(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】船舶を制御するためのユーザ・インターフェース装置
(51)【国際特許分類】
B63H 25/02 20060101AFI20231101BHJP
B63B 49/00 20060101ALI20231101BHJP
B63H 21/21 20060101ALI20231101BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
B63H25/02 A
B63B49/00 Z
B63H21/21
G06F3/01 560
(21)【出願番号】P 2021557205
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(86)【国際出願番号】 EP2020058727
(87)【国際公開番号】W WO2020193756
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-11-24
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】505056845
【氏名又は名称】アーベーベー・シュバイツ・アーゲー
【氏名又は名称原語表記】ABB Schweiz AG
【住所又は居所原語表記】Bruggerstrasse 66, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マティライネン、アンティ
(72)【発明者】
【氏名】テルヴォ、カレヴィ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンハカルタノ、サンテリ
【審査官】三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03048038(EP,A1)
【文献】米国特許第04519335(US,A)
【文献】ABB,ABB REMOTE CONTROL SYSTEM INTELLIGENT MANEUVERING,[ONLINE],2013年11月,PAGE(S):1-2,https://new.abb.com/docs/librariesprovider91/leaflets-brochures/imi_leaflet_rev5.pdf?status=Temp&sfvrsn=0.3105079126544297
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63H 1/00 - 25/52
B63B 49/00
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶(100)を制御するためのユーザ・インターフェース装置(110)であって、
線形運動により第1の制御パラメータを設定する(154)ように構成された機械的スティック(112)と、
回転運動により第2の制御パラメータを設定する(154)ように構成された機械的ブロック(114)と、
前記第1の制御パラメータ及び/又は前記第2の制御パラメータを設定すること(154)に関連する触覚フィードバックを与えるように構成された1つ又は複数の電気モータ(118)と、
前記第1の制御パラメータ及び/又は前記第2の制御パラメータを設定すること(154)に関連する視覚フィードバックを与えるように構成された1つ又は複数の電気視覚要素(120、120A、120B)と
を有するユーザ・インターフェース装置(110)において、
回転運動により第3の制御パラメータを設定する(154)ように構成された機械的リング(116)であって、前記機械的スティック(112)、前記機械的ブロック(114)及び前記機械的リング(116)は同心円状に構成及び配置される、機械的リング(116)と、
1つ又は複数のプロセッサ(132)であって、
複数の動作モード(160A、160B)のうちの1つの動作モード(160A)で前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、
2つ以上の制御パラメータ(164A、168A、164B、168B)のうちから前記第1の制御パラメータ、前記第2の制御パラメータ及び前記第3の制御パラメータのそれぞれを選択する(150)ように構成され、
前記第1の制御パラメータ、前記第2の制御パラメータ及び前記第3の制御パラメータに基づく前記触覚フィードバック及び/又は前記視覚フィードバックのために、前記動作モード(160A、160B)
の別個のコンフィギュレーション(162A、162B)の一部として別個の設定(166A/170A/166B/170B)を読み出す(152)ように構成され、且つ
前記第1の制御パラメータ、前記第2の制御パラメータ及び前記第3の制御パラメータのうちの1つ又は複数を設定(154)している間、前記1つ又は複数の電気モータ(180)によって与えられる前記触覚フィードバック及び/又は前記1つ又は複数の電気視覚要素(120)によって与えられる前記視覚フィードバックを制御する(156)ように構成され
ている1つ又は複数のプロセッサ(132)と
をさらに有することを特徴とする、ユーザ・インターフェース装置(110)。
【請求項2】
前記機械的スティック(112)は、前記機械的ブロック(114)を横断する前記線形運動に沿って動くように構成及び配置され、また前記機械的ブロック(114)は、ドームの外形(210)を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記機械的リング(116)は、前記機械的ブロック(114)を取り囲むように構成及び配置される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ又は複数の視覚要素(120、120A、120B)は、許容範囲、現在の設定、新しい設定のうちの1つ又は複数として、前記第1の制御パラメータ、前記第2の制御パラメータ及び前記第3の制御パラメータのうちの1つ又は複数のための前記視覚フィードバックを与えるように構成された複数のLED(400、402、500、502)を有する、請求項1から3までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数の電気モータ(118)は、戻り止め(602、604、606、608)、様々な程度の摩擦(620、622、624)、拘束手段(610、612)のうちの1つ又は複数として、前記第1の制御パラメータ、前記第2の制御パラメータ及び前記第3の制御パラメータのうちの1つまたは複数のための前記触覚フィードバックを与えるように構成されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記1つの動作モード(160A)としてオートパイロット制御モードで前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、したがって前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記機械的スティック(112)を用いて設定可能(154)
な船速に関連する前記第1の制御パラメータを維持し、前記機械的ブロック(114)を無効にするように前記第2の制御パラメータを維持し、且つ前記機械的リング(116)を用いて設定可能(154)な
、船首方向及
び針路のうちの1つ又は複数に関連する前記第3の制御パラメータを維持するように構成される、請求項
1に記載の装置。
【請求項7】
前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記1つの動作モード(160A)としてアジマス・レバー・モードで前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、したがって前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記機械的スティック(112)を用いて設定可能(154)な
、推力及
びスクリュー速度のうちの1つ又は複数に関連する前記第1の制御パラメータを維持し、前記機械的ブロック(114)を用いて設定可能(154)な、前記推力の方向に関連する前記第2の制御パラメータを維持し、且つ前記機械的リング(116)を無効にするように前記第3の制御パラメータを維持するように構成されている、請求項
1に記載の装置。
【請求項8】
前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記1つの動作モード(160A)としてバウ・スラスタ・モードで前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、したがって前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記機械的スティック(112)を用いて設定可能(154)な
、推力及び
スクリュー速度のうちの1つ又は複数に関連する前記第1の制御パラメータを維持し、前記機械的ブロック(114)を無効にするように前記第2の制御パラメータを維持し、且つ前記機械的リング(116)を無効にするように前記第3の制御パラメータを維持するように構成されている、請求項
1に記載の装置。
【請求項9】
前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記1つの動作モード(160A)としてミニ・ホイール・モードで前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、したがって前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記機械的スティック(112)を用いて設定可能(154)な
、船速及
びスクリュー速度のうちの1つ又は複数に関連する前記第1の制御パラメータを維持し、前記機械的ブロック(114)を無効にするように前記第2の制御パラメータを維持し、且つ前記機械的リング(116)を用いて設定可能(154)な
、操舵角に関連する前記第3の制御パラメータを維持するように構成されている、請求項
1に記載の装置。
【請求項10】
前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記1つの動作モード(160A)としてジョイスティック・モードで前記ユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、したがって前記1つ又は複数のプロセッサ(132)は、前記機械的スティック(112)を用いて設定可能(154)な
、船速
、推力及
び動力のうちの1つまたは複数に関連する前記第1の制御パラメータを維持し、前記機械的ブロック(114)を用いて設定可能(154)な、前記推力の方向に関連する前記第2の制御パラメータを維持し、且つ前記機械的リング(116)を用いて設定可能(154)な
、トルク及
び旋回率のうちの1つ又は複数に関連する前記第3の制御パラメータを維持するように構成されている、請求項
1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
種々の例示の実施例は、船舶を制御するためのユーザ・インターフェース装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操船は船員にとって非常に要求度の高い仕事である。船員は、船の船橋の広範囲に配置された多数の種々の個別の制御装置を監視しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
1つの観点によれば、独立請求項の主題が提供される。従属請求項は、いくつかの例示の実施例を定義する。
【0005】
実装形態の1つ又は複数の実例が添付図面及び実施例の記述においてより詳細に記載される。
【0006】
次に、添付図面を参照していくつかの例示の実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】ユーザ・インターフェース装置の例示の実施例を示す図である。
【
図1B】ユーザ・インターフェース装置の例示の実施例を示す図である。
【
図2】ユーザ・インターフェース装置の別の例示の実施例を示す図である。
【
図3】ユーザ・インターフェース装置の別の例示の実施例を示す図である。
【
図4】電気視覚要素の例示の実施例を示す図である。
【
図5】電気視覚要素の例示の実施例を示す図である。
【
図6A】機械的スティックの例示の実施例を示す図である。
【
図6B】機械的スティックの例示の実施例を示す図である。
【
図7A】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図7B】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである
【
図8A】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図8B】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図9A】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図9B】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図10A】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図10B】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図11A】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図11B】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【
図11C】ユーザ・インターフェース装置を用いて種々の制御パラメータを設定する例示の実施例を示す図の1つである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の実施例は単なる実例である。本明細書は複数の箇所で「1つの(an)」実施例に言及する可能性があるが、これは、これらの各々の言及が同じ実施例に対してであること又は特徴が単一の実施例のみに適用されることを必ずしも意味するわけではない。さらに、異なる実施例の単一の特徴が他の実施例を提供するために組み合わされ得る。さらに、「有する(comprising)」及び「含む(including)」という用語は、説明される実施例を、言及した特徴のみから構成するものと限定しないものとして理解されなければならず、これらの実施例は、具体的に言及されない特徴/構造も含むことができる。
【0009】
例示の実施例の記述及び特許請求の範囲の両方の参照符号は、本発明をこれらの実例のみに限定することなく、図面を参照して例示の実施例を示す働きをするものである。
【0010】
最初に、ユーザ160により船舶100を制御するためのユーザ・インターフェース装置110の例示の実施例を示している
図1A及び
図1Bを考察する。
【0011】
ユーザ160は、船舶100をナビゲートする船員、又はクルーメンバー(船長、航海長、高級船員、当直士官、操舵手、若しくは他のデッキ・クルー・メンバー)として支援する船員であってよく、或いは操縦士であってもよい。
【0012】
ユーザ160は船舶100を船上において実時間でナビゲートしてよく、又はユーザ160は船舶100の外部にいてもよく、それにより、ユーザ160は船舶100を遠隔制御することができる(船舶100が無人船又は自律船であってもよい)。操縦は非実時間であってもよく、これは、ユーザ160が実際の航海の前に事前に綿密な航海を計画できることを意味する。
【0013】
ユーザ・インターフェース装置110は船舶100の船橋内に位置する静止装置であってよく、又はユーザ・インターフェース装置120は可動計算デバイス(例えば、デスクなどの可動プラットフォーム上に配置されるものなど)であってもよい。
【0014】
ユーザ・インターフェース装置110は船舶100を操縦するためのものであり、ユーザ・インターフェース装置110は、ナビゲーション・システム140(オートパイロット、ジャイロコンパス、磁気コンパス、慣性測定ユニット、センサ・フュージョンベースのスピードログ、GPS、Glonass、Galileo、又はBeidouを含めた全地球的航法衛星システムの衛星測位受信機などを有することができる)、1つ又は複数のディスプレイ122、船舶110を操舵するように構成される操舵システム142、及び船舶100を前進させるように構成される推進システム144、を含む多数のシステムと相互作用することができる。相互作用は、
図1Aに示されるように、制御システム146(船橋制御システム又は遠隔制御システム、或いは種々のサブシステム140、142、144への統合的なアクセスを実現する別のシステムであってよい)を介するものであってよい。船舶100は、ここで説明されない多数の他のシステム(レーダー・システムなど)を有することができることに留意されたい。
【0015】
操舵システム142及び推進システム144は多くのサブシステムを有することができ、操舵システム142及び推進システム144は少なくともある程度統合され得る(ディーゼル・エンジン、電気モータ、周波数変換器、電源、スクリュー、方向舵、スターン・スラスタ、トンネル(又はバウ・)スラスタ422、アクティブ・スタビライザ・フィン、など)。例示の実施例では、操舵システム142及び推進システム144は、360度完全に回転させられ得、引き出し(pulling)動作モード及び/又は押し込み(pushing)動作モードで動作させられ得る、1つ又は複数の電気式のポッド型アジマス・スラスタ(electric podded azimuth thruster)(Azipod(登録商標)など)を有する。
【0016】
ユーザ・インターフェース装置110はユーザ160からコマンドを受信するように構成され、1つ又は複数のディスプレイ122は、船舶100のデータをユーザ160に示すように構成される。
【0017】
1つ又は複数のディスプレイ122は、ウィンドウ(ヘッドアップ・ディスプレイのような(WO2013/174673を参照されたい))に投影されるような種々の技術を用いて、例えば、静止モニタとして、タッチスクリーン106として、又は可動プラットフォームの一部として実装され得る。
【0018】
ユーザ・インターフェース装置110は、ユーザ160と相互作用する(interact with;やりとりする)するように構成された3つの機械的要素:機械的スティック112、機械的ブロック114、又は機械的リング116、を有する。
【0019】
ユーザ・インターフェース装置110は、ユーザ・インターフェース装置110の動作を制御するように構成される1つ又は複数のプロセッサ132をさらに有する。
【0020】
1つ又は複数のプロセッサ132は、1つ又は複数のマイクロプロセッサ132と、コンピュータ・プログラム・コード136を含む1つ又は複数のメモリ134とを用いて実装され得る。1つ又は複数のメモリ134及びコンピュータ・プログラム・コード136は、1つ又は複数のプロセッサ132を用いて、データ処理オペレーションを実行するように構成される。部分132、134、136は1つ又は複数のコンピュータ130に属してよく、又は例えばユーザ・インターフェース装置110のためのドライバ・ファームウェアを実装する特定のハードウェアに属してもよい。
【0021】
「プロセッサ」132という用語はデータを処理することができるデバイスを意味する。必要となる処理能力に応じて、装置110は、並列プロセッサ、マルチコア・プロセッサ、又は複数の物理的コンピュータ・ユニット(クラウド、フォグ、又は仮想計算環境と称される場合がある)からのリソースを同時に利用する計算環境などの、複数のプロセッサ132を有することができる。プロセッサ132の実装形態を設計する場合、当業者であれば、例えば、装置110のサイズ及び消費電力、必要となる処理容量、製造コスト、及び生産量、の必要条件のセット(組)を考察することになる。プロセッサ132及びメモリ134は電子回路によって実装され得る。
【0022】
プロセッサ132及びメモリ134のための実装技術の不完全的なリストには、限定しないが:論理コンポーネント、標準的な集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)、システム・オン・チップ(SoC)、特定用途向け標準製品(ASSP:application-specific standard product)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、専用コンピュータ・チップ、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field-programmable gate array)、及び他の適切な電子構造が含まれる。
【0023】
「メモリ」134という用語は、ランタイムで(=作業メモリ)又は永続的に(=不揮発性メモリ)データを保存することができるデバイスを意味する。作業メモリ及び不揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ダイナミックRAM、スタティックRAM、フラッシュ・メモリ、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、PROM(プログラマブルROM)、適切な半導体、又は電気コンピュータ・メモリを実装するための任意の他の手段によって実装され得る。
【0024】
コンピュータ・プログラム・コード136はソフトウェアによって実装され得る。例示の実施例では、ソフトウェアが適切なプログラミング言語によって書き込まれ得、得られる実行可能コードがメモリ134に保存され得、プロセッサ132によって実行され得る。
【0025】
例示の実施例は、コンピュータ・プログラム・コード136を保存するコンピュータ可読媒体138を提供し、コンピュータ可読媒体138は、1つ又は複数のプロセッサ132にロードされて1つ又は複数のプロセッサ132によって実行されるとき、
図1Bを参照して説明されるユーザ・インターフェース装置110を制御するためのコンピュータ実装手法を1つ又は複数のプロセッサ132により実行する。コンピュータ可読媒体138は少なくとも以下のものを有することができる:コンピュータ・プログラム・コード136を1つ又は複数のプロセッサ132に伝達することができる任意のエンティティ又はデバイス、記録媒体、コンピュータ・メモリ、リードオンリーメモリ、電気搬送波信号、電気通信信号、及びソフトウェア分散媒体。一部の管轄区域では、法律及び特許法に応じて、コンピュータ可読媒体138は電気通信信号ではなくてよい。例示の実施例では、コンピュータ可読媒体138はコンピュータ可読記憶媒体であってよい。例示の実施例では、コンピュータ可読媒体138は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であってよい。
【0026】
外部コンピュータ・サーバ、船内サーバ146(制御システムなど)、及び/又は陸上サーバ148が、処理を強化することができ、すなわち、サーバ146、148内で複雑な計算が実施され得、サーバが航海チャートを維持することができ、サーバが船舶100の仮想表示を含むことができる、などとなることに留意されたい。サーバ146、148は、クライアント-サーバ・アーキテクチャ、クラウド・コンピューティング・アーキテクチャ、ピアツーピア・システム、又は別の適用可能なコンピューティング・アーキテクチャに従って、1つ又は複数のプロセッサ132と相互動作するネットワーク・コンピュータ・サーバであってよい。
【0027】
陸上サーバ148と通信するために、ユーザ・インターフェース装置110は、GSM、GPRS、EGPRS、WCDMA、UMTS、3GPP、IMT、LTE、LET-A、2G/3G/4G/5Gなどの適切な通信技術、及び/又は非標準/標準の無線技術などの適切な非セルラー通信技術を利用する無線送受信機を有することができる。
【0028】
処理の一部は、船舶100の別のシステムによって実現されてもよい。例えば、操舵システム142及び推進システム144は、その動作に関連するデータを前処理することができ、ユーザ・インターフェース装置110の1つ又は複数のプロセッサ132とデータを交換するためのインターフェースを提供することができる。
【0029】
種々の動作主体(actor)110、122、140、142、144、146、148の間の通信カップリングは、適切な有線/ワイヤレス通信技術及び標準/非標準のプロトコルを用いて実装され得る。例示の実施例では、有線通信は、LAN(ローカルエリアネットワーク)又はイーサネット)などの、同軸ケーブル、ツイストペア、又は光ファイバを利用する適切な通信技術を用いて実装され得る。例示の実施例では、ワイヤレス通信は、Bluetooth、Wi-Fi、又はWLAN(ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク)などの適切な無線通信技術を用いて実装される。
【0030】
図1Bでは、ユーザ・インターフェース装置110を制御するための方法のオペレーション150、152、154、156は必ずしも時間的順序ではなく、これらのオペレーションの一部が同時に実施されてもよく、又は与えられた順番とは異なる順番で実施されてもよい。オペレーションの間で、又はオペレーション中に、他の機能が実行されてもよく、オペレーションの間で他のデータが交換されてもよい。オペレーションのうちのいくつかのオペレーション又はオペレーションの一部分が省略されてもよく、或いは類似のオペレーション又はこのオペレーションの一部分に取って代わられてもよい。処理順序における論理的な必要条件により必須である場合を除いて、特定の順番のオペレーションが必要とされるわけはないことに留意されたい。
【0031】
1つ又は複数のプロセッサ132がオンに切り替えられた後で本方法が開始され、1つ又は複数のプロセッサ132を再設定するか又はオフに切り替えるまで、本方法が継続する。
【0032】
本方法の前提条件として、機械的スティック112は線形運動により制御パラメータを設定する(154)ように構成され、機械的ブロック114は回転運動により制御パラメータを設定する(154)ように構成され、機械的リング116は回転運動により制御パラメータを設定する(154)ように構成される。さらに、1つ又は複数の電気モータ118は、制御パラメータを設定すること154に関連する触覚フィードバックを与えるように構成され、1つ又は複数の電気視覚要素120は制御パラメータを設定すること154に関連する視覚フィードバックを与えるように構成される。
【0033】
150で、1つ又は複数のプロセッサ132が、2つ以上の制御パラメータ164A、168A、164B、168Bから制御パラメータを選択するように構成される。選択すること150は、ユーザ160が機械的スティック112の端部にあるボタン(照明200と同じ場所に位置する)を押すことなどのユーザ・インターフェースのオペレーションにより行われ得る。別法として又は加えて、選択すること150は、船舶100の航海環境(速度及び/又はロケーション)に適合するように、プロセッサ132又は制御システム146により行われるなどの形で、自動であってよい。
【0034】
152で、1つ又は複数のプロセッサ132が、選択された制御パラメータに基づいて、触覚フィードバック及び/又は視覚フィードバックのための別個の設定166A/170A/166B/170Bを読み出すように構成される。
【0035】
156で、1つ又は複数のプロセッサ132が、選択された制御パラメータ154を設定するとき、1つ若しくは複数の電気モータ118によって与えられる触覚フィードバック及び/又は1つ若しくは複数の電気視覚要素120によって与えられる視覚フィードバックを制御するように構成される。図面に示されるように、触覚フィードバック及び視覚フィードバックの両方が全体として与えられるが、特定の動作状況における特定の制御パラメータのために、視覚フィードバック又は触覚フィードバックのみが与えられてもよい。
【0036】
4つのオペレーション150-152-154-156を含むこのシーケンスを使用して、ユーザ・インターフェース装置110の機能性が制御され得る。制御パラメータが複数の制御パラメータから選択され得ることから、ユーザ・インターフェース装置110が統合的な制御アプローチを提供することができ、ここでは、別個の触覚フィードバック(又は、力覚)及び視覚フィードバックの設定が同じ機械要素112、114、116を用いて異なる制御パラメータを設定するのを可能にする。これは航海時に有用である。その理由は、船100の船橋の広範囲に配置される多数の多様な別個の制御装置を監視及び使用するのを必要とすることなく、ナビゲートしているときに船員160が単一のユーザ・インターフェース装置110及び1つ又は複数のディスプレイ122を使用することに集中することができるからである。単一のユーザ・インターフェース装置110は、ユーザ160によって与えられる制御コマンドの原因及び効果を感知することを、ひいては状況認識を向上させることをより容易にする。ユーザ・インターフェース装置110は、異なる種類の船舶で、またオートパイロット、外洋、演習、水路、入渠などの異なる動作環境で使用され得る。触覚フィードバック及び視覚フィードバックに加えて、音響フィードバックがユーザ・インターフェース装置110によって制御されて与えられてもよい。
【0037】
ユーザ・インターフェース装置110を使用することにより、船員160が制御パラメータを調整することができ、これらの制御パラメータが操舵システム142及び推進システム144に入力され得る。制御パラメータが操舵システム142及び推進システム144の動作パラメータを含むことができ、これには、限定しないが、舵角、スクリュー角度、スクリュー速度、スクリュー・トルク、スクリュー・パワー、スクリュー・ピッチ、スクリュー推力、アジマス・スラスタの角度、アジマス・スラスタの速度、アジマス・スラスタのトルク、アジマス・スラスタのパワー、アジマス・スラスタのピッチ、アジマス・スラスタの推力、電気式のポッド型アジマス・スラスタの角度、電気式のポッド型アジマス・スラスタの速度、電気式のポッド型アジマス・スラスタのトルク、電気式のポッド型アジマス・スラスタのパワー、電気式のポッド型アジマス・スラスタのピッチ、電気式のポッド型アジマス・スラスタの推力などが含まれる。
【0038】
例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112の以下の制御パラメータ:船速、推力、スクリュー速度、スクリュー・ピッチ、パワー出力、のうちの2つ以上の制御パラメータを維持するように構成される。
【0039】
例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的ブロック114のための以下の制御パラメータ:推力の方向、操舵角、のうちの2つ以上の制御パラメータを維持するように構成される。
【0040】
例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的リング116のための以下の制御パラメータ:船首方向、針路、トルク、旋回率、操舵角、のうちの2つ以上の制御パラメータを維持するように構成される。
【0041】
図2がユーザ・インターフェース装置110の例示の実施例を示しており、ここでは、機械的スティック112、機械的ブロック114、及び機械的リング116が、同心円状に構成及び配置される。これにより、機械的スティック112、機械的ブロック114、及び機械的リング116が同じ空間にあることでユーザ160が種々の制御パラメータの関係を直感的に知ることができる、という利点を得ることができる。ここでは、機械的スティック112のニュートラル位置がデッド・センターにあり、機械的ブロック114及び機械的リング116がデッド・センターを中心として回転する。さらに、統合的な解決策により空間も節約され得る。例示の実施例では、機械的スティック112及び機械的ブロック114が、船舶100の中心(制御位置又は回転中心など)の視点から制御パラメータを調整するように構成され、対して機械的リング116が船舶100の中心の周りの制御パラメータを調整するように構成される。
【0042】
図2がさらに例示の実施例を示しており、ここでは、機械的スティック112が、機械的ブロック114を横断する線形運動で動くように構成及び配置される。機械的ブロック114がドームの外形210を有することができる(
図3:210A、210Bも参照されたい)。加えて、ドーム形状210が切頂型であってよく、すなわち、ドーム形状210が垂直側部212(
図3:212A、212Bも参照されたい)を有することができる。機械的スティック112は、機械的スティックと協調してドーム形状210の表面に沿って動く(又は、ベース202がドーム形状202の凹部内で動いてもよい)、等級スケールを有するベース202を有することができる。
【0043】
図2及び
図3の例示の実施例では、機械的リング116は機械的ブロック114を囲むように構成及び配置される。機械的リング116を使用することの利点は、高い精度で操作することが可能であることである。その理由は、ユーザ160が高い精度で機械的リング116を回転させることができ、さらには回転量を容易に監視することができることである。例示の実施例では、調整率(rate of adjustment)が変更可能となり得る。例えば、初期設定のコンフィギュレーションでは、機械的リング116の1回転は360度の調整量に相当し、対して特別なコンフィギュレーションでは、1回転で36度だけ調整する、すなわち10回転が360度の調製量に相当する。
【0044】
図2及び
図3に示されるように、機械的リング116は等級スケール(大きい隆起部220が機械的リングを4つの90度区間に分割し、小さい隆起部224が30度を示し、最小の隆起部が10度を示す)を備えることができる。
【0045】
例示の実施例では、1つ又は複数の視覚要素120、120A、120Bは、許容範囲、現在の設定、新しい設定、のうちの1つ又は複数のとして、選択された制御バラメータのための視覚フィードバックを与えるように構成される複数のLEDを有する。
図4が、機械的スティック112の軌道の両側に配置されるLED400、402を有する視覚要素120Aを示す。別法として、機械的スティック112のベース202の等級スケールが、照明などの視覚要素を有することができる。
図5が、機械的ブロック114の周りに配置されるLED500、502を有する視覚要素120Bを示す。
図2及び
図3に示されるように、1つ又は複数の視覚要素が、機械的スティック112の端部にある照明200(例えば、LEDを用いる)をさらに有することができる。照明セクション230、232(例えば、LEDを用いる)などの他の照明が存在してもよい。
【0046】
例示の実施例では、1つ又は複数の電気モータ118が、戻り止め、様々な程度の摩擦、拘束手段、のうちの1つ又は複数として、選択された制御パラメータのための触覚フィードバックを与えるように構成される。単一のユーザ・インターフェース装置110の組み合わせの触覚・視覚フィードバックが状況認識を向上させる。その理由は、このフィードバックが基準及びコマンドの実際の効果の両方を示し、その結果、散在的なユーザ・インターフェースから効果の直接的な指示を監視する必要がなくなるからである。
【0047】
図6A及び
図6Bが、機械的スティック112を動作させるときの、与えられるこのような触覚フィードバックの例示の実施例を示す。
【0048】
図6Aでは、機械的スティック112がニュートラル位置にあり、機械的スティック112を線形運動方向600に動かそうとするときに戻り止め602の感触を受ける。戻り止め602は慣性力のような、すなわち、機械的スティック112がニュートラル位置に留まろうとするような感触を与える。
【0049】
しかしながら、ユーザ160により機械的スティック112に作用する力がこの慣性力に打ち勝つと、機械的スティック112が動き始める。
図6Aに示されるように、前進及び逆行の両方のためにさらに10個の戻り止め604、606、608が存在する。
【0050】
図6Bでは、ユーザ160が、戻り止め606のところの目盛りで示されるように、50%のパワーで逆行させるように機械的スティック112を引いている。
【0051】
図6Aが、拘束手段610、612の例示の実施例を示す。パワーは、利用可能なパワーの7/10=70%のみであってもよい。拘束手段610、612は停止部のような、すなわち、機械的スティック112が停止部を通過して動かされ得ないような感触を与える。
【0052】
図6Aが様々な程度の摩擦の例示の実施例をさらに示す。機械的スティック112が領域620内で動かされるときは、より軽い摩擦の感触が与えられ、対して機械的スティック112が領域622又は624内で動かされるときは、より強い摩擦の感触が与えられる。こうすることで、ユーザ160は、30%のパワー範囲内では、70%の残りの最大パワー範囲内での前進方向又は逆行方向よりも軽く機械的スティック112を前進方向又は逆行方向に動かすことができる。
【0053】
加えて、1つ又は複数の電気モータ118がばね力として触覚フィードバックをさらに与えることができ、ここでは、ユーザ160が許容範囲又は限界値を超える場合に、1つ又は複数の電気モータ118が、機械要素112/114/116を許容範囲又は限定値に戻すように反発させるように構成される。
【0054】
図1Bに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、複数のモード160A、160Bでユーザ・インターフェース装置を動作させ、動作モード160A、160Bの別個のコンフィギュレーション162A、162Bの一部として別個の設定を読み出す(152)ように構成される。別個のコンフィギュレーション162A、162Bは、選択された制御パラメータを、機械的スティック112、機械的ブロック114、及び機械的リング116にマッピングする(割り当てる)。
【0055】
図1Bに示されるように、例示の実施例では、第1の動作モード160Aの第1の別個のコンフィギュレーション162Aにおいて別個の設定166A、170Aを用いる、N個の制御パラメータ164A、168Aが存在してよく、K番目の動作モード160BのK番目の別個のコンフィギュレーション162Bにおいて別個の設定166B、170Bを用いる、M-N個の制御パラメータ164B、168Bが存在してよい。N、M、及びKは1より大きい正の整数である。別個の設定166A、170A、166B、170Bは、メモリ134に保存されてよく、又はサーバ146、148に保存されてもよく、或いはコンピュータ・プログラム・コード136又はそのコンフィギュレーション・ファイル内でパラメータとしてハードコードされてもよい。
【0056】
以下で、種々の動作モードのいくつかの例示の実施例を説明する。一定の船首方向の維持及び機械的スティック112を用いての速度の制御(波による振れ、及び左右の揺れ)、並びに、他の要素114、116を用いての位置、船首方向、速度、及び旋回率の制御のあらゆる他の組み合わせ、などの、組み合わせの動作モードも実現可能である。
【0057】
図7A及び7Bに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132がオートパイロット制御モードでユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、ここでは、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112を用いて設定可能(154)な、船速に関連する制御パラメータを維持すること、機械的ブロック114を無効にする(disable)こと、及び、機械的リング116を用いて設定可能(154)な、船首方向、針路、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを状態で維持すること、を行うように構成される。
図7Aでは、照明200、230、232が、オートパイロット制御モードがオンであることをユーザ160に示す。
図7Bでは、ユーザ160が介入して、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED702、704により示されるように速度制御を50%の前進に手動で設定しており、さらに機械的リング116が船首方向/針路を設定するために時計回り方向又は反時計回り方向に回転させられ得る(700)。別法として、
図7Bが、オートパイロット制御モードにおいて、速度制御のその時点の設定を示すことができ、さらには船首方向/針路を示すことができることを示す。これは、1つ又は複数の電気モータ118を用いて、機械的スティック112及び機械的リング116を適切な位置まで動かすことによって達成される。
【0058】
図8A及び8Bに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、アジマス・レバー・モードでユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、ここでは、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112を用いて設定可能(154)な、推力、スクリュー速度、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを維持すること、機械的ブロック114を用いて設定可能(154)な、推力の方向に関連する制御パラメータを維持すること、及び機械的リング116を無効にすること、を行うように構成される。
図8Aでは、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED802、804により示されるように、スクリュー速度が最大毎分回転数の50%の前進として設定されており、機械的ブロック114を用いて、明るくなったLED806、808により示されるように、アジマス推進ユニット(azimuthing propulsion unit)の角度が取舵方向の10度に設定されている。
図8Bでは、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED810、812により示されるように、スクリュー速度が最大毎分回転数の50%の逆行として設定されており、機械的ブロック114を用いて、明るくなったLED814、816により示されるように、アジマス推進ユニットの角度が面舵方向の10度に設定されている。
【0059】
図9A及び9Bに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132が、バウ・スラスタ・モード(バウ/スターン・スラスタ・モード、又は任意の固定方向のスラスタ・モード)でユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、ここでは、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112を用いて設定可能(154)な、推力、速度、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを維持すること、機械的ブロック114を無効にすること、及び機械的リング116を無効にすること、を行うように構成される。
図9Aでは、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED230、232、900、902、904、906、908、910により示されるように、速度が取舵方向の50%に設定されている。
図9Bでは、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED230、232、900、902、904、906、912、914により示されるように、速度が面舵方向の50%に設定されている。
【0060】
図10A及び
図10Bに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132がミニ・ホイール・モードでユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112を用いて設定可能(154)な、船速、スクリュー速度、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを維持すること、機械的ブロック114を無効にすること、及び、機械的リング116を用いて設定可能(154)な、操舵角に関連する制御パラメータを維持すること、を行うように構成される。
図10Aでは、機械的ブロック114を用いて、明るくなったLED230、232、1000、1002、1004、1006、1008、1010により示されるように、操舵角が面舵方向の5度に設定される。
図10Bでは、
図10Aの設定に加えて、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED1030、1032によりさらに示されるように、スクリュー速度が50%の前進に設定される。
【0061】
図11A、
図11B、及び
図11Cに示される例示の実施例では、1つ又は複数のプロセッサ132がジョイスティック・モードでユーザ・インターフェース装置を動作させるように構成され、1つ又は複数のプロセッサ132が、機械的スティック112を用いて設定可能(154)な、船速、推力、パワー、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを維持すること、機械的ブロック114を用いて設定可能(154)な、推力の方向に関連する制御パラメータを維持すること、及び、機械的リング116を用いて設定可能(154)な、トルク、旋回率、のうちの1つ又は複数に関連する制御パラメータを維持すること、を行うように構成される。
図11Aでは、明るくなったLED1100、1102により示されるように毎分の旋回率が30度である。
図11Bでは、機械的スティック112を用いて、明るくなったLED200、230、232、1108、1110により示されるように、推力が25%の前進に設定されており、機械的ブロック114を用いて、設定点が、明るくなったLED1104に示される方向に設定されており、対して、明るくなったLED1106により実際の移動方向が示される。
図11Bの設定の後の状況が
図11C示されている。
図11Cが、設定230、232、1104、1108、1110、実際の移動方向1106、及び旋回率1100、1102を示す。
【0062】
添付図面による1つ又は複数の例示の実施例を参照して本発明を説明してきたが、明らかなこととして、本発明はこれらのみに限定されず、添付の特許請求の範囲内で複数の手法で変更され得る。すべての用語及び表現は広い意味で解釈されるべきであり、例示の実施例を限定するのではなく、これらの実施例を示すことが意図されている。技術の進歩に応じて本発明の概念が多様な手法で実装され得ることが当業者には明らかであろう。