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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】肌美容方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/98 20060101AFI20231101BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
A61K8/98
A61K8/49
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023114585
(22)【出願日】2023-07-12
(62)【分割の表示】P 2023113374の分割
【原出願日】2023-07-11
【審査請求日】2023-07-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523354118
【氏名又は名称】株式会社CEL-ENA
(72)【発明者】
【氏名】西原 広徳
【審査官】▲高▼橋 明日香
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/144843(WO,A1)
【文献】特表2012-520837(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111956670(CN,A)
【文献】特開2006-348017(JP,A)
【文献】Expert CC SPF PA++ (ID: 9697996),Mintel GNPD [online],2022年06月,[検索日;2023年7月19日], https://www.gnpd.com,成分、商品説明、Beauty Innovation
【文献】Essential Lotion (ID: 10581152),Mintel GNPD [online],2023年03月,[検索日;2023年7月19日], https://www.gnpd.com,成分、商品説明、Beauty Innovation
【文献】Perfect Serum Cream (ID: 9785674),Mintel GNPD [online],2022年08月,[検索日;2023年7月19日], https://www.gnpd.com,成分、商品説明、Beauty Innovation
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00-8/99
A61Q 1/00-90/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト幹細胞培養液からなる液体または粉体による第1の有効成分、およびNMNからなる液体または粉体による第2の有効成分のいずれか一方を含有する第1の組成物を塗布する工程と、
前記第1の有効成分および前記第2の有効成分の他方を含有する第2の組成物を塗布する工程とを有し、
前記第1の組成物には前記第2の組成物に含有されている前記他方の有効成分が含まれず、
前記第2の組成物には前記第1の組成物に含有されている前記一方の有効成分が含まれていない
肌美容方法(ただし、医療行為を除く)。
【請求項2】
前記第1の組成物を塗布する工程前記第2の組成物を塗布する工程は、前記一方の有効成分と前記他方の有効成分の同時投入ではなく、前記一方の有効成分と前記他方の有効成分の順次投入により行われる
請求項1記載の肌美容方法(ただし、医療行為を除く)。
【請求項3】
前記第1の組成物を塗布する工程は、前記一方の有効成分を精製水または生理食塩水で調整した噴霧用液体を噴霧する工程であり、
前記第2の組成物を塗布する工程は、前記他方の有効成分を精製水または生理食塩水で調整した噴霧用液体を噴霧する工程である
請求項2記載の肌美容方法(ただし、医療行為を除く)。
【請求項4】
前記噴霧は、圧縮気体を0.001秒以上かつ1秒以下の短時間で高速に放出することで、前記噴霧用液体をナノ化して放出することにより行われる
請求項3記載の肌美容方法(ただし、医療行為を除く)
【請求項5】
前記第1の組成物を塗布する工程と、前記第2の組成物を塗布する工程は、48時間以内に行われる
請求項4記載の肌美容方法(ただし、医療行為を除く)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、肌の美容を行うような肌美容方に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シワを改善し、使用感に優れた肌美容組成物として、タマネギ鱗茎の酢酸抽出物と重曹とを含有することを特徴とする肌美容組成物と、これを塗布する肌美容方法(但し、医療行為を除く)が提案されている(特許文献1参照)。
この肌美容方法においては、タマネギ鱗茎酢酸抽出物のみでも、シワ改善、保湿効果、美肌効果(キメの改善)が認められるが、重曹を併せて含有することによって、より短期間でより優れた肌美容効果(特にシワ改善)が認められることが分かったとされている。
ここで、美容業界においては、さらなる効果が求められており、若く見える若見え効果が求められている。すなわち、シワ改善、保湿効果、美肌効果に加え、顔のたるみやシワを改善するリフトアップ効果も求められている。
しかし、上述した美容方法は、リフトアップ効果まで得られるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6973740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、上述の問題点に鑑みて、十分な若見え効果が得られ、利用者の満足度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、ヒト幹細胞培養液からなる液体または粉体による第1の有効成分、およびNMNからなる液体または粉体による第2の有効成分のいずれか一方を含有する第1の組成物を塗布する工程と、前記第1の有効成分および前記第2の有効成分の他方を含有する第2の組成物を塗布する工程とを有し、前記第1の組成物には前記第2の組成物に含有されている前記他方の有効成分が含まれず、前記第2の組成物には前記第1の組成物に含有されている前記一方の有効成分が含まれていない肌美容方法(ただし、医療行為を除く)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明により、十分な若見え効果が得られる肌美容方を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】複数成分肌浸透システムのシステム構成図。
図2】複数成分肌浸透システムの構成を示すブロック図。
図3】複数成分肌浸透システムの動作を示すフローチャート。
図4】複数成分肌浸透システムによるビフォーアフターの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明は、第1の有効成分を含有する第1組成物と、第2の有効成分を含有する第2組成物を、それぞれ別に、あるいは全て混合して、肌に塗布するものである。そして、第1の有効成分と、第2の有効成分は、一方をヒト幹細胞培養液とし、他方をNMNとするものである。また、塗布の方法としては、第1の有効成分からなる第1浸透剤と、第2の有効成分からなる第2浸透剤を、それぞれまたは一括して精製水等の調整剤で調整して噴霧用液体(塗布用液体)とし、噴霧を行う噴霧装置にて肌に噴霧することが好ましい。なお、ここでいう肌とは、顔の肌、首の肌、デコルテの肌、四肢の肌、胸の肌、腹部の肌、背中の肌、陰部の肌、頭の肌など、身体の肌全てを指す。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
【0009】
図1は、複数成分肌浸透システム1のシステム構成を示す構成図である。
複数成分肌浸透システム1は、第1浸透剤2と、第2浸透剤3と、調整剤4と、噴霧装置5とで構成されている。
【0010】
第1浸透剤2は、肌に浸透させる第1有効成分からなる剤であり、液体または粉体により構成されている。
第2浸透剤3は、肌に浸透させる第2有効成分からなる剤であり、液体または粉体により構成されている。
【0011】
この実施例では、第1浸透剤2と第2浸透剤3のうち一方をNMN粉末とし、他方をヒト幹細胞培養液としている。
NMN粉末は、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)の粉末であり、母乳、枝豆、ブロッコリー、アボカド、トマト、その他の生物から採取してマイクロ造粒加工などの造粒加工により粉末化して形成されている。
【0012】
ヒト幹細胞培養液は、ヒトから採取された幹細胞を培養液にて培養した際に得られる上清液である。ヒト幹細胞培養上清液は、ヒトの臍帯から得られるヒト臍帯幹細胞培養上清液、ヒトの臍帯血から得られるヒト臍帯血幹細胞培養上清液、ヒトの脂肪から得られるヒト脂肪幹細胞培養上清液、ヒトの骨髄液から得られるヒト骨髄幹細胞培養上清液、その他のヒトの細胞を培養して得られる上清液とすることができる。
【0013】
調整剤4は、精製水または生理食塩水とすることができる。精製水は、通常の精製水、あるいは精製水を滅菌した滅菌精製水を利用することができる。生理食塩水は、精製水をろ過や蒸留により滅菌しさらに発熱性物質を除去した注射用整理食塩水など、適宜のものを利用できる。
【0014】
第1浸透剤2は、調整剤4で調整されて第1噴霧用液体(第1塗布用液体)として利用される。また同様に、第2浸透剤3は、調整剤4で調整されて第2噴霧用液体(第2塗布用液体)として利用される。なお、第1浸透剤2と第2浸透剤3を混合して調整剤4で調整して1つの統合噴霧用液体(統合塗布用液体)として利用することもできる。
【0015】
このようにして調整される噴霧用液体(第1噴霧用液体、第2噴霧用液体、または統合噴霧用液体)は、粘度が200mPa・s以下のものとすることができ、粘度が100mPa・s以下のものが好ましく、粘度が50mPa・s以下のものがより好ましく、粘度が10mPa・s以下のものがより好ましく、粘度が5Pa・s以下のものがさらに好ましく、粘度が3mPa・s以下のものがより好ましく、粘度が2mPa・s以下のものがさらに好ましく、粘度が1mPa・s以下のものが好適である。これにより、後述する噴霧装置5の噴霧口12aから噴霧する際に内部で詰まることを防止できる。
【0016】
噴霧装置5は、ノズルを介して対象(この実施例では人の肌)に加圧液体を噴霧する装置であり、以下に詳細に説明する。
【0017】
噴霧装置5は、空気を送り出す本体30と、この本体30に一端が接続された導管20と、導管20の他端に接続されて施術者が操作するハンドピース10とを有している。
【0018】
ハンドピース10は、施術者が手で持つことができる長手状のユニットであり、先端に噴霧カバー11が設けられ、後端に導管20の他端が接続されている。ハンドピース10の上面の中央より先端側には、第1浸透剤2や第2浸透剤3を調整剤4で調整した噴霧用液体を投入する液体投入部15が設けられている。液体投入部15は、上面の蓋部に液体投入孔15bが設けられ、ハンドピース10内側に液体収容部15aが設けられている。この液体収容部15aは無菌室となっており、液体投入孔15bから注射器等で噴霧用液体が液体収容部15a内に投入される。ハンドピース10の上面の中央より後端側には、現在の噴霧設定を表示する表示部19a(図2参照)と、噴霧用液体の噴霧設定を切り替える切替ボタン19b(図2参照)と、噴霧用液体の噴霧の開始と停止を切り替える作動ボタン19c(図2参照)と、各種制御を実行する制御部19dを有する設定部19が設けられている。ハンドピース10の右側面(図1の正面)には、1回の噴霧における噴霧用液体の噴霧量を調節する噴霧量調節ダイヤル18が設けられて、ハンドピース10の左側面(図1の背面)には、噴霧設定が手動噴霧の際に押下されることで1回噴霧を行う手動用噴霧ボタン16が設けられている。
【0019】
導管20は、気体(空気)をハンドピース10に供給するためのパイプ20a(図2参照)と、電力をハンドピース10に供給ための電線20b(図2参照)が内部に設けられている。この導管20は、自由に湾曲でき、本体30を置いたままで施術者がハンドピース10を自由に動かし施術に使用することができる。
【0020】
本体30は、正面に設けられた動作開始/停止の切り替え用の運転開始ボタン30aと、背面に設けられた家庭用電源に接続する電源コード(図示省略)とを有しており、側面に導管20の一端が接続されている。
【0021】
図2は、複数成分肌浸透システム1の構成を示すブロック図である。
ハンドピース10内は、先端側に噴霧用先端部12が設けられ、この噴霧用先端部12の外周に透明で略円筒形の噴霧カバー11が装着されている。この噴霧カバー11は、円筒形であり、先端が円筒の軸に対して垂直にカットされた形状で、かつ、先端に気体抜き空間11aが左右2か所に対向して設けられている。すなわち、平面上にある円形リング状の先端が大部分であり、その少なくとも一部が気体抜き空間11aとなる凹部となっている。この気体抜き空間11aは、図示の例では噴霧カバー11の開放部である端部を一部切り替えた凹状の切り欠き溝により形成されている。
【0022】
ハンドピース10の先端となる噴霧用先端部12の中心位置には、噴霧用液体を噴霧する噴霧口12aが設けられており、噴霧口12aの奥には気体放出部14が設けられている。この気体放出部14内には噴霧気体室14bが設けられており、この噴霧気体室14bが噴霧口12aに連通している。噴霧気体室14bの先端の空気口14aと噴霧口12aは、対向して設けられている。空気口14aと噴霧口12aとの間の外周には噴霧液室13が設けられており、この噴霧液室13は噴霧口12aに連通している。噴霧液室13は、無菌室となっており、噴霧用液体が収容された液体収容部15aと連通している。また、気体放出部14から噴霧口12aを通じて放出する噴霧用液体および気体の放出速度は、時速100km以上とすることができ、時速500km以上とすることが好ましく、時速1000km以上とすることが好適である。また、この放出速度の上限は、時速5000km以下とすることができ、時速3000km以下とすることが好ましく、時速2000km以下とすることが好適である。このように圧縮気体を短時間で高速に放出することで、噴霧用液体をナノ化して放出することができる。このようにナノ化して噴霧(塗布)することで、噴霧用液体を肌の内部へより深く多く浸透させることができる。
【0023】
噴霧口12aを有する噴霧用先端部12は、外周とその噴霧先端側が噴霧カバー11により覆われている。したがって、噴霧口12aから噴霧された噴霧用液体および気体は、噴霧カバー11内に閉じ込められつつ噴霧対象である肌に勢いよく噴霧(噴射)され、余分な気体(噴霧用液体を含む)が気体抜き空間11aから外部へ排出される。
【0024】
ハンドピース10の内部で気体放出部14の後段には、ソレノイド17が設けられている。このソレノイド17は、気体放出部14の噴霧気体室14bに気体を供給するパイプ20aの途中に設けられており、パイプ20aの気体の通過/遮断を切り替える。このソレノイド17とこれを制御する制御部19dが噴霧制御部として機能する。
【0025】
また、ハンドピース10の内部には、制御部19d(図1参照)が設けられている。この制御部19dは、切替ボタン19bの操作を受けて、噴霧用液体の噴霧設定を、手動用噴霧ボタン16が押下された際に噴霧を1回実行する手動噴霧、ゆっくりの第1時間間隔(例えば1.5秒間隔)で瞬間的な短時間噴霧(例えば0.1秒等)を連続的に行う第1間欠噴霧、第1間欠噴霧よりも短い第2時間間隔(例えば1.0秒間隔)で短時間噴霧(例えば0.1秒等)を連続的に行う第2間欠噴霧、第2間欠噴霧よりもさらに短い第3時間間隔(例えば0.5秒間隔)で短時間噴霧(例えば0.1秒等)を連続的に行う第3間欠噴霧のいずれかに切り替える。なお、瞬間的な短時間噴霧は、1秒以下の噴霧とすることができ、0.5秒以下の噴霧とすることが好ましく、0.3秒以下の噴霧とすることがより好ましく、0.2秒以下の噴霧とすることがさらに好ましく、0.1秒以下の噴霧とすることが好適である。また、瞬間的な短時間噴霧の下限は、0.001秒以上とすることができ。0.01秒以上とすることが好ましく、0.05秒以上とすることが好ましい。
【0026】
また、制御部19dは、噴霧設定が手動噴霧の場合に手動用噴霧ボタン16が押下されると(もしくは第1間欠噴霧、第2間欠噴霧、第3間欠噴霧で噴霧するタイミングになると)、噴霧を行う瞬間的な所定時間(例えば0.1秒など)だけソレノイド17をONにしてパイプ20aを解放して気体を通過させ、その後はソレノイド17をOFFにしてパイプ20aを閉鎖して気体を通過させない噴霧制御を実行する。このように噴霧制御されることで、ソレノイド17がOFFになった瞬間に噴霧液室13に負圧が発生して液体収容部15a内の噴霧用液体が噴霧液室13に供給され、次のソレノイド17のONでの気体の瞬間的供給によって気体と共に噴霧用液体が噴霧口12aから噴霧される。
【0027】
また、制御部19dは、現在の噴霧設定、およびエラーが生じた場合のエラーコード等を表示部19aに表示する動作も実行する。
また、制御部19dは、こういった動作を作動ボタン19cにより作動ONにされた後に実行し、作動ボタン19cにて作動OFFにされると各動作を停止して実行しない。なお、ソレノイド17がOFFの状態のときは、パイプ20aから供給される気体を図示省略する排気経路へ流す。
【0028】
これらの手動用噴霧ボタン16、ソレノイド17、表示部19a、切替ボタン19b、作動ボタン19c、および制御部19dには、電線20bによって本体30から電力供給される。
【0029】
ハンドピース20内のソレノイド17より後段には、噴霧量調節部18が設けられている。この噴霧量調節部18は、パイプ20aに作用して、ソレノイド17がONになったときの気体の供給量を調節する。これにより、1回の噴霧で噴出する気体および噴霧用液体の量を調節できる。なお、噴霧量調節部18は、噴霧口12aの開口サイズを変更して噴霧量を調節する構成にしてもよい。この場合は、噴霧範囲や噴霧強度も調節することができる。
【0030】
本体30は、制御部31と、電源部32と、気体供給部33が設けられている。
制御部31は、気体供給部33による気体の供給を制御する。具体的には、運転開始ボタン30a(図1参照)が押下されて電源ONとなると、気体供給部33を駆動して気体の供給を開始するとともに電線20bからハンドピース10内部のユニットへの電力供給を開始し、運転開始ボタン30a(図1参照)が再度押下されて電源OFFとなると、上記気体の供給と電力供給を停止する。
【0031】
電源部32は、各部に電力を供給する。
気体供給部33は、電源ONの間、内部のポンプを駆動してパイプ20aを通じてハンドピース10の噴霧気体室14bへ気体を送り続ける。この実施例では気体として周囲の空気を送り続けるが、図示省略する気体ボンベを装着し、酸素を供給する、あるいは水素を供給する、若しくは適宜の混合気体を供給するなど、適宜の気体を供給することができる。
【0032】
図3は、複数成分肌浸透システム1の動作を示すフローチャートである。
運転開始ボタン30a(図1参照)が押下されて電源ONとなると、制御部19dは、液体投入孔15bからの第1噴霧用液体の投入を受け付ける(ステップS1)。受け付けた第1噴霧用液体は、液体収容部15aから噴霧液室13へ供給される。
【0033】
制御部19dは、切替ボタン19bによる噴霧設定の切り替えを受け付ける(ステップS2)。
【0034】
制御部19dは、作動ボタン19cが押下されると、噴霧設定に従った噴霧を実行する第1噴霧用液体噴霧工程を行う(ステップS3)。すなわち、噴霧設定が手動噴霧であれば、手動用噴霧ボタン16が押下されたタイミングでの噴霧を実行し、噴霧設定が第1間欠噴霧であれば、第1時間間隔での間欠噴霧を自動で継続して実行し、噴霧設定が第2間欠噴霧であれば、第2時間間隔での間欠噴霧を自動で継続し、噴霧設定が第3間欠噴霧であれば、第3時間間隔での間欠噴霧を自動で継続して実行する。
【0035】
噴霧設定が変更されると(ステップS4:YES)、制御部19dは、噴霧設定の変更を受け付け(ステップS2)、その噴霧設定での噴霧を実行する(ステップS3)。
【0036】
この噴霧用液体(第1噴霧用液体、第2噴霧用液体等)の噴霧の際、噴霧カバー11の先端を肌に当接させて噴霧が行われる。噴霧カバー11の円形リング状の先端が肌に全接触されて噴霧が行われると、先端の気体抜き空間11aから余分な気体が噴霧液体とともに放出される。このため、微細な霧状になっている噴霧用液体は、その多くが放出の勢いで肌内に浸透し、かつ、余分な気体を気体抜き空間11aから放出して気体の圧力で肌を押圧しすぎることを防止できる。
【0037】
すなわち、仮に気体抜き空間11aが存在せずに噴霧カバー11の先端の全周が肌に当接した状態で噴霧を行うと、放出された気体および噴霧用液体により肌が押圧され、かつ、この噴霧カバー11内の気体が多くなっているために肌を押圧して凹ませたままの状態となる。そうすると肌に余計な圧力がかかり、かえって血流を滞らせて噴霧用液体の浸透を妨げかねない。これに対して、気体抜き空間11aから余分な気体を放出することで、肌に圧力をかけ続けることがなく、気体および噴霧用液体が肌に噴射された後すぐに肌が元の通常状態に戻る。このため、浸透した噴霧用液体はストレスなく血流やリンパの流れに溶け込むことができるとともに、肌には軽い適度な刺激が与えられて血流やリンパの流れが促進されて浸透した噴霧用液体が深く入っていくこととなる。
【0038】
第1噴霧用液体の噴霧が完了しても終了しない場合(ステップS5:NO)、第2噴霧用液体の受け入れを実行する第2噴霧用液体噴霧工程を行う(ステップS6)。受け付けた第2噴霧用液体は、液体収容部15aから噴霧液室13へ供給される。この後は、ステップS2以降の処理が繰り返され、第2噴霧用液体の噴霧が実行される。
【0039】
以上の構成および動作により、有効成分を微細な霧状にして噴霧することができる。1回の噴霧(0.1秒などの瞬間的な噴霧)で使用する噴霧用液体が少量であるため、貴重で高価な有効成分であっても、少量ずつ噴霧した数多くの噴霧回数を得られるため、1か所ずつ順に噴霧して顔全体に噴霧することができ、さらに首も噴霧する、デコルテも噴霧するといったことも可能である。また、頭部に対して噴霧することもでき、頭部全体に噴霧する、頭部における集中的に浸透させたい部分に複数回噴霧するといったことができる。
【0040】
浸透剤(第1浸透剤または第2浸透剤)にヒト幹細胞培養液を用いた場合には、顔や首やデコルテなどの肌に噴霧すれば、ハリ感を高め、リフトアップ効果や目が開く効果、シワが軽減する効果、輪郭が細くなる効果、肌がみずみずしく若返ったようになる効果等がえられる。特に、ヒト臍帯幹細胞培養上清液を用いた場合には、これらの効果がより顕著に得られる。
【0041】
また、肌におけるけがをしている場所ややけどをしている場所にヒト幹細胞培養液を用いて噴霧した場合には、傷ややけどが通常より早く治る効果が得られるとともに、治った後も跡の残らない綺麗な状態となる効果が得られる。特に、ヒト臍帯幹細胞培養上清液を用いた場合には、これらの効果がより顕著に得られる。
【0042】
また、浸透剤(第1浸透剤または第2浸透剤)にヒト幹細胞培養液を用いた場合で、頭部に噴霧した場合には、髪が生えてくる発毛効果、髪のボリュームがアップする効果、髪の生え際が前進してくる効果、髪のハリが高まる効果、髪のコシが強くなる効果、髪が太くなる効果、白髪が黒髪に戻る効果等の育毛発毛効果および若見え効果が得れる。特に、ヒト臍帯幹細胞培養上清液を用いた場合には、これらの効果がより顕著に得られる。
【0043】
また、浸透剤(第1浸透剤または第2浸透剤)にNMNを用いた場合には、顔や首やデコルテなどの肌に噴霧すれば、ハリ感を高め、リフトアップ効果や目が開く効果、シワが軽減する効果、輪郭が細くなる効果、肌がみずみずしく若返ったようになる効果等がえられる。
【0044】
また、肌におけるけがをしている場所ややけどをしている場所にNMNを用いて噴霧した場合には、傷ややけどが通常より早く治る効果が得られるとともに、治った後も跡の残らない綺麗な状態となる効果が得られる。
【0045】
また、浸透剤(第1浸透剤または第2浸透剤)にNMNを用いた場合で、頭部に噴霧した場合には、髪が生えてくる効果、髪のボリュームがアップする効果、髪の生え際が前進してくる効果、髪のハリが高まる効果、髪のコシが強くなる効果、髪が太くなる効果、白髪が黒髪に戻る効果等が得れる。
【0046】
そして、第1浸透剤と第2浸透剤の一方にヒト幹細胞培養液を用い、他方にNMNを用いた場合には、上述した各効果について、いずれか一方の場合よりもより顕著に得られることができ、一方を倍の量使って施術するよりも両方を組み合わせることでそれ以上の効果を得ることができる。
【0047】
特に、第1浸透剤を用いた第1噴霧用液の噴霧と第2浸透剤を用いた第2噴霧用液の噴霧を分けて順番に行った場合には、これらの有効成分を1つずつ肌に浸透させることができ、かつ、血流やリンパの流れでそれぞれが順番に浸透していくため、相乗効果を発揮することができる。特に顔に対してこのように施術をした場合には、輪郭の変化、目の大きさの変化に顕著な効果が得られ、人によっては美容整形をしたのではないかと疑われるほどの効果を得ることができる。
【0048】
また、第1噴霧用液と第2噴霧用液の噴霧を噴霧装置5により行うため、毎回の噴霧を定量で一定強度で行える。このため、施術者の腕に左右されず、同じ個所に同じ順番で噴霧していけば誰が施術しても同じ効果が得られる。
【実施例1】
【0049】
上述した複数成分肌浸透システム1による複数成分肌浸透方法の実施例を以下に説明する。
この実施例で用いた第1浸透剤2、第2浸透剤3、調整剤4は、次のとおりである。
【0050】
第1浸透剤2:NMN
<詳細>
・β-ニコチンアミドモノヌクレオチド
・粒度:16メッシュ以下
・嵩比重:0.6g/ml以上
・純度99%以上(構成比:100%)
・加工:マイクロ造粒加工
・形状:白色結晶粉末
・量:500mg
・本実施例での使用量:1/3(=166.67mg)
【0051】
第2浸透剤3:ヒト臍帯幹細胞培養上清液
<詳細>
・臍帯マトリックス由来のヒト間葉系幹細胞(hMSC-UC)
・増殖細胞培養
・継代2(3回目の培養)
・保存方法:凍結保存
・量:1ml
・本実施例での資料量:全量
【0052】
調整剤4:精製水
・水道水の40万倍の純度
・量:400ml
・本実施例での使用量:
(1)第1浸透剤2としてのNMN粉末166.67gと混合するために3ml使用・・・混合後、第2噴霧用液体約3.17ml
(2)第2浸透剤3としてのヒト臍帯幹細胞培養上清液1mlと混合するために2ml使用・・・混合後、第1噴霧用液体3ml
【0053】
0.準備
まず、被験者の肌に先願・クレンジングを行い、首、デコルテ、顔のリンパを流すマッサージを事前準備として行った。
【0054】
1.第1噴霧用液体の噴霧(NMN)
噴霧装置5を用いて、第1噴霧用液体をデコルテ、首、顔に噴霧した。噴霧は、噴霧カバー11の先端を肌に接触させた状態で、1か所ずつ順番に行った。噴霧回数は、全部で約1,000回行った。
【0055】
2.第2噴霧用液体の噴霧(ヒト臍帯幹細胞培養上清液)
噴霧装置5を用いて、第2噴霧用液体をデコルテ、首、顔に噴霧した。噴霧は、噴霧カバー11の先端を肌に接触させた状態で、1か所ずつ順番に行った。噴霧回数は、全部で約1,000回行った。
【0056】
以上の施術を2名に行った結果、次の効果が得られた。
【0057】
【表1】
【0058】
特に、輪郭の変化がわかりやすいため、被験者1の変化の例を図4において説明する。図4(A)は、上記「0.準備」を完了した段階、すなわちリンパを流すマッサージを終えた段階の写真である。
図4(B)は、NMNを噴霧し、さらにヒト臍帯幹細胞培養上清液を噴霧した後の状態の写真である。
図4(C)は、噴霧前の図4(A)の顔の輪郭と、噴霧後の図4(B)の顔の輪郭を重ねた状態を示す写真である。
このように、リンパを流した後の状態(Before)から、NMNとヒト幹細胞培養液を順次塗布する本施術を1回行うだけで(After)大きな効果が得られていることが明白にわかる。
【0059】
また、被験者は、翌日に友人に成形に行ったのではないかと言われ、施術の一週間後に会った人にも成形したのではないかと言われたとのことである。すなわち、NMNとヒト幹細胞培養液を順次塗布する本施術を1回するだけで大きな効果が得られるとともに、その効果が持続していることがわかる。
【実施例2】
【0060】
実施例2では、実施例1と噴霧の順番だけを変えた。すなわち、第1浸透剤2と第2浸透剤3を次のように入れ替えた。
(1)第1浸透剤2としてのヒト臍帯幹細胞培養上清液1mlと混合するために2ml使用・・・混合後、第1噴霧用液体3ml
(2)第2浸透剤3としてのNMN粉末166.67gと混合するために3ml使用・・・混合後、第2噴霧用液体約3.17ml
これ以外は実施例1と同じ内容で、マッサージ、第1噴霧用液体の噴霧、第2噴霧用液体の噴霧をこの順で行った。
以上の施術を2名に行った結果、次の効果が得られた。
【0061】
【表2】
【0062】
また、被験者3はアトピーであったため、アトピー部分に対しても同様に第1噴霧用液体(ヒト臍帯幹細胞培養上清液)と第2噴霧用液体(NMN)の噴霧を行った。その結果、アトピーの症状改善が見られ、アトピー部分の肌のうるおいの向上、ハリ、ツヤの向上が見られた。
【実施例3】
【0063】
次に、実施例1と同じ処方および施術にて、頭皮に噴霧を行い、育毛発毛効果を確認した。このとき、事前準備のマッサージでは、首の後ろと頭皮のマッサージを行った。それ以外の噴霧用液および施術順は実施例1と同一である。
一連の施術を1回とし、合計4回の施術を行って効果を測定した。各回の間隔は1週間から1ヶ月の範囲とした。
2名に対して施術を行った結果、2名とも明瞭な増毛効果が見られた。
【実施例4】
【0064】
次に、実施例2と同じ処方および施術にて、頭皮に噴霧を行い、育毛発毛効果を確認した。このとき、事前準備のマッサージでは、首の後ろと頭皮のマッサージを行った。それ以外の噴霧用液および施術順は実施例2と同一である。
一連の施術を1回とし、合計4回の施術を行って効果を測定した。各回の間隔は1週間から1ヶ月の範囲とした。
2名に対して施術を行った結果、2名とも明瞭な増毛効果が見られた。
【0065】
この発明は、上述した本実施形態に限られず他の様々な実施形態とすることができる。
【0066】
例えば、第1噴霧用液体を噴霧するより前に、円柱外周に所定長さの微細な針が複数配置されたローラーで肌の表面に孔をあけ、それから第1噴霧用液体の噴霧、第2噴霧用液体の噴霧と続けても良い。この場合、噴霧用液体の肌への浸透を向上させることができ、より効果を得ることができる。この場合、針はチタン製であることが好ましい。また、所定長さは、0.1mm~1mmとすることができ、0.1~0.5mmとすることが好ましく、0.25mmであることが好適である。
【0067】
また、事前準備としてリンパを流すマッサージをすることで血流やリンパの流れが良くなるためより良い効果(マッサージによる効果+噴霧による効果)が得られるが、このような事前準備を行わずに第1噴霧用液体の噴霧と第2噴霧用液体の噴霧を行っても良い。この場合でも、噴霧前と噴霧後では明瞭な変化が得られる。
【0068】
また、第1噴霧用液体の噴霧を1,000回、第2噴霧用液体の噴霧を1,000回としたが、これに限らず、それぞれ500回ずつとする、あるいは300回ずつとする、若しくは逆に増やして1500回ずつとするなど、適宜の回数とすることができる。なお、噴霧の回数は、噴霧対象とする肌の面積にもよるが、1種類の噴霧用液体について、10回以上とすることができ、50回以上とすることが好ましく、100回以上とすることがより好ましく、300回以上とすることがさらに好ましく、500回以上とすることが好適である。また、噴霧の回数の上限は、1種類の噴霧用液体について、3000回以下とすることができ、2000回以下とすることが好ましく、1500回以下とすることがより好ましく、1000回以下とすることが好適である。
【0069】
塗布する対象の肌の面積に対して、円形の噴霧カバー11先端の内側でカバーする範囲を塗布面積として4割以上に塗布することができ、5割以上に塗布することが好ましく、6割以上塗布することがより好ましく、7割以上塗布することがさらに好ましく、8割以上塗布することがより好ましく、9割以上塗布することが好適である。また、同じ位置への噴霧は1回で良いが、2回以上噴霧することでより多くの有効成分を浸透させてもよい。特に、目の周りの小じわ、ほうれい線、おでこのしわなど、集中的にケアしたい部分に対して部分的に2回以上噴霧することが好ましい。これにより、集中的にケアしたい部分に有効成分の浸透を増加させ、集中的にケアしたい部分により好ましい効果を得ることができる。
【0070】
また、第1浸透剤2と第2浸透剤3とを用いた噴霧用液体について、両方と調整剤4を混合してから液体収容部15に投入する全成分同時投入、あるいは、第1浸透剤2と調整剤4を混合して第1噴霧用液体として液体収容部15に投入して噴霧し、その後所定時間以内に第2浸透剤3と調整剤4を混合して第2噴霧用液体として液体収容部15に投入する成分別順次投入のいずれの方法でも利用できる。
【0071】
成分別順次投入における第1噴霧用液体の噴霧完了から第2噴霧用液体の噴霧開始までの所定時間は、1週間以内とすることができ、48時間以内とすることが好ましく、24時間以内とすることが好ましく、12時間以内とすることがより好ましく、6時間以内とすることがさらに好ましく、3時間以内とすることがさらに好ましく、1時間以内とすることがさらに好ましく、30分以内とすることがさらに好ましく、10分以内とすることが好適である。このように順次投入することで、第1浸透剤2の成分を十分に浸透させ、かつ、第2浸透剤3の成分も十分に浸透させた上で、両成分の効果が同時に得られて相乗効果を発揮することができる。特に、第1噴霧用液体(第1浸透剤2+調整剤4)の噴霧から第2噴霧用液体(第2浸透剤3+調整剤4)の噴霧の所定時間を短くすることで、両成分による相乗効果を高めることができる。また、全て混合して同時投入するよりも、順次投入することで、それぞれの成分をしっかり浸透させることができる。
【0072】
全成分当時投入する場合には、成分別順次投入に比べて全体の噴霧時間を短縮することができる。例えば、成分別順次投入であれば、第1噴霧用液体の噴霧を顔の各部(さらに首、デコルテを追加してもよい)に1000回行った後、第2噴霧用液体の噴霧を再度顔の各部(さらに首、デコルテを追加してもよい)に1000回行う必要があり、合計2000回の噴霧をするだけの時間を要するが、全成分当時投入であれば、顔の各部(さらに首、デコルテを追加してもよい)への噴霧を全体で1000回で済ませることができるため、半分の時間に短縮できる。
【0073】
全成分同時投入の場合は、第1浸透剤2と第2浸透剤3に加えてさらに別の第3浸透剤(第3有効成分で構成されている剤)をさらに混合してから全成分同時投入して噴霧することもできる。第3浸透剤は、適宜の物質とすることができ、例えば、CBD(カンナビジオール)、CBN(カンナビノール)またはCBG(カンナビゲノール)などのカンナビノイド(第3有効成分)とすることもでき、このカンナビノイドとする場合にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)が除去されたものとすることが好ましい。
【0074】
また、第3浸透剤は、プロテオグリカンとすることもできる。この場合、特に頭部に塗布することで、毛髪に対する効果(髪が生えてくる発毛効果、髪のボリュームがアップする効果、髪の生え際が前進してくる効果、髪のハリが高まる効果、髪のコシが強くなる効果、髪が太くなる効果、白髪が黒髪に戻る効果等)を向上させることができる。
【0075】
成分別順次投入の場合は、第1噴霧用液体(第1浸透剤2+調整剤4)と第2噴霧用液体(第2浸透剤3+調整剤4)の噴霧の後、第3噴霧用液体(第3浸透剤+調整剤4)を所定時間以内に噴霧することもできる。さらに、第3噴霧用液体(第4浸透剤+調整剤4)を所定時間内以内に噴霧するなど追加をしていくことも可能である。
【0076】
また、第1有効成分をNMN、第2有効成分をヒト幹細胞培養液としてこの順で塗布(噴霧)したが、順序を逆にして第1有効成分をヒト幹細胞培養液とし、第2有効成分をNMNとしてこの順で塗布(噴霧)しても良い。この場合も、それぞれの有効成分を順次浸透させてそれぞれの相乗効果を発揮させることができる。
【0077】
また、第1有効成分と第2有効成分の一方をヒト幹細胞培養液とし、他方をプロテオグリカンとしてそれぞれ順番に塗布(噴霧)しても良い。この場合もそれぞれの効果を十分に発揮して相乗効果を得ることができる。
【0078】
また、塗布の方法は、上述した噴霧が好ましいが、これに限らず、ヒトの手で肌に塗布する、パック等に浸透させて肌の上に置くなど、他の方法とすることもできる。その際、微細な針を使って肌に小さな穴を複数あけてから行うことで、有効成分の浸透性を高めることができる。この場合も、ある程度の効果を得ることができ、順番に塗布することでそれぞれの有効成分の相乗効果を発揮させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
この発明は、美容エステや発毛エステを提供するような産業に利用することができる。
【符号の説明】
【0080】
1…複数成分肌浸透システム
12a…噴霧口
15a…液体収容部
17…ソレノイド
19d…制御部
33…気体供給部
【要約】
【課題】十分な若見え効果を得て、利用者の満足度を向上させる。
【解決手段】有効成分を含有する噴霧用液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に収容された噴霧用液体を噴霧する噴霧口と、気体を供給する気体供給部と、前記気体供給部から供給される気体を前記噴霧口に瞬間的に供給して前記噴霧口から前記噴霧用液体を前記気体とともに噴霧させる噴霧制御部とを備えた複数成分肌浸透システムを用い、NMNを含有する第1噴霧用液体の噴霧と、ヒト幹細胞培養液を含有する第2噴霧用液体の噴霧を実行する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4