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特許7377239方法、システム及び非一時的なコンピュータ可読媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】方法、システム及び非一時的なコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
   B60L 53/66 20190101AFI20231101BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20231101BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20231101BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20231101BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20231101BHJP
   G16Y 20/30 20200101ALI20231101BHJP
【FI】
B60L53/66
B60L3/00 S
B60L50/60
B60L58/10
G16Y10/40
G16Y20/30
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021067685
(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公開番号】P2021184693
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】16/854,866
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン ルー
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-200551(JP,A)
【文献】特開2010-148283(JP,A)
【文献】特開2012-152096(JP,A)
【文献】特開2013-033403(JP,A)
【文献】特表2018-524715(JP,A)
【文献】特許第4861534(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00 - 3/12
B60L 7/00 - 13/00
B60L 15/00 - 58/40
G16Y 10/40
G16Y 20/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段内のエネルギーの残量が前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、
前記充電ステーションによって、前記輸送手段から一定のエネルギー量を回収することと、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定することと、
前記目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件の判定に従って、前記充電ステーションによって、前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算することと、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減するための1つ以上の通知を提供することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記エネルギー量は、前記輸送手段内の乗員及び貨物の重量に基づくものであり、前記方法は、
前記輸送手段によって、前記輸送手段の車軸にかかる総負荷を取得することであって、前記総負荷は前記重量を含む、ことと、
前記総負荷と空荷負荷との間の差を計算することであって、前記空荷負荷は、乗員又は貨物のない前記輸送手段に対応する、ことと、
前記差を前記充電ステーションに送信することと、
前記エネルギーの残量が、前記差の分だけ低減された前記走行を所望する距離に相当するように、前記輸送手段から回収する前記エネルギー量を判定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるという通知を前記充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を減少させることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知を前記充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのない前記1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を増大させることと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記輸送手段から前記エネルギー量及び乗員と貨物の重量を回収することと、
前記充電ステーションによって、前記回収されたエネルギー量及び重量を、前記輸送手段又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較することであって、前記以前に回収された1つ又は複数の量は、走行を所望する距離と同様の距離に対するものである、ことと、
前記充電ステーションによって、前記比較から前記輸送手段の状態を判定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記輸送手段の1つ又は複数のセンサによって、道路の傾斜、風向及び風速を測定することと、
前記輸送手段によって、複数の間隔で、前記センサの測定値に基づいた修正子を計算することと、
前記間隔のそれぞれで前記修正子を前記充電ステーションに送信することと、
前記走行を所望する距離及び前記修正子に基づいて、前記充電ステーションによって、前記エネルギー量を調整することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
輸送手段と充電ステーションとを含むシステムであって、
前記輸送手段は、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令を含むメモリであって、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供し、
前記輸送手段のエネルギーの残量が、前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定する、ように構成される、メモリと、
を具備し、
前記充電ステーションは、
前記輸送手段から一定のエネルギー量を回収し、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定し、
前記目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件の判定に従って、前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算し、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減させるために、1つ又は複数の通知を提供する、ように構成される、
システム
【請求項8】
前記エネルギー量は、前記輸送手段内の乗員及び貨物の重量に基づくものであり、前記輸送手段は、
前記輸送手段の車軸上の総負荷を取得し、前記総負荷は前記重量を含み、
前記総負荷と空荷負荷との間の差を計算し、前記空荷負荷は、乗員又は貨物のない前記輸送手段に対応し、
前記差を前記充電ステーションに送信し、
前記輸送手段の前記エネルギーの残量が、前記差の分だけ低減された前記走行を所望する距離に相当するように、前記輸送手段から回収する前記エネルギー量を判定する、ように構成される、請求項7に記載のシステム
【請求項9】
前記輸送手段は、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるという通知を前記充電ステーションに提供し、
前記輸送手段によって追加されて、前記輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を減少させる、ように構成される、請求項7に記載のシステム
【請求項10】
前記輸送手段は、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知を充電ステーションに提供し、
前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を増大させる、ように構成される、請求項7に記載のシステム
【請求項11】
前記充電ステーションは、
前記輸送手段から前記エネルギー量及び乗員と貨物の重量を回収し、
前記回収されたエネルギー量及び重量を、前記輸送手段又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較し、前記以前に回収された1つ又は複数の量は、走行を所望する距離と同様の距離に対するものであり、
前記比較から前記輸送手段の状態を判定する、ように構成される、請求項7に記載のシステム
【請求項12】
前記輸送手段は、
前記輸送手段の1つ又は複数のセンサによって、道路の傾斜、風向及び風速を測定し、
複数の間隔で、前記センサの測定値に基づいて修正子を計算し、
前記間隔のそれぞれで前記修正子を前記充電ステーションに送信し、
前記走行を所望する距離及び前記修正子に基づいて、前記充電ステーションによって前記エネルギー量を調整する、するように構成される、請求項7に記載のシステム
【請求項13】
命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、
輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段内のエネルギーの残量が前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、を実施させ、
前記非一時的なコンピュータ可読媒体が前記プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサは、前記充電ステーションに、
前記輸送手段から一定のエネルギー量を回収させ、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定させ、
前記目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件の判定に従って、前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算させ、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減させるために、1つ又は複数の通知を提供させる、
非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、「VEHICLE TO VEHICLE WIRELESS ENERGY TRANSFER(車両間無線エネルギー伝達)」と題された同時係属中の米国非仮特許出願と、「TRANSPORT CHARGE OFFLOAD MANAGEMENT(輸送手段の充電のオフロード管理)」と題された同時係属中の米国非仮特許出願に関する。両出願は、2020年4月21日に出願され、それぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
自動車、オートバイ、トラック、飛行機、電車などの車両又は輸送手段が、さまざまな方法で乗員及び/又は商品に対する輸送需要に概ね応じている。輸送手段に関連する機能を、輸送手段の内外に配置されたスマートフォン又はコンピュータなどのさまざまな計算装置によって識別して利用する場合がある。
【発明の概要】
【0003】
例示的な実施形態の1つでは、輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、輸送手段のエネルギーの残量が、走行を所望する距離に相当するように、充電ステーションによって、輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、のうちの1つ又は複数を含む方法が提供される。
【0004】
別の例示的な実施形態では、プロセッサと、プロセッサに結合され、命令を含むメモリとを備える輸送手段が提供される。命令は、プロセッサによって実行されると、輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、輸送手段のエネルギーの残量が、走行を所望する距離に相当するように、充電ステーションによって、輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、のうちの1つ又は複数を実施するように構成される。
【0005】
追加の例示的な実施形態では、命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、プロセッサによって読み取られると、プロセッサに、輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、輸送手段内のエネルギーの残量が走行を所望する距離に相当するように、充電ステーションによって、輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、のうちの1つ又は複数を実施させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】例示的な実施形態による、輸送手段及び充電ステーションのシステム図を示す図である。
図2A】例示的な実施形態による、輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2B】例示的な実施形態による、別の輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図2C】例示的な実施形態による、さらに別の輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図3】例示的な実施形態による流れ図を示す図である。
図4】例示的な実施形態による、機械学習輸送手段ネットワーク図を示す図である。
図5A】例示的な実施形態による、車両に関連するデータベーストランザクションを管理するための例示的な車両構成を示す図である。
図5B】例示的な実施形態による、さまざまな車両間で実行されるデータベーストランザクションを管理するための別の例示的な車両構成を示す図である。
図6A】例示的な実施形態による、ブロックチェーンアーキテクチャ構成を示す図である。
図6B】例示的な実施形態による、別のブロックチェーン構成を示す図である。
図6C】例示的な実施形態による、ブロックチェーントランザクションデータを保存するためのブロックチェーン構成を示す図である。
図6D】例示的な実施形態による、例示的なデータブロックを示す図である。
図7】例示的な実施形態のうちの1つ又は複数を支援する例示的なシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書の図に概ね記載して図示すように、対象のコンポーネントは、多種多様な異なる構成で配置され設計され得ることが容易に理解されよう。このため、添付の図に示すように、方法、装置、非一時的なコンピュータ可読媒体及びシステムのうちの少なくとも1つの実施形態の以下の詳細な説明は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではなく、単に選択された実施形態を代表するにすぎない。
【0008】
本明細書全体を通じて説明するように、対象の特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実施形態にて任意の適切な方法で組み合わせてもよい。例えば、「例示的な実施形態」、「いくつかの実施形態」という句又は他の類似する言語の使用により、少なくともこの明細書全体を通して、実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造又は特性が一実施形態に含まれ得るという事実に言及している。このため、本明細書全体を通して、「例示的な実施形態」、「いくつかの実施形態では」、「他の実施形態では」という句又は他の類似する言語による表現がいずれも、必ずしも実施形態の同一のグループに言及しているとは限らず、記載された特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実施形態にて任意の適切な方法で組み合わされる場合がある。線図では、描写された接続が一方向又は双方向の矢印であっても、要素間のあらゆる接続が一方向及び/又は双方向の通信を許可することができる。現在のソリューションでは、輸送手段には、車、トラック、歩行エリア用電池式電気自動車(BEV)、e-パレット、燃料電池バス、オートバイ、スクータ、自転車、ボート、RV車、飛行機及びある場所から別の場所に人及び/又は商品を輸送するために使用され得る任意の物体のうちの1つ又は複数が含まれる場合がある。
【0009】
さらに、「メッセージ」という用語が実施形態の説明にて使用される場合があるが、本出願は、パケット、フレーム、データグラムなどのような多くのタイプのネットワークデータに適用される場合がある。「メッセージ」という用語にはこのほか、パケット、フレーム、データグラム及びそのあらゆる等価物が含まれる。さらに、例示的な実施形態では特定のタイプのメッセージ及び信号伝達を描写する場合があるが、このようなメッセージは、1つの特定のタイプのメッセージに限定されず、本出願は、1つの特定のタイプの信号伝達に限定されない。
【0010】
例示的な実施形態では、方法、システム、コンポーネント、非一時的なコンピュータ可読媒体、装置及び/又はネットワークが提供される。ここに挙げたものは、輸送手段(本明細書では車両とも呼ばれる)、データ収集システム、データ監視システム、検証システム、認可システム及び車両データ配信システムのうちの少なくとも1つを提供する。無線データネットワーク通信及び/又は有線通信メッセージなどの通信更新メッセージの形態で受信された車両状況条件データは、車両/輸送手段状況条件を識別し、輸送手段の条件変化に関するフィードバックを提供するために受信され処理されてもよい。一例では、ユーザプロファイルを特定の輸送手段/車両に適用して、現在の車両イベントを認可し、サービスステーションにてサービスを停止し、その後の車両レンタルサービスを認可してもよい。
【0011】
通信インフラストラクチャ内では、分散型データベースが分散ストレージシステムであり、相互に通信する複数のノードを備える。ブロックチェーンが分散型データベースの例であり、信頼できない関係者間で記録を維持することができる、追加のみの不変のデータ構造(即ち、分散型台帳)を備える。信頼できない関係者は、本明細書ではピア、ノード又はピアノードと呼ばれる。各ピアはデータベース記録のコピーを維持し、分散ピア間で合意が得られない限り、単一のピアがデータベース記録を変更することはできない。例えば、ピアは合意プロトコルを実行して、ブロックチェーンストレージエントリを検証し、ストレージエントリをブロックにグループ化し、ブロックを介してハッシュチェーンを構築してもよい。このプロセスは、一貫性を保つために、必要に応じてストレージエントリを順序付けすることによって台帳を形成する。公共又は無許可のブロックチェーンでは、誰でも特定のIDなしで参加することができる。公共ブロックチェーンは、暗号通貨を伴い、プルーフオブワーク(PoW)などのさまざまなプロトコルに基づいて合意を使用することができる。一方、許可されたブロックチェーンデータベースでは、共通の目標を共有しているが、資金、商品、情報などを交換するビジネスなど、相互に完全に信頼していないか、完全に信頼することができないエンティティのグループ間の相互作用を保護することができるシステムが提供される。対象のソリューションは、許可済みブロックチェーン設定及び/又は許可のないブロックチェーン設定にて機能することができる。
【0012】
スマートコントラクトとは、信頼することができる分散アプリケーションであり、共有台帳又は分散台帳(即ち、ブロックチェーンの形態である場合がある)データベースの改竄防止特性と、エンドースメント又はエンドースメントポリシーと呼ばれるメンバノード間の基本的な合意とを活用する。一般に、ブロックチェーンエントリは、ブロックチェーンにコミットされる前に「エンドース」されるが、エンドースされていないエントリは無視される。典型的なエンドースメントポリシーでは、スマートコントラクトの実行可能コードが、エンドースメントに必要なピアノードのセットの形態でエントリのエンドーサを指定することができる。クライアントがエンドースメントポリシーで指定されたピアにエントリを送信すると、エントリが実行されてエントリを検証する。検証後、エントリは順序付けフェーズに入る。このフェーズでは、合意プロトコルを使用して、ブロックにグループ化されたエンドース済みエントリの順序付けられたシーケンスを生成する。
【0013】
ノードとは、ブロックチェーンシステムの通信エンティティである。「ノード」は、異なるタイプの複数のノードが同じ物理サーバ上で実行することができるという意味で論理機能を実行してもよい。ノードは信頼ドメイン内でグループ化され、さまざまな方法でノードを制御する論理エンティティに関連付けられている。ノードには、エントリ呼び出しをエンドーサ(例えば、ピア)に提出し、エントリ提案を順序付けサービス(例えば、順序付けノード)にブロードキャストするクライアントノード又は提出クライアントノードなどのさまざまなタイプが含まれる場合がある。別のタイプのノードはピアノードであり、クライアントが提出したエントリを受信し、エントリをコミットし、ブロックチェーンエントリの台帳の状態とコピーを維持することができる。必須ではないが、ピアはこのほか、エンドーサの役割を果たすことができる。順序付けサービスノード又はオーダラとは、全ノードに対する通信サービスを実行するノードであり、エントリをコミットしてブロックチェーンのワールド状態を変更するときに、システム内のピアノードのそれぞれへのブロードキャストなどの供給保証を実装する。これは、最初のブロックチェーンエントリの別名であり、通常は制御及び設定情報を含む。
【0014】
台帳とは、ブロックチェーンのあらゆる状態遷移の順序付けされた改竄防止記録である。状態遷移は、参加関係者(例えば、クライアントノード、順序付けノード、エンドーサノード、ピアノードなど)によって提出されたスマートコントラクト実行可能コード呼び出し(即ち、エントリ)から生じる可能性がある。エントリにより、アセットキー値ペアのセットが、作成、更新、削除などの1つ以上のオペランドとして台帳にコミットされる場合がある。台帳には、不変の順序付けされた記録をブロックに保存するために使用されるブロックチェーン(チェーンとも呼ばれる)が含まれる。台帳にはこのほか、ブロックチェーンの現在の状態を維持する状態データベースが含まれる。典型的には、チャネルごとに1つの台帳がある。各ピアノードは、メンバが存在する各チャネルの台帳のコピーを保持する。
【0015】
チェーンとは、ハッシュリンクブロックとして構造化されたエントリログであり、各ブロックにはN個のエントリのシーケンスが含まれ、Nは1以上である。ブロックヘッダには、ブロックのエントリのハッシュのほか、以前のブロックのヘッダのハッシュが含まれる。このようにして、台帳の全エントリを順序付けし、暗号で共にリンクしてもよい。このため、ハッシュリンクを壊さずに台帳データを改竄することはできない。最近追加されたブロックチェーンブロックのハッシュが、その前にあるチェーン上のあらゆるエントリを表し、全ピアノードが一貫して信頼することができる状態であることを保証することができる。チェーンはピアノードファイルシステム(即ち、ローカルの装着されたストレージ、クラウドなど)に保存され、ブロックチェーン作業負荷の追加のみの性質を効率的に支援してもよい。
【0016】
不変の台帳の現在の状態は、チェーンエントリログに含まれる全キーの最新の値を表す。現在の状態が、チャネルに認識される最新のキー値を表すため、ワールド状態と呼ばれることもある。スマートコントラクトの実行可能コード呼び出しが、台帳の現在の状態データに対してエントリを実行する。このようなスマートコントラクトの実行可能コードの相互作用を効率的にするために、キーの最新の値を状態データベースに保存してもよい。状態データベースは、チェーンのエントリログへの単なるインデックス付きビューであるため、いつでもチェーンから再生成することができる。状態データベースは、ピアノードの起動時であって、エントリが受け入れられる前に自動的に回復(あるいは必要に応じて生成)されてもよい。
【0017】
ブロックチェーンは、ブロックチェーンが中央ストレージではなく、分散型で不変で安全なストレージであり、ノードがストレージ内の記録への変更を共有する必要があるという点で、従来のデータベースとは異なる。ブロックチェーンに固有であり、ブロックチェーンの実装を支援するいくつかの特性には、不変の台帳、スマートコントラクト、セキュリティ、プライバシー、分散化、合意、エンドースメント、アクセス可能性などが含まれるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0018】
例示的な実施形態では、特定の車両に車両サービスを提供するための方法及び/又は車両に適用されるユーザプロファイルに関連付けられたユーザを要求するための方法が提供される。例えば、ユーザが、車両の所有者、あるいは別の関係者が所有する車両の運転者であってもよい。車両は特定の間隔でサービスを必要とする場合があり、サービスの要求はサービスの受信を許可する前に承認を必要とする場合がある。このほか、サービスセンターが、車両の現在のルート計画と相対的な水準のサービス要件(例えば、即時要件、重大要件、中級要件、軽微要件など)に基づいて、近くの地域の車両にサービスを提供してもよい。車両の要求は、1つ又は複数のセンサを介して監視されてもよい。センサは、感知したデータを車両の中央コントローラコンピュータ装置に報告し、次に、データは検討と行動のために管理サーバに転送される。
【0019】
センサを、輸送手段の内部、輸送手段の外部、輸送手段から離れた固定物体及び輸送手段に近い別の輸送手段のうちの1つ又は複数に位置づけてもよい。センサはこのほか、輸送手段の速度、輸送手段の制動、輸送手段の加速度、燃料の残量、サービスの必要性、輸送手段の変速、輸送手段の操縦などに関連付けられてもよい。センサの概念はこのほか、携帯装置などの装置であってもよい。このほか、センサ情報を使用して、車両が安全に動作しているかどうか、乗員ユーザが車両アクセス期間中などの予期しない任意の車両条件に関与したかどうかを識別してもよい。車両の動作前、動作中及び/又は動作後に収集された車両情報を、共有/分散型台帳のトランザクションにて識別して保存してもよい。共有/分散型台帳は、許可付与共同体によって、ひいてはブロックチェーン会員グループを介するなど、「分散型」の方法にて判定されたとおりに生成され、不変の台帳にコミットされる。
【0020】
各利害関係者(即ち、会社、代理店など)が、個人情報の公開を制限することを所望する場合がある。このため、ブロックチェーンとその不変性により、公開を制限し、特定のユーザ車両プロファイルそれぞれの許可を管理することができる。スマートコントラクトを使用して、補償を提供し、ユーザプロファイルのスコア/評価/レビューを定量化し、車両イベントの許可を適用し、サービスが必要な時期を判定し、衝突及び/又は劣化イベントを特定し、安全上の懸念イベントを特定し、イベントの関係者を特定し、そのような車両イベントデータへのアクセスを求める登録エンティティに分配を提供してもよい。このほか、結果を特定し、ブロックチェーンに関連する「合意」アプローチに基づいて、登録された会社及び/又は個人間で必要な情報を共有することができる。このようなアプローチは、従来の集中型データベースには実装されないことがあり得る。自動運転システムが、ソフトウェア及び一連のセンサを利用する。機械学習、カメラを含むセンサを利用して、自動運転車がナビゲートすることができるようにしてもよい。
【0021】
自動運転システムが、ソフトウェア、一連のセンサのほか、機械学習機能、ライダ投影機、レーダ、超音波センサなどを利用して、輸送手段がナビゲーションをはじめとする目的に使用することができる地形と道路の地図を作成することができる。いくつかの実施形態では、このほか、GPS、地図、カメラ、センサなどをライダの代わりに自律車両で使用することができる。
【0022】
対象のソリューションは、特定の実施形態では、自動化された迅速な認証スキームを介して車両にサービスを認可することを含む。例えば、充電ステーション又は燃料ポンプまでの運転を、車両の操作者が実施してもよく、充電又は燃料を受け取るための認可は、認可がサービスステーションによって受け取られれば、遅滞なく実行されてもよい。車両が、サービスを受け入れることを認可され得るアカウントにリンクされた現在有効なプロファイルを有する車両の識別を提供する通信信号を提供してもよい。これは後で補償によって修正することができる。追加の認証を提供するために追加の手段を使用してもよい。例えば、別の識別子をユーザの装置からサービスセンターに無線で送信して、輸送手段とサービスセンターとの間の最初の認可作業を追加の認可作業に置き換えても補足してもよい。
【0023】
共有され受信されたデータをデータベースに保存してもよい。データベースはデータを単一のデータベース(例えば、データベースサーバ)にて、概ね1つの特定の場所に保持する。この場所は、多くの場合、中央コンピュータ、例えば、デスクトップ中央処理装置(CPU)、サーバCPU又はメインフレームコンピュータである。集中データベースに保存された情報には、典型的には、複数の異なるポイントからアクセスすることができる。集中データベースは、その場所が単一であるため、特にセキュリティの目的で、管理、保守及び制御が容易である。集中データベース内では、データの冗長性が全データの単一の保存場所として最小限に抑えられるほか、所与のデータセットに1つの一次記録しかないことを意味する。
【0024】
図1は、例示的な実施形態による、輸送手段及び充電ステーションのシステム図100を示す。 輸送手段又は車両104が、電池又は他の形態のエネルギー貯蔵装置に貯蔵エネルギーを含む電気自動車(EV)であってもよい。一実施形態では、輸送手段又は車両104は、充電ステーション112で電気エネルギーを受け取る。別の実施形態では、輸送手段又は車両104は、太陽電池パネル、あるいは輸送手段又は車両104に連動する他の手段から電気エネルギーを受け取ってもよい。さらに別の実施形態では、輸送手段又は車両104は、充電ステーション112及び/又は太陽電池パネル、あるいは輸送手段又は車両104に連動する他の手段のいずれか又は両方から電気エネルギーを受け取ってもよい。貯蔵エネルギーは、輸送手段又は車両104が動き回るにつれて徐々に枯渇する可能性があり、これにより、輸送手段又は車両104の走行範囲が制限される。このため、走行範囲は、貯蔵エネルギーが電池又はエネルギー貯蔵装置の最大容量にあるとき、最大化される。
【0025】
時々、輸送手段104又は輸送手段104の運転手又は所有者は、貯蔵エネルギー128のいくらかの未使用部分をエネルギー量として充電ステーション112に戻して蓄積するように動機付けられてもよい。エネルギー量128を蓄積した後に輸送手段又は車両104に残る貯蔵エネルギーが、残留エネルギー108である。充電ステーション112は、運転手又は所有者の住居内、住居の近く、あるいは住居の近くの潜在的に多くの場所に物理的に位置づけられてもよい。いくつかの実施形態では、輸送手段104、所有者又は運転者は、貯蔵エネルギー量128を蓄積することに対する報酬として、ある種のクレジットを受け取ってもよい。このため、輸送手段104又は所有者/運転手は、未使用エネルギー128を戻して蓄積する機会を探すように動機付けられてもよい。例えば、輸送手段104が、平日それぞれは住居からいくらか離れた勤務地に通勤し、一夜のうちに貯蔵エネルギーの完全な充電を受け取ってもよい。運転手が、その日の遅くに勤務地から戻るとき、帰宅途中又は充電ステーション112に向かう途中で、追加の停止又は移動を実施する必要がないことを認識している場合がある。このため、運転者は、貯蔵エネルギー128の一部を蓄積する機会を認識する可能性がある。多くの実施形態では、輸送手段104が、エネルギー量128を蓄積した後、ある距離だけ運転される必要が生じることがある可能性がある。その場合、輸送手段104は、エネルギー量128を蓄積する前に、輸送手段116が走行を所望する距離を充電ステーション112に提供してもよい。一実施形態では、運転者又は他の乗員が、輸送手段に対して所望の目的地を(例えば、手動データ入力、音声応答などによって)指定してもよく、輸送手段104は、目的地までの所望の距離を計算し、輸送手段104は、無線接続(例えば、セルネットワーク、WI-FI、BLUETOOTH(登録商標)など)を介して距離116を提供する。これに応答して、充電ステーション112は、輸送手段104内のエネルギー108の残量が、走行を所望する距離116に相当するように、輸送手段104から回収するエネルギー量を判定してもよい。
【0026】
一実施形態では、エネルギー量128は、輸送手段104内の乗員及び貨物の重量に基づくものであってもよい。輸送手段104内の乗員及び貨物の重量は、総負荷120であってもよい。言い換えると、総負荷120は、空の輸送手段104の重量に加えて、輸送手段104によって搬送される全品目及び重量を含んでもよい。総負荷120は、輸送手段104の車軸上の総負荷として測定されてもよく、車軸のそれぞれに連動する負荷センサが総負荷120に負荷分散を提供してもよい。別の実施形態では、1つ又は複数の内部カメラが、輸送手段104内の乗員及び貨物品目を観察することにより、負荷センサとして機能してもよい。さらに別の実施形態では、1つ又は複数の外部カメラが、タイヤ又は車軸に対する輸送手段本体の沈み込みを観察することにより、負荷センサとして機能してもよい。ここで、降下量は総負荷120を示す。一実施形態では、輸送手段104は、輸送手段104の車軸上で総負荷120を取得してもよい。ここで、総負荷120は、乗員及び貨物の重量を含んでもよい。次に、総負荷120と空荷の負荷(即ち、乗客/乗員及び貨物がない場合)との間の差が計算され、その差が負荷関連通知124として充電スタンド112に送信されてもよい。最後に、充電ステーション112は、エネルギー108の残量が、その差の分だけ低減された走行を所望する距離116に相当し得るように、輸送手段128から回収するエネルギー量を判定してもよい。
【0027】
別の実施形態では、輸送手段104が、輸送手段104に追加されて、同輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目の負荷関連通知124を充電ステーション112に提供してもよい。一実施形態では、輸送手段104の運転手又は他の乗員が、追加の乗員又は輸送手段104に追加される貨物品目を(例えば、手動データ入力、オーディオ音声応答によって)輸送手段104に通知してもよい。例えば、「スーザンを小学校に迎えに行きます」又は「園芸店で3袋の肥料を受け取ります」という音声通知を、輸送手段104に追加されて、同輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目を輸送手段 104 に通知してもよい。転送されるエネルギー量128は、輸送手段104に追加されて、同輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ減少されてもよい。
【0028】
別の実施形態では、輸送手段104が、輸送手段104から取り除かれ、同輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目の負荷関連通知124を充電ステーション112に提供する。一実施形態では、輸送手段104の運転手又は他の乗員が、追加の乗員又は輸送手段104から取り除かれる貨物品目を(例えば、手動データ入力、オーディオ音声応答によって)輸送手段104に通知してもよい。例えば、「ビルを彼のオフィスに降ろします」又は「サービスのために芝刈り機を降ろします」という音声通知を、輸送手段104から取り除かれ、同輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目を輸送手段104に通知してもよい。転送されるエネルギー量128は、輸送手段104から取り除かれ、同輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ増大されてもよい。
【0029】
別の実施形態では、充電ステーション112が、輸送手段104から一定のエネルギー量を回収し、目的地、輸送手段104の負荷、時刻及び気象条件を判定してもよい。目的地は、輸送手段104又は充電ステーション112のいずれかによって、音声通知などの乗員用デバイス又は乗員自身からの通知から取得されてもよい。輸送手段104の負荷は、車軸センサ、内部カメラ及び外部カメラを含むが、ここに挙げたものに限定されないものによって、前述のように判定されてもよい。輸送手段104及び充電ステーション112はいずれも、ある時刻に利用しやすく、一定して利用可能であろう。この時刻は、輸送手段104が停止する可能性のある1つ又は複数の場所での営業時間と、ヘッドライトが必要であるかどうかを示してもよい。気象条件には、気温、道路条件、降水/雪/氷、風をはじめ、輸送手段104を遅らせ、充電の使用率に影響を及ぼす可能性のある要因が含まれる場合がある。
【0030】
次に、充電ステーション112は、目的地に到達するために輸送手段104が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算し、輸送手段104によるエネルギー使用を低減するために1つ又は複数の通知124を提供してもよい。充電ステーション112は、輸送手段104が、現在のように構成されているとき、輸送手段104の現在の貯蔵エネルギーでは目的地に到達することができないと計算する。一実施形態では、1つ又は複数の通知124は、輸送手段104の運転手、所有者及び/又は1人以上の乗員に提供されてもよい。一実施形態での1つ又は複数の通知124は、輸送手段104に関連する個人が、目的地に到達するための追加の範囲を提供するために、輸送手段104のエネルギー消費を低減するための1つ又は複数の品目を選択し得るオプションのメニューを含んでもよい。1つ又は複数の品目には、空調、暖房、乗員用デバイスの使用、室内灯、輸送手段のルート(例えば、ヘッドライトの必要性を低減するために暗いルートではなく明るいルートを使用する)、トレーラの牽引、向かい風での減速/追い風での加速、ラッシュアワー中などに渋滞を避けるために食事をとるための停止が含まれるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0031】
別の実施形態では、充電ステーション112は、輸送手段104からエネルギー量128及び乗員及び貨物124の重量を回収してもよい。一実施形態では、乗員及び貨物124の重量(即ち、総負荷120)は、輸送手段104がエネルギー量128を蓄積している間、充電ステーション112によって取得されてもよい。これまで考察したように、輸送手段104自体が総負荷120を提供するか、充電ステーション112が他のセンサ又はカメラからの情報を判定するかのいずれかであってもよい。別の実施形態では、乗員及び貨物124の重量(即ち、総負荷120)は、エネルギー量128の蓄積前又は蓄積後に、輸送手段104自体によって取得されてもよい。
【0032】
次に、充電ステーション112は、回収されたエネルギー量128及び重量を、輸送手段104又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較してもよい。ここで、1つ又は複数の以前に回収された量は、走行を所望する距離とほぼ同じ距離に対するものである。最後に、充電ステーション112は、この比較から輸送手段104の状態を判定してもよい。この状態は、輸送手段104の年数、修理履歴、走行距離、事故又は自動車の効率に関連するものであってもよい。例えば、回収されたエネルギー量128が、類似する距離の他の類似する輸送手段よりも大幅に少ない場合、充電ステーション112は、輸送手段104が比較的悪い状態にあると推測してもよい。この情報は、保険の目的で、輸送手段104又は輸送手段の乗員にメンテナンス関連の通知を提供するために、あるいは別の輸送手段104を推奨するために有用である場合がある。
【0033】
別の実施形態では、輸送手段104の1つ又は複数のセンサが、道路の傾斜(roadway inclination)、道路の赤緯(roadway declination)、風向及び風速を示してもよい。一実施形態では、傾斜センサ及び風センサが情報を提供してもよい。別の実施形態では、輸送手段104のローカル又はリモートのいずれかの移動データベースが道路情報を提供してもよく、気象サービスが輸送手段104の場所の風向及び風の強さの情報を提供してもよい。
【0034】
輸送手段104は、複数の間隔で、センサ測定値に基づいて修飾子(modifier)を計算してもよい。間隔は、時間の間隔、例えば毎分であってもよい。間隔はこのほか、例えば1マイルごとの距離の間隔であってもよい。間隔はこのほか、同じ道路上を反対方向に移動する別の輸送手段が輸送手段104と反対方向にすれ違うたびのような、本質的に不規則なものであってもよい。別の実施形態では、間隔は道路に関連するものであってもよい。例えば、輸送手段104が、別の道路との交差点又は現在の道路からの出口ランプ(高速道路に沿ったものなど)に接近している可能性がある。修飾子は、エネルギー量128を変更する(即ち、加算するか減算する) 正又は負の数値である。例えば、山道を下る輸送手段 104は、下り坂を進行し、上り坂を移動するよりも消費するエネルギーが少なくなる可能性があるため、正の修飾子寄与を有してもよく、輸送手段 104が風に逆らって移動するために消費するエネルギーが大きくなるであろうことから、一定の距離にわたる強い向かい風が負の修正値を有するであろう。
【0035】
次に、輸送手段104は、間隔のそれぞれで修飾子を充電ステーション112に送信し、走行を所望する距離及び修飾子に基づいてエネルギー量128を調整してもよい。一実施形態では、輸送手段104は、輸送手段104がエネルギー量128を蓄積する前に、修飾子を充電ステーション112に送信してもよい。これにより、いっそう最適化されたエネルギーの蓄積128を生じさせることができる。別の実施形態では、輸送手段104は、次の移動のために予想される傾斜/赤緯及び風の向き/強さの情報を取得し、輸送手段104がエネルギー量128を蓄積した後に、修飾子を充電ステーション112に送信してもよい。これにより、充電ステーション112は、輸送手段104に特定の負荷関連通知124を有益に提供して、移動を可能にするためにさらに多くのエネルギーを節約することができる。例えば、負荷関連通知124は、ヒータ又はエアコンの使用を制限するか停止すること、輸送手段104から乗員の電子機器を取り除くこと、速度/加速度の変化を制限するために停止回数を減らすこと、1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目を取り除くこと、あるいは何らかの方法で輸送手段104に接続された機器に関連する他の機能性を低減することを推奨してもよい。
【0036】
一実施形態では、充電ステーション112が、充電ステーション112の近傍にあるものなど、複数の電気輸送手段104又はEVに対するアクセスを有してもよい。充電ステーション112がエネルギーを必要としている時間がある。これは、停電の状況が解消されていない状態、あるいは充電ステーション112が過剰なエネルギーを必要とする別の状況によるものである可能性がある。このような時間に、充電ステーション112は、電気輸送手段104からエネルギーを要求してもよい。さらに、電気輸送手段104が意図された目的地へのルート上にある場合がある。このため、充電ステーション112は、充電ステーション112によってエネルギーが取り出された時点で、一定のエネルギー量を電気輸送手段104に残す必要がある場合がある。このため、現在のソリューションでは、電気輸送手段104が目的地に到着するために必要とするエネルギー量を充電ステーション112が判定し、電気輸送手段104によってどれだけの余剰エネルギーが利用可能かを判定する方法が提供される場合がある。
【0037】
現在のソリューションでは、電気輸送手段104などの輸送手段104が、充電ステーション112に必要とするエネルギー量を提供するための方法が提供される場合がある。必要量は、目的地に到着するために必要なエネルギー量に基づくものである場合がある。充電ステーション112は、輸送手段104から回収され得るエネルギー量を判定してもよい。ここで、充電ステーション112に一定の量を提供した後に輸送手段104に保持される充電の量は、輸送手段の必要量に対して充分なものである場合がある。別の実施形態では、充電ステーション112は、輸送手段104にエネルギーを要求する場合があり、別の実施形態では、輸送手段104は、充電ステーション112にエネルギーを提供することを要求する場合がある。充電ステーション112は、輸送手段104が目的地に到着するために何マイル/kmを走行することになるか、輸送手段104の状態、(現在の貨物及び/又は乗客/乗員を含む)輸送手段104の重量、輸送手段104がたどることになるルートの道路条件、気象条件、輸送手段104が目的地までのルートをたどることになる時間などを判定することにより、充電ステーション112にエネルギー量を提供した後に輸送手段104に保持されるエネルギー量を基準として用いてもよい。
【0038】
別の実施形態では、輸送手段104が、走行を所望する残り時間を充電ステーション112に提供してもよい。充電ステーション112は、輸送手段104内のエネルギーの残量が残り時間に相当するように、輸送手段104から回収するエネルギー量を判定してもよい。例えば、輸送手段104 は、充電ステーション 112 に到着するまでの時間(2分など)を含め、26分の充電が現在可能である場合がある。輸送手段104は、充電ステーション 112から14分の充電を必要とする場合がある。 このため、充電ステーション112は、輸送手段104が充電ステーション112に到着したとき、10分(即ち、24分-14分)に相当するエネルギー量を取得する場合がある。
【0039】
図2Aは、例示的な実施形態による、輸送手段ネットワーク図200を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含む輸送手段ノード202のほか、プロセッサ204´を含む輸送手段ノード202´を含む要素を備える。輸送手段ノード202、202´は、プロセッサ204、204´のほか、送受信機、送信機、受信機、ストレージ、センサをはじめ、通信を提供することができる要素を含む(図示しない)他の要素を介して互いに通信する。輸送手段ノード202、202´間の通信は、(図示しない)私的ネットワーク及び/又は公共ネットワークを介して、あるいは他の輸送手段ノード及びプロセッサ、メモリ及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む要素を介して直接発生可能である。単一の輸送手段ノード及びプロセッサとして描写されているが、複数の輸送手段ノード及びプロセッサが存在する場合がある。本明細書に記載したり、及び/又は図示したりするアプリケーション、特徴、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数を、対象の要素によって利用したり、及び/又は提供したりする場合がある。
【0040】
図2Bは、例示的な実施形態による、別の輸送手段ネットワーク図210を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含む輸送手段ノード202のほか、プロセッサ204´を含む輸送手段ノード202´を含む要素を備える。 輸送手段ノード202、202´は、プロセッサ204、204´のほか、送受信機、送信機、受信機、ストレージ、センサをはじめ、通信を提供することができる要素を含む(図示しない)他の要素を介して互いに通信する。輸送手段ノード202、202´間の通信は、(図示しない)私的ネットワーク及び/又は公共ネットワークを介して、あるいは他の輸送手段ノードとプロセッサ、メモリ及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む要素を介して直接発生可能である。プロセッサ204、204´は、センサ212、有線装置214、無線装置216、データベース218、携帯電話220、輸送手段ノード222、コンピュータ224、入出力装置226及び音声アプリケーション228を含む1つ又は複数の要素230とさらに通信することができる。プロセッサ204、204´は、プロセッサ、メモリ及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む要素とさらに通信することができる。
【0041】
単一の輸送手段ノード、プロセッサ及び要素として描写するが、複数の輸送手段ノード、プロセッサ及び要素が存在してもよい。情報又は通信が、プロセッサ204、204´及び要素230のいずれかに対して発生したり、及び/又はいずれかから発生する可能性がある。例えば、携帯電話220は、行動を実行するために輸送手段ノード202を起動し得るプロセッサ204に情報を提供してもよく、さらに、行動を実行するために輸送手段ノード202´を起動し得るプロセッサ204´に情報又は追加情報を提供してもよく、さらに、情報又は追加情報を携帯電話220、輸送手段ノード222及び/又はコンピュータ224に提供してもよい。本明細書に記載したり、及び/又は図示したりするアプリケーション、特徴、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数を、ここに挙げた要素によって利用したり、及び/又は提供したりしてもよい。
【0042】
図2Cは、例示的な実施形態による、さらに別の輸送手段ネットワーク図240を示す。ネットワークは、プロセッサ204及び非一時的なコンピュータ可読媒体242Cを含む輸送手段ノード202を含む要素を備える。プロセッサ204は、コンピュータ可読媒体242C及び(図2Bに示した)要素230に通信可能に結合される。
【0043】
プロセッサ204は、以下のステップのうちの1つ又は複数を実施する。ブロック244Cでは、輸送手段104は、充電ステーション112に、走行を所望する距離を提供する。ブロック246Cでは、輸送手段104は、充電ステーション112が輸送手段104から受け取るエネルギー量の指示を受信する。輸送手段104内のエネルギーの残量が、走行を所望する距離に相当する。
【0044】
プロセッサ及び/又はコンピュータ可読媒体は、全体的又は部分的に、輸送手段ノードの内部又は外部に存在してもよい。コンピュータ可読媒体に保存されたステップ又は特徴は、プロセッサ及び/又は要素のいずれかによって任意の順序で全体的又は部分的に実行されてもよい。さらに、1つ又は複数のステップ又は特徴を追加し、省略し、結合し、後に実行するなどしてもよい。
【0045】
図3は、例示的な実施形態による流れ図300を示す。図3を参照すると、ブロック302では、輸送手段104は、充電ステーション112に、走行を所望する距離を提供する。ブロック304では、充電ステーション112は、輸送手段104から回収するエネルギー量を判定する。輸送手段104内のエネルギーの残量が、走行を所望する距離に相当する。
【0046】
図4は、例示的な実施形態による、機械学習輸送手段ネットワーク図400を示す。ネットワーク400は、機械学習サブシステム406と相互作用する輸送手段ノード402を備える。輸送手段ノードは、1つ又は複数のセンサ404を備える。
【0047】
機械学習サブシステム406は、1つ又は複数のトレーニングデータセット内のパターンを見つけることによって予測を生成する機械学習トレーニングシステム410によって作成された数学的アーティファクトである学習モデル408を含む。いくつかの実施形態では、機械学習サブシステム406は、輸送手段ノード402に存在する。他の実施形態では、機械学習サブシステム406は、輸送手段ノード402の外側に存在する。
【0048】
輸送手段ノード402は、1つ又は複数のセンサ404から機械学習サブシステム406にデータを送信する。機械学習サブシステム406は、1つ又は複数のセンサ404のデータを学習モデル408に提供し、学習モデル408は、1つ又は複数の予測を返す。機械学習サブシステム406は、学習モデル408からの予測に基づいて、1つ又は複数の命令を輸送手段ノード402に送信する。
【0049】
追加の実施形態では、輸送手段ノード402は、1つ又は複数のセンサ404のデータを機械学習トレーニングシステム410に送信してもよい。さらに別の実施形態では、機械学習サブシステム406は、センサ404のデータを機械学習サブシステム410に送信してもよい。本明細書に記載したり、及び/又は図示したりするアプリケーション、特徴、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数が、本明細書に記載するように機械学習ネットワーク400を利用してもよい。
【0050】
図5Aは、例示的な実施形態による、車両に関連するデータベーストランザクションを管理するための例示的な車両構成500を示す。図5Aを参照すると、特定の輸送手段/車両525がトランザクション(例えば、車両サービス、ディーラー取引、配達/引き取り、輸送サービスなど)に従事しているとき、車両は、トランザクションに応じて、アセット510を受け取ったり、及び/又はアセット512を放出/譲渡したりしてもよい。輸送手段プロセッサ526が車両525内に存在し、輸送手段プロセッサ526と、データベース530と、輸送手段プロセッサ526と、トランザクションモジュール520との間に通信が存在する。トランザクションモジュール520は、アセット、関係者、クレジット、サービスの説明、日付、時刻、場所、結果、通知、予期しないイベントなどの情報を記録してもよい。トランザクションモジュール520内のそのようなトランザクションは、データベース530内に複製されてもよい。データベース530は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のうちの1つであることがあり、輸送手段に搭載されていてもよく、輸送手段外に設けられてもよく、直接及び/又はネットワークを介してアクセス可能であっても、輸送手段にアクセス可能であってもよい。
【0051】
図5Bは、例示的な実施形態による、さまざまな車両間で実行されるデータベーストランザクションを管理するための例示的な車両構成550を示す。車両525は、別の車両508と協働して、別の車両とサービスを共有する必要がある状況に車両が達したときに、修理を要請する電話の共有、転送、取得などのさまざまな行動を実行してもよい。例えば、車両508は、電池の充電の期限である場合があったり、及び/又はタイヤに問題がある場合があり、配達のために貨物を受け取るルートの途中にある場合がある。輸送手段プロセッサ528が車両508内に存在し、輸送手段プロセッサ528と、データベース554と、輸送手段プロセッサ528と、トランザクションモジュール552との間に通信が存在する。車両508は、そのネットワーク内にあり、そのブロックチェーンメンバサービスで動作する別の車両525に通知してもよい。輸送手段プロセッサ526が車両525内に存在し、輸送手段プロセッサ526と、データベース530と、輸送手段プロセッサ526と、トランザクションモジュール520との間に通信が存在する。次に、車両525は、無線通信要求を介して情報を受信して、車両508及び/又は(図示しない)サーバから貨物の引き取りを実行してもよい。トランザクションは、両車両のトランザクションモジュール552及び520に記録される。クレジットは車両508から車両525に転送され、転送されたサービスの記録は、ブロックチェーンが互いに異なるか、あるいは全メンバが使用する同じブロックチェーンに記録されると仮定して、データベース530/554に記録される。データベース554は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のいずれかであることがあり、輸送手段に搭載されていても、輸送手段から離れていても、直接及び/又はネットワークを介してアクセス可能であってもよい。
【0052】
図6Aは、例示的な実施形態による、ブロックチェーンアーキテクチャ構成600を示す。図6Aを参照すると、ブロックチェーンアーキテクチャ600は、特定のブロックチェーン要素、例えば、ブロックチェーングループ610の一部としてのブロックチェーンメンバノード602~606のグループを含んでもよい。例示的な実施形態の1つでは、許可されたブロックチェーンには、全関係者がアクセス可能なわけではなく、ブロックチェーンデータへのアクセスが許可されるメンバだけがアクセス可能である。ブロックチェーンノードは、ブロックチェーンエントリの追加及び検証プロセス(合意)など、さまざまな活動に参加する。ブロックチェーンノードのうちの1つ又は複数が、エンドースメントポリシーに基づいてエントリをエンドースし、全ブロックチェーンノードに順序付けサービスを提供してもよい。ブロックチェーンノードが、ブロックチェーン行動(認証など)を開始し、ブロックチェーンに保存されたブロックチェーン不変台帳に書き込もうとする。そのコピーは、基盤となる物理インフラストラクチャにも保存されてもよい。
【0053】
ブロックチェーントランザクション620は、トランザクションがメンバのノードによって指示された合意モデルによって受信され承認されるときに、コンピュータのメモリに保存される。承認されたトランザクション626は、ブロックチェーンの現在のブロックに保存され、現在のブロック内のトランザクションのデータ内容のハッシュを実行し、以前のブロックの以前のハッシュを参照することを含むコミット手順を介してブロックチェーンにコミットされる。ブロックチェーン内に、登録されたレシピエント、車両の特徴、要件、許可、センサ閾値などのスマートコントラクト実行可能アプリケーションコード632に含まれるトランザクション合意及び行動の条件を定義する1つ又は複数のスマートコントラクト630が存在してもよい。コードは、要求エンティティが車両サービスを受信するように登録されるかどうか、所与のプロファイル状況を受信する資格がある/必要なサービスの特徴が何であるか、後続のイベントでのサービスの特徴の行動を監視するかどうかを識別するように構成されてもよい。例えば、サービスイベントが発生し、ユーザが車両に乗っている場合、センサデータの監視が起動され、車両の充電レベルなどの特定のパラメーターが、特定の期間だけ特定の閾値を上回ったり下回ったりしていると識別される場合がある。次に、結果として現在の状況が変化する可能性がある。これには、参考のためにサービスを識別して保存することができるように、管理者(即ち、車両の所有者、車両の操作者、サーバなど)にアラートを送信する必要がある。収集された車両センサデータは、車両の状況に関する情報を収集するために使用されるセンサデータのタイプに基づくものであってもよい。センサデータはこのほか、走行する場所、平均速度、最高速度、加速度、何らかの衝突があったかどうか、予想されるルートがとられたか、次の目的地は何であったか、安全対策が講じられるかどうか、車両に十分な充電/燃料があるかどうかなどなどの車両イベントデータ634の基礎となってもよい。そのようなあらゆる情報が、スマートコントラクト条件630の基礎となる可能性があり、その後、ブロックチェーンに保存される。例えば、スマートコントラクトに保存されたセンサの閾値を、検出されたサービスが必要かどうか、サービスをいつどこで実施するかについての基礎として使用してもよい。
【0054】
図6Bは、例示的な実施形態による、共有台帳構成を示す。図6Bを参照すると、ブロックチェーン論理例640は、特定のトランザクションのために計算装置及び実行プラットフォームにリンクするAPI又はプラグインアプリケーションとしてブロックチェーンアプリケーションインターフェース642を含む。ブロックチェーン構成640は、保存されたプログラム/アプリケーションコード(例えば、スマートコントラクト実行可能コード、スマートコントラクトなど)にアクセスして実行するためにアプリケーションプログラミングインターフェース(API)にリンクされる1つ又は複数のアプリケーションを含んでもよい。このアプリケーションは、参加者が求めてカスタマイズされた構成に合わせて作成され、参加者の状態を維持し、参加者自身のアセットを制御し、外部情報を受信することができる。これは、エントリとして展開され、分散型台帳に追加することで、全ブロックチェーンノードに設置されてもよい。
【0055】
スマートコントラクトアプリケーションコード644は、アプリケーションコードを確立することにより、ブロックチェーントランザクションの基礎を提供し、アプリケーションコードを実行すると、トランザクションの諸条件が有効になる。スマートコントラクト630は、実行されると、特定の承認されたトランザクション626が生成され、その後、ブロックチェーンプラットフォーム652に転送される。プラットフォームは、セキュリティ/認証658と、トランザクション管理656を実行する計算装置と、トランザクション及びスマートコントラクトをブロックチェーンに保存するメモリとしてのストレージ部分654とを備える。
【0056】
ブロックチェーンプラットフォームは、ブロックチェーンデータのさまざまな層と、サービス(例えば、暗号化信託業務、仮想実行環境など)と、新たなエントリの受信と保存及びデータエントリにアクセスしようとしている監査人へのアクセスの提供に使用し得る基盤となる物理コンピュータインフラストラクチャとを含む場合がある。ブロックチェーンは、プログラムコードを処理し、物理インフラストラクチャを利用するために必要な仮想実行環境へのアクセスを提供するインターフェースを公開してもよい。暗号化信託業務を使用して、アセット交換エントリなどのエントリを検証し、情報を非公開にしてもよい。
【0057】
図6A及び図6Bのブロックチェーンアーキテクチャ構成は、ブロックチェーンプラットフォームによって公開された1つ又は複数のインターフェース及びブロックチェーンプラットフォームによって提供されたサービスを介して、プログラム/アプリケーションコードを処理して実行してもよい。非限定的な例として、リマインダ、更新及び/又は変更、更新などの対象となる他の通知を実行するためにスマートコントラクトを作成してもよい。スマートコントラクト自体は、承認とアクセスの要件及び台帳の使用に関連する規則を特定するために、使用することができる。例えば、情報は、ブロックチェーン層に含まれた1つ又は複数の処理エンティティ(例えば、プロセッサ、仮想計算機など)によって処理され得る新たなエントリを含んでもよい。結果には、スマートコントラクトにて定義された基準及び/又はピアの合意に基づいて、新たなエントリを拒否するか承認する決定が含まれてもよい。物理インフラストラクチャは、本明細書に記載されたデータ又は情報のいずれかを取得するために利用されてもよい。
【0058】
スマートコントラクト実行可能コード内で、スマートコントラクトを、高水準のアプリケーションとプログラミング言語を介して作成し、次に、ブロックチェーン内のブロックに書き込んでもよい。スマートコントラクトは、ブロックチェーン(例えば、ブロックチェーンピアの分散ネットワーク)に登録されたり、保存されたり、及び/又は複製されたりする実行可能コードを含んでもよい。エントリとは、スマートコントラクトコードの実行であり、スマートコントラクトに関連付けられた条件が満たされることに応答して実行することができる。スマートコントラクトを実行することにより、デジタルブロックチェーン台帳の状態への信頼することができる変更を起動してもよい。スマートコントラクトの実行によって引き起こされたブロックチェーン台帳への変更は、1つ又は複数の合意プロトコルを介してブロックチェーンピアの分散ネットワーク全体に自動的に複製されてもよい。
【0059】
スマートコントラクトは、キーと値のペアの形態でデータをブロックチェーンに書き込んでもよい。さらに、スマートコントラクトコードは、ブロックチェーンに保存された値を読み取り、アプリケーション操作で使用することができる。スマートコントラクトコードは、さまざまな論理演算の出力をブロックチェーンに書き込むことができる。このコードは、仮想計算機又は他の計算プラットフォームにて一時的なデータ構造を作成するために使用されてもよい。ブロックチェーンに書き込まれたデータを、公共のものとすることも、及び/又は暗号化して私的なものとして保持することも可能である。スマートコントラクトによって使用/生成される一時データは、提供された実行環境によってメモリに保持され、次に、ブロックチェーンに必要なデータが識別されると削除される。
【0060】
スマートコントラクト実行可能コードには、追加機能を備えたスマートコントラクトのコード解釈が含まれてもよい。本明細書で説明するように、スマートコントラクト実行可能コードは、計算ネットワーク上に展開されたプログラムコードであってもよく、合意プロセス中にチェーンのバリデータによって共に実行され検証される。スマートコントラクト実行可能コードはハッシュを受け取り、以前に保存された特徴抽出器を使用して作成されたデータテンプレートに関連付けられたハッシュをブロックチェーンから取得する。ハッシュ識別子のハッシュと、保存された識別子テンプレートデータから作成されたハッシュとが一致する場合、スマートコントラクト実行可能コードは要求されたサービスに認可キーを送信する。スマートコントラクト実行可能コードは、暗号化の詳細に関連付けられたブロックチェーンデータに書き込んでもよい。
【0061】
図6Cは、例示的な実施形態による、ブロックチェーントランザクションデータを保存するためのブロックチェーン構成を示す。図6Cを参照すると、例示的な構成660は、車両662と、ユーザ装置664と、分散型台帳(即ち、ブロックチェーン)668と情報を共有するサーバ666とを提供する。サーバは、既知の確立されたユーザプロファイルが、確立された定格プロファイルを用いて車両を借りようとしている場合に、ユーザプロファイル格付け情報を共有するように車両サービスプロバイダに問い合わせるサービスプロバイダエンティティを表してもよい。サーバ666は、車両のサービス要件に関連するデータを受信して処理している可能性がある。車両センサデータが燃料/充電、メンテナンスサービスなどの必要性を示すなどのサービスイベントが発生すると、スマートコントラクトを使用して、規則、閾値、センサ情報収集などを呼び出してもよい。呼び出したものを使用して、車両サービスイベントを呼び出してもよい。ブロックチェーントランザクションデータ670は、アクセスイベント、車両のサービス状況へのその後の更新、イベント更新などのように、トランザクションごとに保存される。トランザクションには、関係者と、要件(例えば、18歳、サービス資格のある候補者、有効な運転免許証など)と、補正レベルと、イベント中に移動した距離と、イベントへのアクセスと車両サービスの提供を許可された登録済みのレシピエントと、権利/許可と、次のサービスイベントの詳細を記録し、車両の条件状況を識別するために車両イベント操作中に取得されたセンサデータと、サービスイベントが完了したかどうか、車両の条件状況が変わったかどうかについて判定するために使用される閾値と、が含まれてもよい。
【0062】
図6Dは、例示的な実施形態による、分散型台帳に追加することができるブロックチェーンブロック680及びブロック構造682A~682nの内容を示す。図6Dを参照すると、(図示しない)クライアントが、ブロックチェーンノードにエントリを提出して、ブロックチェーン上で活動を実行に移してもよい。一例として、クライアントが、ブロックチェーンのエントリを提案するために、装置、個人又はエンティティなどのリクエスタに代わって動作するアプリケーションであってもよい。複数のブロックチェーンピア(例えば、ブロックチェーンノード)は、ブロックチェーンネットワークの状態及び分散型台帳のコピーを維持してもよい。さまざまなタイプのブロックチェーンノード/ピアがブロックチェーンネットワークに存在してもよい。ブロックチェーンネットワークには、クライアントによって提案されたエントリをシミュレートしてエンドースするエンドーシングピアと、エンドースメントを検証し、エントリを検証し、分散台帳にエントリをコミットするコミッティングピアとが含まれる。この例では、ブロックチェーンノードはエンドーサノード、コミッターノード又はその両方の役割を演じてもよい。
【0063】
対象のシステムは、不変の順序付けされた記録をブロックに保存するブロックチェーンと、ブロックチェーンの現在の状態を維持する状態データベース(現在のワールド状態)とを含む。チャネルごとに1つの分散型台帳が存在してもよく、各ピアは、メンバであるチャネルごとに分散型台帳の独自のコピーを保持する。対象のブロックチェーンはエントリログであり、各ブロックにN個のエントリのシーケンスが含まれるハッシュリンクブロックとして構造化される。ブロックには、図6Dに示すようなさまざまなコンポーネントが含まれてもよい。ブロックの連結は、現在のブロックのブロックヘッダ内に以前のブロックのヘッダのハッシュを追加することによって生成されてもよい。このようにして、ブロックチェーン上の全エントリが順序付けされ、暗号化されて共にリンクされ、ハッシュリンクを壊すことなくブロックチェーンデータが改竄されるのを防止する。さらに、リンクがあるため、ブロックチェーンの最新のブロックは、その前にある全エントリを表す。対象のブロックチェーンは、追加専用のブロックチェーン作業負荷を支援するピアファイルシステム(ローカルストレージ又は接続ストレージ)に保存されてもよい。
【0064】
ブロックチェーンと分散型台帳の現在の状態は、状態データベースに保存されてもよい。ここで、現在の状態データは、ブロックチェーンのチェーンエントリログにこれまでに含まれていた全キーの最新の値を表す。スマートコントラクト実行可能コードの呼び出しが、状態データベースの現在の状態に対してエントリを実行する。このようなスマートコントラクト実行可能コードの相互作用を非常に効率的なものにするために、全キーの最新の値が状態データベースに保存される。状態データベースは、ブロックチェーンのエントリログにインデックス付きのビューを含む場合があるため、いつでもチェーンから再生成することができる。状態データベースは、エントリが受け入れられる前に、ピアの起動時に自動的に回復されてもよい(あるいは必要に応じて生成されてもよい)。
【0065】
エンドーシングノードがクライアントからエントリを受け取り、シミュレートされた結果に基づいてエントリをエンドースする。エンドーシングノードは、エントリ提案をシミュレートするスマートコントラクトを保持する。エンドーシングノードがエントリをエンドースすると、エンドーシングノードはエントリエンドースメントを作成する。これは、シミュレートされたエントリのエンドースメントを示す、エンドーシングノードからクライアントアプリケーションへの署名付き応答である。エントリをエンドースする方法は、スマートコントラクト実行可能コード内で特定され得るエンドースメントポリシーによって異なる。エンドースメントポリシーの一例には、「エンドーシングピアの大多数がエントリをエンドースする必要がある」が挙げられる。チャネルが異なれば、エンドースメントポリシーも異なる場合がある。エンドースされたエントリが、クライアントアプリケーションによって順序付けサービスに転送される。
【0066】
順序付けサービスは、エンドースされたエントリを受け入れ、エントリをブロックに順序付けし、コミッティングピアにブロックを供給する。例えば、順序付けサービスは、エントリの閾値に達したとき、タイマーがタイムアウトしたとき、あるいは別の条件が発生したときに、新たなブロックを開始してもよい。この例では、ブロックチェーンノードが、ブロックチェーンに保存するためのデータブロック682Aを受信したコミッティングピアである。順序付けサービスは、オーダラの集団から構成されてもよい。順序付けサービスは、エントリ、スマートコントラクトを処理することもなく、共有台帳を維持することもない。むしろ、順序付けサービスはエンドースされたエントリを受け入れ、そのようなエントリが分散台帳にコミットされる順序を指定してもよい。ブロックチェーンネットワークのアーキテクチャは、「順序付け」の特定の実装(例えば、Solo、Kafka、BFTなど)がプラグ可能なコンポーネントになるように設計されてもよい。
【0067】
エントリを一貫した順序で分散台帳に書き込む。エントリの順序は、状態データベースへの更新がネットワークにコミットされたときに有効であることを保証するために確立される。暗号パズルの解決又は検索を通じて順序付けが実施される暗号通貨ブロックチェーンシステム(例えば、ビットコインなど)とは異なり、この例では、分散型台帳の関係者は、そのネットワークに最適な順序付け機構を選択してもよい。
【0068】
図6Dを参照すると、ブロックチェーン及び/又は分散型台帳に保存されるブロック682A(データブロックとも呼ばれる)には、ブロックヘッダ684A~684n、トランザクション固有のデータ686A~686n及びブロックメタデータ688A~688nなどの複数のデータセグメントが含まれてもよい。ブロック682A及びその内容などの、図示されたさまざまなブロック及びその内容は、単に例示の目的のためのものであり、例示的な実施形態の範囲を限定することを意味するものではないことを理解されたい。場合によっては、ブロックヘッダ684Aとブロックメタデータ688Aの両方が、エントリデータを保存するトランザクション固有のデータ686Aよりも小さくてもよい。ただし、これは必須ではない。ブロック682Aは、ブロックデータ690A~690n内のN個のエントリ(例えば、100個、500個、1000個、2000個、3000個など)のトランザクション情報を保存してもよい。ブロック682Aはこのほか、ブロックヘッダ684A内の(例えば、ブロックチェーン上の)以前のブロックへのリンクを含んでもよい。特に、ブロックヘッダ684Aは、以前のブロックのヘッダのハッシュを含んでもよい。ブロックヘッダ684Aはこのほか、一意のブロック番号、現在のブロック682Aのブロックデータ690Aのハッシュなどを含んでもよい。ブロック682Aのブロック番号は一意であり、ゼロから始まる増分/順次の順序で割り当てられてもよい。ブロックチェーンの最初のブロックは、ジェネシスブロックと呼ばれることがある。これには、ブロックチェーン、そのメンバ、そこに保存されるデータなどに関する情報が含まれる。
【0069】
ブロックデータ690Aは、ブロック内に記録された各エントリのエントリ情報を保存してもよい。例えば、エントリデータは、エントリのタイプ、バージョン、タイムスタンプ、分散型台帳のチャネルID、エントリID、エポック、ペイロードの可視性、スマートコントラクト実行可能コードパス(デプロイtx)、スマートコントラクト実行可能コード名、スマートコントラクト実行可能コードバージョン、入力(スマートコントラクト実行可能コードと関数)、公開キー及び証明書などのクライアント(作成者)ID、クライアントの署名、エンドーサのID、エンドーサの署名、提案ハッシュ、スマートコントラクト実行可能コードイベント、応答状況、名前空間、読み取りセット(エントリによって読み取られたキーとバージョンのリストなど)、書き込みセット(キーと値のリストなど)、開始キー、終了キー、キーのリスト、Merkelツリークエリの概要などのうちの1つ又は複数を含んでもよい。エントリデータは、N個のエントリごとに保存されてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、ブロックデータ690Aはこのほか、トランザクション固有のデータ686Aを保存してもよい。これは、ブロックチェーン内のブロックのハッシュリンクされたチェーンに追加の情報を追加する。このため、データ686Aは、分散型台帳上のブロックの不変のログに保存することができる。そのようなデータ686Aを保存することの利点のいくつかが、本明細書に開示され図示されるさまざまな実施形態に反映される。ブロックメタデータ688Aは、メタデータの複数のフィールドを(例えば、バイト配列などとして)保存してもよい。メタデータフィールドには、ブロック作成時の署名、最後の構成ブロックへの参照、ブロック内の有効なエントリと無効なエントリを識別するエントリフィルタ、ブロックを順序付けした順序付けサービスの持続する最後のオフセットなどが含まれる。署名、最後の構成ブロック及びオーダラメタデータは、順序付けサービスによって追加される場合がある。一方、ブロックのコミッター(ブロックチェーンノードなど)が、エンドースメントポリシー、読み取り/書き込みセットの検証などに基づいて、有効性/無効性の情報を追加してもよい。エントリフィルタは、ブロックデータ610A内のエントリの数に等しいサイズのバイト配列と、エントリが有効/無効であったかどうかを識別する検証コードとを含んでもよい。
【0071】
ブロックチェーン内の他のブロック682B~682nはこのほか、ヘッダ、ファイル及び値を有する。しかし、第1のブロック682Aとは異なり、他のブロックのヘッダ684A~684nのそれぞれは、直前のブロックのハッシュ値を含む。直前のブロックのハッシュ値は、以前のブロックのヘッダのハッシュだけでも、以前のブロック全体のハッシュ値でもよい。残りのブロックのそれぞれに先行するブロックのハッシュ値を含めることにより、矢印692で示すように、ブロックごとにN番目のブロックからジェネシスブロック(及び関連する元のファイル)までトレースを実行して、監査可能で不変の加工・流通過程の管理を確立する。
【0072】
上記の実施形態は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるコンピュータプログラム、ファームウェア又は上記の組み合わせにて実装されてもよい。コンピュータプログラムを、記憶媒体などのコンピュータ可読媒体上に具現化してもよい。例えば、コンピュータプログラムが、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(「ROM」)、消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(「EPROM」)、電気的消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(「EEPROM」)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(「CD-ROM」)又は当技術分野で知られる他の任意の形態の記憶媒体に常駐してもよい。
【0073】
例示的な記憶媒体をプロセッサに結合し、その結果、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにしてもよい。これとは別に、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体は、特定用途向け集積回路(「ASIC」)内に常駐してもよい。これとは別に、プロセッサと記憶媒体は個別のコンポーネントとして存在してもよい。例えば、図7は、上記のコンポーネントなどのいずれかを表すか、いずれかに統合され得る例示的なコンピュータシステムアーキテクチャ700を示す。
【0074】
図7は、本明細書に記載のアプリケーションの実施形態の使用範囲又は機能性に関する制限を示唆することを意図するものではない。とにかく、計算ノード700は、上記の機能性のいずれかを実装したり及び/又は実行したりすることができる。
【0075】
計算ノード700には、コンピュータシステム/サーバ702があり、これは、他の多くの汎用又は専用の計算システム環境又は構成で動作可能である。コンピュータシステム/サーバ702での使用に適している可能性のある周知の計算システム、環境及び/又は構成の例には、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、保持型又はラップトップ装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラム可能な家電製品、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム及び上記のシステム又は装置のいずれかを含む分散型クラウド計算環境などが挙げられるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0076】
コンピュータシステム/サーバ702を、コンピュータシステムによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータシステム実行可能命令の一般的な文脈で説明してもよい。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行するか、特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などが含まれる。コンピュータシステム/サーバ702を、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理装置によってタスクが実行される分散型クラウド計算環境にて実施してもよい。分散型クラウド計算環境では、プログラムモジュールを、メモリ記憶装置を含むローカル及びリモートの両方のコンピュータシステム記憶媒体に配置してもよい。
【0077】
図7に示すように、クラウド計算ノード700内のコンピュータシステム/サーバ702を汎用計算装置の形態で示す。コンピュータシステム/サーバ702のコンポーネントは、1つ又は複数のプロセッサ又は処理ユニット704と、システムメモリ706と、システムメモリ706を含むさまざまなシステムコンポーネントをプロセッサ704に結合するバスとを含んでもよいが、ここの挙げたものに限定されない。
【0078】
バスは、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺機器用バス、アクセラレーテッド・グラフィックス・ポート及びさまざまなバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサ又はローカルバスをはじめとするいくつかのタイプのバス構造のいずれかのうちの1つ又は複数を表す。例として、限定するものではないが、そのようなアーキテクチャには、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダーズ・アソシエーション(VESA)ローカルバス及び周辺装置相互接続(PCI)バスが含まれる。
【0079】
コンピュータシステム/サーバ702は、典型的には、さまざまなコンピュータシステム可読媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータシステム/サーバ702によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよく、揮発性媒体及び不揮発性媒体の両方、取り外し可能媒体及び取り外し不可能媒体の両方を含む。システムメモリ706は、一実施形態では、他の図の流れ図を実装する。システムメモリ706は、ランダムアクセスメモリ(RAM)708及び/又はキャッシュメモリ710などの揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。コンピュータシステム/サーバ702は、他の取り外し可能/取り外し不可能、揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体をさらに含んでもよい。例としてのみ、メモリ706は、(図示せず、典型的には「ハードドライブ」と呼ばれる)取り外し不可能で揮発性でない磁気媒体からの読み取り及び同媒体への書き込みのために設けることができる。図示していないが、取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピー(登録商標)ディスク」)からの読み取り及び同ディスクへの書き込み用の磁気ディスクドライブと、CD-ROM、DVD-ROM又は他の光学媒体などの取り外し可能な不揮発性光ディスクからの読み取り又は同ディスクへの書き込み用の光ディスクドライブとを設けることができる。そのような場合、それぞれを1つ又は複数のデータ媒体インターフェースによってバスに接続することができる。以下でさらに図示して説明するように、メモリ706は、アプリケーションのさまざまな実施形態の機能を実行するように構成されたプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含んでもよい。
【0080】
プログラムモジュールのセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティを、限定ではなく例として、メモリ706のほか、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータに保存してもよい。オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール及びプログラムデータ又はそのいくつかの組み合わせのそれぞれは、ネットワーク環境の実装を含んでもよい。プログラムモジュールは、本明細書に記載するように、アプリケーションのさまざまな実施形態の機能及び/又は方法論を概ね実行する。
【0081】
当業者によって理解されるように、本出願の態様を、システム、方法又はコンピュータプログラム製品として具体化してもよい。このため、本出願の態様は、全面的にハードウェアの実施形態、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)全面的にソフトウェアの実施形態、あるいは本明細書では、「回路」、「モジュール」又は「システム」といずれも概ね呼ばれるソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとってもよい。さらに、本出願の態様は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体であって、その上に具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ可読媒体にて具体化されたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
【0082】
コンピュータシステム/サーバ702はこのほか、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ、音声認識モジュールなどを備え得る入出力装置712(入出力アダプタなど)、ユーザがコンピュータシステム/サーバ702と対話することを可能にする1つ又は複数の装置及び/又はコンピュータシステム/サーバ702が1つ又は複数の他の計算装置と通信することを可能にする任意の装置(例えば、ネットワークカード、モデムなど)を介して1つ又は複数の外部装置と通信してもよい。そのような通信は、装置712の入出力インターフェースを介して発生してもよい。さらに、コンピュータシステム/サーバ702は、ネットワークアダプタを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)、一般的なワイドエリアネットワーク(WAN)及び/又は公共ネットワーク(例えば、インターネット)などの1つ又は複数のネットワークと通信することができる。図示のように、装置712は、バスを介してコンピュータシステム/サーバ702の他のコンポーネントと通信する。図示してはいないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントをコンピュータシステム/サーバ702と組み合わせて使用することがあり得ることを理解されたい。例には、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ及びデータアーカイブストレージシステムなどが挙げられるが、ここに挙げたものに限定されない。
【0083】
システム、方法及び非一時的なコンピュータ可読媒体のうちの少なくとも1つの例示的な実施形態を、添付の図面に示し、前述の詳細な説明に記載しているが、アプリケーションは、開示した実施形態に限定されないが、以下の特許請求の範囲によって説明して定義するように、多数の再配置、修正及び置換が可能であることが理解されよう。例えば、さまざまな図のシステムの性能は、本明細書に記載のモジュール又はコンポーネントの1つ又は複数によって実行するか、分散アーキテクチャにて実行することができ、送信機、受信機又は両方のペアを含んでもよい。例えば、個々のモジュールによって実行される機能性の全部又は一部を、このようなモジュールのうちの1つ又は複数によって実行してもよい。さらに、本明細書に記載の機能性は、モジュール又はコンポーネントの内部又は外部のさまざまなイベントに関連してさまざまな時点で実行してもよい。このほか、さまざまなモジュール間で送信される情報は、データネットワーク、インターネット、音声ネットワーク、インターネットプロトコルネットワーク、無線装置、有線装置及び/又は複数のプロトコルのうちの少なくとも1つを介してモジュール間で送信することができる。このほか、モジュールのいずれかによって送信されるか受信されたメッセージは、直接送信されるか受信されたり、及び/又は他の1つ又は複数のモジュールを介して送信されるか受信されたりしてもよい。
【0084】
当業者であれば、「システム」が、パーソナルコンピュータ、サーバ、コンソール、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、タブレット計算装置、スマートフォン又は他の任意の適切な計算装置、あるいは装置の組み合わせとして具体化されることがあり得ることを理解するであろう。「システム」によって実行されるものとして上記の機能を提示することは、本出願の範囲を限定することを意図するものでは決してないが、多くの実施形態の一例を提供することを意図するものである。実際、本明細書に開示した方法、システム及び装置を、計算技術と一致して局所化され分散された形態で実装してもよい。
【0085】
この明細書で説明されるシステムの特徴の一部を、その実装の独立性をさらに具体的に強調するために、モジュールとして提示することに留意されたい。例えば、モジュールを、カスタムの超大規模集積回路(VLSI)回路又はゲートアレイ、論理チップ、トランジスタなどの既製の半導体、あるいは他の個別部品を備えるハードウェア回路として実装してもよい。モジュールをこのほか、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理、プログラマブル論理装置、図形処理ユニットなどのようなプログラマブルハードウェア装置に実装してもよい。
【0086】
モジュールをこのほか、さまざまなタイプのプロセッサによって実行するために、ソフトウェアに少なくとも部分的に実装してもよい。実行可能コードの識別されたユニットが、例えば、オブジェクト、手順又は関数として編成され得るコンピュータ命令の1つ又は複数の物理的又は論理的ブロックを、例えば、備えてもよい。それにもかかわらず、識別されたモジュールの実行可能ファイルは、物理的に共に配置する必要はないが、論理的に共に結合するとモジュールを構成し、モジュールの指定された目的を達成する異なる場所に保存された異なる命令を含んでもよい。さらに、モジュールをコンピュータ可読媒体に保存してもよい。この媒体は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュ装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)、テープ、あるいはデータを保存するために使用される他のそのような媒体であってもよい。
【0087】
実際、実行可能コードのモジュールが、単一の命令又は多数の命令である可能性があり、いくつかの異なるコードセグメント全体にわたって、異なるプログラム間で、いくつかのメモリ装置にわたって分散されることさえあってもよい。同じように、運用データを、本明細書ではモジュール内で識別して図示してもよく、任意の適切な形態で具体化し、任意の適切なタイプのデータ構造内で編成してもよい。運用データは、単一のデータセットとして収集されても、異なるストレージ装置を含む異なる場所に分散されてもよく、少なくとも部分的には、システム又はネットワーク上の電子信号としてのみ存在してもよい。
【0088】
本明細書の図に概ね説明して図示するように、アプリケーションのコンポーネントは、多種多様な異なる構成で配置され設計され得ることが容易に理解されよう。このため、実施形態の詳細な説明は、特許請求されるような出願の範囲を限定することを意図するものではなく、単に出願の選択された実施形態を代表するものである。
【0089】
当業者であれば、上記が、異なる順序のステップ及び/又は開示したものとは異なる構成のハードウェア要素にて実施され得ることを容易に理解するであろう。このため、本出願はこのような好ましい実施形態に基づいて説明してきたが、特定の修正、変形及び代替の構造が明らかであろうことは当業者には明らかであろう。
【0090】
本出願の好ましい実施形態を説明してきたが、記載した実施形態は例示にすぎず、出願の範囲は、実施形態のあらゆる種類の同等物及び変更(例えば、プロトコル、ハードウェア装置、ソフトウェアプラットフォームなど)を考慮した場合、添付の特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解されたい。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段内のエネルギーの残量が前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、
を含む、方法。
〔態様2〕
前記エネルギー量は、前記輸送手段内の乗員及び貨物の重量に基づくものであり、前記方法は、
前記輸送手段によって、前記輸送手段の車軸にかかる総負荷を取得することであって、前記総負荷は前記重量を含む、ことと、
前記総負荷と空荷負荷との間の差を計算することであって、前記空荷負荷は、乗員又は貨物のない前記輸送手段に対応する、ことと、
前記差を前記充電ステーションに送信することと、
前記エネルギーの残量が、前記差の分だけ低減された前記走行を所望する距離に相当するように、前記輸送手段から回収する前記エネルギー量を判定することと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様3〕
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるという通知を前記充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を減少させることと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様4〕
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知を前記充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのない前記1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を増大させることと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様5〕
前記充電ステーションによって、前記輸送手段から一定のエネルギー量を回収することと、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定することと、
前記充電ステーションによって、前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算することと、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減するための1つ以上の通知を提供することと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様6〕
前記輸送手段から前記エネルギー量及び乗員と貨物の重量を回収することと、
前記充電ステーションによって、前記回収されたエネルギー量及び重量を、前記輸送手段又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較することであって、前記以前に回収された1つ又は複数の量は、走行を所望する距離と同様の距離に対するものである、ことと、
前記充電ステーションによって、前記比較から前記輸送手段の状態を判定することと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様7〕
前記輸送手段の1つ又は複数のセンサによって、道路の傾斜、道路の赤緯、風向及び風速を測定することと、
前記輸送手段によって、複数の間隔で、前記センサの測定値に基づいた修飾子を計算することと、
前記間隔のそれぞれで前記修飾子を前記充電ステーションに送信することと、
前記走行を所望する距離及び前記修飾子に基づいて、前記充電ステーションによって、前記エネルギー量を調整することと、を含む、態様1に記載の方法。
〔態様8〕
輸送手段であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され、命令を含むメモリであって、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供し、
前記輸送手段のエネルギーの残量が、前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定する、ように構成される、メモリと、
を具備する、輸送手段。
〔態様9〕
前記エネルギー量は、前記輸送手段内の乗員及び貨物の重量に基づくものであり、前記輸送手段は、
前記輸送手段の車軸上の総負荷を取得し、前記総負荷は前記重量を含み、
前記総負荷と空荷負荷との間の差を計算し、前記空荷負荷は、乗員又は貨物のない前記輸送手段に対応し、
前記差を前記充電ステーションに送信し、
前記輸送手段の前記エネルギーの残量が、前記差の分だけ低減された前記走行を所望する距離に相当するように、前記輸送手段から回収する前記エネルギー量を判定する、ように構成される、態様8記載の輸送手段。
〔態様10〕
前記輸送手段は、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるという通知を前記充電ステーションに提供し、
前記輸送手段によって追加されて、前記輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を減少させる、ように構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様11〕
前記輸送手段は、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知を充電ステーションに提供し、
前記輸送手段から取り除かれ、前記輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を増大させる、ように構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様12〕
前記充電ステーションは、
前記輸送手段から一定のエネルギー量を回収し、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定し、
前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算し、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減させるために、1つ又は複数の通知を提供する、ように構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様13〕
前記充電ステーションは、
前記輸送手段から前記エネルギー量及び乗員と貨物の重量を回収し、
前記回収されたエネルギー量及び重量を、前記輸送手段又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較し、前記以前に回収された1つ又は複数の量は、走行を所望する距離と同様の距離に対するものであり、
前記比較から前記輸送手段の状態を判定する、ように構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様14〕
前記輸送手段は、
前記輸送手段の1つ又は複数のセンサによって、道路の傾斜、道路の赤緯、風向及び風速を測定し、
複数の間隔で、前記センサの測定値に基づいて修飾子を計算し、
前記間隔のそれぞれで前記修飾子を前記充電ステーションに送信し、
前記走行を所望する距離及び前記修飾子に基づいて、前記充電ステーションによって前記エネルギー量を調整する、するように構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様15〕
命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサによって読み取られると、前記プロセッサに、
輸送手段が走行を所望する距離を充電ステーションに提供することと、
前記輸送手段内のエネルギーの残量が前記走行を所望する距離に相当するように、前記充電ステーションによって、前記輸送手段から回収するエネルギー量を判定することと、を実施させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
〔態様16〕
前記エネルギー量は、前記輸送手段内の乗員及び貨物の重量に基づくものであり、前記命令は、前記プロセッサに、
前記輸送手段によって、前記輸送手段の車軸にかかる総負荷を取得することであって、前記総負荷は前記重量を含む、ことと、
前記総負荷と空荷負荷との間の差を計算することであって、前記空荷負荷は、乗員又は貨物のない前記輸送手段に対応する、ことと、
前記差を前記充電ステーションに送信することと、
前記エネルギーの残量が、前記差の分だけ低減された走行を所望する距離に相当するように、前記輸送手段から回収する前記エネルギー量を判定することと、を実施させる、態様15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
〔態様17〕
前記命令は、前記プロセッサに、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるか、前記輸送手段から取り除かれて、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知を充電ステーションに提供することと、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送されるという通知に応じて、
前記輸送手段に追加されて、前記輸送手段によって搬送される1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの負のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を減少させることと、
1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目が前記輸送手段から取り除かれて、前記輸送手段によってもはや搬送されることのないという通知に応じて、
前記輸送手段から取り除かれて、前記輸送手段によってもはや搬送されることのない1人以上の乗員又は1つ以上の貨物品目に関連するエネルギーの正のデルタ量の分だけ前記エネルギー量を増大させることと、を実施させる、態様15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
〔態様18〕
前記命令は、前記プロセッサに、
前記充電ステーションによって、前記輸送手段からエネルギー量を回収することと、
目的地、前記輸送手段の負荷、時刻及び気象条件を判定することと、
充電ステーションによって、前記目的地に到達するために前記輸送手段が消費するエネルギーを少なくする必要があると計算することと、
前記輸送手段によるエネルギー使用を低減するために1つ又は複数の通知を提供することと、を実施させる、態様15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
〔態様19〕
前記命令は、前記プロセッサに、
前記輸送手段から前記エネルギー量及び乗員と貨物の重量を回収することと、
前記充電ステーションによって、前記回収されたエネルギー量及び重量を、前記輸送手段又は類似する他の輸送手段から以前に回収された1つ又は複数のエネルギー量及び重量と比較することであって、前記以前に回収された1つ又は複数の量は、走行を所望する距離と同様の距離に対するものである、ことと、
前記充電ステーションによって、前記比較から前記輸送手段の状態を判定することと、を実施させる、態様15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
〔態様20〕
前記命令は、前記プロセッサに、
道路の傾斜、道路の赤緯、風向及び風速を前記輸送手段の1つ又は複数のセンサによって測定することと、
前記輸送手段によって、複数の間隔で、前記センサの測定値に基づいて修飾子を計算することと、
前記間隔のそれぞれで前記修飾子を前記充電ステーションに送信することと、
前記走行を所望する距離及び前記修飾子に基づいて、前記充電ステーションによって前記エネルギー量を調整することと、を実施させる、態様15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7