(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】通信システムおよび通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/23 20180101AFI20231101BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20231101BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20231101BHJP
【FI】
H04W76/23
H04W92/18
H04W4/40
(21)【出願番号】P 2020563986
(86)(22)【出願日】2018-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2018124663
(87)【国際公開番号】W WO2020133155
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
【審査官】田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-516361(JP,A)
【文献】特表2017-530587(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0245282(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0343626(US,A1)
【文献】OPPO,Discussion of Uu-based sidelink resource allocation and configuration [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1812813, [検索日:2023年5月26日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_95/docs/R1-1812813.zip>,2018年11月03日
【文献】CMCC,Uu-based sidelink resource allocation/configuration [online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #95 R1-1812881, [検索日: 2022年12月20日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812881.zip>,2018年11月03日
【文献】Samsung,Discussion on enhancements of LTE Uu and NR Uu to control NR sidelink [online],3GPP TSG RAN WG1 #94bis R1-1810872, [検索日: 2022年12月20日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810872.zip>,2018年09月29日
【文献】Panasonic,Discussion on sidelink resource allocation in mode 1 for NR V2X [online],3GPP TSG RAN WG1 Ad-Hoc Meeting 1901 R1-1900645, [検索日: 2022年12月20日],インターネット <URL: https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1901/Docs/R1-1900645.zip>,2019年01月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側装置
及び受信側装置を含む通信システムであって、
前記送信側装置は、
前記送信側装置と
前記受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を含む物理ダウンリンク制御チャネルを、基地局から受信する受信機、および、
前記第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを前記受信側装置に送信する送信機、
を備えており、
前記送信機は、前記第1の制御情報の一部の情報を含んで前記第1の制御情報の他の一部の情報を含まない第2の制御情報を含む物理サイドリンク制御チャネルを前記受信側装置に送信
し、
前記受信側装置は、
前記基地局から前記第1の制御情報を含む物理ダウンリンク制御チャネルを受信し、前記送信側装置から前記物理サイドリンク共有チャネル、および、前記第2の制御情報を含む物理サイドリンク制御チャネルを受信する送受信機、および、
前記物理サイドリンク共有チャネルを復号する回路、
を備えており、
前記回路は、前記基地局から受信された前記第1の制御情報の中の前記第2の制御情報と共通する情報と、前記送信側装置から受信された前記第2の制御情報とを比較し、それらの情報が一致する場合には、前記第1の制御情報および前記第2の制御情報の一方を使用して前記物理サイドリンク共有チャネルを復号し、それらの情報が一致しない場合には、前記物理サイドリンク共有チャネルを復号しない、
通信システム。
【請求項2】
前記第1の制御情報は、前記物理サイドリンク共有チャネルの送信電力値を含む場合があり、
前記送信側装置は、
前記物理サイドリンク共有チャネルの送信電力を、(1)前記送信側装置と前記受信側装置との間の経路損失、(2)前記送信側装置と前記受信側装置との間の地理的距離、または(3)RRCシグナリングによって事前に設定される値、に基づいて制御する回路、
をさらに備えている、
請求項1に記載の
通信システム。
【請求項3】
前記第1の制御情報は、前記送信側装置の識別情報と、前記受信側装置の識別情報と、前記物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)と、を含み、
前記第1の制御情報は、前記受信側装置の識別情報と、前記物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)と、を含むが、前記送信側装置の識別情報を含まない、
請求項1に記載の
通信システム。
【請求項4】
前記第1の制御情報が、前記物理サイドリンク共有チャネルの送信電力値を含む場合があり、
前記第2の制御情報が、少なくとも、前記物理サイドリンク共有チャネルの送信電力値に関する指示情報を含まない、
請求項1に記載の
通信システム。
【請求項5】
前記受信側装置が、前記送信側装置から前記物理サイドリンク共有チャネルを受信した後に、前記基地局と前記受信側装置との間の物理アップリンク制御チャネルでHARQフィードバック情報を前記基地局に送信する、
請求項1に記載の
通信システム。
【請求項6】
前記物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、前記基地局と前記受信側装置との間の経路損失に基づく、
請求項5に記載の
通信システム。
【請求項7】
前記第1の制御情報の送信から、前記物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
前記第1の制御情報の送信から、前記物理サイドリンク共有チャネルの送信までの期間が、フレキシブルであり、前記第1の制御情報の中で示される、
請求項1に記載の
通信システム。
【請求項8】
送信側装置及び受信側装置を含む通信システムの通信方法であって、
前記送信側装置によって、前記送信側装置と
前記受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を含む物理ダウンリンク制御チャネルを、基地局から受信するステップ
、
前記受信側装置によって、前記第1の制御情報を含む物理ダウンリンク制御チャネルを、前記基地局から受信するステップ、
前記送信側装置によって、前記第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを前記受信側装置に送信
し、前記第1の制御情報の一部の情報を含んで前記第1の制御情報の他の一部の情報を含まない第2の制御情報を含む物理サイドリンク制御チャネルを前記受信側装置に送信する、ステップ、
および、
前記受信側装置によって、前記基地局から受信された前記第1の制御情報の中の前記第2の制御情報と共通する情報と、前記送信側装置から受信された前記第2の制御情報とを比較し、それらの情報が一致する場合には、前記第1の制御情報および前記第2の制御情報の一方を使用して前記物理サイドリンク共有チャネルを復号し、それらの情報が一致しない場合には、前記物理サイドリンク共有チャネルを復号しない、ステップ、
を含む、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の分野に関し、より詳細には、新無線(NR:New Radio)における基地局(gNB)ベースのスケジューリングモードの場合の通信メカニズムに関連する通信システムおよび通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)の車車間/路車間通信(V2X:Vehicle to Everything)では、リソースをスケジューリングするための2つのモードが規定されており、1つはeNBによるスケジューリングに基づくモード(eNB scheduling-based mode)であり、もう1つはユーザ機器(UE:user equipment)の自律性に基づくモード(user equipment (UE) autonomous-based mode)である。
【0003】
一方でNR V2Xでは、リソースをスケジューリングする場合に、リソースが基地局(gNB)によってスケジューリングされるモード1が合意されている。現在のところ、このgNBベースのスケジューリングモード(gNB-based scheduling mode)の通信メカニズムについては、依然として検討中である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非限定的かつ例示的な一実施形態は、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードの通信メカニズムを促進する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態においては、送信側装置であって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信するように動作する受信機、および、この第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネル(physical sidelink shared channel)を受信側装置に送信するように動作する送信機、を備えており、送信機が、第1の物理サイドリンク制御チャネル(first physical sidelink control channel)を受信側装置に送信しないように動作する、または、送信機が、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信するように動作する、送信側装置、を提供する。
【0006】
一実施形態においては、受信側装置であって、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信するように動作する送受信機、および、物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する回路、を備えており、送受信機が、物理サイドリンク共有チャネルを復号するための第1の制御情報を基地局から受信するようにさらに動作する、または、送受信機が、第1の制御情報を基地局から受信し、かつ、第2の制御情報を第1の物理サイドリンク制御チャネルを介して送信側装置から受信するように、さらに動作する、受信側装置、を提供する。
【0007】
一実施形態においては、通信方法であって、送信側装置によって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信するステップ、および、送信側装置によって、この第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信し、かつ、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しない、ステップ、または、送信側装置によって、第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信し、かつ、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信する、ステップ、を含む、通信方法、を提供する。
【0008】
一実施形態においては、通信方法であって、受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを復号するための第1の制御情報を基地局から受信するステップと、受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを送信側装置から受信し、かつ、第1の物理サイドリンク制御チャネルを送信側装置から受信しない、ステップ、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを、送信側装置から受信するステップ、と、受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを復号するステップと、を含む、通信方法、を提供する。
【0009】
一実施形態においては、基地局装置であって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成するように動作する回路、および、第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信するように動作する送受信機、を備えており、サイドリンク通信が、物理サイドリンク共有チャネルを送信するステップを含む、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含む、基地局、を提供する。
【0010】
一実施形態においては、通信方法であって、基地局によって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成するステップ、および、基地局によって、第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信するステップ、を含み、サイドリンク通信が、物理サイドリンク共有チャネルを送信するステップを含む、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含む、通信方法、を提供する。
【0011】
非限定的かつ例示的な一実施形態は、サイドリンク通信における受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムを促進する。
【0012】
一実施形態においては、受信側装置であって、送信側装置からサイドリンク送信を受信するように動作する受信機、および、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するように動作する送信機、を備えている、受信側装置、を提供する。
【0013】
一実施形態においては、送信側装置であって、サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成するように動作する回路、および、受信側装置へのサイドリンク送信を実行するように動作する送受信機、を備えており、受信側装置が、送信側装置からサイドリンク送信を受信した後にサイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するように動作する、送信側装置、を提供する。
【0014】
一実施形態においては、基地局であって、受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信するように動作する送受信機、および、受信されたサイドリンクHARQフィードバック情報を処理するように動作する回路、を備えており、受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後、サイドリンクHARQフィードバック情報が送信される、基地局、を提供する。
【0015】
一実施形態においては、受信側装置の通信方法であって、受信側装置によって、送信側装置からサイドリンク送信を受信するステップ、および、受信側装置によって、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するステップ、を含む、通信方法、を提供する。
【0016】
一実施形態においては、送信側装置の通信方法であって、送信側装置によって、サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成するステップ、および、送信側装置によって、受信側装置へのサイドリンク送信を実行するステップ、を含み、サイドリンク送信が受信側装置によって受信された後、サイドリンクHARQフィードバック情報が受信側装置からgNBに送信される、通信方法、を提供する。
【0017】
一実施形態においては、基地局の通信方法であって、基地局によって、受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信するステップ、および、基地局によって、受信されたサイドリンクHARQフィードバック情報を処理するステップ、を含み、受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後、サイドリンクHARQフィードバック情報が送信される、通信方法、を提供する。
【0018】
なお、一般的な実施形態または特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはこれらの任意の選択的な組合せとして、実施できることに留意されたい。
【0019】
開示されている実施形態のさらなる恩恵および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。これらの恩恵および/または利点は、本明細書および図面のさまざまな実施形態および特徴によって個別に得ることができ、ただしこのような恩恵および/または利点の1つまたは複数を得るために、これらの特徴すべてを設ける必要はない。
【0020】
本開示の上記の特徴およびそれ以外の特徴は、以下の説明および添付の「特許請求の範囲」を、添付の図面を参照しながら読み進めることによって、さらに完全に明らかになるであろう。なお、これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態を描いているにすぎず、したがってこれらの図面は、本開示の範囲を制限するものとはみなされないことを理解されたい。以下では、本開示について、添付の図面を使用することによってさらに具体的かつ詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】LTE V2Xにおける、eNBベースのスケジューリングモードの場合の例示的な通信シナリオを概略的に示している。
【
図2】本開示の一実施形態に係る送信側装置200の一部のブロック図を示している。
【
図3】本開示の一実施形態に係る、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードの場合の例示的な通信シナリオを概略的に示している。
【
図4A-4B】本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCH(物理サイドリンク共有チャネル)を送信する例示的な通信シナリオを概略的に示している。
【
図5A-5B】本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCHおよび第1のPSCCH(物理サイドリンク制御チャネル)を送信する例示的な通信シナリオを概略的に示している。
【
図6】本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCHおよびPSCCHを多重化するための例示的な設定を概略的に示している。
【
図7】本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおける第1の制御情報および(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの例示的なタイミングを概略的に示している。
【
図8】本開示の一実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおける、例示的なハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)フィードバックのシナリオを概略的に示している。
【
図9】本開示の一実施形態に係る、NR V2Xにおける例示的なHARQフィードバックのシナリオを概略的に示している。
【
図10】本開示の一実施形態に係る送信側装置1000の詳細なブロック図を概略的に示している。
【
図11】本開示の一実施形態に係る受信側装置1100の一部のブロック図を示している。
【
図12】本開示の一実施形態に係る受信側装置1200の詳細なブロック図を概略的に示している。
【
図13】本開示の一実施形態に係るgNB 1300の一部のブロック図を示している。
【
図14】本開示の一実施形態に係るgNB 1400の詳細なブロック図を概略的に示している。
【
図15】本開示の一実施形態に係る、送信側装置の通信方法1500の流れ図を概略的に示している。
【
図16】本開示の一実施形態に係る、受信側装置の通信方法1600の流れ図を概略的に示している。
【
図17】本開示の一実施形態に係る、gNBの通信方法1700の流れ図を概略的に示している。
【
図18】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための受信側装置1800の一部のブロック図を示している。
【
図19】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための送信側装置1900の一部のブロック図を示している。
【
図20】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのためのgNB 2000の一部のブロック図を示している。
【
図21】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、受信側装置の通信方法2100の流れ図を概略的に示している。
【
図22】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、送信側装置の通信方法2200の流れ図を概略的に示している。
【
図23】本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、gNBの通信方法2300の流れ図を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の詳細な説明においては、添付の図面を参照し、これらの図面は説明の一部を形成している。図面においては、特に明記しない限り、一般に、類似する記号は類似する要素を表している。なお本開示の態様は、さまざまな異なる構造・構成に配置する、置き換える、組み合わせる、設計することができ、そのような態様すべては明示的に意図されたものであり、本開示の一部を形成することが理解されるであろう。
【0023】
図1は、LTE V2XにおけるeNBベースのスケジューリングモードの場合の例示的な通信シナリオを概略的に示している。
図1に示したように、サイドリンク通信が、送信側装置101と受信側装置102との間で実行され、このサイドリンク通信用のリソースは、eNB 103によってスケジューリングされる。なお
図1には1基のみの受信側装置を示してあるが、これは説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、任意の別の数の受信側装置も使用可能であることに留意されたい。
【0024】
図1に示した通信シナリオでは、少なくとも送信側装置101が、eNB 103とのRRC_CONNECTED状態にあることが必要である。送信側装置101は、サイドリンク送信用のリソースのスケジューリングに関するDCI(ダウンリンク制御情報:Downlink Control Information)(すなわちサイドリンクDCI)を、eNB 103からUuを介して受信することができる。送信側装置101は、サイドリンクDCIを受信した後、(1基または複数の)受信側装置102へのサイドリンク送信(例えばPSCCHおよびPSSCHを含む)を、このサイドリンクDCIに従って実行することができる。1基または複数の受信側装置102がPSSCHを復号できるようにする目的で、eNB 103によって実行されたスケジューリングに関する決定を受信側装置102に知らせるため、サイドリンクDCIに類似する制御シグナリングをPSCCHが伝えるべきである。
【0025】
結果として、送信側装置101と(1基または複数の)受信側装置102との間の1回のパケット送信のために、類似する制御シグナリングを2回送信する必要があり、すなわち1回はeNB 103から送信側装置101へのサイドリンクDCIであり、もう1回は送信側装置101から(1基または複数の)受信側装置102へのPSCCHである。したがってLTE V2XにおけるeNBベースのスケジューリングモードでは、サイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドが大きく、かつ冗長である。
【0026】
NRでのサイドリンクに関する検討は、現在のところ依然としてごく初期段階にあり、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードの通信メカニズムに関しても検討中である。
【0027】
本開示の一実施形態においては、NR V2Xにおけるサイドリンク通信のための送信側装置を提供する。
図2は、本開示の一実施形態に係る送信側装置200の一部のブロック図を示している。
【0028】
図2に示したように、送信側装置200は、受信機210および送信機220を含むことができる。なお
図2に開示した受信機210および送信機220は、例示的なものであり、これらに限定されないことに留意されたい。すなわち送信側装置200は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図2に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えば、送信側装置200は、制御回路をさらに含むことができる。これに代えて、送信側装置200は、受信機210および送信機220の代わりに送受信機を含むことができる。
【0029】
受信機210は、送信側装置200と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信することができる。送信機220は、この第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信することができる。一実施形態においては、送信機220は、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しないことができる。これに代えて、送信機220は、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信することができる。
【0030】
一実施形態においては、送信側装置200は、基地局からの第1の制御情報を監視し、かつ第1の制御情報に従ってサイドリンク通信を制御するように動作する制御回路、をさらに備えていることができる。監視とは、一連の制御チャネル候補の各制御チャネルの復号を試みることを意味する。
【0031】
送信側装置200の動作の理解を容易にする目的で、
図3は、本開示の一実施形態に係る、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードの場合の例示的な通信シナリオを概略的に示している。
図3に示したように、サイドリンク通信が送信側装置301と受信側装置302との間で実行され、サイドリンク通信用のリソースは、gNB 303によってスケジューリングされる。
【0032】
例えば、
図3に示した送信側装置301は、
図2に示した送信側装置200として機能することができ、
図3に示した受信側装置302は、サイドリンクを介して送信側装置200と通信する受信側装置として機能することができる。以下では、
図2に示した送信側装置200、すなわち送信側装置301について、
図3を参照しながら説明する。
【0033】
なお
図3には1基のみの受信側装置を示してあるが、これは説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、任意の別の数の受信側装置も使用可能であることに留意されたい。言い換えれば、送信側装置301と少なくとも1基の受信側装置302との間のサイドリンク通信は、ユニキャスト送信、グループキャスト送信、またはブロードキャスト送信とすることができ、少なくとも1基の受信側装置302それぞれが同様に動作する。
【0034】
さらに、
図3には1基のみのgNB 303を示してあるが、これは説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、任意の別の数のgNBも使用可能であることにさらに留意されたい。言い換えれば、送信側装置301および少なくとも1基の受信側装置302が、(1基または複数の)gNBによってスケジューリングされるサイドリンクリソース割当てに関する同じかまたは類似する制御情報を受信することができる限りは、本開示の実施形態は、同じセルのみならず、複数のセルにも適用することができる。
【0035】
以下の詳細な説明では、
図3に示した、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードの場合の例示的な通信シナリオについて、同じセル内で1基の送信側装置と1基の受信側装置との間で実行されるサイドリンク通信を例にとって説明する。
【0036】
図3に示したように、同じセル内に位置する送信側装置301および受信側装置302の場合、最初にgNB 303が、送信側装置301と受信側装置302との間のサイドリンクリソースのスケジューリングに関する第1の制御情報を送信することができる。送信側装置301および受信側装置302の両方が、同じ第1の制御情報を監視することができる。これに代えて、別の実施形態においては、gNB 303から送信側装置301に送信される第1の制御情報が、gNB 303から受信側装置302に送信される第1の制御情報と完全に同じでなくてもよい。言い換えれば、gNB 303から送信側装置301に送信される第1の制御情報が、gNB 303から受信側装置302に送信される第1の制御情報に類似していることができる。例えば、gNB 303から送信側装置301に送信される第1の制御情報の内容の一部(すべてではない)が、gNB 303から受信側装置302に送信される第1の制御情報の内容と同じである。
【0037】
図3に示したように、送信側装置301は、gNB 303からの第1の制御情報を監視することができ、次に、受信した第1の制御情報に従って、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを受信側装置302に送信することができる。一方で受信側装置302は、gNB 303からの第1の制御情報を監視することができ、次に、送信側装置301から(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを受信することができる。
【0038】
本開示の一実施形態によれば、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルは、物理サイドリンク共有チャネルを含むことができるが、第1の物理サイドリンク制御チャネルを含まないことができる。言い換えれば、送信側装置301の送信機220は、受信側装置302に第1の物理サイドリンク制御チャネルを送信しないことができる。一例においては、物理サイドリンク共有チャネルをPSSCHとすることができ、第1の物理サイドリンク制御チャネルが、送信側装置301と受信側装置302との間の第1のPSCCHとすることができる。
【0039】
なお送信側装置301と受信側装置302との間のPSCCHは、gNB 303と、gNB 303と通信する(1基または複数の)任意の端末装置との間の、後から詳しく説明するPSCCH(第2のPSCCHとも称している)とを区別する目的で、第1のPSCCHと称していることに留意されたい。異なる物理サイドリンク制御チャネルを記述する目的で本明細書では語「第1の」および語「第2の」を使用しているが、これらの語は1つのPSCCHを別のPSCCHと区別するために使用しているにすぎず、PSCCHの特性を制限する、または変更することを意図するものではない。本開示の実施形態によれば、PSCCHは、端末装置の間で送信されるように制限されるのではなく、gNBとそれぞれの端末装置との間で送信されるように有利に拡張することができる。
【0040】
図4Aおよび
図4Bは、本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCHを送信する例示的な通信シナリオを概略的に示している。
図4Aおよび
図4Bでは、
図3に示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。
図4Aおよび
図4Bに示したように、送信側装置301および受信側装置302は、同じ第1の制御情報、例えば、
図4Aに示したようにサイドリンクDCI、または
図4Bに示したようにSCI(サイドリンク制御情報:Sidelink Control Information)(後から詳しく説明する)を、gNB 303から受信することができる。次に送信側装置301は、この第1の制御情報を復号した後、受信側装置302にPSSCHを送信することができ、しかしながら第1のPSCCHは送信しないことができる。結果として、
図4Aでは、PSSCHをスケジューリングする制御シグナリングは、gNB 303によって送信されるサイドリンクDCIを含み、
図4Bでは、PSSCHをスケジューリングする制御シグナリングは、gNB 303によって送信されるSCIを含む。
【0041】
NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードでは、送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されないため、LTE V2XにおけるeNBベースのスケジューリングモードと比較して、サイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、これは有利である。
【0042】
これに代えて、本開示の別の実施形態によれば、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルは、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含むことができる。言い換えれば、送信側装置301の送信機220は、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHと、PSSCHとを、受信側装置302に送信することができる。送信側装置301によって送信される第2の制御情報は、gNB 303によって送信される第1の制御情報とは異なる。
【0043】
図5Aおよび
図5Bは、本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCHおよび第1のPSCCHを送信する例示的な通信シナリオを概略的に示している。
図5Aおよび
図5Bでは、
図3に示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。
図5Aおよび
図5Bに示したように、送信側装置301および受信側装置302は、同じ第1の制御情報、例えば、
図5Aに示したようにサイドリンクDCI、または
図5Bに示したようにSCI(サイドリンク制御情報)(後から詳しく説明する)を、gNB 303から受信することができる。次に送信側装置301は、第1の制御情報を復号した後、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHとを、一緒に受信側装置302に送信することができる。
【0044】
一実施形態においては、第1の制御情報は、少なくとも、送信側装置301の識別情報と、受信側装置302の識別情報と、送信側装置301と受信側装置302との間のPSSCHの変調・符号化方式(MCS:Modulation Coding Scheme)を含むことができる。送信側装置301/受信側装置302の識別情報は、特定の第1の制御情報が、その送信側装置301/受信側装置302を宛先としているかを識別するために使用される。MCSは、PSSCHを送信するために送信側装置301によって使用されるべき変調・符号化方式を示す。一実施形態においては、第1の制御情報に含まれる上に挙げた内容の任意の1つまたはすべてを、明示的または暗黙的に送信することができる。
【0045】
1基の送信側装置301と1基の受信側装置302の間のユニキャスト送信の場合、その1基の送信側装置301の識別情報と、その1基の受信側装置302の識別情報とが、第1の制御情報に含められる。したがって、送信側装置301および受信側装置302のいずれも、gNBから送信される特定の第1の制御情報を受信するかどうかを認識している。言い換えれば、送信側装置301において第1の制御情報を受信するために送信側装置301の識別情報が使用され、受信側装置302において第1の制御情報を受信するために受信側装置302の識別情報が使用される。
【0046】
1基の送信側装置301と、受信側装置302のグループとの間のグループキャスト送信の場合には、送信側装置301の識別情報と、受信側装置302のグループのグループ識別情報とが、第1の制御情報に含められる。したがって、送信側装置301と、受信側装置302のグループ内のすべての受信側装置302は、gNBから送信される特定の第1の制御情報を受信するかどうかを認識している。言い換えれば、送信側装置301において第1の制御情報を受信するために送信側装置301の識別情報が使用され、受信側装置302のグループ内のすべての受信側装置302において第1の制御情報を受信するために、受信側装置302のグループのグループ識別情報が使用される。
【0047】
一例においては、第1の制御情報は、PSSCHのリソース割当てをさらに含むことができる。別の例においては、第1の制御情報は、PSSCHの送信電力値をさらに含むことができる。別の例においては、第1の制御情報は、送信側装置301と受信側装置302との間のサイドリンク通信のための任意の別の制御情報をさらに含むことができる。別の例においては、第1の制御情報は、上に挙げた情報の任意の適切な組合せをさらに含むことができる。
【0048】
一実施形態においては、第2の制御情報は、少なくともPSSCHの送信電力値を含まないことができる。なぜならPSSCHの送信電力値は、受信側装置302には有用でないためであり、送信電力値を受信側装置302に送信する必要はない。これに代えて、第2の制御情報は、第1の制御情報に含まれる、PSSCHの送信電力値および別の内容を含まないことができる。
【0049】
一例においては、第2の制御情報は、送信側装置301の識別情報と、受信側装置302の識別情報と、PSSCHのMCSとを含むことができる。別の例においては、第2の制御情報は、受信側装置302の識別情報と、PSSCHのMCSとを含むことができるが、送信側装置301の識別情報は含まないことができ、なぜなら第2の制御情報は、送信側装置301から送信されるためである。一実施形態においては、第2の制御情報に含まれる上に挙げた内容のうちの任意の1つまたはすべてを、明示的または暗黙的に送信することができる。
【0050】
なお上述した第1の制御情報の例、および第2の制御情報の例は、説明を目的にしているにすぎず、本開示はこれらに限定されないことに留意されたい。第2の制御情報が、
図1に示したLTE V2Xの場合のような送信側装置101から受信側装置102への従来のPSCCHと比較して、簡略化または削減された内容を含み、したがって第2の制御情報を伝える第1のPSCCHのサイズを削減できる限りは、特定の要件に応じて、第1の制御情報および第2の制御情報の別の例を構成することができる。
【0051】
図5Aから理解できるように、PSSCHをスケジューリングする制御シグナリングは、gNB 303によって送信されるサイドリンクDCIと、送信側装置301によって送信され、簡略化または削減された内容を有する第2の制御情報を伝える第1のPSCCH、を含む。
図5Bから理解できるように、PSSCHをスケジューリングする制御シグナリングは、gNB 303によって送信されるSCIと、送信側装置301によって送信され、簡略化または削減された内容を有する第2の制御情報を伝える第1のPSCCH、を含む。
【0052】
簡略化または削減された情報を有するPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるため、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを、LTE V2XにおけるeNBベースのスケジューリングモードと比較して減らすことができ、これは有利である。
【0053】
一実施形態においては、例えば
図4Aおよび
図4Bに示した、PSSCHを含むが第1のPSCCHを含まない(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの場合、受信側装置302は、受信して復号した第1の制御情報を使用してPSSCHを復号することができる。
【0054】
一実施形態においては、例えば
図5Aおよび
図5Bに示した、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含む(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの場合、受信側装置302は、第1の制御情報がgNB 303から受信され、第2の制御情報が送信側装置301から受信されるとき、第1の制御情報と第2の制御情報を比較することなく、第1の制御情報および第2の制御情報のいずれか一方を使用してPSSCHを復号することができる。これに代えて、受信側装置302は、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用してPSSCHを復号することができる。これに代えて、受信側装置302は、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾している場合、PSSCHを復号しないことができる。
【0055】
受信側装置において制御シグナリングを2回受信するため、受信側装置によって受信されるサイドリンク通信のための制御シグナリングの信頼性を向上させることができ、これは有利である。
【0056】
【0057】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報は、gNB 303と、gNB 303と通信する任意の端末装置との間の物理ダウンリンク制御チャネルにおいて送信することができ、この任意の端末装置は、送信側装置301および受信側装置302を含む。例えば、
図4Aおよび
図5Aに示したように、第1の制御情報は、Uuを介して送信されるPDCCH(物理ダウンリンク制御チャネル:Physical Downlink Control Channel)またはEPDCCH(拡張物理ダウンリンク制御チャネル:Enhanced Physical Downlink Control Channel)で伝えられるサイドリンクDCIとすることができる。
【0058】
この場合、サイドリンクDCIは、例えば、送信側装置301のIDと、受信側装置302のIDと、MCSとを含むことができる。一例においては、サイドリンクDCIは、PSSCHのリソース割当てをさらに含むことができる。別の例においては、サイドリンクDCIは、PSSCHの送信電力値をさらに含むことができる。別の例においては、サイドリンクDCIは、送信側装置301と受信側装置302との間のサイドの通信のための任意の別の制御情報をさらに含むことができる。これに代えて、サイドリンクDCIは、上に挙げた情報の任意の適切な組合せをさらに含むことができる。
【0059】
図4Aおよび
図5Aに示したように、サイドリンクDCIは、送信側装置301および受信側装置302によって受信される。言い換えれば、gNBベースのスケジューリングモードにおいて、送信側装置301および受信側装置302の両方が、サイドリンク通信のためのサイドリンクDCIを監視することができる。
【0060】
これに代えて、本開示の別の実施形態によれば、第1の制御情報は、gNB 303と、gNB 303と通信する任意の端末装置との間の物理サイドリンク制御チャネル(第2の物理サイドリンク制御チャネルとも称する)で送信することができ、この任意の端末装置は、送信側装置301および受信側装置302を含む。例えば、
図4Bおよび
図5Bに示したように、第1の制御情報は、gNB 303と、gNB 303と通信する任意の端末装置との間のPSCCH(第2のPSCCHとも称する)で伝えられるSCIとすることができる。
【0061】
この場合、第2のPSCCHで伝えられるSCIは、例えば、送信側装置301のIDと、受信側装置302のIDと、MCSとを含むことができる。一例においては、SCIは、PSSCHのリソース割当てをさらに含むことができる。別の例においては、SCIは、PSSCHの送信電力値をさらに含むことができる。別の例においては、SCIは、送信側装置301と受信側装置302との間のサイドリンク通信のための任意の別の制御情報をさらに含むことができる。これに代えて、SCIは、上に挙げた情報の任意の適切な組合せをさらに含むことができる。
【0062】
図4Bおよび
図5Bに示したように、SCIは、送信側装置301および受信側装置302によって受信される。言い換えれば、gNBベースのスケジューリングモードにおいて、送信側装置301および受信側装置302の両方が、サイドリンク通信のためのSCIを監視することができる。
【0063】
図6は、本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおいてPSSCHおよびPSCCHを多重化する場合の例示的な設定を概略的に示している。
図6には、4つの異なる多重化方法を示してある。
【0064】
例えば
図4Aおよび
図4Bに示した、PSSCHを含むが第1のPSCCHを含まない(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの場合、
図6に示したPSCCHは、gNB 303と、gNB 303と通信する(1基または複数の)任意の端末装置(送信側装置301および受信側装置302を含む)との間の第2のPSCCHとすることができる。
【0065】
例えば
図5Aおよび
図5Bに示した、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含む(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの場合、
図6に示したPSCCHは、gNB 303と任意の(1基または複数の)端末装置との間の第2のPSCCHと、送信側装置301と受信側装置302との間の第1のPSCCHとの蓄積(accumulation)とすることができる。なお第1のPSCCHおよび第2のPSCCHのこのような蓄積は、受信側装置302の観点からであり、gNB 303および送信側装置301によって個別に実行される送信動作を変更したり動作に影響したりしないことに留意されたい。例えば、受信側装置302の観点からは、このような蓄積は、第1のPSCCHおよび第2のPSCCHを含む受信される制御チャネルの信号強度の点での増大を意味しうる。gNB 303および送信側装置301の観点からは、gNB 303および送信側装置301は、第1のPSCCHまたは第2のPSCCHを、例えば同じ周波数領域および同じ時間領域において送信することができる。
【0066】
第1の多重化方法では、PSSCHとPSCCHが時分割多重化されて(Time-Division Multiplexed:TDMed)、同じ周波数帯域を占有する。第2の多重化方法では、PSSCHとPSCCHが周波数分割多重化される(Frequency-Division Multiplexed:FDMed)。
【0067】
第3の多重化方法では、PSSCHとPSCCHが時分割多重化され、かつ異なる周波数帯域を占有する。例えば、PSCCHの周波数帯域が、PSSCHの周波数帯域よりも狭い。なお、この第3の多重化方法の場合、周波数領域におけるPSCCHの位置が、PSSCHの位置と揃っている(
図6に示した)、またはPSSCHの位置とは揃っていなくてもよい(
図6に示していない)ことに留意されたい。さらに、PSCCHとPSSCHは、時間領域において隣接している、または隣接していなくてもよい。
【0068】
第4の多重化方法では、時間領域におけるPSCCHの開始位置がPSSCHの開始位置と同じであるが、時間領域におけるPSCCHの終了位置はPSSCHの終了位置よりも早く、かつ、PSCCHによって占有される周波数帯域が、PSSCHによって占有される周波数帯域内に完全に含まれる。なお、この第4の多重化方法の場合、周波数領域におけるPSCCHの位置は、PSSCHの位置と揃っている(
図6に示していない)、またはPSSCHの位置とは揃っていなくてもよい(
図6に示した)ことに留意されたい。
【0069】
受信側装置302の観点からの多重化を達成するためには、第3の多重化方法および第4の多重化方法の場合、送信側装置301とgNB 303との間で何らかの調整が必要である。例えば、送信側装置301によって送信されるPSSCHによって占有されるリソースの一部を、gNB 303によって送信される第2のPSCCHに対してパンクチャリングする、またはレートマッチングすることができる。
【0070】
上の4つの多重化方法すべてにおいて、第2のPSCCHを復調するために使用される参照信号は、PSSCHを復調するために使用される参照信号とは異なり、なぜなら無線送信経路が異なるためであり、一方の経路がgNBから(1基または複数の)端末装置への経路であり、他方の経路が送信側装置から受信側装置への経路である。参照信号は、例えば復調用参照信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)とすることができる。言い換えれば、DMRSは第2のPSCCHとPSSCHとの間で共有されない。
【0071】
gNBによってSCIを送信する場合には、PSCCHは端末装置間で送信されるように限定されず、gNBとそれぞれの端末装置の間で送信されるように有利に拡張することができる。標準化の労力を軽減する目的で、端末装置の間の第1のPSCCHと、gNBとそれぞれの端末装置の間の第2のPSCCHとを、共通の設計とすることができる。例えば、DMRSの構成、リソースマッピング、符号化などに関して、設計を共通にすることができる。
【0072】
一実施形態においては、gNBベースのスケジューリングモードでは、gNBと通信する特定の端末装置によってリソースを検出する必要がある場合、その特定の端末装置は、gNBによって送信される第1の制御情報および関連付けられるPSSCHを監視することに基づいて、検出を実行することができる。さらに、検出の結果をgNBに報告してリソースを割り当てることができる。これに代えて、UE自律ベースのスケジューリングモードの場合、検出の結果を使用してリソースを割り当てることができる。
【0073】
再び
図2を参照し、一実施形態においては、送信側装置200は、物理サイドリンク共有チャネルの送信電力を、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)RRCシグナリングに応じて設定される値、に基づいて制御するように動作する回路、をさらに備えていることができる。
【0074】
例えば一例においては、
図3~
図5Bに示した送信側装置301によって送信されるPSSCHの送信電力を、送信側装置301と受信側装置302との間の経路損失に基づいて決定することができる。別の例においては、PSSCHの送信電力を、送信側装置301と受信側装置302との間の地理的距離に基づいて決定することができる。さらなる例においては、RRCシグナリングによって設定される、事前に設定される、または指定される特定の値に基づいて、PSSCHの送信電力を決定することができる。なお上の例は説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、PSSCHの送信電力を決定するための任意の別の例も使用可能であることに留意されたい。
【0075】
図7は、本開示の実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおける第1の制御情報および(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの例示的なタイミングを概略的に示している。
【0076】
図7に示したように、第1の制御情報が送信されてから、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネル(すなわち
図4Aおよび
図4Bに示したPSSCH、または
図5Aおよび
図5Bに示したPSSCHおよび第1のPSCCH)を送信するまでの時間長は、送信側装置301が第1の制御情報を復号するタイミングと、送信側装置301がPSSCHを符号化するタイミングの合計よりも大きくてよい。例えば、第1の制御情報が送信されてからサイドリンクチャネルを送信するまでのタイミングは、4スロットとすることができる。
【0077】
一実施形態においては、第1の制御情報が送信されてから、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネル(例えばPSSCH)を送信するまでのタイミングを、固定することができ、第1の制御情報の中で示さなくてよい。これに代えて、第1の制御情報が送信されてから、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネル(例えばPSSCH)を送信するまでのタイミングを、フレキシブルとすることができ、第1の制御情報の中で示すことができる(例えば明示的または暗黙的に示すことができる)。
【0078】
上述したように、送信側装置301と少なくとも1基の受信側装置302との間のサイドリンク通信は、ユニキャスト送信、グループキャスト送信、またはブロードキャスト送信、とすることができる。なお
図3~
図5Bには、1基のみの受信側装置を示してあるが、これは説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、任意の別の数の受信側装置も使用可能であることに留意されたい。言い換えれば、サイドリンク通信は、送信側装置301と少なくとも1基の受信側装置302との間で実行することができ、少なくとも1基の受信側装置302それぞれが同様に動作する。
【0079】
一実施形態においては、ブロードキャスト送信の場合、受信側装置302からgNB 303へのHARQフィードバック情報を必要としなくてよい。
【0080】
一実施形態においては、ユニキャスト送信またはグループキャスト送信の場合、受信側装置302からgNB 303へのHARQフィードバック情報が必要でありうる。
図8は、本開示の一実施形態に係る、gNBベースのスケジューリングモードにおける例示的なHARQフィードバックのシナリオを概略的に示している。
図8では、
図3~
図5Bに示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。
【0081】
図8に示したように、最初に、gNB 303が、送信側装置301と受信側装置302との間のサイドリンクリソースのスケジューリングに関する第1の制御情報(例えば、
図4Aおよび
図5Aに示したサイドリンクDCI、または
図4Bおよび
図5Bに示したSCI)を送信することができる。送信側装置301は、gNB 303からの第1の制御情報を監視することができ、次に、受信した第1の制御情報に従って、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを受信側装置302に送信することができる。(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルは、
図4Aおよび
図4Bに示したように、PSSCHを含むが第1のPSCCHを含まない、または、
図5Aおよび
図5Bに示したように、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含む。一方で受信側装置302は、gNB 303からの第1の制御情報を監視し、次に、送信側装置301から(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを受信することができる。次いで、受信側装置302は、送信側装置301から(1つまたは複数の)サイドリンクチャネル(例えば少なくともPSSCH)を受信して復号した後、HARQフィードバック情報をgNB 303に送信することができる。
【0082】
一実施形態においては、HARQフィードバック情報は、gNB 303と受信側装置302との間のフィードバックチャネルで伝えることができる。一例においては、フィードバックチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネル、例えばPSFCH(Physical Sidelink Feedback Channel)とすることができる。これに代えて、フィードバックチャネルは、物理アップリンク制御チャネル、例えばPUCCH(Physical Uplink Control Channel)とすることができる。
【0083】
一実施形態においては、フィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)の送信電力は、gNB 303と受信側装置302との間の経路損失に基づくことができる。
【0084】
一実施形態においては、受信側装置302は、gNB 303によって送信される第1の制御情報、および送信側装置301によって送信される第2の制御情報、の少なくとも一方から、PSFCHまたはPUCCHのリソースの位置を取得することができる。(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルが、
図4Aおよび
図4Bに示したようにPSSCHを含むが第1のPSCCHを含まない場合、gNB 303が、HARQフィードバックのリソースの位置を、第1の制御情報(例えばサイドリンクDCIまたはSCI)の中で受信側装置302に知らせることができる。例えばgNB 303は、HARQフィードバック情報を送信するために受信側装置302から利用可能な4つのリソース(例:PSFCHまたはPUCCH)を設定し、例えばサイドリンクDCIまたはSCIの中の2ビットを使用することによって、それらの1つを受信側装置302に示す。これに代えて、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルが、
図5Aおよび
図5Bに示したように、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含む場合、送信側装置301が、HARQフィードバックのリソースの位置を、第1のPSCCHを介して第2の制御情報の中で受信側装置302に追加的に知らせることができる。
【0085】
一実施形態においては、gNB 303が、PSSCHのMCS、リソース割当て、送信電力、およびサイドリンク通信のための任意の他の適切な制御情報、の少なくとも1つを決定することができるように、送信側装置301は、何らかの支援情報をgNB 303に報告することができる。支援情報は、例えば、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)、トラフィックの特性、地理的情報、チャネル測定の結果、および任意の他の適切な情報、の少なくとも1つを含むことができる。
【0086】
本開示の別の態様によれば、
図9は、NR V2Xにおける例示的なHARQフィードバックのシナリオを概略的に示している。
図9に示したように、サイドリンク通信が、送信側装置901と受信側装置902との間で実行される。少なくとも受信側装置902は、gNB 903とのRRC_CONNECTED状態にある。
【0087】
なお
図9には1基のみの受信側装置902を示してあるが、これは説明を目的としているにすぎず、実際の用途の要件に応じて、任意の別の数の受信側装置も使用可能であることに留意されたい。言い換えれば、送信側装置901と少なくとも1基の受信側装置902との間のサイドリンク通信は、ユニキャスト送信、グループキャスト送信、またはブロードキャスト送信とすることができ、少なくとも1基の受信側装置902それぞれが同様に動作する。
【0088】
図9に示したように、受信側装置902は、どのトラフィックが送信されるか、送信側装置901が(1つまたは複数の)物理チャネルをどのように受信側装置902に送信するか、gNB 903が制御情報を受信側装置302に送信するか否か、にかかわらず、送信側装置901からサイドリンク通信の(1つまたは複数の)物理チャネルを受信して復号した後、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNB 903に直接送信することができる。
【0089】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報を、gNB 903と受信側装置902との間のフィードバックチャネルで伝えることができる。一例においては、フィードバックチャネルは、物理サイドリンクフィードバックチャネル(例えばPSFCH)とすることができる。これに代えて、フィードバックチャネルは、物理アップリンク制御チャネル(例えばPUCCH)とすることができる。
【0090】
一実施形態においては、フィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)の送信電力は、gNB 903と受信側装置902との間の経路損失に基づくことができる。
【0091】
一実施形態においては、受信側装置902は、PSFCHまたはPUCCHのリソースの位置を、gNB 903によって送信される制御情報(存在時)、または送信側装置901によって送信される制御情報(存在時)、の少なくとも一方から取得することができる。
【0092】
受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信されたHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になり、これは有利である。
【0093】
本開示の別の実施形態においては、
図10に示した送信側装置を提供する。
図10は、本開示の一実施形態に係る送信側装置1000の詳細なブロック図を概略的に示している。
図10に示したように、送信側装置1000は、符号化器1010、変調器1020、信号割当て器1030、信号デマルチプレクサ1040、復調器1050、復号器1060、誤り検出器1070、制御回路1080、送信機220および受信機210、を含む。
【0094】
図10では、
図2に示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。この場合、説明が複雑になることを避ける目的で、サイドリンクデータの送信に関連する構成要素(これらは本実施形態の特徴に密接に関係する)を主として示してある。
【0095】
符号化器1010は、送信されるトラフィックを符号化して符号化信号を得ることができ、変調器1020は、符号化信号を変調して変調信号を得ることができ、信号割当て器1030は、変調信号のためのリソースを、制御回路1080からの出力結果に従って割り当てることができ、送信機220は、変調信号を伝える(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを送信することができる。制御回路1080は、誤り検出器1070から出力される制御情報を監視することができ、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルの送信を制御する。
【0096】
受信機210は、アンテナからトラフィックを受信することができる。信号デマルチプレクサ1040は、受信されたトラフィックを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)によって逆多重化し、逆多重化されたトラフィックを復調器1050に送ることができる。復調器1050は、逆多重化されたトラフィックを復調して、復調されたトラフィックを生成することができる。復号器1060は、復調されたトラフィックを復号することができ、誤り検出器1070は、チェック手順(例:巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check))を実行して、受信されたトラフィックをチェックすることができる。
【0097】
例えば、受信機210は、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を基地局から受信することができ、制御回路1080は、第1の制御情報を監視することができ、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルを送信するように送信機220を制御することができる。
【0098】
本開示の一実施形態によれば、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルは、物理サイドリンク共有チャネルを含むことができ、しかしながら第1の物理サイドリンク制御チャネルを含まないことができる。言い換えれば、送信側装置1000の送信機220は、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しないように動作することができる。一例においては、物理サイドリンク共有チャネルをPSSCHとすることができ、第1の物理サイドリンク制御チャネルを、送信側装置1000と受信側装置との間の第1のPSCCHとすることができる。
【0099】
これに代えて、本開示の別の実施形態によれば、(1つまたは複数の)サイドリンクチャネルは、PSSCHと、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHの両方を含むことができる。言い換えれば、送信側装置1000の送信機220は、第2の制御情報を伝える第1のPSCCHと、PSSCHとを、受信側装置に送信するように動作することができる。送信側装置1000によって送信される第2の制御情報は、gNBによって送信される第1の制御情報とは異なる。
【0100】
なお
図10に示した送信側装置1000は、
図2に示した送信側装置200として、または
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示した送信側装置301として、機能することができることに留意されたい。
図3~
図8を参照しながら説明した送信側装置200/301の詳細な動作を、送信側装置1000に適用することができ、ただし説明を明瞭かつ簡潔にする目的で、送信側装置1000の動作の詳細は省く。
【0101】
本開示の別の実施形態においては、
図11に示した受信側装置を提供する。
図11は、本開示の一実施形態に係る受信側装置1100の一部のブロック図を示している。
図11に示したように、受信側装置1100は、送受信機1110および回路1120を含むことができる。
【0102】
なお
図11に開示した送受信機1110および回路1120は、例示的なものであり、これらに限定されないことに留意されたい。すなわち受信側装置1100は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図11に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えば受信側装置1100は、送受信機1110の代わりに受信機を含むことができる。これに代えて、受信側装置1100は、送受信機1110の代わりに受信機および送信機を含むことができる。
【0103】
なお
図2の送信側装置および
図11の受信側装置を、まとめて通信装置と称する、または組み合わせて1つの通信装置にすることができ、そのような通信装置は、送信機220、受信機210、送受信機1110および回路1120を含むことができることに留意されたい。さらに、そのような通信装置は、別の構造要素や機能要素を含むことができる。
【0104】
図11に示したように、送受信機1110は、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信することができ、回路1120は、その物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。一実施形態においては、送受信機1110は、送信側装置と受信側装置1100との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報をgNBからさらに受信することができ、しかしながら送信側装置から物理サイドリンク制御チャネルを受信しないことができる。この場合、回路1120は、第1の制御情報に従って物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。これに代えて、送受信機1110は、gNBから第1の制御情報を受信することができ、かつ送信側装置から、第1の物理サイドリンク制御チャネルを介して第2の制御情報を受信することができる。第2の制御情報は第1の制御情報とは異なる。この場合、回路1120は、第1の制御情報および第2の制御情報に従って物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。
【0105】
一実施形態においては、受信側装置1100は、gNBからの第1の制御情報を監視するように動作する制御回路、をさらに備えていることができる。これに代えて、回路1120が、gNBからの第1の制御情報を監視するようにさらに動作することができる。
【0106】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報は、送信側装置および受信側装置1100を含む端末装置とgNBとの間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて、送信することができる。
【0107】
本開示の一実施形態によれば、物理サイドリンク共有チャネルの送信電力は、(1)送信側装置と受信側装置1100との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置1100との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づくことができる。
【0108】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報は、送信側装置の識別情報と、受信側装置1100の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルのMCSと、を含むことができる。
【0109】
本開示の一実施形態によれば、第2の制御情報は、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まないことができる。
【0110】
本開示の一実施形態によれば、受信側装置1100は、第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、または、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、ようにさらに動作することができる。
【0111】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報の送信から物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングを、固定することができる。これに代えて、第1の制御情報の送信から物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングを、フレキシブルにし、第1の制御情報の中で示すことができる。
【0112】
本開示の一実施形態によれば、送受信機1110は、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後、HARQフィードバック情報を基地局に送信することができる。
【0113】
本開示の一実施形態によれば、HARQフィードバック情報は、gNBと受信側装置1100との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えることができる。
【0114】
本開示の一実施形態によれば、物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力は、gNBと受信側装置1100との間の経路損失に基づくことができる。
【0115】
なお
図11に示した受信側装置1100は、
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示した受信側装置302として機能することができることに留意されたい。したがって、上述した受信側装置302における他の技術的特徴を、受信側装置1100に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0116】
受信側装置1100を使用することで、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、なぜなら送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されない、または、簡略化もしくは削減された情報を含むPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるためである。
【0117】
本開示の別の実施形態においては、
図12に示した受信側装置を提供する。
図12は、本開示の一実施形態に係る受信側装置1200の詳細なブロック図を概略的に示している。
図12に示したように、受信側装置1200は、信号デマルチプレクサ1210、復調器1220、復号器1230、誤り検出器1240、制御回路1250および送受信機1110、を含むことができる。
【0118】
図12では、
図11に示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。この場合、説明が複雑になることを避ける目的で、トラフィックの受信に関連する構成要素(これらは本実施形態の特徴に密接に関係する)を主として示してあり、それ以外の要素を省いてある。例えば受信側装置1200は、符号化器、変調器、信号割当て器など他の要素をさらに備えていることができる。
【0119】
送受信機1110は、アンテナからトラフィックを受信することができる。信号デマルチプレクサ1210は、受信されたトラフィックを高速フーリエ変換(FFT)によって逆多重化し、逆多重化されたトラフィックを復調器1220に送ることができる。復調器1220は、逆多重化されたトラフィックを復調して、復調されたトラフィックを生成することができる。復号器1230は、復調されたトラフィックを復号することができ、誤り検出器1240は、チェック手順(例:巡回冗長検査(CRC))を実行して、受信されたトラフィックをチェックすることができる。制御回路1250は、受信されるトラフィックを監視することができ、信号デマルチプレクサ1210、復調器1220および復号器1230の動作を制御する。
【0120】
なお
図12に示した受信側装置1200は、
図11に示した受信側装置1100として機能することができることに留意されたい。例えば、回路1120が、信号デマルチプレクサ1210、復調器1220、復号器1230、誤り検出器1240および制御回路1250を含むことができる。これに代えて、特定の要件に応じて、これらの要素の1つまたは複数を回路1120から分けることもできる。
【0121】
例えば、送受信機1110が送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信することができ、信号デマルチプレクサ1210、復調器1220、復号器1230、誤り検出器1240および制御回路1250の組合せが、この物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。一実施形態においては、送受信機1110が、送信側装置と受信側装置1200との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報をgNBからさらに受信することができ、しかしながら物理サイドリンク制御チャネルを送信側装置から受信しないことができる。これに代えて、送受信機1110は、gNBから第1の制御情報をさらに受信し、かつ、送信側装置から第1の物理サイドリンク制御チャネルを介して第2の制御情報を受信することができる。
【0122】
なお
図12に示した受信側装置1200は、
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示した受信側装置302として機能することができることに留意されたい。したがって、上述した受信側装置302における他の技術的特徴を、受信側装置1200に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0123】
本開示の別の実施形態においては、
図13に示した基地局を提供する。
図13は、本開示の一実施形態に係る基地局(gNB)1300の一部のブロック図を示している。
図13に示したように、gNB 1300は、送受信機1310および回路1320を含むことができる。
【0124】
なお
図13に開示した送受信機1310および回路1320は、例示的なものであり、これらに限定されないことに留意されたい。すなわちgNB 1300は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図13に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えばgNB 1300は、送受信機1310の代わりに送信機を含むことができる。これに代えてgNB 1300は、受信機をさらに含むことができる。
【0125】
図13に示したように、回路は、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成することができ、送受信機1310は、この第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信することができる。一実施形態においては、サイドリンク通信は、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信するステップを含む。これに代えて、サイドリンク通信は、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを、送信側装置から受信側装置に送信するステップを含む。第2の制御情報は、第1の制御情報とは異なる。
【0126】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報は、gNB 1300と、送信側装置および受信側装置を含む端末装置との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルで、送信することができる。
【0127】
本開示の一実施形態によれば、物理サイドリンク共有チャネルの送信電力は、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づくことができる。
【0128】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報は、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルのMCSと、を含むことができる。
【0129】
本開示の一実施形態によれば、第2の制御情報は、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まないことができる。
【0130】
本開示の一実施形態によれば、受信側装置は、第1の制御情報がgNB 1300から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。これに代えて、受信側装置は、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。
【0131】
本開示の一実施形態によれば、第1の制御情報の送信から物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングを、固定することができる。これに代えて、第1の制御情報の送信から物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングを、フレキシブルにし、第1の制御情報の中で示すことができる。
【0132】
本開示の一実施形態によれば、送受信機1310は、受信側装置が送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後、受信側装置からHARQフィードバック情報をさらに受信することができる。
【0133】
本開示の一実施形態によれば、HARQフィードバック情報は、gNB 1300と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えることができる。
【0134】
本開示の一実施形態によれば、物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力は、gNB 1300と受信側装置との間の経路損失に基づくことができる。
【0135】
なお
図13に示したgNB 1300は、
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示したgNB 303として機能することができることに留意されたい。したがって、上述したgNB 303における他の技術的特徴を、gNB 1300に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0136】
gNB 1300を使用することで、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、なぜなら送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されない、または、簡略化もしくは削減された情報を含むPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるためである。
【0137】
本開示の別の実施形態においては、
図14に示した基地局を提供する。
図14は、本開示の一実施形態に係る基地局(gNB)1400の詳細なブロック図を概略的に示している。
図14に示したように、gNB 1400は、符号化器1410、変調器1420、信号割当て器1430、制御回路1440および送受信機1310を含むことができる。
【0138】
図14では、
図13に示した要素と同じ要素を示すのに同じ参照数字を用いてある。この場合、説明が複雑になることを避ける目的で、サイドリンクデータ通信のための制御情報の送信に関連する構成要素(これらは本実施形態の特徴に密接に関係する)を主として示してある。
【0139】
符号化器1410は、送信されるトラフィックを符号化して符号化信号を得ることができ、変調器1420は、符号化信号を変調して変調信号を得ることができ、信号割当て器1430は、変調信号のためのリソースを、制御回路1440からの出力結果に従って割り当てることができ、送受信機1310は、変調信号を送信することができる。制御回路1440は、符号化器1410、変調器1420および信号割当て器1430の動作を制御することができる。
【0140】
なお
図14に示したgNB 1400は、
図13に示したgNB 1300として機能することができることに留意されたい。例えば、回路1320が、符号化器1410、変調器1420、信号割当て器1430および制御回路1440を含むことができる。これに代えて、特定の要件に応じて、これらの要素の1つまたは複数を回路1320から分けることもできる。
【0141】
例えば、符号化器1410、変調器1420、信号割当て器1430および制御回路1440の組合せが、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成することができ、送受信機1310がこの第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信することができる。第1の制御情報を、送信側装置および受信側装置の両方によって監視することができる。
【0142】
一実施形態においては、サイドリンク通信は、物理サイドリンク共有チャネルを送信するが物理サイドリンク制御チャネルを送信しないステップを含むことができる。これに代えて、サイドリンク通信は、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含むことができる。
【0143】
一実施形態においては、gNB 1400が、物理サイドリンク共有チャネルのMCS、リソース割当て、送信電力、および送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための任意の他の適切な制御情報、の少なくとも1つを決定することができるように、送受信機1310が、送信側装置から何らかの支援情報をさらに受信することができる。支援情報は、例えば、CSI、トラフィックの特性、地理的情報、チャネル測定の結果、および任意の他の適切な情報、の少なくとも1つを含む。
【0144】
一実施形態においては、送受信機1310は、受信側装置が送信側装置から(1つまたは複数の)サイドリンクチャネル(例えば少なくとも物理サイドリンク共有チャネル)を受信して復号した後、受信側装置からHARQフィードバック情報をさらに受信することができる。HARQフィードバック情報は、gNB 1400と受信側装置との間のフィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)で伝えることができる。
【0145】
なお
図14に示したgNB 1400は、
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示したgNB 303として機能することができることに留意されたい。したがって、上述したgNB 303における他の技術的特徴を、gNB 1400に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0146】
本開示の別の実施形態においては、送信側装置の通信方法を提供する。
図15は、本開示の一実施形態に係る、送信側装置の通信方法1500の流れ図を概略的に示している。本通信方法は、例えば、
図2に示した送信側装置200、
図10に示した送信側装置1000、または
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示した送信側装置301、によって実行することができる。
【0147】
具体的なステップを
図15に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図15に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0148】
ステップS1510においては、送信側装置200/1000/301が、送信側装置200/1000/301と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信することができる。
【0149】
一実施形態においては、ステップS1520において、送信側装置200/1000/301が、物理サイドリンク共有チャネルを第1の制御情報に従って受信側装置に送信することができ、しかしながら、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しないことができる。これに代えて、ステップS1520において、送信側装置200/1000/301が、物理サイドリンク共有チャネルを第1の制御情報に従って受信側装置に送信し、かつ、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信することができる。第2の制御情報は、第1の制御情報とは異なる。
【0150】
送信側装置の通信方法1500を使用することで、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、なぜなら送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されない、または、簡略化もしくは削減された情報を含むPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるためである。
【0151】
本開示の別の実施形態においては、受信側装置の通信方法を提供する。
図16は、本開示の一実施形態に係る、受信側装置の通信方法1600の流れ図を概略的に示している。本通信方法は、例えば、
図11に示した受信側装置1100、
図12に示した受信側装置1200、または
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示した受信側装置302、によって実行することができる。
【0152】
具体的なステップを
図16に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図16に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0153】
ステップS1610においては、受信側装置1100/1200/302が、物理サイドリンク共有チャネルを復号するための第1の制御情報を、基地局から受信することができる。
【0154】
一実施形態においては、ステップS1620において、受信側装置1100/1200/302が、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信することができ、しかしながら送信側装置から第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信しないことができる。これに代えて、ステップS1620において、受信側装置1100/1200/302が、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを、送信側装置から受信することができる。第2の制御情報は、第1の制御情報とは異なる。
【0155】
ステップS1630においては、受信側装置1100/1200/302が物理サイドリンク共有チャネルを復号することができる。
【0156】
受信側装置の通信方法1600を使用することで、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、なぜなら送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されない、または、簡略化もしくは削減された情報を含むPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるためである。
【0157】
本開示の別の実施形態においては、基地局の通信方法を提供する。
図17は、本開示の一実施形態に係る、基地局(gNB)の通信方法1700の流れ図を概略的に示している。本通信方法は、例えば、
図13に示したgNB 1300、
図14に示したgNB 1400、または
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図8に示したgNB 303、によって実行することができる。
【0158】
具体的なステップを
図17に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図17に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0159】
ステップS1710においては、gNB 1300/1400/303が、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成することができる。ステップS1720においては、gNB 1300/1400/303が、この第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信することができる。
【0160】
一実施形態においては、サイドリンク通信は、物理サイドリンク共有チャネルを送信するステップを含むことができる。これに代えて、サイドリンク通信は、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含むことができる。
【0161】
gNBの通信方法1700を使用することで、NR V2XにおけるgNBベースのスケジューリングモードにおいてサイドリンクリソースを割り当てるための制御シグナリングのオーバーヘッドを減らすことができ、なぜなら送信側装置から受信側装置にPSCCHが送信されない、または、簡略化もしくは削減された情報を含むPSCCHが送信側装置から受信側装置に送信されるためである。
【0162】
サイドリンク通信におけるフィードバックメカニズムを促進する目的で、送信側装置、受信側装置、基地局およびそれらの通信方法を提供する。以下では、
図18~
図23に示したこれらの装置および方法について、
図9に示したシナリオを参照しながら詳しく説明する。
【0163】
本開示の別の実施形態においては、
図18に示した受信側装置を提供する。
図18は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための受信側装置1800の一部のブロック図を示している。
【0164】
図18に示したように、受信側装置1800は、受信機1810および送信機1820を含むことができる。受信機1810は、送信側装置からサイドリンク送信を受信することができる。送信機1820は、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信することができる。
【0165】
なお
図18に開示した受信機1810および送信機1820は、例示的なものであり、これらに限定されないことに留意されたい。すなわち受信側装置1800は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図18に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えば受信側装置1800は、制御回路をさらに含むことができる。これに代えて、受信側装置1800は、受信機1810および送信機1820の代わりに送受信機を含むことができる。
【0166】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される。
【0167】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)の送信電力は、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく。
【0168】
なお
図18に示した受信側装置1800は、
図9に示した受信側装置902として機能することができることに留意されたい。したがって、上述した受信側装置902における他の技術的特徴を、受信側装置1800に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0169】
受信側装置1800を使用することで、受信側装置1800からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信したHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0170】
本開示の別の実施形態においては、
図19に示した送信側装置を提供する。
図19は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための送信側装置1900の一部のブロック図を示している。
【0171】
図19に示したように、送信側装置1900は、送受信機1910および回路1920を含むことができる。回路1920は、サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成することができる。送受信機1910は、受信側装置へのサイドリンク送信を実行することができる。一実施形態においては、受信側装置は、送信側装置1900からサイドリンク送信を受信した後、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信することができる。
【0172】
なお
図19に開示した送受信機1910は、例示的なものであり、これらに限定されないことに留意されたい。すなわち送信側装置1900は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図19に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えば送信側装置1900は、送受信機1910の代わりに送信機を含むことができる。これに代えて、送信側装置1900は、送受信機1910の代わりに送信機および受信機を含むことができる。
【0173】
なお、
図19の送信側装置および
図18の受信側装置を、まとめて通信装置と称することができる、または組み合わせて1つの通信装置にすることができ、そのような通信装置は、送信機1820、受信機1810、送受信機1910および回路1920を含むことができることに留意されたい。さらに、そのような通信装置は、他の構造要素や機能要素を含むことができる。
【0174】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される。
【0175】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)の送信電力は、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく。
【0176】
なお
図19に示した送信側装置1900は、
図9に示した送信側装置901として機能することができることに留意されたい。したがって、上述した送信側装置901における他の技術的特徴を、送信側装置1900に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0177】
送信側装置1900を使用することで、受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信したHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0178】
本開示の別の実施形態においては、
図20に示した基地局を提供する。
図20は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための基地局(gNB)2000の一部のブロック図を示している。
【0179】
図20に示したように、gNB 2000は、送受信機2010および回路2020を含むことができる。送受信機2010は、受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信することができる。回路2020は、受信されたサイドリンクHARQフィードバック情報を処理することができる。一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後に送信することができる。
【0180】
なお
図20に開示した送受信機2010は、例示的なものであり、これに限定されないことに留意されたい。すなわちgNB 2000は、より多くの、またはより少ない構造要素や機能要素、または
図20に列挙した要素のバリエーションを含むことができる。例えばgNB 2000は、送受信機2010の代わりに受信機を含むことができる。これに代えて、gNB 2000は、送受信機2010の代わりに送信機および受信機を含むことができる。
【0181】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される。
【0182】
一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネル(例えばPSFCHまたはPUCCH)の送信電力は、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく。
【0183】
なお
図20に示したgNB 2000は、
図9に示したgNB 903として機能することができることに留意されたい。したがって、上述したgNB 903における他の技術的特徴を、gNB 2000に組み込むこともでき、ただし冗長な説明を避ける目的で、ここでは説明しない。
【0184】
gNB 2000を使用することで、受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信されたHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0185】
本開示の別の実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバックのための、受信側装置の通信方法を提供する。
図21は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、受信側装置の通信方法2100の流れ図を概略的に示している。本通信方法は、例えば、
図18に示した受信側装置1800または
図9に示した受信側装置902によって実行することができる。
【0186】
具体的なステップを
図21に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図21に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0187】
ステップS2110においては、受信側装置1800/902が、送信側装置からサイドリンク送信を受信することができる。ステップS2120においては、受信側装置1800/902が、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信することができる。
【0188】
通信方法2100を使用することで、受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信したHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0189】
本開示の別の実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバックのための、送信側装置の通信方法を提供する。
図22は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、送信側装置の通信方法2200の流れ図を概略的に示している。通信方法2200は、例えば、
図19に示した送信側装置1900または
図9に示した送信側装置901によって、実行することができる。
【0190】
具体的なステップを
図22に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図22に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0191】
ステップS2210においては、送信側装置1900/901が、サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成することができる。ステップS2220においては、送信側装置1900/901が、受信側装置へのサイドリンク送信を実行することができる。一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、サイドリンク送信が受信側装置によって受信された後、受信側装置からgNBに送信される。
【0192】
通信方法2200を使用することで、受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信したHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0193】
本開示の別の実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバックのための、基地局の通信方法を提供する。
図23は、本開示の一実施形態に係る、サイドリンクHARQフィードバックのための、gNBの通信方法2300の流れ図を概略的に示している。通信方法2300は、例えば、
図20に示したgNB 2000または
図9に示したgNB 903によって実行することができる。
【0194】
具体的なステップを
図23に開示してあるが、このようなステップは例示的なものである。すなわち本開示は、さまざまな他のステップ、または
図23に列挙したステップのバリエーションを実行するのに極めて適している。
【0195】
ステップS2310においては、gNB 2000/903が、受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信することができる。ステップS2320においては、gNB 2000/903が、受信したサイドリンクHARQフィードバック情報を処理することができる。一実施形態においては、サイドリンクHARQフィードバック情報は、受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後、送信される。
【0196】
通信方法2300を使用することで、受信側装置からgNBへのフィードバックメカニズムによって、gNBが、受信側装置から受信したHARQフィードバック情報に基づいて再送信をスケジューリングすることが可能になる。
【0197】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって、実施することができる。上述した各実施形態の説明において使用される各機能ブロックは、その一部または全体を、集積回路などのLSIによって実施することができ、各実施形態において説明した各プロセスは、その一部または全体を、同じLSIまたはLSIの組合せによって制御することができる。LSIは、チップとして個別に形成する、または、機能ブロックの一部またはすべてが含まれるように1個のチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、集積度の違いに応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIとも称される。しかしながら、集積回路を実施する技術は、LSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または専用プロセッサを使用することによって実施することができる。さらには、LSIの製造後にプログラムすることのできるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続および設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理またはアナログ処理として実施することができる。半導体技術または別の派生技術が進歩する結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0198】
本開示は、通信の機能を有する任意の種類の装置、デバイス、またはシステム(通信装置と称する)によって実施することができる。
【0199】
このような通信装置の非限定的ないくつかの例としては、電話(例:携帯電話、スマートフォン)、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)(例:ラップトップ、デスクトップ、ノートブック)、カメラ(例:デジタルスチル/ビデオカメラ)、デジタルプレイヤー(デジタルオーディオ/ビデオプレイヤー)、ウェアラブルデバイス(例:ウェアラブルカメラ、スマートウォッチ、トラッキングデバイス)、ゲームコンソール、電子書籍リーダー、遠隔医療/テレメディシン(リモート医療・医薬)装置、通信機能を提供する車両(例:自動車、飛行機、船舶)、およびこれらのさまざまな組合せ、が挙げられる。
【0200】
通信装置は、携帯型または可搬型に限定されず、非携帯型または据付け型である任意の種類の装置、デバイス、またはシステム、例えば、スマートホームデバイス(例:電化製品、照明、スマートメーター、コントロールパネル)、自動販売機、および「モノのインターネット(IoT:Internet of Things)」のネットワーク内の任意の他の「モノ」なども含むことができる。通信は、例えばセルラーシステム、無線LANシステム、衛星システム、その他、およびこれらのさまざまな組合せを通じて、データを交換するステップを含むことができる。
【0201】
通信装置は、本開示の中で説明した通信の機能を実行する通信デバイスに結合されたコントローラやセンサなどのデバイスを備えることができる。例えば、通信装置は、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスによって使用される制御信号またはデータ信号を生成するコントローラまたはセンサ、を備えていることができる。
【0202】
通信装置は、インフラストラクチャ設備、例えば、上の非限定的な例における装置等の装置と通信する、またはそのような装置を制御する基地局、アクセスポイント、および任意の他の装置、デバイス、またはシステムなどを、さらに含むことができる。
【0203】
なお本開示は、本開示の内容および範囲から逸脱することなく、本明細書に提示した説明と、公知の技術とに基づいて、当業者によってさまざまに変更または修正されるように意図されており、そのような変更および応用は、保護されるように特許請求する範囲に含まれることに留意されたい。さらには、上述した実施形態の構成要素は、本開示の内容から逸脱しない範囲内で、任意に組み合わせることができる。
【0204】
本開示の実施形態は、少なくとも、以下の主題を提供することができる。
【0205】
(1)送信側装置であって、
送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信するように動作する受信機、および、
この第1の制御情報に従って、物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信するように動作する送信機、
を備えており、
送信機が、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しないように動作する、または、
送信機が、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信するように動作する、
送信側装置。
【0206】
(2)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(1)に記載の送信側装置。
【0207】
(3)送信側装置が、
物理サイドリンク共有チャネルの送信電力を、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づいて制御するように動作する回路、
をさらに備えている、(1)に記載の送信側装置。
【0208】
(4)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(1)に記載の送信側装置。
【0209】
(5)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(1)に記載の送信側装置。
【0210】
(6)第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
受信側装置が、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する、または、
受信側装置が、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、ように動作する、(1)に記載の送信側装置。
【0211】
(7)受信側装置が、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後にHARQフィードバック情報を基地局に送信するように動作する、(1)に記載の送信側装置。
【0212】
(8)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(7)に記載の送信側装置。
【0213】
(9)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(8)に記載の送信側装置。
【0214】
(10)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(1)に記載の送信側装置。
【0215】
(11)受信側装置であって、
送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信するように動作する送受信機、および、
物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する回路、
を備えており、
送受信機が、物理サイドリンク共有チャネルを復号するための第1の制御情報を基地局から受信するようにさらに動作する、または、
送受信機が、第1の制御情報を基地局から受信し、かつ、第2の制御情報を第1の物理サイドリンク制御チャネルを介して送信側装置から受信するように、さらに動作する、
受信側装置。
【0216】
(12)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(11)に記載の受信側装置。
【0217】
(13)物理サイドリンク共有チャネルの送信電力が、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づく、(11)に記載の受信側装置。
【0218】
(14)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(11)に記載の受信側装置。
【0219】
(15)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(11)に記載の受信側装置。
【0220】
(16)受信側装置が、
第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、または、
第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、
ようにさらに動作する、(11)に記載の受信側装置。
【0221】
(17)送受信機が、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後にHARQフィードバック情報を基地局に送信するようにさらに動作する、(11)に記載の受信側装置。
【0222】
(18)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(17)に記載の受信側装置。
【0223】
(19)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(18)に記載の受信側装置。
【0224】
(20)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(11)に記載の受信側装置。
【0225】
(21)基地局装置であって、
送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成するように動作する回路、および、
第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信するように動作する送受信機、
を備えており、
サイドリンク通信が、物理サイドリンク共有チャネルを送信するステップを含む、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含む、
基地局。
【0226】
(22)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(21)に記載の基地局装置。
【0227】
(23)物理サイドリンク共有チャネルの送信電力が、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づく、(21)に記載の基地局装置。
【0228】
(24)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(21)に記載の基地局装置。
【0229】
(25)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(21)に記載の基地局装置。
【0230】
(26)第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
受信側装置が、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する、または、
受信側装置が、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、ように動作する、(21)に記載の基地局装置。
【0231】
(27)送受信機が、受信側装置が送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後に、受信側装置からHARQフィードバック情報を受信するようにさらに動作する、(21)に記載の基地局装置。
【0232】
(28)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(27)に記載の基地局装置。
【0233】
(29)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(28)に記載の基地局装置。
【0234】
(30)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(21)に記載の基地局装置。
【0235】
(31)通信方法であって、
送信側装置によって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を、基地局から受信するステップ、および、
送信側装置によって、この第1の制御情報に従って物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信し、かつ、第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信しない、ステップ、または、
送信側装置によって、第1の制御情報に従って物理サイドリンク共有チャネルを受信側装置に送信し、かつ、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルを受信側装置に送信する、ステップ、
を含む、通信方法。
【0236】
(32)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(31)に記載の通信方法。
【0237】
(33)物理サイドリンク共有チャネルの送信電力が、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づく、(31)に記載の通信方法。
【0238】
(34)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(31)に記載の通信方法。
【0239】
(35)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(31)に記載の通信方法。
【0240】
(36)第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
受信側装置が、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する、または、
受信側装置が、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、ように動作する、(31)に記載の通信方法。
【0241】
(37)受信側装置が、送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後にHARQフィードバック情報を基地局に送信するように動作する、(31)に記載の通信方法。
【0242】
(38)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(37)に記載の通信方法。
【0243】
(39)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(38)に記載の通信方法。
【0244】
(40)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(31)に記載の通信方法。
【0245】
(41)通信方法であって、
受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを復号するための第1の制御情報を基地局から受信するステップと、
受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを送信側装置から受信し、かつ、第1の物理サイドリンク制御チャネルを送信側装置から受信しない、ステップ、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを、送信側装置から受信するステップ、と、
受信側装置によって、物理サイドリンク共有チャネルを復号するステップと、
を含む、通信方法。
【0246】
(42)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(41)に記載の通信方法。
【0247】
(43)物理サイドリンク共有チャネルの送信電力が、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づく、(41)に記載の通信方法。
【0248】
(44)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(41)に記載の通信方法。
【0249】
(45)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(41)に記載の通信方法。
【0250】
(46)通信方法が、
第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するステップ、または、
第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するステップ、
をさらに含む、(41)に記載の通信方法。
【0251】
(47)通信方法が、
送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後にHARQフィードバック情報を基地局に送信するステップ、
をさらに含む、(41)に記載の通信方法。
【0252】
(48)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(47)に記載の通信方法。
【0253】
(49)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(48)に記載の通信方法。
【0254】
(50)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(41)に記載の通信方法。
【0255】
(51)通信方法であって、
基地局によって、送信側装置と受信側装置との間のサイドリンク通信のための第1の制御情報を生成するステップ、および、
基地局によって、第1の制御情報を送信側装置および受信側装置に送信するステップ、
を含み、
サイドリンク通信が、物理サイドリンク共有チャネルを送信するステップを含む、または、物理サイドリンク共有チャネルと、第2の制御情報を有する第1の物理サイドリンク制御チャネルとを送信するステップを含む、
通信方法。
【0256】
(52)第1の制御情報が、送信側装置および受信側装置を含む端末装置と基地局との間の物理ダウンリンク制御チャネルまたは第2の物理サイドリンク制御チャネルにおいて送信される、(51)に記載の通信方法。
【0257】
(53)物理サイドリンク共有チャネルの送信電力が、(1)送信側装置と受信側装置との間の経路損失、(2)送信側装置と受信側装置との間の地理的距離、または(3)設定される値、に基づく、(51)に記載の通信方法。
【0258】
(54)第1の制御情報が、送信側装置の識別情報と、受信側装置の識別情報と、物理サイドリンク共有チャネルの変調・符号化方式(MCS)、を含む、(51)に記載の通信方法。
【0259】
(55)第2の制御情報が、少なくとも、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御値に関する指示情報を含まない、(51)に記載の通信方法。
【0260】
(56)第1の制御情報が基地局から受信され、かつ第2の制御情報が送信側装置から受信されるとき、
受信側装置が、これら第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号するように動作する、または、
受信側装置が、第1の制御情報と第2の制御情報を比較し、第1の制御情報が第2の制御情報に矛盾しない場合に、第1の制御情報および第2の制御情報の一方を使用して物理サイドリンク共有チャネルを復号する、ように動作する、(51)に記載の通信方法。
【0261】
(57)通信方法が、
受信側装置が送信側装置から物理サイドリンク共有チャネルを受信した後、受信側装置からHARQフィードバック情報を受信するステップ、
をさらに含む、(51)に記載の通信方法。
【0262】
(58)HARQフィードバック情報が、基地局と受信側装置との間の物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルで伝えられる、(57)に記載の通信方法。
【0263】
(59)物理サイドリンクフィードバックチャネルまたは物理アップリンク制御チャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(58)に記載の通信方法。
【0264】
(60)第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、固定されている、または、
第1の制御情報の送信から、物理サイドリンク共有チャネルの送信までのタイミングが、フレキシブルであり、第1の制御情報の中で示される、(51)に記載の通信方法。
【0265】
(61)受信側装置であって、
送信側装置からサイドリンク送信を受信するように動作する受信機、および、
サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するように動作する送信機、
を備えている、受信側装置。
【0266】
(62)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(61)に記載の受信側装置。
【0267】
(63)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく、(61)に記載の受信側装置。
【0268】
(64)送信側装置であって、
サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成するように動作する回路、および、
受信側装置へのサイドリンク送信を実行するように動作する送受信機、
を備えており、
受信側装置が、送信側装置からサイドリンク送信を受信した後にサイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するように動作する、
送信側装置。
【0269】
(65)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(64)に記載の送信側装置。
【0270】
(66)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく、(64)に記載の送信側装置。
【0271】
(67)基地局であって、
受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信するように動作する送受信機、および、
受信されたサイドリンクHARQフィードバック情報を処理するように動作する回路、
を備えており、
受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後、サイドリンクHARQフィードバック情報が送信される、
基地局。
【0272】
(68)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(67)に記載の基地局。
【0273】
(69)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく、(67)に記載の基地局。
【0274】
(70)受信側装置の通信方法であって、
受信側装置によって、送信側装置からサイドリンク送信を受信するステップ、および、
受信側装置によって、サイドリンクHARQフィードバック情報をgNBに送信するステップ、
を含む、通信方法。
【0275】
(71)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(70)に記載の通信方法。
【0276】
(72)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく、(70)に記載の通信方法。
【0277】
(73)送信側装置の通信方法であって、
送信側装置によって、サイドリンク送信のサイドリンク信号を生成するステップ、および、
送信側装置によって、受信側装置へのサイドリンク送信を実行するステップ、
を含み、
サイドリンク送信が受信側装置によって受信された後、サイドリンクHARQフィードバック情報が受信側装置からgNBに送信される、
通信方法。
【0278】
(74)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(73)に記載の通信方法。
【0279】
(75)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、gNBと受信側装置との間の経路損失に基づく、(73)に記載の通信方法。
【0280】
(76)基地局の通信方法であって、
基地局によって、受信側装置からサイドリンクHARQフィードバック情報を受信するステップ、および、
基地局によって、受信されたサイドリンクHARQフィードバック情報を処理するステップ、
を含み、
受信側装置が送信側装置からサイドリンク送信を受信した後、サイドリンクHARQフィードバック情報が送信される、
通信方法。
【0281】
(77)サイドリンクHARQフィードバック情報が、PSFCHまたはPUCCHを介して送信される、(76)に記載の通信方法。
【0282】
(78)サイドリンクHARQフィードバック情報を伝えるサイドリンクフィードバックチャネルの送信電力が、基地局と受信側装置との間の経路損失に基づく、(76)に記載の通信方法。