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  • 特許-封止弁及び当該封止弁を含む液出し構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-30
(45)【発行日】2023-11-08
(54)【発明の名称】封止弁及び当該封止弁を含む液出し構造
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20231031BHJP
   G01N 35/10 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
G01N1/00 101K
G01N35/10 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023531490
(86)(22)【出願日】2021-09-10
(86)【国際出願番号】 CN2021117654
(87)【国際公開番号】W WO2022105382
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202011317080.5
(32)【優先日】2020-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521559876
【氏名又は名称】石家庄禾柏生物技▲術▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼書順
(72)【発明者】
【氏名】▲スゥェイ▼彦軍
(72)【発明者】
【氏名】陳立柱
(72)【発明者】
【氏名】▲シィン▼士元
(72)【発明者】
【氏名】姚召輝
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-543979(JP,A)
【文献】特表2020-526726(JP,A)
【文献】特開2016-175071(JP,A)
【文献】中国実用新案第203082221(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00
G01N 35/10
B05B 1/00
F16K 31/00
B01L 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴出パイプと、前記噴出パイプの端部に設けられるノズルと、封止弁とを含む液出し構造であって、
前記噴出パイプは、噴出パイプ本体(1-1)と、前記噴出パイプ本体(1-1)の軸方向に沿って設けられる噴出孔(1-2)と、前記噴出孔(1-2)内に設けられる磁石棒(1-3)とを含み、前記噴出孔(1-2)の内壁に前記噴出孔(1-2)の軸方向に沿って延在するいくつかの邪魔棒(1-4)が均等に設けられ、各前記邪魔棒(1-4)の一端に前記噴出孔(1-2)の中心に向かって延在するショルダ(1-5)が設けられ、前記磁石棒(1-3)はいくつかの前記ショルダ(1-5)及びいくつかの前記邪魔棒(1-4)で囲まれた空間内において前記噴出孔(1-2)の軸方向に沿って移動可能であり、
前記ノズルは、環状スリーブ(2-1)と、前記環状スリーブ(2-1)の一端に設けられるエンドプレート(2-2)と、前記エンドプレート(2-2)の中心に設けられるノズルパイプ(2-3)と、前記ノズルパイプ(2-3)の端部に設けられる円錐状噴出口(2-4)とを含み、前記エンドプレート(2-2)に前記ノズルパイプ(2-3)の外周を囲む環状フランジ(2-5)がさらに設けられ、前記ノズルパイプ(2-3)と前記円錐状噴出口(2-4)内には前記環状スリーブ(2-1)の内部と連通する液体通路(2-6)が設けられ、前記ノズルパイプ(2-3)と前記環状フランジ(2-5)との間に環状スロット(2-7)が囲まれてなり、
前記環状スリーブ(2-1)は前記噴出パイプ本体(1-1)に螺着又は係着され、前記環状スリーブ(2-1)内に前記封止弁が設けられ
前記封止弁は、封止弁本体(1)を含み、前記封止弁本体(1)に円柱状弁孔(2)が開設され、前記円柱状弁孔(2)の底端に錐台状孔(3)が設けられ、前記錐台状孔(3)は前記円柱状弁孔(2)と同軸に設けられ、前記錐台状孔(3)の小さい底端は前記円柱状弁孔(2)の底端と連通する
ことを特徴とする、液出し構造。
【請求項2】
前記錐台状孔(3)の大きい底端に円柱状液体貯槽(4)が連通し、前記錐台状孔(3)は前記円柱状液体貯槽(4)と同軸に設けられ、前記円柱状液体貯槽(4)の直径は前記錐台状孔(3)の大きい底端の直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の液出し構造。
【請求項3】
前記円柱状弁孔(2)の頂端に封止溝(5)が設けられ、前記封止溝(5)の底面と前記封止弁本体(1)の頂面とを接続する前記封止溝(5)の側壁は円弧状である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液出し構造
【請求項4】
前記封止弁本体(1)の形状は円柱体である、ことを特徴とする請求項1に記載の液出し構造
【請求項5】
前記噴出パイプ本体(1-1)における、前記ショルダ(1-5)が位置する側の端部の外側壁に雄ねじ(1-6)が設けられ、前記環状スリーブ(2-1)の開口端に前記雄ねじ(1-6)と嵌合する雌ねじ(2-8)が設けられる、ことを特徴とする請求項に記載の液出し構造。
【請求項6】
前記噴出パイプ本体(1-1)における、前記ショルダ(1-5)と反対する側の他端部に接続用環状台(1-7)が設けられ、前記接続用環状台(1-7)の外側壁に環状ボス(1-8)が設けられ、前記環状スリーブ(2-1)の開口端に前記環状ボス(1-8)と嵌合する環状凹溝(2-9)が設けられる、ことを特徴とする請求項に記載の液出し構造。
【請求項7】
前記磁石棒(1-3)の形状は円柱体である、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の液出し構造。
【請求項8】
前記邪魔棒(1-4)の数は3つ以上である、ことを特徴とする請求項に記載の液出し構造。
【請求項9】
いくつかの前記ショルダ(1-5)で囲まれた円形断面の直径は前記磁石棒(1-3)の断面直径よりも小さく、いくつかの前記邪魔棒(1-4)で囲まれた円形断面の直径は前記磁石棒(1-3)の断面直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項に記載の液出し構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、試薬キットの液出し構造技術の分野に属し、具体的には、封止弁及び当該封止弁を含む液出し構造に関する。
【背景技術】
【0002】
試薬キットは、実験室でよく見られる実験器具であり、反応試薬を保存するために用いられる。現在、実験室及び検査機器は、試薬を使用する前に、ピペット又は注射器を採用して試薬を試薬キットから抽出する必要がある。異なる試薬を抽出する場合、ピペットの吸引ヘッドを交換したり、注射器及び針を洗浄したりする必要があり、操作が煩雑で時間がかかり、抽出する試薬量が操作者の操作手法から影響を受けやすく、自動化機器に変換して操作することに不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、ノズルの開閉を制御しやすく、封止性があり、ノズル箇所の液体の結晶化を防止できる封止弁を提供するとともに、構造が簡単でコンパクトであり、自動化、正確な液体採取を実現しやすい液出し構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願は以下の技術的解決手段を採用する。
【0005】
第1の態様において、封止弁であって、封止弁本体を含み、前記封止弁本体に円柱状弁孔が開設され、前記円柱状弁孔の底端に錐台状孔が設けられ、前記錐台状孔は前記円柱状弁孔と同軸に設けられ、前記錐台状孔の小さい底端は前記円柱状弁孔の底端と連通する。
【0006】
1つの実施例において、前記錐台状孔の大きい底端に円柱状液体貯槽が連通し、前記錐台状孔は前記円柱状液体貯槽と同軸に設けられ、前記円柱状液体貯槽の直径は前記錐台状孔の大きい底端の直径よりも大きい。
【0007】
1つの実施例において、前記円柱状弁孔の頂端に封止溝が設けられ、前記封止溝の底面と前記封止弁本体の頂面とを接続する前記封止溝の側壁は円弧状である。
【0008】
1つの実施例において、前記封止弁本体の形状は円柱体である。
【0009】
前記封止弁の上、下端面はそれぞれ噴出パイプ、ノズルに緊密に嵌合し、封止性を有する。
【0010】
第2の態様において、上記封止弁を含む液出し構造であって、噴出パイプと、前記噴出パイプの端部に設けられるノズルとを含み、
前記噴出パイプは、噴出パイプ本体と、前記噴出パイプ本体の軸方向に沿って設けられる噴出孔と、前記噴出孔内に設けられる磁石棒とを含み、前記噴出孔の内壁に前記噴出孔の軸方向に沿って延在するいくつかの邪魔棒が均等に設けられ、各前記邪魔棒の一端に前記噴出孔の中心に向かって延在するショルダが設けられ、前記磁石棒はいくつかの前記ショルダ及びいくつかの前記邪魔棒で囲まれた空間内において噴出孔の軸方向に沿って移動可能であり、
前記ノズルは、環状スリーブと、前記環状スリーブの一端に設けられるエンドプレートと、前記エンドプレートの中心に設けられるノズルパイプと、前記ノズルパイプの端部に設けられる円錐状噴出口とを含み、前記エンドプレートに前記ノズルパイプの外周を囲む環状フランジがさらに設けられ、前記ノズルパイプと前記円錐状噴出口内に前記環状スリーブの内部と連通する液体通路が設けられ、前記ノズルパイプと前記環状フランジとの間に環状スロットが囲まれてなり、
前記環状スリーブは前記噴出パイプ本体に螺着又は係着され、前記環状スリーブ内に封止弁が設けられる。
【0011】
1つの実施例において、前記噴出パイプ本体における、前記ショルダが位置する側の端部の外側壁に雄ねじが設けられ、前記環状スリーブの開口端に前記雄ねじと嵌合する雌ねじが設けられる。
【0012】
1つの実施例において、前記噴出パイプ本体における、前記ショルダと反対する側の他端部に接続用環状台が設けられ、前記接続用環状台の外側壁に環状ボスが設けられ、前記環状スリーブの開口端に前記環状ボスと嵌合する環状凹溝が設けられる。
【0013】
1つの実施例において、前記磁石棒の形状は円柱体である。
【0014】
1つの実施例において、前記邪魔棒の数は3つ以上である。
【0015】
1つの実施例において、いくつかの前記ショルダで囲まれた円形断面の直径は前記磁石棒の断面直径よりも小さく、いくつかの前記邪魔棒で囲まれた円形断面の直径は前記磁石棒の断面直径よりも大きい。
【発明の効果】
【0016】
本願の有益な効果は以下のとおりである。本願の封止弁本体における円柱状弁孔は液体を通過させるために用いられ、円柱状弁孔の上端の封止溝は磁石棒を収容することができ、円柱状弁孔を塞ぐことに有利である。円柱状弁孔の下端の錐台状孔及び円柱状液体貯槽は、液体の一部を貯留して、円錐状噴出口を濡らし、ノズル内の液体が急速に揮発して結晶化することを防止するために用いる。ノズル及び噴出パイプは、封止弁により封止され、ノズルと噴出パイプとの接続箇所の空気漏れを防止する。
【0017】
噴出パイプとノズルとは係着又は螺着されることで、取り外し及び交換が容易である。
【0018】
噴出パイプ本体の噴出孔におけるショルダは、磁石棒が給液端を塞ぐことを阻止するために用いられ、隣り合う邪魔棒の間に液体を流通させるための隙間が形成され、液体は隙間に沿って流れる時に磁石棒から影響を受けることなく、磁石棒が他端に移動すると、磁石棒は噴出パイプの端部のノズルを塞ぐことができ、噴出孔内での磁石棒の往復移動は噴出パイプの開閉を実現する。
【0019】
ノズルの円錐状噴出口は円錐面として設計され、ノズルの下端に液体が付着して液だれが形成されることを防止することができる。ノズルパイプの外側には、細長いノズルパイプが外力により破壊されることを防止することができる環状フランジ及び環状スロットを有し、環状スロットは、ノズルから流出した液体試薬を受ける容器を取り付ける時、容器の封止蓋を係止し、封止蓋を外れにくくすることもできる。本願にて提供される液出し構造は、取り付けやすく、液体噴出効果が高い。
【0020】
本願にて提供される装置は、構造が巧みで簡単であり、装置の自動化及び小型化の実現に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1の封止弁の断面構造を示す模式図である。
図2】実施例2の封止弁の断面構造を示す模式図である。
図3】実施例3の封止弁の断面構造を示す模式図である。
図4】実施例4の液出し構造の断面構造を示す模式図である。
図5】実施例5の液出し構造の断面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本願の実施例における図面に合わせて、本願の実施例における技術的な解決手段を明瞭且つ完全に記述する。
【0023】
[実施例1]
図1に示すように、封止弁は、封止弁本体1を含み、封止弁本体1に円柱状弁孔2が開設され、円柱状弁孔2の底端に錐台状孔3が設けられ、錐台状孔3は円柱状弁孔2と同軸に設けられ、錐台状孔3の小さい底端は円柱状弁孔2の底端と連通する。封止弁本体1の形状は円柱体であり、封止弁本体1の材料は弾性材料を選択し、例えばゴムであり、好ましくはシリコンである。錐台状孔3は、大きい底端及び小さい底端を有する孔であり、大きい底端の直径は、小さい底端の直径よりも大きく、大きい底端から小さい底端までの間の直径は、小さくなる傾向がある。
【0024】
[実施例2]
図2に示すように、実施例2にて提供される装置は、実施例1と同じであるが、錐台状孔3の大きい底端に円柱状液体貯槽4が連通し、錐台状孔3が円柱状液体貯槽4と同軸に設けられ、円柱状液体貯槽4の直径が錐台状孔の大きい底端の直径よりも大きい点に違いがある。
【0025】
[実施例3]
図3に示すように、実施例3にて提供される装置は、実施例1又は実施例2と同じであるが、円柱状弁孔2の頂端に封止溝5が設けられ、封止溝5の底面と封止弁本体1の頂面との接続箇所が円弧により移行し、すなわち封止溝5の内側壁が円弧状である点に違いがある。
【0026】
[実施例4]
図4に示すように、液出し構造は、噴出パイプと、噴出パイプの端部に設けられるノズルと、を含む。
【0027】
噴出パイプは、噴出パイプ本体1-1と、噴出パイプ本体1-1の軸方向に沿って設けられる噴出孔1-2と、噴出孔1-2内に設けられる磁石棒1-3とを含み、噴出孔1-2の内壁に噴出孔1-2の軸方向に沿って延在するいくつかの邪魔棒1-4が均等に設けられ、各邪魔棒1-4の一端に噴出孔1-2の中心に向かって延在するショルダ1-5が設けられ、磁石棒1-3はいくつかのショルダ1-5及びいくつかの邪魔棒1-4で囲まれた空間内において噴出孔1-2の軸方向に沿って移動可能である。
【0028】
噴出パイプ本体1-1は試薬キット6に固定的に接続され、噴出パイプ本体1-1内の噴出孔1-2は試薬キット6の液出し孔7と連通する。噴出パイプ本体1-1のショルダ1-5に位置する端部は給液端であり、試薬キット6内の液体試薬は給液端から噴出パイプ本体1-1の噴出孔1-2内に流入する。
【0029】
いくつかのショルダ1-5で囲まれた円形断面の直径は磁石棒1-3の断面直径よりも小さく、いくつかの邪魔棒1-4で囲まれた円形断面の直径は磁石棒1-3の断面直径よりも大きい。具体的には、いくつかのショルダ1-5で円柱状空間が囲まれ、当該円柱状空間の水平断面は円形である。同様に、いくつかの邪魔棒1-4で円柱状空間が囲まれ、当該円柱状空間の水平断面は円形である。ショルダ1-5は、磁石棒1-3が液出し孔7を塞ぐことを防止するように、磁石棒1-3がショルダ1-5で囲まれた円柱状空間に入り、さらに試薬キット6の液出し孔7に移動することを阻止することができる。隣り合う邪魔棒1-4の間に隙間が形成され、液体試薬は、磁石棒1-3から影響を受けることなく、隙間を通して噴出孔1-2内において流れることができる。
【0030】
ノズルは、環状スリーブ2-1と、環状スリーブ2-1の一端に設けられるエンドプレート2-2と、エンドプレート2-2の中心に設けられるノズルパイプ2-3と、ノズルパイプ2-3の端部に設けられる円錐状噴出口2-4とを含み、エンドプレート2-2にノズルパイプ2-3の外周を囲む環状フランジ2-5がさらに設けられ、ノズルパイプ2-3と円錐状噴出口2-4内に環状スリーブ2-1の内部と連通する液体通路2-6が設けられ、すなわち液体通路2-6はエンドプレート2-2、ノズルパイプ2-3及び円錐状噴出口2-4を貫通し、ノズルパイプ2-3と環状フランジ2-5との間に環状スロット2-7が囲まれてなる。
【0031】
ノズルの円錐状噴出口2-4は円錐面として設計され、ノズルの下端に液体が付着して液だれが形成されることを防止することができる。ノズルパイプ2-3の形状は錐台状又は円柱状であり、ノズルパイプ2-3の外側の環状フランジ2-5及び環状スロット2-7は、細長いノズルパイプ2-3が外力により破壊されることを防止することができ、環状スロット2-7は、さらにノズルから流出した液体試薬を受ける容器を取り付ける時、容器の封止蓋を係止し、封止蓋を外れにくくすることもできる。
【0032】
環状スリーブ2-1は噴出パイプ本体1-1に螺着される。具体的には、噴出パイプ本体1-1における、ショルダ1-5が位置する側の端部の外側壁に雄ねじ1-6が設けられ、環状スリーブ2-1の開口端に雄ねじ1-6と嵌合する雌ねじ2-8が設けられる。図4に示すように、環状スリーブ2-1の一端にエンドプレート2-2が設けられ、エンドプレート2-2と反対する他端は環状スリーブ2-1の開口端である。雌ねじ2-8は、開口端の内側に設けられ、雄ねじ1-6に接続され、環状スリーブ2-1及び噴出パイプ本体1-1を固定する。
【0033】
環状スリーブ2-1内に封止弁が設けられる。封止弁の具体的な構造は、実施例1~3のいずれかであってもよく、封止弁の配置方向は、錐台状孔3の小さい底端が噴出パイプに近く、錐台状孔3の大きい底端がノズルに近いようにし、封止弁本体1と環状スリーブ2-1とは締まり嵌めであり、封止を実現し、液体が割れ目から漏れることを防止する。円柱状弁孔2は噴出パイプの噴出孔1-2及びノズルの液体通路2-6を連通させる。噴出パイプ本体1-1と封止弁との接続端にショルダがなく、磁石棒1-3は封止弁に当接することができる。封止弁は、シリコン材料であり、弾性を有し、磁石棒1-3により押出されると、円柱状弁孔2が塞がれ、封止作用を奏し、それにより液体試薬がノズルに入ることを遮断し、液出しを停止する効果を奏する。
【0034】
封止弁に封止溝5が存在する場合、封止溝5の底面と封止弁本体1の頂面とを接続する封止溝5の側壁は円弧状であり、磁石棒1-3を封止溝5内に入るように案内することができ、円柱状弁孔2は封止溝5の中心に設けられ、磁石棒1-3と円柱状弁孔2との位置合わせと位置決めにさらに有利であり、磁石棒1-3が円柱状弁孔2からずれて液漏れを起こすことを回避する。
【0035】
封止弁に円柱状液体貯槽4が存在する場合、円柱状液体貯槽4は液体試薬の一部を貯留して、ノズルを濡らし、円錐状噴出口2-4箇所の液体試薬が急速に揮発して結晶化することで、ノズルを塞ぐことを防止するために用いることができる。
【0036】
磁石棒1-3の形状は円柱体である。邪魔棒1-4は、数が3つ以上であり、噴出孔1-2の内壁に均等に分布し、図4において、邪魔棒1-4の数は6つである。邪魔棒1-4の数が少なすぎる(1つ又は2つ)と、移動過程に磁石棒1-3が噴出孔1-2の内壁に貼り付くおそれがあり、邪魔棒1-4の数が多すぎると、隣り合う邪魔棒1-4の間の隙間が狭すぎるようになり、上記の2つの状況はいずれも液体試薬の流れ抵抗が大きくなることを引き起こし、噴出パイプ本体1-1及び磁石棒1-3のサイズに応じて邪魔棒1-4の数を合理的に調整すればよい。
【0037】
噴出孔1-2内での磁石棒1-3の移動を実現するために、噴出パイプ本体1-1の給液端外に電磁石を嵌着し、噴出パイプ本体1-1の接続用環状台1-7外に永久磁石コイルを嵌着することができ、永久磁石コイルは磁石棒1-3と逆極性であり、磁石棒1-3を吸引してノズルを塞ぎ、液出しを停止する。液体を排出する必要がある時、電磁石に通電し、電磁石の磁力は永久磁石コイルの磁力よりも大きく、磁石棒1-3が噴出パイプ本体1-1の給液端まで吸引され、ショルダ1-5が磁石棒1-3に当接し、液体試薬が隙間を通してノズルに入ってから排出される。
【0038】
[実施例5]
図5に示すように、実施例5にて提供される装置は、実施例4と同じであるが、環状スリーブ2-1が噴出パイプ本体1-1に係着される点に違いがある。具体的には、噴出パイプ本体1-1における、ショルダ1-5と反対する側の他端部に接続用環状台1-7が設けられ、接続用環状台1-7の外側壁に環状ボス1-8が設けられ、環状スリーブ2-1の開口端に環状ボス1-8と嵌合する環状凹溝2-9が設けられる。ノズルは噴出パイプ本体1-1における環状ボス1-8と相互に嵌合し、接続用環状台1-7は環状スリーブ2-1内に挿入され、取り付けやすくて迅速であり、外れにくい。液体試薬は、試薬キットの液出し口7と噴出パイプを経てから、封止弁の円柱状弁孔2を経て、さらにノズル内の液体通路2-6から噴出される。
【0039】
以上記載したのは、本願の好適な実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、本願の精神及び原則内で行われるいずれかの修正、同等の置換及び改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【要約】
封止弁は、封止弁本体(1)を含み、前記封止弁本体(1)に円柱状弁孔(2)が開設され、円柱状弁孔(2)の底端に錐台状孔(3)が設けられ、錐台状孔(3)は円柱状弁孔(2)と同軸に設けられ、錐台状孔(3)の小さい底端は円柱状弁孔(2)の底端と連通する。当該封止弁は、ノズルの開閉を制御しやすく、ノズル箇所の液体の結晶化を防止することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5