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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20231101BHJP
   G06Q 30/0251 20230101ALI20231101BHJP
【FI】
G06Q30/0201
G06Q30/0251
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020010999
(22)【出願日】2020-01-27
(65)【公開番号】P2021117764
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-08-10
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 将成
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-182261(JP,A)
【文献】特開2001-357058(JP,A)
【文献】特開2001-312508(JP,A)
【文献】特開2013-061828(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告主によって各ユーザに割り当てられたユーザ識別情報に対応付けて、広告主が把握している、各々の前記ユーザのユーザ属性を記憶する属性記憶部と、
商品又はサービスの広告を閲覧するようユーザに案内する広告実施者に対して、広告の閲覧者となるユーザに広告を案内するよう指示する指示部であって、広告主により指定されたユーザ属性であって、前記属性記憶部が記憶していない種類を含むユーザ属性のユーザに広告を案内するよう指示する指示部と、
前記指示に従って前記広告実施者により案内された前記広告を閲覧したユーザのユーザ識別情報を特定する属性特定部と、
特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されているユーザ属性と、当該広告の案内を前記広告実施者に指示したときに広告主により指定されたユーザ属性とを対応付ける処理を行う処理部と
を備え
前記指示部は、広告主により指定されたユーザ属性ごとに異なる、広告データの識別子を含めて前記指示を行い、
前記属性特定部は、前記ユーザが前記広告データを閲覧するときに当該ユーザの端末に入力されて通知される、当該ユーザのユーザ識別情報を特定し、
前記処理部は、特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者によって案内された前記広告を閲覧したユーザの端末から通知される前記識別子に応じたユーザの属性とを対応付ける処理を行う
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
記属性特定部により特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記属性記憶部に記憶されているユーザの属性についての信頼性を評価する第1評価部
を備えることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
記属性特定部により特定されたユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記広告実施者による広告についての信頼性を評価する第2評価部
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
記属性特定部により特定されたユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記広告実施者が把握しているユーザの属性についての信頼性を評価する第3評価部
を備えることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
記処理部による対応付けの処理を経たユーザの属性を用いて、所望の属性のユーザに対して情報配信を行う情報配信部
を備えることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
記処理部による対応付けの処理を経たユーザの属性、及び、当該属性についての信頼性の評価結果を用いて、所望の属性のユーザに対して情報配信を行う情報配信部
を備えることを特徴とする請求項又はに記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの属性を把握するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを利用した広告におけるターゲティングは、技術の進化とともに、より複雑で高度化している。近年では、ユーザが特に意識することなく潜在的に求めている商品又はサービスの広告に出会うような自然なアプローチが模索されている。例えば特許文献1には、依頼元企業から対象として指定されたユーザの端末に広告を表示させることにより、ユーザを依頼元企業のサイトに誘導する仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-312508公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザの潜在的なニーズを推定するためには、その前提として、各々のユーザの属性を多様な観点から数多く収集することが必要である。
【0005】
そこで、本発明は、広告主が把握していない多種多様なユーザの属性を収集し得る仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、広告主によって各ユーザに割り当てられたユーザ識別情報に対応付けて、広告主が把握している、各々の前記ユーザのユーザ属性を記憶する属性記憶部と、商品又はサービスの広告を閲覧するようユーザに案内する広告実施者に対して、広告の閲覧者となるユーザに広告を案内するよう指示する指示部であって、広告主により指定されたユーザ属性であって、前記属性記憶部が記憶していない種類を含むユーザ属性のユーザに広告を案内するよう指示する指示部と、前記指示に従って前記広告実施者により案内された前記広告を閲覧したユーザのユーザ識別情報を特定する属性特定部と、特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されているユーザ属性と、当該広告の案内を前記広告実施者に指示したときに広告主により指定されたユーザ属性とを対応付ける処理を行う処理部とを備え、前記指示部は、広告主により指定されたユーザ属性ごとに異なる、広告データの識別子を含めて前記指示を行い、前記属性特定部は、前記ユーザが前記広告データを閲覧するときに当該ユーザの端末に入力されて通知される、当該ユーザのユーザ識別情報を特定し、前記処理部は、特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者によって案内された前記広告を閲覧したユーザの端末から通知される前記識別子に応じたユーザの属性とを対応付ける処理を行う ことを特徴とする情報処理装置を提供する。
【0008】
前記属性特定部により特定された前記ユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記属性記憶部に記憶されているユーザの属性についての信頼性を評価する第1評価部を備えるようにしてもよい。
【0009】
前記属性特定部により特定されたユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記広告実施者による広告についての信頼性を評価する第2評価部 を備えるようにしてもよい。
【0010】
前記属性特定部により特定されたユーザ識別情報に対応付けて前記属性記憶部に記憶されている属性と、前記広告実施者に広告を指示したときに指定されたユーザの属性との類似度に応じて、前記広告実施者が把握しているユーザの属性についての信頼性を評価する第3評価部
を備えるようにしてもよい。
【0011】
前記処理部による対応付けの処理を経たユーザの属性を用いて、所望の属性のユーザに対して情報配信を行う情報配信部を備えるようにしてもよい。
【0012】
前記処理部による対応付けの処理を経たユーザの属性、及び、当該属性についての信頼性の評価結果を用いて、所望の属性のユーザに対して情報配信を行う情報配信部を備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、広告主が把握していない多種多様なユーザの属性を収集し得る仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
図2】ユーザ端末10のハードウェア構成を示す図である。
図3】広告主装置30のハードウェア構成を示す図である。
図4】広告主装置30の機能構成の一例を示す図である。
図5】広告主装置30が記憶する広告データ管理テーブルの一例を示す図である。
図6】広告主装置30が記憶するユーザ属性データベースの一例を示す図である。
図7】広告実施装置20が記憶するユーザ属性データベースの一例を示す図である。
図8】情報処理システム1の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[構成]
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、ユーザに対して、様々な商品又はサービスに関するターゲティング広告を提供するシステムである。ターゲティング広告とは、ユーザ及び広告内容を分析して、ユーザにとって適切と思われる広告を配信するものである。
【0016】
図1に示すように、情報処理システム1は、ユーザが利用するユーザ端末10と、広告実施者によって管理される広告実施装置20と、広告主によって管理される広告主装置30と、これらのユーザ端末10、広告実施装置20及び広告主装置30を通信可能に接続する無線通信網又は有線通信網を含む通信網2とを備えている。ユーザ端末10は、例えばスマートホン、ウェアラブル端末、タブレット又はパーソナルコンピュータなどの、無線又は有線を介して通信網2に接続可能なコンピュータである。広告実施装置20は、商品又はサービスの広告を閲覧するようユーザに案内する広告実施者によって管理されるサーバ装置等のコンピュータである。広告主装置30は、本発明に係る情報処置装置の一例として機能し、商品又はサービスの広告をユーザに配信する広告主によって管理されるサーバ装置等のコンピュータである。広告実施装置20と広告主装置30とは、図示せぬ専用線やネットワークを介して通信可能に接続されていてもよいし、図1に図示した通信網2を介して通信可能に接続されていてもよい。なお、図1には、ユーザ端末10を1つしか示していないが、実際には複数存在する。
【0017】
ユーザには属性がある。ここでいうユーザの属性(以下、ユーザ属性という)とは、例えば性別、年齢、趣味、嗜好、興味、関心、行動、住所又は居所、職業、収入、家族構成など、各々のユーザに固有の性質乃至特徴の集合のことである。広告実施者と広告主はそれぞれ独自の手段(例えば自社サービスへのユーザ登録やアンケート或いは位置追跡等)によって、多数のユーザのユーザ属性を把握している。ただし、広告実施者が把握しているユーザ属性と広告主が把握しているユーザ属性は、数、種類、内容、範囲等といった点において、一部が共通であったり、一部が異なっていたりする。このため、例えば広告主が或るユーザ属性のユーザをターゲットにして広告を行う場合に、自身が把握しているユーザ属性に基づいて広告の配信先となるユーザを抽出するよりも、自身が把握しているユーザ属性に加えて広告実施者が把握しているユーザ属性を用いて広告の配信先となるユーザを抽出したほうが、ターゲティング広告としての高い精度乃至効果を期待することができる。そこで、本実施形態では、広告主が広告実施者に対して或るユーザ属性を指定してターゲティング広告を依頼し、この依頼に応じて広告実施者が自身の把握しているユーザ属性を用いてターゲティング広告を行った場合に、その広告実施者が用いたユーザ属性を広告主が推定して把握する、という仕組みを採用している。以下、その仕組みについて説明する。
【0018】
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータとして構成されている。これらの各装置は図示せぬ電源から供給される電力によって動作する。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。ユーザ端末10のハードウェア構成は、図2に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、ユーザ端末10を構成してもよい。
【0019】
ユーザ端末10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0020】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0021】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。ユーザ端末10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介して通信網2からユーザ端末10に送信されてもよい。
【0022】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0023】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0024】
通信装置1004は、通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、無線通信を実現する場合には、例えばLTE(Long Time Evolution)等の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。また、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどがこの通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0025】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、カメラ、センサ、2次元コードリーダ、GPSユニットなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0026】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0027】
ユーザ端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0028】
図3は、広告主装置30のハードウェア構成を示す図である。広告主装置30は、物理的には図2に示すユーザ端末10と同様に、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータとして構成されている。これらの各装置は図示せぬ電源から供給される電力によって動作する。広告主装置30のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、広告主装置30を構成してもよい。
【0029】
広告主装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスは、ユーザ端末10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。なお、広告主装置30は、ユーザ端末10の入力装置1005又は出力装置1006と同等のハードウェアを備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
【0030】
広告実施装置20は、物理的には図3に示す広告主装置30と同様に、プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信装置、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータとして構成されている。これらの各装置は図示せぬ電源から供給される電力によって動作する。広告主装置30のハードウェア構成は、上記の各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、広告実施装置20を構成してもよい。
【0031】
広告実施装置20における各機能は、プロセッサ、メモリなどのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサが演算を行い、通信装置による通信を制御したり、メモリ及びストレージにおけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信装置、及びこれらを接続するバスは、広告主装置30について説明したプロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その説明を省略する。
【0032】
図4は、情報処理システム1の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、広告主装置30においては、属性記憶部31と、指示部32と、広告データ記憶部33と、属性特定部34と、処理部35と、情報配信部36という機能が実現される。また、広告実施装置20においては、属性記憶部21と、広告実施部22という機能が実現される。広告実施部22は、広告案内データ記憶部221を含んでいる。
【0033】
広告主装置30において、属性記憶部31は、広告主によって各ユーザに割りてられたユーザ識別情報に対応付けて、そのユーザのユーザ属性を記憶する。例えば図5に示すように、属性記憶部31は、各ユーザのユーザ識別情報(ユーザID)に対応付けて、そのユーザについて広告主が把握しているユーザ属性(第1のユーザ属性データ群)を記憶する。広告主は例えば自社サービスへのユーザ登録やアンケート或いは位置追跡等によって各ユーザの第1のユーザ属性データ群を収集し、広告主装置30の属性記憶部31において各ユーザのユーザIDに対応付けて記憶させる。なお、図5において、第2のユーザ属性データ群のレコードはブランクを意味する「-」で表記しているが、このレコードには後述するような処理を経て、広告実施者が把握しているユーザ属性(第2のユーザ属性データ群)が格納されることになる。
【0034】
指示部32は、広告実施装置20(つまり広告実施者)に対して、広告の閲覧者となるユーザのユーザ属性を指定して広告を案内するよう通信網2経由で指示する。ここで、ユーザに閲覧される広告を示す広告データそのものは広告主装置30が保持しており、指示部32は、広告主装置30が保持する広告データへのアクセスを、指定したユーザ属性のユーザに促すような指示を行う。広告データ記憶部33は、ユーザ属性ごとに異なるURL(Uniform Resource Locator)を格納場所とした記憶領域に、そのユーザ属性のユーザ向けの広告データを記憶する。このURLは、広告データの識別子として機能する。例えば、URL「a」においては、「男性40歳代で趣味がスポーツ・・・」というユーザ属性のユーザ向けの広告データを記憶し、URL「b」においては、「男性50歳代で趣味が映画・・・」というユーザ属性のユーザ向けの広告データを記憶するといった具合である。広告データは、例えば広告対象となる商品又はサービスの詳細な説明や、その商品またはサービスの提供に必要な登録乃至契約のための入力欄を含むウェブページである。指示部32は、広告実施装置20に対して広告の指示を行う際に、広告のターゲットとなるユーザのユーザ属性とともに、そのユーザ向けの広告データを格納するURLを含めた指示を行う。具体的には図6に示すように、この指示には、URLと、広告のターゲットとなるユーザのユーザ属性とを指定するユーザ属性指定情報とが含まれている。ここで、ユーザ属性指定情報によって指定されるユーザ属性には、広告主装置30の属性記憶部31が記憶していない種類のユーザ属性が含まれている。一例をあげると、広告主装置30の属性記憶部31に記憶されているユーザ属性には「趣味」という種類のユーザ属性が含まれていないの対し、指示部32による広告の指示には、「趣味」という種類のユーザ属性が含まれている、といった具合である。
【0035】
広告実施装置20において、属性記憶部21は、広告実施者によって各ユーザに割りてられたユーザIDに対応付けて、そのユーザのユーザ属性を記憶する。例えば図7に示すように、属性記憶部21は、各ユーザのユーザID(ユーザID)に対応付けて、そのユーザについて広告実施者が把握しているユーザ属性(第2のユーザ属性データ群)を記憶する。広告実施者は例えば自社サービスへのユーザ登録やアンケート或いは位置追跡等によって第2のユーザ属性データ群を収集し、広告実施装置20の属性記憶部21において各ユーザのユーザIDに対応付けて記憶させる。ここで、図5に示した広告主装置30の属性記憶部31が記憶するユーザ属性(第1のユーザ属性データ群)と、図7に示した広告実施装置20の属性記憶部21が記憶するユーザ属性(第2のユーザ属性データ群)は、一部が共通であったり、一部が異なっていたりする。また、或るユーザのユーザ属性が広告主装置30の属性記憶部31に記憶されているのに対し、そのユーザのユーザ属性が広告実施装置20の属性記憶部21に記憶されていないこともある。なぜなら、これらはそれぞれ、広告主と広告実施者が独自の方法で収集したものだからである。
【0036】
広告実施装置20において、広告実施部22は、広告主装置30の指示部32による指示に応じて、その指示によって指定されたユーザ属性のユーザを属性記憶部21の記憶内容から抽出する。そして、広告実施部22は、抽出したユーザのユーザ端末10に対して広告案内データを送信する。広告案内データは、例えば、他のウェブページ(ここでは広告データの格納場所であるURL)を案内するバナーデータや他のウェブページ(ここでは広告データの格納場所であるURL)を案内するハイパーリンクのほか、広告の対象となる商品又はサービスの名称乃至概要などからなる広告の案内文を含む。つまり、広告案内データは、広告主装置30の指示部32からの指示に含まれているURLを含んでいる。例えば広告主装置30の指示部32による指示において、「男性40歳代で趣味がスポーツ・・・」というユーザ属性が指定されており、URL「a」が含まれている場合、広告実施部22は、属性記憶部21の記憶内容を検索して、そのようなユーザ属性に合致するユーザのユーザIDを特定する。このユーザは、広告実施者が把握しているユーザ属性に基づいて特定されたユーザであって、広告主が把握しているユーザ属性に基づいて特定されたユーザではない。そして、広告実施部22は、特定したユーザIDに対応するユーザ端末10に対し、「スポーツが趣味のあなたは○○をチェック」というメッセージにおいて「○○」の文字列にURL「a」を埋め込んだ広告案内データを送信する。この広告案内データは、広告主装置30の指示部32による指示に応じて生成されて、広告案内データ記憶部221に記憶されている。
【0037】
広告主装置30において、属性特定部34は、広告実施装置20によって案内された広告を閲覧したユーザのユーザIDを特定する。具体的には、ユーザがユーザ端末10に表示された「スポーツが趣味のあなたは○○をチェック」というメッセージの「○○」の文字列を選択すると、ユーザ端末10はこの文字列に埋め込まれたURL「a」にアクセスする。このURL「a」は広告主装置30の記憶領域であるから、属性特定部34は、このアクセス時にユーザ端末10に対して、広告主が割り当てたユーザIDの入力を伴うログイン等を要求する。そして、この要求に応じてユーザが自身のユーザIDを入力してログインしたときに、属性特定部34は、広告実施装置20によって案内された広告を閲覧したユーザのユーザID(広告主が把握し得るユーザID)を特定することができる。
【0038】
広告主装置30において、処理部35は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告の案内を広告実施装置20に指示したときに指定したユーザ属性とを対応付ける処理を行う。具体的には、処理部35は、ユーザがユーザ端末10に表示された「スポーツが趣味のあなたは○○をチェック」というメッセージの「○○」の文字列を選択すると、ユーザ端末10はこのURL「a」にアクセスするから、このURL「a」に対応するユーザ属性である「男性40歳代で趣味がスポーツ・・・」を、ログイン時に特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶させる。つまり、処理部35は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告実施装置20によって案内された広告を閲覧したユーザのユーザ端末10からのアクセス先となるURL(つまりユーザ端末10から広告主装置30に通知される広告データの識別子)に応じたユーザ属性とを対応付ける処理を行う。これにより、図5に例示するように、ユーザIDごとに、広告主が把握しているユーザ属性(第1のユーザ属性データ群)と広告実施者が把握しているユーザ属性(第2のユーザ属性データ群)とを対応付けることができる。
【0039】
広告主装置30において、情報配信部36は、処理部35による対応付けの処理を経たユーザ属性を用いて、任意のユーザ属性のユーザに対して情報配信を行う。つまり、図5に例示した属性記憶部31には、広告主が把握しているユーザ属性(第1のユーザ属性データ群)と広告実施者が把握しているユーザ属性(第2のユーザ属性データ群)とが対応付けられているから、例えばターゲティング広告を行う場合には、広告主が把握しているユーザ属性に加えて広告実施者が把握しているユーザ属性をも用いて広告の配信先となるユーザを抽出することができるようになる。
【0040】
[動作]
次に、図8を参照して、広告主装置30の動作について説明する。なお、以下の説明において、広告主装置30を処理の主体として記載する場合には、具体的にはプロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信や、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することにより、処理が実行されることを意味する。ユーザ端末10及び広告実施装置20についても同様である。
【0041】
図8において、まず、広告データ記憶部33は、広告主のオペレータの操作に従い、ユーザ属性ごとに広告データを生成して、そのユーザ属性ごとに異なるURLに記憶する(ステップS11)。
【0042】
次に、指示部32は、広告実施装置20に対して、広告の閲覧者となるユーザのユーザ属性を指定して広告を案内するよう通信網2経由で指示する(ステップS12)。この広告の指示には、広告のターゲットとなるユーザのユーザ属性と、そのユーザ向けの広告データを格納するURLのほか、ユーザに対する広告の案内文等が含まれている。
【0043】
次に、広告実施部22は、広告主装置30の指示部32の指示によって指定されたユーザ属性のユーザを属性記憶部21の記憶内容から抽出する(ステップS13)。そして、広告実施部22は、広告主装置30の指示部32からの指示に含まれているURLや案内文を含む広告案内データを生成して記憶し、これを抽出したユーザのユーザ端末10に対して送信する(ステップS14)。
【0044】
ユーザは、ユーザ端末10に表示された広告案内データを閲覧し、商品又はサービスに興味を持った場合には、その広告案内データに含まれているURL(バナーデータ等)を選択するなどの広告データを閲覧するための操作を行う。ユーザ端末10はこの操作を受け付けて(ステップS15)、広告案内データに含まれているURLにアクセスする(ステップS16)。このアクセスに応じて、広告データ記憶部33に記憶されている広告データがユーザ端末10に送信されて(ステップS17)、ユーザ端末10において広告データが表示され、商品又はサービスの詳細がユーザに伝達される(ステップS18)。広告主装置30において、属性特定部34は、このアクセス時に広告主が割り当てたユーザIDの入力を伴うユーザのログインを経て、広告を閲覧したユーザのユーザIDを特定する(ステップS18)。
【0045】
そして、広告主装置30において、処理部35は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告の案内を広告実施装置20に指示したときに指定されたユーザ属性とを対応付ける処理を行う(ステップS19)。
【0046】
以上説明した実施形態によれば、広告主が把握していない多種多様なユーザの属性を収集することが可能となる。さらに、収集したユーザの属性を用いて、或る属性のユーザをターゲットとした情報配信を行うことが可能となる。
【0047】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0048】
[変形例1]
広告主装置30は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性との類似度に応じて、属性記憶部31に記憶されているユーザ属性についての信頼性を評価する第1評価部を備えるようにしてもよい。広告実施装置20に広告を指示したときに指定されるユーザ属性の種類(例えば「性別」「年齢」等)は、属性記憶部31に記憶されているユーザ属性の種類と重複する場合がある。前述したように、広告実施者と広告主はそれぞれ独自の手段によってユーザ属性を把握しているが、その一部が不正確な場合もある。例えば或るユーザの本当の年齢は30歳であるのに対して、広告実施者又は広告主がそれぞれ把握しているそのユーザの年齢が29歳又は30歳であるような場合や、例えば或るユーザの本当の趣味はスポーツであるのに対して、広告実施者又は広告主がそれぞれ把握しているそのユーザの趣味がスポーツ又は読書であるような場合である。このような場合があることを考慮すると、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値以上の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢30歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、属性記憶部31に記憶されているユーザ属性についての信頼性は高いと評価することができる。一方、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値未満の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢29歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、属性記憶部31に記憶されているユーザ属性についての信頼性は低いと評価することができる。第1評価部は、このような評価に応じた評価値を属性記憶部31に記憶されているユーザ属性に対応付けて記憶する。これにより、広告主は、自身が把握しているユーザ属性の信頼性を認識することが可能となる。
【0049】
[変形例2]
広告主装置30は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性との類似度に応じて、広告実施装置20による広告についての信頼性を評価する第2評価部を備えるようにしてもよい。つまり、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値以上の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢30歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、広告実施装置20による広告についての信頼性は高い(つまり、ターゲットとしているユーザに広告を届けることができている可能性が高い)と評価することができる。一方、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値未満の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢29歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、広告実施装置20による広告についての信頼性は低い(つまり、ターゲットとしているユーザに広告を届けることができている可能性が低い)と評価することができる。第2評価部は、このような評価に応じた評価値を広告実施装置20の識別子に対応付けて記憶する。これにより、広告主は各々の広告実施者によるターゲティング広告の精度乃至効果を認識することが可能となる。
【0050】
[変形例3]
広告主装置30は、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性との類似度に応じて、広告実施装置20が把握しているユーザ属性についての信頼性を評価する第3評価部を備えるようにしてもよい。つまり、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値以上の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢30歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、広告実施装置20が把握しているユーザ属性についての信頼性は高い(つまり、ターゲットとしているユーザに広告を届けることができている可能性が高い)と評価することができる。一方、属性特定部34により特定されたユーザIDに対応付けて属性記憶部31に記憶されているユーザ属性(広告主が把握しているユーザ属性)と、広告実施装置20に広告を指示したときに指定されたユーザ属性(広告実施者が把握しているユーザ属性)との類似度が閾値未満の場合には(例えば前者のユーザ属性が年齢29歳であるの対し、後者のユーザ属性が年齢30歳である場合)、広告実施装置20が把握しているユーザ属性についての信頼性は低い(つまり、ターゲットとしているユーザに広告を届けることができている可能性が低い)と評価することができる。第3評価部は、このような評価に応じた評価値を広告実施装置20の識別子に対応付けて記憶する。これにより、広告主は各々の広告実施者によるターゲティング広告の精度乃至効果を認識することが可能となる。
【0051】
[変形例4]
上記変形例1又は上記変形例3において、広告主装置30は、処理部35による処理を経たユーザ属性、及び、当該ユーザ属性についての信頼性の評価結果を用いて、任意のユーザ属性のユーザに対して情報配信を行う情報配信部を備えるようにしてもよい。つまり、情報配信部は、信頼性の評価結果が或る閾値以上となるようなユーザ属性を用いて、例えばターゲティング広告等の情報配信を行う。これにより、広告主は精度乃至効果の高いターゲティング広告を実現することができる。
【0052】
[変形例5]
広告実施者によって案内された広告を閲覧したユーザのユーザ識別情報を特定する方法は実施形態の例示に限定されず、どのような方法であってもよい。
【0053】
[その他の変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0054】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信制御部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0055】
例えば、本開示の一実施の形態における決済管理装置などは、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0056】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0057】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0058】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0059】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0060】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0061】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0062】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0063】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0064】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0065】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0066】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0067】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0068】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0069】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
1:情報処理システム、2:通信網、10:ユーザ端末、20:広告実施装置、21:属性記憶部、22:広告実施部、221:広告案内データ記憶部、30:広告主装置、31:属性記憶部、32:指示部、33:広告データ記憶部、34:属性特定部、35:処理部、36:情報配信部、1001:プロセッサ、1002:メモリ、1003:ストレージ、1004:通信装置、1005:入力装置、1006:出力装置、3001:プロセッサ、3002:メモリ、3003:ストレージ、3004:通信装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8