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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】建設機械の油圧システム
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/08 20060101AFI20231101BHJP
   E02F 9/22 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
F15B11/08 A
F15B11/08 B
E02F9/22 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019152661
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2021032318
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 哲弘
(72)【発明者】
【氏名】畑 直希
(72)【発明者】
【氏名】木下 敦之
【審査官】古▲瀬▼ 裕介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05709083(US,A)
【文献】特開2017-110672(JP,A)
【文献】米国特許第04317331(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/08
E02F 9/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回モータと、
圧油が供給されたときに、前記旋回モータの出力軸の回転を禁止するブレーキ状態から前記出力軸の回転を許容するブレーキ解除状態に切り換えられるメカニカルブレーキと、
主ポンプと前記旋回モータとの間に介在する、第1旋回操作用の第1パイロットポートおよび第2旋回操作用の第2パイロットポートを有する旋回制御弁と、
第1パイロットラインにより前記第1パイロットポートと接続された第1電磁比例弁と、
第2パイロットラインにより前記第2パイロットポートと接続された第2電磁比例弁と、
一次圧ラインにより前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁と接続された副ポンプと、
前記副ポンプと前記メカニカルブレーキとの間に介在する切換弁であって、切換パイロットラインにより前記第1パイロットラインと接続されたパイロットポートを有し、このパイロットポートに導かれるパイロット圧が設定値以上となったときに閉位置から開位置に切り換わる切換弁と、
前記第1旋回操作を受けたときにその操作量に応じた第1旋回電気信号を出力し、前記第2旋回操作を受けたときにその操作量に応じた第2旋回電気信号を出力する旋回操作装置と、
前記第1旋回電気信号および前記第2旋回電気信号に基づいて前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御する制御装置と、をさらに備え、
前記制御装置は、前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁を制御する、建設機械の油圧システム。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁の双方が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御する、請求項に記載の建設機械の油圧システム。
【請求項3】
前記建設機械は、自走式の油圧ショベルであり、
前記制御装置は、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれかが行われたときに、前記第1電磁比例弁が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁を制御する、請求項に記載の建設機械の油圧システム。
【請求項4】
前記建設機械は、自走式の油圧ショベルであり、
前記制御装置は、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれかが行われたときに、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁の双方が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御する、請求項に記載の建設機械の油圧システム。
【請求項5】
前記切換弁のパイロットポートは、前記切換パイロットラインにより、前記第1パイロットラインだけでなく前記第2パイロットラインにも接続されており、
前記切換パイロットラインは、前記第1電磁比例弁の二次圧と前記第2電磁比例弁の二次圧のうちの高い方を前記切換弁のパイロットポートへ導くように構成されている、請求項1~の何れか一項に記載の建設機械の油圧システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械の油圧システムに関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルや油圧クレーンのような建設機械では、油圧システムによって各部が駆動される。例えば、油圧システムは、油圧アクチュエータとして、旋回体を旋回させる旋回モータや旋回体に設けられたブームを俯仰させるブームシリンダなどを含み、これらの油圧アクチュエータには、制御弁を介して主ポンプから作動油が供給される。
【0003】
一般的に、各制御弁は、ハウジング内に配置されたスプールと、スプールを作動させるための一対のパイロットポートを有する。各制御弁を作動させるための操作装置として電気信号を出力する操作装置が用いられる場合、制御弁の各パイロットポートには電磁比例弁が接続され、この電磁比例弁により制御弁が駆動される。
【0004】
旋回モータには、例えば斜面などでの駐車時に旋回体が旋回するのを防止するために、メカニカルブレーキ(自走式の建設機械では、駐車ブレーキと呼ばれることもある)が設けられることがある(例えば、特許文献1参照)。メカニカルブレーキは、圧油が供給されたときに、旋回モータの出力軸の回転を禁止するブレーキ状態から出力軸の回転を許容するブレーキ解除状態に切り換えられる。メカニカルブレーキには、電磁切換弁を介して副ポンプから圧油が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-23409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような構成では、制御弁を駆動するための電磁弁(電磁比例弁)に加えて、メカニカルブレーキに専用の電磁弁(電磁切換弁)が必要である。
【0007】
そこで、本発明は、電磁弁の数を低減することができる建設機械の油圧システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の建設機械の油圧システムは、旋回モータと、圧油が供給されたときに、前記旋回モータの出力軸の回転を禁止するブレーキ状態から前記出力軸の回転を許容するブレーキ解除状態に切り換えられるメカニカルブレーキと、主ポンプと前記旋回モータとの間に介在する、第1旋回操作用の第1パイロットポートおよび第2旋回操作用の第2パイロットポートを有する旋回制御弁と、第1パイロットラインにより前記第1パイロットポートと接続された第1電磁比例弁と、第2パイロットラインにより前記第2パイロットポートと接続された第2電磁比例弁と、一次圧ラインにより前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁と接続された副ポンプと、前記副ポンプと前記メカニカルブレーキとの間に介在する切換弁であって、切換パイロットラインにより前記第1パイロットラインと接続されたパイロットポートを有し、このパイロットポートに導かれるパイロット圧が設定値以上となったときに閉位置から開位置に切り換わる切換弁と、を備える、ことを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、第1電磁比例弁と旋回制御弁との間の第1パイロットラインにメカニカルブレーキ用の切換弁のパイロットポートが接続されているので、第1電磁比例弁が切換弁の設定値以上の二次圧を出力すれば、切換弁が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキによるブレーキが解除される。つまり、メカニカルブレーキ用の切換弁としてパイロット式の切換弁を用いることができ、その切換弁を旋回制御弁の駆動用の第1電磁比例弁を利用して操作することができる。従って、電磁弁の数を低減することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電磁弁の数を低減することができる建設機械の油圧システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧システムの概略構成図である。
図2】建設機械の一例である油圧ショベルの側面図である。
図3】旋回制御弁のパイロット圧と開口面積との関係を示すグラフである。
図4】旋回操作が単独で行われたときの、第1電磁比例弁および第2電磁比例弁が出力するパイロット圧の経時的変化を示すグラフである。
図5】作業系操作の継続中に旋回操作が行われたときの、第1電磁比例弁および第2電磁比例弁が出力するパイロット圧の経時的変化を示すグラフである。
図6】本発明の第2実施形態において、旋回操作が単独で行われたときの、第1電磁比例弁および第2電磁比例弁が出力する二次圧の経時的変化を示すグラフである。
図7】前記第2実施形態において、作業系操作の継続中に旋回操作が行われたときの、第1電磁比例弁および第2電磁比例弁が出力する二次圧の経時的変化を示すグラフである。
図8】その他の実施形態に係る建設機械の油圧システムの概略構成図である。
図9】前記その他の実施形態において、作業系操作の継続中に第1旋回操作が行われたときの、第1電磁比例弁および第2電磁比例弁が出力する二次圧の経時的変化の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧システム1Aを示し、図2に、その油圧システム1Aが搭載された建設機械10を示す。図2に示す建設機械10は油圧ショベルであるが、本発明は油圧クレーンなどの他の建設機械にも適用可能である。
【0013】
図2に示す建設機械10は自走式であり、走行体11を含む。また、建設機械10は、走行体11に旋回可能に支持された旋回体12と、旋回体12に対して俯仰するブームを含む。ブームの先端には、アームが揺動可能に連結されており、アームの先端には、バケットが揺動可能に連結されている。旋回体12には、運転席が設置されたキャビン16が設けられている。本実施形態では、走行体11の走行手段がクローラであるが、走行体11の走行手段は車輪であってもよい。なお、建設機械10は自走式でなくてもよい。
【0014】
油圧システム1Aは、油圧アクチュエータ20として、図2に示すブームシリンダ13、アームシリンダ14およびバケットシリンダ15を含むとともに、図1に示す旋回モータ81および図示しない一対の走行モータ(左走行モータおよび右走行モータ)を含む。ブームシリンダ13はブームを俯仰させ、アームシリンダ14はアームを揺動させ、バケットシリンダ15はバケットを揺動させる。また、旋回モータ81は旋回体12を旋回させ、左走行モータは走行体11の左クローラを回転させ、右走行モータは走行体11の右クローラを回転させる。
【0015】
また、油圧システム1Aは、図1に示すように、上述した油圧アクチュエータ20へ作動油を供給する主ポンプ22を含む。なお、図1では、図面の簡略化のために、旋回モータ81以外の油圧アクチュエータ20を省略している。
【0016】
主ポンプ22は、エンジン21により駆動される。ただし、主ポンプ22は電動機によって駆動されてもよい。また、エンジン21は、副ポンプ23も駆動する。主ポンプ22は、複数設けられてもよい。
【0017】
主ポンプ22は、傾転角が変更可能な可変容量型のポンプ(斜板ポンプまたは斜軸ポンプ)である。主ポンプ22の吐出流量は、電気ポジティブコントロール方式で制御されてもよいし、油圧ネガティブコントロール方式で制御されてもよい。あるいは、主ポンプ22の吐出流量はロードセンシング方式で制御されてもよい。
【0018】
主ポンプ22と油圧アクチュエータ20との間には、複数の制御弁4が介在する。本実施形態では、全ての制御弁4が3位置弁であるが、制御弁4のうちの1つ又はいくつかは2位置弁であってもよい。
【0019】
全ての制御弁4は、供給ライン31により主ポンプ22と接続されるとともに、タンクライン33によりタンクと接続されている。また、各制御弁4は、対応する油圧アクチュエータ20と一対の給排ラインにより接続されている。なお、主ポンプ22が複数設けられる場合、制御弁4も主ポンプ22と同数のグループに分けられ、それらのグループごとに制御弁4が供給ライン31により主ポンプ22と接続される。
【0020】
例えば、制御弁4は、ブームシリンダ13に対する作業油の供給および排出を制御するブーム制御弁と、アームシリンダ14に対する作業油の供給および排出を制御するアーム制御弁と、バケットシリンダ15に対する作業油の供給および排出を制御するバケット制御弁を含む。また、制御弁4は、旋回モータ81に対する作動油の供給および排出を制御する旋回制御弁4tを含む。
【0021】
上述した供給ライン31は、主ポンプ22から延びる主流路と、主流路から分岐して制御弁4へつながる複数の分岐路を含む。本実施形態では、供給ライン31の主流路からセンターバイパスライン32が分岐しており、このセンターバイパスライン32がタンクまで延びている。そして、センターバイパスライン32上に制御弁4が配置されている。ただし、センターバイパスライン32は省略されてもよい。
【0022】
また、供給ライン31の主流路からはリリーフライン34が分岐しており、このリリーフライン34に主ポンプ22用のリリーフ弁35が設けられている。なお、リリーフライン34は、全ての制御弁4の上流側でセンターバイパスライン32から分岐してもよい。
【0023】
各制御弁4は、ハウジング内に配置されたスプールと、スプールを作動させるための一対のパイロットポートを有する。例えば、全ての制御弁4のハウジングが一体となってマルチ制御弁ユニットが構成されてもよい。全ての制御弁4のパイロットポートは、パイロットライン5により複数の電磁比例弁6とそれぞれ接続されている。
【0024】
各電磁比例弁6は、指令電流と二次圧が正の相関を示す正比例型である。ただし、各電磁比例弁6は、指令電流と二次圧が負の相関を示す逆比例型であってもよい。
【0025】
全ての電磁比例弁6は、一次圧ライン41により副ポンプ23と接続されている。一次圧ライン41は、副ポンプ23から延びる主流路と、主流路から分岐して電磁比例弁6へつながる複数の分岐路を含む。一次圧ライン41の主流路からはリリーフライン42が分岐しており、このリリーフライン42に副ポンプ23用のリリーフ弁43が設けられている。
【0026】
上述したキャビン16内には、制御弁4を作動させるための複数の操作装置7が配置されている。各操作装置7は、対応する油圧アクチュエータ20を可動させるための操作を受ける操作部(操作レバーまたはフットペダル)を含み、操作部の操作量(例えば、操作レバーの傾倒角)に応じた電気信号を出力する。
【0027】
具体的に、操作装置7は、操作レバーを含むブーム操作装置7a、アーム操作装置7b、バケット操作装置7cおよび旋回操作装置7dと、フットペダルを含む走行左操作装置7eおよび走行右操作装置7fを含む。なお、操作装置7のうちのいくつかは操作レバーを共通として組み合わされてもよい。例えば、ブーム操作装置7aとバケット操作装置7cとが組み合わされ、アーム操作装置7bと旋回操作装置7dとが組み合わされてもよい。
【0028】
ブーム操作装置7aの操作レバーはブーム上げ操作およびブーム下げ操作を受け、アーム操作装置7bの操作レバーはアーム引き操作およびアーム押し操作を受け、バケット操作装置7cの操作レバーはバケット掘削操作およびバケットダンプ操作を受ける。また、旋回操作装置7dの操作レバーは第1旋回操作および第2旋回操作を受け、走行左操作装置7eおよび走行右操作装置7fのフットペダルのそれぞれは、前進操作および後進操作を受ける。
【0029】
第1旋回操作と第2旋回操作の一方は左旋回操作であり、他方は右旋回操作である。左旋回操作は、第1旋回操作と第2旋回操作のどちらであってもよい。旋回操作装置7dは、操作レバーが第1旋回操作を受けたとき(すなわち、第1旋回方向に傾倒されたとき)にその操作量(すなわち、操作レバーの傾倒角)に応じた大きさの第1旋回電気信号を出力し、操作レバーが第2旋回操作を受けたとき(すなわち、第2旋回方向に傾倒されたとき)にその操作量(すなわち、操作レバーの傾倒角)に応じた大きさの第2旋回電気信号を出力する。
【0030】
各操作装置7から出力される電気信号は制御装置70へ入力される。制御装置70は、操作装置7から出力される電気信号に基づいて電磁比例弁6を制御する。ただし、図1では、図面の簡略化のために一部の信号線のみを描いている。例えば、制御装置70は、ROMやRAMなどのメモリと、HDDなどのストレージと、CPUを有するコンピュータであり、ROMまたはHDDに記憶されたプログラムがCPUにより実行される。
【0031】
次に、主ポンプ22と旋回モータ81との間に介在する旋回制御弁4tについてより詳しく説明する。
【0032】
旋回制御弁4tは、第1旋回操作用の第1パイロットポートと、第2旋回操作用の第2パイロットポートを有する。第1パイロットポートは、第1パイロットライン5a(上述したパイロットライン5の1つ)により第1電磁比例弁6a(上述した電磁比例弁6の1つ)と接続されており、第2パイロットポートは、第2パイロットライン5b(上述したパイロットライン5の1つ)により第2電磁比例弁6b(上述した電磁比例弁6の1つ)と接続されている。
【0033】
上述した制御装置70は、旋回操作装置7dから第1旋回電気信号が出力されるときは、第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給し、その指令電流を第1旋回電気信号が大きくなるほど大きくする。同様に、旋回操作装置7dから第2旋回電気信号が出力されるときは、制御装置70は、第2電磁比例弁6bへ指令電流を送給し、その指令電流を第2旋回電気信号が大きくなるほど大きくする。
【0034】
旋回制御弁4tは、一対の給排ライン91,92により旋回モータ81と接続されている。給排ライン91,92は、橋架路93によって互いに接続されている。橋架路93には、互いに逆向きに一対のリリーフ弁94が設けられている。橋架路93におけるリリーフ弁94の間の部分は、メークアップライン97によりタンクと接続されている。給排ライン91,92のそれぞれは、バイパスライン95によってメークアップライン97と接続されている。ただし、各リリーフ弁94をバイパスするように一対のバイパスライン95が橋架路93に設けられてもよい。各バイパスライン95には、逆止弁96が設けられている。
【0035】
旋回モータ81には、斜面などでの駐車時に旋回体12が旋回するのを防止するために、メカニカルブレーキ83が設けられている。メカニカルブレーキ83は、スプリングによって旋回モータ81の出力軸82の回転が阻止される構造となっており、これを解除するために油圧が用いられる。つまり、メカニカルブレーキ83は、圧油が供給されたときに、旋回モータ81の出力軸82の回転を禁止するブレーキ状態から出力軸82の回転を許容するブレーキ解除状態に切り換えられる。メカニカルブレーキ83からは、ドレンライン84が旋回モータ81を経由してタンクまで延びている。
【0036】
メカニカルブレーキ83は、給排ライン53により切換弁52と接続されている。切換弁52は、ポンプライン51により副ポンプ23と接続されているとともに、タンクライン54によりタンクと接続されている。ポンプライン51と上述した一次圧ライン41の上流側部分は互いに合流して共通の流路となっている。
【0037】
副ポンプ23とメカニカルブレーキ83との間に介在する切換弁52は、パイロットポートを有し、このパイロットポートに導かれるパイロット圧が設定値α以上となったときに中立位置である閉位置から開位置に切り換わる。切換弁52は、閉位置ではポンプライン51を遮断するとともに給排ライン53をタンクライン54と連通させ、開位置ではポンプライン51を給排ライン53と連通させる。切換弁52のパイロットポートは、切換パイロットライン61により上述した第1パイロットライン5aと接続されている。
【0038】
次に、図3~5を参照して、制御装置70による第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの制御を詳細に説明する。なお、図3図5では、旋回制御弁4tの第1パイロットポート側をA側、第2パイロットポート側をB側と記載している。
【0039】
図3に示すように、旋回制御弁4tは、第1パイロットポートと第2パイロットポートの一方のパイロット圧がゼロのときは、他方のパイロット圧が所定値βとなったときに開き始める(給排通路の少なくとも一方がポンプ通路と連通し始める)。所定値βは、切換弁52の設定値αよりも大きな値である。
【0040】
第1旋回操作が行われたとき(すなわち、旋回操作装置7dから第1旋回電気信号が出力されている間)、制御装置70は、第2電磁比例弁6bへは指令電流を送給しないが、第1電磁比例弁6aへは、上述したように第1旋回電気信号に応じた大きさの指令電流を送給する。ただし、制御装置70は、図4中に実線で示すように、第1電磁比例弁6aが切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力するように、第1電磁比例弁6aを制御する。より詳しくは、制御装置70は、旋回操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧が所定値β(旋回制御弁4tが開き始めるときのパイロット圧)まで上昇するように第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給する。これにより、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。
【0041】
一方、第2旋回操作が行われたとき(すなわち、旋回操作装置7dから第2旋回電気信号が出力されている間)、制御装置70は、図4中に二点鎖線で示すように、第1電磁比例弁6aの二次圧が所定値εとなるように第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給するとともに、第2電磁比例弁6bへは、上述したように第2旋回電気信号に応じた大きさの指令電流を送給する。所定値εは、切換弁52の設定値α以上であり、上述した所定値β未満である。
【0042】
旋回制御弁4tの第1パイロットポートの圧力が所定値εであるので、旋回制御弁4tは、第2パイロットポートの圧力が所定値γ(=β+ε)となるまでは開口しない。このため、制御装置70は、旋回操作開始時に、第2電磁比例弁6bの二次圧が所定値γまで上昇するように第2電磁比例弁6bへ指令電流を送給する。これにより、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。
【0043】
このように、制御装置70は、第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも、第1電磁比例弁6aが切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力するように、第1電磁比例弁6aを制御する。
【0044】
さらに、本実施形態では、制御装置70が、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれか(以下、作業系操作と呼ぶ)が行われたときにも、第1電磁比例弁6aが切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力するように、第1電磁比例弁6aを制御する。ブーム操作が行われたか否かは、ブーム操作装置7aがブーム電気信号を出力しているか否かにより判定され、アーム操作が行われたか否かは、アーム操作装置7bがアーム電気信号を出力しているか否かにより判定され、バケット操作が行われたか否かは、バケット操作装置7cがバケット電気信号を出力しているか否かにより判定される。
【0045】
より詳しくは、図5に示すように、制御装置70は、作業系操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧が所定値εまで上昇するように第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給する。これにより、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。第1電磁比例弁6aの二次圧は、作業系操作が継続中は所定値εに維持され、作業系操作終了時にゼロとなる。
【0046】
従って、作業系操作の継続中に第1旋回操作が行われたときは、図5中に実線で示すように、旋回操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧は所定値εから所定値βまで上昇する。一方、作業系操作の継続中に第2旋回操作が行われたときは、第2電磁比例弁6bは図4に示す第2旋回操作が単独で行われたときと同様に制御される。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の油圧システム1Aでは、第1電磁比例弁6aと旋回制御弁4tとの間の第1パイロットライン5aにメカニカルブレーキ83用の切換弁52のパイロットポートが接続されているので、第1電磁比例弁6aが切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力すれば、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。つまり、メカニカルブレーキ83用の切換弁としてパイロット式の切換弁52を用いることができ、その切換弁52を旋回制御弁4tの駆動用の第1電磁比例弁6aを利用して操作することができる。従って、電磁弁の数を低減することができる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、図6および図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る油圧システムを説明する。本実施形態の油圧システムが第1実施形態の油圧システムと異なるのは、第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの制御のみである。すなわち、本実施形態の油圧システムの構成は、図1に示す通りである。
【0049】
本実施形態では、制御装置70が、第1旋回操作と第2旋回操作のどちらが行われたときでも第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの双方が切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力するように、第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bを制御する。
【0050】
より詳しくは、第1旋回操作が行われたとき(すなわち、旋回操作装置7dから第1旋回電気信号が出力されている間)、制御装置70は、図6中に実線で示すように、第2電磁比例弁6bの二次圧が所定値εとなるように第2電磁比例弁6bへ指令電流を送給するとともに、第1電磁比例弁6aへは、上述したように第1旋回電気信号に応じた大きさの指令電流を送給する。所定値εは、第1実施形態で説明した通り、切換弁52の設定値α以上である。本実施形態では、所定値εは、上述した所定値β(第1パイロットポートと第2パイロットポートの一方のパイロット圧がゼロの場合に旋回制御弁4tが開き始めるときの他方のパイロット圧)未満である必要はないが、所定値β未満であることが望ましい。
【0051】
旋回制御弁4tの第2パイロットポートの圧力が所定値εであるので、旋回制御弁4tは、第1パイロットポートの圧力が所定値γ(=β+ε)となるまでは開口しない。このため、制御装置70は、旋回操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧が所定値γまで上昇するように第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給する。これにより、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。
【0052】
第2旋回操作が行われたとき(すなわち、旋回操作装置7dから第2旋回電気信号が出力されている間)の第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの制御は、図6中に二点鎖線で示すように、第1実施形態で説明した制御と同じである。
【0053】
さらに、本実施形態では、制御装置70が、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれか(作業系操作)が行われたときにも、第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの双方が切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力するように、第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bを制御する。
【0054】
より詳しくは、図7に示すように、制御装置70は、作業系操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧が所定値εまで上昇するように第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給するとともに、第2電磁比例弁6bの二次圧が所定値εまで上昇するように第2電磁比例弁6bへ指令電流を送給する。これにより、切換弁52が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキ83によるブレーキが解除される。第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの二次圧は、作業系操作が継続中は所定値εに維持され、作業系操作終了時にゼロとなる。
【0055】
従って、作業系操作の継続中に第1旋回操作が行われたときは、図7中に実線で示すように、旋回操作開始時に、第1電磁比例弁6aの二次圧は所定値εから所定値γまで上昇する。一方、作業系操作の継続中に第2旋回操作が行われたときは、図7中に二点鎖線で示すように、旋回操作開始時に、第2電磁比例弁6bの二次圧は所定値εから所定値γまで上昇する。
【0056】
第1実施形態のように第1旋回操作が行われたときに第2電磁比例弁6bの二次圧はゼロであってもよいが、この場合には、切換弁52を切り換えるためのパイロット圧(図4中の所定値ε)と、旋回制御弁が開き始めるときのパイロット圧(図4中の所定値β)との間の圧力差が小さい。このため、誤作動を防止するために、旋回制御弁4t内のリターンスプリングを強化するなどの対策を取ることが望ましい。これに対し、本実施形態のように第1旋回操作が行われたときに第2電磁比例弁6bも切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力すれば、切換弁52を切り換えるためのパイロット圧(図6中の所定値ε)と、旋回制御弁4tが開き始めるときのパイロット圧(図6中の所定値γ)との間の圧力差が大きくなり、そのような対策を取る必要がない。
【0057】
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0058】
例えば、制御装置70は作業系操作が行われたときに、第1電磁比例弁6aへ指令電流を送給しなくてもよい。ただし、前記第1実施形態および前記第2実施形態のように作業系操作が行われたときに第1電磁比例弁6aの二次圧が切換弁52の設定値α以上となれば、旋回操作時だけでなく、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作時にもメカニカルブレーキ83がブレーキ解除状態に切り換えられる。そのため、ブーム操作、アーム操作またはバケット操作中に地面等から旋回体12を旋回させようとする力が働いたとき、メカニカルブレーキ83が力を受けることがない。従って、メカニカルブレーキ83に過大な力が作用して破損することが防止される。つまり、メカニカルブレーキ83のトルク容量を静止専用のトルク容量に限定することができ、メカニカルブレーキ83を小型化することができる。
【0059】
また、図8に示す油圧システム1Bのように、切換弁52のパイロットポートは、切換パイロットライン61により第1パイロットライン5aだけでなく第2パイロットライン5bにも接続されてもよい。図8に示す例では、切換パイロットライン61は、高圧選択弁64と、高圧選択弁64の一対の入力ポートを第1パイロットライン5aおよび第2パイロットライン5bとそれぞれ接続する一対の入力ライン62,63と、高圧選択弁64の出力ポートを切換弁52のパイロットポートと接続する出力ライン65を含む。換言すれば、切換パイロットライン61は、第1電磁比例弁6aの二次圧と第2電磁比例弁6bの二次圧のうちの高い方を切換弁52のパイロットポートへ導くように構成されている。この構成であれば、第1電磁比例弁6aが故障したときでも第2電磁比例弁6bを利用してメカニカルブレーキ83をブレーキ解除状態に切り換えることができる。
【0060】
なお、切換弁52は、図8に示すように、タンクライン54によりメカニカルブレーキ83のドレンライン84に接続されてもよい。
【0061】
さらに、図8に示す構成では、第1実施形態および第2実施形態と同様に、第1旋回操作と第2旋回操作のどちらが行われたときでも第1電磁比例弁6aが切換弁52の設定値α以上の二次圧を出力してもよいが、次のような制御を行えば、メカニカルブレーキ83によるブレーキの解除後の第1電磁比例弁6aおよび第2電磁比例弁6bの制御が簡素化される。
【0062】
例えば、図9に示すように、第1旋回操作が行われたときは、旋回操作開始後に第2電磁比例弁6bの二次圧をゼロとしてもよい。また、第2旋回操作が行われたときは、図9とは逆に、旋回操作開始後に第1電磁比例弁6aの二次圧をゼロとしてもよい。このようにすれば、旋回操作開始後は、第1電磁比例弁6aと第2電磁比例弁6bのうちの旋回操作が行われた方の電磁比例弁のみを制御するという通常の制御を行うだけでよい。
【0063】
(まとめ)
以上のように、本発明の建設機械の油圧システムは、旋回モータと、圧油が供給されたときに、前記旋回モータの出力軸の回転を禁止するブレーキ状態から前記出力軸の回転を許容するブレーキ解除状態に切り換えられるメカニカルブレーキと、主ポンプと前記旋回モータとの間に介在する、第1旋回操作用の第1パイロットポートおよび第2旋回操作用の第2パイロットポートを有する旋回制御弁と、第1パイロットラインにより前記第1パイロットポートと接続された第1電磁比例弁と、第2パイロットラインにより前記第2パイロットポートと接続された第2電磁比例弁と、一次圧ラインにより前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁と接続された副ポンプと、前記副ポンプと前記メカニカルブレーキとの間に介在する切換弁であって、切換パイロットラインにより前記第1パイロットラインと接続されたパイロットポートを有し、このパイロットポートに導かれるパイロット圧が設定値以上となったときに閉位置から開位置に切り換わる切換弁と、を備える、ことを特徴とする。
【0064】
上記の構成によれば、第1電磁比例弁と旋回制御弁との間の第1パイロットラインにメカニカルブレーキ用の切換弁のパイロットポートが接続されているので、第1電磁比例弁が切換弁の設定値以上の二次圧を出力すれば、切換弁が開状態に切り換わり、メカニカルブレーキによるブレーキが解除される。つまり、メカニカルブレーキ用の切換弁としてパイロット式の切換弁を用いることができ、その切換弁を旋回制御弁の駆動用の第1電磁比例弁を利用して操作することができる。従って、電磁弁の数を低減することができる。
【0065】
例えば、上記の油圧システムは、前記第1旋回操作を受けたときにその操作量に応じた第1旋回電気信号を出力し、前記第2旋回操作を受けたときにその操作量に応じた第2旋回電気信号を出力する旋回操作装置と、前記第1旋回電気信号および前記第2旋回電気信号に基づいて前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御する制御装置と、をさらに備え、前記制御装置は、前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁を制御してもよい。
【0066】
前記制御装置は、前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁の双方が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御してもよい。第1旋回操作が行われたときに第2電磁比例弁の二次圧はゼロであってもよいが、この場合には、切換弁を切り換えるためのパイロット圧と、旋回制御弁が開き始めるときのパイロット圧との間の圧力差が小さい。このため、誤作動を防止するために、旋回制御弁内のリターンスプリングを強化するなどの対策を取ることが望ましい。これに対し、第1旋回操作が行われたときに第2電磁比例弁も切換弁の設定値以上の二次圧を出力すれば、切換弁を切り換えるためのパイロット圧と、旋回制御弁が開き始めるときのパイロット圧との間の圧力差が大きくなり、そのような対策を取る必要がない。
【0067】
前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁が前記設定値以上の二次圧を出力する場合、前記建設機械は、自走式の油圧ショベルであり、前記制御装置は、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれかが行われたときに、前記第1電磁比例弁が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁を制御してもよい。
【0068】
あるいは、前記第1旋回操作と前記第2旋回操作のどちらが行われたときでも前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁の双方が前記設定値以上の二次圧を出力する場合、前記建設機械は、自走式の油圧ショベルであり、前記制御装置は、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作のいずれかが行われたときに、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁の双方が前記設定値以上の二次圧を出力するように、前記第1電磁比例弁および前記第2電磁比例弁を制御してもよい。
【0069】
これらの構成によれば、旋回操作時だけでなく、ブーム操作、アーム操作およびバケット操作時にもメカニカルブレーキがブレーキ解除状態に切り換えられるので、ブーム操作、アーム操作またはバケット操作中に地面等から旋回体を旋回させようとする力が働いたとき、メカニカルブレーキが力を受けることがない。従って、メカニカルブレーキに過大な力が作用して破損することが防止される。つまり、メカニカルブレーキのトルク容量を静止専用のトルク容量に限定することができ、メカニカルブレーキを小型化することができる。
【0070】
前記切換弁のパイロットポートは、前記切換パイロットラインにより、前記第1パイロットラインだけでなく前記第2パイロットラインにも接続されており、前記切換パイロットラインは、前記第1電磁比例弁の二次圧と前記第2電磁比例弁の二次圧のうちの高い方を前記切換弁のパイロットポートへ導くように構成されてもよい。この構成によれば、第1電磁比例弁が故障したときでも第2電磁比例弁を利用してメカニカルブレーキをブレーキ解除状態に切り換えることができる。
【符号の説明】
【0071】
1A,1B 油圧システム
10 建設機械
22 主ポンプ
23 副ポンプ
4t 旋回制御弁
41 一次圧ライン
5a 第1パイロットライン
5b 第2パイロットライン
52 切換弁
6a 第1電磁比例弁
6b 第2電磁比例弁
61 切換パイロットライン
7d 旋回操作装置
70 制御装置
81 旋回モータ
82 出力軸
83 メカニカルブレーキ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9