(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】鍵管理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
E05B 19/00 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
E05B19/00 E
(21)【出願番号】P 2019218334
(22)【出願日】2019-12-02
【審査請求日】2022-10-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501079875
【氏名又は名称】グローリーAZシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】戸梶 紘幸
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-109342(JP,A)
【文献】特開2012-224993(JP,A)
【文献】特開2017-2695(JP,A)
【文献】特開2019-109702(JP,A)
【文献】特開2016-132863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍵と連結され、情報を報知する収納部材と、
前記収納部材を着脱可能に収納する収納部と、
を備え、
前記収納部材は、前記収納部から前記鍵が取り出された後に予め定められた条件が満たされた場合に前記情報を報知する、鍵管理装置。
【請求項2】
報知に係る情報を前記収納部材に出力する出力部を更に備え、
前記収納部材は、当該収納部材が前記収納部に収納されている場合に前記出力部と通信可能な第1の通信部を備え、当該第1の通信部によって当該出力部から受信した情報に基づき、情報を報知する、
請求項1に記載の鍵管理装置。
【請求項3】
前記収納部材は、他装置と遠隔で通信可能な第2の通信部を備え、当該第2の通信部によって受信した情報に基づき、情報を報知する、
請求項1又は2に記載の鍵管理装置。
【請求項4】
鍵と連結され、情報を報知する収納部材と、
前記収納部材を着脱可能に収納する収納部と、
を備え、
前記収納部材は、時刻又は時間を測定する測定部を更に備え、
前記収納部材は、情報を報知する時刻又は情報を報知するまでの時間を指示する指示情報を受信し、当該指示情報で指示された時刻又は時間と、前記測定部が測定した時刻又は時間とに基づき、情報を報知す
る鍵管理装置。
【請求項5】
前記収納部材は、情報を報知した後、予め定められた宛先に対して情報を送信する、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の鍵管理装置。
【請求項6】
前記予め定められた宛先は、情報を報知するように指示した装置であり、前記収納部材は、当該装置に対して、情報を報知した旨の情報を送信する、
請求項5に記載の鍵管理装置。
【請求項7】
前記収納部材は、電池を備える、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の鍵管理装置。
【請求項8】
前記電池は、充電可能な二次電池であり、
前記二次電池に供給される電力を出力する電力出力部を更に備える、
請求項7に記載の鍵管理装置。
【請求項9】
前記電力出力部は、前記収納部材が前記収納部に収納されている場合に、前記二次電池に供給される電力を出力する、
請求項8に記載の鍵管理装置。
【請求項10】
鍵管理装置における情報処理方法に関する発明で、
記憶部を有する収納部材を、情報を記憶可能な状態にするステップと、
前記鍵管理装置から前記収納部材に、
鍵が取り出された後に予め定められた条件が満たされた場合に当該収納部材によ
ってなされる報知に係る情報を記憶させるステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項11】
記憶した情報に基づき、情報を報知させるステップを更に含む、
請求項10に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵管理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、鍵を着脱可能に収納する収納部と、所定の時間を越えて抜取状態とされた収納部を特定する情報を、収納部に鍵が返却されたか否かを問わず報知する報知部とを備えた鍵管理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、鍵管理装置自身が操作者に対し、警報などによって情報を報知することが知られている。しかしながら、報知されたことを知るべき操作者は鍵管理装置の周辺にいないことが多いため、鍵管理装置自身が報知しても、報知されたことを知るべき操作者に届かないことが多い。
本発明は、効率的に操作者へ情報を報知する鍵管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、鍵と連結され、情報を報知する収納部材と、前記収納部材を着脱可能に収納する収納部と、を備え、前記収納部材は、前記収納部から前記鍵が取り出された後に予め定められた条件が満たされた場合に前記情報を報知する、鍵管理装置である。
請求項2に記載の発明は、報知に係る情報を前記収納部材に出力する出力部を更に備え、前記収納部材は、当該収納部材が前記収納部に収納されている場合に前記出力部と通信可能な第1の通信部を備え、当該第1の通信部によって当該出力部から受信した情報に基づき、情報を報知する、請求項1に記載の鍵管理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記収納部材は、他装置と遠隔で通信可能な第2の通信部を備え、当該第2の通信部によって受信した情報に基づき、情報を報知する、請求項1又は2に記載の鍵管理装置である。
請求項4に記載の発明は、鍵と連結され、情報を報知する収納部材と、前記収納部材を着脱可能に収納する収納部と、を備え、前記収納部材は、時刻又は時間を測定する測定部を更に備え、前記収納部材は、情報を報知する時刻又は情報を報知するまでの時間を指示する指示情報を受信し、当該指示情報で指示された時刻又は時間と、前記測定部が測定した時刻又は時間とに基づき、情報を報知する鍵管理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記収納部材は、情報を報知した後、予め定められた宛先に対して情報を送信する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の鍵管理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記予め定められた宛先は、情報を報知するように指示した装置であり、前記収納部材は、当該装置に対して、情報を報知した旨の情報を送信する、請求項5に記載の鍵管理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記収納部材は、電池を備える、請求項1乃至6の何れか1項に記載の鍵管理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記電池は、充電可能な二次電池であり、前記二次電池に供給される電力を出力する電力出力部を更に備える、請求項7に記載の鍵管理装置である。
請求項9に記載の発明は、前記電力出力部は、前記収納部材が前記収納部に収納されている場合に、前記二次電池に供給される電力を出力する、請求項8に記載の鍵管理装置である。
請求項10に記載の発明は、鍵管理装置における情報処理方法に関する発明で、記憶部を有する収納部材を、情報を記憶可能な状態にするステップと、前記鍵管理装置から前記収納部材に、鍵が取り出された後に予め定められた条件が満たされた場合に当該収納部材によってなされる報知に係る情報を記憶させるステップとを含む情報処理方法である。
請求項11に記載の発明は、記憶した情報に基づき、情報を報知させるステップを更に含む、請求項10に記載の情報処理方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、効率的に操作者へ情報を報知する鍵管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施の形態に係る鍵管理システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る鍵管理装置の外観構成例を示す図である。
【
図3】本実施の形態に係る鍵管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施の形態に係る鍵管理装置の制御部の機能構成例を示すブロック図である。
【
図5】(A)、(B)は、本実施の形態に係るキーホルダの外観構成例を示す図である。
【
図6】本実施の形態に係るキーホルダのハードウェア構成例を示す図である。
【
図7】本実施の形態に係るキーホルダの機能構成例を示すブロック図である。
【
図8】キーホルダが情報を報知する処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【
図9】キーホルダが情報を報知する処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0009】
<鍵管理システムの全体構成>
図1は、本実施の形態に係る鍵管理システム1の全体構成例を示す図である。図示するように、鍵管理システム1は、鍵管理装置100、管理サーバ200、操作端末300を備えている。そして、鍵管理装置100、管理サーバ200及び操作端末300は、ネットワーク400を介して接続される。
【0010】
鍵管理装置100は、キーホルダ500を着脱可能に収納する装置である。この鍵管理装置100では、取り出しの対象となるキーホルダ500を取り出す権限が操作者に設定されている場合、操作者はそのキーホルダ500を取り出すことが可能である。また、キーホルダ500には鍵を取り付けることができる。キーホルダ500に鍵が取り付けられた場合、鍵管理装置100では、キーホルダ500とともに鍵が管理される。
本実施の形態では、収納部材の一例として、キーホルダ500が用いられる。
【0011】
管理サーバ200は、鍵やキーホルダ500の管理を行うサーバ装置である。例えば、管理サーバ200は、キーホルダ500を取り出す権限やキーホルダ500の使用期間等、キーホルダ500の使用(又はキーホルダ500に取り付けられた鍵の使用)に関する各種情報を生成して記憶する。そして、管理サーバ200は、必要に応じて、キーホルダ500の使用に関する各種情報を鍵管理装置100に送信する。なお、詳細は後述するが、キーホルダ500の使用に関する各種情報には、キーホルダ500による報知に係る情報(以下、「報知関連情報」と称する)が含まれる。
【0012】
操作端末300は、操作者が使用する端末装置であり、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン等が例示される。
【0013】
ネットワーク400は、鍵管理装置100、管理サーバ200、及び操作端末300の情報通信に用いられる通信手段であり、例えば、インターネット、公衆回線、LAN(Local Area Network)等である。
【0014】
そして、本実施の形態では、鍵管理装置100からキーホルダ500が取り出された後、予め定められた条件が満たされた場合に、キーホルダ500が、警報などによって情報を報知する。そのため、鍵を取り出した操作者が鍵管理装置100の周辺にいない場合であっても、キーホルダ500によって操作者へ情報が報知される。
【0015】
<鍵管理装置の外観構成>
図2は、本実施の形態に係る鍵管理装置100の外観構成例を示す図である。
図2に示すように、鍵管理装置100は、扉101にて開閉される鍵収納庫102と、表示操作部103と、カードリーダ104とを有する。
【0016】
鍵収納庫102には、複数の収納部105が設けられている。収納部105は、キーホルダ500を着脱可能に収納する。各収納部105には、キーホルダ500の取り出しを許可又は禁止できるようにロック機構(不図示)が設けられている。鍵管理装置100は、各収納部105に対するロック機構を制御することによって、各キーホルダ500の取り出しの許可又は禁止を制御する。また、収納部105には、不図示の端子が設けられており、キーホルダ500が収納部105に収納されると、キーホルダ500と鍵管理装置100との間で情報のやり取りが行われる。
なお、キーホルダ500と鍵管理装置100との間の情報のやり取りは、収納部105に設けられた不図示の端子を介して行われる構成に限られない。例えば、RFID(Radio Frequency IDentifier)によって情報をやり取りしてもよい。具体的には、例えば、キーホルダ500が、ID情報を埋め込んだRFタグを備え、収納部105が、RFタグからの情報を読み取る読み取り部を備えることにより、キーホルダ500と鍵管理装置100との間で情報のやり取りを行ってもよい。
【0017】
表示操作部103は、例えばタッチパネルディスプレイであり、操作者による操作を受け付けるとともに、各種情報を表示する。
例えば、表示操作部103には、収納部105からキーホルダ500を取り出した使用者の情報や、キーホルダ500を取り出した時刻、キーホルダ500が返却された時刻が表示される。ここで、収納部105からキーホルダ500を取り出した使用者の情報として、この使用者の連絡先(例えば、電話番号やメールアドレス)を表示してもよい。また、例えば、鍵管理装置100を操作している操作者が、表示操作部103の画面上に表示された送信ボタンを押下することにより、鍵管理装置100から、キーホルダ500を取り出した使用者(例えば、使用者のメールアドレス)に対して、キーホルダ500を返却するように要求するメッセージを送信してもよい。
【0018】
カードリーダ104は、操作者が携帯するカードから情報を読み取る読取装置である。カードとしては、例えば、磁気カード、IC(Integrated Circuit)カード等が例示される。操作者がカードリーダ104にカードを通すと、カードリーダ104は、カードからIDを読み取り、読み取ったIDに基づいて操作者の認証を行う。この認証の結果、キーホルダ500を取り出す権限が操作者に設定されている場合、鍵収納庫102の扉101が解錠されて扉101が開放可能となるとともに、権限に対応するキーホルダ500が取り出し可能となる。
【0019】
<鍵管理装置のハードウェア構成>
図3は、本実施の形態に係る鍵管理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
図3に示すように、鍵管理装置100は、表示操作部103、カードリーダ104、収納部105、扉施錠機構111、通信インタフェース(以下、「通信I/F」と称する)112、記憶部113、制御部114、時計部115、電力出力部116、スピーカ117を有する。なお、表示操作部103、カードリーダ104、収納部105については、すでに
図2を用いて説明したため、ここではその説明を省略する。
【0020】
扉施錠機構111は、鍵収納庫102の扉101を施錠する機構である。
【0021】
通信I/F112は、管理サーバ200等の他装置との間で通信するためのインタフェースである。具体的な通信手段としては、有線通信又は無線通信を用いることができる。
【0022】
記憶部113は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部113は、例えば、各収納部105に収納されているキーホルダ500の情報や、キーホルダ500に取り付けられている鍵の情報を記憶する。また、記憶部113は、報知関連情報等、キーホルダ500の使用に関する各種情報を記憶する。
【0023】
制御部114は、鍵管理装置100の全体を制御する。この制御部114は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)と、基本ソフトウェアやBIOS(Basic Input Output System)等が記憶されたROM(Read Only Memory)と、ワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)とを有している。そして、ROMや記憶部113等に記憶されたプログラムが、RAMに読み込まれてCPUに実行されることにより、鍵管理装置100の各種機能が実現される。
【0024】
時計部115は、時刻又は時間の測定を行う。例えば、時計部115は、その時点における時刻を示す。また、例えば、時計部115は、タイマーを動作させて、予め定められた時間(例えば1時間)の経過を測定する。
【0025】
電力出力部116は、キーホルダ500の電池534(
図6参照)が二次電池である場合に、電池534に供給される電力を出力する。ここで、電力出力部116は、キーホルダ500が収納部105に収納されている場合に、電池534に供給される電力を出力する。ただし、電池534に電力を供給する手法はこのようなものに限られない。例えば、鍵管理装置100に充電用ケース(不図示)を設けて、キーホルダ500がこの充電用ケースに収納されている場合に、電力出力部116が電力を出力することとしてもよい。また、例えば、鍵管理装置100以外に、電池534を充電可能な装置があってもよい。
【0026】
なお、収納部105等にLED(Light Emitting Diode)等の発光部を設けて、キーホルダ500の充電状況に応じて発光部の発光態様を変えてもよい。例えば、充電中と充電完了とで異なる発光態様にしてもよい。
また、表示操作部103に、収納部105に収納されているキーホルダ500の充電率や電池残量を表示してもよい。更に、個々の収納部105に表示部を設けて、収納部105毎に、収納部105に収納されているキーホルダ500の充電率や電池残量を表示してもよい。
【0027】
スピーカ117は、音を出力する。出力される音は、例えば、警告音や音声である。
【0028】
ここで、操作者は、キーホルダ500に取り付けられた鍵を交換するために、収納部105からキーホルダ500を取り出す場合がある。このような鍵交換操作中に、異常な操作が行われたり、鍵管理装置100の電源OFF/ONの操作が行われたりした場合の処理について説明する。なお、鍵交換操作中の異常な操作とは、例えば、非常扉(不図示)を開く操作や、キーホルダ500の取り出しが許可されていない状態でキーホルダ500を取り出す操作である。また、鍵管理装置100の電源OFF/ONの操作とは、鍵管理装置100の電源をOFFにして、再度電源をONにする操作である。
そして、鍵交換操作中に異常な操作が行われた場合、鍵管理装置100は、鍵交換操作を継続させる。具体的には、鍵管理装置100は、鍵交換操作中であったキーホルダ500が返却されるまで、他の操作を受け付けないようにする。また、表示操作部103には、鍵交換操作中であることを示す画面が表示される。ここで、キーホルダ500が収納部105に返却されると、鍵管理装置100は、鍵交換操作以外の操作を受け付けるようになり、表示操作部103には、操作者からの操作を受け付ける待機画面が表示される。
また、鍵交換操作中に鍵管理装置100の電源OFF/ONの操作が行われた場合も、鍵管理装置100は、鍵交換操作中であったキーホルダ500が返却されるまで、他の操作を受け付けないようにする。ここで、鍵管理装置100は、電源OFF/ONの操作が行われて起動すると、音や画面にて、エラー状態であることを通知する。次に、例えば画面上で、何れかの操作者によってエラーの解除を承認する操作が行われると、表示操作部103には、鍵交換操作中であることを示す画面が表示される。そして、キーホルダ500が収納部105に返却されると、鍵管理装置100は、鍵交換操作以外の操作を受け付けるようになり、表示操作部103には待機画面が表示される。
【0029】
<鍵管理装置の制御部の機能構成>
図4は、本実施の形態に係る鍵管理装置100の制御部114の機能構成例を示すブロック図である。制御部114は、報知関連情報送信部121、操作受付部122、表示制御部123を有する。
【0030】
出力部の一例としての報知関連情報送信部121は、報知関連情報をキーホルダ500に送信する。
例えば、報知関連情報送信部121は、キーホルダ500が収納部105に収納されている場合に、そのキーホルダ500に対応する報知関連情報を記憶部113から取得し、取得した報知関連情報をキーホルダ500に送信する。
また、報知関連情報送信部121は、キーホルダ500が収納部105から取り出された後、報知関連情報をキーホルダ500に送信してもよい。この場合、キーホルダ500は、無線通信により、ネットワーク400を介して送信されてきた報知関連情報を受信したり、鍵管理装置100から報知関連情報を直接受信したりする。
【0031】
操作受付部122は、表示操作部103にて行われた操作者の操作を受け付ける。
【0032】
表示制御部123は、表示操作部103における表示を制御するための制御信号を生成し、表示操作部103の表示を制御する。
【0033】
そして、鍵管理装置100を構成する各機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、例えば、鍵管理装置100を
図3に示したハードウェア構成にて実現した場合、制御部114のROMや記憶部113等に記憶された各種プログラムが制御部114のCPUに実行されることにより、
図4に示す報知関連情報送信部121、操作受付部122、表示制御部123等の機能部が実現される。
【0034】
<キーホルダの外観構成>
図5は、本実施の形態に係るキーホルダ500の外観構成例を示す図である。
図5(A)に示すように、キーホルダ500は、本体部510と留具520とを備える。
【0035】
本体部510は、例えば合成樹脂や金属等の材質から成り、コネクタ部511を有している。コネクタ部511は、第1の通信部の一例であり、キーホルダ500が鍵管理装置100の収納部105に収納されている場合に鍵管理装置100と通信可能なインタフェースである。付言すると、例えば、キーホルダ500が収納部105に収納されて、コネクタ部511が鍵管理装置100に設けられた端子に接続されると、キーホルダ500と鍵管理装置100との間で情報のやり取りが行われるようになる。
本実施の形態では、本体部510を、収納部材の一例として用いてもよい。
【0036】
留具520は、円環状に形成され、本体部510に装着されている。留具520としては、例えば、金属製リング、樹脂製リング等が例示される。例えば、鍵に設けられた穴に留具520を通すことにより、キーホルダ500に鍵が取り付けられ、キーホルダ500と鍵とが連結される。なお、留具520に取り付ける鍵の数は限定されない。留具520に1つの鍵を取り付けてもよいし、複数の鍵を取り付けてもよい。
【0037】
なお、キーホルダ500の構成や形状、材質、大きさ等は、
図5に示す例に限定されない。例えば、キーホルダ500は収納部105に収納されればよく、本体部510の形状としては、四角形状や三角形状などでもよく、形状は任意である。また、例えば、留具520の形状も、円環状以外に、例えば、四角形状や三角形状などでもよく、形状は任意である。
【0038】
付言すると、
図5に示す例では、留具520に本体部510及び鍵を通すことにより、キーホルダ500と鍵とが連結される。ただし、例えば、キーホルダ500が留具520を備えずに、本体部510に鍵を直接取り付けることにより、キーホルダ500と鍵とが連結される構成であってもよい。より具体的には、例えば、キーホルダ500に鍵を収納する溝を設けて、この溝に鍵を収納することにより、キーホルダ500と鍵とを連結してもよい。この場合、キーホルダ500を収納部105に収納すると、キーホルダ500とともに鍵も収納部105に収納されることとなる。よって、例えば、鍵が外部に露出している構成と比較して、鍵が盗まれにくくなり、鍵の防犯対策になる。
【0039】
また、本実施の形態では、収納部材としてのキーホルダ500に、鍵とともに他の部材を取り付けてもよい。
図5(B)に示す例では、留具520に、他の部材600が取り付けられている。この場合、キーホルダ500(又は本体部510)を収納部105に収納される収納部材として機能させ、他の部材600を、鍵を束ねる道具(即ち、キーホルダ)として機能させることも可能である。
更に、他の部材600が、操作者に対して情報を報知する報知機能を備えてもよい。具体的には、例えば、他の部材600は、報知機能に加えて通信部も備え、通信部を介して鍵管理装置100と情報のやり取りを行う。そして、鍵管理装置100から他の部材600に対して、無線通信により、報知関連情報が送信される。他の部材600は、鍵管理装置100から受信した報知関連情報を記憶し、後述する情報報知部541と同様に、報知関連情報に基づき、操作者に対して情報を報知する。
【0040】
<キーホルダのハードウェア構成>
図6は、本実施の形態に係るキーホルダ500のハードウェア構成例を示す図である。
図6に示すように、キーホルダ500は、コネクタ部511、演算手段であるCPU531、各種の情報やプログラムを記憶するメモリ532、位置情報取得モジュール533、電池534、通信I/F535、時計部536、スピーカ537を有する。なお、コネクタ部511については、すでに
図5を用いて説明したため、ここではその説明を省略する。
【0041】
CPU531は、キーホルダ500の全体を制御し、例えば、メモリ532に記憶されたプログラムがCPU531に実行されることにより、キーホルダ500の各種機能が実現される。また、メモリ532には、キーホルダ500の情報やキーホルダ500に取り付けられている鍵の情報が記憶される。更に、メモリ532には、報知関連情報が記憶される。付言すると、キーホルダ500が収納部105に収納されると、キーホルダ500は、コネクタ部511を介してメモリ532に情報を記憶可能な状態になる。
【0042】
位置情報取得モジュール533は、キーホルダ500の位置情報を取得するためのモジュールである。位置情報取得モジュール533としては、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信してキーホルダ500の位置を測定するGPSセンサが例示される。また、位置情報取得モジュール533は、例えば、Wi-Fi(登録商標)のアクセスポイントにより位置を測定するモジュールや、携帯電話網の基地局に割り振られているセルIDを基に位置を測定するモジュールであってもよい。
【0043】
電池534は、動力源の一例であり、キーホルダ500の各部に電力を供給する。電池534としては、例えば、一次電池、二次電池、燃料電池等が例示される。
【0044】
第2の通信部の一例としての通信I/F535は、鍵管理装置100や管理サーバ200等の他装置と無線通信により遠隔で通信可能なインタフェースであり、例えば、Wi-Fiや携帯電話網の通信規格等に対応している。付言すると、通信I/F535にて無線通信可能になると、キーホルダ500は、通信I/F535を介してメモリ532に情報を記憶可能な状態になる。
【0045】
測定部の一例としての時計部536は、時刻又は時間の測定を行う。例えば、時計部536は、その時点における時刻を示す。また、例えば、時計部536は、タイマーを動作させて、予め定められた時間(例えば1時間)の経過を測定する。
【0046】
スピーカ537は、音を出力する。出力される音は、例えば、警告音や音声である。
【0047】
<キーホルダの機能構成>
図7は、本実施の形態に係るキーホルダ500の機能構成例を示すブロック図である。キーホルダ500は、情報報知部541、報知関連情報取得部542、報知関連情報記憶部543、情報返信部544、操作受付部545、コネクタ制御部546、無線通信制御部547を有する。
【0048】
情報報知部541は、報知関連情報に基づき、操作者に対して情報を報知する。情報を報知する手法としては、例えば、音を鳴らしたり音声を出力したりするものが例示される。また、例えば、キーホルダ500に設けられた表示部(不図示)に画像を表示することにより報知してもよい。更に、例えば、キーホルダ500に設けられたLED等の発光部にて発光することにより報知してもよい。また、複数の報知手段を組み合わせてもよい。例えば、音声を出力するとともに表示部に画像を表示したり、音声を出力するとともに発光部にて発光したりしてもよい。なお、情報の報知は、キーホルダ500の周囲に操作者がいるか否かにかかわらず行われる。
【0049】
報知関連情報取得部542は、鍵管理装置100から報知関連情報を取得する。
例えば、報知関連情報取得部542は、キーホルダ500が収納部105に収納されている場合、コネクタ部511によって、鍵管理装置100から報知関連情報を取得する。具体的には、報知関連情報取得部542は、例えば、キーホルダ500が収納部105に収納されたタイミングや、キーホルダ500が収納部105から取り出されるタイミングに、報知関連情報を取得する。
また、例えば、報知関連情報取得部542は、キーホルダ500が収納部105から取り出された後、通信I/F535によって、無線通信により、鍵管理装置100から送信された報知関連情報を取得してもよい。
【0050】
報知関連情報記憶部543は、報知関連情報取得部542が取得した報知関連情報を記憶する。
【0051】
情報返信部544は、情報報知部541が情報を報知した後、予め定められた宛先に対して情報を送信する。
予め定められた宛先とは、例えば、報知関連情報の提供元、言い換えると、情報を報知するように指示した装置である。具体的には、例えば、鍵管理装置100や管理サーバ200である。また、例えば、情報返信部544は、他装置から状態確認の問い合わせを受け付けた場合に、その装置に対して情報を送信してもよい。この場合、予め定められた宛先は、状態確認の問い合わせを行った装置である。
また、情報返信部544が送信する情報は、例えば、情報報知部541が報知した際の情報である。具体的には、例えば、情報報知部541が情報を報知した旨の情報、情報報知部541が情報を報知した時刻の情報、情報の報知を停止する操作を操作者が行った旨の情報が例示される。情報の報知を停止する操作とは、例えば、キーホルダ500に設けられたアラーム停止ボタン(不図示)を押下する操作である。
【0052】
操作受付部545は、操作者の操作を受け付ける。例えば、操作受付部545は、キーホルダ500に設けられたアラーム停止ボタン(不図示)を押下する操作を受け付ける。また、例えば、キーホルダ500にタッチパネルディスプレイの表示部(不図示)が設けられることにより、操作受付部545は、この表示部に対する操作者の操作を受け付けてもよい。
【0053】
コネクタ制御部546は、コネクタ部511を制御する。例えば、コネクタ制御部546は、キーホルダ500が収納部105に収納されている場合に、鍵管理装置100と通信を行うようにコネクタ部511を制御する。
【0054】
無線通信制御部547は、通信I/F535を制御する。例えば、無線通信制御部547は、キーホルダ500から離れた場所にある他装置と無線通信を行うように通信I/F535を制御する。
【0055】
そして、キーホルダ500を構成する各機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、例えば、キーホルダ500を
図6に示したハードウェア構成にて実現した場合、メモリ532等に記憶された各種プログラムがCPU531に実行されることにより、
図7に示す情報報知部541、報知関連情報取得部542、情報返信部544、操作受付部545、コネクタ制御部546、無線通信制御部547等の機能部が実現される。また、報知関連情報記憶部543は、例えば、メモリ532により実現される。
【0056】
<報知関連情報の説明>
次に、報知関連情報について詳細に説明する。報知関連情報としては、例えば、報知を命令する命令情報や、報知するタイミングを指示する指示情報、報知の有無を設定する設定情報、報知の態様を設定する設定情報が例示される。
【0057】
報知を命令する命令情報とは、情報を報知するようにキーホルダ500に命令するものであり、キーホルダ500は、この情報を受信したらすぐに報知する。例えば、キーホルダ500は、鍵の使用期限になったタイミングや使用期限前の特定のタイミングに命令情報を受信すると、情報を報知する。また、例えば、キーホルダ500は、キーホルダ500に取り付けられている鍵を使用する予約が入った場合に、予約が入った旨の情報を受信すると、命令情報を受信したものとして、情報を報知する。更に、例えば、キーホルダ500は、火事や地震、津波などの災害が発生したことを知らせる通知や今すぐ帰るように知らせる通知を受信すると、命令情報を受信したものとして、情報を報知する。
【0058】
次に、報知するタイミングを指示する指示情報とは、例えば、情報を報知する時刻を指示したり、情報を報知するまでの時間を指示したりするものである。
例えば、キーホルダ500は、情報を報知する時刻が指示された場合、指示された時刻と時計部536が測定した時刻とに基づき、情報を報知する。具体的には、例えば、時計部536が示す時刻により、指示された時刻が来たと判断される場合に、情報報知部541は情報を報知する。また、例えば、キーホルダ500は、情報を報知するまでの時間が指示された場合、指示された時間と時計部536が測定した時間とに基づき、情報を報知する。具体的には、例えば、時計部536が測定した時間により、キーホルダ500が収納部105から取り出された時点から開始して、指示された時間が経過したと判断される場合に、情報報知部541は情報を報知する。
【0059】
また、報知の有無を設定する設定情報とは、情報を報知する設定(設定ON)と情報を報知しない設定(設定OFF)とを切り替えるものである。例えば、キーホルダ500は、情報を報知する設定がされている場合に、情報を報知しないように設定する設定情報を受信すると、情報を報知しない設定に切り替える。
更に、報知の態様を設定する設定情報とは、例えば、報知する音の大きさや音の再生速度、報知する光の強さ等を設定するものである。また、報知の態様として、「音だけで報知」、「表示だけで報知」、「音と表示の両方で報知」などのように、報知の態様の種類を設定できるようにしてもよい。
【0060】
なお、報知関連情報は、キーホルダ500の使用に応じてデフォルト(即ち、初期設定)で定められるようにしてもよいし、操作者がWEBページ等で設定又は変更できるようにしてもよい。例えば、キーホルダ500が使用される場合、キーホルダ500が収納部105から取り出された時点から情報を報知するまでの時間をデフォルトで「100分」と定めてもよいし、操作者が「200分」と設定又は変更できるようにしてもよい。
【0061】
<キーホルダが報知する情報の説明>
次に、キーホルダ500が報知する情報について、詳細に説明する。
【0062】
例えば、キーホルダ500は、鍵の使用が長時間(例えば10時間)になった場合、言い換えると、鍵が取り付けられたキーホルダ500の使用が長時間になった場合、長時間使用になることを知らせるために報知する。具体的には、例えば、キーホルダ500は、長時間使用の10分前になったタイミングで、「あと10分で長時間使用になります」という音声を出力する。また、例えば、長時間使用の10分前になったタイミングで、警告音を出力する。なお、鍵の使用時間(即ち、キーホルダ500の使用時間)は、例えば、キーホルダ500が収納部105から取り出された時点から計測されたり、予め設定された設定時刻から計測されたりする。
【0063】
また、例えば、キーホルダ500は、鍵の使用期限の前に、言い換えると、キーホルダ500の使用期限の前に、使用期限が来ることを予告するために報知してもよい。具体的には、例えば、キーホルダ500は、使用期限の時刻から10分前になったタイミングで、「あと10分で使用時間外になります」という音声を出力する。また、例えば、キーホルダは、使用期限の時刻から10分前になったタイミングで、警告音を出力する。
【0064】
更に、例えば、キーホルダ500は、鍵の使用期限になった場合、言い換えると、キーホルダ500の使用期限になった場合、使用期限切れであることを知らせるために報知してもよい。具体的には、例えば、キーホルダ500は、使用期限になったタイミングで、「使用時間外となりました。今すぐ返却してください」という音声を出力する。また、例えば、キーホルダは、使用期限になったタイミングで、警告音を出力する。
【0065】
また、例えば、キーホルダ500は、電池534の電力量が少なくなった場合、電池534の電力量が少ないことを知らせるために報知する。具体的には、例えば、キーホルダ500は、電池534の電力量が総電力量の30%を下回ったタイミングで、「電池が少なくなりました」、「電池が30%を切りました」等の音声を出力する。また、例えば、キーホルダは、電池534の電力量が総電力量の30%を下回ったタイミングで、警告音を出力する。
【0066】
ここで、警告音を出力する場合、状況に応じて警告音を変えてもよい。
例えば、鍵の使用が長時間使用になった場合と鍵の使用期限前に予告する場合とで、警告音を変えてもよい。具体的には、例えば、警告音の音色、音程、大きさ、音の長さ、音の回数を変えてもよい。
また、例えば、警告音の回数により、残り時間を知らせてもよい。例えば、鍵の使用期限の10分前になったタイミングで警告音を10回鳴らしたり、鍵の使用期限の1分前になったタイミングで警告音を1回鳴らしたりしてもよい。
【0067】
更に、この例では、キーホルダ500が音声や警告音を出力する例を説明したが、報知する情報として、例えば、キーホルダ500の表示部(不図示)にメッセージを表示したり、LED等の発光部で発光したりしてもよい。
【0068】
<キーホルダが情報を報知する処理の手順>
図8は、キーホルダ500が情報を報知する処理の手順の一例を示したフローチャートである。以下では、処理のステップを記号の「S」と表記する。
【0069】
まず、報知関連情報取得部542は、鍵管理装置100から報知関連情報を取得する(S101)。取得した報知関連情報は、報知関連情報記憶部543に記憶される。次に、情報報知部541は、報知関連情報に基づき、情報を報知するタイミングが来たか否かを判定する(S102)。
【0070】
S102で肯定の判断(YES)がされた場合、情報報知部541は、操作者に対して情報を報知する(S103)。次に、情報返信部544は、S101で取得した報知関連情報の提供元(例えば、鍵管理装置100や管理サーバ200)に対して、情報報知部541が報知した際の情報を送信する(S104)。例えば、情報報知部541が情報を報知した旨の情報や、情報の報知を停止する操作を操作者が行った旨の情報が送信される。そして、本処理フローは終了する。
一方、S102で否定の判断(NO)がされた場合、情報の報知は行われずに、引き続き、S102の処理が行われる。そして、本処理フローは終了する。
【0071】
<キーホルダが情報を報知する処理の具体例>
次に、キーホルダ500が情報を報知する処理について、具体例を挙げて説明する。
図9は、キーホルダ500が情報を報知する処理の具体例を説明するための図である。
【0072】
図9に示す例では、操作者に対して、キーホルダ500Aに取り付けられている鍵の貸し出しが行われる。具体的には、鍵管理装置100Aの収納部105に収納されている複数のキーホルダ500の中から、キーホルダ500Aが貸し出しの対象とされる。
ここで、キーホルダ500Aは、収納部105に収納されている場合に、鍵管理装置100Aから、コネクタ部511を介して報知関連情報を取得する。この報知関連情報には、キーホルダ500Aが収納部105から取り出されてから90分後に予告アラームを鳴らすこと、更に10分後に本アラームを鳴らすことが設定されている。即ち、キーホルダ500の使用期間(即ち、鍵の使用期間)は100分間である。
【0073】
そして、キーホルダ500Aが収納部105から取り出されてから90分が経過すると、キーホルダ500Aの情報報知部541は、予告アラームを鳴らす。また、鍵管理装置100Aも、予告アラームを鳴らす。ここで、鍵管理装置100Aの表示操作部103に、キーホルダ500Aを識別するための識別情報や、キーホルダ500Aを借りている操作者の情報などを表示してもよい。
【0074】
次に、操作者がキーホルダ500Aを返却して収納部105に収納されると、キーホルダ500Aの情報報知部541は、予告アラームを停止する。また、鍵管理装置100Aも、予告アラームを停止する。更に、キーホルダ500Aが収納部105に収納されたため、キーホルダ500は、使用期間の終了時(即ち、予告アラームが鳴動して10分後)になっても、本アラームを鳴らさない。
【0075】
ここで、鍵管理装置100Aは、鍵管理装置100Aの管理者やキーホルダ500Aを借りている操作者の操作端末300に対して、メール等にて情報を出力してもよい。
例えば、キーホルダ500Aによる報知が行われた後、予め定められた時間が経過しても特定の条件が満たされない場合、鍵管理装置100Aは、鍵管理装置100Aの管理者やキーホルダ500を借りている操作者の操作端末300に対して、警告を出力する。具体的には、例えば、予告アラームが鳴動して一定時間(例えば10分間)が経過しても、予告アラームを停止する操作を操作者が行った旨の情報がキーホルダ500から送信されてこない場合、鍵管理装置100Aは、キーホルダ500Aを借りている操作者の操作端末300に対して、キーホルダ500Aを戻すように警告するメールを送信する。また、例えば、本アラームが鳴動して一定時間(例えば10分間)が経過しても、キーホルダ500Aが収納部105に戻されない場合、鍵管理装置100Aは、鍵管理装置100Aの管理者の操作端末300に対して、本アラームが鳴動して一定時間が経過した旨を知らせるメールを送信する。
【0076】
また、操作者の過去の返却履歴に応じて、報知の態様を変えてもよい。
例えば、キーホルダ500Aは、キーホルダ500Aを借りている操作者が過去に何度も予告アラーム鳴動中や本アラーム鳴動中に返却したことがある場合、他の操作者とは異なる予告アラームや本アラームを鳴らしてもよい。また、例えば、キーホルダ500Aは、キーホルダ500Aを借りている操作者が過去に何度も予告アラーム鳴動中や本アラーム鳴動中に返却したことがある場合、予定よりも早く予告アラームを鳴らしてもよい。具体的には、例えば、キーホルダ500Aが収納部105から取り出されてから90分後に予告アラームを鳴らすように設定されている場合に、キーホルダ500Aが収納部105から取り出されてから85分後に予告アラームを鳴らしてもよい。
【0077】
更に、キーホルダ500Aを返却する場合、キーホルダ500Aが取り出された鍵管理装置100Aとは別の鍵管理装置100Bに返却してもよい。また、鍵管理装置100Bに返却することが事前に登録されている場合には、返却先の鍵管理装置100Bが予告アラームや本アラームを鳴らしてもよい。
【0078】
<変形例>
次に、本実施の形態に係る変形例について説明する。
【0079】
本実施の形態では、キーホルダ500は、位置情報取得モジュール533により取得されるキーホルダ500の位置情報を用いて、情報を報知してもよい。例えば、キーホルダ500の移動が許可される範囲を予め定めておく。許可される範囲の情報は、コネクタ部511又は通信I/F535を介して、キーホルダ500に記憶される。そして、キーホルダ500は、キーホルダ500自身の位置情報により、許可される範囲外にキーホルダ500が移動したと判断される場合、情報を報知する。具体的には、例えば、「範囲外の行動です」という音声を出力したり、警告音を鳴らしたりする。
【0080】
また、上述した例では、鍵管理装置100がキーホルダ500に対して報知関連情報を送信することとしたが、このような構成に限られない。例えば、管理サーバ200、鍵管理装置100の管理者の操作端末300、キーホルダ500(又は鍵)を借りる操作者の操作端末300が、キーホルダ500に対して報知関連情報を送信してもよい。
更に、上述した例では、管理サーバ200が報知関連情報を生成することとしたが、このような構成に限られない。例えば、鍵管理装置100、鍵管理装置100の管理者の操作端末300、キーホルダ500(又は鍵)を借りる操作者の操作端末300が、報知関連情報を生成してもよい。
【0081】
また、上述した例では、鍵管理装置100と管理サーバ200とを別に設けたが、1つの装置で鍵管理装置100及び管理サーバ200の機能を実現してもよい。また、鍵管理装置100によって管理サーバ200の一部の機能を実現したり、管理サーバ200によって鍵管理装置100の一部の機能を実現したりしてもよい。具体的には、例えば、鍵管理装置100が、管理サーバ200の代わりに、キーホルダ500の使用(又は鍵の使用)に関する各種情報を生成してもよい。
【0082】
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例どうしを組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0083】
1…鍵管理システム、100…鍵管理装置、105…収納部、114…制御部、116…電力出力部、122…報知関連情報送信部、200…管理サーバ、500…キーホルダ、511…コネクタ部、531…CPU、532…メモリ、534…電池、535…通信I/F、536…時計部、537…スピーカ、541…情報報知部、544…情報返信部