(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】ネットワークデバイス
(51)【国際特許分類】
H01Q 3/04 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
H01Q3/04
(21)【出願番号】P 2022539720
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 CN2020137312
(87)【国際公開番号】W WO2021129516
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】201911403247.7
(32)【優先日】2019-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウェイ
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-192030(JP,A)
【文献】特開昭50-146249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース
(140)と、ブラケット
(150)と、機能素子と、位置検出器
(170)と、メインコントローラ
(130)とを備え、前記ブラケット
(150)は前記ベース
(140)に回転接続され、前記機能素子は前記ブラケット
(150)の回転に伴って回転するように前記ブラケット
(150)に支持され、前記位置検出器
(170)はホールセンサ
(172)と、磁性部材
(171)とを含み、前記ホールセンサ
(172)と前記磁性部材
(171)の一方が前記ベース
(140)に固定され、前記ホールセンサ
(172)と前記磁性部材
(171)の他方が前記ブラケット
(150)の回転に伴って回転するように前記ブラケット
(150)に固定され、かつ前記ブラケット
(150)が回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサ
(172)と前記磁性部材
(171)との間の距離は一定であり、前記ホールセンサ
(172)は前記磁性部材
(171)の磁界の範囲内にあり、前記ホールセンサ
(172)は前記磁性部材
(171)に対して回転すると、前記磁性部材
(171)の磁界の変化を検知して検出信号を出力し、前記メインコントローラ
(130)は前記検出信号に基づいて前記機能素子の前記ベース
(140)に対する位置を判断する、ことを特徴とするネットワークデバイス
(1)。
【請求項2】
前記ベース
(140)は収容空間
(141)と、前記収容空間
(141)に連通する貫通孔
(142)とを有し、前記ベース
(140)は電磁シールド材であり、前記ネットワークデバイス
(1)は、前記ブラケット
(150)を前記ベース
(140)に対して回転させるように駆動するためのドライバ
(160)を備え、前記ドライバ
(160)は駆動軸
(165)を含み、前記駆動軸
(165)の一端は前記貫通孔
(142)を介して前記収容空間
(141)内に収容され、前記駆動軸
(165)の他端は前記ブラケット
(150)に固定接続され、かつ前記駆動軸
(165)は前記ベース
(140)に回転接続され、前記ブラケット
(150)は前記機能素子を支持するためのものであり、前記ホールセンサ
(172)及び前記磁性部材
(171)の一方は前記ベース
(140)の収容空間
(141)内に固定され、前記ホールセンサ
(172)及び前記磁性部材
(171)の他方は前記駆動軸
(165)の前記収容空間
(141)に収容された一端に固定される、ことを特徴とする請求項1に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項3】
前記ホールセンサ
(172)及び前記磁性部材
(171)の他方は前記駆動軸
(165)の前記ブラケット
(150)から背離した端面
(165a)に固定される、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項4】
前記ホールセンサ
(172)が位置する平面への前記磁性部材
(171)の中心の正投影は、前記ホールセンサ
(172)が位置する領域の中心にかかる、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項5】
前記ネットワークデバイス
(1)は、前記収容空間
(141)内に収容され、かつ前記ベース
(140)に固定された回路基板
(180)をさらに備え、前記回路基板
(180)には前記メインコントローラ
(130)が設けられており、前記メインコントローラ
(130)は前記ホールセンサ
(172)に電気的に接続され、前記磁性部材
(171)は前記駆動軸
(165)の前記収容空間
(141)に収容された一端に固定され、かつ前記磁性部材
(171)と前記ホールセンサ
(172)とは間隔をあけて設けられる、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項6】
前記磁性部材
(171)は、前記ホールセンサ
(172)の前記回路基板
(180)から背離した側に設けられ、前記駆動軸
(165)は、前記磁性部材
(171)の前記ホールセンサ
(172)から背離した側に設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項7】
前記ホールセンサ
(172)は、前記回路基板
(180)から背離した表面
(1721)と、前記表面
(1721)に接する側面
(1722)とを含み、前記磁性部材
(171)は、前記側面
(1722)に近接して設けられ、前記駆動軸
(165)は、前記磁性部材
(171)の前記側面
(1722)から背離した側に設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項8】
前記ドライバ
(160)は、前記駆動軸
(165)に固定された接続板
(167)をさらに含み、前記ホールセンサ
(172)および前記磁性部材
(171)の他方は、前記接続板
(167)によって前記駆動軸
(165)に固定される、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項9】
前記接続板
(167)は前記駆動軸
(165)に外嵌され、前記ホールセンサ
(172)は前記ベース
(140)の収容空間
(141)内に固定され、前記磁性部材
(171)は前記接続板
(167)に固定され、前記磁性部材
(171)は少なくとも1つの磁性ユニットを含み、前記少なくとも1つの磁性ユニットの数が1つ以上である場合、前記少なくとも1つの磁性ユニットの一体としての中心は前記駆動軸
(165)上に位置する、ことを特徴とする請求項8に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項10】
前記ホールセンサ
(172)は、前記ベース
(140)の収容空間
(141)内に固定され、前記磁性部材
(171)は、前記駆動軸
(165)に固定され、前記ドライバ
(160)は、前記駆動軸
(165)に接続された補助軸
(168)をさらに含み、前記補助軸
(168)にも磁性部材
(171)が設けられ、前記補助軸
(168)に設けられた磁性部材
(171)は、前記駆動軸
(165)の回転時に前記ホールセンサ
(172)との距離が一定である、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項11】
前記ドライバ
(160)は、前記ベース
(140)に固定された駆動モータ
(161)と、前記駆動モータ
(161)の出力軸に噛合され
前記ブラケット(150)に回転接続された減速機
(162)とをさらに含み、前記駆動モータ
(161)は、前記メインコントローラ
(130)からの制御信号により制御されて回転し、前記駆動モータ
(161)のステップ角は第1の角度であり、前記減速機
(162)は第1の角度を第2の角度に変換するために用いられ、ここで、前記第2の角度は前記第1の角度よりも小さい、ことを特徴とする請求項2に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項12】
ドライバ
(160)と、駆動コントローラ
(310)と、をさらに備え、前記メインコントローラ
(130)は第1の制御信号を発信するために用いられ、前記駆動コントローラ
(310)は前記第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバ
(160)を回転駆動し、前記ドライバ
(160)の回転によって、前記ブラケット
(150)を回転させ、前記ホールセンサ
(172)は、前記ドライバ
(160)が前記第1の制御信号に基づいて回転する角度を検知して検出角度を取得し、前記メインコントローラ
(130)は、前記検出角度と目標角度とを比較するために用いられ、前記検出角度が前記目標角度と等しくない場合、前記メインコントローラ
(130)は第2の制御信号を発信し、前記駆動コントローラ
(310)は、前記第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバ
(160)を回転駆動する一方、前記メインコントローラ
(130)は、前記ドライバ
(160)の回転角度が前記目標角度と等しいと判定した場合、前記ドライバ
(160)を停止するように制御する、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項13】
前記駆動コントローラ
(310)が前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバ
(160)を回転駆動するときのステップ角は第1のステップ角であり、前記駆動コントローラ
(310)が前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバ
(160)を回転駆動するときのステップ角は第2のステップ角であり、ここで、前記第1のステップ角は前記第2のステップ角よりも大きい、ことを特徴とする請求項12に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項14】
ドライバ(160)と、信号変換装置(120)とをさらに備え、前記機能素子は第1の信号受信アンテナ(110)を含み、前記ドライバ
(160)は前記ブラケット
(150)を前記ベース
(140)に対して回転させるように駆動し、前記第1の信号受信アンテナ
(110)は、前記ブラケット
(150)の回転に伴って回転して異なる方向から第1のネットワーク信号を受信するように前記ブラケット
(150)に固定的に設けられ、
前記メインコントローラ(130)は、前記ブラケット
(150)の前記ベース
(140)に対する現在位置と前記第1のネットワーク信号が最も強い位置とに基づいて、前記ドライバ
(160)が前記ブラケット
(150)を前記ベース
(140)に対して回転させるように駆動することにより前記第1の信号受信アンテナ
(110)を前記第1のネットワーク信号が最も強い方向に回転させるように制御するための制御信号を送信し、前記信号変換装置
(120)は信号が最も強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換するためのものである、
請求項1に記載のネットワークデバイス
(1)。
【請求項15】
前記ネットワークデバイス
(1)の周縁を取り囲むように配列された複数のアンテナ組
(210a)をさらに含み、アンテナ組
(210a)毎は第3のネットワーク信号を受信するための第2の信号受信アンテナ
(210)を2つ含み、前記信号変換装置
(120)は、さらに第3のネットワーク信号を第4のネットワーク信号に変換するために用いられ、複数の前記第2の信号受信アンテナ
(210)は前記ネットワークデバイス
(1)の周縁を取り囲むように配列されている、ことを特徴とする請求項14に記載のネットワークデバイス
(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術に関し、特にネットワークデバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
カスタマー構内設備(Customer Premises Equipment、CPE)は無線ブロードバンドアクセス用のネットワークデバイスである。CPEは通常、基地局からのネットワーク信号をワイヤレス・フィディリティー(Wireless Fidelity、WiFi)信号に変換する。CPEは受信できるネットワーク信号が無線ネットワーク信号であるため、有線ネットワークを敷設するための費用を節約することができる。そのため、CPEは農村、都市、病院、工場、団地などに有線ネットワークが敷設されていない場合に大量に応用できる。第五世代移動通信技術(5th generation mobile networks、5G)は高い通信速度を持つことから、ユーザーに好評される。例えば、5G移動通信を利用してデータを転送する場合の転送速度は、4G移動通信によるデータの転送速度よりも数百倍速い。5Gモジュール、例えばミリ波信号モジュールは5G移動通信を実現する主要な手段である。しかしながら、ミリ波アンテナはネットワークデバイスに適用されると、物体による遮蔽で受信した信号が弱くなりやすく、このネットワークデバイスの通信効果を悪化させる。
【発明の概要】
【0003】
本出願は、請求項に記載のネットワークデバイスを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下、本出願に係る実施例における技術案をより明確に説明するために、実施形態に使用する図面に対して簡単に紹介するが、下記の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎず、当業者にとって、創造的な労働を行うことなくこれらの図面に基づいて他の図面を導出することは自明である。
【
図1】本願の一実施形態によるネットワークデバイスの応用環境の概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。
【
図3】本出願の一実施形態によるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図である。
【
図4】本出願の別の実施形態におけるネットワークデバイスの回路ブロック図である。
【
図5】本出願のまた別の実施形態におけるネットワークデバイス内の素子の一部の概略構成図である。
【
図6】一実施形態におけるドライバの概略構成図である。
【
図7】本出願の一実施形態におけるドライバの概略構成斜視図である。
【
図8】本出願の一実施形態におけるドライバの分解模式図である。
【
図9】本出願の別の実施形態における減速機の概略構成図である。
【
図10】本出願のまた別の実施形態における減速機の概略構成図である。
【
図11】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスにおける位置検出器の回路ブロック図である。
【
図12】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスにおけるベースおよびその関連構成の概略図である。
【
図15】本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの概略構成斜視図である。
【
図16】本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図である。
【
図17】一実施形態における磁性部材と、ホールセンサと、駆動軸との関係を示す模式図である。
【
図18】本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図である。
【
図19】ドライバにおける接続板と磁性部材との関係を示す模式図である。
【
図20】本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図である。
【
図22】一実施形態におけるネットワークデバイスの回路ブロック図である。
【
図23】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの斜視構成図である。
【
図24】
図23におけるネットワークデバイスの斜視分解図である。
【
図25】一実施形態におけるブラケットの概略構成図である。
【
図26】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。
【
図28】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。
【
図29】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図である。
【
図30】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。
【
図31】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。
【
図32】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。
【
図33】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。
【
図34】
図33におけるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図である。
【
図35】本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。
【
図36】ネットワークデバイスの位置と対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向との対照テーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本出願に係る実施形態はネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスは、ベースと、ブラケットと、機能素子と、位置検出器と、メインコントローラとを備え、前記ブラケットは前記ベースに回転接続され、前記機能素子は前記ブラケットの回転に伴って回転するように前記ブラケットに支持され、前記位置検出器はホールセンサと、磁性部材とを含み、前記ホールセンサと前記磁性部材の一方が前記ベースに固定され、前記ホールセンサと前記磁性部材の他方が前記ブラケットの回転に伴って回転するように前記ブラケットに固定され、かつ前記ブラケットが回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサと前記磁性部材との間の距離は一定であり、前記ホールセンサは前記磁性部材の磁界の範囲内にあり、前記ホールセンサは前記磁性部材に対して回転すると、前記磁性部材の磁界の変化を検知して検出信号を出力し、前記メインコントローラは前記検出信号に基づいて前記機能素子の前記ベースに対する位置を判断する。
【0007】
上記において、前記ベースは収容空間と、前記収容空間に連通する貫通孔とを有し、前記ベースは電磁シールド材であり、前記ネットワークデバイスは、前記ブラケットを前記ベースに対して回転させるように駆動するためのドライバを備え、前記ドライバは駆動軸を含み、前記駆動軸の一端は前記貫通孔を介して前記収容空間内に収容され、前記駆動軸の他端は前記ブラケットに固定接続され、かつ前記駆動軸は前記ベースに回転接続され、前記ブラケットは前記機能素子を支持するためのものであり、前記ホールセンサ及び前記磁性部材の一方は前記ベースの収容空間内に固定され、前記ホールセンサ及び前記磁性部材の他方は前記駆動軸の前記収容空間に収容された一端に固定される。
【0008】
上記において、前記ホールセンサ及び前記磁性部材の他方は前記駆動軸の前記ブラケットから背離した端面に固定される。
【0009】
上記において、前記ホールセンサが位置する平面への前記磁性部材の中心の正投影は、前記ホールセンサが位置する領域の中心にかかる。
【0010】
上記において、前記ネットワークデバイスは、前記収容空間内に収容され、かつ前記ベースに固定された回路基板をさらに備え、前記回路基板には前記メインコントローラが設けられており、前記メインコントローラは前記ホールセンサに電気的に接続され、前記磁性部材は前記駆動軸の前記収容空間に収容された一端に固定され、かつ前記磁性部材と前記ホールセンサとは間隔をあけて設けられる。
【0011】
上記において、前記磁性部材は、前記ホールセンサの前記回路基板から背離した側に設けられ、前記駆動軸は、前記磁性部材の前記ホールセンサから背離した側に設けられる。
【0012】
上記において、前記ホールセンサは、前記回路基板から背離した表面と、前記表面に接する側面とを含み、前記磁性部材は、前記側面に近接して設けられ、前記駆動軸は、前記磁性部材の前記側面から背離した側に設けられる。
【0013】
上記において、前記ドライバは、前記駆動軸に固定された接続板をさらに含み、前記ホールセンサおよび前記磁性部材の他方は、前記接続板によって前記駆動軸に固定される。
【0014】
上記において、前記接続板は前記駆動軸に外嵌され、前記ホールセンサは前記ベースの収容空間内に固定され、前記磁性部材は前記接続板に固定され、前記磁性部材は少なくとも1つの磁性ユニットを含み、前記少なくとも1つの磁性ユニットの数が1つ以上である場合、前記少なくとも1つの磁性ユニットの一体としての中心は前記駆動軸上に位置する。
【0015】
上記において、前記ホールセンサは、前記ベースの収容空間内に固定され、前記磁性部材は、前記駆動軸に固定され、前記ドライバは、前記駆動軸に接続された補助軸をさらに含み、前記補助軸にも磁性部材が設けられ、前記補助軸に設けられた磁性部材は、前記駆動軸の回転時に前記ホールセンサとの間の距離が一定である。
【0016】
上記において、前記ドライバは、前記ベースに固定された駆動モータと、前記駆動モータの出力軸に噛合され前記駆動軸に回転接続された減速機とをさらに含み、前記駆動モータは、前記メインコントローラからの制御信号により制御されて回転し、前記駆動モータのステップ角は第1の角度であり、前記減速機は第1の角度を第2の角度に変換するために用いられ、ここで、前記第2の角度は前記第1の角度よりも小さい。
【0017】
上記において、前記ネットワークデバイスは、ドライバと、駆動コントローラと、をさらに備え、前記メインコントローラは第1の制御信号を発信するために用いられ、前記駆動コントローラは前記第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動し、前記ドライバの回転によって、前記ブラケットを回転させ、前記ホールセンサは、前記ドライバが前記第1の制御信号に基づいて回転する角度を検知して検出角度を取得し、前記メインコントローラは、前記検出角度と目標角度とを比較するために用いられ、前記検出角度が前記目標角度と等しくない場合、前記メインコントローラは第2の制御信号を発信し、前記駆動コントローラは、前記第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動する一方、前記メインコントローラは前記ドライバの回転角度が前記目標角度と等しいと判定した場合、前記ドライバを停止するように制御する。
【0018】
上記において、前記駆動コントローラが前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動するときのステップ角は第1のステップ角であり、前記駆動コントローラが前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動するときのステップ角は第2のステップ角であり、ここで、前記第1のステップ角は前記第2のステップ角よりも大きい。
【0019】
本出願に係る実施形態は別のネットワークデバイスを提供し、当該ネットワークデバイスはベースと、ブラケットと、ドライバと、第1の信号受信アンテナと、位置検出器と、信号変換装置と、メインコントローラとを備え、前記ブラケットは前記ベースに回転接続され、前記ドライバは前記ブラケットを前記ベースに対して回転させるように駆動し、前記第1の信号受信アンテナは、前記ブラケットの回転に伴って回転して異なる方向から第1のネットワーク信号を受信するように前記ブラケットに固定的に設けられ、前記位置検出器は、前記ブラケットの前記ベースに対する位置を検出するためのものであり、ホールセンサと、磁性部材とを含み、前記ホールセンサと前記磁性部材の一方が前記ベースに固定され、前記ホールセンサと前記磁性部材の他方が前記ブラケットの回転に伴って回転するように前記ブラケットに固定され、かつ前記ブラケットが回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサと前記磁性部材との間の距離は一定であり、前記ホールセンサは前記磁性部材の磁界の範囲内にあり、前記メインコントローラは、前記ブラケットの前記ベースに対する現在位置と前記第1のネットワーク信号が最も強い位置とに基づいて、前記ドライバが前記ブラケットを前記ベースに対して回転させるように駆動することにより前記第1の信号受信アンテナを前記第1のネットワーク信号が最も強い方向に回転させるように制御するための制御信号を送信し、前記信号変換装置は信号が最も強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換するためのものである。
【0020】
上記において、前記ベースは収容空間と、前記収容空間に連通する貫通孔とを有し、前記ベースは電磁シールド材であり、前記収容空間は、前記ホールセンサを収容するために用いられ、前記ドライバは、駆動モータと、駆動ギアと、駆動軸とを含み、前記駆動モータは前記駆動ギアを回転駆動するために用いられ、前記駆動軸は、前記駆動ギアの回転に伴って回転するように前記駆動ギアに固定され、前記駆動軸は前記貫通孔を通し、その前記収容空間内に設けられた一端が前記磁性部材を固定するために用いられ、その収容空間外に位置する他端が前記ブラケットを固定するために用いられる。
【0021】
上記において、前記ネットワークデバイスは、前記収容空間内に収容され、かつ前記ベースに固定された回路基板をさらに備え、前記回路基板は前記ホールセンサに電気的に連続される。
【0022】
上記において、前記ホールセンサは、前記磁性部材の中心に正対するように設けられる。
【0023】
上記において、前記ドライバは、前記駆動軸に外嵌されて固定された接続板をさらに含み、前記磁性部材は複数の磁性ユニットを含み、かつ前記磁性ユニットは前記駆動軸を取り囲むように前記接続板に設けられる。
【0024】
上記において、前記ネットワークデバイスは、前記ネットワークデバイスの周縁を取り囲むように配列された複数のアンテナ組をさらに含み、アンテナ組毎は第3のネットワーク信号を受信するための第2の信号受信アンテナを2つ含み、前記信号変換装置は、さらに第3のネットワーク信号を第4のネットワーク信号に変換するために用いられ、前記複数の第2の信号受信アンテナは前記ネットワークデバイスの周縁を取り囲むように配列されている。
【0025】
上記において、同一のアンテナ組における2つの第2の信号受信アンテナのうち一方の第2の信号受信アンテナの偏波方向は第1の偏波方向であり、同一のアンテナ組における2つの第2の信号受信アンテナのうち他方の第2の信号受信アンテナの偏波方向は第2の偏波方向であり、ここで、前記第1の偏波方向及び前記第2の偏波方向はそれぞれ±45°偏波方向である。
【0026】
上記において、前記ネットワークデバイスは、ドライバと、駆動コントローラと、をさらに備え、前記メインコントローラは第1の制御信号を発信するために用いられ、前記駆動コントローラは前記第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動し、前記ドライバの回転によって、前記ブラケットを回転させ、前記ホールセンサは、前記ドライバが前記第1の制御信号に基づいて回転する角度を検知して検出角度を取得し、前記メインコントローラは、前記検出角度と目標角度とを比較するために用いられ、前記検出角度が前記目標角度と等しくない場合、前記メインコントローラは第2の制御信号を発信し、前記駆動コントローラは、前記第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動する一方、前記メインコントローラは前記ドライバの回転角度が前記目標角度と等しいと判定した場合、前記ドライバを停止するように制御する。
【0027】
上記において、前記駆動コントローラが前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動するときのステップ角は第1のステップ角であり、前記駆動コントローラが前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバを回転駆動するときのステップ角は第2のステップ角であり、ここで、前記第1のステップ角は前記第2のステップ角よりも大きい。
【0028】
以下、本出願に係る実施例における技術案について、本出願に係る実施例における図面に関連して明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないことは明らかである。本出願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わずに取得した他の実施例のすべては、本出願による保護範囲に含まれる。
【0029】
ここに、「実施例」に言及することは、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本出願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。本明細書中の各個所に現れるこのフレーズは、必ずしも同一の実施例を指すものとは限らず、また、他の実施例と相互に排他的な独立した、または代替的な実施例でもない。当業者によって明示的にも暗黙的にも理解されるのは、ここに説明された実施例は他の実施例と組み合わされ得る。
【0030】
本出願の明細書、特許請求の範囲、および上記図面における「第1」、「第2」などの用語は、異なる対象を区別するためのものであり、特定の順序を説明するためのものではない。なお、用語「備える」、「有する」およびそれらのいかなる変化形は、非排他的な包含をカバーすることを意図している。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品またはデバイスは、挙げられたステップまたはユニットに限定されず、任意に、挙げられていないステップまたはユニットも含んでもよく、あるいは、任意に、これらのプロセス、方法、製品またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットも含んでもよい。
【0031】
図1を参照すると、
図1は本願の一実施形態によるネットワークデバイスの応用環境の概略図である。当該ネットワークデバイス1は、カスタマー構内設備(Customer Premises Equipment、CPE)である。前記ネットワークデバイス1は、基地局3と通信しており、基地局3からの第1のネットワーク信号を受信し、それを第2のネットワーク信号に変換する。前記第2のネットワーク信号は、タブレットPC、スマートフォン、ノートパソコンなどの端末デバイス5で使用されることができる。ここで、前記第1のネットワーク信号は、第五世代移動通信技術(5th generation mobile networks、5G)信号であってもよく、前記第2のネットワーク信号は、ワイヤレス・フィディリティー(Wireless Fidelity、WiFi)信号であってもよいが、両者はこれらに限定されるものではない。CPEは農村、都市、病院、工場、団地などに大量に応用されることができ、そのアクセスできる第1のネットワーク信号は無線ネットワーク信号であってもよく、有線ネットワークを敷設するための費用を節約できる。
【0032】
図2、
図3及び
図4を併せて参照すると、
図2は本出願の一実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図であり、
図3は本出願の一実施形態によるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図であり、
図4は本出願の別の実施形態におけるネットワークデバイスの回路ブロック図である。前記ネットワークデバイス1は、ケース220を備える。前記ケース220の形状は、多角柱状の筒や、円柱状の筒であってもよい。前記ケース220の材料は、プラスチックなどの絶縁材料であってもよいが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、前記ネットワークデバイス1は、前記ケース220を備えなくてもよいことが理解され得る。
【0033】
前記ネットワークデバイス1は、第1の信号受信アンテナ110と、信号変換装置120とをさらに備える。前記第1の信号受信アンテナ110は、異なる方向から第1のネットワーク信号を受信するように回転可能であり、前記信号変換装置120は、前記第1の信号受信アンテナ110が異なる方向から受信した前記第1のネットワーク信号のうち信号が最も強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換する。
【0034】
前記ネットワークデバイス1がケース220を備える場合、前記第1の信号受信アンテナ110及び前記信号変換装置120は、前記ケース220内に設けられてもよい。
【0035】
前記第1の信号受信アンテナ110は、ミリ波信号受信アンテナやテラヘルツ信号受信アンテナであってもよいが、これらに限定されるものではない。これに応じて、前記第1のネットワーク信号は、ミリ波信号やテラヘルツ信号であってもよいが、これらに限定されるものではない。現在、第五世代移動通信技術(5th generation mobile networks、5G)では、3GPP(登録商標) TS 38.101プロトコルの規定に準拠して、5Gニューラジオ(new radio、NR)は主にFR1周波数帯とFR2周波数帯の2つ帯域の周波数を使用している。このうち、FR1周波数帯の周波数範囲は450MHz~6GHzで、sub-6GHz周波数帯とも呼ばれ、FR2周波数帯の周波数範囲は24.25GHz~52.6GHzで、ミリ波(mm Wave)帯域に属する。3GPPリリース15規格によって、現在の5Gミリ波帯域には、n257(26.5~29.5GHz)、n258(24.25~27.5GHz)、n261(27.5~28.35GHz)、およびn260(37~40GHz)が含まれていると正規化されている。ミリ波やテラヘルツ信号は伝送速度が速いなどの利点があるが、外界の物体に遮蔽されやすい。第1の信号受信アンテナ110と基地局3との間で物体による遮蔽があると、前記第1の信号受信アンテナ110が受信した第1のネットワーク信号の信号強度は弱くなり、この場合、信号強度が弱い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換すると、得られた第2のネットワーク信号の信号強度も弱くなるおそれがある。
【0036】
固定位置に配置されたネットワークデバイス1では、前記第1の信号受信アンテナ110における各方向からの第1のネットワーク信号の信号強度が異なる。本実施形態によるネットワークデバイス1における前記第1の信号受信アンテナ110は回転可能であり、前記第1の信号受信アンテナ110が第1のネットワーク信号の信号強度が最も強い方向に位置すると、前記第1の信号受信アンテナ110は第1のネットワーク信号の信号強度が最も強い方向に停止する。前記信号変換装置120は、第1の信号受信アンテナ110で受信された号が最も強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換する。本実施形態において、ネットワークデバイス1における信号変換装置120は、信号が最も強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換することにより、第2のネットワーク信号の信号強度が確保され、さらに前記第2のネットワーク信号を利用して通信する場合の通信品質が確保される。
【0037】
一つの実施形態では、前記第1の信号受信アンテナ110について、手動で回転させてもよいし、または、自動的に回転させてもよく、前記第1の信号受信アンテナ110を回転させることができればよい。本出願では、前記第1の信号受信アンテナ110が自動回転可能である例を挙げて説明し、前記第1の信号受信アンテナ110を自動的に回転駆動する素子については後述する。
【0038】
なお、一実施形態では、前記ネットワークデバイス1はメインコントローラ130をさらに備える。前記メインコントローラ130は、第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて、信号強度が最も強い方向を決定し、前記第1の信号受信アンテナ110を第1のネットワーク信号が最も強い方向に回転させるように制御するためのものである。
【0039】
具体的には、前記メインコントローラ130は、前記第1の信号受信アンテナ110に電気的に接続されており、前記第1の信号受信アンテナ110は回転しているときに各方向の第1のネットワーク信号を受信することができ、前記メインコントローラ130は、各方向の第1のネットワーク信号の強度を比較して、信号強度が最も強い方向を決定する。本実施形態において、メインコントローラ130は前記第1の信号受信アンテナ110を第1のネットワーク信号が最も強い方向に回転させるように制御することにより、前記第1の信号受信アンテナ110の回転の自動的な制御を実現することができる。
【0040】
図5及び
図6を併せて参照すると、
図5は本出願のまた別の実施形態におけるネットワークデバイス内の素子の一部の概略構成図であり、
図6は一実施形態におけるドライバの概略構成図である。
図5では、ネットワークデバイス1内の第1の信号受信アンテナ110およびこの第1の信号受信アンテナ110の駆動に関連する部材のみを概略的に示しており、前記ネットワークデバイス1内の他の部材は省略される。前記ネットワークデバイス1は、ベース140と、ブラケット150と、ドライバ160とをさらに備える。前記ベース140は前記ブラケット150に回転接続され、前記第1の信号受信アンテナ110は前記ブラケット150に設けられ、前記ドライバ160は前記メインコントローラ130の制御信号を受信し、前記制御信号により制御されて、前記ブラケット150を前記ベース140に対して前記第1のネットワーク信号が最も強い方向に回転させるように駆動するためのものである。
【0041】
前記ベース140は固定したままであり、例えば、前記ベース140は、前記ネットワークデバイス1のケース220(
図2参照)に直接又は間接的に固定されてもよい。前記ブラケット150は、前記ベース140に回転接続されており、前記第1の信号受信アンテナ110が前記ブラケット150に設けられる場合、前記ドライバ160が前記ブラケット150を回転駆動すると、前記ブラケット150によって前記第1の信号受信アンテナ110を回転させる。前記ドライバ160は、モータなどを含んでも良いが、これに限定されない。前記ベース140は外筐を形成しており、前記ドライバ160は前記ベース140による外筐内に設けられる。
【0042】
前記第1の信号受信アンテナ110は、アンテナアレイを形成するために複数の受信ユニット112を含む。本実施形態では、前記受信ユニット112の数が2つである例を示している。前記受信ユニット112は、基板113に設けられる。前記基板113は、回路基板等であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0043】
一実施形態では、
図6を参照して、前記ドライバ160は、駆動モータ161と、減速機162とを含む。前記駆動モータ161は前記ベース140に固定され、前記制御信号により制御されて回転し、かつ前記駆動モータ161のステップ角は第1の角度であり、前記減速機162は前記駆動モータ161の出力軸に噛合され、かつ前記ブラケット150に回転接続され、前記減速機162は第1の角度を第2の角度に変換するために用いられ、ここで、前記第2の角度は前記第1の角度よりも小さい。
【0044】
前記ドライバ160は、さらに、駆動軸165と、駆動ギア164とを含み、前記駆動軸165は前記駆動ギア164に固定接続され、また、前記駆動軸165は前記ブラケット150に固定接続される。前記駆動ギア164が回転すると、前記駆動軸165が回転し、これによって前記ブラケット150を回転させ、さらに、前記ブラケット150の回転によって前記ブラケット150に設けられた第1の信号受信アンテナ110を回転させる。
【0045】
さらに、前記ドライバ160は、前記駆動軸165に外嵌される軸受166をさらに含み、前記駆動ギア164は、前記軸受166によって前記駆動軸165に連結される。
【0046】
前記ネットワークデバイス1は、回路基板180をさらに備える。前記ネットワークデバイス1における信号変換装置120、前記メインコントローラ130は、いずれも前記回路基板180に設けられる。前記回路基板180は、小板とも呼ばれる。前記第1の信号受信アンテナ110を駆動して動作させる部品は、主に前記回路基板180に設けられる。例えば、前記回路基板180には、前記信号変換装置120が前記第1のネットワーク信号を前記WiFi信号に変換するのを補助するために、電源回路、保護回路などがさらに設けられても良い。
【0047】
ステップ角とは、前記制御信号の1パルスに対して前記駆動モータ161の出力軸が回転した機械的角度を意味する。前記駆動モータ161のステップ角は、3°、1.5°、0.75°、3.6°、または1.8°であってもよいが、これらに限定されるものではない。前記ステップ角が大きいほど、前記制御信号の1パルスによる前記駆動モータ161の出力軸の回転角度が大きくなり、これに応じて前記第1の信号受信アンテナ110をより大きい角度で回転させることになり、逆に、前記ステップ角が小さいほど、前記制御信号の1パルスによる前記駆動モータ161の出力軸の回転角度が小さくなり、これに応じて前記第1の信号受信アンテナ110をより小さい角度で回転させることになる。前記ステップ角が大きいほど、前記制御信号の1パルスによる前記駆動モータ161の出力軸の回転角度が大きくなり、前記駆動モータ161の出力軸を1回転させるのに必要なパルスが少なくなり、逆に、前記ステップ角が小さいほど、前記制御信号の1パルスによる前記駆動モータ161の出力軸の回転角度が小さくなり、前記駆動モータ161の出力軸を1回転させるのに必要なパルスが多くなる。例えば、ステップ角が1.8°の駆動モータ161として、1回転に必要なパルス数は360/1.8=200個である。一般的に、前記駆動モータ161のステップ角は比較的に大きく、前記減速機162を使用せず駆動モータ161を利用して前記ブラケット150を直接駆動すると、前記ブラケット150の回転当たりの角度が大きくなり、従って、前記ブラケット150に設けられた第1の信号受信アンテナ110の回転当たりの角度が大きくなり、これにより、前記第1の信号受信アンテナ110が1回転中に受信した第1のネットワーク信号の数が少なくなり、さらに、その後に採集した個々の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて行われる、信号が最も強い第1のネットワーク信号に対する判断は不正確になるおそれがある。例を挙げると、前記駆動モータ161の回転のステップ角が第1の角度であり、かつ減速機162を利用しない場合、前記制御信号の1パルスによって前記ブラケット150を位置Aから位置Bに回転させるが、信号が最も強い第1のネットワーク信号の方向がAとBとの間の位置Cにあり、このように、前記ステップ角が大きすぎるため、前記駆動モータ161は第1の信号受信アンテナ110をC点まで回転駆動することができず、これにより、採集した個々の第1のネットワーク信号の信号強度に基いて行われる信号が最も強い第1のネットワーク信号に対する判断が不正確となる。
【0048】
本出願のネットワークデバイス1には、第1の角度をより小さな第2の角度に変換する減速機162が設けられており、前記駆動モータ161が減速機162を介して前記ブラケット150を駆動する場合、前記ブラケット150を1回転させるのに必要な回数を多くすることができる。換言すれば、本実施形態では、減速機162を利用することで、減速機162を用いないネットワークデバイス1よりも、前記第1の信号受信アンテナ110がより多くの方向の第1のネットワーク信号を受信できるようになり、さらに、採集した個々の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて信号が最も強い第1のネットワーク信号を判断する場合の正確度が向上した。
【0049】
一実施形態では、前記減速機162は、P段のギアセット163を含み、前記ドライバ160は、駆動ギア164をさらに含む。各段のギアセット163は、いずれも同軸で固定的に接続された第1のギア1631と第2のギア1632からなる。各段のギアセット163における第1のギア1631の半径は、同段のギアセット163における前記第2のギア1632の半径よりも大きい。前記P段のギアセット163のうち第1段のギアセット163における第1のギア1631は前記モータの出力軸に噛合され、第1段のギアセット163における第2のギア1632は第2段のギアセット163における第1のギア1631に噛合される。第Q段のギアセット163における第1のギア1631は第Q-1段のギアセット163における第2のギア1632に噛合され、第Q段のギアセット163における第2のギア1632は第Q+1段のギアセット163における第1のギア1631に噛合される。第P段のギアセット163における第2のギア1632は前記駆動ギア164に噛合されており、前記駆動ギア164は前記ブラケット150に固定接続される。ここで、QとPはいずれも正の整数であり、Qは1よりも大きく、かつPよりも小さいものであり、また、第Q段のギアセット163における第1のギア1631の半径は第Q+1段のギアセット163における第1のギア1631の半径よりも小さく、第P段のギアセット163における第1のギア1631の半径は前記駆動ギア164の半径よりも小さい。
【0050】
本実施形態では、前記減速機162が2段のギアセット163を含む例を示している。もちろん、前記減速機162は、1段のギアセット163、2段のギアセット163、3段のギアセット163、さらにはそれ以上の段のギアセット163を含んでもよいことが理解され得る。
【0051】
図7及び
図8を併せて参照すると、
図7は本出願の一実施形態におけるドライバの概略構成斜視図であり、
図8は本出願の一実施形態におけるドライバの分解模式図である。本実施形態において、前記減速機162は、2段のギアセット163を含む。各段のギアセット163は、いずれも同軸で固定的に接続された第1のギア1631と第2のギア1632からなる。各段のギアセット163における第1のギア1631の半径は、同段のギアセット163における前記第2のギア1632の半径よりも大きい。説明の便宜上、2段のギアセットをそれぞれ第1段のギアセット163a、第2段のギアセット163bと命名する。前記第1段のギアセット163aにおける第1のギア1631は前記駆動モータ161の出力軸に噛合され、前記第1段のギアセット163aにおける第2のギア1632は第2段のギアセット163bにおける第1のギア1631に噛合される。前記第2段のギアセット163bにおける第2のギア1632は前記駆動ギア164に噛合される。前記第1段のギアセット163aにおける第1のギア1631の半径は第2段のギアセット163における第1のギア1631の半径よりも小さく、また第2段のギアセット163bにおける第1のギア1631の半径は前記駆動ギア164の半径よりも小さい。
【0052】
図9を参照すると、
図9は本出願の別の実施形態における減速機の概略構成図である。本実施形態において、前記減速機162が1段のギアセット163を含む場合、前記ギアセット163は、同軸でかつ固定的に接続された第1のギア1631と第2のギア1632からなり、前記第1のギア1631の半径は、前記第2のギア1632の半径よりも大きく、前記第1のギア1631は前記駆動モータ161の出力軸に噛合され、前記第2のギア1632は前記駆動ギア164に噛合される。
【0053】
図10を参照すると、
図10は本出願のまた別の実施形態における減速機の概略構成図である。本実施形態において、前記減速機162が3段のギアセット163を含む場合、各段のギアセット163は、いずれも同軸でかつ固定的に接続された第1のギア1631と第2のギア1632からなる。各段のギアセット163における第1のギア1631の半径は、同段のギアセット163における前記第2のギア1632の半径よりも大きい。説明の便宜上、3段のギアセット163をそれぞれ第1段のギアセット163a、第2段のギアセット163b、第3段のギアセット163cと命名する。前記第1段のギアセット163aにおける第1のギア1631は前記モータの出力軸に噛合され、前記第1段のギアセット163aにおける第2のギア1632は第2段のギアセット163bにおける第1のギア1631に噛合される。前記第2段のギアセット163bにおける第2のギア1632は前記第3のギアセット163における第1のギア1631に噛合され、前記第3のギアセット163における第2のギア1632は前記駆動ギア164に噛合される。前記駆動ギア164は、前記ブラケット150に固定接続される。前記第1段のギアセット163aにおける第1のギア1631の半径は第2段のギアセット163bにおける第1のギア1631の半径よりも小さく、第2段のギアセット163bにおける第1のギア1631の半径は前記第3段のギアセット163cにおける第1のギア1631の半径よりも小さく、また前記第3段のギアセット163cにおける第1のギア1631の半径は前記駆動ギア164の半径よりも小さい。
【0054】
前記ギアセット163の数が多いほど、前記第2の角度が小さくなり、前記ブラケット150の回転角度の精確な制御、より多くの方向の第1のネットワーク信号の受信、さらに採集した個々の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて信号が最も強い第1のネットワーク信号を判断する場合の正確性の向上に有利となる。しかしながら、ギアセット163が多いほど、その取り付けに要する時間が長くなり、そしてギアセット163が占めるスペースが大きくなる。したがって、回転ギアセット163の数については、ブラケット150の回転角度の制御の精確さ、ギアセット163の取り付けにかかる時間、およびギアセット163が占めるスペースとの兼ね合いで総合的に考慮することができる。
【0055】
本実施形態において、前記減速機162は、3組のギアセット163を含む。前記駆動モータ161は前記ベース140に固定されており、P=3であり、第1のギアセット163における第1のギア1631は、第1のギア1631ギアセット163における第2のギア1632よりも前記ベース140から背離して設けられており、第2のギア1632ギアセット163における第1のギア1631は、前記第2のギア1632ギアセット163における第2のギア1632よりも前記ベース140から背離して設けられており、第3のギアセット163における第1のギア1631は、前記第3のギアセット163における第2のギア1632によりも前記ベース140に近接して設けられている。本実施形態では、前記ギアセット163の設置形態によれば、前記ギアセット163が占める体積を小さくすることができ、前記減速機162の集積度の向上に有利である。
【0056】
本実施形態において、前記ドライバ160は、前記ブラケット150を回転駆動することにより、前記第1の信号受信アンテナ110を第1の平面内で回転させる。他の実施形態において、前記ドライバ160は、前記ブラケット150を回転駆動することにより、前記第1の信号受信アンテナ110を第1の平面内で回転させることに加えて、前記ブラケット150を駆動することにより、前記第1の信号受信アンテナ110を第2の平面内で回転させても良く、ここで、前記第1の平面と前記第2の平面とは異なる。例を挙げると、前記第1の平面はXY平面であってもよく、前記第2の平面はYZ平面であってもよい。
【0057】
前記ドライバ160は前記ブラケット150を回転駆動することにより、前記第1の信号受信アンテナ110を前記第1の平面及び第2の平面内で回転させると、前記第1の信号受信アンテナ110がより多くの方向の第1のネットワーク信号を受信することができるようになる。さらに、採集した個々の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて信号が最も強い第1のネットワーク信号を判断する場合の正確度が向上した。
【0058】
図7、
図8及び
図11を参照すると、
図11は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスにおける位置検出器の回路ブロック図である。前記ネットワークデバイス1はさらに、前記ブラケット150の前記ベース140との間からの回転角度を検出するための位置検出器170を備え、前記メインコントローラ130は前記ブラケット150の前記ベース140からの回転角度に応じて前記制御信号を補正する。前記位置検出器170は、磁性部材171と、ホールセンサ172とを含む。
【0059】
次に、前記位置検出器170による前記ブラケット150の前記ベース140との間からの回転角度に対する検出について詳しく説明する。具体的には、上記に述べたネットワークデバイス1の構成を参照して、前記ネットワークデバイス1は、ベース40と、ブラケット50と、第1の信号受信アンテナ110と、位置検出器170と、メインコントローラ130とを備える。前記ブラケット150は前記ベース140に回転接続され、前記機能素子(第1の信号受信アンテナ110を含む)は前記ブラケット150の回転に伴って回転するように前記ブラケット150に支持される。前記位置検出器170は磁性部材171と、ホールセンサ172とを含む。前記ホールセンサ172と前記磁性部材171の一方は前記ベース140に固定され、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171の他方は前記ブラケット150の回転に伴って回転するように前記ブラケット150に固定され、かつ前記ブラケット150が回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離は一定である。例を挙げると、前記ブラケット150がXY平面内で回転する場合、Z軸方向において前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離は一定である。前記ホールセンサ172は前記磁性部材171の磁界の範囲内にあり、前記ホールセンサ172が前記磁性部材171に対して回転すると、前記ホールセンサ172が前記磁性部材171の磁界の変化を検知して検出信号を出力する。前記メインコントローラ130は前記検出信号に基づいて前記第1の信号受信アンテナ110の前記ベース140に対する位置を判断する。
【0060】
前記磁性部材171は、磁石であってもよいが、これに限定されるものではない。他の実施形態において、前記第1の信号受信アンテナ110は、例えば、カメラ、フラッシュなどの他の機能素子であってもよいことを理解し得る。前記ネットワークデバイス1における前記ブラケット150の前記ベース140への回転接続の形態は、前述した形態に限らず、前記ブラケット150の前記ベース140への回転接続を実現できればよい。
【0061】
前記ホールセンサ172と前記磁性部材171の一方が前記ベース140に固定され、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171の他方が前記ブラケット150の回転に伴って回転するように前記ブラケット150に固定される形態には、以下のような二つの場合がある:一、前記ホールセンサ172が前記ベース140に固定され、前記磁性部材171が前記ブラケット150の回転に伴って回転するように前記ブラケット150に固定される場合(以下の実施形態では、この形態を例として示す);二、前記磁性部材171が前記ベース140に固定され、前記ホールセンサ172が前記ブラケット150の回転に伴って回転するように前記ブラケット150に固定される場合。
【0062】
従来技術では、前記ブラケット150の前記ベース140との間からの位置の変化を測定するために、通常、ホールセンサ172と磁性部材171との間の距離は変化し、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離が近い場合、前記磁性部材171から発生する磁界の強度は大きいである一方、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離が遠い場合、前記磁性部材171から発生する磁界の強度は小さい。前記ホールセンサ172で前記磁性部材171から発生する磁界の強度の大きさを検知すると、前記ブラケット150と前記ベース140との間の位置変化を判断することができる。しかしながら、ホールセンサ172が前記磁界の強度の変化を検知する場合の検知精度は、ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離の変化に応じて変化する。前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離が近い場合、前記ホールセンサ172の検知精度が高く、すなわち前記ホールセンサ172はそれと前記磁性部材171との間の距離の変化に敏感である一方、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離が遠い場合、前記ホールセンサ172の検出精度は低く、すなわち前記ホールセンサ172はそれと前記磁性部材171との間の距離の変化に敏感ではない。上記のことから、従来技術では、ホールセンサ172と磁性部材171を利用してブラケット150とベース140との間の位置変化を測定する場合の測定精度が低下していることが分かる。
【0063】
本実施形態において、前記ブラケット150は前記ベース140に対して回転可能であるため、前記ブラケット150に設けられた第1の信号受信アンテナ110を回転させることができ、前記第1の信号受信アンテナが各方向の第1のネットワーク信号を受信できるようになり、これにより、前記ネットワークデバイス1の通信品質を向上させるように品質の良い第1のネットワーク信号を選択できることが可能となる。また、前記ホールセンサ172は、前記磁性部材171に対して回転し、かつ前記ブラケット150が回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との間の距離は一定であり、前記ホールセンサ172によって検知された前記磁性部材171から発生する磁界の強度の大きさは一定であり、前記ホールセンサ172は、検知された磁性部材171から発生する磁界の方向の変化に基づいてブラケット150とベース140との間の位置を判断するため、前記ブラケット150が回転する回転平面に垂直な方向において前記ホールセンサ172の位置が前記磁性部材171の位置に対して変化したことによる測定精度の低下という技術的欠陥は回避され、検出精度は向上した。
【0064】
図12、
図13及び
図14を併せて参照すると、
図12は、本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスにおけるベースおよびその関連構成の概略図であり、
図13は
図12の上面図であり、
図14は
図13のA-A線に沿う断面図である。前記ベース140は収容空間141と前記収容空間141に連通する貫通孔142とを有する。前記ベース140は電磁シールド材である。前記ネットワークデバイス1は、前記ブラケット150を前記ベース140に対して回転させるように駆動するためのドライバ160を備え、前記ドライバ160は駆動軸165を含み、前記駆動軸165の一端は前記貫通孔142を介して前記収容空間141内に収容され、前記駆動軸165の他端は前記ブラケット150に固定接続され、かつ前記駆動軸165は前記ベース140に回転接続され、前記ブラケット150は前記機能素子を支持することに用いられ、前記ホールセンサ172及び前記磁性部材171の一方は前記ベース140の収容空間141内に位置するように前記ベース140に固定され、前記ホールセンサ172及び前記磁性部材171の他方は前記駆動軸165の前記収容空間141に収容された一端に固定される。換言すれば、本実施形態において、前記ホールセンサ172および前記磁性部材171の他方は、前記駆動軸165によって前記ブラケット150に固定される。本実施形態では、前記ホールセンサ172が前記ベース140の収容空間141内に位置するように前記ベース140に固定され、前記磁性部材171が前記駆動軸165によって前記ブラケット150に固定される例を示している。
【0065】
本実施形態において、前記ベース140は電磁シールド材であり、前記ベース140内に収容されたホールセンサ172及び磁性部材171に対する外部からの電磁波信号の干渉を回避し、ホールセンサ172によるブラケット150とベース140との間の位置変化の測定精度をより向上させることができる。
【0066】
なお、
図15及び
図16を併せて参照すると、
図15は本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの概略構成斜視図であり、
図16は本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図である。前記ホールセンサ172および前記磁性部材171の他方は、前記駆動軸165の前記ブラケット150から背離した端面165aに固定される。前記ホールセンサ172が前記ベース140に固定される場合、前記磁性部材171は、前記駆動軸165の前記ブラケット150から背離した端面165aに固定される。前記磁性部材171が前記ベース140に固定される場合、前記ホールセンサ172は、前記駆動軸165の前記ブラケット150から背離した端面165aに固定される。本実施形態では、前記ホールセンサ172が回路基板180によって前記ベース140に固定され、かつ前記磁性部材171が前記駆動軸165の前記ブラケット150から背離した端面165aに固定される例を示している。
【0067】
前記ホールセンサ172および前記磁性部材171の他方は、前記駆動軸165の前記ブラケット150から背離した端面165に固定されると、前記駆動軸165に固定されたホールセンサ172または磁性部材171と、ベース140に固定された磁性部材171またはホールセンサ172との間の距離を最も小さいものとすることができ、この場合、前記磁性部材171の磁界の強度が大きくなり、ホールセンサ172によるブラケット150とベース140との間の位置変化の測定精度をより向上させることができる。
【0068】
なお、一実施形態において、前記ホールセンサ172が位置する平面への前記磁性部材171の中心の正投影は、前記ホールセンサ172が位置する領域の中心にかかっており、ホールセンサ172によるブラケット150とベース140との間の位置変化の測定精度をさらに向上させることができる。
【0069】
さらに、前記ネットワークデバイス1は、前記収容空間141内に収容され、かつ前記ベース140に固定された回路基板180をさらに備える。前記回路基板180には前記メインコントローラ130が設けられており、前記メインコントローラ130は前記ホールセンサ172に電気的に接続され、前記磁性部材171は前記駆動軸165の前記収容空間141に収容された一端に固定され、かつ前記磁性部材171と前記ホールセンサ172とは間隔をあけて設けられる。前記回路基板180は、小板とも呼ばれる。前記第1の信号受信アンテナ110を駆動して動作させる部品は、主に前記回路基板180に設けられる。例えば、前記回路基板180には、前記信号変換装置120が前記第1のネットワーク信号を前記WiFi信号に変換するのを補助するために、電源回路、保護回路などがさらに設けられても良い。
【0070】
前記ホールセンサ172をメインコントローラ130に電気的に接続する必要があるので、前記回路基板180に前記メインコントローラ130を設け、前記メインコントローラ130と前記ホールセンサ172とを電気的に接続することにより、前記ホールセンサ172と前記メインコントローラ130との間の接続を簡単にすることができる。
【0071】
なお、前記磁性部材171は、前記ホールセンサ172の前記回路基板180から背離した側に設けられ、前記駆動軸165は、前記磁性部材171の前記ホールセンサ172から背離した側に設けられる。本実施形態では、前記磁性部材171、前記ホールセンサ172及び前記駆動軸165の設置形態によれば、前記駆動軸165が回転する際の回転軸線は前記回路基板180、前記磁性部材171及び前記ホールセンサ172の積層方向と平行又は略平行になる。上記のことから、本実施形態における前記磁性部材171、前記ホールセンサ172及び前記駆動軸165は、Z軸方向のスペースを利用することができ、前記ネットワークデバイス1のXY平面における寸法を小さくするのに有利であることが分かる。
【0072】
図12~
図14に関連しつつ
図17を併せて参照すると、
図17は一実施形態における磁性部材と、ホールセンサと、駆動軸との関係を示す模式図である。
図17では、磁性部材と、ホールセンサと駆動軸との間の位置関係のみを示しており、他の部材は省略される。前記ネットワークデバイス1は前記収容空間141内に収容され、かつ前記ベース140に固定された回路基板180をさらに備える。前記回路基板180には前記メインコントローラ130が設けられており、前記メインコントローラ130は前記ホールセンサ172に電気的に接続され、前記磁性部材171は前記駆動軸165の前記収容空間141に収容された一端に固定され、かつ前記磁性部材171と前記ホールセンサ172とは間隔をあけて設けられる。前記回路基板180は、小板とも呼ばれる。前記第1の信号受信アンテナ110を駆動して動作させる部品は、主に前記回路基板180に設けられる。例えば、前記回路基板180には、前記信号変換装置120が前記第1のネットワーク信号を前記WiFi信号に変換するのを補助するために、電源回路、保護回路などがさらに設けられても良い。
【0073】
前記ホールセンサ172は、前記回路基板180から背離した表面1721と、前記表面1721に接する側面1722とを含み、前記磁性部材171は、前記側面1722に近接して設けられ、前記駆動軸165は、前記磁性部材171の前記側面1722から背離した側に設けられる。本実施形態において、前記ホールセンサ172と前記回路基板180との積層方向は第1の方向であり、前記ホールセンサ172と前記磁性部材171との積層方向は第2の方向であり、前記第1の方向は前記第2の方向に垂直または略垂直である。本実施形態におけるネットワークデバイス1は、Z軸方向のサイズを小さくすることができ、前記ネットワークデバイス1のZ軸方向での小型化に有利である。
【0074】
図12~
図14に関連しつつ
図18及び
図19を併せて参照すると、
図18は本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図であり、
図19はドライバにおける接続板と磁性部材との関係を示す模式図である。本実施形態において、前記ドライバ160は、前記駆動軸165に固定された接続板167をさらに含み、前記ホールセンサ172および前記磁性部材171の他方は、前記接続板167によって前記駆動軸165に固定される。換言すれば、本実施形態において、前記ホールセンサ172および前記磁性部材171の他方は、前記接続板167、前記駆動軸165によって前記ブラケット150に固定される。具体的には、前記ホールセンサ172が前記ベース140に直接または間接的に(回路基板などの手段によって)固定される場合、前記磁性部材171は前記接続板167によって前記駆動軸165に固定される。前記磁性部材171が前記ベース140に直接または間接的に(回路基板などの手段によって)固定される場合、前記ホールセンサ172は、前記接続板167によって前記駆動軸165に固定される。本実施形態の模式図では、前記磁性部材171が前記接続板167によって前記駆動軸165に固定される例を示している。
【0075】
一実施形態において、前記接続板167は、前記駆動軸165に外嵌され、前記ホールセンサ172は、前記ベース140の収容空間内に固定され、前記磁性部材171は、前記接続板167に固定され、前記磁性部材171の数が一つまたは複数であり、前記磁性部材171の数が複数である場合、全ての磁性部材171の一体としての中心は前記駆動軸上に位置する。
図19では、前記磁性部材171の数が4個である例を示している。
【0076】
前記磁性部材171の数が多いほど、前記磁性部材171から発生する磁界の強度が大きくなるので、前記ホールセンサ172は、前記磁性部材171から発生する磁界の変化に対する検知感度が高くなり、さらに前記ブラケット150と前記ベース140との間の位置変化の測定精度を向上させることができる。
【0077】
図12~
図14に関連しつつ
図20及び
図21を併せて参照すると、
図20は本出願のさらに別の実施形態におけるドライバの分解模式図であり、
図21は補助軸の概略構成図である。前記ホールセンサ172は、前記ベース140の収容空間内に固定され、前記磁性部材171は、前記駆動軸165に固定され、前記ドライバ160は、前記駆動軸165に接続された補助軸168をさらに含み、前記補助軸168にも磁性部材171が設けられ、前記補助軸168に設けられた磁性部材171は、前記駆動軸165の回転時に前記ホールセンサ172との距離が一定である。
【0078】
本実施形態では、駆動軸165に接続された補助軸168を追加し、補助軸168に磁性部材171を設けることにより、前記磁性部材171の数を増加させる。前記磁性部材171の数が多いほど、前記磁性部材171から発生する磁界の強度が大きくなるので、前記ホールセンサ172は、前記磁性部材171から発生する磁界の変化に対する検知感度が高くなり、さらに前記ブラケット150と前記ベース140との間の位置変化の測定精度を向上させることができる。さらに、前記補助軸168に設けられた磁性部材171は、前記駆動軸165の回転時に前記ホールセンサ172との距離が一定であり、前記ホールセンサ172によって検知された前記磁性部材171から発生する磁界の強度の大きさが一定であり、前記ホールセンサ172は、検知された磁性部材171から発生する磁界の方向の変化に基づいてブラケット150とベース140との間の位置を判断するため、前記ホールセンサ172の位置が前記磁性部材171の位置に対して変化したことによる測定精度の低下という技術的欠陥は回避される。
【0079】
本実施形態において、前記補助軸168は、第1の軸体1681、第2の軸体1682、および第3の軸体1683からなる。前記第1の軸体1681は前記駆動軸165に接続され、前記第1の軸体1681は前記駆動軸165に垂直または略垂直であり、前記第2の軸体1682は前記第1の軸体1681に屈曲接続され、前記第3の軸体1683は前記第2の軸体1682に屈曲接続され、かつ前記第3の軸体1683と前記第1の軸体1681とは前記第2の軸体1682の同じ側に位置している。前記磁性部材171は、前記第3の軸体1683の前記第2の軸体1682から離れた一端に設けられる。もちろん、前記補助軸168の構成は、本実施形態における構成に限定されるものではなく、他の態様であってもよいことを理解し得る。
【0080】
次に、本出願のネットワークデバイス1の回路ブロック図を説明し、
図22を併せて参照すると、
図22は一実施形態におけるネットワークデバイスの回路ブロック図である。前記ネットワークデバイス1は、メインコントローラ130の他に、ドライバ160と、駆動コントローラ310とを備える。前記メインコントローラ130は前記駆動コントローラ310に電気的に接続され、前記駆動コントローラ310には前記ドライバ160も電気的に接続されている。前記メインコントローラ130は第1の制御信号を発信するために用いられる。前記駆動コントローラ310は前記第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバ160を回転駆動し、前記ドライバ160の回転によって、前記ブラケットを回転させ、前記ホールセンサ172は、前記ドライバ160が前記第1の制御信号に基づいて回転する角度を検知して検出角度を取得する。前記メインコントローラ130は、前記検出角度と目標角度とを比較するために用いられ、前記検出角度が前記目標角度と等しくない場合、前記メインコントローラ130は第2の制御信号を発信する。前記駆動コントローラ310は、前記第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバ160を回転駆動し、前記メインコントローラ130は前記ドライバ160の回転角度が前記目標角度と等しいと判定した場合、前記ドライバ130を停止するように制御する。
【0081】
例を挙げると、前記ドライバ160が目標角度で回転する必要がある場合、例えば、前記ドライバ160が時計回りに10°回転する必要がある場合、前記メインコントローラ130は第1の制御信号を送信し、前記駆動コントローラ310は前記第1の制御信号を受信し、前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバ160を回転駆動し、前記ドライバ160の回転時に回転誤差がないと、前記ドライバ160は時計回りに10°回転するようになる。しかしながら、前記ドライバ160の回転中に回転誤差があるため、前記ドライバ160の回転角度は、上記で予め設定された角度より大きい(例えば9.5°)可能性もあり、上記で予め設定された角度より小さい(例えば10.6°)可能性もある。前記ホールセンサ172は、前記ドライバ160が前記第1の制御信号に基づいて回転する角度を検知して検出角度を取得し、この検出角度を前記メインコントロー130に送信する。前記メインコントローラ130は、前記検出角度と前記目標角度とを比較して、前記検出角度が前記目標角度と等しいと、前記ドライバ160が所定の位置まで回転したことを意味する。前記検出角度が前記目標角度と等しくない場合、例えば、前記ホールセンサ172によって前記ドライバ160が前記第1の制御信号に基づいて10.6度回転したことを検出した場合、前記メインコントローラ130はさらに第2の制御信号を発信する。前記駆動コントローラ310は、前記第2の制御信号を受信し、前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバ160を反時計回りに回転駆動し、前記ホールセンサ172は、前記ドライバ160の回転角度をリアルタイムで検出し、前記メインコントローラ130によって前記ドライバ160の回転角度が10°である(つまり、時計回りに10.6°回転した上に、反時計回りに0.6°回転した)と判定された場合、前記メインコントローラ130は、前記ドライバ160を停止するように制御する。
【0082】
本実施形態によるネットワークデバイス1では、ホールセンサ172を利用してドライバ160の回転角度を検出し、メインコントローラ130は検出した角度と目標角度から回転誤差の有無を判断し、回転誤差が発生した場合にタイムリーに補正することにより、前記ドライバ160が目標角度まで回転したときの精確度を確保している。
【0083】
一つの実施形態において、前記駆動コントローラ310が前記第1の制御信号に基づいて前記ドライバ160を回転駆動するときのステップ角は第1のステップ角であり、前記駆動コントローラ310が前記第2の制御信号に基づいて前記ドライバ160を回転駆動するときのステップ角は第2のステップ角であり、ここで、前記第1のステップ角は前記第2のステップ角よりも大きい。例を挙げると、前記第1のステップ角は1°であり、前記第2のステップ角は0.8°である。前記ドライバ160の回転時に比較的に大きなステップ角(第1のステップ角)で回転することにより、前記ドライバ160が前記目標角度近傍まで速やかに回転することができ、さらに、検出角度と目標角度との間に誤差がある場合には比較的に小さなステップ角(第2のステップ角)を採用することにより、前記ドライバ160が目標角度まで精確に回転することができる。
【0084】
図6及び
図7に関連しつつ
図23、
図24及び
図25を併せて参照すると、
図23は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの斜視構成図であり、
図24は
図23におけるネットワークデバイスの斜視分解図であり、
図25は一実施形態におけるブラケットの概略構成図である。本実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、補助ブラケット270をさらに備える。前記ネットワークデバイス1が補助ブラケット270を備えることは、上記のいずれかの実施形態によるネットワークデバイス1に適用されても良い。
【0085】
前記補助ブラケット270は、前記ブラケット150に固定される。前記補助ブラケット270は、前記第1の信号受信アンテナ110が前記ブラケット150により強固に固定されるように、前記ブラケット270による前記第1の信号受信アンテナ110の固定を補助するためのものである。
【0086】
具体的には、本実施形態において、前記ブラケット150は、ブラケット本体151と、第1の延出部152と、第2の延出部153とを含む。前記第1の延出部152は、前記ブラケット本体151の一端に屈曲接続され、前記第2の延出部153は、前記ブラケット本体151の他端に屈曲接続され、前記第2の延出部153と前記第1の延出部152とは、前記ブラケット本体151の同じ側に位置し、いずれも前記ベース140から背離している。前記回路基板180は、固定部材によって前記第1の延出部152及び前記第2の延出部153にそれぞれ固定される。前記第1の信号受信アンテナ110は、前記回路基板180の前記ベース140から背離した側に設けられる。
【0087】
前記第1の延出部152及び前記第2の延出部153のそれぞれには、前記第1の信号受信アンテナ110を前記第1の延出部152及び前記第2の延出部153にそれぞれ固定するように、前記固定部材と嵌合する位置決め部材1531が設けられる。本実施形態において、前記位置決め部材1531は位置決め孔であり、前記位置決め孔の内壁にねじが設けられ、それに応じて前記固定部材はビスであり、前記回路基板180には貫通孔が設けられる。組立時には、前記貫通孔と前記位置決め孔とを位置合わせ、ビスを前記貫通孔、前記位置決め孔の順に通すことで、前記回路基板180を前記ブラケット150の第1の延出部152及び第2の延出部153に固定する。他の実施形態において、前記位置決め部材1531はボルトであり、前記ボルトの長さは通常、前記回路基板180の厚さよりも大きいことを理解し得る。前記固定部材はナットであり、前記回路基板180には貫通孔が設けられる。組立時には、回路基板180の貫通孔をボルトに位置合わせてボルトに外嵌してから、このボルトにナットを外嵌することで、前記回路基板180を前記ブラケット150の第1の延出部152及び第2の延出部153に固定する。前記回路基板180の前記第1の延出部152及び前記第2の延出部153への固定形態は、先に説明した2つの実施形態に限定されなく、前記回路基板180を前記ブラケット150に固定することを満足すればよい。
【0088】
図26及び
図27を併せて参照すると、
図26は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図であり、
図27は
図26の上面図である。本実施形態のネットワークデバイス1は、放熱部材190をさらに備える。前記ネットワークデバイス1が放熱部材190を備えることは、上記のいずれかの実施形態によるネットワークデバイス1に適用されても良い。前記第1の信号受信アンテナ110は、前記第1のネットワーク信号を受信する受信面111を含む。前記ネットワークデバイス1は、前記第1の信号受信アンテナ110の前記受信面111から背離した面に直接または間接的に設けられた放熱部材190をさらに備える。
【0089】
前記放熱部材190の材質は、熱伝導性の良い金属であっても良いが、これに限定されない。前記放熱部材190は、前記第1の信号受信アンテナ110の動作時に過熱によって第1の信号受信アンテナ110の性能が不安定になることを避けるために、前記第1の信号受信アンテナ110の動作時に放熱するためのものである。本実施形態において、前記放熱部材190は、複数の放熱フィン191をさらに含み、前記複数の放熱フィン191は放熱効果を高めるように間隔をあけて設けられる。さらに、前記第1の信号受信アンテナ110の回転軸に近接した放熱フィン191のサイズは、前記回転軸から離れた放熱フィン191のサイズよりも大きい。
【0090】
前記第1の信号受信アンテナ110の両端と前記ネットワークデバイス1のケース220との間には隙間があるため、前記第1の信号受信アンテナ110の両端は、前記第1の信号受信アンテナ110の回転軸に近い部位よりも放熱されやすくなる。本出願のネットワークデバイス1では、前記第1の信号受信アンテナ110の回転軸に近接した放熱フィン191の寸法を、前記回転軸から離れた放熱フィン191の寸法よりも大きくしているので、前記第1の信号受信アンテナ110の各部位における放熱効果の均一性を高めることができる。
【0091】
さらに、一実施形態において、前記放熱フィン191の長さは、前記第1の信号受信アンテナ110の端部から前記回転軸の方向に順次大きくなっている。このような前記放熱フィン191の設置によれば、前記第1の信号受信アンテナ110の各部位における放熱効果の均一性を高めることができるとともに、前記第1の信号受信アンテナ110が回転しているときに前記ネットワークデバイス1内の他の部材に衝突しにくい。
【0092】
さらに、前記放熱部材190は、前記第1の信号受信アンテナ110の前記受信面111から背離した表面に貼り付けられた放熱本体192をさらに含む。前記複数の放熱フィン191は、前記放熱本体192の前記受信面111から背離した表面に設けられる。前記放熱本体192の形状は矩形であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0093】
前記放熱部材190が放熱本体192をさらに含む場合、前記放熱本体192と前記第1の信号受信アンテナ110との間の接触面積が大きくなり、これによって、前記第1の信号受信アンテナ110の熱を迅速に取り出すことができる。
【0094】
図28を参照すると、
図28は、本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図である。本実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、ファン240をさらに備える。前記ネットワークデバイス1がファン240を備えることは、上記のいずれかの実施形態によるネットワークデバイス1に適用されても良い。本実施形態では、前記ネットワークデバイス1が前記ファン240を備えることが
図2に適用された場合を示している。前記ファン240は、放熱のために前記第1の信号受信アンテナ110に対応して設けられる。前記ファン240は、前記第1の信号受信アンテナ110の近傍の空気流通を加速して、放熱効果をより高めるためのものである。
【0095】
さらに、前記ネットワークデバイス1のケース220には放熱孔221が設けられる。前記放熱孔221は、前記ケース220による収容空間に連通している。前記ファン240は回転することにより、前記ケース220内の空気を前記放熱孔221を介して前記ケース220外の空気と相互作用させて放熱を図ることができる。
【0096】
いくつかの実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、回路基板260をさらに備え、前記回路基板260は前記ネットワークデバイス1の下端に設けられ、前記ネットワークデバイス1の動作に保障を与える。前記回路基板260は、大板とも呼ばれる。
【0097】
いくつかの実施形態では、前記ネットワークデバイス1は、放熱板280をさらに備え、前記放熱板280は放熱のために前記回路基板260に近接して設けられる。
【0098】
図29を参照すると、
図29は、本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図である。本実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、ファン240をさらに備える。前記ネットワークデバイス1がファン240を備えることは、
図1~
図16に係るいずれかの実施形態によるネットワークデバイス1に適用されても良い。
【0099】
前記ファン240は、前記ネットワークデバイス1の底部に設けられる。前記ファン240は回転することにより、前記ケース220内の空気を前記ケース220外の空気と相互作用させて放熱を図ることができる。
【0100】
いくつかの実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、回路基板260をさらに備え、前記回路基板260は前記ネットワークデバイス1の下端に設けられ、前記ネットワークデバイス1の動作に保障を与える。前記回路基板260は、大板とも呼ばれる。
【0101】
いくつかの実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、放熱板280をさらに備え、前記放熱板280は放熱のために前記回路基板260に近接して設けられる。
【0102】
図30を参照すると、
図30は、本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。前記ネットワークデバイス1は、信号送信アンテナ200をさらに備える。前記信号送信アンテナ200は、前記第2のネットワーク信号を放射するために、前記信号変換装置120に電気的に接続される。前記第2のネットワーク信号がWiFi信号である場合、前記信号送信アンテナ200はWiFiアンテナである。
【0103】
図2、
図31及び
図32を併せて参照すると、
図31は、本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図であり、
図32は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。本実施形態において、例示の便宜上、前記ネットワークデバイス1における前記ケース220は取り外されており、前記ネットワークデバイス1は、複数の第2の信号受信アンテナ210をさらに備える。前記複数の第2の信号受信アンテナ210は、第3のネットワーク信号を受信するためのものであり、前記信号変換装置120は、さらに前記第3のネットワーク信号を第4のネットワーク信号に変換するために用いられる。前記第1の信号受信アンテナ110は、前記第2の信号受信アンテナ210よりも前記ネットワークデバイス1の頂部に設置され、前記複数の第2の信号受信アンテナ210は、前記ネットワークデバイス1の周縁に沿って配列されている。前記ネットワークデバイス1は、8つの第2の信号受信アンテナ210を備えてもよいが、これに限定されない。
【0104】
前記第3のネットワーク信号を送信する基地局3の位置の不確定性により、前記第3のネットワーク信号の伝送方向にも不確定性がある。前記複数の第2の信号受信アンテナ210は位置が固定であるとともに回転不能とされている。本出願では、前記第2の信号受信アンテナ210を前記ネットワークデバイス1の周縁に沿って配列することにより、複数の方向の第3のネットワーク信号を検出することができる。さらに、採集した個々の第3のネットワーク信号の信号強度に基づいて信号が最も強い第3のネットワーク信号を判断する場合の正確度は向上される。
【0105】
前記第2の信号受信アンテナ210は、sub-6G信号受信アンテナであってもよいが、これに限定されず、これに応じて、前記第3のネットワーク信号は、sub-6G信号であってもよく、前記第4のネットワーク信号は、WiFi信号であってもよいが、両者はこれに限定されない。
【0106】
前記ネットワークデバイス1は、ケース220をさらに備え、前記複数の第2の信号受信アンテナ210が前記ネットワークデバイス1の周縁に沿って配列されている形態は、前記複数の第2の信号受信アンテナ210が直接または間接的に前記ケース220に貼り付けられる場合、または前記第2の信号受信アンテナ210は、前記ネットワークデバイス1のケース220内に前記ケース220と接触せず設けられる場合を含むが、これらに限定されない。
【0107】
前記ケース220の形状は、多角柱状の筒や、円柱状の筒であってもよいが、その重複説明を省略する。前記第1の信号受信アンテナ110、前記信号変換装置120、前記メインコントローラ130、前記メインコントローラ130、前記複数の第2の信号受信アンテナ210などの部材は、いずれも前記ケース220による収容空間内に設けられても良い。前記ケース220の材料は、プラスチックなどの絶縁材料であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0108】
一実施形態において、前記信号変換装置120は、複数の第2の信号受信アンテナ210における信号強度が最も強い少なくとも一つの第3のネットワーク信号を第4のネットワーク信号に変換する。
【0109】
例を挙げると、前記第2の信号受信アンテナ210の数はM個であり、前記信号変換装置120は、前記第2の信号受信アンテナ210が受信した第3のネットワーク信号の強度に基づいて、M個の第2の信号受信アンテナ210から一つまたはN個の第2の信号受信アンテナ210を選択するために用いられる。選択された第2の信号受信アンテナ210の数が1つである場合、選択された第2の信号受信アンテナ210が受信した第3のネットワーク信号の強度のいずれかは、残りの第2の信号受信アンテナ210のそれぞれが個別に受信した第3のネットワーク信号の強度よりも大きい。選択された第2の信号受信アンテナ210の数がN個である場合、選択されたN個の第2の信号受信アンテナ210の信号強度の総和は、M個の第2の信号受信アンテナ210における残り任意のN個の第2の信号受信アンテナ210が受信した第3のネットワーク信号の強度の総和よりも大きい。ここで、MとNはいずれも正の整数であり、例えば、M=8であり、N=4であり、ただし、両者はこれに限定されない。
【0110】
一実施形態において、2つの第2の信号受信アンテナ210はアンテナ組210aを構成し、かつ同じ基板に設けられてもよい。同一のアンテナ組における2つの第2の信号受信アンテナ210のうち一方の第2の信号受信アンテナ210の偏波方向は第1の偏波方向であり、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210のうち他方の第2の信号受信アンテナ210の偏波方向は第2の偏波方向であり、ここで、前記第1の偏波方向と前記第2の偏波方向はそれぞれ±45°偏波方向である。
【0111】
前記基地局3から送信された第3のネットワーク信号は、前記ネットワークデバイス1に伝達される間に、散乱などの様々な理由によって楕円偏波を呈するようになる。通常、偏波方向が一つの第2の信号受信アンテナ210は、第3のネットワーク信号の全てのエネルギーを受信することができず、ひいては、ある偏波方向の第2の信号受信アンテナ210が受信した第3のネットワーク信号のエネルギーは非常に小さい。本出願に係る1つのアンテナ組210aにおけるJ個の第2の信号受信アンテナ210の偏波方向は互いに異なり、前記アンテナ組210aにおけるJ個の第2の信号受信アンテナ210がより大きなエネルギーの第3のネットワーク信号を受信する確率を高めることができる。
【0112】
いくつかの実施形態では、J=2、すなわち、1つのアンテナ組210aには2つの第2の信号受信アンテナ210が含まれ、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210のうち一方の第2の信号受信アンテナ210の偏波方向は第1の偏波方向であり、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210のうち他方の第1の信号受信アンテナ210の偏波方向は第2の偏波方向であり、ここで、前記第1の偏波方向と第2の偏波方向はそれぞれ±45°偏波方向である。
【0113】
前述したとおり、前記基地局3から送信された第3のネットワーク信号は、前記ネットワークデバイス1に伝達される間に、散乱などの様々な理由によって楕円偏波を呈するようになる。単一の水平偏波または垂直偏波の第2の信号受信アンテナ210は、すべてのエネルギーを受信できない。前記第3のネットワーク信号のエネルギーをできるだけ多く受信しようとするために、第3のネットワーク信号を受信するものとして、1つのアンテナ組210a内に互いに偏波方向が直交する2つの第2の信号受信アンテナ210を設け、これにより前記アンテナ組210aでは、いかなる時でも前記第3のネットワーク信号のエネルギーを受信できることは確保される。しかしながら、垂直偏波または水平線偏波の第3のネットワーク信号は、伝送中に楕円偏波の第3のネットワーク信号になり、楕円偏波の第3のネットワーク信号は垂直方向と水平方向の成分にずれがあり、前記アンテナ組210aではそれぞれ0°と90°の直線偏波の2つの第2の信号受信アンテナ210を採用すると、大部分の第3のネットワーク信号がそのうちの1つの第2の信号受信アンテナ210で受信されることになる。したがって、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210をいずれも効果的に使用できるようにするため、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210をそれぞれ±45°偏波に設定し、これにより、同一のアンテナ組210aにおける2つの第2の信号受信アンテナ210がいずれも第3のネットワーク信号を効果的に受信できないことは回避される。
【0114】
図33、
図34及び
図35を併せて参照すると、
図33は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの概略構成図であり、
図34は
図33におけるネットワークデバイスのケースを取り外した概略構成図であり、
図35は本出願のさらに別の実施形態によるネットワークデバイスの回路ブロック図である。前記ネットワークデバイス1は、ケース220と、第1の信号受信アンテナ110と、複数の第2の信号受信アンテナ210と、信号変換装置120とを備える。前記ケース220は、収容空間を有し、前記第1の信号受信アンテナ110、前記第2の信号受信アンテナ210、及び前記信号変換装置120は、いずれも前記収容空間内に収容され、前記第1の信号受信アンテナ110は、異なる方向から第1のネットワーク信号を受信するように前記ケース220に対して回転可能であり、前記第1の信号受信アンテナ110が第1のネットワーク信号の最も強い方向に位置するとき、前記信号変換装置120は、第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換し、前記複数の第2の信号受信アンテナ210は前記ケース220に対して固定であり、前記信号変換装置120は、前記複数の第2の信号受信アンテナ210の中で最も信号強度の強い少なくとも一
つの第2の信号受信アンテナ210が受信した第3のネットワーク信号を第4のネットワーク信号に変換する。
【0115】
前記第1の信号受信アンテナ110、前記第2の信号受信アンテナ210、前記第1のネットワーク信号、前記第2のネットワーク信号、前記第3のネットワーク信号、および前記第4のネットワーク信号については、前述の説明を参照してもよく、ここでは重複説明を省略する。
【0116】
一つの実施形態において、
図4及び
図24などの関連図面を参照すると、前記ネットワークデバイス1は、ベース140と、ブラケット150と、ドライバ160と、メインコントローラ130とをさらに備える。前記ベース140は、前記ケース220に固定され、前記ブラケット150は、前記ベース140に回転接続され、かつ前記第1の信号受信アンテナ110を支持するためのものであり、前記ドライバ160は、前記メインコントローラ130の制御の下で前記ブラケット150を移動駆動するためのものである。前記ドライバ160の構成については、前述の説明を参照してもよく、ここでは重複説明を省略する。
【0117】
前記ネットワークデバイス1は、第1の信号受信アンテナ110と、ブラケット150と、ベース140と、信号変換装置120とを備え、前記第1の信号受信アンテナ110は前記ブラケット150に支持され、前記ブラケット150は前記ベース140に回転接続され、前記ネットワークデバイス1が動作状態にあるとき、前記第1の信号受信アンテナ110は前記ベース140に対して予め設定された位置にあり、前記第1の信号受信アンテナ110が前記ベース140に対して予め設定された位置にあると、前記第1の信号受信アンテナ110が受信した第1のネットワーク信号の信号強度は、前記第1の信号受信アンテナ110が他の位置にある場合に受信した第1のネットワーク信号の信号強度よりも大きく、前記信号変換装置120は、第1の信号受信アンテナ110が受信した最も信号の強い第1のネットワーク信号を第2のネットワーク信号に変換するために用いられる。
【0118】
前記第1の信号受信アンテナ110、前記ブラケット150、前記ベース140、前記信号変換装置120、前記第1のネットワーク信号および第2のネットワーク信号については、前述の説明を参照してもよく、ここでは重複説明を省略する。一つの実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、ドライバ160と、メインコントローラ130とをさらに備え、前記第1の信号受信アンテナ110がテスト指示を受信すると、各方向の第1のネットワーク信号の信号強度を取得するために、前記メインコントローラ130は、前記ドライバ160を制御して前記ブラケット150を前記ベース140に対して少なくとも1回転させるように駆動し、前記メインコントローラ130は、各方向の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて、信号強度が最も強い方向を決定し、前記ブラケット150を信号強度が最も強い方向に回転駆動するように前記ドライバ160を制御する。
【0119】
前記ネットワークデバイス1は、テスト状態と動作状態とを有し、前記テスト状態は前記動作状態の前にある。前記ネットワークデバイス1がテスト状態にあるとき、前記ネットワークデバイス1における第1の信号受信アンテナ110は、テスト信号を受信し、第1のネットワーク信号の強度が最も強い方向を決定する。前記ネットワークデバイス1は、テスト状態で第1のネットワーク信号が最も強い方向を決定した後、動作状態に入る。換言すれば、前記ネットワークデバイス1が動作状態にあるとき、前記第1の信号受信アンテナ110は前記ベース140に対して予め設定された位置にあり、この場合、前記第1の信号受信アンテナ110が受信した第1のネットワーク信号の強度は、前記第1の信号受信アンテナ110が前記ベース140に対して他の位置にある場合の第1のネットワーク信号の強度よりも大きい。
【0120】
具体的には、前記ネットワークデバイス1は、ドライバ160と、メインコントローラ130とをさらに備える。前記ネットワークデバイス1がテスト状態にあるとき、前記第1の信号受信アンテナ110はテスト指示を受信し、各方向の第1のネットワーク信号の信号強度を取得するために、前記メインコントローラ130は、前記ドライバ160を制御して前記ブラケット150を前記ベース140に対して少なくとも1回転させるように駆動し、前記メインコントローラ130は、各方向の第1のネットワーク信号の信号強度に基づいて、信号強度が最も強い方向を決定し、前記ブラケット150を信号強度が最も強い方向に回転駆動するように前記ドライバ160を制御する。
【0121】
一つの実施形態において、前記ネットワークデバイス1は、テスト状態と動作状態とを有し、前記テスト状態は前記動作状態の前にある。前記ネットワークデバイス1はさらに、メモリ230を備え、前記メモリ230には、前記ネットワークデバイス1の位置と、ネットワークデバイス1の位置に対応づけられる第1のネットワーク信号の強度が最も強い方向との対応関係を含む対照テーブルが記憶されており、前記ネットワークデバイス1がテスト状態にあるとき、前記第1の信号受信アンテナ110はテスト指示を受信し、前記メインコントローラ130は、前記ネットワークデバイス1の現在位置を前記対照テーブルと照合して、前記ネットワークデバイス1の現在位置と前記対照テーブルにおけるネットワークデバイス1の位置とが一致した場合、前記メインコントローラ130は前記対照テーブルに従って、前記第1の信号受信アンテナ110を前記一致した位置に対応する第1のネットワーク信号の強度が最も強い方向に位置させるように前記ドライバ160の動作を制御する。
【0122】
例を挙げると、
図36を併せて参照すると、
図36はネットワークデバイスの位置と対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向との対照テーブルである。前記対照テーブルにおいて前記ネットワークデバイス1の位置は、L1、L2、L3、…、Lnである。前記ネットワークデバイス1の位置がL1である場合、対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向はP1であり、前記ネットワークデバイス1の位置がL2である場合、対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向はP2であり、前記ネットワークデバイス1の位置がL3である場合、対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向はP4であり、…、前記ネットワークデバイス1の位置がLnの場合、対応する第1のネットワーク信号が最も強い方向はPnである。前記ネットワークデバイス1がテスト状態にあるとき、前記ネットワークデバイス1の現在位置がLxであり、かつネットワークデバイス1の現在位置Lxが前記対照テーブルにおけるL3と一致した場合、前記第1の信号受信アンテナ110がL3に対応する方向P3に位置しないと、前記メインコントローラ130は、前記クレードル150を移動駆動することにより前記第1の信号受信アンテナ110を方向P3に移動させるように、ドライバ160を直接制御する一方、前記第1の信号受信アンテナ110がL3に対応する方向P3にあると、前記メインコントローラ130は前記ドライバ160を回転駆動する必要がなくなる。
【0123】
本実施形態によるネットワークデバイス1によれば、前記ネットワークデバイス1の現在位置および前記対照テーブルに基づいて前記ドライバ160の動作を制御することができ、第1の信号受信アンテナ110を第1のネットワーク信号の信号強度が最も強い方向に速やかに移動させることを達成できる。
【0124】
以上、本出願の実施例を示して説明したが、上述の実施例は例示的であり、本発明に対する制限と理解されることはできず、当業者は本出願の範囲内で上述の実施例に対して変更、修正、置換、および変形を行うことができ、これらの改良と修飾も本出願による保護範囲にあると見なすことを理解し得る。