアームからワークが載置されるテーブル31と、テーブル31上に載置されたワークの姿勢(例えば左右方向の姿勢)を調整する開閉チャック35と、開閉チャック35を駆動する駆動機構34と、を備える。
【0056】
また、反転ユニット40は、ロボットアームからワークが載置されるテーブル41と、テーブル41上に載置されたワークを挟む開閉チャック45と、開閉チャック45を駆動する駆動機構44と、テーブル41および開閉チャック45、駆動機構44を保持する回動フレーム42と、回動フレーム42を回動させる回動機構43と、を備えている。回動機構43により、テーブル41を反転位置に回動させることにより、テーブル41上に保持したワークを置きユニット30のテーブル31上に上下反転した上で乗り移らせることができる。
【0057】
払い出し機構50は、駆動機構52によって
図12中の矢印N1、N2方向にスライドする払い出し部材53を備えている。払い出し部材53の先端には、払い出しピン53aが設けられており、払い出し部材53を矢印N1方向に前進させることで、置きユニット30のテーブル31上に載置されたワークを払い出しピン53aによって、
図1および
図2に示した樋状の払い出しトレイ81A~81Dに、前後左右の向きを整えた整列状態で払い出すことができる。
【0058】
簡単に作用を説明すると、反転の必要なワークの場合、そのワークはロボットアームによって、
図12に示すように待ち受ける反転ユニット40のテーブル41上に、前後左右の向きをある程度整えた状態で載置される(ロボットアームからの払い出し)。次に反転ユニット40は、開閉チャック45を
図13に示すように閉じてワークを把持し姿勢を整える。同時に置きユニット30の開閉チャック35をワークを受け取れる位置まで閉じておく。次に、
図14に示すように、反転ユニット40のテーブル41を反転させる(矢印R)。そして、反転ユニット40の開閉チャック45を少し開く。そうすると、反転ユニット40からワークが上下反転した状態で置きユニット30のテーブル31に移載される。
【0059】
この状態で、
図15に示すように、反転ユニット40のテーブル41を反転位置から元の位置に戻す。次いで、払い出し機構50の払い出し部材53を矢印N1方向に前進させる。すると、置きユニット30のテーブル31上のワークが、予め払い出し位置H(
図2参照)に位置決めされた樋状の払い出しトレイ81A~81Dの上に整列状態で払い出される。払い出し後は、
図16に示すように、払い出し機構50の払い出し部材53を矢印N2方向に後退させ待機位置に戻す。その後、
図13に示すように、置きユニット30および反転ユニット40の開閉チャック35、45を再び待ち受け位置まで開く。以上で反転動作の1サイクルを終了する。
【0060】
次に実施形態のワークピッキング装置Mの制御系および動作の内容について簡単に説明する。
図17は、実施形態のワークピッキング装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
【0061】
図17に示すように、制御系の中心にシステム制御装置500が設けられている。このシステム制御装置500は、前述したように、撮像カメラ3の取得データによりワークの位置や姿勢を分析しピッキングすべきターゲットワークを認識する三次元姿勢認識装置やワーク供給装置の制御装置やロボット2の制御装置を全て含んでいる。また、置きユニット30、反転ユニット40、払い出し機構50、払い出しトレイユニット80を制御する機能も備えている。
【0062】
図18は、実施形態のワークピッキング装置のピックアップから払い出しまでの動作フローを示すフローチャートである。
【0063】
図18に示すように、制御動作がスタートすると、ステップS101で、ピッキング対象のワーク(部品の種類)を決定する。この段階で、ピッキング対象のワーク供給装置1A~1Dが決まり、ピッキング対象のワークを払い出す払い出しトレイ81A~81Dも決まる。そこで、ステップS102で、決定した払い出しトレイ81A~81Dを置きユニット30の払い出し位置H(
図2参照)にセットする。
【0064】
次にステップS103で、ピッキング対象のワーク供給装置のトレイを撮像カメラ3で撮影し、3Dデータを取得する。そして、次のステップS104で、ピッキングすべきワークを特定する。次に、ステップS105で、そのピッキング対象とした特定ワークの上下の向きが正方向か逆方向かを判断する。つまり、ロボットアームによる払い出し後にワークを反転させるか否かを判断する。
【0065】
正方向にピッキングできるワークであれば、ステップS106に進んで、正方向にロボットアームがワークをピッキングし、ロボットが置きユニット30のテーブル31にワークを載置し(ステップS107)、その状態で置きユニット30のチャックを閉じる(ステップS108)。
【0066】
一方、逆方向にピッキングすべきワークであれば、ステップS105からステップS109に進んで、逆方向にロボットアームがワークをピッキングし、ロボットが反転ユニット40のテーブル41にワークを載置し、その状態で置きユニット30のチャックをワーク受け開度まで閉じる(ステップS111)。次に、ステップS112に進み、反転ユニット40のテーブル41を反転させ、ステップS113にて反転状態で反転ユニット40のチャックを僅かに開いて、反転ユニット40から置きユニット30にワークを移載し、ステップS114にて反転ユニット40のテーブル41が元の位置に戻る。
【0067】
なお、ロボットがワークを置きユニット30のテーブル31または反転ユニット40のテーブル41に載置したら(ステップS107、ステップS110)、ロボットはそのワークについての作業から解放されるので、ステップS120のように他のターゲットのピッキング指令に従う。
【0068】
反転しない場合はステップS108、反転する場合はステップS114の処理が終了すると、ステップS115に進んで置きユニット30からのワークの払い出しを行う。そして、ステップS116で置きユニット30と反転ユニット40のチャックを元の待機位置に開いて、一連の処理を終える。
【0069】
図19は、実施形態に係るワークピッキング装置のワーク反転時のピックアップから払い出しまでの動作フローを各要素毎に示すフローチャートである。この
図19のフローは、
図18のフローにおける点線囲みPで示す範囲の処理の詳細に相当する。
【0070】
この
図19に示す動作フローでは、ステップS201でロボットがワークをピッキングし、ステップS202でピッキングしたワークを置き位置へ移動し、ロボットアームのピッキングチャックを開いて(ステップS203)、ワークを反転ユニット40のテーブル41に載置する。したがって、ステップS204で反転ユニット40はワークを受け取る。反転ユニット40にワークを受け渡したロボットは、ステップS205で元の待機位置へ移動する(戻る)。
【0071】
次に、ステップS206で反転ユニット40はチャックを閉じる。また、ステップS207で置きユニット30もチャックを閉じる。但し、このときは、反転ユニット40からワークを受け取れる開度まで閉じる。次に、ステップS208で反転ユニット40が反転動作する。反転したらステップ209で、反転ユニット40のチャックを置きユニット30への受け渡し開度まで開く。すると、ステップS210で置きユニット30がワークを受け取る。その状態で、ステップS211にて反転ユニット40が反転位置から元の待機位置まで戻る。
【0072】
次にステップS212にて置きユニット30がチャックを払い出し開度まで開く。その後、ステップS213にて、払い出し機構50の払い出しピン53aが前進して、置きユニット30のテーブル31上のワークを所定の払い出しトレイに払い出す。払い出した後は、ステップS214にて、払い出しピン53aが元の待機位置まで後退する。次に、ステップS215、216にて、反転ユニット40のチャックおよび置きユニット30のチャックが開いて、一連の反転処理の動作フローが終了する。
【0073】
次に反転時の動作のタイムチャートについて説明する。
図20は、ワークピッキング装置の概略平面図であり、全体動作のタイムチャートを説明するために4つのワーク供給装置に区別番号(1)~(4)を振って示す図である。
図21は、実施形態のワークピッキング装置の全体動作の一例を示すタイムチャートである。
【0074】
図20に示すように、ワーク供給装置1(1A~1D)には、区別のための符号(1)~(4)が付けられている。1A=(1)、1B=(2)、1C=(3)、1D=(4)である。
図21のタイムチャートでは、ワーク供給装置を供給トレイと称している。反転ユニット40も2つある。ここでは、
図20の左側のワーク供給装置(1)、(2)に左側の反転ユニットが対応し、
図2の右側のワーク供給装置(3)、(4)に右側の反転ユニットが対応している。
【0075】
図21のタイムチャートに表れている特徴(1)~(3)について説明する。
【0076】
(1)カメラがある供給トレイをセンシングしたら(ピッキングすべきワークが決定したら)、僅かの待ち時間で、今センシングした供給トレイのワークをピッキングする(タイムチャート中の(イ)で示す箇所)。
【0077】
(2)ロボットがワークを払い出し部に置いたら、ロボットアームのピッキングチャックが開となって待機位置に戻り始めるタイミングで、供給トレイをリセット動作させ、バラ積み状態を変更させる(タイムチャート中の(ロ)で示す箇所)。
【0078】
(3)ロボットアームの待機位置への戻り動作の終了のタイミングで、反転ユニットが動作を始める(タイムチャート中の(ハ)で示す箇所)。
【0079】
以上の説明のように、本実施形態のワークピッキング装置Mによれば、ロボットアーム2aの動作期間中に並行して、次のピッキングターゲットを探す動作を実施するので、ロボット2の待ち時間を無くしたり少なくしたりすることができて、装置全体の稼働効率の向上が図れる。
【0080】
また、複数のワーク供給装置1(1A~1D)が円弧状に配置されているので、ワーク供給装置が増えても、ロボットアーム2aの伸縮動作時間の増加を抑制することができ、この点でも稼働効率の向上に寄与することができる。
【0081】
また、複数のワーク供給装置1(1A~1D)が円弧状に配置されていることにより、ピッキング装置M全体のコンパクト化が図れるので、設置スペースの減少が可能となる。
【0082】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mによれば、各ワーク供給装置1(1A~1D)がトレイ上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備えているので、手作業によらず、ピッキング可能なワークを容易に生成することができる。また、このリセット動作は、ロボットアームが1つのワークをピッキングする瞬間以外の任意の時間に、例えばピッキング以外のロボットの動作中であっても行うことができるので、ロボットに無駄時間を与えることがない。
【0083】
なお、このリセット動作は、ロボットアームによるピッキングの直後などの適当なタイミング(
図21のタイムチャート参照)に自動的に行われるように設定しておくこともできるが、三次元姿勢認識装置が、検索対象のワーク供給装置のトレイ上にピッキング可能である1つのワークも認識しない時に限って実行されるように設定することもできる。
【0084】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mにおけるワーク供給装置1(1A~1D)によれば、ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力に応じて、上部トレイ10を開状態にすることで、ワークを上部トレイ10から下部トレイ20上に落下させる。このある程度の高さの落下によって、ワークのバラ積み状態をリセットすることができる。つまり、ワークのバラ積み状態を落下によって大幅に変化させることができる。したがって、ピッキング可能なワークを1つも認識できない状態であっても、リセット動作によって、ピッキングできるワークを増やすことができ、ロスタイムを少なくしながら、ピッキング効率のアップを図ることができる。また、上部トレイ10から下部トレイ20にワークを落下させる操作を行うだけであるから、省スペースでの操作が可能である。
【0085】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mにおけるワーク供給装置1(1A~1D)によれば、上部トレイ10を開いてワークを下部トレイ20に落下させた後に下部トレイ20を上昇させ、その状態で上部トレイ10を閉じて下部トレイ20を下降させることにより、落下によってリセットしたバラ積み状態のワークを上部トレイ10に乗り移らせることができる。したがって、バラ積み状態が大幅に変化したワークを上部トレイ10からピッキングすることができる。
【0086】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mにおけるワーク供給装置1(1A~1D)によれば、直動駆動源111を動作させることにより、ラックギヤ114やピニオン115を介して、回動トレイ10Aを上下方向に回動させて、上部トレイ10を開閉することができる。そのため、簡単な機構で回動トレイ10Aを回動操作して、上部トレイ10を開状態あるいは閉状態にすることができる。
【0087】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mにおけるワーク供給装置1(1A~1D)によれば、直動駆動源121を動作させることにより、直動駆動源121の可動部に軸支されて固定ラックギヤ126に噛合するピニオン124を回転させることができ、それにより、可動ラックギヤ127を上下に動かして、水平バー25に固定された下部トレイ20を昇降させることができる。そのため、簡単な機構で下部トレイ20を昇降させることができる。この場合、直動駆動源121のストロークの2倍のストロークで可動ラックギヤ127を介して下部トレイ20を昇降させることができるので、コンパクトな構成を採用することができる。
【0088】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mによれば、ワーク払い出し部8のピッキングしたワークを置く位置の高さ(置きユニット30のテーブル31や反転ユニット40のテーブル41)と各ワーク供給装置1(1A~1D)のトレイ(上部トレイ10)の高さとを揃えたので、ロボットアーム2aの高さ方向の移動時間を削減でき、稼働効率向上に寄与することができる。
【0089】
また、本実施形態のワークピッキング装置Mによれば、ワーク払い出し部8に、ワークの上下を反転させる反転ユニット40が設けられているので、ロボットアーム2aで上下の向きが逆のワークもピッキングすることができる。ロボットアーム2aは、上方からワークを掴むので、前後左右の向きを整えて払い出すことはできるが、上下の向きが逆のワークを反転させながら払い出すことができないものもある。そこで、ワーク払い出し部8に反転ユニットが設けられているので、この反転ユニット40に、ロボットアーム2aがワークを払い出すことにより、上下の向きが逆のワークを反転させて上下の向きを正常に戻すことができる。したがって、ピッキング対象のワークとして、上下の向きが逆のワークも加えることができ、ピッキング可能なワークの対象が広がることで、ピッキング効率が向上し、装置全体の稼働効率が向上する。
【0090】
なお、反転ユニット40にワークを払い出した後にロボットアーム2aは解放されるので、その後のロボットアーム2aの動作と反転ユニット40によるワークの反転動作は並行して行うことができ、ロボット2に無駄時間を生じさせることがない。
【0091】
ここで、上述した本発明の実施形態に係るワークピッキング装置の特徴をそれぞれ以下[1]~[6]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 複数のワーク(W)をトレイ上にバラ積み状態で収容する複数のワーク供給装置(1、1A~1D)と、
水平面内で旋回可能に設置され、各前記ワーク供給装置(1、1A~1D)の上方からトレイ上のワークを1つずつピッキングしてワーク払い出し部(8)に払い出すロボットアーム(2a)と、
前記ワーク供給装置(1、1A~1D)の上方から各ワーク供給装置(1、1A~1D)のトレイ上にバラ積みされたワークの位置と姿勢を計測する三次元計測器(3)と、
前記三次元計測器で取得した情報から、ピッキングすべき特定の1つのワークの位置と姿勢を認識する三次元姿勢認識装置と、
前記三次元計測器および前記三次元姿勢認識装置を制御し、前記三次元姿勢認識装置により認識した特定の1つのワークの位置と姿勢とに基いて、前記ロボットアームに当該ワークをピッキングさせてワーク払い出し部に払い出させる制御装置(500)と、
を有し、
前記各ワーク供給装置(1、1A~1D)は、トレイ(10)上に搭載したワークのバラ積み状態を変化させるリセット動作機能を備え、
前記制御装置(500)は、
前記ロボットアーム(2a)が、特定の1つのワーク供給装置(1、1A~1D)のトレイから1つのワークをピッキングして前記ワーク払い出し部(8)に払い出すまでの動作期間中に、前記特定の1つのワーク供給装置(1、1A~1D)にリセット動作を実行させ、前記特定の1つのワーク供給装置(1、1A~1D)の他のワーク供給装置(1、1A~1D)のトレイ上のバラ積み状態のワークを前記三次元計測器に計測させてその情報から前記三次元姿勢認識装置に次にピッキングすべき1つのワークの位置および姿勢を認識させる、
ことを特徴とするワークピッキング装置(M)。
【0092】
[2] 前記ワーク供給装置(1、1A~1D)が、
複数のワークをバラ積み可能な上面開放の収容容器(60)と、
前記収容容器の内部の上方位置に配置され、複数のワークをバラ積み状態で搭載可能な閉状態と、閉状態において搭載された複数のワークを落下させる開状態との間で開閉可能であり、ワークの搭載部が櫛歯状に形成された上部トレイ(10)と、
前記収容容器の内部に昇降可能に配置され、ワークの搭載部が前記上部トレイ(10)の櫛歯(11)と交互となる櫛歯状に形成され、通常時は前記収容容器の内部の前記上部トレイ(10)より下方位置に位置して、前記上部トレイ(10)が閉状態から開状態とされることにより落下させられた複数のワークを受けると共に、その下方位置から上昇することで、前記搭載部上に受けた複数のワークを前記上部トレイ(10)が閉状態とされる高さにまで持ち上げる下部トレイ(20)と、
前記上部トレイを開閉させる上部トレイ開閉機構(110)と、
前記下部トレイを昇降させる下部トレイ昇降機構(120)と、
を備えており、
前記制御装置が、前記リセット動作機能として、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、前記上部トレイ開閉機構および前記下部トレイ昇降機構を制御して前記ワーク供給装置に前記ワークのバラ積み状態を崩す所定の動作をさせる、
ことを特徴とする上記[1]に記載のワークピッキング装置(M)。
【0093】
[3] 前記制御装置(500)が、
前記ワークのバラ積み状態の変更を要求する信号の入力により、
前記上部トレイ(10)を開き操作して、前記上部トレイ(10)の搭載部上のワークを前記下部トレイ(20)の搭載部上に落下させる工程と、次に前記下部トレイ(20)を前記上部トレイ(10)の閉状態となる高さまで上昇させる工程と、その状態で前記上部トレイ(10)を閉じ操作する工程と、前記上部トレイ(10)が閉じた状態で前記下部トレイ(20)を下降させることにより、前記下部トレイ(20)の搭載部上のワークを前記上部トレイ(10)の搭載部上に移らせる工程と、を順番に行わせる、
ことを特徴とする上記[2]に記載のワークピッキング装置(M)。
【0094】
[4] 前記ワーク払い出し部(8)のピッキングしたワークを置く位置の高さと前記各ワーク供給装置(1、1A~1D)のトレイ(10)の高さとを揃えた、
ことを特徴とする上記[1]~[3]のいずれかに記載のワークピッキング装置(M)。
【0095】
[5] 前記ワーク払い出し部(8)は、前記ロボットアーム(2a)により払い出されたワークの上下を反転させる反転ユニット(40)を備える、
ことを特徴とする上記[1]~[4]のいずれかに記載のワークピッキング装置(M)。
【0096】
[6] 前記複数のワーク供給装置(1、1A~1D)は、水平面上の円弧(K)に沿って配置され、
前記ロボットアーム(2a)は、前記円弧(K)の中心を中心軸として水平面内で旋回可能に設置されている、
ことを特徴とする上記[1]~[5]のいずれかに記載のワークピッキング装置。
【符号の説明】
【0097】
1、1A~1D ワーク供給装置
2 ロボット
2a ロボットアーム
3 撮像カメラ(三次元計測器)
8 ワーク払い出し部
10 上部トレイ
10A 回動トレイ
11 櫛歯
12 スリット
13 基端側側縁部
15 回動軸
20 下部トレイ
21 櫛歯
22 スリット
25 水平バー
30 置きユニット
40 反転ユニット
60 収容容器
60a~60d 収容容器側壁
110 上部トレイ開閉機構
111 エアシリンダ(直動駆動源)
112 連結バー
114 ラックギヤ
115 ピニオン
120 下部トレイ昇降機構
121 エアシリンダ(直動駆動源)
122 可動ブロック(直動駆動源の可動部)
124 ピニオン
126 固定ラックギヤ
127 可動ラックギヤ
500 システム制御装置
M ワークピッキング装置
W ワーク
K 円弧
L 中心