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特許7376928周遊支援システム、周遊支援プログラム及び周遊支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】周遊支援システム、周遊支援プログラム及び周遊支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/14 20120101AFI20231101BHJP
【FI】
G06Q50/14
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020149133
(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公開番号】P2022043703
(43)【公開日】2022-03-16
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】517369173
【氏名又は名称】一般社団法人山陰インバウンド機構
(74)【代理人】
【識別番号】100196335
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 正樹
(72)【発明者】
【氏名】福井 善朗
(72)【発明者】
【氏名】福間 一之
(72)【発明者】
【氏名】河合 貴之
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-139033(JP,A)
【文献】特開2003-284695(JP,A)
【文献】特開2010-20413(JP,A)
【文献】特開2020-30838(JP,A)
【文献】国際公開第2014/192104(WO,A1)
【文献】特開2011-204057(JP,A)
【文献】特開2016-57706(JP,A)
【文献】”Visit San'in Tourist Passを活用した地方部における個人旅行の受入強化について”,[online],一般社団法人 山陰インバウンド機構,2019年05月17日,p.1-12,インターネット<:URL:https://www.mlit.go.jp/common/001289611.pdf>,[検索日:2023.6.23]、特にp.4,6-8,11
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07C 9/00
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが携帯するユーザ端末と通信可能であり、複数の周遊施設に関する信号を当該ユーザ端末に送信してユーザの周遊を支援する周遊支援システムであって、
前記周遊施設を識別するための施設識別情報を施設毎で記憶する第1記憶部と、
前記第1記憶部が記憶する前記施設識別情報に基づいて、前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取る情報形式で前記周遊施設毎に出力する出力部と、
ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶する第2記憶部と、
前記周遊施設で表示された前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取り、前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信する判別処理部と
紙媒体を識別する紙識別情報を読み取り可能な情報形式で当該紙媒体に印字する印字部と、
各前記周遊施設に設けられる施設端末と、を備え、
前記第2記憶部は、前記紙識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶し、
前記施設端末は、
表示部と、
前記表示部の表示処理を行う表示処理部と、
前記紙媒体に印字された前記紙識別情報を読み取る読取部と、を備え、
前記判別処理部は、前記読取部で前記紙識別情報を読み取り、前記施設端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記ユーザ情報に基づいて、ユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記施設端末に送信し、
前記表示処理部は、前記判別処理部から送信される判別結果の信号に基づいて、ユーザが前記周遊施設を利用可能である旨を前記表示部に表示させる、周遊支援システム。
【請求項2】
前記施設端末は、前記読取部が前記紙識別情報を読み取ったことに基づいて、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を含む信号を送信する施設端末情報送信部をさらに備え、
前記施設端末情報送信部からの信号を受け付ける施設端末情報受付部と、
前記施設端末情報受付部が受け付けた信号に基づいて、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を対応づけて利用情報として記憶する第4記憶部と、をさらに備える請求項に記載の周遊支援システム。
【請求項3】
紙媒体を前記施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末での操作に基づいて各前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態に変更するための処理を行う変更処理部をさらに備え、
前記印字部は、前記紙識別情報を前記ユーザ端末で入力可能な情報形式で前記紙媒体に印字し、
前記変更処理部は、前記紙識別情報を入力したユーザ端末から信号が送信された場合に、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、周遊施設を利用可能であるユーザであることを表す利用可否情報を含むユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報を前記第2記憶部に格納する、請求項1又は2に記載の周遊支援システム。
【請求項4】
前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末からの信号を受け付け、前記施設識別情報、及び、前記ユーザ識別情報を取得する第1情報受付部と、
前記第1情報受付部が取得した前記施設識別情報及び前記ユーザ識別情報を対応づけて利用情報として記憶する第3記憶部と、をさらに備える請求項1~3のいずれか一項に記載の周遊支援システム。
【請求項5】
前記第1記憶部は、前記周遊施設における感染症対策状況を表す対策情報を前記施設識別情報と対応づけて記憶し、
前記第1記憶部が記憶する前記対策情報に基づいて、前記周遊施設での感染症対策状況を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信する対策情報送信部をさらに備える請求項1~4のいずれか一項に記載の周遊支援システム。
【請求項6】
前記ユーザ端末から送信されるユーザの体調の状態を表す体調情報を受け付け、当該体調情報を前記ユーザ情報に含めて前記第2記憶部に格納する第2情報受付部と、
前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記体調情報に基づいて、ユーザの体調を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信する体調情報送信部と、をさらに備える請求項1~のいずれか一項に記載の周遊支援システム。
【請求項7】
コンピュータを、周遊施設に関する信号を携帯用のユーザ端末に送信するサーバとして機能させるための周遊支援プログラムであって、
前記周遊施設を識別するための施設識別情報を施設毎で記憶するステップと、
記憶した前記施設識別情報に基づいて、前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取る情報形式で前記周遊施設毎に出力するステップと、
ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶するステップと、
前記周遊施設で表示された前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取り、前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、
紙媒体を識別する紙識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶するステップと、
各前記周遊施設に設けられる施設端末で前記紙識別情報が読み取られ、当該施設端末から信号が送信された場合に、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、ユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記施設端末に送信するステップと、をコンピュータに実行させる周遊支援プログラム。
【請求項8】
前記紙識別情報を読み取った前記施設端末から、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を含む信号が送信されたことに基づいて、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を対応づけて利用情報として記憶するステップをコンピュータにさらに実行させる請求項7に記載の周遊支援プログラム。
【請求項9】
紙媒体を各前記周遊施設の施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末の操作に基づいて各前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態に変更するための情報を入力した前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能であるユーザであることを表す利用可否情報を含むユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報を記憶するステップをコンピュータにさらに実行させる請求項7又は8に記載の周遊支援プログラム。
【請求項10】
前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信されたことに基づいて、前記施設識別情報、及び、前記ユーザ識別情報を取得し、これらの情報を対応づけて利用情報として記憶するステップをコンピュータにさらに実行させる請求項7~9のいずれか一項に記載の周遊支援プログラム。
【請求項11】
前記周遊施設における感染症対策状況を表す対策情報を記憶するステップと、
記憶した前記対策情報に基づいて、前記周遊施設での対策状況を表す信号をユーザ端末に向けて送信するステップと、をコンピュータにさらに実行させる請求項7~10のいずれか一項に記載の周遊支援プログラム。
【請求項12】
前記ユーザ端末から送信されるユーザの体調の状態を表す体調情報を受け付け、当該体調情報を前記ユーザ情報に含めて記憶するステップと、
前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、記憶した前記体調情報に基づいて、ユーザの体調を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、をコンピュータにさらに実行させる請求項7~11のいずれか一項に記載の周遊支援プログラム。
【請求項13】
コンピュータにおいて実行する、複数の周遊施設を周遊するユーザを支援する周遊支援方法であって、
前記周遊施設を識別するための施設識別情報を施設毎で記憶するステップと、
前記施設識別情報をユーザが携帯するユーザ端末で読み取る情報形式で前記周遊施設毎に出力するステップと、
ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶するステップと、
前記周遊施設で表示された前記施設識別情報を読み取ったユーザ端末からの信号を受け取り、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、
前記ユーザ端末において前記判別結果に応じた表示を行うステップと、
紙媒体を識別する紙識別情報を読み取り可能な情報形式で当該紙媒体に印字するステップと、
紙媒体を識別する紙識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶するステップと、
各前記周遊施設に設けられる施設端末で前記紙識別情報が読み取られ、当該施設端末から信号が送信された場合に、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、ユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記施設端末に送信するステップと、
前記施設端末において前記判別結果に応じた表示を行うステップと、を含む周遊支援方法。
【請求項14】
前記紙識別情報を読み取った前記施設端末から前記施設識別情報及び前記紙識別情報を含む信号が送信された場合に、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を対応づけて利用情報として記憶するステップをさらに含む請求項13に記載の周遊支援方法。
【請求項15】
前記印字するステップでは、紙媒体を識別する紙識別情報を読み取り可能な第1状態で紙媒体に印字し、かつ、当該紙識別情報を入力可能な第2状態で当該紙媒体に印字するものであり、
各前記周遊施設に設けられる前記施設端末では、前記紙媒体に印字された前記第1状態の前記紙識別情報が読み取られるものであり、
前記紙媒体に印字された前記第2状態の前記紙識別情報を入力したユーザ端末から信号が送信された場合に、前記ユーザ情報を、前記紙媒体を前記施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末での操作に基づいて各前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態となるように変更するステップをさらに含む請求項13又は14に記載の周遊支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが携帯するユーザ端末と通信可能であり、複数の周遊施設に関する信号を当該ユーザ端末に送信してユーザの周遊を支援する周遊支援システム及び当該システムに用いられる周遊支援プログラム、並びに、複数の周遊施設を周遊するユーザを支援する周遊支援方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、観光業界では、団体旅行やパッケージツアーを利用することなく個人で観光を行う、個人旅行(FIT : Foreign Independent Tour)の形態をとる観光客が増えている。また、国が輸出産業として重視している観光産業において、外国人観光客(インバウンド)の数が急激に増えている。増加する外国人観光客をどのように観光地に誘致するかは、観光業活性化における大きなテーマとなっている。
【0003】
一方で、近年のインバウンド増加により、人気スポットに過度な観光客が集中して特定の観光地に大きな負荷がかかる、いわゆる観光公害(オーバーツーリズム)の発生が懸念されている。
【0004】
このような観点から、人気の観光スポットや大都市を訪れる観光ルート(ゴールデンルート)を利用する観光客を、地方の観光地(観光施設)に呼び込むための取り組みが求められている。また、地方では、複数の観光施設が点在しており、地方を訪れる観光客は、これらの観光施設を周るように観光する、いわゆる周遊型観光を行うことが多くなる。そのため、地方への観光客誘致のために、周遊型観光を活性化する方法が求められている。また、周遊型観光の活性化は、外国人観光客の誘致だけでなく、国内旅行客の誘致の観点からも重要視されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、周遊する観光客のデータを収集し、当該データを活用することで観光客を誘致する方法が記載されている。具体的には、特許文献1に記載の方法では、観光客が携行する物品(端末以外の物品)に識別情報を記録し、観光客が観光地を訪問した際に提示した当該携行物品の識別情報を読み取ることで、観光客のデータを収集している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第5959456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、一般的に、観光客は、スマートフォン等の携帯用のユーザ端末を用いて観光情報を取得し、取得した情報を参考にしながら各観光地(周遊施設)を訪れることが多い。そのため、ユーザ端末とは別の物品(携行物品)に識別情報を記録し、この携行物品を観光客が常に携帯しなければならない方法であると、観光客の手荷物が増えるという不具合や、観光地において常に携行物品を取り出す必要があり、観光客の手間が増えるという不具合が生じる。
【0008】
すなわち、上記の方法では、周遊型観光における観光客の利便性が大きく損なわれてしまう。周遊型観光を活性化させるためには、移動に伴う困難性を排除すること、すなわち、観光客におけるシームレスかつストレスフリーを実現することが重要とされている。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザが周遊する際の利便性を向上できる周遊支援システム、周遊支援プログラム及び周遊支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明に係る周遊支援システムは、ユーザが携帯するユーザ端末と通信可能であり、複数の周遊施設に関する信号を当該ユーザ端末に送信してユーザの周遊を支援する周遊支援システムである。前記周遊支援システムは、第1記憶部と、出力部と、第2記憶部と、判別処理部とを備える。前記第1記憶部は、前記周遊施設を識別するための施設識別情報を施設毎で記憶する。前記出力部は、前記第1記憶部が記憶する前記施設識別情報に基づいて、前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取る情報形式で前記周遊施設毎に出力する。前記第2記憶部は、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶する。前記判別処理部は、前記周遊施設で表示された前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取り、前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信する。
【0011】
このような構成によれば、ユーザが周遊施設で表示された施設識別情報をユーザ端末で読み取ったことに応じて、そのユーザ端末に対して、そのユーザが周遊施設を利用できるか否かを表示するための信号を送信できる。
【0012】
そのため、ユーザ端末において信号に応じた表示を行い、その表示を周遊施設の窓口に提示することで、周遊施設におけるユーザの確認作業(入場者確認)を行うことができる。すなわち、ユーザは、ユーザ端末で周遊施設の施設識別情報を読み取り、ユーザ端末の表示画面の表示を窓口に提示するのみで、周遊施設への入場が可能となる。
【0013】
その結果、周遊においてユーザが携帯すべき物品が増えることを抑制できる。
【0014】
よって、ユーザが周遊する際の利便性を向上できる。
【0015】
(2)また、前記周遊支援システムは、第1情報受付部と、第3記憶部とをさらに備えてもよい。前記第1情報受付部は、前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末からの信号を受け付け、前記施設識別情報、及び、前記ユーザ識別情報を取得する。前記第3記憶部は、前記第1情報受付部が取得した前記施設識別情報及び前記ユーザ識別情報を対応づけて利用情報として記憶してもよい。
【0016】
このような構成によれば、ユーザが周遊施設を利用するために施設識別情報を読み取ると、そのユーザ端末からの信号に基づいて、周遊施設毎での利用情報が記憶される。
【0017】
そのため、ユーザの手間を増やすことなく、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0018】
換言すれば、周遊におけるユーザの利便性を損なうことなく、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0019】
(3)また、前記第1記憶部は、前記周遊施設における感染症対策状況を表す対策情報を前記施設識別情報と対応づけて記憶してもよい。また、前記周遊支援システムは、対策情報送信部をさらに備えてよい。前記対策情報送信部は、前記第1記憶部が記憶する前記対策情報に基づいて、前記周遊施設での感染症対策状況を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信する。
【0020】
このような構成によれば、ユーザ端末において感染症対策状況の信号を受け付け、ユーザ端末上で当該信号に応じた表示を行うことで、ユーザは、周遊施設の感染症対策状況を確認できる。
【0021】
そのため、ユーザに対して安心安全な周遊を提案できる。
【0022】
(4)また、前記周遊支援システムは、第2情報受付部と、体調情報送信部と、をさらに備えてもよい。前記第2情報受付部は、前記ユーザ端末から送信されるユーザの体調の状態を表す体調情報を受け付け、当該体調情報を前記ユーザ情報に含めて前記第2記憶部に格納する。前記体調情報送信部は、前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記体調情報に基づいて、ユーザの体調を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信する。
【0023】
このような構成によれば、ユーザが周遊施設を利用するために施設識別情報を読み取ると、そのユーザ端末に向けてユーザの体調を表す信号が送信される。そして、ユーザ端末でその信号に応じた表示を行い、その表示を周遊施設の窓口に提示することで、周遊施設におけるユーザの体調確認を行うことができる。
【0024】
そのため、各周遊施設において安心安全な運営を行うことができる。
【0025】
(5)また、前記周遊支援システムは、印字部と、施設端末と、をさらに備えてもよい。前記印字部は、紙媒体を識別する紙識別情報を読み取り可能な情報形式で当該紙媒体に印字する。前記施設端末は、各前記周遊施設に設けられる。前記第2記憶部は、前記紙識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶する。前記施設端末は、表示部と、表示処理部と、読取部と、を備える。前記表示処理部は、前記表示部の表示処理を行う。前記読取部は、前記紙媒体に印字された前記紙識別情報を読み取る。前記判別処理部は、前記読取部で前記紙識別情報を読み取り、前記施設端末から信号が送信された場合に、前記第2記憶部が記憶する前記ユーザ情報に基づいて、ユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記施設端末に送信する。前記表示処理部は、前記判別処理部から送信される判別結果の信号に基づいて、ユーザが前記周遊施設を利用可能である旨を前記表示部に表示させる。
【0026】
このような構成によれば、紙媒体を所有するユーザに対して、当該紙媒体を周遊施設の窓口に提示してもらい、当該窓口において、紙媒体の紙識別情報を読み取ることで、周遊施設におけるユーザの確認作業(入場者確認)を行うことができる。
【0027】
そのため、紙媒体の提示により各周遊施設を利用する形式を所望するユーザは、当該形式を選択できる。
【0028】
その結果、ユーザは、紙媒体を前記施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用する形式、及び、ユーザ端末での操作に基づいて各前記周遊施設を利用する形式の2つの形式から所望する形式を選択して利用できる。
【0029】
よって、ユーザにとって使い勝手のよい周遊を実現できる。
【0030】
(6)また、前記施設端末は、前記読取部が前記紙識別情報を読み取ったことに基づいて、前記施設識別情報及び前記紙識別情報を含む信号を送信する施設端末情報送信部をさらに備えてもよい。前記周遊支援システムは、施設端末情報受付部と、第4記憶部とをさらに備えてもよい。前記施設端末情報受付部は、前記施設端末情報送信部からの信号を受け付ける。前記第4記憶部は、前記施設端末情報受付部が受け付けた信号に基づいて、前記属性情報及び前記紙識別情報を対応づけて利用情報として記憶する、請求項5に記載の周遊支援システム。
【0031】
このような構成によれば、ユーザが、紙媒体の提示により各前記周遊施設の利用する形式を選択した場合においても、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0032】
(7)また、前記周遊支援システムは、変更処理部をさらに備えてもよい。前記変更処理部は、紙媒体を前記施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末での操作に基づいて各前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態に変更するための処理を行う。前記印字部は、前記紙識別情報を前記ユーザ端末で入力可能な情報形式で前記紙媒体に印字してもよい。前記変更処理部は、前記紙識別情報を入力したユーザ端末から信号が送信された場合に、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、周遊施設を利用可能であるユーザであることを表す利用可否情報を含むユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報を前記第2記憶部に格納する。
【0033】
このような構成によれば、ユーザが、紙媒体の提示により各前記周遊施設の利用する第1周遊状態の形式を選択した場合であっても、その後に、ユーザ端末での操作に基づいて各前記周遊施設を利用する第2周遊状態の形式を所望する場合には、ユーザ端末により紙媒体の紙識別情報を入力することで、第2周遊状態の形式を利用できる。
【0034】
そのため、ユーザにとって一層使い勝手のよい周遊を実現できる。
【0035】
(8)本発明に係る周遊支援プログラムは、コンピュータを、周遊施設に関する信号を携帯用のユーザ端末に送信するサーバとして機能させるための周遊支援プログラムである。前記周遊支援プログラムは、前記周遊施設を識別する施設識別情報を施設毎で記憶するステップと、記憶した前記施設識別情報に基づいて、前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取る情報形式で前記周遊施設毎に出力するステップと、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、周遊施設を利用可能なユーザであるか否かの利用可否情報を含むユーザ情報を記憶するステップと、前記周遊施設で表示された前記施設識別情報を前記ユーザ端末で読み取り、前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける前記周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0036】
(9)また、前記周遊支援プログラムは、前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信されたことに基づいて、前記施設識別情報、及び、前記ユーザ識別情報を取得し、これらの情報を対応づけて利用情報として記憶するステップをコンピュータにさらに実行させてもよい。
【0037】
(10)また、前記周遊支援プログラムは、前記周遊施設における感染症対策状況を表す対策情報を記憶するステップと、記憶した前記対策情報に基づいて、前記周遊施設での対策状況を表す信号をユーザ端末に向けて送信するステップと、をコンピュータにさらに実行させてもよい。
【0038】
(11)また、前記周遊支援プログラムは、前記ユーザ端末から送信されるユーザの体調の状態を表す体調情報を受け付け、当該体調情報を前記ユーザ情報に含めて記憶するステップと、前記施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、記憶した前記体調情報に基づいて、ユーザの体調を表す信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、をコンピュータにさらに実行させてもよい。
【0039】
(12)また、前記周遊支援プログラムは、紙媒体を各前記周遊施設の施設端末で確認することでユーザにおける各前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末の操作に基づいて各前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態に変更するための情報を入力した前記ユーザ端末から信号が送信された場合に、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能であるユーザであることを表す利用可否情報を含むユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報を記憶するステップをコンピュータにさらに実行させてもよい。
【0040】
(13)本発明に係る周遊支援プログラムは、コンピュータを、サーバから送信される周遊施設に関する信号を受け付ける携帯用のユーザ端末として機能させるための周遊支援プログラムである。前記周遊支援プログラムは、ユーザの体調の状態を表す体調情報の入力を受け付け、当該体調情報を前記サーバに送信するステップと、前記周遊施設で表示された施設識別のための施設識別情報を読み取り、当該施設識別情報をユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信するステップと、前記サーバから送信される前記体調情報、及び、周遊施設の利用可否の判別結果の情報を受け付け、前記体調情報に応じた表示を行うと共に、当該判別結果に応じた表示を行うステップと、をコンピュータに実行させる。
【0041】
(14)本発明に係る周遊支援プログラムは、コンピュータを、サーバから送信される周遊施設に関する信号を受け付ける携帯用のユーザ端末として機能させるための周遊支援プログラムである。前記周遊支援プログラムは、紙媒体を前記周遊施設の施設端末で確認することでユーザにおける前記周遊施設の利用を可能とする第1周遊状態から、ユーザによる前記ユーザ端末の操作に基づいて前記周遊施設の利用を可能とする第2周遊状態に変更するための情報の入力を受け付け、当該情報を前記サーバに送信するステップと、前記周遊施設で表示された施設識別のための施設識別情報を読み取り、当該施設識別情報をユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信するステップと、前記サーバから送信される前記周遊施設の利用可否の判別結果の情報を受け付け、当該判別結果に応じた表示を行うステップと、をコンピュータに実行させる。
【0042】
(15)また、本発明に係る周遊支援方法は、複数の周遊施設を周遊するユーザを支援する周遊支援方法である。前記周遊支援方法は、紙媒体を識別する紙識別情報を読み取り可能な第1状態で紙媒体に印字し、かつ、当該紙識別情報を入力可能な第2状態で当該紙媒体に印字するステップと、前記紙媒体に印字された前記第1状態の前記紙識別情報を各周遊施設の施設端末で読み取るステップと、前記施設端末が読み取った情報に基づいて、ユーザが各前記周遊施設を利用可能であることを判別し、その判別結果を前記施設端末に表示させるステップと、前記第2状態の前記紙識別情報を入力した携帯用のユーザ端末からの信号を受け付け、ユーザを識別するユーザ識別情報、及び、各前記周遊施設を利用可能であるユーザであることを表す利用可否情報を含むユーザ情報を取得し、当該ユーザ情報を記憶するステップと、前記周遊施設で表示された施設識別情報を読み取った前記ユーザ端末からの信号を受け付け、記憶した前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザ端末のユーザを識別するとともにユーザにおける周遊施設の利用可否を判別し、判別結果を表示するための信号を前記ユーザ端末に向けて送信するステップと、前記ユーザ端末において前記判別結果に応じた表示を行うステップと、を含む。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、周遊においてユーザが携帯すべき物品が増えることを抑制できる。そのため、ユーザが周遊する際の利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明の一実施形態に係る周遊支援システムの構成を示した概略図である。
図2図1のサーバの構成を示したブロック図である。
図3図2の記憶部の構成を詳細に示したブロック図である。
図4図1のユーザ端末の構成を示したブロック図である。
図5図1の施設端末の構成を示したブロック図である。
図6図1のシステム管理者端末の構成を示したブロック図である。
図7図1の施設管理者端末の構成を示したブロック図である。
図8図1の販売者端末の構成を示したブロック図である。
図9図1の周遊支援システムで用いる紙チケットを概略的に示した図である。
図10】ユーザ端末の制御部の処理の一例を示したフローチャートであって、ユーザが周遊パスを購入する場合の一連の処理を示している。
図11】サーバの制御部の処理の一例を示したフローチャートであって、ユーザが周遊パスを購入する場合の一連の処理を示している。
図12】ユーザ端末の制御部の処理の一例を示したフローチャートであって、ユーザにより紙チケットを利用して周遊する形式から、ユーザ端末を利用して周遊する形式に変更される場合の一連の処理を示している。
図13】サーバの制御部の処理の一例を示したフローチャートであって、ユーザにより紙チケットを利用して周遊する形式から、ユーザ端末を利用して周遊する形式に変更される場合の一連の処理を示している。
【発明を実施するための形態】
【0045】
1.周遊支援システムの全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る周遊支援システム1の構成を示した概略図である。
【0046】
周遊支援システム1は、複数のユーザ端末2と通信可能であり、複数の周遊施設に関する信号をユーザ端末2に送信してユーザ(観光客)の周遊を支援するシステムである。周遊施設とは、観光客が利用する施設であって、例えば、歴史的建造物や美術館等の観光施設や、温泉、レンタサイクル等の観光客が訪れる施設全般が含まれる。周遊支援システム1は、サーバ3と、施設端末4と、システム管理者端末5と、施設管理者端末6と、販売者端末7とを備えている。
【0047】
サーバ3は、受け付けた信号に応じて、所定の情報を各端末に向けて送信する。
【0048】
施設端末4は、各周遊施設に設けられている。具体的には、施設端末4は、ユーザの入場確認を行う窓口等に設置されている。施設端末4は、主に、ユーザが紙チケット(紙媒体)を利用する際に、その紙媒体の確認のために用いられる。施設端末4は、例えば、タブレット端末やスマートフォン等により構成されている。
【0049】
システム管理者端末5は、システム全体を管理する管理者の事務所等に設置されている。システム管理者端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成されている。
【0050】
施設管理者端末6は、各周遊施設を管理する管理者の事務所等に設置されている。すなわち、施設管理者端末6は、周遊施設毎で設けられている。施設管理者端末6は、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成されている。
【0051】
販売者端末7は、観光案内所等、観光チケットである紙チケット(紙媒体)を販売するのに適した場所に設置されている。販売者端末7は、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成されている。販売者端末7では、紙チケット(紙媒体)の発行を行う。
【0052】
ユーザ端末2は、ユーザが携帯する個人用の端末である。具体的には、ユーザ端末2は、スマートフォンや、小型のタブレット端末である。
【0053】
ユーザ端末2、施設端末4、システム管理者端末5、施設管理者端末6及び販売者端末7は、それぞれネットワーク(通信網)Nを介して、サーバ3と通信可能である。
【0054】
周遊支援システム1では、ユーザ(観光客)によってユーザ端末2が操作されると、ユーザ端末2からサーバ3に向けて信号が送信される。サーバ3は、ユーザ端末2から信号が送信されると、複数の周遊施設に関する信号をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2では、サーバ3から送信された信号に基づいて、各周遊施設に関する情報が表示される。ユーザは、この情報を参考にしながら、観光する(周遊する)。
【0055】
また、各周遊施設において利用が有料となっているものについては、ユーザ端末2上で周遊パスを購入することで、各周遊施設でチケットをその都度購入することなく利用できる。これにより、シームレスかつストレスフリーな周遊が可能となる。
【0056】
具体的には、ユーザは、ユーザ端末2に表示された所定のボタン(図示せず)を押すことで周遊パスを購入することができる。ユーザが周遊パスを購入すると、サーバ3にユーザに関する情報が記憶される。そして、周遊パスを購入したユーザが、各施設で表示された施設ID(施設識別情報)をユーザ端末で読み取ると、サーバ3において、記憶した情報に基づいて、ユーザがパス購入者か否かの判別が行われ、その判別結果がユーザ端末2に表示される。各周遊施設の窓口では、そのユーザ端末2の表示(判別結果)を確認することで、ユーザの入場確認を行うことができる。
【0057】
また、周遊支援システム1では、このようなユーザ端末2の操作により各周遊施設を利用する形式ではなく、紙チケット(紙媒体)を購入し、この紙チケットを各周遊施設の窓口に提示することで各周遊施設を利用する形式を選択することもできる。この場合には、ユーザは、販売所で紙チケットを購入する。この紙チケットは、販売者端末7から発行される。そして、ユーザは、購入した紙チケットを各周遊施設の施設端末4で読み取らせる。施設端末4では、読み取った内容に応じた表示が行われる。各周遊施設の窓口では、その施設端末4の表示を確認することで、ユーザの入場確認を行うことができる。
【0058】
さらに、後述するように、周遊支援システム1では、一度紙チケットを購入したユーザは、ユーザ端末2で所定の操作を行うことにより、紙チケットを用いて周遊施設を利用する形式から、ユーザ端末2の操作により各周遊施設を利用する形式に変更することもできる。
【0059】
周遊支援システム1のシステム管理者は、システム管理者端末5を用いて、周遊支援システム1のシステム全体を管理するための操作を行う。また、各施設の管理者は、各施設管理者端末6を用いて、当該施設に関する情報をサーバ3から取得し、施設を管理するための必要な情報の閲覧を行う。また、販売者端末7は、ユーザが紙チケット(紙媒体)の購入を希望する場合に、紙チケットの発行を行う。
【0060】
2.周遊支援システムにおける各端末の構成
(1)サーバの構成
図2は、サーバ3の構成を示したブロック図である。
【0061】
サーバ3は、記憶部31と、制御部33とを備えている。
【0062】
記憶部31は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等により構成されている。記憶部31は、ID情報300、ユーザ情報310、施設情報320及び利用情報325を記憶している。記憶部31が、第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部の一例である。
【0063】
ID情報300は、周遊支援システム1を利用するユーザに関連する情報が対応付けられた情報群である。ID情報300は、ユーザによるユーザ端末2での操作に基づいて、記憶部31に記憶される。
【0064】
ユーザ情報310は、周遊パスを購入したユーザに関連する情報が対応づけられた情報群である。すなわち、ユーザ情報310は、パス購入情報を表している。
【0065】
施設情報320は、周遊支援システム1を構成する周遊施設に関連する複数の情報が対応付けられた情報群である。施設情報320は、予め、記憶部31に記憶されている。
【0066】
利用情報325は、各周遊施設における利用者(訪問ユーザ)に関連する情報が対応づけられた情報群である。すなわち、利用情報325は、周遊施設毎での利用状況(訪問状況)をあわわしている。
【0067】
図3は、図2の記憶部の構成を詳細に示したブロック図である。上記したID情報300、ユーザ情報310、施設情報320及び利用情報325のそれぞれは、具体的には、以下の情報を含んでいる。
【0068】
ID情報300は、ユーザID301、属性情報302及び体調情報303を含んでいる。ユーザID301、属性情報302及び体調情報303は、互いに対応づけられた1つの情報群となっている。
【0069】
ユーザID301は、ユーザを識別する識別情報である。ユーザID301が、ユーザ識別情報の一例である。
【0070】
属性情報302は、周遊施設を訪問したユーザの属性を示す情報である。属性情報302は、例えば、ユーザの国籍、性別、年代、訪日経験、旅行動機等の情報を含んでいる。なお、属性情報302は、少なくとも、ユーザの国籍、性別及び年代の情報を含んでいることが好ましい。属性情報302には、適宜、その他の情報をさらに含めることができる。
【0071】
体調情報303は、ユーザの体調の状態を示す情報である。
【0072】
ユーザ情報310は、ユーザID311、利用可否情報312及び券種情報313が対応づけられる情報群(第1ユーザ情報)と、シリアルコード315、利用可否情報316及び券種情報317が対応づけられる情報群(第2ユーザ情報)とを含んでいる。第1ユーザ情報は、電子周遊パス(後述する)を購入したユーザに関連する情報である。第2ユーザ情報は、紙周遊パス(後述する)を購入したユーザに関連する情報である。
【0073】
ユーザID311は、ユーザを識別する識別情報であって、ユーザID301と同様の情報である。
【0074】
利用可否情報312は、ユーザが周遊パス(電子周遊パス)を利用できるか否かを表す情報である。
【0075】
券種情報313は、ユーザが購入した周遊パス(電子周遊パス)の種類を表す情報である。具体的には、券種情報313は、周遊期間を表す情報である。周遊期間としては、例えば、1日や、3日等、数日間の期間を表す情報が挙げられる。
【0076】
シリアルコード315は、紙チケット(後述する)を識別するための紙識別情報である。後述するように、シリアルコード315の情報は、紙チケットに印字されている。
【0077】
利用可否情報316は、ユーザが周遊パス(紙周遊パス)を利用できるか否かを示す情報である。
【0078】
券種情報317は、ユーザが購入した周遊パス(紙周遊パス)の種類を表す情報である。具体的には、券種情報317は、周遊期間を表す情報である。周遊期間としては、例えば、1日や、3日等、数日間の期間を表す情報が挙げられる。
【0079】
施設情報320は、施設ID321、詳細情報322及び対策情報323を含んでいる。施設ID321、詳細情報322及び対策情報323は、互いに対応づけられた1つの情報群となっている。
【0080】
施設ID321は、周遊施設を識別する識別情報である。施設ID321が、施設識別情報の一例である。
【0081】
詳細情報322は、周遊施設の属性等、周遊施設の詳細内容を表す情報である。
【0082】
対策情報323は、周遊施設における感染症対策状況を表す情報である。対策情報323は、例えば、消毒液を設置しているか否か、定期的に消毒を行っているか否か等の感染症予防のための対策実施状況を表す情報である。具体的には、対策情報323は、国や地方自治体が認定する感染症対策認定を受けているか否かを表す情報である。
【0083】
利用情報325は、訪問者情報326及び施設ID327を含んでいる。訪問者情報326及び施設ID327は、互いに対応づけられた1つの情報群となっている。
【0084】
訪問者情報326は、周遊施設を利用したユーザを表す情報である。具体的には、訪問者情報326は、ユーザID311及びシリアルコード315のうち、いずれかを表す情報である。
【0085】
施設ID327は、周遊施設を識別する識別情報であって、施設ID321と同様の情報である。
【0086】
図2に示すように、制御部33は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部33は、記憶部31と電気的に接続されている。制御部33は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、ユーザ端末情報受付部331、変更処理部332、判別処理部333、体調情報送信部334、対策情報送信部335、施設端末情報受付部336、システム管理者情報送信部337、施設管理者情報送信部338及び販売情報受付部339等として機能する。
【0087】
ユーザ端末情報受付部331は、ユーザ端末2からの信号を受け付けると共に、受け付けた信号に基づいて記憶部31に各種の情報を記憶する。ユーザ端末情報受付部331が、第1情報受付部及び第2情報受付部の一例である。
【0088】
変更処理部332は、ユーザ端末情報受付部331が受け付けた信号に基づいて、記憶部31に記憶される情報(ユーザ情報)の書き換え処理を行う。
【0089】
判別処理部333は、ユーザ端末情報受付部331が受け付けた信号、施設端末情報受付部336が受け付けた信号、及び、記憶部31が記憶する情報(ユーザ情報)に基づいて、ユーザにおける周遊施設利用可否を判別する処理を行う。判別処理部333の判別結果は、ユーザ端末2又は施設端末4に送信される。
【0090】
体調情報送信部334は、記憶部31が記憶する体調情報303を読み出し、当該読み出した情報をユーザ端末2に送信する処理を行う。
【0091】
対策情報送信部335は、記憶部31が記憶する対策情報323を読み出し、当該読み出した情報をユーザ端末2に送信する処理を行う。
【0092】
施設端末情報受付部336は、施設端末4からの信号を受け付ける。
【0093】
システム管理者情報送信部337は、記憶部31に記憶される情報であって、システム管理に必要な情報を記憶部31から読み出し、当該読み出した情報をシステム管理者端末5に送信する処理を行う。
【0094】
施設管理者情報送信部338は、記憶部31に記憶される情報であって、施設管理に必要な情報を記憶部31から読み出し、当該読み出した情報を各施設管理者端末6に送信する処理を行う。
【0095】
販売情報受付部339は、販売者端末7からの信号を受け付けると共に、受け付けた信号に基づいて記憶部31にユーザ情報を記憶する。
【0096】
(2)ユーザ端末の構成
図4は、ユーザ端末2の構成を示したブロック図である。
ユーザ端末2は、ユーザが常時携帯する端末であって、例えば、スマートフォンや、小型のタブレット端末により構成される。ユーザは、所定のアプリケーションをユーザ端末2にインストールし、周遊支援システム1と通信することにより、アプリケーションの種々の機能を利用して快適な周遊を行うことができる。なお、ユーザ端末2の構成を含めて周遊支援システム1としてもよい。
【0097】
ユーザ端末2は、記憶部21、読取部22、操作部23、表示部24及び制御部25を備えている。
【0098】
記憶部21は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスクなどにより構成されている。記憶部21は、ユーザID211を記憶している。ユーザID211は、ユーザ端末2に固有の識別情報である。このユーザID211は、記憶部31のユーザID301に対応している。
【0099】
読取部22は、例えば、ユーザ端末2に内蔵されたカメラ等である。
【0100】
操作部23は、例えば、タッチパネルに表示される表示キー等である。
【0101】
表示部24は、例えば、タッチパネルに表示される表示画面等である。
【0102】
制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部25は、記憶部21、読取部22、操作部23及び表示部24と電気的に接続されている。制御部25は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、ユーザ端末情報送信部251、読取情報判別部252、入力受付部253、第1判別情報受付部254、体調情報受付部255、対策情報受付部256及び表示処理部257等として機能する。
【0103】
ユーザ端末情報送信部251は、ユーザ端末2に関連する情報をサーバ3に送信する処理を行う。
【0104】
読取情報判別部252は、読取部22が読み取った情報を判別する処理を行う。
【0105】
入力受付部253は、ユーザによる操作部23での入力を受け付ける処理を行う。
【0106】
第1判別情報受付部254は、サーバ3から送信される判別結果の情報を受け付ける処理を行う。
【0107】
体調情報受付部255は、サーバ3から送信されるユーザの体調情報の情報を受け付ける処理を行う。
【0108】
対策情報受付部256は、サーバ3から送信される周遊施設における感染症対策状況の情報のを受け付ける処理を行う。
【0109】
表示処理部257は、第1判別情報受付部254、体調情報受付部255及び対策情報受付部256が受け付けた情報に基づいて、表示部24において所定の情報を表示するための処理を行う。
【0110】
(3)施設端末の構成
図5は、施設端末4の構成を示したブロック図である。
【0111】
施設端末4は、タブレット端末やスマートフォン等により構成されており、各周遊施設に設置されている。施設端末4は、記憶部41、読取部42、表示部43、操作部45及び制御部44を備えている。
【0112】
記憶部41は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)及び等により構成されている。記憶部41は、施設ID411を記憶している。この施設ID411は、周遊施設に固有の識別情報であって、記憶部31の施設ID321に対応している。
【0113】
読取部42は、例えば、施設端末4に内蔵されたカメラ等である。
【0114】
表示部43は、例えば、タッチパネルに表示される表示画面等である。
【0115】
操作部45は、例えば、タッチパネルに表示される表示キー等である。
【0116】
制御部44は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部44は、記憶部41、読取部42及び表示部43と電気的に接続されている。制御部44は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、第2判別情報受付部441、施設端末情報送信部442、読取情報判別部443、入力受付部445及び表示処理部444等として機能する。
【0117】
第2判別情報受付部441は、サーバ3から送信される判別結果の情報を受け付ける処理を行う。
【0118】
施設端末情報送信部442は、施設端末4に関連する情報をサーバ3に送信する処理を行う。
【0119】
読取情報判別部443は、読取部42が読み取った情報を判別する処理を行う。
【0120】
入力受付部445は、ユーザによる操作部45での入力を受け付ける処理を行う。
【0121】
表示処理部444は、第2判別情報受付部441及び入力受付部445が受け付けた情報に基づいて、表示部24において所定の情報を表示するための処理を行う。
【0122】
(4)システム管理者端末の構成
図6は、システム管理者端末5の構成を示したブロック図である。
【0123】
システム管理者端末5は、出力部51、操作部52、表示部53及び制御部54を備えている。
【0124】
出力部51は、周遊施設を示す施設ID(施設識別情報)に対応した情報を、ユーザ端末2で読取可能な情報形式で出力する。具体的には、出力部51は、周遊施設を示す施設ID(施設識別情報)に対応した二次元バーコードを、周遊施設毎に紙媒体に印刷する。なお、出力部51は、周遊施設を示す施設IDに対応した情報を、ユーザ端末2で読取可能な情報形式で出力する構成であればよい。例えば、周遊施設に設けられた表示部(表示画面)に、周遊施設の施設IDに対応する二次元バーコードを表示させるための信号を送信するものであってもよい。
【0125】
操作部52は、例えば、キーボード及び及びマウスを含む構成である。
【0126】
表示部53は、例えば、液晶表示器などにより構成されている。
【0127】
制御部54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部54は、出力部51、操作部52及び表示部53と電気的に接続されている。制御部54は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、出力情報生成部541、システム管理者情報受付部542、入力受付部543及び表示処理部544等として機能する。
【0128】
出力情報生成部541は、システム管理者情報受付部542が受け付けた情報に基づいて、出力部51で出力する情報を生成する。
【0129】
システム管理者情報受付部542は、サーバ3から送信されるシステム管理のための情報を受け付ける処理を行う。
【0130】
入力受付部543は、システム管理者による操作部52での入力を受け付ける処理を行う。
【0131】
表示処理部544は、システム管理者情報受付部542が受け付けた情報に基づいて、表示部53において所定の情報を表示するための処理を行う。
【0132】
(5)施設管理者端末の構成
図7は、施設管理者端末6の構成を示したブロック図である。
【0133】
施設管理者端末6は、操作部61、表示部62及び制御部63を備えている。
【0134】
操作部61は、例えば、キーボード及び及びマウスを含む構成である。
【0135】
表示部62は、例えば、液晶表示器などにより構成されている。
【0136】
制御部63は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部63は、操作部61及び表示部62と電気的に接続されている。制御部63は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、入力受付部631、施設管理者情報受付部632及び表示処理部633等として機能する。
【0137】
入力受付部631は、施設管理者による操作部61での入力を受け付ける処理を行う。
【0138】
施設管理者情報受付部632は、サーバ3から送信される施設管理のための情報を受け付ける処理を行う。
【0139】
表示処理部633は、施設管理者情報受付部632が受け付けた情報に基づいて、表示部62において所定の情報を表示するための処理を行う。
【0140】
(6)販売者端末の構成
図8は、販売者端末7の構成を示したブロック図である。
【0141】
販売者端末7は、印字部71、操作部72及び制御部73を備えている。
【0142】
印字部71は、紙チケット(紙媒体)に所定の印刷(印字)を行うための構成である。
【0143】
操作部72は、例えば、キーボード及び及びマウスを含む構成である。
【0144】
制御部73は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含む構成である。制御部73は、印字部71及び操作部72と電気的に接続されている。制御部73は、CPUがプログラム(周遊支援プログラム)を実行することにより、シリアルコード生成部731、入力受付部733及び販売情報送信部734等として機能する。
【0145】
シリアルコード生成部731は、入力受付部733が受け付けた情報に基づいて、紙チケットに印字するシリアルコードを生成する処理を行う。このシリアルコードは、紙チケット毎での固有の情報であり、紙チケットを識別するための情報である。シリアルコードが、紙識別情報の一例である。なお、紙識別情報として、シリアルコード以外の識別情報を用いることも可能である。
【0146】
入力受付部733は、紙チケット販売者による操作部72での入力を受け付ける処理を行う。
【0147】
販売情報送信部734は、販売した紙チケットに関する情報(販売情報)をサーバ3に送信する処理を行う。
【0148】
3.紙周遊パス
図9は、ユーザが用いる紙チケット8を概略的に示した図である。
後述するように、ユーザは、紙媒体の周遊パス(紙周遊パス)を周遊施設の窓口に提示し、窓口で入場確認をしてもらうことで周遊施設を利用する形式(紙チケット形式)を選択することができる。紙チケット8は、この場合に用いられるチケットである。紙チケット8は、販売者端末7によって発行される。紙チケット8には、当該紙チケットを使用する上での注意書等とともに、第1コード81及び第2コード82が印刷(印字)されている。
【0149】
第1コード81は、シリアルコード(紙識別情報)が施設端末4で読み取り可能な情報形式で印字されたものである。具体的には、第1コード81は、シリアルコードの情報が二次元バーコードの形式で印字されたものである。第1コード81が、第1状態の一例である。
【0150】
第2コード82は、シリアルコード(紙識別情報)がユーザ端末2で入力可能な情報形式で印字されたものである。具体的には、第2コード82は、シリアルコードの情報が数字やアルファベットの形式で印字されたものである。第2コード82が、第2状態の一例である。
【0151】
なお、ユーザ端末2で第1コード81を読み取ることで、ユーザ端末2にシリアルコードを入力するようにしてもよい。
【0152】
4.ユーザによる各周遊施設の利用
(1)各周遊施設における設置等
周遊支援システム1のサーバ3では、図2に示すように、周遊支援システム1に含まれる各周遊施設の情報が、施設情報320として予め記憶部31に記憶される。具体的には、記憶部31に、各周遊施設の固有の識別情報である施設ID321、詳細情報322及び対策情報323が記憶部31に記憶される。これらの情報は、システム管理者により、システム管理者端末5の操作部52が操作されることで入力され、当該入力された内容がサーバ3の記憶部31に記憶される。なお、これらの情報は、各周遊施設の管理者により、施設管理者端末6の操作部61が操作されることで入力され、当該入力された内容がサーバ3の記憶部31に記憶されるものであってもよい。
【0153】
システム管理者は、システム管理者端末5の操作部52を操作して、記憶部31に記憶された各周遊施設の施設ID321を出力するための入力を行う。すると、図6に示すように、システム管理者情報送信部337により施設ID321が記憶部31から読み出されて、この情報がシステム管理者情報受付部542に送信される。出力情報生成部541は、システム管理者情報受付部542が受け付けた情報に基づいて、出力するための情報を生成する。これにより、出力部51において、施設ID321に対応する情報が紙媒体に印字される。具体的には、施設ID321に対応する情報が二次元バーコード(施設識別コード)の形式で紙媒体に印字される。
【0154】
この紙媒体は、印字された施設ID321に対応する周遊施設に配布される。各周遊施設では、この紙媒体を、観光客に対して提示する。観光客への提示の仕方としては、訪問する観光客に対してその都度紙媒体を提示してもよいし、観光客を接客する窓口等に貼付してもよい。また、各周遊施設では、施設端末4が窓口等に設置される。
【0155】
(2)通常の利用
そして、ユーザは、ユーザ端末2の操作部23(図4参照)を操作して、所定のアプリケーションをインストールする。さらに、ユーザは、ユーザ端末2の操作部23を操作して、アプリケーションを使用するための各種の入力を行う。この情報には、ユーザの属性情報が含まれる。具体的には、ユーザは、ユーザの国籍、性別、年代、訪日経験、旅行動機等の属性情報を入力する。これらの情報は、入力受付部253で受け付けられ、ユーザ端末情報送信部251により、ユーザID211と共にサーバ3に送信される。送信された情報は、サーバ3のユーザ端末情報受付部331で受け付けられ(図2参照)、ID情報300として記憶される。
【0156】
このとき、体調情報303は、ブランク状態となっている。
【0157】
この状態で、ユーザがユーザ端末2を操作することにより、所定の信号がユーザ端末情報送信部251からサーバ3(ユーザ端末情報受付部331)に送信される。サーバ3は、ユーザ端末情報受付部331が受け付けた信号に基づいて、各周遊施設に関する情報をユーザ端末2に向けて送信する。これにより、ユーザ端末2において、各周遊施設の詳細情報等、観光に有益な情報を取得することができる。そして、ユーザは、ユーザ端末2でこの情報を確認しながら、観光を行うことができる。
【0158】
このとき、サーバ3の対策情報送信部335は、記憶部31の施設情報320(対策情報323)を読み出し、その情報をユーザ端末2(対策情報受付部256)に送信する。そして、ユーザ端末2では、対策情報受付部256で受け付けた情報に基づいて、表示処理部257により表示部24に各周遊施設における感染症対策の実施状況が表示される。例えば、ユーザ端末2では、各周遊施設における感染症対策認定の有無が表示される。これにより、ユーザは、各周遊施設で行われている感染症対策の状況を確認することができる。
【0159】
(3)電子周遊パスの利用
さらに、ユーザは、ユーザ端末2の操作部23を操作し、アプリケーションで所定の入力を行うことにより電子版の周遊パス(電子周遊パス)を購入することができる。電子周遊パスを購入したユーザは、各周遊施設においてユーザ端末2を操作することにより、各周遊施設における有料施設(又は有料サービス)を利用できる。すなわち、ユーザは、電子周遊パスを購入し、それを利用することで、各周遊施設においてチケット購入等の作業を行うことなく、有料施設を利用できる。
【0160】
図10は、ユーザが電子周遊パスを購入する場合における、ユーザ端末2の制御部25の処理の一例を示したフローチャートである。図11は、ユーザが電子周遊パスを購入する場合における、サーバ3の制御部33の処理の一例を示したフローチャートである。
【0161】
具体的には、ユーザは、ユーザ端末2において操作部23を操作し、周遊パス(電子周遊パス)を購入するための入力を開始する(ステップS101でYES:図10)。すると、ユーザ端末2において、表示処理部257は、表示部24に体調の入力を促す画面を表示させる(ステップS102:図10)。ユーザは、この画面を確認しながら、ユーザ端末2の操作部23により自身の体調の詳細を入力する(ステップS103でYES:図10)。ユーザ端末2の入力受付部253は、体調の入力を受け付ける。また、ユーザ端末情報送信部251は、その情報をユーザID211と共にサーバ3に送信する(ステップS104:図10)。送信された情報は、サーバ3のユーザ端末情報受付部331で受け付けられ(ステップS201でYES:図11)、ID情報300として記憶される(ステップS202:図11)。具体的には、ユーザID211に対応するID情報300において、体調情報303が書き換えられる。
【0162】
そして、ユーザ端末2において、表示処理部257は、周遊パス(電子周遊パス)購入のための詳細画面を表示させる。ユーザは、この画面を確認しながら、ユーザ端末2の操作部23により自身の体調の詳細を入力する。具体的には、ユーザは、自身が選択する券種の情報、及び、周遊開始の日時の情報(有効期間)を入力する。券種の情報は、例えば、1日や、3日等の周遊期間の情報である。
【0163】
ユーザにより、ユーザ端末2において周遊パス購入完了の入力が行われると(ステップS105でYES:図10)、ユーザ端末情報送信部251により、周遊パス購入に関する情報がユーザID211と共にサーバ3に送信される(ステップS106:図10)。送信された情報は、サーバ3のユーザ端末情報受付部331で受け付けられ(ステップS203でYES:図11)、ユーザ情報310として記憶される(ステップS204:図11)。このとき、有効期間の情報が利用可否情報312として記憶され、周遊期間の情報が券種情報313として記憶される。
【0164】
その後は、表示処理部257は、定期的に表示部24に体調の入力を促す画面を表示させる。ユーザにより体調の入力が行われると、記憶部31のID情報300(体調情報303)に最新の体調情報が追加される。
【0165】
そして、周遊期間の開始時になると、ユーザは、各周遊施設を周遊して観光を行う。ユーザは、各周遊施設において、窓口で提示される紙媒体の二次元バーコードをユーザ端末2の読取部22で読み取る(ステップS107でYES:図10)。読取情報判別部252は、読取部22が読み取った情報を判別する。ユーザ端末情報送信部251は、読取情報判別部252が判別した情報をユーザID211と共にサーバ3に送信する(ステップS108:図10)。サーバ3のユーザ端末情報受付部331は、この情報を受け付ける(ステップS205でYES:図11)。また、判別処理部333は、ユーザ端末情報受付部331が受け付けた情報(ユーザID)に基づいて、そのユーザIDに対応するユーザ情報310を読み出し、さらに、読み出したユーザ情報310に基づいて、ユーザの利用可否を判別する(ステップS206:図11)。
【0166】
具体的には、判別処理部333は、ユーザIDに対応する利用可否情報312及び券種情報313を読み出し、これらの情報が表す有効期間及び周遊期間から、ユーザが周遊可能であるか否か(周遊可能な期間中であるか否か)を判別し、ユーザの利用可否を判別する。
【0167】
判別処理部333の判別結果は、ユーザ端末2に送信される(ステップS207:図11)。ユーザ端末2の第1判別情報受付部254は、サーバ3からの情報を受け付け(ステップS109でYES:図10)、表示処理部257は、第1判別情報受付部254が受け付けた情報に基づいて、表示部24に判別結果を表示させる。例えば、サーバ3の判別処理部333による判別結果が利用可であれば、ユーザ端末2の表示部24には、「OK」と表示され、サーバ3の判別処理部333による判別結果が利用不可であれば、ユーザ端末2の表示部24には、「NO」と表示される。
【0168】
このとき、体調情報送信部334は、ユーザ端末情報受付部331が受け付けた情報(ユーザID)に基づいて、そのユーザID211に対応する体調情報303を読み出す。そして、体調情報送信部334は、読み出した体調情報303をユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2の体調情報受付部255は、サーバ3からの情報を受け付け、ユーザ端末2の表示処理部257は、体調情報受付部255が受け付けた情報に基づいて、表示部24にユーザの体調を表す情報を表示させる(ステップS110:図10)。例えば、ユーザの体調が良い場合は、「OK」と表示され、ユーザの体調が悪い場合は、「NO」と表示される。なお、ユーザの体調に応じて表示部24に表示させる色を変化させることで、ユーザの体調を表示するものであってもよい。
【0169】
そして、各周遊施設の窓口では、ユーザ端末2において、利用可の情報が表示され、かつ、ユーザの体調が良好な場合に、ユーザの入場を許可する。これにより、ユーザに対してはシームレスかつストレスフリーな周遊を提供し、各周遊施設においては安心安全な運営を行うことができる。
【0170】
また、ユーザが読取部22で周遊施設の二次元バーコードを読み込んだ際に、サーバ3のユーザ端末情報受付部331は、施設IDの情報及びユーザIDの情報を、利用情報325として記憶部31に格納する(ステップS208:図11)。
【0171】
(4)紙周遊パスの利用
また、ユーザは、上記したユーザ端末2を用いて各周遊施設を利用する形式(第2周遊状態)ではなく、紙媒体の周遊パス(紙周遊パス)を用いて各周遊施設を利用する形式(第1周遊状態)を選択することもできる。
【0172】
この場合、ユーザは、まず、販売所を訪れて、紙周遊パス(紙チケット8)を購入する。販売所において、ユーザは、券種情報(周遊期間を表す情報)を選択する。販売所では、担当者により販売者端末7の操作部72が操作されて、この情報(券種情報)が入力される。販売者端末7の入力受付部733は、この情報を受け付ける(図8参照)。なお、紙周遊パスを利用する場合には、周遊開始の日時(有効期間)は、最初にユーザが周遊施設を利用した日時が適用される。また、販売所において、ユーザに対して属性情報を提示させ、その情報をさらに入力してもよい。
【0173】
そして、シリアルコード生成部731により、紙チケット8に固有のシリアルコード(紙識別情報)が生成される。シリアルコード生成部731で生成された情報は、第1コード81及び第2コード82として紙チケット8に印字される(図9参照)。
【0174】
また、販売者端末7の入力受付部733が受け付けた情報、及び、シリアルコードの情報は、販売情報送信部734によりサーバ3に送信される。サーバ3の販売情報受付部339は、販売者端末7からの情報を受け付けるとともに、その情報をユーザ情報として、記憶部31に記憶する。
【0175】
このようにして、固有の情報(第1コード81及び第2コード82)が印字された紙チケット8が発行されるとともに、購入した周遊パス(紙周遊パス)の情報が、ユーザ情報310としてサーバ3(記憶部31)に記憶される。
【0176】
そして、ユーザにより各周遊施設の窓口で紙チケット8が提示されると、施設端末4の読取部42により第1コード81が読み取られる(図5参照)。施設端末4の読取情報判別部443は、読取部42が読み取った情報を判別する。施設端末情報送信部442は、読取情報判別部443が判別した情報(シリアルコード)を施設ID411と共にサーバ3に送信する。サーバ3の施設端末情報受付部336は、この情報を受け付ける。また、判別処理部333は、施設端末情報受付部336が受け付けた情報(シリアルコード)に基づいて、その情報に対応するユーザ情報310を読み出し、さらに、読み出したユーザ情報310に基づいて、ユーザの利用可否を判別する(図2参照)。
【0177】
具体的には、判別処理部333は、シリアルコードに対応する利用可否情報316及び券種情報317を読み出し、これらの情報が表す有効期間及び周遊期間から、ユーザが周遊可能であるか否か(周遊可能な期間中であるか否か)を判別し、ユーザの利用可否を判別する。なお、紙周遊パスを利用する場合は、有効期間(開始日時)は、ユーザが最初に周遊施設を利用した日時が適用される。ユーザが紙周遊パスを最初に周遊施設で利用する場合には、常に利用可が判別される。その後は、適用された日時(有効期間)、及び、周遊期間の情報に基づいて、ユーザの利用可否が判別される。
【0178】
判別処理部333の判別結果は、施設端末4に送信される。施設端末4の第2判別情報受付部441は、サーバ3からの情報を受け付け、施設端末4の表示処理部444は、第2判別情報受付部441が受け付けた情報に基づいて、表示部43に判別結果を表示させる(図5参照)。例えば、判別処理部333による判別結果が利用可であれば、施設端末4の表示部43には、「OK」と表示され、判別処理部333による判別結果が利用不可であれば、施設端末4の表示部43には、「NO」と表示される。
【0179】
各周遊施設の窓口では、施設端末4の表示部43において、「OK」と表示されている場合に、ユーザの入場を許可する。これにより、ユーザに対してシームレスかつストレスフリーな周遊を提供できる。
【0180】
また、施設端末4の読取部42が紙チケット8の第1コード81を読み込んだ場合に、サーバ3の施設端末情報受付部336は、施設ID及びシリアルコードの情報を受け付け、その情報を
利用情報325として記憶部31に格納する。
【0181】
また、利用情報(利用履歴)は、施設端末4にも記憶されている。施設端末4の操作部45で所定の入力が行われると、この入力を入力受付部445が受け付ける。そして、入力受付部445が入力を受け付けたことに基づいて、施設端末4の表示部43に利用履歴が表示される。
【0182】
このように、ユーザは、紙チケット8を利用して周遊する形式(第1周遊状態)を選択することもできる。
【0183】
(5)利用状態の変更
ユーザは、上記した、紙チケット8の提示により各周遊施設を利用する形式(第1周遊状態)を選択した場合であっても、その後に、ユーザ端末2の提示により各周遊施設を利用する形式(第2周遊状態)に変更することができる。
【0184】
図12は、紙チケット8を利用して周遊する形式から、ユーザ端末2を利用して周遊する形式に変更する場合におけるユーザ端末2の制御部25の処理の一例を示したフローチャートである。
【0185】
図13は、紙チケット8を利用して周遊する形式から、ユーザ端末2を利用して周遊する形式に変更する場合におけるサーバ3の制御部33の処理の一例を示したフローチャートである。
【0186】
この場合には、ユーザは、ユーザ端末2の操作部23を操作して、第2コード82として記載されている情報(数字やアルファベット)を入力する(ステップS301でYES:図12)。ユーザ端末2の入力受付部253は、その入力を受け付ける。ユーザ端末情報送信部251は、その情報をユーザID211と共にサーバ3に送信する(ステップS302:図12)。なお、読取部22により第2コード82を読み取って、その情報をサーバ3に送信するものであってもよい。
【0187】
サーバ3のユーザ端末情報受付部331は、ユーザ端末2から送信された情報を受け付ける(ステップS401でYES:図13)。サーバ3の変更処理部332は、その情報に基づいて、記憶部31のユーザ情報310を書き換える(ステップS402:図13)。具体的には、変更処理部332は、ユーザ端末2から送信されるシリアルコードに対応するユーザ情報310を複製するとともに、その情報において、シリアルコード315の情報をユーザIDの情報に書き換えたものを、新たにユーザ情報310として記憶部31に記憶させる。また、変更処理部332は、ユーザ端末2から送信されるシリアルコードに対応するユーザ情報310において、利用可否情報316を利用不可に変更する。これにより、電子周遊パスに対応するユーザ情報が新たに生成されるとともに、紙周遊パスに対応するユーザ情報が変更される(紙周遊パスに対応する情報は、利用不可の情報として変更される)。そして、変更処理を行った後の紙周遊パスは、利用できないものとなる。
【0188】
なお、この変更処理において、紙周遊パスをユーザが既に利用している場合には、周遊開始の日時(有効期間)は、最初にユーザが周遊施設を利用した日時が適用される。ユーザが未だに周遊施設を利用していない状態で変更処理を行う場合には、ユーザに対して周遊開始の日時の情報(有効期間)を入力させてもよい。
【0189】
その後は、上記した電子周遊パスを利用する状態となる。そのため、ユーザは、上記と同様に、ユーザ端末2の読取部22により各周遊施設の二次元バーコードを読み取ると共に、ユーザ端末2の表示部24の表示を窓口で提示することで、窓口において入場確認が行われて、各周遊施設を利用できる。図12におけるステップS303~S306の各処理は、図10におけるステップS107~S110の各処理に対応しており、図13におけるステップS403~S406の各処理は、図11におけるステップS205~S208の各処理に対応している。
【0190】
(6)管理者による利用
周遊支援システム1では、システム管理者は、システム管理者端末5の操作部52を操作して、所定の入力を行うことにより、記憶部31の情報を取得し、閲覧することができる。具体的には、システム管理者端末5において、所定の入力が行われ、入力受付部543がその入力を受け付けると、サーバ3のシステム管理者情報送信部337は、記憶部31に記憶されている各情報をシステム管理者端末5に送信する(図6参照)。システム管理者端末5のシステム管理者情報受付部542は、サーバ3からの情報を受け付ける。そして、システム管理者端末5の表示処理部544は、システム管理者情報受付部542が受け付けた内容を表示部53に表示する処理を行う。
【0191】
これにより、システム管理者は、システム全体の状況(各周遊施設の利用情報等)を確認することができる。
【0192】
また、施設管理者は、施設管理者端末6の操作部61を操作して、所定の入力を行うことにより、記憶部31の一部の情報を取得し、閲覧することができる。具体的には、施設管理者端末6において、所定の入力が行われ、入力受付部631がその入力を受け付けると、サーバ3の施設管理者情報送信部338は、記憶部31に記憶されている情報のうち、この施設に関する情報のみを施設管理者端末6に送信する(図7参照)。施設管理者端末6の施設管理者情報受付部632は、サーバ3からの情報を受け付ける。そして、施設管理者端末6の表示処理部633は、施設管理者情報受付部632が受け付けた内容を表示部62に表示する処理を行う。
【0193】
これにより、施設管理者は、自身の施設に関する情報(当該施設の利用情報等)を確認することができる。
【0194】
5.作用効果
(1)本実施形態によれば、周遊支援システム1では、図10及び図11に示すように、ユーザが周遊施設で表示された施設ID(二次元バーコード)をユーザ端末2で読み取ったことに応じて(ステップS107でYES:図10)、そのユーザ端末2に対して、そのユーザが周遊施設を利用できるか否かを表示するための信号(判別情報)が送信される(ステップS207:図11)。
【0195】
そして、ユーザ端末2において信号に応じた表示が行われる(ステップS110:図10)。ユーザがその表示を周遊施設の窓口に提示すると、周遊施設におけるユーザの確認作業(入場者確認)が行われる。すなわち、ユーザは、ユーザ端末2で周遊施設の施設ID(二次元バーコード)を読み取り、ユーザ端末2の表示部24の表示を窓口に提示するのみで、周遊施設への入場が可能となる。
【0196】
その結果、周遊においてユーザが携帯すべき物品が増えることを抑制できる。
【0197】
よって、ユーザが周遊する際の利便性を向上できる。
【0198】
(2)また、本実施形態によれば、周遊支援システム1では、図10及び図11に示すように、ユーザが周遊施設を利用するためにユーザ端末2で施設IDを読み取ると(ステップS107でYES:図10)、そのユーザ端末2からの信号に基づいて、周遊施設毎での利用情報が記憶される(ステップS208:図11)。
【0199】
そのため、ユーザの手間を増やすことなく、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0200】
換言すれば、周遊におけるユーザの利便性を損なうことなく、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0201】
(3)また、本実施形態によれば、周遊支援システム1では、図3に示すように、サーバ3の記憶部31は、施設ID321と対策情報323を施設情報320として対応付けて記憶している。図2に示すように、サーバ3の対策情報送信部335は、記憶部31の施設情報320に基づいて、周遊施設での感染症対策状況を表す信号をユーザ端末2に向けて送信する。
【0202】
そして、ユーザ端末2において感染症対策状況の信号を受け付け、ユーザ端末2上で当該信号に応じた表示を行うことで、ユーザは、周遊施設の感染症対策状況を確認できる。
【0203】
そのため、ユーザに対して安心安全な周遊を提案できる。
【0204】
(4)また、本実施形態によれば、周遊支援システム1では、図3に示すように、サーバ3のユーザ端末情報受付部331は、ユーザ端末2から送信されるユーザの体調の状態を表す体調情報を受け付け、当該体調情報をID情報300に含めて記憶部31に格納する。サーバ3の体調情報送信部334は、ユーザ端末2から送信されるユーザIDの情報に基づいて、体調情報303を記憶部31から読み出し、当該読み出した情報をユーザ端末2に向けて送信する。
【0205】
そして、ユーザ端末2でその信号に応じた表示を行い、その表示を周遊施設の窓口に提示することで、周遊施設におけるユーザの体調確認を行うことができる。
【0206】
そのため、各周遊施設においては安心安全な運営を行うことができる。
【0207】
(5)また、本実施形態によれば、販売者端末7の印字部71は、シリアルコードを表す第1コード81を紙チケット8に印字する(図9参照)。施設端末4の読取部42は、紙チケット8に印字された第1コード81を読み取る。そして、その読み取った情報に基づいて、サーバ3で利用可否が判別され、その判別結果が施設端末4の表示部43に表示される。
【0208】
そのため、第1コード81が印字された紙チケット8を周遊施設の窓口に提示することで、周遊施設におけるユーザの確認作業(入場者確認)を行うことができる。すなわち、ユーザは、紙チケット8を周遊施設の窓口に提示することで、周遊施設への入場が可能となる。
【0209】
その結果、紙媒体(紙チケット8)の提示により各周遊施設を利用する形式を所望するユーザは、当該形式を選択できる。
【0210】
よって、ユーザは、紙媒体(紙チケット8)を施設端末4で確認することでユーザにおける各周遊施設の利用する形式、及び、ユーザ端末2での操作に基づいて各周遊施設を利用する形式の2つの形式から所望する形式を選択して利用できる。
【0211】
ゆえに、ユーザにとって使い勝手のよい周遊を実現できる。
【0212】
(6)また、本実施形態によれば、施設端末4の読取部42で紙チケット8の第1コード81が読み取られると、施設ID及びシリアルコードの情報がサーバ3に送信される。そして、サーバ3において、施設ID及びシリアルコートの情報が、互いに対応づけられて利用情報325として記憶部31に記憶される。
【0213】
そのため、ユーザが、紙媒体(紙チケット8)の提示により各周遊施設の利用する形式(第1周遊状態)を選択した場合においても、周遊施設毎での利用情報を収集できる。
【0214】
(7)また、本実施形態によれば、販売者端末7の印字部71は、シリアルコードを入力可能な形式である第2コード82として紙チケット8に印字する(図9参照)。
【0215】
ユーザにより、ユーザ端末2の操作部23が操作されて、第2コード82が入力されると、サーバ3の変更処理部332は、記憶部31のユーザ情報310を書き換える(ステップS402:図13)。具体的には、変更処理部332は、ユーザ端末2から送信されるシリアルコードに対応するユーザ情報310を複製するとともに、その情報において、シリアルコード315の情報をユーザIDの情報に書き換えたものを、新たにユーザ情報310として記憶部31に記憶させる。また、変更処理部332は、ユーザ端末2から送信されるシリアルコードに対応するユーザ情報310において、利用可否情報316を利用不可に変更する。
【0216】
そのため、ユーザが、第1周遊状態の形式を選択した場合であっても、その後に、第2周遊状態の形式を所望する場合には、ユーザ端末により紙媒体(紙チケット8)の第2コード82を読み入力することで、第2周遊状態の形式を利用できる。
【0217】
その結果、ユーザにとって一層使い勝手のよい周遊を実現できる。
【0218】
6.変形例
以上の実施形態では、周遊支援システム1は、観光施設を周遊する観光客向けとして利用されるとして説明した。しかし、周遊支援システム1は、地域住民が日常的に使う娯楽施設を利用する際の支援システムとして用いられてもよい。
【0219】
また、システム管理者端末5、施設管理者端末6及び販売者端末7のそれぞれで行われる処理は、サーバ3において行われてもよい。
【0220】
また、上記したプログラム(周遊支援プログラム)は、記録媒体に記録されて提供されるものであってもよい。
【符号の説明】
【0221】
1 周遊支援システム
2 ユーザ端末
3 サーバ
4 施設端末
5 システム管理者端末
7 販売者端末
8 紙チケット
31 記憶部
33 制御部
42 読取部
43 表示部
44 制御部
51 出力部
54 制御部
71 印字部
81 第1コード
82 第2コード
300 ID情報
301 ユーザID
303 体調情報
310 ユーザ情報
311 ユーザID
312 利用可否情報
315 シリアルコード
316 利用可否情報
320 施設情報
321 施設ID
323 対策情報
331 ユーザ端末情報受付部
332 変更処理部
333 判別処理部
334 体調情報送信部
335 対策情報送信部
336 施設端末情報受付部
211 ユーザID
411 施設ID
441 第2判別情報受付部
442 施設端末情報送信部
444 表示処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13