(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】モバイルドライブ用コントローラ、およびモバイルドライブを制御するための方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/16 20060101AFI20231031BHJP
G10L 15/00 20130101ALI20231031BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
G06F3/16 630
G10L15/00 200Z
H04Q9/00 311V
(21)【出願番号】P 2021504573
(86)(22)【出願日】2019-04-09
(86)【国際出願番号】 EP2019058995
(87)【国際公開番号】W WO2019197424
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】102018108867.1
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】523200848
【氏名又は名称】ディワートオキン テクノロジー グループ カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】Room 247, no. 6 Building, Jiaxing, Photovoltaic Science and Innovation Park, No. 1288 Kanghe Road, Xiuzhou District 314011 Jiaxing City, Zhejiang Province China
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒッレ, アルミン
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-129675(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第04315210(DE,A1)
【文献】特開2006-188098(JP,A)
【文献】特開平05-119792(JP,A)
【文献】米国特許第05812978(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0182132(US,A1)
【文献】特開2002-232973(JP,A)
【文献】特開平06-121815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/16
G10L 15/00-17/26
A47C 1/00- 1/16
A61G 7/00- 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの調整ドライブ(7、8)が接続可能である家具ドライブ用コントローラ(10)であって、前記コントローラ(10)が音声コントローラと操作デバイス(20)とを有し、前記音声コントローラが少なくとも1つの音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)と少なくとも1つのマイクロフォン(31)とを備え
、前記少なくとも1つの音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)が、前記マイクロフォン(31)とともに前記操作デバイス(20)の操作ユニット(21)内に配置されていることを特徴とする、コントローラ(10)。
【請求項2】
マイクロフォン(31)が、各音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)に付随している、請求項1に記載のコントローラ(10)。
【請求項3】
3つの音声制御サブユニット(210、211、214と212、213、214)が、各操作ユニット(21)内に配置され、2つの音声制御サブユニット(210、211と212、213)が、調整機能のアクチュエータを形成し、1つの
音声制御
サブユニット(214)が、各場合に付随調整ドライブ(7、8)を停止するアクチュエータを形成する、請求項
1に記載のコントローラ(10)。
【請求項4】
2つの音声制御サブユニット(210、211と212、213)が、各操作ユニット(21)内に配置され、各2つの音声制御サブユニット(210、211と212、213)が、付随調整ドライブ(7、8)の調整機能のアクチュエータを形成し、1つの音声制御サブユニット(214)が、付随調整ドライブ(7、8)を停止する共通アクチュエータを形成する、請求項
3に記載のコントローラ(10)。
【請求項5】
さらなる音声制御サブユニット(21
7)が、前記操作ユニット(21)内に配置され、前記さらなる音声制御サブユニット(21
7)が、緊急オフアクチュエータを形成する、請求項
3または
4に記載のコントローラ(10)。
【請求項6】
さらなる音声制御サブユニット(215)が、前記操作ユニット(21)内に配置され、前記さらなる音声制御サブユニット(215)が、前記操作ユニット(21)のライトに結合している、請求項
1、3から
5のいずれか一項に記載のコントローラ(10)。
【請求項7】
さらなる音声制御サブユニット(216)が、前記操作ユニット(21)内に配置され、前記さらなる音声制御サブユニット(216)が、前記操作ユニット(21)内に配置されている音響インジケータ(40)に結合している、請求項
1、3から
6のいずれか一項に記載のコントローラ(10)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)が、種々の認識された単語またはフレーズに応じて切り替わる複数の切替出力を有する、請求項1
または2に記載のコントローラ(10)。
【請求項9】
前記音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)が、前記マイクロフォン(31)と音声分析デバイス(32)を備え、それらとともに完全ユニットを形成する、請求項1から
8のいずれか一項に記載のコントローラ(10)。
【請求項10】
前記音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)が、前記マイクロフォン(31)と前記音声分析デバイス(32)と、切替デバイス(33)とを備え、それらとともに完全ユニットを形成する、請求項
9に記載のコントローラ(10)。
【請求項11】
前記音声制御サブユニット(210、211、212、213、214、215、216、217、218、219)を有する前記操作ユニット(21)が、ケーブル(2
2)を介して前記コントローラ(10)と接続し、通信し、および/または無線伝送リンク(24)を介して、前記コントローラ(10)と通信する、請求項
9に記載のコントローラ(10)。
【請求項12】
音声入力による家具ドライブを制御するための方法であって、前記家具ドライブが、少なくとも1つの調整ドライブ(7、8)が接続可能である請求項1から1
0のいずれか一項に記載のコントローラ(10)を有し、
音響信号を電気信号に変換するステップと、
少なくとも1つの局所音声分析デバイス(32、320)によって電気信号を評価するステップと、
評価中に1組のキーワードからキーワードが認識されると、家具ドライブの作動状態を制御するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
前記家具ドライブの緊急オフ作動状態を制御するステップが、少なくとも1つの調整ドライブ(7、8)の動作を停止するステップを含む、請求項1
2に記載の方法。
【請求項14】
前記家具ドライブの待機作動状態を制御するステップが、伝送ユニット(110)および/またはインタフェースデバイス(33)の待機作動状態をオン切り替えおよび/またはオフ切り替えするステップを含む、請求項1
2または1
3に記載の方法。
【請求項15】
前記家具ドライブのグリッドカットオフ作動状態を制御するステップが、グリッドカットオフ回路(103)をオン切り替えおよび/またはオフ切り替えするステップを含む、請求項1
2から1
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
1組のキーワードが、事前に決定されている、請求項1
2から1
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
1組のキーワードが、10未満、特に6未満のキーワードを含む、請求項1
2から1
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの調整ドライブ(7、8)の動作が、停止後に少なくとも一時的に逆転する、請求項1
3から1
7のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイルドライブ用コントローラに関する。本発明はまた、音声入力によるモバイルドライブを制御するための方法であって、モバイルドライブが、少なくとも1つの調整ドライブが接続可能であるコントローラを有している方法に関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第4315210号明細書は、音声入力による家具ドライブの調整ユニットを制御するための方法を記載している。音声入力が検出され、種々の操作方式に応じて比較パターンと比較され、操作方式に応じて、最大2つの許容可能な比較パターンの間で選択決定が必要である。音声入力の評価である音声分析は、すべての操作方式で2つの選択肢のみに抑えられるため、技術的に簡素化される。しかし、家具ドライブの操作は、音声入力が自然な通信パターンおよび構造の使用を許可しないという点で複雑である。
【0003】
近年非常に成長しているコンピュータおよびコンピュータネットワークの性能は、その間に、多くの応用分野で音声制御の使用をもたらした。特に、Google Inc.のGoogleアシスタントや提供されたインターフェース(API-アプリケーションプログラミングインターフェース)を介した広範な音声入力および出力を可能にするAmazon Europe Core Sarlの「Alexa Voice Service」などのシステムがその間に知られるようになり、音声入力は、ネットワーク接続部を介してコンピュータネットワーク(クラウド)にある評価コンピュータ(サーバー)に送信され、そこで処理されて、例えば認識されたテキストの形式で評価され、ネットワークを介してクエリの送信者に送り返される。デバイスの音声制御は、外部で評価されたこの音声入力を使用して、比較的簡単に実施できる(アプリケーションの観点から)。
【0004】
家具ドライブのコントローラによるこのような外部音声評価の使用により、便利な音声入力が可能になり、これは、例えば、発声音声が厳密に所定の構文に従わない場合にも理解される。しかし、一般の家具ドライブ、および特に介護や病院の分野の家具ドライブでは、厳格な安全要件を満たす必要がある。例えば、家具部品を動かす場合、挟み込みのリスクがあり、これは、緊急停止の要求に対するコントローラの迅速で信頼できる応答を保証する。音声認識にネットワークベースのサービスを使用すると、必要な安全レベルを達成できない。例えば、短期間のネットワーク障害または伝送の遅延でさえ、安全関連コマンドが認識されないか、または個人の危険が排除されないような遅延でのみ認識されるという結果が出る可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、家具ドライブ用音声コントローラを有する改良されたコントローラを提供することであり、これは、音声コントローラを使用する場合でもいつでも容易に安全な状態にすることができる。さらなる目的は、上記の特性を有する家具ドライブを制御するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、家具ドライブ用コントローラと、各独立請求項の特徴を有する家具ドライブを制御するための方法によって達成される。有利な設計および改良は、各従属請求項の主題である。
【0007】
少なくとも1つの調整ドライブが接続可能である、本発明による家具ドライブ用コントローラは、このような方法を実行するように構成されている局所音声分析ユニットを備えている。方法と関連して記載した利点が得られる。
【0008】
少なくとも1つの調整ドライブが接続可能であり、コントローラが音声コントローラと操作デバイスとを有する、本発明による家具ドライブ用コントローラが提供される。音声コントローラは、少なくとも1つの音声制御サブユニットと少なくとも1つのマイクロフォンとを備える。音声制御サブユニットは、音声コントローラのコンパクトな構造と安価な設計を可能にする。
【0009】
1つの有利な実施形態では、別個のマイクロフォンが各音声制御サブユニットに付随していると規定されている。好ましくは、ここで、音声制御サブユニットが各々、操作デバイスの操作ユニット内の付随マイクロフォンとともに配置されている。したがって、有利には、コンパクトで簡単な構造が得られる。
【0010】
3つの音声制御サブユニットが、各々、操作ユニット内に配置され、2つの音声制御サブユニットが、各々、調整機能のアクチュエータを形成し、1つの音声制御サブユニット付随調整ドライブを停止するアクチュエータを形成する場合に有利である。したがって、接触摩耗を有するボタン要素が排除され、操作ユニットを手に保持することができるため、環境ノイズがほとんど干渉できないため、音声による作動が簡素化される。
【0011】
部品を節約するために、2つの音声制御サブユニットが、各々、操作ユニット内に配置され、各2つの音声制御サブユニットが、付随調整ドライブの調整機能のアクチュエータを形成し、1つの音声制御サブユニットが、付随調整ドライブを停止する共通アクチュエータを形成する場合に有利であり得る。
【0012】
さらなる実施形態によって、顕著な利点が形成され、さらなる実施形態では、さらなる音声制御サブユニットが操作ユニット内に配置され、さらなる安全性が達成され得るため、さらなる音声制御サブユニットが緊急オフアクチュエータを形成する。
【0013】
別の実施形態では、さらなる音声制御サブユニットが操作ユニット内に配置され、追加の音声制御サブユニットが操作ユニットのライトに結合されると規定されている。したがって、有利には、操作ユニットが特定のキーワードが発声されると、暗闇で容易に見つかる。
【0014】
また暗闇で誤って配置された操作ユニットを見つけることを特に有利に容易にするさらなる実施形態は、さらなる音声制御サブユニットが操作ユニット内に配置され、さらなる音声制御サブユニットが操作ユニット内に配置されている音響インジケータに結合されていると規定する。
【0015】
さらに好ましい実施形態は、音声制御サブユニットがマイクロフォンと音声分析デバイスを含み、それらと完全なユニットを形成するという点で形成される。さらなる設計では、音声制御サブユニットは、マイクロフォンと、音声分析デバイスと、切替デバイスとを備えることができ、それらと完全なユニットを形成することができる。
【0016】
音声制御サブユニットのさらなる実施形態は、入力側にマイクロフォンを有する一方、複数の種々のスイッチング出力または複数の種々のデータのためのデータ出力が出力側に提供される。
【0017】
スイッチング出力が提供されると、それらは、音声制御サブユニットによって認識されるフレーズまたは音声制御サブユニットによって認識される単語に応じて、電気的切替コマンドまたは代替的に設定電圧出力を有する。この場合、例えば、単語連鎖または少なくとも1つの単語の形式の少なくとも1つのフレーズが、各切替出力に付随している。各切替出力の論理信号または電気信号は、この目的のために、電力トランジスタまたはリレースイッチの形態で切替部品に供給され、その切替出力は、次いで、それをオンとオフに切り替えるための各調整ドライブの各電気モータの回路に配置される。リレースイッチが各々、上流に接続されたドライバトランジスタを有することができることにも留意されたい。
【0018】
上記の説明と同様に、データ出力が提供されると、例えば、単語連鎖または少なくとも1つの単語の形式の少なくとも1つのフレーズは、同様に各データセットに付随している。データセット自体はマイクロコントローラに供給され、これは、次いで、各データセットをそれに接続されているか提供されている切替出力と関連付ける。したがって、少なくとも1つの切替出力は、各データセットに応じて設定され、この出力は、論理信号または電気信号のいずれかを伝導することができる。この信号はまた、冒頭に記載のように、電力トランジスタまたはリレースイッチに供給され、その切替出力は、次いで、それをオンとオフに切り替えるための各調整ドライブの各電気モータの回路に配置される。伝送連鎖内のデータセットの伝送のこの実行は、操作ユニットまたはモバイルデバイスからコントローラへの無線伝送リンクにとって特に好ましい。
【0019】
さらなる実施形態では、音声制御サブユニットを有する操作ユニットは、ケーブルを介してコントローラと接続および通信することができ、および/または無線伝送リンクを介してコントローラと通信することができる。
【0020】
音声制御サブユニットに加えて、操作のためにさらなるサンプリング素子を提供できることも考えられる。
【0021】
音声分析デバイスと一緒に音声制御サブユニットに一体化され、それとともに完全ユニットを形成するマイクロフォンは、音声制御サブユニットを、非常に小さな必要スペースで、安価に単独で、または特に迅速な応答を伴うリダンダンシとして、単純でコンパクトな構造で使用できるという利点をもたらす。この音声制御ユニットは、省電力モード、待機作動、グリッドカットオフ制御などのさらなる目的にも使用できる。
【0022】
コントローラ自体は、音響信号を電気信号に変換するために各音声制御サブユニットに一体化された1つ以上のマイクロフォンを有することができ、またはマイクロフォン用接続部を提供することができ、マイクロフォンの電気信号は、認識されたキーワードに基づいて、一体化された音声分析デバイスによって各音声制御サブユニットに既に供給され得る。
【0023】
冒頭に記載したコントローラを使用して実行することができる本発明による方法は、
音響信号を電気信号に変換するステップと、
少なくとも1つの局所音声分析デバイスによって電気信号を評価するステップと、
評価中に1組のキーワードからキーワードが認識されると、家具ドライブの作動状態を制御するステップと
を含む。
【0024】
電動家具ドライブは、種々の作動状態を有することができる。特に、以下の作動状態:オフ作動状態、オン作動状態、待機作動状態、緊急オフ作動状態、グリッドカットオフ作動状態が可能である。
【0025】
オフ作動状態では、家具ドライブのモータはオフに切り替わるが、アクチュエータによってオン作動状態に切り替えることができる。コントローラの電源が提供される。
【0026】
オン作動状態では、例えば手動操作によって、家具ドライブのモータはオンに切り替わる。コントローラの電源が提供される。
【0027】
待機作動状態では、コントローラの電源、および場合によって、さらなる伝送ユニット、例えば、無線ゲートウェイなどが最小限に抑えられる。待機作動状態がオンに切り替わると、それは、家具ドライブの作動が可能になるようにオフに切り替わる必要がある。この待機作動状態のオフ切り替えは、「ウェイクアップ」とも呼ばれる。
【0028】
緊急オフ作動状態では、家具ドライブのモータをオンに切り替えることができない。緊急オフ作動状態がオン作動状態からオンに切り替わると、オンに切り替わったモータは、直ちにオフに切り替わる。コントローラの電源は提供されない。緊急オフ作動状態は、その原因が適切な手段によって取り除かれる後に終了する(ここでは、より詳細には説明されない)。
【0029】
グリッドカットオフ作動状態では、家具ドライブ、すなわち電源のグリッド接続部への接続は、グリッドカットオフデバイスによって中断される。グリッドカットオフデバイスは、グリッドカットオフ作動状態では、それがオフに切り替わる、すなわち、グリッドへの接続が家具ドライブを作動させるために必要である時点を認識する。グリッドカットオフデバイスは、グリッドカットオフ作動状態を再開できる時点も認識する。
【0030】
受信された音響信号は電気信号に変換され、局所音声分析デバイスで評価される。この音声分析デバイスは、音声制御サブユニットのマイクロフォンと一体化されている。評価中に1組のキーワードからキーワードが認識されると、家具ドライブの作動状態が制御され、この作動状態は、1つ以上のキーワードに応じてオンまたはオフに切り替わる。
【0031】
したがって、本方法では、家具ドライブの緊急オフ作動状態を制御するステップと少なくとも1つの調整ドライブの動作を停止するステップが実行される。したがって、局所的に評価された音声出力は、危険が発生した場合の緊急停止に使用される。「停止」、「停止」などの特定のキーワード、または同様の表現やノイズを呼び出すことは、危険が発生した場合の自然で非常に迅速な応答であり、安全で信頼できる緊急停止が可能になる。局所評価は、故障からの高い信頼性を提供する。
【0032】
本方法のステップでは、家具ドライブの待機作動状態を制御するステップは、伝送ユニットおよび/またはインタフェースデバイスの待機作動状態をオンおよび/またはオフに切り替えるステップを含み、伝送ユニットおよび/またはインタフェースデバイスは、それから省電力モードまたは「ウェイクアップ」に切り替わる。
【0033】
家具ドライブのグリッドカットオフ作動状態を制御する本方法のステップは、グリッドカットオフ回路をオンおよび/またはオフに切り替えるステップを含む。したがって、家具ドライブからのグリッドの切断を有利に実行することができる。
【0034】
評価中に1組のキーワードからキーワードが認識されると、少なくとも1つの調整ドライブの動作が停止する。したがって、局所的に評価された音声入力は、危険が発生した場合の緊急停止に使用される。「停止」、「停止」などの特定のキーワード、または同様の表現やノイズを呼び出すことは、危険が発生した場合の自然で非常に迅速な応答であり、安全で信頼できる緊急停止が可能になる。局所評価は、故障からの高い信頼性を提供する。
【0035】
本方法の1つの有利な設計では、1組のキーワードが事前に決定されている。それは、例えば、10未満、特に6未満のキーワードで構成される。家具または家具ドライブのユーザのすべての個性にもかかわらず、危険が発生した場合の呼び出される表現は、上記の少数のキーワードに抑えられる可能性があることが示されている。これにより、局所評価が簡素化され、それに応じてハードウェア費用がほとんどなく、および/または処理能力が低く実施できる。
【0036】
既に発生している可能性がある挟み込み状況を緩和するために、本方法のさらなる有利な設計では、少なくとも1つの調整ドライブの動作が、停止後に少なくとも一時的に逆転すると規定されている。
【0037】
家具ドライブの「通常の」制御のために、本方法のさらに有利な設計では、コントローラは、操作デバイスからの少なくとも1つの調整ドライブの制御コマンドの有線または無線受信用に構成されている。したがって、特別な携帯用操作ユニットおよび/またはそのように構成されたモバイルデバイス、例えば、スマートフォンまたはタブレットを使用して、家具の種々の位置を設定することができる。
【0038】
以下、例示的な実施形態に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】音声制御コントローラの例示的な実施形態における家具ドライブを有するベッドの概略図を示す図である。
【
図2】家具ドライブを有する座席家具のアイテムの概略図と、音声制御コントローラの例示的な実施形態を示す図である。
【
図3】
図1、2による家具ドライブ用音声制御コントローラの概略ブロック図を示す図である。
【
図4】操作ユニットの概略ブロック図を示す図である。
【
図5】
図1、2による家具ドライブ用音声制御コントローラの例示的な実施形態の変形の概略ブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1は、概略図において、音声制御コントローラ10の例示的な実施形態における電動家具ドライブを有する家具のアイテムの例としてベッド1を示している。
図2は、家具ドライブを有する座席家具1'のアイテムと音声制御コントローラ10の例示的な実施形態との概略図である。
図1、2による家具ドライブの音声制御コントローラの概略ブロック図が
図3に示される。
【0041】
ベッド1は、マットレス(ここでは図示せず)を収容するための少なくとも1つの支持要素2を有する。ベッド1は、1人用のシングルベッドとして、または複数人用のダブルベッドとして設計することができる。支持要素2は、複数の板状部品またはスラットフレームから形成され、足を有するフレームワークなどの基本要素(ここでは図示せず)上に配置または設置されている。
【0042】
支持要素2は、図示の例では、後部4および脚部5を有し、これらは、固定中間部3に対して、または基本要素に対して移動可能に取り付けられて配置されている。この可動配置は、例えば、いわゆるムーブメントフィッティング(ここでは図示せず)によって実施される。動作は、変位可能および/または旋回可能として設計されている。
【0043】
この例に示されるベッド1は、電動家具ドライブを備えている。可動に取り付けられた後部4および脚部5は、各々、ここでは、機械的接続6(概略的にのみ示される)を介して、電動調整ドライブ7、8に結合されている。したがって、後部4は、電動調整ドライブ7に結合されている。電動調整ドライブ8は、脚部5を動かすまたは調整するために設けられている。
【0044】
図2に示される座席家具1'のアイテムは、支持要素2を有する。支持要素2は、下にある表面に配置されるベースプレートを備えており、ムーブメントフィッティング(図示せず)を使用してその上端で中間部に接続されている。背もたれとしての後部4と脚部5は、中間部に旋回可能に取り付けられている。後部4は調整ドライブ7に結合され、脚部5は調整ドライブ8に接続されている。接続部6は、上記と同様にここで具体化されている。
【0045】
電動調整ドライブ7、8は、この場合、リニアドライブとして設計されている。リニアドライブは、1つ以上の電気モータを有し、少なくとも1つのギアステップを有する減速ギアは、一般に、各モータの下流に接続されている。例えば、ネジ付きスピンドルギアの形態のさらなるギアを減速ギアの下流に接続することができ、これは、モータの回転運動から出力要素の直線運動を生成する。最後のギア要素またはそれに接続されたさらなる要素が出力要素を形成する。各電動調整ドライブの出力要素は、各家具部品(後部4、脚部5)に接続されるか、または代替的に、各調整ドライブ7、8の電気モータが作動すると、可動家具部品4、5が互いに対して、および/または基本要素に対して調整されるように、基本要素に接続された部品に接続される。
【0046】
電動調整ドライブ7、8は、その制御のためにコントローラ10に電気的に接続されている。この接続は、例えば、プラグ接続可能である有線接続9として具体化することができる。コントローラ10は、電気供給ユニット100(
図5を参照)を有し、これは、例えば、電源グリッドから電動調整ドライブ7、8のために電気エネルギを供給する。このために、コントローラ10は、グリッドケーブル101を介して、グリッド接続部を有するグリッドプラグ102に接続可能である(
図5を参照)。グリッドプラグ102は、グリッドケーブル101を介して、入力側グリッド電圧をコントローラ10の電気供給ユニット100に伝導し、コントローラ10は、DC電圧の形態の低電圧を2次側で出力する。
【0047】
その代わりに、コントローラ10は、グリッド入力/グリッドプラグ102を有し、上流に接続された2次側低電圧出力を有する外部グリッド依存電源100を有し、これは、ラインを介して、DC電圧の形態の低電圧を供給する。
【0048】
座席家具1'のアイテムの家具ドライブへの電気供給は、ここには示されていないが、容易に考えられる充電式蓄電池によって実施することもできる。このような蓄電池は、家具ドライブ内または外部の両方に配置することができ、一体型充電装置または外部充電装置を有することができる。
【0049】
別の設計では、コントローラ10は、別個のハウジングに配置されていないか、完全に配置されてはなく、むしろ全体的または部分的に調整ドライブ7、8の1つに一体化されている。次いで、この調整ドライブは、メインドライブを表し、場合によって、それにさらに調整ドライブを接続できる。
【0050】
電動家具ドライブは、種々の作動状態を有することができる。特に、以下の作動状態:オフ作動状態、オン作動状態、待機作動状態、緊急オフ作動状態、グリッドカットオフ作動状態が可能である。
【0051】
オフ作動状態では、家具ドライブのモータはオフに切り替わるが、操作デバイス20によってオン作動状態に切り替えることができる。コントローラ10の電源が提供される。
【0052】
オン作動状態では、例えば操作デバイス20によって、家具ドライブのモータはオンに切り替わる。コントローラ10の電源が提供される。
【0053】
待機作動状態では、コントローラ10の電源、および場合によって、さらなる伝送ユニット、例えば、無線ゲートウェイなどが最小限に抑えられる。待機作動状態がオンに切り替わると、それは、家具ドライブの作動が可能になるようにオフに切り替わる必要がある。この待機作動状態のオフ切り替えは、「ウェイクアップ」とも呼ばれる。
【0054】
緊急オフ作動状態では、家具ドライブのモータをオンに切り替えることができない。緊急オフ作動状態がオン作動状態からオンに切り替わると、オンに切り替わったモータは、直ちにオフに切り替わる。コントローラ10の電源が提供される。緊急オフ作動状態は、その原因が適切な手段によって取り除かれる後に終了する(ここでは、より詳細には説明されない)。
【0055】
グリッドカットオフ作動状態では、家具ドライブ、すなわち電源のグリッド接続部への接続は、グリッドカットオフデバイスによって中断される。グリッドカットオフデバイスは、グリッドカットオフ作動状態では、それがオフに切り替わる、すなわち、グリッドへの接続が家具ドライブを作動させるために必要である時点を認識する。グリッドカットオフデバイスは、グリッドカットオフ作動状態を再開できる時点も認識する。
【0056】
家具ドライブ用操作デバイスの2つの別の選択肢が
図1および
図2に示されている。一方の設計では、例えばボタンの形態の操作要素を有する有線操作ユニット21を提供することができる。
【0057】
ここに示される例示的な実施形態では、家具ドライブは、音声コントローラを有するコントローラ10を有する。典型的な作動ボタンの代わりに、各々がマイクロフォン31(例えば、
図3、
図4を参照)を有する音声制御サブユニット210から214が、操作ユニット21内に設けられる。各々付随調整ドライブ7、8の各調整機能は、ここでは、音声制御サブユニット210から214の各々に付随している。これについては、以下により詳細に説明される。
【0058】
操作ユニット21はまた、代替設計では無線接続することができ、コントローラ10への信号の無線送信のための送信デバイスを有する。以下に詳細に説明される音声による音声制御サブユニット210から214の作動は、制御信号を生成し、制御信号は、図示の接続ケーブル22を介して、作動要素に従って調整ドライブ7、8を制御するコントローラ10に送信される。この制御は、例えば、特定の調整ドライブ7、8、または特定の調整範囲を調整から除外したり、解除後に、例えば、キースイッチまたは同様の優れた要素を介してのみアクセスできたり、特定の制限を受ける可能性がある。さらに、1つ以上のエンドスイッチを調整ドライブ7、8の各々に配置することができ、これらは、1つまたは2つの定義された端点を越える動きを防ぐ。
【0059】
操作ユニット21は、
図1および
図2に示されるように、接続ケーブル22を介して、コントローラ10に接続することができる。あるいは、操作ユニット21は、コントローラ10への信号の無線送信のための送信デバイスを備えることができる。無線送信は、無線伝送リンク、光伝送リンク(例えば、赤外光用)、および/または超音波伝送リンクによって実施することができ、コントローラ10は、各々対応する受信ユニットを備えている。例えば、このような受信ユニットが、
図5の伝送リンク24の伝送ユニット110として概略的に示されている。
【0060】
操作デバイス20はまた、モバイルデバイス23によって、操作ユニット21内に代替的にまたは追加的に製造することができる。モバイルデバイス23は、特に、市販の携帯電話(「スマートフォン」)またはタブレットコンピュータであり得る。ソフトウェアのアイテム(「アプリ」)は、好ましくは、操作ユニットとしての機能のためにモバイルデバイス23にインストールされる。したがって、調整ドライブ7、8への制御コマンドは、無線伝送リンク24を介して、携帯用制御として使用されるモバイルデバイス23からコントローラ10に送信することができる。無線通信リンク24は、例えば、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)またはブルートゥース(登録商標)伝送経路に基づくことができる。無線伝送リンク24を介したモバイルデバイス21からの無線送信は、コントローラ10に直接行うことができる。代替設計では、コントローラ10が接続されているネットワークのアクセスポイント(ここでは図示せず)を介して、送信することも可能である。
【0061】
操作デバイス20は、
図1および
図2の例示的な実施形態では、音声コントローラとして実施され、例示的な実施形態では、各々がマイクロフォン31を有する音声制御サブユニット210から214を備える。音声制御サブユニット210から214の各々は、
図3に示されるように、各々ケーブル22a、22b、22c、22d、22eを介して制御ユニット10に接続されている。コントローラ10に接続されてコントローラ10によって制御される家具ドライブの調整ドライブ7、8および場合によってさらなる部品の制御は、各々マイクロフォン31によって受信された音響信号を再現するマイクロフォン31の電気信号を介して行われる。
【0062】
これは、
図2の座席家具1'のアイテムの例に基づいて詳細に説明される。
【0063】
2つの音声制御サブユニット210および211は、上方への旋回運動および下方への旋回運動において後部4を調整するための調整ドライブ7に付随している。同様に、さらなる2つの音声制御サブユニット212および213は、上方への旋回運動および下方への旋回運動において脚部5を調整するための調整ドライブ8に付随している。この例では、調整ドライブ7、8のすべての調整動作の停止は、音声制御サブユニット210によって実行される。
【0064】
各音声制御サブユニット210から214は、マイクロフォン31、音声分析デバイス32、および切替デバイス33を備える。
【0065】
音声制御サブユニット210、211、212、213、214は非常に小さく、完全に一体化された部品である。マイクロフォン31によって記録された単語の音声分析デバイス32によって実行されるその音声認識により、音声制御サブユニット210、211、212、213、214は、個々の単語またはフレーズを認識することができる。音声制御サブユニット210、211、212、213、214は、例えば、特別な単語に対してのみ設計することができるため、特に高速になり得る。
【0066】
制御用電気信号は、認識された単語またはフレーズに応じて切替デバイス33によって出力することができる。この切替デバイス33は、(示されるように)音声制御サブユニット210、211、212、213、214に一体化することができるか、または外部に配置することもできる。それは、例えば、半導体スイッチおよび/または電気機械接点(リレー)として設計される。
【0067】
操作ユニット21は、手に拾い上げるか、またはアクチュエータの音声範囲に配置することができる。次いで、調整ドライブ7、8を作動させるために特定のキーワードが話される。これについては、以下に説明される。
【0068】
図1および
図2による例示的な実施形態のコントローラ10は、
図3のブロック図の形式でより詳細に示されている。このブロック図では、コントローラ10および/または調整ドライブ7、8の電源は示されていない。それは、いずれも電源ユニットの形態で制御デバイス10に一体化され、制御デバイス10は、示される接続部に加えてグリッド接続部も有する。例えば、供給ユニット100は、この点に関して
図5と併せて以下に示されている。あるいは、コントローラ10に低電圧を供給する外部電源ユニットを提供することもできる。
【0069】
コントローラ10は、図示の例ではケーブル22を介して供給される操作ユニット21の信号を評価する評価ユニット11を備える。さらに、評価ユニット11は、伝送ユニット110を使用して、伝送リンク24を介して供給されたモバイルデバイス23の制御コマンドを評価するように構成されている(
図5を参照)。コントローラ10がこの制御オプションを許可すると、伝送リンク24の信号のための受信機は、評価ユニット11内に配置され得るか、またはブルートゥース(登録商標)受信機などの評価ユニット11に接続され得る。伝送ユニット110は、このような受信機の例として
図5に概略的に示されている。あるいは、調整ドライブ7、8を制御するためのモバイルデバイス23の情報のアイテムはまた、ネットワーク(図示せず)およびネットワーク接続部を介して、評価ユニット11に送信され得、そこで分析され得る。
【0070】
一般に、評価ユニット11は、調整ドライブ7、8のために受信された制御コマンドを評価するマイクロコントローラを有する。このマイクロコントローラは、さらなるタスクにも使用できる。
【0071】
評価ユニット11は、図示の例では、解除部品12を介して、モータコントローラ13に接続されている。モータコントローラ13は、調整ドライブ7、8の調整に関連する命令を受け入れ、調整ドライブ7、8を作動させるための対応するモータ電流にそれらを変換する。モータコントローラ13は、これらの条件では、コントローラ10の電力末期とみなすことができる。
【0072】
代替設計では、モータコントローラ自体を一体化された形態で含む調整ドライブも使用できることに留意されたい。この場合、対応するモータコントローラ13は、コントローラ10では省略される。解除部品12の機能が以下に説明される。
【0073】
マイクロフォン31は、コントローラ10の音声制御サブユニット210、211、212、213、214の各部品である。音声制御サブユニット210、2111、212、213、214は、個々のケーブルまたはケーブルワイヤ22a、22b、22c、22dを介して、評価ユニット11に結合している。ここでは、音声制御サブユニット214がケーブル22eを介して、解除部品12に接続している(
図3)。
【0074】
コントローラ10の動作において、マイクロフォン31の電気信号は、音声制御サブユニット210、211、212、213、214でデジタル化され、各音声制御サブユニット210、211、212、213、214の各音声分析デバイス32によって分析され、音声内容が抽出される。これは、例えば、以前に記憶または定義された音声パターンと比較して実行され、その数は制限することができる。
【0075】
この比較中に話された制御語またはキーワードが認識されると、切替デバイス33は、特定の電圧などの電気信号を発するように促される。
【0076】
この信号は、ケーブル22を介して評価ユニット11に送信される。次いで、評価ユニット11は、解除部品12が(例えば、
図5と併せて以下に説明するように、先行する緊急オフ信号によって)ブロックされていないと仮定して、モータコントローラ13を制御する。
【0077】
音声制御サブユニット210、211、212、213、214は、それらが事前設定されている音声キーワードに応答する。このタスクは、高レベルの処理能力や複雑な音声分析システムを必要としない。典型的な音声コマンドは、「バックアップ」、「レッグダウン」、「停止」などの形式をとることができる。コントローラ10のメモリ機能を使用する場合、「メモリ」の形式のコマンドも考えられる。さらに、「TV位置に移動」、「無重力に移動」、「横臥位置に移動」などの工場出荷時のプリセットコマンドも提供でき、これらのコマンドは、頭部および/または足部のための永久にプリセットされた調整位置にリンクされる。上記のコマンドは、本質的に単なる例示であり、ベッド1の機能オプションまたは家具ドライブを有する座席家具1'のアイテムに必要に応じて適合させることができる。
【0078】
したがって、この例示的な実施形態では、解除部品12が、調整ドライブ7、8の任意の調整動作を直ちにオフに切り替えるため、キーワード「停止」、「停止」、「凍結」、「オフ」などは、1つの音声制御サブユニット210によってのみ認識される。
【0079】
もちろん、停止機能のための1つの音声制御サブユニット214が各調整ドライブ7、8に付随するように、各調整ドライブ7、8が各々3つの音声制御サブユニット210、211、214および212、213、214に付随することも可能である。さらに、さらなる音声制御サブユニット210もまた、冗長な緊急オフアクチュエータとして提供され得る。これは示されていないが、容易に考えられる。
【0080】
例えば、さらなる音声制御サブユニット217が、緊急オフアクチュエータとして提供され得る。緊急オフ作動状態は、例えば、さらなる音声制御サブユニット217が「停止」または「停止」などの命令を直接認識し、緊急停止信号をさらな解除部品12aに中継するという点で、作動させることができる。したがって、直ちに、解除部品12内の評価ユニット11から受信された可能性がある信号をブロックして、調整ドライブ7、8の1つを作動させ、調整ドライブ7、8のさらなる動きをブロックする。さらなる音声制御サブユニット217のブロック機能は、もちろん、評価ユニット11に作用してそこで考慮されるか、またはモータコントローラ13に直接作用して、その中の調整ドライブ7、8のブロックをもたらすことができる。このように、家具ドライブの緊急オフ作動状態が制御される。
【0081】
音声制御サブユニット210、211、212、213、214による音声制御は、便利であるだけでなく、コマンドが、音声制御サブユニット210による、そして場合によっては、さらなる音声制御ユニット217による緊急停止によっていつでも上書きされ得るため、安全でもある。
【0082】
代替設計では、調整ドライブ7、8は、対応する緊急停止コマンドが発生すると停止するだけでなく、むしろ停止して、少なくともいくらか反対方向に移動することが考えられる。このように、調整手順によって悪影響を受けたベッド1の人を快適な位置に戻すことができるか、または既に発生したわずかな挟み込みを元に戻すことができる。
【0083】
音声制御サブユニット210、2111、212、213、214、217は、この場合、さらなるマイクロコントローラ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、および/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)を作動させることができ、上記の部品は、SOC(システムオンチップ)の形態で一体化されている可能性がある。比較的少ないハードウェア費用により、このように、いくつかのキーワードに制限された音声入力の少なくとも1つの分析を行うことができる。例えば、上記のキーワード「停止」は、特徴的な音声学に基づいて容易かつ確実に識別可能である。明示的な言葉に加えて、危険な状況に関連して使用されるノイズも認識でき、調整ドライブ7、8を停止したり、逆に実行させたりする兆候として解釈できる。したがって、さらなる安全性レベルが達成される。
【0084】
局所音声制御サブユニット210および場合によってはさらなる音声制御ユニット217に基づく調整ドライブ7、8の図示の音声ベース緊急停止は、包括的な挟み込み保護を保証するためのさらなる安全対策と組み合わせることができることに留意されたい。これらの条件では、座席家具1'のベッド1アイテムまたは調整可能な家具(例えば、リフトテーブル)の別のアイテムの移動したベッド要素またはフレームワークに配置されている圧力センサまたはボタンセンサも評価および解除部品ひいてはモータコントローラ13に作用することができる。
【0085】
コントローラ10が緊急停止によって作動解除した場合、家具ドライブは緊急オフ作動状態にある。
【0086】
図4は、操作ユニット21の概略ブロック図を示している。既に上記のように、典型的な作動要素は、音声制御サブユニット210、211、212、213、214によって置換されている。ここに示される例は、2つの調整ドライブ7、8を有する家具のアイテムに関するものである。もちろん、2つより多い調整ドライブ7、8を有するか、または1つのみを有する実施形態も可能である。
【0087】
図4に示される操作ユニット21は、ここでは、2つのさらなる音声制御サブユニット215および216を備えている。音声制御サブユニット215は、操作ユニット21のライト40に接続され、特定のキーワード、例えば、「ライト」に基づいて操作ユニット21をオンに切り替える。これは、特に暗闇で役立つ。操作ユニット21を容易に見つけることは、特にそれが無線である場合、音響インジケータ41に接続されているさらなる音声制御サブユニット216によって可能にすることができる。さらなる音声制御サブユニット216は、例えば、キーワード「検索」または「報告」に応答することができる。
【0088】
図5は、
図1、2による家具ドライブ用音声制御コントローラ10の例示的な実施形態の変形の概略ブロック図を示している。
【0089】
操作ユニット21の音声制御サブユニット210から216に加えて、3つのさらなる音声制御サブユニット217、218、219の例示的な使用が示される。
【0090】
第1の音声制御サブユニット217は、ここで、既に上記のように、解除ユニット12およびモータコントローラ13に接続されている緊急オフ解除ユニット12aに接続されている。音声制御サブユニット217は、操作ユニット21の音声制御サブユニット214のように、「停止」または「停止」などの命令を直接認識し、緊急停止信号を解除部品12aに中継する。
【0091】
しかし、緊急オフアクチュエータとしての音声制御サブユニット217は、別の点で接続することもできる。したがって、例えば、音声制御サブユニット217は、バス構成(MFP/ファーニバス)の外部部品として単独でまたは追加的に形成できる可能性がある。さらに、音声制御サブユニット217は、単独でまたは追加的に、Wi-Fi無線ゲートウェイに設置されるか、またはモータへの供給ラインにループされることが考えられる。
【0092】
第2の音声制御サブユニット218は、ここでは、評価ユニット11の伝送ユニット110に接続されている。伝送ユニット110は、伝送リンク24に接続され、例えば、無線伝送リンク24、例えば、赤外光、超音波、ラジオのためのトランシーバであり得る。第2の音声制御ユニット218は、「待機オンオフ」、「省電力オンオフ」などの命令を認識する。したがって、第2の音声制御ユニット218は、特に「待機オン」などのキーワードが認識されると、伝送ユニット110が省電力モードに切り替わるという点で待機作動状態を制御する。第2の音声制御サブユニット218が「待機オフ」などのキーワードまたは「ウェイクアップ」のための他の任意にキーワードを認識すると、省電力モードが再びオフに切り切り替わる。
【0093】
図5では、制御ユニット10内の供給ユニット100がさらに示され、ネットワークに接続するためのグリッドプラグ102を有するグリッドケーブル101を介して、接続されている。さらに、ここでは、グリッドプラグ102が、プラグイン電源ユニットとしてハウジング内にグリッドカットオフ回路103と一緒に配置されている。グリッドカットオフ回路103は、この変形例では、第3の音声制御サブユニット219に接続されている。
【0094】
グリッドカットオフ回路103によって、家具ドライブは、電力グリッドまたはバッテリ/蓄電池電源から完全にまたは部分的にのみ分離することができる。グリッドカットオフ回路103は、グリッドカットオフ作動状態が切り替えられるとき、すなわち、オンに切り替わるまたはオフに切り替わるときに、種々のデバイス(ここでは説明されない)によって認識する。ここに示される変形例では、これは、「カットオフオン」、「グリッドオフ」、および/または「カットオフオフ」、「グリッドオン」などのキーワードによって、第3の音声制御サブユニット219によって認識される。次いで、認識されたキーワードに応じて、第3の音声制御サブユニット219は、グリッドカットオフ回路103を介して、グリッドカットオフ作動状態を制御する。
【0095】
特に、蓄電池を使用して作動する座席家具1'のアイテムの場合、ここでは、電源の待機作動状態をアクティブにして、蓄電池から取られる電力を最小限まで抑えることができることが非常に重要である。
【0096】
家具ドライブのコントローラ10は、ほとんどの場合、それと一緒にベッドの下に配置されている。したがって、音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219のマイクロフォン31は、それらが座席家具1'のベッド1アイテム、座席家具1'のベッド1アイテムの部品または他の物体によって遮音されないポイントに配置される必要がある。このため、マイクロフォン31または音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219は、家具の外側、例えば、ナイトテーブル上または非遮音ポイントに配置することができ、ケーブル接続部を介して、または無線でもコントローラ10に接続することができる。
【0097】
マイクロフォン31の電源、音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219は、バッテリ、蓄電池、または小型電源ユニットを介して、製造することができる。ここでは、プラグイン電源ユニットを使用することもでき、その中に、マイクロフォン31または音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219が一体化されている。
【0098】
さらに、いわゆるデッドマンスイッチが、上記の方法で配置されたマイクロフォン31または音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219と一緒に提供される可能性がある。この場合、非常に短いデータセットが、特に双方向伝送によって、マイクロフォン31または音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219とコントローラ10との間で交換される。この場合、コントローラ10は、音声制御サブユニット210、211、212、213、214、215、216、217、218、219の特定または1つの特定の1つのもののマイクロフォン31が、1秒内から2秒内など限定できる時間間隔内にコントローラ10への接続を失った場合に、緊急オフ作動状態をオンに切り替えるように設計されている。
【0099】
緊急オフ作動状態作動解除またはオフ切り替えは、例えば、アプリによって、または別の適切な方法で実行することができる。
【符号の説明】
【0100】
1 ベッド
1' 座席家具のアイテム
2 支持要素
3 中間部
4 後部
5 脚部
6 接続部
7、8 調整ドライブ
9 接続ケーブル
10 コントローラ
11 評価ユニット
12、12a 解除部品
13 モータコントローラ
20 操作デバイス
21 操作ユニット
22、22a-22e ケーブル
23 モバイルデバイス
24 伝送リンク
31 マイクロフォン
32 音声分析デバイス
33 切替デバイス
40 ライト
41 音響インジケータ
100 供給ユニット
101 グリッドケーブル
102 グリッドプラグ
103 グリッドカットオフ回路
110 伝送ユニット
210-216 音声制御サブユニット